JP2009023036A - 軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法及び軽合金製鋳造部品 - Google Patents

軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法及び軽合金製鋳造部品 Download PDF

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Abstract

【課題】車両用アルミホイールディスク等のような特に複雑な形状を有した軽合金製鋳造部品のエッジ部においても均一な塗面を形成し得る軽合金製鋳造部品の塗面前処理方法及び軽合金製鋳造部品を提供する。
【解決手段】車両用アルミホイールディスク10を揺動容器内12にエッジ部8を有する面を揺動容器12の内側に向けて固定し、揺動容器12内に、比重が2以上で径がφ5mm以上φ20mm以下の球状体16が少なくとも含まれる加工材を収容し、揺動容器12を揺動させることにより、車両用アルミホイールディスク10のエッジ部8を有する面に加工材を衝突させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用アルミホイール等の軽合金製鋳造部品を、加工材と共に収容した揺動容器内で上下方向に揺動させることにより、エッジ部、特に複雑な形状を有したホイールディスクの裏側のエッジ部の塗面に加工材を衝突させることで前処理する軽合金製鋳造部品の塗面前処理方法及び軽合金製鋳造部品に関する。
本発明によれば、軽合金製の鋳造部品の、エッジ部での塗面に前処理を施すことにより、塗布された塗料がエッジ部で、表面張力の影響によって薄くなることを防ぐ事ができる。特に、軽合金の中でもアルミニウムは酸化膜を形成した状態で安定する性質を持っているため、防食膜として厳しい環境にあっても有効な、エッジ部において膜厚が均一で耐久性の高い塗膜を得るための塗面の前処理方法が求められている。
アルミニウムやマグネシウム等を含む軽合金を鋳造してなる鋳造部品は、軽量であることから、種々の分野で需要が高まっている。例えば、車両用ホイールは、従来、鉄製のものが主流であったが、自動車の高級化、あるいは、地球温暖化問題から自動車に燃費向上が求められていることから、軽合金製の鋳造部品が広く使用されるようになっている。
このような軽合金製の鋳造部品を用いたホイールをはじめとする部品においては、そのデザイン性を向上させるため、あるいは、耐久性を向上させるため、鋳造品の表面に、塗膜を成膜することが行われている。通常、鋳造部品の表面への成膜は、例えば、鋳造部品の表面(例えば、鋳肌)や余剰部分を、切削工具等を用いて切削加工又は研磨加工した後に、その切削又は研磨した鋳造部品の表面に塗膜を成膜することによって行われる。
また従来、積雪、降雪地域の山間部や寒冷地域等の道路では車両事故防止の目的で路面凍結防止剤が使用されており、一般的に用いられる凍結防止剤の主成分である塩化物の金属腐食作用により、凍結防止剤が付着した車両用アルミホイール等の軽金属鋳造部品が腐食する問題が生じていた。また、海岸付近等での長期間の使用では、潮風によっても同様にして軽金属鋳造部品が腐食する問題が生じていた。
また、車両用アルミホイール等においては、デザイン等の意匠性が重視されることが多いため、腐食により美観を損なうことも問題であるが、これに加えて腐食が進行して強度低下等の安全面での問題が生じる恐れもあった。このため、上述した積雪、降雪地域の山間部や寒冷地域、海岸付近等においては防食性の塗料等を用いて車両用ホイールをコーティングする必要があった。
ところが、車両用ホイールディスクの裏面の縁部分等、特に切削加工を施したエッジ部において、塗料が乾燥する前での塗料の表面張力等の影響により、防食性コーティングとして塗装された塗面が薄くなって乾燥後に剥がれやすくなったり、あるいは塗面が形成されずに下地である軽合金製鋳造部品の表面が部分的に剥き出しになったりして充分な防食性能が得られないといった問題が生じていた。そのため、エッジ部からクモの巣状に、糸状腐食と呼ばれる酸化膜が形成される問題も生じていた。
ところで、鋳物の表面の機械的性質を向上させる手段として、鋳物に対する後処理であるショットピーニング処理が知られている(例えば、特許文献1を参照)。ショットピーニング処理とは、微小粒を高速で投射することにより、鋳物の表面を塑性変形させ、圧縮残留応力を発生させ、種々の機械的性質を向上させる技術である。
