JP2009026231A - 画像形成処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】画像データやその出力処理によっておこる印刷能力の低下を補う。
【解決手段】主印刷装置12でのラスタデータの生成処理が低下した場合に、予備印刷装置14でラスタデータを生成するモードとして、受動モードと能動モードとがある。受動モードでは、主印刷装置12がラスタデータの生成処理状況を入力データスプール部38の蓄積状況を監視し、予め定められた閾値Sよりも大きい場合、予備印刷装置12でラスタデータの生成処理をすることで、処理能力の低下を補うことができる。また、能動モードでは、予備印刷装置14が定期的に主印刷装置12の入力データスプール部38の蓄積状況を監視し、受動モードと同様に、予め定められた閾値Sよりも大きい場合、入力データを予備印刷装置14でラスタデータに生成することで、処理能力の低下を補うことができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、主となる第1の画像形成装置が故障等の不具合があった場合に画像形成処理を継続するための予備の第2の画像形成装置を備える画像形成処理システムに関するものである。
従来、生産性が高く高速な画像形成装置(第1の画像形成装置)を使用するユーザの画像形成処理システムでは、第1の画像形成装置に故障等の不具合が発生した場合でも、印刷を継続するための予備の画像形成装置(第2の画像形成装置)を設置している。この第2の画像形成装置は第1の画像形成装置と同等の構成かつ機能を有する印刷装置を用いることが多いため、設置スペースが必要となると共に、費用もかなり必要となる。
第2の画像形成装置は故障時等の不具合があった場合に、第1の画像形成装置と切り替える目的で設置するため、通常、すなわち第1の画像形成装置が正常に稼働しているときに印刷処理に用いられることはない。言い換えれば、第1の画像形成装置の正常稼働時は、第2の画像形成装置は無駄と言わざるを得ない。
第2の画像形成装置が併設された技術として、緊急性の高い印刷を主とする印刷装置が故障した場合に、複数ある印刷装置の中から他の印刷装置に切り替えて印刷する技術が開示されている(特許文献1参照)。
また、処理時間の低減や消費電力を抑えること等を目的として、コンピュータから入力される画像データに応じて画像データを2つのプリンタに振り分ける技術が開示されている(特許文献2参照)。
特開平07−013712号公報 特開平08−076949号公報
しかしながら、特許文献2では、画像データを白黒画像データとカラー画像データとを把握し、それぞれのデータ量に応じて、画像データに適したインクジェット方式のプリンタ、もしくは電子写真方式のプリンタで印刷している。つまり、第1の画像形成装置と第2の画像形成装置との関係ではないため、第1の画像形成装置の正常稼働時の予備の使い方としての手段にはならない。
本発明は上記事実を考慮し、第1の画像形成装置の代役として利用される第2の画像形成装置の役割を維持しつつ、第1の画像形成装置での画像形成能力の低下を補うことができる画像形成処理システムを得ることが目的である。
本発明は、画像形成のための機械的動作を伴う処理を実行する画像形成部、及び入力された画像データに基づいて前記画像形成部の動作を制御する画像形成処理制御部を備えた第1の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置と同等の構成かつ機能を有し、第1の画像形成装置に不具合が発生したときの代役として稼働することを主目的として設置された第2の画像形成装置とを有し、前記第2の画像形成装置が前記主目的な稼働の待機状態である場合に、当該第2の画像形成装置の画像形成処理制御部を、前記第1の画像形成装置の画像形成処理制御部と並行利用することを特徴としている。
本発明によれば、画像形成部は、機械的な動作を伴うため、経年変化や劣化等により故障する確率が高い。それに比べ、画像形成処理制御部は、電気回路で構成されている部分が多く、経年変化や劣化等がほとんどないため、故障する確率が極めて低い。また、画像形成装置制御部等の制御系は、寿命が画像形成部等の機械的な動作等と比べて極めて長い。
