JP2009036586A - 給電レールおよび位置管理システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】管理サーバ21は、給電レール50に設けた複数個の赤外線センサ40の位置および担当エリアを把握しておく。赤外線センサ40は、エリアの温度を検出しているため、人がいる場合を検出するので、管理サーバ21は、人の位置を管理できる。しかも、この給電レール50は、PLCシステムの一部として用いられるため、信号の授受は電力線を流れる電流に重畳して行うことができ、赤外線センサ40の配線等を別途行うことなく、検出対象の位置管理が可能となる。
【選択図】図1
Description
また、特許文献3の技術で用いられる無線LANに限らず、通常無線LANに用いられる基地局、即ち発信機はその出力に応じて設置される。例えば、半径30メートルの出力を有する発信機であれば、発信機の設置間隔は50メートル位となる。そして、この離れた両発信機から人が所有する端末までの電波強度を計算して、その位置を検出している。
電波強度を計測するに当たり、短い距離で強い電波で測定する方が検出感度は上がるものの、無線LANシステムを用いる位置検出では、発信機の設計上、本来の無線通信を行う目的を逸脱して短い距離での設置は不可能であり、さらにコスト高を招いてしまうという問題がある。
しかも、この給電レールは、PLCシステムの一部として用いられるため、信号の授受は電力線に重畳して行うことができ、検出手段からの配線等を別途行うことなく、検出対象の位置管理が可能となる。
<<第1実施形態>>
<構成>
1.位置管理システム
第1実施形態による位置管理システム10は、ビル内に点在する人の状況を把握する場合に用いることを例示して説明する。
具体的には、図1に示すように、ビルの各階(例えば、1F〜5F)の天井には予め決められた位置に給電レール50が配置され、これらの給電レール50には、配電盤11を介して外部の送電線12にトランス13を介して接続される。また、配電盤11にはマスターPLC(Power Line Communications;電力線搬送通信)アダプター15を介して管理サーバ21が接続される。そして、マスターPLCアダプター15は、管理サーバ21からの各種信号を電力線に流れる電流に重畳させると共に、電力線を流れる電流に重畳されている信号を抽出して管理サーバ21に出力する動作を行う。
まず、給電レール50の構成について説明する。給電レール50は、図2に示すように、レール本体51、レール本体51の伸長方向に沿って移動する移動体60、位置検出部90(図3、参照)等を具備する。レール本体51はx軸に平行する軸線方向に伸長することになる。
移動体60には、電気機器として、例えばライトLが着脱可能に取り付けられている。そして、移動体60は、内蔵したモータMXの駆動により移動体60をx軸方向に平行する軸線(矢印a方向)に移動する。
ピニオン62は、移動体60がレール本体51に組み込まれる際、レール本体51のラック53に噛合される。モータMXを正/逆方向に駆動させることによって、移動体60がレール本体51の伸長方向に移動し、ライトLを矢印a方向に移動させる。
さらに、摺動部61内には、後述するスレーブPLCアダプター77およびコントローラ76等の回路を構成する電子素子を実装した基板67が内蔵される。
次に、移動体60のレール本体51の伸長方向における位置を検出する位置検出部90について説明する。
位置検出部90は、図3に示すように、移動体60側に設けた受発光部91と、レール本体51側に設けたバーコード92とからなる。バーコード92は、それぞれ異なったコード情報を示すバーコード92a,92b,…92nからなり、図5に示すように、このバーコードが受発光部91と対向するレール本体51の内側面に所定間隔毎に貼着される。この第1実施形態の場合、給電端子54の下側に配置され、横(x軸)方向の位置は、枠Fの中心となる位置に対応させている。なお、バーコードは二次元バーコードであってもよい。
この位置検出部90にあっては、所定間隔毎に貼着されたバーコード92を受発光部91で読み取ることによって、レール本体51の伸長方向における移動体60の位置が断続的に検出されることになる。
