JP2009036126A - 内燃機関の燃料噴射時期制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射時期制御装置 Download PDF

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

【課題】ノッキングの発生を防止するとともに、断熱層による断熱効果によりピストンの耐久性を向上させることを課題とする。
【解決手段】本発明は、ピストン60とクランクシャフト33とを1本のコンロッドで連結する内燃機関と比較して、ピストン60が上死点の近傍に滞在する期間が長い内燃機関1の燃料噴射時期制御装置であって、燃焼室40内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁46と、上死点近傍で燃料噴射弁46から噴射された燃料が当たる領域に断熱層70が形成されたピストン60とを備え、上死点近傍で燃料を噴射するように、燃料噴射弁46の燃料噴射時期を制御する燃料噴射時期制御手段を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は内燃機関の燃料噴射時期制御装置に関する。
従来の内燃機関として、ピストン冠面に断熱層を形成したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−209830号公報
しかしながら、前述した従来の内燃機関において、断熱層の温度はピストン本体と比較して温度が高くなるので、断熱層がノッキングの起点になりやすいという問題点があった。
本発明はこのような従来の問題点に着目してなされたものであり、断熱層の温度を低減してノッキングの発生を防止するとともに、ピストンの耐久性を向上させることを目的とする。
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
本発明は、ピストン(60)とクランクシャフト(33)とを1本のコンロッドで連結する内燃機関と比較して、ピストン(60)が上死点の近傍に滞在する期間が長い内燃機関(1,101)の燃料噴射時期制御装置であって、燃焼室(40)内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁(46)と、上死点近傍で前記燃料噴射弁(46)から噴射された燃料が当たる領域に断熱層(70)が形成されたピストン(60)とを備え、上死点近傍で燃料を噴射するように、前記燃料噴射弁(46)の燃料噴射時期を制御する燃料噴射時期制御手段を有することを特徴とする。
ピストンが上死点の近傍に滞在する期間が長いと、上死点近傍で噴射された燃料がピストンに到達するまでの時間は短くなる。そうすると、燃料が気化する時間が少なくなるので、ピストン冠面に液状燃料が付着しやすくなる。本発明では、これを逆に利用して、ピストン冠面に形成した断熱層に積極的に液状燃料を付着させる。断熱層は、断熱材の蓄熱作用よってピストン本体と比較して高温となっているので、断熱層に付着した燃料の気化を促進して、そのときの気化熱によって断熱層の温度を低減させることができる。これにより、ノッキングの発生を防止できるとともに、ピストンの温度上昇を抑制して、ピストンの耐久性を向上させることができる。
以下、図面等を参照して本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、複リンク式ピストンストローク機構を備えたエンジン(以下「複リンク式エンジン」という。)1を示す図である。
複リンク式エンジン1は、シリンダブロック31と、その頂部を覆うシリンダヘッド30とを備える。
シリンダブロック31には、複数のシリンダ31aが形成される。シリンダ31aには、ピストン60が摺動自在に嵌合する。これらシリンダヘッド30とシリンダブロック31とピストン60とによって、ペントルーフ形の燃焼室40が区画形成される。なお、後で図5を参照して詳述するが、ピストン冠面61には、ピストン温度を低減させるための断熱層70が形成される。
シリンダヘッド30には、燃焼室40に開口する吸気通路41及び排気通路42が形成され、吸気通路41の開口を開閉する吸気バルブ43と、排気通路42の開口を開閉する排気バルブ44とが配設される。また、シリンダヘッド30には、燃料噴射弁46が配設される。燃料噴射弁46は、燃焼室40の頂壁中心部からピストン冠面61に形成された断熱層70へ向けて燃焼室内に直接燃料を噴射する。さらに、シリンダヘッド30には、点火栓(図示せず)が配設される。点火栓は、燃焼室40で火花を飛ばして混合気を点火する。
