JP2009030169A - 整形されたるつぼ及びこのるつぼを有する蒸発装置 - Google Patents

整形されたるつぼ及びこのるつぼを有する蒸発装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基板を、金属等の材料で被覆する場合、該基板上に既に堆積されている層、特に、有機材料からなる層で、プラズマ放射等の蒸発プロセスの副作用によるダメージを受けないるつぼ及びその蒸発装置を提供する。
【解決手段】蒸発装置用るつぼであって、ある長さと、ある幅とある厚さを有し、蒸発させるべき材料を収容して蒸発させる蒸発側と、該蒸発側の裏に配設された裏側とを備え、該蒸発側及び裏側の各々が、非平坦面を有する。
【選択図】なし

Description

発明の分野
[0001]本発明は、一般的に、薄膜形成装置と、この薄膜形成のために蒸発装置内で使用されるるつぼとに関する。具体的には、本発明は、合金または金属の蒸発のためのるつぼ及び蒸発装置と、蒸発方法とに関する。より具体的には、本発明は、蒸発装置用のるつぼと、有機発光ダイオードの製造に使用される蒸発装置とに関する。
発明の背景
[0002]基板上への材料の薄膜被覆に対しては、蒸発装置を使用することができる。例えば、大型パネルディスプレイまたはフレキシブル基板またはウェブ上の保護層からなるキャパシタを提供する、金属膜を伴う被覆を、蒸発装置を用いて施すことができる。
[0003]具体的には、有機蒸発装置は、有機発光ダイオード(organic light−emitting diode;OLED)のいくつかの製造様式のための本質的な手段である。OLEDは、放射層が、いくつかの有機化合物からなる薄膜を備える、特別なタイプの発光ダイオードである。このようなシステムは、テレビジョンスクリーン、コンピュータディスプレイ、ポータブルシステムスクリーン等に使用することができる。OLEDはまた、一般的な空間の照明に使用することができる。OLEDの画素は、光を直接放射して、バックライトを必要としないため、OLEDディスプレイによって可能な色、輝度及び視角の範囲は、従来のLCDディスプレイの該範囲よりも広い。そのため、OLEDディスプレイのエネルギー消費は、従来のLCDディスプレイのエネルギー消費よりもかなり少ない。さらに、OLEDをフレキシブル基板上に印刷することができるという事実は、ロールアップディスプレイ、または、衣類に埋め込まれたディスプレイ等の新たな用途への扉を開く。
[0004]一般に、放射層のスタックおよびOLEDからなる導電層は、電極によって挟まれている。OLEDの機能性は、とりわけ該電極の被覆厚さに依存する。そのため、OLEDの製造においては、電極材料を伴う該被覆が実施される被覆速度が、所定の許容範囲内にあることが重要である。一般的には、被覆厚さが可能な限り均一であることが望ましい。また、基板を、金属等の材料で被覆する場合、該基板上に既に堆積されている層、特に、有機材料からなる層は、プラズマ放射等の蒸発プロセスの副作用によってダメージを受けてはならない。具体的には、該有機材料は、従来の蒸発プロセスに使用される非有機材料よりもダメージに敏感である。
発明の概要
[0005]上記の観点から、本発明は、請求項1に記載のるつぼと、請求項32に記載の蒸発装置とを提供する。
[0006]本発明の態様によれば、蒸発装置用のるつぼであって、ある長さと、ある幅と、ある厚さとを有し、蒸発させるべき蒸発材料を収容して蒸発させる蒸発側と、該蒸発側の裏に配設され、該蒸発側及び裏側の各々が、非平坦面を有している該裏側とを備えるるつぼが提供される。
[0007]本発明の別の態様によれば、本発明による1つ以上のるつぼを有する蒸発装置が提供される。
[0008]他の態様によれば、本発明は、蒸発装置用のるつぼであって、第1の材料で形成され、蒸発させるべき材料を収容して蒸発させる蒸発側を有し、第2の材料で形成された部材をさらに備えるるつぼを提供する。典型的には、該第2の材料の導電率は、該第1の材料の導電率よりも小さい。より典型的には、該第2の材料は、絶縁体である。典型的には、該部材は、該るつぼの蒸発側に配設される。典型的には、該部材は、該るつぼの中央に配設される。典型的には、該部材は、該るつぼにぴったり接触している。
[0009]上記の実施形態と組み合わせることのできるさらなる効果、特徴、態様及び細部は、従属請求項、説明及び図面から明らかである。
[0010]実施形態は、開示した方法を実行し、および記載した各方法ステップを実行する装置部を含む装置にも注力する。これらの方法ステップは、ハードウェアコンポーネント、適切なソフトウェアによってプログラムされたコンピュータ、これら2つの、または、他の何らかの方法の組み合わせによって実行することができる。さらに、実施形態は、記載した装置が、それによって作動する方法、または、記載した装置が、それによって製作される方法も目的とする。実施形態は、該装置の機能を実行する方法ステップ、または、該装置の部材を製作する方法ステップを含む。
図面の詳細な説明
[0011]本発明の上述した、および他のより詳細な態様のうちのいくつかを、以下の説明において説明し、部分的に図面を参照して説明する。
[0032]本発明の範囲を限定することなく、基板は、典型的には、多くの場合、ディスプレイ技術、例えば、ディスプレイに使用されるガラス基板を指す。本発明の実施形態は、他の基板に対する薄膜蒸着に、および他の技術、例えば、フレキシブル基板またはウェブに適用することができる。具体的には、本発明の実施形態は、OLEDの製造に使用することができる。
[0033]図面に関する以下の説明の範囲内では、同じ参照数字が同じ構成要素を指す。一般的に、個々の実施形態に関する違いのみが記載されている。
[0034]典型的には、本発明の実施形態において、蒸発させるべき材料が熱的に蒸発される。
[0035]一般に、および特に大型パネルディスプレイの場合、例えば、大きくかつ比較的薄いガラスプレートとして提供されうる基板は、典型的には、被覆プロセスにおいて、垂直方向に配置され、垂直蒸発装置によって被覆される。この文脈において、「比較的薄い」という用語は、0.4mm〜1.1mm、例えば、0.7mmの典型的なガラス厚さを指す。「垂直蒸発装置」という用語は、垂直方向に配置された基板を被覆するために配置され、かつ被覆するようになっている蒸発装置として画成されるものとする。さらに、「基板」という用語は、膜等も含むものとする。本発明に従って処理される基板は、既に有機材料で被覆されていてもよくおよび/またはいつでも有機材料で被覆することができる。
[0036]本発明によって教示される垂直蒸発は、OLED等の被覆基板の連続インライン製造を可能にする。より具体的には、垂直蒸発は、大型基板の被覆を可能にする。本発明による蒸発装置によって対処することのできる典型的な基板サイズは、例えば最大110cmである。一般に、本発明のるつぼ及び本発明の蒸発装置は、特にOLED製造に適用可能である。
[0037]図1Aにおいては、当技術分野において公知のるつぼ100が図示されている。図1Bにおいては、るつぼ100の幅に沿った断面が示されており、図1Cにおいては、図1Aによる該るつぼの長さに沿った断面が図示されている。これらの図面を見て分かるように、該るつぼの形状は矩形であり、該るつぼの表面は、平面的である。
[0038]図2Aは、当技術分野において公知の別のるつぼを示す。図2Bにおいては、図2Aによる該るつぼの幅に沿った断面が示されており、図2Cは、該るつぼの長さに沿った断面を示す。図2A〜図2Cを見て分かるように、該るつぼは、上側に凹部を有する。特に明記していない限り、本出願のこれらの図に描かれているるつぼの上側は、蒸発側を指す。蒸発側は、該るつぼが作動中に、蒸発させるべき材料を収容する該るつぼの側である。蒸発は、この蒸発側で行われる。「蒸発面」という用語は、本出願において、「蒸発側」と同義的に使用することができる。
[0039]本発明は、該蒸発側及び裏側の両方が平坦ではないるつぼを提供する。該裏側は、該るつぼの蒸発側の裏の面として画成されるものとする。「裏面」という用語は、本出願において、「裏側」という用語と同義的に使用することができる。
[0040]本発明によれば、該蒸発側及び裏側が構築されている。すなわち、該蒸発側及び裏側には、少なくとも1つの隆起部および/または凹部が設けられている。本出願の理解によれば、該蒸発側には、該るつぼが、該蒸発側を、平坦な下地に対向させた状態で、該下地の上に横たえられたときに、該蒸発面の全てのポイントが該下地に接触しているわけではない場合、隆起部または凹部が設けられている。該裏側の場合も同様である。当然、「全てのポイント」を文字通りに取ることはないことは理解されよう。例えば、平面的なるつぼは、実際には、該るつぼが平坦な下地面に横たえられたときに、該下地面に直接接触していない表面上のいくつかのポイントを備えていてもよい。このことは、製造のばらつきによって起きる。
