JP2009022656A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的簡易な構成でフォーカスの段差を調整する。
【解決手段】送信部12は、プローブ10を送信制御することにより超音波の各ビーム方向ごとに複数の送信フォーカス点に対して多段フォーカス送信を行う。受信部14は、各ビーム方向ごとに複数の送信フォーカス点の各々に対応した部分受信信号を得る。ゲイン補正部22は、超音波画像データから抽出される互いに異なる二つの送信フォーカス点の各々に対応したサンプル画像データ同士の比較に基づいてゲイン補正データを生成する。データ記憶部24は、互いに異なる二つの送信フォーカス点に対して予め定められたゲイン差データを記憶する。ゲイン調整部16は、ゲイン差データとゲイン補正データに基づいて、二つの送信フォーカス点に対応した二つの部分受信信号の間のゲイン差を調整して多段受信信号を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波診断装置に関し、特に多段フォーカス送信を行う超音波診断装置に関する。
超音波の各ビーム方向ごとに送信フォーカス点を深さ方向に変化させて多段フォーカス送信を行う超音波診断装置が知られている。多段フォーカス送信を行うことにより、ビーム方向に沿って浅い部分から深い部分に亘って比較的広い範囲で超音波ビームの送信焦点が絞られるため明瞭な超音波画像を得ることが可能になる。
多段フォーカス送信においては、各ビーム方向ごとに複数の送信フォーカス点の各々に対応した部分的な受信信号が得られ、これら部分的な受信信号が加えられて1本のビームに対応した受信信号が形成される。つまり、1本のビームに対応した受信信号が、複数の部分的な受信信号の繋ぎ合わせによって形成される。そのため、その繋ぎ合わせの手法が適切でないと、超音波画像上において繋ぎ合わせの部分に継ぎ目(フォーカスの段差)が目立ち、良好な画像を形成することができない。
このような背景のもと、特許文献1には、フォーカスの段差を低減させる技術が提案されている。つまり、検波処理後のエコー信号の平均レベルに基づいて、互いに異なるフォーカス点に対応したエコー信号同士のレベル差を調整し、継ぎ目が目立たない断層像を形成する技術が記載されている。
特開昭62−53641号公報
ところが、特許文献1に記載された技術では、主にハードウェア処理を多用してエコー信号のレベル差を調整しているため、ハードウェア回路の規模が大きくなることや、既に存在するハードウェア回路の大掛かりな設計変更が必要になるなどの問題があった。
本発明は、このような状況に鑑みて成されたものであり、その目的は、比較的簡易な構成でフォーカスの段差を調整することにある。
上記目的を達成するために、本発明の好適な態様の超音波診断装置は、超音波を送受波するプローブと、プローブを送信制御することにより超音波の各ビーム方向ごとに複数の送信フォーカス点に対して多段フォーカス送信を行う送信部と、プローブを受信制御することにより各ビーム方向ごとに複数の送信フォーカス点の各々に対応した部分受信信号を得る受信部と、各ビーム方向ごとに複数の送信フォーカス点に対応した複数の部分受信信号を合成して多段受信信号を形成する多段合成部と、複数のビーム方向から得られる複数の多段受信信号に基づいて超音波画像データを形成する画像形成部と、を有し、前記多段合成部は、互いに異なる二つの送信フォーカス点に対して予め定められたゲイン差データと、超音波画像データから抽出される当該二つの送信フォーカス点の各々に対応したサンプル画像データ同士の比較に基づいて得られるゲイン補正データと、に基づいて、当該二つの送信フォーカス点に対応した二つの部分受信信号の間のゲイン差を調整して多段受信信号を形成することを特徴とする。
上記態様によれば、超音波画像データから抽出されるサンプル画像データ同士の比較に基づいてゲイン補正データが得られるため、例えばソフトウェア処理により比較的容易にゲイン補正データを得ることができる。また、得られたゲイン補正データと予め定められたゲイン差データとに基づいて、例えば既に存在するゲイン調整機能を利用してゲイン差を調整することにより、大掛かりな設計変更などを必要とせずにフォーカスの段差を調整することが可能になる。
望ましい態様において、前記二つの送信フォーカス点のうちの一方に対応したサンプル領域と他方に対応したサンプル領域からなるサンプル領域ペアを超音波画像データ内に設定し、各サンプル領域ごとにその領域内の複数の画素データからなるサンプル画像データを抽出し、サンプル画像データを構成する複数の画素データに関する統計データに基づいてサンプル画像データ同士を比較することにより、前記ゲイン補正データを生成するゲイン補正部をさらに有することを特徴とする。
