JP2009018839A - 粉粒体を内容物とする陽圧缶詰用のフルオープン簡易開口式缶容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】粉粒体を内容物とする陽圧缶詰用のフルオープン簡易開口式缶容器について、開缶時に内容物の粉粒体が噴出して飛散するのを防止するための手段として、缶蓋の内面側にフィルムを貼着するようなことなく、フィルムの剥離による異物混入の問題が起きないようにする。
【解決手段】缶内圧により粉粒体を噴出させずにガスのみを噴出させるような細孔30を、一個又は略同じ直径で複数個、缶蓋2のパネル部21の適所に穿設すると共に、該細孔30を缶蓋2の外面側から覆って密封するように、把手4aとなる部分を備えたフィルム製蓋4を、缶蓋2のパネル部21に対して引き剥がし可能に貼着する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、フルオープンタイプの開口容易缶蓋(イージーオープンエンド)を備えた簡易開口式の缶容器に関し、特に、コーヒー豆を焙煎して粉砕したレギュラーコーヒーのような粉粒体を内容物とする陽圧缶詰において、開缶時に缶内のガスと共に内容物の粉粒体が噴出して飛散しないようにした、フルオープン簡易開口式缶容器に関する。
コーヒー豆を焙煎して粉砕した粉粒状のレギュラーコーヒーについては、時間が経つに連れて炭酸ガスを発生させることから、これを缶詰にする場合、従来一般的には、缶胴に補強用のビードが形成された3ピース缶を使用して、缶内の空気を吸引して充分にガス抜き(エージング)した状態で内容物を缶内に充填・密封しているが、そのようなバキューム缶詰では、コーヒーの香りや風味が炭酸ガスと共に蒸散して失われることで劣化し易いものとなってしまう。そこで、レギュラーコーヒーの缶詰において、上記のようなコーヒーの香りや風味の劣化を防ぐために、缶内の気体を炭酸ガスに置換して缶内を炭酸ガスで陽圧化するということが提案されている。
しかしながら、そのようなレギュラーコーヒーの陽圧缶詰では、缶の一端側を全面的に開口するフルオープンタイプの簡易開口式缶容器、即ち、破断可能な環状のスコア(刻線)を有するフルオープンタイプの開口容易缶蓋が缶胴の一端側に巻締め固着されている缶容器を使用した場合に、開缶時に、開口操作用のタブを持ち上げることで、先ずタブを固定するリベット部の周りに形成されたベントスコア(通気用の刻線)が破断された途端に、そこから缶内の炭酸ガスと共に粉粒状のレギュラーコーヒーが噴出して飛散してしまう虞がある。
これに対して、レギュラーコーヒー等の粉粒体を内容物とする陽圧缶詰用の缶容器で、フルオープンタイプの開口容易缶蓋を備えた簡易開口式缶容器として、「パネル部の外縁に沿って環状スコアが形成され、環状スコアで囲まれた領域内に、開口操作用のタブがリベット部により固着され、且つ、リベット部の近傍にベントスコアが形成されているフルオープンタイプの開口容易缶蓋に対して、缶蓋の内面側で、多数の通気孔を有して伸展性のあるフィルムが、ベントスコアの付近を覆うように、環状スコアで囲まれた領域内に部分的に貼着されている」というものが本願出願人の先の出願に係る下記の特許文献1により従来公知となっている。
すなわち、下記の特許文献1に記載されたフルオープン簡易開口式缶容器によれば、多数の通気孔を有して伸展性のあるフィルムにより、ベントスコアが缶蓋の内面側から覆われていることで、陽圧缶詰の開缶時に、ベントスコアから缶内のガスと共に内容物の粉粒体が噴出して飛散するのを防止することができる。
しかも、缶蓋の内面側に貼着するフィルムを、環状スコアに囲まれた領域内にだけ部分的に貼着していることから、貼着するフィルム自体を小さくすることができて、材料コストの節約を図ることができると共に、巻締め前の缶蓋に対するフィルムの貼着作業を容易にすることができて、生産効率の向上を図ることができる。さらに、開缶時には、開口片(缶蓋の除去部)と共にフィルムを缶口から確実に除去することができて、剥がれたフィルムが缶口に残るというようなことを確実に回避することができる。
特開2006−232288号公報