[0041]しかし、本出願においては、隆起部または凹部は、るつぼ上またはるつぼ内に意図的に作られている隆起部または凹部として理解される。本発明の典型的な実施形態において、隆起部は、周囲の面から上に少なくとも1mmの高さを有する。本出願において理解される典型的な凹部は、該凹部の周囲の面から下に少なくとも1mmの深さを有する。他の実施形態においては、該隆起部及び凹部の高さ及び深さは、該るつぼの厚さに関連して、より正確に画成することができる。本発明の典型的な実施形態において、該隆起部は、該るつぼの総平均厚さに関連して、該周囲の面よりも少なくとも5%、または、より典型的には、10%を超える高さである。加えて、または別法として、該凹部は、該るつぼの総平均厚さに関連して、該周囲の面の下に、少なくとも5%、または、より典型的には、10%を超える深さを有することができる。
[0042]「厚さ」という用語は、「厚さ分布」という用語と同義的に使用することができる。該るつぼの総平均厚さは、完成したるつぼの厚さの値の平均値として理解される。いくつかの実施形態において、該るつぼのエッジ領域は、該総平均厚さの計算に含まれていないものとする。一般に、本出願において、「エッジ領域」は、それぞれの方向の縁部に近い領域として理解すべきである。より典型的には、該エッジ領域は、それぞれの側の全表面の約10%にわたると理解すべきである。本発明の多くの実施形態において、該エッジ領域は、該蒸発側および/または該裏側において平面的である。さらに、本発明の多くの実施形態において、該るつぼのエッジ領域は、矩形形状のバーの形を有する。典型的な実施形態において、該るつぼの該縁部における厚さは、長さおよび/または幅の方向において等しい。典型的には、該エッジ領域は、該るつぼの残りの部分と一体形成されている。
[0043]以下において、本発明によるるつぼのいくつかの実施形態の断面について、例示的に説明する。図3〜図11には、該るつぼの幅に沿った断面が描かれている。図13A〜図14Cには、該るつぼの長さに沿った断面が描かれている。例示的なるつぼの蒸発側及び裏側の具体的な形状は、理論的には、互いに適宜組合わせることができることを強調しておく。すなわち、以下において示しかつ論じる全ての実施形態において、該蒸発側の形状は、該裏側の形状と完全に相互に関連していない。
[0044]図3〜図11においては、該るつぼが作動中に、電流Iが、図面の面と垂直に流れる。換言すれば、該電流は、該図面の面内に流入し、または、該図面の面から流出する。このことは、図で「I」という符号が付けられている記号で示されている。
[0045]図3から始まって、るつぼ100の幅に沿った断面が示されている。該るつぼは、蒸発側200と裏側300とを有する。該蒸発側には、凹部210が描かれている。該凹部自体は、図示の実施形態において、矩形形状を有しているが、例えば、凹状形状からなっていてもよい。さらに、該るつぼの裏側には、2つの凹部310がある。これらの凹部は、凹状形状を有する。
[0046]本出願において「凸状」という用語は、実質的に連続する斜面を伴う、るつぼ上の隆起として理解すべきである。例えば、3次元において、該斜面は、球状、ピラミッド形または円筒形とすることができる。例えば、2次元において、該斜面は、円形形状、楕円形状、三角形状、台形形状、または、偏平な円形または楕円形状とすることができる。
[0047]同様に、「凹状」という用語は、本出願においては、実質的に連続する斜面を伴う凹部として理解すべきである。例えば、3次元において、該斜面は、球状、ピラミッド形または円筒形状とすることができる。例えば、2次元において、該斜面は、円形形状、楕円形状、三角形状、台形形状、または、偏平な円形または楕円形状とすることができる。
[0048]斜面は、右上がりでも左上がりでもよい。凸状または凹状の場合、該形状の一方の部分は典型的には右上がりで、該形状の他方の部分は左上がりである。凹状または凸状の形状は、実質的に平坦な部分、すなわち、ゼロに等しいかまたは近い表面勾配も備えることができる。
[0049]本発明の典型的な実施形態において、該るつぼは、蒸発側および/または裏側の幅および/または長さに沿って、2mm〜2cm、より典型的には、5mm〜1.5cmにわたる少なくとも1つの凸状隆起部を有する。また、典型的には、該少なくとも1つの凹状隆起部は、該るつぼの蒸発側および/または裏側の幅および/または長さの10%〜50%に及んでいる。
[0050]典型的には、該るつぼは、該るつぼの蒸発側において、蒸発させるべき材料を溶融して、該材料を蒸発させるのに使用される領域内に、凸状形状を有する。このことは、これらの領域における蒸発特性のさらなる拡張をもたらす。該るつぼ上の温度分布の設計に関しては、より大きな領域がより大きな放射、すなわち該領域の冷却をもたらすことを考慮しなければならない。該蒸発側の凸状の場合も同様である。該蒸発側の形状が、凸状であればあるほど、放射及び冷却性はより高い。
[0051]本発明の他の典型的な実施形態においては、該るつぼは、該蒸発側および/または裏側の幅および/または長さに沿って、2mm〜2cm、より典型的には、5mm〜1.5cmにわたる少なくとも1つの凹状凹部を有する。また、典型的には、該少なくとも1つの凹状隆起部は、該るつぼの蒸発側および/または裏側の幅および/または長さの10%〜50%に及んでいる。
[0052]本発明の多くの実施形態において、該るつぼは、電流によって加熱される。そうするために、該るつぼには、接触エリアが設けられている。該接触エリアは、電流供給の電極に接続可能である。該るつぼは、該るつぼの電極に電圧が印加されたときの電気抵抗によって加熱される。
[0053]実験は、該るつぼが均一に加熱されない結果となった。その代わり、熱くなるるつぼの領域があり、該るつぼの他の領域は、冷たいままである。このことは、図17A〜図17Hに関して詳細に説明する。従って、該るつぼの整形は、該るつぼの温度分布の設計を可能にする。
[0054]一般に、本発明によるるつぼは、長さおよび/または幅の方向に対して可変厚さを有する。この可変厚さは、該るつぼが電圧に接続された際に、該るつぼの蒸発側に対して可変温度をもたらす。
[0055]図3に示すような厚さ分布を伴うるつぼは、蒸発面200に異なる温度を生じる。より詳細には、図示の実施形態において、温度は、該るつぼの中央の周囲の領域においてより低い。最高温度は、該るつぼの中央、すなわち、該るつぼの最大厚さを伴う領域である。一般に、および図3に示す実施形態に限定するものではないが、該るつぼの裏側の凹部は、該るつぼが作動中の該蒸発側の温度分布及び温度勾配を設計するのに役に立つ。
[0056]図4において、図示した該るつぼは、最大厚さを伴う中央領域と、それに伴って生じる該るつぼの作動中の最高温度とを有する。該るつぼには、該るつぼの裏側の中央領域に、隆起部320が設けられている。該隆起部は、凸状形状を有する。従って、該中央を流れる電流は最大であり、該るつぼの最高温度を生じる。
[0057]図5に示するつぼには、形状が凹状である凹部210が設けられている。裏側には、2つの凹部310が設けられている。
[0058]蒸発側および/または裏側の凹部の断面形状は、一般的に、および本実施形態に限定するものではないが、半円とすることができる。他の実施形態においては、該蒸発側および/または裏側における凹部の断面形状は、該凹部の外側領域においては矩形、該凹部の内側領域においては半円とすることができる。
[0059]図5に示す実施形態の形状は、該るつぼの中央の周囲に配置された2つの領域を有し、そこでは、該中央は、最大厚さを有する。これらの領域の間の中央領域350は、最高温度を有する。従って、図5による実施形態は、1つの最も熱い領域、すなわち、いわゆる「ホットスポット」を形成するようになっているるつぼを示す。
[0060]一般的に、最高温度を伴う蒸発側の領域は、「ホットスポット」と呼ぶものとする。典型的には、上記材料は、該ホットスポットで、または該ホットスポット付近で蒸発される。該ホットスポットは、該るつぼの厚さが、該るつぼの幅方向に沿って最大である該るつぼの蒸発側の領域として画成することができる。典型的には、本発明のホットスポットは、200〜16,000mm(例えば、200mm×80mm)、より典型的には、500〜1,500mmの表面積を有する。表面の大きさは、所望の蒸発速度によって決まる。
[0061]本発明の典型的な実施形態によれば、該るつぼは、2つのホットスポットを設ける。このことは、図8を参照して例示的に説明する。2つのホットスポットの実施形態によれば、より低い温度の領域は、2つのホットスポットによって囲まれている。典型的には、蒸発させるべき該材料は、該2つのホットスポットによって囲まれている領域に供給される。この領域は、溶融ゾーンと呼ぶものとする。図8において、このゾーンは、参照数字360で示されている。このゾーンに供給される材料は、典型的には、固体材料として供給され、このゾーン内で溶融される。該溶融ゾーンの周囲の領域、すなわち、ホットスポットは、蒸発ゾーンと呼ぶものとする。典型的には、該溶融ゾーン内で溶融される材料は、より熱い領域、すなわち、蒸発ゾーンへ分散する。より高い温度により、該材料は、これらの領域内で蒸発する。
