JP2009029090A - 防水構造体及びその製造方法 - Google Patents
防水構造体及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009029090A JP2009029090A JP2007198092A JP2007198092A JP2009029090A JP 2009029090 A JP2009029090 A JP 2009029090A JP 2007198092 A JP2007198092 A JP 2007198092A JP 2007198092 A JP2007198092 A JP 2007198092A JP 2009029090 A JP2009029090 A JP 2009029090A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- waterproof layer
- composition
- protective
- group
- monomer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Abstract
【解決手段】基層の表面に、プライマー層、防水層及び保護防水層を、この順に備える防水構造体の製造方法において、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有するビニル重合体と、脂環基を有する単官能重合性不飽和単量体[m1]と、単官能の重合性不飽和単量体[m2](但し、上記単量体[m1]を除く)及び/又は2官能の重合性不飽和単量体[m3]とを、各々、所定の割合で含有する組成物を用いて、保護防水層を形成する。
【選択図】図1
Description
本発明の目的は、建造物の床面等に好適であり、耐衝撃性(耐繰り返し疲労性)及び防水性に優れる防水構造体、並びに、積層用の組成物が硬化性に優れることから、気温等の施工条件に左右されることなく施工時間の短縮化を図ることができ、また、塗料に残存する単量体による施工時の臭気を問題にすることなく、耐衝撃性(耐繰り返し疲労性)、追従性及び防水性に優れる防水構造体を製造する方法を提供することにある。
1.プライマー層、防水層及び保護防水層を、この順に備える防水構造体の製造方法において、上記保護防水層は、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有するビニル重合体と、脂環基を有する単官能重合性不飽和単量体[m1]と、単官能の重合性不飽和単量体[m2](但し、上記単量体[m1]を除く。)及び/又は2官能の重合性不飽和単量体[m3]とを含む組成物により形成され、上記組成物に含有される上記ビニル重合体の含有量は、該ビニル重合体、上記単量体[m1]、[m2]及び[m3]の合計を100質量%とした場合に5〜40質量%であり、且つ、上記脂環基を有する単官能重合性不飽和単量体[m1]の含有量は、該単量体[m1]、上記単量体[m2]及び[m3]の合計を100質量%とした場合に50〜90質量%であることを特徴とする防水構造体の製造方法。
2.上記単官能の重合性不飽和単量体[m2]及び上記2官能の重合性不飽和単量体[m3]の少なくとも一方は、アルキレンオキサイドからなる繰り返し単位を含む上記1に記載の防水構造体の製造方法。
3.上記保護防水層は、上記組成物からなる塗膜の内部に補強材を埋設させて形成される上記1又は2に記載の防水構造体の製造方法。
4.上記補強材がシート状体である上記3に記載の防水構造体の製造方法。
5.上記防水層は、アクリル重合体、ゴムアスファルト、酢酸ビニル重合体、エチレン・酢酸ビニル重合体、エポキシ樹脂、及び、スチレン・ブタジエン重合体から選ばれた少なくとも1種と、無機質水硬性物質とを含む水性エマルション組成物から形成される上記1乃至4のいずれかに記載の防水構造体の製造方法。
6.上記防水層は、上記水性エマルション組成物からなる塗膜の内部に補強材を埋設させて形成される上記5に記載の防水構造体の製造方法。
7.上記補強材が網状体である上記6に記載の防水構造体の製造方法。
8.上記1乃至7のいずれかに記載の防水構造体の製造方法により形成されたことを特徴とする防水構造体。
上記単官能の重合性不飽和単量体[m2]及び上記2官能の重合性不飽和単量体[m3]の少なくとも一方が、アルキレンオキサイドからなる繰り返し単位を含む場合には、保護防水層の形成性並びに得られる防水構造体の耐衝撃性(耐繰り返し疲労性)、追従性及び防水性に優れる。
上記防水層が、水性エマルション組成物により形成された場合には、得られる防水構造体の追従性に特に優れる。
本発明の防水構造体は、耐衝撃性(耐繰り返し疲労性)及び追従性(復元性)に優れることから、ひび割れ等が抑制され、その結果、防水性に優れる。また、防水層及び保護防水層を含む積層構造の機械的強度に優れるため、傘の先端、靴のヒールの先端等による耐傷付き性、耐突刺抵抗性に優れ、保護防水層の表面が損傷した場合においても、漏水を抑制することができる。
尚、このプライマー層形成用組成物は、水系組成物、有機溶剤系組成物及び無溶剤系組成物のいずれでもよい。
上記エポキシ化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ヘキサヒドロフタル酸グリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化大豆油等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ポリアミン化合物としては、脂肪族ポリアミン、脂環式ポリアミン、ポリアミドポリアミン等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記エポキシ樹脂組成物は、必要に応じて、シランカップリング剤、希釈剤等、上記添加剤を含有したものとすることができる。
上記シランカップリング剤としては、エチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等のシラン化合物等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ヒドロキシル基を有するエチレン性不飽和化合物としては、後述する保護防水層形成用組成物に含有されるビニル重合体の形成成分「ヒドロキシル基を有する不飽和化合物」として例示する化合物を用いることができる。
上記ヒドロキシル基を有するエチレン性不飽和化合物を含む単量体を用いてなる重合体としては、ヒドロキシル基を有するアクリル重合体、ヒドロキシル基を有するメタクリル重合体等が挙げられる。
上記有機ポリイソシアネートとしては、2個以上のイソシアネート基を有するものであれば、脂肪族化合物、脂環族化合物及び芳香族化合物のいずれでもよい。
上記有機ポリイソシアネートの含有量は、このイソシアネートのイソシアネート基のモル数と、上記エチレン性不飽和化合物のヒドロキシル基のモル数、上記単量体を用いてなる重合体のヒドロキシル基のモル数、必要に応じて用いられるポリオール等のヒドロキシル基のモル数の和との比NCO/OHが、通常、0.5〜2となるように、選択される。
上記多価アルコールは、飽和化合物及び不飽和化合物のいずれでもよく、更に、脂肪族化合物、脂環族化合物及び芳香族化合物のいずれでもよい。
