JP2009027834A - 超音波モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】振動子が被駆動体を安定して微小駆動させることができる超音波モータを提供すること。
【解決手段】圧電素子を有する超音波振動子2と、前記超音波振動子2との間の摩擦力により駆動される被駆動部材4と、前記超音波振動子2における定在波の節近傍に固着され且つ突出部3aを備える保持部材3と、前記保持部材3を押圧する押圧部材9と、前記保持部材3と対向する面である保持部材対向面7bを備える筐体7と、前記押圧部材9又は前記筐体7に設けられ、前記保持部材3における前記突出部3aを押圧して前記保持部材3を前記保持部材対向面7bに圧接させる当接部材13と、を具備し、前記保持部材3は、前記突出部3aに当接する前記当接部材13と、前記筐体7における前記保持部材対向面7bとで挟持されて、前記駆動方向における位置が規制される超音波モータ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超音波モータに関する。
現在、電磁モータに比べて小型、高トルク、長ストローク、且つ高分解能の超音波モータが多く使用されてきている。
ところで、超音波モータは、超音波振動子を被駆動部材に押し付けることで、両者間に発生する摩擦力によって前記被駆動体を駆動するモータである。そして、超音波振動子を被駆動部材に押し付ける為の押圧機構としては、例えば特許文献1に、図8に示すような押圧機構が開示されている。
すなわち、特許文献1には、振動子114と、該振動子114の下部に固定された突起113と、該突起113に当接する可動体としてのレール118と、該レール118の下面に接し、レール118を案内する回転部材112と、前記振動子114の上面に当接されるバネ部材117と、該バネ部材117と振動子114との間に設置されているゴムシート115と、前記バネ部材117及びゴムシート115を貫通して振動子114に固定される柱状止め具121と、前記バネ部材117を押圧する固定部材119とによって構成されている。
より具体的には、前記バネ部材117は、前記ゴムシート115に接する平面部117aと、この平面部117aの両端から当該平面部117aに対して対称に延長されて形成された平面部117b,117cとを備える。そして、この平面部117b及び平面部117cにおける先端部が前記固定部材119によって押し下げられて、前記平面部117aと前記平面部117b,117cとの境界線近傍が変形させられることにより、前記平面部117aが下方(前記振動子114の方向)に押し下げられる構造となっている。
引用文献1に開示されている押圧機構では、上述したような構造により、前記振動子114(前記突起113)を被駆動体である前記レール118に押し付ける押圧力を発生させている。
ところで、前記バネ部材117における前記平面部117aには矩形状の貫通穴部(不図示)が設けられている。さらに、前記バネ部材117と前記振動子114との間に挟まれて設けられている前記ゴムシート115にも、同様の矩形状の貫通穴部(不図示)が設けられている。そして、前記柱状止め具121は、前記バネ部材117及び前記ゴムシート115の両者に設けられた矩形状の貫通穴部(不図示)を貫通して、前記振動子114に固定されている。
前記柱状止め具121は、当該柱状止め具121における側面部が前記バネ部材117及び前記ゴムシート115における貫通穴部(不図示)の断面に囲まれるように設置されている。これにより、前記振動子114は、前記ゴムシート115との接触平面内における位置が規制される構造となっている。
特開平10−327589号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている押圧機構によれば、柱状止め具121をバネ部材117及びゴムシート115の貫通穴部(不図示)に挿入することから、前記柱状止め具121と、前記バネ部材117及び前記ゴムシート115との間には若干の隙間を設けることが必要である。
