JP2009022674A - バイオセンサカートリッジ - Google Patents

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Takahiko Kitamura
貴彦 北村
Shingo Kaimori
信吾 改森
Hiroto Nakajima
裕人 中嶋
Takeshi Fujimura
剛 藤村
Masao Karube
征夫 輕部
Hideaki Nakamura
秀明 中村
Tomoko Ishikawa
智子 石川
Masao Goto
正男 後藤
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Abstract

【課題】 試料が穿針具とセンサチップとの接合面に流れ込む可能性をなくして、測定成功率の向上が図れるバイオセンサカートリッジを得る。
【解決手段】 穿刺用器具11を先端部に突出させた穿刺具31と、この穿刺具31に一体的に取り付けられ試料を吸引する試料採取口を穿刺用器具11の根元33に近接して開口させたセンサチップ7と、このセンサチップ7を穿刺具31とで挟持する受け部材35と、を有するバイオセンサカートリッジ100において、穿刺具31とセンサチップ7との接合面を覆う位置に、試料の浸入を阻止する第1の突壁47を突出形成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、先端に収容した試薬を用いて化学物質の測定や分析を行うバイオセンサカートリッジに関する。
従来より、バイオセンサチップとランセットを一体化したバイオセンサが開示されている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1に開示されたバイオセンサは、ランセットがチップ本体内の内部空間に移動可能に収納されており、使用時に、ランセットを押して針をチップ本体の前端部に形成された開口部から突出させる。この状態で被検体を穿刺した後、針をチップ本体内部に戻した状態で開口部を被検体の穿刺口に近づけて、流出した血液を採取する。
上記した従来のランセット一体型のセンサは、電極端子を測定装置に電気的に接続して血中成分のモニタリングを可能とする。例えば糖尿病の早期発見・悪化防止のために用いられるバイオセンサは、電極端子を測定装置に電気的に接続して血中成分のモニタリングを可能とする。この種のバイオセンサは、1日多数回の測定に利用されることからシンプルな構造が望ましい。しかし、特許文献1に記載されたランセット一体型センサは、ランセットがチップ本体内の内部空間を移動するため、複雑な穿刺機構により構造が複雑化している。(例えば特許文献1参照)。
WO02−056769号公報
そこで、本発明者等は、穿刺用器具の設けられた穿刺具と、センサチップとが一体化されていて、従来タイプのセンサに比べて格段にシンプルな構造のバイオセンサカートリッジを既に提案している。
図8は本発明者等の提案によるバイオセンサカートリッジの分解斜視図、図9は図8のバイオセンサカートリッジの斜視図、図10は図9に示したバイオセンサカートリッジの正面図である。バイオセンサカートリッジ1は、穿刺具3と受け部材5とでセンサチップ7を挟持してなる。穿刺具3は、合成樹脂材料からなる略半円柱形状の穿刺具本体9の軸線方向前端に、穿刺用器具11を軸線方向に突出してなる。また、受け部材5は、合成樹脂材料からなり、穿刺具3とで略円柱体を構成するような略半円柱形状に形成される。これら穿刺具3と受け部材5の双方の対向面は、受け部材5に形成された空気抜き穴5aを除いて平坦面13で形成され、この平坦面13同士によってセンサチップ7が挟持される。空気抜き穴5aは、後述する中空反応部23に連通し、穿刺用器具11に沿った受け部材5の軸線方向に延設されている。
センサチップ7は、互いに対向する2枚の基板15,17と、この基板間に挟装される不図示のスペーサ層を有している。2枚の基板15,17の少なくとも1枚の基板17のスペーサ層側の表面には検知用電極19,21が設けられ、検知用電極19,21は前端部で互いに対向する方向へL宇状に曲げられて離間されている。センサチップ7の前端部には2つの検知用電極19,21が対向している部分にかけて、中空反応部23が形成されている。中空反応部23は、内部に試薬が設けられ、その前端には試料としての血液を導入する図9に示す試料採取口25が形成されている。
このような構成を有するバイオセンサカートリッジ1は、穿刺具3の穿刺用器具11で被検体を穿刺した後、前端に設けられている試料採取口25を被検体の穿刺口に近づけて、流出した血液を採取する。
