JP2009018641A - 鉄道車両の制振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄道車両のコストを低減することであり、また、他の目的は、振動抑制制御を最適化することが可能な鉄道車両の制振装置を提供することである。
【解決手段】鉄道車両Vにおける車体1と車体1を支持する台車2との間に介装され該車両Vの進行方向に対し水平横方向の車体1の振動を抑制する減衰力可変ダンパ3と、該車両Vの進行方向に対し水平横方向の車体1の振動加速度を検知する検知手段5と、該減衰力可変ダンパ3が発生する上記車体振動を抑制する制御力Fをスカイフックセミアクティブ制御する制御手段4を備えた鉄道車両の制振装置において、検知手段5で検知する振動加速度を解析して乗り心地を評価するためのデータを得る解析手段を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉄道車両の制振装置の改良に関する。
鉄道車両の走行時には、レール設置面の傾斜、横風、旋回走行時に車両に負荷される遠心力等を原因として車体に車両の進行方向に対して水平横方向(以下、単に「横方向」と言う)への振動が作用する。この横方向の振動は、鉄道車両における乗り心地を悪化させる原因となるため、この振動を抑制するために、従来の制振装置では、車体と台車の間に空気バネやコイルバネ等を介装して車体が台車から受ける衝撃を吸収すると共に、該バネの振動を抑制するべくダンパを配在させている。
そして、この制振装置では、上記振動をより一層効果的に抑制するために、ダンパの減衰力を可変とし、このダンパに出力させる制御力を制御するコントローラをも備えており、加速度センサ等から送られてくる振動情報に基づいてスカイフック制御則に則ってダンパが出力する制御力を制御するようにしている(たとえば、特許文献1参照)。
転じて、車両の乗り心地については、特公平5−654号公報や特開平8−15098号公報に示されるように、振動加速度の周期と波高値を測定し、一定測定期間内における周期および波高値の発生頻度分布によって評価する方法や、加速度を解析してパワースペクトル密度を演算し、周波数毎に重み付けを行って乗り心地の程度を示す乗り心地レベル(単位はdB)を得ることによって評価する方法が開示されているが、この振動加速度の測定および乗り心地評価は、そのためだけに用いられる加速度検出器と加速度を解析して乗り心地レベルを演算する解析装置を必要としていた(特許文献2,3参照)。
特開平10−297485号公報(図2) 特公平5−654号公報 特開平8−15098号公報
したがって、営業投入後の鉄道車両における乗り心地を評価するための種々のデータを得るためには、上述のように専用の機器を必要としており、他方、特開平10−297485号公報の鉄道車両の制振装置にあっては、車体の横方向の振動加速度等を検知するが、得られた振動加速度等は振動抑制制御のためにしか使用されておらず、無駄が生じており、経済性の点でも問題があった。
また、鉄道車両の制振装置は、車両における乗り心地について評価することができないので、自身の振動制御が車両に最適であるかを評価することができなかった。
そこで、本発明は、上記不具合を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、鉄道車両のコストを低減することであり、また、他の目的は、振動抑制制御を最適化することが可能な鉄道車両の制振装置を提供することである。
上記した目的を達成するため、本発明の課題解決手段は、鉄道車両における車体と車体を支持する台車との間に介装され該車両の進行方向に対し水平横方向の車体の振動を抑制する減衰力可変ダンパと、少なくとも該車両の進行方向に対し水平横方向の車体の振動加速度を検知する検知手段と、該減衰力可変ダンパが発生する上記車体振動を抑制する制御力をスカイフックセミアクティブ制御する制御手段を備えた鉄道車両の制振装置において、検知手段で検知する振動加速度を解析して乗り心地を評価するためのデータを得る解析手段を備えたことを特徴とする。
したがって、この鉄道車両の制振装置によれば、専用の機器を必要とせずに、解析手段で乗り心地を評価するためのデータを得ることが可能であるので、加速度検出器の重複や加速度を解析する演算装置といったハードウェアを重複するような無駄が無くなり、経済性の点で有利となるとともに実用性が向上し、さらには、鉄道車両のコストを低減することができる。
また、鉄道車両の制振装置は、乗り心地を評価するためのデータを得ることができるので、現在設定されているスカイフック減衰係数による制振制御が車体の振動抑制に最適か否かを評価することができる。
以下、図に示した実施の形態に基づき、本発明を説明する。図1は、一実施の形態における鉄道車両の制振装置のシステムにおける一例を示す図である。図2は、一実施の形態における鉄道車両の制振装置を搭載した車両の平面図である。図3は、等感覚曲線の逆数の特性を持つ重み付け係数を示す図である。図4は、振動加速度をサンプリングする周期を示した図である。図5は、鉄道車両の制振装置を搭載した車両を複数連結して編成列車とした状態を示す図である。図6は、乗り心地レベルの値に対応する乗り心地の区分を示した図である。図7は、他の実施の形態の鉄道車両の制振装置における振動加速度をサンプリングする周期を示した図である。図8は、他の実施の形態の鉄道車両の制振装置における振動加速度の振幅の頻度分布解析結果を示すグラフである。図9は、他の実施の形態の鉄道車両の制振装置における振動加速度の振幅の頻度分布解析結果を示す表である。図10は、他の実施の形態の一変形例の制振装置における振動加速度をサンプリングする周期を示した図である。図11は、他の実施の形態の一変形例の制振装置における振動加速度の振幅の頻度分布解析結果を示すグラフである。図12は、別の実施の形態の鉄道車両の制振装置における振動加速度をサンプリングする周期を示した図である。図13は、別の実施の形態の鉄道車両の制振装置における振動加速度の最大振幅を求める処理手順を示すフローチャートである。
一実施の形態における鉄道車両の制振装置は、基本的には、図1および図2に示すように、車両Vの進行方向に対して横方向の車体1の振動を抑制するように車体1と前後の台車2との間に介装される減衰力可変ダンパ3と、車体1の振動加速度を検知する検知手段5と、各減衰力可変ダンパ3をスカイフックセミアクティブ制御する制御手段たる制御部4とを備えて構成されている。なお、車体1は、車体1と台車2との間に介装されるエアバネS等によって弾性支持されている。
減衰力可変ダンパ3は、減衰力可変の流体圧ダンパであって、制御部4からの制御指令を受けると、たとえば、図示しないソレノイドバルブ等の制御弁が流体に与える抵抗を制御指令どおりに変更することによって減衰特性を変更することが可能なようになっている。
なお、上記した車体1の振動加速度を検出する検出手段5としては、上下方向、横方向および前後方向の振動加速度を検知可能な加速度センサとされて車体1の前後の台車2付近に一つずつ設置されており、この検出手段5で検知する振動加速度のうち横方向の振動加速度は、スカイフックセミアクティブ制御の際には、制御部4で積分処理されて横方向速度とされるか、別途、制御部4の外方に設けられる加速度から速度を演算する演算手段で横方向速度に変換されることになる。
そして、制御部4は、減衰力可変ダンパ3をスカイフックセミアクティブ制御するために、検知手段5の出力するアナログ電圧でなる振動加速度信号をデジタル信号に変換するA/D変換器と、検知手段5から車体1の振動加速度の情報を得て制御力を演算するCPU(Central Prossesing Unit)等の演算処理装置と、上記演算処理装置に記憶領域を提供するRAM(Random Access Memory)等の主記憶装置部と上記制御力演算処理およびスカイフック減衰係数を変更する際に使用されるプログラム等が格納されるHD(Hard Disk)等の副記憶装置とでなる記憶手段6と、を備えており、上記のように演算された制御力を上記減衰力可変ダンパ3に発生させるための制御指令を該減衰力可変ダンパ3に出力できるようになっている。