そこで、第2の画像形成装置は、第1の画像形成装置の代役としての稼働の待機状態に、第2の画像形成装置の画像形成処理制御部を、第1の画像形成装置の画像形成制御部と並行利用することにより、第1の画像形成装置の画像形成制御部の処理能力の低下を補うことができる。
また、本発明によれば、前記第2の画像形成装置の画像形成処理制御部の並行利用が、単位時間当たりに入力される画像データ量が所定以上となった場合であることを特徴としている。
第2の画像形成装置の画像形成処理制御部は、常に並行利用するのではなく、第1の画像形成装置の画像形成処理制御部だけでは処理が低下する所定以上の画像データ量が入力された場合に並行利用されるため、第2の画像形成装置の役割を逸脱することなく、有効に利用することができる。
さらに、本発明によれば、前記第2の画像形成装置の画像形成処理制御部の並行利用時は、それぞれの画像形成処理制御部で適用される画質調整情報が共通化されることを特徴としている。
第2の画像形成装置が、第1の画像形成装置の代役として画像形成する場合は、第2の像形成装置の画像形成部で処理を実行するため、第2の画像形成装置の画質調整情報が使用される。しかし、並行利用する場合は、第1の画像形成装置の画像形成部で処理が実行されるため、第1の画像形成装置の画質調整値を使用することになる。このため、適用される画質調整値を共通化することにより、適正な画像形成結果を得ることができる。
以上説明した如く本発明では、第1の画像形成装置の代役として利用される第2の画像形成装置の役割を維持しつつ、第1の画像形成装置での画像形成能力の低下を補うことができる画像形成処理システムを得るという優れた効果を有する。
「第1の実施の形態」
図1には、第1の実施の形態に係る画像形成処理システム10の一例を示している。
画像形成処理システム10は、第1の画像形成装置(以下、主印刷装置という。)12と、故障等の際に主印刷装置12に切り替えて印刷をする第2の画像形成装置(以下、予備印刷装置という。)14とを備えている。また、主印刷装置12は、ネットワーク16を介してホストコンピュータ18に接続されている。また、ホストコンピュータ18は、ネットワークを介してクライアント端末20に接続されている。ホストコンピュータ18はネットワーク16を介して主印刷装置12に接続されているため、主印刷装置12が故障等の不具合が発生した場合は、接続を予備印刷装置14に切り替え、代役として適用することができる。
図2は、第1の実施の形態の画像形成処理システム10の概略構成図である。
主印刷装置12は、ホストインタフェース(I/F)22、プリントコントローラ24、画像出力装置26とで構成されている。
ホストインタフェース22は、ホストコンピュータ18と接続され、ホストコンピュータ18から送信される入力データをプリントコントローラ24に送信する。プリントコントローラ24は、ホストインタフェース22から送信される入力データを処理し、画像出力装置26へ送信する。画像出力装置26は、プリントコントローラ24で処理(例えば、RIP処理(ラスター・イメージ・プロセス))された画像データに基づき印刷する。
前記予備印刷装置14は、主印刷装置12と同様の構成となっている。すなわち、予備印刷装置14は、ホストインタフェース(I/F)28、プリントコントローラ30、画像出力装置32とで構成されている。主印刷装置12と予備印刷装置14とは、主印刷装置12のプリントコントローラ24と予備印刷装置14のプリントコントローラ30とに接続されている。このプリントコントローラ24と、プリントコントローラ30との接続により、入力データを共有することができる。
主印刷装置12が故障等で印刷不能となったとき、その代役として予備印刷装置14で印刷可能となる。なお、通常は予備印刷装置14が印刷することはない。ここで、「通常」とは、主印刷装置12が正常に稼働していることを言う。
ところで、予備印刷装置14の設置は、設置場所や費用がかかるだけでなく、生産性が悪い。そこで、通常は主印刷装置12と、予備印刷装置14を併用することで、予備印刷装置14の有効利用を図ることができる。しかしこれでは、本来の予備印刷装置14の役割を逸脱し、主印刷装置12の異常時(非通常時)に、装置寿命が維持できない場合が発生する。ここで、装置寿命とは、基本的に機械的な動作を主として設定管理されている。言い換えれば、制御系に関しては装置寿命に影響を及ぼさない。
