JP2009015351A - 画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】湿式現像方式の画像形成装置において高品質のトナー像を形成する。
【解決手段】CPU113は、メモリ116に格納された制御プログラムを実行することで、現像バイアスを増加させながら複数のパッチ画像を形成し、そのパッチ画像の画像濃度をそれぞれパッチセンサ17により検出し、それらの画像濃度を比較して当該画像濃度が飽和したか否かを判別する。そして、画像濃度がほぼ飽和する画像形成条件を求めてメモリ116に格納しておく。そして、主制御部100を介して外部装置から印字指令信号が入力されたときは、メモリ116に格納しておいた画像形成条件で印字動作を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、プリンタ、複写機やファクシミリ装置などの電子写真方式の画像形成技術に係り、特に現像方式として湿式現像を採用した電子写真方式の画像形成技術に関するものである。
従来、帯電している感光体(像担持体)を露光手段により露光して当該感光体に静電潜像を形成し、現像手段によりトナーを感光体に付着させて静電潜像を顕像化してトナー像を形成し、このトナー像を転写紙に転写して所定の画像を得るようにした電子写真方式の画像形成装置が実用化されている。ここで、現像手段の現像方式として、液体キャリアにトナーを分散した現像液を用いる湿式現像方式が知られている。この湿式現像方式は、トナーの粒子径が0.1〜2μmと小さいので高解像度の画像が得られる、液体のため流動性が高いことから均一な画像が得られる、などの利点を有しているため、種々の湿式現像方式の画像形成装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
この従来の画像形成装置は、帯電したトナーが液体キャリア中に分散された現像液を、その表面に担持しながら感光体と対向する現像位置に搬送する現像ローラ(現像液担持体)を備えており、感光体と現像ローラとの間隙(現像ギャップ)を満たす現像液中の帯電トナーが感光体に移動することによって、感光体上の静電潜像が顕像化されてトナー像が形成されるようになっている。
特開平7−209922号公報([0038]、図1)
ところで、上記のようにして形成されるトナー像の画像濃度は、現像位置において帯電トナーに印加される電界に依存するが、この電界は、現像バイアス、露光エネルギー、帯電バイアスなどの変化や現像ギャップの寸法変化などの影響を受けるため、これらの変化がトナー像の画像濃度に影響して画像品質の低下を招くことがあった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、湿式現像方式の画像形成装置において、高品質のトナー像を形成することができる画像形成装置および方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明にかかる画像形成装置は、その表面に静電潜像を担持可能に構成された像担持体と、液体キャリアにトナーを分散した現像液を、その表面に担持しながら前記像担持体と対向する現像位置に搬送する現像液担持体と、前記現像液担持体に所定の現像バイアスを印加して、前記現像液担持体に担持される現像液中のトナーを前記像担持体に付着させ、前記静電潜像をトナーにより顕像化してトナー像を形成する像形成手段と、前記像形成手段により形成されたパッチ画像としてのトナー像の画像濃度を検出する濃度検出手段とを備え、コントラスト電位を変化させながら複数のパッチ画像を形成し、前記濃度検出手段により検出される前記複数のパッチ画像の画像濃度に基づきコントラスト電位の増加に対する前記像担持体へのトナー付着量がほぼ飽和する画像形成条件を求め、前記画像形成条件で通常のトナー像を形成することを特徴としている。
また、上記目的を達成するために、本発明にかかる画像形成方法は、液体キャリアにトナーを分散した現像液を担持する現像液担持体に所定の現像バイアスを印加して、前記現像液担持体に担持される現像液中のトナーを像担持体に付着させ、前記像担持体上の静電潜像をトナーにより顕像化してトナー像を形成する画像形成方法において、コントラスト電位を変化させながらパッチ画像としてのトナー像を複数個形成する工程と、前記複数のパッチ画像の画像濃度を検出する工程と、その検出結果に基づき、コントラスト電位の増加に対する前記像担持体へのトナー付着量がほぼ飽和する画像形成条件を求める工程と、その画像形成条件で通常のトナー像を形成する工程とを備えたことを特徴としている。
これらの構成によれば、コントラスト電位を変化させながら複数のパッチ画像が形成され、その複数のパッチ画像の画像濃度が検出され、その検出結果に基づき、コントラスト電位の増加に対する像担持体へのトナー付着量がほぼ飽和する画像形成条件が求められ、その画像形成条件で通常のトナー像が形成される。ここで、「コントラスト電位の増加に対する像担持体へのトナー付着量がほぼ飽和する画像形成条件」とは、コントラスト電位が増加しても静電潜像の顕像化に寄与するトナー量が殆ど変化しない条件を意味しており、現像液担持体により現像位置に搬送された現像液中の全てのトナーが像担持体に付着する場合が含まれるのは勿論、装置(像担持体や現像液担持体など)の特性によって、コントラスト電位が増加しても現像液中の所定比率(例えば90%)のトナーが像担持体に付着する状態で殆ど変化しないような場合も含まれる。このような画像形成条件でトナー像を形成すると、画像形成条件や像担持体と現像液担持体との間隙の寸法などが多少変動しても、トナー像の画像濃度は殆ど変化しないため、高品質のトナー像を形成することができる。また、画像形成条件が経時劣化などにより変化した場合でも、コントラスト電位の増加に対する像担持体へのトナー付着量がほぼ飽和する画像形成条件を常に求めることができることから、常に、高品質のトナー像を形成することができる。