なお、上記スカイフックセミアクティブ制御に必要な演算に必要な処理手順等のプログラムについては、記憶媒体に記憶させておき、これを逐次読み出すことができるドライブを設けておくようにしてもよい。
ちなみに、スカイフックセミアクティブ制御にあたり、制御部4は、(dX/dt)×{d(X−Y)/dt}≧0のときには、制御力FをF=Cs×(dX/dt)によって演算し、また、(dX/dt)×{d(X−Y)/dt}<0のときには、制御力FをF=0とする。なお、ここで、dX/dtは車体1の横方向速度であり、d(X−Y)/dtは、車体1と台車2の横方向の相対速度であり、Csはスカイフック減衰係数である。
そして、制御部4によって演算された制御力Fは、さらに、制御指令として減衰力可変ダンパ3に送信され、これにより、減衰力可変ダンパ3は該制御力Fを発生することになる。また、制御部4は、上記スカイフックセミアクティブ制御に使用されるスカイフック減衰係数Csを変更することが可能なようになっている。
ここで、スカイフックセミアクティブ制御を行うに際し、車体1と台車2との相対速度の情報が必要となるが、この鉄道車両における制振装置にあっては、減衰力可変ダンパ3を伸び効き(伸長行程時のみに制御力を発生する)、圧効き(圧縮行程時にのみ制御力を発生する)の特性となるように制御弁によって切り変えられる構成としてあり、上記スカイフック制御則に則って制御する場合には、減衰力可変ダンパ3の伸長側における相対速度d(X−Y)/dtを正と定め、dX/dt>0の場合、減衰力可変ダンパ3を伸び効きに切換えておくことにより、d(X−Y)/dt>0であれば(dX/dt)×{d(X−Y)/dt}≧0が満たされ、制御力F=Cs×(dX/dt)をダンパ伸長側で発生させ、他方、d(X−Y)/dt<0であれば(dX/dt)×{d(X−Y)/dt}<0となって制御力F=0となるので、減衰力可変ダンパ3は制御力を発生しないように制御する必要があるが、この場合、減衰力可変ダンパ3は圧縮行程となって制御力を発生しない状態となるので、特別な制御をする必要がない。
反対に、dX/dt<0の場合、減衰力可変ダンパ3を圧効きに切換えておくことにより、d(X−Y)/dt<0であれば(dX/dt)×{d(X−Y)/dt}≧0が満たされ、制御力F=Cs×(dX/dt)をダンパ圧縮側で発生させ、他方、d(X−Y)/dt>0であれば(dX/dt)×{d(X−Y)/dt}<0となって制御力F=0となるので、減衰力可変ダンパ3は制御力を発生しないように制御する必要があるが、この場合にも、減衰力可変ダンパ3は伸長行程となって制御力を発生しない状態となるので、特別な制御をする必要がない。
なお、伸び効きと圧効きの切換えについてはdX/dtの正負の符合により行えばよい。
したがって、上述のように減衰力可変ダンパ3を設定しておくことによって、簡単な構成によってスカイフックセミアクティブ制御の実現が可能であるとともに、制御力F=0となる場合に特別な制御が必要なくなり制御応答遅れによる不具合もない。また、減衰力可変ダンパ3をこのような構成とし、伸び効きと圧効きの切換えをdX/dtの正負の符合により行うようにしておくことで、車体1と台車2との相対速度d(X−Y)/dtの検出が不要となるので、検出手段5以外に車体1と台車2との相対速度を検出する検出器を別途設ける必要が無く、車両の制振装置を一層安価で軽量なものとすることができる。
なお、上記のように減衰力可変ダンパ3を伸び効きと圧効きの切換えを行えるような構成としない場合には、車体1と台車2との横方向の相対速度を検出する検知器を別途設けて、車体1と台車2との横方向の相対速度情報をも用いて制御力を演算するようにしてもよい。この場合、車体1と台車2の横方向の相対速度を検出する検出器としては、たとえば、減衰力可変ダンパ3のストロークを検出するストロークセンサや減衰力可変ダンパ3内の圧力を検出する圧力センサを用いることができ、ストロークセンサを用いる場合には、検出されたダンパ変位を制御部4で微分して相対速度を得てもよく、さらに、圧力センサを用いる場合には、該圧力を制御部4で相対速度に変換する演算をさせてもよい。
したがって、この鉄道車両の制振装置による上記スカイフックセミアクティブ制御によれば、たとえば、車体1が図1中左方に振れたとすると、検知手段5から車体1の振動加速度情報が制御部4に送られて、台車2が車体1よりも遅い速度で左方に振れているか、或いは、車体1とは逆に右方に振れている場合には、(dX/dt)×{d(X−Y)/dt}≧0の条件を満たすので、減衰力可変ダンパ3は、F=Cs×(dX/dt)で演算される制御力Fを制御部4からの制御指令に従って出力し、車体1の振動を抑制する。反対に、台車2がレールの狂い等により車体1の左方への振れ速度よりも速い速度で左方に振れたとすると、(dX/dt)×{d(X−Y)/dt}<0条件を満たすことになり、減衰力可変ダンパ3は、制御力F=0となり、制御部4からの制御指令に従って発生制御力Fを0とし、減衰力可変ダンパ3は、その発生する制御力で車体1を加振することがないように制御される。
また、制御部4は、検知手段5で検出する上下方向、水平横方向および前後方向の振動加速度を解析して乗り心地を評価するためのデータを演算可能であり、振動加速度を解析して乗り心地を評価するためのデータを演算するのに必要な処理手順等のプログラムについては、記憶手段6におけるHD等の副記憶装置に格納させておいてもよいし、他にも記憶媒体に記憶させておいて、これを逐次読み出すことができるドライブを設けておくようにしてもよい。したがって、この一実施の形態における鉄道車両の制振装置にあっては、制御部4が振動加速度を解析して乗り心地を評価するためのデータを得る解析手段として機能している。
そして、この一実施の形態における鉄道車両の制振装置にあっては、乗り心地を評価するためのデータを、具体的にはたとえば、乗り心地レベルLtとして当該乗り心地レベルLtを演算可能なようになっており、この乗り心地レベルLtは、以下の式1によって算出することができる。
Figure 2009018641
ここで、Ltは、乗り心地レベル(単位はdB)、Tは時間、A(t)は、図3に示す等感覚曲線の逆数の特性を持つ重み付け係数にて重み付けを行った後の振動加速度(m/s)である。なお、10−5(m/S)は基準となる加速度値である。
したがって、上記乗り心地レベルLtの算出にあたっては、検知手段5で得られた任意時間T内における上下方向、横方向および前後方向の振動加速度のデータに対し、図3と同様の特性を持つフィルタによって重み付けを行って重み付け後の振動加速度A(t)を得、上記式(1)の演算を行って、算出することができる。なお、上下方向の振動加速度のデータに対しては、上下方向用の図3中一点差線と同様の特性を持つフィルタで重み付けを行い、他方、横方向および前後方向の振動加速度のデータに対しては、それぞれ前後・横方向用の図3中実線と同様の特性を持つフィルタで重み付けを行う。
また、上記の方法に代えて、検知手段5で得られた任意時間T内における上下方向、横方向および前後方向の振動加速度のデータに対しハニング窓処理を施した後に高速フーリエ変換して解析し、各振動加速度の振動成分毎の周波数に対する振幅を示すパワースペクトルを得る。そして、得られたパワースペクトルから周波数1Hz当たりのパワースペクトルであるパワースペクトル密度を算出し、図3に示した重み付け係数を用いて得られたパワースペクトル密度を周波数毎に重み付け処理し、この重み付け後のパワースペクトル密度を基準となる加速度値10−5(m/S)の二乗の値で除した後に積分して得ることができる。