そこで、第1の実施の形態では、主印刷装置12の稼働の際、必要に応じて(詳細は後述する)、主制御装置12のプリントコントローラ24と、予備印刷装置14のプリントコントローラ30とを併用する(画像出力装置32は一切使用しない)ようにした。
以下、第1の発明の画像形成処理システム10に係る印刷データの処理を詳細に説明する。
図3は、第1の実施の形態の画像形成処理システム10における、主印刷装置12のプリントコントローラ24が、予備印刷装置14のプリントコントローラ30を用いて印刷データの処理をするための機能ブロック図である。
主印刷装置12のプリントコントローラ24と、予備印刷装置14のプリントコントローラ30とは、同じ機能を有している。しかし、予備印刷装置14では印刷せず、入力データの処理のみを行う(プリントコントローラ30を使用する)。
まず、主印刷装置12の処理について説明する。
主印刷装置12のホストインタフェース22は、プリントコントローラ24のデータ入力制御部34に接続されている。ホストインタフェース22は、印刷データをデータ入力制御部34へ送信する。
データ入力制御部34は、ラスタデータ処理部36、入力データスプール部38、通信部40に接続されている。データ入力制御部34は、ホストインタフェース22から送信された入力データをラスタデータ処理部36へ送信する。また、データ入力制御部34は、ラスタデータ処理部36の処理状況を監視し、ラスタデータ処理部36の処理能力が低下した場合は、入力データを入力データスプール部38へ送信する。さらに、データ入力制御部34は、入力データスプール部38に所定の入力データが蓄積されると、入力データを通信部40に送信する。
ラスタデータ処理部36は、画質調整値格納部42、出力制御部44、処理データスプール部36に接続されている。ラスタデータ処理部36は、データ入力制御部34から送信される入力データから、画質調整値格納部42に格納されている画質調整値を用いてラスタデータを生成し、出力制御部44へ送信する。また、通信部40から送信されるラスタデータも出力制御部44へ送信する。さらに、ラスタデータ処理部36は、出力制御部44の処理状況を監視し、処理能力が低下した場合は、生成したラスタデータを処理データスプール部46へ送信する。また、ラスタデータ処理部36は、データ入力制御部34の制御に応じて、入力データからラスタデータを生成するときに使用する画質調整値格納部42に格納されている画質調整値を通信部40へ送信する。
入力データスプール部38は、データ入力制御部34から送信される入力データを蓄積し、データ入力制御部34の制御により、蓄積した入力データをデータ入力制御部34へ送信する。
通信部40は、ラスタデータ処理部36と、予備印刷装置14のプリントコントローラ30にある通信部48と接続されている。通信部40は、データ入力制御部34の制御により、入力データスプール部38に蓄積されている入力データと、ラスタデータ処理部36から送信された画質調整値とを予備印刷装置14の通信部48へ送信する。また、予備印刷装置14の通信部48から送信されるラスタデータをラスタデータ処理部36へ送信する。
画質調整値格納部42は、画像出力装置26が入力データに対して所望の画質で出力をするための画質の調整値が格納されている。
出力制御部44は、画像出力装置26と処理データスプール部46とに接続されている。出力制御部44は、ラスタデータ処理部36、もしくは処理データスプール部から送信されるラスタデータを印刷するために、画像出力装置26へのラスタデータの出力を制御する。
処理データスプール部46は、ラスタデータ処理部36で生成されたラスタデータを蓄積し、出力制御部44の処理状況に応じて出力制御部44へ、ラスタデータを送信する。
次に、予備印刷装置14の処理について説明する。
主印刷装置12のプリントコントローラ24にある通信部40は、予備印刷装置14のプリントコントローラ30にある通信部48に接続されている。通信部48は、データ入力制御部50とラスタデータ処理部52とに接続されている。通信部50は、データ入力制御部50へ入力データを送信する。また、通信部50は、ラスタデータ処理部52へ画質調整値を送信する。
