JP2009023575A - 蓋開閉装置 - Google Patents

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Soichi Kimura
壮一 木村
Yasunobu Oguri
康宜 大栗
Koki Katagiri
公貴 片桐
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Santo Industries Co Ltd
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Santo Industries Co Ltd
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Abstract

【課題】掛け止めを外すと蓋体がポップアップ状に開口する蓋開閉装置を提供し、さらにコンソールリッドの開閉作動が確実で容易なコンソールボックスを提供する。
【解決手段】蓋開閉装置は、蓋体に取り付ける可動ブラケットと、容器本体に取り付ける固定ブラケットとで構成し、さらに可動ブラケットと一体的に旋回するシャフトと、該シャフトの自由回転を抑制する制動部材と、シャフトに嵌装し且つ可動ブラケットを開放側に付勢する主バネと、シャフトに嵌装する限動スリーブと、該スリーブの主突起部を介して可動ブラケットを開放側に限定的に付勢する補助バネとを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、掛け止めを外すと蓋体がポップアップ状に開口する蓋開閉装置に関し、さらにコンソールリッドの開閉作動が確実で容易なコンソールボックスに関する。
コンソールボックスは、商業車や作業車などを除いて、一般の自動車の内部において運転席と助手席の間に据え付けられており、単なる純正部品だけでなく、各車種の専用品が単独で市販されている。図1を参照すると、コンソールボックス1は、プラスチック製のコンソール本体2と、該コンソール本体の後端部に回動自在に取り付けたコンソールリッド3からなり、純正部品の場合にはその前端がインストルメントパネル(図示しない)の下部中央に連結され、ボックス前方部にチェンジレバー4やドリンクホルダ5などを配置している。コンソールボックス1は、リッド3を図1の矢印方向へ回動することによってコンソール本体2内に物品を収納でき、この収納を容易に行うために、リッド3を任意の回動位置で静止できるいわゆる「フリーストップ」構造が採用されている。
このフリーストップ構造のリッド開閉装置には、通常、特開平9−267852号または特開2006−182149号で開示するような摩擦式と、ラチェット機構を適用した機械式とが存在する。機械式のラチェット機構は、任意の回動位置のリッドを完全閉鎖するために一旦全開することを要し、リッド開閉操作が複雑化するうえに、操作時に運転者が不自然な姿勢になるので採用されることが少なくなり、現在は摩擦式のフリーストップ構造が主流になっている。この摩擦式において、特開平9−267852号に開示の枢支構造は、リッドの静止力が摩擦軸の圧入を付勢するバネの弾力に左右され、バネ弾力が弱いと開口したリッドをその位置で保持させることが困難になり、バネ弾力が強すぎるとリッドの開閉に過度の力を要することになる。特開2006−182149号に開示のリッド開閉装置は、コンソールリッドの開閉をスライド移動と軸回転との複合作動によって行い、各軸の両端部にロータリーダンパを設置している。
特開平9−267852号公報 特開2006−182149号公報
