JP2009034589A - アルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法、及び当該製造方法により製造されるアルミニウム系金属材料製フィン材 - Google Patents

アルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法、及び当該製造方法により製造されるアルミニウム系金属材料製フィン材 Download PDF

Info

Publication number
JP2009034589A
JP2009034589A JP2007199945A JP2007199945A JP2009034589A JP 2009034589 A JP2009034589 A JP 2009034589A JP 2007199945 A JP2007199945 A JP 2007199945A JP 2007199945 A JP2007199945 A JP 2007199945A JP 2009034589 A JP2009034589 A JP 2009034589A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum
chemical conversion
mass
metal material
hydrophilic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007199945A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5265892B2 (ja
Inventor
Takahiro Shimizu
高宏 清水
Yosuke Ota
陽介 太田
Hidekimi Hirasawa
秀公 平澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Nippon Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd, Nippon Paint Co Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2007199945A priority Critical patent/JP5265892B2/ja
Publication of JP2009034589A publication Critical patent/JP2009034589A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5265892B2 publication Critical patent/JP5265892B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)

Abstract

【課題】耐食性、耐湿性や、親水性皮膜との密着性に優れた化成皮膜を短時間のうちに形成することができ、環境に優しいノンクロム化成処理剤を用いたアルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法及び、当該製造方法によって製造されたアルミニウム系金属材料製フィン材を提供する。
【解決手段】アルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法であって、アルミニウム系金属材料表面を活性化させる、金属材料活性化工程と、所定のノンクロム化成処理剤を、アルミニウム系金属材料の表面に接触させて化成皮膜を形成する化成皮膜形成工程と、前記化成皮膜形成工程の後に所定のポリアクリル酸系樹脂及び/又は所定のポリビニルアルコールからなる水溶性樹脂と、所定の不溶化剤と、を含有する、水性の後処理剤で処理する後処理工程と、前記後処理工程の後に親水性皮膜を形成する親水性皮膜形成工程と、を有するアルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、空調機熱交換器に用いられるアルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法、及び当該製造方法により製造されるアルミニウム系金属材料製フィン材に関する。
アルミニウムやアルミニウム合金等のアルミニウム系金属材料は、軽量で加工性、熱伝導性に優れており、熱交換器の各部材に広く利用されている。特に熱交換部には、アルミニウム系金属材料製フィン材を使用することが多い。
ところが、例えば空調機を冷房運転すると、大気中の水蒸気がフィン材表面に結露して大きな液滴を形成し、フィンに目詰まりを起こさせることがあった。このような目詰まりは熱交換器による冷却能力の低下を招き、空調機の熱効率を低下させる原因となっていた。このため、フィン材のぬれ性を向上させて大きな液滴が形成されないようにするため、フィン材の表面に親水性皮膜等を塗布することが一般的に行われていた。
なお、フィン材表面に付着した水を除去するため、フィン材表面に疎水性皮膜を塗布する方法も行われていたが、この方法ではより大きな液滴が形成されてしまい、却ってフィンの目詰まりを起こす原因となっていた。
このように、フィン材表面には親水性皮膜を形成することが好ましいが、この親水性皮膜によって、フィン材表面が常に水で濡れた状態に置かれることとなり、フィン材の変質や腐食の原因となっていた。このため、従来、フィン材表面にリン酸クロメート系化成処理剤によって、耐湿性、及び耐食性を有する化成皮膜を形成させ、フィン材の変質や腐食を防止する手段がとられていた(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、クロム酸クロメート皮膜を形成した上に、アルカリケイ酸塩と親水性高分子化合物からなる親水性皮膜を形成し、耐食性と親水性とが両立した熱交換器用プレコートフィン材に係る技術が開示されている。
ここで、リン酸クロメート系化成処理剤は耐食性等において優れた特性を有するが、リン酸クロメート系化成処理剤の場合、化成皮膜への6価クロムの残留を防止するために、化成処理後に水洗が必要であり、前記水洗によって発生した排水には6価クロムが含まれていたため、その処理が問題となっていた。このため、環境汚染対策の問題を解決するため、ジルコニウム、及びチタン等を用いたノンクロム系化成処理剤が開発されている。
例えば、特許文献2には、チタン及びジルコニウム等からなる群より選択される第4属金属イオンと、マグネシウム及びカルシウムからなる群より選択される第2属金属イオンと、フッ素イオンと、を含む金属表面用の化成皮膜形成剤が開示されている。この化成皮膜形成剤によれば、鉄、アルミニウム及びマグネシウム上に親水性、耐食性皮膜を形成させることができるとされ、さらに、この皮膜の形成により、塗料及びその他の有機皮膜と金属材料との密着性を向上させることができるとされている。
また、特許文献3には、ジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種、フッ素、並びに、密着性及び耐食性付与剤からなる化成処理剤であって、上記密着性及び耐食性付与剤は、亜鉛、マンガン、及び、コバルトイオンからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属イオン(A)1〜5000ppm(金属イオン濃度)、アルカリ土類金属イオン(B)1〜5000ppm(金属イオン濃度)、周期律表第三属金属イオン(C)1〜1000ppm(金属イオン濃度)、銅イオン(D)0.5〜100ppm(金属イオン濃度)、及び、ケイ素含有化合物(E)1〜5000ppm(ケイ素成分として)からなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする化成処理剤が開示されている。この化成処理剤によれば、環境への負荷が少なく、且つ、鉄、亜鉛、アルミニウム等の全ての金属に対して良好な化成処理を行うことができる。
また、特許文献4には、ジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種、フッ素、並びに、水溶性樹脂からなる化成処理剤が開示されている。この化成処理剤もまた、環境への負荷が少なく、且つ、鉄、亜鉛、アルミニウム等の全ての金属に対して良好な化成処理を行うことができる。
特開平5−125555号公報 特表平9−503823号公報 特開2004−218073号公報 特開2004−218074号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている化成処理剤は、リン酸クロメート系化成処理剤であり、ノンクロム化成処理剤ではない。
また、特許文献2に開示されている化成皮膜形成剤では、耐食性及び密着性に優れた化成皮膜を形成するとあるが、上記化成皮膜と親水性皮膜との密着性については何も言及していない。また、上記化成皮膜形成剤は、化成処理に5分もの処理時間を要し、実際の製造工程において用いるには生産効率等の面で問題がある。