すなわち、特許文献1には具体的な記載は為されていないが、例えば軸と穴との隙間バメ(部品を相対的に動かしえる緩合)の場合、φ=3〜6mm程度の径寸法であれば最大0.125mmの隙間を設けることが推奨されている。
なお、組立性を向上させる為には、前記隙間は大きいほうが望ましく、上述した数値よりも大きな隙間を設けることが望まれる。
ところで、振動子を振動させて摩擦力により被駆動体を駆動させる場合においては、例えば図8に示すように振動子114は、当然被駆動体である前記レール118から反力を受けて当該レール118を駆動させる向きと逆向きに動作しようとする。
従って、図8に示す例のように、前記ゴムシート115及び前記バネ部材117と、前記振動子114との間に隙間が存在する場合、前記ゴムシート115の弾性変形が生じたときに、この隙間の範囲内で(図8の点線で示す振動子114の位置に)、前記振動子114が動作してしまうという問題が生じる。
そして、この振動子114が動作している間は、被駆動体である前記レール118は、前記振動子114から駆動力を受けても所望の量を動くことはできず、最悪の場合には前記レール118が全く動かない場合も発生してしまう。
また、前記レール118が駆動開始後しばらくして前記振動子114が位置ずれした後、柱状止め具121の側面部(不図示)と、バネ部材117に設けられた矩形状の貫通穴部(不図示)の断面部(不図示)とが当接した状態となって初めて振動子114の動作が規制されるのであるが、前記レール118が逆方向に駆動する際にも同様の問題が発生する。
仮に、前記ゴムシート115を介さずにバネ部材117で振動子114を直接押圧する構造としても、柱状止め具121の側面部(不図示)と、バネ部材117に設けられた矩形状の貫通穴部(不図示)の断面部(不図示)との当接面での摺りが発生し、同様の位置ずれが発生する。
このように、上述した構成では、例えば所望の微小量を駆動させる際に振動子114自体が位置ずれを起こすことに起因して、駆動量が安定しないという問題がある。
なお、仮に柱状止め具121とバネ部材117における貫通穴部(不図示)との隙間を設けないようにすることで、前記の問題を解決しようとした場合、柱状止め具121を変形させて前記貫通穴部(不図示)に挿入(すなわち圧入)することが考えられる。この場合には、貫通穴部(不図示)及び柱状止め具121の寸法管理が厳しく要求される。これらの寸法のばらつきは、前記バネ部材117の圧入方向の位置のばらつきを生じさせるからである。
そして、このように前記バネ部材117の圧入方向における位置のばらつきが生じた場合、前記バネ部材117の組み付け時に前記固定部材119によって押し下げられて変形する量がばらつくことになり、結果として押圧作用力がばらついてしまう。
ところで、前記バネ部材117は、図8に示すように平面部117b,117cの先端部が固定部材119にゴムシート116を介して当接している。従って、仮に柱状止め具121とバネ部材117とが隙間なく嵌め合わせられていたとしても、振動子114が被駆動体であるレール118から反力を受けた際に、バネ部材117が振動子114と一体となってレール118の動作方向と逆向きに移動しようとする為、ゴムシート116の弾性変形が生じてしまい、振動子114は位置ずれしてしまう。
なお、前記バネ部材117を、当該バネ部材117における両端面の先端部を固定部材119にゴムシート116を介さずに当接させた場合であっても、固定部材119とバネ部材117との間で滑りが発生してしまうので、振動子114の位置ずれは生じてしまう。
以上説明したように、特許文献1に開示されている技術では、被駆動体を数μm〜数nm安定して駆動させる微小駆動において所望の駆動量を得ることが困難である。
