JP2009020139A - 偏光変換素子および液晶プロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】可視光波長域の略全帯域に対応することができるとともに、歩留まりの低下、製造コストおよび材料コストが嵩むなどの不具合を防ぐことができる偏光変換素子およびそれを用いた液晶プロジェクタを提供する。
【解決手段】偏光変換素子1は、入射した光を二種類の偏光光に分離するための偏光分離素子2と、偏光分離素子2の光射出面に選択的に配置された多数の位相差部3bを有する位相差板3とを備えている。偏光分離素子2は、光入射面および光射出面に45°角度を成す複数の界面で順次貼り合わされた柱状のガラス材2aと、複数の界面に交互に設けられた偏光分離膜2bおよび反射膜2cとを含み構成される。位相差板3は、光学軸を平面内に有し、厚みが25μm〜31μmの1/2λ位相差機能を有する単板の水晶より構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、偏光変換素子およびそれを用いた液晶プロジェクタに関する。
画像を投写表示する液晶プロジェクタは、電気光学装置を用いて、照明光学系から射出された照明光を画像情報(画像信号)に応じて変調し、変調された光線束をスクリーン上に投写して画像が表示される。このような液晶プロジェクタによって表示される画像は、均一で明るいことが好ましく、これに用いられる照明光学系の光の利用効率が高いことが望まれる。
照明光学系には、一般的に、光の利用効率を向上させる観点から、光源から射出された非偏光な光(白色光)を複数の中間光線束に分割するインテグレータ光学系と、分割された複数の中間光線束を1種類の直線偏光光に変換するための偏光変換素子などが使用されている。
図9は、従来の偏光変換素子を説明するための模式図であり、(a)は偏光変換素子の斜視図、(b)は(a)を+z方向から見た偏光変換素子の平面図である。
図9(a)および図9(b)において、偏光変換素子50は、入射した光を二種類の偏光光に分離するための偏光分離素子(PBS)51と、偏光分離素子51の光射出面側に選択的に配置され、二種類の偏光光の一方を他方の偏光光に変換するための位相差板としての1/2λ位相差板52とを備えている。なお、偏光変換素子50に入射する光は、その主光線(中心軸)が、組み込まれて用いられる液晶プロジェクタにおける照明光学系のシステム光軸100aに略平行に入射する。
偏光分離素子51は、システム光軸100aに直交する光入射面と、光入射面に略平行な光射出面と、光入射面および光射出面と所定の角度を成す複数の界面で順次貼り合わされた複数の透光性基板としてのガラス材51aと、複数の界面に交互に設けられた複数の偏光分離膜51b(図中に実線で示す)および反射膜51c(図中に破線で示す)とを備えている。
複数の界面の光入射面(光射出面)との所定の角度は、一般的に45°であり、ガラス材51aは、x−y軸方向において略平行四辺形の断面形状を有しz軸方向に延伸する柱状を成している。
偏光分離膜51bは誘電体多層膜で形成され、入射した光線束(s偏光光+p偏光光)を、s偏光の部分光線束(s偏光光)とp偏光の部分光線束(p偏光光)とに分離して、s偏光光を反射し、p偏光光を透過する機能を有する。一方、反射膜51cは誘電体多層膜または金属膜で形成され、反射膜51cに入射したs偏光光を反射する機能を有する。
λ/2位相差板52は、ストライプ状に配列して設けられた位相差層52aと開口層52bとによって構成されている。位相差層52aは、ガラス材51aに形成された偏光分離膜51bを透過したp偏光光が入射する光射出面側の面に配置され、入射するp偏光光を、偏光方向が直交するs偏光光に変換する機能を有している。一方、開口層52bは、反射膜51cで反射されて入射するs偏光光をそのまま透過する機能を有している。
このように機能するλ/2位相差板52は、ポリビニルアルコール(PVA)フィルムなどよりなる位相差層52aをトリアセチルセルロース(TAC)フィルムで挟み込んだ形態の位相差フィルムである。したがって、開口層52bは、TACフィルムにより構成されている。
なお、偏光変換素子50は、偏光変換素子50に入射する光が偏光分離膜51bのみに入射し、反射膜51cには入射しないように配列された遮光板60(図9(b)中に二点鎖線で示す)が、光入射面側に配設されて用いられる。
遮光板60としては、アルミニウム板などの遮光性を有する金属板に開口部60aを設けて遮光部60bを形成したものが例示される。その他の例として、ガラス板などの平板状の透明板に、クロムなどの遮光性の膜を遮光部としてストライプ状に形成したものが挙げられる。
このように構成された偏光変換素子50は、図9(b)に示すように、遮光板60の開口部60aより偏光分離素子51のガラス材51aに入射した光(s偏光光+p偏光光)が、偏光分離膜51bにおいてs偏光光とp偏光光の2つの部分光線束に分離される。そして、偏光分離膜51bで分離された一方のs偏光光が、反射膜51cにおいて反射されるとともに、分離された他方のp偏光光が偏光分離膜51bを透過してλ/2位相差板52においてs偏光光に変換される。すなわち、偏光変換素子50において1種類の偏光光に変換されたs偏光光が、偏光変換素子50からシステム光軸100aと略平行方向に射出される。
