JP2009032050A - 統合判定システム - Google Patents

統合判定システム Download PDF

Info

Publication number
JP2009032050A
JP2009032050A JP2007195695A JP2007195695A JP2009032050A JP 2009032050 A JP2009032050 A JP 2009032050A JP 2007195695 A JP2007195695 A JP 2007195695A JP 2007195695 A JP2007195695 A JP 2007195695A JP 2009032050 A JP2009032050 A JP 2009032050A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
unit
sensor
dimming
light receiving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007195695A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5026880B2 (ja
Inventor
Hidenari Matsukuma
秀成 松熊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hochiki Corp
Original Assignee
Hochiki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hochiki Corp filed Critical Hochiki Corp
Priority to JP2007195695A priority Critical patent/JP5026880B2/ja
Publication of JP2009032050A publication Critical patent/JP2009032050A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5026880B2 publication Critical patent/JP5026880B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fire-Detection Mechanisms (AREA)
  • Fire Alarms (AREA)

Abstract

【課題】減光式感知器の信頼性を向上させること。
【解決手段】監視領域に対して検出光を投光する投光部101と、検出光を受光する受光部102と、を備え、受光部102が前記検出光を受光した場合に当該検出光の受光量に基づいて監視領域における所定の監視対象の有無を判定する減光式感知器1であって、減光式感知器1の受光部102が受光した前記検出光と、当該減光式感知器1に対して対向配置された他の減光式感知器1の受光部102が受光した検出光との両方に基づいて、監視対象の有無に関する所定の判定処理を行う統合判定処理手段を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、投光手段から投光され監視領域である空間を通過して受光手段に到達した光の減衰を検出し、火災等に起因する煙の存在を感知する複数の減光式感知器に対して、統合的な判定処理を行う統合判定システムに関する。
従来から、火災の発生を検知するために、火災に伴って発生する煙を検出する煙感知器が用いられている。煙を検出する方法の一つとして、光(例えば近赤外線)が煙を通過した際の光強度の減衰を検出する方法があり、当該方法を利用する感知器は減光式感知器と呼ばれている。
減光式感知器の中でも、比較的広い監視領域をカバーできるものとして、検出光を投光する投光部と、検出光を受光する受光部とを相互に分離して対向配置し、投光部と受光部とに挟まれた領域を監視領域とする減光式分離型感知器がある。また、一つの受光部と一つの投光部とを備え検出光を投受光する投受光部と、投受光部から投光された検出光を投受光部に向けて反射する反射板とが、それぞれ壁面上に対向配置され、投受光部と反射板とに挟まれた領域を監視領域とする減光式反射型感知器も用いられている。これらの減光式感知器における監視領域に煙が介入した場合、検出光が投光部から投光され受光部に受光されるまでの経路中に煙が存在するため、当該受光部における受光強度が減少し、これに基づいて火災発生が検出される。
ここで、減光式分離型感知器においては、消費電力節減のため、投光部は検出光を間欠的に投光する。したがって検出光の光量の減光量を適切に判定するために、投光部による検出光の投光タイミングと、受光部による検出光の受光タイミングとを、相互に同期させる必要がある。このため、従来は、これら投光部と受光部とを相互に制御線にて有線接続し、この制御線を介して受光部から投光部へ制御信号を出力していた。そして、投光部はこの制御信号を受けたタイミングでパルス的に投光を行い、同時に受光部において、この投光タイミングに同期して所定の受光処理を行っていた(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−227489号公報
しかしながら、従来の減光式分離型感知器においては、投光部の構成と受光部の構成とが相互に異なっていたため、投光部と受光部に対してそれぞれ異なる製造ラインや異なる構成部品を用いて別々に製造する必要があった。従って、減光式感知器の生産量が増加した場合においても、スケールメリットを十分に生かしきれていなかった。また、投受光部を一体に備えている減光式反射型感知器と機器の構成が異なっているため、基本的な動作原理が共通であるにも関らず機器を共用することができず、やはりスケールメリットを生かすことができていなかった。
また、従来の減光式分離型感知器の同期確立方法においては、同期用の制御線の敷設作業が必要になるため、感知器の取り付け作業の工程が増えると共に、制御線の敷設コストがかかっていた。この敷設コストは、投光部と受光部との相互間の距離が長い程、あるいは、投光部や受光部の設置数が多い程、増大していた。また、近年では、消防規格等によって制御線に高品質ケーブルの使用が義務付けられることがあり、この場合には制御線の敷設コストがさらに増大していた。
また、従来の減光式分離型感知器は、投光部と受光部とがそれぞれ一つのみ設けられており、投光部から受光部に至る検出光の光軸が一つしか存在しなかったので、この光軸における検出光に外乱光が入射したような場合には火災検出を正確に行うことができなかったり、投光部又は受光部のいずれか一方に障害が発生した場合には火災検出を継続できなかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、減光式感知器の信頼性を向上させることができ、さらには、減光式分離型感知器の投光部、減光式分離型感知器の受光部、あるいは減光式反射型感知器のいずれの用途でも使用することができると共に、減光式分離型感知器として用いる場合には投光部と受光部との相互の同期を制御線を用いることなく行うことができる、減光式感知器を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の統合判定システムは、監視領域に対して検出光を投光する投光手段と前記検出光を受光する受光手段とを備えると共に、前記受光手段が前記検出光を受光した場合に当該検出光の受光量に基づいて前記監視領域における所定の監視対象の有無を判定する複数の減光式感知器に対して、統合的な判定処理を行なう統合判定システムであって、前記減光式感知器の前記受光手段が受光した前記検出光と、当該減光式感知器に対して対向配置された他の前記減光式感知器の前記受光手段が受光した前記検出光との両方に基づいて、前記監視対象の有無に関する所定の判定処理を行う統合判定処理手段を備えること、を特徴とする。
請求項2に記載の統合判定システムは、請求項1に記載の統合判定システムにおいて、前記統合判定処理手段を、前記減光式感知器の内部に設けたこと、を特徴とする。