ライトLは、移動体60に機械的に固定されるこのため、ライトLの一端には、平行して電極が突出する雄コネクタ31と、この雄コネクタ31の鍔部31Aに係合される貫通型の袋状ナット32とを有し、この袋状ナット32の外周面にはローレット加工が施される。そして、雌コネクタ65Bに雄コネクタ31の電極を挿入した上で、袋状ナット32を雄ねじ部65Aに螺号させることによって、ライトLが電極レール50の移動体60に固定される。また、ライトLは、管理サーバ21からの指令信号により、点灯・調光が制御される機能を備えている。
図6および図7に示すように、給電レール50のレール本体51の長手方向に対して所定間隔を離間した位置に4個のセンサ40が設けられる。赤外線センサ40は、レール本体51が開口する側の折り返し部に設けることにより、下側の状況を検出する。この赤外線センサ40は、人体から発生する温度に対応した赤外線を検出するようになっている。
ここで、給電レール50および赤外線センサ40の位置について説明する。
例えば、図8(a)は、正方形の1Fを天井から見た図である。平行に4本の給電レール50が設置され、各給電レール50に4個の赤外線センサ40が設けられており、その赤外線センサ40は、16個のエリアa〜pの中心に位置して、このエリアの検出を担当する。
つまり、1階のエリアaからdに跨いで設けられた給電レール50のレールIDは「aaaaa1」であり、この給電レール50に設けられたセンサIDは「111」「112」「113」「114」となる。そして、センサID「111」の赤外線センサ40はエリアaを、センサID「112」の赤外線センサ40はエリアbを、センサID「113」の赤外線センサ40はエリアcを、センサID「114」の赤外線センサ40はエリアdを担当することになる。
次に、図9を参照しつつ、位置管理システム10について説明する。
まず、PLCシステムは、送電線を流れる電力に、インターネット等のネットワークからの信号を重畳させて、この重畳された電力が供給される範囲においてLAN(Local Area Network:ラン)を構築する技術である。
一般的に、PLCシステムを屋内LANとして構築する場合、図1に示すように、配電盤11近くに、電力線を流れる電流への信号の重畳・電流から信号の抽出を行うマスターPLCアダプター15を設置し、使用する電気機器の近くのコンセント近傍にスレーブPLCアダプターを接続する。そして、スレーブPLCアダプターがこの電力から信号を抽出し電気機器に出力したり、電気機器側の検出信号等を、電力線を流れる電流に重畳させて送信させたりする。
第1実施形態における位置管理システムでは、屋内において管理するため、管理サーバ21はマスターPLCアダプター15を介して給電線16に接続される。
ここで、管理サーバ21から送信される信号には、制御信号(モータに対する動作を指令する指令信号)や赤外線センサ40への検出開始信号等があり、給電レール50側から管理サーバ21に送信される信号は、赤外線センサ40からの検出信号等がある。
移動体60には、交流電力VACが給電端子54および受電端子66を介して供給される。AC/DCコンバータ70は移動体60内に内蔵されており、商用周波数の交流電力VACを直流電圧VDCに変換する。AC/DCコンバータ70は、その構成は省略するが、一般的にトランス、ブリッジ回路、レギュレータ等で構成される。変換された直流電圧VDCは、基板67に供給される。この基板67には実装された電子素子によってスレーブPLCアダプター72およびコントローラ71等の回路が構成される。
スレーブPLCアダプター72は、マスターPLCアダプター15と同様に、交流電力VACから信号(指令信号)を抽出すると共に、コントローラ71側からの信号(検出信号)を、電力線を流れる電流に重畳させる。
レール本体51には、前記移動体60と同様に、AC/DCコンバータ75、スレーブPLCアダプター77およびコントローラ76等の回路を構成する基板78が設けられる。
この基板78は、1個のレール本体51に対して1個、或いは赤外線センサ40毎に1個設けるようにしてもよい。
次に、管理サーバ21について説明する。