その後、プライマー層形成用組成物からなる塗膜の乾燥が行われ、プライマー層(硬化皮膜)が得られる。乾燥温度は、通常、−10℃〜50℃である。
上記プライマー層形成工程において形成される上記プライマー層の厚さは、通常、10〜200μmである。ただし、基層が多孔質である場合、プライマー成分が基層の内部に浸透するために基層表面に設計された厚さの被膜を形成しない場合もある。
上記プライマー層形成用組成物の塗布に要する時間は、通常、1分間/m2程度であり、乾燥のために放置する時間は、通常、0.5〜24時間程度である。
上記プライマー層形成用組成物の塗膜の乾燥を、指触等により確認した後、防水層形成工程へと進められる。
尚、この防水層形成用組成物は、水系組成物、有機溶剤系組成物及び無溶剤系組成物のいずれでもよいが、好ましくは水系組成物であり、より好ましくは、アクリル重合体、ゴムアスファルト、酢酸ビニル重合体、エチレン・酢酸ビニル重合体、エポキシ樹脂、及び、スチレン・ブタジエン重合体から選ばれた少なくとも1種を含む水性エマルション組成物である。
上記単量体(a2)としては、N−メチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−エトキシメチルメタクリルアミド、N−ブトキシメチルメタクリルアミド、上記単量体(a1)以外のアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、芳香族ビニル化合物、脂環族ビニル化合物、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物、酸無水物基を有するエチレン性不飽和化合物、アルコキシ基を有するエチレン性不飽和化合物、アミノ基を有するエチレン性不飽和化合物、アミド基を有するエチレン性不飽和化合物、スルホン酸基を有するエチレン性不飽和化合物、ニトリル基を有する不飽和化合物、アルコキシポリアルキレングリコールのモノアクリル酸エステル又はモノメタクリル酸エステル、ビニルエステル等が挙げられる。これらは、組み合わせて用いることができる。
カチオン性界面活性剤としては、トリメチルオクタデシルアンモニウムクロライド、トリメチルドデシルアンモニウムクロライド、トリメチルヘキサデシルアンモニウムクロライド、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、トリメチルステアリルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩;ジメチルオクチルアミン、ジメチルデシルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルミリスチルアミン、ジメチルパルミチルアミン、ジメチルステアリルアミン、ジメチルオレイルアミン、トリオクチルアミン、N−メチルモルフォリン、ジメチルベンジルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン等の3級アミン等が挙げられる。
また、ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンのアルキル又はアルキルフェノールエーテル;ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート等のソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;ポリエチレングリコール脂肪酸エステル;グリセリンモノ脂肪酸エステル等が挙げられる。
上記のうち、好ましい界面活性剤は、HLB15以上のポリエチレンオキサイド系ノニオン性界面活性剤である。
上記界面活性剤の使用量は、エマルションの重合体固形分に対して、通常、1〜5質量%である。
上記無機質水硬性物質としては、アルミナセメント、普通ポルトランドセメント、早強セメント、高炉セメント、ホワイトセメント、シリカセメント、フライアッシュセメント等が挙げられる。これらのうち、アルミナセメントが好ましい。
上記無機質水硬性物質の含有量は、上記アクリル重合体の固形分100質量部に対して、好ましくは10〜200質量部、更に好ましくは20〜70質量部である。上記無機質水硬性物質の含有量がこの範囲にあることにより、防水層形成用組成物の乾燥速度が十分であり、硬化皮膜の柔軟性に優れる。
尚、上記アスファルトは、プロセスオイル、潤滑油等のオイルや、アンスラセンオイル、パイン油、クレオソート油等が少量添加されたものを用いることができる。また、老化防止剤が添加されたものを用いることもできる。
上記乳化剤としては、公知のものを用いることができ、アニオン性、ノニオン性、カチオン性又は両性の界面活性剤、ポリビニルアルコール等の保護コロイド等が挙げられる。
その後、防水層形成用組成物による塗膜の乾燥が行われ、皮膜が得られる。乾燥温度は、通常、−10℃〜50℃である。
尚、防水構造体の耐衝撃性(耐繰り返し疲労性)を向上させるため、この防水層は、シート状体、網状体、線状体等の補強材が埋設された皮膜であることが好ましい。これらのうち、特に好ましくは網状体である。これらの補強材の構成材料は、特に限定されないが、例えば、ガラス繊維、高分子(ポリエステル、ポリアミド、ビニロン、フェノール、ポリオレフィン、アラミド等)等とすることができる。このような態様とする方法としては、上記防水層形成工程において、プライマー層の表面に網状体を敷設した後、防水層形成用組成物を塗工し、乾燥する方法;防水層形成用組成物を塗工後、その乾燥前に網状体、線状体等の補強材を設置し、重力によって塗膜内部に位置させ、乾燥する方法;防水層形成用組成物を塗工後、その乾燥前にシート状体等の補強材を設置し、再度、防水層形成用組成物を塗工し、乾燥する方法等が挙げられる。
上記防水層形成工程において、防水層の塗布に要する時間は、2〜3分間/m2程度であり、乾燥又は硬化のための放置時間は、通常、2〜12時間である。
上記防水層形成用組成物の塗膜の乾燥を、指触等により確認した後、保護防水層形成工程へと進められる。
また、上記ビニル重合体の数平均分子量(Mn)は、好ましくは1,000〜20,000である。尚、上記Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、テトラヒドロフラン溶媒を用いて測定することができる。
(1)カルボキシル基又は酸無水物基を有する重合体と、エポキシ基、ヒドロキシル基又はアミノ基を有する不飽和単量体との反応
(2)エポキシ基を有する重合体と、カルボキシル基又はアミノ基を有する不飽和単量体との反応
(3)イソシアネート基を有する重合体と、ヒドロキシル基又はアミノ基を有する不飽和単量体との反応
(4)エステル基を有する重合体と、ヒドロキシル基を有する不飽和単量体との反応
(5)ヒドロキシル基を有する重合体と、カルボキシル基、酸無水物基、アミノ基、エステル基又はイソシアネート基を有する不飽和単量体との反応
尚、第1の反応性基を有する変性前駆体(ビニル重合体)は、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、イソシアネート基、エステル基、ヒドロキシル基、アミノ基等を有する不飽和化合物を含む単量体(第1の反応性基を有する単量体)を用いて、公知の方法により得られたものとすることができる。
