JP2009013672A - プレハブ室、その組み立てキット、オーディオ室 - Google Patents

プレハブ室、その組み立てキット、オーディオ室 Download PDF

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Abstract

【課題】業者以外の個人等のエンドユーザが、少人数、容易に組み立てできる防音室を提供する。
【解決手段】複数の壁パネル及び底パネルと、前記底パネルの底面に取り付けられる取り付け部と、前記底パネルの端面から所要位置で上に向けて延びる立ち上がり部分とを有するパネル受けと、を備え、前記各壁パネルは、前記立ち上がり部分を収容するための開口部が、組み立て後に底面となる面に形成されていて、前記開口部の内壁は、前記壁パネルを前記床パネルに対して立てかけていくときに、前記立ち上がり部分を受ける曲面部を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プレハブ室に関し、特に、防音室及びオーディオ室を含むプレハブ室に関する。
従来、建物内に防音室を設置する場合、種々の部材を建物内に運び込み、建物内で組み立て設置する方法が一般的に知られている。しかし、組み立てに際して、大量の部材が必要となるため、その運搬や組み立てには手間が掛かる。
そこで、防音室の壁面を構成するパネルの端面に、パネル間の連結のための連結部材を予め工場で固定した上で、パネルを現場に運び込み、建物内で複数のパネルを連結することにより組み立て可能な防音室が普及するに至っている。
特許文献1には、建物内で組み立て設置される防音室の外枠を形成する複数のコーナー枠部材と、これらコーナー枠部材間に介装された複数の間柱部材と、前記コーナー枠部材と間柱部材との間若しくは各間柱部材間に装着可能なパネルとを備え、前記コーナー枠部材は、断面L字状に形成される一方、前記間柱部材は、断面T字状に形成される防音室について記載されている。
特許文献2には、建物の室内に、端部を相互結合する土台材の結合部に下端をほぞ結合するコーナー支柱を立設し、このコーナー支柱上端に端部を相互を結合する桁梁材での結合部をほぞ結合して軸組みを構築し、この軸組みの面内に、防音性能を有する、床パネル、壁パネル、天井パネル、その他のパネルやドアを嵌め込んで天井、床、壁のすべてを遮音区画とする内部部屋を形成すること、および、土台材端部相互、桁梁材端部相互はしゃくり結合する防音室について記載されている。
特許文献3には、遮音性能を有するドアパネル、壁パネル、床パネル、天井パネルからなり、床パネルを囲むようにドアパネルと複数の壁パネルを相互にダボとダボ穴の嵌合、および、受け金具とこの受け金具に掛着して締結する締結金具との組み合わせで着脱自在に連結させ、これらドアパネル、壁パネルの上端で囲まれる部分に天井パネルを嵌込み載置した防音室について記載されている。
特開平11−247471号公報 特開平11−287004号公報 特許第2741656号
しかし、特許文献1〜3に記載されている防音室は、いずれも、業者以外の個人等のエンドユーザが、少人数で、このような防音室を組み立てすることは困難である。特許文献1、2に記載されている防音室は、その構成部材の数が多く、組み立て工程も複雑である。特許文献3に記載されている防音室は、ドアパネル及び壁パネルを床パネルに対して取り付けること、ドアパネルと壁パネルとの相互接続の際にこれらの位置決めをしておくことが困難である。
そこで、本発明は、業者以外の個人等のエンドユーザが、少人数、容易に組み立てできるようにすることを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明のプレハブ室(例えば、防音室、オーディオ室を含む)は、
複数の壁パネル(20,30,40,50)及び底パネル(10)と、
前記底パネルの底面に取り付けられる取り付け部(12e)及び前記底パネルの端面から所要位置で上に向けて延びる立ち上がり部分(12a)を備えるパネル受け(12)とを有するプレハブ室であって、
前記各壁パネルは、前記立ち上がり部分を収容するための開口部(20)が、組み立て後に底面となる面に形成されていて、
前記開口部は、前記壁パネルを前記床パネルに対して立てかけていくときに、前記立ち上がり部分を受ける部分(20A,20b,20c)を有することを特徴とする。
プレハブ室(防音室)の気密性、防音性をより確保するために、前記各防音パネル間に、パッキン(22,32,45,52)が設けられているとよい。
さらにまた、本発明のプレハブ室組み立てキットは、上記プレハブ室を構成する前記各パネル(10,20,30,40,50等)を備える。
またさらに、本発明のオーディオ室は、上記記載の防音室(100)と、前記防音室内のスピーカとを含むことを特徴とする。これにより、大音量で映画、音楽等を楽しむことが可能になる。
なお、前記立ち上がり部分(12a)は、相互に回動可能な第1及び第2部材(12A,12B)を有しており、
前記壁パネルを前記床パネルに対して立てかける前には、前記第1部材と前記第2部材とが所定の角度を形成していて、
前記壁パネルを前記床パネルに対して立てかけていくときに、前記第1部材と前記第2部材とが回動していき、
前記壁パネルを前記床パネルに対して立てかけた後には、前記第1部材と前記第2部材とが略直線状となるようにしてもよい。
前記立ち上がり部分は複数存在し、
相対的に丈の長い立ち上がり部分(12A’,12B’)が前記所定の角度を形成したときの頂部と、相対的に丈の短い立ち上がり部分(12A,12B)が前記所定の角度を形成したときの頂部との高さを、前記壁パネルの厚みを考慮して設定することもできる。
前記壁パネルの底面に前記開口部と一体的に形成されていて、前記パネル受けを当該開口部にガイドするガイド部20Gを備えるとよい。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、図面は、本発明の実施形態の説明の都合上、一部を誇張して描いてあるものがある。したがって、実際の製品は、部材の数、寸法及び比率については図示されているものに限定されるわけではないことに留意されたい。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1の防音室100の模式的な分解斜視図であり、本実施形態の防音室用キットの各パーツ10〜60を示す。図2は、図1に示すパーツ10〜60の模式的な平面図及び側面図である。図1,図2に示すように、本実施形態の防音室100(防音室組み立てキット)は、床パネル10と、壁パネル20,30,50と、ドアパネル40と、天井パネル60とに大別される。