本発明は、前記の事情に鑑みてなされたもので、振動子が被駆動体を安定して微小駆動させることができる超音波モータを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の第1の態様による超音波モータは、圧電素子に縦振動と屈曲振動とを同時に発生させることで楕円振動を発生させ、該楕円振動により駆動力を得て被駆動部材を駆動する超音波モータにおいて、圧電素子を有する超音波振動子と、前記超音波振動子との間の摩擦力により駆動される被駆動部材と、前記超音波振動子における定在波の節近傍に固着され且つ突出部を備える保持部材と、前記保持部材を押圧する押圧部材と、前記保持部材と対向する面である保持部材対向面を備える筐体と、前記押圧部材又は前記筐体に設けられ、前記保持部材における前記突出部を押圧して前記保持部材を前記保持部材対向面に圧接させる当接部材と、を具備し、前記保持部材は、前記突出部に当接する前記当接部材と、前記筐体における前記保持部材対向面とで挟持されて、前記駆動方向における位置が規制されることを特徴とする。
前記の目的を達成するために、本発明の第2の態様による超音波モータは、圧電素子に縦振動と屈曲振動とを同時に発生させることで楕円振動を発生させ、該楕円振動により駆動力を得て被駆動部材を駆動する超音波モータにおいて、圧電素子を有する超音波振動子と、前記超音波振動子との間の摩擦力により駆動される被駆動部材と、前記超音波振動子における定在波の節近傍に固着された保持部材と、前記保持部材と対向する面である保持部材対向面を備える筐体と、前記保持部材を押圧する押圧部材と、前記押圧部材又は前記筐体に設けられた第一の当接部材と、前記第一の当接部材と当接する面及び前記保持部材と当接する面を備え、前記超音波振動子上を摺動可能に設けられた第二の当接部材と、を具備し、前記保持部材は、前記第二の当接部材を介して前記第一の当接部材によって押圧されて、前記筐体における前記保持部材対向面に圧接され、前記第一の当接部材に押圧された前記第二の当接部材と、前記筐体における前記保持部材対向面とで挟持されて、前記駆動方向における位置が規制されることを特徴とする。
本発明によれば、振動子が被駆動体を安定して微小駆動させることができる超音波モータを提供することができる。
以下、本発明の実施形態に係る超音波モータについて、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る超音波モータの構成を示す断面概略図である。同図に示すように、超音波振動子2と、超音波振動子2の位置決めに寄与する保持部材3と、超音波振動子2に接触させられ且つ超音波振動子2に対して相対的に駆動される被駆動部材4と、被駆動部材4と筐体6との間に配置される転動部材5と、筐体7と、超音波振動子2を被駆動部材4に押し付ける為の押圧機構8とを具備する。ここで、筐体6は、筐体7に対して、例えばビス等の手段によって固定されている。
なお、詳細は後述するが、前記押圧機構8は、押圧部材9と、固定螺子部材10と、押圧調整用螺子部材11と、圧縮コイルバネ12と、半球形状の先端部13aを備える螺子部材である当接部材13とを有する。
前記超音波振動子2は、矩形板状の圧電セラミックスシートの片側面にシート状の内部電極を設けたものを複数枚積層してなる直方体状の圧電積層体2aと、該圧電積層体2aの一側面に接着され且つ前記被駆動部材4に密着させられる2個の摩擦接触子(以下、駆動子と称する)2bとを有する。
前記圧電積層体2aは、内部電極に所定のパターンの交番電圧を加えることにより、図2に示す縦振動及び図3に示す2次の屈曲振動が励起される。特に、2次の屈曲振動は、図3に示すように前記圧電積層体2aの長手方向に間隔をあけて、3箇所に振動の定在波の節A1,A2、A3を備える。そして、節A1と節A2との間には当該振動の定在波の腹B1が形成され、節A2と節A3との間には当該振動の定在波の腹B2が形成される。
ここで、前記駆動子2bは、直方体のブロック状に形成されており、前記超音波振動子2における2次の屈曲振動の腹B1,B2に対応する位置に、接着剤等で固定されている。
前記転動部材5は球体形状に形成されており、前記被駆動部材4のうち前記筐体6に対向する面に設けられた溝等に埋嵌されて挟持される。ここで、前記被駆動部材4の移動方向の配置位置は、例えばリテーナ(不図示)等により規制されている。このような構成により、前記被駆動部材4を、前記超音波振動子2及び前記筐体6に対して相対的に駆動させることが可能となる。