また、偏光変換素子50は、偏光分離膜51bで分離されて反射膜51cにおいて反射されるs偏光光の光射出面側の面に、λ/2位相差板52の位相差層52aを配置することにより、入射する光(s偏光光+p偏光光)が1種類のp偏光光に変換されて射出することができる偏光変換素子50が得られる。
このように、偏光変換素子50を構成するλ/2位相差板52として、有機材料系の位相差フィルムが用いられた従来の偏光変換素子50は、光源から射出された光が通過することによって、位相差フィルムが黄変したり、発熱したりして、位相差フィルムの光学特性の劣化を招く。すなわち耐熱性および耐光性の信頼性に劣るという問題を有している。こうした問題に対応するために、λ/2位相差板を水晶を用いて構成した偏光変換素子が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−302523号公報
こうした水晶で形成され耐熱性および耐光性の向上が図られた1/2λ位相差板は、液晶プロジェクタなどに用いる際に、可視光波長域(420nm〜680nm)の略全帯域に対応するのが望ましく、その機能を得るとともに、1/2λ位相差板の取り扱いを容易にする目的などから、一般的に板厚の異なる二枚の1/2λ位相差板を光学軸が交差するように貼り合わせた積層位相差板が用いられている。しかしながら、積層位相差板は、製造工程が煩雑化するとともに、歩留まりの低下、製造コストおよび材料コストが嵩むという課題を有している。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る偏光変換素子は、偏光分離素子が、光入射面および前記光入射面に略平行な光射出面に所定の角度を成す複数の界面で順次貼り合わされた複数の透光性基板と、前記複数の界面に交互に設けられた偏光分離膜および反射膜とを有し、前記偏光分離素子の前記光射出面に選択的に配置された位相差板が、1/2λ位相差機能を有する水晶よりなる偏光変換素子であって、前記位相差板が、光学軸を平面内に有し、厚みが25μm〜31μmの単板で構成されたことを特徴とする。
これによれば、光入射面および光射出面に所定の角度を成す複数の界面で順次貼り合わされた複数の透光性基板と、複数の界面に交互に設けられた偏光分離膜および反射膜とを有する偏光分離素子と、その偏光分離素子の光射出面に選択的に配置された位相差板が、1/2λ位相差機能を有する水晶よりなる偏光変換素子において、位相差板が、光学軸を平面内に有し、厚みが25μm〜31μmの単板で構成されることにより、可視光波長域の略全帯域に対応する偏光変換素子を得ることができる。また、位相差板が単板であることにより、可視光波長域の略全帯域に対応するために、板厚の異なる二枚の1/2λ位相差板を貼り合わせた積層位相差板に比べて、製造が容易であるとともに、歩留まりの低下、製造コストおよび材料コストが嵩むなどの不具合を防ぐことができる。
[適用例2]
本適用例に係る液晶プロジェクタは、光源と、前記光源からの光を複数の中間光束に分割する第1のレンズアレイおよび第2のレンズアレイからなるインテグレータ光学系と、上記適用例に係る偏光変換素子と、前記偏光変換素子からの射出光を複数色の光に分離する色分離光学系と、前記色分離光学系により分離された前記複数色の光を画像信号に基づいて変調する複数の変調手段と、前記変調手段により変調された光を合成する合成光学系と、前記合成光学系により合成された光を投写する投写光学系とを有することを特徴とする。
これによれば、光源と、光源からの光を複数の中間光束に分割するインテグレータ光学系と、上記適用例に係る偏光変換素子と、偏光変換素子からの射出光を複数色の光に分離する色分離光学系と、色分離光学系により分離された複数色の光を画像信号に基づいて変調する複数の変調手段と、変調手段により変調された光を合成する合成光学系と、合成光学系により合成された光を投写する投写光学系とを有する液晶プロジェクタは、偏光変換素子を構成する位相差板が、光学軸を平面内に有し、厚みが25μm〜31μmの単板で構成されることにより、光源から射出される光を、可視光波長域の略全帯域に対応する1種類の偏光光に変換して変調手段に射出することができるとともに、液晶プロジェクタの低コスト化に寄与することができる。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る偏光変換素子の構成を模式的に示す斜視図であり、図2は、図1のA−A線における断面図である。
図1および図2において、偏光変換素子1は、入射した光を二種類の偏光光に分離するための偏光分離素子(PBS)2と、偏光分離素子2の一方の面に選択的に配置された多数の位相差部3bを有する位相差板3とを備えている。偏光変換素子1の光入射面は、偏光分離素子2の位相差板3が貼着された面に相対する偏光分離素子2の面である。
