JP2009024178A - インク組成物、インクカートリッジ、これらを用いた記録方法および記録物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 起泡発生が少なく消泡性が良好であるとともに、印字安定性が優れ、美麗な発色を可能にしたインク組成物と、該インク組成物を用いたインクジェット記録方法と、該記録方法で得られる記録物とを提供すること。
【解決手段】 下記式(1)の一般式で表されるベタイン系界面活性剤と、水酸基価が1〜2であり炭素数が4〜6である直鎖状飽和脂肪族アルコールとを含有することを特徴とするインク組成物とする。
(R)p−N−[L−(COOM)q]r 式(1)
前記直鎖状飽和脂肪族アルコールは、炭素数が5又は6であることが好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】 下記式(1)の一般式で表されるベタイン系界面活性剤と、水酸基価が1〜2であり炭素数が4〜6である直鎖状飽和脂肪族アルコールとを含有することを特徴とするインク組成物とする。
(R)p−N−[L−(COOM)q]r 式(1)
前記直鎖状飽和脂肪族アルコールは、炭素数が5又は6であることが好ましい。
【選択図】 なし
Description
本発明は、インク組成物、これを用いた記録方法および記録物に関し、特に、起泡が少なく、消泡性が良好であり、従って信頼性(目詰まり回復性及び吐出安定性等)に優れ、美麗な発色を可能にするのみならず、長期間に亘ってプリンタの性能を維持することができるインク組成物と、かかる特性を有するインク組成物を用いたインクジェット記録方法と、該記録方法で得られる美麗な発色状態を長期間に亘って維持する記録物とに関する。
インクジェット記録方法は、インクの小滴を飛翔させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う印刷方法である。
インクとしては、例えば、着色剤である顔料や染料を、界面活性剤や樹脂微粒子と共に使用した組成物として利用することで、印刷品質や印刷物の保存性を向上させる提案がなされている。
しかしながら、このような界面活性剤の利用は、その特性から高い起泡性と低い消泡性をインクにもたらすため、界面活性剤を含有するインク組成物は、吐出安定性や目詰まり回復性等の信頼性に欠けるという問題があった(特許文献1参照)。そこで、界面活性剤を含有するインク組成物の起泡を抑制し、消泡性を向上させる技術が求められている。
インクとしては、例えば、着色剤である顔料や染料を、界面活性剤や樹脂微粒子と共に使用した組成物として利用することで、印刷品質や印刷物の保存性を向上させる提案がなされている。
しかしながら、このような界面活性剤の利用は、その特性から高い起泡性と低い消泡性をインクにもたらすため、界面活性剤を含有するインク組成物は、吐出安定性や目詰まり回復性等の信頼性に欠けるという問題があった(特許文献1参照)。そこで、界面活性剤を含有するインク組成物の起泡を抑制し、消泡性を向上させる技術が求められている。
一方において、近年のインクジェットプリンタに対する高い印刷品質や印刷物の保存性への希求により、さらに多様な界面活性剤(例えばベタイン系界面活性剤など)や樹脂微粒子の利用が検討されている(特許文献2参照)。
本発明は、以上の諸点を考慮し、起泡発生が少なく消泡性が良好であるとともに、印字安定性が優れ、美麗な発色を可能にしたインク組成物と、掛かる特性を有するインク組成物を用いたインクジェット記録方法と、該記録方法で得られる高画質な記録物とを提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討を行ったところ、まず、(α)少なくとも、特定のベタイン系界面活性剤と特定のアルコールとを含有するインク組成物が、起泡性や消泡性において飛躍的な改良効果を示すとの知見を得た。
次に、この知見の下でさらに検討を重ねた結果、(β)上記消泡剤として特定の化合物を用い、インク組成物中における各々の配合割合の最適化を図り、十分な吐出安定性を確保することを見出した。
次に、この知見の下でさらに検討を重ねた結果、(β)上記消泡剤として特定の化合物を用い、インク組成物中における各々の配合割合の最適化を図り、十分な吐出安定性を確保することを見出した。
すなわち、本発明の構成は以下の通りである。
(1)下記式(1)の一般式で表されるベタイン系界面活性剤と、水酸基価が1〜2であり炭素数が4〜6である直鎖状飽和脂肪族アルコールとを含有することを特徴とするインク組成物。
[化1]
(R)p−N−[L−(COOM)q]r 式(1)
(上記式(1)中、Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。Lは2価以上の連結基を表す。Mは水素原子、アルカリ金属原子、アンモニウム基、プロトン化された有機アミンもしくは含窒素へテロ環基、4級アンモニウムイオン基を表し、式(1)中のN原子からなるアンモニウムイオンの対イオンとなる場合は、カチオンとして存在しない基を表す。qは1以上の整数を表し、rは1以上4以下の整数を表す。pは0以上4以下の整数を表し、p+rは3もしくは4である。p+rが4である場合Nは4級アミンを構成する窒素原子となる。pが2以上の時はRは同じでも異なっていてもよい。qが2以上の時COOMは同じでも異なっていてもよい。rが2以上の時はL−(COOM)qは同じでも異なっていてもよい。)