請求項3に記載の統合判定システムは、請求項2に記載の統合判定システムにおいて、前記減光式感知器は、当該減光式感知器の動作モードを、前記投光手段のみを動作させる投光モード、前記受光手段のみを動作させる受光モード、又は、前記投光手段と前記受光手段とを同時に動作させる反射モードの内の少なくとも一つの動作モードと、前記投光手段と前記受光手段とを相互に独立して動作させる投受光モードとを切替えるモード切替手段を備え、前記統合判定処理手段は、当該減光式感知器の動作モードとして前記モード切替手段により前記投受光モードが選択されている場合において、前記判定処理を行うこと、を特徴とする。
請求項1に記載の本発明によれば、2系統の投光手段から投光された検出光の各々を、2系統の受光手段によって受光させると共に、各受光手段から出力された情報を統合した上で統合判定処理手段によって火災判定を行わせることができる。これにより、2系統の受光手段の両方において火災判定が行われた場合にのみ警報を発報させることができるので、誤報の発生を抑制することができ、減光式感知器の信頼性を向上させることができる。また、2系統の投光手段及び受光手段のいずれか一方に障害が発生した場合でも、他方の系統の投光手段及び受光手段によって監視を継続させることができる。
請求項2に記載の本発明によれば、統合判定処理手段を減光式感知器の内部に設けているので、別個に統合判定処理手段を設ける必要が無く、システム構成を簡略化できる。
請求項3に記載の本発明によれば、減光式感知器の動作モードをモード切替手段によって切替えることにより、当該減光式感知器を、減光式反射型感知器における投受光部、減光式分離型感知器における投光部、あるいは、減光式分離型感知器における受光部として、任意に動作させることができる。これにより、同一の構成を有する減光式感知器を複数用途に対して共用することができるので、スケールメリットを最大限生かすことができ、コストを低減することができる。また、減光式感知器の設置場所の移動や、建物側の設計変更等、設置環境の変更があった場合においても、その環境に適した動作モードを選択することにより柔軟に対応できる。さらに、2台の減光式感知器を減光式分離型感知器として使用している際に一方の減光式感知器が故障した場合には、故障した減光式感知器を反射板に置き換えると共に、正常な減光式感知器の動作モードを反射モードに切替えることによって、迅速に減光式感知器による監視を再開することができる。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る統合判定システムの各実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕各実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕各実施の形態の具体的内容について説明し、〔III〕最後に、各実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、各実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕各実施の形態の基本的概念
まず、各実施の形態に共通の基本的概念について説明する。各実施の形態に係る統合判定システムは、火災に伴って発生する煙の検出を行う複数の減光式感知器に対して、統合的な判定処理を行うことを目的とするものである。
各実施の形態に係る統合判定システム及び減光式感知器の設置対象は任意であり、例えば、例えば工場施設やビル等の大規模な建物内や地下街、あるいは、体育館や倉庫の如き比較的広域のスペースを監視領域とすることができる。さらに、一般住宅の台所や寝室等の部屋に設置してもよい。
各実施の形態に係る減光式感知器の特徴の一つは、概略的に、投光部と受光部とを一体に備えており、これらの投光部及び受光部の動作モードを切替える切替手段を備えていることにある。すなわち、減光式感知器を、減光式反射型感知器における投受光部、減光式分離型感知器における投光部、あるいは、減光式分離型感知器における受光部として、任意に動作させることができる。このため、同一の構成を有する減光式感知器を複数用途に対して共用することができるので、スケールメリットを最大限生かすことができ、コストを低減することができる。
また、他の特徴の一つは、減光式分離型感知器として用いる場合において、投光部と受光部との同期を無線にて確立することにある。具体的には、投光部と受光部との相互間で投受光される検出光に基づいて同期を確立する。このため、投光部と受光部との間に、同期信号用の制御線を敷設する必要がなくなり、減光式感知器の設置作業性を向上させることができると共に、配線コストを含む設置コストを大幅に低減できる。
〔II〕各実施の形態の具体的内容
次に、本発明に係る各実施の形態の具体的内容について説明する。
〔実施の形態1〕
まず実施の形態1について説明する。この形態は、減光式感知器の動作モードを、投光モード、受光モード、及び、反射モードの間で切替手段によって切替えると共に、投光モードで動作させる場合には投光手段が検出光を所定の投光間隔毎に所定の投光時間だけ間欠的に投光し、受光モードで動作させる場合には同期確立処理手段が投光間隔とは異なる所定の受光間隔毎に所定の受光時間だけ間欠的に受光手段に受光動作をさせる形態である(この実施の形態では、それぞれ投光モードと受光モードを選択して減光式分離型感知器として動作させるとき、投光部と受光部の間に制御線を用いない方法を採用している)。
(減光式感知器の構成)
まず、減光式感知器の構成の概略を説明する。図1は実施の形態1に係る減光式感知器を減光式分離型感知器として用いている場合の斜視図、図2は減光式反射型感知器として用いている場合の斜視図である。
図1に示すように、減光式感知器1を減光式分離型感知器として用いる場合、煙の発生を監視する対象となる領域を挟んで、複数の当該減光式感知器1が相互に対向するように配置されている。この相互に対向配置されている減光式感知器1のうち、一方の減光式感知器1が検出光を投光し、その検出光を他方の減光式感知器1が受光する。検出光を投光する側の減光式感知器1は、電源線2を介してローカル電源3に接続されており、このローカル電源3から供給される電力にて駆動される。但し、当該減光式感知器1に電池を内蔵した場合には、この電源線2及びローカル電源3を省略することもできる。あるいは、投光側と受光側を有線制御線で接続する場合には検出光を受光する側の減光式感知器1を介して投光側の減光式感知器1に電力を供給してもよい。検出光を受光する側の減光式感知器1は、制御線4を介して受信機5に接続されており、この制御線4を介して受信機5から電力供給を受けると共に、当該受光側減光式感知器1において煙を検出した場合(あるいは、煙の検出結果に基づいて、火災が発生したものと判定した場合)には、その旨を示す発報信号を制御線4を介して受信機5に出力する。受信機5は、発報信号を受光側減光式感知器1から受信した場合には、所定の警報動作を行う。この警報動作としては、例えば、警報音を出力したり、図示しない他の防災機器に対して煙や火災の検出を報知するための移報信号を出力することが挙げられる。
また、図2に示すように、減光式感知器1を減光式反射型感知器として用いる場合、煙の発生を監視する対象となる領域を挟んで、当該減光式感知器1と反射板6とが相互に対向するように配置されている。減光式感知器1が検出光を投光し、その検出光を反射板6が減光式感知器1に向かって反射し、反射された検出光を減光式感知器1が受光する。減光式感知器1は、減光式分離型感知器における検出光を受光する側として用いられる場合と同様に、制御線4を介して受信機5に接続されており、この制御線4を介して受信機5から電力供給を受けると共に、当該減光式感知器1において煙を検出した場合(あるいは、煙の検出結果に基づいて、火災が発生したものと判定した場合)には、その旨を示す発報信号を制御線4を介して受信機5に出力する。
なお、上述のように、減光式感知器1を、減光式分離型感知器の投光部あるいは受光部として用いる場合、及び、減光式反射型感知器として用いる場合のいずれにおいても、同一の構成を有する減光式感知器1を用いることができる。