特開2006−182149号に開示のリッド開閉装置は、4個のロータリーダンパの設置により、コンソールリッドを上方へやや強く引き上げると該リッドを開くことができ、一方、任意の開口位置に静止したコンソールリッドを下方へやや強く押し下げると該リッドを容易に閉鎖できる。このリッド開閉装置は、4個のロータリーダンパの配置によってコンソールリッドの開閉がスムースになるにしても、コンソールリッドを開く際に上方へやや強く引き上げることを要するため、非力な老人や女性であるとコンソールリッドの開閉が難しい場合が生じる場合がある。また、ロータリーダンパは、使用を重ねるうちに回転体の摩耗滓などで一般に摩擦抵抗が増し、コンソールリッドの引き上げに要する力が次第に大きくなり、該リッドを開くことがいっそう困難になる。
また、このリッド開閉装置は、コンソール本体の内部にロータリーダンパを4個も取り付けるので、非常に小型のロータリーダンパが必要になり、その小型化に応じてロータリーダンパのコストが高くなるとともに、苛酷な使用による故障が発生する蓋然性が高くなる。また、このリッド開閉装置は、コンソールリッドを閉鎖方向へ付勢するために3本の捩りバネも取り付け、総体的に部品点数が多くて構造が複雑である。このリッド開閉装置のように、小型部品を用いるうえに部品点数が多くなると、装置の耐久性を欠くことになりやすく、修理の際の費用と手間が掛かる。
本発明は、従来のリッド開閉装置に関する前記の問題点を改善するために提案されたものであり、蓋体がポップアップ状に開口するので非力な老人や女性でも重い蓋体を開くことができる蓋開閉装置を提供することを目的としている。本発明の他の目的は、部品点数が比較的少ないので製造コストが安く、且つ耐久性を有する蓋開閉装置を提供することである。本発明の別の目的は、コンソールリッドがポップアップ状に開口するので該リッドを容易に開閉できるコンソールボックスを提供することである。
本発明に係る蓋開閉装置は、蓋体に取り付ける可動ブラケットと、容器本体に取り付ける固定ブラケットとで構成する蓋開閉装置であって、可動ブラケットと一体的に旋回するシャフトと、該シャフトの自由回転を抑制する制動部材と、シャフトに嵌装し且つ可動ブラケットを開放側に付勢する主バネと、シャフトに嵌装する限動スリーブと、該スリーブの主突起部を介して可動ブラケットを開放側に限定的に付勢する補助バネとを備える。この蓋開閉装置は、蓋体の開放方向の初期において、補助バネの弾力が主バネとともに可動ブラケットに作用することにより、該蓋体をポップアップ状に開放する。
本発明の蓋開閉装置において、限動スリーブは、補助バネが作用する主突起部に加えて、主突起部から軸方向外方へ延設する副突起部を有し、副突起部が回動可能な範囲内で補助バネによる可動ブラケットへの付勢が行われる。
本発明の蓋開閉装置では、補助バネの端部が限動スリーブの主突起部の一方の側面に係止され、蓋体の全閉位置において、可動ブラケットの延長部が限動スリーブの主突起部の他方の側面に当接して補助バネの弾力が可動ブラケットに作用し、蓋体の開放方向の初期において、限動スリーブの副突起部が固定ブラケットの凸状部または切欠きの側縁に係止されると、該補助バネの弾力が可動ブラケットに作用しなくなる。また、蓋体の開放方向の初期を越えると、主バネの弾力だけが作用して蓋体の上方回動を容易化し、可動ブラケットの延長部が固定ブラケットに係止されると蓋体が全開位置に達する。
本発明に係るコンソールボックスは、可動ブラケットを取り付けたコンソールリッドと、固定ブラケットを取り付けた上方開口の物品収納部であるコンソール本体とで構成する。このコンソールボックスは、可動ブラケットと一体的に旋回するシャフトと、該シャフトの自由回転を抑制する制動部材と、シャフトに嵌装し且つ可動ブラケットを開放側に付勢する主バネと、シャフトに嵌装する限動スリーブと、該スリーブの突起部を介して可動ブラケットを開放側に付勢する補助バネとを備える。このコンソールボックスは、リッドの開放初期の段階において、補助バネが主バネとともに可動ブラケットに作用することにより、該リッドをポップアップ状に開放し、この開放初期を越えると主バネの弾力によって蓋体の上方回動を容易化する。
