JP2009028309A5 - - Google Patents

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遊技機
本発明は、パチンコ機やスロットマシン或いはこれらの融合機に代表される遊技機に関するものである。
遊技機には、制御装置が配置された第1枠体(パチンコ機においては、例えば遊技機本体)に対して、該制御装置によって出力で制御される所定の電気部品が配置された第2枠体(パチンコ機においては、例えば前面枠)が扉状に開閉可能に構成され、前記第1枠体と前記第2枠体とに亘ってハーネスが架け渡されている。
そして、このハーネスにより、制御装置からの信号がハーネスを介して第2枠体に送られ、第2枠体の電飾点灯や球貸操作部の制御等が行われる。
このような構成の遊技機としては、次のものが挙げられる。
特開2004−309。
上記のように、前記第1枠体と前記第2枠体とに亘ってハーネスが架け渡されている構成の遊技機にあっては、その第2枠体の開閉(通常、第1枠体に対して第2枠体が開閉されるが、第1枠体と第2枠体との呼称は逆のこともある)を可能にするには、開閉に必要なハーネスのゆとりが必要であり、その開閉が大きくなれば、それだけ長めのハーネスを用いなければならない。
この場合、第2枠体が閉鎖される時に、そのハーネスは第1枠体と第2枠体との間に納められることになるが、長目のハーネスは、自在に曲がって、都合よく第1枠体と第2枠体との間に納まるとは限らず、両者の枠体間に挟まることが頻繁に発生し、ハーネスの断裂を来たす虞が多分にあった。
殊に、最近の遊技機は、メンテナンスを容易にするための構造(例えば大きな開閉角度が可能な構造、或いは、第2枠体としての第2枠体に敷設の電飾等が前面に突出することにより、単純開閉では、その突出部が隣の遊技機に接当したり、敷設機器(例えば遊技球供給手段の像のハナ)に接当したりすることになり、此れを回避するために、開閉軸心を両枠体の一側部の合わせ位置からずらせた(変位させた)ところの回動軸心によって開閉させること等)が求められており、そうした開閉にはより長目のハーネスの敷設が要求されるのであり、上述した如き噛み込みが増大することが考えられるのである。
本発明は、かかる問題点に鑑みて案出されたものであり、基体(上記第1枠体に相当)に対して開閉可能な扉体(上記第2枠体に相当)の移動に際して、基体と扉体とに亘るように架け渡されたハーネスが両者間に挟まれないようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係る遊技機は、
制御装置が配置された基体と、
該基体に対して開閉可能に構成され、前記制御装置に制御される所定の電気部品が配置された扉体と、
該扉体及び前記基体の各対向部を亘るように架け渡されるハーネスと、
を備える遊技機であって、
前記扉体が前記基体に対して閉じる方向に移動する場合に前記扉体の移動に伴って前記ハーネスが案内される領域を制限する手段を備えていることを特徴としている。
本発明の遊技機であれば、基体に対して開閉可能な扉体の移動に際して、基体と扉体とに亘るように架け渡されているハーネスが基体と扉体との間には挟まれないようにできる。
本発明において、第1枠体は、制御装置を備えた枠体を指し、例えば、抽選や大当たり状態を制御する主制御基板を備える遊技機本体(パチンコ機等の場合には遊技盤が配置される内枠や遊技場に固定される外枠を含み、スロット機の場合にはリールが配置される筐体を含む)のことをいう。また、第2枠体は、第1枠体に備えられた制御装置によって制御される所定の電気部品を備えた枠体を指し、例えば、遊技状態に応じて点灯する電飾、球貸操作部、スピーカー、操作部(パチンコ機ではハンドルや操作ボタン、スロット機及びパチンコ機とスロット機との融合機では操作レバーや操作ボタン)等を備えた前面枠のことをいう。尚、この第1枠体と第2枠体の呼称は、逆としてもよい。従って、第1枠体が回動操作され、第2枠体が固定側と呼称されることもあり、何れが回動側であるかは相対的なもので、特定されるものではない。
そして、パチンコ機における第1枠体と第2枠体の別例としては、内枠と球受皿専用扉、内枠と裏セット板、基板ケース台座と内枠、等を挙げることができる。
また、所定の電気部品とは、例えば、前述の遊技状態等を示す電飾、球貸操作部、スピーカー、ハンドル等(パチンコ機)で、ハーネスを介して電気信号乃至電流を流すことで何らかの機能を発現するところの電気部品を指す。
そして、扉状に開閉可能とは、回動軸心周りに開閉する状態を指すが、回動軸心が1本である場合と、平行した所定の間隔を空けた2本の軸心があって、2段開きが可能な扉状体も含まれる。
また、ハーネスの架け渡しは、ハーネスの両端のコネクタが、それぞれ第1枠体と第2枠体のコネクタに連結されることによって行われる。勿論、ハーネスは通常複数本の配線が束ねられているが、その本数はここでは問わないものである。
そして、ハーネスが前記第1枠体と前記第2枠体との間に噛み込まれるとは、各枠体の本体(本来敷設の部品を含む)のみならず、適宜敷設される対向する敷設部品間での挟み込みも含まれる。
本発明にかかる遊技機は、手段1として、
制御装置が配置された第1枠体に対して、該制御装置によって制御される所定の電気部品が配置された第2枠体が扉状に開閉可能に構成され、前記第1枠体と前記第2枠体とに亘ってハーネスが架け渡されている遊技機であって、
前記第1枠体又は前記第2枠体のうち少なくとも一方に、前記第1枠体と前記第2枠体との間に位置するハーネスを保持するハーネス保持手段が設けられ、
前記第2枠体が開状態から閉状態へ移動する場合に前記ハーネス保持手段の形態が変化し、該変化に応じて前記ハーネスが折りたたまれるように構成されている、
ことを特徴とする。
本発明のように、前記第1枠体と前記第2枠体とに亘ってハーネスが架け渡されている遊技機にあっては、その第2枠体の開閉を可能にするには、開閉に必要なハーネスのゆとりが必要であり、その開閉が大きくなれば、それだけ長めのハーネスが用いられなければならない。
この際、第2枠体が閉鎖される時に、そのハーネスは第1枠体と第2枠体との間に納められることになるが、長目のハーネスは、自在に曲がって、都合よく第1枠体と第2枠体との間に納まるとは限らず、両者の枠体間に挟まることが頻繁に発生し、ハーネスの断裂を来たすのであるが、本発明においては、ハーネス保持手段を設けることによって、上述したハーネスが不都合に曲がるのを防止し、ハーネスが第1枠体と第2枠体との間或いは他の枠体等間に噛み咬み込まれないように、曲がりを抑制することができ、以って、ハーネスの断裂を未然に回避させることができる。
また、本発明は、以下の構成を採用した遊技機に対して採用することが特に有効である。
1.第2枠体が遊技機の一側部に設けられた軸を中心として回動し扉状に開閉し、かつその軸が両枠体の合わせ位置よりも前方にずらして(前方に変位した位置に)配置された構成。この構成は例えば、遊技領域を有する内枠(第1枠体とした場合)及び遊技領域を覆う前面枠(第2枠体とした場合)に採用されることが考えられる。この構成では、前面枠表面が立体的な作りの場合に懸念される隣接遊技機や台間装置などへの接触を避けることが可能となりかつ前記内枠と前記前面枠とを開状態において引き離すことができるため遊技領域のメンテナンス等がし易くなる。その反面、これらに架け渡されるハーネスにゆとりを大きく持たせる必要が生じ、結果的に両枠体の間に前記ハーネスが噛み込まれ易くなる。
2.第2枠体に配置された所定の電気部品が遊技機のエラー状態を報知する報知手段(例えばLED基板等による電飾やスピーカ、発射装置)であり、第1枠体に配置された制御装置と報知手段とが両枠体に架け渡されるハーネスを介して電気的に接続されている構成。この構成は例えば、エラー状態(球通路の球詰まり状態や払い出すべき遊技球が不足している状態など)の報知を制御する制御装置を配置した内枠(第1枠体とした場合)及びエラー状態を報知する報知手段を配置した前面枠(第2枠体とした場合)を備えた構成が挙げられる。この場合には、エラー状態が報知されるため遊技場の管理者又は遊技者自身がエラー状態に気づき易い構成となる反面、ハーネスが断線などを起こし報知されなくなる可能性も高い。
3.閉状態となった両枠体の各対向面において第1枠体の一部と第2枠体の一部とが互いに押し付けられて係合又は凹凸により係合する係合部を有しその近傍にハーネスが架け渡されている構成。この構成は例えば、内枠(第1枠体とした場合)に配置された遊技領域の軸側外周に沿って設けられた凸部及び前面枠(第2枠体とした場合)裏面の凹部が係合する構成に採用されることが考えられる。この場合には、内枠と前面枠との間からの不正器具(ピアノ線など)を侵入させて遊技領域の改変等を行う不正行為を防止することができる構成となる反面、この係合部分にハーネスが挟み込まれた場合にはハーネスが断線等を引き起こす可能性が高い。
さらに、本発明のハーネスは、第1枠体と第2枠体とが最大開放位置にあるときに略直線状となるように長さを設定することによって必要最小限の長さに設定することができ、噛み込みを抑制できる。また、「折りたたまれる」部分を複数箇所にすることによって、両枠体が閉状態のときのハーネスを一層小さなスペースに収めることができる。
手段2:手段1の遊技機において、
前記ハーネス保持手段が、前記第1枠体又は前記第2枠体に対して取り付けるための取り付け部材と、該取り付け部材に、前記第2枠体の開閉のための軸心と略平行な軸心の回りに回動自在に設けられた保持部材とから構成され、該保持部材は、前記ハーネスを伸ばした状態で所定の長さに亘って保持する長さを有するように構成されていることを特徴とする。
このように、ハーネス保持手段を、取り付け部材とこれに対して回動自在の保持部材とから構成し、その保持部材にハーネスを所定の長さに亘って保持するようにしたことで、ハーネスの勝手な湾曲を抑制し、延びた状態で保持することができながら、前記第2枠体の開閉に際して、その保持部材が回動(取り付け部材との相対回動)することができて、保持部材が無理なくハーネスを保持しながら、前記第1枠体又は前記第2枠体の相対回動変位が行われるのである。
手段3:手段2の遊技機において、
前記取り付け部材には、規制部が設けられ、前記保持部材が可撓性素材で構成されると共に該保持部材に前記規制部に接当する当たり部が設けられていることを特徴とする。
このように構成したことによって、前記第2枠体の開閉に際して、所定の開閉角度以上の開閉に際しては、前記保持部材の回動軸心周りでの回動が規制されるが、その後は、該保持部材の撓みで変位吸収しながらハーネスの保持状態は維持し、以って、上記第2枠体の大きな開閉が可能となる。
手段4:手段1乃至手段3の遊技機において、
前記保持部材に一体形成されたハーネス結束バンドを備え、該ハーネス結束バンドによって前記ハーネスが前記保持部材に固定されることを特徴とする。
このように、ハーネス結束バンドを保持部材に一体形成してあれば、ハーネス結束バンドを保持部材に装着する手間が省ける。
手段5:手段1乃至3の遊技機において、
前記ハーネス保持手段が、更に、前記保持部材に形成した挿通孔に通す別体構成のハーネス結束バンドを備え、該ハーネス結束バンドによって前記ハーネスが前記保持部材に固定されることを特徴とする。