次に、減光式感知器1の構成要素について説明する。図3は減光式感知器1の電気的構成を機能概念的に示すブロック図である。図3に示すように、減光式感知器1は光学ユニット10、制御部11、モード切替スイッチ12、同期指示スイッチ13、記憶部14、及び、表示部15を備えている。
(減光式感知器の構成−光学ユニット10)
光学ユニット10は、減光式感知器1における煙の検出に用いられる光学系の機器を相互一体にユニット化したもので、投光部101及び受光部102を有している。
投光部101は、検出光を投光するものであり、特許請求の範囲における投光手段に対応している。投光部101の具体的な構成や、投光部101から投光される光の波長等は任意であるが、例えば、近赤外線を発するLED103(Light Emitting Diode)を光源とし、LED103で発せられた光をレンズ104で集光して投光させることができる。
受光部102は、検出光を受光するためのものであり、特許請求の範囲における受光手段に対応している。受光部102は、受光素子105及び増幅部106を備えている。
受光素子105は、検出光を受光してその受光量に応じた電圧または電流を出力する。受光素子105の具体的な構成は任意であるが、例えば、フォトダイオードを使用することができる。受光部にも、投光部同様に検出光を集光するレンズを設けても良い。
増幅部106は、受光素子105からの出力を増幅する増幅手段である。
なお、上述の投光部101及び受光部102は、光学ユニット10上に相互に近接して固定されている。また、投光部101と受光部102とは、投光部101の投光方向と受光部102の受光方向とが一致するように(それぞれの光軸が互いに平行になるように)配置されている。
(減光式感知器の構成−制御部11)
制御部11は、減光式感知器1における所定の処理を行うためのものである。制御部11は、投光制御部110及び受光制御部111を備えている。
投光制御部110は、投光部101を制御するためのものであり、具体的には、投光部101におけるLED103等の光源を駆動させるタイミングや、投光部101に供給される発光電流の制御をおこなう。
受光制御部111は、受光部102の制御や受光部102が受光した検出光に基づく各種の処理を行う処理手段である。受光制御部111は、減光量算定部112、煙判定部113、及び、同期確立部114を備えている。減光量算定部112は、受光素子105にて受光された検出光の減光量を算定する。煙判定部113は、減光量算定部112にて算定された減光量に基づいて監視領域における煙の有無(あるいは、火災発生の有無)を判定するもので、後述する記憶部14に記憶された所定の閾値と減光量とを比較し、減光量が閾値を上回っている場合には、煙が発生したものと判定する。同期確立部114は、受光素子105にて受光された検出光に基づいて同期を確立するための所定処理を行うもので、特許請求の範囲における同期確立処理手段に対応している。
なお、制御部11の具体的構成は任意であるが、例えば、OS(Operating System)などの制御プログラム、各種の処理手順などを規定したプログラム、所要データを格納するための内部メモリ、及び、これらのプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)を備えて構成される。
(減光式感知器の構成−モード切替スイッチ12)
モード切替スイッチ12は、減光式感知器1の動作モードを切替えるための切替手段であり、特許請求の範囲におけるモード切替手段に対応している。モード切替スイッチ12に対して所定の入力操作を行うことにより、減光式感知器1の動作モードを、投光部101を動作させて検出光を投光させる投光モード、受光部102を動作させて検出光を受光させる受光モード、及び、投光部101と受光部102とを同時に動作させることで検出光を投光させると共に反射された当該検出光を受光させる反射モードの間で切替えることができる。モード切替スイッチ12の具体的な構成は任意であり、例えば、ディップスイッチ等を用いて構成することができる。
(減光式感知器の構成−同期指示スイッチ13)
同期指示スイッチ13は、それぞれ投光モードと受光モードを選択された一対の感知器を用いて減光式分離型感知器として動作させる場合に、作業員が投光と受光の同期確立動作の開始を指示するための指示手段である。後述のように、この同期指示は受光側で行う。ここでは、同期指示スイッチ13が、減光式感知器1の筐体に設けた図示しない筐体カバーを閉じた際に自動的に押圧されるカバースイッチとして構成されているものとする。
(減光式感知器の構成−記憶部14)
記憶部14は、減光式感知器1における処理に供される情報を記憶するためのものである。記憶部14に記憶される情報としては、例えば、投光部101が検出光を投光する際の投光間隔や投光時間、あるいは、受光部102が検出光を受光した際に煙判定部113に参照される閾値や、同期確立部114によって参照される同期確立フラグ、受光間隔、受光時間、減光式感知器1の状態等がある。なお、記憶部14の具体的な構成は任意であり、例えば、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)を有して構成されている。
(減光式感知器の構成−表示部15)
表示部15は、減光式感知器1の動作状態(例えば、監視状態、障害状態、火災状態等)を表示するためのものであり、制御部11によって制御される。表示部15の具体的な構成は任意であり、各状態に対応した色(例えば、監視状態:緑、障害状態:黄、火災状態:赤)で発光する複数のLEDを用いてもよく、あるいは、液晶表示装置を用いて文字表示をさせてもよい。また、上記の動作状態として、動作モード、受光部102の受光量、あるいは各種案内表示等を表示させることもできる。
(減光式感知器の立上処理)
次に、減光式感知器1を監視状態に立ち上げるための立上処理について説明する。図4は減光式感知器1の立上処理を示したフローチャートである。なお、ここで説明する立上処理以降の減光式感知器1による監視動作については、従来の減光式感知器と同様であるので説明を省略する。
図4に示すように、所定の入力操作により減光式感知器1の電源が投入されると、制御部11はモード切替スイッチ12の状態を確認する(ステップSA−1)。モード切替スイッチ12が投光モードに設定されている場合(ステップSA−1、投光モード)、投光制御部110は投光間隔及び投光時間を記憶部14から呼び出し、この投光間隔に基づいて光源を制御することで、検出光を投光間隔毎に所定の投光時間だけ投光させる(ステップSA−2)。投光間隔や投光時間の具体的内容は任意であるが、投光間隔は例えば1〜10秒間隔とし、所定の投光時間の1パルスとする。これにて投光モード時の減光式感知器1の立上処理が終了する。
また、モード切替スイッチ12が受光モードに設定されている場合(ステップSA−1、受光モード)、受光制御部111は同期指示スイッチ13が押圧されるまで待機する(ステップSA−3)。例えば、減光式感知器1の初期設置時には、作業員は、当該減光式感知器1の電源を所定方法で投入し、監視領域を挟んで対向配置されている減光式感知器1同士の相互の設置方向、あるいは、反射板6に対する減光式感知器1の設置方向を所定方法で調整した後、減光式感知器1の筐体カバーを閉じる。筐体カバーを閉じることで、同期指示スイッチ13が自動的に押圧される。また、既に設置調整が完了した減光式感知器1の電源が遮断されている場合、作業員は、当該減光式感知器1の電源を投入することで当該減光式感知器1を再起動する。この場合、設置調整は既に終了しており、減光式感知器1の筐体カバーは閉じられているので、同期指示スイッチ13は常に押圧状態にある。
