JP2009025038A - 液面検出回路及び液面検出システム - Google Patents

液面検出回路及び液面検出システム Download PDF

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修 吉本
Hiroshi Hayakawa
宏 早川
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Abstract

【課題】液体に大きな電流を流すことなく、液槽内の液体の液面の高さを検出する。
【解決手段】電解槽に設けられたHHH電極に接続されたHHH端子とCOM端子との間には、フォトカプラ41a、41bの発光ダイオード44a、44bが接続されており、、HH端子、H端子、L端子及びLL端子とCOM端子との間には、それぞれ、フォトカプラ61a〜61dの発光ダイオード64a、64b、64c、64dが接続されている。発光ダイオード44a、44b、64a〜64dには、それぞれ、抵抗42a、42b、62a〜62dが並列に接続されているとともに、抵抗33、33、63a〜63dが直列に接続されている。各電極が電解浴に浸ると、発光ダイオード44a、44b、64a〜64dが発光し、対応するフォトトランジスタ45a、45b、65a〜65dのコレクタ端子とエミッタ端子とが導通する。
【選択図】図2

Description

本発明は、液槽内の液体の液面を検出する液面検出回路及び液面検出回路を有する液面検出システムに関する。
特許文献1に記載のフッ素ガス発生装置においては、陽極と陰極との間に電圧を印加してフッ化水素を含む混合溶融塩からなる電解浴を電気分解することにより、陽極室にフッ素を発生させるとともに陰極室に水素を発生させている。陽極室及び陰極室には、それぞれ、電解浴の液面を検出するための第1液面検出手段及び第2液面検出手段が設けられている。第1液面検出手段及び第2液面検出手段は、異なる高さに配置された複数の電極を有しており、電極が電解浴に浸かり導通しているか否かによって、液面がその電極の先端よりも高い位置にあるか否かを検出している。
このようなフッ素ガス発生装置においては、電解浴の液面が陽極室と陰極室とを隔てている隔壁の下端よりも下がってしまうと、陽極室と陰極室との間でフッ素と水素の移動が起こり、その結果、フッ素と水素とが反応して爆発してしまう虞があるが、第1液面検出手段及び第2液面検出手段により電解浴の液面を検出することにより、液面が下がってしまう前に、電気分解を停止したり装置への電力の供給を停止したりすることが可能となっている。
特開2004−169814号公報
ここで、特許文献1のフッ素ガス発生装置においては、第1液面検出手段及び第2液面検出手段の電極に大きな電流が流れると、陽極室及び陰極室内で、それぞれ、電解浴の電気分解が生じてしまう。その結果、陽極室及び陰極室のそれぞれに、フッ素及び水素の両方が発生し、陽極室及び陰極室においてフッ素と水素との反応が生じて爆発する虞がある。したがって、第1液面検出手段、第2液面検出手段においては、このような化学反応が起こりにくいような構成にすることが要求される。また、フッ素発生装置以外の液槽に、このような第1、第2液面検出手段を設けた場合にも、第1、第2液面検出手段の電極に大きな電流が流れることにより、液槽内の液体が電気分解されて不要な気体等が発生し、発生する気体の種類によっては気体同士で反応が生じてしまう虞がある。
本発明の目的は、液槽内の液体に化学反応が生じるのを極力抑えつつ、液槽内の液体の液面の高さを検出することが可能な液面検出回路及びこのような液面検出回路を備えた液面検出システムを提供することである。
本発明の液面検出回路は、密閉された液槽の内部に設けられた一対の電極と、前記一対の電極に接続された交流電源と、前記一対の電極及び前記交流電源に直列に接続されており、前記液槽の外部に配置されたフォトカプラとを備えている(請求項1)。
これによると、一対の電極が液槽内の液体に浸かると、一対の電極、交流電源、フォトカプラの発光ダイオードを含む回路に電流が流れ、フォトカプラのフォトダイオードが導通する。これにより、液槽内の液体の液面が一対の電極の下端よりも上に位置しているか否かにより液槽内の液体の液面の高さを検出することができる。
また、一対の電極に交流電圧が印加されるとともに、発光ダイオードは比較的低電流で動作させることができるので、液槽内の液体に流れる電流により液槽内の液体の反応を極力抑えることができる。
また、本発明の液面検出回路においては、前記交流電源及び前記フォトカプラの発光ダイオードに直列に接続された第1抵抗をさらに備えていることが好ましい(請求項2)。これによると、交流電源及び発光ダイオードと直列に第1抵抗を接続することにより、一対の電極、交流電源、発光ダイオードを含む回路に流れる電流の値を調整することができる。その結果、液槽内の液体に過電流が流れ、液体が反応してしまうのを防止することができる。
また、本発明の液面検出回路においては、前記フォトカプラの発光ダイオードに並列に接続された第2抵抗をさらに備えていることが好ましい(請求項3)。これによると、発光ダイオードと並列に第2抵抗を接続することにより、発光ダイオードに流れる電流の値を調整し、発光ダイオードに適切な電流を流すことができる。
また、本発明の液面検出回路においては、前記液槽が、電気分解により気体を発生させるための電解槽であることが好ましい(請求項4)。これによると、液槽が電気分解により気体を発生させる電解槽である場合、気体が外部に逃げないようにするために液槽を密閉する必要があるが、この場合でも、液槽内の液面の位置を確認することができる。
このとき、前記気体がフッ素であることが好ましい(請求項5)。これによると、フッ素は反応性が高い気体であるため、フッ素が外部に逃げないように、電解槽を密閉して電気分解を行う必要があるが、この場合でも、液槽内の液面の位置を確認することができる。
本発明の液面検出システムは、請求項1〜5に記載の液面検出回路を複数備えており、
複数の前記液面検出回路における前記一対の電極の一方は、互いにその下端が異なる高さに位置するように配置されている(請求項6)。