この管理サーバ21は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)(いずれも図示せず)を備える。
また、RAMの記憶領域には、図10に示すように、階NO,レールID,センサIDとエリアとが対応付けられたデータテーブルが記憶される。これにより、管理サーバ21では、センサIDが分かれば、階NO,レールNOとエリアが分かるようになる。例えば、管理サーバ21に送信されたセンサ40からの検出信号のIDが「113」である場合には、1階の給電レール(レールID「aaaaa1」)およびエリアcからの検出信号であることが分かる。
また、管理サーバ21のRAMには、図8(b)に示すような、実際の見取り図がユーザの操作によって記憶される。この図8(b)では、便宜上書庫を示している。正方形の部屋に入口Dを除いて本箱Fが図示のように配置されている。
そして、管理サーバ21は、この図11に示すデータテーブルから指令信号を読み出し、読み出した指令信号をモータMX或いはライトLに送信することにより、モータMX或いはライトLの動作を制御する。例えば、ライトLを給電レール50の伸長方向に移動させたり、ライトLの点灯/消灯、調光制御を行ったりを遠隔操作で行うことが可能となる。
移動体60の移動およびライトLの動作制御については先に述べたので、その説明を割愛する。
ここでは、赤外線センサ40により検出された検出信号に基づいて、検出対象となる人が存在するエリアを特定する動作について説明する。
管理サーバ21は、ROMから位置管理処理を呼出し、そのプログラムを実行する。
管理サーバ21からは、管理を行いたい階の赤外線センサに対して検出を開始する検出開始信号を供給される。この検出開始信号のヘッダには、検出させたい赤外線センサ40のセンサIDが記憶される。
そして、コントローラ76がセンサID「111」を受信した場合には、赤外線センサ40はエリアaにおける赤外線を検出し、この検出信号は、スレーブPLCアダプター77を介して電力線を流れる電流に重畳させて、管理サーバ21に送信される。
管理サーバ21では、このようにして供給される赤外線センサ40からの検出信号に基づき、エリア毎に人が存在しているか否かを管理する。
第1実施形態においては、所定位置に赤外線センサ40を備えた給電レールをフロアーの天井に配置し、この赤外線センサ40によって当該赤外線センサ40が担当するエリアの温度を測定する。このように、各赤外線センサ40は、フロアーを仕分けしたエリア毎に検出動作を行うようになっているため、赤外線センサ40からの検出信号を監視することにより、そのエリアに人が存在しているか否かを判定することができる。
しかも、管理サーバ21では階毎に監視しているため、各階のフロアー毎のエリアに人が存在するか否かを管理することができる。
このように、位置管理システムは、給電レール50の有効活用の一翼を担う技術となる。
第1実施形態では書庫を例示したが、百貨店とした場合、電気機器をライトLに代えてスピーカを移動体60に装着し、赤外線センサ40で人の群を測定する。これにより、管理サーバ21は、この人の群の移動に対してスピーカを移動させることも可能となる。この場合には、サービス情報等をスピーカから放送するようにしてもよい。
また、管理サーバ21では、識別情報を有するスピーカに対して個々に流すメッセージを設定できる。このため、管理サーバ21は、各階の各エリアの人の状況を把握した上で、その込み具合に応じたメッセージを流すことが可能となる。例えば、同じ階でタイムセールが行われる場合、人の集まっているエリアにスピーカを移動させた上で、タイムセールの内容を放送し、その後、人の移動にスピーカを追従させた上でメッセージを流すこともできる。
さらにまた、この位置管理システムでは、例えばスタッフオンリーで、一般の人が入っていけないエリアに人が進入したことが分かった場合には、そのエリアから退出する旨のメッセージをスピーカから流すようにしてもよい。
次に、本発明に係る第2実施形態について説明する。
本実施形態の特徴は、センサに無線送受信機を用いて、位置管理システムを個々の位置を特定する室内GPSとして機能する点にある。なお、前述した第1実施形態に記載した構成要件と同一の構成要件には同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
