JP2009037861A - 色素増感型太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】色素増感型太陽電池モジュールにおける単セルの特性のばらつきを抑え、高い性能を示す色素増感型太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】本発明の色素増感型太陽電池モジュール(20)は、支持体(11)上に透明導電膜(12)とグリッド(13)を備えた導電性支持体と、多孔質半導体層に色素を吸着させた多孔質光電変換層(14)と、キャリア輸送層(15)と、対極(16)を含む色素増感型光電変換素子を複数個接続し、前記色素増感型光電変換素子は直列接続されており、前記色素増感型太陽電池モジュールの単位面積あたりの前記グリッドの面積を、モジュールの中央部から端部に向かって相対的に広くする。
【選択図】図1

Description

本発明は、色素増感型太陽電池モジュールに関する。
化石燃料に代るエネルギー源として太陽光を電力に変換できる太陽電池が注目されている。現在、一部実用化され始めた太陽電池としては、結晶系シリコン基板を用いた太陽電池及び非結晶系薄膜シリコン太陽電池がある。
新しいタイプの太陽電池としては、特許文献1に金属錯体の光誘起電子移動を応用した色素増感型太陽電池が示されている。図3を用いて説明する。この色素増感型太陽電池は、2枚のガラス基板100、101にそれぞれに形成された導電膜(電極)102、106とそれらの間に形成された封止層103、103とで囲まれた領域に、色素が吸着した金属酸化物半導体層である光電変換層104と、キャリア輸送層(電解液)107と触媒層105とが積層されてなる。この色素増感型太陽電池において、光が照射されると光電変換層104で電子が発生し、発生した電子は、受光面側の導電膜102及び外部電気回路を通って他方の導電膜106及び触媒層105へ移動し、さらにキャリア輸送層107中のイオンにより光電変換層104へ運ばれて戻る。このような電子の移動の繰り返しにより電気エネルギーが取り出される。
非特許文献1には、色素増感型太陽電池モジュールが開示されており、Z型モジュールは、図4のような構造になっている。透明導電膜(電極)112を短冊形にパターニング形成したガラス基板110と、透明導電膜(電極)116と触媒層115とを順次、短冊形にパターニング形成したガラス基板111との間に、複数の光電変換素子が形成され、かつ隣接する光電変換素子間に、一対の絶縁層113、113にて挟んだ接続導電層118が形成され、この接続導電層118は上下の透明導電膜112、116とを電気的に接続している。光電変換素子は、下の透明導電膜112側から光電変換層114、キャリア輸送層117及び触媒層115が順に積層されてなる。
特許第2664194号公報 早瀬修二、藤島昭編集「色素増感型太陽電池の開発技術」、技術教育出版、2003年6月6日、208頁
一般的に色素増感型太陽電池においては、透明導電膜を備えた支持体上に多孔質半導体層を形成する過程で、450〜500℃の温度で焼成することが好ましい。このため、支持体が反るという問題が生じる。すなわち、支持体の端に向かって、基板間距離が広がることになる。このため、基板間距離の広がりにより、キャリア輸送層の厚みが増し、抵抗が増大するため、曲線因子(フィルファクタFF)が悪くなる。したがって、この反りによる基板間距離の違いにより、モジュール内の単セルの特性がばらつくという問題が生じる。
本発明は、上記の問題を解決するため、色素増感型太陽電池モジュールにおける単セルの特性のばらつきを抑え、高い性能を示す色素増感型太陽電池モジュールを提供する。
本発明の色素増感型太陽電池モジュールは、支持体上に透明導電膜とグリッドを備えた導電性支持体と、多孔質半導体層に色素を吸着させた多孔質光電変換層と、キャリア輸送層と、対極を含む光電変換素子を、複数個接続した色素増感型太陽電池モジュールであって、前記光電変換素子は直列接続されており、前記色素増感型太陽電池モジュールの単位面積あたりの前記グリッドの面積を、モジュールの中央部から端部に向かって相対的に広くすることを特徴とする。
本発明は、色素増感型太陽電池モジュールにおいて、単位面積あたりのグリッドの面積が、直列接続されたモジュールの中央から、端部に向かい相対的に増加することにより、単セルの特性のばらつきを抑え、モジュールの特性を向上させた色素増感型太陽電池モジュールを提供できる。すなわち、グリッドを設けたことにより、電気抵抗を低減し、加えて単位面積あたりのグリッドの面積をモジュールの中央から端部に向かい相対的に増加させることにより、支持体の端部に反りが入っても単セルの特性のばらつきを抑え、その結果、モジュールの特性を向上させた色素増感型太陽電池モジュールを提供できる。
本発明においては、支持体上に透明導電膜とグリッドを備えた導電性支持体と、前記導電性支持体上に設けられ多孔質半導体層に色素を吸着させた多孔質光電変換層と、キャリア輸送層と、対極を含む色素増感型光電変換素子を複数個、直列接続する。直列接続するためには、例えば、前記色素増感型光電変換素子間には導電性接続層を設け、前記導電性接続層は導電性支持体と、隣の対極と電気的に接続する構造とする。
そして、前記太陽電池モジュールの単位面積あたりの前記グリッドの面積を、モジュールの中央部から端部に向かって相対的に広くする。相対的に広くする手段としては、例えば、前記太陽電池モジュールの単位面積あたりの前記グリッドの面積を、モジュールの中央部から、端部に向かって相対的に広くするか、又は前記グリッドの線幅は前記モジュールの中央部と端部では実質的に同一とし、かつ前記モジュールの中央から端部に向かって、前記グリッドの本数を増加させる。