また、ショットピーニングとは異なる鋳造部品の表面加工方法(特許文献2を参照)が提案されている。これは、鋳物の表面側に一定の厚さを有する緻密層を形成し得る手段であり、この手段によれば、鋳物に所望の機械的性質を付与することが可能である。この鋳物の硬化方法は、鋳物を硬化材とともに揺動させて、鋳物の表面に硬化材を衝突させることによって、緻密層を形成する手段であるので、揺動装置が必要になる。その揺動装置については、特許文献2や特許文献3に開示されている。
特公平8−11366号公報 特開2004−322112号公報 特開2004−174604号公報
上述したような軽合金製鋳造部品の塗面に生じていた諸問題を解決するためにはエッジ部において塗面を形成する前に前処理が必要である。特に、軽合金製鋳造部品の中でも、車両用アルミホイールの製造時には切削加工において用いられる切削治具のピン角に対応して不可避的にエッジ部が生じ、このエッジ部の曲率半径が充分な大きさでない場合には塗面の前処理が必須となる。また更に複雑な形状を有したホイールディスクの裏面の縁部分等においては、一般に人手による研削・研磨作業が採用されており、作業時間や製造コストの上昇といった問題を招いていた。また、産業用ロボットを用いてこの塗面の前処理を自動化するためには、ホイールディスク等の複雑な形状に応じての作業の自動化プログラムの作成や、産業用ロボットに作業を学習させる必要があり、ホイール特有の複雑な形状に応じた微調整が困難な上、ホイールディスクのデザインの変更ごとに設定し直さねばならない。また、研削屑、研磨粉が大量に発生するといった問題が生じていた。
また、特許文献1に示す、上述のショットピーニング処理では、鋳物の表面性状の有効な変化をもたらすことは知られているが、装置自体が大型であり、被対象物の形状が複雑である場合等には特に調整の手間がかかり、運用のための費用が高く、処理面積当たりのコストが大きい等の問題があった。
また、特許文献2または3に提案されている揺動装置も、鋳物の表面性状に対しての種々有効な変化をもたらすことは知られているが、鋳造部品のエッジ部での塗面に前処理を施すための具体的な運用方法については、開示されていない。
本発明は、上記した事情に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、車両用アルミホイール等の軽合金製鋳造部品を、加工材と共に収容した揺動容器内で上下方向に揺動させることにより、エッジ部での塗面に前処理する軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法を提供することにある。
即ち、本発明によれば、以下に示す軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法(単に本発明の塗面前処理方法ともいう)が提供される。
[1]軽合金製鋳造部品を揺動容器内に軽合金製鋳造部品のエッジ部を有する面を揺動容器の内側に向けて固定し、揺動容器内に、比重が2以上で径がφ2mm以上φ30mm以下の球状体又は多面体が少なくとも含まれる加工材を収容し、揺動容器を直線軌道上に揺動させることにより、軽合金製鋳造部品のエッジ部を有する面に加工材を衝突させて、エッジ部を凸R形状にする軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法。
[2]揺動容器は開口部を有してなり、軽合金製鋳造部品を揺動容器内に軽合金製鋳造部品のエッジ部を有する面を揺動容器の内側に向けて固定する際に、軽合金製鋳造部品と封止固定用治具とを用いて開口部を隙間なく覆って閉空間を形成する前記[1]に記載の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法。
[3]揺動の揺れ幅が10〜300mm、振動数が3〜30Hz、揺動時間が10〜600秒である前記[1]又は[2]に記載の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法。
[4]エッジ部が、軽合金製鋳造部品の製造時における切削加工により形成された前記[1]〜[3]のいずれかに記載の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法。