ところで、上記のような従来公知のフルオープン簡易開口式缶容器では、缶詰の開缶時にベントスコアからガスと共に粉粒体が噴出するのを防止するために、通気孔を有して伸展性のあるフィルムを、缶蓋の内面側に貼着していることから、フィルムの貼着が確実に行なわれている限り全く問題はないのであるが、万が一、フィルムの貼着に不備があって、フィルムが剥がれて缶内に落下したような場合には、缶を開けるまでは外から見ても判らないことから、消費者が缶を開けたときに異物が混入していたとして問題になるような虞がある。
本発明は、上記のような問題の解消を課題とするものであり、具体的には、粉粒体を内容物とする陽圧缶詰用のフルオープン簡易開口式缶容器について、開缶時に内容物の粉粒体が噴出して飛散するのを防止するための手段として、缶蓋の内面側にフィルムを貼着するようなことなく、フィルムの剥離による異物混入の問題が起きないようにすることを課題とするものである。
本発明は、上記のような課題を解決するために、粉粒体を内容物とする陽圧缶詰用の缶容器であって、缶胴の一端側にフルオープンタイプの開口容易缶蓋が一体的に巻締め固着されている簡易開口式の缶容器において、缶内圧により粉粒体を噴出させずにガスのみを噴出させるような細孔が、一個又は略同じ直径で複数個、缶蓋のパネル部の適所に穿設されていると共に、該細孔を缶蓋の外面側から覆って密封するように、把手となる部分を備えたフィルム製蓋が、缶蓋のパネル部に対して引き剥がし可能に貼着されていることを特徴とするものである。
上記のような本発明のフルオープン簡易開口式缶容器によれば、缶蓋の外面側から細孔を覆って密封する把手付きフィルム状の蓋板を、缶蓋のパネル部に対して引き剥がし可能に貼着していることから、缶詰を開缶する前に、先ず、把手を摘んでフィルム製蓋を缶蓋から引き剥がすことで細孔を開封することにより、この細孔を通して、缶内の粉粒体を噴出させずにガスのみを噴出させて大気中に散逸させることで、予めガス抜きしておくことができるため、缶詰の開缶時には、缶内のガスと共に内容物の粉粒体が噴出して飛散するようなことはない。
また、ガスと共に内容物の粉粒体が噴出するのを防止するためのガス抜き手段が、缶蓋のパネル部に穿設された細孔と、該細孔を缶蓋の外面側から覆うフィルム製蓋とからなることにより、万が一、フィルム製蓋が剥がれたとしても、それが外から見て直ぐに判ることから、フィルム製蓋の剥がれた缶詰を不良品として事前に確実に排除することができて、剥がれたフィルム製蓋が缶内に落下して異物混入の問題を起こすような虞は全くない。
粉粒体を内容物とする陽圧缶詰用のフルオープン簡易開口式缶容器について、開缶時に内容物の粉粒体が噴出して飛散するのを防止するための手段として、缶蓋の内面側にフィルムを貼着するようなことなく、フィルムの剥離による異物混入の問題が起きないようにするという目的を、最良の形態として以下の実施例に具体的に示すように、缶内圧により粉粒体を噴出させずにガスのみを噴出させるような細孔を、一個又は略同じ直径で複数個、缶蓋のパネル部の適所に穿設すると共に、該細孔を缶蓋の外面側から覆って密封するように、把手となる部分を備えたフィルム製蓋を、缶蓋のパネル部に対して引き剥がし可能に貼着する、ということで実現した。
以下に説明するような本発明のフルオープン簡易開口式缶容器の実施例については、何れも、コーヒー豆を焙煎して粉砕した粉粒状のレギュラーコーヒーを内容物とする缶容器に関するものあって、図1に示すように、缶容器1は、板厚が0.3mm程度のアルミニウム合金板から絞りしごき加工により胴部3aと底部3bが一体成形されて胴部3aの直径が約74mmの有底円筒状に形成されたシームレス缶体3に対して、その胴部3aの上端開口端側に、タブ20の操作により開口可能なフルオープンタイプの開口容易缶蓋2を、二重巻締めにより一体的に巻締め固着したものである。
缶体3の胴部3aの上端に巻締め固着される開口容易缶蓋2は、円板状に打ち抜かれた板厚が約0.2mmの錫メッキ鋼板からプレス成形されるものであり、図2および図3に示すように、巻締め固着される前の状態で、パネル部21と環状縁部22とカウンターシンク部23とフランジ部24とが一体成形された本体部分に対して、それとは別体に形成された開口操作用のタブ20が、略円板状のパネル部21の周辺付近に形成されたリベット部25によって固着されており、また、缶蓋2のパネル部21には、その外縁に沿って破断可能な環状スコア26が形成されている