望ましい態様において、前記ゲイン補正部は、超音波画像データ内に複数のサンプル領域ペアを設定し、各サンプル領域ペアごとにサンプル画像データ同士を比較して比較データを生成し、複数のサンプル領域ペアに対応した複数の比較データのうちの特異的な比較データを除外した残りの比較データに基づいて前記ゲイン補正データを生成することを特徴とする。
望ましい態様において、前記ゲイン補正部は、超音波画像データ内の前記二つの送信フォーカス点に対応した画像データ領域同士の境界に沿って前記複数のサンプル領域ペアを設定することを特徴とする。
望ましい態様において、複数の既定フォーカス点に含まれる互いに異なる二つの既定フォーカス点の全ての組み合わせに対して設定されたゲイン差データを記憶するデータ記憶部をさらに有し、前記送信部は、複数の既定フォーカス点のうちから選択された複数の送信フォーカス点に対して多段フォーカス送信を行い、前記多段合成部は、選択された複数の送信フォーカス点に含まれる互いに異なる二つの送信フォーカス点に対応したゲイン差データをデータ記憶部から取得することを特徴とする。
望ましい態様において、前記多段合成部は、互いに異なる二つの送信フォーカス点に対応した二つの部分受信信号のうちの一方に対し、ゲイン差データに対応したゲイン値とゲイン補正データに対応したゲイン値とを加算した加算ゲイン値に応じてゲイン調整を行うことにより、当該二つの部分受信信号の間のゲイン差を調整することを特徴とする。
本発明により、比較的簡易な構成でフォーカスの段差を調整することが可能になる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明に係る超音波診断装置の好適な実施形態が示されており、図1はその全体構成を示す機能ブロック図である。プローブ10は、例えば生体内組織などに対して超音波を送受波する超音波探触子である。プローブ10は、送信部12により送信制御されて受信部14により受信制御される。
送信部12は、プローブ10が備える図示しない複数の振動素子の各々に対して送信信号を出力する。そして、各振動素子に対する送信信号の出力タイミングなどを適宜制御することにより、プローブ10から特定の方向に向けられた超音波ビームを形成し、さらにその超音波ビームを二次元平面内に亘ってあるいは三次元空間内に亘って走査させる。
本実施形態においては、各超音波ビームごとに送信フォーカス点を深さ方向に変化させて多段フォーカス送信を行う。つまり、送信部12は、プローブ10を送信制御することにより各超音波ビームごとに複数の送信フォーカス点の各々に対して送信を行う。
受信部14は、プローブ10を受信制御することにより、プローブ10が備える複数の振動素子の各々から受信信号を収集して整相加算処理などを行い、プローブ10から特定の方向に向けられた各超音波ビームに対応した受信ビーム信号を形成する。必要に応じて受信部14において受信ビーム信号に対して検波処理などが施される。
先に説明したように、本実施形態においては多段フォーカス送信が行われる。そのため、受信部14は、各超音波ビームごとに複数の送信フォーカス点の各々に対応した部分受信信号を得る。例えば、送信フォーカス点Aと送信フォーカス点Bの二点に対して多段フォーカス送信が行われた場合、受信部14は、各超音波ビームごとに送信フォーカス点Aに対応した部分受信信号Aと送信フォーカス点Bに対応した部分受信信号Bを形成する。つまり、受信部14は、各超音波ビームごとに、多段フォーカス送信の段数に応じた数の部分受信信号を形成する。
受信部14において各超音波ビームごとに形成された複数の部分受信信号は、ゲイン調整部16においてゲイン調整されてから、受信信号合成部18において合成され、各超音波ビームごとに1本の多段受信信号が形成される。
図2は、部分受信信号の合成を説明するための図であり、図2には、横軸を時間軸として縦軸に信号レベルを示した部分受信信号のグラフが示されている。図2に示す部分受信信号Aと部分受信信号Bは、同一の超音波ビーム(同一ビーム方向)に沿って得られる互いに異なる深さの送信フォーカス点に対応した受信信号である。例えば、送信フォーカス点Aと送信フォーカス点Bの二点に対して多段フォーカス送信が行われた場合、各超音波ビームごとに送信フォーカス点Aに対応した部分受信信号Aと送信フォーカス点Bに対応した部分受信信号Bが得られる。