これによると、複数の液面検出回路を有する液面検出システムにおいて、各液面検出回路における一対の電極の一方の下端が互いに異なる高さに配置されているため、液槽内の液面の高さを複数の段階で検出することができる。
また、本発明の液面検出システムにおいては、複数の前記液面検出回路における前記一対の電極の他方が1つの電極により兼用されていることが好ましい(請求項7)。これによると、液槽に設ける電極の数が少なくてすみ、システムの構成が簡単になる。
また、本発明の液面検出システムにおいては、複数の前記液面検出回路の1つを構成する前記一対の電極の前記一方が、正常な状態での液槽内の液面の高さよりも上方に位置する異常検知電極となっていることが好ましい(請求項8)。これによると、異常検知電極を含む一対の電極が互いに導通したときに、液面が上昇しすぎていることを検知することができる。
このとき、前記異常検知電極を含む前記一対の電極を互いに接続させる接続回路をさらに備えていることが好ましい(請求項9)。これによると、異常検知電極は正常に動作している間は液体に接触しないため、正常動作中にその動作確認を行うことができないが、接続回路により異常検知電極を含む一対の電極を互いに導通させることにより、その動作確認を行うことができる。
また、本発明の液面検出システムにおいては、前記異常検知電極を含む一対の電極が互いに導通していないときにのみ導通する第1接点、及び、前記第1接点が溶着しておらず、且つ、前記交流電源により前記一対の電極に交流電圧が印加されたときに導通する第2接点を有するガイド付きセーフティリレーと、システムに電力が供給されていない状態で、前記第2接点が導通している場合にのみ、システムへの電力供給を許可する電力供給許可手段と、前記システムに電力が供給された状態で、前記第1接点が導通しなくなったときに、前記システムへの電力供給を遮断する電力供給遮断手段とをさらに備えていることが好ましい(請求項10)。
これによると、液面が上昇して異常検知電極を含む一対の電極が導通した場合には、第1接点の導通が切れるため、システムへの電力を確実に遮断することができる。また、第1接点が溶着してしまっている場合には、異常検知電極を含む一対の電極の導通を切ることができないが、システムに電力を供給する前に、第2接点が導通している場合、すなわち第1接点が溶着していない場合にのみシステムに電力が供給される。これにより、第1接点が溶着した状態でシステムに電力が供給されるのを防止することができる。
このとき、前記ガイド付きセーフティリレーを複数備えており、複数の前記ガイド付きセーフティリレーの前記第1接点同士及び前記第2接点同士が、それぞれ直列に接続されていることが好ましい(請求項11)。これによると、ガイド付きセーフティリレーを複数設け、第1接点同士及び第2接点同士をそれぞれ直列に接続されている場合、複数の第1接点のいずれかの導通が切れたときに、システムへの電力供給が遮断されるため、異常検知電極を含む一対の電極同士が導通したことを確実に検出することができる。また、複数の第1接点のいずれかが溶着してしまっている場合にも、複数の第2接点のいずれかが導通しなくなるため、第1接点のいずれかが溶着した状態で、システムに電力が供給されるのを防止することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態に係るフッ素ガス発生装置の概略構成図である。フッ素ガス発生装置1は、KF−2HF溶液を電気分解することによってフッ素及び水素を発生させるものであり、図1に示すように、電解槽2、制御装置3、交流電源4、液体供給装置5、HHH電極6、12、HH電極7、13、H電極8、14、L電極9、15、LL電極10、16、COM電極11、17、ヒータ18を備えている。
電解槽2は、外壁21によって密閉されており、内部にKF−2HFを含む電解浴22が設けられている。また、電解槽2は、隔壁23によって図1中左右方向に関して2つの領域に分割されており、図1中左側が陽極室24、右側が陰極室25となっている。陽極室24と陰極室25とは、電解槽2の底部において連通している。
陽極室24及び陰極室25の内部には、それぞれ、陽極26及び陰極27が設けられており、陽極26と陰極27との間に電圧を印加することにより、
2HF→H+F
の反応が生じ、陽極室24内にフッ素(F)が、陰極室25内に水素(H)が発生する。なお、電解槽2を密閉しているのは、反応性の高いフッ素が外部に流れ出てしまうのを防止するためであり、電解槽2を隔壁23によって陽極室24と陰極室25とに分割しているのは、発生したフッ素と水素とが混ざって反応し、爆発してしまうのを防止するためである。また、電解槽2には、液体供給流路28が接続されており、この反応により減少した分のHFは、液体供給流路28を介して液体供給装置5から供給される。
ヒータ18は、電解槽2内の電解浴22を加熱する。これにより、KF−2HFを含む電解浴22が溶融する。
電極6〜11は、陽極室24内に設けられており、それぞれ図1の上下方向に延びている。電極6〜11は、この順にその下端の高さが低くなるように配置されている、つまり、電極6〜11はその下端の高さが互いに異なっている。電極6〜11は、それぞれ制御装置3の後述するHHH端子、HH端子、H端子、L端子、LL端子及びCOM端子に接続されている。なお、これらの電極6〜11のうち、HHH電極6とCOM電極11、HH電極7とCOM電極11、H電極8とCOM電極11、L電極9とCOM電極11、及び、LL電極10とCOM電極11が、それぞれ、本発明に係る一対の電極に相当する。また、COM電極11が各一対の電極の一方を兼ねており、これにより、陽極室24内に設ける電極の数を少なくすることができる。
電極12〜17は、陰極室25内に設けられており、それぞれ図1の上下方向に延びている。電極12〜17は、この順にその下端の高さが低くなるように配置されている、つまり、電極12〜17の下端の高さが互いに異なっている。電極12〜17は、それぞれ制御装置3の後述するHHH端子、HH端子、H端子、L端子、LL端子及びCOM端子に接続されている。なお、これらの電極12〜17のうち、HHH電極12とCOM電極17、HH電極13とCOM電極17、H電極14とCOM電極17、L電極15とCOM電極17、及び、LL電極16とCOM電極17が、それぞれ、本発明に係る一対の電極に相当する。また、COM電極17が各一対の電極の一方を兼ねており、これにより、陰極室25内に設ける電極の数を少なくすることができる。さらに、HHH電極12、HH電極13、H電極14、L電極15、LL電極16及びCOM電極17は、それぞれ、HHH電極6、HH電極7、H電極8、L電極9、LL電極10及びCOM電極11と同じ高さに配置されている。