このように、ハーネス結束バンドとハーネス保持手段とを別体構成としたことで、ハーネス結束バンドを安価なものとして準備でき(既製品でも可)、メンテナンス等でハーネスの拘束状態を解除したい場合に、このハーネス結束バンドを直接に切断し、再度の結束には、新しいものを使用すればよい。
このように、ハーネス結束バンドを別体のものとする場合、前記保持部材に挿通孔を形成して、これに挿通するだけで、前記ハーネス保持手段に対するハーネスの結束位置を特定できて、結束後にむやみに結束位置がずれるということがない。
手段6:手段4の遊技機において、
前記挿通孔は、前記保持部材に所定の間隔を隔てて2箇所設けられ、夫々にハーネス結束バンドが挿通されていることを特徴とする。
このように、前記挿通孔を前記保持部材に所定の間隔を隔てて2箇所設けたことで、所定の間隔を隔てて、二本のハーネス結束バンドを用いて、安定して結束し、ハーネスを拘束できる。これにより、ハーネスを前記保持部材の略全体で保持できて、より一層噛みこみ防止に寄与できる。
手段7:手段3乃至手段5の遊技機において、
前記保持部材が、その回動軸心から略直交する方向に延び、次いで、所定の角度をもって湾曲されて延長されており、且つ、前記回動軸心近傍部の前記当たり部は剛構造とされ、且つ延長部は可撓性を発揮できる薄片構造とされていることを特徴とする。
このように、前記保持部材が、可撓性素材で構成されながら、前記当たり部には前記規制部に対抗する剛性を持たせるべく、構造的特徴を持たせる剛構造とされ、前記延長部は、大きな開閉に際して撓みを発揮できる薄片構造とすることで、それぞれの役割を実現させることができる。
手段8:手段2乃至手段7の遊技機において、
前記保持部材が、前記延長部の端部には、その長手方向に直交する方向に伸びたハーネス支持片が設けられていることを特徴とする。
このように、前記保持部材の前記延長部の端部にハーネス支持片が設けられることで、前記第1枠体と前記第2枠体とに亘って架け渡されるハーネスが、このハーネス支持片を境として、前記保持部材からの拘束状態を外れてフリーの状態となるが、その保持部材の前記延長部の端部が、そのままの幅となっている場合と比較して、結果として広幅を形成することになるその境部(ハーネス支持片)で、ハーネスの曲がりを安定的に支持することができるのであり、ハーネスの曲がりが前記延長部の端部から外れて自由に曲がるのを抑制することができ、ハーネスの位置を所期状態として噛みこみ防止に寄与できるのである。
手段9:手段2乃至手段8の遊技機において、
前記ハーネス保持手段の取り付け部材にフックが形成され、ハーネスの仮り止めを行い得るように構成されていることを特徴とする。
このように、ハーネス保持手段の取り付け部材にフックが形成されることで、ハーネスをハーネス保持手段にハーネス結束バンドで拘束するときに、このフックに予め仮り止めしておくことができ、拘束作業を行い易くすることができると共に前記取り付け部材は前記保持部材と軸心周りに相対回動(変位)するものであるので、ハーネス結束バンドで拘束されていない取り付け部材側におけるハーネスの位置決めをすることができて、ハーネス保持手段の取り付け部材と保持部側とでハーネスを留めておくことができ、ハーネスの噛みこみ防止に寄与できる。
尚、上記フックは、ハーネスを係止しておくものであるが、実施例の如く相対変位(摺動)可能な形状(J形)のほか、位置固定できるような形状のものであってもよい。
手段10:手段2乃至手段9の遊技機において、
前記第2枠体が前面枠であり、前記ハーネス保持手段が該前面枠の上部で、その回動軸心の近傍に設けられ、ハーネスの前面枠への取り付け及び第1枠体への取り付け位置が、前記ハーネス保持手段よりも前記回動軸心から遠ざかる方向に位置していることを特徴とする。
このように、ハーネス保持手段が該前面枠の上部で、その回動軸心の近傍に設けられていることにより、橋渡しのハーネスを最短長さのものとできながら、前記ハーネス保持手段を折れ曲がり部位として、フリーな姿勢のない状態でU時形にハーネスを折りたたみ、以って、前面枠の上部においてハーネスの噛みこみを防止できる。
そして、上部のハーネスとしては、電飾、スピーカーなどへの信号送信のハーネスが挙げられる。
手段11:手段2乃至手段9の遊技機において、
前記第2枠体が前面枠であり、前記ハーネス保持手段が該前面枠の下部で、その回動軸心の近傍に設けられ、ハーネスの前面枠への取り付け及び第1枠体への取り付け位置が、前記ハーネス保持手段よりも前記回動軸心から遠ざかる方向に位置していることを特徴とする。
このように、ハーネス保持手段が該前面枠の下部で、その回動軸心の近傍に設けられていることにより、橋渡しのハーネスを最短長さのものとできながら、前記ハーネス保持手段を折れ曲がり部位として、フリーな姿勢のない状態でU時形にハーネスを折りたたみ、以って、前面枠の下部においてハーネスの噛みこみを防止できる。
そして、下部のハーネスとしては、球貸操作部等への信号送信のハーネスが挙げられる。
手段12:手段9乃至手段11の遊技機において、
前記保持部材が、その延長部の先端側の上縁部が、その長手方向に沿って先端に向けて下方に傾斜するように形成されていることを特徴とする。
このように構成したことで、前記第2枠体(第2枠体)の開閉に際し、前記ハーネス保持手段が取り付けられた前記第1枠体又は前記第2枠体と反対側の枠体の一部に接当した際にガイドの機能を発揮し、当該部分に挟み込まれないように変位し、噛みこみが防止されるのである。
手段13:手段9乃至手段11の遊技機において、
前記第1枠体が内枠であり、前記第2枠体が前面枠であり、遊技領域の外側を覆うように係合部が、前記前面枠裏面と内枠表面に設けられ、且つ、前記係合部よりも外側に、前記前面枠の閉鎖時にハーネスを収納できるハーネス収納スペースが形成されていることを特徴とする。
このように、前記係合部においてハーネス収納スペースが形成されたことで、第2枠体が閉じられるときに、前記ハーネス保持手段に保持されたハーネスが、折り返された状態で収納可能となり、ハーネスの噛みこみを一層回避させ易い。
手段14:手段1乃至手段13のいずれかの遊技機において、
遊技機がパチンコ機であることを特徴とする。
パチンコ機の基本構成としては、操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて有価物体の一例である球を所定の遊技領域に発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報(図柄等)が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カード書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
上記のように、前記第1枠体と前記第2枠体とに亘ってハーネスが架け渡されているパチンコ機にあっては、その第2枠体の開閉を可能にするには、その第2枠体の開閉通常、第1枠体に対して第2枠体が開閉されるが(通常、第1枠体に対して第2枠体が開閉されるが、第1枠体と第2枠体との呼称は逆のこともある)、この開閉を可能にするには、開閉に必要なハーネスのゆとりが必要であり、その開閉が大きくなれば、それだけ長めのハーネスが用いられなければならない。
この際、第2枠体が閉鎖される時に、そのハーネスは第1枠体と第2枠体との間に納められることになるが、長目のハーネスは、自在に曲がって、都合よく第1枠体と第2枠体との間に納まるとは限らず、両者の枠体間に挟まることが頻繁に発生し、ハーネスの断裂を来たすのであるが、本発明においては、ハーネス保持手段を設けることによって、上述したハーネスが不都合に曲がるのを防止し、ハーネスが第1枠体と第2枠体との間或いは他の枠体等間に噛み咬み込まれないように、曲がりを抑制することができ、以って、ハーネスの断裂を未然に回避させることができる。
殊に、最近のパチンコ機は、メンテナンスを容易にするための大きな開閉角度、或いは、第2枠体に敷設の電飾等が前面に突出することにより、単純開閉では、その突出部が隣のパチンコ機に接当したり、敷設機器(例えば遊技球供給手段の像のハナ)に接当したりすることになり、此れを回避するために、開閉軸心を両枠体の一側部の合わせ位置からずらせた(変位させた)ところの回動軸心によって開閉させることが求められており、そうした開閉にはより長目のハーネスの敷設が要求されるのであり、上述した如き噛み込みが増大するのである。
手段15:手段1乃至手段13のいずれかの遊技機において、
遊技機がスロット機であることを特徴とする。
スロット機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。
この場合、有価物体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
上記のように、前記第1枠体と前記第2枠体とに亘ってハーネスが架け渡されているスロット機にあっては、その第2枠体の開閉を可能にするには、その第2枠体の開閉がおこなわれるが(通常、第1枠体に対して第2枠体が開閉されるが、第1枠体と第2枠体との呼称は逆のこともある)、この開閉を可能にするには、開閉に必要なハーネスのゆとりが必要であり、その開閉が大きくなれば、それだけ長めのハーネスが用いられなければならない。
この際、第2枠体が閉鎖される時に、そのハーネスは第1枠体と第2枠体との間に納められることになるが、長目のハーネスは、自在に曲がって、都合よく第1枠体と第2枠体との間に納まるとは限らず、両者の枠体間に挟まることが頻繁に発生し、ハーネスの断裂を来たすのであるが、本発明においては、ハーネス保持手段を設けることによって、上述したハーネスが不都合に曲がるのを防止し、ハーネスが第1枠体と第2枠体との間或いは他の枠体等間に噛み咬み込まれないように、曲がりを抑制することができ、以って、ハーネスの断裂を未然に回避させることができる。
殊に、最近のスロット機は、メンテナンスを容易にするための大きな開閉角度、或いは、第2枠体に敷設の電飾等が前面に突出することにより、単純開閉では、その突出部が隣のスロット機に接当するのを回避するために、開閉軸心を両枠体の一側部の合わせ位置からずらせた(変位させた)ところの回動軸心によって開閉させることが好ましく、そうした開閉にはより長目のハーネスの敷設が要求されるのであり、上述した如き噛み込みが増大するのである。
手段16:手段1乃至手段9のいずれかの遊技機において、
遊技機がパチンコ機とスロット機を融合させた遊技機であることを特徴とする。
パチンコ機とスロット機を融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、有価物体として球を使用するとともに、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
上記のように、前記第1枠体と前記第2枠体とに亘ってハーネスが架け渡されているパチンコ機とスロット機を融合させた遊技機にあっては、その第2枠体の開閉を可能にするには、その第2枠体の開閉が行われるが(通常、第1枠体に対して第2枠体が開閉されるが、第1枠体と第2枠体との呼称は逆のこともある)、この開閉を可能にするには、開閉に必要なハーネスのゆとりが必要であり、その開閉が大きくなれば、それだけ長めのハーネスが用いられなければならない。
