JP2009014615A - 電磁波シールド室出入口のシールド性能測定装置およびシールド性能測定方法 - Google Patents

電磁波シールド室出入口のシールド性能測定装置およびシールド性能測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電磁波シールド室出入口のシールド性能を、使用中でも定期的かつ安全に測定できるようにした電磁波シールド室出入口のシールド性能測定装置及び測定方法を提供する。
【解決手段】電磁波シールド室6に当該シールド室6と室外部にそれぞれ通じる内部出入口8と外部出入口9を備えた前室7を配置し、当該前室7内に送信アンテナTX−1〜TX−nと人感センサー3を、前記電磁波シールド室6と室外部に受信アンテナRX−1〜RX−nをそれぞれ設置し、前記各出入口8,9が閉ざされ、前記人感センサー3によって前室7内に人のいないこが確認されたときにのみ前記送信アンテナTX−1〜TX−nから前記受信アンテナRX−1〜RX−nに電磁波が送信されて前記出入口8および9のシールド性能が測定されるように構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電磁波シールド室出入口のシールド性能測定装置およびシールド性能測定方法に関し、シールド室を使用中でも出入口のシールド性能を定期的にかつ安全に測定することができる。
電磁波シールド室の出入口にはシールド構造の扉が取り付けられ、当該扉の外周と出入口の内周の双方接触部分にシールドガスケットを取り付ける等の方法により、扉を閉めた際に扉の周囲から電磁波が漏洩しないように電磁シールされている。
しかし、永年の経過と共に扉の繰り返しの開閉等によりシールドガスケットが劣化して出入口のシールド性能の低下が避けられず、特にシールドガスケットの劣化がシールド室のシールド性能を低下させる大きな要因になっている。
このため、定期的に出入口のシールド性能を測定し、必要に応じてシールドガスケットを交換する等の補修を行なうことにより、シールド室全体のシールド性能を維持している。
従来、シールド室の出入口のシールド性能を測定する方法として、例えば図9に図示するように、シールド室20内に送信アンテナ21を、シールド室20の室外部に受信アンテナ22をそれぞれ設置し、シールド室20内の送信アンテナ21から送信した電磁波をシールド室20の室外部に設置された受信アンテナ22で受信し、その電磁波の強さ算出してシールド性能を確認する方法が知られている。
また他に、MIL−STD285や関係省庁で制定している電磁波シールド室試験方法、さらには、電磁波シールド室や電波暗室の建設に携わる建設会杜や材料・機器メーカーが中心となって研究した成果をまとめた測定手法なども知られている。
特許第3664961号 登録実用新案第003085506号 特公平07−105612号公報
しかし、図9に図示する測定方法は、出入口23の扉24または扉25を閉めてシールド室20を使用しながら定期的に行われるため、シールド室20内にいる人が電磁波を浴びることがあり、安全上大きな問題があった。
また、上記特許文献に開示された測定方法は電磁波シールド室を設置した後のシールド性能を一時的に測定するための方法であり、シールド室の使用中には測定できないものであった。
本発明は、以上の課題を解決するためになされたものであり、特に電磁波シールド室の設置後、シールド室を使用しながら出入口のシールド性能の定期的な測定を安全に行えるようにした電磁波シールド室出入口のシールド性能測定装置およびシールド性能測定方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の電磁波シールド室出入口のシールド性能測定装置は、電磁波シールド室と当該電磁波シールド室の室外部に通じる出入口をそれぞれ備えた前室を配置し、当該前室内に送信アンテナを、前記電磁波シールド室と当該電磁波シールド室の室外部に受信アンテナをそれぞれ設置し、前記出入口が閉ざされ、かつ前記前室内に人のいないことが確認されたときにのみ前記送信アンテナから前記受信アンテナに電磁波が送信されて前記出入口のシールド性能が測定されるように構成されてなることを特徴とするものである。