データ入力制御部50は、ホストインタフェース(I/F)28、入力データスプール部54、ラスタデータ処理部52に接続されている。データ入力制御部50は、通信部48から送信された入力データをラスタデータ処理部52へ送信する。また、データ入力制御部50は、ラスタデータ処理部52の処理状況を監視し、ラスタデータ処理部52の処理が低下している場合は、入力データを入力データスプール部54へ送信する。データ入力制御部50は、ホストインタフェース28に接続されているが、ホストコンピュータ18がホストインタフェース28に接続されていないので、ホストインタフェース28から入力データが入力されることはない。
ラスタデータ処理部52は、画質調整値格納部56、出力制御部58、処理データスプール部60に接続されている。ラスタデータ処理部52は、データ入力制御部50から送信される印刷データを、画質調整値格納部56に格納されている送信元の画質調整値を用いてラスタデータを生成し、通信部へ送信する。
画質調整値格納部56は、画像出力装置32が入力データに対して所望の画質で出力するための画質の調整値が格納され、さらに、通信部48から送信される主印刷装置12の画像出力装置26の画質調整値が格納される。入力データの送信元に応じて、画質の調整値をラスタデータ処理部52へ送信する。
なお、図3の鎖線は、予備印刷装置14が、主印刷装置12と並行利用されるときは使用しない機能の接続関係を示している。
ここで、第1の実施の形態では、入力データをラスタデータに処理して印刷する際に、印刷能力の低下を監視している。印刷能力の低下は、ラスタデータ処理する前の、予め定められた入力データが入力データスプール部38に蓄積されているかで判断している。
以下、第1の実施の形態の作用を説明する。
主印刷装置12で通常の印刷をしている際に、主印刷装置12のプリントコントローラ24での処理能力が低下した場合、予備印刷装置14のプリントコントローラ30が処理を行い、主印刷装置12の印刷能力の低下を補う。
まず、予備印刷装置14を、主印刷装置12と並行利用するときの予備印刷装置14の起動について説明する。
図4は、予備印刷装置14の起動の処理の流れを示すフローチャートである。
ステップ80では、予備印刷装置14を起動し、ステップ81へ移行する。
ステップ81では、予備印刷装置14の制御プログラム等が読込まれ、機械的な装置等に電源が供給されて、印刷できるように正常に起動したか否かを判定する。正常起動した肯定判定の場合はステップ84へ移行し、正常起動しなかった否定判定の場合は、ステップ82へ移行する。
ステップ82では、エラー処理として、予備印刷装置14が起動できなかったことをユーザに報知等の処理をし、このルーチンは終了する。
ステップ84では、予備印刷装置14が、主印刷装置12と並行利用するために用いる場合、予備印刷装置14の画像出力装置32で画像を出力することはないため、画像出力装置32の電源を停止し、ステップ86へ移行する。
ステップ86では、接続されている主印刷装置12の画質調整値を取得し、ステップ88へ移行する。
ステップ88では、設定された動作モード(受動モード、能動モード)へ移行してこのルーチンは終了する。なお、デフォルトの動作モードは受動モードが設定されるが、手動設定により能動モードに変更可能となっている。
次に、並行利用時の主印刷装置12の処理について説明する。
図5は、主印刷装置12の処理の流れを示すフローチャートである。
ステップ900では、データ入力制御部34が、データを受信したか否かが判定され、データを受信していないと否定判定された場合はこのステップ90へ移行し、繰り返しデータの受信待ちをする。データを受信したと肯定判定された場合は、ステップ92へ移行する。
ステップ92では、ステップ90で受信したデータが、ホストインタフェース22から送信された入力データを受信したか否かが判定される。ホストインタフェース22から送信された入力データを受信したと肯定判定された場合はステップ94へ移行し、否定判定された場合はステップ98へ移行する。
ステップ94では、入力データスプール部38に蓄積された入力データが有るか否かが判定される。入力データスプール部38に蓄積された入力データがないと否定判定された場合は、入力データの印刷処理を継続するためにステップ96へ移行する。入力データスプール部38に蓄積された入力データがあると肯定判定された場合は、ステップ100へ移行する。