そして、電極6〜10のうち電解浴22に浸かっているものがCOM電極11と導通し、電極12〜16のうち電解浴22に浸かっているものがCOM電極17と導通する。これにより、変圧器20を介して交流電源4から供給された交流電圧により、互いに導通する電極の間に交流電流が流れる。
制御装置3は、交流電源4、陽極26、陰極27、電極6〜17及び液体供給装置5に接続されており、電極6〜10とCOM電極11、及び、電極12〜16とCOM電極17とが導通しているか否かの検知、陽極26及び陰極27への電圧の印加、及び、液体供給装置5の動作の制御を行う。
次に、制御装置3について詳細に説明する。図2は図1の制御装置3を示す回路図である。なお、図1に示すように、制御装置3にはHHH端子、HH端子、H端子、L端子及びLL端子が2つずつ設けられているが、対応する2つの端子に接続されている回路の構成は同じであるため、図2においては、これらのうち一方の図示を省略している。
図2に示すように、制御装置3の10V端子及びCOM端子は、変圧器20を介して交流電源4の両端子に接続されている。そして、制御装置3においては、10V端子とCOM端子との間に、2つのフォトカプラ31a、31b、抵抗32a、32b(第2抵抗)及び33(第1抵抗)が接続されている。
フォトカプラ31aの発光ダイオード34aと抵抗32a、及び、フォトカプラ31bの発光ダイオード34bと抵抗32bとは、それぞれ並列に接続されており、交流電源4及び発光ダイオード34aと抵抗33、並びに、交流電源4及び発光ダイオード34bと抵抗33とは、それぞれ直列に接続されている。フォトカプラ31a、31bのフォトトランジスタ35a、35bのコレクタ端子は、それぞれ図示しない外部の駆動電源に接続されており、エミッタ端子は、それぞれ、電解コンデンサ36a、36b及び抵抗37a、37bを介して接地されているとともに、トランジスタ38a、38bのベース端子に接続されている。トランジスタ38a、38bのコレクタ端子及びエミッタ端子は、それぞれ、図示しない外部の駆動電源、及び、セーフティリレー39a、39bに接続されている。
そして、交流電源4により交流電圧が印加されていない状態では、発光ダイオード34a、34bに電流が流れないため、発光ダイオード34a、34bは発光せず、フォトトランジスタ35a、35bのコレクタ端子とエミッタ端子とが導通していない。これにより、トランジスタ38a、38bのベース端子はグランド電位になっており、トランジスタ38a、38bのコレクタ端子とエミッタ端子との導通が遮断されている。したがって、セーフティリレー39a、39bに電流は流れない。
一方、交流電源4により交流電圧が印加されると、発光ダイオード34a、34bに電流が流れて発光ダイオード34a、34bが発光し、発光ダイオード34a、34bの発光によりフォトトランジスタ35a、35bのコレクタ端子とエミッタ端子とが導通する。これにより、トランジスタ38a、38bのコレクタ端子とエミッタ端子とが導通し、セーフティリレー39a、39bに電流が流れる。
10V端子とHHH端子との間には、2つのフォトカプラ41a、41b、及び、抵抗42a、42b(第2抵抗)、及び抵抗43(第1抵抗)が接続されている。ここで、10V端子及びHHH端子と、フォトカプラ41a、41bの発光ダイオード44a、44b及び抵抗42a、42b、43の接続関係は、10V端子及びHHH端子と、発光ダイオード34a、34b及び抵抗32a、32b、33の接続関係と同様であるので、ここではその詳細な説明を省略する。
ここで、抵抗42a、42bをそれぞれ発光ダイオード44a、44bに並列に接続しているのは、発光ダイオード44a、44bに流れる電流の値を調整し、発光ダイオード44a、44bに適切な値の電流を流すためである。また、抵抗43を抵抗42a、42b及び発光ダイオード44a、44bに直列に接続しているのは、電解浴22に流れる電流の値を調整し、電解浴22に過電流が流れて電気分解が発生するのを防止するためである。
フォトカプラ41a、41bのフォトトランジスタ45a、45bのエミッタ端子は、それぞれ抵抗46a、46bを介して接地されているとともに抵抗49a、49bを介してそれぞれトランジスタ50a、50bのベース端子に接続されている。また、フォトトランジスタ45a、45bのベース端子は、互いに並列に接続された電解コンデンサ47a、47b及び抵抗48a、48bを介して図示しない外部の駆動電源に接続されており、この駆動電源がトランジスタ50a、50bのコレクタ端子に接続されている。また、トランジスタ50a、50bのエミッタ端子は、それぞれセーフティリレー51a、51bに接続されている。
そして、交流電源4により交流電圧が印加されていない状態、及び、交流電源4により交流電源が印加されているが、HHH電極6が電解浴22に浸っておらず、HHH電極6とCOM電極11とが導通していない状態では、フォトトランジスタ45a、45bのコレクタ端子とエミッタ端子とは導通しておらず、トランジスタ50a、50bのベース端子はグランド電位となっており、外部の駆動電源から抵抗48a、48bを介してトランジスタ50a、50bのベース端子に電流が流れる。これにより、トランジスタ50a、50bのコレクタ端子とエミッタ端子とが導通し、セーフティリレー51a、51bに電流が流れる。
一方、交流電源4により交流電圧が印加された状態で、HHH電極6が電解浴22に浸かり、HHH電極6とCOM電極11とが導通すると、発光ダイオード44a、44bが発光してフォトトランジスタ45a、45bのエミッタ端子とコレクタ端子とが導通し、フォトトランジスタ45a、45bのエミッタ端子の電位が外部の駆動電源の電位と同じになる。したがって、トランジスタ50a、50bのベース端子に電流が流れなくなる。これにより、トランジスタ50a、50bのコレクタ端子とエミッタ端子との間に電流が流れなくなり、セーフティリレー51a、51bに電流が流れなくなる。