床パネル10は、長さLが例えば2.5m〜3m程度、幅Wが例えば1.5m〜2m程度、厚みが例えば5cm〜10cm程度、重さが30〜50kg程度である。また、床パネル10は、図1及び図2(a)に示すように、上面或いは内部に鉛板、岩綿などを含む断熱効果を有する防音材17が設けられている。この他に、選択的に吸音材等を設けてもよい。床パネル10の底面には、複数(ここでは6つ)のL字状のパネル受け11〜16が取り付けられている。
床パネル10におけるパネル受け11〜16の取り付け箇所近傍には、パネル受け11〜16の厚さに応じて凹部が設けられている。これにより、パネル受け11〜16の底面と床パネル10の底面とが同一平面を形成する。パネル受け11〜16は、床パネル10の底面に螺子、接着剤等によって一端が固着されていて、当該底面に沿って床パネル10の外側に向けて延び、床パネル10の端面から幅wの距離に内側が位置する態様で上に向けて曲げられている。
なお、パネル受け11〜16は、床パネル10の端面から幅wの距離に外側が位置する態様で上に向けて曲げてもよい。この際、壁パネル20,30,50及びドアパネル40の側面及び底面に、パネル受け11〜16が収容される凹部を設けて、パネル受け11〜16の外面と壁パネル20,30,50及びドアパネル40の外面とを同一平面上に位置させるとよい。こうすれば、防音室100表面の凹凸が少なくなるし、防音室の構築時に、パネル受け11〜16への壁パネル20,30,50及びドアパネル40の位置合わせが容易になる。あるいは、パネル受け11〜16の床パネル10への取り付け方を、後述する天井パネル60側と同じにするとともに、天井パネル60と床パネル10との大きさを同じにして、床パネル10の側面ではなく上面に、壁パネル20等を載せるようにしてもよい。
ここで、幅wは、ドアパネル40及び壁パネル20,30,50の厚さwと実質的に同一である。実質的に同一な幅、厚さなどの寸法とは、完全に同一である必要はなく(むしろ完全な同一ではない。)、ドアパネル40及び壁パネル20,30,50を、床パネル10とパネル受け11〜16との間に立て掛けることができ(この点で、幅wの方が厚さwよりも広い)、防音室100の組み立て後に、隣接するパネル相互間が十分に防音できる隙間しか空いていない寸法をいう。具体的には、1mm程度の寸法差としている。以下、図2では、同様に、実質的に同一の寸法に、同じ符号を付している。
また、パネル受け11〜16の高さは、床パネル10の厚みと同程度であればよいし、それよりも高くしてもよい。ここでは、例えば10cm程度としている。パネル受け11〜16は、本体が金属等の硬質なものからなる。このようなパネル受け11〜16のサイズ及び材質により、エンドユーザは、防音室100の組立時に、ドアパネル40及び壁パネル20,30,50を、パネル受け11〜16上に立て掛けることが可能となる。
また、パネル受け11〜16は、ゴム等で覆うこともできる。こうすると、パネル受け11〜16本体の腐食、壁パネル20,30,50及びドアパネル40の傷付き防止、壁パネル20,30,50及びドアパネル40の滑り止めが担保される。なお、パネル受け11〜16の数は、6つに限定されるものではない。
壁パネル20,50は、高さが例えば1.8m〜2.0m程度、幅が例えば2.5m〜3m程度、厚みが例えば3cm〜5cm程度、重さは30〜50kg程度である。また、壁パネル20,50は、図1及び図2(b)に示すように、防音材21,51が設けられている。
本実施形態では、図2(c)に示すように、壁パネル20,50の断面は、台形状としている。こうすると、壁パネル20,30,50とドアパネル40とが相互に、しっかり組み合って、地震等の揺れがあっても、防音室100が倒壊しにくいし、防音室100の組み立て後に、パネル20等が水平方向へスライドすることもない。なお、各パネル20等は、断面を長方形状としてもよい。こうすると、床パネル10への取り付けの際に、エンドユーザがパネル20等を持ちやすくなるという利点がある。
壁パネル20,50の上面及び側面には、スポンジ、ゴムなど形状可変性がある材料から成るパッキン22,52が選択的に設けられる。こうすると、隣接する壁パネル30及びドアパネル40との間の気密性と、隣接する天井パネル60との間の気密性とが向上し、防音室100の防音レベルが担保される。
壁パネル30は、高さが例えば1.5m〜2m程度、幅が例えば1.5m〜2m程度、厚みが例えば3cm〜5cm程度、重さは15〜25kg程度である。また、壁パネル30は、図1及び図2(d)に示すように、防音材31が設けられている。本実施形態では、図2(e)に示すように、壁パネル30の断面は、台形状としている。壁パネル30の上面及び側面には、パッキン32が選択的に設けられる。
また、壁パネル30の内壁には、防音室100内の電源を確保するためのコンセント33が設けられている。壁パネル30の外壁には、電源コード34が設けられている。電源コード34の先端には、商用電源等と接続される電源プラグ35が形成されている。電源コード34とコンセント33とを結ぶ電線は、壁パネル20内に配設してある。この電線は、天井パネル60の内壁に設けられている電灯とも電気的に接続するための電源コネクタ38に接続されている。電源コネクタ38は、壁パネル30の上面に設けられている。
さらに、壁パネル30には、防音室100の外部に設置されているエアコンディショニングの風の噴出し口に取り付けられたダクトに接続された相対的に大きい貫通孔37が形成されている。また、壁パネル30には、相対的に小さい換気孔36が形成されている。換気孔36には、図示しない消音キャップが取り付けられている。
ドアパネル40は、高さが例えば1.5m〜2m程度、幅が例えば1.5m〜2m程度、厚みが例えば3cm〜5cm程度、重さは15〜25kg程度である。本実施形態では、図2(g)に示すように、ドアパネル40の断面は、台形状としている。ドアパネル40の内面或いは内部には、防音材(図示せず)が設けられている。図2(f)に示すように、ドアパネル40の上面及び側面には、パッキン45が選択的に設けられる。