このように高速フーリエ変換を採用することによって、離散フーリエ変換による演算を行うよりも演算量を低減でき、演算処理装置の負荷を軽減することができ、さらに、ハニング窓処理を採用することによって、方形窓処理に比較して小さい電力のスペクトルを効果的に検出することができ、上記乗り心地レベルの演算に有利となる。なお、ハニング窓処理のほかにハミング窓処理やガウス窓処理を採用してもよい。
そして、上記乗り心地レベルLtは、車両Vが路線区間を走行中に連続して算出しつづけられる。具体的には、図4に示すように、n番目の乗り心地レベルLt(n=1,2,3・・・)を算出するために任意の時間Tの各振動加速度のサンプリングをするが、このサンプリング開始から任意の時間Tだけ遅らせて、n+1番目の乗り心地レベルLtn+1(n=1,2,3・・・)を算出するためのサンプリングを開始し、以降、n+2番目の乗り心地レベルLtn+2についても同様にn+1番目のサンプリング開始から時間Tだけ遅らせてサンプリングするようにして、連続して乗り心地レベルLtを算出する。
したがって、この鉄道車両の制振装置によれば、乗り心地を評価するデータとしての乗り心地レベルを算出する専用の機器を必要とせずに、当該データを得ることができるので、加速度検出器の重複や加速度を解析する演算装置といったハードウェアを重複するような無駄が無くなり、経済性の点で有利となるとともに実用性が向上し、さらには、鉄道車両のコストを低減することができる。
また、鉄道車両の制振装置は、乗り心地レベルを算出することができ、乗り心地レベルは車両Vにおける乗り心地を評価するうえで重要なデータとなることから、この得られた乗り心地を評価するデータとしての乗り心地レベルから、現在設定されているスカイフック減衰係数による制振制御が車体1の振動抑制に最適か否かを評価することができる。
そして、車両Vが路線区間を走行中に連続して制御部4によって算出されるこれら複数の乗り心地レベルLtは、該制振装置が搭載される車両Vに設置される車両モニタ端末11bに送られて、この車両モニタ端末11b内の記憶装置に格納される。なお、乗り心地レベルLtは、上記制御部4の記憶手段6内にも格納されるようにしておいてもよい。
車両モニタ装置11は、図5に示すように、編成列車中の任意の1つの車両V(xは、1からNまでの任意の整数)に設置される中央車両モニタ11aとこれに接続される各車両V(n=1,2,3・・・N)ごとに設置される車両モニタ端末11bとで構成されており、乗り心地レベルLtは、車両モニタ端末11bを介して中央車両モニタ11aにも送られ、中央車両モニタ11a内の記憶装置にも格納される。
この中央車両モニタ11aと車両モニタ端末11bの記憶装置に制御部4の演算によって連続して得られる乗り心地レベルLtを格納する際に、該乗り心地レベルLtに車両Vの路線区間における走行位置情報および車両Vの車速を関連付けて記録するようにしている。
乗り心地レベルLtに走行位置情報を関連付けしておくことで、路線区間のどの位置における乗り心地レベルであるのかを明らかにすることができ、乗り心地レベルLtは、振動加速度のパワースペクトルに依存して得られる値であるので車両Vの速度によって変化することから車両Vの速度を関連付けしておくことで、同じ区間を速度を変えて走行すれば、速度に対する乗り心地レベルLtの変化を明らかにすることができる。したがって、上記のように走行位置情報と速度を関連付けておくことによって後の乗り心地レベルLtの解析時に非常に便利となる。
また、制御部4にて、順次演算される乗り心地レベルLtに走行位置情報および速度の関連付けを行ってから、車両モニタ装置11にこれらデータを送信するようにしてもよい。
このように、制御部4にて、乗り心地レベルLtに走行位置情報を関連付ける場合には、車両モニタ装置11から受け取る走行位置情報を補正して自己が搭載されている車両V、すなわち自車両Vの走行位置を演算するようにしておき、自車両の正確な走行位置情報を乗り心地レベルLtに関連付けを行えるようにしておくとよい。そうすることで車両Vにおける正確な走行位置情報を車両Vにおける乗り心地レベルLtに関連付けることが可能となるので、乗り心地レベルLtの解析等により一層便利となる。
なお、上記走行位置の補正については、たとえば、各車両Vの制御部4に自車両Vが編成車両中の何両目にあるかを認識させておき、これと、予め記憶させておいた車両長さおよび車両間隔とから任意車両Vと自車両Vの距離を判断し、当該自車両Vの走行位置を任意車両Vの走行位置を任意車両Vと自車両Vの距離分だけ補正するようにしておけばよい。
また、各車両Vの制御部4に自車両Vが編成車両中の何両目にあるかを認識させるには、各車両Vに搭載される制御部4同士をノードとしてカスケード接続されるように設定し、これら制御部4同士を繋ぐネットワークケーブルをリレー回路によって順番に開閉することや、他の自動認識が可能な方法で認識させてもよいし、また、他の車両位置検出装置からの編成列車における車両位置の入力を受けるようにしてもよく、さらには、直接手動で制御部4に何両目を入力するようにしてもよい。
なお、各車両Vにおける各制御部4で、自車両が先頭車両Vから数えて何両目に位置しているかを把握することができるので、自車両の走行位置情報に代えて先頭車両Vの走行位置情報と先頭車両Vから数えて何両目に位置しているかの情報とを乗り心地レベルLtに関連付けを行っておくようにしてもよい。
また、本実施の形態においては、各車両Vの制御部4は、任意車両Vにおける車両モニタ装置11から走行位置を受信するので、車両モニタ装置11に制御部4からあるいは車両位置検出装置からの車両位置情報を統括させて、各車両Vの走行位置を車両モニタ装置11側で補正して各制御部4に正確な走行位置を送信させるようにしてもよい。
さらに、各車両Vと任意車両Vとの距離については、任意車両Vが編成列車中の何両目にあるかということを各制御部4が認識する必要があるが、これについては、たとえば、上記した車両位置認識の終了後に車両Vに搭載される制御部4が送信する情報に特別なIDを付しておくようにしておけば、該任意車両Vを特定することができ、また、これについても、車両位置認識で上記したところと同様に、車両モニタ装置11に制御部4からあるいは車両位置検出装置からの車両位置情報を統括させて、車両モニタ装置11で判断して、各制御部4に当該距離を認識させるようにしてもよく、また、手動で直接的に各制御部4に任意車両Vの位置を入力するようにしてもよい。
そして、制御部4は、一度得られた連続する乗り心地レベルLtのデータを評価し、スカイフック減衰係数Csの最適化を図る。なお、この実施形態の場合、後述するスカイフック減衰係数Csの最適化に当たり減衰力可変ダンパ3は車両Vの進行方向に対して横方向の車体1の振動を抑制するので、横方向の乗り心地レベルLtのデータのみの評価することでスカイフック減衰係数Csの最適化を図るようにしているが、上下および前後方向の乗り心地レベルLtのデータをも評価して、スカイフック減衰係数Csの最適化を図ってもよい。
乗り心地レベルLtの評価では、図6に示すように、乗り心地レベルLtの値によって、乗り心地の良し悪しを評価することができるので、たとえば、現状設定のスカイフック減衰係数Csで横方向の乗り心地レベルLtの値が93dBを超えるような区間においては、スカイフック減衰係数Csを最適化するようにする。
スカイフック減衰係数Csの最適化は、たとえば、以下のように実施される。路線区間中の曲線区間、トンネル区間、軌道狂い区間にあっては、振動成分が直線区間におけるそれより高くなり、スカイフック減衰係数Csを高くすれば高くするほど外乱によって振動する車体に対する制振効果は高くなるが、制御系の遅れにより周波数の高い軌道外乱に関する車体振動に対しては充分に制振できなくなる場合がある。そこで、路線区間中の乗り心地レベルLtが悪化している区間における路線条件によって、スカイフック減衰係数Csを最適化する。