本発明においては、前記モジュールの光電変換素子あたりの前記グリッドの面積を、モジュールの中央部の光電変換素子から、直列接続方向の端部の光電変換素子に向かって相対的に広くしてもよい。
本発明においては、前記モジュールの中央の光電変換素子から直列接続方向の端部の光電変換素子に向かって、前記グリッドの本数を増加させてもよい。
本発明においては、前記モジュールの中央から端部に向かって、前記多孔質光電変換層の面積を広くしてもよい。
本発明においては、前記モジュールの中央の光電変換素子から直列接続方向の端部の光電変換素子に向かって、前記多孔質光電変換層の幅を広くしてもよい。
また、前記グリッドは、くし型であることが好ましい。
本発明の色素増感型太陽電池モジュールは、対向する基板間に平面的に直列接続された複数の色素増感太陽電池セルからなる色素増感太陽電池モジュールである。以下に、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、以下の説明は一例にすぎず、種々の形態での実施が本発明の範囲内で可能である。
図1Aは、本発明の色素増感型太陽電池モジュール20の一実施形態の平面図、図1Bは図1AのI−I線断面図、図1Cは図1AのII−II線断面図を示している。
図1Aに示すように色素増感型太陽電池モジュール20の平面から見て、導電性接続層22,22a〜22c’から一方向に垂直にグリッド21a〜21c’を接続して形成する。中央の開口部23はグリッドを形成しない例である。光は開口部23a〜23c’に照射され、ここで発生した電子は、グリッド及び透明導電膜を介して導電性接続層に流れる。
図1Bにおいて、支持体11上に透明導電膜12と、多孔質光電変換層14と、キャリア輸送層15と、対極16が順に積層され、周囲は隔壁18a,18bで封止されている。グリッド13は、所定の部分の透明導電膜12上に形成されている。対極16は、触媒層16aと導電層16bとで構成してもよい。多孔質光電変換層14は、多孔質半導体層に色素が担持されている。図1Bにおいては、透明導電膜12とグリッド13をこの順番に示したが、逆の順番に積層しても良い。17は基板、19は接続層である。
図1Bにおいて、電子はαからβの方向に流れる。各光電変換素子は直列接続されているので、取り出される電流は1セルの電流と同等であるが、電圧は直列接続されたセルの数だけ昇圧される。したがって、高電圧低電流な電力を得ることができる。高電圧低電流な電力はジュール熱が発生しにくいことから電力ロスを少なくできる。この直列接続−集積タイプは、Z型ともいう(前記非特許文献1)。本発明は前記文献に記載されているW型としても良い。
図1Cに示すように、グリッド13を横切る断面は、透明導電膜12と、多孔質光電変換層14、キャリア輸送層15、対極16は連通している。
(支持体)
本実施形態における支持体11は、一般的に色素増感型太陽電池の支持体として用いられている材料であれば、その材料は特に限定されない。例えば、ガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルムなどを用いることができる。なお、支持体のいずれか一方は、光透過性を有することが必要である。ただし、少なくとも後述の増感色素に実効的な感度を有する波長の光を実質的に透過するものであればよく、必ずしも全ての波長の光に対して透過性を有することは要求されない。
(透明導電膜)
本実施形態における透明導電膜12は、酸化インジウムスズ(ITO、インジウム−錫−酸化物合金ともいう。)、酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)などがあげられる。これらの膜は、公知の種々の成膜手法を用いることにより作製することができる。
(グリッド)
本実施形態におけるグリッド13は、たとえば、支持体11上にグリッド13を形成した後に透明導電膜12を形成する方法や、また、透明導電膜12上にグリッド13を形成する方法を採用できる。また、グリッドを形成する前に、グリッドとのぬれ性がよい材料をあらかじめ下地層として形成しておいてから、グリッドを形成することもできる。
グリッドの配置は、例えば図1Aに示すように色素増感型太陽電池モジュール20の平面から見て、導電性接続層22,22a〜22c’から一方向に垂直にグリッド21a〜21c’を接続して形成する。中央の開口部23はグリッドを形成しない例である。
図2は別のグリッドの配置例を示す。色素増感型太陽電池モジュール30の平面から見て、導電性接続層32a〜32d’から一方向に垂直にグリッド31a〜31d’を接続して形成する。中央の開口部33にもグリッド21aを形成する。光は開口部33a〜33d’に照射され、ここで発生した電子は、グリッド及び透明導電膜を介して導電性接続層に流れる。
グリッドの形成は、種々の方法を選択することができる。たとえば、スクリーン印刷や、蒸着法などがある。スクリーン印刷を使用すると、スクリーンにパターニングすることにより、本発明に適したグリッドを形成することができる。また、蒸着法を使用すると、マスクパターンを用いることにより、本発明に適したグリッドを形成することができる。