横軸の時間軸は、超音波ビームの深さ方向に対応している。つまり、部分受信信号Aは比較的浅い位置に設定された送信フォーカス点Aに対応しており、部分受信信号Bは比較的深い位置に設定された送信フォーカス点Bに対応している。これらの部分受信信号を合成することにより、各超音波ビームの深さ方向に沿って浅い部分から深い部分に亘って比較的広い範囲で送信焦点が絞られた状態で、各超音波ビームごとに1本の受信ビーム信号(多段受信信号)を得ることができる。
部分受信信号同士の合成、つまり図2に示す部分受信信号Aと部分受信信号Bの合成は、図2において一点鎖線で示される深さ(時間)においてこれらの部分受信信号を繋ぎ合わせることによって実現される。但し、部分受信信号Aと部分受信信号Bは、互いに異なる送信フォーカス点に対応しているため、各部分受信信号の全体的な信号レベルが部分受信信号同士でずれてしまう場合がある。例えば、図2に示すように、部分受信信号Bの全体的な信号レベルが部分受信信号Aよりも大きくなる場合がある。この状態で単純に部分受信信号Aと部分受信信号Bを繋ぎ合わせると、繋ぎ合わせ部分つまり図2の一点鎖線の部分で信号レベルに段差が生じてしまう。この段差が生じたままの状態で超音波画像を形成すると、超音波画像内にも段差が発生してしまう。そのため、部分受信信号Aと部分受信信号Bとの間の信号レベルの差を調整してから、これらの部分受信信号を繋ぎ合わせることが望ましい。
図1に戻り、上記のような事情から、受信部14において各超音波ビームごとに形成された複数の部分受信信号は、ゲイン調整部16においてゲイン調整されてから、受信信号合成部18において合成される。こうして、受信信号合成部18において各超音波ビームごとに1本の受信ビーム信号(多段受信信号)が形成されると、超音波画像形成部20は、複数の超音波ビームから得られる複数の受信ビーム信号に基づいて超音波画像データを形成し、その超音波画像データに対応した超音波画像が表示部26に表示される。超音波画像は、例えば、Bモード断層画像、三次元画像などの既知の超音波画像のうちのいずれでもよい。
本実施形態において、ゲイン調整部16は、ゲイン差データとゲイン補正データを利用して二つの部分受信信号の間のゲイン差を調整する。ゲイン差データは、互いに異なる二つの送信フォーカス点に対して予め定められたデータであり、データ記憶部24に記憶されている。また、ゲイン補正データは、超音波画像データから抽出される二つの送信フォーカス点の各々に対応したサンプル画像データ同士の比較に基づいて得られる補正データであり、ゲイン補正部22によって生成される。そこで、以下において、ゲイン調整部16において利用されるゲイン差データとゲイン補正データについて説明する。なお、以下の説明において、図1に示した部分(構成)については図1の符号を利用する。
まず、ゲイン調整部16において利用されるゲイン差データは、データ記憶部24に記憶されている。データ記憶部24には、複数の既定フォーカス点に含まれる互いに異なる二つの既定フォーカス点の全ての組み合わせに対して設定されたゲイン差データが予め記憶されている。
図3は、複数の既定フォーカス点を説明するための図であり、図3には超音波画像40が示されている。既定フォーカス点は、送信フォーカス点として選択できるように予め設定されているフォーカス点であり、本実施形態では、例えばF1からF16までの16点の既定フォーカス点が設定されている。つまり、図3に示すように、超音波画像40の深さ方向(超音波ビームの深さ方向)に沿って、浅い方から順にF1,F2,F3,・・・,F16の位置(深さ)に既定フォーカス点が設定されている。
そして、既定フォーカス点F1〜F16のうちから送信フォーカス点として利用されるフォーカス点が選択される。例えばユーザ操作などに応じて、既定フォーカス点F6,F14が選択されると、これら二点のフォーカス点を送信フォーカス点として送信部12が多段フォーカス送信を実行する。もちろん、既定フォーカス点F6,F14以外のフォーカス点が選択されてもよいし、送信フォーカス点として二点以上のフォーカス点が選択されてもよい。
本実施形態においては、複数の既定フォーカス点に含まれる互いに異なる二つの既定フォーカス点の全ての組み合わせに対してゲイン差データが予め設定されている。
図4は、ゲイン差データを説明するための図である。ゲイン差データは、部分受信信号同士を合成する際に部分受信信号同士の信号レベルの段差を調整するために利用される。ゲイン差データは、複数の既定フォーカス点に含まれる互いに異なる二つの既定フォーカス点の全ての組み合わせに対して設定されている。