特許文献3及び特許文献4に開示された化成処理剤は、アルミニウムを含む全ての金属に対して良好なノンクロム化成処理を行うことができる上、得られる化成皮膜とカチオン電着塗装塗膜や粉体塗装との密着性に優れている。しかしながら、より過酷な条件におかれる熱交換器用フィン材に用いられるアルミニウム系金属材料への適用可能性は、開示も示唆もされていない。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、耐食性、耐湿性や、親水性皮膜との密着性に優れた化成皮膜を短時間のうちに形成することができ、環境に優しいノンクロム化成処理剤を用いたアルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法及び、当該製造方法によって製造されたアルミニウム系金属材料製フィン材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究を行った。その結果、アルミニウム系金属材料表面を活性化させ、次いでジルコニウムイオンと、アルミニウムイオンと、有効フッ素イオンと、亜鉛イオンと、を含有するノンクロム化成処理剤を、短時間の間、アルミニウム系金属材料に接触させて、化成皮膜を形成させ、さらに、重量平均分子量10万以上100万以下のポリアクリル酸系樹脂及び/又はケン化度95%以上のポリビニルアルコールからなる水溶性樹脂を固形分換算で50質量%以上90質量%以下と、フェノール性水酸基含有化合物、水性メラミン樹脂、ジルコニウム系化合物、及びチタニウム系化合物からなる群から選択される少なくとも1種の不溶化剤を固形分換算で10質量%以上50質量%以下と、を含有する皮膜を形成させ、加えて、親水性皮膜を形成させたときに、耐食性、耐湿性、親水性皮膜との密着性及び親水性に優れたアルミニウム系金属材料製フィン材を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1) アルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法であって、化成皮膜の形成を促進させるため、アルミニウム系金属材料表面を活性化させる、金属材料活性化工程と、ジルコニウムイオンと、アルミニウムイオンと、有効フッ素イオンと、亜鉛イオンと、を含有するノンクロム化成処理剤を、液温30℃以上70℃以下、処理時間2秒以上10秒以下の条件で、アルミニウム系金属材料の表面に接触させて化成皮膜を形成する化成皮膜形成工程と、前記化成皮膜形成工程を経たアルミニウム系金属材料の表面を、重量平均分子量10万以上100万以下のポリアクリル酸系樹脂及び/又はケン化度95%以上のポリビニルアルコールからなる水溶性樹脂を固形分換算で50質量%以上90質量%以下と、フェノール性水酸基含有化合物、水性メラミン樹脂、ジルコニウム系化合物、及びチタニウム系化合物からなる群から選択される少なくとも1種の不溶化剤を固形分換算で10質量%以上50質量%以下と、を含有する水性の後処理剤で処理する後処理工程と、前記後処理工程を経たアルミニウム系金属材料の表面に、少なくとも親水性塗料を塗布して親水性皮膜を形成する親水性皮膜形成工程と、を順次有し、前記ノンクロム化成処理剤中における、前記ジルコニウムイオンの含有量を金属元素換算で500ppm以上5000ppm以下、前記アルミニウムイオンの含有量を金属元素換算で100ppm以上1000ppm以下、前記有効フッ素イオンの含有量を1ppm以上100ppm以下、及び、前記亜鉛イオンの含有量を金属元素換算で100ppm以上2000ppm以下とし、前記ノンクロム化成処理剤のpHを2.0以上4.0以下とするアルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法。
ここで、「アルミニウム系金属材料」とは、主たる組成物としてアルミニウムを含有する金属を指し、具体的にはアルミニウム、及びアルミニウム合金を指す。従って、本発明において「アルミニウム系金属材料製フィン材」という場合、アルミニウム系金属材料を用いて製造された熱交換器用フィン材を指す。
また、「金属元素換算」とは、当該金属元素を含有する化合物の含有量に、金属元素換算係数を積算することにより、目的の金属元素換算量を求めることである(金属元素換算係数とは、金属化合物量を金属元素量に換算するための係数であり、具体的には金属化合物中の金属元素の原子量を、金属化合物中の分子量で割った値を意味する)。
具体的には、フルオロジルコニウム酸の場合、ジルコニウムの金属元素換算係数は0.44であり、フルオロジルコニウム酸3000ppmのジルコニウムの金属元素換算量は1320ppmと計算される。
(2) 前記親水性塗料が、固形分換算で、ポリアクリル酸系樹脂を5質量%以上35質量%以下と、水ガラスを35質量%以上60質量%以下と、界面活性剤及び不溶化剤と、を含有するケイ素含有親水性塗料である、(1)に記載のアルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法。
(3) 前記親水性塗料が、重量平均分子量1万以上100万以下のポリオキシアルキレン系樹脂を固形分換算で30質量%以上80質量%以下と、ケン化度95以上のポリビニルアルコールを固形分換算で20質量%以上70質量%以下と、を含有する樹脂系親水性塗料である、(1)に記載のアルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法。
(4) 前記アルミニウム系金属材料製フィン材が、ジルコニウムを金属元素換算で10mg/m以上100mg/m以下含有し、且つ、亜鉛を金属元素換算で1mg/m以上50mg/m以下含有する化成皮膜を有する、(1)から(3)のいずれかに記載のアルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法。
(5) (4)に記載のアルミニウムフィン材の製造方法により製造されるアルミニウム系金属材料製フィン材。
本発明によれば、アルミニウム系金属材料表面を活性化させ、さらに短時間の化成処理、さらに水性の後処理剤による後処理、さらに親水性塗料塗布を順次施すことにより、耐食性、耐湿性、親水性皮膜との密着性、及び親水性に優れたアルミニウム系金属材料製フィン材を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
<アルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法>
本実施形態に係るアルミニウム系金属材料製フィン材は、アルミニウム系金属材料を脱脂処理することにより、金属材料を活性化した後(金属材料活性化工程)、ノンクロム化成処理剤によって化成皮膜を形成させ(化成皮膜形成工程)、水性の後処理剤による後処理を施し(後処理工程)、親水性塗料によってケイ素含有親水性皮膜又は樹脂系親水性皮膜を形成させる(親水化皮膜形成工程)。これらの工程を経ることによりアルミニウム系金属材料製フィン材が製造される。
[金属材料活性化工程]
本実施形態のアルミニウム系金属材料製フィン材に用いるアルミニウム系金属材料には、ノンクロム化成処理剤による化成皮膜形成工程に先立ち、金属材料活性化工程を行う。金属材料活性化工程としては、具体的には、ケロシン、ノルマルヘキサン等による溶剤脱脂処理工程、硫酸、硝酸等による酸脱脂処理工程、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等のアルカリ成分を含むアルカリ溶液によるアルカリ脱脂処理工程が挙げられる。
本実施形態に係る金属材料活性化方法は、特に限定されず、アルミニウム系金属材料の状態に応じて適宜処理方法を選択することができる。
[化成皮膜形成工程]
次に、金属材料活性化工程を経たアルミニウム系金属材料に、ノンクロム化成処理剤を用いて化成皮膜を形成させる(化成皮膜形成工程)。化成皮膜形成工程においては、アルミニウム系金属材料にノンクロム化成処理剤をスプレー処理する。スプレー処理時間、即ち、ノンクロム化成処理剤とアルミニウム系金属材料との接触時間は2秒以上10秒以下であり、スプレー処理温度、即ちノンクロム化成処理剤の液温は、30℃以上70℃以下である。スプレー処理時間が2秒未満では、十分な量の化成皮膜を形成できない。一方、10秒を超えて処理を行ってもそれ以上の性能アップは望めず、コスト面で不利となる。また、スプレー処理温度が30℃未満では化成皮膜形成反応の反応性が低いため、十分な量の化成皮膜を形成できない。一方、70℃を超えて処理を行ってもそれ以上の性能アップは望めずコスト面で不利となる。なお、本実施形態においては、化成皮膜形成工程において、スプレー処理を行っているが、これに限定されない。即ち、化成皮膜形成工程においては、スプレー処理に代えて、浸漬等の手段を用いてもよい。