まず、第2実施形態による位置管理システム10´の全体構成について、図12を参照しつつ説明する。
第1実施形態による位置管理システム10との構成の相違は、管理サーバ21´をネットワークを介して接続している点のみである。
管理サーバ21´は、CPU、ROMおよびRAM(いずれも図示せず)を備える。
また、ROMの記憶領域には、図13に示すように、ビル名毎にセンサID、階数、基準位置(緯度,経度)がそれぞれ対応付けられてデータテーブルとして記憶される。
例えば、四角ビルの1Fには3個送受信センサ41が給電レールを介して設置されており、センサID「111」の送受信センサ41の基準位置は(X111,Y111)、センサID「112」の送受信センサ41の基準位置は(X112,Y112)、センサID「113」の送受信センサ41の基準位置は(X113,Y113)…となっている。
本実施形態においては、説明の便宜を図るために、1Fに3個の送受信センサ41を設置した場合について述べる。なお、給電レール50におけるコントローラ76およびスレーブPLCアダプター77の動作等は、前述した第1実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
送受信センサ41は無線を発信,受信する機能を有し、この送受信センサ41の検出対象は、無線ICタグとなる。この無線ICタグは、予め固有のIDが付与されており、無線信号を受信することにより、この固有IDを付与した応答信号として送信する機能を有する。また、この無線ICタグは、携帯電話等の携帯電子機器に内蔵されているものとする。
管理サーバ21´は、検出信号(応答信号)を必要とする送受信センサ41に対して無線信号の送信を指示する(ステップS1)。
例えば、四角ビルの1Fを管理したい場合には、センサID「111」・「112」・「113」の送受信センサ41を駆動させるための駆動信号を送信する。この駆動信号のヘッダにはセンサIDが付与される。
ネットワーク、給電レール50を介して送信された駆動信号は、給電レール50のスレーブPLCアダプター77によって抽出され、コントローラ76で、記憶されたセンサIDとヘッダに付与されたセンサIDとを比較し、一致したセンサIDに対して無線信号の送信を許可する。
無線ICタグは、送信されてくる無線信号に対し、無線ICタグの固有IDを付与した検出信号(応答信号)を送信する。例えば、センサID「111」の送受信センサ41からの無線信号が無線ICタグにて反射された後に、センサID「112」の送受信センサ41からの無線信号を送信し、センサID「112」の送受信センサ41からの無線信号が無線ICタグにて反射された後に、センサID「113」の送受信センサ41からの無線信号を送信する。
これにより、管理サーバ21´では、センサID「111」・「112」・「113」の送受信センサ41で受信した検出信号が受信される(ステップS2)。
さらに、管理サーバ21´は、各検出信号の強弱からセンサ位置に対する無線ICタグの相対位置を算出する(ステップS4)。
具体的には、無線信号の発信から検出信号の受信までの時間を、センサ41毎に検出し、
センサID「111」の送受信センサ・・・ta
センサID「111」の送受信センサ・・・tb
センサID「111」の送受信センサ・・・tc
として、各センサの座標を中心として時間×定数Aを半径とする円を作成する。
センサID「111」・・・(x−x111)(y−y111)=(Ata)2
センサID「112」・・・(x−x112)(y−y112)=(Atb)2
センサID「113」・・・(x−x113)(y−y113)=(Atc)2
そして、3つの円が交差する点を、3つの方程式から算出する。この交差する点が検出対象の位置となる(ステップS4,5)。
この場合には、送受信センサ41から1つの無線信号を送信すると、各無線ICタグから異なった時間で複数個の検出信号(応答信号)が得られる。これらの検出信号は、各無線ICタグの固有IDに対応した波形変形となっているため、この波形と無線ICタグとを対応付けたデータベースを管理サーバ21´に格納しておく。これにより、各送受信センサ41で検出された各検出信号を、このデータベールを参照して解析することにより、無線ICタグ毎の検出信号を抽出する。そして、前述した如く、抽出された3個の検出信号から無線ICタグの位置を算出する。