この偏光変換素子1は、上記図9に示した一般的な偏光変換素子50を構成する1/2λ位相差板52の基材が、有機材料系の位相差フィルムにより構成されているのに対して、位相差板3が1/2λ位相差機能を有する水晶を用いて形成されていることのみが異なる。したがって、偏光分離素子2の構成、偏光分離素子2の機能(機能動作)および位相差板3の基本機能についての説明は、省略または簡略化する。
偏光分離素子2は、光入射面および光入射面に略平行な光射出面に所定の角度を成す複数の界面で順次貼り合わされた柱状の透光性基板としてのガラス材2a(但し、両側最端部は三角柱形状のガラス材)と、複数の界面に交互に設けられた図1中に実線で示す偏光分離膜2bおよび破線で示す反射膜2cとを含み構成されている。ガラス材2aとしては、BK7などの光学ガラス、白板ガラス、ホウケイ酸ガラス、青板ガラスなどが用いられる。
なお、複数の界面が光入射面および光射出面に成す所定の角度は、例えば、45°である。したがって、各ガラス材2aの断面形状は、略平行四辺形を成している。
偏光分離膜2bは、誘電体多層膜で形成される。誘電体多層膜は、例えば、SiO2よりなる低屈折率層およびMgF2よりなる低屈折率層と、La23とAl23の重量割合が1:3の混合物よりなる中屈折率層とが、所定の順序および光学膜厚で形成された49層よりなる多層膜が例示できる。偏光分離膜2bは、入射する光線束(s偏光光+p偏光光)を、s偏光の部分光線束(s偏光光)とp偏光の部分光線束(p偏光光)とに分離して、s偏光光を反射し、p偏光光を透過する機能を有する。
一方、反射膜2cは、誘電体多層膜または金属膜で形成される。誘電体多層膜は、例えば、SiO2よりなる低屈折率層と、SiO2よりなる高屈折率層とが、所定の順序および光学膜厚で交互に形成された31層よりなる多層膜が例示できる。反射膜2cは、偏光分離膜2bで反射されて入射するs偏光光を光射出面側に向かって反射する機能を有する。
位相差板3は、1/2λ位相差機能を有する水晶(水晶基板)で形成されている。本実施形態における水晶とは、SiO2の単結晶であり、人工水晶または天然水晶のどちらであってもよい。
位相差板3は、矩形状の外形形状を成し、水晶基板の上下方向に貫通する多数(4個)の開口部3aと、偏光分離素子2の貼り合わされた柱状のガラス材2aの両端面側に沿う二つの支持部3cに支持されてストライプ状に形成された多数(5個)の位相差部3bとで構成されている。位相差部3bは、図2に示すように、偏光分離素子2の光射出面のうち、偏光分離膜2bを透過したp偏光光の光射出面だけに配置されている。
位相差板3は、矩形状の領域のうち、二つの支持部3cを除く領域(図1中に幅βで示す範囲内)が、1/2λ位相差機能領域である。すなわち、5個の各位相差部3bが、1/2λ位相差板として機能する。また、図1中に実線の矢印で示すように、光学軸に平行な面が偏光分離素子2の光射出面となるように配置されている。
開口部3aは、入射する直線偏光光をそのまま透過する機能を有している。
一方、各位相差部3bは、偏光分離膜2bを透過して入射するp偏光光(直線偏光光)をs偏光光(直線偏光光)に変換する機能を有する(図9(b)参照)。位相差部3bに入射するp偏光光は、位相差部(水晶)3b中で等しい振幅を有する常光線と異常光線とに別れ、異なる位相速度で水晶中を進み、入射するp偏光光の電界ベクトルの振動方向と直交する振動方向を有するs偏光光に変換される。
位相差板3(位相差部3b)の厚みtは、等しい振幅を有する常光線と異常光線との位相差が略2πrad(180°)ずれるような厚み、すなわち、1/2波長分ずれるような厚みに設定されている。
位相差部3bの厚みtは、次の一般式(1)に基づいて設定される。
t=λ/(2(ne−no))…(1)
ここで、λは入射する光の波長であり、noは常光線の屈折率であり、neは異常光線の屈折率である。
水晶の可視光に対する常光線の屈折率(no)は、波長λが約435nm、約545nm、約650nmのとき、それぞれ約1.5538、約1.5462、約1.5421である。同様に、異常光線の屈折率(ne)は、波長λが約435nm、約545nm、約650nmのとき、それぞれ約1.5633、約1.5554、約1.5511である。
前記一般式(1)に基づいて、可視光領域における光の中心波長を520nmとした場合の位相差部3bの厚みtは、28μmである。
このように構成された偏光変換素子1は、例えば、以下のように加工して作製される。
既に加工されて完成状態の偏光分離素子2の光射出面に、1/2λ位相差機能を備えた水晶基板が貼り合わされる。水晶基板は予め28μmの厚さに加工された一枚の平板(単板)であり、水晶基板の光学軸に平行な面が偏光分離素子2の光射出面となるように、しかも、水晶に入射する直線偏光光(p偏光光)の電界ベクトルの振動方向αと光学軸との角度θが略45°となるように配置される(図1参照)。