[0062]図6に示す実施形態において、るつぼ100は、該蒸発側に凸状隆起部220を、該裏側に凹状凹部310を有する。図に示すように、隆起部220に設定可能な半径は、凹部310に設定可能な半径よりも大きい。この設定可能な半径は、該隆起部または凹部の断面に部分的に一致する仮想円の半径として理解すべきである。このことは、該るつぼのちょうど中央における最小厚さと、該中央から該るつぼの縁部へ向かう逓増的な厚さとを伴う厚さ分布をもたらす。温度は、該るつぼが作動中の場合、該るつぼの中央に向かって減少していく。典型的な半径の値は、1mm〜8mm、例えば、3mm〜5mmである。
[0063]本発明の典型的な実施形態においては、上記蒸発側および/または裏側の凹部および/または隆起部は、該るつぼの縁部まで及んでいない。
[0064]図7に示するつぼは、凸状の蒸発側を有する。この実施形態は、完成した蒸発側が凸状である図示される実施形態とは異なる。さらに、該実施形態は、凹部310、315を有し、凹部310は、追加的な凹部315を伴う矩形状凹部であり、該凹部は、凹状からなり、凹部315の中央が平たくなっている。該るつぼのこの形状は、蒸発側の凸状隆起部と共に、最大厚さと、その結果としての、該るつぼが作動中の最高温度とを有する中央領域をもたらす。換言すれば、図7は、1つのホットスポットのみを備える実施形態を示し、また、該ホットスポットは、該るつぼの上の幅方向に沿って中央に配置されている。
[0065]一般に、該隆起部および/または凹部は、該蒸発側および/または裏側の一部のみを覆うことができる。典型的には、該蒸発側および/または裏側の少なくとも70%、より典型的には、少なくとも50%が覆われている。この割合は、それぞれの側、すなわち、該蒸発側または裏側の全面に関連する、該隆起部または凹部の全面として理解すべきである。他の実施形態においては、この割合は、それぞれの側、すなわち、該蒸発側または裏側に対する該るつぼの全長または幅に関連する、該るつぼの長さ方向または幅方向に沿った該隆起部または凹部の伸長部として計算される。
[0066]図8のるつぼ100は、蒸発側に凹状凹部210を有する。裏側には、2段隆起部320、325がある。加えて、該るつぼの幅に沿って該るつぼの中央に位置する凹部310がある。作動中、図8に示するつぼは、2つのホットスポット、すなわち、蒸発ゾーン350を有する。これらのゾーンにおいて、該るつぼの厚さは最大である。ホットスポット350の間の溶融ゾーン360において、その厚さは、該隆起部の凹状形状と、該裏側の凹部とにより、小さい。従って、作動中、温度は、該ホットスポットと比較して低い。既に説明したように、該溶融ゾーンには、典型的には、蒸発させるべき材料が供給され、溶融した材料は、典型的には、該蒸発ゾーン内で蒸発する。
[0067]一般に、典型的には、本発明による隆起部または凹部は、2〜10段の、より典型的には、2〜5段の多段型とすることができる。典型的には、各段は、0.5mm〜5mmの高さを有する。これらの段の間の関係は、典型的には、該段の配置が、該るつぼの中央に近ければ近いほど、該段が小さくなるようになっている。
[0068]一般に、本発明による隆起部は、連続的または不連続とすることができる。不連続の隆起部は、典型的には、段の形を有する。隆起部が多段型である場合、該隆起部は、いくつかの段からなる形を有する。一方、連続的隆起部は、るつぼの厚みのそのような急激な変化を備えていない。勾配は、表面のそれぞれの連続的部分の全てのポイントで計算することができる。本発明による該るつぼの典型的な実施形態は、典型的には、該蒸発側の全表面の5%〜20%からなる領域を有し、該るつぼの厚さは、連続的に修正、例えば、低減されている。
[0069]同様に、不連続の凹部は、1つ以上の段の形を有すると理解される。連続的な凹部は、その勾配が、任意に大きくまたは小さくならない表面を有すると理解される。本発明によれば、該蒸発側および/または裏側には、1つ以上の連続的および/または不連続の凹部および/または隆起部を設けることができる。
[0070]典型的には、該裏側には、凹部および/または隆起部が設けられている。典型的な実施形態において、該凹部および/または隆起部は、その幅に沿って、該るつぼの中央に、連続的な部分を有する。
[0071]図9に示す実施形態においては、該裏側の凹部は、図7に示す実施形態の裏側の凹部と概念的に等しい。該蒸発側の隆起部220は、該るつぼの縁部から始まる。しかし、該隆起部の凸状形状は、該るつぼの中央に近い領域225が平坦になっている。前述したように、図3〜図11の実施形態に示す全ての例示的な形状は、理論的には、任意に組み合わせることができる。例えば、図9に示す平坦な領域225は、既に論じた他の全ての実施形態においても、該蒸発側及び裏側の両方に適用することができる。
[0072]図10は、蒸発側において、該るつぼの中央に向かって徐々に増加する隆起部220と、隆起部220が該るつぼの外部へ向かって伸びる勾配よりも急勾配で該るつぼ内に伸びる凹部310とを伴う、本発明による該るつぼの別の実施形態を示す。その結果として、作動中には、該るつぼの中央付近に位置する2つのホットスポットがある。該中央領域において、その厚さは、凹部310により、小さくなっている。そのため、該中央の温度は、該ホットスポットの温度よりも低い。
[0073]典型的には、本発明による徐々に増加する隆起部および/または凹部は、2°〜20°、より典型的には、5°〜15°のリード角度を有する。
[0074]図11は、その蒸発側が、図10の実施形態と同様に整形されている本発明によるるつぼの実施形態を示す。しかし、裏側の凹部310には、傾斜が設けられておらず、矩形の断面形状からなっている。従って、この実施形態は、その幅に沿って該るつぼのちょうど中央に配置された単一のホットスポットを提供する。
[0075]これまで、その幅に沿った、本発明によるるつぼのいくつかの実施形態の断面について論じてきた。以下においては、該るつぼの長さに沿ったいくつかの例示的な形状について説明するものとする。
[0076]該るつぼは、3つの寸法に沿って延びている。一般に、該るつぼが、最大の伸長部を有する方向は、該るつぼの長さ方向を画成する。同様に、該るつぼの伸長部が最小である方向は、該るつぼの厚さ方向を画成する。該るつぼの幅の方向は、厚さ方向及び長さ方向と垂直であると画成される。典型的には、該るつぼは、作動中に、該るつぼの長さに沿って流れる電流Iを有するようになっている。このことは、図12〜図16B、図17A、図17Eに符号付矢印で示されている。
[0077]本発明による蒸発装置において、該るつぼは、典型的には、該るつぼの長さに対して前側または後側が取付けられる。典型的には、電圧源への接続は、これらの側で実施される。例えば、図12に示するつぼは、接触エリア405及び410で取付けられ、かつ該領域で電圧源に接続される。
[0078]図12に示するつぼは、本発明によるるつぼの概略図である。この図には、凹部または隆起部は見られない。これは、図示されているるつぼが、本発明によるるつぼの全ての可能な実施形態を代表しているためである。図12の目的は、主に、図13A〜図14Cの断面が、それに沿って描かれる位置を示すためである。さらに、図12に示すように、本発明によるるつぼは、典型的には該るつぼの長さを画成する矩形の長辺と、典型的には該るつぼの幅を画成する該矩形の短辺とを有する矩形である。
[0079]図13A〜図14Cは、全て該るつぼの長さの断面図である。図12に示すように、図14A〜図14Cに描かれている断面図は、該るつぼの中央を通る断面である。図13A〜13Cに描かれている断面図は、該るつぼの中央に近いところの断面図である。図示のるつぼの形状は、その長さに沿って、該るつぼの中央を通る平面に対して対称であると仮定する。
[0080]以下においては、該るつぼの3つの異なる実施形態について論じる。それらの実施形態の各々に対して、2つの異なる断面図が示されている。図13A及び図14Aに示す断面図は、本発明によるるつぼの第1の実施形態を示し、図13B及び図14Bに示す断面図は、本発明によるるつぼの第2の実施形態を示し、図13C及び図14Cに示す断面図は、本発明によるるつぼの第3の実施形態を示す。
[0081]第1の実施形態のるつぼには、図13Aに示すように、上記蒸発側に凹部210を、上記裏側に凹部310が設けられている。凹部210は、線XIVの断面に沿って、すなわち、該るつぼの幅に対して該中央においてより深くなっている。このことは、図14Aを見て分かる。従って、作動中に、該るつぼの長さ方向における温度は、エッジ領域において最小である。該長さに対する中央領域の温度は、最高である。しかし、この領域においては、幅に対する該中央における温度は、幅に対する中央の周囲の領域における温度よりも低い。すなわち図示した実施形態は、2つのホットスポットを実現できる。