送受信センサ41を2個とした場合では、これらのセンサ41は、対角線を挟んで左右で同じ検出信号が得られてしまうため、これを防止するために、センサは部屋の一方の壁に面して設置すればよい。
また、4個以上の場合には、各センサから検出された検出信号のうち、何らかの条件で3つの信号に絞って無線ICタグの位置を算出するようにすればよい。何らかの条件としては、検出信号(応答信号)の波高値が所定レベル以上、無線信号の送信から応答信号の受信までの時間が長い順に3個或いは短い順等、3個の抽出する条件であればよい。
1.移動体の位置検出部
前記実施形態では、位置検出部の構成を、受発光部91とバーコード92としたが、本発明はこれに構成に限らず、種々の構成が可能である。
以下、幾つかの例を列挙する。
(1)光学センサ
透過型センサ
図16に示すように、発光部93Aと受光部93Bとが互いに対向するように配置されたフォトインタラプタを検出部93とし、この発光部93Aと受光部93Bとの間に移動するシャッタ94を配置する。ここで、移動体60側に検出部を、レール本体51にシャッタ94を設けられる。
前述した位置検出部90と同様に、予め定めた所定位置にある移動体60の位置を検出する場合には、図17(a)に示すように、シャッタ94Aの伸長方向に対して所定間隔毎に貫通孔94a,94a,…を穿設する。この際、貫通孔94aの径寸法を漸次異なるように形成し、最大径の貫通孔94aよりも発光部93Aから発光する光の径(発光径)が大きくなるようにする。
また、図17(b)に示すように、シャッタ94Bにスリット94bを形成する。このスリット94bはその幅寸法が、シャッタ94Bの伸長方向一側から他側に向けて漸次小さくなるように形成し、最大幅の寸法よりも発光部93Aから発光する光の直径が大きくなるようにする。
さらに、図17(c)に示すように、シャッタ94Cの外形を伸長方向一側から他側に向けて漸次傾斜する形状とし、シャッタ94Cの最大幅の寸法よりも発光部から発光する光の直径が同じか或いは大きくなるようにする。
図17(b),(c)のシャッタ94B,94Cの構造にあっては、コントローラ71等のROMに、受光部93Bからの受信信号の値に対するレール本体51の位置を予め位置情報として記憶しておき、受光部93Bでの受信信号の大きさから移動体60のレール本体51に対する位置を演算によって特定することが可能となる。
この場合には、先の位置検出部90が断続的な位置検出となるのに対し、図17(b),(c)に示すシャッタ構造の光学センサを用いることによって、連続的な受信信号が得られ、移動体60の位置が連続的に検出される。
光学センサは、透過型センサに限らず反射型センサであってもよい。この場合、図18に示すように、発光部93Cと受光部93Dとが一体となった検出部93´と、発光部からの光を反射する反射板94Dとを有する。この反射板94Dの形を、反射板が貼着される部位の伸長方向に対して反射量が変化する形状に形成する。例えば、図17(b)のスリット形状或いは図17(c)のシャッタ形状のようにすればよい。
さらに、断続的に移動体60の位置を検出したい場合には、伸長方向の所定位置に反射量が異なる反射板を貼着し、連続的に移動体60の位置を検出したい場合には、伸長方向に対して漸次反射量が変化するような形状の反射板を貼着すればよい。
磁気センサを用いて位置検出部としてもよい。この場合、検出部には半導体ホール素子、半導体磁気抵抗素子等を用い、被検出部を磁性材料の部位に施された着磁部位或いは磁石とする。
被検出部となる着磁部位は、所定間隔毎に着磁させ、その着磁部位における磁場が異なるようにする。これにより、検出部からの検出信号に基づき、レール本体51の伸長方向における移動体60の位置を断続的に検出する。
また、着磁部位は、所定間隔毎に形成するのではなく、磁場が伸長方向に対して漸次変化するように着磁させることにより、検出部からは着磁部位の磁場を連続的に検出でき、レール本体51の伸長方向における移動体60の位置を連続的に検出する。