本発明を図面によって説明すると、本発明に係る蓋開閉装置7(図2)は、自動車の内部において運転席と助手席の間に据え付けるコンソールボックス1(図1)の内部に取り付け、コンソールリッド3の開閉を容易に行うために使用できる。この蓋開閉装置は、単にコンソールボックスだけでなく、大型ではマンホールの蓋や床下収納庫の蓋の開閉などに利用でき、小型では宝石箱や道具箱の蓋の開閉などに使用してもよい。
図示の蓋開閉装置7は、例えば、90度回動型のコンソールリッドに適用している。この蓋開閉装置が適用可能なコンソールリッドは、90度回動型だけでなく、緩衝バネなどを追加すると90度回動以上で180度回動型であってもよい。この蓋開閉装置について、旋回可能な支持レバーを追加すると、コンソールリッドを全開した際に該リッドがコンソール本体内に収納されるスライド式に適用することも可能である。
本発明の蓋開閉装置において、可動ブラケット12と固定ブラケット8は、図2または図8のようにその平面形状と大きさを任意に定めることができ、且つ固定ブラケット8の取付位置は図5から図7のように傾斜していても、図9のように水平であってもよい。この蓋開閉装置は、コンソールボックスなどの筐体に設置する際に、設置個所または他の条件に応じて、固定ブラケット8を蓋側に、且つ可動ブラケット12を筐体本体側に取り付けることも可能である。
本発明の蓋開閉装置において、補助バネ26は、図示のような捩りコイルバネでも、公知の渦巻きバネや板バネなどでもよい。通常スリーブ20および限動スリーブ24は、アセタール樹脂などのプラスチック製であり、騒音を問題としないならば、通常スリーブ20を省略したり、限動スリーブ24を金属製にすることも可能である。限動スリーブ24には、補助バネ26の弾力などが常に作用するので、高耐久性の素材を使用することが望ましい。
本発明で用いる限動スリーブ24では、補助バネ26の弾力が限動スリーブ24の主突起部58の一方の側面(図4の下側面)に作用するのに対し、可動ブラケット12の内方延長部35は主突起部58の他方の側面(図4の上側面)に当接する。このため、主突起部58において応力のバランスがとれ、蓋開閉装置7を長期間使用しても、限動スリーブ24の変形や損傷が比較的少ない。
本発明に係る蓋開閉装置は、重い蓋体でも掛け止めを外すだけでポップアップ状に開くので全開させやすく、非力な老人や女性でも、重い蓋体をスムース且つ容易に全開することが可能になる。本発明の蓋開閉装置をコンソールボックスに適用した場合には、コンソールリッドがポップアップ状に開口するので、自然な姿勢のまま重いコンソールリッドを全開することができて便利である。本発明の蓋開閉装置は、部品点数が比較的少ないので製造コストが安価であり、全部品が固定ブラケットのシャフト近辺に集合しているので、その取付作業や修理作業を迅速に達成することができる。
本発明の蓋開閉装置では、可動ブラケットが常に主バネによって付勢されているので、コンソールリッドがポップアップ状に開口した後に、該リッドを適宜の開放位置で静止できる。一方、可動ブラケットを閉鎖する際には、最後に軽く力を加えるだけで全閉位置まで自然に変位する。本発明の蓋開閉装置において、限動スリーブの主突起部の一方の側面に補助バネの弾力が作用するのに対し、該主突起部の他方の側面に可動ブラケットの内方延長部が当接するため、この主突起部において応力のバランスがとれ、使用継続時に限動スリーブの変形や損傷も比較的少ない。
次に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。図1は、本発明に係る蓋開閉装置を内部に取り付けたコンソールボックス1を例示し、該ボックスは自動車の内部において運転席と助手席の間に据え付ける。コンソールボックス1は、例えば、物品収納部(図示しない)を有する箱形である熱可塑性プラスチック製のコンソール本体2と、該コンソール本体の後端部に回動自在に設置するコンソールリッド3からなり、その前端がインストルメントパネル(図示しない)の下部中央に連結され、ボックス前方部にチェンジレバー4およびドリンクホルダ5を配置する。