この際、第2枠体が閉鎖される時に、そのハーネスは第1枠体と第2枠体との間に納められることになるが、長目のハーネスは、自在に曲がって、都合よく第1枠体と第2枠体との間に納まるとは限らず、両者の枠体間に挟まることが頻繁に発生し、ハーネスの断裂を来たすのであるが、本発明においては、ハーネス保持手段を設けることによって、上述したハーネスが不都合に曲がるのを防止し、ハーネスが第1枠体と第2枠体との間或いは他の枠体等間に噛み咬み込まれないように、曲がりを抑制することができ、以って、ハーネスの断裂を未然に回避させることができる。
殊に、最近の上記融合機は、メンテナンスを容易にするための大きな開閉角度、或いは、第2枠体に敷設の電飾等が前面に突出することにより、単純開閉では、その突出部が隣の融合機に接当するのを回避するために、開閉軸心を両枠体の一側部の合わせ位置からずらせた(変位させた)ところの回動軸心によって開閉させることが好ましく、そうした開閉にはより長目のハーネスの敷設が要求されるのであり、上述した如き噛み込みが増大するのである。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る遊技機の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態では、便宜上、パチンコ機を挙げて説明するが、本発明は、パチンコ機以外の弾球遊技機(例えばアレンジボール機や雀球遊技機など)、その他、遊技球を用いる種々の形態、例えば、スロット機、パチンコ機とスロット機の融合機等の遊技機に適用することができる。
(パチンコ機の正面構成)
図1は本実施形態のパチンコ機10の正面図であり、図2は、パチンコ機10の前面からの斜視図であり、図3は、第2枠体14の斜視図である。図4は、前面枠14を開いた状態の斜視図であり、図5は、前面枠14を開いた状態の正面図であり、図6は、遊技盤30の正面図である。
図1ないし図6に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11の一側部に開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11は、木製の板材により全体として矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。なお、外枠11は、軽量化を図るために、樹脂やアルミニウム等の軽金属により構成されていてもよい。
前記内枠12の開閉軸線はパチンコ機10の正面からみて遊技球発射ハンドル18の設置箇所の反対側(図1のパチンコ機10の左側)で上下に延びるように設定されており、この開閉軸線を軸心にして内枠12が前方側に十分に開放できるようになっている。また、内枠12は合成樹脂、具体的にはABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂から成る。こうすることで、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できるという利点が発揮される。
下皿ユニット13は、内枠12に対してネジ等の締結具により固定されている。この下皿ユニット13の前面側には、下皿15と球抜きレバー17と遊技球発射ハンドル18と灰皿22と音出力口24(内枠12の左右上端部位置)が設けられている。球受皿としての下皿15は、下皿ユニット13のほぼ中央部に設けられており、後述の上皿19が満タンになった場合等に排出口16より排出される遊技球を停留する役割がある。球抜きレバー17は、下皿15内の遊技球を抜くためのものであり、この球抜きレバー17を図1で左側に移動させることにより、下皿15の底面の所定箇所が開口され、下皿15内に停留された遊技球を下皿15の底面の開口部分を通して遊技者の持球貯留箱(ドル箱)に排出することができる。
そして、遊技球発射ハンドル18は、下皿15よりも右方で手前側に突出するように配設されている。遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に応じて、遊技球発射装置38(図4参照)によって遊技球が遊技盤30の方へ打ち込まれるようになっている。遊技球発射装置38は、遊技球発射ハンドル18と後述するセットハンドルと発射モーターなどで構成されている。
音出力口24は、内枠12の左右上端部位置に設けられたスピーカからの音を出力するための出力口である。また、灰皿22は、図1に示すように、下皿15の左方に設けられている。灰皿22は左右方向(水平方向)の軸線を軸心にして回動(例えば前方側に向けて前回り)するように支持されている。
なお、下皿ユニット13はその大部分が内枠12と同様、ABS樹脂にて成形されている。こうすることで、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できる。特に、下皿15を形成する表面層と下皿15の奥方の前面パネル部分とを難燃性のABS樹脂にて成形している。このため、この部分は燃えにくくなっている。
また、前面枠14は、図4に示すように、内枠12に対して開閉可能に取り付けられており、内枠12と同様、パチンコ機10の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸線を軸心にして前方側に開放できるようになっている。しかも前面枠14は内枠12の外側壁(リブ)12b内に嵌まり込むようにして取り付けられている。
つまり、この前面枠14の側面の少なくとも一部が内枠12の外側壁(リブ)12b内に嵌まり込むようにして取り付けられているので、内枠12と前面枠14との隙間から異物(針状あるいは薄板状等のものであって、具体的には針金、ピアノ線、セルロイド板等)を差し入れるなどの不正行為を防止できるようになっている。また、前面枠14は、内枠12と同様に、合成樹脂、具体的にはABS樹脂により構成されているので、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できる。
一方、前面枠14の下部(上述の下皿15の上方位置)には、遊技球の受皿としての上皿19(図1参照)が前面枠14と一体的に設けられている。この上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置38の方へ導出するための球受皿である。この上皿19も下皿15と同様、表面層が難燃性のABS樹脂にて成形される構成となっている。
図4に示すように、内枠12は、外形が矩形状の樹脂ベース20を主体に構成されており、樹脂ベース20の中央部には略円形状の窓部孔21が形成されている。
そして、樹脂ベース20の後側には、図4乃至図6に示す遊技盤30が着脱可能に装着されている。図6に示すように、遊技盤30は四角形状の合板よりなり、上部一方のコーナーが角落されており(後に述べる)、その周縁部が樹脂ベース20(内枠12)の裏側に当接した状態で取着されている。
従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース20の窓部孔21を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている(図4では遊技盤30のアウト口36が示されている)。そして、ここでは、遊技盤30の前記内枠12の外枠11に対する枢着部(パチンコ機10の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸線を軸心にした枢着)に近いコーナー(隅)が、図6に示すように、略三角形状に角落ち(切り欠き)720されている(切り欠きは円弧線であるが実質三角形の切り欠きとなる)。
次に、図6用いて遊技盤30の構成を説明する。図6は遊技盤30の構成を示す正面図である。遊技盤30の左右やや下方位置には、2組一対の一般入賞口31、31が階段状に配置され、中央下方には、始動口33が配置されている。これら一般入賞口31、31および始動口33は、遊技領域から裏面へ向けて貫通する開口となっており、これらの開口に対応して入賞装置が取り付けられている。即ち、此れらに対応した入球検出センサが、遊技盤30の背面に設けられており、これらのセンサは、図示しない電気配線を通じて後述する主制御基板(主制御装置)に接続されている。
そして、この一般入賞口31、31及び始動口33に遊技球が入球した場合には、上記各検出センサで検出され、この検出センサの出力に基づいて、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞品球が払い出されると共に、始動口33に遊技球が入球した場合には、後述する抽選が開始されることになる。
尚、上記入賞検出センサにて各々検出された検出結果は、後述する主制御基板に取り込まれ、該主制御基板よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御基板に送信される。そして、該払出制御基板の出力により所定数の遊技球の払出が実施される。
かかる場合、各種入賞口に入賞した遊技球を入賞球処理装置に一旦集め、その入賞球処理装置で入賞球の存在を1つずつ順番に確認した上で払出を行う従来方式(いわゆる証拠球方式)とは異なり、本実施の形態のパチンコ機10では、各種入賞口毎に遊技球の入賞を電気的に感知して払出が直ちに行われる(すなわち、本パチンコ機10では入賞球処理装置を廃止している)。故に、払い出す遊技球が多量にあっても、その払出をいち早く実施することが可能となる。但し、本発明に従来の「証拠球方式」を適用してもよい。
また、遊技盤30の中央には液晶パネルを用いた装飾図柄表示装置42が配置されており、その左右横側部には、スルーゲート34,34が配置されている。これらのスルーゲートは、遊技球の通過によって、後述の始動口33の羽根物を開閉作動させる。
その他に、遊技盤30の左右下方位置には、上記一般入賞口31、31を備えた装飾部材35が設けられ、また、遊技盤30の下部にはアウト口36が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった遊技球はこのアウト口36を通って、遊技盤30裏面の図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。さらに、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の誘導釘が植設されているとともに、同様の機能を有する風車が配設されている。
また、遊技盤30には、遊技球発射装置38から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するためのレールユニット50が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレールユニット50を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。レールユニット50はリング状をなす樹脂成型品(例えば、フッ素樹脂が添加されて成形されたもの)にて構成されており、内外二重に一体形成された内レール51と外レール52とを有する。
なお、レールユニット50はフッ素樹脂を添加して成形されているので、遊技球の摩擦抵抗を少なくできる。内レール51は上方の約1/4ほどを除いて略円環状に形成され、一部(主に左側部)か内レール51に向かい合うようにして外レール52が形成されている。
かかる場合、内レール51と外レール52とにより誘導レールが構成され、これら各レール51、52が所定間隔を隔てて並行する部分(向かって左側の部分)により球案内通路が形成されている。なお、球案内通路は、遊技盤30との当接面を有した溝状、すなわち手前側を開放した溝状に形成されている。