カルボキシル基を有する不飽和化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、4−ビニル安息香酸等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
酸無水物基を有する不飽和化合物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
エポキシ基を有する不飽和化合物としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸3,4−オキシシクロヘキシル、メタクリル酸3,4−オキシシクロヘキシル、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエーテル等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
イソシアネート基を有する不飽和化合物としては、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、3−アクリロイルオキシプロピルイソシアネート、4−アクリロイルオキシブチルイソシアネート、6−アクリロイルオキシヘキシルイソシアネート、8−アクリロイルオキシオクチルイソシアネート、10−アクリロイルオキシデシルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、3−メタクリロイルオキシプロピルイソシアネート、4−メタクリロイルオキシブチルイソシアネート、6−メタクリロイルオキシヘキシルイソシアネート、8−メタクリロイルオキシオクチルイソシアネート、10−メタクリロイルオキシデシルイソシアネート等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
エステル基を有する不飽和化合物としては、上記のアクリル酸アルキルエステル及びメタクリル酸アルキルエステルのほか、アクリル酸n−ドデシル、アクリル酸n−ヘキサデシル、アクリル酸n−オクタデシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸n−ドデシル、メタクリル酸n−ヘキサデシル、メタクリル酸n−オクタデシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
ヒドロキシル基を有する不飽和化合物としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート等のヒドロキシアルキルアクリレート;2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等のヒドロキシアルキルメタクリレート;ペンタエリスリトールトリアクリレート、グリセリンモノアクリレート等の多価アルコールのモノ又はポリアクリレート;ペンタエリスリトールトリメタクリレート、グリセリンモノメタクリレート等の多価アルコールのモノ又はポリメタクリレート;ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリブチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールポリブチレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールポリブチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールポリブチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリブチレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコールポリブチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールポリブチレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールポリブチレングリコールモノメタクリレート等のポリアルキレングリコール(アルキレングリコール単位数は、2以上。)のモノアクリル酸エステル又はモノメタクリル酸エステル;シクロヘキセンオキシドとアクリル酸との付加物等のエポキシドと、アクリル酸との付加物;シクロヘキセンオキシドとメタクリル酸との付加物等のエポキシドと、メタクリル酸との付加物、ヒドロキシスチレン、ヒドロキシ−α−メチルスチレン、p−ビニルベンジルアルコール、イソプロペニルフェノール、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N−ヒドロキシメチルメタクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミド、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミド等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
アミノ基を有する不飽和化合物としては、ジメチルアミノメチルアクリレート、ジエチルアミノメチルアクリレート、2−ジメチルアミノエチルアクリレート、2−ジエチルアミノエチルアクリレート、2−(ジ−n−プロピルアミノ)エチルアクリレート、2−ジメチルアミノプロピルアクリレート、2−ジエチルアミノプロピルアクリレート、2−(ジ−n−プロピルアミノ)プロピルアクリレート、3−ジメチルアミノプロピルアクリレート、3−ジエチルアミノプロピルアクリレート、3−(ジ−n−プロピルアミノ)プロピルアクリレート等のジアルキルアミノアルキルアクリレート;ジメチルアミノメチルメタクリレート、ジエチルアミノメチルメタクリレート、2−ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−ジエチルアミノエチルメタクリレート、2−(ジ−n−プロピルアミノ)エチルメタクリレート、2−ジメチルアミノプロピルメタクリレート、2−ジエチルアミノプロピルメタクリレート、2−(ジ−n−プロピルアミノ)プロピルメタクリレート、3−ジメチルアミノプロピルメタクリレート、3−ジエチルアミノプロピルメタクリレート、3−(ジ−n−プロピルアミノ)プロピルメタクリレート等のジアルキルアミノアルキルメタクリレート等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
尚、第1の反応性基を有する重合前駆体(ビニル重合体)の製造方法について、特に好ましい方法は、特表昭57−502171号公報、特開昭59−6207号公報、特開昭60−215007号公報等に開示された方法である。即ち、加圧可能な反応器を有機溶媒で満たし、加圧下で所定温度に設定した後、第1の反応性基を有する単量体と、必要に応じて用いられる他の単量体とからなる単量体、又は、該単量体及び重合溶媒の混合物からなる原料成分を一定の供給速度で反応器へ供給し、該原料成分の供給量に見合う量の反応液を抜き出す方法が挙げられる。
上記単量体[m1]としては、単環型脂環式炭化水素基を有する化合物、及び、多環型脂環式炭化水素基を有する化合物のいずれでもよく、また、これらの組合せであってもよい。