上記構成のバイオセンサカートリッジ1は、既述した従来のランセットが移動するタイプに比べ、穿刺用器具の移動機構を省略して格段にシンプルな構造を実現できる。
しかしながら、上記のバイオセンサカートリッジ1は、小板状のセンサチップ7を、穿刺具3と受け部材5とで挟持しているため、その前端面で、穿刺具3とセンサチップ7との間、及びセンサチップ7と受け部材5との間に、僅かながら隙間S1,S2(図10参照)の生じることがある。このため、穿刺口から穿刺用器具11を伝って流れた試料が、隙間S1,S2(特に穿刺用器具11に近接する隙間S1)に流れ込み、限られた量の流出試料に不足が生じ、試料採取口25に入り難くなる虞がある。特に、図示はしないが、バイオセンサカートリッジ1を減圧式採血機構が設けられている測定装置に装着し、減圧式採血機構の負圧によって試料を中空反応部23に吸引する場合では、穿刺用器具11を伝って流れた試料が、隙間S1,S2に流れ込む可能性がある。また、穿刺用器具11を伝って流れた試料が、穿刺用器具11の根元、すなわち、バイオセンサカートリッジ1の前端面27で放射状に拡散し、試料採取口25に入り難くなる虞もある。このような隙間S1,S2への試料の流れ込み、或いは前端面27での放射状の拡散が発生すれば、限られた量の流出試料に不足が生じ、測定成功率を低下させる可能性があるため、さらに改良の余地がある。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、流出試料が接合面に流れ込むことを防止できるバイオセンサカートリッジを提供し、もって、測定成功率の向上を図ることを目的とする。また、その第2の目的は、試料が穿刺針の根元で放射状に拡散しないバイオセンサカートリッジを提供し、もって、測定成功率の向上を図ることを目的とする。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 先端部に穿刺用器具を有する穿針具と受け部材との間に、先端部に試料採取口を開口させたセンサチップを挟持してなるバイオセンサカートリッジであって、
前記穿刺具の穿刺用器具の根元側と前記センサチップの試料採取口側との接合面を覆う位置に試料の浸入を阻止する第1の突壁を突出形成したことを特徴とするバイオセンサカートリッジ。
このバイオセンサカートリッジによれば、穿刺具の穿刺用器具によって、被検体が穿刺されると、その穿刺口から流出する試料が、第1の突壁に当たる。したがって、穿刺具の穿刺用器具の根元側とセンサチップの試料採取口側との接合面に形成される隙間に流入する可能性があった試料が、第1の突壁に塞がれて接合面へ流れ込まなくなる。これにより、限られた量の流出試料が接合面に流れ込んでしまうことによる流出試料の不足が生じず、相当量の試料が試料採取口へ導かれて、試料の採取成功率が高まる。
(2) 前記受け部材と前記センサチップの試料採取口側との接合面を覆う位置に、試料の浸入を阻止する第2の突壁を突出形成したことを特徴とする(1)に記載のバイオセンサカートリッジ。
このバイオセンサカートリッジによれば、穿刺用器具の根元側とセンサチップの試料採取口側との接合面が第1の突壁によって覆われた構成において、さらに、センサチップの試料採取口と受け部材との接合面が第2の突壁によって覆われる。すなわち、穿刺具と受け部材とでセンサチップを挟持した三層構造では、センサチップの表裏に二箇所の接合面が存在する。本構成によれば、その両方が第1の突壁、第2の突壁によって覆われるので、限られた量の流出試料が接合面に流れ込んでしまうことによる無駄が全く生じず、試料の採取成功率がより高まる。
(3) 試料を前記試料採取口に導くための流路を形成する一対の横壁を、前記第1の突壁を挟みこむように突出形成したことを特徴とする(1)又は(2)に記載のバイオセンサカートリッジ。
このバイオセンサカートリッジによれば、穿刺具の穿刺用器具によって、被検体が穿刺されると、その穿刺口から流出する試料が、一対の横壁の間に導入される。したがって、試料が穿刺用器具の根元で被検体の穿孔面に沿って放射状に拡散しなくなる。これにより、流出試料が試料採取口へ入り易くなり、試料の採取成功率が高まる。
(4) 前記穿刺用器具を挿通させるとともに圧縮時に前記穿刺用器具を突出させる弾性体を、前記穿刺具及び前記受け部材の先端部に装着したことを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載のバイオセンサカートリッジ。