また、前記パッチ画像としてべた画像を用いて、前記画像形成条件として高濃度用画像形成条件を求めるようにすると、高品質のべた画像を形成することができる。
また、前記パッチ画像として細線または孤立ドットを含む低濃度画像を用いて、前記画像形成条件として低濃度用画像形成条件を求めるようにすると、高品質の前記低濃度画像を形成することができる。
また、前記パッチ画像として白抜き細線または白抜き孤立ドットを含む中濃度画像を用いて、前記画像形成条件として中濃度用画像形成条件を求めるようにすると、高品質の前期中濃度画像を形成することができる。
また、前記画像形成条件として、下記の高濃度用画像形成条件、中濃度用画像形成条件および低濃度用画像形成条件のうちの少なくとも2つを満足する画像形成条件を求めるようにしてもよい。ここで、前記高濃度用画像形成条件は、前記パッチ画像としてべた画像を用いて求める画像形成条件であり、前記中濃度用画像形成条件は、前記パッチ画像として白抜き細線または白抜き孤立ドットを含む中濃度画像を用いて求める画像形成条件であり、前記低濃度用画像形成条件は、前記パッチ画像として細線または孤立ドットを含む低濃度画像を用いて求める画像形成条件である。
この構成によれば、べた画像と、白抜き細線または白抜き孤立ドットを含む中濃度画像と、細線または孤立ドットを含む低濃度画像とのうちの少なくとも2つを高品質で形成することができる。
また、前記現像液として、コントラスト電位の増加に対して前記像担持体へのトナー付着量がほぼ飽和するというγ飽和特性を有する現像液を使用すると、コントラスト電位の増加に対して像担持体へのトナー付着量がほぼ飽和する画像形成条件を確実に設定できるため、高品質のトナー像を確実に形成することができる。この場合において、前記現像液中のトナー濃度は、約5重量%から約40重量%であるとすることができる。
また、前記濃度検出手段は、前記像担持体上に形成されたパッチ画像の画像濃度を検出するようにしてもよい。また、前記像担持体上に形成されたトナー像を転写媒体に転写する転写手段をさらに備え、前記濃度検出手段は、前記像担持体から前記転写媒体に転写されたパッチ画像の画像濃度を検出するようにしてもよい。
ところで、一般に画像形成装置では、像担持体、現像液担持体や転写手段の電気的制御条件を調整するために、所定パターンの基準画像を形成して転写媒体に転写された当該基準画像の画像濃度を検出することがよく行われるが、これらの構成によれば、トナー濃度を求めるためのパッチ画像の画像濃度を検出する濃度検出手段を、電気的制御条件調整のための基準画像の画像濃度検出に兼用することができ、部品点数の増加を抑制できる。また、画像形成条件を求めるためのパッチ画像を、基準画像として機能させることができ、効率的なパッチ処理を行うことができる。
図1は本発明に係る画像形成装置の一実施形態であるプリンタの内部構成を示す図、図2は同プリンタの電気的構成を示すブロック図である。このプリンタは、ブラック(K)のトナーを含む現像液を用いて単色画像を形成する湿式現像方式の画像形成装置であり、ホストコンピュータなどの外部装置から画像信号を含む印字指令信号が主制御部100に与えられると、この主制御部100からの制御信号に応じてエンジン制御部110がエンジン部1の各部を制御して、装置本体2の下部に配設された給紙カセット3から搬送した転写紙、複写紙および用紙(以下「転写紙」という)4に上記画像信号に対応する画像を印字出力する。
上記エンジン部1は、感光体ユニット10、露光ユニット20、現像ユニット30、転写ユニット40などを備えている。これらのユニットのうち、感光体ユニット10は感光体11、帯電部12、除電部13およびクリーニング部14を備えている。また、現像ユニット30は現像ローラ31などを備えている。さらに、転写ユニット40は中間転写ローラ41などを備えている。
感光体ユニット10では、感光体11が図1の矢印方向15(図中、時計回り方向)に回転自在に設けられている。そして、この感光体11の周りには、その回転方向15に沿って、帯電部12、現像ローラ31、中間転写ローラ41、除電部13およびクリーニング部14が配設されている。また、帯電部12と現像ローラ31との間の表面領域が露光ユニット20からの光ビーム21の照射領域となっている。帯電部12は、本実施形態では帯電ローラからなり、帯電バイアス発生部111から帯電バイアスが印加されて、感光体11の外周面を所定の表面電位Vd(例えばVd=DC+600V)に均一に帯電するもので、帯電手段としての機能を有する。
この帯電部12によって均一に帯電された感光体11の外周面に向けて露光ユニット20から例えばレーザで形成される光ビーム21が照射される。この露光ユニット20は、露光制御部112から与えられる制御指令に応じて光ビーム21により感光体11を露光して、感光体11上に画像信号に対応する静電潜像を形成するもので、露光手段としての機能を有する。例えば、ホストコンピュータなどの外部装置よりインターフェース102を介して主制御部100のCPU101に画像信号を含む印字指令信号が与えられると、主制御部100のCPU101からの指令に応じてCPU113が露光制御部112に対し所定のタイミングで画像信号に対応した制御信号を出力する。そして、この露光制御部112からの制御指令に応じて露光ユニット20から光ビーム21が感光体11に照射されて、画像信号に対応する静電潜像が感光体11上に形成される。また、必要に応じて後述するパッチ画像を形成する場合には、予め設定された所定パターン(例えば、べた画像、細線画像、白抜き細線画像)のパッチ画像信号に対応した制御信号がCPU113から露光制御部112に与えられ、該パターンに対応する静電潜像が感光体11上に形成される。このように、この実施形態では、感光体11が本発明の「像担持体」に相当する。