複リンク式ピストンストローク機構は、ピストン60とクランクシャフト33とを2つのリンク(アッパリンク(第1リンク)11、ロアリンク(第2リンク)12)で連結するとともに、コントロールリンク(第3リンク)13でロアリンク12を制御して圧縮比を変更する。
アッパリンク11は、その上端がピストンピン21を介してピストン60と連結し、その下端がアッパピン22を介してロアリンク12の一端と連結する。ピストン60は、燃焼圧力を受け、シリンダブロック31のシリンダ31a内を往復動する。
ロアリンク12は、その一端がアッパピン22を介してアッパリンク11に連結し、その他端がコントロールピン23を介してコントロールリンク13に連結する。また、ロアリンク12は、その略中央の連結孔に、クランクシャフト33のクランクピン33bが挿入され、クランクピン33bを中心軸として揺動する。ロアリンク12は左右の2部材に分割可能である。クランクシャフト33は、複数のジャーナル33aとクランクピン33bとカウンタウェイト33cとを備える。ジャーナル33aは、シリンダブロック31及びラダーフレーム34によって回転自在に支持される。クランクピン33bは、ジャーナル33aから所定量偏心しており、ここにロアリンク12が揺動自在に連結する。カウンタウェイト33cは、ジャーナル33aとクランクピン33bとをつなぐアーム部に設けられ、回転部分の重量アンバランスを取り除く。
コントロールリンク13は、その一端がコントロールピン23を介してロアリンク12に連結し、その他端が連結ピン24を介してコントロールシャフト25に連結する。コントロールリンク13は、この連結ピン24を中心として揺動する。またコントロールシャフト25にはギアが形成されており、そのギアがアクチュエータ51の回転軸52に設けられたピニオン53に噛合する。アクチュエータ51によってコントロールシャフト25が回転させられ、連結ピン24が移動する。
図2は複リンク式ピストンストローク機構による圧縮比変更方法を説明する図である。
複リンク式ピストンストローク機構は、コントロールシャフト25を回転して連結ピン24の位置を変更することで、圧縮比を変更する。例えば図2(A)、図2(C)に示すように連結ピン24を位置Pにすれば、上死点位置(TDC)が高くなり高圧縮比になる。
そして図2(B)、図2(C)に示すように、連結ピン24を位置Qにすれば、コントロールリンク13が上方へ押し上げられ、コントロールピン23の位置が上がる。これによりロアリンク12はクランクピン33bを中心として反時計方向に回転し、アッパピン22が下がり、ピストン上死点(TDC)におけるピストン60の位置が下降する。したがって圧縮比が低圧縮比になる。
また複リンク式エンジン1は、圧縮比が一定である通常のエンジン(以下「ノーマルエンジン」という)に比べて、ピストン60が上死点付近に滞在する期間が長いという特性がある。この点について、図3を参照して説明する。
図3は、複リンク式エンジン1のピストン挙動を示す図であり、図3(A)は図3(B)の実線で囲われた部分の拡大図である。図3には、ノーマルエンジンと同じ圧縮比にした複リンク式エンジン1のピストン挙動が細実線で示されている。
ピストン60が上死点から所定の距離内にあるときを、ピストン上死点付近滞在期間と定義すると、図3から明らかなように複リンク式エンジン1は、同じ圧縮比であるノーマルエンジンに比べて、ピストン上死点付近滞在期間が長い。
また、複リンク式ピストンストローク機構を高圧縮比に設定したときのピストン上死点付近滞在期間L1は、低圧縮比に設定したときのピストン上死点付近滞在期間L2よりも長い。すなわち図3(A)において、L1>L2である。
このように複リンク式エンジン1は、ノーマルエンジンに比べてピストン上死点付近滞在期間が長い。さらに高圧縮比にしたときのほうが、低圧縮比にしたときよりもピストン上死点付近滞在期間が長い。
ところで、ピストンの耐久性を向上させるには、燃焼ガスに接触するピストン冠面に断熱層を形成して、ピストンの熱負担を軽減することが有効である。しかしながら、断熱材は蓄熱作用をも有するため、断熱材自体の温度が高くなってしまい、ノッキングの起点になりやすいという問題点があった。
そこで、本発明ではピストン冠面61に断熱層70を形成するとともに、ノーマルエンジンに比べてピストン上死点付近での滞在期間が長い複リンク式エンジン1の特性を利用して燃料噴射時期を制御することで、断熱材の温度を低減して上記問題点を解決する。以下では、この燃料噴射時期の制御について説明する。
図4は、本実施形態による燃料噴射制御について説明する図であり、横軸にクランク角、縦軸に燃料噴射量を示した図である。
本実施形態では、吸気行程後半から圧縮行程中盤にかけて、要求駆動力を出力するために必要な燃料の大部分を噴射するメイン噴射を行う。そして、このメイン噴射に先立って、排気上死点付近において、ピストン冠面61に形成された断熱層70に向けて少量の燃料を噴射するサブ噴射を行う。