また、COM端子とHHH端子とは、スイッチ40(接続回路)を介して接続されている。HHH電極6は、フッ素ガス発生装置1が正常に動作している間は電解浴22に浸ることはなく、HHH端子とCOM端子との間に接続された回路の動作を確認することができないが、スイッチ40によりCOM端子とHHH端子とを接続することにより、回路の動作を確認することができる。なお、HHH電極6、12が本発明に係る異常検知電極に相当する。
このとき、電解浴22に流れる電流は交流であり、さらに、発光ダイオード44a、44bは比較的小さい電流で発光させることができる。したがって、電解浴22に流れる電流により電解浴22の化学反応が生じ、陽極室24及び陰極室25内で、それぞれ、フッ素と水素の両方が発生してしまうのを極力抑制することができる。これにより、陽極室24及び陰極室25内で、それぞれ、フッ素と水素とが反応して爆発してしまうのを防止することができる。
ここで、上述した4つのセーフティリレー39a、39b、51a、51bは、それぞれ、セーフティリレー39a、39b、51a、51bに電流が流れていないときには導通しておらず、セーフティリレー39a、39b、51a、51bに電流が流れたときに導通するメーク接点81と、セーフティリレー39a、39b、51a、51bに電流が流れていないときに導通しており、セーフティリレー39a、39b、51a、51bに電流が流れたときには導通しなくなるブレイク接点82とを備え、メーク接点81とブレイク接点82とが同時に導通することがないように構成されたガイド付きセーフティリレーとなっている。
これにより、セーフティリレー51a、51bのメーク接点81は、対応するブレイク接点82が溶着しておらず、且つ、交流電源4のより交流電圧が印加されたときに導通し、それ以外のときにはその導通が切れる。また、セーフティリレー51a、51bのブレイク接点は、HHH電極6、12とCOM電極11、17とが導通していないときに導通し、HHH電極6、12とCOM電極11、17とが導通したときには導通が切れる。すなわち、セーフティリレー51a、51bのメーク接点81が本発明に係る第2接点に相当し、セーフティリレー51a、51bのブレイク接点82が本発明に係る第1接点に相当する。
なお、セーフティリレー39a、39b、51a、51bには、図示しないコイルが設けられており、セーフティリレー39a、39b、51a、51bに電流が流れることによりコイルにも電流が流れ、コイルに電流が流れることで発生する電磁力によってメーク接点81及びブレイク接点82の導通及びその切断が切り替わる。
そして、各セーフティリレー39a、39b、51a、51bのメーク接点81同士は直列に接続されているとともに、電力遮断回路84に接続されている。また、各セーフティリレー39a、39b、51a、51bのブレイク接点82同士は直列に接続されているとともに、電力供給許可回路85に接続されている。
電力遮断回路84は、4つのメーク接点81のうち、いずれかの導通が切れたときに、フッ素ガス発生装置1への電力供給を遮断する。また、電力遮断回路84は、後述するフォトトランジスタ65dのエミッタ端子から電流が出力されなくなったときにも、フッ素ガス発生装置1への電力供給を遮断する。電力供給許可回路85は、電力が供給されていない状態のフッ素ガス発生装置1への電力供給を許可する。具体的には、フッ素ガス発生装置1に電力が供給されていない状態で、4つのブレイク接点82の全てが導通しているときにのみ、フッ素ガス発生装置1への電力供給を許可する。
10V端子と、HH端子との間には、フォトカプラ61aの発光ダイオード64a及び抵抗62aが並列に接続されているとともに、交流電源4及び発光ダイオード64aと抵抗63aとが直列に接続されている。また、フォトカプラ61aのフォトトランジスタ65aは、コレクタ端子が図示しない外部の駆動電源に接続されているとともに、エミッタ端子が液面確認部71に接続されている。
そして、交流電源4により交流電圧が印加されていない状態、及び、交流電源4により交流電源が印加されているが、HH電極7が電解浴22に浸っておらず、HH電極7とCOM電極11とが導通していない状態では、発光ダイオード64aに電流が流れず、発光ダイオード64aが発光しないため、フォトトランジスタ65aのコレクタ端子とエミッタ端子との間は導通していない。
一方、交流電源4により交流電圧が印加された状態で、HH電極7が電解浴22に浸り、HH電極7とCOM電極11とが導通すると、発光ダイオード64aに電流が流れて発光ダイオード64aが発光する。これにより、フォトトランジスタ65aのコレクタ端子とエミッタ端子とが導通し、フォトトランジスタ65aのエミッタ端子に電流が流れる。この電流は液面確認部71に出力される。
このとき、電解浴22に流れる電流は交流であり、さらに、発光ダイオード64aは比較的小さい電流で発光させることができる。したがって、電解浴22に流れる電流により電解浴22の化学反応が生じ、陽極室24及び陰極室25内で、それぞれ、フッ素と水素の両方が発生してしまうのを極力抑制することができる。これにより、陽極室24及び陰極室25内で、それぞれ、フッ素と水素とが反応して爆発してしまうのを防止することができる。
10V端子とH端子との間には、フォトカプラ61b、及び抵抗62b、63bが接続されている。10V端子とL端子との間には、フォトカプラ61c及び抵抗62c、63cが接続されている。10V端子とLL端子との間には、フォトカプラ61d及び抵抗62d、63dが接続されている。フォトカプラ61bと抵抗62b、63b、フォトカプラ61cと抵抗62c、63c、及び、フォトカプラ61dと抵抗62d、63dとの接続関係は、フォトカプラ61aと抵抗62a、63aとの接続関係と同様であるので、ここではその説明を省略する。なお、抵抗62b、62c、62dが本発明に係る第2抵抗に相当し、抵抗63b、63c、63dが本発明に係る第1抵抗に相当する。