内レール51の先端部分(図6の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール51および外レール52間の球案内通路から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止されるようになっている。また、外レール52には、遊技球の最大飛翔部分に対応する位置(図6の右上部:外レール52の先端部に相当する部位)に返しゴム54が取着されている。従って、所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって跳ね返されるようになっている。外レール52の内側面には、遊技球の飛翔をより滑らかなものとするべく、つまり遊技球の摩擦抵抗を少なくするべく、長尺状をなすステンレス製の金属帯としての摺動プレートが取着されている。
また、レールユニット50の外周部には、外方へ張り出した円弧状のフランジ56が形成されている。フランジ56は、遊技盤30に対する取付面を構成する。レールユニット50が遊技盤30に取り付けられる際には、遊技盤30上にフランジ56が当接され、その状態で、当該フランジ56に形成された複数の透孔にネジ等が挿通されて遊技盤30に対するレールユニット50の締結がなされるようになっている。
内レール51および外レール52間の球案内通路の入口には、同球案内通路の一部を閉鎖するようにして凸部57が形成されている。この凸部57は、内レール51からレールユニット50下端部にかけて略鉛直方向に設けられ、遊技領域まで至らず球案内通路内を逆流してくるファール球をファール球通路に導くための役目をなす。
なお、遊技盤30の右下隅部および左下隅部は、証紙(例えば製造番号が記載されている)等のシール(図6のS1,S2)やプレートを貼着するためのスペースとなっており、この貼着スペースを確保するために、フランジ56に切欠58,59が形成されている。遊技盤30の右下隅部や左下隅部に、証紙等のシール(図8のS1,S2)を貼着することで、遊技盤30と証紙との一義性を持たせることができる。
次に、遊技領域について説明する。遊技領域は、レールユニット50の内周部(内外レール)により略円形状に区画形成されている。本実施形態では、遊技領域を、パチンコ機10の正面から見て、内レール51および外レール52によって囲まれる領域のうち、内外レール51,52の並行部分である誘導レールの領域を除いた領域としている。
従って、遊技領域と言った場合には誘導レール部分は含まないため、遊技領域の向かって左側限界位置は外レール52によってではなく内レール51によって特定される。同様に、遊技領域の向かって右側限界位置は内レール51によって特定される。また、遊技領域の下側限界位置は遊技盤30の下端位置によって特定される。また、遊技領域の上側限界位置は外レール52によって特定される。
前記樹脂ベースにおいて、窓部孔21(遊技盤30)の下方には、遊技球発射装置38より発射された直後に遊技球を案内するための発射レールが取り付けられている。発射レールは、その後方の金属板を介して樹脂ベースに取付固定されており、所定の発射角度(打ち出し角度)にて直線的に延びるよう構成されている。従って、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は、まずは発射レールに沿って斜め上方に打ち出され、その後前述した通りレールユニット50の球案内通路を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。
また、発射レールとレールユニット50(誘導レール)との間には所定間隔の隙間があり、この隙間より下方にファール球通路が形成されている。従って、仮に、遊技球発射装置38から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球として誘導レール内を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路を介して下皿15に排出される。
ファール球が誘導レール内を逆流してくる際、その多くは外レール52に沿って流れ、外レール52の下端部に到達した時点で下方に落下するが、一部のファール球は誘導レール内で暴れ、内レール51側へ跳ね上がるものもある。この際、跳ね上がったファール球は、球案内通路入口の前記凸部57に当たり、ファール球通路に誘導される、これにより、ファール球の全てがファール球通路に確実に案内されるようになり、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
なお、詳しい図面の開示は省略するが、遊技球発射装置38には、前面枠14側の球出口(上皿19の最下流部より通じる球出口)から遊技球が1つずつ供給される。また、遊技球発射装置38には打球槌が設けられ、軸部を中心とする打球槌の回動に伴い遊技球が発射される。
図4中の符号67は、上皿19に通ずる排出口であり、この排出口67を介して遊技球が上皿19に排出される。この排出口67には、略水平方向の回転軸を軸心として略水平状態と略垂直状態とに変位する開閉式のシャッタが取り付けられている、前面枠14を内枠12から開放した状能(図4の状態)では、バネ等の付勢力によりシャッタが略水平状態から略垂直状態となり、排出口67から遊技球がこぼれ落ちないようにこの排出口67を閉鎖する。
また、前面枠14を閉鎖した状態では、当該前面枠14の裏面に設けられた球通路樋69(図4参照)によりシャッタが押し開けられて略水平状態になり、排出口67の方へ排出された遊技球はもれなく球通路樋69を通って上皿19に排出されるようになる。従って、本パチンコ機10においては、前面枠14の開放に際し払出通路内等の遊技球がパチンコ機10外にこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できるようになっている。
図4に示すように、内枠12の上側には、前面枠14が内枠12に対して開かれたことを検出する前面枠セット開検出スイッチ90が設けられている。前面枠14が開かれると、前面枠セット開検出スイッチ90からホール内(パチンコ店内)用コンピュータヘ出力されるようになっている。また、前面枠14が閉じられると、前面枠14の金属製の補強板が、内枠12の一対の金具に接触するようになっており、前面枠14のアースが確保されている。
ここで、前述した前面枠14について、図1乃至図6を参照しつつより詳細に説明する。
前面枠14には前記遊技領域のほとんどを外部から視認することができるよう略楕円形状の窓部101が形成されている。詳しくは、ベース部材が窓部101を形成する開口を備えており、その左右側の略中央部が、上下側に比べて比較的緩やかに湾曲して細化した形状となっている。なお、前記略中央部が直線状になるようにしてもよい。
加えて、前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に、演出装置700の一つとして、各種ランプ等の発光部が設けられている。これら発光部は、大当たり遊技状態時や羽根開放時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光部を内蔵した環状電飾部102が左右対称に設けられ、該環状電飾部102の中央であってパチンコ機10の最上部には、同じくLED等の発光部を内蔵した中央電飾部103が設けられている。
本パチンコ機10では、中央電飾部103が大当たりランプとして機能し、大当たり遊技状態時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり遊技状態中であることを報知する。さらに、上皿19周りにも、同じくLED等の発光部を内蔵した上皿電飾部104が設けられている。
その他、中央電飾部103の左右側方には、賞球払出し中に点灯する賞球ランプ105と所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ810、813(LED:後に言及)とが設けられている。また、環状電飾部102の下端部に隣接するようにして、内枠12表面や遊技盤30表面等の一部を視認できるよう透明樹脂からなる小窓部107が設けられている。この小窓部107の所定箇所を平面状としているので、遊技盤30の右下隅部に貼り付けられた証紙などを、小窓部107の当該平面状箇所から機械で好適に読み取ることができる。更に、遊技領域内にも、入賞口用等の電飾ランプ、LEDが存在するが、こうした発光部も演出装置700の一部を構成する。
また、図1に示すように、窓部101の下方には貸球操作部120が配設されており、貸球操作部120には球貸しボタンと、返却ボタンと、度数表示部とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置された図示しないカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタンは、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタンは、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。
そして、度数表示部はカード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置部から上皿19に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図れる。
(パチンコ機の背面構成)
図7及び図8は、パチンコ機10の背面図と、セット板400を一部開いた斜視図である。先ず、パチンコ機10の背面構成について全体の概要を説明する。パチンコ機10にはその背面(実際には内枠12および遊技盤30の背面)において、各種制御基板が上下左右に並べられるようにしてまたは前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給するための遊技球供給装置(払出機構)等が取り付けられている。
本実施形態では、各種制御基板を3つの制御基板にユニット化し、これら制御基板ユニットを個別に内枠12または遊技盤30の裏面に装着するようにしている。ここでは便宜上、これらのユニットを「第1制御基板ユニット201」、「第2制御基板ユニット202」および「第3制御基板ユニット203」と称することとする。この場合、第1制御基板ユニット201および第2制御基板ユニット202として、主制御基板と音声ランプ制御基板とがそれぞれ取付台に搭載してユニット化され、第3制御基板ユニット203として、払出制御基板、発射制御基板および電源基板が、セット板400の第2パーツを構成する排出通路盤にユニット化されている。
第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202および第3制御基板ユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されており、さらにこれに加え、一部に支軸部を設けて内枠12または遊技盤30の裏面に対して開閉できる構成となっている。かかる構成については後に詳述する。これは、各ユニット201、202、203やその他構成が前後に重ねて配置されても、隠れた構成等を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。