ところで、前記超音波振動子2は、当該超音波振動子2のうち上述した縦振動及び屈曲振動の定在波の節A2に対応する位置にて、接着剤等によって保持部材3に固着されている(図1参照)。この保持部材3は、前記超音波振動子2の位置を定める為の部材である。
図4は、前記圧電積層体2aと前記保持部材3との位置関係を示す斜視図である。
同図に示すように、前記圧電積層体2a上に設けられた前記保持部材3の上面である平板部3bは、前記圧電積層体2aの厚さ(積層)方向(図4において両矢印Aで示される方向)の両端側において均等にはみ出している。
そして、該はみ出している領域には、それぞれ平板部3cが形成されている。これら2つの平板部3cは、前記圧電積層体2aを、同図に示すようにその側面側から挟み込んで当該側面の一部を覆うように、前記圧電積層体2aに当接している。
ここで、前記圧電積層体2aと前記保持部材3とは、当接面において、例えば接着剤等によって固着されている。
ところで、前記保持部材3は、当該保持部材3の位置ずれ(前記超音波振動子2の位置ずれ)を防止する為の突出部3aを有する。この突出部3aは、前記保持部材3のうち、前記被駆動部材4の駆動方向(図1及び図4において両矢印Bで示される方向)側の一方面3c´に設けられている。そして、前記突出部3aは、前記超音波振動子2における上面と鋭角を成す斜面部3eから成る先端部3fを有し、該先端部3fが前記駆動方向側へ突出している。
前記押圧部材9は、図1に示すように前記保持部材3側へ突出した平面部9c(詳細は後述する)を備える平板から成り、その一端部には固定螺子部材10を貫通させる為の穴部9aを備え、他端部には押圧調整用螺子部材11を貫通させる為の穴部9bを備えている。そして、前記平面部9cは、当該押圧部材9の中央部に設けられており、前記保持部材3における前記平板部3bの上面と当接する。
そして、前記押圧部材9は、当該押圧部材9における前記平面部9cと、前記保持部材3における前記平板部3bの上面とが当接するように組みつけられた際における、前記保持部材3における前記突出部3aの有する前記斜面部3eの直上の位置に、螺子穴部9dを備えている。そしてこの螺子穴部9dには、前記当接部材13が螺合される。
以下、本第1実施形態に係る超音波モータの組み付け方法の一例を説明する。
まず、筐体6の上にリテーナ(不図示)を載置し、このリテーナ(不図示)における保持部に転動部材5を載置する。続いて、この転動部材5の上に被駆動部材4を載置し、この被駆動部材4の上面に、超音波振動子2における駆動子2bが当接するように、超音波振動子2を載置する。
この超音波振動子2の載置の際には、超音波振動子2に接着剤等で固着された前記保持部材3における前記平板部3cが、筐体7に設けられた空間部7a内に位置するように、前記超音波振動子2を配置する。
つまり、筐体7のうち前記被駆動部材4の駆動方向(図1において両矢印Bで示される方向)側の一方面7bと、保持部材3における前記一方面3c´とが、互いに平行な面となるように対向する配置構成となる。
その後、前記押圧部材9が備える前記平面部9cと、前記保持部材3における前記平板部3bの上面とが、図1に示すように当接するように、前記超音波振動子2の上方から前記押圧部材9を載置する。
そして、固定螺子部材10を前記押圧部材9の前記穴部9aに貫通させ、該固定螺子部材10によって押圧部材9と筐体7とを締結する。これにより、超音波振動子2の長手方向(両矢印Bで示される被駆動部材4の駆動方向)における、押圧部材9の位置が固定される。
さらに、押圧調整用螺子部材11を前記押圧部材9の前記穴部9bに貫通させ、該押圧調整用螺子部材11を筐体7における螺子穴部に螺合させる。この際、圧縮コイルバネ12が、押圧部材9の上面と押圧調整用螺子部材11のネジ頭(ワッシャでも良い)の下面11aとに挟まれた状態で組み付けられる。
従って、押圧調整用螺子部材11の締結に伴い、前記圧縮コイルバネ12が圧縮され、この圧縮された圧縮コイルバネ12による反発力が、押圧部材9の上面と押圧調整用螺子部材11の螺子頭(ワッシャでも良い)の下面11aとに作用する。それ故、押圧調整用螺子部材11の締結量を調整して圧縮コイルバネ12の圧縮量を調節することで、前記押圧部材9の上面への押圧力を調整することができる。