図4は、図3に示した既定フォーカス点F1〜F16に関するゲイン差データを示している。つまり、既定フォーカス点F1〜F16から選択される二つの既定フォーカス点の各組み合わせに対してゲイン差が設定されている。例えば、既定フォーカス点F1とF2の組み合わせに対してゲイン差として6(dB)が設定されており、既定フォーカス点F1とF3の組み合わせに対してゲイン差として5(dB)が設定されている。
図4においては、途中が図示省略されているものの、既定フォーカス点F1とF2の組み合わせから、既定フォーカス点F15とF16の組み合わせまでの、全ての組み合わせに対して各組み合わせごとにゲイン差が設定されている。
図4に示すゲイン差データは、データ記憶部24に記憶されている。ゲイン調整部16は、二つの部分受信信号同士のゲイン差(信号レベル差)を調整する際に、その二つの部分受信信号に対応した二つのフォーカス点の組み合わせに関するゲイン差データをデータ記憶部24から読み出して利用する。
そこで、ゲイン調整部16におけるゲイン差データを利用したゲイン調整の具体例を説明する。なお、受信信号のゲイン調整には、多段フォーカス送信におけるフォーカス点間のゲイン調整(フォーカスゲイン)の他に、ユーザが操作パネルなどを介して行う画像全体に対するゲイン調整や、装置内の信号処理として実施される超音波ビームの深さに応じたゲイン調整(STCあるいはTGCなどを呼ばれる)や、超音波ビーム間のゲイン調整(アングルゲインなどと呼ばれる)なども存在する。そこで、フォーカスゲイン以外のゲイン調整によるゲイン値(例えばフォーカスゲイン以外のゲイン調整の合計値)を例えば60dBとして説明する。
既定フォーカス点F2,F5,F10の三点を送信フォーカス点として採用した場合のフォーカス点間のゲイン調整を考える。なお、データ記憶部24に記憶されたゲイン差データから、既定フォーカス点の組み合わせF2−F5のゲイン差が5dB、F5−F10のゲイン差が12dBであるとする。この場合、フォーカス点F2に対応した部分受信信号に対するゲイン値(F2のゲイン値)と、フォーカス点F5に対応した部分受信信号に対するゲイン値(F5のゲイン値)と、フォーカス点F10に対応した部分受信信号に対するゲイン値(F10のゲイン値)は、それぞれ次式のようになる。
Figure 2009022656
つまり、まず、F2のゲイン値には、フォーカスゲイン以外のゲイン調整によるゲイン値である60dBのみが反映される。次に、F5のゲイン値には、F2のゲイン値に加えてF2−F5のゲイン差である5dBが反映される。さらに、F10のゲイン値には、F5のゲイン値に加えてF5−F10のゲイン差である12dBが反映される。このように、差分データであるゲイン差データを積み重ねて加算することにより、F2から順に、つまり浅いフォーカス点から順にゲイン値を算出することができる。
さらに、本実施形態では、予めデータ記憶部24に記憶されたゲイン差データに加え、ゲイン補正部22によって生成されるゲイン補正データを利用して部分受信信号の間のゲイン差が調整される。そこで、次に、ゲイン補正部22によって生成されるゲイン補正データについて説明する。
ゲイン補正部22は、超音波画像形成部20で形成される超音波画像(画像データ)内において、各送信フォーカス点に対応した画像領域に対してサンプル領域を設定し、そのサンプル領域内の複数の画素データに基づいてゲイン補正データを生成する。
図5は、ゲイン補正部22におけるゲイン補正データの生成方法を説明するための図である。図5に示す超音波画像40は、送信フォーカス点Aと送信フォーカス点Bの二段の送信フォーカス点に対して多段フォーカス送信して得られる画像であり、送信フォーカス点Aに対応した画像領域Aと、送信フォーカス点Bに対応した画像領域Bを含んでいる。なお、画像領域Aと画像領域Bとの間に示される円弧状の一点鎖線は、これらの領域の境界を示している。この境界は、実際の装置において超音波画像40内に表示させなくてもよい。
ゲイン補正部22は、図5に示すように、超音波画像40内にサンプル領域42A,42Bを設定する。サンプル領域42Aは画像領域A内に設定される。一方、サンプル領域42Bは画像領域B内に設定される。あるサンプル領域42Aと、境界を挟んでそのサンプル領域42Aの真下に存在するサンプル領域42Bは、互いに一組のサンプル領域ペアを形成している。そして、図5に示す例では、そのサンプル領域ペアが、一点鎖線で示す円弧状の境界に沿って9つだけ並べられている。
