JP2009016046A - コンセント装置 - Google Patents

コンセント装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009016046A
JP2009016046A JP2007172869A JP2007172869A JP2009016046A JP 2009016046 A JP2009016046 A JP 2009016046A JP 2007172869 A JP2007172869 A JP 2007172869A JP 2007172869 A JP2007172869 A JP 2007172869A JP 2009016046 A JP2009016046 A JP 2009016046A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
tracking
pair
leakage breaker
plug
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007172869A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4981550B2 (ja
Inventor
Kuniyasu Shimaoka
国康 島岡
Akimi Shiokawa
明実 塩川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Electric Works Co Ltd filed Critical Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority to JP2007172869A priority Critical patent/JP4981550B2/ja
Publication of JP2009016046A publication Critical patent/JP2009016046A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4981550B2 publication Critical patent/JP4981550B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)
  • Breakers (AREA)

Abstract

【課題】トラッキング現象が発生した際に分電盤の漏電ブレーカがすぐに遮断動作を行ってしまうことを抑制できるコンセント装置を提供することにある。
【解決手段】コンセント装置1は、分電盤の漏電ブレーカBRを介して交流電源ACに接続されるものであって、プラグの一対の栓刃それぞれが挿入される一対の栓刃挿入口がプラグとの対向面に形成された筐体と、筐体に収納され一対の栓刃挿入口それぞれに挿入された栓刃が接触接続される一対の刃受部3a,3bと、上記対向面における一対の栓刃挿入口間の部位に位置するトラッキング検知用の検知電極5と、検知電極5を接地する接地手段となる接続端子T3とを備え、検知電極5と接続端子T3との間には、トラッキング現象が発生したときに栓刃挿入口に挿入された栓刃と検知電極5との間に流れるトラッキング電流Iを限流する限流用抵抗部7が挿入されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、トラッキング現象の発生を検知する機能を備えたコンセント装置に関するものである。
従来から提供されているコンセント装置では、例えば、コンセント装置とコンセント装置に接続されたプラグとの間に大量のほこりが蓄積され、それが湿気を帯びた場合などに、プラグの一対の栓刃間に炭化導電路が形成され、このような炭化導電路によってプラグの一対の栓刃間が短絡されてしまう、所謂トラッキング現象が問題となっている。トラッキング現象の発生の初期状態では、上記炭化導電路などが部分的に形成されているため、トラッキング電流は比較的小さいが、この状態が放置されれば、やがてトラッキング電流が大きくなって、火災などの原因になる。
そのため、図9に示すように、トラッキング現象の発生の検知や、予防が行えるコンセント装置100が提案されている(同様のものとしては、特許文献1に示すものが提案されている)。
図9に示すコンセント装置100は、プラグ(図示せず)の一対の栓刃(図示せず)それぞれが挿入される一対の栓刃挿入口(図示せず)がプラグとの対向面に形成された筐体(図示せず)と、当該筐体に一対の栓刃挿入口それぞれに対応する形で収納され栓刃挿入口に挿入された栓刃が接触接続される一対の刃受部110,110とを備えるとともに、上記対向面における一対の栓刃挿入口間の部位に、トラッキング検知用の検知電極120を備えている。
また、図9に示すコンセント装置100は、分電盤の漏電遮断機能付きの主幹ブレーカ(主幹漏電ブレーカ)からなる漏電ブレーカBRを介して商用電源(例えば、100V、60Hz)などの交流電源ACに接続される。ここで、漏電ブレーカBRには、交流電源ACの電圧線L1および中性線N1それぞれが接続され、コンセント装置100は、電圧線L2および中性線N2により漏電ブレーカBRに接続され、検知電極120は、交流電源ACの中性線N1に接続されている。なお、中性線N1は接地(例えば、B種接地)されている。
上述したコンセント装置100は、漏電ブレーカBRにコンセント装置100におけるトラッキング現象の発生を検知させて、漏電ブレーカBRに遮断動作を行わせることで、漏電ブレーカBRによってトラッキング現象の進行を防止するようになっている。
すなわち、コンセント装置100では、例えば、トラッキング現象が発生したときに栓刃挿入口に挿入された栓刃と検知電極120との間に流れるトラッキング電流Iを中性線N1に流すことによって、コンセント装置100において漏電を生じさせて、電圧線L2を流れる電流Iよりも中性線N2を流れるIが小さくなるようにしてあり、これによって、漏電ブレーカBRにコンセント装置1におけるトラッキング現象の発生を漏電として検知させて、遮断動作を行わせている。
特開平8−195244号公報
上述したコンセント装置100では、トラッキング現象が発生した際に、主幹ブレーカからなる漏電ブレーカBRが遮断動作を行うので、漏電ブレーカBRに接続されている全ての機器への給電が停止され、例えば、住宅内の機器全てへの給電が停止されて、住宅が停電状態となってしまう。そのため、トラッキング現象が発生してすぐに漏電ブレーカBRが遮断動作を行ってしまうと、トラッキング現象解消のためのメンテナンスなどを行う前に、住宅内が停電状態になって、上記メンテナンスなどが行い難くなっていた。