水晶基板の偏光分離素子2への貼り合わせには、接着加工が容易で、比較的高温度に耐えうる一液性エポキシまたは一液性アクリル系の紫外線硬化型接着剤を用いる。望ましい紫外線硬化型接着剤の一例としては、サンライズMSI株式会社製のPHOTOボンド(登録商標)が挙げられる。紫外線硬化型接着剤は、塗布した後、ケミカルランプや高圧水銀灯を照射して硬化される。
なお、貼り合わされる水晶基板は、接着時の取り扱い性などを考慮して、予め所定の厚さ(28μm)に加工されたものに代えて、所定の厚さよりも厚い水晶基板を偏光分離素子2の光射出面上に貼り合わせした後に、貼り合わされた水晶基板の表面を所定の厚さ(28μm)に研磨してもよい。
そして、水晶基板の表面にレジストパターニングが行われる。
レジストパターニングは、水晶基板の表面にレジストを塗布した後に、レジストを乾燥するプレベーキング、フォトマスクを用いた露光、現像液による現像、レジストの密着性を高めるためのポストベーキングなどの各工程により、形成される開口部3aを除く領域(形成される二つの支持部3cおよび5個の位相差部3bの領域)にレジスト膜が形成される。
そして、レジストパターニングされたレジスト層をポジ型のエッチングレジストとして、エッチングが行われる。
エッチングは、例えば、ドライエッチング法の反応性イオンエッチング(RIE)を用いて水晶基板がエッチングされる。このエッチングにより、水晶基板の板厚方向に貫通する4個の開口部3aが形成される。
そして、水晶基板の表面に形成されたレジスト膜が剥離されて、偏光分離素子2と、偏光分離素子2の光射出面に、支持部3cに支持されてストライプ状に形成された多数の位相差部3bを有する位相差板3とからなる偏光変換素子1が完成する。完成した偏光変換素子1は、p偏光光をs偏光光に変換する機能を有する。
また、完成した偏光変換素子1は、一方の面または双方の面に、反射防止(AR)層を設けてもよい。AR層としては、例えば、二酸化珪素、酸化チタン等の物質を蒸着またはスパッタリング処理、あるいはフッ素系物質を薄く塗布することにより形成することができる。
こうした偏光変換素子1の加工において、エッチングの際に偏光分離素子2へのオーバーエッチングなどを防ぐ目的で、水晶基板が貼着される偏光分離素子2の表面に、エッチングストップ層を形成するのが望ましい。エッチングストップ層は、例えば、真空蒸着法を用いて形成されたMgF2(フッ化マグネシウム)膜が例示できる。
また、水晶基板のエッチングは、ドライエッチング法に代えてウエットエッチング法を用いてもよい。ウエットエッチング法を用いる場合には、エッチング液によりレジスト膜に覆われた水晶基板の表面が粗くなるのを防ぐために、レジストパターニング前に予め水晶基板の表面にクロム(Cr)および金(Au)の金属膜よりなるプロテクト層を形成するのが望ましい。
次に、偏光変換素子1に貼着される位相差板3(位相差部3b)の光利用効率の確認を行った。なお、位相差板3の光利用効率は位相差変換効率でもあり、p偏光光が位相差板3を通過した後、s偏光光として射出される光量比(透過率)で表すことができる。
位相差板3の光利用効率の確認は、偏光分離素子2の光射出面に貼着されるものと同一の結晶軸の水晶基板を用いた。予め厚みtを加工して位相差を振った水晶基板を、位相差測定装置で位相差を確認して準備した。位相差を振った当該水晶基板にp偏光光を透過させ、光度計を用いてs偏光光として射出される光量比(透過率)を測定した。水晶基板に入射するp偏光光はハロゲンランプを光源として、p偏光光のみを通過する偏光板を通過した光を用いた。また、s偏光光の光量測定の為、水晶基板と光度計の間にs偏光光のみを通過する偏光板を設置した。
図3は、位相差板の光利用効率を示すグラフである。グラフの横軸は位相差(deg)、縦軸は透過率(%)を示す。
図3に示す線図から、t=28μmの水晶基板(位相差板3)の透過率(光利用効率)の閾値を80%以上とした場合の位相差の値は、約127deg〜約233deg(180±53deg)の範囲である。光利用効率80%の値は、1/2λ位相差機能を有する位相差板3として利用することが可能な範囲であり、その範囲を示す位相差の値をグラフ中に二点鎖線で示す。なお、光利用効率は、偏光変換素子1が組み込まれて用いられる際に、位相差板3以降の光路上にs偏光光を透過する偏光機能を有する部材を配置することにより高めることが可能である。
次に、位相差板3の可視光波長と位相差との関係を確認した。可視光波長と位相差との関係は、光利用効率の確認と同様に、位相差解析装置を用いて行った。なお、可視光波長は、可視光波長域のうち、450nm〜650nmの範囲における位相差を測定した。
図4は、位相差板3の波長と位相差との関係を示すグラフである。グラフの横軸は波長(nm)、縦軸は位相差(deg)を示す。なお、位相差板3の光利用効率の閾値80%における位相差値(127degおよび233deg)を、図中に二点鎖線で示す。この二点鎖線間に示される位相差範囲が、偏光変換素子1として利用する際に、実用上好ましい範囲である。