そして、交流電源4により交流電圧が印加されていない状態、及び、交流電源4により交流電源が印加されているが、H電極8及びL電極9がそれぞれ電解浴22に浸っておらず、H電極8及びL電極9とCOM電極11とがそれぞれ導通していない状態では、フォトトランジスタ65b、65cのコレクタ端子とエミッタ端子との間は導通しておらず、交流電源4により交流電圧が印加された状態で、H電極8及びL電極9がそれぞれ電解浴22に浸り、H電極8及びL電極9とCOM電極11とが導通すると、発光ダイオード64b、64cが発光することによってフォトトランジスタ65b、65cのコレクタ端子とエミッタ端子とが導通し、フォトトランジスタ65b、65cのエミッタ端子に電流が流れる。
このとき、電解浴22に流れる電流は交流であり、さらに、発光ダイオード64b、64cは比較的小さい電流で発光させることができる。したがって、電解浴22に流れる電流により電解浴22の化学反応が生じ、陽極室24及び陰極室25内で、それぞれ、フッ素と水素の両方が発生してしまうのを極力抑制することができる。これにより、陽極室24及び陰極室25内で、それぞれ、フッ素と水素とが反応して爆発してしまうのを防止することができる。
フォトトランジスタ65bのエミッタ端子に流れる電流は液体供給量調整部70に出力され、フォトトランジスタ65cのエミッタ端子に流れる電流は液面確認部71に出力される。液体供給量調整部70は、液体供給装置5から電解槽2に供給するHFの量を調整する。液面確認部71は、電解浴22の液面がHH電極7の下端とL電極9の下端との間にあるか否かを判断する。
また、フォトカプラ61dのフォトトランジスタ65dのエミッタ端子は、互いに並列に接続された電解コンデンサ66及び抵抗68を介して接地されているとともに、トランジスタ69のベース端子に接続されている。
そして、交流電源4により交流電圧が印加されていない状態、及び、交流電源4により交流電源が印加されているが、LL電極10が電解浴22に浸っておらず、LL電極10とCOM電極11とが導通していない状態では、発光ダイオード64dが発光しないため、フォトトランジスタ65dのコレクタ端子とエミッタ端子との間は導通していない。これにより、トランジスタ69のベース端子には電流が流れず、トランジスタ69のコレクタ端子とエミッタ端子とは導通していない。
一方、交流電源4により交流電圧が印加された状態で、LL電極10が電解浴22に浸り、LL電極10とCOM電極11とが導通すると、発光ダイオード64dが発光する。これにより、フォトトランジスタ65dのコレクタ端子とエミッタ端子とが導通し、フォトトランジスタ65dのエミッタ端子に電流が流れる。その結果、トランジスタ69のベース端子にも電流が流れて、トランジスタ69のコレクタ端子とエミッタ端子とが導通し、エミッタ端子に電流が流れる。エミッタ端子に流れる電流は、前述の電力遮断回路84に出力される。
このとき、電解浴22に流れる電流は交流であり、さらに、発光ダイオード64dは比較的小さい電流で発光させることができる。したがって、電解浴22に流れる電流により電解浴22の化学反応が生じ、陽極室24及び陰極室25内で、それぞれ、フッ素と水素の両方が発生してしまうのを極力抑制することができる。これにより、陽極室24及び陰極室25内で、それぞれ、フッ素と水素とが反応して爆発してしまうのを防止することができる。
以上のような構成を有していることから、セーフティリレー51a、51bが導通しているか否かにより、電解浴22の液面がHHH電極6の下端よりも下方に位置しているか否かを検出し、これにより、電解浴22の液面の高さを検出することができる。
また、フォトトランジスタ65a〜65dのエミッタ端子から電流が出力されているか否かにより、それぞれ、電解浴22の液面が電極7〜10の下端よりも下方に位置しているか否かを検出し、これにより、電解浴22の液面の高さを検出することができる。
なお、電極12〜17にも、電極6〜11と同様の回路が接続されており、上述したのと同様、セーフティリレー51a、51bに電流が流れているか否か、及び、フォトトランジスタ65a〜65dのエミッタ端子から出力されているか否かにより、電解浴22の液面の位置を検出することができる。
加えて、電解槽2には、互いに異なる高さの電極6〜11、及び、互いに異なる高さの電極12〜17が設けられているので、電解浴22の液面の高さを複数の段階で検出することができる。
また、HHH電極6、COM電極11、交流電源4、フォトカプラ41a、41b及び抵抗42a、42b、43により構成される回路、HH電極7、COM電極11、交流電源4、フォトカプラ61a及び抵抗62a、63aにより構成される回路、H電極8、COM電極11、交流電源4、フォトカプラ61b及び抵抗62b、63bにより構成される回路、L電極9、COM電極11、交流電源4、フォトカプラ61c及び抵抗62c、63cにより構成される回路、並びに、LL電極10、COM電極11、交流電源4、フォトカプラ61d及び抵抗62d、63dにより構成される回路が、それぞれ、本発明に係る液面検出回路に相当する。
同様に、HHH電極12、COM電極17、交流電源4、フォトカプラ41a、41b及び抵抗42a、42b、43により構成される回路、HH電極13、COM電極17、交流電源4、フォトカプラ61a及び抵抗62a、63aにより構成される回路、H電極14、COM電極17、交流電源4、フォトカプラ61b及び抵抗62b、63bにより構成される回路、L電極15、COM電極17、交流電源4、フォトカプラ61c及び抵抗62c、63cにより構成される回路、並びに、LL電極16、COM電極17、交流電源4、フォトカプラ61d及び抵抗62d、63dにより構成される回路も、それぞれ、本発明に係る液面検出回路に相当する。
そして、これら複数の液面検出回路を全て合わせたものが、本発明に係る液面検出システムに相当する。
次に、フッ素ガス発生装置1の動作について説明する。フッ素ガス発生装置1を動作させるためには、まず、フッ素ガス発生装置1に電力の供給を行う。この際、前述したように、4つのブレイク接点82が全て導通している場合にのみ、電力供給許可回路85により、フッ素ガス発生装置1への電力の供給が許可され、4つのブレイク接点82のうち1つでも導通していなければ、異常が発生しているとしてフッ素ガス発生装置1に電力が供給されない。