本発明は上述の点に鑑みて為されたもので、その目的は、トラッキング現象が発生した際に分電盤の漏電ブレーカがすぐに遮断動作を行ってしまうことを抑制できるコンセント装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、分電盤の漏電ブレーカを介して交流電源に接続されるコンセント装置であって、プラグの一対の栓刃それぞれが挿入される一対の栓刃挿入口がプラグとの対向面に形成された筐体と、当該筐体に一対の栓刃挿入口それぞれに対応する形で収納され栓刃挿入口に挿入された栓刃が接触接続される一対の刃受部と、上記対向面における一対の栓刃挿入口間の部位に設けられたトラッキング検知用の検知電極と、当該検知電極を接地する接地手段とを備え、検知電極と接地手段との間には、トラッキング現象が発生したときに栓刃挿入口に挿入された栓刃と検知電極との間に流れるトラッキング電流を限流する限流用抵抗部が挿入されていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、トラッキング現象が発生したときに栓刃挿入口に挿入された栓刃と検知電極との間に流れるトラッキング電流を限流用抵抗部により限流するので、トラッキング現象が発生して限流用抵抗部がない場合には漏電ブレーカの不動作電流を越える程度のトラッキング電流が流れる状態になっても、漏電ブレーカに遮断動作を行わせずに済むから、トラッキング現象が発生した際に分電盤の漏電ブレーカがすぐに遮断動作を行ってしまうことを防止でき、このとき漏電ブレーカとコンセント装置の刃受部との間に上記状態において遮断動作を行う別の漏電ブレーカなどを設けておけば、コンセント装置への給電を停止してトラッキング現象の進行を防止することが可能となり、その上トラッキング現象の影響(トラッキング現象の進行を防止するためにコンセント装置への給電を停止したことによる影響)が他の機器に及ぶことを抑制することが可能となる。
また、トラッキング現象が進行してトラッキング電流が徐々に大きくなり、限流用抵抗部がない場合には漏電ブレーカの不動作電流を越える程度のトラッキング電流が流れる状態になった場合でも、漏電ブレーカが遮断動作を行わず、この状態からさらにトラッキング現象が進行してトラッキング電流がさらに大きくなった際に漏電ブレーカが遮断動作を行うから、トラッキング現象が発生してから漏電ブレーカが遮断動作を行うまでの時間を延長することができて、トラッキング現象に起因する漏電ブレーカの遮断動作が遅延し、トラッキング現象が発生した際に分電盤の漏電ブレーカがすぐに遮断動作を行ってしまうことを防止できる。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、上記限流用抵抗部は、当該限流用抵抗部がない場合には上記分電盤の主幹ブレーカよりなる漏電ブレーカが遮断動作を行う大きさとなる上記トラッキング電流を、上記主幹ブレーカが遮断動作を行わず、上記主幹ブレーカより不動作電流が小さい漏電ブレーカよりなる分岐ブレーカが遮断動作を行う大きさに限流することを特徴とする。
請求項2の発明によれば、トラッキング現象が発生した際には分電盤の主幹ブレーカより先に分岐ブレーカが動作するから、トラッキング現象の影響が分電盤に接続されている全ての機器に及んでしまうことを防止できる。
請求項3の発明では、請求項1または2の発明において、上記限流用抵抗部は、可変抵抗器からなることを特徴とする。
請求項3の発明によれば、トラッキング電流をどの程度限流するかを調節できるから、例えばトラッキング現象に起因する漏電ブレーカの遮断動作の遅延時間を調整することができ、使用者の好みに合わせたセッティングが可能となる。また組立後でもトラッキング電流Iの限流の度合いを調整できるから、不具合の解消も容易になる。しかも可変抵抗器は比較的安価な部品であるから、製造コストの低減が図れる。
請求項4の発明では、請求項1〜3のうちいずれか1項の発明において、上記トラッキング電流が所定の閾値以上となった際に、トラッキング現象が発生していることを報知する報知動作を行う報知部とを備え、上記所定の閾値は、上記漏電ブレーカの不動作電流の大きさ未満に設定されていることを特徴とする。
請求項4の発明によれば、トラッキング電流が所定の閾値以上となった際に報知部が報知動作を行うので、トラッキング現象が発生していることを報知でき、しかも上記所定の閾値は漏電ブレーカの不動作電流未満に設定されているので、トラッキング電流が漏電ブレーカの不動作電流を越える前、すなわち漏電ブレーカが遮断動作を行う前に報知部による報知が行われるから、漏電ブレーカが動作する前にトラッキング現象の進行を防止することが可能になり、トラッキング現象の影響が分電盤に接続されている他の機器に及んでしまうことを防止できる。またトラッキング現象解消のためのメンテナンスなどを行うことなくそのまま放置した場合であっても、トラッキング電流が漏電ブレーカの不動作電流を越えた際には漏電ブレーカが遮断動作を行い、これによってトラッキング現象の進行が防止されるから、トラッキング現象に起因する火災などを防止できる。
請求項5の発明では、請求項1〜3のうちいずれか1項の発明において、上記トラッキング電流が所定の閾値以上となった際に、トラッキング現象が発生していることを報知する報知動作、および上記一対の刃受部それぞれと上記漏電ブレーカとの間を電気的に遮断する遮断動作の少なくとも一方の動作を行う動作部とを備え、上記所定の閾値は、上記漏電ブレーカの不動作電流の大きさ未満に設定されていることを特徴とする。
請求項5の発明によれば、トラッキング電流が所定の閾値以上となった際には、動作部によって報知動作および遮断動作の少なくとも一方の動作が行われるので、トラッキング現象が発生していることの報知、または刃受部への給電を停止することによるトラッキング現象の進行の防止、あるいはその両方が行われ、このとき所定の閾値は漏電ブレーカの不動作電流の大きさ未満に設定されているために、このような動作部の動作はトラッキング電流の大きさが漏電ブレーカの不動作電流を越える前、すなわち漏電ブレーカが遮断動作を行う前に行われるから、漏電ブレーカが動作する前にトラッキング現象の進行を防止することが可能になり、トラッキング現象の影響が分電盤に接続されている他の機器に及んでしまうことを防止できる。
請求項6の発明では、請求項5の発明において、上記所定の閾値は、上記報知動作を行うか否かの判定に用いられる報知用閾値と、上記遮断動作を行うか否かの判定に用いられる遮断用閾値とを少なくとも含む複数の閾値を有し、上記遮断用閾値は上記報知用閾値より大きいことを特徴とする。
請求項6の発明によれば、トラッキング現象が発生した際には、遮断動作が行われる前に報知動作が行われるから、遮断動作が行われる前にトラッキング現象の進行を防止することが可能になり、トラッキング現象による被害を抑えることができる。またトラッキング現象解消のためのメンテナンスなどを行うことなくそのまま放置した場合であっても、やがて遮断動作が行われてトラッキング現象の進行が防止されるから、トラッキング現象に起因する火災などを防止できる。
請求項7の発明では、請求項1〜3のうちいずれか1項の発明において、上記一対の刃受部それぞれと上記漏電ブレーカとの間の一対の通電路がコアに貫挿された零相変流器からなり、上記一対の通電路における漏電電流を検出する漏電検出部と、当該漏電検出部の検出出力より得た検出電流値が不動作電流を越えた際に一対の通電路それぞれを電気的に遮断する漏電遮断部とを備え、漏電遮断部は、不動作電流が上記漏電ブレーカの不動作電流よりも小さく設定され、上記コアには、上記検知電極と上記接地手段とを電気的に接続する接地用電線が巻回されていることを特徴とする。
請求項7の発明によれば、漏電検出部によって漏電電流およびトラッキング電流を検出できるから、トラッキング電流を検出するための構成要素を別途設ける必要なくなって、製造コストの低減および小型化が図れる。また接地用電線に流れるトラッキング電流の大きさが同じでも、接地用電線をコアに巻回する回数を変えることによって漏電検出部の検出出力を調整することができて、トラッキング電流に対する漏電検出部の感度を変更できるから、トラッキング現象が発生した際に漏電遮断部が遮断動作を行うタイミングを所望のタイミングに設定できる。
本発明は、トラッキング現象が発生した際に分電盤の漏電ブレーカがすぐに遮断動作を行ってしまうことを抑制できるという効果を奏する。
以下に、本発明のコンセント装置の実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。なお、図9に示す従来例と同様である点については、同一の符号を付して説明を省略する。