このように同期指示スイッチ13が押圧状態になった場合(ステップSA−3、Yes)、受光制御部111は、記憶部14に同期確立フラグが記憶されているか否かを判定する(ステップSA−4)。そして、同期確立フラグが記憶されている場合には(ステップSA−4、Yes)、同期が既に確立されており、同期確立処理を新たに実行する必要がないと判定し、同期確立処理を行うことなく立上処理を終了して、記憶部14に記憶された同期条件を用いた通常監視状態に移行する。一方、同期確立フラグが記憶されていない場合には(ステップSA−4、No)、未だ同期が確立されておらず、同期確立処理を実行する必要があると判定し、同期確立処理を実行する(ステップSA−5)。そして、同期確立処理の終了後、この同期確立処理にて特定された同期条件を用いた通常監視状態に移行する。これにて受光モード時の減光式感知器1の立上処理が終了する。
また、モード切替スイッチ12が反射モードに設定されている場合(ステップSA−1、反射モード)、投光制御部110は投光間隔及び投光時間を記憶部14から呼び出し、この投光間隔に基づいて光源を制御することで、検出光を投光間隔毎に所定の投光時間だけ投光させる(ステップSA−6)。さらに、受光制御部111は、反射モード用の受光間隔及び受光時間を記憶部14から呼び出し、この受光間隔に基づいて受光素子105を制御することで、検出光を受光間隔毎に所定の受光時間だけ受光させる(ステップSA−7)。反射モードでは、受光間隔を投光間隔と同一とし、受光時間を投光時間と同一又は長くしている。従って、起動当初に投光部101と受光部102とを同時に動作させることで、その後に投光部101に投光させるタイミングと受光部102に受光させるタイミングとを同期させることができ、投光部101から投光された検出光を受光部102に受光させることができる。これにて反射モード時の減光式感知器1の立上処理が終了する。
次にステップSA−5における受光部102の同期確立処理について説明する。図5は、受光部102の同期確立処理の流れを示したフローチャートである。この同期確立処理は、同期タイミングを特定する同期タイミング特定処理(ステップSB−1)と、この同期タイミング特定処理において特定された同期タイミングを中心として受光時間を短縮化する受光時間調整処理(ステップSB−2)とに大別される。
まずステップSB−1における同期タイミング特定処理の基本概念について説明する。図6は受光部102の同期タイミング特定処理の基本概念を示すフローチャート、図7は同期タイミング特定処理における減光式感知器1に対する検出光の照射タイミングと受光部102の受光動作のタイミングを示すタイミングチャートである。図7に示すように、受光モードに設定されている減光式感知器1に対して、所定の投光間隔Te毎に所定の投光時間だけ検出光が照射されていることを前提とする。
図6、7に示すように、同期確立部114は、投光間隔とは異なる所定の受光間隔毎に、検出光を受光する所定の受光動作を受光部102に行わせる(ステップSC−1)。このように投光間隔とは異なる受光間隔で受光動作を行わせることで、投光や受光を間欠的に行わせる場合でも、これら投光間隔と受光間隔との公倍数に対応するタイミングで検出光を受光させることができる。特に、本実施の形態1においては、受光間隔を投光間隔より短くしているが、それは次の理由による。すなわち、本実施の形態1では、投光間隔は同期確立後の煙監視状態においても同一の間隔に維持されるので、当該投光間隔を煙感知を行うための適切な間隔とする必要がある。ここで、投光部101における電力消費を低減するためには、煙感知に支障がない範囲で投光間隔を長く設定することが好ましい。一方、受光間隔を投光間隔よりも更に長い間隔として受光部102に受光を行わせた場合、同期確立に要する時間が長くなる可能性が高い。そこで、本実施の形態1においては、投光間隔を煙感知に適した間隔とする一方で、受光間隔を投光間隔より短くして同期確立の迅速化を図っている。
また、同期確立部114は、各受光動作において、所定の受光時間だけ連続して検出光の受光を受光部102に行わせ(ステップSC−2)、受光有無判定を行う(ステップSC−3)。具体的には、同期確立部114は、各受光動作において受光素子105からの出力を所定値と比較することで、検出光の受光の有無を判定する。例えば、投光間隔が3秒である場合には、各受光動作において数百ミリ秒だけ連続して受光部102に受光動作を行わせる。図7では、受光部102が5回分の受光動作N1からN5を行っている例を示している。同期確立部114は、いずれかの受光動作中において検出光を受光したものと判定した場合には、(ステップSC−3、Yes)、当該受光時を基準として所定の同期間隔(ここでは投光間隔と同一)で到来するタイミングを同期タイミングとして特定する(ステップSC−4)。例えば、図7では、5回目の受光動作N5で初めて検出光が受光されているので、この受光動作N5における受光時を基準として同期確立部114は同期タイミングを特定する。これにて同期タイミング特定処理が終了する。なお、これら初期の受光間隔や受光時間は、減光式感知器1の工場出荷前に、記憶部14に制御部11から参照可能に記憶させておくか、あるいは、同期確立処理プログラムの内部パラメータとして組み込んでおくことができる。(この点は、以下の第2の受光時間やその他の時間データに関しても同様)。
次に、図5のSB−2における受光時間調整処理の基本概念について説明する。図8は受光部102の受光時間調整処理の基本概念を示すフローチャート、図9は受光時間調整処理における投光部101の投光動作と受光部102の受光動作とのタイミングを示すタイミングチャートである。図9に示すように、同期確立部114は、同期タイミング特定処理にて特定された同期タイミングを中心として、検出光の連続的な受光時間を先の受光時間より短い所定の第2の受光時間に変更する(ステップSD−1)。図9には、3回分の受光動作N5からN7を示しており(受光動作N5は図7の受光動作N5と同じ)、ここでは、受光動作N6における受光時間を第2の受光時間に変更している。例えば、先の受光時間が数百ミリ秒だった場合には、第2の受光時間を数十ミリ秒とする。その後、同期確立部114は、記憶部14に同期確立フラグを記憶させる(ステップSD−2)。これにて受光時間調整処理が終了し、同期確立処理が終了する。その後の通常監視状態では、同期タイミング特定処理にて特定した同期タイミングで、且つ、受光時間調整処理で変更された第2の受光時間だけ、受光部102に検出光の受光を行わせることで、減光式感知器1に検出光が投光されるタイミングと受光部102による受光タイミングとを同期させる。なお、記憶部14に記憶された同期確立フラグは、減光式感知器1の電源遮断時に消去される。従って、電源の再投入時においてモード切替スイッチ12が受光モードに設定されていた場合には、同期指示スイッチ13の押圧を条件として、同期確立処理が自動的に開始される。
(実施の形態1の効果)
このように実施の形態1によれば、減光式感知器1の動作モードをモード切替スイッチ12によって切替えることにより、当該減光式感知器1を、減光式反射型感知器における投受光部、減光式分離型感知器における投光部、あるいは、減光式分離型感知器における受光部として、任意に動作させることができる。これにより、同一の構成を有する減光式感知器1を複数用途に対して共用することができるので、スケールメリットを最大限生かすことができ、コストを低減することができる。また、減光式感知器1の設置場所の移動や、建物側の設計変更等、設置環境の変更があった場合においても、その環境に適した動作モードを選択することにより柔軟に対応できる。さらに、2台の減光式感知器1を減光式分離型感知器として使用している際に一方の減光式感知器1が故障した場合には、故障した減光式感知器1を反射板6に置き換えると共に、正常な減光式感知器1の動作モードを反射モードに切替えることによって、迅速に減光式感知器1による監視を再開することができる。
また、モード切替スイッチ12が受光モードに設定されている場合において、受光部102で受光した検出光に基づいて、検出光が照射されるタイミングと受光部102が受光動作を行うタイミングとの同期を同期確立部114が確立するので、投光側の減光式感知器1と受光側の減光式感知器1とを制御線を介して接続して同期信号を送受信させる必要がない。これにより、制御線の敷設を省略することができ、減光式感知器1の設置作業を容易にできると共に、設置コストを大幅に低減することができる。