ここで、ブレイク接点82が導通していない場合というのは、メーク接点81が溶着してしまっており、対応するブレイク接点82が導通状態となることができなくなっている場合である。これにより、フッ素ガス発生装置1に電力を供給する前にメーク接点81の溶着を検出し、全てのメーク接点81が溶着していない場合にのみフッ素ガス発生装置1に電力を供給することができる。
なお、フッ素ガス発生装置1に電力を供給する前にメーク接点81が溶着してないことを確認しているのは、セーフティリレー51a、51bのメーク接点81が溶着していると、HHH電極6、12とCOM電極11、17とが導通しても、セーフティリレー51a、51bのメーク接点81の導通が切れず、電力遮断回路84によりフッ素ガス発生装置1への電力の供給を遮断することができないからである。
フッ素ガス発生装置1に電力が供給されると、交流電源4により交流電圧が印加され、前述したようにセーフティリレー39a、39bに電流が流れる。また、電解浴22の液面がHHH電極6、12の下端よりも下方にあれば、前述したようにセーフティリレー51a、51bに電流が流れる。これにより、4つのメーク接点81が導通するとともに、4つのブレイク接点82の導通が切れる。
また、フッ素ガス発生装置1に電力が供給されると、電解浴22がヒータ18により加熱されて溶融する。電解浴22が溶融すると、L電極9、15及びLL電極10、16はCOM電極11、17と導通していない状態からCOM電極11、17と導通した状態に切り替わる。これにより、L電極9、15及びLL電極10、16とCOM電極11、17との間の回路の動作確認を行うことができる。その後、陽極26及び陰極27との間に電圧が印加されて前述した電気分解が開始される。
電解浴22の電気分解が行われている間、HH電極7、13が電解浴22に浸っておらず、且つ、L電極9、15が電解浴22に浸っているとき、すなわち、電解浴22の液面がHH電極7、13の下端よりも下方で、且つ、L電極9、15の下端以上にある場合に、液面確認部71により、電解浴22の液面の位置が正常であると判断され、電気分解が続行される。一方、HH電極7、13が電解浴22に浸たっている場合、又は、L電極9、15が電解浴22に浸っていない場合、すなわち、電解浴22の液面がHH電極7、13の下端以上、又は、L電極9、15の下端よりも下方にある場合に、液面確認部71により、電解浴22の液面の位置が異常であると判断され、陽極26と陰極27との間に電圧が印加されるのが停止されて電気分解が停止される。
そして、電解浴22の液面がHH電極7、13の下端とL電極9、15の下端との間にある場合、さらに、H電極8、14が電解浴22に浸っていないときには、すなわち、H電極8、14とCOM電極11、17とが導通し、フォトトランジスタ65cのエミッタ端子から液体供給量調整部70に電流が出力されていないときには、液体供給装置5により電解槽2にHFを供給する。一方、H電極8、14が電解浴22に浸っているときには、すなわち、H電極8、14とCOM電極11、17とが導通し、フォトトランジスタ65cのエミッタ端子から液体供給量調整部70に電流が出力されているときには、液体供給装置5により電解槽2にHFを供給するのを停止する。これにより、電解浴22の液面は、H電極8、14の下端近傍に保持される。
次に、電解浴22の電気分解を行っている間に、フッ素ガス発生装置1に異常が発生したときの動作について説明する。
H電極8、14に接続されたフォトカプラ61bの両方が故障し、フォトトランジスタ65bのコレクタ端子とエミッタ端子とが常に導通した状態となったときには、電解浴22の液面がH電極8、14の下端よりも下方に位置するようになっても、液体供給装置5により電解槽2にHFが供給されない。この場合には、さらに電気分解が進み、電解浴22の液面がL電極9、14の下端よりも下方まで下がり、フォトトランジスタ65cのエミッタ端子に電流が流れなくなったときに、液面確認部71が電解浴22の液面が下がりすぎていることを検知し、陽極26と陰極27との間に電圧を印加するのが停止されて電気分解が停止される。
ここで、さらに、L電極9、14に接続されたフォトカプラ61cの両方が故障し、フォトトランジスタ65cのコレクタ端子とエミッタ端子とが常に導通した状態となっているときには、電気分解が進んで電解浴22の液面がさらに下がる。そして、電解浴22の液面がLL電極10、16の下端よりも下方まで下がり、LL電極10、16とCOM電極11、17とが導通しなくなったときには、前述したように、トランジスタ69のエミッタ端子に電流が流れなくなる。電力遮断回路84はこれを検知して、フッ素ガス発生装置1への電力供給を遮断する。
なお、H電極8、14にそれぞれ接続されたフォトカプラ61bの一方のみが故障してそのフォトトランジスタ65bのコレクタ端子とエミッタ端子とが常に導通した状態となっている場合には、他方のエミッタ端子から電流が出力されるか否かによって電解浴22の液面がH電極8、14の下端よりも下方にあるか否かを判別し、上述したように、液体供給装置5によるHFの供給及びその停止を行うことができる。
また、L電極9、15に接続されたフォトカプラ61cの一方のみが故障してそのフォトトランジスタ65cのコレクタ端子とエミッタ端子とが常に導通した状態となっている場合には、他方のフォトトランジスタ65cのエミッタ端子から液面確認部71に電流が出力されなくなったときに電気分解が停止される。
さらに、LL電極10、16に接続されたフォトカプラ61dの一方のみが故障してそのフォトトランジスタ65dのコレクタ端子とエミッタ端子とが常に導通した状態となっている場合には、他方のフォトトランジスタ65dのエミッタ端子から液面確認部71に電流が出力されなくなったときにフッ素ガス発生装置1への電力の供給が遮断される。
一方、H電極8、14接続されたフォトカプラ61bの両方が故障し、フォトトランジスタ65bのコレクタ端子とエミッタ端子とが常に導通しない状態となったときには、電解浴22の液面がH電極8、14の下端以上となっても、液体供給装置5により電解槽2にHFが供給され続ける。この場合には、液体供給装置5により電解槽2にさらにHFが供給され、電解浴22の液面がHH電極7、13の下端以上に上昇し、フォトトランジスタ65bのエミッタ端子に電流が流れたときに、液面確認部71が電解浴22の液面が上昇しすぎていることを検知し、陽極26と陰極27との間に電圧を印加するのが停止されて電気分解が停止し、HFの供給も停止される。