(1)下記式(1)の一般式で表されるベタイン系界面活性剤と、水酸基価が1〜2であり炭素数が4〜6である直鎖状飽和脂肪族アルコールとを含有することを特徴とするインク組成物。
[化1]
(R)p−N−[L−(COOM)q]r 式(1)
(上記式(1)中、Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。Lは2価以上の連結基を表す。Mは水素原子、アルカリ金属原子、アンモニウム基、プロトン化された有機アミンもしくは含窒素へテロ環基、4級アンモニウムイオン基を表し、式(1)中のN原子からなるアンモニウムイオンの対イオンとなる場合は、カチオンとして存在しない基を表す。qは1以上の整数を表し、rは1以上4以下の整数を表す。pは0以上4以下の整数を表し、p+rは3もしくは4である。p+rが4である場合Nは4級アミンを構成する窒素原子となる。pが2以上の時はRは同じでも異なっていてもよい。qが2以上の時COOMは同じでも異なっていてもよい。rが2以上の時はL−(COOM)qは同じでも異なっていてもよい。)
(2)式(1)で表されるベタイン系界面活性剤が、下記式(2)の一般式で表される化合物であることを特徴とする前記(1)に記載のインク組成物。
(式(2)中、R1〜R3は、炭素数が1〜20のアルキル基を表し、Xは、2価の連結基を表す。)
(3)式(1)又は式(2)で表されるベタイン系界面活性剤が、下記式(3)で表される化合物であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載のインク組成物。
(4)水酸基価が1〜2であり炭素数が4〜6である直鎖状飽和脂肪族アルコールの含有量が、0.25〜5.00重量%であることを特徴とする前記(1)〜(3)の何れか一つに記載のインク組成物。
(5)ベタイン系界面活性剤に対する、水酸基価が1〜2であり炭素数が4〜6である直鎖状飽和脂肪族アルコールの含有割合が、重量比で、1:3〜1:0.4であることを特徴とする前記(1)〜(4)の何れか一つに記載のインク組成物。
(式(2)中、R1〜R3は、炭素数が1〜20のアルキル基を表し、Xは、2価の連結基を表す。)
(3)式(1)又は式(2)で表されるベタイン系界面活性剤が、下記式(3)で表される化合物であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載のインク組成物。
(4)水酸基価が1〜2であり炭素数が4〜6である直鎖状飽和脂肪族アルコールの含有量が、0.25〜5.00重量%であることを特徴とする前記(1)〜(3)の何れか一つに記載のインク組成物。
(5)ベタイン系界面活性剤に対する、水酸基価が1〜2であり炭素数が4〜6である直鎖状飽和脂肪族アルコールの含有割合が、重量比で、1:3〜1:0.4であることを特徴とする前記(1)〜(4)の何れか一つに記載のインク組成物。
(6)水酸基価が1〜2であり炭素数が4〜6である直鎖状飽和脂肪族アルコールが、1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、1−ペンチルアルコール、2−ペンチルアルコール、3−ペンチルアルコール、1−ヘキシルアルコール、1,2−ヘキサンジオールから選ばれる一種以上であることを特徴とする前記(1)〜(5)の何れか一つに記載のインク組成物。
(7)前記直鎖状飽和脂肪族アルコールは、炭素数が5又は6であることを特徴とする前記(1)〜(5)の何れか一つに記載のインク組成物。
(7)前記直鎖状飽和脂肪族アルコールは、炭素数が5又は6であることを特徴とする前記(1)〜(5)の何れか一つに記載のインク組成物。
(8)前記直鎖状飽和脂肪族アルコールが、1−ペンチルアルコール、2−ペンチルアルコール、3−ペンチルアルコール、1−ヘキシルアルコール、1,2−ヘキサンジオールから選ばれる一種以上であることを特徴とする前記(7)に記載のインク組成物。
(9)インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録方法において用いられることを特徴とする前記(1)〜(8)の何れか一つに記載のインク組成物。
(10)インクジェット記録方法が、圧電素子の機械的変形によりインク滴を形成するインクジェットヘッドを用いた記録方法であることを特徴とする前記(9)に記載のインク組成物。
(11)前記(1)〜(10)の何れか一つに記載のインク組成物を充填したインクカートリッジ。
(12)インクジェット記録方法であって、インク組成物として前記(1)〜(10)の何れか一つに記載のインク組成物を使用すること、または前記(11)のインクカートリッジを使用することを特徴とするインクジェット記録方法。
(13)前記(12)に記載のインクジェット記録方法により記録されたことを特徴とする記録物。