一方、被検出部が磁石の場合には、この磁石を所定間隔毎にレール本体51に貼着し、各磁石の磁場を異なるようにする。これにより、検出部からの検出信号に基づき、レール本体51の伸長方向における移動体60の位置を断続的に検出する。
移動体の位置検出部の構成は、上記バーコード、光学センサ、磁気センサ等に限らず、レール本体51の伸長方向に対する移動体60の位置を相対的に検出するものであれば、これらに限定されるものではない。
前記各例では、センサ1個に対してシャッタ等の被検出部を変化させる場合について述べたが、逆に、発光部と受光部とを有する検出部を、レール本体51の伸長方向の所定位置毎に対向するように設け、移動体によって発光部からの光が遮蔽された部分が、移動体60が移動した位置であると特定するようにしてもよい。
さらに、レール本体51の伸長方向の所定位置毎に前述したフォトインタラプタを設け、フォトインタラプタ内の光路を遮るシャッタを移動体60側に設けるようにしてもよい。
前記各実施形態では、検出手段に赤外線センサや送受信センサを用いた場合を例示したが、本発明はこれに限らず、検出対象との距離を相対的な物理量として検出できるものであればよい。例えば、検出対象が、磁力を有するものである場合には磁気センサ、光を発光させるものであれば照度センサ等がある。
前記各実施形態では、図1,図8および図12に示すように、4個の給電レール50を並列に天井に設置した場合を例示したが、本発明はこれに限らず、種々の設置が可能であり、互いの給電レール50を直交させて設置したり、任意に角度を付けて設置したり、壁に垂直に設置したり、床に設置したりすることも可能である。但し、その都度、管理サーバ21に階毎の検出手段の位置を特定するデータテーブルを作成する必要がある。特に、壁に垂直方向に給電レールを設置する場合には、三次元の位置計測が可能となる。
前記各実施形態では、管理サーバ21に記憶されるデータベースは、人為的に入力するものとして記載したが、給電レール50の所定位置に方位センサ(地磁気センサ)を設け、この方位センサからの出力に基づいて緯度,軽度を算出し、この給電レールを基準として、他の給電レール50のデータを自動入力することで、データベースを自動的に作成するようにしてもよい。
前記各実施形態では、移動体60の移動をラック、ピニオンによって移動させるようにしたが、本発明はこれに限らず、種々の移動機構で構成できる。
例えば、1本のレール本体51に対して1個の移動体60を取り付ける場合には、移動体60自体に移動機構を持たせることなく、レール本体51と移動体60とに移動機構を持たせることが可能となる。例えば、ボールベアリング構造によって移動機構が構成できる。この機構は、レール本体51の伸長方向に延びる雄ねじ部と、摺動部61に穿設された雌ねじ部と、前記雄ねじ部を回転させるモータによって構成する。そして、この機構にあっては、モータによって雄ねじ部を回転させることにより、螺合された雌ねじ部に雄ねじ部がねじ込まれ、レール本体51に回り止めされた摺動部61が移動するようになる。
また、レール本体51の両側に滑車を設け、各滑車間に架設したワイヤーに移動体60を固定し、一方の滑車をモータによって回動させることによって、移動体60を移動させるようにしてもよい。
前記各実施形態では、給電手段をレール本体51に設けた板状の給電端子54と移動体60側に設けた受電端子66によって構成したが、受電端子66の端子部66Bを円錐形状に限定するものではなく、ブラシ構造であってもよく、要は移動体60側の端子がレール本体51側の端子に摺動して電気的に接続される構成であればよい。また、1本のレール本体51に対して1個の移動体60を取り付ける場合には、移動体60に対してリード線55を直接接続するようにしてもよく、この際、移動体60がレール本体51の伸長方向に移動可能なだけのリード線55に余裕を持たせればよい。
前記各実施形態では、レールID、モータIDおよびセンサIDの抽出については記載していないが、例えば、図2に示すように、移動体60の突出部65側に読取部を設け、この読取部に対向する面(ライトLの雄コネクタ31の端面)に、このライトLの情報を表すバーコードを貼着する。これにより、移動体60にライトLを取り付ける際に、ライトLの情報が読み込まれる。
