JP2009029846A - 電解質、電極触媒層、燃料電池およびそれらの製造方法 - Google Patents

電解質、電極触媒層、燃料電池およびそれらの製造方法 Download PDF

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Yasukazu Iwasaki
靖和 岩崎
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Abstract

【課題】燃料電池に適用した場合、電極触媒層中のガス流路が確保され、物質輸送抵抗が低減し、燃料電池の出力が向上する燃料電池用電解質を提供する。
【解決手段】重量平均分子量が10,000〜2,000,000である直鎖状高分子と常温溶融塩とを含有する電解質。直鎖状高分子は、疎水基を有するモノマー単位を全モノマー単位に対して20〜100モル%含む高分子であり、マレイミド系、アクリルアミド系モノマーから選ばれる少なくとも1種のモノマー単位20〜100モル%含む高分子が挙げられる。常温溶融塩はカチオン成分として、イミダゾリウム誘導体、ピリジニウム誘導体、アンモニウム誘導体、ホスフォニウム誘導体、イソウロニウム誘導体、を有する塩が挙げられる。
【選択図】なし

Description

本発明は、特定の重量平均分子量の直鎖状高分子と常温溶融塩とを含む電解質およびその製造方法に関する。
近年、エネルギー・環境問題を背景とした社会的要求や動向と呼応して、燃料電池が電気自動車用電源、定置型電源として注目されている。燃料電池は、電解質の種類や電極の種類等により種々のタイプに分類され、代表的なものとしてはアルカリ型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体電解質型、固体高分子形がある。この中でも低温(通常100℃以下)で作動可能な固体高分子形燃料電池が注目を集め、近年自動車用低公害動力源としての開発・実用化が進んでいる。
固体高分子形燃料電池(PEFC)の構成は、一般的には、膜電極接合体(MEA)をセパレータで挟持した構造となっている。MEAは、電解質膜が一対の電極、すなわちアノードおよびカソードにより挟持されてなるものである。電極は、電極触媒および固体高分子電解質に代表される電解質を含み、外部から供給される反応ガスを拡散させるために多孔質構造を有する。
固体高分子電解質の代表的なものとしては、ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(登録商標、旭化成株式会社製)などのフッ素系高分子電解質がある。しかしながら、これらの固体高分子電解質は、80℃以上の温度で、プロトン伝導度が著しく低下するという問題があった。この問題点を解決するため、常温溶融塩をプロトン伝導体として用いることが行われている。
常温溶融塩は、(i)蒸気圧が全くないか、もしくはきわめて小さい、(ii)不燃、または難燃性である、(iii)イオン伝導性をもつ、(iv)水より分解電圧が高い、(v)水よりも液体温度領域が広い、などの電解質として優れた特性を持っている。上記常温溶融塩の特性は、100℃以上の高温、無加湿運転が望まれる燃料電池用途に適しており、電池や電解などの電気化学デバイスに用いることができるものとして、常温溶融塩を電気化学デバイスに応用するための種々の開発がなされている。
一方、常温溶融塩は、液体であるため、電解質として用いた場合に電解液が漏洩するといった問題があった。かような問題点を解決するため、特許文献1では、水素結合、配位結合等の分子間相互作用により高分子状会合体を形成してゲル化するゲル化剤と、動作温度下で液体状の高イオン伝導性物質である常温溶融塩とを含有する電解質が提案されている。
特開2001−167629号公報
しかしながら、水素結合により高分子状会合体を形成してゲル化するゲル化剤を用いた場合、高温域での構造体の安定性の確保が難しい。また、共有結合、配位結合によるゲル構造体の構築では、共存する常温溶融塩、または触媒の影響で、十分大きなゲル構造体を構成できないという問題があった。
このため、ゲル構造体内部に溶融塩(電解質)を保持する事ができず、ゲル構造体の安定性が低くなる場合があった。さらにゲル構造体が不安定になると、保持されない常温溶融塩が電極触媒層のガス流路を閉塞するといった問題があった。
そこで、本発明が目的とするところは、電極触媒層に含有された場合に触媒層内で常温溶融塩が適切に固定化され、触媒層中のガス流路が確保されるような電解質を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の重量平均分子量の直鎖状高分子と常温溶融塩とを組み合わせて電解質として用いることにより、得られる触媒電極の発電性能が向上することを見出し、本発明を完成させた。
本発明の電解質を燃料電池に適用した場合、電極触媒層中のガス流路が確保され、物質輸送抵抗が低減されるため、燃料電池の出力が向上する。
本発明の第一は、重量平均分子量が10,000〜2,000,000であり、ビニル系モノマーから重合されてなる直鎖状高分子と常温溶融塩とを含有する電解質である。
PEFCにおいては次のような機構により発電反応が進行する。まず、アノード側に供給された燃料ガスに含まれる水素が触媒粒子により酸化され、プロトンおよび電子を生成する(2H→4H+4e)。生成したプロトンは、アノード触媒層に含まれる電解質、さらにアノード触媒層と接触している高分子電解質膜を通過し、カソード触媒層に達する。一方、アノード触媒層において生成した電子は、アノード触媒層に含まれるカーボン担体、さらにアノード触媒層の高分子電解質膜に対向する面に接触しているガス拡散層、セパレータおよび外部回路を通過して、カソード触媒層に達する。そして、カソード触媒層に達したプロトンおよび電子は、カソード側に供給された酸化剤ガスに含まれる酸素と反応し、水を生成する(O+4H+4e→2HO)。燃料電池では、上述した発電反応を通して、電気を外部に取り出すことが可能となる。
上記燃料電池の反応が効率的に進行するためには、燃料ガスや酸化剤ガスが適宜供給される必要がある。本発明においては、重量平均分子量が10,000〜2,000,000である直鎖状高分子を用いることで、触媒層内で、常温溶融塩が適切に固定化される。触媒層内で常温溶融塩が適切に固定化されると、後に触媒層へ電解質が移動したとき、または触媒層中で、電解質の形状および位置が保たれる。すなわち、常温溶融塩によるガス流路の閉塞が効果的に防止でき、ガス流路が保たれるため、効率のよい物質移動が行われる。