具体的にはたとえば、上記乗り心地レベルLtが悪化している区間がトンネル区間である場合、トンネル区間走行時には車体1に生じる振動は空力によるものが支配的となるので、車体の振動を効果的に制御できるようにスカイフック減衰係数Csを高めるように変更する。特に、このトンネル区間にあっては、編成列車がトンネル内に侵入すると車体1とトンネル内壁との間の空気の流れによってトンネル外における車体1の振動より大きな振動を呈することが分かっており、このようなトンネル区間におけるスカイフック減衰係数Csを他の区間より大きくしておくと振動を効果的に抑制することができる。
直線区間では軌道外乱による振動が支配的であるため、スカイフック減衰係数Csを高く設定しすぎると、上記したように制御系の遅れによって振動を充分に抑制できない場合があるため、低めのスカイフック減衰係数Csにて軌道外乱絶縁性を高める制御特性としておくことで車体の振動を効果的に抑制することが可能であるので、乗り心地レベルLtが悪化している区間においてスカイフック減衰係数Csを低くするように変更する。
また、乗り心地レベルLtが悪化している区間が曲線区間の場合、曲線区間では、軌道の外乱成分が大きく、たとえ減衰力可変ダンパ3で振動を絶縁しても空気バネAを介して車体1に伝達される振動が大きいことから、伝達された振動を抑制するためにスカイフック減衰係数Csを高く設定しておく必要がある場合があるが、軌道条件によっては、低く設定したほうがよい場合もある。したがって、曲線区間に関しては軌道条件により直線区間に対してスカイフック減衰係数Csを高めに、あるいは逆に低めに設定する方がよい場合もあるので、現在設定のスカイフック減衰係数Csを軌道条件に照らし合わせて変更する。
そして、この最適化後の車両Vの同区間走行時の乗り心地レベルLtを評価し、スカイフック減衰係数Cs変更前の乗り心地レベルLtと変更後の乗り心地レベルLtを比較して最適化が図られているかチェックする。すなわち、乗り心地レベルLtが改善されているか否かをチェックする。そして、改善されていない場合には、再度スカイフック減衰係数Csの最適化処理を行い、次回走行時に上記チェックを行うようにする。かくして、スカイフック減衰係数Csの最適化が図られることによって、車両Vにおける乗り心地を向上させることができる。
すなわち、スカイフック減衰係数Csの最適化とは、その路線区間の走行に適するようにスカイフック減衰係数Csを調整することである。
なお、上記スカイフック減衰係数Csの最適化は、車両Vと同じ編成列車における同様の仕様の他の車両で乗り心地レベルLtのデータを共有できるようにし、かつ、車両モニタ装置11あるいは制御部4を編成列車間で通信可能な状態としておけば、共有するデータを参照して他の同仕様の車両においてスカイフック減衰係数Csの最適化が済んでいれば、その最適化されたスカイフック減衰係数Csを制御部4で取り込んで、車両Vを改めて同区間を走行させること無く上記最適化処理を行うことができ、編成列車の車両を入れ替えるたびに車両Vに同区間の路線を走行させることを待たずして最適化処理を行うことができるので、効率的であり、また、最適化処理時間を短縮化することが可能である。
さらに、制御部4は、上記車両モニタ装置11に格納済みである、もしくは、自身の記憶手段6内に格納されているスカイフック減衰係数Csの最適化後の乗り心地レベルLtの過去のデータと、同区間を走行したとき、あるいは走行中に新しく得られる乗り心地レベルLtとを比較することができるようになっている。
具体的には、同じ走行位置における新旧の乗り心地レベルLtを路線区間全部に渡って比較し、その結果、編成列車中の一部の車両における乗り心地レベルLtが悪化、すなわち、過去の乗り心地レベルLtの数値に対して所定の閾値以上増加している場合には、制振装置における減衰力可変ダンパ3の出力する制御力が経年劣化等によって不足している事態が想定される。
したがって、この場合、当該乗り心地レベルLtが悪化している車両Vにおける制御部4は、スカイフック減衰係数Csを増加させて減衰力可変ダンパ3の制御力不足を補うため、従前のスカイフック減衰係数Csを変更する修正処理を行う。
ここで、上述の所定の閾値であるが、図6に示した乗り心地レベルLtの評価区分範囲を超えて悪化することを判断できるように設定されてもよいし、また、過去の複数の乗り心地レベルLtにおける平均値を基準として乗り心地悪化を判断する場合には、過去の複数の乗り心地レベルLtにおける標準偏差の値を閾値とするようにしてもよい。
そして、制御部4は、このスカイフック減衰係数Csの修正処理による変更後、同区間走行時に得られる乗り心地レベルLtと、過去の乗り心地レベルLtの数値とを比較することによって、乗り心地レベルLtが改善されたか、すなわち、乗り心地レベルLtの値が過去の乗り心地レベルLtに対して所定の閾値内となっているかを判断する。
ここで、乗り心地レベルLtが改善されている場合には、制振装置は正常に機能していると判断され、他方、乗り心地レベルLtが改善されない場合には、制振装置に異常があると判断される。
すなわち、この鉄道車両の制振装置によれば、自己に異常があるか否かを判断することができ、制振装置の異常を早期かつ正確に発見することが可能である。
また、減衰力可変ダンパ3が使用に耐えうる状態であれば、この修正処理によるスカイフック減衰係数Csの変更によって、車両Vの乗り心地を維持することができ、さらに、減衰力可変ダンパ3の交換やメンテナンスが必要であることを正確に判断することができる。
なお、編成列車中の全ての車両Vにおいて、ある位置における乗り心地レベルLtが悪化している場合には、何らかの外乱によるものか、軌道状態が悪化している場合であると想定されるので、複数回このような乗り心地レベルLtの悪化が同一地点で検出される場合には、スカイフック減衰係数Csの修正処理による変更を行うのではなく、上述したスカイフック減衰係数Csの最適化を行うようにする。
そして、このスカイフック減衰係数Csの最適化処理を行った後に、再度、乗り心地レベルLtの評価を制御部4で行い、上記軌道状態の悪化が見込まれる地点における乗り心地レベルLtの改善が見られない状況であれば、制振装置側で車体1の振動を抑制することが困難であり整備が必要な程度に軌道状態が著しく悪化していることを検知することができる。
また、この場合でも、車両Vと同じ編成列車における同様の仕様の他の車両で乗り心地レベルLtのデータを共有できるようにし、かつ、車両モニタ装置11あるいは制御部4で通信可能な状態としておけば、複数の車両の走行で軌道状態の悪化を判断することが可能であるので、単一の車両Vの複数回に渡る同区間の走行の結果として軌道状態の悪化を判断するよりも早く軌道状態の悪化を検知することができ、効率的となる。
つづいて、他の実施の形態における鉄道車両の制御装置について説明する。この他の実施の形態における鉄道車両の制御装置におけるハードウェアは、上述の一実施の形態における鉄道車両の制御装置と同様であり、異なるのは、解析手段として機能する制御部4で振動加速度を解析して得る乗り心地を評価するためのデータは、上下方向、水平横方向および前後方向の振動加速度の振幅の頻度分布であり、各振動加速度の振幅の頻度分布解析を行うのに必要な処理手順等のプログラムについては、記憶手段6におけるHD等の副記憶装置あるいは記憶媒体に格納されており、制御部4で上記プログラムを実行することによって解析手段が実現される。
そして、上下方向、水平横方向および前後方向の振動加速度の振幅の頻度分布解析は、以下の手順にて行われる。
以下、頻度分析解析について詳細に説明すると、この頻度分布解析は、振動加速度を解析して、最終的に、振動加速度の最大振幅の頻度分布を得ることによって行われる。
なお、上下方向、水平横方向および前後方向の振動加速度の振幅の頻度分布解析の手順は同一であり、上下方向、水平横方向および前後方向の振動加速度の振幅の頻度分布解析は、それぞれ下記手順によって行われる。
具体的には、頻度分布解析は、図7に示すように、車両Vの走行時に検知手段5で検知する振動加速度を所定のサンプリング周期Tでサンプリングし、このサンプリングによって得られた振動加速度を解析することによって行われ、また、サンプリングは、車両Vの路線区間走行中に連続して行われて、制御部4は、サンプリング周期T内における振動加速度の最大振幅を演算し、車両Vの路線区間走行後に頻度分析結果を出力する。