ここで、さらに、HH電極7、13に接続されたフォトカプラ61aの両方が故障し、フォトトランジスタ65aのコレクタ端子とエミッタ端子とが常に導通しない状態となっているときには、HFがさらに供給され続けて電解浴22の液面が上昇する。そして、電解浴22の液面がHHH電極6、12の下端以上となり、HHH電極6、12とCOM電極11、17とが導通したときには、前述したようにセーフティリレー51a、51bに電流が流れなくなり、セーフティリレー51a、51bのメーク接点81の導通が切れる。電力遮断回路84はこれを検知して、フッ素ガス発生装置1への電力供給を遮断し、HFの供給も停止する。
また、HH電極7、13に接続されたフォトカプラ61aの一方のみが故障してそのフォトトランジスタ65cのコレクタ端子とエミッタ端子とが常に導通しない状態となっている場合には、他方のフォトトランジスタ65cのエミッタ端子から液面確認部71への電流が遮断されたときに電気分解が停止される。
さらに、HHH電極6、12とCOM電極11、17との間には、それぞれ、2つのセーフティリレー51a、51bが設けられているため、セーフティリレー51a、51bのメーク接点81の一方の導通が切れなかったとしても、他方の導通が切れれば電力遮断回路84によりフッ素ガス発生装置1への電力の供給が遮断される。
このように、フッ素ガス発生装置1に異常が発生した場合には、電気分解が停止される、あるいは、フッ素ガス発生装置1への電力の供給が停止されるため、フッ素ガス発生装置1の安全性が保たれる。
以上に説明した本実施の形態によると、電解槽2に互いに高さの異なる電極6〜11及び電極12〜17が設けられており、電極6〜10、12〜16が電解浴22に浸かると、電極6〜10、12〜16と、COM電極11、17とが導通し、発光ダイオード44a、44b、64a〜64dに電流が流れ、フォトトランジスタ45a、45b、65a〜65dのコレクタ端子とエミッタ端子から電流が出力される。これにより、電解浴22の液面の高さを複数の段階で検出することができる。
また、交流電源4により交流電圧が印加されるため、電極6〜10、12〜16とCOM電極11、17との間に流れる電流により電解浴22において電気分解が発生するのを抑制することができる。また、発光ダイオード44a、44b、64a〜64dは比較的低電流で動作させることができるので、電解浴22に流れる電流を小さくし、電極6〜10、12〜16とCOM電極11、17との間に流れる電流により電解浴22において電気分解が発生するのを抑制することができる。
また、発光ダイオード44a、44b、64a〜64dと並列に、抵抗42a、42b、62a〜62dがそれぞれ接続するとともに、交流電源4及び発光ダイオード44a、44b、64a〜64dと直列に抵抗43、63a〜63dを接続することにより、電解浴22に流れる電流の値を小さくして、電解浴22において電気分解が発生するのを抑制することができるとともに、発光ダイオード44a、44b、64a〜64dに適切な値の電流を流すことができる。
また、COM電極11、17が電極6〜10、12〜16と導通する電極を兼ねているので、電極の数が少なくてすみ、フッ素ガス発生装置1全体の構成が簡単になる。
また、HHH電極6、12は、フッ素ガス発生装置1の動作が正常に行われている間は電解浴22に接触しないため、正常動作中にその動作確認を行うことができないが、スイッチ40によりHHH端子とCOM端子とを導通させることにより、HHH端子とCOM端子との間に接続された回路の動作確認を行うことができる。
また、HHH電極6、12が電解浴22に浸ったときに、セーフティリレー51a、51bのメーク接点81の導通が切れるため、フッ素ガス発生装置1への電力を確実に遮断することができる。また、メーク接点81が溶着してしまっている場合には、HHH電極6、12が電解浴22に浸ってもセーフティリレー51a、51bのメーク接点81の導通は切れないが、セーフティリレー39a、39b、51a、51bのブレイク接点82の全てが導通している、すなわち、全てのメーク接点81が溶着していないときにのみフッ素ガス発生装置1に電力が供給されるため、メーク接点81が溶着した状態でフッ素ガス発生装置1に電力が供給されるのを防止することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。
例えば、本実施の形態では、4つのセーフティリレー39a、39b、51a、51bのメーク接点81同士が直列に接続されているとともに電力遮断回路84に接続されており、ブレイク接点82同士が直列に接続されているとともに電力供給許可回路85に接続されていたが、メーク接点81同士が直列に接続されておらず、別々に電力遮断回路84に接続されていてもよく、ブレイク接点82同士がそれぞれ直列に接続されておらず、別々に電力供給許可回路85に接続されていてもよい。この場合にも、電力遮断回路84は、接続されたメーク接点81のいずれかの導通が切れたときにフッ素ガス発生装置1への電力の供給を遮断し、電力供給許可回路85は、接続された全てのブレイク接点82が導通しているときにのみ、フッ素ガス発生装置1への電力供給を許可する。
また、本実施の形態では、10V端子とCOM端子との間にセーフティリレー39a及びこれに接続された回路と、セーフティリレー39b及びこれに接続された回路が設けられていたが、これらのうちいずれか一方のみが設けられていてもよい。
また、本実施の形態では、10V端子とHHH端子との間にセーフティリレー51a及びこれに接続された回路と、セーフティリレー51b及びこれに接続された回路が設けられていたが、これらのうちいずれか一方のみが設けられていてもよい。
また、本実施の形態では、COM端子とHHH端子とを導通させるためのスイッチ40が設けられていたが、スイッチ40は設けられていなくてもよい。