また、モード切替スイッチ12が投光モードに設定されている場合、投光部101から検出光を間欠的に投光させているので、投光部101の消費電力を低減することができる。また、モード切替スイッチ12が受光モードに設定されている場合、通常監視状態のみならず、同期確立処理の実行中も受光部102に間欠的に受光動作を行わせているので、同期確立処理における受光部102の消費電力も低減することができる。
また、同期タイミングを特定した後に、受光部102による検出光の受光時間を短縮して第2の受光時間に変更しているので、通常監視状態における受光部102の消費電力を更に低減することができる。
〔実施の形態2〕
次に、実施の形態2について説明する。この形態は、統合判定処理手段を備えた形態である。
(減光式感知器の構成)
まず、本実施の形態2における減光式感知器の構成を説明する。図10は実施の形態2に係る減光式感知器の電気的構成を機能概念的に示すブロック図である。なお、実施の形態2の構成は、特記する場合を除いて実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたのと同一の符号及び/又は名称を必要に応じて付して、その説明を省略する。
(減光式感知器の構成−信号線)
図10に示すように、本実施の形態2においては、2台の減光式感知器1が、監視領域を挟んで相互に対向配置され、信号線7を介して相互に接続されている。この信号線7を介して伝送される情報の具体的な内容は任意であるが、少なくとも、一方の減光式感知器1の受光部102からの出力値が当該信号線7を介して他方の減光式感知器1の制御部11に入力される。また、信号線7の具体的な構成は任意であり、銅線や光ケーブル等の有線を用いることもでき、あるいは、電波や光による無線を用いることもできる。
(減光式感知器の構成−制御部11)
制御部11は、統合判定部115を備えている。統合判定部115は、相互に対向配置されている2台の減光式感知器1の双方の動作モードとして後述する投受光モードが選択されている場合において、当該2台の減光式感知器1の受光部102の双方から出力された情報に基づいて所定の判定処理を行う統合判定処理手段である。相互に対向配置されている2台の減光式感知器1の各々に設けられている統合判定部115の両方を動作させてもよく、あるいは、図示しない所定の選択手段によって一方の統合判定部115のみを選択し、動作させてもよい。また、少なくとも一方の統合判定部115から、当該統合判定部115によって実行された処理の結果として、例えば火災発生時の発報信号等を制御線4を介して受信機5に出力させることができる。統合判定部115によって実行される処理の具体的な内容については後述する。
(減光式感知器の構成−モード切替スイッチ12)
本実施の形態2のモード切替スイッチ12に対して所定の入力操作を行うことにより、減光式感知器1の動作モードを、上述の投光モード、受光モード、及び、反射モードに加えて、投光部101と受光部102とを相互に独立して動作させる投受光モードにも切替えることができる。
(減光式感知器の立上処理)
次に、減光式感知器1を監視状態に立ち上げるための立上処理について説明する。図11は減光式感知器1の立上処理を示したフローチャートである。
図11示すように、所定の入力操作により減光式感知器1の電源が投入されると、制御部11はモード切替スイッチ12の状態を確認する(ステップSE−1)。モード切替スイッチ12が投光モードに設定されている場合(ステップSE−1、投光モード)、モード切替スイッチ12が受光モードに設定されている場合(ステップSE−1、受光モード)、及び、モード切替スイッチ12が反射モードに設定されている場合(ステップSE−1、反射モード)に実行される処理(ステップSE−1からステップSE−7)は、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
モード切替スイッチ12が投受光モードに設定されていた場合(ステップSE−1、投受光モード)、投光制御部110は、対応する投光間隔及び投光時間を記憶部14から呼び出し、この投光間隔に基づいて光源を制御することで、検出光を投光間隔毎に所定の投光時間だけ投光させる(ステップSE−8)。また、受光制御部111は同期指示スイッチ13が押圧されるまで待機する(ステップSE−9)。同期指示スイッチ13が押圧状態になった場合(ステップSE−9、Yes)、受光制御部111は、記憶部14に同期確立フラグが記憶されているか否かを判定する(ステップSE−10)。そして、同期確立フラグが記憶されている場合には(ステップSE−10、Yes)、同期が既に確立されており、同期確立処理を新たに実行する必要がないと判定し、同期確立処理を行うことなく立上処理を終了して、記憶部14に記憶された同期条件を用いた通常監視状態に移行する。一方、同期確立フラグが記憶されていない場合には(ステップSE−10、No)、未だ同期が確立されておらず、同期確立処理を実行する必要があると判定し、同期確立処理を実行する(ステップSE−11)。そして、同期確立処理の終了後、この同期確立処理にて特定された同期条件を用いた通常監視状態に移行する。これにて投受光モード時の減光式感知器1の立上処理が終了する。なお、ステップSE−11における受光部102の同期確立処理については、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。こうして互いに対向配置されている相手側の投光部と、自身の受光部との間で同期を確立して監視動作を行うことになる。
(減光式感知器の監視動作)
次に、投受光モードに設定され、立上処理が終了した減光式感知器1の動作について説明する。図12は投受光モードにおいて制御部11が行う統合判定処理を示したフローチャートである。
(減光式感知器の監視動作−統合判定処理)
統合判定処理は、2台の減光式煙感知器1の各々において独立して火災判定や状態判定を行なった後に、双方の判定結果を併せて各減光式感知器1の統合判定部115が相互に統合的に判定を行う処理である。以下、図12を参照しながら、2台の減光式感知器1のうち一方の減光式感知器1の統合判定部115において実行される統合判定処理の流れを説明する。なお、他方の減光式感知器1の統合判定部115においても同様の処理が実行される。
図12に示すように、統合判定処理が開始されると、統合判定部115は受光部102からの入力を待機する(ステップSF−1)。受光部102から制御部11への入力が確認されると(ステップSF−1、Yes)、統合判定部115は、当該受光部102において受光された検出光の減光量を減光量算定部112に算定させる(ステップSF−2)。続いて、ステップSF−2において算定された減光量に基づいて、煙判定部113が監視領域における煙の有無を判定する(ステップSF−3)。減光量が火災状態であることを示す範囲内であった場合(ステップSF−3、Yes)、煙判定部113は火災が発生していると判定する。この場合、統合判定部115は、表示部15に火災発生状態である旨を示す表示、及び、他方の減光式感知器1の統合判定部115への判定結果の送信処理を実行する(ステップSF−4)。ここで、減光量算定部112に所定の基準受光量に対する減光率を算定させ、減光率算定結果に基づいて一連の判定を行わせても良い。
算出された減光量が、火災状態であることを示す範囲外であった場合には(ステップSF−3、No)、統合判定部115は、受光部102の受光状態を判定する状態判定処理を実行する(ステップSF−5)。この状態判定処理では、受光部102の状態が、当該受光部102による検出光受光の継続が可能な正常状態か、あるいは、汚損発生や外乱光の影響によって障害が発生している障害状態かを判定し、障害状態と判定された場合には(ステップSF−6、No)、障害状態である旨を示す表示、及び、他方の減光式感知器1の統合判定部115への判定結果の送信処理を行う(ステップSF−7)。また、正常状態と判定された場合には(ステップSF−6、Yes)、他方の減光式感知器1の統合判定部115への判定結果の送信処理を行う(ステップSF−8)。