一般的に色素増感型太陽電池においては、透明導電膜を備えた支持体上に多孔質半導体層を形成する過程で、乾燥及び焼成工程を伴う。例えば、ガラスと酸化スズをそれぞれ支持体と透明導電膜として用いたときについて説明する。この時、ガラスと酸化スズとの熱膨張係数差により、導電性支持体は、酸化スズの面を上に凸にして反る。このため、色素増感型太陽電池のセルを作製する際、導電性支持体の中央に比べ端部の方は導電性支持体と対極間距離が広がるため、間に充填されているキャリア輸送層が大きくなる。また、色素増感型太陽電池モジュールの場合、大面積の導電性支持体を用いることになるため、この反りのキャリア輸送層への影響はより大きくなる。導電性支持体の端部では、キャリア輸送層が大きくなることにより、色素増感型太陽電池における直列抵抗成分が大きくなるので、曲線因子(フィルファクタ、FF)が悪くなり、光電変換特性が悪くなる。
そこで、色素増感型太陽電池モジュールの中央から、導電性支持体の反りが大きくなるモジュールの端部に向かって、色素増感型太陽電池モジュールの単位面積あたりのグリッドの面積を大きくすることにより、この直列抵抗成分を低減させることができる。グリッドの面積を大きくすることにより、導電性支持体自体の抵抗成分を低減させることができるため、FFが改善された色素増感型太陽電池モジュールを提供することができる。より好ましくは、モジュールの中央の光電変換素子から直列接続方向に対して光電変換素子のグリッドの面積を増加させればよい。
また、支持体が、PETフィルムやPENフィルムなどのフィルム状であるときには、フィルムと多孔質半導体層との熱膨張係数の差、そしてフレキシブル性から起因し、モジュールの中央から端部に向かい、反りが生じる。この場合も、グリッドの面積を、直列接続されたモジュールの中央から端部に向かい、色素増感型太陽電池モジュールの単位面積あたりのグリッドの面積を大きくすることにより、前述と同様に直列抵抗成分を低減させることができる。
また、グリッドの形状に関しては、くし型にすることが好ましい。くし型にすることにより、多孔質光電変換層全体より、効率よく電流を収集することができる。また、モジュールの中央から端部に向かい、くしの本数を増加させることが好ましい。くしの本数を増加させることにより、色素増感型太陽電池モジュールの単位面積あたりのグリッドの面積が大きくなり、前述と同様に直列抵抗成分を低減させることができることになる。各グリッドの線幅を実質的に同一にして、中央から端部に向かい、くしの本数を増加させることも好ましい。より好ましくは、モジュールの中央の光電変換素子から直列接続方向に対して光電変換素子のグリッドの本数を増加させればよい。
モジュールの中央の光電変換素子から直列接続方向に対して光電変換素子のグリッドの面積を増加させる場合、モジュールの中央から端部に向かって増加させるグリッド面積は、中央側に近い領域に存在する光電変換素子のグリッドの総面積(セル当たりのグリッド面積比)を1としたとき、外側の領域に存在する光電変換素子のグリッドの総面積は、1より大きく、10以下が好ましい。より好ましくは、1より大きく6以下が好ましい。
また、外側の領域に存在する光電変換素子のグリッドの面積率は、中央側に近い領域に存在する光電変換素子のグリッドの面積率を1としたとき、1より大きく、10以下が好ましく、5以下がさらに好ましい。
また、隣接する光電変換素子のグリッド面積率の増加率については、中央側の光電変換素子のグリッド面積率を1としたとき、外側の光電変換素子のグリッド面積率は、1より大きく、5以下が好ましく、2以下がさらに好ましい。
また、隣接する光電変換素子のグリッド面積の増加率については、中央側の光電変換素子のグリッド面積を1としたとき、外側の光電変換素子のグリッド面積は、1より大きく、5以下が好ましく、2以下がさらに好ましい。
一方で、光電変換素子を直列接続した色素増感型太陽電池モジュールにおいて、モジュールを構成する個々の色素増感型太陽電池セルの性能、特に電流値をそろえることが好ましい。そこで、モジュールの中央から端部に向かって、前記多孔質光電変換層の面積を広くすることが好ましく、面積増加の割合は、グリッドと同様にするのが好ましい。多孔質光電変換層14の幅を、モジュールの中央の光電変換素子から、直列接続方向の端部の光電変換素子に向かい増加させることにより、さらによい特性の色素増感型太陽電池モジュールを作製することができる。
このグリッド形成は、種々の色素増感型太陽電池モジュールにおける接続方法に対して特に制約を受けることはなく、公知の色素増感型太陽電池モジュールの接続方法に対して適用することができる。また、本発明のモジュールにおいて、直列接続をさせるために、隣接する色素増感型太陽電池の対極16と透明導電膜12及び/又はグリッド13は、導電性接続層19を介して電気的に接続されていてもよく、その材質は、隣接する色素増感型太陽電池の透明導電膜12、グリッド13又は対極16と、同一又は異質の層からなっていてもよい。隔壁層18は電気絶縁層である。また、導電性接続層19を保護するために導電性接続層19の両側に隔壁層18を設けてもよい。隔壁層18は、公知の無機材料を用いることができる。たとえば、ガラスフリットや酸化ジルコニウム等を用いることができる。厚さは、支持体と対極との間の厚みがあればよい。グリッド13の材料としては、公知のものを使用することができ、たとえば、金、銀、白金、クロム、ニッケル、チタンのいずれか又はこれらの2種以上の合金を用いることができる。透明導電膜12としては、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化スズ、酸化亜鉛などを用いることができる。グリッド13は、材料や形成手法により、以下で述べるキャリア輸送層に使用されるヨウ素により腐食される可能性があるため、グリッドを保護する保護層を用いてもよい。保護層の材料としては、公知の種々の材料を使用することができる。例えば、酸化インジウムスズ、酸化スズ、酸化チタン、SiOなどがある。また、支持体上にグリッド13を形成し、その上に透明導電膜12を形成してもよく、この場合、透明導電膜12は、保護層を兼ねる。また、保護層を用いない場合、触媒能のない材料を用いることが好ましい。