電解質を構成する直鎖状高分子および常温溶融塩の含有量は、特に限定されるものではないが、高分子および常温溶融塩の相溶性の観点からは、常温溶融塩100質量%に対して、直鎖状高分子が5〜95質量%であることが好ましく、20〜80質量%であることがより好ましい。
以下、電解質を構成する常温溶融塩および高分子について詳述する。
[常温溶融塩]
カチオン成分としては、例えば、以下の化学式(1)〜(3)に示すイミダゾリウム誘導体(Imidazolium Derivatives、1〜3置換体)、化学式(4)に示すピリジニウム誘導体(Pyridinium Derivatives)、化学式(5)に示すピロリジニウム誘導体(Pyrrolidinium Derivatives)、化学式(6)に示すアンモニウム誘導体(Ammonium Derivatives)、化学式(7)に示すホスフォニウム誘導体(Phosphonium Derivatives)、化学式(8)に示すグアニジニウム誘導体(Guanidinium Derivatives)、化学式(9)に示すイソウロニウム誘導体(Isouronium Derivatives)などが挙げられる。
上記式中のR11は、有機基であり、好ましくは、R11が炭素数が1〜18の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アルコキシアルキル基または複素環式基であり、より好ましくはR11がアルキル基であり、さらに好ましくはR11がメチル基、エチル基、プロピル基、n−イソプロピル基、またはブチル基である。
上記式中のR21、およびR22は、各々独立して、有機基であり、好ましくは、R21およびR22の少なくとも1つ、より好ましくは双方が炭素数が1〜18の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アルコキシアルキル基または複素環式基である。さらに好ましくはR21およびR22はそれぞれアルキル基、またはアリールアルキル基、特に好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ノニル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、テトラデシル基、オクタデシル基、またはベンジル基である。
上記式中のR31、およびR33は、水素原子または有機基であり、R32は有機基であり、好ましくは、R31、R32、およびR33の少なくとも1つ、より好ましくはすべてが、炭素数が1〜18の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アルコキシアルキル基または複素環式基であり、特に好ましくはアルキル基を示す。さらに、好ましくは、R31およびR32がメチル基であり、R33が水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基またはヘキシル基である。
なお、上記の化学式(1)〜(3)に記載されるイミダゾリウム環では、4位、5位のいずれか一方、あるいは双方に有機基を導入することも可能である。有機基としては炭素数が1〜18の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アルコキシアルキル基または複素環式基の中から適宜適用することができる。
上記式中のR41は、有機基であり、好ましくは、R41は炭素数1〜18の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アルコキシアルキル基または複素環式基である。また、式中のR42、R43、およびR44は、少なくとも1つが水素原子であり、残りが各々独立して、有機基であり、好ましくは炭素数1〜18の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アルコキシアルキル基または複素環式基である。特に、R41がエチル基、ブチル基、ヘキシル基、またはオクチル基であり、R42、R43、およびR44のすべてが水素原子であるもの、または1つもしくは2つがメチル基であるものを好適に使用できる。
上記式中のR51、およびR52は、各々独立して、水素原子または有機基であり、好ましくは少なくとも一方が炭素数が1〜18の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アルコキシアルキル基または複素環式基である。より好ましくは、R51、およびR52が、各々独立して、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基またはオクチル基であり、さらに好ましくは、R51、およびR52の少なくとも1つが水素原子である。
上記式中のR61、R62、R63、R64は、各々独立して、水素原子または有機基であり、好ましくはR61、R62、R63およびR64の少なくとも1つは水素原子であって、残りが炭素数1〜18の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アルコキシアルキル基または複素環式基である。
上記式中のR71、R72、R73、およびR74は、各々独立して、水素原子または有機基であり、好ましくはR71、R72、R73およびR74の少なくとも1つは水素原子であって、残りが炭素数1〜18の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アルコキシアルキル基または複素環式基である。
上記式中のR81、R82、R83、R84、R85、およびR86は、各々独立して、水素原子、または有機基であり、好ましくはR81、R82、R83、R84、R85およびR86の少なくとも1つは水素原子であって、残りが炭素数1〜18の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アルコキシアルキル基または複素環式基である。
上記式中のR91、R92、R93、R94、およびR95は、各々独立して、水素原子、または有機基であり、好ましくはR91、R92、R93、R94およびR95の少なくとも1つは水素原子であって、残りが炭素数1〜18の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アルコキシアルキル基または複素環式基であり、Aは、酸素原子または硫黄原子である。
また、アニオン成分としては、例えば、下記化学式(10)に示すスルフェート類(Sulfates)、下記化学式(11)に示すスルホン酸類(Sulfonates)、下記化学式(12)〜(14)に示すアミド類及びイミド類(Amides and imides)、下記化学式(15)、および(16)に示すメタン類(Methanes)、下記化学式(17)に示すハロゲン類(Halogenides)、下記化学式(18)〜(24)に示すホウ素含有アニオン類、下記化学式(25)〜(32)に示すリン酸塩類及びアンチモン類(Phosphates and Antimonates)、下記化学式(33)および(34)に示すその他のアニオン類、などが挙げられる。