ゲイン補正部22は、各サンプル領域ペアごとにサンプル領域同士を比較する。例えば、あるサンプル領域42A内の複数の画素データ(例えば、縦10画素×横10画素=100画素分の画素データ)に関する画素値の平均値と、そのサンプル領域42Aに対応したサンプル領域42B内の複数の画素データに関する画素値の平均値を比較し、平均値同士の差分(平均値差分)を算出する。平均値差分は、各サンプル領域ペアごとに、9つ全てのサンプル領域ペアについて算出される。
そして、ゲイン補正部22は、算出された9つの平均値差分のうち、値が大きい上位2つの平均値差分と、値が小さい下位2つの平均値差分を除去した、残り5つの平均値差分の平均値を算出する。こうして、最終的に算出された平均値(最終平均値)を画像領域Aと画像領域Bとの間のフォーカスゲインの差とみなして、最終平均値に対応したゲイン補正データを生成する。例えば、最終平均値がゼロに近づくようにフォードバック調整するためのゲイン補正データを生成してゲイン調整部16へ出力する。
なお、サンプル領域ペアの数は9以外であってもよい。また、サンプル領域ペアは、通常は関心となる部位が画像の中心付近に存在することを考慮して、画像の中心付近に設定されることが望ましい。さらに、サンプル領域同士の比較においては、平均値に換えて、サンプル領域内の複数の画素データに関する画素値のヒストグラムを生成し、サンプル領域同士のヒストグラムを比較してもよい。
図5においては、二段の送信フォーカス点に対応した二つの画像領域Aと画像領域Bの例を示したが、三段あるいはそれ以上の段数の多段フォーカス送信の場合には、その段数に応じた数の画像領域が形成されるため、隣接する画像領域同士の境界が複数となる。その場合には、各境界に沿って複数のサンプル領域ペアが設定され、各境界ごとにゲイン補正データが生成される。
例えば、前述した例に従って、既定フォーカス点F2,F5,F10の三点を送信フォーカス点として採用した場合のフォーカス点間のゲイン調整を考える。この場合には、まず、数1に示したゲイン値を利用してゲイン調整を行ってから、受信信号合成部18において各超音波ビームごとに1本の受信ビーム信号(多段受信信号)を形成し、その受信ビーム信号に基づいて超音波画像形成部20において超音波画像40を形成する。
ゲイン補正部22は、形成された超音波画像40内において、フォーカス点F2に対応した画像領域とフォーカス点F5に対応した画像領域との境界に沿って複数のサンプル領域ペアを設定し、フォーカス点F2とフォーカス点F5の間のゲイン補正データを生成する。同様に、ゲイン補正部22は、形成された超音波画像40内において、フォーカス点F5に対応した画像領域とフォーカス点F10に対応した画像領域との境界に沿って複数のサンプル領域ペアを設定し、フォーカス点F5とフォーカス点F10の間のゲイン補正データを生成する。生成されたゲイン補正データは、ゲイン調整部16へ出力される。
例えば、フォーカス点F2とF5の間のゲイン補正データが2dB、フォーカス点F5とF10の間のゲイン補正データが3dBであると、補正後のF2のゲイン値とF5のゲイン値とF10のゲイン値は、それぞれ次式のようになる。
Figure 2009022656
数1と数2との比較から分かるように、F2のゲイン値には補正が行われず、F5のゲイン値には、F2とF5の間のゲイン補正データである2dBが反映される。さらに、F10のゲイン値には、F5の補正後のゲイン値に加え、F5とF10の間のゲイン補正データである3dBが反映される。
以上のようにして、ゲイン調整部16において、ゲイン補正データを加味してゲイン調整が行われる。なお、ゲイン補正データを加味してゲイン調整を行ってから形成される超音波画像に基づいて、さらにゲイン補正部22においてゲイン補正データが生成されてもよい。つまり、ゲイン調整部16と受信信号合成部18と超音波画像形成部20とゲイン補正部22によってフィードバックループを形成し、フィードバック制御によりゲイン調整を行うようにしてもよい。
なお、フィードバック制御を行う場合には、例えば、ゲイン補正データが所定閾値よりも小さくなった時点でフィードバック制御を終了させてもよいし、ユーザ操作に応じてユーザの指示に従って終了させてもよい。もちろん、フィードバック制御の開始と終了の両指示をユーザが行うようにしてもよい。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上述した実施形態は、あらゆる点で単なる例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。本発明は、その本質を逸脱しない範囲で各種の変形形態を包含する。