また、ドアパネル40は、中央部に形成されている防音ドア部41と、防音ドア部41の周辺の枠部42と、防音ドア部41の上方に形成されておりペアガラスなどを有する窓部43と、窓部43の近傍に取り付けられている取手部44と、ドア部41と枠部42とを連結する連結部46とを含む。ドア部41と枠部42との間には、図示しないパッキンが選択的に設けられる。ドア部41の断面はドアパネル40と相似形の台形状としている。枠部42の枠内端面は、ドアパネル40の形状に合わせて斜めにしてある。
天井パネル60は、長さLが例えば2.5m〜3m程度、幅が例えば1.5m〜2m程度、厚みが例えば5cm〜10cm程度、重さは10kg程度である。また、天井パネル60は、図2(h)に示すように、天井パネル60の上面には、複数(ここでは6つ)のL字状のパネル受け64〜69が取り付けられている。パネル受け64〜69の取り付け箇所には、パネル受け64〜69の厚さに応じて凹部を設けて、パネル受け64〜69の上面と天井パネル60の上面とが同一平面を形成するようにしてもよい。
パネル受け64〜69は、一端が天井パネル60の上面に螺子、接着剤等によって固着されていて、当該上面に沿って天井パネル60の端面に向けて延び、天井パネル60の端面で下に向けて曲げられている。
また、天井パネル60は、発泡スチロール等を主材料として軽量化している。なお、他のパネルも発泡スチロール等を主材料として軽量化を図ってもよい。また、上面或いは内部に防音材62が設けられている。防音材62の周辺には、縁部61が例えば周状に形成されている。縁部61の外周は、天井パネル60の端面からwの位置にある。縁部61の長さL及び幅Wは、床パネル10の長さL及び幅Wと同じである。また、天井パネル60の防音材62の中央部付近には、図示しない電灯が設けてあり、電灯への電線は天井パネル60内に配設してある。当該電線は、電源コネクタ63に接続されている。電源コネクタ63は、壁パネル30の上面に形成されている電源コネクタ38と結合される。
つぎに、防音室100の組み立て方法について説明する。まず、エンドユーザは、防音室100を設置した場所に、床パネル10を載置する。防音室100を設置場所は、本実施形態では室内を想定しているが、屋外でも可能である。屋外に設置する場合には、各パネル10〜60の外面に、防水加工、外壁施工等を行えばよい。
つづいて、エンドユーザは、床パネル10とパネル受け12,14との間に、防音材21の形成面が防音室100内となる態様で、壁パネル20を立て掛ける。この際、エンドユーザは、防音材21の形成面の両端が、床パネル10の長辺の両端と一致するように位置合わせする。同様に、エンドユーザは、床パネル10とパネル受け16との間に、壁パネル30を立て掛け、床パネル10とパネル受け13,14との間に、壁パネル50を立て掛ける。
それから、エンドユーザは、床パネル10とパネル受け16との間に、ドアパネル40を立て掛ける。ドアパネル40の立て掛けは、例えば、防音ドア部41を開けて、枠部42の内上面を持ちながら行うとよい。
最後に、天井パネル60を、ドアパネル40及び壁パネル20,30,50に位置合わせして、はめ込む。既述のように、天井パネル60には、縁部61が形成されているので、当該位置あわせは容易に行うことができる。
以上説明したように、本実施形態の防音室用キットは、所要の態様でパネル受け11〜16が取り付けられている床パネル10と、床パネル10の大きさに合った大きさの壁パネル20,30,50及びドアパネル40と、所要の態様でパネル受け64〜69が取り付けられている天井パネル60とを備える。
したがって、エンドユーザは、工具を必要とせず、時間も必要とせず、面倒且つ複雑な組み立ても必要とせずに、防音室100を組み立てることが可能になる。特に、ドアパネル40及び壁パネル20,30,50を、床パネル10とパネル受け11〜16との間に立て掛け終えると、ドアパネル40及び壁パネル20,30,50から手を離しても、これらが倒れないので、エンドユーザ一人でも、防音室100の組立が可能になる。また、防音室100のサイズを大きくする場合には、各パネル10〜50を大きくするのではなく、端面に選択的にパッキンを付けたパネル10〜50の枚数を多くすることが望ましい。
なお、実際に、防音室100は、各パネル10〜60を、360cm×180cmの大きさの2×4防音パネルを複数枚組み合わせて作成してみた。具体的には、床パネル10は、幅w分だけカットした2×4防音パネルにパネル受け11〜16を取り付けて、長辺が相互に隣り合うように3枚並べた。壁パネル20,50は、2×4防音パネルを縦長の状態で3枚並べた。壁パネル30は、貫通孔37等を形成した2×4防音パネルを縦長の状態で2枚並べた。ドアパネル40は、防音ドア部41等を形成した2×4防音パネルと通常の2×4防音パネルとを縦長の状態で並べた。天井パネル60は、2×4防音パネルを、長辺が相互に隣り合うように3枚並べた。この場合、一人で防音室100の構築が行え、防音室100内にスピーカを置き、防音ドア部41を閉めた状態で大きな音を出したところ、防音室100の外ではほとんど気にならない音量レベルであった。なお、天井パネル60の取り付けを容易にするために、天井パネル60として用いる2×4防音パネルは、360cm×180cmの大きさのものを例えば2等分あるいは3等分したものとしてもよい。
(実施形態2)
図3は、本発明の実施形態2の防音室100の壁パネル20を複数のパネル71,72で作成した場合の説明図である。図3(a)は、パネル71,72を連結する連結部材70の斜視図である。図3(b)は、パネル71,72の上端面の斜視図である。図3(c)は、パネル71,72を連結部材70で連結した状態を示す斜視図である。
図3(a)に示すように、連結部材70は、全体が略コの字状である。ただし、連結部材70の両端内側間の距離bを、連結部材70の基端両端間の距離aよりも長くしている。例えば、距離aは10cm、距離bは10.5cmとしている。また、距離cは、例えば5cmとしている。さらに直径は7mm程度としてある。連結部材70は、アルミニウム、鉄等の硬性を有する材料を用いているが、硬性は必ずしも有してなくてもよい。連結部材70は、曲げることによって略コの字状としてもよいし、3つのパーツを相互に溶接等で接続してもよい。なお、連結部材70の形状は、コの字状に限定されず、U字状でもよい。また、距離a、bともに例えば10cmとしてもよい。