式中のR101は水素原子、または炭化水素基であり、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基またはアリールアルキル基を示す。好ましくは、R101は水素原子、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基である。
式中のR111は水素原子、または有機基であり、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基またはアリールアルキル基、更にはそのフッ素置換体である。好ましくは、R111は水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、またはオクチル基であり、より好ましくはトリフルオロメチル基である。
前記化学式(34)中、Xは17族元素の何れかであり、yは正の実数であり;XはF、Cl、Br、またはIであることが好ましく、Fであることがより好ましく;yは1.0〜2.3であることが好ましい。
また、多価アニオンとしては、例えば、下記化学式(35)に示す各化合物などを好適に使用できる。
なお、上述のカチオン成分やアニオン成分は、それぞれ単独で使用することも、2種以上を適宜組み合わせて使用することもできる。
さらに、上記常温溶融塩においては、キャリアーイオンとしてプロトンが使用されることが好ましい。これによって、当該常温溶融塩を燃料電池の電解質として好適に使用することができるようになる。
なお、プロトン以外のキャリアーイオンとしては、カチオン成分、その他の陽イオンを使用することができる。
[直鎖状高分子]
本発明で用いられる高分子は、重量平均分子量が、10,000〜2,000,000である。重量平均分子量が10,000未満であると、ゲルの網目構造の形成が不十分となり、良好な常温溶融塩の固定体が得られない。また、重量平均分子量が2,000,000を超えると、溶融塩中へポリマーを溶解させることが非常に困難となる。つまり、重量平均分子量が、10,000〜2,000,000である高分子を用いることで、常温溶融塩を含む網目構造体の熱的、化学的な安定性が向上し、網目構造の劣化による溶融塩ゲル体のゾル化を防止する事が出来る。さらに、該電解質を電解質膜として用いた場合に膜からの溶融塩抜けを防止することができ、また、触媒層に用いた場合にはガス流路の閉塞を防止することができる。
高分子の重量平均分子量は、30,000以上であることが好ましく、50,000以上であることがより好ましい。かような範囲であると、網目構造の形成がより強固となり、燃料電池の作動時での熱、水の発生条件化において、良好な常温溶融塩の固定体が得られる。
また、高分子の重量平均分子量は、1,000,000以下であることが好ましい。かような範囲であれば、溶融塩中への高分子の溶解が十分となり、均一な常温溶融塩の固定体が得られる。高分子と常温溶融塩とが均一に存在することによって、電解質膜として用いた場合に電解質膜での電解質抜けが起こり、その結果ガスクロスリークが生じる虞れが少なくなる。また、高分子と常温溶融塩とが均一に存在することによって、触媒層内での反応効率が向上する。
なお、本発明において、重量平均分子量は、下記実施例における測定方法により測定されたものを指す。
本発明の高分子は、上記重量平均分子量である直鎖状高分子であれば特に限定されない。ただし、下記式;
式中、R10は、水素原子、アルキル基または芳香族基を表す;で表されるモノマー単位を有する高分子を除く。
好ましくは、本発明の高分子はビニル結合を有するビニル系モノマーから重合されてなる。「ビニル結合を有するビニル系モノマーから重合されてなる」とは、モノマーの不飽和二重結合部分が重合に寄与し、重合体を形成することを意味し、主鎖が炭素原子からなるものを指す。本発明の高分子を構成するモノマーとして、ビニル系モノマーを好適に用いる理由は、該高分子は、常温溶融塩が存在しても、そのイオンに対してゲル構造を維持でき、また、高温下であってもゲル構造が保持できるためである。ビニル系モノマーは、1種単独であってもよく、2種以上併用してもよい。
ここでいう「直鎖状高分子」とは、主鎖とは異なる側鎖を有するグラフト高分子を除いた高分子を指す概念であり、主鎖の炭素が置換基を有する高分子は本発明の直鎖状高分子に含まれる。
ビニル系モノマーを重合してなる高分子としては、下記式(1)〜(6)から選ばれる1種または2種以上のモノマーから重合されてなるポリマーが挙げられる。
また、直鎖状高分子は、疎水基を有するモノマー単位を全モノマー単位に対して20〜100モル%含む高分子であることが好ましい。燃料電池の反応過程で水が生成するが、高分子の親水性が過度に高いと、高分子が生成した水を抱え込み、常温溶融塩と水との混合体が形成される場合がある。この混合体がゲル構造体の外に出ると、常温溶融塩がゲル構造体に保持されず、電解質を触媒層内に固定できない虞れがある。一方、疎水基を有する高分子を用いることで、水が存在した場合にも常温溶融塩が適切にゲル構造体に保持される。疎水基を有するモノマーは、1種単独であってもよく、2種以上併用してもよい。
疎水基としては、具体的には炭素数が3〜40、好ましくは3〜20の直鎖、分岐または環状の置換されていてもよいアルキル基、炭素数が6〜20の置換されていてもよいアリール基、または炭素数が7〜20の置換されていてもよいアラルキル基が挙げられる。原子団全体として疎水性であればよく、一部に親水基を含んでいてもよい。アルキル基としては、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基などが挙げられる。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ジフェニルメチル基が挙げられる。アルキル基、アリール基およびアラルキル基に場合によっては存在する置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基、カルボニル基、シアノ基などが挙げられ、好ましくは、ハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基、またはカルボニル基である。
中でも、イオン液体成分との相溶性、親和性の観点から、炭素数6〜20の置換されていてもよいアリール基であることが好ましく、フェニル基であることがより好ましい。