図4において、板厚tが28μmの水晶基板よりなる位相差板3の波長領域450nm〜650nmの範囲における位相差値は、144deg〜208deg程度の範囲であり、80%以上の光利用効率が得られている。
以上の結果をふまえて、波長領域450nm〜650nmの範囲において、80%以上の光利用効率が得られる位相差板3の板厚tの利用可能範囲を確認するために、厚さの異なる複数種の1/2λ位相差機能を備えた水晶基板よりなる試料を作製して、その各試料における波長と位相差との関係を測定した。
試料として、板厚(t)が20μm、25μm、32μm、40μmの4種類の水晶基板を作製した。
その各試料における波長と位相差との関係を示すグラフを、図5および図6に示す。
図5(a)はt=20μmにおける測定結果を示し、以下図5(b)にt=25μm、図6(a)にt=32μm、図6(b)にt=40μmの測定結果を示す。各グラフの横軸は波長(nm)、縦軸は位相差(deg)を示す。また、図4に示すt=28μmの場合と同様に、光利用効率の閾値80%における位相差値(127degおよび233deg)を、各図中に二点鎖線で示す。
図5および図6において、図5(a)に示すt=20μmの場合には、波長領域450nm〜650nm範囲における位相差値が、略149deg〜103degの範囲にあり、80%以上の光利用効率が得られない。同様に、図6(b)に示すt=40μmの場合は、位相差値が略298deg〜206degの範囲にあり、80%以上の光利用効率が得られない。
一方、図5(b)に示すt=25μmの場合には、波長領域450nm〜650nm範囲における位相差値が、略183deg〜127degの範囲にあり、80%以上の光利用効率が得られる。同様に、図6(a)に示すt=32μmの場合は、位相差値が略232deg〜161degの範囲にあり、80%以上の光利用効率が得られる。
以上のように構成された偏光変換素子1は、入射する光(s偏光光+p偏光光)を1種類のs偏光光に変換して射出する偏光変換素子として、液晶プロジェクタなどの照明光学系に好ましく用いることができる。
図7は、照明光学系の概略構成を示す模式断面図である。
照明光学系100は、光源としての光源装置110と、第1のレンズアレイ120および第2のレンズアレイ130からなるインテグレータ光学系と、上記した偏光変換素子1と、重畳レンズ150を備えている。これらの光学系の各要素は、光源装置110から射出される光線束の中心軸(主光線)であるシステム光軸100aに沿って、この順に配置されている。この照明光学系100は、所定の光学装置400の光入射面を照明領域として照明する機能を有する。この光学装置400は、後述する液晶プロジェクタにおいて、変調手段としての液晶ライトバルブ400に対応する。
光源装置110は、ランプ111と、回転放物面形状の凹面を有するリフレクタ112とを備えている。ランプ111から射出された非偏光な光(白色光)は、リフレクタ112によって反射されてシステム光軸100aに略平行な光線束として第1のレンズアレイ120の方向に射出される。なお、ランプ111としては、ハロゲンランプ、メタルハライドランプおよび高圧水銀ランプなどを用いることができる。
第1のレンズアレイ120は、マトリクス状に配列された複数の小レンズ121を有している。各小レンズ121は平凸レンズであり、y方向から見たときの外形形状は、液晶ライトバルブ400の照明領域と相似形となるように設定されている。第1のレンズアレイ120は、光源装置110から射出された略平行な光線束を、中間光束としての複数の部分光線束に分割して射出する機能を有している。
第2のレンズアレイ130は、マトリクス状に配列された複数の小レンズ131を有しており、第1のレンズアレイ120と同様のものが用いられている。第2のレンズアレイ130は、第1のレンズアレイ120から射出された部分光線束のそれぞれの中心軸をシステム光軸100aと略平行に揃える機能を有しているとともに、第1のレンズアレイ120の各小レンズ121から射出された部分光線束を、液晶ライトバルブ400上に照明させる機能を有している。
第1のレンズアレイ120および第2のレンズアレイ130の各小レンズ121,131の向きは、互いに異なる方向を向いているが、+y方向あるいは−y方向のどちらを向いても良い。
こうした第1のレンズアレイ120の各小レンズ121から射出された部分光線束は、第2のレンズアレイ130の各小レンズ131を介して、偏光変換素子1の偏光分離素子2内において集光される。
遮光板140は、開口部141と遮光部142とがストライプ状に配列されて構成されている。遮光板140は、遮光部142に入射する光線束を遮り、開口部141に入射する光線束を通過させる機能を有している。また、遮光板140の遮光部142と開口部141とは、第1のレンズアレイ120から射出された部分光線束が、偏光分離素子2の偏光分離膜2bのみに入射し、反射膜2cには入射しないように配列されている。
