JP2009029164A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】騒音の発生を防止することができる電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】リダクションギヤ19の一端面19aには、ダンピングローラ15が取り付けられている。ダンピングローラ19の外周面の一部は、ピニオン軸18の一部である円錐状部31に一定の押付圧で押し付けられている。路面からの逆入力によってリダクションギヤ19が回転振動すると、ピニオンギヤ20およびリダクションギヤ19の噛み合い部を介さずにダンピングローラ15および円錐状部31の接触部を介してリダクションギヤ19からピニオン軸18に回転が伝達され、ピニオンギヤ20とリダクションギヤ19との噛み合い状態が維持される。これにより、ピニオンギヤ20およびリダクションギヤ19の歯面の衝突が防止され、騒音の発生が防止されている。
【選択図】図2

Description

この発明は、電動パワーステアリング装置に関するものである。
電動パワーステアリング装置には、減速機を備えるものがある。例えば、下記特許文献1には、互いに噛み合う一対の歯車を含む減速機を備える電動パワーステアリング装置が開示されている。電動モータの出力トルクは、この一対の歯車を介してラックアンドピニオン機構に伝達されるようになっている。
特開2005−319971号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の電動パワーステアリング装置では、例えば悪路を直進走行するときに、路面からの逆入力によって一対の歯車の歯面同士が衝突し、騒音(いわゆる歯打ち音)が発生する場合がある。これは、車両が直進走行しているときに、電動モータからのトルクが一対の歯車に伝達されていないため、両歯車が振動による歯打ち音を発生し易い状態にあるからである。
この発明は、かかる背景のもとになされたものであり、騒音の発生を防止することができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、操舵補助用の電動モータ(12)の出力回転を減速するための平行軸歯車機構(13,13a)を備え、その平行軸歯車機構は、互いに噛み合う駆動ギヤ(20)および従動ギヤ(19)を含む減速機(14)と、従動ギヤの端面(19a)に同行回転可能に設けられ、従動ギヤとは同心の環状をなす同行回転部材(15,115)とを備え、駆動ギヤの支軸(22)および上記同行回転部材の何れか一方の外周に設けられた第1の所定形状部(32)と、他方の外周に設けられた第2の所定形状部(34,134)とが金属接触しており、第1の所定形状部は、上記支軸および同行回転部材の上記何れか一方の中心軸線(L1)を中心とする円錐面を含み、第2の所定形状部は、上記支軸および同行回転部材の上記他方の中心軸線(L2)を含む断面において凸湾曲面を含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置(1)である。
本発明によれば、従動ギヤおよび駆動ギヤの歯が互いに噛み合っていない状態でも、第1の所定形状部と第2の所定形状部との間で生じる摩擦力によって従動ギヤから駆動ギヤに回転を伝達させることができる。具体的には、例えば路面からの逆入力によって従動ギヤが微少な回転往復変位を生じた場合に、これに合わせて、駆動ギヤを回転変位させることができる。したがって、駆動ギヤおよび従動ギヤ間に電動モータからのトルクが伝達されていない状態で、従動ギヤが微少な回転往復変位を生じたとしても、両ギヤの歯面が衝突することを防止することができる。これにより、歯打ち音の発生が防止される。
また、第1の所定形状部および第2の所定形状部が金属接触しているので、両所定形状部の接触面にクリープ等が生じ難く、長期に亘って両所定形状部間の接触圧を適正に維持できる。したがって、第1の所定形状部と第2の所定形状部との間で生じる摩擦力の低下が長期に亘って防止され、両所定形状部を介して従動ギヤから駆動ギヤに確実に回転が伝達される。
また、上記支軸を軸方向に弾性的に付勢する付勢部材(27)を備える場合がある。この場合、付勢部材によって支軸を従動ギヤに弾性的に押し付けて、第1の所定形状部と第2の所定形状部とを一定の接触圧で接触させることができる。これにより、両所定形状部を介して従動ギヤから駆動ギヤに確実に回転を伝達させることができる。