こうして形成された静電潜像は現像ユニット30の現像ローラ31から供給されるトナーによって顕像化される。現像ユニット30は、現像ローラ31に加えて、現像液32を貯留するタンク33、タンク33に貯留された現像液32を汲み上げて現像ローラ31に塗布する塗布ローラ34、塗布ローラ34上の現像液層の厚さを均一に規制する規制ブレード35、感光体11へのトナー供給後に現像ローラ31上に残留した現像液を除去するクリーニングブレード36、トナー濃度調整部37および後述するメモリ38(図2)を備えている。現像ローラ31は感光体11に従動する方向(図1中、反時計回り)に感光体11と等しい周速で回転する。塗布ローラ34は現像ローラ31と同一方向(同図中、反時計回り)に約2倍の周速で回転する。
現像液32は、本実施形態では、着色顔料、この着色顔料を接着するエポキシ樹脂などの接着剤、トナーに所定の電荷を与える荷電制御剤、着色顔料を均一に分散させる分散剤等からなるトナーが、液体キャリア中に分散されてなる。本実施形態では、液体キャリアとして例えばポリジメチルシロキサンオイルなどのシリコーンオイルを用いており、トナー濃度を5〜40重量%として、湿式現像方式で多く用いられる低濃度現像液(トナー濃度が1〜2重量%)に比べて高濃度にしている。なお、液体キャリアの種類はシリコーンオイルに限定されるものではなく、また、現像液32の粘度は、使用する液体キャリアやトナーを構成する各材料、トナー濃度などによって決まるが、本実施形態では、例えば粘度を50〜6000mPa・sとし、低濃度現像液に比べて高粘度にしている。
トナー濃度調整部37は、タンク33に貯留された現像液32よりさらにトナー濃度の高い現像液が貯留された補給タンク371および上記液体キャリアが貯留された補給タンク372を備えている。そして、トナー補給ポンプ373が動作すると高濃度現像液が補給タンク371からタンク33に供給されて現像液32のトナー濃度が上昇する一方、キャリア補給ポンプ374が動作すると液体キャリアが補給タンク372からタンク33に供給されて現像液32のトナー濃度が低下する。ポンプ373,374は、ポンプ駆動部118,119により駆動される。このようにポンプ373,374の動作制御により、タンク33内の現像液32のトナー濃度が調整される。
このような構成の現像ユニット30において、タンク33に貯留された現像液32が塗布ローラ34により汲み上げられ、規制ブレード35により塗布ローラ34上の現像液層の厚さが均一に規制され、この均一な現像液32が現像ローラ31の表面に付着し、現像ローラ31の回転に伴って感光体11に対向する現像位置16に搬送される。荷電制御剤などの作用によってトナーは例えば正に帯電しており、現像位置16では現像バイアス発生部114から現像ローラ31に印加される現像バイアスVbによってトナーが現像ローラ31から感光体11に移動して、静電潜像が顕像化される。現像バイアスVbは、後述する最適化処理によって決められるもので、例えばVb=DC+400V程度が用いられる。このように、この実施形態では、現像ローラ31が本発明の「現像液担持体」に相当し、現像バイアス発生部114が本発明の「像形成手段」に相当する。
上記のようにして感光体11上に形成されたトナー像は、感光体11の回転に伴って中間転写ローラ41に対向する1次転写位置44に搬送される。中間転写ローラ41は感光体11に従動する方向(図1中、反時計回り)に感光体11と等しい周速で回転しており、転写バイアス発生部115から1次転写バイアス(例えばDC−400V)が印加されると、感光体11上のトナー像が中間転写ローラ41に1次転写される。1次転写後における感光体11上の残留電荷はLEDなどからなる除電部13により除去され、残留現像液はクリーニング部14により除去される。
中間転写ローラ41の適所(図1では中間転写ローラ41の鉛直下方)に2次転写ローラ42が対向配置されており、中間転写ローラ41に1次転写された1次転写トナー像は中間転写ローラ41の回転に伴って2次転写ローラ42に対向する2次転写位置45に搬送される。一方、給紙カセット3に収容されている転写紙4は、1次転写トナー像の搬送に同期して搬送駆動部(図示省略)により2次転写位置45に搬送される。そして、2次転写ローラ42は中間転写ローラ41に従動する方向(図1中、時計回り)に中間転写ローラ41と等しい周速で回転しており、転写バイアス発生部115から2次転写バイアス(例えば定電流制御で−100μA)が印加されると、中間転写ローラ41上のトナー像が転写紙4に2次転写される。2次転写後における中間転写ローラ41上の残留現像液はクリーニング部43により除去される。こうしてトナー像が2次転写された転写紙4は、所定の転写紙搬送経路5(図1中、一点鎖線)に沿って搬送され、定着ユニット6によってトナー像が定着され、装置本体2の上部に設けられた排出トレイに排出される。
また、感光体11の周りの現像ローラ31と中間転写ローラ41との間には、例えば反射型光センサからなるパッチセンサ17が感光体11に対向配置されており、後述するように、感光体11上に形成されたパッチ画像の濃度を検出する。また、装置本体2の上面には、例えば液晶ディスプレイおよびタッチパネルからなる操作表示パネル7が配設されており、使用者による操作指示を受け付けるとともに、所定の情報を表示して使用者に報知する。この実施形態では、パッチセンサ17が本発明の「濃度検出手段」に相当する。