複リンク式エンジン1はピストン上死点付近での滞在期間が長いので、サブ噴射によって噴射された燃料が断熱層70に到達するまでの時間は短くなる。したがって、燃料が気化するための時間が少なくなる。そのため、サブ噴射によって噴射された燃料は、断熱層70に液状燃料のまま到達しやすい。
そうすると、断熱層70は蓄熱作用によって高温となっているので、断熱層70に到達した液状燃料を気化させることができる。そして、このときの気化熱によって断熱層70の温度を低減することができる。その結果、ノッキングを抑制しつつ、ピストン60の熱負担を軽減してピストン60の耐久性を向上させることができる。
なお、運転条件に応じてサブ噴射を行うかどうかを決定してもよい。例えば、ピストン温度が高くなりがちな高負荷運転領域やノッキングが発生しがちな低速かつ中高負荷時の部分負荷運転領域においてサブ噴射を行うことで、ピストン温度の上昇を抑制してノッキングの発生を防止することができる。運転条件は、例えばエンジン回転速度を検出するエンジン回転速度センサ及びエンジン負荷を検出するエンジン負荷センサの信号に基づいて、予め実験等で定められた領域判断マップによって判断することができる。
また、複リンク式ピストンストローク機構によって変更された圧縮比に応じて燃料噴射量を増減させてもよい。圧縮比が高くなれば燃焼室40が高圧になって温度が上昇するので、サブ噴射の噴射量を増量することでより多くの液状燃料を気化させて、そのときの気化熱により温度上昇を抑えて高圧縮比化によるエンジン出力の向上が図れる。
以下では、ピストン冠面61に形成した断熱層70の領域について説明する。
図5は、本発明の第1実施形態によるピストン冠面61に断熱層70が形成されたピストン60の要部を示す図である。図5(A)は、サブ噴射時におけるピストン及び燃料噴射弁の位置関係を示す図であり、ピストン冠面61近傍の概略断面図である。図5(B)は、図5(A)のB−B線に沿う断面図である。
図5(A)に示すように、燃料噴射弁46は、ピストン中心P1を通るピストン中心軸上に配設されており、燃焼室40の頂壁中心部から、ピストン冠面61に形成された断熱層70へ向けて直接燃料を噴射する。サブ噴射時における燃料噴射弁46の燃料噴霧領域を図5(A)(B)に破線で示す。
また、ピストン冠面61の中央には、断面が略円形のキャビティ62が形成される。そして、このキャビティ62の内部に断熱層70が形成される。このとき、断熱層70は、サブ噴射時に噴射された燃料がピストン冠面61に当たる領域を全て包含するように形成される。つまり、図5(B)に示すように、燃料噴射弁46の噴霧領域は、ピストン冠面61の中心P1を中心とする円形の領域となるので、この領域をすべて包含するように形成される。
以上説明した本実施形態では、ノーマルエンジンに比べてピストン上死点付近での滞在期間が長い複リンク式エンジン1において、ピストン冠面61に断熱層70を形成した。そして、排気上死点付近で、メイン噴射に先立って少量の燃料を高温の断熱層70に向けて噴射するサブ噴射を行った。
これにより、サブ噴射によって噴射された燃料を、高温の断熱層70に液状燃料のまま到達させることができる。その結果、断熱層70に到達した液状燃料を気化させることができ、このときの気化熱によって断熱層70の温度を低減させることができる。このように、断熱層70に積極的に液状燃料を付着させて気化させることで、断熱層70の温度が低減するので、ノッキングの発生を抑制できる。そして、断熱層70の温度を低減することで、断熱層70とピストン材料との線膨張差による断熱層70の剥離を防止することができる。
また、断熱層70の断熱効果により、ピストン60の熱負担を軽減することができるので、ピストン60の耐久性が向上する。
また、ピストン冠面61には、ピストン60と比べて高温となる断熱層70が形成されているため、断熱層70が存在しない非断熱ピストンよりも液状燃料の気化を促進できる。そのため、燃費を向上することができるとともに、未燃ハイドロカーボンの排出を抑制することができる。さらに、断熱層70はピストン60よりも温度上昇が早いので、冷間始動からの暖機運転中において、断熱層70が存在しない非断熱ピストンよりも液状燃料の気化を促進できる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、燃料噴射弁46の取付位置を吸気通路41の下方に変更し、それに伴いピストン冠面61に断熱層70を設ける領域と、燃料噴射時期とを変更した点で第1実施形態と相違する。以下、その相違点について説明する。なお、以下の各実施形態では上述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を用いて重複する説明を適宜省略する。