[5]エッジ部が、車両用ホイールディスクの裏側に位置する前記[1]〜[4]のいずれかに記載の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法。
[6]エッジ部を凸R形状にする際に、エッジ部の曲率半径を0.5mm以上〜5mm以下とする前記[1]〜[5]のいずれかに記載の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法。
[7]エッジ部を凸R形状にする際に、エッジ部の表層に厚さが500〜5000μmの硬化層を付与する前記[1]〜[6]のいずれかに記載の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法。
[8]軽合金製鋳造部品がアルミ合金からなる前記[1]〜[7]のいずれかに記載の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法。
[9]加工材が、少なくとも金属材料及び/又はセラミック材料からなるものを含む前記[1]〜[8]のいずれかに記載の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法。
[10]前記[1]〜[9]のいずれかに記載の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法で得られる軽合金製鋳造部品。
本発明の軽合金製鋳造部品の塗面前処理方法を用いて、軽合金製鋳造部品の塗面前処理を行えば、例えば車両用アルミホイール等の軽合金製鋳造部品を、加工材を含んだ揺動容器内で直線軌道上に揺動させることにより、エッジ部を有した塗装する前の塗面に加工材を衝突させることで、車両用ホイールディスクの裏側のエッジ部等のような複雑な形状を有した軽合金製鋳造部品であっても、短時間で低コスト、かつ容易に平滑化し、特別な塗料を使用することなく膜厚が均一で、美観が長期間に渡って維持される防食性の高い塗面の形成が可能となるという優れた効果を奏する。
以下、本発明について、適宜、図面を参酌しながら、実施形態を説明するが、本発明はこれらに限定されて解釈されるべきものではない。本発明の要旨を損なわない範囲で、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良、置換を加え得るものである。
本発明の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法は、軽合金製鋳造部品が、車両用ホイールである場合に好適に用いられる。軽合金製鋳造部品としては、車両用アルミホイールが代表的であるが、その他に、インテークマニホールド、タービンハウジング、コンプレッサカバー、シリンダヘッド、エアーダクトからなる車両用通気系部品や、その他のエッジ部を有した種々の軽合金製鋳造部品等を挙げることが出来る。尚、軽合金とは、アルミニウム合金やマグネシウム合金等をいう。また、軽合金製鋳造部品のエッジ部は、前記軽合金製鋳造部品の製造時における切削加工により不可避的に形成されることが多く、本発明の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法は作業が簡便であって、部品の大きさや形状等によって調整の必要がほとんどないため広く用いることができる。
本明細書において、揺動とは回転軌道上の揺れ動きをいうのではなく、概ね直線状の(直線軌道上の)、往復運動をいう。またその揺動方向としては特に、上下方向(鉛直方向、重力方向)であることが好ましい。また揺動は、振動と重なる概念であり、限定されるものではないが、比較的、振幅(本明細書において揺れ幅ともいう)が大きく振動数が小さい、速い周期運動を指す。
また、本明細書において、「エッジ部を有する面を揺動容器の内側に向けて固定する」とは、必ずしもエッジ部を有する面を揺動容器内部の中心に向けて固定する必要はなく、エッジ部を有する面を揺動容器内部に形成された空間に向かって固定すれば良いものとする。即ち、エッジ部が、揺動容器内部の空間内で加工材と衝突し得る空間に向かって固定されていれば良いものとする。
本明細書において、軽合金製鋳造部品とは軽合金材料を用い鋳造法によって作製されたものを意味し、軽合金とは、鋳造用のアルミニウム合金、マグネシウム合金等を指し、アルミニウム合金としては、日本工業規格(JIS)に基づくAC4C、AC4CH、AC4B、AC4D、AC2A、AC2B、AC3A等を例示することが出来る。マグネシウム合金としては、AZ91、AM60等を例示することが出来る。