[0082]第2の実施形態を図13B及び図14Bに示す。該蒸発側は、隆起部220と凹部210とを備える。隆起部220と凹部210との関係は、凹部210の底部領域が、該るつぼのエッジ領域よりも低くなるようになっている。図13Bに示すように、該るつぼは、該るつぼの中央付近の裏側に凹部310を備えている。該凹部は、該蒸発側の凹部210と相互対称に配置されている。該凹部は、図14Bを見て分かるように、その幅に沿って、該るつぼの中央に向かって逓増的である。そこでは、凹部310は、その図示された断面が、蒸発側の凹部210の底部面の断面よりも大きい底部面を有する。
[0083]第3の実施形態を図13C及び図14Cに示す。図13Cに示すように、この断面には、蒸発側に凹部210が、および裏側に凹部310が設けられている。図12の線XIVに沿った断面を図14Cに示す。その幅に対する該るつぼの中央の凹部310は、図13Cに示す縁部に近い凹部と比較して大きくなっている。蒸発側には、全体的な凹部210に加えて、2つのさらなる凹部215がある。本発明の全ての実施形態において可能であるが、これらの凹部の縁部は丸みを帯びている。
[0084]図13C及び図14Cに示するつぼの実施形態には、蒸発側に2つのホットスポット、すなわち、2つの凹部215が設けられている。典型的な実施形態において、蒸発材料は、これら2つの凹部の間のエリア、すなわち、溶融ゾーンに供給される。蒸発させるべき該材料は、典型的には、溶融ゾーン360上で溶融し、ホットスポット350へ流れて、そこで蒸発する。
[0085]一般に、本発明によるるつぼの実施形態は、該蒸発側および/または裏側に、多数の凹部および/または隆起部を備えることができる。さらに、および論じた実施形態に限定するものではないが、凹部および/または隆起部の形状は、半円、部分円、矩形、方形、楕円、台形、三角形、多角形等とすることができる。
[0086]一般に、るつぼを設計する際には、いくつかの態様を考えなければならない。第一に、本明細書において十分に説明したように、該るつぼの厚み分布は、該るつぼが作動中の温度に大きな影響を及ぼす。第二に、材料が供給される該るつぼ上のエリアは、該材料の蒸発が消費するエネルギーによって冷却される。そのため、このエリアは、同一の厚さを有することができるこのエリアに近いスポットよりも低い温度を有することができる。
[0087]さらに、熱伝導が影響を及ぼす可能性がある。例えば、高電流が加熱する該るつぼ上の位置は、非常に低い温度のみを有するこの位置に近い領域によって冷却することができる。該るつぼに埋め込まれた低伝導または非伝導性部分を実現できる熱伝導の効果は、図22及び図23に関して詳細により説明するように、本発明の実施形態において採用される。さらなる効果として、放射された熱輻射による熱放射が影響を及ぼす可能性がある。大きなエリアは、小さなエリアよりも高い放射を有する。同様に、凹部の総熱放射は、隆起部の総熱放射よりも少ないが、該凹部の表面は、該隆起部の表面と等しくてもよい。これは、該凹部内の放射熱の一部が、該凹部自体によって集熱されるという事実による。
[0088]一般に、および本実施形態に限定するものではないが、該蒸発側および/または裏側は、一方の凹部が、他方の凹部よりもかなり大きい2つの凹部を有することができる。典型的には、より大きな凹部は、作動中のるつぼの温度分布の粗い設計のために作られ、一方、小さな凹部は、温度分布の微調整のために作られる。そのため、本発明の典型的な実施形態においては、小さいほうの凹部は、大きなほうの凹部内に埋め込まれる。このことは、多数の凹部および/または1つ以上の隆起部および/または1つ以上の隆起部と1つ以上の凹部の組み合わせの場合も同様である。実施例として、図14Cに描かれている断面は、該るつぼが、より大きな凹部210を備えていることを示す。より大きなという用語は、この文脈においては、全体的な寸法を指す。さらに、2つのより小さな凹部215が、このより大きな凹部210内に埋め込まれている。典型的には、該より小さな凹部の全体の伸長および/または深さは、該より大きな凹部の伸長および/または深さよりも小さい。
[0089]図15A及び図15Bは、本発明によるるつぼの実施形態の2つの概略図を示す。図15Aには、凹部210が、隆起部の中央に位置している段状隆起部220を有する蒸発側200が示されている。裏側300には、凹部310が設けられている。該るつぼの長さに沿った表側及び裏側には、接触エリア405及び410が図示されている。
[0090]図15Aの同じるつぼ100が、裏側300から見て概略的に図15Bに示されている。図を見て分かるように、裏側300の凹部310は矩形からなり、一方、前面の凹部210は、(図15Aを見るとよく分かる)部分円形状を有する。一般に、本発明による蒸発側および/または隆起側の凹部の形状は、半円、部分円、楕円、部分楕円、円筒形、または、部分円筒形の外周を有することができる。
[0091]図16A及び図16Bは、本発明によるるつぼの別の実施形態の2つの概略図を示す。図16Aに示すように、蒸発側200には、隆起部220が設けられている。凹部210は、隆起部220内に埋め込まれている。典型的には、「埋め込まれている」という用語は、本出願において用いる場合、「中または上に配置されている」と理解すべきである。
[0092]本実施形態において、エッジ領域は、接触エリア405及び410に近い蒸発側200上の平坦な領域である。凹部210は、平坦ではないが、わずかに凸状である底部領域を有する。換言すれば、凹部210には、凸状の隆起部が設けられている。一般に、図16Aに示すこの典型的な実施形態と同様に、該蒸発側には、およびいくつかの実施形態においては該裏側にも、該るつぼの隆起部内に埋め込まれている凹部内に位置する隆起部が設けられる可能性がある。
[0093]図16Bは、裏側から概略的に見た、図16Aに描かれているるつぼの同じ実施形態を示す。該図に示すように、該裏側には、凹部310が設けられている。本発明の場合、典型的には、該裏側の凹部は、該るつぼの長さ及び幅の両方向に沿って、該るつぼの中央に位置している。凹部310は、裏面に近い直線状壁部を伴う領域と、該るつぼの底部を形作る湾曲壁部を伴う領域とを有する2段凹部である。
[0094]図16Cは、図16Bの矢印で示されるような該るつぼの幅に沿った平面における、図16Bに示す該るつぼの断面図である。図16Cを見て分かるように、該るつぼの厚さは、該るつぼの中央において最小である。この厚さは、該中央を囲むゾーンにおいて、より大きくなっている。従って、該中央の領域は、作動中に、低下した温度を有する該るつぼの溶融ゾーンを指す。該溶融ゾーンの周りの領域は、該るつぼの動作時に、より高い温度を有する蒸発ゾーンである。
[0095]一般的に、およびいずれかの実施形態に限定するものではないが、本発明のるつぼは、5cm〜50cmの典型的な長さ、より典型的には、10cm〜20cmの長さを有する。該るつぼの典型的な幅は、0.5cm〜5cm、より典型的には、1cm〜3cmである。本発明の多くの実施形態において、該るつぼは、厚さ方向と垂直な断面に沿って、矩形形状を有する。一般的に、凹部のるつぼ内への深さは、1mm〜1cm、より典型的には、2mm〜8mmである。一般的に、該るつぼから外部に伸びる隆起部の高さは、1mm〜1cm、より典型的には、2mm〜8mmである。凹部の深さは、凹部の底部と、該るつぼの厚さ方向にのみ見られる凹部包囲面との間の最大距離として画成される。同様に、隆起部の高さは、隆起の頂部と、該るつぼの厚さ方向にのみ見られる隆起包囲面との間の最大距離として画成される。
[0096]一般に、本発明によれば、るつぼの蒸発側及び裏側が構造化されている。「構造化されている」という用語は、この文脈においては、非平坦面を指すものとする。構造化の目的は、多重化である。該裏面及び蒸発面の特有の形状が、該るつぼが作動中に相互に作用することに留意することが重要である。これら両面の設計は、蒸発効率及び品質が可能な限り良好であるようにすべきである。蒸発品質は、蒸発中の基板上の熱応力の問題を含むものとする。該効率及び品質は共に、とりわけ、作動中に、材料が該るつぼに供給される際に生じる蒸発分布の形状に依存する。該蒸発分布の形状は、とりわけ、該蒸発面の形状および該面上の温度分布に依存する。従来、平坦な裏面と、前面の構造化された凹部とを伴うるつぼを有することが周知されている。しかし、該構造化された前面の形状は、該蒸発側のどの構造も、該るつぼ内および該るつぼの蒸発側の温度分布を変化させるため、その蒸発分布を設計するために自由に設計することができない。
