JP2009018044A - 内視鏡装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】挿入部の先端側領域に設けられる湾曲部15にアクチュエータチューブ20を設ける。アクチュエータチューブ20は、高圧ガスの供給を受けて膨張するチューブ体23と、チューブ体23に埋設されてチューブ体23の長手方向の伸長を規制する非伸張性繊維24を備えた構造とする。チューブ体23に高圧ガスが供給されると、チューブ体23が外周側に膨出し、このときチューブ体23の伸長が非伸長性繊維24に規制されて長手方向の全長が短縮される。湾曲部15はチューブ体23の長手方向の短縮によって湾曲操作される。
【選択図】図3
Description
この場合、各一つの膨張空間を持つチューブ体が湾曲部の円周方向に配列され、任意のチューブ体に選択的に流体が供給されることによって湾曲部が湾曲操作されることになる。そして、複数のチューブ体の長手方向の一部には各チューブ体の外周の膨張を規制し、かつチューブ体同士を拘束する拘束部材が設けられているため、任意のチューブ体に流体が供給されたときには、そのチューブ体が拘束部材によって前後に区画されて夫々径方向に膨張するようになるとともに、複数のチューブ体の挙動のばらつきが拘束部材によって規制されることになる。これにより、湾曲部は所望通りに滑らかに湾曲変形することになる。
この場合、各一つの膨張空間を持つチューブ体が湾曲部の円周方向に配列され、任意のチューブ体に選択的に流体が供給されることによって湾曲部が湾曲操作されることになる。そして、各チューブ体の長手方向の一部の外周には規制部材が設けられているため、チューブ体に流体が供給されたときには、規制部材によって区画されたチューブ体の長手方向の前後部分が夫々径方向に膨張することになる。これにより、湾曲部は所望通りに滑らかに湾曲変形することになる。
この場合、略筒状のチューブ体の周域に配置された任意の膨張空間に選択的に流体が供給されると、その膨張空間の軸方向の伸長が非伸長性繊維によって規制されることから、流体が供給された膨張空間の径方向の膨張に伴って膨張空間の長手方向の全長が収縮する。これにより、湾曲部を構成するチューブ体全体が流体の供給された膨張空間部分を内径として湾曲する。このとき、流体の供給された膨張空間の径方向の膨張は規制部材によって部分的に規制され、膨張空間は規制部材を挟む長手方向の前後で径方向に膨張する。これにより、湾曲部は所望通りに滑らかに湾曲変形することになる。
この場合、複数の膨張空間を有する板状構造体を予め押し出し成形等で形成しておき、その板状構造体を略筒状に湾曲させることによって、複数の膨張空間を有するチューブ体を容易に形成することが可能になる。
この場合、表裏のシートを接合することによって板状構造体が形成されるため、板状構造体を大量に効率良く製造することが可能になる。
図1は、この発明にかかる内視鏡装置1の全体の概略構成を示すものである。同図に示すように、この内視鏡装置1は、管腔等の観察対象に挿入される長尺な挿入部10と、この挿入部10を周囲に巻回して収容することのできるボックス状の装置本体部11と、装置本体部11に取付けられて撮影画像やデータ情報等を表示可能なモニター12と、を備えている。
なお、非伸長性繊維は、アクチュエータの機能を発揮することに加えて、アクチュエータを軸方向の引張強度を向上する機能も兼ね備えている。
なお、拘束リング25を等間隔のままで使用する場合は、スライドしないように接着等で固定した構造としても良い。
拘束リング25は、各アクチュエータチューブ20…の外周方向の膨張を長手方向の一部で規制するとともに、アクチュエータチューブ20…同士を円周方向において一定の位置関係になるように拘束する。また、この実施形態においては、各拘束リング25の保持孔26…は拘束リング25の径方向に潰された長孔形状とされ、偏平なアクチュエータチューブ20の長尺幅方向が拘束リング25の接線方向を指向するように設定されている。なお、保持孔26は、拘束リング25と同心の円弧形状に形成するようにしても良い。
特に、この実施形態の内視鏡装置1においては、各アクチュエータチューブ20が偏平構造とされているため、湾曲部15を小径化するうえでは有利となる。
なお、本実施形態では、支持コイル27を密着コイルとしたが、これを若干隙間のあるコイルとしても良い。ただし、アクチュエータチューブ20が膨張するときに隙間に挟まれない程度とする。このようにすることで、アクチュエータチューブ20が収縮時に若干空いている隙間がなくなり、密着するとともに駆動するアクチュエータチューブ20と反対側のコイルの隙間が広がることで湾曲するので、より湾曲しやすい構造となる。
この第2の実施形態の内視鏡装置は、基本的な構成は第1の実施形態とほぼ同様であるが、第1の実施形態においては、各アクチュエータチューブ20の内部に強化線材である金属ワイヤ80が配設されているのに対し、この実施形態の内視鏡装置では、支持コイル27の内側に金属ワイヤ80Aが配置されている点が異なっている。