コンソール本体2において、後方壁10の内部に蓋開閉装置7(図2)の固定ブラケット8を固着し、図1に示すコンソール本体2の場合には、後方壁10は下方前方に向かって傾斜している。一方、コンソールリッド3には、蓋開閉装置7の可動ブラケット12を内部に固着する。コンソールリッド3の外側には、薄層の発泡材(図示しない)を収納した表皮材14を張り付け、コンソールリッド3を水平に閉じた際に、表皮材14によって運転者のアームレストとして機能させる。
蓋開閉装置7は、図2に示すように、コンソールリッド3の裏側内部に固着する可動ブラケット12と、コンソール本体2の内側内部に固着する固定ブラケット8とを、シャフト16を介して相互に回動自在に取り付け、該シャフトは可動ブラケット12と一体的に旋回させる。蓋開閉装置7は、捩りコイルバネである主バネ18と、該主バネの内方に位置する通常スリーブ20と、該シャフトの自由回転を抑制する制動部材22と、限動スリーブ24と、該限動スリーブの外方に配置する捩りコイルバネである補助バネ26とを有し、それぞれをシャフト16に嵌装している。
固定ブラケット8は、ほぼ長方形の平面形状を有し、該ブラケットの傾斜壁28から両側壁30,30を直角に立設する。両側壁30,30の前方部には、シャフト16を回転可能に挿通できる貫通孔32を穿孔し、各貫通孔の後方にV字形の切欠き34を形成する。切欠き34の壁面には、可動ブラケット12の全開時に、該ブラケットの内方延長部35が当接する(図7参照)。また、限動スリーブ24側において側壁30の前端に凸状部36を設け、該凸状部は限動スリーブ24の回動を抑制する。ブラケット傾斜壁28には、コンソール本体2に取り付け用の適宜数のボルト孔が穿孔され、該ブラケットの前方中央部に上方平坦の突出部38を有し、該突出部の上方に制動部材22を設置する。ブラケット傾斜壁28には、突出部38の後方において側壁30と直交するように板状部40を立設し、該板状部にはバネ18,26の端部を係止する凹部42,42を形成する。
可動ブラケット12は、その平坦壁44から1対の湾曲状のアーム46,46を直角に延設し、両アーム間の内寸は固定ブラケット8の両側壁30,30間の外寸にほぼ等しい。アーム46,46の前方部には、シャフト16を支持する貫通孔48,50を穿孔し、一方の貫通孔48は円形断面でシャフト16を挿通でき、他方の貫通孔50は非円形断面であり、同様の非円形断面のシャフト端部52を嵌入することにより、該シャフトは可動ブラケット12と一体的に回動する。所望に応じて、シャフト16の後端に環状溝54を設け、該環状溝に適宜の係止金具56を嵌め込み、該係止金具によってシャフト16の脱離を防いでもよい。アーム46,46は、その前方部が直角に屈曲して内方延長部35となり、一方の内方延長部35には主バネ18の端部を係止する凹部57が形成され、他方の内方延長部35はリッド閉鎖時に限動スリーブ24の主突起部58と当接する。ブラケット平坦壁44には、コンソールリッド3に取り付け用の適宜数のボルト孔が穿孔されている。
制動部材22は、図3に示すように、その内周面が円形断面である湾曲部60と、該湾曲部の両端から外方へ平行に延設する延長部62,62を有するプラスチック制動片64を備え、該制動片が保持金具66とともに静止し、シャフト16の周面と接触する湾曲部60の内周面が摩擦面となる。制動片64は、一般にポリアセタール樹脂製である。制動片64の延長部62,62は、通常の状態で所定の縦間隙を有し、この間隙の存在によって湾曲部60の内方変形によるシャフト16の締め付けが可能となる。この縦間隙は、その距離が大きすぎると調整ネジ68を締め付けても内在の弾性片70を変形しないため、該弾性片の高さよりも狭くなるように定める。