続いて、統合判定部115は、他方の減光式感知器1の統合判定部115からの判定結果の入力を待機する(ステップSF−9)。判定結果が入力された場合(ステップSF−9、Yes)、統合判定部115はステップSF−3あるいはステップSF−5における自己の判定結果と、入力された判定結果とを、記憶部14に記憶されている統合判定テーブルに照合し、統合判定を行う(ステップSF−10)。
図13に統合判定テーブルの例を示す。図13(a)は火災判定を優先させる場合の統合判定テーブルを示し、図13(b)は障害判定を優先させる場合の統合判定テーブルを示している。これらのテーブルについては、いずれか一方のみを記憶部14に記憶させていてもよく、あるいは、いずれのテーブルも記憶部14に記憶させておき、所定の入力操作等によっていずれか一方を選択できるようにしてもよい。
統合判定の結果、火災状態であると判定された場合には(ステップSF−11、火災)、統合判定部115は警報出力等の火災処理を行う(ステップSF−12)。また、障害状態であると判定された場合には(ステップSF−11、障害)、統合判定部115は障害状態である旨の表示等の障害処理を行う(ステップSF−13)。また、正常状態であると判定された場合には(ステップSF−11、正常)、統合判定部115はステップSF−1に戻り、再度統合判定処理を実行する。
(実施の形態2の効果)
このように実施の形態2によれば、減光式感知器1における投光部101と受光部102とを共に動作させる投受光モードをモード切替スイッチ12によって選択可能としている。従って、相互に対向配置され、信号線7を介して相互に接続されている減光式感知器1の動作モードとして投受光モードを選択した場合、2系統の投光部101から投光された検出光の各々を、2系統の受光部102によって受光させると共に、各煙判定部113から出力された情報を統合した上で統合判定部115によって火災判定を行わせることができる。これにより、2系統の煙判定部113の両方において火災判定が行われた場合にのみ警報を発報させることができるので、誤報の発生を抑制することができ、減光式感知器1の信頼性を向上させることができる。また、2系統の投光部101及び受光部102のいずれか一方に障害が発生した場合でも、他方の系統の投光部101及び受光部102によって監視を継続させることができる。なお統合判定部115を外部装置、たとえば受信機5に設けても良く、この場合は各感知器1から受信機5に対して統合判定に必要な情報を送信させる。
〔III〕各実施の形態に対する変形例
以上、本発明に係る各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、減光式感知器1を減光式反射型感知器としては動作させることができない場合であっても、本願発明を適用することで減光式分離型感知器として従来より若干でもスケールメリットが向上できている限りにおいて、本願の課題が解決されている。また、予め減光式分離型感知器の投光部としての使用を目的として生産する場合、あるいは予め減光式分離型感知器の受光部としての使用を目的として生産する場合には、それぞれの機能を実行するのに必要のない部品、たとえば前者の場合は受光用レンズや受光素子、後者の場合は投光用レンズやLEDを実装しないなどして、さらにコストを低減することも出来る。
(減光式感知器の接続について)
上記各実施の形態においては減光式感知器を無線にて接続する場合を示したが、これらを相互に有線接続してもよく、この場合には同期信号を有線にて送受信することで、同期確立処理を一層簡易化すること等ができる。
(統合判定処理について)
実施の形態2では、統合判定処理について、2台の減光式煙感知器1の各々において独立して火災判定や状態判定を行なった後に、双方の判定結果を併せて各減光式感知器1の統合判定部115が相互に統合的に判定を行うと説明したが、双方の減光式感知器1の受光部102からの出力に基づいて、いずれか一方の統合判定部115が統合判定を行うようにしてもよい。また、統合判定時に参照する統合判定テーブルは図13に示した例に限られない。例えば、双方の減光式感知器における判定結果に矛盾が生じた場合には、全て障害判定とする統合判定テーブルを記憶部14に記憶させてもよい。これにより、何らかの障害や外乱光の影響等のために減光式感知器1の判定結果が一致しなかった場合に、その旨を迅速に通知し、対応を促すことができる。
また、投受光モード時の減光式感知器1の立上処理後、減光式感知器1が通常監視状態に移行した場合において、まず減光式感知器1の状態判定を行った後に、統合判定処理や単独判定処理を選択させてもよい。具体的には、図14に示すように、統合判定部115は記憶部14を参照し、信号線7を介して相互に接続されている2台の減光式感知器1の状態を確認する(ステップSG−1)。なお、減光式感知器1の状態について記憶部14に記憶されている情報の具体的な内容は任意であるが、例えば、2台の減光式感知器1の各々に搭載されている受光部102の状態が、検出光を受光することで火災判定が可能な正常状態、あるいは、検出光の強度の不足等の理由により火災判定が不可能な障害状態のいずれの状態にあるかについての情報が記憶されている。
2台の減光式感知器1のうち、一方の減光式感知器1のみが正常状態であった場合には(ステップSG−1、一方正常)、統合判定部115は単独判定処理を実行する(ステップSG−2)。また、2台の減光式感知器1の両方が共に正常であった場合には(ステップSG−1、両方正常)、統合判定部115は統合判定処理を実行する(ステップSG−3)。2台の減光式感知器1の状態が共に障害状態であった場合には(ステップSG−1、両方障害)、受信機5に警報信号を送信すると共に障害状態である旨を表示部15に表示させる障害処理を実行し、管理者等に復旧を促す(ステップSG−4)。
この発明に係る減光式感知器は、投光手段から投光され監視領域である空間を通過して受光手段に到達した光の減衰を検出し、火災等に起因する煙の存在を感知する複数の減光式感知器に対して、統合的な判定処理を行う統合判定システムに適用でき、減光式感知器の信頼性を向上させることができ、さらには、減光式分離型感知器あるいは減光式反射型感知器のいずれの用途でも使用することができると共に、減光式分離型感知器として用いる場合には投光部と受光部との相互の同期を制御線を用いることなく行うことができる減光式感知器に有用である。
実施の形態1に係る減光式感知器を減光式分離型感知器として用いている場合の斜視図である。 減光式感知器を減光式反射型感知器として用いている場合の斜視図である。 減光式感知器1の電気的構成を機能概念的に示すブロック図である。 減光式感知器1の立上処理を示したフローチャートである。 受光部102の同期確立処理の流れを示したフローチャートである。 受光部102の同期タイミング特定処理の基本概念を示すフローチャートである。 同期タイミング特定処理における減光式感知器1に対する検出光の照射タイミングと受光部102の受光動作のタイミングを示すタイミングチャートである。 受光部102の受光時間調整処理の基本概念を示すフローチャートである。 受光時間調整処理における投光部101の投光動作と受光部102の受光動作とのタイミングを示すタイミングチャートである。 実施の形態2に係る減光式感知器の電気的構成を機能概念的に示すブロック図である。 減光式感知器1の立上処理を示したフローチャートである。 統合判定処理の流れを示したフローチャートである。 統合判定テーブルの例であり、図13(a)は火災判定を優先させる場合の統合判定テーブル、図13(b)は障害判定を優先させる場合の統合判定テーブルである。 通常監視状態移行後に状態判定を行う場合のフローチャートである。
符号の説明
1 減光式感知器
2 電源線
3 ローカル電源
4 制御線
5 受信機
6 反射板
7 信号線
10 光学ユニット
11 制御部
12 モード切替スイッチ
13 同期指示スイッチ
14 記憶部
15 表示部
101 投光部
102 受光部
103 LED
104 レンズ
105 受光素子
106 増幅部
110 投光制御部
111 受光制御部
112 減光量算定部
113 煙判定部
114 同期確立部
115 統合判定部