[0097]このことは、本発明によって克服される。蒸発側及び裏側の両方を設計することにより、該蒸発側の設計及び構造化は、温度の問題から解放することができる。該蒸発面を設計する際、本発明は、表面形状のみに起因する蒸発分布特性に重点的に取り組むことができる。加えて、該蒸発面に所望の温度分布を有するため、該るつぼの裏側は、この目的を達するために構造化される。要点を述べると、該るつぼの裏側及び蒸発側の形状の相互の設計は、蒸発分布及び堆積効率及び品質の全体的な最適化を可能にする。このことは、該るつぼにある部材を含めることによってさらに向上させることができ、この場合、該部材は、該るつぼの材質とは異なる材質で作られる。このことを、図23に関してさらに詳しく説明する。
[0098]いくつかの実施形態によれば、本発明によるるつぼは、該るつぼの長さに沿って対称的な形状を有する。すなわち、該るつぼは、該るつぼの中央と交差する幅方向に伸びる鏡面に沿って鏡像化することができる。本発明の他の実施形態によれば、該るつぼは、該るつぼの長さに沿って非対称的な形状を有する。
[0099]いくつかの実施形態によれば、本発明によるるつぼは、該るつぼの幅に沿って対称的な形状を有する。すなわち、該るつぼは、該るつぼの中央と交差する長さ方向に伸びるミラーラインに沿って鏡像化することができる。本発明の他の実施形態によれば、該るつぼは、るつぼの幅に沿って非対称的な形状を有する。
[0100]他の実施形態においては、該るつぼは、該るつぼの厚さに沿って対称的である。換言すれば、蒸発側の非平坦構造と、裏側の非平坦構造とは等しい。
[0101]典型的には、本発明によるるつぼは、該るつぼの長さおよび/または幅に沿って顕著な方向を有していない。典型的な実施形態において、本発明によるるつぼは、大量の液体を格納するのには適していない。該液体は、蒸発しない、該るつぼに供給された材料の一部である。一般的に、本発明の実施形態によれば、該るつぼの幅は、長さ方向に沿って一定であり、および/または該るつぼの長さは、該るつぼの幅方向に沿って一定である。
[0102]図17A〜図17Cは、本発明によるるつぼの実施形態の別の断面図を示し、図17Aは、該るつぼの長さに沿った断面図であり、図17B及び図17Cは、異なる位置における幅に沿った2つの断面図である。
[0103]一般に、該るつぼは、該るつぼに流れる電流によって加熱される。そうするために、該るつぼに電圧が印加される。典型的には、該電圧は、該るつぼ内の電位差が、該るつぼの長さに沿って及ぶように印加される。典型的には、該るつぼの幅及び厚さに沿って、電位差はない。
[0104]従って、電流は、一方の側から他方の側へ該るつぼを流れる。図17Aを見ると、電流Iは、典型的には、該るつぼの左側から右側へ流れ、逆もまた同様である。このことは、図17Aに矢印で示されている。図17Aに示す実施形態のるつぼは、厚さが変化する該るつぼの長さに沿った断面を有する。このことは、図17Aの矢印によって表される位置における該るつぼの断面図を表す図17B及び17Cに示されている。該るつぼの中央に近づくにつれて、厚さは小さくなる。従って、中央に近い該るつぼの断面図、すなわち、図17Cに描かれている断面図は、図17Bに示するつぼの断面と比較して小さい厚さを有する矩形状のるつぼを示す。要点を述べると、図17A〜図17Cに示するつぼは、該るつぼの幅方向には厚さの変化はないが、長さ方向にはある。専門的に言うと、該るつぼ表面の勾配は、該るつぼの幅方向のどこにおいても0である。
[0105]図17Dは、電流Iが、該るつぼの一方の側から他方の側に流れる際に、克服しなければならない抵抗を示す概略等価回路の図を示す。該るつぼのエッジ領域には、該るつぼの大きな断面がある(図17B参照)。従って、この領域における抵抗Rsは小さい。該るつぼの中央に近づくにつれて、幅に沿った断面は小さくなる。すなわち、抵抗は増加する。これは、図17Dにおいて、抵抗Rmとして概略的に描かれている。該るつぼの最小断面を伴う位置において、該抵抗は最大である。この位置において、面積当たりの電流、すなわち、電流密度は最大であり、高温を生じる。
[0106]該るつぼの加熱電力は、電流の二乗に抵抗をかけたもの(P=I×R)として計算することができる。従って、該るつぼを流れる全電流は、該るつぼの長さに沿った全ての断面において等しいため、加熱は、抵抗によって線形的に増大する。その結果として、該るつぼの幅に沿った最小断面エリアを有する、図17Aに示す該るつぼの中央の領域は、長さ方向に関して該るつぼの前面及び裏面に向かって減少する温度を伴う最も熱い領域である。図17B及び図17Cに示するつぼの幅方向に関して断面を見ることにより明らかなように、該るつぼの幅方向に沿った温度は一定である。
[0107]図17A〜図17Dに関して説明したこの状況は、該るつぼが、幅方向に整形されている場合には異なってくる。このことは、図17E〜図17Hに関して説明するものとする。
[0108]図17Eは、該るつぼの長さに沿った該るつぼの実施形態の断面図を示す。図17Aの実施形態と同じように、該るつぼは、この断面図において、3つの異なる厚みを備える。
[0109]幅に沿った該るつぼの断面は、エッジ領域において、すなわち、前面及び裏面付近で整形されていない。このことは、図17Fに図示されている。しかし、該るつぼの長さに関する中央領域において、該るつぼは、幅に沿って整形されている。このことは、図17Gに図示されている。ここで、該るつぼには、上記蒸発側及び裏側の両方に凹部が設けられている。
[0110]図17Hは、電流Iが、図17E〜図17Gのるつぼの一方の側から他方の側に流れる際に克服しなければならない抵抗を示す概略等価回路の図を示す。該るつぼのエッジ領域には、該るつぼの大きな断面がある(図17F参照)。従って、この領域における抵抗Rsは小さい。さらに、該るつぼの幅に沿って整形部はない。該るつぼを流れる電流は、該るつぼの全幅にわたって一様に分布する。
[0111]該るつぼは、中央部に少し近く、幅に沿って矩形状断面形状を有することができる。図17Dに関して前述したように、全体の抵抗は増加して、Rm>Rsである抵抗Rmを生じる。
[0112]中央部に近づくにつれて、および特に、該るつぼの長さに沿った中央において、該幅に沿った断面は小さくなり、また、該るつぼは、図17Gに描かれているように、幅に沿って整形されている。従って、全体の抵抗は増加する。加えて、中央領域には、流れる電流に対して最小の断面があるため、幅に沿った該中央領域の抵抗Rh2は、該中央領域外にあるエリアの抵抗と比較してより大きい。この概略等価図において、このことは、電流が、並列に配列された抵抗を有する回路を流れなければならないことを意味する。該るつぼのちょうど中央において、その断面は最小である。従って、抵抗は最大であり、電流は、抵抗Rh2を克服しなければならない。該中央領域から外れるにつれて、抵抗Rh1及びRh3は、該るつぼの厚さが、それらの領域においてより大きいため、該中央における抵抗Rh2よりも小さい。
[0113]要点を述べると、図17E〜図17Gに描かれているるつぼの状況は、図17Hの概略的等価回路図によって単純化し、かつ説明することができる。該るつぼが、幅に沿って、整形された断面を有する場合には、この整形された断面を流れる電流は、並列に配列された多数の抵抗に遭遇する。該抵抗は、該るつぼが最小厚さを有する位置において最大であり、例えば、図17Gのるつぼのちょうど中央においてRh2である。該抵抗は、より大きな厚さを有する領域においてより小さく、例えば、図17Gに示するつぼの中央領域外の領域においてRh1及びRh3である。その幅に関して該るつぼの形状が対称的である場合、抵抗Rh1はRh3に等しい。その幅に関して該るつぼの形状が非対称的である場合には、Rh1は、Rh3とは異なる。いずれの場合でも、並列抵抗Rh1、Rh2及びRh3から生じる全抵抗は、抵抗Rmよりも大きい。
[0114]その結果として、より高い抵抗(Rh2等)を有する領域を流れる電流は、より小さい抵抗(Rh1またはRh3)を有する領域を流れる電流よりも小さい。該電流は、最小抵抗に沿って進む。図17E〜図17Gに示す実施形態において、(長さに沿った中央位置において)該るつぼの幅方向に沿ってちょうど中央を流れる電流は、その範囲外の領域を流れる電流よりも小さい。従って、該中央領域は、該範囲外の領域よりは加熱されない。
[0115]図18A、図18B、図19及び図20は、本発明による蒸発装置の実施形態を示す。
[0116]図18Aにおいて、本発明によるるつぼ100は、垂直に配置された基板10の前に位置している。
[0117]図18Bには、るつぼ100及び垂直方向に配置された基板10に加えて、アパーチャーユニット530が図示されている。アパーチャーユニット530は、蒸発分布の周辺領域からの蒸発材料が、基板10にぶつかるのを防ぐために、本発明による蒸発装置に使用することができる。該アパーチャーユニットは、被覆厚みにおける望ましくない凹凸をさらに避けるのに役に立つ。