(多孔質半導体層)
多孔質光電変換層14を形成している多孔質半導体層の構成材料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タングステンなどが挙げられ、これらの中でも、安定性、安全性の点から、酸化チタンが特に好ましく用いられる。
なお、酸化チタンとして、アナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、無定形酸化チタン、メタチタン酸、オルソチタン酸などの各種の酸化チタン、あるいは水酸化チタン、含水酸化チタンが挙げられる。また、これら構成材料は単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。その中、アナターゼ型酸化チタンがより好ましい。
多孔質半導体層を形成する方法としては、特に限定は無く公知の方法が用いられるが、主な方法として以下を挙げることができる。
(1)キャリア輸送層上に半導体微粒子を含有する懸濁液を塗布し、乾燥及び/又は焼成する方法。
(2)所定の原料ガスを用いた化学蒸着法(CVD)法又は有機金属化学蒸着法(MOCVD)法等。
(3)固体原料を用いた物理的蒸着(PVD)法、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンメッキ法等。
(4)ゾル−ゲル法等。
上記の多孔質半導体層を形成する方法としては、(1)が簡便、かつ高性能であるため、好ましく用いられる。その形成方法を具体的に説明する。材料となる半導体微粒子を分散剤、溶媒などに加え、分散させて懸濁液を調製し、その懸濁液をキャリア輸送層上に塗布する。塗布方法としては、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法、スクリーン印刷法、スプレー法、インクジェット法など公知の方法が挙げられる。
その後、塗膜を乾燥及び/又は焼成することにより、多孔質半導体層が得られる。
乾燥及び焼成においては、使用する基板、電極や半導体微粒子の種類により、温度、時間、雰囲気などの条件を適宜設定する必要がある。焼成は、例えば大気雰囲気下又は不活性ガス雰囲気下、50℃〜800℃程度の範囲内で、10秒〜12時間程度で行なうことができる。この乾燥及び焼成は、単一の温度で1回又は温度を変化させて2回以上行なうことができる。多孔質半導体層の比表面積は、10m/g〜200m/g程度が好ましい。また、この層厚は特に限定されないが、0.1μm〜50μm程度が好ましく、特に好ましいのは1μm〜35μmである。
半導体微粒子としては、1nm〜2000nm範囲の平均粒径を有する単体又は化合物の半導体材料を用いることができる。この半導体微粒子を懸濁させる適当な溶媒としては、例えば、イソプロピルアルコールのようなアルコール類、イソプロピルアルコール/トルエンのような混合溶媒、水などが挙げられる。
(光増感色素)
多孔質光電変換層14に吸着して光増感剤として機能する色素としては、種々の可視光領域及び/又は赤外光領域に吸収をもつものが挙げられる。さらに、多孔質光電変換層14に色素を強固に吸着させるためには、色素分子中にカルボキシル基、カルボン酸無水基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、スルホン酸基、エステル基、メルカプト基、ホスホニル基等のインターロック基を有するもの(特に炭素原子1〜3を有する低級のもの)が好ましい。これらの中でも、カルボン酸基及びカルボン酸無水基がより好ましい。なお、インターロック基は、励起状態の色素と多孔質半導体層の伝導帯との間の電子移動を容易にする電気的結合を提供するものである。
これらインターロック基を含有する色素として、例えば、ルテニウム金属錯体色素、アゾ系色素、キノン系色素、キノンイミン系色素、キナクリドン系色素、スクアリリウム系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、トリフェニルメタン系色素、キサンテン系色素、ポリフィリン系色素、フタロシアニン系色素、ベリレン系色素、インジゴ系色素、ナフタロシアニン系色素等が挙げられる。
多孔質光電変換層14に色素を吸着させる方法としては、例えば導電性支持体上に形成された多孔質半導体層を、色素を溶解した溶液(色素吸着用溶液)に浸漬する方法が挙げられる。その際、単に室温下で吸着を行ってもよいし、吸着速度を向上させるために還流法による加熱を行ってもよい。
色素を溶解させる溶媒としては、色素を溶解するものであればよく、具体的には、エタノール、メタノール等のアルコール類、アセトン、ジエチルケトン等のケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル化合物類、クロロホルム、塩化メチル等のハロゲン化脂肪族炭化水素、ヘキサン、ペンタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、水等が挙げられる。これらの溶媒は単独あるいは2種類以上を混合して用いることができる。