疎水基は、主鎖の炭素に直接結合した置換基であってもよいし、主鎖の炭素に直接結合していなくてもよい。
疎水基を有するモノマーとして、具体的には、下記式(3)で表されるモノマー:
は疎水基を表す:または
下記式(4)で表されるモノマー:
は疎水基を表す:などが挙げられる。
なお、「疎水基を有するモノマー単位を全モノマー単位に対して20〜100モル%含む高分子」とは、疎水基を有するモノマー20〜100モル%および疎水基を有するモノマーと共重合可能なモノマー80〜0モル%を共重合してなる高分子を指す。疎水基を有するモノマーと共重合可能なモノマーとしては、ビニル系モノマーが挙げられ、具体的には、特に制限されるものではないが、後述する式(1)または(2)で表されるモノマー;下記式(5);
式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭素数が1〜20、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基;炭素数が6〜20のアリール基、好ましくはフェニル基またはナフチル基;炭素数が7〜20のアラルキル基、好ましくはベンジル基、フェネチル基またはジフェニルメチル基;シアノ基;エステル基(C(O)OR、Rは炭素数1〜20の炭化水素基);アシロキシ基(OC(O)R、Rは炭素数1〜20の炭化水素基);アミド基(C(O)NR、Rはそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜20炭化水素基)、ケトン基(C(O)R、Rは1〜20の炭化水素基)、アルデヒド基(C(O)H)などを表し、Rは水素原子または炭素数が1〜4のアルキル基を表す;で表されるビニルモノマーまたは、下記式(6);
式中、Rは置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキレン基、好ましくは炭素数1〜8のアルキレン基;または炭素数6〜20のアリーレン基、好ましくはフェニレン基もしくはナフチレン基を表す;で表されるジビニルモノマーが挙げられる。
また、直鎖状高分子は、下記式(1)で表されるモノマー:
式中、Rは水素原子、置換されていてもよい炭素数が1〜20のアルキル基、置換されていてもよい炭素数が6〜20のアリール基、または置換されていてもよい炭素数が7〜20のアラルキル基を表す、
および下記式(2)で表されるモノマー:
式中、Rは水素原子または置換されていてもよい炭素数が1〜20のアルキル基を表し、RおよびRは水素原子、置換されていてもよい炭素数が1〜20のアルキル基、炭素数が6〜20のアリール基、または炭素数が7〜20のアラルキル基を表す:
から選ばれる少なくとも1種のモノマー単位を全モノマー単位に対して20〜100モル%含む高分子であることが好ましい。
式(1)または(2)で表されるモノマーは、(メタ)アクリル酸アルキルや(メタ)アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル系高分子などと比較して酸に対して強い。耐酸性の高分子が有利な理由は明確ではないが、以下のように考えられる。常温溶融塩はアニオンおよびカチオンから構成され、系全体としては中性であるが、局所的にはアニオンまたはカチオンが局在している部分があり、高分子が酸に曝される可能性がある。このため、耐酸性の高分子を用いるほうが、高分子の分解が抑制され、ゲル構造体が長期にわたり維持できると考えられる。
式(1)または(2)において、アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、等の直鎖、分岐又は環状のアルキル基が挙げられる。中でも、炭素数1〜8のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜4のアルキル基であることがより好ましい。
式(2)で表されるモノマーとしては、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジフェニル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
式(1)または(2)において、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基が挙げられる。
式(1)または(2)において、アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ジフェニルメチル基が挙げられる。
式(1)または(2)において、アルキル基、アリール基、またはアラルキル基に場合によっては存在する置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基、カルボニル基、シアノ基などが挙げられ、ハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基、およびカルボニル基が好ましい。
式(1)および(2)で表されるモノマーが上記で説明した疎水基を有するモノマーであってもよい。この場合、式(1)中、Rが疎水基であり、また、式(2)中ではR〜Rの少なくとも1つ、好ましくはRまたはRの少なくとも一方が疎水基である。
なお、「式(1)および式(2)から選ばれる少なくとも1種のモノマー単位を全モノマー単位に対して20〜100モル%含む高分子」とは、式(1)および式(2)から選ばれる少なくとも1種のモノマーならびに式(1)および式(2)から選ばれる少なくとも1種のモノマーと共重合可能なモノマー80〜0モル%を共重合してなる高分子を指す。式(1)および式(2)から選ばれる少なくとも1種のモノマーと共重合可能なその他のビニル系モノマーとしては、ビニル系モノマーが挙げられ、具体的には、特に制限されるものではないが、上記式(3)〜(6)で表されるモノマーが挙げられる。
本発明で用いられる直鎖状高分子の好適な例は以下の繰り返し単位を有する高分子である。
式中、mおよびnは、好ましくは90〜1800の整数である。
なお、上記高分子において、各繰り返し単位は、ブロック状またはランダム状のいずれの形態で付加されていてもよい。
本発明で用いられる直鎖状高分子の別の好適な例は以下の高分子である;ポリ(N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド)、ポリ(N−フェニル(メタ)アクリルアミド)、ポリ(N,N−ジフェニル(メタ)アクリルアミド);これらのアクリルアミド系高分子とスチレンとの共重合ポリマー。