(実施形態1)
本実施形態のコンセント装置1は、図2(a),(b)に示すように、プラグ(図示せず)の電圧極用の一対の平板状の栓刃Pそれぞれが挿入される一対の電圧極用の栓刃挿入口2aおよび上記プラグの接地極用の丸棒状のピン(図示せず)が挿入される接地極用のピン挿入口2bが、上記プラグとの対向面となる前面(図2(a)における上面)に形成された筐体2を備えている。
筐体2は、例えば、埋込型配線器具を造営面に取り付けるための規格化された取付枠(図示せず)に取着可能な形状および大きさの矩形箱状に形成されるとともに、取付枠に取着するための従来周知の器具取付手段(図示せず)が設けられており、本実施形態では例えば単位寸法(1連の取付枠に3個まで取着可能な大きさ)の埋込型配線器具を短幅方向(上下方向)に3個並べた大きさ(3個モジュール寸法)に形成されている。
また、筐体2の前面には、図2(a),(b)に示すように、上述した一対の栓刃挿入口2aが長手方向(長さ方向)の中央部に短手方向(幅方向)に並ぶ形に形成され、上述したピン挿入口2bは、上記前面における一対の栓刃挿入口2a間の部位よりも長手方向一端側(図2(a),(b)における左端側)の部位に形成されている。加えて、筐体2の前面における一対の栓刃挿入口2a間の部位(中間位置)には、上記前面の長手方向に沿う形に形成されたスリットからなる検知電極用挿通孔2cが形成されている。なお、本実施形態のコンセント装置1では、図2(a),(b)における紙面手前側の栓刃挿入口2aが電圧側極用の栓刃挿入口2a、紙面奥側の栓刃挿入口2aが接地側極用の栓刃挿入口2aとして用いられている。
一方、筐体2の後面(図2(a),(b)における下面)には、電圧線L2および中性線N2それぞれを筐体2内に挿入するための電圧極用の一対の電線挿入口(図示せず)が形成されている。また、筐体2の後面には、接地(例えばD種接地)用の接地線(保護接地線)E(図1参照)を筐体2内に挿入するための接地極用の電線挿入口(図示せず)が形成されている。
このような筐体2には、図1に示すように、栓刃挿入口2aに挿入された栓刃Pが接触接続される一対の電圧極用の刃受部3a,3bが一対の栓刃挿入口2aそれぞれに対応する形で収納されるとともに、ピン挿入口2bに挿入された上記ピンが接触接続される接地極用の刃受部4がピン挿入口2bに対応する形で収納されている。
また、筐体2には、一方の電圧極用の電線挿入口から挿入された電圧線L2が電気的に接続される接続端子T1が一方の刃受部3aと電気的に接続された形で収納され、他方の電圧極用の電線挿入口から挿入された中性線N2が電気的に接続される接続端子T2が刃受部3bと電気的に接続された形で収納され、接地極用の電線挿入口から挿入された接地線Eが電気的に接続される接続端子T3が刃受部4と電気的に接続された形で収納されている。なお、これら接続端子T1,T2,T3は、例えば、速結端子構造の接続端子からなる。
さらに、筐体2には、導電性を有する材料(金属材料)により細長の矩形板状に形成されたトラッキング検知用の検知電極5が、検知電極用挿通孔2cから筐体2の外側に突出した検知位置と、検知電極用挿通孔2cから筐体2の内側に退出した収納位置との間で突退出自在となる形で収納されている。また、検知電極5は、接地用電線6にて接続端子T3に電気的に接続され、接続端子T3に接地線Eが接続されることによって接地される。したがって、本実施形態のコンセント装置1では、接続端子T3が検知電極5を接地する接地手段を構成している。
このような検知電極5は、上記プラグがコンセント装置1に接続されていない状態では上記収納位置に位置するようになっている。一方、検知電極5は、上記プラグがコンセント装置1に接続されている状態では上記検知位置に位置し、その先端部が上記プラグにおける一対の栓刃P間の部位に当接するようになっている。つまり、検知電極5は、上記プラグがコンセント装置1に接続された状態では筐体2の前面における一対の栓刃挿入口2a間の部位に位置する。
ここで、検知電極5と接続端子T3との間には、トラッキング現象が発生したときに栓刃挿入口2aに挿入された栓刃Pと検知電極5との間に流れるトラッキング電流Iを限流する抵抗からなる限流用抵抗部7が挿入されている(図示例では、検知電極5と接地用電線6との間に、限流用抵抗7が介在されている)。
本実施形態のコンセント装置1は、図1に示すように、接続端子T1に電圧線L2を、接続端子T2に中性線N2を、接続端子T3に接地線Eをそれぞれ接続することで、分電盤の漏電ブレーカBRを介して交流電源ACに接続されるコンセント装置であり、上述したように、上記プラグの一対の栓刃Pそれぞれが挿入される一対の栓刃挿入口2aが上記プラグとの対向面である前面に形成された筐体2と、当該筐体2に一対の栓刃挿入口2aそれぞれに対応する形で収納され栓刃挿入口2aに挿入された栓刃Pが接触接続される一対の刃受部3a,3bと、上記対向面における一対の栓刃挿入口2a間の部位に位置するトラッキング検知用の検知電極5と、当該検知電極5を接地する接地手段となる接続端子T3とを備え、検知電極5と接続端子T3との間には、トラッキング現象が発生したときに栓刃挿入口2aに挿入された栓刃Pと検知電極5との間に流れるトラッキング電流Iを限流する限流用抵抗部7が挿入されている。
以上述べた本実施形態のコンセント装置1は、図9に示す従来例のコンセント装置100と同様に漏電ブレーカBRにトラッキング現象の発生を検知させて漏電ブレーカBRに遮断動作を行わせることで、漏電ブレーカBRによってトラッキング現象の進行を防止するようになっている。
すなわち、コンセント装置1では、例えばトラッキング現象が発生したときにトラッキング電流Iを接地線Eにより大地に流すことによってコンセント装置1において漏電を生じさせて電圧線L2を流れる電流Iよりも中性線N2を流れるIが小さくなるようにしてあり、これによって漏電ブレーカBRにコンセント装置1におけるトラッキング現象の発生を漏電として検知させて遮断動作を行わせている。
ここで本実施形態のコンセント装置1では、トラッキング電流Iは、検知電極5、限流用抵抗7、接地用電線6、接続端子T3、接続線Eを経由して大地に流れるので、図9に示す従来例のコンセント装置100とは異なり限流用抵抗部7により限流される。
そのため、トラッキング現象が発生し、限流用抵抗部7がない場合(つまり図9に示す従来例のコンセント装置100の場合)には漏電ブレーカBRの不動作電流を越える大きさとなるトラッキング電流Iが流れる状態になっても、漏電ブレーカBRに遮断動作を行わせずに済むから、トラッキング現象が発生した際に分電盤の漏電ブレーカBRがすぐに遮断動作を行ってしまうことを防止できる。このとき漏電ブレーカBRとコンセント装置1の刃受部3a,3bとの間に上記状態において遮断動作を行う別の漏電ブレーカなどを設けておけば、コンセント装置1への給電を停止してトラッキング現象の進行を防止することが可能となり、その上トラッキング現象の影響(トラッキング現象の進行を防止するためにコンセント装置への給電を停止したことによる影響)が他の機器に及ぶことを抑制することが可能となる。
また、トラッキング現象が、上記プラグの栓刃P間に微弱な電流(微電流)が流れるような初期状態から進行しトラッキング電流Iが徐々に大きくなり、限流用抵抗部7がない場合には漏電ブレーカBRの不動作電流を越える程度のトラッキング電流Iが流れる状態になった場合でも、漏電ブレーカBRが遮断動作を行わず、この状態からさらにトラッキング現象が進行してトラッキング電流Iがさらに大きくなった際に、漏電ブレーカBRが遮断動作を行うから、トラッキング現象が発生してから漏電ブレーカBRが遮断動作を行うまでの時間を延長することができて、トラッキング現象に起因する漏電ブレーカBRの遮断動作が遅延し、トラッキング現象が発生した際に分電盤の漏電ブレーカがすぐに遮断動作を行ってしまうことを防止できる。