溶液中の色素濃度は、使用する色素及び溶媒の種類により適宜調整することができるが、吸着機能を向上させるためにはできるだけ高濃度である方が好ましく、例えば、1〜5×10−4モル/リットル以上であればよい。上限としては、使用する色素及び溶媒の種類により変わるが、飽和溶液以下が好ましい。
(キャリア輸送層)
キャリア輸送層15は、多孔質光電変換層14と接して形成され、色素の酸化体を迅速に還元するために、電子を色素に輸送する機能を担う。
キャリア輸送層15は、電子、ホール、又はイオンを輸送できる材料を用いることができる。例えば、ポリビニルカルバゾール、トリフェニルアミンなどのホール輸送材料;ポリチオフェン、ポリピロールなどの導電性ポリマー;電解質溶液(電解液)、溶融塩、固体電解質、ゲル電解質などのイオン導電体;ヨウ化銅、チオシアン酸銅などの無機p型半導体などが挙げられる。
イオン導電体は、酸化還元性のものがよく、一般に電池や太陽電池等において使用することができる電解質であればとくに限定されない。具体的には、LiI、NaI、KI、CsI、CaIなどの金属ヨウ化物、及びテトラアルキルアンモニウムアイオダイド、ピリジニウムアイオダイド、イミダゾリウムアイオダイドなど4級アンモニウム化合物のヨウ素塩などのヨウ化物と、ヨウ素との混合物、金属臭化物(LiBr、NaBr、KBr、CsBr、CaBrなど)、及びテトラアルキルアンモニウムブロマイド、ピリジニウムブロマイドなど4級アンモニウム化合物の臭素塩などの臭化物と、臭素との混合物、金属錯体(コバルト錯体、フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩やフェロセン−フェリシニウムイオンなど)、イオウ化合物(ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオール−アルキルジスルフィドなど)、ビオロゲン色素、ヒドロキノン−キノンなどが挙げられる。
これらの中でも、ジメチルプロピルイミダリウムアイオダイド、LiI、ピリジニウムアイオダイド、イミダゾリウムアイオダイドとヨウ素との混合物が開放電圧の改善の点で好ましい。
また、従来から用いられている添加剤として、t−ブチルピリジン(TBP)などの含窒素芳香化合物を添加してもよい。
電解質溶液(電解液)を構成する溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート化合物;3−メチル−2−オキサゾリジノンなどの複素環化合物;ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル化合物;エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル、エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテルなどのエーテル類;メタノール、エタノールなどのアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール類;アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル化合物;ジメチルスルフォキシド、スルフォランなど非プロトン極性物質、水などが挙げられる。
電解液中の電解質濃度は、伝導度を高くするために0.1モル/リットル〜5モル/リットル程度が好ましい。
固体電解質としては、電解質とイオン伝導性高分子化合物の混合物を用いることができる。イオン伝導性高分子化合物としては、例えば、ポリエーテル類、ポリエステル類、ポリアミン類、ポリスルフィド類、ポリフッ化ビニリデン類などの極性高分子化合物が挙げられる。
ゲル電解質としては、電解質とゲル化剤を用いて作製したものを用いることができる。ゲル化剤としては、高分子ゲル化剤が良好に用いられる。例えば、架橋ポリアクリル樹脂誘導体や架橋ポリアクリロニトリル誘導体、ポリアルキレンオキシド誘導体、シリコーン樹脂類、側鎖に含窒素複素環式四級化合物塩構造を有するポリマーなどの高分子ゲル化剤などが挙げられる。
溶融塩ゲル電解質としては、常温型溶融塩にゲル電解質材料を添加したものを用いることができる。常温型溶融塩としては、ピリジニウム塩類、イミダゾリウム塩類などの含窒素複素環式四級アンモニウム塩化合物類が良好に用いられる。
固体電解質、ゲル電解質、溶融塩ゲル電解質を用いた電荷輸送層を形成する際には、多孔質半導体層中に十分に高分子電解質が注入されていなければ光電変換効率が悪くなるため、液体状態にあるモノマー溶液を多孔質半導体層中に含浸させ、その後に重合させるのが好ましい。重合方法としては、光重合や熱重合などが挙げられる。
(対極)
対極16は必ずしも透明である必要はないため、導体であれば特に限定されないが、導電率の観点からは、金属が好ましい。対極は、基板17上に形成されていることが好ましい。好ましく用いられる金属として、Al、Cu、Zn、Au、Ag、Ti、W、Ni、Ptなどが挙げられる。なお、耐腐食性の観点からは、Pt、Ti、W等の金属、ITO、SnOなどの導電性の金属酸化物がより好ましく用いられる。
また、対極としてPt以外の金属を用いる場合、その表面に触媒層を形成することが好ましく、Pt又は炭素で薄層を形成することが好ましい。
対極16の形成方法にも限定はなく、CVD法、無電解メッキ法、電着法、印刷法、接着剤や両面テープで金属や合金の薄板を貼り付けるなど、一般的に電極を形成する方法であれば、いかなる公知の方法を用いてもよい。対極16は、触媒層16aと導電層16bとで構成してもよい。