また、前記押圧部材9は、上述したように固定螺子部材10によって、その一端を筐体7に固定されている。従って、前記押圧部材9は、この固定螺子部材10によって固定された一端を中心として他端が押圧されることで、前記平面部9cと前記保持部材3における平板部3bとの当接面を介して、前記超音波振動子2に対して作用する押圧力を生じる。
つまり、前記押圧部材9は、前記押圧調整用螺子部材11の締結量に応じて、前記保持部材3を介して前記超音波振動子2へ作用する押圧力を発生する。この押圧力により、前記超音波振動子2は前記被駆動部材4に押し付けられる。
ところで、押圧部材9における螺子穴部9dには、前記当接部材13を螺合させる。そして、上述した押圧部材9による所定の押圧力が作用している状態で、この螺合させた当接部材13をねじ込んでいくと、当接部材13における半球形状の先端部13aが、前記保持部材3における前記斜面部3eに当接する。
この当接後も当接部材13をねじ込んでいくと、当接部材13における前記先端部13aが前記斜面部3eを押圧するのに伴い、前記斜面部3eを含む当該突出部3aが図1において矢印Cで示される方向に押圧され、当該保持部材3は、筐体7における前記一方面7bに向かって摺動される。このとき、前記平板部3bの上面と、前記押圧部材9における前記平面部9cとの当接面においては滑りが発生している。
そして、更に当接部材13をねじ込んでいくと、筐体7における前記一方面7bと、前記保持部材3における前記一方面3c´とが圧接される。そして、このように筐体7における前記一方面7bと、前記保持部材3における前記一方面3c´とが圧接した状態で、当該保持部材3の位置が保持される。換言すれば、前記保持部材3は、筐体7と当接部材13とで挟持されて、その位置が保持される。
以上説明したように、本第1実施形態によれば、超音波振動子2が被駆動部材4を安定して微小駆動させることができる超音波モータを提供することができる。
具体的には、本第1実施形態によれば、超音波振動子2が振動して摩擦力により被駆動部材4を駆動している間においても、超音波振動子2の位置ずれが生じない。これにより、被駆動部材4の精密な駆動において安定した駆動量を得ることができ、さらに組立作業も簡易であり且つ安価で精密な駆動特性を備えた超音波モータを提供することができる。
より詳細には、本第1実施形態に係る超音波モータは次のような効果を奏する。
まず、本第1実施形態に係る超音波モータでは、上述した押圧部材9による所定の押圧力が作用した状態で、保持部材3が、筐体7と当接部材13とによって挟持されることで、超音波振動子2の位置が保持される(当然ながら当接部材13の位置も保持されている)。そして、押圧部材9は、固定螺子部材10により筐体7に固定されている。
このような構成により、超音波振動子2の振動で生じる摩擦力によって被駆動部材4を駆動させた場合であっても、被駆動部材4からの反力による超音波振動子2の位置ずれが生じない。従って、被駆動部材4を微小に駆動させる場合に、安定した駆動量を得ることができる。
また、本第1実施形態に係る超音波モータは、従来の超音波モータと比較して、組立が容易であるという利点を有する。
例えば特許文献1には、押圧機構の組立方法及び固定方法については何ら開示されていないが、その組み立ての際にはバネ部材117における平面部117b,117cを自然状態から押し下げて変形させながら、振動子114と固定部材119との間に配置させる必要がある。なお、固定部材119を前もって組みつけてある場合は、振動子114と固定部材119との隙間に、バネ部材117を変形させながら挿入し、且つ矩形状の貫通穴部を予め振動子114に固定された柱状止め具121に挿入させなければならない。そして、このような組み立て方法は現実的ではない。
つまり、特許文献1に開示されている押圧機構を組み立てる際には、振動子114にゴムシート115及びバネ部材117を、柱状止め具121に矩形状の穴部を挿入して載置させた後に、固定部材119を組み付けることになる。ここで、バネ部材117における平面部117b,117cの先端部と固定部材119とを当接させ、固定部材119を押さえつけながら案内部材(不図示)に連結させる必要があり、非常に困難な作業となることは容易に想像できる。