(ノンクロム化成処理剤)
本実施形態に係る化成皮膜形成工程に用いるノンクロム化成処理剤としては、ジルコニウムイオンと、アルミニウムイオンと、有効フッ素イオンと、亜鉛イオンとを有し、pHが2.0以上4.0以下のノンクロム化成処理剤を用いる。
(ジルコニウムイオン)
ジルコニウムイオンの供給源としては、硫酸ジルコニウム、硫酸ジルコニル、硝酸ジルコニウム、硝酸ジルコニル、フッ化ジルコニウム、フルオロジルコニウム酸並びにフルオロジルコニウム酸のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩及びアンモニウム塩等が挙げられる。ノンクロム化成処理剤に用いるジルコニウムイオンの含有量は、金属元素換算で500ppm以上5000ppm以下である。ジルコニウムイオンが500ppm未満では、形成される化成皮膜中のジルコニウム塩の含量が少なすぎて皮膜単独での耐湿性及び耐食性、並びに親水性塗料を塗装したときの耐湿性、耐食性、及び、親水性皮膜との密着性(以下、単に「耐湿性、耐食性及び密着性」ということがある)が低下し、5000ppmを超えても性能アップは望めずコスト面で不利となる。
(アルミニウムイオン)
アルミニウムイオンの供給源としては、フッ化アルミニウム、酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、ミョウバン、ケイ酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウム等のアルミン酸塩及びフルオロアルミニウム酸ナトリウム等のフルオロアルミニウム酸塩等が挙げられる。また、アルミニウムイオンはアルミニウム系金属材料からアルミニウムイオンが溶出することによっても供給される。ノンクロム化成処理剤に用いるアルミニウムイオンの含有量は、金属元素換算で100ppm以上1000ppm以下である。アルミニウムイオンが100ppm未満では、化成皮膜の反応が促進されず、形成される化成皮膜の耐湿性、耐食性、密着性が低下する。一方、1000ppmを超えると逆に化成皮膜の形成反応を阻害し、化成処理液中にスラッジを発生させる。
(有効フッ素イオン)
有効フッ素イオンの供給源としては、フッ化水素酸、フッ化アンモンニウム、フッ化ナトリウム及びフッ化水素酸ナトリウム等が挙げられる。上述のジルコニウムイオンの供給源として、フルオロジルコニウム酸やフルオロジルコニウム酸アンモニウム等の含フッ素化合物を使用した場合には、これらの塩からも供給される。ノンクロム化成処理剤に用いる有効フッ素イオンの含有量は、1ppm以上100ppm以下である。ここで、有効フッ素イオンとは、化成処理液中で遊離状態にあるフッ素イオンをいう。有効フッ素イオン濃度はフッ素イオン電極を有する測定機器で化成処理液等の遊離のフッ素イオン濃度を測定することによって求めることができる。有効フッ素イオン濃度が1ppm未満では、アルミニウム系金属材料のエッチングが不足して、酸化皮膜が十分に除去されないから、十分な量の化成皮膜を形成することができない。一方、100ppmを超えると、エッチング過剰のため、化成処理液中のアルミニウムイオン濃度が本発明の範囲を超えてしまい、反応阻害やスラッジ発生の原因となる。
(亜鉛イオン)
本実施形態に係るノンクロム化成処理剤は、反応促進剤として、亜鉛イオンを含有する。これにより、短時間のうちに十分な量の化成皮膜を形成させることができる。亜鉛イオンは、硝酸亜鉛、酢酸亜鉛及び硫酸亜鉛よりなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を供給源とすることができる。ノンクロム化成処理剤に含まれる亜鉛イオンの含有量は、金属元素換算で100ppm以上2000ppm以下である。亜鉛イオンの含有量が100ppm未満では、化成皮膜が十分に形成されず、耐湿性、耐食性及び密着性が低下し、2000ppmを超えても、性能アップは望めず、コスト面で不利となる。
(pH)
ノンクロム化成処理剤のpHは、2.0以上4.0以下である。ノンクロム化成処理剤のpHが2.0未満では、エッチングが過剰となり、過剰のアルミニウムイオンが溶出されて化成皮膜の形成が困難となる。一方、pH4.0を超えるとスラッジが発生しやすくなり、また、化成皮膜が形成しにくくなる。このため、化成皮膜の耐湿性、耐食性及び密着性が低下する。
(その他の添加剤)
ノンクロム化成処理剤には耐食性を向上させるために、必要に応じて、イミダゾール及びトリアジンチオール等のインヒビター、有機酸、亜硝酸塩、過酸化水素、モリブデン酸、タングステン酸並びにキレート剤等を含有させて、化成皮膜の性能を高めることができる。このようにして化成皮膜を形成したアルミニウム系金属材料は、適宜水洗を行ってもよい。
[後処理工程]
化成皮膜形成工程により化成皮膜を形成させたアルミニウム系金属材料に、水性の後処理剤による後処理を施す(後処理工程)。
(水性の後処理剤)
水性の後処理剤としては、重量平均分子量10万以上100万以下のポリアクリル酸系樹脂及び/又はケン化度95%以上のポリビニルアルコールからなる水溶性樹脂を固形分換算で50質量%以上90質量%以下と、不溶化剤を固形分換算で10質量%以上50質量%以下と、を含有する後処理剤が挙げられる。後処理剤に含まれるポリアクリル酸系樹脂及びケン化度95%以上のポリビニルアルコールが多数のカルボキシル基及び水酸基を有するため、後処理によって、親水性皮膜との密着性に優れた後処理皮膜が形成される。後処理剤に含まれる不溶化剤がポリアクリル酸及び/又はポリビニルアルコールを水不溶化するため、水に対し安定な後処理皮膜を形成させることができる。不溶化剤としては、例えば、フェノール性水酸基含有化合物、水性メラミン樹脂、ジルコニウム化合物及びチタン化合物が挙げられる。後処理剤により安定な後処理皮膜が形成されることにより、化成皮膜と後述する親水性皮膜との密着性が向上する。
本実施形態において、化成皮膜形成工程を経たアルミニウム系金属材料を水性の後処理剤で処理する方法としては、水性の後処理剤をアルミニウム系金属材料にスプレー塗布する方法が挙げられる。また、水性の後処理剤にアルミニウム系金属材料を浸漬させてもよい。後処理工程における処理時間は1秒から10秒であることが好ましい。処理時間が1秒未満であると、形成される皮膜量が充分でなく、密着性、耐食性が低下するおそれがある。10秒を超えても皮膜量は増加せず、生産性を低下させるおそれがある。また、処理温度としては、皮膜の析出性が温度の影響を受けないので、特に処理温度の調整を行う必要はないが、処理後の乾燥を容易にするため、処理温度の下限は20℃が好ましい。また、エネルギーのロスを少なく抑えるため、処理温度の上限は60℃が好ましい。このようにして後処理を施したアルミニウム系金属材料は、水洗せずにゴムロール等で後処理液を搾り取ることができる。
[耐水性皮膜形成工程]
後処理工程を経たアルミニウム系金属材料には、後述する親水性皮膜形成工程に先立って、必要に応じて、樹脂からなる耐水性皮膜を形成させることができる。耐水性皮膜形成工程に用いることができる樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂及びウレタン樹脂が挙げられる。
[親水性皮膜形成工程]
後処理工程、及び/又は耐水皮膜形成工程を経たアルミニウム系金属材料には、親水性塗料を塗布して親水性皮膜を形成させる。
親水性皮膜を形成させる親水化塗料としては、固形分換算で、ポリアクリル酸系樹脂を5質量%以上35質量%以下と、水ガラスを35質量%以上60質量%以下と、界面活性剤及び不溶化剤と、を含有する、ケイ素含有親水性塗料が挙げられる。
もしくは、重量平均分子量1万以上100万以下のポリオキシアルキレン系樹脂を固形分換算で30質量%以上80質量%以下と、ケン化度95%以上のポリビニルアルコールを固形分換算で20質量%以上70質量%以下と、を含有する樹脂系親水性塗料が挙げられる。
親水性皮膜の上には、潤滑性を付与するため、さらに水性潤滑塗料による潤滑皮膜を形成してもよい。
親水性皮膜は、(1)化成皮膜形成工程を経て、さらに後処理工程を経たもの、(2)化成皮膜形成工程、後処理工程を経て、さらに耐水性皮膜形成工程を経たものに対し、適用することができる。各場合において、親水性皮膜は、1層のみを形成させることもでき、2層を形成させることもできる。
(ケイ素含有親水性塗料)
本実施形態に係る塗装工程において用いることができるケイ素含有親水性塗料は、固形分換算で、(a)ポリアクリル酸系樹脂を5質量%以上35質量%以下と、(b)水ガラスを35質量%以上60質量%以下と、(c)界面活性剤及び(d)不溶化剤を含有する。