また、上記第2の所定形状部が形成された上記支軸および同行回転部材の上記他方(115)は、皿ばねを含む場合がある。この場合、上記他方を弾性変形させた状態で第1の所定形状部と第2の所定形状部と接触させることにより、両者の間で一定の接触圧を発生させることができる。
なお、上記において、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結されたステアリングシャフト3と、図示しない中間軸等を介してステアリングシャフト3に連結された例えばラックアンドピニオン機構からなるステアリング機構4とを備えている。
ステアリングシャフト3は、操舵部材2に連なる入力軸7と、ステアリング機構4に連なる出力軸8とに分割されている。これら入力軸7および出力軸8はトーションバー9を介して同一軸線上で、相対回転可能に連結されている。ステアリングシャフト3の周囲に設けられたトルクセンサ10は、このトーションバー9を介する入力軸7、出力軸8間の相対回転変位量に基づいて操舵部材2に入力された操舵トルクを検出する。そして、このトルク検出結果は、ECU11(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)に入力される。
ステアリング機構4は、例えば直線往復移動可能なラックバー(図示せず)を有している。ラックバーの両端部には、タイロッド5およびナックルアーム(図示せず)を介して転舵輪6がそれぞれ連結されている。操舵部材2が操作されてステアリングシャフト3が回転すると、この回転がステアリング機構4によって、車両の左右方向に沿うラックバーの直線運動に変換される。これにより、転舵輪6の転舵が達成される。
ECU11は、トルクセンサ10から入力されたトルク検出結果や図示しない車速センサから入力された車速検出結果等に基づいて、操舵補助用の電動モータ12を駆動制御する。電動モータ12の出力回転は、平行軸歯車機構13によって減速され、トルクが増幅された状態でステアリングシャフト3に伝達される。そして、ステアリングシャフト3に伝達された電動モータ12の出力回転は、ステアリング機構4によってラックバーの直線運動に変換される。このようにして、運転者の操舵が補助される。
平行軸歯車機構13は、電動モータ12の出力回転を減速する減速機14と、減速機14からの騒音の発生を防止する同行回転部材としてのダンピングローラ15とを備えている。
減速機14は、電動モータ12の出力軸16に継手17を介して同行回転可能に連結されたピニオン軸18と、ステアリングシャフト3の出力軸8に同行回転可能に連結された従動ギヤとしてのリダクションギヤ19とを含む。リダクションギヤ19は、ピニオン軸18の軸方向中間部に形成された駆動ギヤとしてのピニオンギヤ20と噛み合っている。ピニオン軸18およびリダクションギヤ19は、互いの中心軸線が平行となるように配置されている(ピニオン軸18の中心軸線を中心軸線L1とし、リダクションギヤ19の中心軸線を中心軸線L2とする。)。
ピニオン軸18およびリダクションギヤ19は、それぞれ例えば鉄合金などの金属によって形成されている。ピニオンギヤ20およびリダクションギヤ19は、それぞれ、その周面に複数の歯が形成された金属製の円形歯車である。ピニオンギヤ20およびリダクションギヤ19としては、たとえば、はすば歯車や平歯車を用いることができる。ピニオンギヤ20とリダクションギヤ19との噛み合い部には適度なバックラッシが設けられている。
電動モータ12の出力回転は、継手17を介してピニオン軸18に伝達された後、ピニオンギヤ20およびリダクションギヤ19の互いの歯面を介してリダクションギヤ19に伝達される。このとき、リダクションギヤ19に伝達された回転は電動モータ12の出力回転よりも減速されておりトルクが増幅されている。このようにして、電動モータ12の出力が増幅され、増幅された出力が出力軸8に伝達されるようになっている。すなわち、ピニオンギヤ20は、リダクションギヤ19を駆動する駆動ギヤとして機能し、また、リダクションギヤ19は、ピニオンギヤ20によって駆動される従動ギヤとして機能する。
図2は、図1の一部を拡大した図である。図3は、ダンピングローラ15およびピニオン軸18の要部を、ピニオン軸18の中心軸線L1およびリダクションギヤ19の中心軸線L2を含む平面で切断した図解的な断面図である。
図2を参照して、ピニオン軸18は、上記ピニオンギヤ20と、このピニオンギヤ20の軸方向両端にそれぞれ配置された第1の支軸21および第2の支軸22とによって構成されている。ピニオンギヤ20、第1の支軸21および第2の支軸22は、同軸的に配置されている。ピニオン軸18は、電動モータ12側に配置された第1の支軸21を支持する第1の軸受23と、第2の支軸22を支持する第2の軸受24とを介してハウジング25に回転可能に支持されている。第1の軸受23および第2の軸受24としては、例えばラジアル転がり玉軸受がそれぞれ用いられている。