本発明は、特に出入口がすべて閉められ、前室内に人のいないことが確認された場合に限り、送信アンテナから受信アンテナ側に電磁波が送信されて、出入口における漏洩する電磁波を測定することにより、シールド室のシールド性能を安全に測定できるようにしたものである。
シールド室において、電磁波の漏洩は、シールド室の出入口に取り付けられたシールド扉の性能劣化が最も大きいことから、送信アンテナと受信アンテナはシールド扉の周辺の出入口側に対向させて設置し、特に出入口を覆うように設置するのがよい。
また、送信アンテナと受信アンテナは、例えば出入口の上下方向および/または横方向に対向させて複数組設置することで、任意に選択した一組または複数組の送信アンテナと受信アンテナに順次切替えて、各部における電磁波の送・受信を行なうことによりシールド性能の測定精度を高めることができる。
また、各アンテナの性能や電波伝播特性による影響も少なくすることも可能なため、電磁波シールド室の性能測定が安定し、出入口のシールド性能を精度良く測定することができる(図2参照)。
請求項2記載の電磁波シールド室出入口のシールド性能測定装置は、請求項1記載の電磁波シールド室出入口のシールド性能測定装置において、前室内に当該前室内に人のいないことを確認するための人感センサーを設置してなることを特徴とするものである。
本発明は、前室内に人のいないことを確認するための人感センサーを設置することにより、出入口のシールド性能をより安全に測定できるようにしたものである。
請求項3記載の電磁波シールド室出入口のシールド性能測定方法は、電磁波シールド室と当該電磁波シールド室の室外部に通じる出入口をそれぞれ備えた前室を配置し、当該前室内に送信アンテナを、前記電磁波シールド室と当該電磁波シールド室の室外部に受信アンテナをそれぞれ設置し、前記出入口を閉め、前記人感センサーによって前記前室内に人のいないことを確認してから前記送信アンテナから前記受信アンテナに電磁波を送信し、その送受信電力の差から前記出入口のシールド性能を測定することを特徴とするものである。
本発明は、出入口をすべて閉め、かつ人感センサーによって前室内に人のいないことを確認してから、送信アンテナから受信アンテナ側に電磁波を送信して出入口における漏洩する電磁波を安全に測定するようにしたものである。
出入口のシールド性能を測定する際、あらかじめ出入口の扉を開けた状態で送信アンテナと受信アンテナ間の電波伝播特性(空間における電波伝播損失)を測定するが、受信アンテナで送信電波を認識できる最少の受信電力の時の送信電力を基準値1とする。この基準値1の測定をシステムのレベル校正と呼ぶ(図6 CALIBRATION部)。
次に、出入口の扉を閉めた状態での電波伝播特性(この時の特性は遮蔽効果となる)を測定し、受信アンテナで送信電波を認識できる最少の受信電力(最少の受信電力の時と同等な受信電力)とになるように送信電力を高め、その時の送信電力を基準値2とする(図7参照)。
そして、これら基準値1と基準値2の差を求め、この差を扉を閉めた時の出入口のシールド性能(遮蔽効果)とする。ただし、送信電力は受信部で安定した特性(最少の受信電力の電力値)が得られる最低の送信電力とする。
基準値1の測定は、本装置の設置時または定期点検、保守時のみ行うだけでよく、通常は扉を閉めた状態で基準値2の測定を行い、その都度基準値1と基準値2の差を求め、その差を出入口のシールド性能とすることができる。
また、定期的に出入口のシールド性能値(基準値1と基準値2の差)を測定し、結果を記憶回路に保存することができる。また、遮蔽効果値があらかじめ設定された範囲を越えた場合、遮蔽性能が劣化している可能性があることを運用者に知らせる機能を備えている。
さらに、定期的に測定した遮蔽効果値は記憶回路に保存すると同時に、過去の遮蔽効果値との相互差異を検出すると共に保存された遮蔽効果値の相互関係(遮蔽効果値間の差)から、あらかじめ設定された数値範囲を越えた場合に遮蔽性能が劣化している可能性があることを運用者へ知らせる機能も併せて備えている。