図2において、主制御部100は、インターフェース102を介して外部装置から与えられた画像信号を記憶するための画像メモリ103を備えており、CPU101は、外部装置から画像信号を含む印字指令信号をインターフェース102を介して受信すると、エンジン部1の動作指示に適した形式のジョブデータに変換し、エンジン制御部110に送出する。エンジン制御部110のメモリ116は、予め設定された固定データを含むCPU113の制御プログラムを記憶するROMや、エンジン部1の制御データやCPU113による演算結果などを一時的に記憶するRAMなどからなる。CPU113はCPU101を介して外部装置から送られた画像信号に関するデータをメモリ116に格納する。
現像ユニット30のメモリ38は、当該現像ユニット30の製造ロット、使用履歴、内蔵トナーの特性、現像液32の残量やトナー濃度などに関するデータを記憶するものである。このメモリ38は通信部39と電気的に接続されており、通信部39は例えばタンク33に取り付けられている。そして、現像ユニット30が装置本体2に装着されると、通信部39がエンジン制御部110の通信部117と所定距離以内、例えば10mm以内に対向配置されるように構成されており、赤外線などの無線通信により互いに非接触状態でデータを送受信可能となっている。これによって、CPU113により現像ユニット30に関する消耗品管理等の各種情報の管理が行われる。なお、この実施形態では無線通信等の電磁的手段を用いて非接触にてデータ送受信を行うようにしているが、例えば装置本体2および現像ユニット30にそれぞれコネクタを設けておき、装置本体2に現像ユニット30を装着すると、両コネクタが機械的に嵌合することで相互にデータ送受信を行うようにしてもよい。また、メモリ38は、電源オフ状態や現像ユニット30が装置本体2から取り外された状態でもそのデータを保存できる不揮発性メモリであることが望ましく、このような不揮発性メモリとしては例えばフラッシュメモリなどのEEPROMや強誘電体メモリなどを用いることができる。
図3は現像ニップ部の拡大図、図4はコントラスト電位に対する感光体へのトナー付着量の変化を説明する図である。図3に示すように、感光体11と現像ローラ31との間隔D(現像ギャップ=現像液層の厚さ)は、5〜40μmの範囲の所定値(本実施形態では例えばD=7μm)に均一に規制されている。また、現像ニップ距離L(現像液層が感光体11および現像ローラ31の双方に接触している周方向の距離)は、本実施形態では例えばL=5mmに設定されている。
そして、液体キャリア321にトナー322を分散した現像液32が現像ローラ31の表面に担持されつつ現像位置16に搬送される。一方、感光体11は帯電部12により電位Vdに均一に帯電されており、露光ユニット20の光ビーム21により露光されて電荷が中和された領域にトナー322が付着する。
このように、本実施形態ではトナー濃度が高濃度(例えば5〜40重量%)の現像液32を使用することにより、現像ギャップDを小さく設定することができる。従って、上述した低濃度現像液の場合にはトナー量を稼ぐべく100〜200μmの現像ギャップを必要とするのに比べて、現像液中を電気泳動によって移動するトナーの移動距離が短縮するので、現像効率を向上することができ、現像を高速に行えることとなる。
また、現像ギャップDを小さく設定しているので、例えば現像バイアスVbの増加によりコントラスト電位Vcontを増加させると、それに伴って発生電界も急に増加することから、図4(A)に示すように、現像ローラ31から感光体11へのトナー付着量は急上昇し、ある電位(同図ではVcont=Vt)以上でほぼ飽和する。
このように、図4(A)におけるコントラスト電位Vt以上の範囲ではトナー付着量が飽和しているので、この範囲で形成したトナー像の画像濃度は、現像バイアス、帯電バイアス、露光エネルギーなどの画像形成条件が多少変動しても、殆ど変化しないこととなる。そこで、後述するように、このプリンタは、この範囲に含まれる画像形成条件でトナー像を形成している。これによって、濃度不足や濃度むらなどによる画質低下を未然に防止している。
ここで、「トナー付着量がほぼ飽和する」とは、コントラスト電位Vcontが増加しても静電潜像の顕像化に寄与するトナー量が殆ど変化しないことを意味しており、現像ローラ31上の現像液の全てのトナーが感光体11に付着する場合が含まれるのは勿論、装置(例えば感光体ユニット10や現像ユニット30など)の特性によって、コントラスト電位Vcontが増加しても現像ローラ31上の現像液の所定比率(例えば90%や95%)のトナーが感光体11に付着する状態で殆ど変化しないような場合も含まれる。
一方、低濃度(例えば1〜2重量%)の現像液を使用する場合には、トナー量を稼ぐべく現像ギャップDを大きく(例えばD=100〜200μm)設定することが必要となるので、コントラスト電位Vcontを増加させても、発生電界は緩やかにしか増加しないため、比較例の図4(B)に示すように、現像ローラ31から感光体11へのトナー付着量は緩やかに上昇し続け、飽和することがない。
図5はべた画像P1、低濃度画像P2および中濃度画像P3を形成したときの感光体11の表面電位プロファイルを示す図、図6は各画像P1〜P3を形成したときの現像バイアスVbの変化に対する画像濃度の変化を模式的に示す図である。なお、図6では、現像バイアスVb以外の画像形成条件(帯電バイアス、露光エネルギー等)については固定している。