[0118]典型的なアパーチャーユニットのサイズは、500〜1,200mmの範囲である。典型的なアパーチャー形状は曲線形状である。該アパーチャーのサイズ及び形状は、とりわけ、基板の高さに依存する。図18Cは、本発明によるアパーチャーユニット530の可能な実施形態を示す。該アパーチャーユニットは、開口領域595を備え、そこでは、蒸発した材料が該アパーチャーユニットを通過して、被覆すべき該基板へ向かうことができる。該開口領域は、該るつぼの中央に配置されている。典型的には、該開口領域は、曲線形状を有する。さらに、該アパーチャーユニットは、閉塞領域595を備える。蒸発した材料は、該閉塞領域によって、被覆すべき該基板への伝播が停止される。
[0119]図18Cに示すようなアパーチャーユニットは、典型的には、蒸発ユニットを1つだけ有する蒸発装置に使用される。この場合、被覆分布は、中心において最大となる。従って、均一な被覆を確実にするために、該アパーチャーユニットの開口領域は、中央に最小の開口を伴うように曲線状に整形される。
[0120]本発明による垂直蒸発装置の典型的な実施形態によれば、基板10は、蒸発器るつぼ100を通り過ぎて水平方向に移動する。それにより、本発明による蒸発装置は、水平方向において、垂直方向に配置された基板の連続的な被覆プロセスを実行できる。この連続的被覆は、本出願において「インライン被覆」と呼ぶものとする。
[0121]追加的な実施形態によれば、本発明による蒸発装置は、ウェブ被覆に適用することができる。典型的には、該ウェブは、水平方向に整列されて、1つ以上のるつぼの上にガイドされる。いくつかのるつぼがある場合、それらのるつぼは、典型的には同一である。いくつかのるつぼを有する実施形態においては、それらのるつぼは、典型的には、1列に、すなわち、互いに一直線上に隣接して整列される。別法として、これらのるつぼは、互いにずらして配置してもよい。この文脈におけるこのずらしは、典型的には、被覆すべき該ウェブの幅に対する位置を指す。
[0122]図19は、るつぼ100と、アパーチャーユニット530と、垂直方向に配置された基板10とを伴う本発明による蒸発装置の別の実施形態を示す。るつぼ100は、接続部540により、電圧源の電極に接続されている。電圧は、るつぼ100に電流を伝導して、該るつぼを加熱するために印加される。蒸発させるべき材料520は、材料ワイヤコイル510からるつぼ100に供給される。一般的に、本発明による蒸発装置は、材料ワイヤを伴うコイルを支えるコイルキャリヤを備えることができる。図19に示すように、コイルキャリヤ500は、材料ワイヤ520をるつぼ100に供給するために、材料ワイヤコイル510を支える。コイルキャリヤは、本発明による蒸発装置の全ての実施形態に適用可能である。
[0123]本発明による蒸発装置の典型的な実施形態において、該るつぼは、傾斜させてもよい。すなわち、該るつぼの蒸発側は、該基板の方向にある程度向けてもよい。いくつかの実施形態において、るつぼと水平方向との傾斜角度は、10°〜90°である。
[0124]一般に、るつぼ100は、材料の基板上への薄膜形成を可能にする。本明細書に記載されている典型的な実施形態によれば、該基板上に蒸着すべき材料は、アルミニウム、金、銅、または、これらの金属のうちの少なくとも1つを含む合金等の金属とすることができる。
[0125]一般的に、本明細書に記載されている実施形態によれば、該るつぼの材質は、導電性である。典型的には、使用する材料は、溶融及び蒸発に用いられる温度に対して耐熱性である。一般に、該るつぼの材料は、蒸発される材料および/または蒸発プロセスで生成される材料に関して耐久性がある。例えば、アルミニウムは、高反応性であり、該るつぼに関して不適当な材料が選定された場合には、該るつぼに著しいダメージを与えることができる。
[0126]典型的には、本発明のるつぼは、セラミック複合材等の導電性セラミックで作られる。該セラミックは、多成分材料として製造される。該セラミックは、酸化アルミニウムまたは窒化シリコン等の絶縁体で作られた担体マトリクスに導電性成分を添加することによって製作される。
[0127]本発明によるるつぼが作られる材料の典型的な抵抗は、0.2〜200mΩ*cmである。
[0128]典型的な実施形態によれば、該るつぼは、金属ホウ化物、金属窒化物、金属炭化物、非金属ホウ化物、非金属窒化物、非金属炭化物、窒化物、窒化チタン、ホウ化物、グラファイト、TiB2、BC及びSiCからなる群から選択された1つ以上の材料で作られる。該るつぼの典型的な長さは、100mm〜500mmの範囲であり、該るつぼの典型的な幅は、30mm〜100mmの範囲である。
[0129]蒸着すべき材料は、蒸発るつぼ100を加熱することによって溶融および蒸発される。加熱は、第1の電気的接続部及び第2の電気的接続部に接続された電源(図示せず)を設けることによって実施することができる。例えば、これらの電気的接続部は、銅または銅の合金で作られた電極とすることができる。それにより、加熱は、るつぼ100の本体を流れる電流によって実施される。図12において、参照数字405及び410は、該るつぼの接触エリアを示す。該るつぼが伝導しなければならない典型的な電流は、250A〜1,000Aである。該典型的な電流は、該るつぼの材料および全体的な断面に依存する。該るつぼが接続される典型的な電圧は、4V〜30Vである。
[0130]作動中の該るつぼ表面の温度は、典型的には、1,000℃〜1,800℃、より典型的には、1,300℃〜1,600℃、例えば、1,560℃の範囲である。これは、該るつぼを流れる電流を適宜調節することによって行われる。典型的には、該るつぼの材料は、その安定性が、このような範囲の温度によって悪影響を受けないように選択される。本出願における高温は、蒸発に典型的に必要な温度、例えば、1550°〜1600°を指し、一方、低温は、蒸発温度よりも低い温度を指す。典型的には、高温を伴う領域は、該るつぼの蒸発側の全表面の1%〜20%、より典型的には、全表面の1%〜10%である。高い蒸発温度を有する小さな領域は、蒸発分布のより良好な設計をもたらす。該温度は、典型的には、蒸発させるべき蒸発材料に依存する。
[0131]蒸発させる典型的な方法において、蒸着すべき材料、例えば、アルミニウムは、該材料を供給ワイヤで連続的に供給することによって提供される。典型的な実施形態において、該供給ワイヤの直径は、0.5mm〜2.0mm、より典型的には、1.0mm〜1.5mmで選定される。蒸発される材料の量は、該供給ワイヤの直径及び供給速度によって設定される。追加的な実施形態によれば、該ワイヤは、単一の要素を含むことができる。基板上に合金を蒸着すべき場合、該ワイヤには、合金である材料を設けることができる。さらに別の実施形態によれば、基板上に合金を蒸着すべき場合、所望の合金を構成する材料からなるいくつかのワイヤを、該所望の合金を形成するために設けることができる。それにより、該ワイヤの供給速度ならびに該ワイヤの直径は、該所望の合金組成を提供できるように調整することができる。
[0132]例えば、図19に示す実施形態において、蒸発させるべき材料は、コイル510から該るつぼに供給される。該コイルキャリヤは、典型的には、例えば、該蒸発装置のオペレータが設定することのできる一定の速度で、該ワイヤを繰り出す手段を備える。該ワイヤの典型的な供給速度は、5〜250cm/分、より典型的には、10〜125cm/分の範囲である。蒸着すべき材料からなるワイヤ520は、ワイヤコイル510から繰り出されて、るつぼ100へ供給され、そこで蒸発する。
[0133]図20には、基板10を垂直方向位置に支持するようになっている手段570が図示されている。これらの手段は、例えば、該基板を該るつぼを通って運ぶ手段、例えば、コンベアベルト、従動ローラ等とすることができる。該基板を支持する手段は、いくつかの位置で、例えば、該基板の底部側及び上部側で該基板に接触することができる。該基板を支持するこれらの手段は、本発明による蒸発装置の全ての実施形態に適用可能である。蒸発プロセスの間、該基板は、該るつぼのそばを通って移動され、その間に、該基板は、上記材料で被覆される。典型的には、該基板の速度は、10cm/分〜500cm/分、より典型的には、50cm/分〜200cm/分の範囲である。これらの場合、該運ぶ手段は、これらの速度で該基板を運ぶことが可能であるものとする。
[0134]図18A〜図20に示すように、蒸発るつぼ100は、垂直方向に配置された基板10の前に位置している。該蒸発るつぼの該基板からの距離により、該基板上の蒸着エリアのサイズを制御することができる。