図1は、本発明の塗面前処理方法の一の実施形態を説明する模式的断面説明図である。車両用アルミホイールディスク10は、軽合金製鋳造部品の一例であり、揺動容器12の内部の固定部13にボルト14により固定されている。固定部13は着脱可能にした場合、塗面前処理の対象物の形状に応じて交換することもできる。揺動容器12は、別体で設けられた揺動装置に連結されている揺動板上に取付けられており、揺動容器12は、揺動容器12の内部に、車両用アルミホイールディスク10の裏面のエッジ部8を内側に向けて、ほぼ密閉状態となるように固定されている。そして、揺動容器12内には、加工材である球状体16が収容されている。
また、図2は、図1とは固定方法が異なる場合の本発明の塗面前処理方法の別の実施形態を説明する模式的断面説明図である。このとき、図3に示すように、揺動装置12は、開口部15を有しており、揺動容器12底部中央付近の内壁から開口部15付近に向かって突出して設けられた固定部13で車両用アルミホイール10及び、封止固定用治具11をボルト14を用いて固定する。車両用アルミホイールディスク10は、エッジ部8を揺動容器12の内側に向けて固定される。図2に示す構成の場合、車両用アルミホイールディスク10のスポーク部分等の隙間が生じてしまうが、この隙間を埋めるような形状で、車両用アルミホイールディスク10と、エッジ部10に干渉しない領域で、重なる封止固定用治具11を用いて揺動容器内部に閉空間を形成するように固定する。そして、図1の場合と同様に図2の場合においても、揺動容器12内には、加工材である球状体16が収容されている。固定部13は着脱可能にした場合、塗面前処理の対象物の形状に応じて交換することもできる。揺動容器12は、別体で設けられた揺動装置に連結されている揺動板上に取付けられている。
また、軽合金製鋳造部品に対応するように、封止固定用治具11をその形状に合わせて自在に採用することが好ましい。このとき、揺動容器12自体を交換する事なく流用可能である。軽合金製鋳造部品として様々な形状の車両用アルミホイールディスク10を用いる場合、サイズやデザイン、特にスポーク部分の周辺の形状に合わせて採用することが好ましい。
以下の本発明の塗面前処理方法の実施形態の説明においては、図1及び図2で示された構成について共通の記述とする。
本発明の塗面の前処理方法に用いる揺動装置は、揺動条件を限定するものではないが、例えば、被加工物である軽合金製鋳造部品のエッジ部の塗面の前処理をするため、その軽合金製鋳造部品と研磨剤等の加工材との混合物を揺動する場合に、好ましい条件としては振動数が概ね3〜30Hzであり、揺動の揺れ幅(振幅)は概ね10〜300mmである。又、好ましい延べ揺動時間は、概ね10秒〜600秒である。従って、これらに合わせて適正な仕様になるように、各構成要素の材料選定、機械的強度の決定等を行うことが好ましい。また、揺動容器内部の空間の容積は特に限定するものではないが、揺動容器が揺動板を介して固定された揺動装置の揺動に伴って、揺動容器内壁に加工材が衝突して加速され得るような内部閉空間であることが好ましい。
本発明の塗面の前処理方法を施す部分としては必ずしも限定するものではないが、軽合金製鋳造部品として例えば図1や図2に示すような車両用アルミホイールディスク10において、切削加工に伴って形成されたエッジ部8が挙げられる。このように、ホイールディスクの裏面はデザイン面ではないので、切削加工に伴って角が尖った部分がある。このエッジ部の角度が60〜175度である部分で塗料の表面張力によって塗面が薄くなる場合がある。そしてこの塗面が薄くなった部分は、錆防止剤が塗布されていても経時変化に伴い劣化して錆が生じる恐れがある。
このエッジ部に対して、本発明の塗面の前処理方法を実施する事なく塗料を塗布した場合には、図4に示すようなホイールディスクの裏面のエッジ部8において、塗料2が薄くなって塗膜としての膜厚が均一に形成されておらず、防食性塗料を塗布したとしてもこのエッジ部8においては充分な防食性を得ることができない。また、図5に示すように、特にエッジ部の角度が小さい場合には塗面が形成されない部分も生じる可能性がある。更に、図6に示すように、複数のエッジ部が近傍にある場合もまた、充分な塗膜の膜厚を確保できない場合がある。