図3(b)に示すように、パネル71,72は、上端部にそれぞれ溝73,74を形成してある。溝73,74は、例えば、半径15mmの半円状で、長さを6cmとしている。溝73,74には、図示しない半円状のアルミニウムなどからなる連結部材受けを設けてもよい。こうすると、防音室100の解体時に、連結部材受けと連結部材70との間にバールのようなものを差し込み、てこの原理を使って、連結部材70の取り外しを行えるようになる。連結部材受けと共にあるいはこれに代えて、連結部材70の形状を取り外ししやすいように、一部U字状としてもよい。
溝73,74の両端、詳しくは、パネル71,72の端面までの距離がa/2となる位置に、深さが6cm程度、直径が1.5cm程度の円筒状の穴を垂直に形成している。これらの穴には、長さが6cm程度、外周が1.4cm、内周が0.9cmのパイプ75,76を選択的に挿入し、接着剤等で固着してある。パイプ75,76は、アルミニウム、鉄等の硬性を有する材料を用いているが、硬性は必ずしも有してなくてもよい。なお、パイプ71,72とともに、又はこれらに代えて、各穴にパネル71,72を相互に近づけるように作用するバネ材を入れて、選択的に連結部材70の両端を先細にしてもよい。
図3(a)に示す連結部材70を、図3(b)に示すパイプ75,76内に差し込んでいく。こうすると、連結部材70によって、パイプ75,76の内壁が、パネル71,72が相互に近づく方向に押されていく。連結部材70は、溝73,74内に収まれば、必ずしも、溝73,74の底に達するまで差し込まなくてもよい。図3(c)に示すように、連結部材70を溝73,74内に収めるまで差し込むと、パネル71,72がほとんど隙間なく連結することができる。
なお、パネル71,72間にパッキンを設けることも可能である。この場合には、連結部材70の長さ等をパッキンの厚さを加味して、長くすればよい。
また、連結部材70の距離aを長くし、パネル71,72上に載置される天井パネル60に対してパイプ75,76の位置に対応する貫通孔を形成し、選択的に当該貫通孔間に溝73,74に対応する溝を形成し、パネル71,72と天井パネル60とを連結部材70によって連結してもよい。この場合、パネル受け64〜69は取り付けてもよいし、そうでなくてもよい。
図13は、図3の変形例である。この場合、図3(a)のように、連結部材70をコの字状にし、連結部材70の両端内側間の距離と、連結部材70の基端両端間の距離とを等しくしている。また、先端を、外側が尖る態様でそれぞれ斜め(例えば45度)にカットしてある。また、図3(b)のように、パイプ75,76内に、可撓性を有し、および/又は、形状記憶性に富む平板77を挿入してある。平板は、互いに略並行となるようにしてある。パイプ75,76内に連結部材70を挿入すると、連結部材70の先端外側尖っているので、当該部分が、各平板77の外側に入る。したがって、連結部材70によって平板77がそれぞれ内側に圧されて変形する。このため、平板77がバネ部材として機能する。この結果、パネル71,72間の距離が狭まり、これらが連結される。なお、連結部材70を外すと、平板77は元の形に戻る。
(実施形態3)
図4は、本発明の実施形態3の防音室100の模式的な分解斜視図であり、本実施形態の防音室用キットの各パーツ10〜50を示す。図5は、図4に示す床パネル10に、ドアパネル40,壁パネル50を取り付けた状態の側面図である。なお、各パーツ10〜50に防音材、パッキン等を設ける等の事項は、実施形態1の場合と同様である。
床パネル10は、底面に複数(ここでは6つ)のパネル受け11〜16が取り付けられている。パネル受け12〜15は、一端が床パネル10の底面に固着されていて、当該底面に沿って床パネル10の外側に向けて延び、床パネル10の端面で上に向けて曲げられてから、床パネル10の上面の位置で、所要の角度で曲げられている。当該所要の角度は、ドアパネル40及び壁パネル50の外面と底面との為す角度と同じである。なお、パネル受け11、16は、図1の場合と同様の条件で取り付けてある。
また、床パネル10の上面には、更なるパネル受け18が取り付けてある。パネル受け13,15とパネル受け18との対向面間の距離は、壁パネル50の厚さと同じである。防音室100を組み立てるときには、パネル受け13,15とパネル受け18との間に、壁パネル50を差し込めばよい。これにより、床パネル10と壁パネル50との結合が完了する。
さらに、壁パネル50の上部には、ドアパネル40を受けるパネル受け53,54が形成されている。上記のように、床パネル10と壁パネル50との接続完了後に、ドアパネル40を床パネル10の上であって、パネル受け12,14の近傍に立てた状態から、ドアパネル40の外面を、パネル受け12,14の内側に当てるように倒していく。パネル受け12,14の内面とドアパネル40の外面とが平行になるまで倒すと、ドアパネル40の外面はパネル受け12,14の内面で受けられ、かつ、ドアパネル40の内面はパネル受け53,54の外面で受けられる。
壁パネル20,30は、ここでは、それぞれ2つのパーツを備える場合を例に示しているが、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。床パネル10へのドアパネル40の取り付け後に、壁パネル20,30を、床パネル10に取り付けることで、防音室100が完成する。なお、ドア部41は、壁パネル30側に設けてもよい。
本実施形態の防音室用キットの場合にも、エンドユーザは、工具を必要とせず、時間も必要とせず、面倒且つ複雑な組み立ても必要とせずに、防音室100を組み立てることが可能になる。壁パネル20〜50についても、取り付け後に、エンドユーザが手を離しても倒れない。また、各パーツ10〜50は、互いにしっかり組み合っているため、地震等の揺れがあっても、倒壊しにくい。
実施形態1〜3では、それぞれ直方体状、倒置した三角柱状の防音室100について説明したが、防音室100の形状はこれらに限定されるものではない。例えば、直方体状であってもよいし、円柱状であってもよい。また、壁パネル20等は、断面が台形ではなく、長方形であってもよい。