バネ鋼製の保持金具66は、制動片64の外周面と密接する湾曲部72および延長部74,74を有する。調整ネジ68が上方延長部74に作用することにより、保持金具66の湾曲部72を介して制動片64を内方へ締め付ける。保持金具66の湾曲部72は、制動片64の外周面の全体または一部を取り囲む。延長部74,74は、図示のようなほぼ同じ長さであっても長さが異なっていてもよい。
制動力を調節する調整ネジ68は、固定ブラケット突出部38のネジ孔76へねじ込む六角穴付き丸頭ネジであり、この代わりにボルトと調整ナットの組み合わせでもよい。調整ネジ68を回すと、保持金具66および制動片64を内方へ締め付け、該制動部材にシャフト16の制動力を付与する。調整ネジ68は、そのねじ込み量によって制動片64に付与する制動力を容易且つ微妙に調整でき、コンソールリッドの重量に応じた開閉作動に設定できる。弾性片70は、一般にバネ鋼製であり、制動片64の延長部62,62間に介在させる。弾性片70は、図2に示すような台形、W形や波形側面の板材であっても、皿バネ、バネ座金、歯付座金、波形座金のような円形材でもよい。弾性片70は、調整ネジ68を緩めた際に、その弾力によって制動片64の延長部62,62間を大きく開き、シャフト16が自由回動することが可能になる。
限動スリーブ24は、ともにポリアセタール樹脂製である通常スリーブ20とほぼ同じ内径と長さであるが、耐久性を要するためにより肉厚である。限動スリーブ24には、図4に示すように、円筒部75の前端部において半径方向に主突起部58を一体的に形成する。主突起部58は、図4に示すように、その下側部76が軸方向下方へ延設されて円筒部75の周面との間に間隙77を有し、該間隙に補助バネ26の端部26aが挿入され(図4の一点鎖線参照)、該端部26aが主突起部58の側壁まで達することにより、図5から明らかなように時計向きに補助バネ26の弾力が主突起部58に作用する。主突起部58には、ほぼ矩形平面の副突起部78が軸方向外方へ延設され、該副突起部が固定ブラケット8の凸状部36に当接するまで、該副突起部の回動可能な範囲内で補助バネ26によって限動スリーブ24を付勢する(図6参照)。
蓋開閉装置7は、制動部材22を組み立てて調整ネジ68をネジ穴76に緩くねじ込んでから、固定ブラケット8の貫通孔32,32と可動ブラケット12の貫通孔48,50とを合致させる。シャフト16は、図2の右方向からリング状のスペーサ80を経て貫通孔48,32に挿入し、補助バネ26を嵌装した限動スリーブ24を経て制動部材22に通し、さらに主バネ18を嵌装したスリーブ20を通過する。スリーブ20は、あらかじめ貫通孔32に挿入しておくことにより、スリーブ頭部が固定ブラケット側壁30とアーム46との間に位置し、該スリーブ頭部がスペーサとして機能する。シャフト16の端部52は、貫通孔32さらに50に通し、貫通孔50にカシメ止めする。次に、シャフト16の後端において、環状溝54に係止金具56を嵌め込むと、該シャフトの脱離を防止できる。
シャフト16を挿入する際に、限動スリーブ24の主突起部58は、副突起部78が固定ブラケット8前端壁と凸状部36との間に位置するように配列する。補助バネ26は、一方の端部を限動スリーブ24の主突起部58と円筒部周面との間隙77に挿入し、他方の端部を固定ブラケット8の板状部40の凹部42に係止する。主バネ18は、一方の端部を可動ブラケット12の内方延長部35の凹部57に係止し、他方の端部を固定ブラケット8の板状部40の凹部42に係止する。最後に、制動部材22の調整ネジ68を適宜に締め付け、コンソールリッド3の重量に応じた摩擦力に設定すればよい。