以上述べたように本実施形態のコンセント装置1によれば、トラッキング現象が発生したときに栓刃挿入口2aに挿入された栓刃Pと検知電極5との間に流れるトラッキング電流Iを限流用抵抗部7により限流するので、トラッキング現象発生初期から比較的大きいトラッキング電流Iが流れる場合や、トラッキング現象が進行してトラッキング電流Iが微電流から大電流になった場合であっても、トラッキング現象が発生した際に分電盤の漏電ブレーカBRがすぐに遮断動作を行ってしまうことを防止できる。
ところで、以上述べた本実施形態のコンセント装置1では、漏電ブレーカBRとして漏電遮断機能付きの主幹ブレーカを利用しているが、このような漏電ブレーカBRは、分電盤の主幹ブレーカに限られるものではなく、主幹ブレーカに接続され、主幹ブレーカより不動作電流が小さい漏電遮断機能付きの分岐ブレーカ(分岐漏電ブレーカ)であってもよい。この場合、限流用抵抗部7は、限流用抵抗部7がない場合には分電盤の主幹ブレーカよりなる漏電ブレーカが遮断動作を行う大きさとなるトラッキング電流Iを、主幹ブレーカが遮断動作を行わず、主幹ブレーカより不動作電流が小さい漏電ブレーカよりなる分岐ブレーカが遮断動作を行う大きさに限流するように、抵抗値が設定される。例えば、交流電源ACの電圧が100V、周波数が60Hzであり、主幹ブレーカの定格感度電流が30mA(JISの取り決めによる不動作電流が15mA)であり、分岐ブレーカの定格感度電流が15mA(JISの取り決めによる不動作電流が7.5mA)である場合には、限流用抵抗部7の抵抗値は約10kΩに設定される。
このようにすれば、トラッキング現象が発生した際には、分電盤の主幹ブレーカより先に分岐ブレーカが動作するから、トラッキング現象の影響が、分電盤に接続されている全ての機器に及んでしまうことを防止できる。
本実施形態では、図1および図2に示すような接地極付きのコンセント装置に本発明を適用した例を示しているが、本発明を適用するコンセント装置としては上記のような接地極付きのコンセント装置に限らず、例えば、図3(a)に示すような接地極なしのコンセント装置であってもよい。この場合、筐体2には、ピン挿通口3bや、接続端子T3など、接地極用の刃受部4に関連する構成を設ける代わりに、図3(a)に示すように、交流電源ACの中性線N1に一端を接続した接地線(中性線)N3の他端が接続される接続端子T4を設け、この接続端子T4に上記の接地用電線6および限流用抵抗部7を介して検知電極5を電気的に接続すればよい。なお、効果については図1,2に示す例と同様であるから説明を省略する。
また、限流用抵抗部7は、図3(b)に示すように、可変抵抗器からなるものであってもよい。このようにすれば、トラッキング電流Iをどの程度限流するかを調節できるから、例えば、限流用抵抗部7がない場合に漏電ブレーカBRの不動作電流を越える程度のトラッキング電流Iではなく、不動作電流を大きく越えるようなトラッキング電流Iが流れる状態になっても、漏電ブレーカBRが遮断動作を行わないようにしたり、トラッキング現象に起因する漏電ブレーカBRの遮断動作の遅延時間を調整したりすることができ、使用者の好みに合わせたセッティングが可能となる。また、組立後でもトラッキング電流Iの限流の度合いを調整できるから、不具合の解消も容易になる。しかも、可変抵抗器は比較的安価な部品であるから、製造コストの低減が図れる。
例えば、上述したように主幹ブレーカよりも分岐ブレーカの遮断動作を先に行わせるようにする場合には、限流用抵抗部7としては、抵抗値が8kΩ〜12kΩの間で変更可能な可変抵抗器を用いればよい。なお、限流用抵抗部7に用いる可変抵抗器における抵抗値の可変範囲は、使用用途などに応じて好適な範囲に設定可能なものを採用すればよい。
ところで、図3(b)に示すコンセント装置1は、図3(a)に示すような接地極なしのコンセント装置において限流用抵抗部7を可変抵抗器としたものであるが、勿論、図1に示すような接地極付きのコンセント装置1において限流用抵抗部7を可変抵抗器としてもよい。
これらの点は後述する実施形態2〜5においても同様である。なお、本発明の精神と範囲に反することなしに、広範に異なる実施形態を構成することができることは明白なので、この発明は、特定の実施形態に制約されるものではない。
(実施形態2)
本実施形態のコンセント装置1は、図4に示すように、例えば、変流器(CT)や零相変流器(ZCT)などを利用して構成され、接地用電線6に流れるトラッキング電流Iを検出する電流検出部80と、トラッキング電流Iが所定の閾値以上となった際に、トラッキング現象が発生していることを報知する報知動作を行う報知部81と、接続端子T1,T2それぞれに接続され、接続端子T1,T2を経由して交流電源ACより給電されてコンセント装置1の内部回路の動作電源を生成する電源回路部BTとを備えている点で実施形態1と異なっており、その他の構成は実施形態1のコンセント装置1と同様であるから同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。また、電流検出部80および電源回路部BTは従来周知のものを採用できるから詳細な説明は省略する。
報知部81は、トラッキング現象が発生していることを報知するための報知素子(図示せず)と、当該報知素子を駆動するマイコンなどからなる制御手段(図示せず)とを有している。報知部81は、電源回路部BTが生成した動作電源により駆動される。上記報知素子としては、例えば、ブザーやスピーカなどの電気音響変換素子や、発光ダイオードやネオンランプなどの発光素子、所定のメッセージや画像を表示する表示装置(液晶表示装置や電光掲示板)などの表示素子、有線または無線通信により所定の機器(例えばインターホン親器やパーソナルコンピュータなど)にトラッキング現象が発生していることを示す報知信号を送信する通信素子などが用いられる。また、上記制御手段は、電流検出部80の検出出力より得た電流値が所定の閾値(以下、「報知用閾値」と称する)以上となった際に、報知素子を駆動して所定の報知動作、例えば、電気音響変換素子に警告音を出力させる動作や、発光素子を所定の点灯パターンで点灯させる動作、表示素子にトラッキング現象が発生したことを示す警告メッセージを表示させる動作、通信素子により報知信号を送信する動作などを行うように構成されている。
ここで、上記報知用閾値は、漏電ブレーカBRの不動作電流未満に設定されている。したがって、報知部81は、トラッキング電流Iが不動作電流を越えて、漏電ブレーカBRが遮断動作を行う前に、報知動作を行うことになる。
以上述べた本実施形態のコンセント装置1によれば、トラッキング現象が発生した際に、トラッキング電流Iを電流検出部80で検出し、その検出出力より得られた電流値が上記報知用閾値以上となった際に、報知部81が報知を行うので、トラッキング現象が発生していることを報知でき、しかも上記報知用閾値は漏電ブレーカBRの不動作電流未満に設定されているので、トラッキング電流Iが漏電ブレーカBRの不動作電流を越える前、すなわち漏電ブレーカBRが遮断動作を行う前に報知部81による報知動作が行われるから、漏電ブレーカBRが動作する前に、トラッキング現象の進行を防止することが可能になり、トラッキング現象の影響(トラッキング現象の進行を防止するためにコンセント装置1への給電を停止した際の影響)が、分電盤に接続されている他の機器に及んでしまうことを防止できる。また、トラッキング現象解消のためのメンテナンスなどを行うことなくそのまま放置した場合であっても、トラッキング電流Iが漏電ブレーカBRの不動作電流を越えた際には、漏電ブレーカBRが遮断動作を行い、これによって、トラッキング現象の進行が防止されるから、トラッキング現象に起因する火災などを防止できる。