第1の軸受23の内輪23aは、第1の支軸21に同行回転可能に連結されており、その下端の一部がピニオンギヤ20の軸方向端面に係合している。また、第1の軸受23の外輪23bは、ピニオン軸18の軸方向X1に移動可能にハウジング25に保持されている。
第2の軸受24の内輪24aは、第2の支軸22に同行回転可能に固定されており、その上端の一部が第2の支軸22に形成された環状段部26に係合している。また、第2の軸受24の外輪24bは、ハウジング25に保持されており、ハウジング25によって、ピニオン軸18の軸方向X1の一方(図2では、下方。以下では「軸方向下方」という。)への移動が規制されている。
第1の軸受23の外輪23bの上端には、付勢部材としての皿ばね27が係合している。第1の軸受23の外輪23bは、この皿ばね27によって軸方向下方に弾性的に付勢されている。皿ばね27が第1の軸受23の外輪23bを軸方向下方に付勢することで、第1の軸受23の内部隙間(外輪23bと転動体23cとの間の隙間、および転動体23cと内輪23aとの間の隙間)が無くされている。
また、皿ばね27の付勢力は、第1の軸受23およびピニオン軸18を介して、第2の軸受24の内輪24aに伝達されている。これにより、第2の軸受24の内部隙間(外輪24bと転動体24cとの間の隙間、および転動体24cと内輪24aとの間の隙間)が無くされている。
第1の軸受23の内部隙間を無くすことで、第1の軸受23の内部からの騒音の発生が防止されている。また、第2の軸受24の内部隙間を無くすことで、第2の軸受24の内部からの騒音の発生が防止されている。
皿ばね27は、ハウジング25にねじ込まれたプラグ28によって軸方向下方に押圧されており、これによって、皿ばね27が軸方向X1に弾性変形している。皿ばね27のばね定数は例えば小さくされており、微少な撓み量の変化では、第1の軸受23、第2の軸受24およびピニオン軸18に対する皿ばね27の付勢力が殆ど変化しないようになっている。
また、第1の軸受23、第2の軸受24およびピニオン軸18に対する皿ばね27の付勢力は、ハウジング25に対するプラグ28のねじ込み量を変更することで調整可能である。プラグ28は、固定ナット29によってハウジング25に固定されており、これによって、皿ばね27に対するプラグ28の押付量が固定されている。
第2の支軸22は、第2の軸受24の内輪24aが連結された円柱状部30と、ピニオンギヤ20と円柱状部30との間に配置された円錐状部31とによって構成されている。円錐状部31の外周面は、ピニオン軸18の中心軸線L1を中心とし、軸方向下方に向かって先細りとなる円錐面をなす第1の所定形状部32を含む。
一方、リダクションギヤ19は、ステアリングシャフト3の出力軸8に同軸的に連結されている。すなわち、リダクションギヤ19の中心部には貫通孔が形成されており、当該貫通孔に出力軸8が例えば圧入嵌合している。リダクションギヤ19は、出力軸8の軸方向に移動不能に、かつ、同行回転可能に出力軸8に連結されている。
また、リダクションギヤ19の一端面19a(図2では下端面)には、複数の連結ボルト33によって、ダンピングローラ15が同行回転可能に連結されている。ダンピングローラ15は、リダクションギヤ19と同心の環状をなす部材である。ダンピングローラ15の少なくとも一部(具体的には、後述の接触点P1を含むダンピングローラ15の外周面の一部の領域)は金属で形成されている。
ダンピングローラ15の外周面は、リダクションギヤ19の中心軸線L2を含む平面で切断した断面(例えば図2に示す断面)が凸湾曲面となる第2の所定形状部34を含む。第1の所定形状部32と第2の所定形状部34とは、所定の接触圧で互いに金属接触している。
具体的には、皿ばね27がピニオン軸18を軸方向下方に弾性的に付勢することで、第1の所定形状部32が一定の押付圧で第2の所定形状部34に弾性的に押し付けられており、これによって、第1の所定形状部32と第2の所定形状部34との間に所定の接触圧が発生している。すなわち、図3に示すように、ピニオン軸18に作用する皿ばね27の付勢力F1の分力F11が第2の所定形状部34に対して垂直に作用しており、この分力F11に対応する接触圧で、第1の所定形状部32と第2の所定形状部34とが接触点P1で互いに点接触している。