エッジ部はまた、例として車両用ホイールの裏面のスポーク周縁部や、車両用ホイールリムのインナー側フランジ外縁の角部等においても、上述のホイールディスクと同様に切削加工に伴って形成される角が尖った部分が生じ、この角が尖った部分も含むものである。これらの角が尖った部分は塗布される塗料や、母材となる軽合金製鋳造部品の表面状態によっても変化するものであるが、概ね角度にして30〜175度であると塗料が表面張力によって薄くなる。塗料が薄くなっているため、錆防止剤が塗布されていても錆が生じる恐れがある。
使用する塗料によらず、エッジ部が凸R形状となり、曲率半径の最小値が以下のようになると上記問題を回避することができる。即ち、本発明の塗面前処理においては、曲率半径R=0.5以上であることが好ましく、曲率半径R=1.0〜3.0mmの曲面が特に好ましい。この曲率半径は、各エッジ部の曲率半径が最も小さい部分で測定するものとする。当然、軽合金製鋳造部品によってはその部品の仕様として必然的に一部のエッジ部の曲率半径がこの範囲よりも小さくなければならない場合もあり得るが、その時は当然のことながら、この曲率半径の範囲外であっても良い。あくまでも、塗面の前処理が必要なエッジ部についての曲率半径の半径を考慮にするものであることは言うまでもない。
本発明で使用する加工材としては、比重が2以上で径がφ2mm以上φ30mm以下の球状体が少なくとも含まれるものである。又、加工材の比重は2〜10であることが好ましく、5〜10であることがより好ましい。また、加工材の径は上記の範囲の中でも、φ5〜15mmが好ましく、φ5〜10mmであることが特に好ましい。また加工材は、例えば金属球及び/又はセラミック球、それに加えてカットワイヤを含むものが好ましい。金属球とセラミック球は、単独で用いてもよく混合して用いてもよい。更に、金属粒、研削剤乃至研磨剤、乾燥砂、等を混合し、2以上の混合物として、用いることも出来る。又、塊状体として大小の異なる金属球及び/又はセラミック球を用いることも好ましい。
上述の加工材の比重の上限としてはこれら上述の材料の比重を挙げることができる。大きさの異なる加工材を混在させることにより、それら加工材が、より均一に漏れなく軽合金製鋳造部品のエッジ部に対し衝突及び擦り動きを繰り返すとともに、加圧されて車両用アルミホイール等の軽合金製鋳造部品のエッジ部に優れた塗面の前処理効果を与えるものと考えられるからである。
本発明の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法においては、エッジ部の表層に硬化層を付与することが好ましい。本明細書において、表層とは、表面側の近傍の(軽合金鋳造製車両用ホイール)の実体部分を指す。即ち、本発明に係る軽合金鋳造製車両用ホイールでは、硬化層は、表面側から500〜5000μmの厚さで形成されており、表層の一部又は全部が硬化層になっている。この硬化層は、マイクロビッカース硬さで100HV以上であることが好ましい。即ち、本発明に係る軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法を用いれば、100HV以上の硬さを発現し得るものである。より好ましい硬さは、マイクロビッカース硬さで105HV以上である。硬度が向上した、厚い硬化層の形成によって、鋳造欠陥(気孔発生)による塗面の形成不良が防止されるとともに、表面の亀裂の発生が起き難いことから、塗面が長期間に渡って維持される。
金属球及び/又はセラミック球の径、若しくはカットワイヤの長さ、あるいは、金属球及び/又はセラミック球若しくはカットワイヤを構成する材料等は、軽合金製鋳造部品を構成する材料、揺動容器内容積等を考慮して決定すればよく、限定されるものではない。より具体的に例示すると、軽合金製鋳造部品がアルミニウム合金からなる車両用アルミホイールの場合には、φ5〜20mmの鋼球、ステンレス球、ジルコニア球、アルミナ球、φ0.6〜1.2mm×長さ0.6〜1.2mmのステンレス製カットワイヤを、好適に用いることが出来る。
加工材の投入量は、揺動容器の軽合金製鋳造部品を除く内容積に対し、体積比で概ね5〜30%であることが好ましい。加工材が揺動容器の中で自由に動き、加工材と軽合金製鋳造部品のエッジ部との衝突回数が確保されることを担保するためである。5体積%未満では、加工材は揺動容器の中で自由に動くものの、軽合金製鋳造部品のエッジ部の面積に対し加工材が少なすぎる結果、加工材と軽合金製鋳造部品のエッジ部との衝突回数及び加圧力が確保されずに、軽合金製鋳造部品のエッジ部に優れた塗面の前処理が実施され難く、好ましくない。30体積%より多いと、加工材が揺動容器の中で自由に動く範囲が限定され、加工材と軽合金製鋳造部品のエッジ部との衝突回数及び加圧力が確保されずに、同じく軽合金製鋳造部品のエッジ部に優れた塗面の前処理が実施され難く、好ましくない。