図6に示す一般入賞口31、始動口33に入賞した遊技球は何れも前記裏枠セットの回収通路を介して集合し、さらに排出通路盤の排出通路218を介してパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36(図6参照)も同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出通路218を介してパチンコ機10外部に排出される。
その他、図7に示すように、内枠12の背面構成において、遊技盤30の右下部には、後述する払出機構部352より払い出される遊技球を上皿19、下皿15、または排出通路の何れかに振り分けるための遊技球分配部が設けられている。
第1制御基板ユニット201は、遊技盤30の裏面側に配設され、制御基板を収容する第1基板ケース201Aを有し、この第1基板ケース201Aに主制御装置261が搭載されている。ここで、主制御装置261は、主たる遊技の制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含む主制御基板を具備しており、この主制御基板が透明樹脂材料等よりなる後述の第1基板ケースに収容された構成とされる。
第2制御基板ユニット202は、台座に音声ランプ制御装置が搭載された構成を有し、装飾図柄表示装置42の裏面側を覆う位置に配置され、遊技盤30に取り付けられている。音声ランプ制御装置は、音声ランプ基板を具備している。
第3制御基板ユニット203は、払出制御装置311、発射制御装置312、電源制御装置313およびカードユニット接続基板314が含まれる。払出制御装置311、発射制御装置312および電源制御装置313は周知の通り制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備しており、払出制御装置311により、賞品球や貸出球の払出が制御される。
また、発射制御装置312により、遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に従い発射モーターの制御が行われ、電源制御装置313により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。カードユニット接続基板314は、パチンコ機前面の貸球操作部120(図1参照)および図示しないカードユニットに電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御装置311に出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314は不要である。
上記払出制御装置311、発射制御装置312、電源制御装置313およびカードユニット接続基板314は、透明樹脂材料等よりなる基板ケース315(この内側に位置するもう一つの基板ケース),316,318にそれぞれ収容された構成とされ、セット板400の上部から側部にかけて配置された概略逆L字状をなす払出ユニットならびに下部に配置された排出通路盤とともに、第3制御基板ユニット203を構成している。
図7に示すように、払出制御装置311には状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モーター部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モーターが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られるようになっている。また、電源制御装置313にはRAM消去スイッチ323が設けられている。
そして、図4に示す通り、前記内枠12の外枠11に対する枢着部725に近い前記遊技盤30のコーナーが、図6に示すように、略三角形状(遊技盤の中心側は円弧状)に角落ち720されている。前記枢着部725は、図4に示すように、外枠11に固定のブラケット726(上端部)(下端部は図外)に、内枠12に固定の取り付け金具を枢着することで構成されている。
尚、図7において、819は、遊技機電源コードを示し、820は、電源スイッチを示し、821は、外部接続アース線を示す。
次に、第1制御基板ユニット201について説明する。第1制御基板ユニット201には、主制御装置261が搭載され、該主制御装置261は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を収容してなるものである。
前記第1制御基板ユニット201は、第1基板ケース201A、後述の開閉機構410および連結台座部材430を含み、第1基板ケース201Aは、第1制御基板ユニット201の主要部をなす部材であり、図8乃至図12に示すように、外側ケース(第1ケースまたは第2ケース)70および内側ケース(第2ケースまたは第1ケース)85を含む。この実施例では、外側ケース70が主制御装置261の制御基板80を収容する容積のある方であり、内側ケース85がその蓋体に相当する方である。なお、外側ケース70および内側ケース85は、いずれを第1ケースとしてもよい。
この第1基板ケース201Aは、前記外側ケース70側に設けられる外側封印部71と、前記内側ケース85側に設けられる内側封印部86と、その外側封印部71と内側封印部86とを連結する封印部材87とを有し、その封印部材87によって前記外側封印部71と内側封印部86とが連結されている場合に前記制御基板80を取り出すときには第1基板ケース201Aを破壊するか或いは所定の部位を切断することを必要とするものである。
前記外側ケース70の外側封印部71と内側ケース85の内側封印部86とは対を成すもので、この実施例では、個別に使用することのできる4個の封印部(封印、開封の再使用不可)から構成されており、それぞれを、封印部材87を用いて封印するよう構成されたものであり、こうした封印構造は、公知に属するものと変わらないものであるから、ここでの詳細説明は省略する。
図9は、遊技球が流下する遊技領域を前面側に形成してある遊技盤30の裏面の斜視図である。図10は、第1基板ケース201Aを開閉機構410により回動させて、スペーサー(中間部材)501から離した状態を示し、図11は、遊技盤30、球集合板460、スペーサー501、連結台座部材430、第1基板ケース201Aを夫々分解した状態の斜視図であり、図12は、スペーサー501を回動させて球集合板460から離し、連結台座部材430及び第1基板ケース201Aを分離した状態の斜視図である。
上記開閉機構410は、第3部材としての回動連結のための軸411を備え、一端側、即ち、コの字形に折り曲げられた一枚の支持板(約2mm厚の鋼板)からなる第1部材としての支持体412が、図9乃至図12に示すようにそのコの字の底部部分で遊技盤30の裏面側にネジで固定され、他端側は、その軸411を基点にして回動するように枢着された第2部材としてのブラケット413で構成されている。前記軸411は、リベット構造であり、その両端部を変形させることよって容易に抜き取り出来ないようにされている。
前記第1部材としての支持体412のコの字の底部部分にはネジ孔が設けられ、図11に示すように、遊技盤30の裏面と球集合板460(入賞装置に入球した遊技球を受けて下方へ誘導する排出通路が形成されているもの)との間でネジ固定され、球集合板460の開口部461(又は切り欠き部)を介して遊技機の裏面側に向かう方向に突出する。そして、上記ブラケット413は、板状体で構成されて第1係合部(後述の連結台座部材430に対する)に構成され、その第1係合部には、切り欠き係合部が形成されている。この切り欠き係合部は、切り欠き部分の両側の先端部が互いに対向する方向に鉤状に突出し、全体として概略C字形状となるように形成されている。
上記構造とすることにより、球集合板460を遊技盤30に取り付けた後は支持体412が外側から取り外せない状態となるので、例えば後述する第1基板ケース201Aを不正に取り外したりすることがより困難となる。
上記球集合板460については、その外周部の複数個所を遊技盤30の裏面に対して固定するが、そのうちの少なくとも一つが固定解除できないように、破断ネジ等でするか、ビス留めしたあと、ビス頭部を覆うキャップを取り付けるようにする等して、球集合板460が遊技盤30から容易に外されるのを防止する構造としてもよい。
上記破断ネジとは、螺合させて締結(本締め)するのに必要な程度のトルクで回転させて締結した後、さらに大きい所定の高トルクで回転させると破断する破断部を備えるネジであり、破断後は、ドライバにより破断ネジを回転させることができずその取り外しが不可能となる。
次に、図10乃至図12に基づいて、連結台座部材430について述べる。
この連結台座部材430は、前記開閉機構410と前記第1基板ケース201Aとにそれぞれ連結されるものであり、言わば従来から用いられていた基板ケースを取り付けるための台座に相当するものであって、合成樹脂で成型されており、第1基板ケース201Aの内側ケース85の側面に接当する側が開放され、リブが多数設けられ、リブの端面は同じレベルに形成され、内側ケース85の側面に密着接当可能にされており、反対側の側面(遊技盤30側)は、平坦に形成されている。
前記第1基板ケース201Aのうち、前記連結台座部材430と連結封止される部位である第1台座封止部450が、その内側ケース85の端部に設けられており、ここでは該第1基板ケース201Aの幅方向に、所定の間隔を隔てて4個突設されている。この第1台座封止部450は、外側ケース70の外側封印部71と内側ケース85の内側封印部86との位置と平面視で位相がずれるように変位して配置されており、従って、第1基板ケース201Aを背面から(遊技機の背面から)見たときに、前記外側封印部71と内側封印部86に重なることなく、視認できる状態にある。
即ち、前記外側封印部71と内側封印部86の位置する側に前記第1台座封止部450が配置され、且つ、前記第1基板ケース201Aの背面視(正面)において、前記第1台座封止部450が見えるように前記外側および内側封印部71、86と平面位相をずらせて配置されているのである。
そして、前記連結台座部材430には、前記第1基板ケース201Aの前記第1台座封止部450と連結封止される部位である第2台座封止部432が、ここでは、4個が、前記4個の第1台座封止部450と対応する位置に突設されている。この1個の第2台座封止部432の構造は、この連結台座部材430の本体に繋がるリブに、有底のネジ止め凹部を有する突起体が一体成型されており、そのリブの底面と有底部分の底面は面一と面一とされている。
そして、前記第1、及び第2台座封止部450、432は、破断ネジを用いて連結封止される。
前記連結台座部材430の内部に、前記開閉機構410の前記第1係合部と係合する部位である第2係合部が設けられ、前記第1係合部と前記第2係合部との係合において、前記開閉機構410の第1係合部が前記挿入部に挿入されて前記第2係合部と係合されたあとにその挿入方向とは逆の抜き出す方向への移動を規制(規制機構)するように構成されている。
また、前記連結台座部材430は、前記第1基板ケース201Aよりも小さく構成され、前記第1基板ケース201Aのうち、基板裏面側で一端側に寄せて連結されるように構成されているものである。