したがって、まず、制御部4は、図7に示すように、サンプリング周期T内でサンプリングされた振動加速度の最大振幅を演算し、この最大振幅の値Hを記憶手段6内に格納し、つづく、サンプリング周期T内でサンプリングされた振動加速度の最大振幅Hを演算して記憶手段6内に格納し、以下同様にして、車両Vの上記路線区間走行終了まで、順次連続して、同じサンプリング周期T内にサンプリングされる振動加速度の最大振幅を演算し、これら最大振幅Hを記憶手段6内に格納する。
そして、車両Vの路線区間走行終了後、これら得られたN個の振動加速度の最大振幅H(n=1,2,3・・・N)のデータを任意の可速度振幅区分で区分けして加速度振幅区分毎に該加速度振幅区分内に区分される最大振幅の個数をカウントして、頻度分布解析結果を得る。この得られた上下方向、水平横方向および前後方向の振動加速度の頻度分布解析結果は、それぞれ、たとえば、図8に示すグラフあるいは図9に示した表のように図表化されて、一実施の形態における制御装置と同様に、図5に示すように、該制振装置が搭載される車両Vに設置される車両モニタ端末11bに送られて、この車両モニタ端末11b内の記憶装置に格納される。なお、頻度分布解析結果は、上記制御部4の記憶手段6内にも格納されるようにしておいてもよい。
なお、上記上下方向、横方向および前後方向の各振動加速度の振幅の頻度分布解析結果は、車両Vが走行した全路線区間における各振動加速度の最大振幅の頻度分布を示すものとなっているが、各振動加速度の最大振幅のデータを路線区間中の走行位置情報および車両Vの速度情報に関連付けを行うようにしておいてもよい。具体的には、位置および走行速度は車両モニタ装置11で得られるので、上記関連付けについては、車両モニタ装置11で行うことが可能である。
振動加速度の最大振幅に走行位置情報を関連付けしておくことで、路線区間のどの位置における振動加速度の最大振幅であるのかを明らかにすることができ、最大振幅は車両Vの速度によっても変化することから車両Vの速度を関連付けしておくことで、同じ区間を速度を変えて走行すれば、速度に対する振動加速度の最大振幅の変化を明らかにすることができる。したがって、上記のように最大振幅を走行位置情報と速度を関連付けておくことによって後の乗り心地評価に非常に便利となる。
また、制御部4にて、順次演算される各振動加速度の最大振幅に走行位置情報および速度の関連付けを行ってから、車両モニタ装置11にこれらデータを送信するようにしてもよい。
このように、制御部4にて、各振動加速度の最大振幅に走行位置情報を関連付ける場合には、車両モニタ装置11から受け取る走行位置情報を補正して自己が搭載されている車両V、すなわち自車両Vの走行位置を演算するようにしておき、自車両の正確な走行位置情報を各振動加速度の最大振幅に関連付けを行えるようにしておくとよい。そうすることで車両Vにおける正確な走行位置情報を車両Vにおける各振動加速度の最大振幅に関連付けることが可能となるので、乗り心地評価の際より一層便利となる。なお、上記走行位置の補正については、一実施の形態で説明したように、種々の手法を採用する事が可能である。
このように、この鉄道車両の制振装置によれば、乗り心地を評価するデータとしての振動加速度の振幅の頻度分布を得るための専用の機器を必要とせずに、頻度分布解析を行うことができるので、加速度検出器の重複や加速度を解析する演算装置といったハードウェアを重複するような無駄が無くなり、経済性の点で有利となるとともに実用性が向上し、さらには、鉄道車両のコストを低減することができる。
また、鉄道車両の制振装置は、頻度分布解析を行うことができ、上記各振動加速度の振幅の頻度分析解析結果は、車両Vにおける乗り心地を評価するうえで重要な指標となることから、頻度分析解析結果から、現在設定されているスカイフック減衰係数による制振制御が車体1の振動抑制に最適か否かを評価することができる。
さらに、上記した振動加速度の振幅の頻度分布解析に代えて、検知手段5で得られた所定のサンプリング周期内における振動加速度のデータに対しハニング窓処理を施した後に高速フーリエ変換して解析し、振動加速度の振動成分毎の周波数に対する振幅を示すパワースペクトルを得て、得られたパワースペクトルから頻度分布解析を行うようにしてもよい。なお、高速フーリエ変換を採用することによって、離散フーリエ変換による演算を行うよりも演算量を低減でき、演算処理装置の負荷を軽減することができ、さらに、ハニング窓処理を採用することによって、方形窓処理に比較して小さい電力のスペクトルを効果的に検出することができ、上記乗り心地レベルの演算に有利となる。なお、ハニング窓処理のほかにハミング窓処理やガウス窓処理を採用してもよい。
そして、この頻度分布解析にあっても、図10に示すように、サンプリングは車両Vの路線区間走行中に、所定のサンプリング周期Tで連続して行われ、サンプリングが済んだ振動加速度のデータを順次高速フーリエ変換してパワースペクトルを得て記憶手段6内に格納しておき、車両Vの路線区間の走行が終了すると、得られた全てのパワースペクトルを解析し、図11に示した表のような任意の周波数f(n=1,2,3・・・N)毎の振動加速度の振幅スペクトルの頻度分布を得る。なお、上記任意の周波数f(n=1,2,3・・・N)は、特に乗り心地に影響する周波数とすると乗り心地評価に際して便利であり、また、その数はいくつでもよい。
上記のように振動加速度をスペクトル解析することで、振動加速度を周波数成分に分解することが可能であり、振動加速度の振幅の頻度分布解析を振動加速度の任意の周波数毎に行うが可能となる。
そして、得られた頻度分布解析結果は、上述したように、車両モニタ装置11に送信され、車両モニタ装置11内に設けてある記憶装置内に格納されることになる。
したがって、このように振動加速度の任意の周波数毎の頻度分析解析を行う場合には、振動加速度の周波数成分に分解してその発生頻度を得ることができるので、振動加速度の最大振幅以外の振幅についてもモニタでき、より精緻な乗り心地評価を行うことが可能となる。
そして、制御部4は、一実施の形態と同様に、得られた振動加速度の振幅の頻度分布解析結果に基づいてスカイフック減衰係数Csの最適化を図る。なお、この実施形態の場合、後述するスカイフック減衰係数Csの最適化に当たり減衰力可変ダンパ3は車両Vの進行方向に対して横方向の車体1の振動を抑制するので、横方向の振動加速度の振幅の頻度分布解析結果のみに基づいてスカイフック減衰係数Csの最適化を図るようにしているが、上下および前後方向の振動加速度の振幅の頻度分布解析結果にも基づき、スカイフック減衰係数Csの最適化を図ってもよい。
振動加速度の最大振幅の頻度分析結果に基づいて、スカイフック減衰係数Csを最適化するには、たとえば、乗り心地が悪いと評価される加速度振幅区分で所定回数以上の頻度で最大振幅が発生している場合に、スカイフック減衰係数Csを従前の設定値から変更して最適化するようにする。ちなみに、車両にもよるが、加速度振幅が大きければ大きいほど乗り心地は悪化するので、上記乗り心地が悪いと評価される加速度振幅区分は、予め定められた加速度振幅以上とされる。
また、頻度分布解析において振動加速度をスペクトル解析して周波数毎の振幅スペクトルを得る場合には、特に乗り心地に影響する周波数における乗り心地が悪いと評価される加速度振幅区分で所定回数以上の頻度で最大振幅が発生している場合に、スカイフック減衰係数Csを最適化するようにしてもよい。ちなみに、特に乗り心地に影響する周波数は、車体1の共振周波数と、台車2の共振周波数が考えられる。
なお、最大振幅のデータが走行位置情報に関連付けられている場合には、乗り心地が悪いと評価される加速度振幅区分で最大振幅が認められる区間のみのスカイフック減衰係数Csを最適化するようにしてもよい。このスカイフック減衰係数Csの最適化は、上述した一実施の形態におけるスカイフック減衰係数Cs最適化と同様の手順によって実施される。