帯電部12により均一の電位Vd(本実施形態では例えばVd=DC+600V)に帯電された感光体11を部分的に光ビーム21により露光すると、その部分の電荷が中和されて感光体11の表面に静電潜像が形成されるが、べた画像P1では感光体11表面の比較的広い範囲が露光されるため、その表面電位プロファイルは、感光体11の特性で決まる残留電位Vrにほぼ等しい電位V1まで低下した井戸型となる。一方、低濃度画像(本実施形態では例えば細線画像)P2では露光される領域が狭いため、その表面電位Vsは鋭いディップ状のプロファイルを有することとなり、電位V2(>V1)までしか低下しない。逆に、中濃度画像(本実施形態では例えば白抜き細線画像)P3では露光される領域に挟まれた非露光領域が狭いため、白抜き部分の表面電位Vsは電位V3までしか上昇せず、電位Vdまで戻らない。なお、図5の画像P2,P3では1ラインのみの例を示しているが、互いに離隔配置された複数ラインの場合も同様である。
そして、このような表面電位プロファイルを有する静電潜像がトナーを担持する現像ローラ31と対向する現像位置16に搬送されてくると(図3)、この現像位置16における現像液32中のトナー322は、現像ローラ31、感光体11各部の直流電位に応じてそのいずれかに付着する。このとき、現像バイアスVbと感光体11の表面電位Vsとの電位差、すなわちコントラスト電位Vcontが大きいほど現像ローラ31から感光体11へのトナー移動が促進されるため、この電位差すなわちコントラスト電位Vcontが大きいほど感光体11へのトナー付着量は多くなり、それに伴って画像濃度も高くなって、上述したように、ある電位でほぼ飽和する。
ここで、まず、べた画像P1の形成について説明する。図6に示すように、現像バイアスVbを0から増加させると、Vb>V1になった時点でコントラスト電位Vcontが正になり画像濃度が上昇し始める。そして、十分なコントラスト電位Vcontが得られた時点(図6ではVb=V4>V1)からは、現像バイアスVbを増加しても画像濃度は上昇せず一定となり、ほぼ飽和する。
続いて、低濃度画像P2の形成について説明する。現像バイアスVbを0から増加させると、Vb>V2になった時点でコントラスト電位Vcontが正になり画像濃度が上昇し始める。そして、十分なコントラスト電位Vcontが得られた時点(図6ではVb=V5>V2)からは、現像バイアスVbを増加しても画像濃度は上昇せず一定となり、ほぼ飽和する。
次に、中濃度画像P3の形成について説明する。現像バイアスVbを0から増加させると、Vb>V1になった時点でコントラスト電位Vcontが正になり画像濃度が上昇し始める。そして、十分なコントラスト電位Vcontが得られた時点(図6ではVb=V4>V1)からは、現像バイアスVbを増加しても画像濃度は上昇せず一定となり、ほぼ飽和する。さらに現像バイアスVbを増加させ、Vb>V3になると、白抜き部分にもトナーが付着するため、画像濃度は上昇する。そして、現像バイアスVbが電位V3より十分に高くなると、画像濃度がべた画像と同レベルになってほぼ飽和する。なお、この実施形態では、中濃度画像P3の飽和開始電位とべた画像P1のそれとが一致しているが、トナーの種類や装置構成などにより不一致となる場合もある。
以上より、以下のことが分かる。すなわち、
(a)現像バイアスVbを、V4<Vbを満たす所定値に設定すると、べた画像P1を良好に形成できる。
(b)現像バイアスVbを、V5<Vbを満たす所定値に設定すると、低濃度画像P2に加えて、べた画像P1を良好に形成できる。
(c)現像バイアスVbを、V4<Vb<V3を満たす所定値に設定すると、中濃度画像P3に加えて、べた画像P1を良好に形成できる。
(d)現像バイアスVbを、V5<Vb<V3を満たす所定値に設定すると、べた画像P1、低濃度画像P2および中濃度画像P3を良好に形成できる。
そこで、このプリンタは、べた画像P1、低濃度画像P2および中濃度P3に対応するパッチ画像について、それぞれコントラスト電位を変化させながら複数のパッチ画像を形成し、その画像濃度を検出して、画像濃度がほぼ飽和する画像形成条件を求める最適化処理を、電源投入時や印字枚数が所定枚数に達したときなどの適当なタイミングで実行している。以下、各パッチ画像の一例について説明した後、本実施形態の動作について詳述する。
図7は低濃度画像P2に対応する低濃度パッチ画像Q2の一例を示す図、図8は中濃度画像P3に対応する中濃度パッチ画像Q3の一例を示す図である。低濃度パッチ画像Q2は、本実施形態では、図7に示すように、1オン・10オフの1ドットライン群からなる細線画像である。このオンドットライン群は2以上でもよいが、細線画像が確実に形成できる画像形成条件を求めるためには、1が好ましい。また、オフドットライン群は10に限られず、隣接するドットライン群が十分に離隔される数、例えば3以上であればよい。なお、図7では細線画像としているが、これに代えて、孤立ドットからなる画像としてもよい。
また、中濃度パッチ画像Q3は、本実施形態では、図8に示すように、10オン・1オフの白抜き1ドットライン群からなる白抜き細線画像である。この白抜きドットライン群は2以上でもよいが、白抜き細線画像が確実に形成できる画像形成条件を求めるためには、1が好ましい。また、オンドットライン群は10に限られず、隣接する白抜きドットライン群が十分に離隔される数、例えば3以上であればよい。なお、図8では白抜き細線画像としているが、これに代えて、白抜き孤立ドットからなる画像としてもよい。
また、べた画像P1に対応するべたパッチ画像Q1は、例えば図5に示すように、べた画像P1と同様のべた画像を用いればよい。
