JP2009037695A - 磁気記録装置及び磁気記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気ヘッドの残留磁化の大きさを計測する磁界検出部を設け、ポールイレーズが発生させない磁気記録装置を提供する。
【解決手段】磁気情報の記録をする磁気ヘッド112の所定の周波数における記録電流とそれに対応して発生する磁界を検出する磁界検出部130を設け、この磁界検出部130で検出される磁気ヘッド112から発生する磁界が0になるときの電流値を計測して記録終了電流値とし、磁気ヘッド112による記録動作終了時点で、その記録終了電流値で記録を終了して止めることで、磁気ヘッド112の残留磁化による磁界の発生をなくし、ポールイレーズの発生を防止する磁気記録装置100である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、垂直磁界により情報を記録する磁気ヘッドを有する磁気記録装置及びこの磁気記録装置による磁気記録方法に関するものである。
従来、磁気記録装置が備える磁気記録媒体は、記録層が基板面に対して平行に磁化を形成する面内記録方式が主流であった。しかし、面内記録方式は、記録密度を向上するに伴い記録された磁化の大きさが経時的に減少する、いわゆる記録された磁化の熱安定性が問題となっている。これに対して、磁気記録媒体の記録層が、基板面に対して垂直方向に磁化を形成する垂直記録方式が近年、実用化されている。この垂直記録方式は面内記録方式よりも記録された磁化の熱安定性が高いため、面内記録方式よりも高い記録密度を達成できると期待されている。
垂直磁気記録用の磁気ヘッドは、磁気ヘッドから磁気記録媒体に向けて磁界を作用させ、磁気記録媒体内を通過した磁界がリターンヨークに戻る単磁極によって形成して、情報を記録する。この垂直磁気記録用の磁気ヘッドは、高密度に情報を記録するために主磁極の先端部を非常に微細化している。これは、主磁極の先端部を記録ビットの細幅に形成し、磁気記録媒体に対して磁界を絞り込んで作用させるためである。したがって、このように垂直記録方式で使用される垂直磁気記録ヘッドは、主磁極の先端が形状異方性を備えていることから、記録ヘッドに作用させる電流を切った後でも、主磁極の先端部に磁気記録媒体に向かう磁化が残留し、この主磁極に残留する磁化から発生する磁界によって媒体に記録されている情報が消去されてしまうことがある。このために、垂直磁気記録方式の磁気ヘッドでは、記録後に磁気ヘッドの残留磁化で発生する磁界によるデータ消去、いわゆるポールイレーズが問題となる。
このポールイレーズに対する対策としては、例えば、特許文献1では、磁性層と非磁性層とを交互に積層し、前記磁性層が前記非磁性層を介して反強磁性的に結合した記録磁極膜であって、前記磁性層は第1の磁性層と第2の磁性層とからなり、前記第2の磁性層が前記非磁性層と前記第1の磁性層の間に配置されている垂直磁気記録用磁極膜を有する垂直磁気記録ヘッドが開示されている。また、特許文献2では、前記磁気記録媒体に対して薄膜磁気ヘッドにより一連の情報を記録した後、情報を読み取る前に前記薄膜磁気ヘッドの前記コイルに磁化状態を安定化させる給電回路を設けた記録再生装置が開示されている。
特開2005−209244 特開平07−134804
しかしながら、ポールイレーズは、記録回数に依存して徐々に消去が進むとは限らず、出荷時に良品であっても突然発生することがある。上記開示された技術では、このようなポールイレーズに対する対策には不十分である。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、磁気ヘッドの残留磁化の大きさを計測する磁界検出部を設け、ポールイレーズを発生させない磁気記録装置を提供することである。
さらに、ある一定期間ごとに磁気ヘッドを磁界検出部でチェックし、ポールイレーズを発生しないように磁気ヘッドを校正する磁気記録方法を提供することである。
上記課題を解決する手段である本発明の特徴を以下に挙げる。