上記構造を含む化合物としては、アクリル酸シクロペンチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、アクリル酸シクロヘキセニル、アクリル酸シクロヘキセニルメチル、アクリル酸シクロヘキセニルエチル、メタクリル酸シクロペンチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキセニル、メタクリル酸シクロヘキセニルメチル、メタクリル酸シクロヘキセニルエチル等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記構造を含む化合物としては、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸アダマンチル、アクリル酸3,5−ジメチルアダマンチル、アクリル酸トリシクロデカニル、アクリル酸ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、アクリル酸ビシクロ[2.2.2]オクチル、アクリル酸1−トリシクロ[3.3.1.13,7]デカニル、アクリル酸9−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニル、アクリル酸テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカニル、アクリル酸ジシクロペンタニル、アクリル酸ジシクロペンテニル、アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、アクリル酸ジシクロペンテニルオキシプロピル、アクリル酸ノルボルネニルメチル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸アダマンチル、メタクリル酸3,5−ジメチルアダマンチル、メタクリル酸トリシクロデカニル、メタクリル酸ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、メタクリル酸ビシクロ[2.2.2]オクチル、メタクリル酸1−トリシクロ[3.3.1.13,7]デカニル、メタクリル酸9−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニル、メタクリル酸テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカニル、メタクリル酸ジシクロペンタニル、メタクリル酸ジシクロペンテニル、メタクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、メタクリル酸ジシクロペンテニルオキシプロピル、メタクリル酸ノルボルネニルメチル等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記単官能の重合性不飽和単量体[m2]としては、アルキレンオキサイドからなる繰り返し単位を含む不飽和化合物等が好ましく用いられる。
このアルキレンオキサイドからなる繰り返し単位を含む不飽和化合物としては、アルキレンオキサイド変性フェノール類のアクリレート及びメタクリレート、アルキレンオキサイド変性脂肪族アルコールのアクリレート及びメタクリレート等が挙げられる。
アルキレンオキサイド変性脂肪族アルコールのアクリレートとしては、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート等が挙げられる。
また、アルキレンオキサイド変性脂肪族アルコールのメタクリレートとしては、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート等が挙げられる。
アルキレングリコールジアクリレートとしては、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート等が挙げられる。ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート等のポリエチレングリコールジメタクリレート等も使用できる。
3個以上のヒドロキシル基を有するアルコールのジアクリレートとしては、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート等が挙げられる。
上記保護防水層形成用組成物は、上記単量体[m2]及び[m3]のうち、少なくとも単量体[m3]を含むことが好ましい。
上記レドックス開始剤が、有機過酸化物を含む場合、この有機過酸化物は、不活性の液体に溶解又は分散させたもの、あるいは、粉体に担持させて濃度を70質量%以下、特に20〜60質量%としたものを用いることが好ましい。後者の場合、結晶水を有する無機粉体で表面処理された過酸化ベンゾイルを用いると、硬化性及び安全性に優れ、好ましい。尚、上記無機粉体としては、第二リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム等が挙げられる。
第三級アミンとしては、窒素原子に少なくとも1個の芳香族残基が直接結合している化合物及びその誘導体が好ましく、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジエチル−p−トルイジン等の化合物及びその誘導体が挙げられる。特に好ましくは、水酸基を1個以上有する第三級アミンであり、N,N−ジ(β−ヒドロキシエチル)−アニリン、N−メチル−N−ヒドロキシエチルアニリン、N−エチル−N−β―ヒドロキシエチル−アニリン、N,N−ジ(β―ヒドロキシエチル)−m−トルイジン、N,N−ジ(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、N−メチル−N−β−ヒドロキシエチル−m−トルイジン、N−エチル−N−β−ヒドロキシエチル−m−トルイジン、N,N−ジ(β−ヒドロキシエチル)−m−クロロアニリン等が挙げられる。
上記ワックスの含有量は、上記アクリロイル基又はメタクリロイル基を有するビニル重合体、上記単量体[m1]、[m2]及び[m3]の合計を100質量部とした場合に、好ましくは0.1〜5質量部であり、より好ましくは0.2〜3質量部である。
高級脂肪酸の金属塩としては、ナフテン酸、オクテン酸等の多価金属塩等が挙げられ、多価金属としては、カルシウム、銅、ジルコニウム、マンガン、コバルト、鉛、鉄、バナジウム等が挙げられる。好ましい化合物は、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛、オクテン酸コバルト、オクテン酸鉛等である。
アセチルアセトンの錯体としては、コバルトアセチルアセテート、マンガンアセチルアセテート等が挙げられる。
上記多価金属塩の含有量は、上記アクリロイル基又はメタクリロイル基を有するビニル重合体、上記単量体[m1]、[m2]及び[m3]の合計を100質量部とした場合に、好ましくは0.01〜5質量部である。
上記レベリング剤としては、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、アクリル共重合体等を含む組成物等が挙げられる。このレベリング剤の含有量は、上記アクリロイル基又はメタクリロイル基を有するビニル重合体、上記単量体[m1]、[m2]及び[m3]の合計を100質量部とした場合に、好ましくは0.0001〜10質量部である。