(a)ポリアクリル酸系樹脂の具体例として、ポリ(メタ)アクリル酸及びそのアルカリ金属塩又はアンモニウム塩、ポリ(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合物、スチレン・ポリ(メタ)アクリル酸共重合物、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体の重合物、並びに(メタ)アクリル酸とその他エチレン性不飽和モノマーとの共重合体を挙げることができる。ケイ素含有親水性塗料に高い親水性を与えることが可能であるという点から、この中でも、ポリ(メタ)アクリル酸及びそのアルカリ金属又はアンモニウム塩が特に好ましい。好ましい配合量は10質量%以上30質量%以下である。
(b)水ガラスの具体例として、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、及びケイ酸リチウムを挙げることができる。特に、工業的利用の観点から、ケイ酸ナトリウム及びケイ酸カリウムが好ましい。好ましい配合量は40質量%以上60質量%以下である。
(c)界面活性剤の具体例として、アニオン性界面活性及び/又はノニオン性界面活性剤を好ましく用いることができる。好ましい配合量は0.01質量%以上1.0質量%以下であり、さらに好ましい配合量は0.05質量%以上0.5質量%以下である。
アニオン性界面活性剤として、例えば、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルスルホコハク酸エステル塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリビスフェノールスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチルアルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチルアルキルアリル硫酸エステル塩、アルファオレフィンスルホン酸塩、メチルタウリン酸塩、ポリアスパラギン酸塩、エーテルカルボン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、及びポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル等を挙げることができる。この中でも、親水性を損なうことなく塗装性が向上するという点から、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルスルホコハク酸エステル塩及びアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩が好ましい。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、上記塩は、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニア又はアミンとの塩である。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、オキシエチレン−オキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノードアミド、ノニルフェノール、アルキルノニルフェノール、ポリオキシアルキレングリコール、アルキルアミンオキサイド、アセチレンジオール、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル変性シリコン等のシリコン系界面活性剤、及び炭化水素系界面活性剤の疎水基にある水素原子の少なくとも1つがフッ素原子で置換されたフッ素系界面活性剤等を挙げることができる。なかでも、親水性を損なうことなく塗装性が向上するという点から、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体及びオキシエチレン−オキシプロピレンブロックコポリマーが好ましい。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(d)不溶化剤として、フェノール性水酸基含有化合物、水性メラミン樹脂、ジルコニウム化合物、及びチタン化合物からなる群から選択される少なくとも1種を用いることができる。好ましい配合量は1質量%以上30質量%以下であり、さらに好ましい配合量は3質量%以上20質量%以下である。
フェノール性水酸基含有化合物としては特に限定されず、例えば、フェノール化合物、クレゾール化合物、及び天然物由来のポリフェノール化合物等を挙げることができる。中でも、アミン変性フェノール化合物、アミン変性クレゾール化合物、及びフェノール酸のカルボキシル基とフェノール性水酸基とでエステル結合したデプシド等が好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
水性メラミン樹脂の例としては、n−ブチル化メラミン樹脂、メチル化メラミン樹脂、及びイソブチル化メラミン樹脂等のメラミン樹脂や、尿素樹脂等を水溶化したものが挙げられる。この中でも親水性を損なうことなく水不溶化に優れているという点から、n−ブチル化メラミン樹脂及びメチル化メラミン樹脂が好ましい。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ジルコニウム化合物の例としては、例えば、KZrF等のアルカリ金属フルオロジルコネート;(NHZrF等のフルオロジルコネート;HZrF等のフルオロジルコネート酸等の可溶性フルオロジルコネート等;フッ化ジルコニウム;炭酸ジルコニウム;及び、硝酸ジルコニウム等を挙げることができる。この中でも、ポリアクリル酸系樹脂との相溶性がよく、親水性を損なうことなく水不溶性化に優れているという点から、KZrF等のアルカリ金属フルオロジルコネート、(NHZrF等のフルオロジルコネート、及び炭酸ジルコニウムが好ましい。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
チタン化合物の例としては、例えば、アルカリ金属フルオロチタネート、(NHTiF等のフルオロチタネート;HTiF等のフルオロチタネート酸等の可溶性フルオロチタネート等;フッ化チタン等を挙げることができる。この中でも、ポリアクリル酸系樹脂との相溶性がよく、親水性を損なうことなく水不溶化に優れているという点から、アルカリ金属フルオロチタネート、及び(NHTiF等のフルオロチタネートが好ましい。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(樹脂系親水性塗料)
本実施形態に係る親水性皮膜形成工程において用いることができる樹脂系親水性塗料は、重量平均分子量1万以上100万以下の(e)ポリオキシアルキレン系樹脂を固形分換算で30重量%以上80質量%以下と、ケン化度95%以上のポリビニルアルコールを固形分換算で20重量%以上70質量%以下含有する。
ポリオキシアルキレン系樹脂の例として、ポリエチレンオキサイド(PEO)、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド共重合物、及びエチレンオキサイド・メチレンオキサイド共重合物等が挙げられる。重量平均分子量は5万以上50万以下が好ましい。好ましい配合量は40質量%以上70質量%以下である。
ケン化度95%以上のポリビニルアルコールが好ましいが、親水性被膜の親水性を損なわない範囲で、ケン化度95%未満のポリビニルアルコールを配合してもよい。重量平均分子量は1万以上10万以下が好ましい。好ましい配合量は30質量%以上60質量%以下である。
上記樹脂系親水性塗料には、必要に応じて架橋剤を、固形分比で最大でも10質量%以下となる量を添加することが可能である。添加可能な架橋剤としては水性の架橋剤があり、上記の親水性塗料成分と錯化合物を形成することにより、樹脂製の親水性塗料を硬化させることができる。具体的には、チタニウム、アルミニウム、亜鉛、及びジルコニウム等の酸化物や酸化物塩、ハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、第1及び第2リン酸塩、ケイ酸塩、炭酸塩、有機酸塩並びに錯塩を含有する化合物が挙げられる。
加えて、樹脂系親水性塗料には、樹脂系親水性皮膜形成に影響を与えない範囲で各種添加剤を加えることができる。潤滑剤、防腐剤、防カビ剤、防バクテリア剤、界面活性剤、コロイダルシリカ、顔料及び染料等を挙げることができる。
樹脂系親水性皮膜の耐水性を向上させるために、樹脂系親水性と相溶性がある高分子化合物を、最大でも30質量%以下となる量で、添加することができる。高分子化合物としては、ポリ(メタ)アクリル酸;ポリ(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合物;スチレン・ポリ(メタ)アクリル酸共重合物;ポリビニルピロリドン及びN−メチロール(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体の重合物;カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)及びエチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)等のセルロース誘導体;メチルセルロース誘導体;並びにそれらのナトリウム塩、カリウム塩、及びアンモニウム塩等が挙げられる。