第1の所定形状部32と第2の所定形状部34との接触位置(接触点Pの位置)は、ピニオン軸18の中心軸線L1およびリダクションギヤ19の中心軸線L2に直交する方向(図2および図3では左右方向)に関して、ピニオンギヤ20のピッチ円とリダクションギヤ19のピッチ円とが接する位置と等しくなっている。すなわち、上記直交する方向に関して、ダンピングローラ15の中心から接触点Pまでの距離は、リダクションギヤ19のピッチ円半径と等しくなっており、ピニオン軸18の中心から接触点Pまでの距離は、ピニオンギヤ20のピッチ円半径と等しくなっている。第1の所定形状部32と第2の所定形状部34とは、互いに摩擦係合している。
ピニオン軸18およびリダクションギヤ19の一方に回転トルクが入力され当該一方が他方に対して回転すると、接触点P1において上記分力F11に比例する摩擦力が発生し、当該摩擦力が第1の所定形状部32および第2の所定形状部34のそれぞれに作用する。したがって、ピニオン軸18またはリダクションギヤ19に入力され、上記接触点P1において第1の所定形状部32および第2の所定形状部34のそれぞれに作用する回転トルクの大きさが、当該接触点P1に作用する摩擦力以下である場合には、ピニオンギヤ20およびリダクションギヤ19を介さずに第1の所定形状部32および第2の所定形状部34を介して、ピニオン軸18およびリダクションギヤ19の一方から他方に回転を伝達できるようになっている。またこのとき、第1の所定形状部32と第2の所定形状部34とは互いに転がり接触するようになっている。
一方、ピニオン軸18またはリダクションギヤ19に入力され、上記接触点P1において第1の所定形状部32および第2の所定形状部34のそれぞれに作用する回転トルクの大きさが、当該接触点P1に作用する摩擦力を超える場合には、第1の所定形状部32と第2の所定形状部34との間で僅かに滑りが生じてピニオンギヤ20およびリダクションギヤ19の互いの歯面が当接し、ピニオンギヤ20およびリダクションギヤ19の噛み合い部を介してピニオン軸18およびリダクションギヤ19の一方から他方に回転が伝達される。
本実施形態では、例えば車両が悪路を直進走行しているとき、すなわち、電動モータ12の出力がピニオン軸18に伝達されていない状態でリダクションギヤ19が微少な回転往復変位を生じているときに、ピニオンギヤ20およびリダクションギヤ19を介さずに第1の所定形状部32および第2の所定形状部34を介してリダクションギヤ19からピニオン軸18に回転が伝達されるように、ピニオン軸18に対する皿ばね27の付勢力が
設定されている。
上述のように、第1の所定形状部32と第2の所定形状部34とは、ピニオンギヤ20のピッチ円とリダクションギヤ19のピッチ円とが接する位置に相当する位置で接触しているので、第1の所定形状部32および第2の所定形状部34を介して伝達される回転の減速比は、ピニオンギヤ20およびリダクションギヤ19を介して伝達される回転の減速比と等しくなっている。したがって、第1の所定形状部32および第2の所定形状部34を介してリダクションギヤ19からピニオン軸18に回転が伝達されるときに、ピニオンギヤ20とリダクションギヤ19との噛み合い状態は、当該回転の伝達の前後において、一定に維持される。
すなわち、第1の所定形状部32および第2の所定形状部34を介してリダクションギヤ19からピニオン軸18に回転が伝達される前に、例えばピニオンギヤ20およびリダクションギヤ19の互いの歯面が接触していない状態であれば、この非接触状態が維持されたまま、第1の所定形状部32および第2の所定形状部34を介してリダクションギヤ19からピニオン軸18に回転が伝達される。
したがって、ピニオン軸18に電動モータ12からの出力が伝達されていない状態で、路面からの反力によってリダクションギヤ19が微少な回転往復変位を生じたときに、ピニオンギヤ20およびリダクションギヤ19を介さずに第1の所定形状部32および第2の所定形状部34を介してリダクションギヤ19からピニオン軸18に回転を伝達させることで、ピニオンギヤ20とリダクションギヤ19との噛み合い状態を維持することができる。これにより、ピニオンギヤ20の歯面とリダクションギヤ19の歯面との衝突が防止され、歯打ち音の発生が防止される。
また、本実施形態では、第1の所定形状部32および第2の所定形状部34がそれぞれ金属で形成されているので、両所定形状部32,34の少なくとも一方が例えば合成樹脂製である場合に比べて両所定形状部32,34の接触面にクリープ等が生じ難くなっており、長期に亘って両所定形状部32,34間の接触圧が適正に維持されるようになっている。したがって、第1の所定形状部32と第2の所定形状部34との間で生じる摩擦力の低下が長期に亘って防止され、両所定形状部32,34を介してリダクションギヤ19からピニオン軸18に確実に回転を伝達できるようになっている。また、第1の所定形状部32および第2の所定形状部34がそれぞれ金属で形成されているので、第1の所定形状部32と第2の所定形状部34との接触圧を高くすることができる。