図9は画像形成条件の最適化処理ルーチンを示すフローチャート、図10は図9のべたパッチ処理サブルーチンを示すフローチャート、図11は図9の低濃度パッチ処理サブルーチンを示すフローチャート、図12および図13は図9の中濃度パッチ処理サブルーチンを示すフローチャートである。エンジン制御部110のメモリ116には画像形成条件の最適化処理の制御プログラムが記憶されている。そして、CPU113が該制御プログラムにしたがって装置各部を制御することで、以下の最適化処理が実行される。
この画像形成条件の最適化処理では、まず、べたパッチ処理を行う(図9の#10)。このべたパッチ処理では、図10に示すように、現像バイアスVbを予め決められた所定値(例えば図6のV1)に設定し(#20)、べたパッチ画像Q1を形成する(#22)。なお、この実施形態では、現像バイアスVb以外の画像形成条件(帯電バイアス、露光エネルギー等)については固定している。したがって、現像バイアスVbを変化させることでコントラスト電位Vcontを任意に設定可能となっている。そして、そのべたパッチ画像Q1が感光体11の回転に伴ってパッチセンサ17と対向する位置に移動してくるタイミングで当該パッチセンサ17から出力される検出信号を取り込み、その信号に基づいてべたパッチ画像Q1の濃度を求め、メモリ116に格納する(#24)。
次いで、現像バイアスVbを予め決められた所定幅だけ増加することで、コントラスト電位Vcontを増加する(#26)。そして、この画像形成条件でべたパッチ画像Q1を形成する(#28)とともに、上記ステップ#24と同様に、パッチセンサ17から出力される検出信号に基づきその濃度を求め、メモリ116に格納する(#30)。さらに、直前に形成したべたパッチ画像Q1とその前に形成したべたパッチ画像Q1の濃度を比較して、例えば濃度の変化量が予め設定された所定幅以下であるか否かにより飽和しているか否かを判別し(#32)、飽和していれば(#32でYES)、#34に進み、一方、濃度が飽和していなければ(#32でNO)、#26に戻って以上のステップが繰り返される。なお、#32では、例えば濃度の変化量が最初の濃度の変化量(例えば図6ではべた画像P1のラインの傾斜部分)の1/10以下になったときに、飽和していると判別するようにしてもよい。
そして、#34において、飽和時点の現像バイアスVb(例えば図6ではV4)をメモリ116に格納して、図9にリターンし、次いで、低濃度パッチ処理を行う(図9の#12)。この低濃度パッチ処理では、図11に示すように、現像バイアスVbを予め決められた所定値(例えば図6のV2)に設定し(#40)、低濃度パッチ画像Q2を形成する(#42)。#44〜#52の動作については、低濃度パッチ画像Q2を形成するステップ(#48)以外は、図10のべたパッチ処理と同様の手順で実行され、画像濃度が飽和するまで低濃度パッチ画像Q2の形成および濃度検出が行われる。
そして、#54において、飽和時点の現像バイアスVb(例えば図6ではV5)をメモリ116に格納して、図9にリターンし、次いで、中濃度パッチ処理を行う(図9の#14)。この中濃度パッチ処理では、図12に示すように、現像バイアスVbを予め決められた所定値(例えば図6ではV1)に設定し(#60)、中濃度パッチ画像Q3を形成する(#62)。#64〜#72の動作については、中濃度パッチ画像Q3を形成するステップ(#68)以外は、図10のべたパッチ処理と同様の手順で実行され、画像濃度が飽和するまで中濃度パッチ画像Q3の形成および濃度検出が行われる。
そして、#74において、飽和時点の現像バイアスVb(例えば図6ではV4)をメモリ116に格納する。次いで実行される図13の#76〜#80は、図12の#66〜#70と全く同様に行われる。そして、#82において、直前に形成した中濃度パッチ画像Q3とその前に形成した中濃度パッチ画像Q3の濃度を比較し、例えば濃度の変化量が予め設定された所定幅を超えたか否かにより、再び画像濃度が増加し始めたか否かを判別し、画像濃度が増加し始めていなければ(#82でNO)、#76に戻って以上の手順が繰り返される。
そして、中濃度パッチ画像Q3の画像濃度が再び増加し始めると(#82でYES)、増加時点の現像バイアスVb(例えば図6ではV3)をメモリ116に格納して、図9にリターンし、次いで、現像バイアスVbの最適値を決定してメモリ116に格納する(図9の#16)。この現像バイアスVbの最適値としては、例えば図6の例ではV5<Vb<V3を満たす所定値に設定される。なお、こうして求められた画像形成条件を現像ユニット30のメモリ(現像ユニット装着メモリ)38に書き込むようにしてもよい。そして、適当なタイミング、例えば現像ユニット30の装置本体2への装着タイミングでメモリ38中の画像形成条件をメモリ116に書き込むようにしてもよい。
図14は印字処理ルーチンを示すフローチャートである。主制御部100を介して外部装置から印字指令信号が入力されると、まず、画像形成条件として、予め決められている帯電バイアスおよび露光エネルギーが設定されるとともに、画像形成条件の最適化処理(図9)で求められ、メモリ116に格納されている現像バイアスVbが設定される(#90)。そして、この設定された画像形成条件で印字動作が実行される(#92)。このように、最適化処理で求められた画像形成条件で印字動作を行っているので、べた画像P1、低濃度画像P2および中濃度画像P3について、高品質の画像形成を行うことができる。
このように、本実施形態によれば、コントラスト電位を変化させながら複数のべたパッチ画像Q1を形成し、それぞれの画像濃度をパッチセンサ17により検出して、コントラスト電位の増加に対する感光体11へのトナー付着量がほぼ飽和する高濃度画像形成条件を求め、その高濃度画像形成条件でトナー像の形成を行うようにしているので、高濃度画像を高品質で形成することができる。また、経時劣化などにより装置の状態が変化した場合でも、常に、上記高濃度画像形成条件を求めることができる。