本発明の磁気記録装置では、磁気情報の記録をする磁気ヘッドの所定の周波数における記録電流とそれに対応して発生する磁界を検出する磁界検出部を設ける。この磁界検出部で検出される磁気ヘッドから発生する磁界が0になるときの電流値を計測して記録終了電流値とし、磁気ヘッドによる記録動作終了時点で、その記録終了電流値で記録を終了して止めることで、磁気ヘッドの残留磁化による磁界の発生をなくすことができる。さらに、磁気記録装置内の磁界検出部には、磁気記録媒体から磁気情報を読み取る磁気検出素子と磁気ヘッドに対するサーボ情報を記録した磁気媒体とを備えることで、磁気ヘッドを磁界検出部に速やかに移動させ発生する磁界の正確な測定を可能にする。
また、磁界検出素子としてGMR素子、MR素子、TMR素子、インダクティブヘッド素子、ホール素子から構成される群から選択されるいずれか一つを使用する。さらに、磁気記録装置は、記録終了電流の調整による磁気ヘッドの校正ができないことを示す信号を送信する制御装置を備える。これによって、用いる外部の装置の仕様によらず独自に制御し、また、磁気ヘッドの状態を使用者に認知させることができる。
また、現在の多くの磁気記録装置は複数の磁気ヘッドを使用していることから、磁界検出部が、磁気ヘッドの個数と同じ個数備えられている。さらに、前記磁界検出部は、磁気記録媒体と同じ厚さにする。
また、本発明の磁気記録方法では、磁気ヘッドの所定の周波数での記録電流に対する磁界を検出し、磁界が0になる記録終了電流値を計測する磁界計測工程と、磁界計測工程で計測した記録終了電流値で磁気ヘッドの記録時の記録電流を終了させる磁気ヘッド校正工程とを有する。この磁気ヘッドは、磁気記録装置の出荷時と出荷後の一定期間ごとに行うことで、磁気記録媒体のポールイレーズを無くして、磁気情報を保護することができる。また、磁界計測工程で、複数の周波数の計測で、記録終了電流が異なる時には、磁気ヘッド校正工程を行わず、かつ、磁気ヘッド校正工程を行わないことを外部に送信する。
以上の本発明の磁気記録装置では、経時的又は突発的に発生する磁気ヘッドのポールイレーズによって、磁気記録された情報が消去されるのを防止することができる。
また、本発明の磁気記録方法では、磁気ヘッドのポールイレーズの発生を抑え、磁気記録媒体の磁気情報を保護することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の磁気記録装置の構成を示す概略図である。
本発明の磁気記録装置100は、磁気記録媒体10と、該磁気記録媒体10に情報を記録する磁気ヘッド112とを備える磁気記録装置100で、垂直記録用の前記磁気ヘッド112とを備える。磁気記録装置100は、ハウジング101内に、スピンドルモータ103により駆動されるハブ102、ハブ102に固定され回転される垂直磁気記録媒体10、アクチュエータユニット113、アクチュエータユニット113に取り付けられ垂直磁気記録媒体10の半径方向に移動されるアーム110及びサスペンション111、サスペンション111に支持された垂直磁気記録ヘッド112が設けられている。
さらに、磁気記録装置100は、回転可能な範囲内で磁気ヘッド112が発生する磁界を検出するための磁界検出部130を備えている。磁界検出部130は、アクチュエータユニット113によりアーム110を回転させて、磁気ヘッド112を磁界検出部130の位置に移動させる。つぎに、磁気ヘッド112に記録するときと同じように記録電流を流し、その時に発生する磁界を磁界検出部130で測定する。これによって、例えば、磁気記録終了後に磁気ヘッド112を測定することで、磁気ヘッド112が残留磁化を帯びているか計測することができる。
さらに、本発明の磁気記録装置100では、磁界検出部130で、所定の周波数での記録電流に対する磁界を検出し、磁界が0になる電流値(記録終了電流値)を計測する。磁気ヘッド112による磁気記録を終了した時点又は記録終了電流を計測した後で、磁界が0になる記録電流値を磁気ヘッド112に流して、動作を終了させる。これによって、磁気ヘッド112は残留磁化をほぼ0にして終了することができる。