(親水性塗料の塗装方法)
親水性塗料の塗装方法としては、ロールコート法、バーコート法、浸漬法、スプレー法及び刷毛塗り法等が挙げられる。これらの塗装方法のうち、例えばロールコート法による場合は、塗布後150℃以上270℃以下の温度で10秒以上1分以下の間、焼付けることにより、親水性の皮膜を得ることができる。焼付け温度は使用する親水性塗料の種類によっても異なるが、焼付け温度が150℃未満の場合は膜形成が不良となることがあり、また、270℃を超えると焼付け過剰となって親水性を失うことがある。
<アルミニウム系金属材料製フィン材>
上述のようにして得られたアルミニウム系金属材料製フィン材は、その化成皮膜中にジルコニウムを金属元素換算で10mg/m以上100mg/m以下含有し、且つ、亜鉛を金属元素換算で1mg/m以上50mg/m以下含有することが好ましい。ジルコニウムの含有量が10mg/m未満では、化成皮膜に十分な耐湿性、耐食性及び密着性を得られず、100mg/mを超える場合は、それ以上の効果が望めずコスト面で不利となる。亜鉛の含有量が1mg/m未満では、化成皮膜に十分な耐湿性、耐食性及び密着性を得られず、50mg/mを超える場合は、それ以上の効果が望めずコスト面で不利となる。
本実施形態に係るアルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法によって得られた、アルミニウム系金属材料製フィン材は、適宜、加工されて、空調機熱交換器に用いられる。即ち、アルミニウム系金属材料製フィン材を適当な大きさに切断し、加工、成形し、組み立てて、空調機熱交換器とすることができる。このようにして得られた空調機熱交換器は、耐湿性、耐食性に優れているので、例えば、空気の冷却によって大量の水蒸気が結露しても、変質、腐食することがなく、各種樹脂皮膜との密着性にも優れる。また、親水性樹脂塗料を塗布した場合等は、結露した水が大粒の液滴となることがないから、熱交換器用フィンの目詰まりを引き起こすことがない。
本発明について、以下、実施例により詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施例により何ら限定されるものではない。
<実施例1〜39、比較例1〜21>
アルミニウム板(1100材)を所定の大きさに切断したテストピースを、濃度1%(w/w)のアルカリ脱脂剤(「サーフクリーナー322N−8」、pH10.6、商品名、日本ペイント社製)を用いて、65℃にて4秒間スプレー法によりアルミニウム板の活性化を行った後、水洗した。
表1、及び表2に示した濃度となるように、ジルコニウム(Zr)として「フッ化ジルコニウム水素酸」(森田化学工業社製)を、反応促進剤として「硝酸亜鉛六水和物」(和光純薬社製)、「酢酸亜鉛二水和物」(和光純薬社製)、「硫酸亜鉛七水和物」(和光純薬社製)、「硝酸カルシウム四水和物」(和光純薬社製)、又は「硝酸マグネシウム六水和物」(和光純薬社製)を、アルミニウム(Al)として「水酸化アルミニウム」(和光純薬社製)を、有効フッ素イオン(有効フッ素)として「55%フッ化水素酸」(森田化学工業社製)を、それぞれ添加した。これらの溶液を、アンモニア水で所定のpHに調整して、アルミニウム系金属材料用ノンクロム表面処理剤を調整した。なお、ジルコニウムイオン、反応促進剤に含まれる金属イオン、アルミニウムイオンはICP発光分析装置「CIROS−120」(商品名、リガク社製)により、有効フッ素イオンはフッ素イオンメーター「IM−55G」(商品名、東亜ディーケーケー社製)により測定した。
化成皮膜形成後、親水性皮膜形成に先立って、後処理剤を塗布し、ゴムロールで処理液を搾り取った。後処理剤の調製にあたっては、ポリアクリル酸系の樹脂として、「アクアリックHL415」(商品名、日本触媒社製)、ポリビニルアルコールとして「クラレポバールPVA−102」(商品名、クラレ社製)、又はセルロースとして「セロゲンHH」(商品名、第一工業製薬社製)と、不溶化剤とを混合した。不溶化剤には、フェノール性水酸基含有化合物として「レジトップPL−4012」(商品名、群栄化学工業社製、フェノール系化合物)、水性メラミン化合物として「サイメル370」(商品名、三井サイテック社製、メラミン系化合物)、ジルコニウム化合物として「フッ化ジルコニウムアンモニウム」(森田化学工業社製、ジルコニウム系化合物)、チタン化合物として「六フッ化チタンアンモニウム」(森田化学工業社製、チタン系化合物)を用いた。後処理剤の皮膜量は炭素換算で20mg/mとした。皮膜量の測定は、炭素水分分析装置「RC−412」(商品名、LECO社製)を用いて行った。
この化成処理剤及び参考例(比較例22)として、リン酸クロメート「アルサーフ401/45」(商品名、日本ペイント社製)を使用して、所定の処理温度で所定時間スプレー塗布してテストピースに一枚ずつ化成皮膜を形成させた。処理後、テストピースを水洗して、水分をゴムロールで搾り取り、80℃で60秒間乾燥させた。乾燥後の皮膜中のジルコニウム、亜鉛、クロムの質量(mg/m)を島津製作所社製の蛍光X線分析装置「XRF−1700」(商品名)を用いて測定した。
化成皮膜を形成させたテストピースは、必要に応じて「アルサーフコート485」(商品名、日本ペイント社製)を塗布して、240℃で20秒間焼き付けた(耐水性被膜形成;実施例17、及び比較例19)。皮膜量は1.2g/mとした。
次に、表1、及び表2に従って、ケイ素含有親水性塗料(ケイ素酸含有)、又は樹脂系親水性塗料(樹脂系)を調整し、これらのいずれかを塗布して220℃で20秒間焼き付けた。なお、ケイ素含有親水性塗料の調整にあたっては、ポリアクリル酸系樹脂として「アクアリックHL415」(商品名、日本触媒社製、PAA)、水ガラスとして「珪酸ソーダ4号」(商品名、日本化学工業社製)、活性化剤として「アデカコールEC−4500」(商品名、アデカ社製)、及び不溶化剤として「サイメル370」(商品名、三井サイテック社製)を所定量ずつ混合し、樹脂系親水性塗料の調整にあたっては、ポリオキシアルキレン系樹脂として「POLYOX N80」(商品名、ダウケミカル日本社製、PEO)、及びポリビニルアルコールとして、「クラレポバールPVA−102」(商品名、クラレ社製、PVA)を所定量ずつ混合した。また、ケイ素含有親水性塗料は乾燥後の皮膜量がSiO換算で100mg/mになるように、樹脂系親水性塗料は乾燥後の皮膜量が1.0g/mとなるように塗布した。
実施例18、比較例20については、親水性被膜の形成後、さらに「アルサーフコート200」(商品名、日本ペイント社製)を塗布し、180℃で20秒間焼き付けた(潤滑皮膜形成)。
これらの表面処理剤及びテストピースについて、以下の試験を行った。
(化成液安定性)
表面処理剤1Lあたり、0.1mのアルミニウム系金属材料に化成皮膜を形成させた後、表面処理剤中の濁りを目視観察した。評価基準は以下の通りとした。
○:濁りなし
×:濁りあり
(耐食性)
テストピースに5%(w/w)食塩水を35℃で噴霧し、500時間経過後の白錆の程度を評価した。評価基準は以下の通りとした。
5:錆発生なし
4:わずかに錆発生
3:軽い錆発生
2:かなり錆発生
1:全面に錆発生
(耐湿性)
50℃、湿度98%以上の雰囲気下で500時間の耐湿試験を行い、試験後テストピースの錆の発生程度を評価した。評価基準は以下の通りとした。
5:変色なし
4:わずかに変色
3:軽い変色
2:かなり変色
1:全面に変色
(密着性)
テストピースを250時間流水に浸漬した後、ワイピングによる剥離試験を行った。評価基準は以下の通りとした。
5:剥離なし
4:わずかに剥離
3:軽い剥離
2:かなり剥離
1:全面剥離
(親水性)
テストピースを8時間流水に浸漬した後80℃で16時間静置する温熱サイクルを10サイクル繰り返したあと、テストピース表面に水滴を滴下して水接触角を測定した。評価基準は以下の通りとした。
5:15°未満
4:15°以上30°未満
3:30°以上45°未満
2:45°以上60°未満
1:60°以上
Figure 2009034589
Figure 2009034589
Figure 2009034589
Figure 2009034589
表1から表4から、本発明に係る化成処理剤及び後処理剤により処理されたアルミニウム系金属材料製フィン材は比較例の化成処理剤と比較して、耐湿性、耐食性、及び密着性に優れており、その性能はリン酸クロメート系表面処理剤にも劣らないことがわかった。さらに、本発明に係る化成処理剤によれば、短時間のうちに、耐湿性、耐食性、及び密着性に優れたアルミニウム系金属材料製フィン材を製造できることが分かった。