そして、この最適化手順が実施された後、再度、車両Vの同区間走行時における振動加速度の振幅の頻度分布解析を行い、スカイフック減衰係数Cs変更前の振動加速度の振幅の頻度分布解析結果と変更後の振動加速度の振幅の頻度分布解析結果を比較して最適化が図られているかチェックする。
すなわち、乗り心地が悪いと評価される加速度振幅区分で最大振幅の発生頻度にてスカイフック減衰係数Csの変更を行った場合には、上記発生頻度改善されているか、あるいは、特に乗り心地に影響する周波数における乗り心地が悪いと評価される加速度振幅区分で最大振幅の発生頻度にてスカイフック減衰係数Csの変更を行った場合には、上記発生頻度改善されているか否かをチェックする。
そして、改善されていない場合には、再度スカイフック減衰係数Csの最適化処理を行い、次回走行時に上記チェックを行うようにする。かくして、スカイフック減衰係数Csの最適化が図られることによって、車両Vにおける乗り心地を向上させることができる。
また、この他の実施の形態における制御装置にあっても、一実施の形態と同様に、スカイフック減衰係数Csの最適化した後、スカイフック減衰係数Csの最適化後の頻度分布解析結果の過去のデータと、同区間を走行したとき、あるいは走行中に新しく得られる頻度分布解析結果のデータとを比較することができるようになっており、スカイフック減衰係数Csの修正処理も行う事ができるようになっている。
したがって、この他の実施の形態における鉄道車両の制御装置にあっても、一実施の形態における制御装置と同様に、自己に異常があるか否かを判断することができ、制振装置の異常を早期かつ正確に発見することが可能であって、減衰力可変ダンパ3が使用に耐えうる状態であれば、スカイフック減衰係数Csを変更することによって、車両Vの乗り心地を維持することができ、さらに、減衰力可変ダンパ3の交換やメンテナンスが必要であることを正確に判断することができ、加えて、軌道状態が著しく悪化していることを検知することもできるのである。
最後に、別の実施の形態における鉄道車両の制御装置について説明する。この別の実施の形態における鉄道車両の制御装置におけるハードウェアも、上述の一実施の形態における鉄道車両の制御装置と同様であり、異なるのは、解析手段として機能する制御部4で振動加速度を解析して得る乗り心地を評価するためのデータは、上下方向、水平横方向および前後方向の振動加速度をサンプリングして得る各振動加速度の最大振幅であり、振動加速度の最大振幅を求めるのに必要な処理手順等のプログラムについては、記憶手段6におけるHD等の副装置あるいは記憶媒体に格納されており、制御部4で上記プログラムを実行することによって解析手段が実現される。
そして、上記の上下方向、水平横方向および前後方向の振動加速度の最大振幅を求めるには、以下の手順にて行われる。
以下、振動加速度の最大振幅を求める手順について詳細に説明すると、図12に示すように、振動加速度を所定のサンプリング周期tで連続してサンプリングし、順次サンプリング周期t(n番目のサンプリング周期、n=1,2,3、・・・N)内の振動加速度の最大振幅k(n=1,2,3、・・・N)を求めるとともに、最初のサンプリング周期t内の振動加速度の最大振幅kを暫定最大振幅K’とし、この暫定最大振幅K’と順次求められるサンプリング周期t(n=2,3、・・・N)内の振動加速度の最大振幅k(n=2,3、・・・N)を比較して大きい値をとるものを暫定最大振幅K’とし、上記比較を繰り返すことによって最終的に振動加速度の最大振幅Kを求める。
なお、上下方向、水平横方向および前後方向の振動加速度の最大振幅を求める手順は同一であり、上下方向、水平横方向および前後方向の振動加速度の最大振幅は、それぞれ上記した手順によって求められることになる。
そして、車両Vの任意の区間走行終了後、得られた最大振幅Kは、該制振装置が搭載される車両Vに設置される車両モニタ端末11bに送られて、この車両モニタ端末11b内の記憶装置に格納され、一実施の形態における制御装置と同様に、図5に示すように、車両モニタ端末11bを介して中央車両モニタ11aにも送られ、中央車両モニタ11a内の記憶装置にも格納される。
なお、制御部4は、上記振動加速度の最大振幅Kを車両モニタ装置11に送る際に、車両モニタ装置11で得られる車両Vの走行位置情報および車両Vの速度情報を取得してこれら情報を各振動加速度の最大振幅Kに関連付けを行って記憶装置に格納する。
各振動加速度の最大振幅Kに走行位置情報を関連付けしておくことで、路線区間のどの位置における振動加速度の最大振幅Kであるのかを明らかにすることができ、最大振幅は車両Vの速度によっても変化することから車両Vの速度を関連付けしておくことで、同じ区間を速度を変えて走行すれば、速度に対する各振動加速度の最大振幅Kの変化を明らかにすることができる。したがって、上記のように最大振幅Kを走行位置情報と速度を関連付けておくことによって後の乗り心地評価に非常に便利となる。
なお、制御部4にて、各振動加速度の最大振幅Kに走行位置情報および速度情報の関連付けを行わず、車両モニタ装置11側で関連付けを行うようにしてもよい。
このように、制御部4にて、各振動加速度の最大振幅Kに走行位置情報を関連付ける場合には、車両モニタ装置11から受け取る走行位置情報を補正して自己が搭載されている車両V(n=1,2,3,・・・N)、すなわち自車両Vの走行位置を演算するようにしておき、自車両の正確な走行位置情報を各振動加速度の最大振幅に関連付けを行えるようにしておくとよい。そうすることで車両Vにおける正確な走行位置情報を車両Vにおける各振動加速度の最大振幅に関連付けることが可能となるので、乗り心地評価の際より一層便利となる。なお、上記走行位置の補正については、一実施の形態で説明したように、種々の手法を採用する事が可能である。
また、図13に示したフローチャートに基づいて以上の処理を説明すると、まず、ステップF1で、各パラメータをリセットし、ステップF2に移行して、制御部4は、車両Vの走行時に検知手段5で検知する振動加速度を所定のサンプリング周期tでサンプリングされた振動加速度を解析してサンプリング周期tにおける振動加速度の最大振幅kを求める。具体的には、サンプリング周期t内に得られた振動加速度の複数の波の最大値と最小値の差を逐次演算し、波の最大値と最小値の差を比較演算して、最大となる差を算出し、当該最大となる差をサンプリング周期T内における振動加速度の最大振幅kとして、記憶手段6内に一時格納する。
つづいて、ステップF3に移行して、制御部4は、暫定最大振幅K’と上記ステップF2で求めたサンプリング周期T内における振動加速度の最大振幅kを比較し、上記暫定最大振幅K’がサンプリング周期t内における振動加速度の最大振幅kより小さいときは、ステップF4に移行し、他方、上記暫定最大振幅K’がサンプリング周期t内における振動加速度の最大振幅kより大きいときは、ステップF5に移行する。
そして、ステップF4では、制御部4は、暫定最大振幅K’の値を最大振幅kの値に書き換える。このとき、制御部4で、車両Vの走行位置と速度を得られるような場合には、上記最大振幅kのデータに上記走行位置と速度を関連付けて記憶手段6に格納するようにする。
他方、ステップF5においては、制御部は、暫定最大振幅K’の値をそのままとし、ステップF6に移行する。
ステップF6では、車両Vの区間の走行が終了しているか否かの判断を行い、走行終了の場合、上記振動加速度の最大振幅を求める処理を終了し、記憶手段6内に格納されている暫定最大振幅K’の値を最大振幅Kとして、この最大振幅Kのデータを車両モニタ端末11bへ送信する。
他方、走行が終了していない場合、ステップF2に移行して、上述したステップF2からステップF5までの処理を繰り返す。