図2は、本発明の磁気記録装置における磁界検出部で計測した磁界の一例である。このときに、例えば、記録周波数0.87GHzの電流波形に対して、磁気ヘッド112が発生する磁界を計測する。軟式磁性材料は、電流によって生ずる電界によって磁界が誘起される。ただし、磁性材料中の各元素が有しているスピンの回転は、速度が無限大でなく、一定の方向に揃うのに時間が必要なことから、印加される記録電流に対して磁気ヘッド112の磁界は、若干のタイムラグが生ずる。さらに、加えて、磁気ヘッドの主磁極の磁化がコイルからの磁界に応答して磁界が強い部分から磁化が応答し、先端部の磁化応答が遅れるためである。
従って、図2に示すように、記録電流に対して、磁気ヘッド112が発生する磁界はほぼ一様に遅れる。このときに、磁界検出部130が所定の周波数での記録電流に対する磁界を検出し、磁界が0になる電流値(記録終了電流値)を計測し、記録終了電流値Ie(mA)とする。この記録終了電流値Ieの値のときに、磁気ヘッド112の残留磁界はほぼ0になる。記録電流を0(mA)にしても、図2に示すように、約9kOeの磁界が発生していることがわかる。したがって、単に、印加する電流を0mAで終了させただけでは、ポールイレーズを無くすことが難しいことがわかる。
それに対して、磁界検出部130が所定の周波数で磁界が0になる記録終了電流値で、磁気ヘッド112を終了させることで、残留磁化をほぼ0にすることができ、したがって、ポールイレーズを無くすことができることがわかる。
この記録終了電流値は、磁気ヘッド112に流す記録周波数によってもずれる。上述したように、スピンの回転、先端部の磁化応答が遅れるためであれば、印加する電流の早さによっても時間の遅れも異なってくる。したがって、磁気記録装置100が用いる記録周波数に応じて、記録電流に対する磁界を検出し、磁界が0になる記録終了電流値Ieを計測することで、個々の磁気記録装置に対応することができる。
図3は、本発明の磁気記録装置が備える磁界検出部の構成を示す概略図であり、(1)平面図で、(2)は(1)中のA−A線に沿った断面図である。磁界検出部130は、磁気媒体132と磁界検出素子131とを有している。さらに、磁界検出素子131は、GMR素子、MR素子、TMR素子、インダクティブヘッド素子、ホール素子のいずれか一つを使用する。
GMR素子、MR素子は、厚さ数ナノメートルの非磁性金属層を2枚の強磁性層で挟んだ磁性金属多層膜に、電流を薄膜の面内方向に流すと、2枚の強磁性層の磁化の向きが平行なときと反平行なときで薄膜の電気抵抗が変化する。この現象を、巨大磁気抵抗効果(GMR効果)をいう。一方の強磁性層の磁化方向を固定しておき、もう一方の強磁性層の磁化の向きが外部の磁場に応じて変化するようにしておくと、巨大磁気抵抗効果効果により外部磁場の方向を電気抵抗の変化として検出することができる。これによって、磁界信号を電気信号に変換する高感度な磁気センサーになる。測定する方式として、スピンバルブ膜の面内方向にセンス電流を流すCIP(Current−In−Plane)方式であっても、スピンバルブ膜の積層方向にセンス電流を流すCPP(Current−Perpendicular−to−Plane)方式のいずれでもよい。
または、TMR素子でも良い。TMR素子は、厚さ数ナノメートル以下の非常に薄い絶縁体を2枚の強磁性金属の電極で挟んだ素子をいう。2つの強磁性電極の磁化の相対的な向きが平行な時と反平行な時で、電気抵抗が変化し、この外部磁場の方向を電気抵抗の変化として検出することができる磁気センサーになる。その他に、インダクティブ素子は、コイルを流れる電流に対して直交する向きにコイルを挟む磁極(コア)とを有する。磁極に流れ込む磁界によって、コイルの電流が変化するために、この変化を検出することで磁気センサーになる。また、ホール素子は、物質中を流れる電流に直交する方向に磁界を印加したときに、電流、磁界の両者と直交する方向に電圧が発生するホール効果を利用する磁気センサーである。これらのいずれの素子であっても良い。
ここで、磁界検出部における磁界検出素子としてGMR素子の作製方法について説明する。図4は、磁界検出素子の作製工程を示す概略図である。
図4(1)に示すように、メッキベース作製後、基板134に再生素子の片側に、80Ni−Fe組成をメッキ法で形成してシールド層135を形成する。
次に、図4(2)に示すように、シールド層135の上に絶縁膜137を形成する。