上記重合禁止剤としては、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル等が挙げられる。この重合禁止剤の含有量は、上記アクリロイル基又はメタクリロイル基を有するビニル重合体、上記単量体[m1]、[m2]及び[m3]の合計を100質量部とした場合に、好ましくは0.0001〜10質量部である。
上記充填剤としては、硫酸バリウム、酸化珪素、タルク、マイカ、カオリンクレー、炭酸カルシウム等が挙げられる。この充填剤の含有量は、上記アクリロイル基又はメタクリロイル基を有するビニル重合体、上記単量体[m1]、[m2]及び[m3]の合計を100質量部とした場合に、好ましくは1,000質量部以下、より好ましくは1〜700質量部である。
天然骨材としては、砂、石、岩等の無機物を粉砕してなるものが挙げられる。
また、人工骨材としては、ガラスビーズ、ガラス製品(板ガラス、ガラス瓶等)を粉砕してなるもの、産業廃棄物を加工してなるもの等が挙げられる。
尚、上記骨材は、着色されていてもよい。
上記骨材の形状は、球状、略球状、扁平状、多面体、不定形状等とすることができ、均一であっても不均一であってもよい。
また、上記骨材の粒径は、目的に応じて選択すれば良いが、施工性、硬化皮膜の表面平滑性等を考慮すると、好ましくは0.03〜10mmである。
上記骨材の含有量は、上記アクリロイル基又はメタクリロイル基を有するビニル重合体、上記単量体[m1]、[m2]及び[m3]の合計を100質量部とした場合に、好ましくは1,000質量部以下、より好ましくは、1〜1,000質量部である。
その後、保護防水層形成用組成物による塗膜の乾燥が行われ、硬化皮膜が得られる。乾燥温度は、通常、−10℃〜50℃である。
尚、防水構造体の耐衝撃性(耐繰り返し疲労性)を向上させるため、この保護防水層は、シート状体、網状体、線状体等の補強材が埋設された硬化皮膜であることが好ましい。これらのうち、特に好ましくはシート状体であり、織布、不織布、マット等を用いることができる。これらの補強材の構成材料は、特に限定されないが、例えば、ガラス繊維、高分子(ポリエステル、ポリアミド、ビニロン、フェノール、ポリオレフィン、アラミド等)等とすることができる。このような態様とする方法としては、上記保護防水層形成工程において、保護防水層形成用組成物を塗工後、その硬化前にシート状体等の補強材を敷設し、再度、保護防水層形成用組成物を塗工し、硬化する方法等が挙げられる。
上記保護防水層形成工程において、保護防水層の塗布に要する時間は、通常、2〜3分間程度であり、硬化のための放置時間は、通常、0.5〜3時間程度である。
上記保護防水層形成用組成物の塗膜の硬化を、指触等により確認した後、必要に応じて、保護層形成工程へと進められる。
尚、この保護層形成用組成物は、水系組成物、有機溶剤系組成物及び無溶剤系組成物のいずれでもよい。
その後、保護層形成用組成物による塗膜の乾燥が行われ、硬化皮膜が得られる。乾燥温度は、通常、−10℃〜50℃である。
上記保護層形成工程において、保護層の塗布に要する時間は、通常、1分間程度であり、乾燥又は硬化のための放置時間は、通常、0.5〜2時間程度である。
1−1.ビニル重合体の製造
2段階の工程をもって、ビニル重合体を製造した。
第1工程は、変性前のビニル重合体前駆体を製造するための重合工程である。第1工程における製造原料は次の通りである。即ち、単量体は、アクリル酸シクロヘキシル16部、アクリル酸n−ブチル51部及びアクリル酸12部であり、重合開始剤は、ジ−tert−ブチルパーオキシド0.7部であり、有機溶剤は、メチルエチルケトン21部である。
また、第2工程は、変性前のビニル重合体前駆体にアクリロイル基又はメタクリロイル基(以下、「(メタ)アクリロイル基」ともいう。)を導入する工程であり、(メタ)アクリロイル基導入のための代表的な原料は、メタクリル酸グリシジルである。
尚、第2工程において、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレートは反応溶媒として反応液の低粘度化に寄与している。
調製例1
上記組成物D−1を30部(ビニル重合体C−1及びジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレートを、それぞれ、約18部及び約12部含有する)と、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート50部と、EO変性ビスフェノールAジメタクリレート(商品名「FA321M」、日立化成社製)20部と、融点が50〜52℃であるパラフィンワックス0.5部と、N−エチル−N−β−ヒドロキシエチル−m−トルイジン0.5部とを、温度60℃で30分間撹拌し、(メタ)アクリロイル基を有するビニル重合体及び単量体を主成分とする保護防水層形成用組成物[S1]を得た。この組成物[S1]について、20℃の温度における粘度をB型粘度計(No.2ローター、20rpm)により測定したところ、300mPa・sであった。組成物[S1]は、実質的に有機溶剤等の揮発性成分を含有していない。
上記組成物D−1を15部と、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート50部と、上記EO変性ビスフェノールAジメタクリレート35部と、上記パラフィンワックス0.5部と、N−エチル−N−β−ヒドロキシエチル−m−トルイジン0.5部とを用いた以外は、調製例1と同様にして、(メタ)アクリロイル基を有するビニル重合体及び単量体を主成分とする保護防水層形成用組成物[S2]を得た。粘度は、200mPa・sであった。
上記組成物D−1を15部と、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート68部と、上記EO変性ビスフェノールAジメタクリレート17部と、上記パラフィンワックス0.5部と、N−エチル−N−β−ヒドロキシエチル−m−トルイジン0.5部とを用いた以外は、調製例1と同様にして、(メタ)アクリロイル基を有するビニル重合体及び単量体を主成分とする保護防水層形成用組成物[S3]を得た。粘度は、200mPa・sであった。
上記組成物D−1を30部と、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート35部と、上記EO変性ビスフェノールAジメタクリレート35部と、上記パラフィンワックス0.5部と、N−エチル−N−β−ヒドロキシエチル−m−トルイジン0.5部とを用いた以外は、調製例1と同様にして、(メタ)アクリロイル基を有するビニル重合体及び単量体を主成分とする保護防水層形成用組成物[S4]を得た。粘度は、300mPa・sであった。
上記組成物D−1を30部と、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート63部と、上記EO変性ビスフェノールAジメタクリレート7部と、上記パラフィンワックス0.5部と、N−エチル−N−β−ヒドロキシエチル−m−トルイジン0.5部とを用いた以外は、調製例1と同様にして、(メタ)アクリロイル基を有するビニル重合体及び単量体を主成分とする保護防水層形成用組成物[S5]を得た。粘度は、300mPa・sであった。
上記組成物D−1を40部と、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート30部と、上記EO変性ビスフェノールAジメタクリレート30部と、上記パラフィンワックス0.5部と、N−エチル−N−β−ヒドロキシエチル−m−トルイジン0.5部とを用いた以外は、調製例1と同様にして、(メタ)アクリロイル基を有するビニル重合体及び単量体を主成分とする保護防水層形成用組成物[S6]を得た。粘度は、400mPa・sであった。