(9)インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録方法において用いられることを特徴とする前記(1)〜(8)の何れか一つに記載のインク組成物。
(10)インクジェット記録方法が、圧電素子の機械的変形によりインク滴を形成するインクジェットヘッドを用いた記録方法であることを特徴とする前記(9)に記載のインク組成物。
(11)前記(1)〜(10)の何れか一つに記載のインク組成物を充填したインクカートリッジ。
(12)インクジェット記録方法であって、インク組成物として前記(1)〜(10)の何れか一つに記載のインク組成物を使用すること、または前記(11)のインクカートリッジを使用することを特徴とするインクジェット記録方法。
(13)前記(12)に記載のインクジェット記録方法により記録されたことを特徴とする記録物。
本発明のインク組成物は、泡立ち性が少なく泡消え性に優れているとともに、印字安定性が良好であるため、現行のインクジェットプリンタ用インクとして好適に用いることができる。
このため、本発明のインク組成物は、一般的なインクジェット記録方法において、高画質な記録物を提供することができるものである。
このため、本発明のインク組成物は、一般的なインクジェット記録方法において、高画質な記録物を提供することができるものである。
本発明のインク組成物においては、下記式(1)の一般式で表されるベタイン系界面活性剤と、水酸基価が1〜2であり炭素数が4〜6である直鎖状飽和脂肪族アルコールとを含有することが重要である。
本発明において、直鎖状飽和脂肪族アルコールとは、直鎖状の飽和脂肪族鎖骨格と水酸基とを有するアルコールのことであり、水酸基は前記飽和炭化水素骨格を構成するいずれの炭素に結合していてもよい。
本発明において、直鎖状飽和脂肪族アルコールとは、直鎖状の飽和脂肪族鎖骨格と水酸基とを有するアルコールのことであり、水酸基は前記飽和炭化水素骨格を構成するいずれの炭素に結合していてもよい。
[化4]
(R)p−N−[L−(COOM)q]r 式(1)
(上記式(1)中、Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。Lは2価以上の連結基を表す。Mは水素原子、アルカリ金属原子、アンモニウム基、プロトン化された有機アミンもしくは含窒素へテロ環基、4級アンモニウムイオン基を表し、式(1)中のN原子からなるアンモニウムイオンの対イオンとなる場合は、カチオンとして存在しない基を表す。qは1以上の整数を表し、rは1以上4以下の整数を表す。pは0以上4以下の整数を表し、p+rは3もしくは4である。p+rが4である場合Nは4級アミンを構成する窒素原子となる。pが2以上の時はRは同じでも異なっていてもよい。qが2以上の時COOMは同じでも異なっていてもよい。rが2以上の時はL−(COOM)qは同じでも異なっていてもよい。)
(R)p−N−[L−(COOM)q]r 式(1)
(上記式(1)中、Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。Lは2価以上の連結基を表す。Mは水素原子、アルカリ金属原子、アンモニウム基、プロトン化された有機アミンもしくは含窒素へテロ環基、4級アンモニウムイオン基を表し、式(1)中のN原子からなるアンモニウムイオンの対イオンとなる場合は、カチオンとして存在しない基を表す。qは1以上の整数を表し、rは1以上4以下の整数を表す。pは0以上4以下の整数を表し、p+rは3もしくは4である。p+rが4である場合Nは4級アミンを構成する窒素原子となる。pが2以上の時はRは同じでも異なっていてもよい。qが2以上の時COOMは同じでも異なっていてもよい。rが2以上の時はL−(COOM)qは同じでも異なっていてもよい。)
以下、各構成要素について詳細に説明する。
[ベタイン系界面活性剤]
本発明におけるベタイン系界面活性剤としては、下記式(1)の化合物並びにその塩から選ばれる一種以上からなるベタイン系界面活性剤が用いられる。
[化5]
(R)p−N−[L−(COOM)q]r 式(1)
(上記式(1)中、Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。Lは2価以上の連結基を表す。Mは水素原子、アルカリ金属原子、アンモニウム基、プロトン化された有機アミンもしくは含窒素へテロ環基、4級アンモニウムイオン基を表し、式(1)中のN原子からなるアンモニウムイオンの対イオンとなる場合は、カチオンとして存在しない基を表す。qは1以上の整数を表し、rは1以上4以下の整数を表す。pは0以上4以下の整数を表し、p+rは3もしくは4である。p+rが4である場合Nは4級アミンを構成する窒素原子となる。pが2以上の時はRは同じでも異なっていてもよい。qが2以上の時COOMは同じでも異なっていてもよい。rが2以上の時はL−(COOM)qは同じでも異なっていてもよい。)
[ベタイン系界面活性剤]
本発明におけるベタイン系界面活性剤としては、下記式(1)の化合物並びにその塩から選ばれる一種以上からなるベタイン系界面活性剤が用いられる。