このバイオセンサカートリッジによれば、弾性体が非圧縮時には穿刺用器具が弾性体内に収容される一方、弾性体が圧縮されると、その外表面から穿刺用器具の先端が突出され、被検体へ穿刺が可能となる。したがって、使用時にのみ穿刺用器具が突出され、非穿刺時には誤って使用者を傷付けないように穿刺用器具が弾性体によって保護される。また、被検体の穿孔部位に、穿刺用器具の突出していない弾性体を当接することで、穿刺口の位置決めを容易にすることができる。さらに、弾性体の外表面を被検体に密着させることで、弾性体の穿刺用器具挿通孔を介し、穿刺口から流出する試料を試料採取口へ導入し易くできる。これによっても、試料の採取成功率が高まる。
本発明に係るバイオセンサカートリッジによれば、先端部に穿刺用器具を有する穿刺具と受け部材との間に、先端部に試料採取口を開口させたセンサチップを挟持してなるバイオセンサカートリッジにおいて、穿刺具とセンサチップとの先端部の接合面を覆う位置に、試料の浸入を阻止する第1の突壁を突出形成したので、穿刺用器具によって穿刺した後、穿刺口から流出する試料が、第1の突壁に当たることで、穿刺具とセンサチップとの接合面に形成される隙間に試料が流れ込む虞がなくなる。この結果、限られた量の流出試料が接合面に流れ込んでしまうことによる流出試料の不足が生じず、相当量の試料が試料採取口へ導かれて流れ込み易くなる。この結果、測定成功率を向上させることができる。
以下、本発明に係るバイオセンサカートリッジの好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は第1の実施の形態に係るバイオセンサカートリッジの斜視図、図2は図1に示したバイオセンサカートリッジの正面図、図3は図2の要部側面図である。なお、図8〜図10に示した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。
本実施の形態によるバイオセンサカートリッジ100は、不図示の測定装置(ホルダ)に装填され、先端部に突出させた穿刺具31の穿刺用器具針11を被検体に穿刺して採取試料(例えば血液)を測定可能とする。このバイオセンサカートリッジ100は、上記の血糖測定等に好適に用いることができる。
バイオセンサカートリッジ100は、穿刺用器具針11を先端部(前端部)の略中央部に突出させた穿刺具31と、この穿刺具31に一体的に取り付けられ試料を吸引する試料採取口25を穿刺用器具11の根元33に近接して開口させたセンサチップ7と、このセンサチップ7を穿刺具31で挟持する受け部材35とを有して構成されている。穿刺用器具11としては、例えば注射器のような中空の針の他、中実なランセット針やカニューレ等が挙げられる。
穿刺具31は、合成樹脂材料からなる略半円柱形状の穿刺具本体9の軸線方向前端に、穿刺用器具11を軸線方向に突出してなる。また、受け部材35は、合成樹脂材料からなり、穿刺具31とで略円柱体を構成するような略半円柱形状に形成される。これら穿刺具31と受け部材35の双方の対向面は図8に示したように受け部材35に形成された空気抜き穴5aを除いて略平坦面13で形成され、この平坦面13同士によってセンサチップ7が挟持され、略円柱形状となるバイオセンサカートリッジ100を形成する。
センサチップ7は、互いに対向する2枚の基板15,17と、この基板15,17に挟装されるスペーサ層37とを積層してなる。2枚の基板15,17の少なくとも1枚の基板17のスペーサ層側の表面には検知用電極19,21が設けられており、検知用電極19,21の先端部は互いに対向する方向へL宇状に曲げられて離間されている(図8参照)。センサチップ7には、2つの検知用電極19,21が対向している部分にかけて、2枚の基板15,17及びスペーサ層37の切欠きにより中空反応部23(図8参照)が形成されている。この中空反応部23の先端に、穿刺して採取した試料としての血液を導入する試料採取口25が設けられている。
検知用電極19,21は、中空反応部23において露出しており、中空反応部23における検知用電極19,21の直上或いは近傍に、例えば酵素とメディエータを固定化し血液中のグルコースと反応して電流を発生する試薬が設けられている。つまり、中空反応部23は、試料採取口25から採取入された例えば血液等の試料が、試薬と生化学反応する部分となる。
基板15,17及びスペーサ層37の材質としては、絶縁性材料のフィルムが選ばれ、絶縁性材料としては、セラミックス、ガラス、紙、生分解性材料(例えば、ポリ乳酸微生物生産ポリエステル等)、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化樹脂、UV硬化樹脂等のプラスチック材料を例示することができる。機械的強度、柔軟性、及びチップの作製や加工の容易さ等から、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチック材料が好ましい。代表的なPET樹脂としては、メリネックスやテトロン(以上、商品名、帝人デュポンフィルム株式会杜製)、ルミラー(商品名、東レ株式会杜製)等が挙げられる。