なお、本実施形態のコンセント装置1においても、トラッキング電流Iは、検知電極5、限流用抵抗部7、接地用電線6、接続端子T3、接続線Eを経由して大地に流れるので、限流用抵抗部7により限流されるから、実施形態1と同様の効果が得られる。
(実施形態3)
本実施形態のコンセント装置1は、図5に示すように、電流検出部80と、トラッキング電流Iが所定の閾値以上となった際に一対の刃受部3a,3bそれぞれと漏電ブレーカBRとの間を電気的に遮断する遮断動作を行う遮断部82と、電源回路部BTとを備えている点で実施形態1と異なっている。なお、その他の構成は実施形態1のコンセント装置1と同様であるから同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。また、電流検出部80および電源回路部BTについては実施形態2と同様であるから説明を省略する。
遮断部82は、図5に示すように、接続端子T1と刃受部3aとの間および接続端子T2と刃受部3bとの間それぞれに介在された一対の接点からなる接点部82aと、当該接点部82aの開閉制御を行う遮断制御部82bとを備えている。
遮断制御部82bは、電流検出部80の検出出力より得た電流値が所定の閾値(以下、「遮断用閾値」と称する)以上であるときに接点部82aの各接点を開極し、一対の刃受部3a,3bそれぞれと漏電ブレーカBRとの間を電気的に遮断する遮断動作を行うように構成されている。このような遮断制御部82bは電源回路部BTが生成した動作電源により駆動される。
ここで、上記遮断用閾値は、漏電ブレーカBRの不動作電流未満に設定されている。したがって、遮断制御部82bは、トラッキング電流Iが不動作電流を越えて漏電ブレーカBRが遮断動作を行う前に、接点部82aの各接点を開極する。つまり、遮断部82は、トラッキング現象が発生した場合には、漏電ブレーカBRが遮断動作を行う前に上記遮断動作を行う。
以上述べた本実施形態のコンセント装置1によれば、トラッキング現象が発生した際に、トラッキング電流Iを電流検出部80で検出し、その検出出力より得られた電流値が上記遮断用閾値以上となった際に、遮断部82が上記遮断動作を行うので、刃受部3a,3bへの給電が停止されてトラッキング現象の進行が防止される。このとき上記遮断用閾値は漏電ブレーカBRの不動作電流の大きさ未満に設定されているので、遮断部82の遮断動作はトラッキング電流Iの大きさが漏電ブレーカBRの不動作電流を越える前、すなわち漏電ブレーカBRが遮断動作を行う前に行われるから、漏電ブレーカBRが動作する前にトラッキング現象の進行を防止することが可能になり、トラッキング現象の影響が分電盤に接続されている他の機器に及んでしまうことを防止できる。
なお、本実施形態のコンセント装置1においても、トラッキング電流Iは、検知電極5、限流用抵抗部7、接地用電線6、接続端子T3、接続線Eを経由して大地に流れるので、限流用抵抗部7により限流されるから、実施形態1と同様の効果が得られる。
(実施形態4)
本実施形態のコンセント装置1は、図6に示すように、実施形態2で述べた報知部81と、実施形態3で述べた遮断部82との両方を備え、報知部81および遮断部82によって、電流検出部80の検出出力より得た電流値が報知用閾値以上であるときに報知動作を行い、電流検出部80の検出出力より得た電流値が遮断用閾値以上であるときに遮断動作を行う動作部が構成されている点で、実施形態1〜3と異なっている。なお、その他の構成は実施形態1〜3のコンセント装置1と同様であるから同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
また、本実施形態のコンセント装置1では、報知部81が報知動作を行うか否かの判定に用いられる報知用閾値と、遮断部82が遮断動作を行うか否かの判定に用いられる遮断用閾値とは、上記遮断用閾値が上記報知用閾値より大きいという大小関係を有している。
したがって、トラッキング現象が発生してトラッキング電流Iが流れた際には、報知部81による報知動作が遮断部82による遮断動作よりも先に行われる。また、遮断部82は、実施形態3で述べたように漏電ブレーカBRが遮断動作を行う前に上記遮断動作を行うようになっている。
以上述べた本実施形態のコンセント装置1によれば、トラッキング現象が発生した際には、遮断部82による遮断動作が行われる前に報知部81による報知動作が行われるから、遮断部82による遮断動作が行われる前にトラッキング現象の進行を防止することが可能になり、トラッキング現象による被害を抑えることができる。またトラッキング現象解消のためのメンテナンスなどを行うことなくそのまま放置した場合であっても、やがて遮断部82による遮断動作が行われてトラッキング現象の進行が防止されるから、トラッキング現象に起因する火災などを防止できる。
そして、遮断部82による遮断動作はトラッキング電流Iの大きさが漏電ブレーカBRの不動作電流を越える前、すなわち漏電ブレーカBRが遮断動作を行う前に行われるから、漏電ブレーカBRが動作する前にトラッキング現象の進行を防止することが可能になり、トラッキング現象の影響が分電盤に接続されている他の機器に及んでしまうことを防止できる。
なお、本実施形態のコンセント装置1においても、トラッキング電流Iは、検知電極5、限流用抵抗部7、接地用電線6、接続端子T3、接続線Eを経由して大地に流れるので、限流用抵抗部7により限流されるから、実施形態1と同様の効果が得られる。
ところで、本実施形態のコンセント装置1では、報知部81による報知動作と、遮断部82による遮断動作との両方の動作を行うようにしているが、上記報知動作を行うか否か、あるいは上記遮断動作を行うか否かを選択可能なスイッチからなる選択手段などを設けることで、電流検出部80の検出出力より得た電流値が所定の閾値以上となった際には、報知部81による報知動作および遮断部82による遮断動作のいずれか一方のみを行うようにしてもよい。また、上記所定の閾値は、上述したような報知用閾値および遮断用閾値に限られるものではなく、例えば、報知用閾値を複数段階に分けた段階報知用の閾値であってもよく、このような段階報知用の閾値によって、報知部81に、報知音を徐々に大きくしたり、点滅を早くしたりといった動作を行わせるようにしてもよい。
(実施形態5)
本実施形態のコンセント装置1は、図7に示すように、一対の刃受部3a,3bそれぞれと漏電ブレーカBRとの間の一対の通電路における漏電電流を検出する漏電検出部90と、漏電検出部90の検出出力より得た検出電流値が不動作電流を越えた際に上記一対の通電路それぞれを電気的に遮断する漏電遮断部91と、電源回路部BTとを備えている点で実施形態1と異なっており、その他の構成は実施形態1のコンセント装置1と同様であるから同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
漏電検出部90は、零相変流器を用いて構成されている。ここで、零相変流器は、例えば、磁性材料により円環状に形成されたコア(図示せず)と、当該コアに巻回された2次巻線からなる検出コイル(図示せず)とを有し、行きと帰りの両方の電線を零相変流器のコアに貫挿した状態で使用される。なお、零相変流器は従来周知であるから詳細な説明は省略する。