これにより、保存した測定データから電磁シールド性能の劣化を検出し、劣化の度合いがある判定基準を越えたら警報として、運用者に出入口の補修の時期を事前に知らせることが可能になり、シールド室を継続して運用することができる。
なお、送信部と受信部の機能動作を監視制御する受信部4に含まれる監視制御部は前記送信部を介して通信ネットワークヘ接続することができ、出入口シールドモニタシステムと1つの監視制御部で構成される出入口シールドモニタシステムが構築できる。この場合監視制御部は集中監視制御装置の機能を備えている。
本発明は、特に出入口がすべて閉められ、前室内に人のいないことが確認された場合に限り、送信アンテナから受信アンテナ側に電磁波が送信されるように構成されているので、出入口を通ってシールド室に出入りする者が誤って電磁波を浴びる恐れはなく、シールド室のシールド性能をきわめて安全に測定することができる。また、前室内に人感センサーを設置することにより出入口のシールド性能をより安全に測定することができる。
さらに、電磁波シールド室の設置後のみならず、シールド室の使用中においも出入口のシールド性能を定期的に測定することができるため、シールド室を継続的に使用することができる。
また、送信アンテナを前室内に、受信アンテナをシールド室および前室の外側に、さらに当該送信アンテナと受信アンテナを近距離で設置することにより、空間の電波伝播損失を最少にすることができるとともに、送・受信アンテナ間における電波伝播に関する悪影響を最少にすることで電磁波シールド性能の測定値のバラツキを少なくすることができる。
また、送信アンテナと受信アンテナが出入口の縦方向または横方向に対向して、あるいは縦方向と横方向に組み合わせて出入口を覆うように設置する場合には、当該送信アンテナと受信アンテナから任意に選択した一組の送信アンテナと受信アンテナに順次切り替えて、電磁波の送・受信を行うことにより各部のシールド性能を精度良く測定することができる。
なお、送信アンテナと受信アンテナを出入口に、縦方向または横方向に近距離で設置することにより電波伝播範囲は狭まるが、これには送信アンテナと受信アンテナの設置数量を増やすことで補完できる。
また、送信アンテナから受信アンテナに電波を放射させて出入口のシールド性能を測定する際、受信アンテナで送信電波を認識できる最少の送信電力を利用することにより、測定時にシールド室内やシールド室外の電子機器等に影響を及ぼすことはない。
図2には、複数アンテナ制御型のシールド性能測定装置の機能ブロック図を示すが、図内の送信部1と受信部4の機能動作を監視制御する受信部4に含まれる監視制御部は送信部1を介して通信ネットワークヘ接続することができ、出入口シールドモニタシステムと1つの監視制御部で構成される出入口シールドモニタシステムを構築できる。
またこの場合、監視制御部は集中監視制御装置の機能を備え、よって、1(集中監視制御装置):N(複数アンテナ制御型出入口シールドモニタシステム)が容易に構築できる。さらに、受信部4に含まれる監視制御部に代え監視制御部(コントローラ)12を通信ネットワークへ接続してもよい。
図1と図2は、電磁波シールド室出入口のシールド性能測定装置(以下「本装置」という)の機能ブロック図である。また、図3は本装置を備えた電磁波シールド室(以下「シールド室」という)の概念図、図4(a)〜(d)は本装置の説明図、図5(a),(b)は出入口の拡大図である。
本装置は、一組(図1)または複数組(図2)の送信アンテナTX−1〜TX−n、送信機(図省略)を備えた送信部1、送信アンテナTX−1〜TX−nと送信部1との間に接続された送信切替器2(図2)および送信部1に接続された人感センサー3を備えた送信系と、複数の受信アンテナRX−1〜RX−n、受信機(図省略)を備えた受信部4、受信アンテナRX−1〜RX−nと受信部4との間に接続された受信切替器5(図2)を備えた受信系と、送信部1と受信部4の機能動作を監視制御する制御部(受信部4に含まれる)とから構成され、また送信系と受信系を合わせて送・受信部として構成されている。