さらに、本実施形態では、皿ばね27によって第1の所定形状部32を第2の所定形状部34に押し付けているので、ピニオン軸18とリダクションギヤ19との軸間距離(中心軸線L1と中心軸線L2との間の距離)が例えば温度変化によって微少量変化したり、当該軸間距離が各部品の組み合わせによって製品毎に微少量異なる場合であっても、当該軸間距離の変化等を皿ばね27の撓みよって吸収し、第1の所定形状部32と第2の所定形状部34との接触圧をほぼ一定に維持することができる。
すなわち、第1の所定形状部32と第2の所定形状部34との接触圧を例えば第2の所定形状部34に対する第1の所定形状部32の押付量によって管理する場合、上記軸間距離の変化等に対応することができず、当該押付量の変化に伴って第1の所定形状部32と第2の所定形状部34との接触圧が変化してしまう。
一方、本実施形態では、ピニオン軸18とリダクションギヤ19との軸間距離が微少量変化等しても、この軸間距離の変化等は皿ばね27の撓みよって吸収される。このとき、皿ばね27の撓み量が変化するので、ピニオン軸18に対する皿ばね27の付勢力も変化するのだが、上述のように、皿ばね27のばね定数が小さくされているので、当該付勢力の変化は極僅かである。したがって、ピニオン軸18に対する皿ばね27の付勢力の変化も極僅かであり、そのため、第1の所定形状部32と第2の所定形状部34との接触圧はほぼ一定に維持される。これにより、ピニオンギヤ20およびリダクションギヤ19を介さずに第1の所定形状部32および第2の所定形状部34を介してリダクションギヤ19からピニオン軸18に確実に回転が伝達されるようになっている。
なお、本実施形態では、皿ばね27によってピニオン軸18を軸方向X1に弾性的に付勢する場合について説明したが、本発明はこれに限られない。すなわち、皿ばね27以外の付勢部材によってピニオン軸18を弾性的に付勢してもよいし、皿ばね27等の付勢部材によってピニオン軸18をその径方向に弾性的に付勢して第1の所定形状部32と第2の所定形状部34とを所定の接触圧で接触させてもよい。
また、本実施形態では、第2の支軸22に第1の所定形状部32が設けられ、ダンピングローラ15に第2の所定形状部34が設けられている場合について説明したが、本発明はこれに限られない。すなわち、第2の支軸22に、ピニオン軸18の中心軸線L1を含む平面で切断した断面が凸湾曲面をなす第2の所定形状部が設けられ、ダンピングローラ15に、リダクションギヤ19の中心軸線L2を中心とし、軸方向下方に向かって先細りとなる円錐面をなす第1の所定形状部が設けられていてもよい。
図4は、本発明の他の実施形態に係る平行軸歯車機構13aの図解的な断面図である。また、図5は、本発明の他の実施形態に係るダンピングローラ115およびピニオン軸18の要部を、ピニオン軸18の中心軸線L1およびリダクションギヤ19の中心軸線L2を含む平面で切断した図解的な断面図である。この図4および図5において、上述の図2および図3に示された各部と同等の構成部分については、図2および図3と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
図4および図5を参照して、この図4および図5に示す実施形態が、図2および図3に示す実施形態と主に相違するのは、ダンピングローラ115の全体が金属製の皿ばねとなっており、このダンピングローラ115の弾性変形により生じる付勢力によって、ダンピングローラ115の外周部に設けられた第2の所定形状部134と第1の所定形状部32とが所定の接触圧で互いに金属接触していることにある。
ダンピングローラ115のばね定数は例えば小さくされており、微少な撓み量の変化では、ダンピングローラ115の付勢力が殆ど変化しないようになっている。また、第2の所定形状部134は、リダクションギヤ19の中心軸線L2を含む平面で切断した断面(例えば図4および図5に示す断面)が凸湾曲面となっている。ダンピングローラ115は、第2の所定形状部134が所定の押圧力で第1の所定形状部32に押し付けられるように弾性変形した状態で、複数の連結ボルト33によってリダクションギヤ19の一端面19a(図4では下端面)に連結されている。ダンピングローラ115は、同行回転可能に、且つ、同軸的にリダクションギヤ19に連結されている。