本実施形態のパチンコ機10においては、遊技機に取り付けられた第1制御基板ユニット201が遊技盤30の裏面に対して開閉することにより、遊技盤裏面の設置物に対しての検査、メンテナンスが容易に行い得るのである。
そして、封印部により封印されることにより、制御基板に対して不正な改変を行ったり、不正品に交換されることを防止でき、また、第1、第2台座封止部450、432により連結封止することによって、第1制御基板ユニット201を不正品に交換されることを防止できる。
更に、連結台座部材430に対して開閉機構410を簡単な操作により装着できるので、作業性が向上するのであり、そして、前記第1係合部と第2係合部とを一度係合させるとその解除が規制機構によって規制され、係合部分は被覆されているので、連結状態の第1基板ケース201Aおよび開閉機構410、即ち第1制御基板ユニット201ごと不正に持ち去ることを防止できるのである。
また、外側ケース70の前記外側封印部71と内側ケース85の内側封印部86の位置する側に前記第1台座封止部450及び第2台座封止部432が配置されるものの、前記第1、及び第2台座封止部450、432が見えるように前記外側および内側封印部と平面位相をずらせて配置されていることで、前記第1、及び第2台座封止部450、432が前記第1基板ケース201Aの背面視(正面)において、視認可能となり、前記第1、及び第2台座封止部450、432が不正に解除されているかどうか容易に分かるのである。
次に、スペーサー(中間部材)501について述べる。
遊技盤30の裏面と第1制御基板ユニット201との間には、スペーサー(中間部材)501が介装されている。図10乃至図12に示すように、遊技盤30の裏面には球集合板460が設けられ、第1制御基板ユニット201はこの球集合板460に外側から取り付けられる構成となっているが、該球集合板460と第1制御基板ユニット201との間には、若干の間隙が形成されている。パチンコ機10の機種によっては、遊技盤30の裏面の設計に応じて、当該部位の寸法(奥行)が異なる。このため、この寸法の変動に対応できるように、球集合板460と第1制御基板ユニット201との間には、若干の余裕、すなわち間隙が形成されているのである。前記スペーサー(中間部材)501は、この球集合板460と第1制御基板ユニット201との間の間隙を補填するためのものであり、当該間隙にほぼ対応した寸法を有するものとなっている。
上記スペーサー(中間部材)501は、球集合板460に対向する面が開放された概略横長で中空の箱形の形状を有し、その上端部にはほぼ矩形状の切欠部511が形成されている。この切欠部511は、球集合板460と第1制御基板ユニット201とを電気的に接続するスペースを確保するためのものである。
上記スペーサー(中間部材)501の内部には、図12に示すように、複数のリブ512が形成されている。このリブ512は、スペーサー(中間部材)501の補強の機能だけでなく、該スペーサー(中間部材)501の内部に不正基板を設置し得るスペースが形成されないようにするという機能も奏するものである。また、このリブ512は、球集合板460側に設けた電気部品等に接当しないように区画配置されると共にその高さが部分的に変えられている(リブの外縁面が同じレベルではない)。
上記スペーサー(中間部材)501は透明樹脂よりなるものであり、これにより、内部での不正行為の有無等が外側から容易に視認することができ、したがって不正をより効果的に防止し得るようになっている。勿論、その素材は、透明樹脂でなく、半透明或いは不透明な素材で成形されてもよい。
前記球集合板460における前記開閉機構410形成側端部とは反対側の端部(図12では右側端部)には、上下1対の軸462がそれぞれ上方に突出するように設けられており、この軸462に前記スペーサー(中間部材)501のブラケット513が挿通され、これにより、スペーサー開閉手段466が構成され、以って、上記スペーサー(中間部材)501は一方端部で軸462を中心として水平面上で回動可能に軸支され開閉可能となっている。即ち、該スペーサー(中間部材)501の開閉軸線はパチンコ機10の背面からみて前記開閉機構410形成側端部の反対側(図12の右側)で上下に延びるように設定されており、この開閉軸線を軸心にしてスペーサー(中間部材)501が後方側に十分に開放できるようになっている。
前記第1基板ケース201Aは、図10に示すように開閉機構410により該開閉機構410形成側端部(図10では左側端部)で回動させて一方側へ(図10では左方に)開放し得るようになっているが、上記のようなスペーサー(中間部材)501の支持構造とすることにより、該スペーサー(中間部材)501は図12に示すように第1基板ケース201Aとは逆方向に開放し得るようになっている。すなわち、該スペーサー(中間部材)501と第1基板ケース201Aとが、左右逆方向に開閉し得る構造、さらに具体的にいえば、左右から折り重ねるようにして閉じ得るとともに、その閉じた状態からそれぞれ左右に開放し得る構造となっている。
上記スペーサー(中間部材)501の自由端部側(図10及び図12では左端部側)およびこれに対応する球集合板460上の位置には、スペーサー(中間部材)501と球集合板460とを封止するための封止手段が設けられている。この封止手段は、第1封止部520aと第2封止部520bとを有している。
上記スペーサー(中間部材)501の陥入部分の底部に設けられた上下の破断ネジ挿通部515は、図10および図12に示すように、前記開閉機構410におけるブラケット413の上下の支持部の間に挟持されるような位置に形成され、これら支持部の間のスペースをほぼ閉塞し、第1基板ケース201Aを枢着する軸411であるリベットの頭部に近接している。
図10乃至図12に示すように、上記スペーサー(中間部材)501の外側面(第1基板ケース201A側面)における固定端部(図10、図12では右側端部)には、先端に係止爪が形成された矩形状の係止片517が後方に(第1基板ケース201A側に)突出するように配設され、一方、第1基板ケース201Aの自由端部には、矩形状の突起部851が側方に(図10では左方に)突出するように配設されており、該係止片517が突起部851に弾性的に係止し得るようになっている。この係止片517は、スペーサー(中間部材)501に一体成型されている。この係止片517は、上記スペーサー(中間部材)501の開閉に際しての閉じられた状態が保持されるようにするために用いられるものである。
上記のように、遊技盤30の裏面と第1制御基板ユニット201との間にスペーサー(中間部材)501が介装されていることにより、遊技盤30の裏面と第1制御基板ユニット201との間の間隙が補填され、これによって、不正行為を行い得るようなスペースが形成されないようになっている。さらに、このスペーサー(中間部材)501が封止手段520により封止した状態で固定されていることにより、不正に取り外すことが困難となっており、もしこの封止が不正に破られたとしても、痕跡が残るため、封止が破られたことが一目瞭然であり、これにより不正行為が容易に発覚する。
また、パチンコ機10の組み立てにおいては、例えば、球集合板460に中継基板、LED基板、スイッチ、配線等の電気部品を取り付け、この球集合板460にスペーサー(中間部材)501を取り付けてこれらをユニットとして構成し、このユニットを遊技盤30に取り付け、この後第1制御基板ユニット201を取り付けるという工程にすると作業性が良好となるが、このような場合に、電気部品の少なくとも一部がスペーサー(中間部材)501で覆われるようにすることで、電気部品がスペーサー(中間部材)501によって保護され、取り付け作業時に電気部品が破損されることが防止される。
(特徴構成)
この遊技機の特徴部分について、図4、図5、図17乃至図26に基づいて説明する。この遊技機の基本構成としては、制御装置、例えば、第1制御基板ユニット201が配置された一方の第1枠体としての内枠12(遊技機本体側)に対して、該制御装置の出力で制御される所定の電気部品、例えば、演出装置700(上部位置)或いは球貸操作部120が配置された第2枠体としての前面枠14が扉状に開閉可能に構成され、前記内枠12と前記前面枠14とに亘って、それら電気部品に信号を送るためのハーネス150A、150B(上下の位置で)が架け渡されている遊技機であり、特に、前記内枠12又は前記前面枠14の何れか一方に、ここでは、前面枠14に、前記内枠12と前記前面枠14との間に位置するハーネス150A、150B(図面では、各4本を束ねるように表してるが、本数は変化するものであり、複数本である)を保持するハーネス保持手段としてのハーネス保持具152A、152Bが、上下の位置で夫々設けられている。
前記第2枠体が開状態から閉状態へ移動する場合に前記ハーネス保持具の形態が変化し、該変化に応じて前記ハーネスが折りたたまれるように構成されており、このようなハーネス保持具152A、152Bによって、前記前面枠14の開閉に際して、前記ハーネス150A、150Bが、前記内枠12と前記前面枠14との間に噛み込まれるのを防止するように構成されているものである。
そして、前記ハーネス保持具152A、152Bは、前記第2枠体である前面枠14に対して取り付けるための取り付け部材153A,153B(図20及び図21参照)と、該取り付け部材153A、153Bに、前記前面枠14の開閉のための軸心P1(図2、図4、図5参照)と略平行な軸心P2の回りに回動自在に設けられた保持部材154A、154Bとから構成され、該保持部材154A、154Bは、図22乃至図25に示すように、前記ハーネス150A、150Bを伸ばした状態で所定の長さに亘って保持する長さ(回転軸心P2から端部までの直線長さが75mm)を有するように構成されている。
更に、前記取り付け部材153A,153Bには、規制部155A,155Bが設けられ、前記保持部材154A,154Bが可撓性素材(ここでは、P.Pを使用)で構成されると共に該保持部材154A,154Bに前記規制部155A,155Bに接当する当たり部156A,156Bが設けられている。
図20及び図21は、前記取り付け部材153A,153Bが実質的に同じ構成であるので、部材番号のみを括弧で引用し、図示は省略した。
そして、前記ハーネス保持具152A、152Bが、更に、前記保持部材154A,154Bに形成した各2個の挿通孔158A,158B,158C,158Dに通す別体構成のハーネス結束バンド157A,157B,157C,157Dを備え、該ハーネス結束バンド157A,157B,157C,157Dによって前記ハーネスが前記保持部材154Aに固定されるように構成されている。このハーネス結束バンド157A等は、ここでは、インシュロックタイプのものであるが、他の構成のものでもよい。
ここでも、重複を避けるために、図17乃至図19及び図22乃至図25は、一方のハーネス保持具152Aと、挿通孔158A,158B、ハーネス結束バンド157A,157Bを示すこととした。
また、前記挿通孔158A,158Bは、前記保持部材154Aに所定の間隔(約43mm)を隔てて2箇所設けられ、夫々にハーネス結束バンド157A,157Bが挿通されている。