なお、缶蓋2のパネル部21の外縁には、金属板を多重(断面S字状の三重)に折り畳んだ重層部29が形成されており、この重層部29の外側でパネル部21と環状縁部22との境界部分に環状スコア26が形成されていて、この環状スコア26で囲まれた領域(パネル部21)が、開缶時に除去される開口片(缶蓋の除去部)となり、開缶後には開口部として開放されることとなる。
缶蓋2の環状スコア26で囲まれた領域(開口片となる缶蓋の除去部)に対して、その外縁に重層部29を形成しておくことで、開缶後に缶容器から除去した開口片の端縁の鋭利な切断端により手指などを傷付けるのが防止できる。なお、環状スコア26よりも外側の環状縁部22に対しても、同様に金属板を折り畳んだ重層部を形成しておけば、開缶後に内容物を取り出す際に、缶口の端縁の鋭利な切断端により手指などを傷付けるのが防止できる。
開口操作用のタブ20は、環状スコア26の内側(開口片の外周部分)で上方に突出するリベット部25によって位置決めされ、このリベット部25の頭を押し潰すことでパネル部21に固着されていて、タブ20の固着部(リベット部25)よりも缶蓋半径方向外側の部分は、開缶する際に押し下げ部分となる先端部20aとして形成され、タブ20の固着部(リベット部25)よりも缶蓋半径方向内側の部分は、指を掛けるためのリング部20bとして形成されている。
なお、タブ20では、先端部20aからリベット部25までの長さを、リング部20bの後端からリベット部25までの長さよりも大幅に短くしており、そうすることで、タブ20のリング部20bの後端を指で持ち上げたときに、リベット部25を支点としたテコの作用で、タブ20の先端部20aが大きな力で押し下げられることとなる。
缶蓋2のパネル部21のリベット部25の近傍には、図2に示すように、リベット部25を挟んでタブ20の先端部20aとは反対側に、破断可能なベントスコア27と破断しない補助スコア28とがそれぞれ形成されている。ベントスコア27に近接して平行に設けられる補助スコア28は、ベントスコア27の近傍を硬化させてベントスコア27を破断し易くするためのものであって、それ自体は破断されないものである。
破断可能なベントスコア27は、タブ20を起こすときにパネル部21の一部分を折り曲げ易くするためのものでもあって、開口操作を開始してタブ20のリング部20bを少し持ち上げると、先ずベントスコア27が破断される。それにより、パネル部21の一部分(リベット部25の付近から缶蓋半径方向外側のタブ20の先端部20aの下方に位置する部分)が折り曲げ易い状態となり、この状態からタブ20を更に引き起こすことで、タブ20の先端部20aを環状スコア26に容易に深く食い込ませることができる。
ところで、本発明のフルオープン簡易開口式缶容器では、上記のような構造を備えた缶蓋2に対して、図2に示すように、缶内圧により粉粒体を噴出させずにガスのみを噴出させるような細孔30が、缶蓋2のパネル部21の適所(図示したものでは、タブ20のリング部20bを摘み易くするためにパネル部21に形成された平面形状が略D字形の凹部の底面の部分)に穿設されていると共に、この細孔30を缶蓋2の外面側から覆って密封するように、把手4aとなる部分を備えたフィルム製蓋4が、缶蓋2のパネル部21に対して引き剥がし可能に貼着されている。
細孔30を覆うように缶蓋2のパネル部21に貼着されるフィルム製蓋4は、内面側にカルボキシル化されたポリプロピレンが塗布されたアルミニウム箔のような金属箔や、合成紙や、樹脂シート等のような適宜のフィルムからなり、ヒートシール法等の適宜の方法によってパネル部21の外面側に引き剥がし可能に接着されるものであって、その把手4aとなる部分については、ホットスタンプ面を円形にしてヒートシールしたり、感圧接着剤を使用した場合には、スタンプ具の押圧面を円形にすることにより、パネル部21とは接着されないようになっていて、パネル部21からフィルム製蓋5を引き剥がす際に手で摘むことができるようになっている。
缶蓋2のパネル部21に穿設される細孔30は、レーザー光のような適宜な穿孔手段によって穿設されるものであって、図示したものでは一つであるが、略同じ直径のものを複数設けるようにしても良いものである。この細孔30は、フィルム製蓋4を引き剥がして開封した際に、缶内圧により粉粒体を噴出させずにガスのみを噴出させるものであって、そのための細孔30の具体的な直径や開口平面の総面積については、粉粒体の大きさや缶内圧の大きさによって変わってくるものである。