また、本実施形態によれば、コントラスト電位を変化させながら複数の低濃度パッチ画像Q2を形成し、それぞれの画像濃度をパッチセンサ17により検出して、コントラスト電位の増加に対する感光体11へのトナー付着量がほぼ飽和する低濃度画像形成条件を求め、その低濃度画像形成条件でトナー像の形成を行うようにしているので、細線または孤立ドットを含む低濃度画像を高品質で形成することができる。また、経時劣化などにより装置の状態が変化した場合でも、常に、上記低濃度画像形成条件を求めることができる。
また、本実施形態によれば、コントラスト電位を変化させながら複数の中濃度パッチ画像Q3を形成し、それぞれの画像濃度を検出して、コントラスト電位の低下に対する感光体11へのトナー付着量がほぼ飽和する中濃度画像形成条件を求め、その中濃度画像形成条件でトナー像の形成を行うようにしているので、白抜き細線または白抜き孤立ドットを含む中濃度画像を高品質で形成することができる。また、経時劣化などにより装置の状態が変化した場合でも、常に、上記中濃度画像形成条件を求めることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能であり、例えば以下の変形形態(1)〜(6)を採用することができる。
(1)上記実施形態ではパッチ画像として、べたパッチ画像Q1、低濃度パッチ画像Q2および中濃度パッチ画像Q3を用いているが、これに限られない。例えば、べたパッチ画像Q1のみを用いるようにしてもよい。この形態によれば、上記高濃度画像形成条件を求めることができ、この高濃度画像形成条件でトナー像の形成を行うことにより、高濃度画像を高品質で形成することができる。
また、パッチ画像として、例えば低濃度パッチ画像Q2のみを用いるようにしてもよい。この形態によれば、上記低濃度画像形成条件を求めることができ、この低濃度画像形成条件でトナー像の形成を行うことにより、細線または孤立ドットを含む低濃度画像を高品質で形成することができる。
また、パッチ画像として、例えば中濃度パッチ画像Q3のみを用いるようにしてもよい。この形態によれば、上記中濃度画像形成条件を求めることができ、この中濃度画像形成条件でトナー像の形成を行うことにより、白抜き細線または白抜き孤立ドットを含む中濃度画像を高品質で形成することができる。
また、パッチ画像として、例えばべたパッチ画像Q1、低濃度パッチ画像Q2および中濃度パッチ画像Q3のうちいずれか2つを用いるようにしてもよい。特に、低濃度パッチ画像Q2および中濃度パッチ画像Q3の2つを用いて低濃度画像形成条件および中濃度画像形成条件の双方を満たす画像形成条件を求めると、この画像形成条件は、図6に示すように、高濃度画像形成条件も満たすことになるので、べたパッチ画像Q1を用いることなく簡単に、高濃度画像も高品質で形成することが可能になる。
(2)上記実施形態において、さらに、帯電部12による帯電バイアス、現像ローラ31に印加する現像バイアス、中間転写ローラ41に印加する1次転写バイアス、2次転写ローラ42に印加する2次転写バイアスなどの電気的制御条件を調整するために、所定パターン(例えば、べた画像)の基準画像を形成し、当該基準画像の画像濃度をパッチセンサ17により検出して、その検出結果に応じて上記電気的制御条件を調整するようにしてもよい。この形態によれば、パッチ画像Q1〜Q3の画像濃度を検出するパッチセンサ17を、電気的制御条件調整のための基準画像の画像濃度検出に兼用することができ、部品点数の増加を抑制できる。さらに、画像形成条件を求めるためのパッチ画像Q1〜Q3のうち全てまたはいずれかを、上記基準画像として機能させるようにしてもよい。これによって、効率的なパッチ処理を行うことができる。
(3)上記実施形態では、感光体11上に形成されたパッチ画像の画像濃度を検出するようにしているが、濃度検出位置はこれに限られない。例えば、感光体11から中間転写ローラ41に1次転写されたパッチ画像の画像濃度を検出するようにしてもよい。この場合には、中間転写ローラ41の周りの1次転写位置44と2次転写位置45の間にパッチセンサを対向配置すればよい。この形態では、中間転写ローラ41が本発明の「転写媒体」に相当し、転写バイアス発生部115が本発明の「転写手段」に相当する。さらに、パッチ画像を転写紙4に転写し、このパッチ画像の画像濃度を検出するように構成してもよい。
また、例えば、パッチ画像を転写するための専用部材(例えばパッチ転写ローラ)を感光体11または中間転写ローラ41に当接配置し、この専用部材に転写バイアスを印加して、上記専用部材に転写されたパッチ画像の画像濃度を検出するようにしてもよい。この場合には、上記専用部材にパッチセンサを対向配置すればよい。この形態では、上記専用部材が本発明の「転写媒体」に相当し、上記専用部材に転写バイアスを印加する手段が本発明の「転写手段」に相当する。
(4)上記実施形態では、現像バイアスVbを増加させながらパッチ画像の画像濃度を検出してトナー付着量が飽和する画像形成条件を求めているが、これに限られず、例えば、現像ギャップDなどの装置の特性に基づき印加可能な現像バイアスVbの最大値を求めておき、この最大値から所定幅ずつ現像バイアスVbを低下させながら複数のパッチ画像を形成するようにしてもよい。
(5)上記実施形態では、現像バイアスVbを変化させることでコントラスト電位Vcontを変化させているが、これに限られず、帯電バイアスVdや露光エネルギー等の潜像形成条件を変化させることでコントラスト電位Vcontを変化させるようにしてもよい。この場合には、帯電バイアス発生部111を制御して帯電部12による感光体11の帯電電位Vdを変化させたり、露光制御部112を制御して露光ユニット20からの光ビーム21の光量を変化させればよい。