(導電性接続層)
前記色素増感型光電変換素子間には厚さ方向に導電性接続層19を設け、透明導電膜12と、隣の対極16とを電気的に接続させるのが好ましい。導電性接続層19は導電性材料からなる。好ましくは、金、銀、白金、クロム、ニッケル、チタンのいずれか又はこれらの2種以上の合金、又は透明導電材料を用いることができ、透明導電膜12、グリッド13又は対極16と、同一の材料からなっていてもよい。また、厚さは、導電性支持体と対極との間の厚みがあればよい。
(封止材)
封止材は、キャリア輸送層の揮発や電池内への水などの浸入を防止するために設けるのが好ましい。また、封止材は、(1)支持体に作用する落下物や応力(衝撃)を吸収する、(2)長期にわたる使用時において支持体に作用するたわみなどを吸収する機能も有する。
封止材を構成する材料としては、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソブチレン系樹脂、ガラスフリットなどが好ましく、これらは2種類以上を2層以上にして用いることもできる。また、ホットメルト樹脂を使用することもできる。キャリア輸送層の溶剤としてニトリル系溶剤、カーボネート系溶剤を使用する場合には、シリコーン樹脂やホットメルト樹脂(例えば、アイオノマー樹脂)、ポリイソブチレン系樹脂、ガラスフリットが特に好ましい。
封止材のパターンは、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ガラスフリットを使用する場合には、ディスペンサーにより形成できる。ホットメルト樹脂を使用する場合には、シート状のホットメルト樹脂にパターニングした穴を開けることにより、形成できる。
封止材の層方向の厚さは、導電性支持体−対極間距離やモジュールの厚みに応じて設定すればよい。
以上の構成により、本発明の色素増感型太陽電池モジュール(以下、「太陽電池モジュール」という)を提供することができる。
本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、これらの実施例により本発明が限定されるものではない。
なお、以下の説明で用いる本発明の太陽電池及び太陽電池モジュールの概略断面図などはすべて一例であり、これらの図により本発明が限定されるものではない。
(実施例1)
まず、酸化スズ付きガラス板(日本板硝子株式会社製、商品名:SnO膜付きガラス、SnO膜厚:500nm:ガラス基板形状:縦7cm、横7cm、厚さ0.11cm)を、レーザースクライブ装置を用いて、後に形成する多孔質半導体層のパターンに応じて、多孔質半導体層の隣に0.5mmの幅で、酸化スズを除去した。その上に、図2に示すようなグリッド31a〜31d’のパターンを、グリッド幅(線幅)0.5mmで同一とし、スクリーン印刷法により銀ペーストを用い、形成した。グリッドの本数は、端部から、グリッド31dの部分が12本,グリッド31cの部分が8本,グリッド31bの部分が5本,グリッド31aの部分が3本,グリッド31b’の部分が5本,グリッド31c’の部分が8本,グリッド31d’の部分が12本とした。その上に、同様なマスクパターンを用い、SnOをCVD装置により形成し、保護層(図示せず)を作製した。その後、市販の酸化チタンペースト(Solaronix社製、商品名:Ti−Nanoxide DS/P)を用いて、スクリーン印刷により、多孔質半導体層の幅を、5.5mm、5.3mm、5.1mm、5.0mm、5.1mm、5.3mm、5.5mm、とし、長さを50mmとした多孔質半導体層を形成し、20℃で20分間、予備乾燥した後、電気炉(デンケン株式会社製、商品名“KDF−P70”)を用いて、500℃で1時間焼成した。焼成後の多孔質半導体層の膜厚は20μmであった。多孔質半導体層上のグリッドの積算面積は、グリッド31dの部分が32.7mm、グリッド31cの部分が21.0mm、グリッド31bの部分が12.8mm、31aの部分が7.5mm、グリッド31b’の部分が12.8mm、グリッド31c’の部分が21.0mm、グリッド31d’の部分が32.7mmであった。
上述の方法と同様に、酸化スズ付きガラス板をレーザースクライブし、スクリーン印刷法により、白金ペースト(Solaronix社製、商品名“Pt−catalyst T/SP”)を多孔質半導体層と同じ形状のパターンに塗布し、450℃、30分間焼成して対極を形成した。その後、電解液注入口(図示せず)を空けた。
次式(化1)で表される増感色素N719(Solaronix社製、商品名“Ru535bisTBA”、ルテニウム色素)を、3×10−4モル/リットルの濃度となるようエタノールに溶解し、色素溶液を得た。次に、多孔質半導体層として酸化チタン膜を形成した導電性支持体を、色素溶液に12時間浸漬し、増感色素を多孔質半導体層に吸着させた。その後、多孔質半導体層をエタノールで洗浄・乾燥して、多孔質光電変換層を得た。
Figure 2009037861
(化学式中、TBAはテトラブチルアンモニウムである。)
次に、多孔質光電変換層の両端部に、隔壁層を形成した。隔壁層として、UV硬化樹脂(スリーボンド社製:製品名31x−088)を用い、貼り合わせ後の樹脂の幅が1mmとなる様に吐出量を調整し、図1Bの形状となるように塗布した。その後、隔壁層の間隙に、市販の導電性ペースト(藤倉化成社製、商品名「ドータイト」)を注入し、乾燥させることにより、接続層を形成した。導電性支持体と対極を図1B−Cのように貼り合わせ、UV硬化樹脂を塗布した部分にUV照射することにより圧着した。