本実施例の場合には、コーヒー豆を焙煎して中細挽きの状態に粉砕した粉粒状のレギュラーコーヒーを内容物として、缶内が150kPa前後となるような陽圧缶詰を製造するための缶容器としているが、そのような場合には、細孔30の直径を約1.35mm以下(好ましくは0.60〜1.35mmの範囲内)とし、且つ、細孔30の開口平面の総面積を約1.43mm以下(好ましくは1.30〜1.43mmの範囲内)とするのが適当である。
なお、粉粒状のレギュラーコーヒーを内容物として陽圧缶詰を製造する方法については、例えば、焙煎して粉砕した直後のレギュラーコーヒーを直ちに缶内へ充填すると共に、液体窒素を充填することで(コーヒーと液体窒素を同時に充填しても良いし、コーヒーを充填してから液体窒素を充填しても良いし、予め液体窒素を充填してからコーヒーを充填しても良い)、缶内の気体を窒素ガスに置換してから、フルオープンタイプの開口容易缶蓋を巻締め固着して缶を密封することにより、缶内が150kPa前後となるような陽圧缶詰とすることができる。
内容物がコーヒー豆を焙煎して中細挽きの状態に粉砕した粉粒状のレギュラーコーヒーで、缶内圧が150kPa前後である陽圧缶詰に使用される本実施例のフルオープン簡易開口式缶容器で、細孔の具体的な構造が異なる各実施例について、細孔の個数や直径や総面積と、フィルムを引き剥がして細孔を開封した際の状態とを以下に説明する。なお、細孔の具体的な構造を除く缶容器の他の構造については、既に説明したようなものであって、何れの実施例でも同じであるために、それらの構造についての説明は省略する。
実施例1のフルオープン簡易開口式缶容器では、缶蓋に対して、図2に示すように、パネル部21のほぼ中央部(平面形状が略D字形の凹部の底面)に、直径が約1.30mmで、開口平面の面積が約1.327mmである一つの細孔30が穿設されており、この細孔30を缶蓋の外面側から覆って密封するように、把手4aとなる部分を備えたフィルム製蓋4が、パネル部21の外面側に引き剥がし可能に貼着されている。
そのように細孔30とフィルム製蓋4とが設けられた実施例1のフルオープン簡易開口式缶容器では、タブによる開口操作の前(缶詰を開缶する前)に、先ず、把手4aを摘んでフィルム製蓋4を缶蓋2のパネル部21から引き剥がして、細孔30を開封して缶内と外気を連通させると、缶内のガス成分だけが細孔を通って大気中に噴出し、一方、缶内の粉粒体は、噴出するガス成分の流れに巻き込まれることなく、細孔から缶外に噴出することはなかった。
実施例2のフルオープン簡易開口式缶容器では、缶蓋に対して、図示していないが、パネル部のほぼ中央部(平面形状が略D字形の凹部の底面)に、それぞれの直径が約0.75mmで、開口平面の総面積が約1.325mmとなるように、3個の細孔が、等間隔で正三角形を画くように穿設されており、この細孔を缶蓋の外面側から覆って密封するように、把手となる部分を備えたフィルム製蓋が、パネル部の外面側に引き剥がし可能に貼着されている。
そのように3個の細孔とフィルム製蓋とが設けられた実施例2のフルオープン簡易開口式缶容器では、タブによる開口操作の前(缶詰を開缶する前)に、先ず、把手を摘んでフィルム製蓋を缶蓋から引き剥がして、細孔を開封して缶内と外気を連通させると、ガス成分は、缶内で乱流を起こして粉粒体を巻き込むようなことなく、ガス成分だけが細孔を通って大気中に噴出し、缶内の粉粒体が細孔から噴出することはなかった。
実施例3のフルオープン簡易開口式缶容器では、缶蓋に対して、図示していないが、パネル部のほぼ中央部(平面形状が略D字形の凹部の底面)に、それぞれの直径が約0.60mmで、開口平面の総面積が約1.413mmとなるように、5個の細孔が、等間隔で円を画くように穿設されており、この細孔を缶蓋の外面側から覆って密封するように、把手となる部分を備えたフィルム製蓋が、パネル部の外面側に引き剥がし可能に貼着されている。
そのように5個の細孔とフィルム製蓋とが設けられた実施例3のフルオープン簡易開口式缶容器では、タブによる開口操作の前(缶詰を開缶する前)に、先ず、把手を摘んでフィルム製蓋を缶蓋から引き剥がして、細孔を開封して缶内と外気を連通させると、缶内のガス成分だけが細孔を通って大気中に噴出し、缶内の粉粒体が細孔から噴出することはなかった。