[化5]
(R)p−N−[L−(COOM)q]r 式(1)
(上記式(1)中、Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。Lは2価以上の連結基を表す。Mは水素原子、アルカリ金属原子、アンモニウム基、プロトン化された有機アミンもしくは含窒素へテロ環基、4級アンモニウムイオン基を表し、式(1)中のN原子からなるアンモニウムイオンの対イオンとなる場合は、カチオンとして存在しない基を表す。qは1以上の整数を表し、rは1以上4以下の整数を表す。pは0以上4以下の整数を表し、p+rは3もしくは4である。p+rが4である場合Nは4級アミンを構成する窒素原子となる。pが2以上の時はRは同じでも異なっていてもよい。qが2以上の時COOMは同じでも異なっていてもよい。rが2以上の時はL−(COOM)qは同じでも異なっていてもよい。)
本発明におけるベタイン系界面活性剤としては、インク組成物の被印刷物への定着性向上の点から、下記式(2)の一般式で表されるベタイン系界面活性剤が好ましい。下記式(2)の一般式で表される化合物は、1種を単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。
(式(2)中、R1〜R3は、炭素数が1〜20のアルキル基を表し、Xは、2価の連結基を表す。)
(式(2)中、R1〜R3は、炭素数が1〜20のアルキル基を表し、Xは、2価の連結基を表す。)
本発明におけるベタイン系界面活性剤としては、インク組成物の被印刷物への定着性向上の点から、下記式(3)で表されるベタイン系界面活性剤がより好ましい。
[水酸基価が1〜2であり炭素数が4〜6である直鎖状飽和脂肪族アルコール]
本発明の水酸基価が1〜2であり炭素数が4〜6である直鎖状飽和脂肪族アルコールとしては、例えば、1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、1−ペンチルアルコール、2−ペンチルアルコール、3−ペンチルアルコール、1−ヘキシルアルコール、2−ヘキシルアルコール、3−ヘキシルアルコール等の1価の直鎖状飽和脂肪族アルコール;1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の2価の直鎖状飽和脂肪族アルコールが挙げられ、これらアルコールから1種または2種以上を選択し用いればよい。
本発明の水酸基価が1〜2であり炭素数が4〜6である直鎖状飽和脂肪族アルコールとしては、例えば、1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、1−ペンチルアルコール、2−ペンチルアルコール、3−ペンチルアルコール、1−ヘキシルアルコール、2−ヘキシルアルコール、3−ヘキシルアルコール等の1価の直鎖状飽和脂肪族アルコール;1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の2価の直鎖状飽和脂肪族アルコールが挙げられ、これらアルコールから1種または2種以上を選択し用いればよい。
直鎖状飽和脂肪族アルコールとして、炭素数が3以下であるエチルアルコールやプロピルアルコール等を用いた場合には、アルコールの親水性が高すぎて、十分な起泡抑制及び消泡効果を得られない。また、炭素数が7以上のヘプチルアルコールやオクチルアルコール等を用いた場合には、アルコールの親水性が低すぎて、十分な起泡抑制及び消泡効果が得られる添加量をインク組成物中に添加することが難しく、無理に添加量を増加させると経時的にインク組成物が相分離するなど、インクの保存性が悪くなる。
また、直鎖状飽和脂肪族アルコールとして、水酸基価が3以上であるアルコールを用いた場合には、消泡性が十分でない。
消泡性及び起泡抑制効果の発現には、前記直鎖状飽和脂肪族アルコールの炭素数及び水酸基価に起因する疎水性及び親水性を十分考慮する必要がある。
消泡性及び起泡抑制効果の発現には、前記直鎖状飽和脂肪族アルコールの炭素数及び水酸基価に起因する疎水性及び親水性を十分考慮する必要がある。
前記直鎖状飽和脂肪族アルコールの中でも水酸基価が1〜2であり炭素数が4〜6であるものが好ましい。さらに、本発明では、1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、1−ペンチルアルコール、2−ペンチルアルコール、3−ペンチルアルコール、1−ヘキシルアルコール、1,2−ヘキサンジオールの7種から選ばれる1種以上とすることが特に好ましい。
また、特に前記直鎖状飽和脂肪族アルコールが、1−ペンチルアルコール、2−ペンチルアルコール、3−ペンチルアルコール、1−ヘキシルアルコール、1,2−ヘキサンジオールから選ばれる一種以上であることが最も好ましい。
また、特に前記直鎖状飽和脂肪族アルコールが、1−ペンチルアルコール、2−ペンチルアルコール、3−ペンチルアルコール、1−ヘキシルアルコール、1,2−ヘキサンジオールから選ばれる一種以上であることが最も好ましい。