ステップ96では、データ入力制御部34が入力データをラスタデータ処理部36へ送信しこのルーチンは終了する。
ステップ98では、入力データスプール部38に蓄積された入力データが有るか否かが判定される。これは、ステップ92で、データ入力制御部34がホストインタフェース22から入力データを受信していないと否定判定されたので、ステップ90で受信したデータは、通信部40から送信された入力データ要求信号ということになる。そこで、通信部40を介して予備印刷装置14のプリントコントローラ30で出力処理をさせるための未処理の入力データが入力データスプール部38に有るか否かが判定される。入力データスプール部38に入力データがあると肯定判定された場合はステップ100へ移行し、入力データがないと否定判定された場合はステップ90へ移行してデータの受信待ちをする。
ステップ100では、入力データスプール部38に蓄積されている入力データ量が、ユーザが設定した閾値Sよりも大きいか否かが判定される。ユーザが設定する閾値Sは、主印刷装置12での印刷能力が低下する入力データのスプール量である。入力データスプール部38の蓄積されている入力データ量が閾値Sよりも小さいと否定判定された場合は、ステップ102へ移行し、閾値Sよりも大きいと肯定判定された場合は、ステップ104へ移行する。
ステップ102では、データ入力制御部34が、入力データを入力データスプール部38へ書き込み、このルーチンは終了する。
ステップ104では、予備印刷装置14に処理させるために入力データを送信し、このルーチンは終了する。
次に、予備印刷装置14が主印刷装置12から入力データが送信されることで処理を開始する受動モードが指定されている場合の処理について説明する。
図6は、ラスタデータ処理部36でのRIP処理の流れを示したフローチャートである。
ステップ110では、ラスタデータ処理部36が、データを受信したか否かが判定され、データを受信していないと否定判定された場合はこのステップ110へ移行し、繰り返しデータの受信待ちをする。データを受信したと肯定判定された場合は、ステップ112へ移行する。
ステップ112では、ステップ110で受信したデータが、予備印刷装置14のプリントコントローラ30で処理され、通信部40を介して受信したデータ否かを判定する。通信部40からの受信ではない、つまり、ラスタデータに処理する前の入力データである否定判定の場合はステップ114へ移行する。通信部40からの受信である肯定判定の場合は、ラスタデータ処理部36が受信したデータはラスタデータであるため、ステップ116ヘ移行する。
ステップ114では、入力データからラスタデータを生成するために、画像調整値格納部42に格納されている画像出力装置26の画質調整値を用いてラスタデータを生成し、ステップ116へ移行する。
ステップ116では、処理データスプール部46にラスタデータが有るか否かが判定される。処理データスプール部46にラスタデータが無い否定判定の場合はステップ118へ移行し、ラスタデータが有る肯定判定の場合はステップ124へ移行する。
ステップ118では、ラスタデータ処理部36は、ラスタデータを出力制御部44へ送信し、ステップ120へ移行する。
ステップ120では、ラスタデータ処理部36が画像出力装置26へラスタデータを送信するときに、送信タイムアウトが発生するか否かが判定する。送信タイムアウトが発生した肯定判定の場合は、ステップ122へ移行する。送信タイムアウトが発生しない否定判定の場合は、ステップ124へ移行する。
ステップ122では、出力制御部44へラスタデータを送信できたかったために再度データを送信する等のエラー処理をし、ステップ120へ移行し、データの受信待ちを繰り返す。
ステップ124では、ラスタデータ処理部36は処理データスプール部46へ生成したラスタデータを書き込み、ステップ120へ移行し、データの受信待ちを繰り返す。
まず、予備印刷装置14が主印刷装置12から入力データが送信されることで処理を開始するデフォルトの受動モードが設定されている場合の処理について説明する。
図7は、予備印刷装置14の受動モードでの処理の流れを示すフローチャートである。