上記組成物D−1を40部と、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート48部と、上記EO変性ビスフェノールAジメタクリレート12部と、上記パラフィンワックス0.5部と、N−エチル−N−β−ヒドロキシエチル−m−トルイジン0.5部とを用いた以外は、調製例1と同様にして、(メタ)アクリロイル基を有するビニル重合体及び単量体を主成分とする保護防水層形成用組成物[S7]を得た。粘度は、400mPa・sであった。
ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート100部と、上記パラフィンワックス0.5部と、N−エチル−N−β−ヒドロキシエチル−m−トルイジン0.5部とを用いた以外は、調製例1と同様にして比較用の保護防水層形成用組成物[S8]を得た。粘度は、100mPa・sであった。
上記EO変性ビスフェノールAジメタクリレート100部と、上記パラフィンワックス0.5部と、N−エチル−N−β−ヒドロキシエチル−m−トルイジン0.5部とを用いた以外は、調製例1と同様にして比較用の保護防水層形成用組成物[S9]を得た。粘度は、500mPa・sであった。
ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート50部と、上記EO変性ビスフェノールAジメタクリレート50部と、上記パラフィンワックス0.5部と、N−エチル−N−β−ヒドロキシエチル−m−トルイジン0.5部とを用いた以外は、調製例1と同様にして比較用の保護防水層形成用組成物[S10]を得た。粘度は、300mPa・sであった。
上記組成物D−1を5部と、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート47.5部と、上記EO変性ビスフェノールAジメタクリレート47.5部と、上記パラフィンワックス0.5部と、N−エチル−N−β−ヒドロキシエチル−m−トルイジン0.5部とを用いた以外は、調製例1と同様にして、比較用の保護防水層形成用組成物[S11]を得た。粘度は、350mPa・sであった。
上記組成物D−1を70部と、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート30部と、上記EO変性ビスフェノールAジメタクリレート10部と、上記パラフィンワックス0.5部と、N−エチル−N−β−ヒドロキシエチル−m−トルイジン0.5部とを用いた以外は、調製例1と同様にして、比較用の保護防水層形成用組成物[S12]を得た。粘度は、600mPa・sであった。
実施例1
防水構造体の製造を、温度20℃の条件下で行った。
基層として、スレート板(300×300×3mm)の表面に、固形分30%の2液反応硬化型有機溶剤系エポキシ樹脂組成物(商品名「アロン強化プライマー」、東亞合成株式会社製)を、刷毛により塗布した(塗布量0.2kg/m2)。その後、2時間自然乾燥した。(プライマー層形成工程)。尚、プライマーはスレート板に浸透するため塗布された量に相当する厚さの皮膜がスレート板の表面に形成されるわけではない。
次いで、上記プライマー層の表面に、ポリエステル繊維メッシュ(商品名「アロンメッシュ」、東亞合成株式会社製)を配置し、このメッシュが埋設されるように、固形分75%の2成分反応型アクリルゴム水性エマルション組成物「アロンコートSQ」(アルミナセメントを含む。東亞合成株式会社製、アロンコートは登録商標)を流し、ローラーにより塗布した(組成物の塗布量1.0kg/m2)。その後、自然乾燥させ(24時間)、厚さ500μmの防水層を形成した(防水層形成工程)。尚、この2成分反応型アクリルゴム組成物を硬化させて得られる皮膜の伸び率を、JIS A6021−2000 「建築用塗膜防水材 6.3引張性能」に準拠した方法で測定したところ、温度20℃で450%であった。
次いで、上記保護防水層の表面に、2液反応硬化型有機溶剤系アクリルウレタン樹脂塗料(商品名「ネオペイントウレタン#8000」、亜細亜工業株式会社製)を、刷毛により塗布した(塗布量0.2kg/m2)。その後、自然乾燥させ(1時間)、厚さ60μmの保護層を形成し(保護層形成工程)、防水構造体を得た。尚、この2液反応硬化型有機溶剤系アクリルウレタン樹脂塗料を硬化させて得られる皮膜の伸び率を、JIS A6021−2000 「建築用塗膜防水材 6.3引張性能」に準拠した方法で測定したところ、温度20℃で50%であった。
防水構造体の製造時間の合計は48時間であった。
(1)繰り返し疲労性
図1に示す試験体を作製し、評価した。
2枚のフレキシブル板(160×70×8mm)21及び22を長手方向に10mmの間隔を空けて並べ、該間隔にシーリング材31を打設した。その後、上記と同様にして、2枚のスレート板にまたがるように、プライマー層、防水層、保護防水層及び保護層を順次形成した(図1参照)。
次いで、フレキシブル板22を固定した状態で、フレキシブル板21を連続的に、上下方向に0.7mmずつ変位させる疲労試験を、−10℃で6,000回、その後、20℃で6,000回、更に80℃で6,000回行い、終了後の試験体の外観を観察した。
○;フレキシブル板21及び22の表面に形成された積層物の破断は見られなかった
△;ヘアークラックが見られた。
×;完全に破断した。
(2)作業性
プライマー層、防水層、保護防水層及び保護層を順次形成した際の放置時間を含めた合計の施工時間を計測した。
(3)臭気
保護防水層形成用組成物の調製に用いた単量体の臭い(残留している単量体による臭い)を、人による官能試験に供した。
○;全くなし。
×;刺激臭あり。
保護防水層形成工程において、FRP用クロスを用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして防水構造体を得た。評価結果を表1に示す。
保護防水層形成工程において、上記保護防水層形成用組成物の1回あたりの塗布量を0.4kg/m2とし、更に塗布及び乾燥を繰り返した以外は、実施例1と同様にして防水構造体を得た。評価結果を表1に示す。
防水層形成工程において、2成分反応型アクリルゴム組成物の塗布量を2kg/m2とし、防水層の厚さを1,000μmとした以外は、実施例1と同様にして防水構造体を得た。評価結果を表2に示す。
保護防水層形成工程において、上記保護防水層形成用組成物[S2]を用いた以外は、実施例1と同様にして防水構造体を得た。評価結果を表2に示す。
保護防水層形成工程において、上記保護防水層形成用組成物[S3]を用いた以外は、実施例1と同様にして防水構造体を得た。評価結果を表2に示す。
保護防水層形成工程において、上記保護防水層形成用組成物[S4]を用いた以外は、実施例1と同様にして防水構造体を得た。評価結果を表3に示す。
保護防水層形成工程において、上記保護防水層形成用組成物[S5]を用いた以外は、実施例1と同様にして防水構造体を得た。評価結果を表3に示す。
保護防水層形成工程において、上記保護防水層形成用組成物[S6]を用いた以外は、実施例1と同様にして防水構造体を得た。評価結果を表3に示す。
保護防水層形成工程において、上記保護防水層形成用組成物[S7]を用いた以外は、実施例1と同様にして防水構造体を得た。評価結果を表4に示す。