次にキャリア輸送層の電解液を作製した。アセトニトリル(Aldrich Chemical Company製)に、濃度0.1モル/リットルのヨウ化リチウム(Aldrich Chemical Company製)、濃度0.01モル/リットルのヨウ素(Aldrich Chemical Company製)、濃度0.5モル/リットルのt−ブチルピリジン(TBP,Aldrich Chemical Company製)、濃度0.6モル/リットルのジメチルプロピルイミダゾールアイオダイド(DMPII、四国化成社製)を溶解させて、キャリア輸送層として用いる電解液を得た。
前記電解液をキャピラリー効果により注入し、キャリア輸送層とした。周辺部分をエポキシ樹脂にて封止することにより、色素増感型太陽電池モジュールを得た。
また、得られたモジュールに、1kW/mの強度の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射して、短絡電流密度、開放電圧、FF(曲線因子)及び光電変換効率を測定した。その条件と結果を表1〜2に示す。
(実施例2)
上記実施例1において、グリッドの本数を、端部から、グリッド31dの部分が8本,グリッド31cの部分が5本,グリッド31bの部分が3本,グリッド31aの部分が2本,グリッド31b’の部分が3本,グリッド31c’の部分が5本,グリッド31d’の部分が8本とし、多孔質半導体層の幅を、5.4mm、5.2mm、5.1mm、5.0mm、5.1mm、5.2mm、5.4mm、とし、実施例1と同様にモジュールを作製した。多孔質半導体層上のグリッド面積は、グリッド31dの部分が21.4mm、グリッド31cの部分が13.0mm、グリッド31bの部分が7.7mm、31aの部分が5.0mm、グリッド31b’の部分が7.7mm、グリッド31c’の部分が13.0mm、グリッド31d’の部分が21.4mmであった。得られたモジュールに、1kW/mの強度の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射して、短絡電流密度、開放電圧、FF(曲線因子)及び光電変換効率を測定した。その条件と結果を表1〜2に示す。
(実施例3)
上記実施例1において、グリッドの本数は、端部から、グリッド31dの部分が4本,グリッド31cの部分が3本,グリッド31bの部分が2本,グリッド31aの部分が1本,グリッド31b’の部分が2本,グリッド31c’の部分が3本,グリッド31d’の部分が4本とし、多孔質半導体層の幅を、5.2mm、5.1mm、5.1mm、5.0mm、5.1mm、5.1mm、5.2mm、とし、実施例1と同様にモジュールを作製した。多孔質半導体層上のグリッド面積は、グリッド31dの部分が10.3mm、グリッド31cの部分が7.7mm、グリッド31bの部分が5.1mm、31aの部分が2.5mm、グリッド31b’の部分が5.1mm、グリッド31c’の部分が7.7mm、グリッド31d’の部分が10.3mmであった。得られたモジュールに、1kW/mの強度の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射して、短絡電流密度、開放電圧、FF(曲線因子)及び光電変換効率を測定した。その条件と結果を表1〜2に示す。
(実施例4)
上記実施例1において、グリッドの本数は、端部から、グリッド31dの部分が15本,グリッド31cの部分が12本,グリッド31bの部分が6本,グリッド31aの部分が3本,グリッド31b’の部分が6本,グリッド31c’の部分が12本,グリッド31d’の部分が15本とし、多孔質半導体層の幅を、5.7mm、5.6mm、5.2mm、5.0mm、5.2mm、5.6mm、5.7mm、とし、実施例1と同様にモジュールを作製した。多孔質半導体層上のグリッド面積は、グリッド31dの部分が42.8mm、グリッド31cの部分が33.3mm、グリッド31bの部分が15.6mm、31aの部分が7.5mm、グリッド31b’の部分が15.6mm、グリッド31c’の部分が33.3mm、グリッド31d’の部分が42.8mmであった。得られたモジュールに、1kW/mの強度の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射して、短絡電流密度、開放電圧、FF(曲線因子)及び光電変換効率を測定した。その条件と結果を表1〜2に示す。
(実施例5)
上記実施例1において、グリッドの本数は、端部から、グリッド31dの部分が20本,グリッド31cの部分が15本,グリッド31bの部分が10本,グリッド31aの部分が5本,グリッド31b’の部分が10本,グリッド31c’の部分が15本,グリッド31d’の部分が20本とし、多孔質半導体層の幅を、6.0mm、5.6mm、5.3mm、5.0mm、5.3mm、5.6mm、6.0mm、とし、実施例1と同様にモジュールを作製した。多孔質半導体層上のグリッド面積は、グリッド31dの部分が59.5mm、グリッド31cの部分が42.0mm、グリッド31bの部分が26.5mm、31aの部分が12.5mm、グリッド31b’の部分が26.5mm、グリッド31c’の部分が42.0mm、グリッド31d’の部分が59.5mmであった。得られたモジュールに、1kW/mの強度の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射して、短絡電流密度、開放電圧、FF(曲線因子)及び光電変換効率を測定した。その条件と結果を表1〜2に示す。