蓋開閉装置7の機能を図5から図7によって説明すると、可動ブラケット12をコンソールリッド3に固着し、固定ブラケット8をコンソール本体2の後方傾斜壁10に斜めに固着する。コンソールリッド3は、図5の水平位置において全閉位置であり、この際に可動ブラケット12は、アーム内方延長部35、限動スリーブ24の主突起部58を経て補助バネ26および主バネ18によって開放方向へ付勢されているが、公知の掛け止め82(図1)によって図5の水平位置を維持している。
次に使用者が掛け止め82を外すと、可動ブラケット12は補助バネ26および主バネ18の弾力によって開放方向(図5の矢印方向)に回動する。可動ブラケット12が図6ように約6度開口すると、限動スリーブ24の副突起部78が固定ブラケット8の凸状部36に当接し、限動スリーブ24が停止することによって補助バネ26の弾力は可動ブラケット12に作用しなくなる。しかしながら、可動ブラケット12は、図6の開放位置で停止することなく、補助バネ26による慣性力によってさらに回動し、図6の一点鎖線の位置において停止し、この開口度は約15度である。つまり、コンソールリッド3は、掛け止め82を外すと自動的にポップアップ状に開口するから、それに続いてコンソールリッド3を大きく開くことは非常に容易である。
可動ブラケット12は、ポップアップ状に開口した後には、図7のように90度開口するまで、制動部材22の摩擦力によって任意の開口位置で停止させることが可能である。この際に、可動ブラケット12は、主バネ18によって常に開放方向に付勢されているから、コンソールリッド3自体が重くても開放作動を容易に行うことができる。可動ブラケット12が90度開口すると、該ブラケットの内方延長部35が固定ブラケット8の切欠き34の壁面に当接する。この当接位置がコンソールリッド3の全開位置である。
コンソールリッド3を閉じる際には、可動ブラケット12が主バネ18で付勢されていても、その自重によって閉鎖方向へ回動することは容易である。可動ブラケット12が図5の位置まで閉鎖されると、補助バネ24の弾力が作用するけれども、水平位置に近くなったコンソールリッド3を軽く下方へ押すだけで掛け止め82に掛けることができ、該リッドを水平位置で静止できる。
図10は蓋開閉装置7について、コンソールリッド3の全閉から全開位置までの回転モーメント解析を示すグラフである。コンソールリッド3は摩擦機構による摩擦を除いた回転モーメントMBが開時の摩擦機構による摩擦モーメントMFよりも大きい場合に自動的に開口できる。図10を参照すると、該リッドの開放方向の初期においてMBはMFよりも十分に大きく確実にポップアップ状に開口する。また、蓋開閉装置7の使用を重ね、シャフト16の磨耗滓などで摩擦モーメントが次第に変化しても、MBがMFを下回るリッドの開き角度位置は一定であり安定したポップアップ量を確保できる。また、MBとMFの差を大きく採ることが出来、相当MFが変化してもMBを上回ることがなく半永久的にポップアップ動作を維持できる
一方、図11では、従来例として、いわゆる主バネと制動部材だけを設置した蓋開閉装置を提示し、該蓋開閉装置について、コンソールリッドの全閉から全開位置までの回転モーメント解析を示している。図10と同様に、このコンソールリッドはMBが開時のMFよりも大きい場合に自動的に開口できる。図11を参照すると、該リッドの開放方向の初期においてMBはMFより僅かに大きいから該リッドのポップアップ状の開口は可能である。しかしながら前述の摩擦モーメントの変化が起きるとMBがMFを上回る点(図11においてMBとMFの交点)は大幅に変化しポップアップ量が安定しない。また、初期のMBのMFを上回り量以上に摩擦モーメントが増えるとMFがMBを上回り、リッド3のポップアップ機能が消滅してしまう。