試薬としては、例えばグルコースオキシダーゼ(GOD)が挙げられる。また、検体の採血負担を考慮すると、中空反応部23の容積は1μL(マイクロリットル)以下が好ましく、特に300nL(ナノリットル)以下であることが好ましい。このような微小な中空反応部23であると、穿刺具31の直径は小さくても検体の充分な血液量が採取可能となる。また、穿刺用器具11は、直径が1000μm以下であることが好ましい。
穿針具31の前端部に突出させた穿刺用器具11の両側位置には一対の平行な横壁41,43が穿刺具31に一体成形され、センサチップ7を上下に横断するように下方へ延びて受け部材35の前端面39上に張り出すようにして起立している。横壁41,43は、側面視四角形の小片状で形成され、先端下部が角部の除去された円弧状の面取り部(R部)45となっている。上記の試料採取口25は、この一対の横壁41,43の間で開口されている。すなわち、一対の横壁41,43は、その離間空間によって、試料を試料採取口25に導くための流路51を形成している。
なお、一対の横壁41,43は受け部材35に一体成形された構成とすることもできる。
横壁41,43の上部には双方に連なって架けられた断面三角形の第1の突壁47が形成され、第1の突壁47は横壁41,43と一体成形される。第1の突壁47は、横壁41,43の前方突出長より短く突出され、且つ穿刺用器具11から試料採取口25の直上に至って傾斜面とされた上下方向(図2の上下方向)の幅を有している。第1の突壁47は、受け部材35が穿刺具31とでセンサチップ7を挟持した組立状態で、穿刺具31の穿刺用器具11の根元側とセンサチップ7の試料採取口25側との接合面49を覆う位置に配置される。つまり、第1の突壁47は、接合面49への試料の浸入を阻止するとともに、穿刺用器具11を伝って流れた試料を、その傾斜面で流下させて試料採取口25に導く。
なお、第1の突壁47の形状は、上記の傾斜面を有した三角形状に限らず、図4に示すように、断面四角形の突壁47a(a)や凸湾曲面を有する円弧形状の突壁47b(b)や凹湾曲面を有する円弧形状の突壁47c(c)等とすることもできる。
また、上記の実施の形態では、横壁41,43は、穿針具31に一体成形されているとしたが、受け部材35に一体成形された構成とすることもできる。
次に、このように構成されたバイオセンサカートリッジ100の作用を説明する。
バイオセンサカートリッジ100は、不図示の測定装置に装填されて、穿刺ボタンの操作によって測定装置より突出される。バイオセンサカートリッジ100は、被検体と接触した際、穿刺の押圧により、穿刺用器具11が測定装置の穿刺開口より突出して被検体を穿刺する。その後、測定装置に設けられた付勢手段の復元力により若干後退されることで、穿刺用器具11が被検体から抜かれる。
穿刺用器具11によって、被検体が穿刺されると、その穿刺口から流出する試料が、第1の突壁47に当たる。したがって、従来、穿刺具31とセンサチップ7との接合面49に形成される隙間に流入する可能性があった試料が、第1の突壁47に塞がれて接合面49へ流れ込まなくなる。これにより、限られた量の流出試料が接合面49に流れ込んでしまうことによる流出試料の不足が生じず、相当量の試料が試料採取口25へ導かれて、試料の採取成功率が高まる。しかも、第1の突壁47は、その傾斜面で試料を流下させて試料採取口25へ導くので、試料の採取成功率を一層高めることができる。
また、穿刺具31の穿刺用器具11によって、被検体が穿刺されると、その穿刺口から流出する試料が、一対の横壁41,43の間に導入される。したがって、試料が穿刺用器具11の根元33で被検体の穿孔面に沿って放射状に拡散しなくなる。これにより、流出試料が流路51を介して試料採取口25へ入り易くなり、試料の採取成功率が高まる。
横壁41,43により挟まれる流路51に流入した試料は、センサチップ7の先端に開口する試料採取口25から中空反応部23へと流入する。中空反応部23に流入した試料が試薬と反応すると、電流が発生し、この電流が基板17の検知用電極19,21を介して測定装置の計測手段に入力され、血液中の成分が計測されることとなる。