次に、軽合金製鋳造部品の一例として車両用アルミホイールディスクを使用した場合のその裏面のエッジ部と加工材とを衝突させる揺動条件について記載する。本発明に係る塗面の前処理方法においては、揺動条件を限定するものではないが、より好ましい条件としては、以下の通りである。
揺動の振動数は、概ね3〜30Hzであることが好ましく、5〜20Hzであることがより好ましく、8〜15Hzであることが特に好ましい。加工材と軽合金製鋳造部品のエッジ部との単位時間あたりの衝突回数を確保するためである。振動数が3Hz未満では、加工材と軽合金製鋳造部品のエッジ部との衝突回数が確保されず、加工材が軽合金製鋳造部品のエッジ部に塗面の前処理効果を付与しきれず、好ましくない。又、加工材の数にもよるが、振動数が30Hzより多くても、優れた塗面の前処理効果は小さく、振動数を上げるために費やすエネルギー対効果は低下するため、好ましくない。尚、本明細書において、振動数とは時間あたり繰り返される揺動の回数を指し、単位はヘルツ(Hz)である。
また、揺動の揺れ幅は、概ね10〜300mmであることが好ましい。揺れ幅は、30〜200mmであることがより好ましく、50〜120mmであることが特に好ましい。揺動容器内での加工材の移動範囲を適切に設定することを通して、加工材と車両用アルミホイールのディスク裏面のエッジ部との単位時間あたりの衝突回数を確保するためである。揺れ幅が10mm未満では、加工材と軽合金製鋳造部品のエッジ部との衝突回数が確保されず、加工材による軽合金製鋳造部品のエッジ部への塗面の前処理効果が付与しきれずに、好ましくない。又、揺れ幅が300mmより大きくても、加工材が車両用アルミホイールのディスク裏面のエッジ部に接している時間が長くなるだけで、加工材と車両用アルミホイールの表面との衝突回数は増加せず、充分な塗面の前処理効果は大きくはない。尚、揺動容器は、その中の揺動方向の長さ(揺動容器内部で加工材が移動し得る閉空間高さ)が、30〜200mmとなるものであることが望ましい。
更には、揺動の延べ揺動時間は、概ね10秒〜600秒であることが好ましい。加工材と軽合金製鋳造部品の表面との延べ衝突回数を確保するためである。延べ揺動時間が10秒未満では、加工材と軽合金製鋳造部品の表面との延べ衝突回数が確保されず、加工材が軽合金製鋳造部品のエッジ部に塗面の前処理が充分に行われず、好ましくない。又、延べ揺動時間が10分より多くても、小さく、時間対効果は向上しないため、好ましくない。
本発明の軽合金製鋳造部品のエッジ部の塗面前処理前後の一部断面拡大図をそれぞれ図7、図8に示す。運転条件は以下のとおりである。揺動の揺れ幅:120mm、揺動の振動数:10Hz、加工材のサイズ:φ8mm、揺動時間:3分。
上記運転条件で本発明の塗面前処理を車両用アルミホイールディスク裏面のエッジ部に対して行ったところ、図7の車両用アルミホイールディスク裏面のエッジ部の塗面前処理前の一部断面拡大写真で示されるようなエッジ部が、図8の車両用アルミホイールディスク裏面のエッジ部の塗面前処理後の一部断面拡大写真に示されるように、エッジ部の曲率半径R=1.336mmとなり、塗面の前処理効果を容易に得ることができた。また、このようにして得られた本発明の塗面前処理を施した車両用アルミホイールディスクに防食用塗膜、及び着色用塗膜を形成すると膜厚が均一で、美観が長期間に渡って維持される防食性の高い塗面が得られる。
本発明の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法、及び軽合金製鋳造部品は、例えば車両用アルミホイール等の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理に好適に利用することが出来る。また本発明の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法を用いれば、複雑な形状を有した軽合金製鋳造部品であっても、短時間で低コスト、かつ容易に平滑化し、特別な塗料を使用することなく膜厚が均一で、美観が長期間に渡って維持される防食性の高い塗面の形成を可能とするものであるから産業上の利用可能性は顕著である。