また、シールド室6に接して配置された前室7には、シールド室6との間を行き来するための内部出入口8と外部との間を行き来するための外部出入口9がそれぞれ設けられている。そして、この内部出入口8、前室7および外部出入口9を通ってシールド室6と外部との間を行き来できるようになっている。
また、内部出入口8には内部扉10、外部出入口9には外部扉11がそれぞれ取り付けられ、両扉は同時に開くことのないインターロック機構を備え、かついずれも扉の外周と出入口の内周の双方接触部分に扉を閉めた状態で扉の周辺から電磁波が漏洩しないようにシールドガスケット(図省略)を取り付ける等の方法によって電磁シールドされている。
さらに、内部扉10と外部扉11の周囲、すなわち内部出入口8の枠体8aと外部出入口9の枠体9aの近傍には、送信アンテナTX−1〜TX−nと受信アンテナRX−1〜RX−nが共に電磁波シールド性能を測定する部位数または測定範囲に応じて複数取り付けられている。また、前室7内に人感センサー3が設置されている。
送信アンテナTX−1〜TX−nは、内部扉10の前室7側に取り付けられ、受信アンテナRX−1〜RX−nは、内部扉10を挟んでシールド室6側と、外部扉11を挟んで前室7の屋外側にそれぞれ取り付けられている。
さらに、送信アンテナTX−1〜TX−nと受信アンテナRX−1〜RX−nは、各扉の縦方向または横方向に対向し、あるいは縦方向と横方向にそれぞれ対向し、送信アンテナTX−1〜TX−nから受信アンテナRX−1〜RX−n側に発信される電磁波によって各出入口8,9を覆うように取り付けられている。
すなわち、複数の送信アンテナTX−1〜TX−nと受信アンテナRX−1〜RX−nは、対向して取り付けられた送信アンテナと受信アンテナ間で送受信される高周波電波によって各出入口8,9を覆うように出入口の枠体8a,9aに取り付けられている。
なおこの場合、送信アンテナと受信アンテナは、TX−1とRX−1、TX−2とRX−2、……がそれぞれ対向するように特定の組み合わせ(向い合わせ)において高周波電波を送・受信する場合の他、例えばTX−1とRX−2、TX−2とRX−1、……がそれぞれ対向するように他の送・受信アンテナ同士がクロスした組み合わせにおいて高周波電波を送・受信する場合もある。
送信切替器2は送信部1から出力される高周波信号を複数の送信アンテナTX−1〜TX−nのうち、特定の送信アンテナに給電するための送信切替器であり、当該送信切替器2の切り替え制御は送信部1から行われるようになっている。
また、受信切替器5は複数の受信アンテナRX−1〜RX−nのうち、特定のアンテナで受信した高周波電波を受信部4に出力するための受信切替器であり、当該受信切替器5の切り替え制御は受信部4から行われるようになっている。
これによって、送・受信アンテナ間の設置間隔(距離)をできるだけ短縮することでシールド室内に物理的制限を与えないこと、自由空間での電波伝播損失を少なくすることで送信部1の送信電力を下げられること、さらに送・受信アンテナの設置環境に起因する電波伝播の悪影響を最小限にすること等の効果を得ている。
なお、図1は、前室内に送信アンテナ1基、シールド室内およびシールド室外に受信アンテナを各1基、シールド扉の周辺の出入口側に対向してこれらを一組設置した場合を示す。この場合は、前記図2の送・受信切替部が不要となる。
また、送・受信アンテナを出入口の扉の周辺に設置すると、1組の送・受信アンテナでは出入口の扉の周辺全体を網羅できない場合には、複数組の送・受信アンテナが設置されていることでシールド扉の周辺全体を網羅することができる。
人感センサー3は、前室7内に人のいないことを確認するためのセンサーであり、当該人感センサー3からの信号は送信部1で受信され、そして、図4(d)に図示するように、内部扉10および外部扉11がすべて閉められ、かつ前室7内に人のいないことが人感センサー3によって確認された時にのみ、送信アンテナTX−1〜TX−nから受信アンテナRX−1〜RX−n側に電磁波が送信され、出入口8,9のシールド性能が測定される。
次に、送信部1、受信部4および監視制御部(受信部4に含まれる)の機能、動作を説明すると、送信部1は、高周波信号を発生するためのPLLシンセサイズド信号発生部と、送信アンテナTX−1〜TX−nに給電される高周波信号の電力を増減する増幅器および減衰器と帯域濾波器から構成されている。