すなわち、順次求められるサンプリング周期t内の振動加速度の最大振幅kと暫定最大振幅K’を比較する処理を繰り返すことで、上記処理中の暫定最大振幅K’の値は、車両Vが走行する区間中における最大振幅Kとなるので、これによって車両Vが走行する任意の区間における振動加速度の最大振幅Kを求めることができるのである。そして、上下方向、横方向および前後方向の振動加速度の最大振幅Kは、上記同一処理で求められる。
このように、この鉄道車両の制振装置によれば、乗り心地を評価するデータとしての振動加速度の最大振幅を得るための専用の機器を必要とせずに、上記振動加速度の最大振幅を求めることができるので、加速度検出器の重複や加速度を解析する演算装置といったハードウェアを重複するような無駄が無くなり、経済性の点で有利となるとともに実用性が向上し、さらには、鉄道車両のコストを低減することができる。
また、鉄道車両の制振装置は、車両Vが走行する任意の区間における振動加速度の最大振幅を求めることができ、この振動加速度の最大振幅は車両Vにおける乗り心地を評価するうえで重要なデータとなることから、上記振動加速度の最大振幅から、現在設定されているスカイフック減衰係数による制振制御が車体1の振動抑制に最適か否かを評価することができる。
そして、この鉄道車両の制振装置では、振動加速度の最大振幅Kを記憶手段6に記憶させておくことができるので、車両モニタ装置11と情報を冗長させて共有させておくことで、何らかの不具合で車両モニタ装置11側のデータが失われても、制振装置側でデータ損失を防止することが可能である。なお、求められた振動加速度の最大振幅Kのデータは、複数回走行分を保存しておくようにしてもよいし、車両モニタ装置11から上記最大振幅Aのデータを外部に送信したことを確認後消去されるようにしてもよい。
さらに、上記したところでは、記憶手段6に記憶されるのは振動加速度の最大振幅Kのみであるが、記憶手段6の記憶容量が許せば、振動加速度の振幅が大きいものから複数個の振幅を記憶させるようにしてもよい。このようにすることで複数の乗り心地が悪化する走行位置を特定することができるので、より一層乗り心地の評価に便利となり、また、制振装置が最適に行われているかの評価も精緻に行うことができる。
また、図3に示したように、上下方向、横方向および前後方向の全ての振動加速度について、最大振幅Kが検出された時間を中心として一定時間t内、具体的には、サンプリング周期tを中心とした一定時間t内における振動加速度を全て記憶手段6に格納するようにしてもよい。
この場合には、任意の区間における振動加速度が最大振幅Kを迎える前後の振動加速度の変化は後の乗り心地評価に有用な情報となるので、精緻な乗り心地評価を行えるようになる。
また、制御部4は、振動加速度の最大振幅Kが求められた走行位置を次回走行するときに車両Vにおける乗り心地を向上するためにスカイフック減衰係数Csの最適化を図る。なお、この実施形態の場合、後述するスカイフック減衰係数Csの最適化に当たり減衰力可変ダンパ3は車両Vの進行方向に対して横方向の車体1の振動を抑制するので、横方向の振動加速度の最大振幅Kのみに基づいてスカイフック減衰係数Csの最適化を図るようにしているが、上下および前後方向の振動加速度の最大振幅Kにも基づき、スカイフック減衰係数Csの最適化を図ってもよい。
振動加速度の最大振幅Kにも基づいて、スカイフック減衰係数Csを最適化するには、最大振幅Kが認められる区間の違いによって最適なスカイフック減衰係数Csを設定するようにする。すなわち、路線区間中の曲線区間、トンネル区間、軌道狂い区間にあっては、振動成分が直線区間におけるそれより高くなり、スカイフック減衰係数Csを高くすれば高くするほど外乱によって振動する車体に対する制振効果は高くなるが、制御系の遅れにより周波数の高い軌道外乱に関する車体振動に対しては充分に制振できなくなる場合がある。そこで、一実施の形態と同様に、最大振幅Kが認められて乗り心地が悪化している区間における路線条件によって、スカイフック減衰係数Csを最適化する。
そして、この最適化後に前回に最大振幅Kが認められる区間を含む区間を車両Vが走行するときに、振動加速度の最大振幅Kが同区間で発生しているか否かの判断を行い、スカイフック減衰係数Csの最適化が図られているかチェックする。
そして、同区間で最大振幅Kが発生している場合には、再度スカイフック減衰係数Csの最適化処理を行い、次回走行時に上記チェックを行うようにする。かくして、スカイフック減衰係数Csの最適化が図られることによって、車両Vにおける乗り心地を向上させることができる。
さらに、制御部4は、車両モニタ11からあるいは編成列車中の他の車両から編成列車中の各車両Vで検出される振動加速度の最大振幅Kを取得して、それらを比較することができるようになっており、編成列車中の各車両Vで検出される振動加速度の最大振幅Kのうち、一部の車両Vのみの最大振幅Kが過大となるような場合には、制振装置における減衰力可変ダンパ3の出力する制御力が経年劣化等によって不足している事態が想定される。
したがって、この場合、当該制御力が不足すると思われる減衰力可変ダンパ3を搭載している車両Vにおける制御部4は、スカイフック減衰係数Csを増加させて減衰力可変ダンパ3の制御力不足を補うため、従前のスカイフック減衰係数Csを変更する処理を行う。
そして、制御部4は、このスカイフック減衰係数Csの変更後、同区間走行時に得られる各車両Vにおける最大振幅Kのデータを比較して、当該制御力が不足すると思われる車両Vの最大振幅Kが他の車両Vにおける最大振幅Kに対して過大となっているかを判断する。
ここで、上記最大振幅Kの過大が改善されている場合には、制振装置は正常に機能していると判断され、他方、改善されない場合には、制振装置に異常があると判断される。
すなわち、この鉄道車両の制振装置によれば、自己に異常があるか否かを判断することができ、制振装置の異常を早期かつ正確に発見することが可能である。
また、減衰力可変ダンパ3が使用に耐えうる状態であれば、スカイフック減衰係数Csを変更することによって、車両Vの乗り心地を維持することができ、さらに、減衰力可変ダンパ3の交換やメンテナンスが必要であることを正確に判断することができる。
なお、編成列車中の全ての車両Vにおいて、路線区間中のある位置において最大振幅Kを検出する場合には、何らかの外乱によるものか、軌道状態が悪化している場合であると想定されるので、スカイフック減衰係数Csの変更に関する一連の処理を行うのではなく、上述したスカイフック減衰係数Csの最適化を行うようにする。
したがって、この別の実施の形態における鉄道車両の制御装置にあっても、自己に異常があるか否かを判断することができ、制振装置の異常を早期かつ正確に発見することが可能であって、減衰力可変ダンパ3が使用に耐えうる状態であれば、スカイフック減衰係数Csを変更することによって、車両Vの乗り心地を維持することができ、さらに、減衰力可変ダンパ3の交換やメンテナンスが必要であることを正確に判断することができ、加えて、軌道状態が著しく悪化していることを検知することもできるのである。
なお、各実施の形態における乗り心地を評価するためのデータとしての乗り心地レベルLt、振動加速度の振幅の頻度分布、振動加速度の最大振幅の全部、あるいは、これらのうちの任意の二つのデータを制御装置で得るようにしてもよく、また、スカイフック減衰係Csの最適化、修正処理を乗り心地レベルLt、振動加速度の振幅の頻度分布、振動加速度の最大振幅の全部、あるいは、これらのうちの任意の二つのデータに基づいて実施するようにしてもよい。
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