本実施形態のコンセント装置1では、漏電検出部90の零相変流器のコアには、一対の刃受部3a,3bそれぞれと漏電ブレーカBRとの間の一対の通電路が貫挿されている。
漏電遮断部91は、図7に示すように、接続端子T1と刃受部3aとの間、および接続端子T2と刃受部3bとの間それぞれに介在された一対の常閉型の接点からなる接点部91aと、マイコンなどからなり接点部91aの開閉制御を行う開閉制御部91bとを備えている。開閉制御部91bは、漏電検出部90の検出出力より得た検出電流値が不動作電流を越えた際に、接点部91aの両接点を開極して、一対の刃受部3a,3bそれぞれと漏電ブレーカBRとの間の一対の通電路それぞれを電気的に遮断する遮断動作を行う。ここで、漏電遮断部91の不動作電流は、漏電遮断部91が漏電ブレーカBRよりも先に遮断動作を行う値、つまり、漏電ブレーカBRの不動作電流よりも小さく設定されている。このような漏電遮断部91は電源回路部BTが生成した動作電源により駆動される。
上述したように本実施形態のコンセント装置1は、漏電ブレーカとしての機能を有し、漏電電流が生じた際には、漏電ブレーカBRが遮断動作を行うよりも、コンセント装置1の漏電遮断部91が先に遮断動作を行う。
ところで、本実施形態のコンセント装置1では、漏電検出部90の零相変流器のコアには零相変流器の上記検出コイルだけではなく、検知電極5と接続端子T3とを電気的に接続する接地用電線6が巻回(図示例では1回巻回)されている。ただし、接地用電線6を零相変流器のコアに巻回するにあたっては、トラッキング電流Iの向きと、漏電ブレーカBRからコンセント装置1に流れ込む電流の向きとが同方向となるように、接地用電線6をコアに巻回する。
ここで、接地用電線6には上述したようにトラッキング電流Iが流れるため、トラッキング現象が発生した際には、このトラッキング電流Iが漏電検出部90により漏電電流として検出され、漏電検出部90の検出出力より得た検出電流値が不動作電流を越えた際には、漏電遮断部91による遮断動作が行われる。
以上述べた本実施形態のコンセント装置1によれば、コンセント装置1において漏電が発生した際には、漏電ブレーカBRよりも先にコンセント装置1の漏電遮断部91が遮断動作を行うから、コンセント装置1における漏電の影響が漏電ブレーカBRに接続されている他の機器に及んでしまうことを防止できる。一方、トラッキング現象が発生した際には、トラッキング電流Iが漏電検出部90により漏電電流として検出され、その検出出力より得られた電流値が漏電遮断部91の不動作電流を越えた際に、漏電遮断部91によって遮断動作が行われるので、刃受部3a,3bへの給電が停止されてトラッキング現象の進行が防止され、このときにおいても漏電遮断部91が漏電ブレーカBRより先に遮断動作を行うから、漏電ブレーカBRが動作する前に、トラッキング現象の進行を防止することが可能になり、トラッキング現象の影響が、分電盤に接続されている他の機器に及んでしまうことを防止できる。
このように本実施形態のコンセント装置1では、漏電検出部90によって漏電電流およびトラッキング電流Iを検出できるから、トラッキング電流Iを検出するための構成要素を別途設ける必要なくなって、製造コストの低減および小型化が図れる。また、接地用電線6に流れるトラッキング電流Iの大きさが同じでも、接地用電線6をコアに巻回する回数を変えることによって、漏電検出部90の検出出力が変わるので、接地用電線6をコアに巻回する回数により漏電検出部90の検出出力を調整できて、トラッキング電流Iに対する漏電検出部90の感度を変更できるから、トラッキング現象が発生した際に漏電遮断部91が遮断動作を行うタイミングを所望のタイミングに設定できる。
なお、本実施形態のコンセント装置1においても、トラッキング電流Iは、検知電極5、限流用抵抗部7、接地用電線6、接続端子T3、接続線Eを経由して大地に流れるので、限流用抵抗部7により限流されるから、実施形態1と同様の効果が得られる。
ところで、本実施形態のコンセント装置1としては、図8に示すようなものであってもよい。図8に示すコンセント装置1は、電流検出部80と、報知部81とを有している点で図7に示す例と異なっている。なお、図7に示す例と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図8に示す電流検出部80は、発光ダイオードPDと、発光ダイオードPDが放射する光を受光してオンオフ動作を行うホトトランジスタPTとで構成された所謂ホトカプラよりなる。発光ダイオードPDは、検知電極5と限流用抵抗部7との間に、アノードが検知電極5に、カソードが限流用抵抗部7に接続された形で介在されている。なお、発光ダイオードPDには、発光ダイオードPDを逆電圧から保護するためのダイオードDが逆並列接続されている。
図8に示す報知部81は、実施形態2で述べたように報知素子(図示せず)と、当該報知素子を駆動するマイコンなどからなる制御手段(図示せず)とを有しているが、制御手段の構成は実施形態2と異なっている。すなわち、上記制御手段は、ホトトランジスタPTのコレクタ−エミッタ間の電圧を監視することで、ホトトランジスタPTのオンオフを検知し、例えば、ホトトランジスタPTがオンとなった際に、上記報知素子を駆動して所定の報知動作を行うように構成されている。つまり、上記制御手段は、ホトトランジスタPTがオンとなった場合には、トラッキング電流Iが報知用閾値以上となったと判断して、上記報知動作を行う。したがって、発光ダイオードPDによりホトトランジスタPTをオンとするために必要な光量が得られるトラッキング電流Iの大きさが、上記報知用閾値となっており、その値は、漏電ブレーカBRの不動作電流の大きさ未満に設定されている。また、報知部81の報知用閾値は、漏電遮断部91が遮断動作を行うトラッキング電流Iの大きさより小さく設定されている。つまり、報知部81は、漏電遮断部91が遮断動作を行う前に報知動作を行う。
したがって、図8に示すコンセント装置1によれば、トラッキング電流Iが上記報知用閾値以上となった際に、報知部81が報知を行うので、トラッキング現象が発生していることを報知でき、しかも報知部81は漏電遮断部91が遮断動作を行う前に報知動作を行うから、漏電遮断部91が遮断動作を行う前に、トラッキング現象の進行を防止することが可能になり、トラッキング現象の影響が、分電盤に接続されている他の機器に及んでしまうことを防止できる。また、トラッキング現象解消のためのメンテナンスなどを行うことなくそのまま放置した場合であっても、トラッキング電流Iが大きくなって漏電検出部90の検出出力より得られた電流値が漏電遮断部91の不動作電流を越えた際には、漏電遮断部91が遮断動作を行い、これによって、トラッキング現象の進行が防止されるから、トラッキング現象に起因する火災などを防止できる。なお、図8に示す電流検出部80の代わりに、実施形態2で述べた図4に示すような電流検出部80を採用してもよい。
実施形態1のコンセント装置の概略説明図である。 同上のコンセント装置を示し、(a)はプラグ非接続時の斜視図、(b)はプラグ接続時の斜視図である。 同上のコンセント装置の他例の概略説明図である。 実施形態2のコンセント装置の概略説明図である。 実施形態3のコンセント装置の概略説明図である。 実施形態4のコンセント装置の概略説明図である。 実施形態5のコンセント装置の概略説明図である。 同上のコンセント装置の他例の概略説明図である。 従来例のコンセント装置の概略説明図である。
符号の説明
1 コンセント装置
3a,3b 刃受部
5 検知電極
6 接地用電線
7 限流用抵抗部
80 電流検出部
81 報知部
82 遮断部
90 漏電検出部
91 漏電遮断部
T3 接続端子
BR ブレーカ
AC 交流電源