Claims (5)

  1. アルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法であって、
    化成皮膜の形成を促進させるため、アルミニウム系金属材料表面を活性化させる、金属材料活性化工程と、
    ジルコニウムイオンと、アルミニウムイオンと、有効フッ素イオンと、亜鉛イオンと、を含有するノンクロム化成処理剤を、液温30℃以上70℃以下、処理時間2秒以上10秒以下の条件で、アルミニウム系金属材料の表面に接触させて化成皮膜を形成する化成皮膜形成工程と、
    前記化成皮膜形成工程を経たアルミニウム系金属材料の表面を、重量平均分子量10万以上100万以下のポリアクリル酸系樹脂及び/又はケン化度95%以上のポリビニルアルコールからなる水溶性樹脂を固形分換算で50質量%以上90質量%以下と、フェノール性水酸基含有化合物、水性メラミン樹脂、ジルコニウム系化合物、及びチタニウム系化合物からなる群から選択される少なくとも1種の不溶化剤を固形分換算で10質量%以上50質量%以下と、を含有する水性の後処理剤で処理する後処理工程と、
    前記後処理工程を経たアルミニウム系金属材料の表面に、少なくとも親水性塗料を塗布して親水性皮膜を形成する親水性皮膜形成工程と、を順次有し、
    前記ノンクロム化成処理剤中における、前記ジルコニウムイオンの含有量を金属元素換算で500ppm以上5000ppm以下、前記アルミニウムイオンの含有量を金属元素換算で100ppm以上1000ppm以下、前記有効フッ素イオンの含有量を1ppm以上100ppm以下、及び、前記亜鉛イオンの含有量を金属元素換算で100ppm以上2000ppm以下とし、
    前記ノンクロム化成処理剤のpHを2.0以上4.0以下とするアルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法。
  2. 前記親水性塗料が、固形分換算で、ポリアクリル酸系樹脂を5質量%以上35質量%以下と、水ガラスを35質量%以上60質量%以下と、界面活性剤及び不溶化剤と、を含有するケイ素含有親水性塗料である、請求項1に記載のアルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法。
  3. 前記親水性塗料が、重量平均分子量1万以上100万以下のポリオキシアルキレン系樹脂を固形分換算で30質量%以上80質量%以下と、ケン化度95以上のポリビニルアルコールを固形分換算で20質量%以上70質量%以下と、を含有する樹脂系親水性塗料である、請求項1に記載のアルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法。
  4. 前記アルミニウム系金属材料製フィン材が、ジルコニウムを金属元素換算で10mg/m以上100mg/m以下含有し、且つ、亜鉛を金属元素換算で1mg/m以上50mg/m以下含有する化成皮膜を有する、請求項1から3のいずれかに記載のアルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法。
  5. 請求項4に記載のアルミニウムフィン材の製造方法により製造されるアルミニウム系金属材料製フィン材。
JP2007199945A 2007-07-31 2007-07-31 アルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法、及び当該製造方法により製造されるアルミニウム系金属材料製フィン材 Active JP5265892B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007199945A JP5265892B2 (ja) 2007-07-31 2007-07-31 アルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法、及び当該製造方法により製造されるアルミニウム系金属材料製フィン材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007199945A JP5265892B2 (ja) 2007-07-31 2007-07-31 アルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法、及び当該製造方法により製造されるアルミニウム系金属材料製フィン材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009034589A true JP2009034589A (ja) 2009-02-19
JP5265892B2 JP5265892B2 (ja) 2013-08-14