本発明の第一の電解質が適用される燃料電池の部材は特に限定されるものではなく、触媒層に含まれる電解質として用いることもできるし、電解質膜としても用いることもできる。本発明の電解質は、嵩高になっても電解質が均一に分散されることから、触媒層に適用することが好ましい。
また、本発明の電解質を燃料電池の電極触媒層に適用すると、常温溶融塩がゲル構造体に保持されるため、触媒担体等の細孔が塞がれる可能性が低い。したがって、本発明の電解質を燃料電池の触媒層に適用すれば、触媒層の細孔構造が維持される。すなわち、用いられる触媒担体と同等レベルの細孔構造を有する触媒層を提供することができる。
電極触媒層の平均細孔径(直径)は、10〜100nmであることが好ましく、20〜70nmであることがより好ましい。この範囲であれば、触媒担体と同等レベルの細孔構造を有する触媒層であると言える。また、前記細孔径の標準偏差が、3〜30nmであることが好ましく、6〜23nmであることがより好ましい。なお、本発明において細孔径は、実施例の測定方法で測定した値を採用する。
また、電極触媒層の平均細孔容積は、0.1〜0.9cm/gであることが好ましく、0.3〜0.8cm/gであることがより好ましい。この範囲であれば、触媒成分を十分に高分散担持でき、かつガスなどの物質移動を確保できるため、好ましい。なお、本発明において細孔容積は、実施例の測定方法で測定した値を採用する。
以下、電極触媒層に含まれうる材料について簡単に説明するが、本発明の技術的範囲が下記の形態のみに限定されることはない。
電極触媒層は、触媒成分、触媒成分を担持する触媒担体、および上記常温溶融塩を含む電解質を有する。
アノード触媒層に用いられる触媒成分は、水素の酸化反応に触媒作用を有するものであれば特に制限はなく公知の触媒が同様にして使用できる。また、カソード触媒層に用いられる触媒成分もまた、酸素の還元反応に触媒作用を有するものであれば特に制限はなく公知の触媒が同様にして使用できる。具体的には、白金、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、タングステン、鉛、鉄、クロム、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、モリブデン、ガリウム、アルミニウム等の金属、およびそれらの合金等などから選択されうる。
これらのうち、触媒活性、一酸化炭素等に対する耐被毒性、耐熱性などを向上させるために、少なくとも白金を含むものが好ましく用いられる。前記合金の組成は、合金化する金属の種類にもよるが、白金が30〜90原子%、合金化する金属が10〜70原子%とするのがよい。カソード触媒として合金を使用する場合の合金の組成は、合金化する金属の種類などによって異なり、当業者が適宜選択できるが、白金が30〜90原子%、合金化する他の金属が10〜70原子%とすることが好ましい。なお、合金とは、一般に金属元素に1種以上の金属元素または非金属元素を加えたものであって、金属的性質をもっているものの総称である。合金の組織には、成分元素が別個の結晶となるいわば混合物である共晶合金、成分元素が完全に溶け合い固溶体となっているもの、成分元素が金属間化合物または金属と非金属との化合物を形成しているものなどがあり、本願ではいずれであってもよい。この際、アノード触媒層に用いられる触媒成分およびカソード触媒層に用いられる触媒成分は、上記の中から適宜選択できる。以下の説明では、特記しない限り、アノード触媒層およびカソード触媒層用の触媒成分についての説明は、両者について同様の定義であり、一括して、「触媒成分」と称する。しかしながら、アノード触媒層およびカソード触媒層の触媒成分は同一である必要はなく、上記したような所望の作用を奏するように、適宜選択される。
触媒成分の形状や大きさは、特に制限されず公知の触媒成分と同様の形状および大きさが使用できるが、触媒成分は、粒状であることが好ましい。この際、触媒粒子の平均粒子径は、好ましくは1〜30nmである。触媒粒子の平均粒子径がかような範囲内の値であると、電気化学反応が進行する有効電極面積に関連する触媒利用率と担持の簡便さとのバランスが適切に制御されうる。なお、本発明における「触媒粒子の平均粒子径」は、X線回折における触媒成分の回折ピークの半値幅より求められる結晶子径や、透過型電子顕微鏡像より調べられる触媒成分の粒子径の平均値として測定されうる。
触媒担体は、上述した触媒成分を担持するための担体、および触媒成分との電子の授受に関与する電子伝導パスとして機能する。
触媒担体としては、触媒成分を所望の分散状態で担持させるための比表面積を有し、充分な電子伝導性を有しているものであればよく、主成分がカーボンであることが好ましい。具体的には、カーボンブラック、活性炭、コークス、天然黒鉛、人造黒鉛などからなるカーボン粒子が挙げられる。なお、「主成分がカーボンである」とは、主成分として炭素原子を含むことをいい、炭素原子のみからなる、実質的に炭素原子からなる、の双方を含む概念である。場合によっては、燃料電池の特性を向上させるために、炭素原子以外の元素が含まれていてもよい。なお、「実質的に炭素原子からなる」とは、2〜3質量%程度以下の不純物の混入が許容されうることを意味する。
触媒担体のBET比表面積は、触媒成分を高分散担持させるのに充分な比表面積であればよいが、好ましくは20〜1600m/g、より好ましくは80〜1200m/gである。触媒担体の比表面積がかような範囲内の値であると、触媒担体上での触媒成分の分散性と触媒成分の有効利用率とのバランスが適切に制御されうる。
触媒担体のサイズについても特に限定されないが、担持の簡便さ、触媒利用率、電極触媒層の厚みを適切な範囲で制御するなどの観点からは、平均粒子径を5〜200nm、好ましくは10〜100nm程度とするとよい。
触媒担体に触媒成分が担持されてなる電極触媒において、触媒成分の担持量は、電極触媒の全量に対して、好ましくは10〜80質量%、より好ましくは30〜70質量%である。触媒成分の担持量がかような範囲内の値であると、触媒担体上での触媒成分の分散度と触媒性能とのバランスが適切に制御されうる。なお、触媒成分の担持量は、誘導結合プラズマ発光分光法(ICP)によって測定されうる。
触媒層には、上記常温溶融塩以外のイオン伝導性の高分子電解質が含まれていてもよい。当該高分子電解質は特に限定されず従来公知の知見が適宜参照されうるが、例えば、後述する高分子電解質膜を構成するイオン交換樹脂が前記高分子電解質として触媒層に添加されうる。常温溶融塩以外の高分子電解質の含有量は、特に制限されるものではないが、触媒層に含まれる電解質100質量%に対して、好ましくは60質量%以下である。
燃料電池に適用する場合、その他の部材については、燃料電池の分野において従来公知の構成がそのまま、または適宜改良されて採用されうる。以下、参考までに触媒層以外の部材の典型的な形態について説明するが、本発明の技術的範囲が下記の形態のみに限定されることはない。