受信部4は、受信アンテナRX−1〜RX−nで受信した高周波電波を増幅する高周波増幅部と帯域濾波器と2段階切り替え型減衰器とからなる高感度受信部と、PLLシンセサイズド信号発生部、シングルコンバージョン方式による周波数変換部と、周波数変換後の中間周波信号をアナログデジタル変換するA/D変換器から構成されている。
また、送信部1と受信部4の機能動作を制御する監視制御部(受信部4に含まれる)があるが、当該監視制御部はディジタルシグナルプロセッサ(DSP)とその周辺回路から構成されている。特に、ディジタルシグナルプロセッサ(DSP)は、送信系で送信切替器2の切り替え制御、高周波信号の送信周波数制御と高周波信号の電力増減制御、受信系では受信切替器5の切り替え制御、2段階切り替え型減衰器の2段階切り替え制御、A/D変換器から出力されるデジタル信号の数値演算処理、そして数値演算処理により周波数情報とその信号レベル情報に分け、記憶回路に保持する機能を備えている。
すなわち、送信系では所要の高周波信号の送出と送信アンテナTX−1〜TX−nヘの給電を行う一方、受信系では受信アンテナRX−1〜RX−nで取得した電波から所要の高周波信号を抽出し、周波数情報とその信号レベル情報に変換する機能動作をする。
さらに、監視制御部12は後記する監視制御部(コントローラ)12とUSBケーブルで接続することで監視、制御の機能が従属的に実行できるようになっている。また、監視制御部(コントローラ)12から指示指定された制御内容によって、監視制御部(コントローラ)12が接続されなくても単独で動作するようにもなっている。
次に監視制御部(コントローラ)12の機能、動作を説明する。
送信部1と受信部4を総括的に監視制御するためにPCを用いた監視制御部(コントローラ)12を備えている。特に監視制御部(コントローラ)12は電磁波シールド室を設置した後の性能測定、通常運用前の各種設定、システム校正などの初期設定や、運用中での定期確認・保守など、必要に応じて送信部1と受信部4へUSBケーブルで接続すれば監視、制御機能が実行できる。さらに、送・受信部の記憶回路に保存されている測定データを監視制御部(コントローラ)12へ取り込む機能(ダウンロード)を備えている。
監視、制御機能として、先ず送・受信部に係わる機能として、送信系で送信切替器2の切り替え制御、高周波信号の送信周波数制御と高周波信号の電力増減制御、受信系では受信切替器5の切り替え制御、2段階切り替え型減衰器の2段階切り替え制御、A/D変換器から出力されるデジタル信号の数値演算処理に関する事項、そして数値演算処理により得られた周波数情報とその信号レベル情報の取り込み機能を備えている。
このような構成において、内部出入口8と外部出入口9の電磁波シールド性能を測定するには、まず内部出入口8の内部扉10と外部出入口9の外部扉11を開けた状態で、各出入口の電波伝播特性(空間における電波伝播損失)をそれぞれ測定し、受信アンテナRX−1〜RX−nと受信部(受信機)4で送信電波を認識できる最少の受信電力を給電するための送信部(送信機)1における送信電力を基準値1とする。なお、この処理手順は図8に示す機能フロー図に基づいて行う。
次に内部扉10と外部扉11を閉めた状態での電波伝播特性(シールド効果)を観測し、受信アンテナRX−1〜RX−nと受信部(受信機)4で送信電波を認識できる最少の受信電力になるよう、送信部(送信機)1における送信電力の出力を高め、その時の送信電力を基準値2とし、基準値1と基準値2の特性差(遮蔽効果値)を内部扉10および外部扉11のシールド性能とする。ここで、基準値1の測定、操作をレベル校正と呼んでいる。
なお、送信部(送信機)1の送信電力は受信部(受信機)4で安定した特性(受信レベル)が得られる最低の送信電力とする。これは送信部(送信機)1の送信電力をできるだけ小さな電力で運用し、周囲の電子機器等への影響を与えないようにするためである。詳細は、図6〜図8に処理フローを示す。