また、本実施の形態では、液体供給装置5による電解槽2へのHFの供給及びその停止を切り替える際の基準となる電解浴22の液面の高さを検知するためのH電極8、14及びCOM電極11、17のほかに、種々の以上が発生したときに電気分解を停止させる際の基準となる電解浴22の液面の高さを検知するためのHH電極7、13及びL電極9、15、並びに、フッ素ガス発生装置1への電力の供給を停止する際の基準となる電解浴22の液面の高さを検知するためのHHH電極6、12及びLL電極10、16が設けられていたが、HHH電極6、12、HH電極7、13、L電極9、15及びLL電極10、16のうちのいくつかが設けられていなくてもよい。
また、本実施の形態においては、COM電極11、17が、電極6〜10、12〜16と導通する電極となっていたが、電極6〜10、12〜16と導通するCOM電極が個別に設けられていてもよい。
また、本実施の形態においては、電極12〜17が、それぞれ、電極6〜11と同じ高さに設けられていたが、これらの電極うちH電極14を除く電極12、13、15、16、17が、それぞれ、電極6、7、9、10、11と異なる高さに配置されていてもよい。この場合にも、電極6、7、9、10とCOM電極11との間に接続されたフォトトランジスタ65a、65b、65d、及び、電極12、13、15、16とCOM電極17との間に接続されたフォトトランジスタ65a、65b、65dの一方が故障しても、他方により、電解浴22の液面の高さを検出することができる。
また、本実施の形態においては、陽極室24及び陰極室25にそれぞれ電極6〜11及び電極12〜17が設けられていたが、これらのうちの一方のみが設けられていてもよい。
また、本実施の形態では、発光ダイオードに直列及び並列に抵抗を接続していたが、これらの抵抗の一部又は全てが接続されていなくてもよい。この場合には、交流電源4により印加する交流電圧の値を調整するなどして、発光ダイオードに適切な電流が流れるとともに、電解浴22に流れる電流の値が小さくなるようにすればよい。
また、本実施の形態では、電気分解を行うことによりフッ素ガスを発生させるフッ素ガス発生装置1に本発明を適用した例について説明したが、電気分解によりフッ素ガス以外の気体を発生させる装置に本発明を適用することも可能である。さらには、本発明を、電気分解を行う電解槽以外の液槽に対して適用することも可能である。
本発明における実施の形態に係るフッ素ガス発生装置の概略構成図である。 図1の制御装置の回路図である。 図2のセーフティリレーの回路図である。
符号の説明
1 フッ素ガス発生装置
2 電解槽
4 交流電源
6〜17 電極
31a、31b フォトカプラ
32a、32b、33 抵抗
34a、34b 発光ダイオード
351、35b フォトトランジスタ
39a、39b セーフティリレー
40 スイッチ
41a、41b フォトカプラ
42a、42b、43 抵抗
44a、44b 発光ダイオード
45a、45b フォトトランジスタ
51a、51b セーフティリレー
61a〜61d フォトカプラ
62a〜62d 抵抗
63a〜63d 抵抗
64a〜64d 発光ダイオード
65a〜65d フォトトランジスタ
81 メーク接点
82 ブレイク接点
84 電力遮断回路
85 電力供給許可回路

Claims (11)

  1. 密閉された液槽の内部に設けられた一対の電極と、
    前記一対の電極に接続された交流電源と、
    前記一対の電極及び前記交流電源に直列に接続されており、前記液槽の外部に配置されたフォトカプラとを備えていることを特徴とする液面検出回路。
  2. 前記交流電源及び前記フォトカプラの発光ダイオードに直列に接続された第1抵抗をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の液面検出回路。
  3. 前記フォトカプラの発光ダイオードに並列に接続された第2抵抗をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液面検出回路。
  4. 前記液槽が、電気分解により気体を発生させるための電解槽であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液面検出回路。
  5. 前記気体がフッ素であることを特徴とする請求項4に記載の液面検出回路。
  6. 請求項1〜5に記載の液面検出回路を複数備えており、
    複数の前記液面検出回路における前記一対の電極の一方は、互いにその下端が異なる高さに位置するように配置されていることを特徴とする液面検出システム。
  7. 複数の前記液面検出回路における前記一対の電極の他方が1つの電極により兼用されていることを特徴とする請求項7に記載の液面検出システム。
  8. 複数の前記液面検出回路の1つを構成する前記一対の電極の前記一方が、正常な状態での液槽内の液面の高さよりも上方に位置する異常検知電極となっていることを特徴とする請求項6又は7に記載の液面検出システム。
  9. 前記異常検知電極を含む前記一対の電極を互いに接続させる接続回路をさらに備えていることを特徴とする請求項8に記載の液面検出システム。
  10. 前記異常検知電極を含む一対の電極が互いに導通していないときにのみ導通する第1接点、及び、前記第1接点が溶着しておらず、且つ、前記交流電源により前記一対の電極に交流電圧が印加されたときに導通する第2接点を有するガイド付きセーフティリレーと、
    システムに電力が供給されていない状態で、前記第2接点が導通している場合にのみ、システムへの電力供給を許可する電力供給許可手段と、
    前記システムに電力が供給された状態で、前記第1接点が導通しなくなったときに、前記システムへの電力供給を遮断する電力供給遮断手段とをさらに備えていることを特徴とする請求項8又は9に記載の液面検出システム。
  11. 前記ガイド付きセーフティリレーを複数備えており、
    複数の前記ガイド付きセーフティリレーの前記第1接点同士及び前記第2接点同士が、それぞれ直列に接続されていることを特徴とする請求項10に記載の液面検出システム。
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