実施例1と同様に、プライマー層、防水層及び保護防水層を形成し、保護層を形成しなかった防水構造体を製造し、評価した。その結果を表4に示す。
防水層形成工程を省略した以外は、実施例1と同様にして防水構造体を得た。評価結果を表5に示す。
保護防水層形成工程において、上記保護防水層形成用組成物[S1]に代えて、ノンスチレン型ビニルエステル樹脂(商品名「NSR112」、昭和高分子社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして防水構造体を得た。評価結果を表5に示す。
保護防水層形成工程において、上記保護防水層形成用組成物[S1]に代えて、メタクリレート単量体(商品名「シリカルMC2」、三井化学産資社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして防水構造体を得た。評価結果を表5に示す。
保護防水層形成工程において、上記保護防水層形成用組成物[S8]を用いた以外は、実施例1と同様にして防水構造体を得た。評価結果を表6に示す。
保護防水層形成工程において、上記保護防水層形成用組成物[S9]を用いた以外は、実施例1と同様にして防水構造体を得た。評価結果を表6に示す。
保護防水層形成工程において、上記保護防水層形成用組成物[S10]を用いた以外は、実施例1と同様にして防水構造体を得た。評価結果を表6に示す。
保護防水層形成工程において、上記保護防水層形成用組成物[S11]を用いた以外は、実施例1と同様にして防水構造体を得た。評価結果を表7に示す。
保護防水層形成工程において、上記保護防水層形成用組成物[S12]を用いた以外は、実施例1と同様にして防水構造体を得た。評価結果を表7に示す。
21及び22;スレート板
31;シーリング材による接合部
Claims (8)
- プライマー層、防水層及び保護防水層を、この順に備える防水構造体の製造方法において、
上記保護防水層は、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有するビニル重合体と、脂環基を有する単官能重合性不飽和単量体[m1]と、単官能の重合性不飽和単量体[m2](但し、上記単量体[m1]を除く。)及び/又は2官能の重合性不飽和単量体[m3]とを含む組成物により形成され、
上記組成物に含有される上記ビニル重合体の含有量は、該ビニル重合体、上記単量体[m1]、[m2]及び[m3]の合計を100質量%とした場合に5〜40質量%であり、且つ、上記脂環基を有する単官能重合性不飽和単量体[m1]の含有量は、該単量体[m1]、上記単量体[m2]及び[m3]の合計を100質量%とした場合に50〜90質量%であることを特徴とする防水構造体の製造方法。 - 上記単官能の重合性不飽和単量体[m2]及び上記2官能の重合性不飽和単量体[m3]の少なくとも一方は、アルキレンオキサイドからなる繰り返し単位を含む請求項1に記載の防水構造体の製造方法。
- 上記保護防水層は、上記組成物からなる塗膜の内部に補強材を埋設させて形成される請求項1又は2に記載の防水構造体の製造方法。
- 上記補強材がシート状体である請求項3に記載の防水構造体の製造方法。
- 上記防水層は、アクリル重合体、ゴムアスファルト、酢酸ビニル重合体、エチレン・酢酸ビニル重合体、エポキシ樹脂、及び、スチレン・ブタジエン重合体から選ばれた少なくとも1種と、無機質水硬性物質とを含む水性エマルション組成物から形成される請求項1乃至4のいずれかに記載の防水構造体の製造方法。
- 上記防水層は、上記水性エマルション組成物からなる塗膜の内部に補強材を埋設させて形成される請求項5に記載の防水構造体の製造方法。
- 上記補強材が網状体である請求項6に記載の防水構造体の製造方法。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載の防水構造体の製造方法により形成されたことを特徴とする防水構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007198092A JP5034747B2 (ja) | 2007-07-30 | 2007-07-30 | 防水構造体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007198092A JP5034747B2 (ja) | 2007-07-30 | 2007-07-30 | 防水構造体及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009029090A true JP2009029090A (ja) | 2009-02-12 |
JP5034747B2 JP5034747B2 (ja) | 2012-09-26 |
Family
ID=40400133
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007198092A Expired - Fee Related JP5034747B2 (ja) | 2007-07-30 | 2007-07-30 | 防水構造体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5034747B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100958884B1 (ko) * | 2009-10-08 | 2010-05-20 | 한폴 주식회사 | 부틸합성고무 조성물을 이용한 방수공법. |
KR101035095B1 (ko) | 2011-03-10 | 2011-05-19 | 주식회사 동우 이앤씨 건축사사무소 | 미양생 및 습윤 면 시공이 가능한 무기 복합 폴리머 도료 바닥재 조성물 및 이를 이용한 바닥재 마감공법 |
KR101586980B1 (ko) * | 2015-08-26 | 2016-01-19 | 주식회사 태일케미칼 | 아라미드섬유 혼입 폴리머모르타르와 세라믹우레탄 함유 표면보호재를 이용한 콘크리트 구조물의 보수 보강 공법 |
CN110423556A (zh) * | 2019-08-16 | 2019-11-08 | 山西省交通规划勘察设计院有限公司 | 一种具有高抗剪强度的桥面防水粘接层及其使用方法 |
CN110436851A (zh) * | 2019-08-16 | 2019-11-12 | 山西省交通规划勘察设计院有限公司 | 一种具有高抗剪强度的降噪微表处及其制备方法 |
CN110452552A (zh) * | 2019-08-16 | 2019-11-15 | 山西省交通规划勘察设计院有限公司 | 一种具有高粘接强度的防滑磨耗层及其制备方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0790996A (ja) * | 1993-09-28 | 1995-04-04 | Dainippon Ink & Chem Inc | 複合被覆構造体、土木建築物および複合被覆構造体施工法 |
JPH11106453A (ja) * | 1997-10-03 | 1999-04-20 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 硬化性樹脂組成物及びコンクリート用補修剤 |