一実施の形態における鉄道車両の制振装置のシステムにおける一例を示す図である。 一実施の形態における鉄道車両の制振装置を搭載した車両の平面図である。 等感覚曲線の逆数の特性を持つ重み付け係数を示す図である。 振動加速度をサンプリングする周期を示した図である。 鉄道車両の制振装置を搭載した車両を複数連結して編成列車とした状態を示す図である。 乗り心地レベルの値に対応する乗り心地の区分を示した図である。 他の実施の形態の鉄道車両の制振装置における振動加速度をサンプリングする周期を示した図である。 他の実施の形態の鉄道車両の制振装置における振動加速度の振幅の頻度分布解析結果を示すグラフである。 他の実施の形態の鉄道車両の制振装置における振動加速度の振幅の頻度分布解析結果を示す表である。 他の実施の形態の一変形例の制振装置における振動加速度をサンプリングする周期を示した図である。 他の実施の形態の一変形例の制振装置における振動加速度の振幅の頻度分布解析結果を示すグラフである。 別の実施の形態の鉄道車両の制振装置における振動加速度をサンプリングする周期を示した図である。 別の実施の形態の鉄道車両の制振装置における振動加速度の最大振幅を求める処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 車体
2 台車
3 減衰力可変ダンパ
4 制御部
5 検知手段
6 記憶手段
11 車両モニタ装置
S エアバネ
V,V,V 車両

Claims (26)

  1. 鉄道車両における車体と車体を支持する台車との間に介装され該車両の進行方向に対し水平横方向の車体の振動を抑制する減衰力可変ダンパと、少なくとも該車両の進行方向に対し水平横方向の車体の振動加速度を検知する検知手段と、該減衰力可変ダンパが発生する上記車体振動を抑制する制御力をスカイフックセミアクティブ制御する制御手段を備えた鉄道車両の制振装置において、検知手段で検知する振動加速度を解析して乗り心地を評価するためのデータを得る解析手段を備えたことを特徴とする鉄道車両の制振装置。
  2. 検知手段は、上下、車両の進行方向に対し水平横方向および前後方法における振動加速度を検知し、解析手段は、上下方向、水平横方向および前後方向の振動加速度を解析して上下方向、水平横方向および前後方向毎に乗り心地を評価するためのデータを得ることを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両の制振装置。
  3. 乗り心地を評価するためのデータが乗り心地レベルであることを特徴とする請求項1または2に記載の鉄道車両の制振装置。
  4. 乗り心地レベルは、振動加速度を高速フーリエ変換してパワースペクトル密度を得て、得られたパワースペクトル密度を周波数毎の重み付け処理して演算されることを特徴とする請求項3に記載の鉄道車両の制振装置。
  5. 乗り心地レベルは、所定の重み付けフィルタでフィルタ処理されることによって演算をされることを特徴とする請求項3に記載の鉄道車両の制振装置。
  6. 乗り心地レベルの値に基づいてスカイフック減衰係数を変更することを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の鉄道車両の制振装置。
  7. 同区間における過去の乗り心地レベルの値と演算される現在の乗り心地レベルの値を比較し、その比較結果に基づいてスカイフック減衰係数を変更することを特徴とする請求項3から6のいずれかに記載の鉄道車両の制振装置。
  8. 同区間における過去の乗り心地レベルと演算される現在の乗り心地レベルを比較し、現在の乗り心地レベルが過去の乗り心地レベルに対し所定閾値を超えて増加する場合にスカイフック減衰係数を変更することを特徴とする請求項3から7のいずれかに記載の鉄道車両の制振装置。
  9. 現在の乗り心地レベルが過去の乗り心地レベルに対し所定閾値を超えて増加することによりスカイフック減衰係数を変更した後に、同区間における次回に演算される乗り心地レベルが過去の乗り心地レベルに対し所定閾値を超えて増加している場合に自身を異常と判断する請求項8に記載の鉄道車両の制振装置。
  10. 同区間における過去の乗り心地レベルと演算される現在の乗り心地レベルを比較し、車両を複数連結してなる編成列車の各車両における同一位置走行時の乗り心地レベルが悪化する場合であって、スカイフック減衰係数を変更した後に演算される乗り心地レベルが改善されない場合、軌道異常であると判断することを特徴とする請求項8または9に記載の鉄道車両の制振装置。
  11. 乗り心地を評価するためのデータが振動加速度の振幅の頻度分布であることを特徴とする請求項1または2に記載の鉄道車両の制御装置。
  12. 解析手段は、所定のサンプリング周期で連続してサンプリングする振動加速度の振幅の頻度分布解析を行うことを特徴とする請求項11に記載の鉄道車両の制振装置。
  13. 頻度分布解析を振動加速度の任意の周波数毎に行うことを特徴とする請求項12に記載の鉄道車両の制振装置。
  14. 頻度分布解析は所定のサンプリング周期内の最大振幅について行われることを特徴とする請求項12または13に記載の鉄道車両の制振装置。
  15. 頻度分布解析は、サンプリングして得られた振動加速度をスペクトル解析することによって行われることを特徴とする請求項12から14のいずれかに記載の鉄道車両の制振装置。
  16. 頻度分布解析結果に基づいてスカイフック減衰係数を変更することを特徴とする請求項12から15のいずれかに記載の鉄道車両の制振装置。
  17. 同区間における過去の頻度分布解析結果と現在の頻度分布解析結果を比較し、その比較結果に基づいてスカイフック減衰係数を変更することを特徴とする請求項12から16のいずれかに記載の鉄道車両の制振装置。
  18. 同区間における過去の頻度分布解析結果と現在の頻度分布解析結果を比較し、その比較結果に基づいてスカイフック減衰係数を変更した後に、同区間における次回走行時の頻度分布解析結果と過去の頻度分布解析結果とを比較し自身の異常を検知する請求項17に記載の鉄道車両の制振装置。
  19. 同区間における過去の頻度分布解析結果と現在の頻度分布解析結果を比較し、車両を複数連結してなる編成列車の各車両における同一位置走行時の乗り心地が悪化する場合であって、スカイフック減衰係数を変更した後に同区間における乗り心地が改善されない場合、軌道異常であると判断することを特徴とする請求項17または18に記載の鉄道車両の制振装置。
  20. 乗り心地を評価するためのデータは、鉄道車両が走行する任意の区間における振動加速度の最大振幅であることを特徴とする請求項1または2に記載の鉄道車両の制振装置。
  21. 解析手段は、振動加速度を所定のサンプリング周期で連続してサンプリングし、順次サンプリング周期内の振動加速度の最大振幅を求めるとともに、最初のサンプリング周期内の振動加速度の最大振幅を暫定最大振幅とし、この暫定最大振幅と順次求められるサンプリング周期内の振動加速度の最大振幅を比較して大きい値をとるものを暫定最大振幅とし、上記比較を繰り返すことによって振動加速度の最大振幅を求めることを特徴とする請求項20に記載の鉄道車両の制振装置。
  22. 振動加速度の最大振幅を記憶する記憶手段を備えたことを特徴とする請求項20または21に記載の鉄道車両の制振装置。
  23. 振動加速度の最大振幅が得られた時間あるいはサンプリング周期を中心として一定時間内の振動加速度を記憶手段に記億させることを特徴とする請求項22に記載の鉄道車両の制振装置。
  24. 振動加速度の最大振幅は、鉄道車両の走行位置、速度に関連付けられて記憶手段に記憶されることを特徴とする請求項22または23に記載の鉄道車両の制振装置。
  25. 振動加速度の最大振幅を検出した区間におけるスカイフック減衰係数を最適化することを特徴とする請求項20から24のいずれかに記載の鉄道車両の制振装置。
  26. 車両を複数連結してなる編成列車の他車両で求められる振動加速度の最大振幅に対し自車両における振動加速度の最大振幅が過大となる場合であってスカイフック減衰係数を変更した後に、自車両における振動加速度の最大振幅が他の車両における振動加速度の最大振幅に対して過大となる場合、自身が異常であると判断することを特徴とする請求項25に記載の鉄道車両の制振装置。
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