具体的には、遮光板140の開口部141の中心は、偏光分離素子2の偏光分離膜2bの中心とほぼ一致するように配置されている。また、開口部141のx方向の開口幅は、偏光分離膜2bのx方向の大きさとほぼ等しく設定されている。これにより、偏光分離素子2に入射する部分光線束は、開口部141を介して偏光分離素子2の偏光分離膜2bのみに入射し、反射膜2cには入射しない。
なお、遮光板140としては、アルミニウム板のような遮光性を有する金属板に開口部141を設けて遮光部142を形成したものが例示される。その他の例として、ガラス板などの平板状の透明体に、クロムなどの遮光性の膜を遮光部142としてストライプ状に形成したものが挙げられる。
第1のレンズアレイ120から射出され、第2のレンズアレイ130を介してシステム光軸100aと略平行に揃えられた各部分光線束の主光線は、遮光板140の開口部141に入射する。開口部141を通過した部分光線束は、偏光変換素子1に入射する。
偏光変換素子1に入射した部分光線束(s偏光光とp偏光光)は、偏光分離素子2の偏光分離膜2bにおいて、s偏光の部分光線束とp偏光の部分光線束とに分離される。以後、部分光線束を光と表すことが有る。
分離されたp偏光光は、偏光分離膜2bを透過して、位相差板3の位相差部3bにおいて偏光方向が直交するs偏光光に変換されて射出される。一方、偏光分離膜2bにおいて反射されたs偏光光は、反射膜2cに向かい、反射膜2cにおいてさらに反射された後に、位相差板3の開口部3aから射出される。すなわち、偏光変換素子1に入射したs偏光とp偏光は、偏光方向が略1種類のs偏光光に揃えられて射出される(図9(b)参照)。
なお、偏光分離素子2の偏光分離膜2bを透過したp偏光光と、反射膜2cで反射されたs偏光光とは、互いに略平行となっている。
そして、偏光変換素子1より射出された偏光方向の揃った複数の部分光線束は、重畳レンズ150によって液晶ライトバルブ400上で重畳される。この重畳の際、液晶ライトバルブ400上を照明する光の強度分布は、ほぼ均一となっている。
以上に述べた照明光学系100を画像表示装置に応用することにより、光の利用効率が向上した画像表示装置を得ることが可能である。
以下、偏光変換素子1を備えた照明光学系100を、画像表示装置として画像を投写して表示する投写型表示装置である液晶プロジェクタに適用した応用例を説明する。
図8は、照明光学系100が組み込まれた液晶プロジェクタの光学系の概略構成を示す模式図である。
図8において、液晶プロジェクタ10は、上記に説明した照明光学系100と、照明光学系100からの射出光を複数色の光に分離する色光分離光学系200と、色光分離光学系200により分離された複数色の光を画像信号に基づいて変調する変調手段としての液晶ライトバルブ400(400R,400G,400B)と、液晶ライトバルブ400により変調された光を合成する合成光学系としてのクロスダイクロイックプリズム500と、クロスダイクロイックプリズム500により合成された光を投写する投写光学系としての投写レンズ600とを含み構成されている。
これらの液晶プロジェクタ10を構成する光学系の各要素は、いずれも図示しない上筐体と下筐体との間に案内、保持され、さらに上下の外装ケースなどに収容される。
色光分離光学系200は、ダイクロイックミラー201,202、反射ミラー203を備え、照明光学系100から射出される光束を、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色光に分離する機能を有している。
リレー光学系210は、集光レンズ211、リレーレンズ213、反射ミラー212,214を備え、色光分離光学系200において分離された青色光を、青色光用の液晶ライトバルブ400Bに導く機能を有する。
また、照明光学系100と色光分離光学系200との間には、照明光学系100から射出された光束を色光分離光学系200の方向に導くための反射ミラー104を備えている。この反射ミラー104は、光学系の構成によっては、必ずしも必要ではない。例えば、照明光学系100のシステム光軸100a上に、ダイクロイックミラー201および反射ミラー203が配置された場合が例示される。
このように構成された液晶プロジェクタ10は、上記の照明光学系100によって1種類の偏光方向に揃えられた直線偏光光が、重畳レンズ150から反射ミラー104に向かって射出される。
重畳レンズ150から射出された直線偏光光は、反射ミラー104によって、色光分離光学系200の方向に導かれ、色光分離光学系200、リレー光学系210および3枚のフィールドレンズ301,302,303を介して、液晶ライトバルブ400R,400G,400Bの照明領域を照明する。以後、直線偏光光を光と表す。
色光分離光学系200では、重畳レンズ150から射出された光が、ダイクロイックミラー201に入射する。ダイクロイックミラー201は、重畳レンズ150から射出される光のうち赤色光成分を透過させるとともに、青色光成分と緑色光成分とを反射する。