[0135]本発明の典型的な実施形態において、該るつぼは、垂直方向に配置される。すなわち、該るつぼの蒸発面は、垂直方向に配置される。「るつぼ」という用語は、本出願において用いる場合、該るつぼが加熱されたときに、該るつぼに供給される材料を蒸発させることが可能なユニットとして理解すべきである。換言すれば、るつぼは、固体材料を蒸気に変換するようになっているユニットとして画成される。本発明の典型的な実施形態において、該材料が該るつぼに供給される供給速度および該るつぼが調節される温度は、該固体材料のかなりの部分が、直接、材料蒸気に変換されるように調節される。すなわち、該るつぼ上の液体材料の量は、本発明の典型的な実施形態においては、非常に少ない。より具体的には、典型的には、該液体は、上記ワイヤを該るつぼに供給するポイントから見た場合に、10mm〜200mmの範囲の距離で、該るつぼの表面にゆっくりと分散する。しかし、該液体材料の量は少ないため、該液体は、自由に流れることができず、特に、重力により流れない。液体の典型的な量は、0.3ml〜3.0mlとすることができる。典型的な実施形態において、該るつぼは、この量の最大範囲で液体を格納することが可能である。そのため、本発明の典型的な実施形態において、該るつぼは、使用する該るつぼが、液体のためのどのような凹部も設けられていない平面であっても、水平方向に対して高い傾斜角度αで傾斜させることができる。
[0136]本発明の典型的な実施形態において、垂直方向の寸法のみで見た場合、該るつぼは、該基板の下方部に位置している。すなわち、該るつぼは、典型的には、該基板の垂直方向の中心よりも低く位置している。例えば、該るつぼは、該基板の垂直方向の中心よりも50〜150mm下に位置している。他の実施形態においては、該るつぼは、該基板の底部の上の0〜150mm、典型的には、50〜150mmの所に位置している。この段落で示した実施例は、典型的には、非対称のるつぼに関する。この文脈における非対称は、特に、該るつぼの長さおよび/または幅方向の配置を指す。対称的なるつぼの典型的な実施形態において、該るつぼは、該基板の中央、例えば、該基板の底部の250mm上に配置される。
[0137]本発明によるるつぼは、該るつぼの長さ方向および/または幅方向において非対称であってもよい。図22は、幅方向においては変化がなく、長さ方向において非対称のるつぼの場合の等価概略図を示す。図を見て分かるように、該るつぼの厚さは、長さに関しては、エッジ領域が大きく(小さな抵抗を生じる)、該るつぼの中心に向かって小さくなる(より大きな抵抗を生じる)。しかし、最小厚さは、長さに関して中心に位置しておらず、図22を見た場合、中央領域の右側に位置している。
[0138]典型的な実施形態において、蒸発分布は、該るつぼの傾斜および/または形状により対称的ではない。
[0139]例示的な実施形態として、薄膜を形成する方法は、10−2〜10−8ミリバール、特に、10−2〜10−6ミリバールの典型的な雰囲気を有する真空チャンバ内に全体が配置されている装置を使用することにより実行することができる。それにより、周囲雰囲気からの粒子の汚染を伴うことなく、該薄膜を基板に蒸着することができる。真空を生成するために、本発明の蒸発装置は、典型的には、真空チャンバ(図示せず)内に配置される。該真空チャンバは、典型的には、真空ポンプ(図示せず)および/または該チャンバから空気をポンピングするチューブ出口(図示せず)を装備している。
[0140]追加的な実施例として、本明細書に記載されている実施形態は、ディスプレイ技術等のための基板の被覆に利用することができる。それにより、基板サイズは、次のようになる。典型的なガラス基板および被覆面積は、約0.7mm×500mm×750mmの寸法を有することができる。それにもかかわらず、本発明を用いて処理することのできる基板は、約1500mm×1850mmのサイズを有することができる。
[0141]上述したように、本蒸発装置の典型的な実施形態の場合、垂直方向に配置された基板は、該蒸発るつぼに沿って水平方向に移動される。それにより、材料の量は、該蒸発るつぼの水平方向の蒸気分布の全域で統一される。
[0142]典型的には、アパーチャーユニットと基板との間の距離は、50〜200mmである。るつぼと基板の間の典型的な距離は、200〜600mm、例えば、350〜450mmである。アパーチャーユニットとるつぼの間の典型的な距離は、150〜400mmである。
[0143]図21A及び図21Bは、本発明による蒸発装置のさらなる2つの実施形態を示す。ここでは、3つの蒸発るつぼ100が基板10の前に設けられている。それぞれのアパーチャーユニット530は、これらのるつぼの各々と該基板との間に設けられている。該るつぼは、互いに隣り合って水平方向に配置されている。その結果として、該蒸発るつぼの蒸発分布は、該基板の実質的に均一な被覆を提供できるように、互いに隣り合って設けられる。一実施形態によれば、各蒸発るつぼは、別々の材料ワイヤが装填される。典型的には、全てのるつぼのためのワイヤは、同じ材料で作られる。図21A及び図21Bに示す実施形態において、コイルキャリヤ(図示せず)を、蒸発させるべき材料からなるワイヤを伴うコイルを備え付けるために設けることができる。典型的には、これらの使用されるるつぼの形状は、同一である。
[0144]図21Bに示す実施形態においては、その中に、本発明による蒸発装置が配設されている真空チャンバ1000が描かれている。本明細書で論じた実施形態による蒸発装置の全ての実施形態は、真空チャンバ内に配置することができることを理解すべきである。
[0145]図21Bに示す実施形態によれば、るつぼ100は、互いにずらして配置されている。すなわち、該るつぼの一部は、他のるつぼよりも該基板に近く配置されている。加えて、または別法として、各るつぼのそれぞれのアパーチャーユニットが、互いにずらして配置されている(図示せず)ことも可能である。一般に、これらのるつぼおよび/またはアパーチャーユニットのずらしは、他の論理の代わりになり、または他の論理に従う。このずらしは、該基板に関する被覆特性を改善することができる。
[0146]いくつかのるつぼを伴う実施形態においては、いくつかのアパーチャーを有する、例えば、1つのるつぼに対して1つずつアパーチャーを有する、図21Bに示すような1つの共通のアパーチャーユニット530を使用することが可能である。さらに、該るつぼは、追加的な保護壁580によって互いに隔離してもよい。
[0147]本発明の別の態様によれば、該るつぼは、部材600を備える。典型的には、該るつぼは、導電性材料で形成される。該部材は、典型的には、その伝導率が、該るつぼの材料の伝導率よりも小さい材料で作られる。より典型的には、該部材は、電気絶縁性である。図23に示す実施形態において、該部材は、該蒸発側の、該るつぼの幅および/または長さに関して中心に配置されている。典型的な実施形態によれば、該部材は、該るつぼと明確に接触している。
[0148]該部材が、典型的には、非伝導性である場合は、該るつぼを流れる電流は、該部材を流れない。その結果として、いくつかの効果を観察することができる。
[0149]第一に、該るつぼの導電性材料の厚さは、該部材のサイズによって低減される。その結果、該部材の幅方向の領域の抵抗が増加する。該部材の幅方向は、該るつぼの幅方向と平行な方向と画成されるものとする。第二に、該部材自体は、印加電圧によって加熱されない。その代わり、該部材は、熱伝導により、すなわち、加熱されたるつぼとの接触により加熱される。従って、典型的には、該部材は、該るつぼが作動中、該るつぼの周辺材料よりも冷たい。このように、該部材は、蒸発ゾーンによって囲まれている溶融ゾーン、いわゆる「ホットスポット」として使用することができる。該蒸発ゾーンは、該溶融ゾーンの温度よりも典型的には高い温度を有する。
[0150]該部材の電気的および/または熱的伝導率を考慮に入れて該るつぼを設計することにより、該蒸発ゾーンの温度に対する該溶融ゾーンの温度を指定することができる。また、該るつぼは、さらに温度分布を設計するために整形することができる。
[0151]特に、該部材は、典型的には、該るつぼの溶融ゾーンである。該部材の温度は、該るつぼの材料と接触している該部材の表面の量によって調節することができる。多量の接触は、高熱伝導を可能にする。
[0152]本発明のいくつかの実施形態において、該部材の下の容積は、空白になっている。このことを、部材600の下に配置されたキャビティ610を示す図24に示す。該キャビティは、該るつぼに埋め込まれており、また該部材及び該るつぼによって包囲されている。該キャビティには、典型的には、空気または窒素等の気体、あるいは液体が充填されている。他の実施形態においては、該キャビティは、該るつぼの厚みを完全に貫通して延びている。該キャビティに沿った熱伝導率は、典型的には小さく、すなわち、0.1W/Km〜1W/Km、より典型的には、0.1W/Km〜0.5W/Km、さらに典型的には、0.1W/Km〜0.2W/Kmの範囲である。該部材の温度を、周囲のるつぼと比較して低下させなければならない場合、キャビティは、典型的には、該部材の下に設けられる。
[0153]上記の説明は、本発明の実施形態に注力しているが、本発明の他のおよび追加的な実施形態も、本発明の基本的な範囲から逸脱することなく考え出すことができ、また、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によって決まる。