また、送信部(送信機)1の基準値1の測定と設定は、本装置設置時または定期点検、保守時のみ行い、通常は内部扉10および外部扉11を閉めた状態で基準値2を測定することで各出入口8,9のシールド効果の値を得る。
次に警報機能について説明すると、定期的に内部出入口8と外部出入口9のシールド性能値を測定し、結果を記憶回路に保存し、さらにシールド性能値があらかじめ設定された範囲(図7に示すD/U GREENZONEとD/U YELLOWZONE)を越えた場合、内部出入口8および/または外部出入口9のシールド性能が劣化している可能性があることを運用者へ知らせる機能を備えている。
また、定期的に測定した各出入口8,9のシールド性能値は記憶回路に保存すると同時に、過去の測定値との相互差異を検出すると共に保存されたシールド性能値の相互関係から、劣化度合いがあらかじめ設定された範囲を越えた場合にシールド性能が劣化している可能性があることを運用者へ知らせる機能をも併せて備えている。
よって、シールド室の運用者は、劣化したシールドガスケット交換することにより、常時、要求されたシールド性能を満足させた状態でシールド室を継続運用することができる。
なお、図において、「CALIBRASION部」は「レベル校正部」、「MEASUREMENT部」は「測定部」、そして「TRX」は「送受信部」である。また、「D/U」は「基準値1と基準値2の差」、「ALM」は「警報」、「PWR」は電源、「LED」は「発光ダイオード」、「MEASUREMENT」は「測定」、「TX OUT」は「送信電力」、そして「TX OUT INCREASE」は「送信電力増加」をそれぞれ意味する。
本発明は、電磁波シールド室の設置後のみならず、使用中においても、シールド室の出入口のシールド性能を定期的にかつきわめて安全に測定することができる。
電磁波シールド室出入口のシールド性能測定装置の一例を示すブロック図である。 電磁波シールド室出入口のシールド性能測定装置の一例を示すブロック図である。 本装置を備えた電磁波シールド室の概念図である。 (a)〜(d)は本装置の説明図である。 (a),(b)は出入口の拡大図である。 本装置の処理手順の全体を示す機能フロー図である。 本装置の処理手順で図5のMEASUREMENT部のD/U測定の詳細を示す機能フロー図である。 本装置の処理手順で図3のCALIBRATION部を示す機能フロー図である。 従来の電磁波シールド室の概念図である。
符号の説明
1 送信部
2 送信切替器
3 人感センサー
4 受信部
5 受信切替器
6 シールド室(電磁波シールド室)
7 前室
8 内部出入口
9 外部出入口
10 内部扉
11 外部扉
12 監視制御部(コントローラ)
TX−1〜TX−n 送信アンテナ
RX−1〜RX−n 受信アンテナ

Claims (3)

  1. 電磁波シールド室と当該電磁波シールド室の室外部に通じる出入口をそれぞれ備えた前室を配置し、当該前室内に送信アンテナを、前記電磁波シールド室と当該電磁波シールド室の室外部に受信アンテナをそれぞれ設置し、前記電磁波シールド室および前記電磁波シールド室の室外部に通じる出入口が閉ざされ、かつ前記前室内に人のいないことが確認されたときにのみ前記送信アンテナから前記受信アンテナに電磁波が送信されて前記出入口のシールド性能が測定されるように構成されてなることを特徴とする電磁波シールド室出入口のシールド性能測定装置。
  2. 前室内に当該前室内に人のいないことを確認するための人感センサーを設置してなることを特徴とする請求項1記載の電磁波シールド室出入口のシールド性能測定装置。
  3. 電磁波シールド室と当該電磁波シールド室の室外部に通じる出入口をそれぞれ備えた前室を配置し、当該前室内に送信アンテナを、前記電磁波シールド室と当該電磁波シールド室の室外部に受信アンテナをそれぞれ設置し、前記出入口を閉め、前記人感センサーによって前記前室内に人のいないことを確認してから前記送信アンテナから前記受信アンテナに電磁波を送信し、その送受信電力の差から前記出入口のシールド性能を測定することを特徴とする電磁波シールド室出入口のシールド性能測定方法。
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