ダイクロイックミラー201を透過した赤色光は、反射ミラー203で反射され、フィールドレンズ301を通って赤色光用の液晶ライトバルブ400Rに達する。このフィールドレンズ301は、重畳レンズ150から射出された光をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。他の液晶ライトバルブ400G,400Bの前に設けられたフィールドレンズ302,303も同様に作用する。
さらに、ダイクロイックミラー201で反射された青色光と緑色光のうち、緑色光はダイクロイックミラー202によって反射され、フィールドレンズ302を通って緑色光用の液晶ライトバルブ400Gに達する。一方、青色光は、ダイクロイックミラー202を透過し、リレー光学系210、すなわち、集光レンズ211、反射ミラー212、リレーレンズ213、および反射ミラー214を通り、さらにフィールドレンズ303を通って青色光用の液晶ライトバルブ400Bに達する。
なお、青色光にリレー光学系210が用いられているのは、青色光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の拡散などによる光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、集光レンズ211に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ303に伝えるためである。
3つの液晶ライトバルブ400R,400G,400Bは、入射した光を、与えられた画像情報(画像信号)に従って変調する電気光学装置としての機能を有している。これにより、3つの液晶ライトバルブ400R,400G,400Bに入射した各色光は、与えられた画像情報に従って変調されて各色光の画像を形成する。
なお、3つの液晶ライトバルブ400R,400G,400Bの光入射面側と光射出面側には、偏光板(図示せず)が設けられている。
3つの液晶ライトバルブ400R,400G,400Bから射出された3色の変調光は、クロスダイクロイックプリズム500に入射する。クロスダイクロイックプリズム500は、3色の変調光を合成してカラー画像を形成する合成光学系としての機能を有している。クロスダイクロイックプリズム500には、赤色光を反射する誘電体多層膜と、青色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に略X字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3色の変調光が合成されて、カラー画像を投写するための合成光が形成される。
このクロスダイクロイックプリズム500で生成された合成光は、投写光学系としての投写レンズ600の方向に射出される。投写レンズ600は、この合成光をスクリーンSC上に投写する機能を有し、スクリーンSC上にカラー画像を表示する。
以上のように、照明光学系100を液晶プロジェクタ10に用いることにより、液晶ライトバルブ400(400R,400G,400B)の照明領域を照射する光量の損失を低減し、輝度の高い照明が得られる。したがって、スクリーンSC上により明るい画像を投写表示することが可能となる。
以上のように、偏光分離素子2の光射出面に選択的に配置されて、入射する光の偏光状態を変換して射出するための位相差板3が、光学軸を平面内に有し、厚みが25μm〜31μmの1/2λ位相差機能を有する水晶の単板で構成されることにより、可視光波長域の略全帯域に対応する偏光変換素子1を得ることができる。また、位相差板3が単板の水晶であることにより、可視光波長域の略全帯域に対応するために、板厚の異なる二枚の1/2λ位相差板を貼り合わせた積層位相差板に比べて製造が容易であるとともに、歩留まりの低下、製造コストおよび材料コストが嵩むなどの不具合を防ぐことができる。
また、光源装置110と、光源装置110からの光を複数の中間光束に分割する第1のレンズアレイ120および第2のレンズアレイ130からなるインテグレータ光学系と、上記偏光変換素子1と、偏光変換素子1からの射出光を複数色の光に分離する色光分離光学系200と、色光分離光学系200により分離された複数色の光を画像信号に基づいて変調する複数の液晶ライトバルブ400と、液晶ライトバルブ400により変調された光を合成するクロスダイクロイックプリズム500と、クロスダイクロイックプリズム500により合成された光を投写する投写レンズ600とを有する液晶プロジェクタ10は、偏光変換素子1を構成する位相差板3が、光学軸を平面内に有し、厚みが25μm〜31μmの単板の水晶で構成されることにより、光源装置110から射出される光を、可視光波長域の略全帯域に対応する1種類の偏光光に変換して液晶ライトバルブ400に射出することができる。よって、変換効率に優れた明るい画像を投写することが可能な液晶プロジェクタ10が得られる。また、液晶プロジェクタ10の低コスト化に寄与することができる。したがって、従来よりも明るい画像を投射できることは光源の光量を低くしても従来と同等の明るさの映像が得られるということであり、光源の光量を低減できることは映像装置の消費電力の低減ができ、環境に優しい技術でもある。