ステップ130では、予備印刷装置14の通信部48が、主印刷装置12の通信部40から送信される入力データの受信を判定する。通信部48が入力データの受信していない否定判定された場合は、このステップ130へ移行し、入力データの受信待ちを繰り返す。入力データを受信した場合はステップ132へ移行する。
ステップ132では、主印刷装置12の画質調整値を参照してステップ134へ移行する。
ステップ134では、ステップ132で参照した画質調整値を用いてラスタデータ処理部52がラスタデータを生成し、ステップ136へ移行する。
ステップ136では、通信部48が、主印刷装置12へ生成したラスタデータを送信し、このルーチンは終了する。
次に、能動モードが指定された場合の処理について説明する。
能動モードは、予備印刷装置14から主印刷装置12の処理状況を監視し、所定の条件が成立した場合に、主印刷装置12の処理を予備印刷装置14が実行する。
図8は、能動モードの場合の予備印刷装置14の処理の流れを示すフローチャートである。
ステップ140では、予備印刷装置14のデータ入力制御部50が、通信部48と主印刷装置12の通信部40とを介し、主印刷装置12のデータ入力制御部34により入力データスプール部38に蓄積されているデータのページ数pAを確認し、ステップ142へ移行する。
ステップ142では、入力データスプール部38に蓄積されているデータのページ数pAが0より大きく、予め定められた閾値Sより小さいか否かが判定される。否定判定された場合はステップ144へ移行し、肯定判定された場合はステップ146へ移行する。
ステップ144では、所定時間が経過したか否かを判定し、所定時間経過していない否定判定の場合は、所定時間経過するまでステップ144を繰り返す。所定時間経過した肯定判定の場合はステップ140へ移行する。
ステップ146では、ステップ142で予め定められた閾値Sより入力データスプール部38に蓄積されたデータであるページ数pAが大きいのは、主印刷装置12での処理が滞っているためである。そこで、予備印刷装置14でデータを処理するために主印刷装置12に入力データを要求し、ステップ148へ移行する。
ステップ148では、通信部48が主印刷装置12へ要求した入力データを受信したか否かの受信確認が判定され、受信していないと否定判定された場合はステップ148移行し、受信確認を繰り返す。入力データを受信したと肯定判定された場合はステップ150へ移行する。
ステップ150では、予備印刷装置14のラスタデータ処理部52が、通信部48から送信された入力データから、画像調整値格納部56に格納されている送信先の主印刷装置12の画質調整値を用いてラスタデータを生成し、ステップ152へ移行する。
ステップ152では、通信部48を介して主印刷装置12へラスタデータ処理部52で生成したラスタデータを主印刷装置12へ送信し、このルーチンは終了する。
以上説明したように第1の実施の形態では、主印刷装置12でのラスタデータの生成処理が低下した場合に、予備印刷装置14でラスタデータを生成するモードとして、受動モードと能動モードとがある。受動モードでは、主印刷装置12がラスタデータの生成処理状況を入力データスプール部38の蓄積状況を監視し、予め定められた閾値Sよりも大きい場合、予備印刷装置12でラスタデータの生成処理をすることで、処理能力の低下を補うことができる。また、能動モードでは、予備印刷装置14が定期的に主印刷装置12の入力データスプール部38の蓄積状況を監視し、受動モードと同様に、予め定められた閾値Sよりも大きい場合、入力データを予備印刷装置14でラスタデータに生成することで、処理能力の低下を補うことができる。
なお、第1の実施の形態では1つの主印刷装置12に対して1つの予備印刷装置14を設置したがこれに限ったものではなく、主印刷装置12を複数接続した構成も可能である。主印刷装置12を複数接続した場合でも、画像形成処理装置10として1つ予備印刷装置14を設定する。このとき予備印刷装置14は、処理能力が低下が低下した主印刷装置12と並行稼働するため、予備印刷装置14を起動したときに、接続している複数の主印刷装置12の画質調整値を取得し、並行稼働する主印刷装置12の画質調整値を用いてラスタデータを生成するようにする。