公知の従来技術の第1のるつぼを示す図である。 公知の従来技術の第1のるつぼを示す図である。 公知の従来技術の第1のるつぼを示す図である。 当技術分野において公知のるつぼの第2の実施形態を示す図である。 当技術分野において公知のるつぼの第2の実施形態を示す図である。 当技術分野において公知のるつぼの第2の実施形態を示す図である。 本発明によるるつぼの実施形態の、その幅に沿った断面図である。 本発明によるるつぼの実施形態の、その幅に沿った断面図である。 本発明によるるつぼの実施形態の、その幅に沿った断面図である。 本発明によるるつぼの実施形態の、その幅に沿った断面図である。 本発明によるるつぼの実施形態の、その幅に沿った断面図である。 本発明によるるつぼの実施形態の、その幅に沿った断面図である。 本発明によるるつぼの実施形態の、その幅に沿った断面図である。 本発明によるるつぼの実施形態の、その幅に沿った断面図である。 本発明によるるつぼの実施形態の、その幅に沿った断面図である。 本発明によるるつぼの実施形態の概略図である。 本発明によるるつぼの実施形態の、その長さに沿った断面図である。 本発明によるるつぼの実施形態の、その長さに沿った断面図である。 本発明によるるつぼの実施形態の、その長さに沿った断面図である。 本発明によるるつぼの実施形態の、その長さに沿った断面図である。 本発明によるるつぼの実施形態の、その長さに沿った断面図である。 本発明によるるつぼの実施形態の、その長さに沿った断面図である。 本発明によるるつぼの実施形態の概略図である。 本発明によるるつぼの実施形態の概略図である。 本発明によるるつぼの別の実施形態の概略図である。 本発明によるるつぼの別の実施形態の概略図である。 図16A及び図16Bの実施形態の断面図である。 本発明によるるつぼの断面図である。 図17Aに示するつぼの断面図である。 図17Aに示するつぼの断面図である。 本発明をよりよく理解するための、図17A〜図17Cのるつぼに関する等価回路図である。 本発明によるるつぼの断面図である。 図17Eに示するつぼの断面図である。 図17Eに示するつぼの断面図である。 本発明をよりよく理解するための、図17E〜図17Gのるつぼに関する等価回路図である。 本発明による蒸発装置の実施形態を示す図である。 本発明による蒸発装置の実施形態を示す図である。 本発明による蒸発装置に用いられるアパーチャーの実施形態を示す図である。 本発明による蒸発装置の実施形態を示す図である。 本発明による蒸発装置の実施形態を示す図である。 いくつかのるつぼを有する、本発明による蒸発装置の実施形態を示す図である。 いくつかのるつぼを有する、本発明による蒸発装置の実施形態を示す図である。 その長さ方向に関して非対称であるるつぼの実施形態の場合の概略等価図である。 ある部材を有する、本発明によるるつぼの第1の実施形態を示す図である。 ある部材と、該部材の下に配置されたキャビティとを有する、本発明によるるつぼの第2の実施形態を示す図である。
符号の説明
100…るつぼ、200…蒸発側、210…凹部、220…隆起部、300…裏側、310…凹部、405…接触エリア、410…接触エリア、I…電流。

Claims (37)

  1. ある長さと、ある幅と、ある厚さとを有する、蒸発装置用のるつぼ(100)であって、
    前記るつぼが、蒸発させるべき材料(520)を収容して蒸発させる蒸発側(200)と、前記蒸発側の裏に配設された裏側(300)とを有し、
    前記蒸発側及び裏側の各々が、非平坦面を有する、るつぼ。
  2. 前記蒸発側が、凹部(210、215)および/または隆起部(220、225)を有する、請求項1に記載のるつぼ。
  3. 前記蒸発側の凹部(210、215)が、凹状形状を有する、請求項2に記載のるつぼ。
  4. 前記蒸発側の隆起部(220、225)が、凸状形状を有する、請求項2または3に記載のるつぼ。
  5. 前記凹部および/または隆起部が、前記るつぼの幅に沿って延びている、請求項2〜4に記載のるつぼ。
  6. 前記凹部および/または隆起部が、前記るつぼの長さに沿って延びている、請求項2〜5に記載のるつぼ。
  7. 前記凹部および/または隆起部が、前記蒸発側全体の少なくとも50%に及んでいる、請求項2〜6のいずれか一項に記載のるつぼ。
  8. 前記裏側が、凹部(310、315)および/または隆起部を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のるつぼ。
  9. 前記裏側の凹部(310、315)が凹状形状を有する、請求項8に記載のるつぼ。
  10. 前記凹部および/または隆起部が、前記るつぼの幅に沿って、前記裏側に延びている、請求項8及び請求項9に記載のるつぼ。
  11. 前記裏側の凹部および/または隆起部が、前記るつぼの長さに沿って延びている、請求項8〜10のいずれか一項に記載のるつぼ。
  12. 前記凹部および/または隆起部が、前記裏側全体の少なくとも50%に及んでいる、請求項8〜11のいずれか一項に記載のるつぼ。
  13. 前記蒸発側の面と前記裏側の面との間の厚さが、その幅および/または長さに沿った前記るつぼの中央において最小である、請求項1〜12のいずれか一項に記載のるつぼ。
  14. 前記るつぼが、最大1,700℃の温度に加熱することができる、請求項1〜13のいずれか一項に記載のるつぼ。
  15. 前記るつぼが、導電性セラミックで形成されている、請求項1〜14のいずれか一項に記載のるつぼ。
  16. るつぼ(100)が、電源に接続されるための接触エリア(405、410)をさらに備える、請求項1〜15のいずれか一項に記載のるつぼ。
  17. 前記るつぼが、5cm〜50cmの長さおよび/または1cm〜10cmの幅を有する、請求項1〜16のいずれか一項に記載のるつぼ。
  18. 前記るつぼの厚さが、該るつぼの幅に関して中央において最小であり、前記るつぼの縁部に向かって連続的に増加する、請求項1〜17のいずれか一項に記載のるつぼ。
  19. 前記厚さが、前記るつぼの全幅に関する中央から±10%の範囲で増加する、請求項18に記載のるつぼ。
  20. 前記るつぼが、2mm〜8mmの深さの凹部を有する、請求項1〜19のいずれか一項に記載のるつぼ。
  21. 前記るつぼが、2mm〜8mmの高さの隆起部を有する、請求項1〜20のいずれか一項に記載のるつぼ。
  22. 前記蒸発側が、前記隆起部に埋め込まれた凹部(210)を伴う隆起部(220)を有する、請求項1〜21のいずれか一項に記載のるつぼ。
  23. 前記凹部の深さが、前記隆起部の高さよりも大きい、請求項22に記載のるつぼ。
  24. 2つの凹部(310、315)が前記裏側に配置されている、請求項1〜23のいずれか一項に記載のるつぼ。
  25. 前記蒸発側が凹部(210、215)を有し、前記裏側が凹部(310、315)を有し、これら両凹部が、前記るつぼの厚さが、該るつぼの中央で最小になるように配置されている、請求項1〜24のいずれか一項に記載のるつぼ。
  26. 前記蒸発側及び裏側が、前記るつぼが、該るつぼの前記最小の厚さを有する2つの位置を提供するような構造化された面を有する、請求項1〜25のいずれか一項に記載のるつぼ。
  27. 対称的な形状を有する、請求項1〜26のいずれか一項に記載のるつぼ。
  28. 非対称的な形状を有する、請求項1〜26のいずれか一項に記載のるつぼ。
  29. 前記るつぼが、可変厚さを有する、請求項1〜28のいずれか一項に記載のるつぼ。
  30. 前記るつぼが第1の材料で形成され、前記るつぼが、第2の材料で形成された部材(600)をさらに備える、請求項1〜29のいずれか一項に記載のるつぼ。
  31. 前記第2の材料が絶縁体である、請求項30に記載のるつぼ。
  32. 請求項1〜31のいずれか一項に記載の少なくとも1つのるつぼを有する蒸発装置。
  33. るつぼ(100)に堆積させるべき材料のワイヤ(300)を供給するコイルキャリヤ(320)をさらに備える、請求項32に記載の蒸発装置。
  34. 前記基板(10)を垂直方向に連続的に移動させる手段(570)をさらに備える、請求項32または33に記載の蒸発装置。
  35. アパーチャーユニット(530)をさらに備える、請求項32〜34のいずれか一項に記載の蒸発装置。
  36. 請求項1〜31のいずれかに記載の少なくとも2つのるつぼを伴う、請求項32〜35のいずれか一項に記載の蒸発装置。
  37. 前記少なくとも2つのるつぼの少なくとも一方が、前記少なくとも2つの他方のるつぼの少なくとも一方にたいしてずらして配置されている、請求項36に記載の蒸発装置。
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