[製造方法]
本発明の第二は、本発明の第一の電解質の製造方法および本発明の第一の電解質を電極触媒層に適用した場合の電極触媒層の製造方法である。
該電解質は、重量平均分子量が10,000〜2,000,000である高分子と、常温溶融塩を混合することによって得られる。
常温溶融塩を触媒層中に固定化するために高分子を用いることは、従来から行われてきた(国際公開第2006/022081号パンフレット;特開2007−66765号公報)。従来の製造方法は、常温溶融塩の存在下で、モノマーを重合し、高分子と常温溶融塩のゲル体を得る方法であった。従来の製造方法の場合、モノマーの重合が常温溶融塩中のイオン成分により抑制され、モノマーの重合が十分に進行しないという問題点があることを本発明者らは見出した。重合体による網目構造が十分に形成されない従来の製造方法では、常温溶融塩が十分にゲル構造体に保持されず、後述する比較例で示されるように触媒層の空隙が常温溶融塩によって塞がれてしまう場合がある(図1A)。また、従来の製造方法では、重合開始剤を添加する必要があったり、温度、雰囲気などの重合条件を適切に設定することが難しいといった問題もあった。
本発明のように、重量平均分子量が10,000〜2,000,000である高分子をあらかじめ作製し、その後、得られた高分子を常温溶融塩と混合し、常温溶融塩ゲルを形成することによって、ガス流路や生成水を速やかに拡散させる触媒層の空隙が適切に確保され(図1A)、物質輸送抵抗が低減され、電池の出力特性が優れたものとなる。また、あらかじめ重合された高分子を用いることで、網目構造体の熱的、化学的な安定性が向上し、網目構造の劣化による溶融塩ゲル体のゾル化を防止する事が出来る。
電解質の製造方法およびこれを触媒層に適用した場合の触媒層の製造方法は、特に限定されるものではないが、以下好ましい実施形態を例示する。
(1)重量平均分子量10,000〜2,000,000である直鎖状高分子および常温溶融塩を混合して電解質を得る工程。
直鎖高分子は溶媒に分散させた後、常温溶融塩と混合させることが好ましい。溶媒は、特に限定されないが、テトラヒドロフラン(THF)、エタノール、メタノール、アセトン、アセトニトリルなどが挙げられる。溶媒中の高分子の濃度は、溶媒100質量%に対して1〜70質量%であることが好ましく、5〜50質量%であることがより好ましい。
直鎖高分子(固形分)と常温溶融塩との混合質量比は、直鎖高分子(固形分):常温溶融塩=1:0.5〜1:5であることが好ましく、1:0.8〜1:3であることがより好ましい。
(2)工程(1)で得られる常温溶融塩を含む混合物を、触媒成分と触媒担体とを含む層(以下、「触媒前駆体層」とする)に塗布する工程(以下、工程(2’)とする)、または前記工程(1)で得られる電解質、触媒成分、および触媒担体を混合して、電解質膜およびガス拡散層の少なくとも一方に塗布する工程(以下、工程(2”)とする)。
工程(2’)で用いられる触媒前駆体層は、触媒成分と触媒担体とを含む限り特に制限されず、自ら作製してもよく、また、市販品を使用することもできる。
電解質の触媒前駆体層への塗布方法は、公知の方法を用いることができ、例えば、スプレーコーター法、カーテンコーティング法、押し出しコーティング法、ロールコーティング法、スピンコーティング法、ディップコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、スライドコーティング法、印刷コーティング法等を用いることができる。
触媒前駆体層への塗布量は、常温溶融塩や高分子の種類などによって、適宜選択されうるが、例えば、触媒層全体100質量%に対して、電解質が、好ましくは3〜50質量%、より好ましくは5〜40質量%である。
工程(2”)において、電解質、触媒成分、および触媒担体との混合方法は、特に制限されるものではなく、通常の混合方法を採ることができる。混合物と触媒層との混合比率も、適宜選択されうるが、触媒が担持された触媒担体100質量%に対して、電解質が好ましくは3〜50質量%、より好ましくは5〜40質量%である。
混合後に、電解質膜またはガス拡散層に得られた混合物を塗布する。本工程で用いられうる電解質膜およびガス拡散層については、別途詳細に述べる。塗布方法は特に限定されるものではないが、混合物を電解質膜にスプレー、または転写する方法、混合物をガス拡散層に塗布する方法がある。
混合物に溶媒が溶解している場合には、溶媒を除去する必要がある。したがって、工程(2)の後に、場合によっては、混合物から溶媒を除去する工程が追加される。
溶媒の除去方法としては、通常公知の方法を使用することができ、例えば、真空乾燥、不活性ガス雰囲気下における加熱などを用いることができる。
真空乾燥は、減圧下に(2)で得られた触媒層を置き、溶媒を除去させる方法である。真空乾燥における温度は、10〜120℃であることが好ましく、より好ましくは10〜80℃である。さらに、好ましくは0.1〜8kPaの圧力下であり、より好ましくは、0.1〜1kPaの圧力下である。また真空乾燥工程の時間は、4〜24時間程度である。
不活性ガス雰囲気下における加熱の条件は特に制限されないが、温度は、10〜120℃であることが好ましく、より好ましくは10〜80℃であり、時間は、4〜24時間程度である。
本発明の第三は、上記電解質および/または電極触媒層を有する燃料電池である。電解質として常温溶融塩を用い、ガス流路を有する電極触媒層を使用するため、燃料電池の大幅な発電性能の向上が期待できるとともに、高温での信頼性が高く、さらに触媒使用量の低減によるコスト削減などが可能となる。
本発明は、電極触媒層に特徴を有するものであって、したがって、燃料電池を構成するその他の部材については、燃料電池の分野において従来公知の構成がそのまま、または適宜改良されて採用されうる。触媒電極の適用用途としては、PEFCが挙げられる。PEFCの一般的な構成としては、セパレータ、ガス拡散層、カソード触媒層、電解質膜、アノード触媒層、ガス拡散層、およびセパレータが、この順序で配置された構成が挙げられる。
[ガス拡散層]
アノードおよびカソードにおける各電極は、上述した電極触媒層の他にガス拡散層を有していてもよい。前記ガス拡散層は、電極触媒層の電解質膜が接する面とは反対の面に配置される。
電極触媒層およびガス拡散層を有する電極において、電極触媒層はガス拡散層上に形成されてもよい他、ガス拡散層中の一部に電極触媒層が形成されていてもよい。後者の場合、後述するガス拡散基材の所望する部位に、電極触媒および電解質材料が含浸されたものなどが挙げられる。
前記ガス拡散層は、特に限定されず公知のものが同様にして使用でき、例えば、炭素製の織物、紙状抄紙体、フェルト、不織布といった導電性及び多孔質性を有するシート状のガス拡散基材からなるものなどが挙げられる。