Claims (7)

  1. 分電盤の漏電ブレーカを介して交流電源に接続されるコンセント装置であって、
    プラグの一対の栓刃それぞれが挿入される一対の栓刃挿入口がプラグとの対向面に形成された筐体と、当該筐体に一対の栓刃挿入口それぞれに対応する形で収納され栓刃挿入口に挿入された栓刃が接触接続される一対の刃受部と、上記対向面における一対の栓刃挿入口間の部位に設けられたトラッキング検知用の検知電極と、当該検知電極を接地する接地手段とを備え、
    検知電極と接地手段との間には、トラッキング現象が発生したときに栓刃挿入口に挿入された栓刃と検知電極との間に流れるトラッキング電流を限流する限流用抵抗部が挿入されていることを特徴とするコンセント装置。
  2. 上記限流用抵抗部は、当該限流用抵抗部がない場合には上記分電盤の主幹ブレーカよりなる漏電ブレーカが遮断動作を行う大きさとなる上記トラッキング電流を、上記主幹ブレーカが遮断動作を行わず、上記主幹ブレーカより不動作電流が小さい漏電ブレーカよりなる分岐ブレーカが遮断動作を行う大きさに限流することを特徴とする請求項1記載のコンセント装置。
  3. 上記限流用抵抗部は、可変抵抗器からなることを特徴とする請求項1または2記載のコンセント装置。
  4. 上記トラッキング電流が所定の閾値以上となった際に、トラッキング現象が発生していることを報知する報知動作を行う報知部とを備え、
    上記所定の閾値は、上記漏電ブレーカの不動作電流の大きさ未満に設定されていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載のコンセント装置。
  5. 上記トラッキング電流が所定の閾値以上となった際に、トラッキング現象が発生していることを報知する報知動作、および上記一対の刃受部それぞれと上記漏電ブレーカとの間を電気的に遮断する遮断動作の少なくとも一方の動作を行う動作部とを備え、
    上記所定の閾値は、上記漏電ブレーカの不動作電流の大きさ未満に設定されていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載のコンセント装置。
  6. 上記所定の閾値は、上記報知動作を行うか否かの判定に用いられる報知用閾値と、上記遮断動作を行うか否かの判定に用いられる遮断用閾値とを少なくとも含む複数の閾値を有し、上記遮断用閾値は上記報知用閾値より大きいことを特徴とする請求項5記載のコンセント装置。
  7. 上記一対の刃受部それぞれと上記漏電ブレーカとの間の一対の通電路がコアに貫挿された零相変流器からなり、上記一対の通電路における漏電電流を検出する漏電検出部と、当該漏電検出部の検出出力より得た検出電流値が不動作電流を越えた際に一対の通電路それぞれを電気的に遮断する漏電遮断部とを備え、
    漏電遮断部は、不動作電流が上記漏電ブレーカの不動作電流よりも小さく設定され、
    上記コアには、上記検知電極と上記接地手段とを電気的に接続する接地用電線が巻回されていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載のコンセント装置。
JP2007172869A 2007-06-29 2007-06-29 コンセント装置 Expired - Fee Related JP4981550B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007172869A JP4981550B2 (ja) 2007-06-29 2007-06-29 コンセント装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007172869A JP4981550B2 (ja) 2007-06-29 2007-06-29 コンセント装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009016046A true JP2009016046A (ja) 2009-01-22
JP4981550B2 JP4981550B2 (ja) 2012-07-25