また、受動モードと能動モードの設定は、手動設定により主印刷装置12または予備印刷装置14で予め設定することができる。
さらに、処理が低下したか否かを判断する閾値Sは、ユーザの設定により変更できるものとする。
「第2の実施の形態」
以下に本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、この第2の実施の形態において、前記第1の実施の形態と同一構成部分について、同一の符号を付してその構成の説明を省略する。
第2の実施の形態の特徴は、連続紙を印刷する印刷装置を複数台重連して印刷する重連構成の画像形成処理システムで、予備印刷装置を使用したことである。
図9は、重連構成での画像形成処理システム10の概略構成図である。
重連構成での画像形成処理システム10は、ホストコンピュータ18から送信されるデータに対して表面に印刷をする第1印刷装置62と、第1印刷装置62から送信された連続紙を取り込んで裏面に印刷をする第2印刷装置70と、第1印刷装置62または第2印刷装置70が故障等で印刷できない場合に代わりに印刷をする予備印刷装置14とで構成されている。
なお、第1印刷装置62と第2印刷装置70とは、第1の実施の形態における主印刷装置12と同様の機能を有するものとする。
つまり、第1印刷装置62のホストインタフェース(I/F)64と第2印刷装置70のホストインタフェース(I/F)72は、第1の実施の形態における主印刷装置12のホストインタフェース(I/F)22と同様の機能を有する。また、第1印刷装置62のプリントコントローラ66と第2印刷装置70のプリントコントローラ74は、第1の実施の形態における主印刷装置12のプリントコントローラ24と同様の機能を有する。また、第1印刷装置62の画像出力装置68と第2印刷装置70の画像出力装置76は、第1の実施の形態における主印刷装置12の画像出力装置26と同様の機能を有する。
図10は、重連構成での予備印刷装置14の処理の流れを示したフローチャートである。
ステップ160は、印刷処理の補助をする補助対象装置を第1印刷装置62に設定する。重連構成の場合、ホストコンピュータ18から入力される入力データに対して処理を実行するのは第1印刷装置62のため、処理能力が低下するのは第1印刷装置62と考えられる。そのため、補助対象装置を第1印刷装置62に設定してステップ162へ移行する。
ステップ162では、第1印刷装置62と第2印刷装置70との処理能力の低下を確認するために、第1印刷装置62の入力データスプール部38に蓄積されているページ数p1と、第2印刷装置70の入力データスプール部38に蓄積されているページ数p2を確認し、ステップ164へ移行する。
ステップ164では、第1印刷装置62のページ数p1から第2印刷装置70のページ数p2を引いた値が閾値Sより小さいか、あるいは、第1印刷装置62のページ数p1が第2印刷装置70のページ数p2より大きいか否かを判断する。否定判定された場合、つまり、第1印刷装置62より第2印刷装置の方が入力データの処理が低下している場合は、ステップ166へ移行し、肯定判定された場合は、ステップ168へ移行する。
ステップ166では、印刷処理の補助をする補助対象装置を第2印刷装置70に設定し、ステップ168へ移行する。
ステップ168では、予備印刷装置14は、補助対象装置の対象に設定されている第1印刷装置62、または第2印刷装置70へ入力データを要求し、ステップ170へ移行する。
ステップ170では、予備印刷装置14でラスタデータを生成し、ステップ172へ移行する。
ステップ172では、予備印刷装置14で生成したラスタデータを、補助対象装置の対象に設定されている第1印刷装置62、または第2印刷装置70へ送信し、このルーチンは終了する。
以上説明したように第2の実施の形態では、重連構成でラスタデータの生成処理が低下した場合に、処理が低下した第1印刷装置62、または第2印刷装置70のラスタデータの生成処理を、予備印刷装置14で処理することにより、処理能力の低下を補うことができる。
なお、第2の実施の形態は、予備印刷装置14が、処理が低下した第1印刷装置62、または第2印刷装置70に対して入力データを要求する能動モードについて説明したが、これに限ったものではない。第1の実施の形態と同様に、処理が低下した第1印刷装置62、または第2印刷装置70から入力データを予備印刷装置14へ送信する受動モードを備え、モードを切り替えるようにしてもよい。