(実施例6)
上記実施例1において、グリッドの本数は、端部から、グリッド31dの部分が14本,グリッド31cの部分が10本,グリッド31bの部分が7本,グリッド31aの部分が5本,グリッド31b’の部分が7本,グリッド31c’の部分が10本,グリッド31d’の部分が14本とし、多孔質半導体層の幅を、5.5mm、5.3mm、5.1mm、5.0mm、5.1mm、5.3mm、5.6mm、とし、実施例1と同様にモジュールを作製した。多孔質半導体層上のグリッド面積は、グリッド31dの部分が38.5mm、グリッド31cの部分が26.5mm、グリッド31bの部分が17.9mm、31aの部分が12.5mm、グリッド31b’の部分が17.9mm、グリッド31c’の部分が26.5mm、グリッド31d’の部分が38.5mmであった。得られたモジュールに、1kW/mの強度の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射して、短絡電流密度、開放電圧、FF(曲線因子)及び光電変換効率を測定した。その条件と結果を表1〜2に示す。
(比較例1)
グリッドを形成しなかった以外は上記実施例1と同様に、色素増感型太陽電池モジュールを作製し、得られたモジュールに、1kW/mの強度の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射して、短絡電流密度、開放電圧、FF(曲線因子)及び光電変換効率を測定した。その結果を表2に示す。
(比較例2)
実施例1において、多孔質半導体層上のグリッド面積を、すべて7.5mmと同一面積にした以外は、実施例1と同様に作製し、光電変換効率を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2009037861
(備考)
*1 中央セルから端部セルに向かって本数増加を示す。
*2 中央セルから端部セルに向かって面積増加を示す。
*3 セルaの面積を1としたとき、b,c,dセルのグリッド面積が何倍になっているかを示す。
*4 隣のセルに対するグリッド面積増加率を示す。
*5 多孔質半導体層面積を増加させていることを示す。
*6 グリッド面積分だけ多孔質半導体層面積を増加させていることを示す。
*7 中央から端部に向かって単位面積あたりのグリッド面積が増加していることを示す。グリッド面積/多孔質半導体層面積
*8 隣のセルへのグリッド面積率の増加率を示す。
Figure 2009037861
以上の結果から、グリッドを導入するとフィルファクタ(FF)が改善され、かつ、その本数を色素増感型太陽電池モジュールの中央から端部に向かって、面積を増大させることにより、変換効率が改善されることがわかる。本発明により、モジュールの特性を向上させた色素増感型太陽電池モジュールを提供することができることが確認できた。
図1Aは、本発明の一実施例における色素増感型太陽電池モジュールの平面図、図1Bは図1AのI−I線断面図、図1Cは図1AのII−II線断面図である。 図2は、本発明の別の実施形態における太陽電池モジュールの平面図である。 図3は、従来の太陽電池モジュールの断面図である。 図4は、従来の別の太陽電池モジュールの断面図である。
符号の説明
11 支持体(基板)
12 透明導電膜
13,21a〜21c’,31a〜31d’ グリッド
14 多孔質光電変換層
15 キャリア輸送層
16,16a,16b 対極
17 基板
18a,18b 隔壁
19 導電性接続層
20,30 色素増感型太陽電池モジュール
22,22a〜22c’,32a〜32d’ 導電性接続層
23,33,23a〜23c’,33a〜33d’ 開口部

Claims (6)

  1. 支持体上に透明導電膜とグリッドを備えた導電性支持体と、多孔質半導体層に色素を吸着させた多孔質光電変換層と、キャリア輸送層と、対極を含む光電変換素子を、複数個接続した色素増感型太陽電池モジュールであって、
    前記光電変換素子は直列接続されており、
    前記色素増感型太陽電池モジュールの単位面積あたりの前記グリッドの面積を、モジュールの中央部から端部に向かって相対的に広くすることを特徴とする色素増感型太陽電池モジュール。
  2. 前記色素増感型太陽電池モジュールの光電変換素子あたりの前記グリッドの面積を、モジュールの中央部の光電変換素子から、直列接続方向の端部の光電変換素子に向かって相対的に広くする請求項1に記載の色素増感型太陽電池モジュール。
  3. 前記グリッドの線幅は前記モジュールの中央部と端部では実質的に同一とし、かつ前記モジュールの中央から端部に向かって前記グリッドの本数を増加させる請求項1又は2に記載の色素増感型太陽電池モジュール。
  4. 前記モジュールの中央から端部に向かって、さらに前記多孔質光電変換層の面積を広くする請求項1から3のいずれかに記載の色素増感型太陽電池モジュール。
  5. 前記グリッドが、くし型である請求項1〜4のいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池モジュール。
  6. 前記色素増感型光電変換素子間には厚さ方向に導電性接続層を設け、前記導電性接続層は導電性支持体と、隣の対極と電気的に接続している請求項1〜5のいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池モジュール。
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