Claims (3)

  1. 監視領域に対して検出光を投光する投光手段と前記検出光を受光する受光手段とを備えると共に、前記受光手段が前記検出光を受光した場合に当該検出光の受光量に基づいて前記監視領域における所定の監視対象の有無を判定する複数の減光式感知器に対して、統合的な判定処理を行なう統合判定システムであって、
    前記減光式感知器の前記受光手段が受光した前記検出光と、当該減光式感知器に対して対向配置された他の前記減光式感知器の前記受光手段が受光した前記検出光との両方に基づいて、前記監視対象の有無に関する所定の判定処理を行う統合判定処理手段を備えること、
    を特徴とする統合判定システム。
  2. 前記統合判定処理手段を、前記減光式感知器の内部に設けたこと、
    を特徴とする請求項1に記載の統合判定システム。
  3. 前記減光式感知器は、当該減光式感知器の動作モードを、前記投光手段のみを動作させる投光モード、前記受光手段のみを動作させる受光モード、又は、前記投光手段と前記受光手段とを同時に動作させる反射モードの内の少なくとも一つの動作モードと、前記投光手段と前記受光手段とを相互に独立して動作させる投受光モードとを切替えるモード切替手段を備え、
    前記統合判定処理手段は、当該減光式感知器の動作モードとして前記モード切替手段により前記投受光モードが選択されている場合において、前記判定処理を行うこと、
    を特徴とする請求項2に記載の統合判定システム。
JP2007195695A 2007-07-27 2007-07-27 統合判定システム Active JP5026880B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007195695A JP5026880B2 (ja) 2007-07-27 2007-07-27 統合判定システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007195695A JP5026880B2 (ja) 2007-07-27 2007-07-27 統合判定システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009032050A true JP2009032050A (ja) 2009-02-12
JP5026880B2 JP5026880B2 (ja) 2012-09-19