前記直鎖状飽和脂肪族アルコールは、少なすぎるとインク組成物の消泡効果が低下し、多すぎても印刷品質や保存安定性が損なわれる。このため、本発明では、インク組成物中に0.25〜5.00重量%の範囲で含有されることが好ましく、より好ましくは0.50〜3.00重量%である。
前記直鎖状飽和脂肪族アルコールとベタイン系界面活性剤とを、重量比で1:3〜1:0.4の配合割合で配合することにより、インク組成物全体として、起泡抑制及び消泡効果に優れ、かつ、印字安定性に優れるというバランスの良いインク組成物を得ることができる。
[着色剤]
本発明における着色剤としては、通常のインクジェット記録方法において用いられ得るものであれば、水溶性染料でも顔料でも用いることができる。
前記染料としては、特にその種類を限定することなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、塩基性染料が使用できる。例えば、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー9,45,249、C.I.アシッドブラック1,2,24,94、C.I.フードブラック1,2、C.I.ダイレクトイエロー1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック3,4,35等を用いることができる。
本発明における着色剤としては、通常のインクジェット記録方法において用いられ得るものであれば、水溶性染料でも顔料でも用いることができる。
前記染料としては、特にその種類を限定することなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、塩基性染料が使用できる。例えば、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー9,45,249、C.I.アシッドブラック1,2,24,94、C.I.フードブラック1,2、C.I.ダイレクトイエロー1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック3,4,35等を用いることができる。
本発明によるインク組成物の静的表面張力は、小さすぎると、安定した吐出量及び飛翔形状を得られない場合があり、大きすぎると、発生した気泡が消えにくい場合があるため、20〜40mN/mの範囲内が好ましく、26〜34mN/mであることがより好ましい。
なお、本発明における静的表面張力は、JIS K 3362に準拠する方法により、市販のウィルヘルミ式表面張力計を用いて測定した値である。
なお、本発明における静的表面張力は、JIS K 3362に準拠する方法により、市販のウィルヘルミ式表面張力計を用いて測定した値である。
さらに、本発明によるインク組成物の20℃における粘度は、小さすぎても大きすぎても吐出安定性が低下するため、2〜10mPa・sの範囲内が好ましく、3.5〜4.5mPa・sであることがより好ましい。
尚、この粘度は、市販の粘度計等により測定することができる。
尚、この粘度は、市販の粘度計等により測定することができる。
さらに、本発明では、前述のベタイン系界面活性剤のほかに、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤およびカチオン系界面活性剤を含有してもよく、中でも、適当な静的表面張力のインク組成物を得るという観点からノニオン系界面活性剤を含有することが特に好ましい。
ノニオン系界面活性剤のさらなる具体例として、アセチレングリコール系界面活性剤、アセチレンアルコール系界面活性剤、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルなどのエーテル系、ポリオキシエチレンオレイン酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレート等のエステル系、ジメチルポリシロキサン等のシリコン系界面活性剤、その他フッ素アルキルエステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等の含フッ素系界面活性剤等が挙げられる。
なお、これらのノニオン系界面活性剤は、適当な静的表面張力のインク組成物を得るという観点から、インク組成物中に0.1〜5重量%含まれることが好ましい。
ノニオン系界面活性剤のさらなる具体例として、アセチレングリコール系界面活性剤、アセチレンアルコール系界面活性剤、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルなどのエーテル系、ポリオキシエチレンオレイン酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレート等のエステル系、ジメチルポリシロキサン等のシリコン系界面活性剤、その他フッ素アルキルエステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等の含フッ素系界面活性剤等が挙げられる。
なお、これらのノニオン系界面活性剤は、適当な静的表面張力のインク組成物を得るという観点から、インク組成物中に0.1〜5重量%含まれることが好ましい。
また、上記ノニオン系界面活性剤の中でも特にアセチレングリコール系界面活性剤が起泡も少なく、また優れた消泡性能を有する点で好ましい。
アセチレングリコール系界面活性剤の更なる具体例としては、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなどが挙げられるが、市販品で入手も可能で、例えば、エアープロダクツ社のサーフィノール104,82,465,485,TGや日信化学社製のオルフィンSTG、オルフィンE1010等が挙げられる。
アセチレングリコール系界面活性剤の更なる具体例としては、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなどが挙げられるが、市販品で入手も可能で、例えば、エアープロダクツ社のサーフィノール104,82,465,485,TGや日信化学社製のオルフィンSTG、オルフィンE1010等が挙げられる。
さらに、本発明のインク組成物は、浸透促進剤を含有してもよい。
本発明で使用される浸透促進剤としては、特に限定されないが、中でもグリコールエーテル類が好ましい。
グリコールエーテル類の具体例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を混合して用いてもよい。
なお、これらの浸透促進剤は、インク組成物の適正な物性値(粘度等)の確保、印刷品質、信頼性の確保という観点で、インク組成物に対して、0.25〜10重量%の範囲の量添加することが好ましい。
本発明で使用される浸透促進剤としては、特に限定されないが、中でもグリコールエーテル類が好ましい。
グリコールエーテル類の具体例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を混合して用いてもよい。
なお、これらの浸透促進剤は、インク組成物の適正な物性値(粘度等)の確保、印刷品質、信頼性の確保という観点で、インク組成物に対して、0.25〜10重量%の範囲の量添加することが好ましい。
以上のような本発明のインク組成物には、必要に応じて、pH調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐・防カビ剤等を添加することが出来る。
pH調整剤としては、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属の水酸化物、アンモニア、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン等のアミン類等を用いることが出来る。また、必要に応じて、コリジン、イミダゾール、燐酸、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、ほう酸等をpH緩衝剤として用いることが出来る。
酸化防止剤・紫外線吸収剤としては、アロハネート、メチルアロハネートなどのアロハネート類、ビウレット、ジメチルビウレット、テトラメチルビウレットなどのビウレット類など、L−アスコルビン酸およびその塩等、チバガイギー社製のTinuvin328、900、1130、384、292、123、144、622、770、292、Irgacor252、153、Irganox1010、1076、1035、MD1024など、あるいはランタニドの酸化物等が用いられる。
防腐剤・防かび剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オン(Avecia社のプロキセルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロキセルXL−2、プロキセルTN)等が挙げられる。
また、本発明のインク組成物に含有される主溶媒は水である。
この水としては、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水または超純水などを用いることができる。特に紫外線照射または過酸化水素添加等により滅菌処理した水を用いることが、カビやバクテリアの発生を防止してインク組成物の長期保存を可能にする点で好ましい。
この水としては、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水または超純水などを用いることができる。特に紫外線照射または過酸化水素添加等により滅菌処理した水を用いることが、カビやバクテリアの発生を防止してインク組成物の長期保存を可能にする点で好ましい。
本発明のインク組成物はペン等の筆記具類、スタンプ等に好適に使用することができるが、インクジェット記録用インク組成物としてさらに好適に使用できる。
本発明においてインクジェット記録方法とは、インク組成物を微細なノズルより液滴として吐出して、その液滴を記録媒体に付着させる方法を意味する。具体例を以下に説明する。
本発明においてインクジェット記録方法とは、インク組成物を微細なノズルより液滴として吐出して、その液滴を記録媒体に付着させる方法を意味する。具体例を以下に説明する。