図8は蓋開閉装置の変形例を示し、蓋開閉装置84は、前記の蓋開閉装置7とは別の車種用であるけれども、機能的には蓋開閉装置7とほぼ同じである。蓋開閉装置84は、図9のように水平に設置する固定ブラケット86と、該固定ブラケットよりも大きい可動ブラケット88とを備え、両ブラケットをシャフト90によって相互に回動自在に取り付け、該シャフトは可動ブラケット88と一体的に旋回させる。蓋開閉装置84は、主バネ92と、該主バネの内方に位置する通常スリーブ93と、該シャフトの自由回転を抑制する制動部材94と、スリーブ93よりも短寸の限動スリーブ96と、該限動スリーブの外方において主バネ92よりも短寸で線径が大きい補助バネ97とを、それぞれシャフト90に嵌装する。
固定ブラケット86は、ほぼ長方形の平面形状の水平壁から両側壁98,98を直角に立設する。両側壁98,98の前方部には、シャフト90を回転可能に挿通できる貫通孔を穿孔し、一方の貫通孔の前方に矩形切欠き100を形成し、両側壁の後方部を直角に折り曲げてストッパ102を形成する。固定ブラケット86の中央部には、上方平坦の突出部104を設置し、該突出部の上方に制動部材94を設置する。バネ92,97の端部を係止する凹部を有する折曲部106,106は、突出部104の両側に配置する。
可動ブラケット88は、その平坦壁から大きく湾曲する1対のアーム106,106を直角に延設し、両アーム間の内寸は固定ブラケット86の両側壁98,98間の外寸にほぼ等しい。アーム106,106の前方部には、シャフト90を支持する貫通孔108,110を穿孔し、一方の貫通孔108は円形断面でシャフト90を挿通でき、他方の貫通孔110は非円形断面でシャフト90を係止する。アーム106,106は、その前方部が直角に屈曲して内方延長部111となり、一方の内方延長部111には主バネ92の端部を係止する凹部112が形成され、他方の内方延長部111はリッド閉鎖時に限動スリーブ96の主突起部114と当接する。
限動スリーブ96は、円筒部116の前端部において半径方向に主突起部114を一体的に形成する。主突起部114は、その下側部が軸方向下方へ延設されて円筒部116の周面との間に間隙118(図9)を有し、該間隙に補助バネ97の端部が挿入され、該端部が主突起部114の側壁を押圧することにより、図9において時計向きに補助バネ97の弾力が主突起部114に作用する。主突起部114には、矩形平面の副突起部120が軸方向外方へ延設され、該副突起部が固定ブラケット86の切欠き100の内側縁に当接するまで、該副突起部の回動可能な範囲内で補助バネ97によって限動スリーブ96を付勢する(図9参照)。
蓋開閉装置84の機能を図9によって説明すると、可動ブラケット88をコンソールリッドに固着し、固定ブラケット86をコンソール本体の後方において水平に固着する。可動ブラケット88は、図9(2)のようなコンソールリッドの全閉位置において、アーム内方延長部111、限動スリーブ96の主突起部114を経て補助バネ97および主バネ92によって開放方向へ付勢されているが、公知の掛け止め(図示しない)によって水平位置を維持している。
前記の掛け止めを外すと、可動ブラケット88は補助バネ97および主バネ92の弾力によって開放方向に回動する。可動ブラケット88が図9(1)のように約6度開口すると、限動スリーブ96の副突起部120が固定ブラケット86の切欠き100の上側縁に当接し、限動スリーブ96が停止することによって補助バネ97の弾力は可動ブラケット88に作用しなくなる。しかしながら、可動ブラケット88は、補助バネ97による慣性力によってさらに回動して停止する。
可動ブラケット88は、ポップアップ状に開口した後には、90度開口するまで、制動部材94の摩擦力によって任意の開口位置で停止させることが可能である。この際に、可動ブラケット88は、主バネ92によって常に開放方向に付勢されているから、コンソールリッド自体が重くても開放作動を容易に行うことができる。可動ブラケット88が90度開口すると、該ブラケットのアーム前端の凹み122(図8)が固定ブラケット86のストッパ102に当接し、この当接位置がコンソールリッドの全開位置である。