図6は、本発明の第2実施形態による複リンク式エンジン101を示す図である。複リンク式エンジン101は、本発明の第1実施形態による複リンク式エンジン1と比較して断熱層70が形成された領域と燃料噴射弁46及び点火栓45の位置とが相違するだけで、それ以外の構成は全て同様である。
燃料噴射弁46は、シリンダ31aの中心に対して所定角度傾いた状態でシリンダヘッド30の吸気通路41側に配設される。燃料噴射弁46は、吸気通路41の下方から、燃焼室40に直接燃料を噴射する。
点火栓45は、電極を燃焼室40の頂壁中心部に突出させた状態でシリンダヘッド30に配設される。点火栓45は、燃焼室40の頂壁中心部で火花を飛ばして混合気を点火する。
図7は、本実施形態による燃料噴射制御について説明する図であり、横軸にクランク角、縦軸に燃料噴射量を示した図である。
本実施形態では、サブ噴射を吸気行程前半に行う。そして、メイン噴射をサブ噴射終了後の吸気行程中盤から圧縮行程中盤にかけて行う。
このように、本実施形態ではサブ噴射を排気行程終了後、すなわち排気バルブ44が閉じられた後に開始する。これは、燃料噴射弁46がシリンダ31aの中心に対して所定角度傾いた状態でシリンダヘッド30に配設され、吸気通路41の下方から燃焼室40に直接燃料を噴射しているため、排気バルブ44が開いていると噴射された燃料が排気通路42側へ流れてしまう。そうすると、断熱層70に的確に噴射できないからである。サブ噴射を排気バルブ44が閉じられた後に開始することで、噴霧燃料を的確に高温の断熱層70に液状燃料のまま到達させることができる。
以下では、ピストン冠面61に断熱層70を設ける領域について説明する。
図8は、本発明の第2実施形態によるピストン冠面61に断熱層70が形成されたピストン60の要部を示す図である。図8(A)は、サブ噴射時におけるピストン60、燃料噴射弁46及び点火栓45の位置関係を示す図であり、ピストン冠面61近傍の概略断面図である。図8(B)は、ピストン冠面61の正面図である。なお、図8(A)(B)に示した破線は、燃料噴射弁46から噴射される燃料の噴霧領域である。
図8(A)に示すように、ピストン冠面61には、断面が略矩形のキャビティ262が形成される。また、キャビティ262の底面に断熱層70が形成される。
図8(B)に示すように、キャビティ262は、ピストン冠面61を正面から見たときに円形となるように形成される。そして、キャビティ262の中心P2が、ピストン中心P1に対して排気通路側に所定量偏倚した位置に存在するように形成される。
また、断熱層70は、ピストン冠面61を正面から見たときにピストン中心P1の付近を含むような楕円形となるように形成される。さらに、断熱層70は、サブ噴射時に吸気通路41の下方から燃焼室40に直接噴射された燃料がピストン冠面61に当たる領域を全て包含するように形成される。このように、燃料噴射弁46から噴射された全ての燃料が断熱層70に当たる構成とするとともに、点火栓直下のピストン中心P1の付近のピストン冠面61に断熱層70を設けることで、ピストン温度が上昇しがちな点火栓直下の温度上昇を抑えることができる。
以上説明した本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られるとともに、特に点火栓直下のピストン冠面61の中心P1の付近に断熱層70を設けたので、ピストン温度が上昇しがちな点火栓直下の温度上昇を抑えることができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
たとえば、第1実施形態では、1つの噴孔から所定の噴射角で燃料が噴射される単噴孔ノズルの燃料噴射弁46を適用したが、多噴孔ノズルの燃料噴射弁を適用してもよい。この場合、各噴孔から噴射された燃料が当たる領域に絞って断熱層を形成してもよいし、製造上の簡便さを考慮して、各噴孔から噴射された燃料が当たる領域を全て包含するように断熱層を一体に形成してもよい。
また、本実施形態では、燃料噴霧領域を全て包含するように断熱層70を形成したが、噴霧燃料が当たる一部に形成してもよい。
さらに、排気上死点近傍においてサブ噴射を行っているが、点火前であれば、圧縮上死点近傍にてサブ噴射を単独で、又は排気上死点近傍でのサブ噴射と併用して行ってもよい。これによれば、ピストン温度が上昇しがちな点火時期前後のピストン温度を低減することができる。