Family

ID=40356730

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007172869A Expired - Fee Related JP4981550B2 (ja) 2007-06-29 2007-06-29 コンセント装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4981550B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010108360A1 (zh) * 2009-03-23 2010-09-30 Chen Huaqiang 漏电保护插头
CN102957053A (zh) * 2011-08-22 2013-03-06 索尼公司 连接插口和电子装置
WO2019009113A1 (ja) * 2017-07-07 2019-01-10 パナソニックIpマネジメント株式会社 配線器具及び配線器具システム
WO2020240754A1 (ja) * 2019-05-29 2020-12-03 三菱電機株式会社 遮断器、遮断器システム、情報処理方法、および情報処理プログラム

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08195244A (ja) * 1995-01-13 1996-07-30 Minoru Nakada トラッキングが監視できる配線用差込接続器のプラグ受け
JPH0969380A (ja) * 1995-08-31 1997-03-11 Matsushita Electric Works Ltd コンセント
JP2004022172A (ja) * 2002-06-12 2004-01-22 Audio Technica Corp トラッキング火災防止装置
JP2006048958A (ja) * 2004-07-30 2006-02-16 Kawamura Electric Inc 漏電ブレーカ付き電源コンセント

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08195244A (ja) * 1995-01-13 1996-07-30 Minoru Nakada トラッキングが監視できる配線用差込接続器のプラグ受け
JPH0969380A (ja) * 1995-08-31 1997-03-11 Matsushita Electric Works Ltd コンセント
JP2004022172A (ja) * 2002-06-12 2004-01-22 Audio Technica Corp トラッキング火災防止装置
JP2006048958A (ja) * 2004-07-30 2006-02-16 Kawamura Electric Inc 漏電ブレーカ付き電源コンセント

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010108360A1 (zh) * 2009-03-23 2010-09-30 Chen Huaqiang 漏电保护插头
CN102957053A (zh) * 2011-08-22 2013-03-06 索尼公司 连接插口和电子装置
WO2019009113A1 (ja) * 2017-07-07 2019-01-10 パナソニックIpマネジメント株式会社 配線器具及び配線器具システム
JP2019016542A (ja) * 2017-07-07 2019-01-31 パナソニックIpマネジメント株式会社 配線器具及び配線器具システム
CN110870147A (zh) * 2017-07-07 2020-03-06 松下知识产权经营株式会社 配线器具及配线器具系统
JP7002035B2 (ja) 2017-07-07 2022-01-20 パナソニックIpマネジメント株式会社 配線器具及び配線器具システム
WO2020240754A1 (ja) * 2019-05-29 2020-12-03 三菱電機株式会社 遮断器、遮断器システム、情報処理方法、および情報処理プログラム
TWI741609B (zh) * 2019-05-29 2021-10-01 日商三菱電機股份有限公司 斷路器、斷路器系統、資訊處理方法及資訊處理程式

Also Published As

Publication number Publication date
JP4981550B2 (ja) 2012-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8446151B2 (en) Protective device
CA2175514C (en) Intelligent ground fault circuit interrupter
US10840698B2 (en) Leakage current detection and protection device for power cord
US6952150B2 (en) Protective device with end of life indicator
US20190097412A1 (en) Leakage current detection and protection device for power cord
JP5272123B2 (ja) 劣化警報機能付きspd
JP4981550B2 (ja) コンセント装置
KR20160013717A (ko) 누설전류 검출 장치 및 방법
US20180366940A1 (en) Ground fault monitoring system and method
JP2009245792A (ja) 配線器具
JP6509029B2 (ja) 分電盤
JP2009145083A (ja) 電路接続部の接続不良検出回路
JP2012010469A (ja) サージ検出装置
JP4205478B2 (ja) 電源コンセント
JP2006302777A (ja) タップコンセント
JP3166341U (ja) 雷サージ保護装置
KR101409479B1 (ko) 단락감지식 서지카운터를 갖는 서지보호장치
KR100251598B1 (ko) 낙뢰카운터
KR20080002658U (ko) 전기 스파크감지장치를 갖는 누전차단기
JP2021015047A (ja) 放電検出装置及び分電盤
JP2019158545A (ja) 計量装置
JP2011254638A (ja) 温度保護装置及び分電盤
AU661841B2 (en) Surge protector
KR200436790Y1 (ko) 분전반용 누전 차단기
KR200303200Y1 (ko) 정전상태 표시기가 구비된 누전차단기

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100107

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20101021

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110907

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110913

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111114

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20120112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120327

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120420

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150427

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees