JP2009014550A - 衝撃吸収ユニットおよび自動分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラックが搭載する容器内の溶液を飛散させずに移送されてきたラックを停止させること。
【解決手段】自動分析装置内の搬送レーン11aの終端に、この搬送レーン11a上を移送される検体を収容した検体容器191を搭載した検体ラック19を、衝撃を吸収しつつ受け止める衝撃吸収ユニット20aを備える。衝撃吸収ユニット20aは、衝撃吸収材によって形成されたクッション21を備える。クッション21は、柱状部材211を有し、その一端側が固定される。一方、柱状部材211の他端側には、検体ラック19と当接する受け部215が柱状部材211と一体で形成される。クッション21は、受け部215に検体ラック19が衝突すると、柱状部材211の固定された一端側を支点として弾性変形し、衝突時の衝撃力を吸収して検体ラック19を停止させる。
【選択図】図3

Description

この発明は、自動分析装置内の移送手段で移送される溶液を収容した容器を搭載したラックを、移送手段の終端で衝撃を吸収しつつ受け止めるための衝撃吸収ユニットおよび該衝撃吸収ユニットを備えた自動分析装置に関するものである。
検体等の溶液と試薬とを反応させることによって溶液の成分分析を行う自動分析装置では、容器に収容された溶液を反応容器に分注し、この反応容器内で検査項目に応じた試薬と混合し、反応を生じさせている。このような溶液の分注を迅速に行うため、自動分析装置には、複数の容器をまとめて搭載したラックを順次移送する移送手段が設けられている。この移送手段は、例えば、ラックを移送する直線状の搬送レーンと、搬送レーンにラックを供給する供給部と、搬送レーンからラックを回収する回収部とで構成されている。搬送レーンはラックを乗せる移送ベルトを有し、この移送ベルトによってラックを移送する。自動分析装置は、搬送レーン上を移送されるラック上の容器から反応容器に溶液を分注する。
このようにして容器内に収容された溶液を反応容器内に分注するために移送手段によって搬送レーン上を移送されるラックは、搬送レーンの終端に設けられた板金製の壁状部材に衝突して停止する。
ところで、このラックを受け止める壁状部材は、衝撃吸収性を有しないため、衝突時にラックに対して衝撃を与えるという問題を有する。従来では、ラックの移送スピードが比較的遅く、ラックが壁状部材に衝突した際の衝撃は小さかった。しかしながら近年では、自動分析装置の処理能力の向上に伴ってラックの移送スピードの高速化が要求されており、かかる場合に従来の板金製の壁状部材によってラックを停止させると、ラックに与える衝撃が大きく、ラック上の容器内の溶液が飛散する不具合が生じる。
ここで、衝撃を吸収するための技術としては、従来から、物体が当接する部分にゴム状弾性体等のクッション材を用いるものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
実用新案登録第3062240号公報
しかしながら、単に、搬送レーン終端の板金製の壁状部材にかえて特許文献1に開示されているようなゴム状弾性体等のクッション材を配置しただけでは、次のような問題があった。すなわち、クッション材は、ラックの衝突による衝撃で圧縮された後、その反発力によってラックを跳ね返してしまうため、ラックを振動させ、ラック上の容器内の溶液の飛散を防止することができなかった。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ラックが搭載する容器内の溶液を飛散させずに移送されてきたラックを停止させることができる衝撃吸収ユニットおよび該衝撃吸収ユニットを備えた自動分析装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる衝撃吸収ユニットは、自動分析装置内の移送手段で移送される溶液を収容した容器を搭載したラックを、前記移送手段の終端で衝撃を吸収しつつ受け止めるための衝撃吸収ユニットであって、一端が固定され、衝撃吸収材によって形成された柱状部材の他端近傍側面に前記ラックと当接する受け部が前記柱状部材と一体で形成された略L字状部材を備えることを特徴とする。
また、この発明にかかる衝撃吸収ユニットは、自動分析装置内の移送手段で移送される溶液を収容した容器を搭載したラックを、前記移送手段の終端で衝撃を吸収しつつ受け止めるための衝撃吸収ユニットであって、一端が固定され、衝撃吸収材によって形成された柱状部材であり、該柱状部材の他端近傍側面が前記ラックと当接する受け部を形成する柱状部材を備えることを特徴とする。
また、この発明にかかる衝撃吸収ユニットは、上記の発明において、前記略L字状部材または前記柱状部材は、前記柱状部材の少なくとも他端側に剛性部材を有し、前記剛性部材に接触するローラーを備えることを特徴とする。
また、この発明にかかる衝撃吸収ユニットは、上記の発明において、前記ローラーは、ベアリングを有することを特徴とする。
また、この発明にかかる衝撃吸収ユニットは、上記の発明において、前記受け部が、剛性部材で覆われていることを特徴とする。
また、この発明にかかる衝撃吸収ユニットは、上記の発明において、前記ラックが当接する前記受け部の当接面を、剛性部材で覆うことを特徴とする。
また、この発明にかかる衝撃吸収ユニットは、上記の発明において、前記略L字状部材または前記柱状部材は、エーテル系ウレタンフォームで形成されていることを特徴とする。
また、この発明にかかる衝撃吸収ユニットは、上記の発明において、前記柱状部材の幅および/または長さを調整して前記受け部の変位量を調整することを特徴とする。
また、この発明にかかる自動分析装置は、上記構成の衝撃吸収ユニットを備えたことを特徴とする。
この発明にかかる衝撃吸収ユニットによれば、略L字状部材は、自動分析装置内の移送手段で移送される溶液を収容した容器を搭載したラックが受け部に当接した場合に、この当接による衝撃を柱状部材が撓んで受け部が後退することにより吸収して受け止めるとともに、柱状部材の復元力によって定常状態に復帰し、ラックを停止位置に戻すことができる。したがって、移送されてきたラックを、このラックが搭載する容器内の溶液を飛散させずに停止させることができる効果を奏する。
以下、図面を参照し、この発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。図1は、本実施の形態にかかる自動分析装置1の構成を示す模式図である。図1に示すように、自動分析装置1は、複数の検体の生化学的、免疫学的あるいは遺伝学的な分析を自動的に行う装置であり、分析対象の検体(溶液)と試薬とを反応容器Cにそれぞれ分注し、分注した反応容器C内で生じる反応を光学的に測定する測定機構2を備える。この測定機構2は、検体搬送機構10と、検体分注機構41と、試薬庫43と、試薬分注機構44と、反応テーブル46と、攪拌装置47と、測光光学系48と、洗浄装置49とを備える。
検体搬送機構10は、血液や尿等の検体を収容した複数の容器(検体容器)191が搭載された複数のラック(検体ラック)19を収納する。検体搬送機構10は、図1中の矢印方向に検体ラック19を順次移送し、検体搬送機構10上の所定の検体吸引位置P1に検体容器191を搬送する。検体吸引位置P1に搬送された検体容器191内の検体は、検体分注機構41によって、反応テーブル46上に配列して搬送される反応容器Cに分注される。
具体的には、検体搬送機構10は、検体ラック19を移送して検体容器191を検体吸引位置P1へと搬送するための直線状の移送手段としての搬送レーン11aと、搬送レーン11aに検体ラック19を供給する供給レーン13と、搬送レーン11aから検体ラック19を回収する回収レーン15と、検体ラック19を収納する収納部17と、回収レーン15から収納部17または収納部17から供給レーン13に検体ラック19を移送するための直線状の移送手段としての搬送レーン11bと、供給レーン13の供給方向終端側に設けられ、検体ラック19およびこの検体ラック19に搭載された検体容器191にそれぞれ貼付された図示しないバーコードを読み取って検体情報を取得するバーコード読取装置CR1とを備える。検体情報は、検体容器191に収容された検体に関する情報または検体ラック19に搭載された検体容器191に関する情報であり、このバーコード読取装置CR1によって取得された検体情報に基づいて、検体容器191内の検体の認識・選別や、検体ラック19上の検体容器191の認識・選別が行われる。そして、搬送レーン11aの搬送方向終端には、衝撃吸収ユニット20aが設置され、搬送レーン11bの搬送方向終端には、衝撃吸収ユニット20bが設置されている。
検体分注機構41は、鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行うアーム411を備え、このアーム411に、検体の吸引および吐出を行うプローブが取り付けられて構成されている。検体分注機構41は、検体搬送機構10上の検体吸引位置P1に搬送された検体容器191からプローブによって検体を吸引する。そして、アーム411を回動させ、反応テーブル46上の検体吐出位置P2に搬送された反応容器Cに検体を吐出して分注を行う。検体分注機構41のプローブは、分注終了後、プローブの移動経路上に配設された洗浄槽42で流水・洗浄される。
試薬庫43は、それぞれ分析項目に応じた所定の試薬を収容した複数の試薬容器Bを収納する。この試薬庫43は、後述する制御部5の制御のもと、不図示の駆動機構によって、その中心を回転軸として回動自在に構成されており、所望の試薬容器Bを所定の試薬吸引位置P3まで搬送する。なお、試薬庫43は、図示しない円盤状の蓋によって覆われている。また、試薬庫43の下方には不図示の恒温槽が設けられており、内部を覆う蓋とともに、各試薬容器Bに収容された試薬を恒温状態に保つ保冷庫を構成している。これにより、試薬の蒸発や変性を抑制することができる。
この試薬庫43の外周側には、試薬庫43に収納された試薬容器Bに付された図示しないバーコードを読み取って試薬情報を取得するバーコード読取装置CR2が設けられている。試薬情報は、試薬容器Bに収容された試薬に関する情報であって、例えば、試薬の名称、ロット番号、有効期限等の情報が適宜含まれる。このバーコード読取装置CR2によって取得される試薬情報に基づいて、試薬容器B内の試薬の認識・選別が行われる。
試薬分注機構44は、検体分注機構41と同様に、試薬の吸引および吐出を行うプローブが取り付けられたアーム441を備える。アーム441は、鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行う。試薬分注機構44は、試薬庫43上の試薬吸引位置P3に搬送された試薬容器B内の試薬をプローブによって吸引する。そして、アーム441を回動させ、反応テーブル46上の試薬吐出位置P4に搬送された反応容器Cに試薬を吐出して分注を行う。試薬分注機構44のプローブは、分注終了後、プローブの移動経路上に配設された洗浄槽45で流水・洗浄される。
反応テーブル46は、それぞれ検体および試薬が分注される複数の反応容器Cが配置される。この反応テーブル46は、制御部5の制御のもと、不図示の駆動機構によって、反応テーブル46の中心を回転軸として回動自在に構成されており、反応容器Cを、検体吐出位置P2や試薬吐出位置P4、攪拌装置47下方の攪拌位置、測光位置P5、洗浄装置49下方の洗浄位置の各位置に反応容器Cを搬送する。なお、この反応テーブル46は、図示しない円盤状の蓋によって覆われている。また、反応テーブル46の下方には不図示の恒温槽が設けられており、内部を覆う蓋とともに、内部の温度を体温程度の温度に保温する保温槽を構成している。
攪拌装置47は、不図示の撹拌棒によって、攪拌位置に搬送された反応容器Cに分注された検体と試薬との攪拌を行い、反応を促進させる。攪拌棒は、攪拌終了後、不図示の洗浄槽で流水・洗浄される。
測光光学系48は、測光位置P5に搬送された反応容器Cに光を照射し、反応容器C内の反応液を透過した光を受光して強度測定を行う。例えば、白色光を照射する光源481と、反応容器Cを透過した白色光を分光する分光光学系483と、この分光光学系483で分光した光を成分毎に受光する受光素子485とを備える。この測光光学系48による測定結果は、制御部5に出力され、後述の分析部51において分析される。
洗浄装置49は、測光光学系48による測定が終了して装置下方の所定位置に搬送された反応容器Cを洗浄対象として、この反応容器C内部の反応液を吸引して排出するとともに、反応容器C内に洗浄水等の洗浄液を供給および吸引することによってその洗浄を行う。ここで洗浄された反応容器Cは、再び検体分注機構41のプローブによって検体が分注され、分析に使用される。
また、自動分析装置1は、測定機構2を構成する各部を制御し、装置全体の動作を統括的に制御する制御部5を備える。制御部5は、分析結果の他、自動分析装置1の動作に必要な各種データを保持するメモリを内蔵したマイクロコンピュータ等で構成され、装置内の適所に収められるものであるが、図1では便宜上装置外に示している。この制御部5は、分析部51と接続されており、測光光学系48による測定結果が適宜出力されるようになっている。分析部51は、測光光学系48による測定結果に基づいて検体の成分濃度等を分析し、分析結果を制御部5に出力する。また、制御部5は、検体数や分析項目等、分析に必要な情報を入力するためのキーボードやマウス等の入力装置で構成される入力部53や、分析結果の出力や警告表示等するためのディスプレイやプリンタ等の出力装置で構成される出力部55と接続されている。
上記構成の自動分析装置1では、反応テーブル46上を順次搬送される複数の反応容器Cに対し、検体分注機構41が検体容器191中の検体を分注し、試薬分注機構44が試薬容器B中の試薬を分注する。続いて、攪拌装置47が反応容器C内の試薬と検体とを撹拌して反応させた後、測光光学系48が反応させた状態の試料の分光強度測定を行う。そして、測定結果を分析部51が分析することで、検体の成分分析等が自動的に行われる。また、洗浄装置49が測光光学系48による測定が終了した反応容器Cの洗浄を行い、一連の分析動作が連続して繰り返し行われる。
次に、衝撃吸収ユニット20a,20bについて説明する。この衝撃吸収ユニット20a,20bはそれぞれ同様に構成されるものであり、以下では、一方の衝撃吸収ユニット20aに着目して説明する。図2は、衝撃吸収ユニット20aの構成を示す平面図である。図2に示すように、衝撃吸収ユニット20aは、衝撃吸収材によって形成されたクッション21を備える。例えば、クッション21は、衝撃吸収性を有するエーテル系ウレタンフォームで形成される。クッション21は、略L字状部材に相当するものであり、柱状部材211および受け部215の部分がL字状を形成している。このクッション21は、柱状部材211の一端近傍側面に支持部213が設けられ、柱状部材211の他端側近傍側面に受け部215が設けられて、これら柱状部材211と支持部213と受け部215とが略Z字状に一体で形成されて構成されており、検体ラック19が移送されるXY平面上に横に寝かせた状態で配置されている。この略Z字状によって、後述するように受け部215に検体ラック19が衝突した際、この受け部215が後退するスペースが確保される。
クッション21の一端側、すなわち柱状部材211の端部と支持部213は、クッション押さえ23を介してビス25,26によってクッションダイ27に固定されている。一方、受け部215は、図2中破線で示す回収レーン15(図1参照)を区画する側壁151から突出しており、図2中に矢印で示す方向に移送される検体ラック19を受け止める。クッション21は、検体ラック19の衝突によって、図2中に二点差線で示すように、クッション押さえ23を介して固定された一端側を支点として弾性変形し、衝突時の衝撃力を吸収して検体ラック19を停止させる。
図3は、搬送レーン11aを含む衝撃吸収ユニット20aの周囲の概略構成を示す図である。なお、図3では、クッション21と、クッション21の一端側でクッション21を固定するクッション押さえ23、ビス25,26、およびクッションダイ27以外の衝撃吸収ユニット20aの詳細な構成の図示を省略している。図3に示すように、搬送レーン11aは、検体容器191が搭載された検体ラック19を載置して移送する移送ベルト111と、図3中に矢印で示すように移送ベルト111を駆動させる不図示のモータ等を備え、モータによる移送ベルト111の駆動によって検体ラック19を移送する。そして、衝撃吸収ユニット20aは、クッション21の受け部215が、この搬送レーン11a上を移送される検体ラック19の進行方向前側の側面と対向するように配置される。搬送レーン11aの終端まで移送された検体ラック19は、その進行方向側の側面がクッション21の受け部215に当接する。
検体ラック19が衝撃吸収ユニット20aに当接すると、クッション21が弾性変形する。具体的には、衝突時の衝撃によって受け部215が圧縮・後退し、柱状部材211が撓む。そして、検体ラック19を受け止めて弾性変形したクッション21は、柱状部材211の復元力によって元の位置に復帰する。このようにしてクッション21は、受け部215の圧縮と柱状部材211の撓みとによって衝突時の衝撃力を吸収し、かつ柱状部材211の復元力によって検体ラック19を搬送レーン11a終端の停止位置に戻す。これにより、検体ラック19上の検体容器191から検体が飛散する事態を防止できる。
また、検体ラック19が受け部215に当接して停止した後しばらくの間は、移送ベルト111は停止せずに駆動し続け、検体ラック19の下側を滑りながら動く。従来、搬送レーン11a終端の板金製等の壁をストッパーとして用いて検体ラック19を停止させていたが、移送ベルト111が駆動し続けることによって検体ラック19が壁に繰り返し衝突し、検体ラック19が振動してしまい、検体ラック19上の検体容器191から検体が飛散してしまう場合があった。これに対し、本実施の形態では、検体ラック19は、受け部215に当接してクッション21に支えられた状態を保つため、検体ラック19の跳ね返りを防ぐことができる。したがって、移送ベルト111の駆動に伴う検体ラック19の振動をクッション21によって減衰させることができ、検体ラック19上の検体容器191からの検体の飛散を防止できる。
図2に戻る。クッション21の受け部215は、剛性部材である金属のガイド29によって覆われている。また、このガイド29のクッション21他端側の端面は、柱状部材211の他端を覆うように延びており、この柱状部材211の他端側に設けられたローラ31と接触する接触面291を形成している。ローラ31は、不図示のベアリングを内蔵しており、ビス33によってローラ受け35に固定されている。そして、ローラ31は、クッション21の弾性変形に伴って、接触するガイド29の接触面291上を転動する。検体ラック19の衝突によって受ける衝撃力はその都度変化するため、クッション21に一定の変形をさせることは難しい。このようにクッション21他端側に接触面291を形成し、この接触面291上をローラ31が転動するように構成することで、クッション21の弾性変形の具合いをある程度安定させることができるので、へたり等によるクッション21の劣化を遅延させ、繰り返し使用に対する耐久性を向上させることができる。
実際には、クッション21の受け部215によって検体ラック19を受け止める際に、検体ラック19が側壁151に衝突しないことと、受け止めた際に検体容器191内の検体が飛散しないこととを条件として受け部215の変位量を調整し、クッション21を形成する必要がある。図4は、受け部215の変位量の調整方法を説明するための説明図である。図4に示すように、受け部215の変位量D10は、検体ラック19の衝突によって受け部215の当接面が沈み込む量である。
側壁151に衝突しないためには、この変位量D10が定常状態における受け部215の当接面と搬送レーン11aの側壁151との距離よりも小さい必要があり、また、長期間の使用による受け部215の圧縮変形を加味して、この差分D20にある程度の余裕を持たせる必要がある。この差分D20、すなわち衝突時に沈み込んだ受け部215の当接面と側壁151との距離を干渉マージンと呼ぶ。この干渉マージンの値は、図4中に示す柱状部材211の形状によって定まる幅Wおよび長さLによって変化する。したがって、この幅Wおよび長さLを調整することによって、検体ラック19を側壁151に衝突させずに受け部215によって受け止められるように受け部215の変位量を調整することができる。
図5−1は、実験結果に基づく干渉マージンを示す図であり、図5−2は、図5−1の数値をグラフ化した図である。図5−1,5−2では、幅Wを「6.5mm」「7.5mm」「8.5mm」、長さLを「1.5mm」「2.5mm」「3.5mm」とした場合の干渉マージンを示しており、最小値が「2.5」、最大値が「5.5」として得られた。
一方、検体容器191から検体を飛散させないためには、検体容器191内に収容される検体の液面から検体容器191の上端までの距離にある程度の余裕を持たせる必要がある。この検体容器191内の検体の液面から検体容器191の上端までの距離を、高さマージンと呼ぶ。図6は、実験結果に基づく高さマージンを示す図である。図6では、図5−1,5−2と同様に、幅Wを「6.5mm」「7.5mm」「8.5mm」、長さLを「1.5mm」「2.5mm」「3.5mm」とした場合の高さマージンを示しており、値は全て「6mm」として得られた。
なお、所定の使用期間分の耐久試験を実施した結果、側壁151に衝突せず、かつ検体ラック19上の検体容器191内の検体が飛散しないための干渉マージンおよび高さマージンは若干変動したものの、ほぼ同程度の値を保持できた。
以上のように、干渉マージンは幅Wおよび長さLによって変化するが、高さマージンは幅Wおよび長さLに限らず変化しなかった。そこで、クッション21の加工精度(±0.5mm)を加味して、例えば、図5−1,5−2に示す干渉マージンが「4.5」となる幅W「7.5」および長さL「2.5」を採用し、クッション21を形成する。なお、干渉マージンおよび高さマージンは、検体ラック19の移送スピードや、検体ラック19の重量(検体ラック19上に搭載される検体容器191の重量や数)等によって変化するため、好ましくは、これらを加味して干渉マージンおよび高さマージンを取得し、最適な幅Wおよび長さLを決定する。これによれば、検体ラック19の移送スピードや、検体ラック19上の検体容器191の種類や数によらずに、安全に検体ラック19を停止させることができる。
以上説明したように、本実施の形態の衝撃吸収ユニット20aによれば、搬送レーン11a上を移送される検体ラック19を搬送レーン11aの終端で停止させる際に発生する衝撃や振動に起因する検体容器191内の検体の飛散を防止することができる。また、衝撃吸収ユニット20aによって衝撃や振動を吸収することができるので、検体ラック19の搬送中に検体容器191内の検体の血球値を乱したり、検体の状態を変化させるといった事態も防止できる。
なお、検体ラック19を停止させる際の衝撃や移送ベルト111の駆動に伴う振動等に起因する検体容器191内の検体の飛散は、検体ラック19が搬送レーン11aの終端に差し掛かった場合に移送ベルト111を減速させ、検体ラック19が搬送レーン11a終端の停止位置まで移送された時点で移送ベルト111の駆動を停止させるなどの制御機構によっても防止できるが、かかる制御機構を自動分析装置に組み込むのは、スペースやコスト等の点から困難である。これに対し、本実施の形態によれば、かかる制御機構を必要とせずに衝撃や振動による溶液の飛散を防止できる。
以上、この発明の好適な実施の形態について説明したが、この発明は、上記したものに限らず、発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜変更可能である。
例えば、上記した実施の形態では、衝撃吸収ユニット20aを構成するクッション21をXY平面上に横に配置した場合について説明したが、YZ平面上に配置することとしてもよい。図7は、本変形例にかかる衝撃吸収ユニット60の概略構成を示す側面図である。図7に示す例では、衝撃吸収ユニット60を構成するクッション61が、検体ラック19が移送されるXY平面と垂直なYZ面上に縦に配置されている。この場合には、クッション61の柱状部材611の一端側をクッション押さえ63を介してビス65によって固定するとともに、検体ラック19の搬送方向前側の側面と対向する柱状部材611の他端側の受け部615によって検体ラック19を受け止める。これによれば、上記した実施の形態と同様の効果を奏し、検体ラック19の衝突時の衝撃や振動に起因する検体容器191内の検体の飛散を防止することができる。
また、クッションを、一端側が固定され、他端側側面に受け部を備えた略柱状部材とすることも可能である。図8は、この場合の衝撃吸収ユニット70の概略構成を示す平面図である。本変形例の衝撃吸収ユニット70は、衝撃吸収材によって形成された柱状部材711を備えたクッション71の一端側が、クッション押さえ73を介してビス75によって固定されて構成されている。そして、柱状部材711の他端側近傍側面が検体ラック19と当接する受け部を形成し、この衝撃吸収ユニット70は、柱状部材711の他端側近傍側面で、溶液を収容した容器を搭載した検体ラック19の衝突を受け止める。また、検体ラック19が当接する受け部を形成する柱状部材711の他端側近傍側面および柱状部材711の他端は、剛性部材である金属のガイド715によって覆われており、ガイド715の柱状部材711の他端側を覆う部分が、ローラ77と接触する接触面を形成している。これによれば、衝撃吸収ユニット70は、柱状部材711の他端側近傍側面の受け部に検体ラック19が衝突した際、柱状部材711の撓みによって衝突時の衝撃力を吸収し、かつ柱状部材71の復元力によって検体ラック19を停止位置に戻すことができるので、検体ラック19の衝突時の衝撃や振動に起因する検体容器191内の溶液の飛散を防止することができる。
またこの発明は、衝撃のみならず振動を吸収する効果を有することから、検体ラック19を検体分注位置に供給する場合や、分注を終えた検体ラック19を回収する場合以外にも適用できる。例えば、複数の自動分析装置を接続して検体ラック上の検体容器内の検体を各自動分析装置で連続して分析する場合に、移送されてきた検体ラックを一旦停止させて他の自動分析装置に搬出する場合があるが、この部分の機構にも同様に適用することができる。あるいは、容器を運搬するロボットや作業者によって所定の位置に載置される容器を搬送し、別の搬送レーンに搬入する場合にも同様に適用できる。すなわち、一のレーンを移送される容器を一旦停止させて別のレーンに搬入する場合に適用でき、停止時に発生する衝撃や振動による容器内の溶液の飛散を防止することができる。
また、上記の実施の形態のように、検体を収容した容器をラックによって移送する場合に限定されるものではなく、他の溶液が収容された容器をラックによって移送する場合や、容器を単体で移送する場合にも、同様に適用できる。
自動分析装置の構成を示す模式図である。 衝撃吸収ユニットの構成を示す平面図である。 搬送レーンを含む衝撃吸収ユニットの周囲の概略構成を示す図である。 検体ラックの衝突に伴うクッションの受け部の変位量を調整する方法を説明するための説明図である。 実験結果に基づく干渉マージンを示す図である。 図5−1の数値をグラフ化した図である。 実験結果に基づく高さマージンを示す図である。 変形例にかかる衝撃吸収ユニットの概略構成を示す図である。 変形例にかかる衝撃吸収ユニットの概略構成を示す図である。
符号の説明
1 自動分析装置
2 測定機構
10 検体搬送機構
11a,11b 搬送レーン
20a,20b 衝撃吸収ユニット
21 クッション
211 柱状部材
213 支持部
215 受け部
23 クッション押さえ
27 クッションダイ
29 ガイド
31 ローラ
35 ローラ受け
41 検体分注機構
43 試薬庫
44 試薬分注機構
46 反応テーブル
47 攪拌装置
48 測光光学系
5 制御部
19 検体ラック
191 検体容器
C 反応容器
B 試薬容器

Claims (9)

  1. 自動分析装置内の移送手段で移送される溶液を収容した容器を搭載したラックを、前記移送手段の終端で衝撃を吸収しつつ受け止めるための衝撃吸収ユニットであって、
    一端が固定され、衝撃吸収材によって形成された柱状部材の他端近傍側面に前記ラックと当接する受け部が前記柱状部材と一体で形成された略L字状部材を備えることを特徴とする衝撃吸収ユニット。
  2. 自動分析装置内の移送手段で移送される溶液を収容した容器を搭載したラックを、前記移送手段の終端で衝撃を吸収しつつ受け止めるための衝撃吸収ユニットであって、
    一端が固定され、衝撃吸収材によって形成された柱状部材であり、該柱状部材の他端近傍側面が前記ラックと当接する受け部を形成する柱状部材を備えることを特徴とする衝撃吸収ユニット。
  3. 前記略L字状部材または前記柱状部材は、前記柱状部材の少なくとも他端側に剛性部材を有し、
    前記剛性部材に接触するローラーを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の衝撃吸収ユニット。
  4. 前記ローラーは、ベアリングを有することを特徴とする請求項3に記載の衝撃吸収ユニット。
  5. 前記受け部が、剛性部材で覆われていることを特徴とする請求項1,3,4のいずれか一つに記載の衝撃吸収ユニット。
  6. 前記ラックが当接する前記受け部の当接面を、剛性部材で覆うことを特徴とする請求項2に記載の衝撃吸収ユニット。
  7. 前記略L字状部材または前記柱状部材は、エーテル系ウレタンフォームで形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の衝撃吸収ユニット。
  8. 前記柱状部材の幅および/または長さを調整して前記受け部の変位量を調整することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の衝撃吸収ユニット。
  9. 請求項1〜8のいずれか一つに記載の衝撃吸収ユニットを備えた自動分析装置。
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