一方、本第1実施形態に係る超音波モータの組み立てにおいては、上述したように各部材を単純に順次載置していき、最後に固定螺子部材10及び押圧調整用螺子部材11により締結等して固定すれば良い。つまり、各部材の載置及び締結を、一方向のみから作業することができるので組立容易性が非常に良好である。
なお、前記駆動子2bは、例えば耐熱性熱可塑性樹脂であるPPS(ポリフェニレンサルファイド)をベースにチタン酸カリウムのフィラーを20〜30%wt充填すると共に、その他炭素繊維、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)も混合した複合樹脂材により構成する。
また、前記被駆動部材4は、例えば内部に鉄を含む珪酸マグネシウム(2MgO・SiO)により構成し、前記駆動子2bと接触する面の表面粗さをRa0.2μm以下となるようにラップ研磨加工する。
そして、前記圧電積層体2aの振動を減衰させずに確実に前記被駆動部材4へ伝達する為に、例えば、前記駆動子2bは前記圧電積層体2aの端面から0.7mm以下の高さとする。なお、該高さは望ましくは0.4mmである。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態に係る超音波モータについて、図5を参照して説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係る超音波モータの構成を示す断面概略図である。なお、本第2実施形態に係る超音波モータの特徴部に焦点を当てる為に、前記第1実施形態に係る超音波モータとの相違点のみを説明する。
本第2実施形態に係る超音波モータにおける前記筐体7には、前記超音波振動子2の厚さ方向と平行な方向(図5における紙面に垂直な方向)に、螺子穴部(不図示)が設けられ、この螺子穴部(不図示)に対して螺子部材である当接部材14が螺合される。
この当接部材14は、その先端部に螺子の回転軸から偏心した円板である偏心円板部14aを備えている。そして、この偏心円板部14aにおける円筒面が、前記保持部材3における前記斜面部3eに当接する。
上述した押圧部材9による所定の押圧力が作用している状態で、前記当接部材14をねじ込むと、前記偏心円板部14aが図5に矢印Dで示す方向に回転し、前記保持部材3における斜面部3eが図5に矢印Cで示す方向に移動する。更に当接部材14をねじ込むと、保持部材3は、最終的に筐体7の前記一方面7bと偏心円板部14aとによって挟持され、その位置が保持される。このとき、前記第1実施形態に係る超音波モータと同様、前記平板部3bの上面と、前記押圧部材9における前記平面部9cとの当接面においては滑りが発生している。
換言すれば、偏心円板部14aを備える当接部材14と、斜面部3eを備える突出部3aとから成るカム機構によって、保持部材3を図5において矢印Cで示す方向に押圧し、筐体7における前記一方面7bと、前記保持部材3における前記一方面3c´とを圧接させる。そして、筐体7における前記一方面7bと、前記保持部材3における前記一方面3c´とで、前記保持部材3を挟持して、当該保持部材3の位置(超音波振動子2の位置)を保持する。
以上説明したように、本第2実施形態によれば、前記第一実施形態に係る超音波モータと同様な効果を奏する超音波モータを提供することができる。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態に係る超音波モータについて、図6及び図7を参照して説明する。図6は、本発明の第3実施形態に係る超音波モータの構成を示す断面概略図である。図7(a)は後述する第2当接部材15の上面図、図7(b)は同正面図、図7(c)は同側面図である。
なお、本第3実施形態に係る超音波モータの特徴部に焦点を当てる為に、前記第1実施形態又は第2実施形態に係る超音波モータとの相違点のみを説明する。
第1の相違点は、本第3実施形態に係る超音波モータの保持部材3は、第1実施形態及び第2実施形態に係る超音波モータの保持部材3が備えている前記突出部3aを備えていない点である。