本発明に係る超音波診断装置の全体構成を示す機能ブロック図である。 部分受信信号の合成を説明するための図である。 複数の既定フォーカス点を説明するための図である。 ゲイン差データを説明するための図である。 ゲイン補正データの生成方法を説明するための図である。
符号の説明
10 プローブ、12 送信部、14 受信部、16 ゲイン調整部、18 受信信号合成部、20 超音波画像形成部、22 ゲイン補正部、24 データ記憶部。

Claims (6)

  1. 超音波を送受波するプローブと、
    プローブを送信制御することにより超音波の各ビーム方向ごとに複数の送信フォーカス点に対して多段フォーカス送信を行う送信部と、
    プローブを受信制御することにより各ビーム方向ごとに複数の送信フォーカス点の各々に対応した部分受信信号を得る受信部と、
    各ビーム方向ごとに複数の送信フォーカス点に対応した複数の部分受信信号を合成して多段受信信号を形成する多段合成部と、
    複数のビーム方向から得られる複数の多段受信信号に基づいて超音波画像データを形成する画像形成部と、
    を有し、
    前記多段合成部は、互いに異なる二つの送信フォーカス点に対して予め定められたゲイン差データと、超音波画像データから抽出される当該二つの送信フォーカス点の各々に対応したサンプル画像データ同士の比較に基づいて得られるゲイン補正データと、に基づいて、当該二つの送信フォーカス点に対応した二つの部分受信信号の間のゲイン差を調整して多段受信信号を形成する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 請求項1に記載の超音波診断装置において、
    前記二つの送信フォーカス点のうちの一方に対応したサンプル領域と他方に対応したサンプル領域からなるサンプル領域ペアを超音波画像データ内に設定し、各サンプル領域ごとにその領域内の複数の画素データからなるサンプル画像データを抽出し、サンプル画像データを構成する複数の画素データに関する統計データに基づいてサンプル画像データ同士を比較することにより、前記ゲイン補正データを生成するゲイン補正部、
    をさらに有する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  3. 請求項2に記載の超音波診断装置において、
    前記ゲイン補正部は、超音波画像データ内に複数のサンプル領域ペアを設定し、各サンプル領域ペアごとにサンプル画像データ同士を比較して比較データを生成し、複数のサンプル領域ペアに対応した複数の比較データのうちの特異的な比較データを除外した残りの比較データに基づいて前記ゲイン補正データを生成する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  4. 請求項3に記載の超音波診断装置において、
    前記ゲイン補正部は、超音波画像データ内の前記二つの送信フォーカス点に対応した画像データ領域同士の境界に沿って前記複数のサンプル領域ペアを設定する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  5. 請求項4に記載の超音波診断装置において、
    複数の既定フォーカス点に含まれる互いに異なる二つの既定フォーカス点の全ての組み合わせに対して設定されたゲイン差データを記憶するデータ記憶部をさらに有し、
    前記送信部は、複数の既定フォーカス点のうちから選択された複数の送信フォーカス点に対して多段フォーカス送信を行い、
    前記多段合成部は、選択された複数の送信フォーカス点に含まれる互いに異なる二つの送信フォーカス点に対応したゲイン差データをデータ記憶部から取得する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  6. 請求項5に記載の超音波診断装置において、
    前記多段合成部は、互いに異なる二つの送信フォーカス点に対応した二つの部分受信信号のうちの一方に対し、ゲイン差データに対応したゲイン値とゲイン補正データに対応したゲイン値とを加算した加算ゲイン値に応じてゲイン調整を行うことにより、当該二つの部分受信信号の間のゲイン差を調整する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
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