この第3の実施形態の内視鏡装置は、チューブ体23と非伸長性繊維24とから成る複数のアクチュエータチューブ120…が湾曲部15の周域に等間隔に配置されている点や、複数のアクチュエータチューブ120…が長手方向の複数箇所で拘束リング25に保持されている点、アクチュエータチューブ120…と拘束リング25…の内側に支持コイル27が配置されている点等の基本的な構成は第1,第2の実施形態と同様であるが、各アクチュエータチューブ120の断面が円形状に形成されている点と、各アクチュエータチューブ120上に外周方向の膨張を規制する複数の規制リング38(規制部材)が嵌合されている点と、湾曲部15に長手方向に沿う過大な応力が作用するのを規制する複数の金属ワイヤ80B(強化線材)が各拘束リング25…を貫通して設けられている点が大きく異なっている。
また、強化線材である金属ワイヤ80Bは、各拘束リング25…の円周方向で隣接するアクチュエータチューブ120の保持位置間を貫通し、各金属ワイヤ80Bの端部は前端部側と後端部側の拘束リング25に夫々結合されている。
また、小分割することでアクチュエータの変形量を大きくすることができ、より大きい湾曲角度を得ることが可能となる。
この第4の実施形態の内視鏡装置は、基本機能は第1の実施形態とほぼ同様であるが、長手方向に延出する複数の膨張空間221…が略円筒状のアクチュエータチューブ220に円周方向に沿って並列に設けられ、そのアクチュエータチューブ220の内側に、各膨張空間221…の湾曲部15の径方向内側への膨張を規制する支持コイル27が配置されている。
なお、支持コイル27は、アクチュエータチューブ20が内側に膨張するときに挟まれない程度に若干隙間を設けた粗巻のコイルとすることで湾曲しやすい構造とする。
この実施形態の内視鏡装置は、アクチュエータチューブ220の構成は第4の実施形態と同様であるが、アクチュエータチューブ220の各膨張空間の膨張を規制する規制部材の構造が異なっている。
また、接続壁29は、アクチュエータチューブ220の隣接する膨張空間の間に配置されているため、膨張空間が径方向に膨張するのを妨げることがない。
この実施形態の内視鏡装置は、アクチュエータチューブ220の構成は第4の実施形態と同様であり、また、アクチュエータチューブ220の外周面には長手方向に離間して複数の樹脂製の拘束リング40…が被着されているが、強化線材である金属ワイヤ80Dが拘束リング40…を貫通して設けられている点が異なっている。なお、金属ワイヤ80Dは前端部と後端部の拘束リング40に夫々固定されている。
この実施形態の内視鏡装置は、第4〜第6の実施形態と同様に、長手方向に延出する複数の膨張空間421…が略円筒状のアクチュエータチューブ420の円周方向に沿って並列に設けられ、そのアクチュエータチューブ420の内側に、各膨張空間421…の湾曲部15の径方向内側への膨張を規制する支持コイル27が配置されるとともに、アクチュエータチューブ420の外周側に長手方向に離間して複数の拘束リング40…が被着されている。この装置の湾曲部15は、第4〜第6の実施形態と同様に作動するものであるが、アクチュエータチューブ420の構造とその製造方法の点で若干異なっている。
また、板状構造体420Aは、複数の膨張空間421…を含む母材部分がシリコーンゴム等によって形成され、その母材の波板形状面側に非伸長性繊維24のシートが接着固定された構造となっている。板状構造体420は基本的に長手方向に亙って一定断面であるため、例えば、押出成形や型成形等によって容易に形成することができる。
この実施形態の内視鏡装置は、第7の実施形態と同様に板状構造体520A(図17参照。)を円筒状に丸めてアクチュエータチューブ520が形成されたものであるが、アクチュエータチューブ520の外周に膨張空間521…の外周側の膨張を規制する支持コイル527が装着されるとともに、アクチュエータチューブ520の内周側に長手方向に離間して複数の拘束リング540が配置されている点が大きく異なっている。
この実施形態の内視鏡装置は、第7,第8の実施形態と同様に、板状構造体620A(図19参照。)を円筒状に丸め、その端部同士を相互に接着することによって円筒状のアクチュエータチューブ620が形成されているが、板状構造体620Aの構造および製造方法が第7,第8の実施形態のものと若干異なっている。
この第10の実施形態の場合、アクチュエータチューブ720の内周面と外周面(板状構造体の表裏面)の両面に非伸縮性繊維(図示省略)を接着するようにしている。この構造において、アクチュエータチューブ720の任意の膨張空間721に高圧ガスを供給すると、図21に示すように、膨張空間721が内周側と外周側の両側に膨出することによって膨張空間721部分の長手方向の長さを短縮させ、それによって湾曲部15の全体を湾曲させる。