次に、図4(3)に示すように、GMR膜137をスパッタ法により形成する。GMR膜137は、フリー層としてCoFe/NiFe、反強磁性膜としてPdPtMn等の積層膜とする。
次に、図4(4)に示すように、レジストを作製し、GMR膜137のテーパー作製を行う。GMR膜137側面に端子、ハード膜を形成する。その後に、イオンミリングにより不要なGMR膜137の除去を行い、図中で横方向であるが、高さ方向のGMR膜137の寸法を決定する。
次に、図4(5)に示すように、GMR膜137の上に絶縁膜136を形成し、次に、図4(6)に示すように、同様にシールド層135を形成する。これによって、GMR素子による磁界検出素子131を作製することができる。
さらに、本発明の磁気記録装置が備える磁界検出部は、磁界検出素子131の前後に、磁気媒体132を形成する。この磁気媒体132としては、特に限定しないが、垂直磁気記録媒体10と同じ記録媒体を用いることが好ましい。異なる材料を用いると、磁気媒体132のサーボ情報の読取、磁気ヘッド112の調整に異なる読取プログラムを用意しなければならない。また、磁界検出部130の磁気媒体132には、磁気ヘッド112に対するサーボ情報を持たせる。サーボ情報を書き込んでいるので、特別のサーボパターンや特別な構造の磁気ヘッド112が不要になり、磁界検出部130の構造や製造工程が簡素化されるとともに、磁気記録装置100の構成を簡素化することができる。ここでは、垂直磁気記録媒体10と同じ垂直磁化膜を磁気媒体132として作製し、磁界検出素子131を配置して磁気検出部130とした。
図2(2)に示すように、作製した磁界検出素子131の基板134をそのまま設けておいても問題ないが、ここでは、基板134を研摩して除去し、その両側に磁気媒体132としての垂直磁化膜を配置した。このときに、磁気媒体132は、図示していないが、例えば、基板上に軟磁性裏打ち層、垂直磁化膜からなる記録層がこの順に積層されて構成される。また、軟磁性裏打ち層と記録層との間に非磁性中間層を設けてもよく、記録層上に保護膜、さらには潤滑層を設けてもよい。また、基板の高さは、磁気媒体の厚さと、磁界検出素子の高さを調整する。垂直磁気媒体としては、軟磁性粒子がCo、Fe、Niから選ばれた少なくとも一種類の材料でなり、非磁性母材がSiO、Al、C、ZrOから選ばれた少なくとも一種類の材料からなるグラニュラー膜が好ましい。
また、本発明の磁気記録装置100は、記録終了電流の調整による磁気ヘッド112の校正ができないことを示す信号を送信する制御部140を備える。本発明の磁気記録装置100では、所定の周波数で、1〜2secの間に、図2に示すような記録電流と発生する磁界の周期を併せて計測する。しかし、この発生する磁界が同一の波形を示せば良いが、発生する磁界も一定しない場合がある。この場合は、再現性がないために記録終了電流を設定することができない。また、明らかに異常な値の磁界しか発生しない場合がある。経時的に磁気記録媒体10、磁気ヘッド112が酸化等による劣化、結晶系の変化による磁気特性の変化等によっても劣化する。さらに、磁気ヘッド112に流すことができる電流値以上の電流が必要になる場合、また、磁気ヘッド112の発生する磁界が磁気ヘッド112が発生しうる磁界を越えている場合などは、制御できないことになる。
これらの判断・制御を磁気記録装置100のコネクター等で外部に送り判断するとすれば、これに対応して、図示しない外部装置に制御プログラムを予め組み込んでおく必要がある。それよりは、磁気記録装置100の判断・制御ができる制御部140を磁気記録装置100内に設けておくことで、磁気記録装置100が設けられる装置に関係なく、磁気ヘッド112の校正を行うことができる。
図5は、本発明の磁気記録装置の一構成を示す概略図である。さらに、この磁界検出部130は、磁気ヘッド112の個数と同じ個数備えられている。さらに、磁気記録媒体10と同じ厚さにする。磁気記録装置100は、複数枚の磁気記録媒体10(磁気ディスク:プラッタ)を用いていることができる。その複数の磁気記録媒体10にそれぞれ対応した磁気ヘッド112が設けられている。これは、磁気記録媒体10と磁気ヘッド112の位置決めに対して、高精度が求められており、例えば、1個の磁気ヘッドで複数の磁気記録媒体10には対応させるには、上下の移動等が必要となる。また、磁気ヘッド112と磁気記録媒体10も、例えば、0.01μmもの浮上量になるような、位置関係において高精度が必要である。したがって、磁気ヘッド112のポールイレーズを防止するのに、磁界検出部130も磁気ヘッド112と同数を備えることによって、精度の高い、校正が可能になる。