上記のような細孔の構造(個数と直径と総面積)が異なる本発明のフルオープン簡易開口式缶容器の各実施例(実施例1〜3)では、その何れにおいても、内容物の粉粒体を噴出させるような急激な排気を発生させず、缶詰内のガス成分だけを細孔から噴出させることができて、それにより、大きさにバラツキのある粉粒体のうちで細孔を通過し得る程度の微細な粉粒体が存在しても、それも含めて粉粒体を細孔から噴出させないようにすることができた。
なお、上記のようにフィルム製蓋を引き剥がして細孔を開封することで缶内のガス抜きを行なってからは、何れの実施例においても、その後の缶容器の開口操作としては、従来から行なっているのと同様に、先ず、缶蓋のタブのリング部を少し持ち上げることで、ベントスコアを破断させ、この状態からタブを更に引き起こすことで、タブの先端部を環状スコアに深く食い込ませて、環状スコアを初期破断させてから、更にタブを引き上げて、環状スコアを円周方向に連続して破断させることで、環状スコアで囲まれたパネル部を缶体から除去することにより、缶容器を完全に開口させて、内容物の粉粒体を取り出すこととなるが、そのような缶容器の開口時において、最初にベントスコアを破断させる際に、細孔により缶内のガス抜きを既に終わっていることから、ベントスコアの部分からガスと共に粉粒体が噴出するようなことはない。
以上、本発明のフルオープン簡易開口式缶容器の実施例について説明したが、本発明は、上記の実施例に示した具体的な構造にのみ限定されるものではなく、缶容器の全体構造については、胴部と底部が一体成形された有底円筒状のシームレス缶体に缶蓋を巻締め固着する2ピース缶に限らず、円筒状の缶胴に缶蓋と底蓋をそれぞれ巻締め固着する3ピース缶として実施することも可能であり、缶蓋については、パネル部の外縁に金属板を折り畳んだ重層部を形成したようなものに限らず、そのような重層部のない缶蓋であっても良い等、適宜に設計変更可能なものであることはいうまでもない。
また、缶容器の用途についても、焙煎して粉砕したコーレギュラーコーヒーの陽圧缶詰に限らず、その他の粉粒体を内容物とする陽圧缶詰にも使用可能なものである。なお、焙煎して粉砕した状態のレギュラーコーヒーに限らず、焙煎して粉砕しないコーヒー豆であっても、時間が経つに連れて炭酸ガスを発生させることとなり、また、缶詰の製造時に粉砕されていなくても、缶詰の流通過程で缶内のコーヒー豆が砕けたり、コーヒー豆の渋皮が粉になって、缶内に粉粒体が存在することがあるため、開缶時にそれら粉粒体が噴出して飛散する虞があるが、そのような焙煎して粉砕しないコーヒー豆の陽圧缶詰に対しても、本発明の缶容器は効果的に使用することができる。
本発明のフルオープン簡易開口式缶容器の一実施例について、缶容器の全体を示す縦断面図。 図1に示した缶容器の缶蓋の巻締め固着される前の状態を示す上面図。 図1に示した缶蓋のリベット部の付近を示す縦断面図。 図1に示した缶蓋のフィルム製蓋で覆われた細孔の付近を示す縦断面図。 図4に示したフィルム製蓋が引き剥がされて細孔が開封された状態を示す縦断面図。
符号の説明
1 缶容器(フルオープン簡易開口式缶容器)
2 缶蓋(フルオープンタイプの開口容易缶蓋)
3 缶体
4 フィルム製蓋
4a (フィルム製蓋の)把手
21 (缶蓋の)パネル部
30 細孔

Claims (2)

  1. 粉粒体を内容物とする陽圧缶詰用の缶容器であって、缶胴の一端側にフルオープンタイプの開口容易缶蓋が一体的に巻締め固着されている簡易開口式の缶容器において、缶内圧により粉粒体を噴出させずにガスのみを噴出させるような細孔が、一個又は略同じ直径で複数個、缶蓋のパネル部の適所に穿設されていると共に、該細孔を缶蓋の外面側から覆って密封するように、把手となる部分を備えたフィルム製蓋が、缶蓋のパネル部に対して引き剥がし可能に貼着されていることを特徴とするフルオープン簡易開口式缶容器。
  2. 細孔の直径が約1.35mm以下であり、細孔の開口平面の総面積が約1.43mm以下であることを特徴とする請求項1に記載のフルオープン簡易開口式缶容器。
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