本発明に係る蓋開閉装置を適用するコンソールボックスの一例を示す斜視図である。 本発明に係る蓋開閉装置を示す分解斜視図である。 本発明で用いる制動部材の拡大断面図である。 本発明で用いる限動スリーブの拡大斜視図である。 可動ブラケットの全閉位置における可動ブラケットの状態を示す説明図である。 可動ブラケットの開放方向の初期における可動ブラケットの状態を示す説明図である。 可動ブラケットの全開位置における可動ブラケットの状態を示す説明図である。 蓋開閉装置の変形例を示す分解斜視図である。 図8の蓋開閉装置について、(1)可動ブラケットの開放方向の初期における可動ブラケットの状態を示しおよび(2)可動ブラケットの全閉位置を示す説明図である。 本発明の蓋開閉装置に関する全閉から全開位置までの回転モーメント解析を示すグラフである。 従来の蓋開閉装置に関する全閉から全開位置までの回転モーメント解析を示すグラフである。
符号の説明
1 コンソールボックス
2 コンソール本体
3 コンソールリッド
7 蓋開閉装置
8 固定ブラケット
12 可動ブラケット
16 シャフト
18 主バネ
22 制動部材
24 限動スリーブ
26 補助バネ
34 切欠き
35 内方延長部
36 固定ブラケット8の凸状部
46,46 アーム
58 主突起部
64 プラスチック制動片
66 保持金具
68 調整ネジ
78 副突起部

Claims (5)

  1. 蓋体に取り付ける可動ブラケットと、容器本体に取り付ける固定ブラケットとで構成する蓋開閉装置であって、可動ブラケットと一体的に旋回するシャフトと、該シャフトの自由回転を抑制する制動部材と、シャフトに嵌装し且つ可動ブラケットを開放側に付勢する主バネと、シャフトに嵌装する限動スリーブと、該スリーブの主突起部を介して可動ブラケットを開放側に限定的に付勢する補助バネとを備え、蓋体の開放方向の初期において、補助バネの弾力が主バネとともに可動ブラケットに作用することにより、該蓋体をポップアップ状に開放する蓋開閉装置。
  2. 限動スリーブは、補助バネが作用する主突起部に加えて、主突起部から軸方向外方へ延設する副突起部を有し、副突起部が回動可能な範囲内で補助バネによる可動ブラケットへの付勢が行われる請求項1記載の蓋開閉装置。
  3. 補助バネの端部が限動スリーブの主突起部の一方の側面に係止され、蓋体の全閉位置において、可動ブラケットの延長部が限動スリーブの主突起部の他方の側面に当接して補助バネの弾力が可動ブラケットに作用し、蓋体の開放方向の初期において、限動スリーブの副突起部が固定ブラケットの凸状部または切欠きの側縁に係止されると、該補助バネの弾力が可動ブラケットに作用しなくなる請求項1または2記載の蓋開閉装置。
  4. 蓋体の開放方向の初期を越えると、主バネの弾力だけが作用して蓋体の上方回動を容易化し、可動ブラケットの延長部が固定ブラケットに係止されると蓋体が全開位置に達する請求項1または2記載の蓋開閉装置。
  5. 可動ブラケットを取り付けたコンソールリッドと、固定ブラケットを取り付けた上方開口の物品収納部であるコンソール本体とで構成するコンソールボックスであって、可動ブラケットと一体的に旋回するシャフトと、該シャフトの自由回転を抑制する制動部材と、シャフトに嵌装し且つ可動ブラケットを開放側に付勢する主バネと、シャフトに嵌装する限動スリーブと、該スリーブの突起部を介して可動ブラケットを開放側に付勢する補助バネとを備え、リッドの開放初期の段階において、補助バネが主バネとともに可動ブラケットに作用することにより、該リッドをポップアップ状に開放し、この開放初期をを越えると主バネの弾力によって蓋体の上方回動を容易化するコンソールボックス。
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