前記ガス拡散基材の厚さは、得られるガス拡散層の特性を考慮して適宜決定すればよいが、30〜500μm程度とすればよい。
前記ガス拡散基材には、撥水性をより高めてフラッディング現象などを防ぐことを目的として、撥水剤を含んでいてもよい。前記撥水剤としては、特に限定されないが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などのフッ素系の高分子材料、ポリプロピレン、ポリエチレンなどが挙げられる。
また、撥水性をより向上させるために、前記ガス拡散層は、前記ガス拡散基材上に撥水剤を含むカーボン粒子の集合体からなるカーボン粒子層を有するものであってもよい。なおガス拡散層がカーボン粒子層である場合、カーボンが有する導電性によりさらに連通する電気伝導パスが形成され、またカーボン粒子間に形成される間隙がガス流路となってガス供給・排出の為の拡散域まで連通するパスを形成するという機能をも有する。
前記カーボン粒子としては、特に限定されず、カーボンブラック、黒鉛、膨張黒鉛などの従来一般的なものであればよい。なかでも、電子伝導性に優れ、比表面積が大きいことから、オイルファーネスブラック、チャネルブラック、ランプブラック、サーマルブラック、アセチレンブラックなどのカーボンブラックが好ましく挙げられる。
前記カーボン粒子層に用いられる撥水剤としては、前記ガス拡散基材に用いられる上述した撥水剤と同様のものが挙げられる。なかでも、撥水性、電極反応時の耐食性などに優れることから、フッ素系の高分子材料が好ましく用いられる。
前記カーボン粒子層におけるカーボン粒子と、撥水剤との混合比は、カーボン粒子が多過ぎると期待するほど撥水性が得られない恐れがあり、撥水剤が多過ぎると十分な電子伝導性が得られない恐れがある。これらを考慮して、カーボン層におけるカーボン粒子と撥水剤との混合比は、質量比で、90:10〜40:60程度とするのがよい。
前記カーボン粒子層の厚さは、得られるガス拡散層の撥水性を考慮して適宜決定すればよいが、好ましくは10〜1000μm、より好ましくは50〜500μmとするのがよい。
[電解質膜]
電解質膜としては、上記で説明した常温溶融塩を含むもの、またナフィオン(登録商標)もしくはアシプレックス(登録商標)などのフッ素系高分子電解質から構成されるものを使用することができる。
PEFCにおける基本的な構成は上記に限定されるわけではなく、他の構成を有するPEFCにも、本発明を適用することが可能である。PEFCの用途としては特に制限されないが、発電性能および信頼性に優れることから、自動車などの車両における駆動用電源として用いられることが好ましい。
本発明の燃料電池の製造方法は特に制限されず、燃料電池の分野において従来公知の知見を適宜参照することにより製造可能である。なお、本発明の特徴的な構成である触媒電極の形成方法の具体例については、上述した通りである。ただし、上述の手法により触媒電極が形成されてなる触媒層を有する触媒電極にのみ、本発明の技術的範囲が限定されるわけではない。
前記燃料電池の燃料の種類としては、特に限定されず、上記した説明中では水素を例に挙げて説明したが、この他にも、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2級ブタノール、3級ブタノール、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチレングリコール、ジエチレングリコールを用いることができる。なかでも高出力化が可能である点で、水素とメタノールが好ましく挙げられる。
さらに、燃料電池が所望する電圧等を得られるように、セパレータを介して膜電極接合体を複数積層して直列に繋いだスタックを形成してもよい。燃料電池の形状などは、特に限定されず、所望する電圧などの電池特性が得られるように適宜決定すればよい。
本発明の第四は、本発明の第三の燃料電池を搭載した車両である。
従来のナフィオン(登録商標)を電解質として使用した燃料電池では、特に膜電極接合体を積層してスタックを組んだ場合に、高電流密度化により発電効率が低下して放熱量が増加するため、80℃以下に燃料電池を冷却する必要がある。そのため、ラジエーター面積を従来の内燃機関の車両と比較して大きくする必要があった。しかし、本発明のように、常温溶融塩を電解質として使用する燃料電池では、120℃以上の高温での運転が可能である。そのため、ラジエーターの大きさを従来の内燃機関の車両と同程度に小型化することが可能である。したがって、本発明の燃料電池を用いることで、車両の簡素化、低コスト化が実現されうる。
以下、実施例を用いて、より具体的に本発明を説明する。なお、本発明が下記実施例に
限定されることはない。
実施例1:燃料電池用触媒層
(1)直鎖状高分子の合成
三口フラスコに、N−フェニルマレイミド4.3g、スチレン2.6g、アセトン50ml、アゾビスイソブチロニトリル(重合開始剤)0.08gを投入し、60℃窒素雰囲気で5時間加熱し、N−フェニルマレイミドとスチレンを重合した。
得られた固形物6gを、テトラヒドロフラン(THF)50mLに分散し、メタノールに再沈殿させてグラスフィルターでろ過し、60℃、減圧下で1時間乾燥した。得られた固形物5.5gを、再度テトラヒドロフラン(THF)46mLに分散し、メタノールに再沈殿させてグラスフィルターでろ過し、60℃、減圧下で12時間乾燥し、粉末状の直鎖N−フェニルマレイミド−スチレン共重合体(以降、単に「PMS共重合体」とも称する)を得た。
(2)直鎖高分子の重量平均分子量の測定
上記(1)で得られたPMS共重合体の重量平均分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフ法(GPC法)によって測定した。測定条件は、下記の通りである。
(1)で得られたPMS共重合体の重量平均分子量は、70,000であった。
(3)常温溶融塩:diethylmethylammonium trifluoromethanesulfonate(DEMA−TfO)の合成
Ar雰囲気のグローブボックス中でジエチルメチルアミンとトリフルオロメタンスルホン酸を等モル量となるよう秤量した。秤量後、液体窒素で冷却しながら、秤量したジメチルアミンとトリフルオロメタンスルホン酸を混合し、攪拌することで常温溶融塩DEMA−TfOを得た。
(4)燃料電池用電極触媒層の作成