Family

ID=40437021

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007199945A Active JP5265892B2 (ja) 2007-07-31 2007-07-31 アルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法、及び当該製造方法により製造されるアルミニウム系金属材料製フィン材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5265892B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012215347A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Kobe Steel Ltd 熱交換器用アルミニウムフィン材
WO2013042725A1 (ja) * 2011-09-21 2013-03-28 日本ペイント株式会社 アルミニウム製熱交換器の表面処理方法
JP2014029249A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Mitsubishi Alum Co Ltd 熱交換器用フィン材及び熱交換器
WO2017138530A1 (ja) * 2016-02-10 2017-08-17 日本ペイント・サーフケミカルズ株式会社 化成処理浴への補給方法
US9739544B2 (en) 2012-03-09 2017-08-22 Nippon Paint Surf Chemicals Co., Ltd. Surface treatment method for aluminum heat exchangers
US9896766B2 (en) 2013-04-03 2018-02-20 Nippon Paint Surf Chemicals Co., Ltd. Surface processing method for aluminum heat exchanger
US9909020B2 (en) 2005-01-21 2018-03-06 The Boeing Company Activation method using modifying agent
JPWO2019211905A1 (ja) * 2018-05-02 2021-02-18 三菱電機株式会社 空気調和装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0818005B2 (ja) * 1987-07-20 1996-02-28 日本パ−カライジング株式会社 アルミニウム表面の親水性処理方法
JPH09316434A (ja) * 1996-06-03 1997-12-09 Nippon Parkerizing Co Ltd 金属材料の親水性化用水性処理剤および処理方法
JP2001234352A (ja) * 2000-02-22 2001-08-31 Nippon Paint Co Ltd アルミニウム製フィン材の製造方法およびこの方法により製造されたアルミニウム製フィン材
JP2002146549A (ja) * 2000-11-14 2002-05-22 Kobe Steel Ltd アルミニウム製フィン材の製造方法およびこの方法により製造されたアルミニウム製フィン材
JP2005270861A (ja) * 2004-03-25 2005-10-06 Nippon Paint Co Ltd アルミ自動車車体の塗膜形成方法
JP2007007914A (ja) * 2005-06-29 2007-01-18 Furukawa Sky Kk アルミニウム塗装板及びプレコートアルミニウムフィン材