さらに、この磁界検出部130は、磁気記録媒体10と同じ厚さにする。磁気記録媒体10は、通常は円盤の両面に磁気記録層が蒸着等によって形成されている。したがって、それに対応して磁気ヘッド112を設けられている。図5に示すように、両面に記録層を有する磁気記録媒体10に対応しているために、両面対応した磁気ヘッド112を磁界検出部130で発生する磁界を計測するには、磁界検出部130は、磁気記録媒体10と同じ厚さにする。これによって、磁気ヘッド112を回転して移動させることだけで、磁界を計測することができる。
このときに、磁気ヘッド112の向きはどちらでもよく、磁界検出部130の磁界検出素子131上での磁気ヘッド112の移動方向は、上下、前後、左右の制御ができるものとする。磁気ヘッド112の先端部は、磁界検出素子131上を通過すればよく、浮上せずに接地してもよい。
図6は、本発明の磁気記録装置が備えるアームのサスペンションを模式的に示す概略図である。さらに、本発明で用いている磁気ヘッド112のサスペンション構造として、治具を差しこむことにより、容易に水平にすることができる。この方が磁界検出部130上に磁気ヘッド112の先端部が水平に配置することになるため、磁界の検出精度が上がる。本発明で用いている磁気ヘッド112のサスペンション111は、ステンレスのばねに直接銅配線等の信号線が形成されている配線一体型である。磁気ヘッド112のサスペンション111としては、弱い力で磁気記録媒体10に接近し、回転による空気の圧力で磁気記録媒体10上に浮上することで、衝突するのを回避している。そのために、先端部分における剛性の低い部分とアーム111等を支持して、精度良く磁気記録媒体10に接近できるように剛性の高い部分が必要となる。その間のベンディングエリア117に、治具孔118を設けて、その治具孔118に棒状の治具を挿入することで、磁気ヘッド112を容易に水平にすることができる。これによって、磁気ヘッド112の磁界検出部130における磁界の検出精度を上げることができる。
また、本発明としては、磁気ヘッド112の所定の周波数での記録電流に対する磁界を検出し、磁界が0になる電流(記録終了電流)を計測する磁界計測工程と、磁界計測工程で計測した記録終了電流で磁気ヘッド112の記録時の記録電流を終了させる磁気ヘッド校正工程とを有する磁気記録方法がある。
図7は、本発明の磁気記録方法を示すフローチャートである。
最初に、ポールイレーズキャリブレーションシステムをある一定期間ごとに起動させる(ステップS1)。この一定期間とは、例えば、起動時もしくは半年毎など所定の期間経過後に行う。また、特に、これに限定されるわけではなく、磁気記録装置100の記録動作終了後でも、磁気記録装置100の電源をオフにする場合等であっても良い。特に、記録動作終了後が好もしい。ポールイレーズを防止するためである。
そのとき、ポールイレーズキャリブレーションシステム開始時に、磁気ヘッド112は磁界検出部140の位置に移動する(ステップS2)。
磁気ヘッド112に、磁気記録装置100が動作させている周波数での記録電流を流し、磁界検出部130で発生磁界をモニターする磁界計測工程を行う(ステップS3)。このときに、制御部140では、流す電流と発生する磁界とを同時にモニターすることで、発生する磁界の遅れる時間を計測することができる。
この磁界計測工程の中で、磁界が0になる電流値Ieを計測し、それをある周波数での記録終了電流値Ieとして検知する(ステップS4)。
次に、この記録終了電流値Ieをフィードバックして、磁気ヘッド112を校正する校正工程に行う(ステップS5)する。校正工程では、先の磁界計測工程で計測した記録終了電流値Ieで磁気ヘッド112を終了させる。これによって、磁気ヘッド112の残留磁化をほぼ0にして、ポールイレーズの発生を防止することができる。