また、処理が低下したか否かを判断する閾値Sは、ユーザの設定により変更できるものとする。
第1の実施の形態と第2の実施の形態とでは、主印刷装置12が故障等の不具合が発生したときの代役として予備印刷装置14を設置し、予備印刷装置14が待機状態の場合に並行利用している。しかし、主印刷装置12に不具合が発生し、予備印刷装置14を本来の目的である代役とすることがある。このとき、主印刷装置12の不具合箇所が画像出力装置26であり、プリントコントローラ24は使用できることがある。その場合、主印刷装置12が使用できるようになるまでの一時的な利用として、代役である予備印刷装置14の並行利用として、主印刷装置12のプリントコントローラ24を利用することもできる。このとき、画質調整値は、代役である予備印刷装置14の画像出力装置32の画質調整値を用いることで、所望の出力を得ることができる。
また、主印刷装置12と予備印刷装置14とを切り替えたときに、主印刷装置12の処理データスプール部46に蓄積されたラスタデータは、予備印刷装置14の画像出力装置32で出力されるため、予備印刷装置14の画質調整値で、再度ラスタデータを生成することで、所望の出力を得ることができる。
第1実施の形態に係る画像形成処理システムの構成図である。 第1の実施の形態に係る画像形成処理システムの概略構成図である。 第1の実施の形態に係る画像形成処理システムにおける主印刷装置のプリントコントローラと予備印刷装置のプリントコントローラとの処理を示した機能ブロック図である。 第1の実施の形態に係る予備印刷装置の起動の処理の流れを示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係る主印刷装置の処理の流れを示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係るラスタデータ処理部での処理の流れを示したフローチャートである。 第1の実施の形態に係る予備印刷装置の受動モードでの処理の流れを示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係る予備印刷装置の能動モードでの処理の流れを示すフローチャートである。 第2の実施の形態に係る重連構成での画像形成処理システムの概略構成図である。 第2の実施の形態に係る重連構成での予備印刷装置の処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
10 画像形成処理システム
12 主印刷装置(第1の画像形成装置)
14 予備印刷装置(第2の画像形成装置)
24 プリントコントローラ(画像形成処理制御部)
26 画像出力装置(画像形成部)
30 プリントコントローラ(画像形成処理制御部)

Claims (3)

  1. 画像形成のための機械的動作を伴う処理を実行する画像形成部、及び入力された画像データに基づいて前記画像形成部の動作を制御する画像形成処理制御部を備えた第1の画像形成装置と、
    前記第1の画像形成装置と同等の構成かつ機能を有し、第1の画像形成装置に不具合が発生したときの代役として稼働することを主目的として設置された第2の画像形成装置とを有し、
    前記第2の画像形成装置が前記主目的な稼働の待機状態である場合に、当該第2の画像形成装置の画像形成処理制御部を、前記第1の画像形成装置の画像形成処理制御部と並行利用することを特徴とする画像形成処理システム。
  2. 前記第2の画像形成装置の画像形成処理制御部の並行利用が、単位時間当たりに入力される画像データ量が所定以上となった場合であることを特徴とする請求項1記載の画像形成処理システム。
  3. 前記第2の画像形成装置の画像形成処理制御部の並行利用時は、それぞれの画像形成処理制御部で適用される画質調整情報が共通化されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の画像形成処理システム。
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