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0818005B2 (ja) * 1987-07-20 1996-02-28 日本パ−カライジング株式会社 アルミニウム表面の親水性処理方法
JPH09316434A (ja) * 1996-06-03 1997-12-09 Nippon Parkerizing Co Ltd 金属材料の親水性化用水性処理剤および処理方法
JP2001234352A (ja) * 2000-02-22 2001-08-31 Nippon Paint Co Ltd アルミニウム製フィン材の製造方法およびこの方法により製造されたアルミニウム製フィン材
JP2002146549A (ja) * 2000-11-14 2002-05-22 Kobe Steel Ltd アルミニウム製フィン材の製造方法およびこの方法により製造されたアルミニウム製フィン材
JP2005270861A (ja) * 2004-03-25 2005-10-06 Nippon Paint Co Ltd アルミ自動車車体の塗膜形成方法
JP2007007914A (ja) * 2005-06-29 2007-01-18 Furukawa Sky Kk アルミニウム塗装板及びプレコートアルミニウムフィン材

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10888896B2 (en) 2005-01-21 2021-01-12 The Boeing Company Activation method using modifying agent
US9909020B2 (en) 2005-01-21 2018-03-06 The Boeing Company Activation method using modifying agent
JP2012215347A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Kobe Steel Ltd 熱交換器用アルミニウムフィン材
US9757811B2 (en) 2011-09-21 2017-09-12 Nippon Paint Surf Chemicals Co., Ltd. Method for treating surface of aluminum heat exchanger
WO2013042725A1 (ja) * 2011-09-21 2013-03-28 日本ペイント株式会社 アルミニウム製熱交換器の表面処理方法
JP2013067828A (ja) * 2011-09-21 2013-04-18 Nippon Paint Co Ltd アルミニウム製熱交換器の表面処理方法
CN103917693A (zh) * 2011-09-21 2014-07-09 日本油漆株式会社 铝制热交换器的表面处理方法
US9739544B2 (en) 2012-03-09 2017-08-22 Nippon Paint Surf Chemicals Co., Ltd. Surface treatment method for aluminum heat exchangers
JP2014029249A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Mitsubishi Alum Co Ltd 熱交換器用フィン材及び熱交換器
US9896766B2 (en) 2013-04-03 2018-02-20 Nippon Paint Surf Chemicals Co., Ltd. Surface processing method for aluminum heat exchanger
WO2017138530A1 (ja) * 2016-02-10 2017-08-17 日本ペイント・サーフケミカルズ株式会社 化成処理浴への補給方法
JPWO2019211905A1 (ja) * 2018-05-02 2021-02-18 三菱電機株式会社 空気調和装置
US11300309B2 (en) 2018-05-02 2022-04-12 Mitsubishi Electric Corporation Air conditioning apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JP5265892B2 (ja) 2013-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5265892B2 (ja) アルミニウム系金属材料製フィン材の製造方法、及び当該製造方法により製造されるアルミニウム系金属材料製フィン材
JP2520308B2 (ja) 親水性表面処理剤、親水性表面処理浴及びアルミニウム材の表面処理方法
CN1169886C (zh) 铝的非铬酸盐防锈剂、防锈方法和防锈铝制品
CN101321894B (zh) 用于钢表面腐蚀防护处理的湿碰湿方法和无铬的酸性溶液
US6869677B1 (en) Heat exchanger made of aluminum alloy
JP5563236B2 (ja) クロムフリー化成処理液、化成処理方法及び化成処理物品
JP5794512B2 (ja) アルミニウム材製熱交換器の耐食処理方法
JP6184051B2 (ja) アルミニウム製熱交換器の表面処理方法
JP3877264B2 (ja) アルミニウム製フィン材の製造方法およびこの方法により製造されたアルミニウム製フィン材
CN100465338C (zh) 防锈处理剂及防锈处理方法
JP4276530B2 (ja) 化成処理剤及び表面処理金属
JP3373802B2 (ja) アルミニウム材の親水性処理方法及びその下地処理剤並びに親水性塗料
JP5537233B2 (ja) アルミニウム材熱交換器の耐食処理方法
JP5122869B2 (ja) 金属表面処理組成物、及びアルミニウム系金属表面処理板
TW510832B (en) Method of producing an aluminum fin material and the aluminum fin material produced by the method
JP5616669B2 (ja) アルミニウム基材用耐食処理剤、及びそれを用いたアルミニウム基材の耐食処理方法
JP2780250B2 (ja) 親水性表面処理剤、親水性表面処理浴及びアルミニウム材の表面処理方法
JPH086063B2 (ja) 親水性表面処理剤及び処理方法
JPH01108231A (ja) 親水性表面処理剤及び処理方法
JP4747019B2 (ja) マグネシウム合金の化成処理方法および化成処理物
EP4284964A1 (en) Improved cr(iii) based dry-in-place coating composition for zinc coated steel
JP2000119865A (ja) アルミニウム又はアルミニウム合金材の塗布型表面処理剤及び表面処理方法
TW201741499A (zh) 用於金屬表面處理之水性組成物、表面處理方法、保護膜及表面處理鍍鋅鋼板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090908

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110715

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110726

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110926

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120410

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20120611

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20120614

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120709

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20120709

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130409

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130502

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5265892

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250