JP2002114830A (ja) * | 2000-10-05 | 2002-04-16 | Toagosei Co Ltd | 硬化性組成物 |
-
2007
- 2007-07-30 JP JP2007198092A patent/JP5034747B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0790996A (ja) * | 1993-09-28 | 1995-04-04 | Dainippon Ink & Chem Inc | 複合被覆構造体、土木建築物および複合被覆構造体施工法 |
JPH11106453A (ja) * | 1997-10-03 | 1999-04-20 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 硬化性樹脂組成物及びコンクリート用補修剤 |
JP2002114830A (ja) * | 2000-10-05 | 2002-04-16 | Toagosei Co Ltd | 硬化性組成物 |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100958884B1 (ko) * | 2009-10-08 | 2010-05-20 | 한폴 주식회사 | 부틸합성고무 조성물을 이용한 방수공법. |
KR101035095B1 (ko) | 2011-03-10 | 2011-05-19 | 주식회사 동우 이앤씨 건축사사무소 | 미양생 및 습윤 면 시공이 가능한 무기 복합 폴리머 도료 바닥재 조성물 및 이를 이용한 바닥재 마감공법 |
KR101586980B1 (ko) * | 2015-08-26 | 2016-01-19 | 주식회사 태일케미칼 | 아라미드섬유 혼입 폴리머모르타르와 세라믹우레탄 함유 표면보호재를 이용한 콘크리트 구조물의 보수 보강 공법 |
CN110423556A (zh) * | 2019-08-16 | 2019-11-08 | 山西省交通规划勘察设计院有限公司 | 一种具有高抗剪强度的桥面防水粘接层及其使用方法 |
CN110436851A (zh) * | 2019-08-16 | 2019-11-12 | 山西省交通规划勘察设计院有限公司 | 一种具有高抗剪强度的降噪微表处及其制备方法 |
CN110452552A (zh) * | 2019-08-16 | 2019-11-15 | 山西省交通规划勘察设计院有限公司 | 一种具有高粘接强度的防滑磨耗层及其制备方法 |
CN110423556B (zh) * | 2019-08-16 | 2021-03-12 | 山西省交通规划勘察设计院有限公司 | 一种具有高抗剪强度的桥面防水粘接层及其使用方法 |
CN110452552B (zh) * | 2019-08-16 | 2021-05-11 | 山西省交通规划勘察设计院有限公司 | 一种具有高粘接强度的防滑磨耗层及其制备方法 |
CN110436851B (zh) * | 2019-08-16 | 2021-07-20 | 山西省交通规划勘察设计院有限公司 | 一种具有高抗剪强度的降噪微表处及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5034747B2 (ja) | 2012-09-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9969836B2 (en) | Radical-polymerizable resin composition, curing method thereof, method of producing same, use of radical-polymerizable resin composition, and use method of thereof | |
JP7111430B2 (ja) | ラジカル重合性樹脂組成物 | |
JP5034747B2 (ja) | 防水構造体及びその製造方法 | |
JP4973965B2 (ja) | ウレタン(メタ)アクリレート樹脂組成物及びそれを用いた被覆材 | |
TWI754078B (zh) | 自由基聚合性樹脂組成物及構造物修復材料 | |
JP2018025045A (ja) | 防水積層構造及びその製造方法 | |
JPWO2011048970A1 (ja) | ラジカル硬化性樹脂組成物、それを用いた舗装材、及び舗装構造体 | |
JP2015229683A (ja) | シラップ組成物、シラップ配合組成物、および積層体とその製造方法 | |
JP2004018621A (ja) | ラジカル硬化性ウレタン樹脂組成物 | |
JP3673878B2 (ja) | 床版防水材料、床版防水舗装構造体及び床版施工方法 | |
WO2020066363A1 (ja) | 構造物の補修方法 | |
JP2020169437A (ja) | 構造物の表面被覆工法 | |
JP4314838B2 (ja) | 硬化性接着剤及びそれを用いた接着方法 | |
JP3244077B2 (ja) | ビニルエステル樹脂組成物 | |
JPH03261547A (ja) | 複合被覆構造体、土木建築物及び複合被覆構造体施工法 | |
JP2003253076A (ja) | 土木建築用常温硬化型液状組成物、その硬化物、樹脂モルタル及び構造物 | |
JP3446261B2 (ja) | 複合被覆構造体、土木建築物および複合被覆構造体施工法 | |
KR102510779B1 (ko) | 섬유가 함유된 연질형 폴리우레탄을 이용한 복합방수 시공공법 | |
JPH05230423A (ja) | 接着剤組成物およびアスファルト複合被覆構造体 | |
JPH09157336A (ja) | 樹脂組成物、基材含浸材及び被覆材 | |
JP2510615B2 (ja) | 通気性防水層 | |
JPH08269432A (ja) | 凍結抑止材組成物、凍結抑止舗装構造体及びその施工方法 | |
WO2003066772A1 (fr) | Adhesif durcissable et procede de liaison utilisant celui-ci |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100201 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110908 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110913 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111110 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120605 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120618 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150713 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |