JP2009026722A - 面状発熱体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、抵抗体が接続されている電極が断線したとしても、スパークが継続せず、断線箇所で異常過熱が発生しない面状発熱体を提供することを目的とする。
【解決手段】電気絶縁性基板2上に対向して形成される少なくとも一対の給電電極3a、3bと、給電電極3a、3bから複数に分割されて独立に給電電極3a、3bに対して略平行に分岐し対向位置に対をなして形成される接続電極5a、5bと、接続電極5a、5bと電気的に接続して形成される抵抗体6aとを備え、抵抗体6aは異極同志の接続電極5a、5bの対向位置間に形成され、給電電極3a、3bと抵抗体6aとの間に抵抗体の非形成部7aを設けた構成としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば電気床暖房パネル、電気カーペット等に使われる面状発熱体に関するものであり、特に電極、抵抗体が同一面上で形成される面状発熱体の電極および抵抗体のパターン構成に関するものである。
従来、この種の面状発熱体21は、図6に示すように、ポリエステルフィルム等の電気絶縁性基板22上に導電性銀ポリマーを印刷して得られる一対の導電性母線23a、23bと各母線23a、23bから垂直に伸び互いに間隔を隔てて平行に印刷して櫛形電極を形成する導体通路24a、24b、24c、24dが設けられ、その上にPTC導電性インキを導体通路24a〜24dに対して垂直で平行に間隔を有して縞状に印刷して抵抗体26を形成し、その結果、導体通路24a〜24dの間に加熱領域27a、27bを構成している。
この加熱領域27a、27bを形成するPTC導電性インキは、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂にカーボンブラックを添加し、溶剤と混合させてインキにしている(例えば特許文献1参照)。
PTC特性とは、温度上昇によって抵抗値が上昇し、ある温度に達すると抵抗値が急激に増加する抵抗温度特性(抵抗が正の温度係数を有する意味の英語 Positive Temperature Coefficient の頭文字を取っている)を意味しており、PTC特性を有する加熱領域は、自己温度調節機能を有する面状発熱体を提供できる。
また、上記従来例よりも早く出願された同様の面状発熱体31として、図8に示すように、絶縁基板32上に帯状電極33a、33b、33c、33dを配置し、この帯状電極33a〜33d間にわたって間隔をあけて発熱抵抗体皮膜36a、36b、36c、36d、36eを分割配置している(例えば特許文献2参照)。
特開平3−129693号公報 実開昭57−186997号公報
従来の面状発熱体21において、例えば図7(a)に示すように、導電性母線23aのA部で断線した場合、断線間隔が極めて小さいとコロナ放電が発生し、断線部A部から導電性母線23aの終端部までに電気的に繋がっている加熱領域27a、27bの合成抵抗、すなわち図7(a)における(a)領域の合成抵抗に相当する電力、つまり断線部A部に電気を流そうとする力がスパークが発生するに必要な分以上あれば、その後絶縁破壊を起こしてスパークが発生する可能性がある。
しかし、断線部A部に抵抗体26が重なっていなければ、たとえスパークが発生したとしても導電性銀ポリマーからなる導電性母線23aの断線部A部がスパークによる発生熱によって蒸発して断線間隔が広がりスパークが継続しなくなる。
同じく、例えば導体通路24aの抵抗体26が重なっていないB部で断線した場合においても、断線間隔が極めて小さいとコロナ放電が発生し、その後絶縁破壊を起こしてスパークが発生する可能性あるが、スパークが発生したとしても導体通路 の断線部B部は蒸発して断線間隔が広がりスパークは継続しない。
ところが、図7(b)に示すように、導体通路24aのうち導電性母線23aから延出する根元に近い箇所が断線した場合、すなわち、断線部C部のように導体通路24aに抵抗体26が重なっている箇所が断線した場合は様相が違ってくる。
この場合も始めは、断線間隔が極めて小さいとコロナ放電が発生し、図7(b)に示すように断線部C部から導体通路24aの先端部までに電気的に繋がっている加熱領域、すなわち(b)領域の合成抵抗に相当する電力、つまり断線部C部に電気を流そうとする力がスパークが発生するに必要な分以上あれば、その後絶縁破壊を起こしてスパークが発生するが、スパークによる発生熱は断線部C部に重なっている抵抗体26およびその周辺に放熱されてしまうため、導体通路24aの断線部C部は蒸発せず、断線間隔は極めて小さい状態を維持しつつスパークが継続する。
さらにそのスパークによる発生熱により導体通路24aの断線部C部の上に重なっている抵抗体26が徐々に変質し、炭素が繋がったバイパス経路が形成されて電流が流れ、バイパス経路の抵抗値がある適度な値である場合、バイパス経路で異常加熱を起こすという問題が発生する。
この問題を解決するためには、
(1)スパークを発生させないようにするために、断線箇所以降の加熱領域および導電性母線あるいは導体通路の合成抵抗を大きくする。
(2)スパークによる発生熱あるいはバイパス経路での発生熱を分散させるために、
(a)金属箔を貼り付ける。
(b)導電性母線あるいは導体通路を十分放熱できる程度に幅広くする。
(c)導電性母線あるいは導体通路の厚みを十分放熱できる程度に厚くする。
などが考えられる。
しかしながら、(1)については、断線箇所以降の加熱領域27a、27bおよび導電性母線23a、24bあるいは導体通路24a〜24dの合成抵抗を大きくするためには、具体的に加熱領域27a、27bの数を減少させて発熱面積を小さくするか、加熱領域27a、27bを挟み込んでいる2本の導体通路24a、24bまたは24c、24dの距離を広げてやることになるが、加熱領域27a、27bの数を減少させて発熱面積を小さくすることは、面状発熱体21としての本来機能である面的に発熱させるという目的を大きく損なうことであり、また、加熱領域27a、27bを挟み込んでいる2本の導体通路24a、24bまたは24c、24dの距離を広げてやることも、個々の加熱領域27a、27bの抵抗値を大きくすることであり、発熱量が大幅に小さくなるため、面状発熱体21としての本来機能である発熱させて温度を上げるという目的を大きく損なうもので有効ではない。
次に、(2)については、スパークによる発生熱あるいはバイパス経路での発生熱を分散させるために金属箔を貼り付けることは、面状発熱体21の厚みが厚くなる、重くなる、硬くなる、コストが高くなるなどの不具合が発生するし、導電性母線23a、23bあるいは導体通路24a〜24dの幅を広くすると発熱面積が小さくなるため、面状発熱体21としての本来機能である面的に発熱させるという目的を大きく損なうになる。また、導電性母線23a、23bあるいは導体通路24a〜24dの厚みを厚くすると、面状発熱体21の厚みが厚くなるという不具合に加えて、PTC導電性インキを導体通路24a〜24d上に印刷した時に、導体通路24a〜24dと電気絶縁性基板22との間に大きな段差ができ、導体通路24a〜24dと加熱領域27a、27bとの境界線に段差クラック(エッジ切れ)が発生して電気的に接続されず、加熱領域27a、27bが発熱しなくなるという不具合も発生する。それに加えて、スパークによる発生熱を放熱してしまう
ため、断線部が蒸発せず、スパークが継続してしまう可能性もあり、いずれにしても有効な解決手段とならない。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、抵抗体が接続されている電極が断線したとしても、スパークが継続せず、断線箇所で異常過熱が発生しない面状発熱体を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、様々に試行錯誤を繰返し本考案に至ったものである。
すなわち、本発明の面状発熱体は、電気絶縁性基板上に対向して形成される少なくとも一対の給電電極と、給電電極から複数に分割されて独立に給電電極に対して略平行に分岐し対向位置に対をなして形成される接続電極と、接続電極と電気的に接続して形成される抵抗体とを備え、抵抗体は異極同志の接続電極の対向位置間に形成され、給電電極と抵抗体との間に抵抗体の非形成部を設けた構成としている。
したがって、給電電極は抵抗体と接続していないため、断線したとしてもスパークは継続しない。また、抵抗体を流れる電流は最短距離を流れるため、実質的には接続電極の対向位置間しか流れない。したがって、接続電極が断線した場合に断線箇所から断線した接続電極の終端までに繋がっている抵抗体の合成抵抗値は対向位置にある接続電極の間の抵抗値にほぼ等しく、接続電極の長さを短くすることによって、スパークが発生しない電力相当になるように対向位置にある接続電極の間の抵抗体の抵抗値を設定することにより、スパークの継続を回避することができ、断線箇所に接続している抵抗体が変質して炭素のみのバイパス経路も形成されず、異常加熱が発生しないようにすることができる。
本発明の面状発熱体によれば、抵抗体は給電電極から複数に分割されて独立に給電電極に対して略平行に分岐し対向位置に対をなして形成される接続電極の対向位置間に接続して形成され、給電電極と抵抗体との間に抵抗体の非形成部を設けているため、抵抗体は給電電極と直接接続せず、給電電極が断線してもスパークは継続しない。また、抵抗体を流れる電流は最短距離を流れるため、実質的には接続電極の対向位置間しか流れない。したがって、接続電極が断線した場合に断線箇所から断線した接続電極の終端までに繋がっている抵抗体の合成抵抗値は対向位置にある接続電極の間の抵抗値にほぼ等しく、接続電極の長さを短くすることによって、スパークが発生しない電力相当になるように対向位置にある接続電極の間の抵抗体の抵抗値を設定することにより、スパークの継続を回避することができ、断線箇所に接続している抵抗体が変質して炭素のみのバイパス経路も形成されず、異常加熱が発生しないようにすることができる。
第1の発明は、電気絶縁性基板と、基板上に対向して形成される少なくとも一対の給電電極と、給電電極から複数に分割されて独立に給電電極に対して略平行に分岐し対向位置に対をなして形成される接続電極と、接続電極と電気的に接続して形成される抵抗体とを備え、抵抗体は異極同志の接続電極の対向位置間に形成され、給電電極と抵抗体との間に抵抗体の非形成部を設けたものである。
これにより、抵抗体は給電電極と直接接続していないため、給電電極が断線してもスパークは継続せず、抵抗体を流れる電流は最短距離を流れるため、実質的には接続電極の対向位置間しか流れず、接続電極が断線した場合に断線箇所から断線した接続電極の終端までに繋がっている抵抗体の合成抵抗値は対向位置にある接続電極の間の抵抗値にほぼ等しく、接続電極の長さを短くすることによって、スパークが発生しない電力相当になるよう
に対向位置にある接続電極の間の抵抗体の抵抗値を設定することにより、スパークの継続を回避することができ、断線箇所に接続している抵抗体が変質して炭素のみのバイパス経路も形成されず、異常加熱が発生しないようにすることができる。
第2の発明は、特に第1の発明の抵抗体を対向位置に対をなして形成される接続電極毎に実質的に分離するように非形成部分を設けたものである。
これにより、第1の発明と同様の作用、効果が得られるとともに、隣り合う接続電極間に形成されている抵抗体部分に適宜抵抗体の非形成部分を設けることにより、抵抗体を流れる電流はさらに実質的に接続電極の対向位置間しか流れなくなり、接続電極が断線した場合に断線箇所から断線した接続電極の終端までに繋がっている抵抗体の合成抵抗値は対向位置にある接続電極の間の抵抗値にさらに近くなる。
第3の発明は、特に第1の発明の抵抗体を対向位置に対をなして形成される接続電極毎に分離独立するように形成したものである。
これにより、第1の発明と同様の作用、効果が得られるとともに、抵抗体を流れる電流は完全に接続電極の対向位置間しか流れなくなり、接続電極が断線した場合に断線箇所から断線した接続電極の終端までに繋がっている抵抗体の合成抵抗値は対向位置にある接続電極の間の抵抗値と同一となる。
第4の発明は、第1〜3の発明のいずれか1つの発明の給電電極を少なくとも一対の主電極と、主電極から交互に延出し対向位置に対をなして形成される枝電極とに分け、接続電極が枝電極に形成したものである。
これにより、第1〜3の発明と同様の作用、効果が得られるとともに、さらに接続電極の対向位置間に形成される抵抗体を小さくして高抵抗化することができるので、接続電極が断線した場合に断線箇所から断線した接続電極の終端までに繋がっている抵抗体の合成抵抗値は、ますますもってスパークが発生しない電力相当となり安全性が向上される。
第5の発明は、第1〜4の発明のいずれか1つの発明の接続電極を略鍵形状に形成したものである。
これにより、第1〜4の発明と同様の作用、効果が得られるとともに、略鍵形状の接続電極と給電電極との間に一定の距離が設けられ、抵抗体は接続電極の対向位置間に形成されるので、給電電極と抵抗体間に確実に抵抗体の非形成部を設けることができる。
第6の発明は、第1〜4の発明のいずれか1つの発明の接続電極を斜め方向に形成したものである。
これにより、第1〜4の発明と同様の作用、効果が得られるとともに、一対の給電電極が平行でなくても接続電極の対向位置間の距離を一定にすることができる。
第7の発明は、第1〜6の発明のいずれか1つの発明の接続電極の給電電極からの分岐点を給電電極を流れる電流の流れ方向の川上側に設けたものである。
これにより、第1〜6の発明と同様の作用、効果が得られるとともに、給電電極中の電圧降下を小さくすることができ、給電始端部と給電終端部との発熱量の違いによる温度差を小さくすることができる。
第8の発明は、第1〜4の発明のいずれか1つの発明の接続電極を略T字状あるいは略Y字状に形成したものである。
これにより、第1〜4の発明と同様の作用、効果が得られるとともに、非発熱部分が少なくなるので、温度ムラを小さくすることができる。
第9の発明は、第4〜8の発明のいずれか1つの発明の抵抗体を千鳥状に配置したものである。
これにより、第4〜8の発明と同様の作用、効果が得られるとともに、枝電極等の非発熱部の両側に抵抗体の発熱部が設けられるので、発熱部の熱が非発熱部に伝わり、温度ムラを小さくすることができる。
第10の発明は、第1〜9の発明のいずれか1つの発明の電気絶縁性基板と給電電極と接続電極と抵抗体に被覆材を被覆するとともに抵抗体の周囲に設けられた抵抗体の非形成部において被覆材と基板を直接接着したものである。
これにより、抵抗体と接続電極の周囲は被覆材が強固に接着されるので、被覆材にせん断応力が加わったとしても抵抗体上の被覆材は抵抗体上を横滑りすることがないので、抵抗体が基板から剥がれたり、抵抗体が損傷を受けることがない。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における面状発熱体の平面図である。
図1において、面状発熱体1aは、ポリエステルフィルム等の電気絶縁性基板2上に銀ペーストを印刷・乾燥して給電電極3a、3b、接続電極5a、5bを形成している。接続電極5a、5bは、給電電極3a、3bから鍵形状に分岐しており、接続電極5a、5b同志は対向する位置に配置している。
接続電極5a、5bの間には、高分子抵抗体インキを印刷・乾燥してなる抵抗体6aを接続電極5a、5bの幅からはみ出さないように形成し、抵抗体6aと給電電極3a、3bとの間に抵抗体6aが印刷・乾燥されていない非形成部7aを作っている。
高分子抵抗体インキとしては樹脂にカーボンを練り込んだ高分子抵抗体を溶剤に溶かしたものあるいは特に結晶性樹脂にカーボンを練り込んだ高分子抵抗体を溶剤に溶かしたものを使用している。
次に、動作、作用について説明する。
図1において、まず通常の動作状態としては、給電電極3a、3b間に電源8を繋ぐと、電流は、給電電極3a→接続電極5a→抵抗体ブロック9a→接続電極5b→給電電極3bという順に流れていく。電源が交流であれば、当然この流れ方向と逆の流れ方向が交互に発生する。
電流は、抵抗体ブロック9aの中において、最短距離を流れるため、接続電極5aから対向位置にある接続電極5bに向って流れ、接続電極5bの隣りの接続電極5cにはほとんど流れない。
次に、給電電極3aが断線した場合は、断線箇所Aには抵抗体6aは重なっていないので、スパークが発生したとしても、1回のスパークで断線箇所Aの幅が広がり、スパークは継続しない。
次に、接続電極5aが断線した場合は、断線箇所Bから接続電極5aの終端までに繋がっている抵抗体6aの合成抵抗は、電流の流れ方から見て、実質的に対向位置にある接続電極5a、5b間の抵抗体ブロック9aがほとんどであり、抵抗体ブロック9aは接続電極5a、5b間の距離に対して接続電極5a、5bの長さを短くしているので高抵抗となっており、スパークが発生するほどの電力は発生しない。
したがって、断線箇所に接続している抵抗体が変質して炭素のみのバイパス経路も形成されず、異常加熱は発生しない。
また、隣り合う抵抗体ブロック9a間の抵抗体ブロック9bに抵抗体6aの非形成部7bを作ることにより、接続電極5aからほんのわずかではあるが、接続電極5aの対向位置にある接続電極5bの隣りの接続電極5cに流れようとする電流は、さらに流れにくくなるため、断線箇所Cから接続電極5aの終端までに繋がっている抵抗体6aの合成抵抗は、ほとんど抵抗体ブロック9aの抵抗値となる。
また、抵抗体ブロック9bを全て抵抗体6aの非形成部7cとし、抵抗体ブロック9aを分離独立状態にしてやれば、断線箇所Dから接続電極5aの終端までに繋がっている抵抗体6aの合成抵抗は、完全に抵抗体ブロック9aのみの抵抗値となる。
また、抵抗体6aの非形成部7a、7b、7cが作られることにより、給電電極3a、3b、接続電極5a、5b、5c、抵抗体6aを保護するために、それら全体に被覆材10をホットメルト11にて熱融着して被覆した場合、抵抗体ブロック9aの周囲の非形成部7aと7b、あるいは7aと7cがホットメルト11によって被覆材10と強固に接着されるので、図2に示すように、被覆材10にせん断応力が加わったとしても、被覆材10が抵抗体ブロック9aの上を横滑りすることがないので、抵抗体ブロック9aが基板2から剥がれたり、抵抗体ブロック9aの抵抗体6aが破れたりすることがなくなる。
また、接続電極5a、5b、5cの分岐点12はそれぞれが分岐している給電電極3a、3bの根元側、すなわち、流れる電流の川上側に設けている。これにより、給電電極3a、3b中の電圧降下の小さい側に接続電極5a、5b、5cが繋がっているため、給電電極3a、3bの給電側付近の抵抗体ブロック9aと給電側と反対側付近の抵抗体ブロック9aの発熱量の差が小さくなり、発熱温度差も小さくなる。
さらに、本実施の形態では、給電電極3a、3b、接続電極5a、5b、5cを同時に印刷・乾燥しており、その膜厚は同一であるが、給電電極3a、3bと接続電極5a、5b、5cとを別々に印刷・乾燥することにより、給電電極3a、3bは膜厚を厚くして大きな電流を供給するのを可能とし、接続電極5a、5b、5cは膜厚を薄くすることで接続電極5a、5b、5cと基板2との段差を小さくし、抵抗体ブロック9aとの接続部に段差クラック(エッジ切れ)が発生するのを抑えるようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、給電電極3a、3b、接続電極5a、5b、5c、抵抗体6aすべて印刷・乾燥にて形成する構成としているが、電極に銀ペーストでなく銅ペーストを使用しても良く、特に印刷・乾燥による形成方法に限定するものではなく、各電極の形成方法としては、銅箔をエッチングにて電極形状に形成したものでも良いし、銅線をミシン縫いあるいは接着により基板2上に固定する方法でも良い。また、抵抗体6aの方もフ
ィルム状の抵抗体6aを基板2および接続電極5a、5b、5cに熱圧着するような方法でも良い。
(実施の形態2)
図3は、本発明の第2の実施の形態における面状発熱体の平面図である。
図3において、面状発熱体1bは、電極や高分子抵抗体インキの材料など基本的構成は第1の実施の形態と同一であるが、本実施の形態では、給電電極3a、3bを主電極13a、13bと枝電極14a、14bとに分け、接続電極5d、5eを枝電極14a、14bから分岐させている。
以上のように構成された面状発熱体1bにおいて、動作、作用も基本的に第1の実施の形態と同様であるが、本実施の形態においては、抵抗体ブロック9bを第1の実施の形態における抵抗体ブロック9aよりも小さくすることができるため、抵抗体ブロック9bの抵抗値は抵抗体ブロック9aよりもさらに大きくすることができ、スパーク発生の可能性が格段に低くなる。
また、本実施の形態では、枝電極14a、14bは直線状に形成されており、発熱する抵抗値ブロック9bが配置されている箇所と発熱しない枝電極14a、14bが配置されている箇所が直線的に交互に形成されているため、面状発熱体1bとして、温度ムラが発生しやすいが、枝電極14a、14bをクランク状に形成し、抵抗体ブロック9bが千鳥状に配置されるように形成すれば、枝電極14a、14bの両側に抵抗体ブロック9bが配置されるので、枝電極14a、14bに熱が伝わり温度ムラが抑えられることとなる。
なお、図3に本実施の形態の面状発熱体の別な構成を示す。図3(a)において、電極や高分子抵抗体インキの材料など基本的構成は同様であるが、面状発熱体であることが明示されるように、4方向からの側面図も示す(当然薄いものであるため、図中では単なる線に見える)。また、図4(b)は同面状発熱体の裏面を示している。
(実施の形態3)
図5は、本発明の第3の実施の形態における面状発熱体の平面図である。
図5において、面状発熱体1cは、基本的な構成は第1の実施の形態と同一であるが、給電電極3c、3dが互いに平行でなく、末広がり状態になっており、接続電極5f、5gは給電電極3c、3dに対して斜め方向に分岐している。
以上のように構成された面状発熱体1cにおいて、動作、作用は基本的に第1の実施の形態と同様であるが、給電電極3c、3dから接続電極5f、5gを斜め方向に分岐させることにより、対向位置にある接続電極5f、5gの各長さ間の接続電極5f、5g間の距離は一定となるため、この間の抵抗体ブロック9cは均一発熱となり、給電電極3c、3d間の距離が広がるにつれて接続電極5f、5gの長さを長くし、抵抗体ブロック9cの幅を順次広げることで、発熱密度を均一することができ、面状発熱体1cとして全体的に均一に発熱させることができる。
以上のように、本発明にかかる面状発熱体は、抵抗体が給電電極と直接接続していないため、給電電極が断線によりスパークが発生しても継続しない。また、接続電極が断線した場合に断線箇所から断線した接続電極の終端までに繋がっている抵抗体の合成抵抗値は、実質的に対向位置にある接続電極の間の抵抗値にほぼ等しく、接続電極の長さを短くすることによって、スパークが発生しない電力相当になるように対向位置にある接続電極の
間の抵抗体の抵抗値を設定することにより、スパークの継続を回避することができ、断線箇所に接続している抵抗体が変質して炭素のみのバイパス経路も形成されず、異常加熱が発生しないようにすることが可能となるので、床暖房用パネル、電気カーペット等の暖房商品に限らず、抵抗体を面的に形成し、電力供給用電極を配置した発熱体すべてに適用できる。
本発明の実施の形態1における面状発熱体の構成を示す平面図 本発明の実施の形態1における面状発熱体のA−A断面図 本発明の実施の形態2における面状発熱体の構成を示す平面図 (a)本発明の実施の形態2における面状発熱体の別な構成を示す図(b)同裏から見た図 本発明の実施の形態3における面状発熱体の構成を示す平面図 従来の面状発熱体の平面図 (a)従来の面状発熱体の断線部A、B部の状態図(b)従来の面状発熱体の断線部C部の状態図 従来の他の面状発熱体の平面図
符号の説明
1a〜1c、21、31 面状発熱体
2、22、32 基板
3a、3b 給電電極
5a〜5g 接続電極
6a 抵抗体
7a〜7c 非形成部
8 電源
9a〜9c 抵抗体ブロック
10 被覆材
11 ホットメルト
12 分岐点
13a、13b 主電極
14a、14b 枝電極
23a、23b 母線
24a〜d 導体通路
26 抵抗体
27a、27b 加熱領域
33a〜d 帯状電極
36a〜e 発熱抵抗体皮膜

Claims (10)

  1. 電気絶縁性基板と、前記基板上に対向して形成される少なくとも一対の給電電極と、前記給電電極から複数に分割されて独立に前記給電電極に対して略平行に分岐し対向位置に対をなして形成される接続電極と、前記接続電極と電気的に接続して形成される抵抗体とを備え、前記抵抗体は異極同志の前記接続電極の対向位置間に形成され、前記給電電極と前記抵抗体との間に前記抵抗体の非形成部を設けてなる面状発熱体。
  2. 前記抵抗体は対向位置に対をなして形成される前記接続電極毎に実質的に分離するように非形成部を設けてなる請求項1に記載の面状発熱体。
  3. 前記抵抗体は対向位置に対をなして形成される前記接続電極毎に分離独立するように形成されてなる請求項1に記載の面状発熱体。
  4. 前記給電電極は少なくとも一対の主電極と、前記主電極から交互に延出し対向位置に対をなして形成される枝電極とに分かれ、前記接続電極が前記枝電極に形成されてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の面状発熱体。
  5. 前記接続電極は略鍵形状に形成してなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の面状発熱体。
  6. 前記接続電極は斜め方向に形成してなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の面状発熱体。
  7. 前記接続電極は前記給電電極からの分岐点を前記給電電極を流れる電流の流れ方向の川上側に設けてなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の面状発熱体。
  8. 前記給電電極から分岐した接続電極は略T字状あるいは略Y字状に形成されてなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の面状発熱体。
  9. 前記抵抗体は千鳥状に配置されてなる請求項4〜8のいずれか1項に記載の面状発熱体。
  10. 前記電気絶縁性基板と前記給電電極と前記接続電極と前記抵抗体に被覆材を被覆するとともに前記抵抗体の周囲に設けられた前記抵抗体の非形成部において被覆材と基板を直接接着してなる請求項1〜9のいずれか1項に記載の面状発熱体。
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