Family

ID=40402482

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007195695A Active JP5026880B2 (ja) 2007-07-27 2007-07-27 統合判定システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5026880B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017026633A (ja) * 2009-05-01 2017-02-02 エックストラリス・テクノロジーズ・リミテッド 粒子検出器の改良

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6486296A (en) * 1987-09-28 1989-03-30 Matsushita Electric Works Ltd Extinction type smoke sensor
JPH04299499A (ja) * 1991-03-27 1992-10-22 Hochiki Corp 火災警報装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6486296A (en) * 1987-09-28 1989-03-30 Matsushita Electric Works Ltd Extinction type smoke sensor
JPH04299499A (ja) * 1991-03-27 1992-10-22 Hochiki Corp 火災警報装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017026633A (ja) * 2009-05-01 2017-02-02 エックストラリス・テクノロジーズ・リミテッド 粒子検出器の改良
KR20180061410A (ko) * 2009-05-01 2018-06-07 엑스트랄리스 테크놀로지 리미티드 입자 검출기에 대한 향상
KR102032863B1 (ko) 2009-05-01 2019-10-16 엑스트랄리스 테크놀로지 리미티드 입자 검출기에 대한 향상

Also Published As

Publication number Publication date
JP5026880B2 (ja) 2012-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101875723B1 (ko) 내진 및 화재 시각화 센서 분전반
US20210350684A1 (en) Fire alarm equipment
KR101624867B1 (ko) 센서 일체형 led 조명등을 이용한 감시 및 대응 시스템 및 그 방법
JP5026880B2 (ja) 統合判定システム
CN101379534A (zh) 分离型探测器
KR100943134B1 (ko) 방향 변경이 가능한 비상 유도등 및 이를 이용한 비상 유도시스템과 방법
JP5767569B2 (ja) 火災報知設備
JP5026879B2 (ja) 減光式感知器
JP6396750B2 (ja) 火災感知器又は火災警報器
JP6457291B2 (ja) 防災機器システム
JP2008165513A (ja) 火災警報器及び火災警報システム
JPH11260215A (ja) 光電センサおよび多光軸光電センサ
JP2007317046A (ja) 火災報知設備
JP7061032B2 (ja) 警報操作システム、プログラムおよび警報器
JP6738887B2 (ja) 防災機器システム
JP7379255B2 (ja) 測定装置及び防災システム
JP6481935B2 (ja) センサ機器及びセンサネットワーク
JP4887443B2 (ja) 分離型煙感知器
JP3912738B2 (ja) トンネル防災システムおよび炎検知器
NZ505693A (en) Alarm responsive to environmental stimuli such as smoke , alarm communicable with other external devices via a fourth terminal
JP4887434B2 (ja) 分離型感知器
KR102069733B1 (ko) Led 조명기구 장치
JP2024059213A (ja) 火災感知器及び火災感知器を備えたシステム
JP2006081650A (ja) 複数の消火器設置台および消火器の設置場所報知方法
KR20220012049A (ko) 화재 경고 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120314

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120314

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120509

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120528

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120621

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150629

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5026880

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150