第2の相違点は、本第3実施形態に係る超音波モータは、図7(a)乃至(c)に示す第2当接部材15を具備する点である。
本第3実施形態に係る超音波モータに特有の部材である前記第2当接部材15は、図7(a)乃至(c)に示すように、当該第2当接部材15の側面を構成する2枚の平面部15aと、それら2枚の平面部15aを連結する上面部15bと斜面部15cと、該斜面部15cの逆側に設けられた面取り部15dと、を備えている。
ところで、第2当接部材15の組み付け方法は次の通りである。
まず、超音波振動子2を上述したように載置した後に、第2当接部材15における前記平面部15aの下面(前記筐体6に対向する面)と筐体7における上壁面(前記押圧部材9と対向する面)とが当接するように、超音波振動子2上に当該第2当接部材15を載置する。そして、上述したように押圧部材9を組み付ける。
その後、押圧部材9における螺子穴部9dに、前記当接部材13を螺合させる。そして、上述した押圧部材9による所定の押圧力が作用した状態で、螺合させた当接部材13をねじ込んでいくと、当接部材13における半球形状の先端部13aが、前記第2当接部材15における前記斜面部15cに当接する。
この当接後も当接部材13をねじ込んでいくと、当接部材13の前記先端部13aが前記斜面部15cを押圧するのに伴って、前記斜面部15cを含む当該第2当接部材15が図6において矢印Cで示される方向に摺動される。このとき、前記平板部3bの上面と、前記押圧部材9における前記平面部9cとの当接面においては滑りが発生している。
更に当接部材13をねじ込んでいくと、筐体7における前記一方面7bと、前記保持部材3における前記一方面3c´とが圧接される。そして、この状態で、当該保持部材3の位置が保持される。
換言すれば、前記保持部材3は、前記筐体7における前記一方面7bと、前記第2当接部材15のうち前記保持部材と対向する面である一端面15eとによって挟持されて、その位置が保持される。
以上説明したように、本第3実施形態によれば、前記第1実施形態に係る超音波モータと同様の効果を奏する超音波モータを提供することができる。
すなわち、本第3実施形態に係る超音波モータのように、突出部を設けない簡易な形状の保持部材3を用いた場合であっても、第2当接部材15を設けることにより、第1実施形態に係る超音波モータと同様の効果を得ることができる。
従って、例えば次のような場合に、本第3実施形態を適用することが望まれる。
すなわち、保持部材3の材質が弱い剛性を有する材質である場合である。このような場合には、第一実施形態に係る超音波モータのように保持部材3に突出部3aを設ける構成とすると、この突出部3aの強度が不足してしまう。従ってこのような場合には、本第3実施形態に係る超音波モータの構成を適用することで、保持部材3の材質の強度に関わらず、第1実施形態に係る超音波モータと同様の効果を得ることができる。
なお、本第3実施形態に係る超音波モータにおける当接部材13の代わりに、第2実施形態に係る超音波モータのように偏心円板部14aを備える当接部材14と、斜面部3eを備える突出部3aとから成るカム機構を設け、該カム機構によって保持部材3を押圧して図6において矢印Cで示される方向に摺動させ、筐体7における前記一方面7bと、前記保持部材3における前記一方面3c´とを圧接し、当該保持部材3の位置(超音波振動子2の位置)を保持しても勿論よい。
以上説明したように、第1実施形態乃至第3実施形態によれば、超音波振動子2の振動によって生じる摩擦力で被駆動部材4を駆動している間においても、超音波振動子2の位置ずれが生じない超音波振動子2の保持機構を提供でき、被駆動部材4の精密な駆動の際に安定した駆動量を得られ、組立作業も簡易且つ安価で、精密な駆動特性を備えた超音波モータを提供することができる。
以上、第1実施形態乃至第3実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で、種々の変形及び応用が可能なことは勿論である。
さらに、上述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