第一の方法としては、静電吸引方式があり、この方式はノズルとノズルの前方に置いた加速電極の間に強電界を印加し、ノズルからインクを液滴状で連続的に噴射させ、インク滴が偏向電極間を飛翔する間に印刷情報信号を偏向電極に与えて記録する方式、あるいはインク滴を偏向することなく印刷情報信号に対応して噴射させる方式である。
第二の方法としては、小型ポンプでインク液に圧力を加え、ノズルを水晶振動子等で機械的に振動させることにより、強制的にインク滴を噴射させる方式である。噴射したインク滴は噴射と同時に帯電させ、インク滴が偏向電極間を飛翔する間に印刷情報信号を偏向電極に与えて記録する。
第三の方法は圧電素子(ピエゾ素子)を用いる方式であり、インク液に圧電素子で圧力と印刷情報信号を同時に加え、インク滴を噴射・記録させる方式である。
第四の方式は熱エネルギーの作用によりインク液を急激に体積膨張させる方式であり、インク液を印刷情報信号に従って微小電極で加熱起泡させ、インク滴を噴射・記録させる方式である。
以上のいずれの方式も本発明のインクを用いたインクジェット記録方法に使用することができ、それぞれの方式のインクジェットカートリッジに充填することができる。
また、本発明における記録媒体とは、例えば、紙(ゼロックスP(商品名:富士ゼロックス社製)、Xerox4024(商品名:Xerox Co.(米国))、写真用紙クリスピア<高光沢>(商品名:セイコーエプソン社製)など)等が挙げられるが、特にこれに限定されるものではない。
本発明の記録物は、前述の構成のインク組成物を用いて、上記インクジェット記録方法により記録が行われたものである。
この記録物は、本発明のインク組成物を用いることにより、印字品質が良好で、優れた印字安定性を示し、美麗な発色状態を呈し、しかもこの美麗な発色状態を長期間に亘って維持することができる。
この記録物は、本発明のインク組成物を用いることにより、印字品質が良好で、優れた印字安定性を示し、美麗な発色状態を呈し、しかもこの美麗な発色状態を長期間に亘って維持することができる。
[実施例1〜26及び比較例1〜24]
実施例1〜26及び比較例1〜24のインク組成物を、表1〜4に示す配合割合で各成分を混合して溶解させ、孔径1μmのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン製)フィルターにて加圧濾過を行って、各インク組成物を調製した。
なお、表1〜4中に示すインク組成物の各成分はインク組成物全量に対する各成分の重量%を示し、残量は水である。
表1〜4において、[1a]はC.I.アシッドレッド52、[1b]はC.I.ダイレクトイエロー132、[2]は式(3)で表すベタイン系界面活性剤、[3]は採りエチレングリコールモノブチルエーテル、[4]は日信化学社製アセチレングリコール系界面活性剤、[5]はアーチケミカルズジャパン社製防腐・防かび剤、[6]はエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物を表す。
実施例1〜26及び比較例1〜24のインク組成物を、表1〜4に示す配合割合で各成分を混合して溶解させ、孔径1μmのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン製)フィルターにて加圧濾過を行って、各インク組成物を調製した。
なお、表1〜4中に示すインク組成物の各成分はインク組成物全量に対する各成分の重量%を示し、残量は水である。
表1〜4において、[1a]はC.I.アシッドレッド52、[1b]はC.I.ダイレクトイエロー132、[2]は式(3)で表すベタイン系界面活性剤、[3]は採りエチレングリコールモノブチルエーテル、[4]は日信化学社製アセチレングリコール系界面活性剤、[5]はアーチケミカルズジャパン社製防腐・防かび剤、[6]はエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物を表す。
泡立ち性(起泡性)、泡消え性(消泡性)は目視ならびに、泡高さを経時にて観測することで実施した。具体的には、各実施例及び比較例の配合のインク10gを直径2cm×高さ10cmの円筒状ガラス容器に封入して50回振り混ぜ、泡と液体との界面から、泡の最高高さまでの高さ(H)を測定して起泡性の評価を行い、当該泡と液体との界面から泡の最高高さまでの高さ(H)が、0.5Hとなるまでの時間を消泡性として評価した。(実験は23〜24℃の気温の下でおこなった。)
得られた結果を表5及び表6に示す。1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、1−ペンチルアルコール、2−ペンチルアルコール、3−ペンチルアルコール、1−ヘキシルアルコール、1,2−ヘキサンジオールの7種は起泡性・消泡性を改良する効果を示した。
特に上記の中でも、1−ペンチルアルコール、2−ペンチルアルコール、3−ペンチルアルコール、1−ヘキシルアルコール、1,2−ヘキサンジオールの5種は、起泡性・消泡性を大きく改良する効果を示した。