また、防音室100内に、スピーカを持ち込む、或いは、壁パネル20,50等に最大でも数cm程度の薄型の指向性スピーカを埋め込む或いは取り付けるなどして、防音室100をオーディオ室として用いてもよい。スピーカの接続対象(テレビ等)は、防音室100内に持ち込んでもよいし、窓部43等の窓越しに見るようにしてもよい。実際に、防音室100をオーディオ室、特に、テレビ鑑賞用として用いる場合には、窓部43を大きくすればよい。
また、本発明の用途は、防音室、オーディオ室に限定されない。子供部屋、勉強部屋、災害地での仮設住宅等にも使用可能である。特に、実施形態2で説明した手法を用いれば、スペースさえあれば、壁パネルで互いに仕切られた複数の防音空間を構築することができるので、仮設住宅に向いている。つまり、本発明は、エンドユーザが業者以外の個人等のエンドユーザが、少人数、容易に組み立てさえできればよく、用途を限定しないプレハブ室とも考えられる。
(実施形態4)
つぎに、本発明の実施形態4のパネル受けについて説明する。このパネル受けは、仮設住宅の構築する際に効果がある。一説によると、関東地方で、阪神淡路大震災レベルの地震があった場合には、20万戸の仮設住宅が必要であると言われている。この場合、既存の手法で構築される仮設住宅では、生産性が低いため、構築に長期間かかり、とても20万戸を早急に供給することはできない。また、仮設住宅の需要過多のため、仮設住宅の構築部材の調達が困難となることが想定される。さらに、仮設住宅の建設スペースが限られている点、プライバシーの問題に対処する必要がある点を考慮すると、従来にない手法で仮設住宅を提供する必要がある。
近年、震災発生時にも入手が容易である部材(例えばベニヤ板)を用いて現場で構築するという、セルフビルド形式の仮設住宅が注目されている。本実施形態のパネル受けは、主として、セルフビルド形式の仮設住宅に好適に用いることができるものである。
図6は、本発明の実施形態4のパネル受け12の変形例を示す図である。図7は、図6に示すパネル受け12の各部位を示す図である。図6,図7に示すように、本実施形態では、パネル受け12は、壁パネル20等の外面を受ける外面受け部12aと、壁パネル20等の内面を受ける内面受け部12dと、外面受け部12aと内面受け部12dとを接続する接続部12bと、床パネル10の底面を受ける底面受け部12cと、床パネル10の底面に開口部を形成して当該開口部に挿入される挿入部12eとを含む。パネル受け12は、例えば、鉄を亜鉛などでメッキしたものを用いている。
外面受け部12aと内面受け部12dとの間隔、及び、接続部12bと底面受け部12cとの間隔を可変できる。したがって、パネル受け12によって受けるパネルの厚みが規定の物でなくても、このパネル受け12を用いることができる。実際には、以下説明するように、本実施形態では、外面受け部12aと内面受け部12dとを所要の間隔で接着剤等により接続する。なお、本実施形態の説明により、外面受け部12aと内面受け部12dとの間隔を可変としていないものが除外されるわけではない。
なお、この間隔を固定タイプにする場合には、外面受け部12aと内面受け部12dとの間隔は、パネル厚に若干の遊びを加え、必要に応じて、壁パネル20等の内装クロス等の厚み分を加えて設定すればよい。
図7(a)に示す外面受け部12aは、例えば、形状が平板状であり、長さdが22.5cm、幅eが3.16cm、厚さfが0.3cmである。
図7(b)に示す接続部12bは、例えば、形状が筒状のものがL字に曲げられていて、長さgが11.46cm、厚さhが0.3cm、幅iが1.1cm、長さjが10.5cm、幅kが3.16cm、幅lが25.6cmである。外面受け部12aと接続部12bとは、例えば溶接により相互に接続されている。
図7(c)に示す床面受け部12cは、例えば、形状がL字状であり、厚さmが0.3cm、長さnが13.4cm、長さoが9.8cmである。挿入部12eは、床パネル10とパネル受け12とのズレを防止するものであり、例えば、形状が円柱状である。挿入部12eは、直径pが0.9cm、長さqが6cmであり、端部(図7(c)右端)から9.5cmの位置が軸心となる。なお、挿入部12eを受ける開口部は直径を1cm程度とすればよいし、パネル受け12が可変式でない場合には、挿入部12eの高さを図示する態様よりも低くするとよい。また、挿入部12eは、床面受け部12cを開口し、かつそこに挿入部12eとなる部材を差し込んで溶接等により接続すればよい。床面受け部12cには、布、フェルト、メリヤス、メッシュ、紙などの介在部12c’が、両面テープなどの仮止め部12c”で仮止めされている。ここで、介在部12c’には、接続部12b内に床受け部12cを挿入する際に、接着剤が塗布される。介在部12c’を設けることで、接続部12bと床受け部12cとの接触面積が稼げるので、これらをより強固に接続することができる。なお、接続部12bと床受け部12cとの少なくとも一方の表面を荒らして、同様の効果を得るようにしてもよい。
図7(d)に示す内面受け部12dは、例えば、幅rが2.5cm、長さsが12.3cmである。内面受け部12dの場合も、床面受け部12cと同様に、介在部12d’が、両面テープなどの仮止め部12d”で仮止めされている。なお、接着剤は、耐水性、耐熱性に優れているとよい。耐水性が優れていない場合には、これを補完するために、防水性樹脂などにより、接着剤が水等に触れないようにするとよい。
ここで、図1に示す防音室100の場合、床パネル10の外側に壁パネル20等が配置されている。このため、床パネル10よりも天井パネル60を相対的に大きくする必要があった。これに対して、本実施形態のパネル受け12を用いると、床パネル10の端部上面に壁パネル20等が配置されることになる。このため、床パネル10と天井パネル60とを同じ大きさとすることができる。換言すると、本実施形態のパネル受け12を用いると、災害地において、パネルの大きさを加工する等の必要がない。
以上説明したように、外面受け部12aと内面受け部12dとの間隔が可変であれば、ベニヤ板、2×4パネル等、パネル10〜60として利用可能なものさえ入手できることを条件に、それらと複数のパネル受け部12とを用いて、短期間に、かつ、大量に、仮設住宅を構築することができる。この場合、一戸当たりの仮設住宅の建設スペースは、それほど必要にならないので、プライバシーの問題に対処することもできる。