本発明の第1実施形態に係る超音波モータの構成を示す断面概略図。 圧電積層体の縦振動を示す図。 圧電積層体の屈曲振動を示す図。 圧電積層体と保持部材との位置関係を示す斜視図。 本発明の第2実施形態に係る超音波モータの構成を示す断面概略図。 本発明の第3実施形態に係る超音波モータの構成を示す断面概略図。 (a)は第2当接部材の上面図、(b)は同正面図、(c)は同側面図。 超音波振動子を被駆動部材に押し付ける為の従来の押圧機構を示す図。
符号の説明
1…超音波モータ、 2…超音波振動子、 2a…圧電積層体、 2b…駆動子、 3…保持部材、 3a…突出部、 3b,3c…平板部、 3c´…一方面、 3f…先端部、 3e…斜面部、 4…被駆動部材、 5…転動部材、 6,7…筐体、 7a…空間部、 7b…一方面、 8…押圧機構、 9…押圧部材、 9a…穴部、 9b…穴部、 9c…平面部、 9d…螺子穴部、 10…固定螺子部材、 11…押圧調整用螺子部材、 11a…下面、 12…圧縮コイルバネ、 13…当接部材、 13a…先端部、 14…当接部材、 14a…偏心円板部、 15…第2当接部材、 15a…平面部、 15b…上面部、 15c…斜面部、 15d…面取り部、 15e…一端面。

Claims (4)

  1. 圧電素子に縦振動と屈曲振動とを同時に発生させることで楕円振動を発生させ、該楕円振動により駆動力を得て被駆動部材を駆動する超音波モータにおいて、
    圧電素子を有する超音波振動子と、
    前記超音波振動子との間の摩擦力により駆動される被駆動部材と、
    前記超音波振動子における定在波の節近傍に固着され且つ突出部を備える保持部材と、
    前記保持部材を押圧する押圧部材と、
    前記保持部材と対向する面である保持部材対向面を備える筐体と、
    前記押圧部材又は前記筐体に設けられ、前記保持部材における前記突出部を押圧して前記保持部材を前記保持部材対向面に圧接させる当接部材と、
    を具備し、
    前記保持部材は、前記突出部に当接する前記当接部材と、前記筐体における前記保持部材対向面とで挟持されて、前記駆動方向における位置が規制されることを特徴とする超音波モータ。
  2. 前記当接部材は、螺子部材又はカム機構を構成する部材であることを特徴とする請求項1に記載の超音波モータ。
  3. 圧電素子に縦振動と屈曲振動とを同時に発生させることで楕円振動を発生させ、該楕円振動により駆動力を得て被駆動部材を駆動する超音波モータにおいて、
    圧電素子を有する超音波振動子と、
    前記超音波振動子との間の摩擦力により駆動される被駆動部材と、
    前記超音波振動子における定在波の節近傍に固着された保持部材と、
    前記保持部材と対向する面である保持部材対向面を備える筐体と、
    前記保持部材を押圧する押圧部材と、
    前記押圧部材又は前記筐体に設けられた第一の当接部材と、
    前記第一の当接部材と当接する面及び前記保持部材と当接する面を備え、前記超音波振動子上を摺動可能に設けられた第二の当接部材と、
    を具備し、
    前記保持部材は、
    前記第二の当接部材を介して前記第一の当接部材によって押圧されて、前記筐体における前記保持部材対向面に圧接され、
    前記第一の当接部材に押圧された前記第二の当接部材と、前記筐体における前記保持部材対向面とで挟持されて、前記駆動方向における位置が規制されることを特徴とする超音波モータ。
  4. 前記当接部材は、螺子部材又はカム機構を構成する部材であることを特徴とする請求項3に記載の超音波モータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011015552A (ja) * 2009-07-02 2011-01-20 Panasonic Corp 駆動装置
JP2018148788A (ja) * 2018-04-09 2018-09-20 キヤノン株式会社 モータ

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