(1)で得られたPMS共重合体を、固形分およそ20wt%になるようにTHF溶液に分散させた(溶液A)。その後、分散液Aと常温溶融塩DEMA−TfOを、PMS共重合体:DEMA−TfOの重量比が30:70となるように混合した(溶液B)。得られた溶液Bと、Pt担持カーボン(Ptを30wt%担持したカーボンであり、平均細孔径40nm。以下、「Pt/C」とも称する。)を、0.2:1の重量比で混合し、Pt/Cインクを得た。これを撥水処理済カーボン紙に塗布し、N気流中で50℃、1時間、その後、70℃、6時間乾燥した。
比較例1:燃料電池用触媒層
(1)燃料電池用触媒層の作成
N−フェニルマレイミド0.32g、スチレン0.21ml、アセトン0.55ml、アゾビスイソブチロニトリル(重合開始剤)0.0060g、DEMA−TfO 0.5g、Pt/C 0.37gを混合し、得られた混合物を、撥水処理済カーボン紙に塗布した。これを、60℃窒素雰囲気で5時間、その後70℃で6時間加熱し、常温溶融塩、Pt/C共存中でN−フェニルマレイミドとスチレンとを重合したPMS共重合体を含む触媒層を得た。
(評価例1)触媒層中の重量平均分子量
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法により各試料の分子量分布測定を行った。
実施例1および比較例1で得られた燃料電池用触媒層を、クロロホルム中に含浸し、高分子分を遊離してクロマトグラフを実施した。同時に、分子量を規定するために、分子量既知のポリスチレンの評価も実施した(図1)。
ポリスチレンピークとの比較から、実施例1の重量平均分子量(Mw)は70,000であった。
一方、比較例1は、分子量が500以下であり、重合が殆ど進んでいないことがわかった。
(評価例2)電極触媒層の細孔分布
水銀圧入法により実施例1および比較例1の各試料の細孔分布測定(細孔直径および細孔容積)を行った。水銀圧入法による測定装置としては、Micromeritics社製自動ポロシメータオートポアIV9520を用いた。また、水銀圧入法の測定条件としては、室温で、3kPaから420MPaまで昇圧しながら測定を行なった。図2に微分細孔分布の結果を示す。
実施例1では、平均細孔直径0.045μm(標準偏差15.9nm)、平均細孔容積0.41cm/gと、原料のPt/Cと同レベルの細孔分布が得られた。
これに対し、比較例では、有意な細孔容積を確認する事ができなかった。これは、常温溶融塩中にポリマーが形成されず、固定化がなされなかった為に、溶融塩が原料のPt/Cの細孔構造を満たし、閉塞した為と考えられる。
以上の結果から、比較例の電極触媒を燃料電池に用いると、細孔構造が閉塞しているため、反応ガス(H、O)が反応場であるPt上に拡散しない拡散律速を引き起こし、必要な電池出力が得られない虞れがある。これに対し、実施例では、細孔構造が維持されているため、反応ガス(H、O)が反応場であるPt上に到達し、必要な電池出力を確保する事が可能となる。
(評価例2)電極触媒層の表面構造観察
走査型電子顕微鏡で、電極表面構造を観察した。
実施例1の写真では、1μm以下の細孔構造が得られている。この細孔構造を経由し、反応ガス(H、O)が反応場であるPt上に到達し、必要な電池出力を確保する事が可能となる。
比較例1の写真では、電解質により細孔構造が閉塞している。この触媒構造では、反応ガス(H、O)が反応場であるPt上に拡散しない拡散律速を引き起こし、必要な電池出力が得られない虞れがある。以上の結果は、水銀圧入法による細孔分布計測結果とも合致するものである。
実施例1の電極触媒層中の直鎖状高分子(A)、比較例1の電極触媒層中の直鎖状高分子(B)、およびポリスチレン(標準物質)(C)のGPCの分析結果を示す図である。 実施例1および比較例1の微分細孔分布の結果を示す図である。 図3Aは、従来の製造方法による電極触媒層(比較例1)の走査型電子顕微鏡(SEM)写真、および図3Bは、本発明の製造方法による電極触媒層(実施例1)の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。

Claims (8)

  1. 重量平均分子量が10,000〜2,000,000である直鎖状高分子と常温溶融塩とを含有する電解質。
  2. 前記直鎖状高分子が、疎水基を有するモノマー単位を全モノマー単位に対して20〜100モル%含む高分子である、請求項1に記載の電解質。
  3. 前記直鎖状高分子が、下記式(1)で表されるモノマー:
    式中、Rは水素原子、置換されていてもよい炭素数が1〜20のアルキル基、置換されていてもよい炭素数が6〜20のアリール基、または置換されていてもよい炭素数が7〜20のアラルキル基を表す、
    および下記式(2)で表されるモノマー:
    式中、Rは水素原子または置換されていてもよい炭素数が1〜20のアルキル基を表し、RおよびRは水素原子、置換されていてもよい炭素数が1〜20のアルキル基、置換されていてもよい炭素数が6〜20のアリール基、または置換されていてもよい炭素数が7〜20のアラルキル基:
    から選ばれる少なくとも1種のモノマー単位を全モノマー単位に対して20〜100モル%含む高分子である、請求項1に記載の電解質。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載した電解質、触媒成分、および触媒担体を含む電極触媒層であって、前記触媒層の平均細孔径(直径)が10〜100nmで、前記触媒層の細孔径標準偏差が3〜30nmである、電極触媒層。
  5. 重量平均分子量10,000〜2,000,000であるビニル系モノマーから重合されてなる直鎖状高分子および常温溶融塩を混合する工程を含む、電解質の製造方法。
  6. 重量平均分子量10,000〜2,000,000であるビニル系モノマーから重合されてなる直鎖状高分子および常温溶融塩を混合して電解質を得る工程と、
    前記工程で得られた電解質を触媒成分および触媒担体を含む層に塗布する、あるいは前記工程で得られた電解質、触媒成分、および触媒担体を混合し、電解質膜およびガス拡散層の少なくとも一方に塗布する工程と、
    を含む、燃料電池用電極触媒層の製造方法。
  7. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解質、または請求項4に記載の電極触媒層を用いた燃料電池。
  8. 請求項7に記載の燃料電池を搭載した車両。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113422103A (zh) * 2021-06-21 2021-09-21 南京大学 一种高温固态锂金属用界面层及制备方法
JP7475008B2 (ja) 2020-12-03 2024-04-26 株式会社デンソー プロトン伝導体および燃料電池

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