図8は、図6の変形例を示す図である。図8(a)は、接続部12b内に内面受け部12dを挿入したときの一部断面図である。図8(a)に示すように、内面受け部12dには、複数の貫通孔が直線的に形成されている。各貫通孔は、例えば直径が1cmである。接続部12bには、上面に貫通孔が形成されている。この貫通孔は、例えば直径が1.5cmである。本実施形態では、内面受け部12dの貫通孔と接続部12bの貫通孔とに対応するリベットタイプの留め具12fを用意する。そして、外面受け部12aと内面受け部12dとの間隔を調整した状態で、留め具12fを内面受け部12dの貫通孔と接続部12bの貫通孔とに通す。この場合には、上記間隔を何度でも変更することができる。したがって、例えば、とりあえずベニヤ板を用いて仮設住宅を構築し、その後、2×4パネル等が入手でき次第、ベニヤ板を2×4パネル等に交換をするということも可能になる。
図8(b)は、図8(a)の別の例である。この例では、ラチェットタイプの留め具12fを用いる。図8(a)の場合には、パネルの厚さに応じて、外面受け部12aと内面受け部12dとの間隔を調整してから、接続部12b上にパネルを載せる必要がある。これに対して、図8(b)の場合には、接続部12b上にパネルを載せてから、内面受け部12dを外面受け部12aに向けて押すだけで、内面受け部12dと外面受け部12aとの間隔が調整でき、仮設住宅の構築時におけるユーザの労力が軽減できる。
図9は、図6の別の例を示す図である。図9(a)は、図6に示す底面受け部12cを割愛した態様のパネル受け12の断面図である。このパネル受け12の場合、外面受け部12aの下方を床パネル20の側面に接続する必要があるが、底面受け部12cの分だけパネル受け12を軽量化できるというメリットがある。外面受け部12aと床パネル20との接続は、例えば、接着剤を用いて行ってもよいし、ネジ止めでもよい。特に、大震災が発生し、多くのパネル受けを運搬、供給することが必要になったときに、運搬数、供給数を稼げるというメリットがある。
図9(b)は、図1に示す防音室100のように、床パネル10の側面に隣接して壁パネル20等が配置される場合のパネル受け12の例を示す。図1に示す防音室100の場合、パネル受け12等の配置調整が面倒である。しかし、図9(b)に示すパネル受け12の場合、内面受け部12dを設けているため、内面受け部12dの図面右側面に床パネル10の側面を当てる態様で、床パネル10とパネル受け12等とを接続すれば、面倒な調整が不要になるというメリットがある。
図10は、図1に示すパネル受け12等の変形例を示す図である。図10(a)には、床パネル10と壁パネル20との交差付近の断面図を示している。この変形例では、壁パネル20の骨組み部分等にパネル受け12の立ち上がり部分に対応する溝部を形成している。さらに、床パネル10の底面にパネル受け12の取付位置に、パネル受け12の厚さ分だけ凹部を形成している。このような態様でパネル受け10の取付等を行うと、防音室100の使用時にパネル受け12等が見えなくなり、見栄えがよくなるというメリットがある。
図10(b)には、天井パネル60と壁パネル20との交差付近の断面図を示している。この変形例では、壁パネル20と天井パネル60との各接触面に溝部を形成し、一方にパネル受け65の一端側を取り付け、他方にパネル受け65の他端側を収容できるようにしている。こうすると、上記の場合と同様に、防音室100の使用時にパネル受け12等が見えなくなり、見栄えがよくなるというメリットがある。
図11は、図10に示すパネル受け12等の変形例を示す図である。図11(a)には、床パネル10と壁パネル20との交差付近の断面図を示している。この変形例では、例えば8.8cm厚の骨組み部分を例えば1cm厚のベニヤ板等で挟んでいる壁パネル20及び床パネル10を用いる。そして、例えば壁パネル20の製造時に、骨組み部分の両端部にパネル受け12の立ち上がり部分12g、12hに対応する溝部を形成する。こうすると、当該立ち上がり部分12g、12h間の間隔は約8.2cmとなる。また、同様に、床パネル10の底面にも、パネル受け12の取付位置に、パネル受け12の厚さ分だけ溝部を形成するとよい。なお、立ち上がり部分12hをここでは低く(例えば7cm)図示しているが立ち上がり部分12gと同程度(例えば12cm)としてもよい。このような態様でパネル受け10の取付等を行うと、図10に示した場合と同様に、防音室100の使用時にパネル受け12等が見えなくなり、見栄えがよくなるというメリットがあるのはもちろんのこと、複数の立ち上がり部分12g、12hを有するので安定した取り付けが可能になる。また、壁パネル20の製造時に、溝部を形成できるという製造上のメリットがある。
図11(b)にも、床パネル10と壁パネル20との交差付近の断面図を示している。図12(a)は、図11(b)に示すパネル受け12の平面図である。図12(b)は、その変形例であり、立ち上がり部分12gを、挿入部12eのような形状に代えている。このようなパネル受け12は、図11(a)に示すパネル受け12を用いることができない場合に有効なものである。このパネル受け12は、挿入部12eを複数(例えば3つ)設けている。それぞれの挿入部12eは、例えば12cm×2.5cmの平板の上に、短部から約5mmの位置に周端がくる態様で形成されている。このようにしたときにも、防音室100の使用時にパネル受け12等が見えなくなり、見栄えがよくなるというメリットがあるのはもちろんのこと、安定した取り付けが可能になる。
図14は、図10に示すパネル受け12等の変形例を示す図である。図14には、床パネル10と壁パネル20との交差付近の断面図を示している。この変形例では、パネル受け12の2つの立ち上がり部分が、それぞれ、対向側が面取りされる形態の斜面を有している。また、床パネル10及び壁パネル20の骨組み部分等にパネル受け12の立ち上がり部分に対応する溝部を形成している。さらに、床パネル10の底面にパネル受け12の取付位置に、パネル受け12の厚さ分だけ凹部を形成している。
このような態様でパネル受け10の取付等を行うと、防音室100の使用時にパネル受け12等が見えなくなり、見栄えがよくなるというメリットがあることはもちろんのこと、図13に示した連結部材70と同様の原理で、床パネル10と壁パネル20との隙間が少なくなるというメリットがある。