したがって、上記構成のバイオセンサカートリッジ100によれば、穿刺具31と受け部材35との間にセンサチップ7を挟持してなり、穿刺具31とセンサチップ7との接合面49を覆う位置に、試料の浸入を阻止する第1の突壁47を突出形成したので、穿刺具31によって穿刺した後、穿刺口から流出する試料が、第1の突壁47に当たることで、接合面49に形成される隙間に試料が流れ込まなくなる。この結果、限られた量の流出試料が接合面に流れ込んでしまうことによる流出試料の不足が生じず、相当量の試料が試料採取口25へ導かれて流れ込み易くなる。この結果、測定成功率を向上させることができる。
次に、本発明に係るバイオセンサカートリッジの第2の実施の形態について説明する。
図5は第2の実施の形態に係るバイオセンサカートリッジの正面図、図6は図5の要部側面図である。なお、以下の各実施の形態において図1〜図3に示した部材と同一の部材には同一の符号を付し重複する説明は省略する。
このバイオセンサカートリッジ200は、受け部材55とセンサチップ7との接合面57を覆う先端部の位置に、試料の浸入を阻止する第2の突壁59が突出形成されている。第2の突壁59は、一対の横壁41,43の間に横架されてもよく、又は受け部材55の上端から突出させて形成してもよい。本実施の形態では、受け部材55の上端から上方及び前方へ突出して一体成形されている。
また、本実施の形態では、横壁41,43の上部に起立壁61,61が上方へ向けて延出されている。起立壁61,61は、その間に穿刺用器具11を配置することで、穿刺用器具11を伝って流入した試料を内方に囲み、周囲への放射方向の試料拡散を抑止する。つまり、穿刺用器具11の周囲にも起立壁61,61によって挟まれた流路63が形成されている。
したがって、本実施の形態によるバイオセンサカートリッジ200によれば、穿刺具31とセンサチップ7の試料採取口25側との接合面49が第1の突壁47によって覆われた構成において、さらに、センサチップ7と受け部材55との接合面57が第2の突壁59によって覆われる。すなわち、穿刺具31と受け部材55とでセンサチップ7を挟持した三層構造では、センサチップ7の表裏に二箇所の接合面49,57が存在する。本構成によれば、図6に示すように、その両方が第1の突壁47、第2の突壁59によって覆われるので、限られた量の流出試料Bが接合面49,57に流れ込んでしまうことによる無駄が全く生じず、試料Bの採取成功率をより高めることができる。
なお、第2の突壁59は、第1の実施の形態での第1の突壁47と同様、試料採取口25に向かって傾斜した傾斜面を有する断面三角形とすることができる。これにより、流出試料Bを試料採取口25により良好に導くことができる。
次に、本発明に係るバイオセンサカートリッジの第3の実施の形態について説明する。
図7は第3の実施の形態に係るバイオセンサカートリッジの要部側面図である。
バイオセンサカートリッジ100,200は、穿刺用器具11を挿通させるとともに圧縮時に、穿刺用器具11を外表面71に突出させる略円柱形状の弾性体73を、穿刺具31及び受け部材35(又は55)の先端部に装着することが好ましい。以下、弾性体73がバイオセンサカートリッジ100に装着される場合を例に説明する。
弾性体73は、バイオセンサカートリッジ100の先端部を覆うように被着される。弾性体73の外表面71には凹部75が形成され、凹部75は中央底部に半球形状の膨出部77を形成している。膨出部77の中心には弾性体73を貫通する貫通穴79が穿設され、貫通穴79は穿刺具31の穿刺用器具11を挿通させるため、穿刺用器具11の外径より大きく形成されている。弾性体73の軸線方向の寸法は、穿刺用器具11の先端までを確実に覆うことができる長さとなっている。つまり、膨出部77の開口77a内に、穿刺用器具11の先端が配置されている。
弾性体73は、外表面71の周壁部81が、軸線方向の圧縮力によって潰れるように変形する。また、同様の圧縮力が作用した際に、膨出部77も凹部75の底面83近傍まで潰れるように変形する。すなわち、この圧縮力が作用することにより、穿刺用器具11が弾性体73の外表面71から相対的に突出されることとなる。この圧縮力は、上記した測定装置によって付与される被検体への押圧力によるものとすることができる。
弾性体73の材質としては、弾性を有するものであれば特に限定されないが、シリコーン、ウレタン、アクリル、エチレン、スチレン等のポリマー単体若しくは共重合したポリマーからなるゴム若しくはスポンジ、ポリエチレン、及びポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン及びパーフルオロアルコキシエチレンとポリフルオロエチレンの共重合体であるPFA等のフッ素樹脂などを利用できる。ゴム弾性体については、中実であっても良いし、中空であっても良い。