前記各実施形態では、移動体60側の雌コネクタ65BにライトL側の雄コネクタ31を接続し、貫通型の袋状ナット32で固定する構造としたが、これに限らず、GP−IB等の規格によるコネクタ接続で電気的に接続した上で、別途機械的に接続する構造であってもよいことは勿論である。
Claims (8)
- レール本体と、
前記レール本体の伸長方向の所定位置に設けられ、前記所定位置における周辺の物理量を検出し、出力する検出手段と、
電力線を流れる電流に重畳された信号を抽出する一方、前記電力線に流れる電流に信号を重畳する信号送受信手段と、
前記電力線を流れる電流から前記検出手段宛の信号を抽出する処理と、前記検出手段の検出信号を前記電流に重畳する処理とを、前記信号送受信手段に行わせる検出制御手段と、を具備する
ことを特徴とする給電レール。 - 請求項1記載の給電レールにおいて、
前記検出手段には識別情報が付与されており、
前記検出制御手段は、前記信号送受信手段により抽出した信号が、前記識別情報であるか否かを判定する識別情報判定手段を有する
ことを特徴とする給電レール。 - レール本体と、
前記レール本体の伸長方向の所定位置に設けられ、前記所定位置における周辺の物理量を検出する検出手段と、
前記レール本体に設けられ、前記レール本体の伸長方向に沿って移動可能で、電気機器が取り付けられる移動体と、
前記レール本体から前記移動体に電力を供給する電力供給手段と、
電力線を流れる電流に重畳された信号を抽出する一方、前記電力線に流れる電流に信号を重畳する信号送受信手段と、
前記信号送受信手段により抽出した信号に基づき、前記電気機器の動作を制御する動作制御手段と、
前記電力線を流れる電流から前記検出手段宛の信号を抽出する処理と、前記検出手段の検出信号を前記電流に重畳する処理とを、前記信号送受信手段に行わせる検出制御手段と、を具備する
ことを特徴とする給電レール。 - 請求項3記載の給電レールにおいて、
前記検出手段および前記電気機器には識別情報が付与されており、
前記動作制御手段および前記検出制御手段は、前記信号送受信手段により抽出した信号が、前記識別情報であるか否かを判定する識別情報判定手段をそれぞれ有する
ことを特徴とする給電レール。 - 請求項3記載の給電レールにおいて、
前記電力供給手段にて供給された電力を用いて前記移動体を前記レール本体に沿って走行させる走行手段を、前記レール本体または前記移動体の少なくともいずれか一方に設け、
前記動作制御手段は、前記信号送受信手段により抽出した信号に基づき、前記走行手段による前記移動体の走行を制御する
ことを特徴とする給電レール。 - 請求項1から5のいずれかに記載の給電レールと、
前記給電レールの検出手段からの信号に基づき、検出対象の位置を算出するための物理量を解析する情報解析手段と、を備えた位置管理システムであって、
前記情報解析手段は、前記給電レールに設けられた検出手段の所定位置を記憶する基準位置記憶手段と、
前記検出信号からの信号に基づき、前記基準位置記憶手段に記憶された検出手段の所定位置との相対位置から前記検出対象の位置を算出する位置算出手段と、を備える
ことを特徴とする位置管理システム。 - 請求項1から5のいずれかに記載の給電レールと、
前記給電レールとネットワークを介して接続された管理サーバと、を備えた位置管理システムであって、
前記管理サーバは、前記給電レールの検出手段からの信号に基づき、検出対象の位置を算出するための物理量を解析する情報解析手段を有し、
前記情報解析手段は、前記給電レールに設けられた検出手段の所定位置を記憶する基準位置記憶手段と、
前記検出信号からの信号に基づき、前記基準位置記憶手段に記憶された検出手段の所定位置との相対位置から前記検出対象の位置を算出する位置算出手段と、を備える
ことを特徴とする位置管理システム。 - 請求項6または7記載の位置管理システムにおいて、
前記検出手段は、磁気、超音波、赤外線、無線の少なくともいずれかを発信または受信する機構を備える
ことを特徴とする位置管理システム。
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