図15(a)は、図12(b)に示すパネル受け12の平面図である。図15(b)は、図15(a)に示すパネル受け12の側面図である。この変形例においても、パネル受け12の立ち上がり部分12e,12gが、相互に、対向側が面取りされる形態の斜面を有している。係る場合、床パネル10及び壁パネル20の骨組み部分等にパネル受け12の立ち上がり部分に対応する溝部を形成し、床パネル10の底面にパネル受け12の取付位置に、パネル受け12の厚さ分だけ凹部を形成している。
このような態様でパネル受け10の取付等を行うと、防音室100の使用時にパネル受け12等が見えなくなり、見栄えがよくなるというメリットがあることはもちろんのこと、図13に示した連結部材70と同様の原理で、床パネル10と壁パネル20との隙間が少なくなるというメリットがある。
なお、この種のパネル受け12は、防音室100の一辺に複数の壁パネル20が設けられる場合に有効である。すなわち、各壁パネル20に対して立ち上がり部分12eに対応する溝部をそれぞれ形成し、床パネル10に対して立ち上がり部分12gに対応する溝部を形成すればよい。
また、本実施形態では、図14に示すパネル受け12と図15に示すパネル受け12とでは、立ち上がり部分の斜面の形状が異なる点に留意されたい。前者は、図13の連結部材70と同様に各斜面は、立ち上がり部分の先端を斜めにカットしているだけである。これは、立ち上がり部分が一対であることに起因する。これに対して、後者は、立ち上がり部分が合計3つあるため、壁パネル20間の連結性と、各壁パネル20と床パネル10との間の連結性との双方を高めるために、頂部が立ち上がり部分の軸心に対して偏心している円錐状としてある。
図16は、互いに直交する、壁パネル30と壁パネル50とを連結する連結部材70’を示す図である。ここで、図1,図2では、壁パネル30,50の各断面を台形状とした例を示したが、これらの各断面を長方形状(つまり、角部の面取りをしてない形状)とした場合には、壁パネル30と壁パネル50との連結の必要性が生じる。
そこで、係る場合には、図16に示すように、L字状の連結部材70’によって、壁パネル30と壁パネル50とを連結するようにしている。この連結部材70’も、図15等に示すように、立ち上がり部分が形成されている。また、選択的に、これらの立ち上がり部分は、対向側が面取りされる形態の斜面を有している。一方、壁パネル30,50にも、当該立ち上がり部分に対応する溝部を形成してある。
(実施例1)
図17(a)は、本発明の実施例1の床パネル10の模式的な平面図である。図17(b)は、図17(a)の実施例1の床パネル10及び壁パネル20の模式的な断面図である。図17(c)は、図17(a)の矢印方向からの床パネル10の模式的な側面図である。
床パネル10には、既述のように、床面にパネル受け12が取り付けられている。床面は、パネル受け12の厚み分を考慮して切り欠いている。パネル受け12は、鉄を亜鉛などでメッキしたものを用いている。パネル受け12は、挿入部12eと立ち上がり部分12gとを有する。
パネル受け12は、板状の本体を略Pの字状に加工することで立ち上がり部分12gを形成し、かつ、床パネル10に挿入される挿入部12eを形成する。挿入部12eは、例えば、図7を用いて説明したような、形状、寸法、製造方法等で形成すればよい。立ち上がり部分12gには、必要に応じて、十分な強度を維持するために、筋交いを取り付けてもよい。なお、立ち上がり部分12gは、先端がドーム状のように丸みを有する棒状のものとしてもよい。
壁パネル20には、立ち上がり部分12gを受ける開口部20Aが形成されている。開口部20Aの内壁は、平面部20aと曲面部20bとを含む。曲面部20bは、壁パネル20を立て掛けたときに、プレハブ室の室内となる側に形成されている。後述するように、曲面部20bを形成することにより、壁パネル20を床パネル10へ立て掛け易くなる。また、開口部20Aに対応させて、壁パネル20の外壁には、立て掛け時に壁パネル20にかかる応力に対抗するために、金属プレート20Bを設けている。
図18(a)〜図18(d)は、図17に示した床パネル10に対して、図17に示した壁パネル20を立て掛ける手順を示す模式的な斜視図である。
図18(a)に示すように、まず、床パネル10上に壁パネル20を載置する。この際、床パネル10のパネル受け12,14が形成されている面と、壁パネル20の開口部20Aが形成されている面とを同一面とし、かつ、パネル受け12,14と開口部20Aとを位置合わせしておく。
なお、図18(a)には、説明の都合上、パネル受け12,14を示していて図1に示した他のパネル受け11等を示していないが、実際には、他のパネル受け11等も床パネル10に取り付けられている点に留意されたい。
図18(b)に示すように、壁パネル20の上面となる側を持ち上げ、床パネル10上で壁パネル20を、床パネル10のパネル受け12,14側に向けてスライドさせていく。この結果、開口部20Aの曲面部20bが、パネル受け12,14の立ち上がり部分12gに接触することで、スライド位置が規制される。
なお、壁パネル20の上面となる側には、壁パネル20の持ち上げを容易にするために、組立作業者の手の挿入スペースを形成するとよい。この挿入スペースは、壁パネルの上面又は内面となる部分に形成すればよい。
図18(c)に示すように、スライド位置が規制されたら、更に、壁パネル20の上面となる側を持ち上げていく。この際、開口部20Aに曲面部20bが形成されているため、立ち上がり部分12gが曲面部20b上でスムーズに動くことになる。
もっとも、立ち上がり部分12gを、よりスムーズに動かすために、曲面部20bには、フッ素などをコーティングした部材など、低摩擦の部材を取り付けるなどしてもよい。
図18(d)に示すように、壁パネル20の上面となる側を持ち上げ切ると、開口部20A内に立ち上がり部分12gが収容される。この際、立ち上がり部分12gは、曲面部20bの基端側と平面部20aとによって水平方向の位置決めがなされる。したがって、床パネル10に対する、壁パネル20の十分な取り付けが可能となる。
以上説明したように、本実施例のプレハブ室は、床パネル10に対する壁パネル20の立てかけが容易である。このため、既述の各実施形態のプレハブ室に比して、より簡易な組み立てを実現できる。