次に、磁気記録装置100が使用する記録周波数ごと、または記録パターンを変えて行うたときの周波数で計測したか判断する(ステップS6)。これは、周波数は、磁気気録装置100の仕様、磁気記録装置100の磁気記録方式、例えば、同じ信号が続く場合は、同じ数の倍数分の周波数にすることがある。したがって、一つの磁気記録装置100で単一の周波数のみでないことがある。このときに、他の必要な周波数での計測をしている場合はポールイレーズキャリブレーションシステムを終了する。
その他の場合は、周波数を変えてポールイレーズキャリブレーションシステムの磁界計測工程に再度行う(ステップS7)。このフローチャート示すステップの動作を行うことで、ポールイレーズを防止することができる。
本発明の磁気記録方法は、前記磁界計測工程と前記磁気ヘッド校正工程とを、磁気記録装置の出荷時と出荷後の一定期間ごとに行う。ポールイレーズを発生するのは、経時的な劣化だけではなく、突発的に発生することが知られている。そこで、出荷時に正常に動作するかを計測工程で計測する。さらに、使用しているときに、突発的に発生することを考慮して、一定期間経過後に、磁気記録方法を始める。これによって、ほぼ常時、磁気ヘッドからのポールイレーズを防止することができる。
また、本発明の磁気記録方法では、磁気ヘッドの発生する磁界を計測する磁界計測工程で、同一周波数で複数回の計測で、記録終了電流の計測がばらついて同一の値にならない場合、また、発生する磁界の大きさが、酸化による劣化、組織の変化による磁気特性の劣化で校正できる状態にない場合は、磁気ヘッドの校正を行わず、磁気ヘッドの校正を行わなかったことを外部の信号として送る。
本発明の磁気記録装置の構成を示す概略図である。 本発明の磁気記録装置における磁界検出部で計測した磁界の一例である。 本発明の磁気記録装置が備える磁界検出部の構成を示す概略図である。 磁界検出素子の作製工程を示す概略図である。 本発明の磁気記録装置の一構成を示す概略図である。 本発明の磁気記録装置が備えるアームのサスペンションを模式手に示す概略図である。 本発明の磁気記録方法を示すフローチャートである。
符号の説明
10 垂直磁気記録媒体
100 磁気記録装置
101 ハウジング
102 ハブ
103 スピンドルモータ
110 アーム
111 サスペンションユニット
112 磁気ヘッド
113 アクチュエータユニット
117 ベンディングユエリア
118 治具孔
130 磁界計測部
131 磁界計測素子
132 磁気媒体
140 制御部

Claims (5)

  1. 垂直磁化膜からなる記録層が積層されてなる磁気記録媒体と、
    該磁気記録媒体に情報を記録する磁気ヘッドと、を備える磁気記録装置において、
    前記磁気ヘッドの記録電流に対する磁界を検出する磁界検出部を備える
    ことを特徴とする磁気記録装置。
  2. 請求項1に記載の磁気記録装置において、
    前記磁界検出部が、磁気媒体と磁界検出素子とを有し、
    該磁界検出素子としてGMR素子、MR素子、TMR素子、インダクティブヘッド素子、ホール素子で構成される群から選択されるいずれか一つを使用する
    ことを特徴とする磁気記録装置。
  3. 請求項2に記載の磁気記録装置において、
    前記磁界検出部の前記磁気媒体が、前記磁気ヘッドに対するサーボ情報を有する
    ことを特徴とする磁気記録装置。
  4. 垂直磁気記録媒体に情報を記録する動作を磁気ヘッドで行う磁気記録装置の磁気記録方法において、
    前記磁気ヘッドの所定の周波数での記録電流に対する磁界を検出し、磁界が0になる電流(記録終了電流)を計測する磁界計測工程と、
    前記磁界計測工程で計測した記録終了電流で前記磁気ヘッドの記録時の記録電流を終了させる磁気ヘッド校正工程とを有する
    ことを特徴とする磁気記録方法。
  5. 請求項4に記載の磁気記録方法において、
    前記磁界計測工程と前記磁気ヘッド校正工程とを、磁気記録装置の出荷時と出荷後の一定期間ごとに行う
    ことを特徴とする磁気記録方法。
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