第1実施形態による複リンク式エンジンを示す図である。 複リンク式ピストンストローク機構による圧縮比変更方法を説明する図である。 複リンク式エンジンのピストン挙動を示す図である。 第1実施形態による燃料噴射制御について説明する図である。 第1実施形態によるピストン冠面に断熱層が形成されたピストンの要部を示す図である。 第2実施形態による複リンク式エンジンを示す図である。 第2実施形態による燃料噴射制御について説明する図である。 第2実施形態によるピストン冠面に断熱層が形成されたピストンの要部を示す図である。
符号の説明
1 複リンク式エンジン(内燃機関)
11 アッパリンク
12 ロアリンク
13 コントロールリンク
21 ピストンピン
22 アッパピン
23 コントロールピン
30 シリンダヘッド
31a シリンダ
33 クランクシャフト
33b クランクピン
40 燃焼室
44 排気バルブ
45 点火栓
46 燃料噴射弁
60 ピストン
61 ピストン冠面
70 断熱層

Claims (10)

  1. ピストンとクランクシャフトとを1本のコンロッドで連結する内燃機関と比較して、ピストンが上死点の近傍に滞在する期間が長い内燃機関の燃料噴射時期制御装置であって、
    燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁と、
    上死点近傍で前記燃料噴射弁から噴射された燃料が冠面に当たる領域に断熱層が形成されたピストンとを備え、
    上死点近傍で燃料の一部を噴射するように、前記燃料噴射弁の燃料噴射時期を制御する燃料噴射時期制御手段を有する
    ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射時期制御装置。
  2. 前記燃料噴射時期制御手段は、排気上死点を含む前後の期間にわたって燃料を噴射するように、前記燃料噴射弁の燃料噴射時期を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射時期制御装置。
  3. 前記燃焼室の頂壁中心部に臨むように配置された点火栓を備え、
    前記燃料噴射弁は、シリンダの中心に対して所定角度傾いた状態でシリンダヘッドの吸気通路側に配設され、
    前記燃料噴射時期制御手段は、排気バルブが閉じた後の排気上死点近傍で燃料を噴射するように、前記燃料噴射弁の燃料噴射時期を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射時期制御装置。
  4. 前記断熱層は、前記点火栓の電極部直下のピストン冠面近傍の領域を包含するように形成される
    ことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の燃料噴射時期制御装置。
  5. 前記断熱層は、上死点近傍で噴射された燃料がピストン冠面に当たる領域を全て包含するように形成される
    ことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1つに記載の内燃機関の燃料噴射時期制御装置。
  6. 前記ピストンにピストンピンを介して連結されるアッパリンクと、
    前記クランクシャフトのクランクピンに回転自由に装着されるとともに、前記アッパリンクにアッパピンを介して連結されるロアリンクと、
    前記ロアリンクにコントロールピンを介して連結されるコントロールリンクと、
    を有し、機関圧縮比の変更が可能な複リンク式ピストンストローク機構を備える
    ことを特徴とする請求項1から5までのいずれか1つに記載の内燃機関の燃料噴射時期制御装置。
  7. 前記燃料噴射時期制御手段は、圧縮比が高いときほど排気上死点近傍で多くの燃料を噴射するように、前記燃料噴射弁の燃料噴射時期を制御する
    ことを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の燃料噴射時期制御装置。
  8. 前記燃料噴射時期制御手段は、高負荷運転領域のときに排気上死点近傍で燃料を噴射するように、前記燃料噴射弁の燃料噴射時期を制御する
    ことを特徴とする請求項1から7までのいずれか1つに記載の内燃機関の燃料噴射時期制御装置。
  9. 前記燃料噴射時期制御手段は、部分負荷運転領域のときに排気上死点近傍で燃料を噴射するように、前記燃料噴射弁の燃料噴射時期を制御する
    ことを特徴とする請求項1から8までのいずれか1つに記載の内燃機関の燃料噴射時期制御装置。
  10. 前記燃料噴射時期制御手段は、機関始動後の暖機中に排気上死点近傍で燃料を噴射するように、前記燃料噴射弁の燃料噴射時期を制御する
    ことを特徴とする請求項1から9までのいずれか1つに記載の内燃機関の燃料噴射時期制御装置。
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