さらに、位相差板3が水晶で形成されていることにより、有機材料系の位相差フィルムが用いられた従来の偏光変換素子に比べて、耐熱性および耐光性が向上し、光学特性の劣化を低減することができる。
なお、本実施形態は、以下の変形例として挙げられているような形態であっても、本実施形態と同様な効果を得ることが可能である。
(変形例1)
偏光変換素子1は、入射する光(s偏光光+p偏光光)が1種類のs偏光光に変換されて射出することができる構成の場合で説明したが、入射する光が1種類のp偏光光に変換されて射出することができる構成であってもよい。この場合には、位相差板3の1/2λ位相差機能を有する位相差部3bを、偏光分離素子2の反射膜2cにおいて反射されるs偏光光の光射出面側の面に配置すればよい。
(変形例2)
位相差板3を加工する際の水晶基板の偏光分離素子2への貼り合わせに、紫外線硬化型接着剤を用いた場合で説明したが、貼り合わせ面にシランカップリング剤を塗布する又は/及び活性エネルギー線を照射する接合方法であってもよい。
また、位相差板3は、一枚(単板)の水晶基板を偏光分離素子2の光射出面に貼り合わせた後に、エッチング加工して形成した場合で説明したが、偏光分離素子2の偏光分離膜2bを透過した光の光射出面に対応して短冊状に加工された多数の1/2λ位相差板を、一枚ずつストライプ状に配列して貼り合わせて形成することも可能である。但し、この場合には、取り扱い性や作業性の面から多少の難を有する。なお、これらの水晶基板は予め最終製品の水晶部分の厚みに加工して貼り合わせる以外に、最終製品の厚みよりも厚い水晶基板を貼り合わせた後、研磨あるいはエッチングで厚みを調整してもよい。
(変形例3)
偏光変換素子1を、透過型の液晶パネルよりなる液晶ライトバルブ400を備えた照明光学系100および液晶プロジェクタ10に適用した場合で説明したが、透過型の液晶パネルに代えて、反射型の液晶パネルを備えた照明光学系100および液晶プロジェクタ10であってもよい。さらに、液晶パネルに代えて、マイクロミラー型光変調装置を備える場合であってもよい。すなわち、照明光学系100からの光を画像情報に応じて変調する電気光学装置であればこれに限定されない。
本実施形態に係る偏光変換素子の構成を模式的に示す斜視図。 図1のA−A線における断面図。 位相差板の光利用効率を示すグラフ。 t=28μmの位相差板における波長と位相差との関係を示すグラフ。 (a)はt=20μmの位相差板における波長と位相差との関係を示すグラフ、(b)はt=25μmの位相差板における波長と位相差との関係を示すグラフ。 (a)はt=32μmの位相差板における波長と位相差との関係を示すグラフ、(b)はt=40μmの位相差板における波長と位相差との関係を示すグラフ。 照明光学系の概略構成を示す模式断面図。 液晶プロジェクタの光学系の概略構成を示す模式図。 (a)は従来の偏光変換素子の斜視図、(b)は(a)を+z方向から見た従来の偏光変換素子の平面図。
符号の説明
1…偏光変換素子、2…偏光分離素子、2a…ガラス材、2b…偏光分離膜、2c…反射膜、3…位相差板、3a…開口部、3b…位相差部、3c…支持部、10…液晶プロジェクタ、100…照明光学系、100a…システム光軸、110…光源装置、120…第1のレンズアレイ、130…第2のレンズアレイ、140…遮光板、141…開口部、142…遮光部、150…重畳レンズ、200…色光分離光学系、210…リレー光学系、400…液晶ライトバルブ、500…クロスダイクロイックプリズム、600…投写レンズ。

Claims (2)

  1. 偏光分離素子が、光入射面および前記光入射面に略平行な光射出面に所定の角度を成す複数の界面で順次貼り合わされた複数の透光性基板と、前記複数の界面に交互に設けられた偏光分離膜および反射膜とを有し、
    前記偏光分離素子の前記光射出面に選択的に配置された位相差板が、1/2λ位相差機能を有する水晶よりなる偏光変換素子であって、
    前記位相差板が、光学軸を平面内に有し、厚みが25μm〜31μmの単板で構成されたことを特徴とする偏光変換素子。
  2. 光源と、
    前記光源からの光を複数の中間光束に分割する第1のレンズアレイおよび第2のレンズアレイからなるインテグレータ光学系と、
    請求項1に記載の偏光変換素子と、
    前記偏光変換素子からの射出光を複数色の光に分離する色分離光学系と、
    前記色分離光学系により分離された前記複数色の光を画像信号に基づいて変調する複数の変調手段と、
    前記変調手段により変調された光を合成する合成光学系と、
    前記合成光学系により合成された光を投写する投写光学系とを有することを特徴とする液晶プロジェクタ。
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KR101054384B1 (ko) 2010-01-04 2011-08-04 엘지이노텍 주식회사 편광변환장치 제조방법
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