この実施形態の内視鏡装置は、観察対象に対する挿入をガイドするガイドチューブ60が挿入部10の先端領域に被着されている。ガイドチューブ60は、湾曲部15の外周を抱持する部分が高圧ガスの給排によって操作されるようになっている。ただし、この実施形態のガイドチューブ60は、相反する2方向の湾曲のみが可能となっている。
なお、このチューブ体23の場合も、非伸縮性繊維24は、埋設に限らず、チューブ体23の表面に接着固定するようにしても良い。
この実施形態の内視鏡装置は、第11の実施形態と同様に挿入部10の先端側領域にガイドチューブ160を被着し、ガイドチューブ160上の湾曲部15に対応する部位を、高圧ガスの給排によって湾曲操作するものであるが、ガイドチューブ160の構造が第11の実施形態のものとは異なっている。
この実施形態の内視鏡装置は、挿入部10の先端側領域に、湾曲操作が可能なガイドチューブ260が被着されたものであるが、高圧ガスの給排によって湾曲操作されるアクチュエータチューブ90は外チューブ91の内側の偏心した位置に一体化されている。具体的には、外チューブ91の内側の軸心に対して偏心した位置には、円柱状の膨張空間92を構成するチューブ体93が一体に形成され、膨張空間92の周域にチューブ体93の長手方向の伸長を規制する非伸長性繊維24が埋設されている。そして、外チューブ91内のチューブ体93に隣接する残余の中空空間94には湾曲部を含む挿入部10が挿入配置され、さらに外チューブ91の外周の長手方向に離間した位置には、膨張空間92の外周側の膨張を部分的に規制する複数の規制リング95…が取り付けられている。
したがって、この第14の実施形態においては、第13の実施形態と同様の効果を得ることができるが、外チューブ391とアクチュエータチューブ390を比較的単純な円筒形状に形成することができるため、より低コストでの製造が可能になる。
10…挿入部
15…湾曲部
20,120,220,420,520,620,720…アクチュエータチューブ(アクチュエータ)
21,221,421,521,621,721…膨張空間
23,223…チューブ体
24…非伸長性繊維
25…拘束リング(拘束部材)
38…規制リング(規制部材)
420A,520A,620A…板状構造体
50…シート
60,160,260,360…ガイドチューブ
64,81,90,390…アクチュエータチューブ(アクチュエータ)
65,84,92…膨張空間
Claims (7)
- 観察対象に挿入される挿入部の先端側領域に湾曲操作可能な湾曲部が設けられ、この湾曲部が流体の給排により駆動されるアクチュエータによって操作される内視鏡装置において、
前記アクチュエータが、
前記湾曲部に配置されて、流体の供給を受けて膨張するチューブ体と、
このチューブ体に埋設、若しくは、付設され、同チューブ体の長手方向の伸長を規制する非伸長性繊維と、を備えて成ることを特徴する内視鏡装置。 - 前記チューブ体は、長手方向に延出する一つの膨張空間を有し、
前記湾曲部には、前記複数のチューブ体が円周方向に沿って並列に配置され、
前記複数のチューブ体の長手方向の一部には、各チューブ体の外周の膨張を規制し、かつチューブ体同士を拘束する拘束部材が設けられていることを特徴する請求項1に記載の内視鏡装置。 - 前記チューブ体は、長手方向に延出する一つの膨張空間を有し、
前記湾曲部には、前記複数のチューブ体が円周方向に沿って並列に配置され、
前記各チューブ体の長手方向の一部には、各チューブ体の外周の膨張を規制する規制部材が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の内視鏡装置。 - 前記チューブ体は、長手方向に延出する複数の膨張空間が並列に設けられるとともに、全体が略筒状に形成され、
前記チューブ体の長手方向の一部には、前記膨張空間の径方向の膨張を規制する規制部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。 - 前記チューブ体は、長手方向に延出する複数の膨張空間を備えた板状構造体から成り、
前記板状構造体が略筒状に曲げられて形成されていることを特徴とする請求項4に記載の内視鏡装置。 - 前記板状構造体は、表裏のシートが接合されて内部に長手方向に延出する複数の膨張空間が並列に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の内視鏡装置。
- 観察対象に挿入される挿入部の先端側領域に湾曲操作可能な湾曲部が設けられ、この湾曲部が流体の給排により駆動されるアクチュエータによって操作される内視鏡装置において、
観察対象に対する挿入をガイドするガイドチューブが前記挿入部の外周に被着され、
前記アクチュエータが、
前記ガイドチューブの前記湾曲部を抱持する部位に配置されて、流体の供給を受けて膨張するチューブ体と、
このチューブ体に埋設、若しくは、付設され、同チューブ体の長手方向の伸長を規制する非伸長性繊維と、を備えて成ることを特徴する内視鏡装置。
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