そして、前記保持部材154Aが、その回動軸心P2から略直交する方向に延び、次いで、所定の角度をもって湾曲されて延長されており、且つ、前記回動軸心P2近傍部の前記当たり部156Aは剛構造とされ、且つ延長部159は可撓性を発揮できる薄片構造とされている。この当たり部156Aは、図26乃至図28に示すように、厚肉、つまり、二重壁として、幅方向中間位置の内部にリブ160を渡したことで剛構造とし、その先は、一枚の薄板のままとして可撓性を発揮できるようにしたものである。
更に、前記保持部材154Aは、前記延長部159の端部には、その長手方向に直交する方向に伸びたハーネス支持片161が設けられている。
また、前記ハーネス保持具152Aの取り付け部材153Aにフック162が形成され、ハーネス150Aの仮り止めを行い得るように構成されている。
そして、前記保持部材154Aは、その延長部159の先端側の上縁部159aが、その長手方向に沿って先端に向けて下方に傾斜するように形成されている。
この実施例では、前記第2枠体が前面枠14であり、前記ハーネス保持具152Aが該前面枠14の上部で、その回動軸心P1の近傍に設けられ、ハーネス150Aの前面枠14への取り付け及び第1枠体である内枠12への取り付け位置が、前記ハーネス保持具152Aよりも前記回動軸心P2から遠ざかる方向に位置している上部の保持構造と、前記第2枠体が前面枠14であり、前記ハーネス保持具152Bが該前面枠14の下部で、その回動軸心P1の近傍に設けられ、ハーネス150Bの前面枠14への取り付け及び第1枠体である内枠14への取り付け位置が、前記ハーネス保持具152Bよりも前記回動軸心P1から遠ざかる方向に位置している下部の保持構造とを備えている。
そして、前記第1枠体が内枠12であり、前記第2枠体が前面枠14であり、遊技領域の外側を覆うように係合部163、164が、前記前面枠14裏面と内枠12表面に設けられ、且つ、前記係合部163、164よりも外側に、前記前面枠の閉鎖時にハーネスを収納できるハーネス収納スペース165が形成されている(図4、図5、図26参照)。
ここで、図13乃至図16に基づいて、係合部164(163)、ハーネス収容スペース165、中継基板730について述べる。
上記のように、この遊技機10は、島設備に固定されている外枠11に対して合成樹脂成型の内枠12を縦軸心周りに回動自在に枢着し、この内枠12に対して木製の遊技盤30を裏側から固定し、更に、前記内枠12に対し、前記内枠12の前面側において前面枠14を縦軸芯周りに回動自在に枢着し、また、前記前面枠14には演出装置700(ランプ等)が設けられている。
そして、上記した通り、図6及び図13に示すように、前記内枠12の外枠11に対する枢着部725に近い前記遊技盤30のコーナーが、略三角形状(遊技盤の中心側は円弧状)に角落ち720されている
尚、図13乃至図16においては、遊技機10の変形例を示すものであり、ハーネス150A、ハーネス保持具152A等を図示省略している。
図4、図5及び図13乃至図16図に示す通り、この遊技盤30のコーナーの角落ち720に伴い、前記内枠12を、角落ちされた遊技盤30の切り欠き空間に延出してハーネス収納スペース165を形成する取り付け部740構成している。勿論、この取り付け部740は、内枠12が樹脂成型されるときに形成される。
更に、図13乃至図16図を用いて、この取り付け部740及びハーネス収納スペース165の構成を詳述する。
図15は、この取り付け部740及びハーネス収納スペース165の概念を示すための概略斜視図であり、図16は、その要部の概略縦断側面図である。この取り付け部740は、前記遊技機10の表側から裏側に伸び、且つ、前記切り欠き空間の外周を形成する外周壁741を有する。この外周壁741は、正面視で略三角形(実際には、図13、図15に示す形状であり、その遊技盤の中心側は円弧状に切り欠かれている)を成しており、この外周壁741に囲まれる内側部分、即ち、ハーネス収納スペース165に支持面742を設けると共に該支持面742の略中央位置に貫通孔731を形成してある。
前記取り付け部740は、その周縁リブ740Aの前面に、所定の幅の前壁面740Bを有するもので、前記枢着部725のあるコーナーにおいて、前壁面740Bの部分から略三角形状の凹部が形成され、この凹部を囲う壁が前記外周壁741である。この外周壁741の前記遊技機10の表側から裏側に伸びる幅(高さ)は、遊技盤30の厚みよりも大きい。そして、この外周壁741の上側部分及び取り付け部740の横側部分は、上記周縁リブ740Aと平行に延びているが、遊技盤30の中心側の外周壁部分741Aは、図16に示すように、前面側に向かって前記凹部を広げる方向に傾斜している。
そして、この外周壁部分741Aが、支持面742から表側に、ガイドレール(外レール52)よりも高くなるように構成されている。このように、前記遊技盤30の中心側に位置する前記外周壁部分741Aがガイドレール(外レール52)よりも高くされて係合部164に構成されることで、窓部の透明板ユニットを押し付けて密着させることができ、両部材間の間隙発生を防止して、また、遊技盤面と透明板との間隔を一定に維持する役目も果たし、透明板押し付けによる不正行為(羽根を開きっぱなしにするなど)や、ピアノ線の侵入等による不正行為を防止できる。
そして、この外周壁部分741Aの前面側が、後側に向けて折り曲げされており、この折り曲げ部741B(図16参照)は、上方の外周壁部分741Aよりも短く形成され、その後端部に、遊技盤30の上部周縁部が接当している。
そして、前記支持面742に、前記演出装置700(ここでは、前面枠セットランプ)を、前記制御基板、即ち、音声ランプ制御装置(音声ランプ制御基板)に繋ぐための中継基板730が配置されている。ここでは、中継基板730は、前記外周壁741に囲まれた小さなスペース(凹部)の中に完全埋没される状態で、支持面742に対して、図示していないが、ネジ止めされている。この中継基板730の後側面には、前記貫通孔731を通って後側に伸びるコネクタ735が設けられており、音声ランプ制御装置(音声ランプ制御基板)から伸びているコードのコネクタ736が接続されるように構成されている。また、中継基板730の前側面には、コネクタ737が設けられており、前面枠セット14の前記演出装置700(ここでは、前面枠セットランプ)から伸びているハーネス150A(150B)のコネクタ738が接続されるように構成されている。
次いで、ハーネス150Aを最短に設定することができる構成について述べる。
前記ハーネス保持具152Aにより保持されるハーネス150Aのうち、中継基板側との接続位置H1(ハーネス収容スペース165内)と、ハーネス保持具152Aのフック162により保持される位置H2とは、遊技機にこのハーネス150Aが取り付けられた状態でのそれぞれの高さ位置が略同じ高さとなるように設定されている(図5及び図26(a)参照)。また、前記接続位置H1は、前面枠14が図26(a)に示す各枠体の状態よりさらに大きく開放された最大開放状態にあるときにハーネス150Aが直線に近い状態となる位置に設定されている。
次に、ハーネス150AをS字状に折りたたむことができる構成に二ついて述べる。
前記保持部材154Aの延長部159はハーネス150Aの接続位置H1側端部まで到達しない大きさに設定されており、ハーネス150Aはこの延長部159により保持されない部分に屈曲部M1が形成されるように移動する(図26(e)参照)。内枠12に対して開状態の前面枠14が閉状態に向けて移動する場合に、延長部159は、ハーネス収容スペース165に向けて移動しながら回動軸心P1側に向けて移動することにより、ハーネス収容スペース165内でハーネス150Aが折りたたまれる(屈曲部M1)。
尚、保持部材154A,154Bの別の態様として、前記保持部材154A,154Bに一体形成されたハーネス結束バンドをそれぞれ備えるようにしてもよい。
即ち、保持部材154A,154Bを成型する際に、ハーネス結束バンド157A,157Bについても、その一部として帯状に一体成型するのである。
この場合、点検等でハーネス150Aの結束状態を解除したい場合には、そのハーネス結束バンド157A,157Bを切断することになり、その結果、保持部材154Aそのものを新たなものと取り替えなければならない問題点はあるが、保持部材154Aを樹脂成型物として大量に生産でき、安価に提供できれば問題ない。
(作用)
上記の前面枠14を内枠12に対して開閉する際、図26(a)乃至(d)に示す如く、ハーネス150Aは、その開閉につれて、屈伸する。図26は、上部配置のハーネス保持具152A、即ち、演出装置700等にかかわる制御信号を送るハーネス150Aを保持するものについて示す。
図26(a)に示す開かれた状態から、前面枠14を閉じるように回動させると、ハーネス150Aは、保持部材154Aにハーネス結束バンド157A,157Bでバインド、保持された状態で、一体的に変位するが、勝手な変形、屈曲は起こらない。
このハーネス150Aは、図示の如く、保持部材154Aの端部から外れた位置において、屈曲されることになる。その結果、比較的長いハーネス150Aであっても、その長手方向のどこかの位置で勝手に曲がり、前面枠14と内枠12との間に挟まってしまうという事態を避けることができる。
そして、前面枠が閉じられた状態では、屈曲されたハーネス150Aは、内枠12のハーネス収納スペース165に収まるのである。
このように、前記内枠12と前記前面枠14とに亘ってハーネス150Aが架け渡されている遊技機にあっては、その前面枠14の開閉通常、内枠12に対して前面枠14が開閉されるが、この開閉を可能にするには、開閉に必要なハーネス150Aのゆとりが必要であり、その開閉が大きくなれば、それだけ長めのハーネス150Aを用いなければならない。
この際、前面枠14が閉鎖される時に、そのハーネス150Aは内枠12と前面枠14との間に納められることになるが、長目のハーネス150Aは、自在に曲がって、都合よく内枠12と前面枠14との間に納まるとは限らず、両者の枠体間に挟まることが頻繁に発生し、ハーネス150Aの断裂を来たすのであるが、ここでは、ハーネス保持具152Aを設けることによって、上述したハーネス150Aが不都合に曲がるのを防止し、ハーネス150Aが内枠12と前面枠14との間或いは他の枠体等間に噛み咬み込まれないように、曲がりを抑制することができ、以って、ハーネス150Aの断裂を未然に回避させることができるのである。
殊に、最近の遊技機は、メンテナンスを容易にするための大きな開閉角度、或いは、前面枠14に敷設の電飾等(演出装置700)が前面に突出することにより、単純開閉では、その突出部が隣の遊技機に接当したり、敷設機器(例えば遊技球供給手段の像のハナ)に接当したりすることになり、此れを回避するために、開閉軸心を両枠体の一側部の合わせ位置からずらせた(変位させた)ところの回動軸心P1によって開閉させることが求められており、そうした開閉にはより長目のハーネス150Aの敷設が要求されるのであり、上述した如き噛み込みが増大するのである。
また、ハーネス保持具152Aを、取り付け部材153Aとこれに対して回動自在の保持部材154Aとから構成し、その保持部材154Aにハーネス150Aを所定の長さに亘って保持するようにしたことで、ハーネス150Aの勝手な湾曲を抑制し、延びた状態で保持することができながら、前記前面枠14の開閉に際して、その保持部材154Aが回動(取り付け部材との相対回動)することができて、保持部材154Aが無理なくハーネス150Aを保持しながら、前記内枠12又は前記前面枠14の相対回動変位が行われるのである。