得られた結果を表5及び表6に示す。1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、1−ペンチルアルコール、2−ペンチルアルコール、3−ペンチルアルコール、1−ヘキシルアルコール、1,2−ヘキサンジオールの7種は起泡性・消泡性を改良する効果を示した。
特に上記の中でも、1−ペンチルアルコール、2−ペンチルアルコール、3−ペンチルアルコール、1−ヘキシルアルコール、1,2−ヘキサンジオールの5種は、起泡性・消泡性を大きく改良する効果を示した。
上記の実施例に記載のインク組成物を、インクジェットプリンタPM−A700(セイコーエプソン株式会社製)を用いて、この専用カートリッジに充填し、インクジェット専用記録媒体(写真用紙クリスピア<高光沢>(セイコーエプソン株式会社製))に印字した結果、良好に印刷を行うことができた。
本発明のインク組成物は、インクジェットプリンタに特に好適なインク組成物として利用することができる。また、本発明のインクジェット記録方法は、種々の記録媒体に記録するインクジェット記録方法として利用できる。さらに、本発明の記録物は、種々の情報を記録しておく記録物として利用できる。
Claims (13)
- 下記式(1)の一般式で表されるベタイン系界面活性剤と、水酸基価が1〜2であり炭素数が4〜6である直鎖状飽和脂肪族アルコールとを含有することを特徴とするインク組成物。
[化1]
(R)p−N−[L−(COOM)q]r 式(1)
(上記式(1)中、Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。Lは2価以上の連結基を表す。Mは水素原子、アルカリ金属原子、アンモニウム基、プロトン化された有機アミンもしくは含窒素へテロ環基、4級アンモニウムイオン基を表し、式(1)中のN原子からなるアンモニウムイオンの対イオンとなる場合は、カチオンとして存在しない基を表す。qは1以上の整数を表し、rは1以上4以下の整数を表す。pは0以上4以下の整数を表し、p+rは3もしくは4である。p+rが4である場合はNは4級アミンを構成する窒素原子となる。pが2以上の時はRは同じでも異なっていてもよい。qが2以上の時はCOOMは同じでも異なっていてもよい。rが2以上の時はL−(COOM)qは同じでも異なっていてもよい。) - 式(1)で表されるベタイン系界面活性剤が、下記式(2)の一般式で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載のインク組成物。
(式(2)中、R1〜R3は、炭素数が1〜20のアルキル基を表し、Xは、2価の連結基を表す。) - 式(1)又は式(2)で表されるベタイン系界面活性剤が、下記式(3)で表される化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインク組成物。
- 水酸基価が1〜2であり炭素数が4〜6である直鎖状飽和脂肪族アルコールの含有量が、0.25〜5.00重量%であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のインク組成物。
- ベタイン系界面活性剤に対する、水酸基価が1〜2であり炭素数が4〜6である直鎖状飽和脂肪族アルコールの含有割合が、重量比で、1:3〜1:0.4であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のインク組成物。
- 前記直鎖状飽和脂肪族アルコールが、1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、1−ペンチルアルコール、2−ペンチルアルコール、3−ペンチルアルコール、1−ヘキシルアルコール、1,2−ヘキサンジオールから選ばれる一種以上であることを特徴とする請求項1〜5に記載のインク組成物。
- 前記直鎖状飽和脂肪族アルコールが、炭素数が5又は6である請求項1〜5の何れか一項に記載のインク組成物。
- 前記直鎖状飽和脂肪族アルコールが、1−ペンチルアルコール、2−ペンチルアルコール、3−ペンチルアルコール、1−ヘキシルアルコール、1,2−ヘキサンジオールから選ばれる一種以上であることを特徴とする請求項7に記載のインク組成物。
- インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録方法において用いられることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のインク組成物。
- インクジェット記録方法が、圧電素子の機械的変形によりインク滴を形成するインクジェットヘッドを用いた記録方法であることを特徴とする請求項9に記載のインク組成物。
- 請求項1〜10の何れかに記載のインク組成物を充填したインクカートリッジ。
- インクジェット記録方法であって、インク組成物として請求項1〜10の何れか一項に記載のインク組成物を使用すること、または請求項11のインクカートリッジを使用することを特徴とするインクジェット記録方法。
- 請求項12に記載のインクジェット記録方法により記録されたことを特徴とする記録物。
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