本発明の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法の実施形態を説明する模式的断面説明図である。 本発明の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法の別の実施形態を説明する模式的断面説明図である。 本発明の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法の別の実施形態を説明する模式的断面説明図である。 軽合金製鋳造部品のエッジ部の塗面前処理を行わない場合の塗面の一例を模式的に示す一部断面拡大図である。 軽合金製鋳造部品のエッジ部の塗面前処理を行わない場合の塗面の他の一例を模式的に示す一部断面拡大図である。 軽合金製鋳造部品のエッジ部の塗面前処理を行わない場合の塗面の別の一例を模式的に示す一部断面拡大図である。 車両用アルミホイールディスク裏面のエッジ部の塗面前処理前の一部断面拡大写真である。 車両用アルミホイールディスク裏面のエッジ部の本発明の塗面前処理後の一部断面拡大写真である。
符号の説明
1:軽合金製鋳造部品、2:塗料、8:エッジ部、10:車両用アルミホイールディスク、11:封止固定用治具、12:揺動容器、13:固定部、14:ボルト、15:開口部、16:球状体。

Claims (10)

  1. 軽合金製鋳造部品を揺動容器内に前記軽合金製鋳造部品のエッジ部を有する面を前記揺動容器の内側に向けて固定し、
    前記揺動容器内に、比重が2以上で径がφ2mm以上φ30mm以下の球状体又は多面体が少なくとも含まれる加工材を収容し、
    前記揺動容器を直線軌道上に揺動させることにより、前記軽合金製鋳造部品の前記エッジ部を有する面に前記加工材を衝突させて、前記エッジ部を凸R形状にする軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法。
  2. 前記揺動容器は開口部を有してなり、
    前記軽合金製鋳造部品を前記揺動容器内に前記軽合金製鋳造部品の前記エッジ部を有する面を前記揺動容器の内側に向けて固定する際に、
    前記軽合金製鋳造部品と封止固定用治具とを用いて前記開口部を隙間なく覆って閉空間を形成する請求項1に記載の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法。
  3. 揺動の揺れ幅が10〜300mm、振動数が3〜30Hz、揺動時間が10〜600秒である請求項1又は2に記載の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法。
  4. 前記エッジ部が、前記軽合金製鋳造部品の製造時における切削加工により形成された請求項1〜3のいずれか1項に記載の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法。
  5. 前記エッジ部が、車両用ホイールディスクの裏側に位置する請求項1〜4のいずれか1項に記載の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法。
  6. 前記エッジ部を凸R形状にする際に、前記エッジ部の曲率半径の最小値を0.5mm以上〜5mm以下とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法。
  7. 前記エッジ部を凸R形状にする際に、前記エッジ部の表層に厚さが500〜5000μmの硬化層を付与する請求項1〜6のいずれか1項に記載の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法。
  8. 前記軽合金製鋳造部品がアルミ合金からなる請求項1〜7のいずれか1項に記載の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法。
  9. 前記加工材が、少なくとも金属材料及び/又はセラミック材料からなるものを含む請求項1〜8のいずれか1項に記載の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の軽合金製鋳造部品の塗面の前処理方法で得られる軽合金製鋳造部品。
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