第1の所定形状部32と第2の所定形状部134とは互いに接触点P2で点接触しており、この接触位置は、ピニオン軸18の中心軸線L1およびリダクションギヤ19の中心軸線L2に直交する方向(図4および図5では左右方向)に関して、ピニオンギヤ20のピッチ円とリダクションギヤ19のピッチ円とが接する位置と等しくなっている。
図5に示すように、ダンピングローラ115の付勢力F2の分力F21は、第1の所定形状部32に対して垂直に作用している。これにより、第1の所定形状部32と第2の所定形状部134との間に所定の接触圧が発生しており、ピニオン軸18とリダクションギヤ19とが相対回転するときに、第1の所定形状部32と第2の所定形状部134との間に所定の摩擦力が働くようになっている。
本実施形態では、皿ばね27が設けられていないので、上述の実施形態に比べて部品点数が削減されている。また、上述の実施形態と同様に、ピニオンギヤ20およびリダクションギヤ19を介さずに第1の所定形状部32および第2の所定形状部134を介してリダクションギヤ19からピニオン軸18に回転を伝達できるようになっている。これにより、ピニオンギヤ20およびリダクションギヤ19の互いの歯面の衝突による歯打ち音の発生が防止されている。
また、ピニオン軸18とリダクションギヤ19との軸間距離が微少量変化しても、この軸間距離の変化はダンピングローラ115の撓みよって吸収され、第1の所定形状部32と第2の所定形状部134との接触圧がほぼ一定に維持されるようになっている。
なお、本実施形態では、第2の支軸22に第1の所定形状部32が設けられ、ダンピングローラ115の外周面に第2の所定形状部134が設けられている場合について説明したが、本発明はこれに限られない。すなわち、第2の支軸22に、ピニオン軸18の中心軸線L1を含む平面で切断した断面が凸湾曲面をなす第2の所定形状部が設けられ、ダンピングローラ115に、リダクションギヤ19の中心軸線L2を中心とし、軸方向下方に向かって先細りとなる円錐面をなす第1の所定形状部が設けられていてもよい。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。 図1の一部を拡大した図である。 ダンピングローラおよびピニオン軸の要部を、ピニオン軸の中心軸線およびリダクションギヤの中心軸線を含む平面で切断した図解的な断面図である。 本発明の他の実施形態に係る平行軸歯車機構の図解的な断面図である。 本発明の他の実施形態に係るダンピングローラおよびピニオン軸の要部を、ピニオン軸の中心軸線およびリダクションギヤの中心軸線を含む平面で切断した図解的な断面図である。
符号の説明
1・・・電動パワーステアリング装置、12・・・電動モータ、13,13a・・・平行軸歯車機構、14・・・減速機、15・・・ダンピングローラ(同行回転部材)、19・・・リダクションギヤ(従動ギヤ)、19a・・・一端面(従動ギヤの端面)、20・・・ピニオンギヤ(駆動ギヤ)、22・・・第2の支軸(駆動ギヤの支軸)、27・・・皿ばね(付勢部材)、32・・・第1の所定形状部、34・・・第2の所定形状部、115・・・ダンピングローラ(同行回転部材)、134・・・第2の所定形状部、L1,L2・・・中心軸線

Claims (3)

  1. 操舵補助用の電動モータの出力回転を減速するための平行軸歯車機構を備え、
    その平行軸歯車機構は、互いに噛み合う駆動ギヤおよび従動ギヤを含む減速機と、
    従動ギヤの端面に同行回転可能に設けられ、従動ギヤとは同心の環状をなす同行回転部材とを備え、
    駆動ギヤの支軸および上記同行回転部材の何れか一方の外周に設けられた第1の所定形状部と、他方の外周に設けられた第2の所定形状部とが金属接触しており、
    第1の所定形状部は、上記支軸および同行回転部材の上記何れか一方の中心軸線を中心とする円錐面を含み、
    第2の所定形状部は、上記支軸および同行回転部材の上記他方の中心軸線を含む断面において凸湾曲面を含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 請求項1において、上記支軸を軸方向に弾性的に付勢する付勢部材を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 請求項1において、上記第2の所定形状部が形成された上記支軸および同行回転部材の上記他方は、皿ばねを含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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