また、バイオセンサカートリッジ100の先端部の形状は、弾性体73の接着面の形状に対応しているものであり、先端部が平坦面となっていることが好ましい。例えば、バイオセンサカートリッジ100の断面形状が円形状である場合には、バイオセンサカートリッジ100の先端部外周に突起85を設けて、弾性体73の後端周壁の装着穴87に係止可能な構造とすることが好ましい。
このような構成においては、先端部に設けられている弾性体73とバイオセンサカートリッジ100との接触面89が、同一形状に形成できるので、弾性体73を密着させて取り付けることができ、弾性体73に圧縮力が作用した際に、外れたり、ずれたりするのを防止することができる。これに加え、弾性体73とバイオセンサカートリッジ100との接触面89における密着性を高めることができるので、毛管現象による試料の流失も防止することが可能となる。
また、弾性体73の被検体に接する面である外表面71は、粘着剤でコーティングされるか、又は粘着性を有するシリコーン、シリコーンのゲル等の材料で構成されていることが望ましい。これにより、弾性体73と被検体との密着性を向上させることができる。また、貫通穴79の内周面は、親水性の材料を用いるか、若しくは少なくとも内周面を親水処理することが望ましい。また、弾性体73は、バイオセンサカートリッジ100と共に測定装置の装填室に装填されるので、スムーズな移動が可能となる円滑な外周面73aで形成されることが好ましい。
本実施の形態によれば、弾性体73の非圧縮時には穿刺用器具11が弾性体73内に収容される一方、外表面71を押圧する方向に弾性体73が圧縮されると、その外表面71から穿刺用器具11の先端が突出され、被検体へ穿刺が可能となる。これにより、使用時にのみ穿刺用器具11が突出され、非穿刺時には誤って使用者を傷付けないように穿刺用器具11が弾性体73によって保護される。また、被検体の穿孔部位に、穿刺用器具11の突出していない弾性体73を当接することで、穿刺口の位置決めを容易にすることができる。さらに、弾性体73の外表面71を被検体に密着させることで、弾性体73の穿刺用器具挿通孔(貫通穴79)を介し、穿刺口から流出する試料を試料採取口25へ導入し易くできる。これによっても、試料の採取成功率を高めることができる。
第1の実施の形態に係るバイオセンサカートリッジの斜視図である。 図1に示したバイオセンサカートリッジの正面図である。 図2の要部側面図である。 (a)〜(c)は第1の突壁の各変更例を示す側面図である。 第2の実施の形態に係るバイオセンサカートリッジの正面図である。 図5の要部側面図である。 第3の実施の形態に係るバイオセンサカートリッジの要部側面図である。 従来のバイオセンサカートリッジの分解斜視図である。 従来のバイオセンサカートリッジの斜視図である。 図9に示したバイオセンサカートリッジの正面図である。
符号の説明
7 センサチップ
11 穿刺用器具
25 試料採取口
31 穿刺具
33 穿刺用器具の根元
35,55 受け部材
41,43 一対の横壁
47 第1の突壁
49 穿刺具とセンサチップとの接合面
51,63 流路
57 受け部材とセンサチップとの接合面
59 第2の突壁
71 外表面
73 弾性体
100,200 バイオセンサカートリッジ
B 試料

Claims (4)

  1. 先端部に穿刺用器具を有する穿刺具と受け部材との間に、先端部に試料採取口を開口させたセンサチップを挟持してなるバイオセンサカートリッジであって、
    前記穿刺具の穿刺用器具の根元側と前記センサチップの試料採取口側との接合面を覆う位置に試料の浸入を阻止する第1の突壁を突出形成したことを特徴とするバイオセンサカートリッジ。
  2. 前記受け部材と前記センサチップの試料採取口側との接合面を覆う位置に、試料の浸入を阻止する第2の突壁を突出形成したことを特徴とする請求項1に記載のバイオセンサカートリッジ。
  3. 試料を前記試料採取口に導くための流路を形成する一対の横壁を、前記第1の突壁を挟みこむように突出形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のバイオセンサカートリッジ。
  4. 前記穿刺用器具を挿通させるとともに圧縮時に前記穿刺用器具を突出させる弾性体を、前記穿刺具及び前記受け部材の先端部に装着したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のバイオセンサカートリッジ。
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