そして、取り付け部材153Aに規制部155Aを設け,保持部材154Aに当たり部156Aを設けたことによって、前記前面枠14の開閉に際して、所定の開閉角度以上の開閉に際しては、前記保持部材154Aの回動軸心P2周りでの回動が規制されるが、その後は、該保持部材154Aの撓みで変位吸収しながらハーネス150Aの保持状態は維持し、以って、上記前面枠14の大きな開閉が可能となるものである。
また、ハーネス結束バンド157Aとハーネス保持具152Aとを別体構成とした場合には、ハーネス結束バンド157Aを安価なものとして準備でき(既製品でも可)、メンテナンス等でハーネス150Aの拘束状態を解除したい場合に、このハーネス結束バンド157Aを直接に切断し、再度の結束には、新しいものを使用すればよい。
更に、ハーネス結束バンド157Aをハーネス保持具152Aと別体のものとする場合、前記保持部材154Aに挿通孔158A,158Bを形成して、これに挿通するだけで、前記ハーネス保持具152Aに対するハーネス150Aの結束位置を特定できて、結束後にむやみに結束位置がずれるということがない。
また、前記挿通孔158A,158Bを前記保持部材154Aに所定の間隔を隔てて2箇所設けた場合に、所定の間隔を隔てて、二本のハーネス結束バンド157A,157Bを用いて、安定して結束し、ハーネス150Aを拘束できる。これにより、ハーネス150Aを前記保持部材154Aの略全体で保持できて、より一層噛みこみ防止に寄与できる。
このように、前記保持部材154Aが、可撓性素材で構成されながら、前記当たり部156Aには前記規制部155Aに対抗する剛性を持たせるべく、構造的特徴を持たせる剛構造とされ、前記延長部159は、大きな開閉に際して撓みを発揮できる薄片構造とすることで、それぞれの役割を実現させることができるのである。
更に、前記保持部材154Aの前記延長部159の端部にハーネス支持片161が設けられることで、前記内枠12と前記前面枠14とに亘って架け渡されるハーネス150Aが、このハーネス支持片161を境として、前記保持部材154Aからの拘束状態を外れてフリーの状態となるが、その保持部材154Aの前記延長部159の端部が、そのままの幅となっている場合と比較して、結果として広幅を形成することになるその境部(ハーネス支持片161)で、ハーネス150Aの曲がりを安定的に支持することができるのであり、ハーネス150Aの曲がりが前記延長部159の端部から外れて自由に曲がるのを抑制することができ(外れた後には曲がる)、ハーネス150Aの位置を所期状態として噛みこみ防止に寄与できるのである。
また、ハーネス保持具152Aの取り付け部材153Aにフック162が形成されることで、ハーネス150Aをハーネス保持具152Aにハーネス結束バンド157A,157Bで拘束するときに、このフック162に予め仮り止めしておくことができ、拘束作業を行い易くすることができると共に前記取り付け部材153Aは前記保持部材154Aと軸心P2周りに相対回動(変位)するものであるので、ハーネス結束バンド157A,157Bで拘束されていない取り付け部材153A側におけるハーネス150Aの位置決めをすることができて、ハーネス保持具152Aの取り付け部材153Aと保持部材154A側とでハーネス150Aを留めておくことができ、ハーネス150Aの噛みこみ防止に寄与できる。
更に、ハーネス保持具152Aが前面枠14の上部で、その回動軸心P1の近傍に設けられていることにより、橋渡しのハーネス150Aを最短長さのものとできながら、前記ハーネス保持具152Aの折れ曲がり部位として、フリーな姿勢のない状態でU時形にハーネス150Aを折りたたみ、以って、前面枠14の上部においてハーネス150Aの噛み、断線を防止できる。これにより、上部のハーネス150Aによる電飾、スピーカーなどへの信号送信のハーネスが常に良好に行われる。
また、ハーネス保持具152Bが前面枠14の下部で、その回動軸心P1の近傍に設けられていることにより、橋渡しのハーネス150Bを最短長さのものとできながら、前記ハーネス保持具152Bの折れ曲がり部位として、フリーな姿勢のない状態でU時形にハーネス150Bを折りたたみ、以って、前面枠14の下部においてハーネス150Bの噛みこみを防止できる。従って、下部のハーネス150Bとしては、球貸操作部120等への信号送信が常に良好に行いえる。
本発明は、枠体と枠体との架け渡されるハーネスを備える遊技機であれば、適宜実施可能であり、その適用範囲は広いものである。
本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機の正面図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機の斜視図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機の前面枠の斜視図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機に対して前面枠を開いた状態を示す斜視図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機に対して前面枠を開いた状態を示す正面図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機の背面図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機のセット板を開いた背面の斜視図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機の遊技盤の裏面の斜視図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機の遊技盤の裏面の第1基板ケースを開放した状態の斜視図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機の遊技盤の裏面の第1基板ケース、連結台座部材、スペーサー(中間部材)および球集合板を外して分解した状態の斜視図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機の遊技盤の裏面に、スペーサー(中間部材)を設け、第1基板ケースおよび連結台座部材をそれぞれ外し、スペーサー(中間部材)を開放した状態の斜視図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機の前面枠、内枠を開いた状態の上部の斜視図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機のセット板を開いた状態の上部の斜視図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機の上部の中継基板の取り付け部を示すが概略分解斜視図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機の上部の中継基板の取り付け部を示すが概略縦断側面図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機のハーネス保持部材の前面側からの斜視図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機のハーネス保持部材の裏面側からの斜視図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機のハーネス保持部材の平面図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機のハーネス取り付け部材の前面側からの斜視図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機のハーネス取り付け部材の裏面側からの斜視図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機のハーネス保持部材の一作用状態を示す前面側からの斜視図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機のハーネス保持部材の一作用状態を示す正面図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機のハーネス保持部材の一作用状態を示す平面図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機のハーネス保持部材の一作用状態を示す背面図である。 本発明にかかる遊技機の一例であるパチンコ機の前面枠の開閉状態を示す工程図(a)〜(e)である。
30:遊技盤
150A:ハーネス
152A:ハーネス保持具

Claims (7)

  1. 制御装置が配置されたと、
    該基体に対して開閉可能に構成され、前記制御装置に制御される所定の電気部品が配置されたと、
    該扉体及び前記基体の各対向部をるように架け渡されるハーネスと、
    を備える遊技機であって、
    前記扉体が前記基体に対して閉じる方向に移動する場合に前記扉体の移動に伴って前記ハーネスが案内される領域を制限する手段を備えていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記ハーネスが案内される領域を制限する前記手段は、前記扉体が前記基体に対して閉じる方向に移動する場合に所定態様に変化する手段であって前記ハーネスの一部を保持するハーネス保持手段である請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記対向部のうち何れか一方に対して前記ハーネス保持手段が取り付けられ、他方の前記対向部には、前記ハーネスの一端部が接続される接続部が露出して設けられている請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記ハーネス保持手段は、
    一方の前記対向部に固定される取り付け部材と、
    該取り付け部材に対し回動自在に設けられ前記ハーネスの一部を保持する保持部材と、
    を備え、
    前記扉体が前記基体に対して閉じた状態において、前記ハーネスのうち、前記一方の対向部に配設される部位と、前記保持部材に保持される部位との間の所定部位が、湾曲部を形成する請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記保持部材は、
    回動軸側から回動先端側へ延出され、当該延出される方向に沿って前記ハーネスの一部を保持するものであり、
    前記扉体が前記基体に対して閉じた状態において、前記ハーネスのうち、前記保持部材に保持される部位と、前記一端部との間の所定部位が、湾曲部を形成する請求項4に記載の遊技機。
  6. 前記取り付け部材が規制部を含み、
    前記保持部材が前記扉体の閉状態において前記規制部に接当する当たり部を含み、
    前記保持部材が可撓性素材で形成されている請求項5に記載の遊技機。
  7. 前記保持部材が、該保持部材の回動軸心側と反対側の端部に設けられ、該保持部材の長手方向に直交する方向に伸びたハーネス支持片を含む請求項6に記載の遊技機。
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