(6)上記実施形態では、ホストコンピュータなどの外部装置より与えられた画像を転写紙に印刷するプリンタを用いて説明しているが、本発明はこれに限られず、複写機やファクシミリ装置などを含む一般の電子写真方式の画像形成装置に適用することができる。また、上記実施形態は単色印字の画像形成装置に対して本発明を適用しているが、本発明の適用対象はこれに限定されず、カラー画像形成装置にも本発明を適用することができる。
本発明の一実施形態であるプリンタの内部構成を示す図。 同プリンタの電気的構成を示すブロック図。 現像ニップ部の拡大図。 コントラスト電位に対するトナー付着量の変化を説明する図。 感光体の表面電位プロファイルを示す図。 現像バイアスの変化に対する画像濃度の変化を模式的に示す図。 低濃度パッチ画像の一例を示す図。 中濃度パッチ画像の一例を示す図。 画像形成条件の最適化処理ルーチンのフローチャート。 図9のべたパッチ処理サブルーチンのフローチャート。 図9の低濃度パッチ処理サブルーチンのフローチャート。 図9の中濃度パッチ処理サブルーチンのフローチャート。 図9の中濃度パッチ処理サブルーチンのフローチャート。 印字処理ルーチンを示すフローチャート。
符号の説明
4…転写紙(転写媒体)、11…感光体(像担持体)、17…パッチセンサ(濃度検出手段)、31…現像ローラ(現像液担持体)、116…メモリ(記憶手段)、41…中間転写ローラ(転写媒体)、113…CPU、114…現像バイアス発生部(像形成手段)、115…転写バイアス発生部(転写手段)

Claims (10)

  1. その表面に静電潜像を担持可能に構成された像担持体と、
    液体キャリアにトナーを分散した現像液を、その表面に担持しながら前記像担持体と対向する現像位置に搬送する現像液担持体と、
    前記現像液担持体に所定の現像バイアスを印加して、前記現像液担持体に担持される現像液中のトナーを前記像担持体に付着させ、前記静電潜像をトナーにより顕像化してトナー像を形成する像形成手段と、
    前記像形成手段により形成されたパッチ画像としてのトナー像の画像濃度を検出する濃度検出手段とを備え、
    コントラスト電位を変化させながら複数のパッチ画像を形成し、
    前記濃度検出手段により検出される前記複数のパッチ画像の画像濃度に基づきコントラスト電位の増加に対する前記像担持体へのトナー付着量がほぼ飽和する画像形成条件を求め、
    前記画像形成条件で通常のトナー像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記パッチ画像としてべた画像を用いて、前記画像形成条件として高濃度用画像形成条件を求める請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記パッチ画像として細線または孤立ドットを含む低濃度画像を用いて、前記画像形成条件として低濃度用画像形成条件を求める請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記パッチ画像として白抜き細線または白抜き孤立ドットを含む中濃度画像を用いて、前記画像形成条件として中濃度用画像形成条件を求める請求項1記載の画像形成装置。
  5. 前記画像形成条件として、下記の高濃度用画像形成条件、中濃度用画像形成条件および低濃度用画像形成条件のうちの少なくとも2つを満足する画像形成条件を求める請求項1記載の画像形成装置。
    前記高濃度用画像形成条件は、前記パッチ画像としてべた画像を用いて求める画像形成条件であり、
    前記中濃度用画像形成条件は、前記パッチ画像として白抜き細線または白抜き孤立ドットを含む中濃度画像を用いて求める画像形成条件であり、
    前記低濃度用画像形成条件は、前記パッチ画像として細線または孤立ドットを含む低濃度画像を用いて求める画像形成条件である。
  6. 前記現像液として、コントラスト電位の増加に対して前記像担持体へのトナー付着量がほぼ飽和するというγ飽和特性を有する現像液を使用する請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記現像液中のトナー濃度は、約5重量%から約40重量%である請求項6記載の画像形成装置。
  8. 前記濃度検出手段は、前記像担持体上に形成されたパッチ画像の画像濃度を検出する請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記像担持体上に形成されたトナー像を転写媒体に転写する転写手段をさらに備え、
    前記濃度検出手段は、前記像担持体から前記転写媒体に転写されたパッチ画像の画像濃度を検出する請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 液体キャリアにトナーを分散した現像液を担持する現像液担持体に所定の現像バイアスを印加して、前記現像液担持体に担持される現像液中のトナーを像担持体に付着させ、前記像担持体上の静電潜像をトナーにより顕像化してトナー像を形成する画像形成方法において、
    コントラスト電位を変化させながらパッチ画像としてのトナー像を複数個形成する工程と、
    前記複数のパッチ画像の画像濃度を検出する工程と、
    その検出結果に基づき、コントラスト電位の増加に対する前記像担持体へのトナー付着量がほぼ飽和する画像形成条件を求める工程と、
    その画像形成条件で通常のトナー像を形成する工程と
    を備えたことを特徴とする画像形成方法。
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