図19(a)は、図17(b)に示した壁パネル20の変形例を示す。図19(a)に示すように、壁パネル20には、平面部20aに代えて曲面部20cを形成している。曲面部20cは、壁パネル20を立て掛けたときに、プレハブ室の室外となる側に形成されている。この場合にも、壁パネル20は、立て掛けの際に、曲面部20cで立ち上がり部分12gを受けながら動くので、立て掛け易くなる。
図19(b)は、薄い壁パネル20への本発明の適用例を示す図である。図19(b)には、薄い壁パネル20を底面から見た状態を示している。薄い壁パネル20は、図面手間奥方向に延びる枠部20Fと、図面左右方向に延びる枠部20Eと、壁パネル20の内外壁となるベニヤ板20Dと、ベニヤ板20Dに設けられた切欠き部分に位置する金属プレート20Cとを備える。図面下側の金属プレート20Cは、曲面部20bを有する。なお、金属プレート20Cと枠部20E,20Fで囲まれている部分は、立ち上がり部分12gが収容される開口部20Aとなる。
(実施例2)
図20(a)は、本発明の実施例2の床パネル10の模式的な平面図である。図20(b)は、図20(a)の実施例2の床パネル10及び壁パネル20の模式的な断面図である。図20(c)は、図20(a)の矢印方向からの床パネル10の模式的な側面図である。図20(a)〜図20(c)は、図17(a)〜図17(c)にそれぞれ対応する。
図20(a)に示すように、本実施例では、パネル受け12は、円筒形状としている。パネル受け12は、頂部をドーム形状のように丸みを帯びさせている。
図20(b)に示すように、壁パネル20は、立てかけたときに底面となる面に、開口部20Aに対して一体的にガイド部20Gが形成されている。ガイド部20Gは、壁パネル20を立てかける際に、パネル受け12,14と開口部20Aとを厳密に位置合わせしなくてもよくする溝である。ガイド部20Gは、短手方向に沿った断面が略U字状としてある。ガイド部20Gは、その縁間の距離を開口部20Aの直径よりもやや広くなるようにしてある。
図21(a)〜図21(d)は、図18(a)〜図18(d)の変形例を示す斜視図である。
図21(a)に示すように、まず、床パネル10上に壁パネル20を載置する。この際、床パネル10のパネル受け12,14が形成されている面と、壁パネル20の開口部20Aが形成されている面とを同一面とし、かつ、パネル受け12,14と開口部20Aとを位置合わせしておく。ここでの位置合わせは、既述のように、実施例1での位置合わせよりも厳密性は要求されない。
なお、図21(a)には、説明の都合上、パネル受け12,14を示していて図1に示した他のパネル受け11等を示していないが、実際には、他のパネル受け11等も床パネル10に取り付けられている点に留意されたい。
図21(b)に示すように、壁パネル20の上面となる側を持ち上げ、床パネル10上で壁パネル20を、床パネル10のパネル受け12,14側に向けてスライドさせていく。この結果、開口部20Aの曲面部20bが、パネル受け12,14の立ち上がり部分12gに接触することで、スライド位置が規制される。
この際、パネル受け12,14と開口部20Aとが制度良く位置合わせされなかった場合であっても、ガイド部20Gによって、パネル受け12,14と開口部20Aとのズレが矯正される。
図21(c)に示すように、スライド位置が規制されたら、更に、壁パネル20の上面となる側を持ち上げていく。この際、開口部20Aに曲面部20bが形成されているため、立ち上がり部分12gが曲面部20b上でスムーズに動くことになる。
もっとも、立ち上がり部分12gを、よりスムーズに動かすために、曲面部20bには、フッ素などをコーティングした部材など、低摩擦の部材を取り付けるなどしてもよいし、立ち上がり部分12gを低摩擦の部材としてもよい。
図21(d)に示すように、壁パネル20の上面となる側を持ち上げ切ると、開口部20A内に立ち上がり部分12gが収容される。この際、立ち上がり部分12gは、曲面部20bの基端側と平面部20aとによって水平方向の位置決めがなされる。したがって、床パネル10に対する、壁パネル20の十分な取り付けが可能となる。
図22は、図21に示すパネル受け12の変形例を示す図である。
パネル受け12は、3つのパーツに大別される。すなわち、相互に回動可能な第一部材12A及び第二部材12Bと、これらの回動軸となる鳩目部12Cとに大別される。
第一部材12Aは、略半弧形状の突出部12Dを有している。突出部12Dには、これと一体的に、回動限界を規定する規定部12Hが形成されている。第一部材12Aは、一例として、三層構成とされていて、突出部12Dは、第一部材12Aの上下層に形成され、第一部材12Aの中間層は、第二部材12Bの中間層の突出部を受ける受け部12Eとなる。また、第一部材12Aの中間層の短手方向の端面は、第二部材12Bの中間層に形成されている規定部12Gと共に回動限界を規定する規定部12Iが形成されている。
第二部材12Bも三層構成とされていて、第二部材12Bの上下層は、突出部12Dに対応した円弧部分を有する形状とされている。また、第二部材12Bの上下層には、規定部12Hと共に回動限界を規定する規定部12Fが形成されている。また、第二部材12Bの中間層には、規定部12I共に回動限界を規定する規定部12Gが規定されている。
規定部12I等は、第一部材12Aと第二部材12Bとが最大で30度の角度を為す位置までしか回動しないようにしている。規定部12F等は、第一部材12Aと第二部材12Bとが180度の角度を為す、つまり、第一部材12Aと第二部材12Bとが直線状となる位置までしか回動しないようにしている。
パネル受け12は、第二部材12Bが頂部を有することになり、かつ、第二部材12Bが床パネル10側に向けて回動する態様で、床パネル10に取り付けられている。
そして、図21(a)に示した状態のときには、第二部材12Bを床パネル10側に傾けておく。こうすると、図21(b)に示した状態のとき、すなわち、壁パネル20を、床パネル10のパネル受け12,14側に向けてスライドさせていくときに、開口部20Aの延びる方向と第二部材12Bが延びる方向との角度が小さいため、開口部20Aに第二部材12Bが挿入しやすくなる。
図21(c)に示すように、壁パネル20の上面となる側を持ち上げていくと、第一部材12Aと第二部材12Bとの為す角度が小さくなっていく。その後、図21(d)に示すように、壁パネル20の上面となる側を持ち上げ切ると、第一部材12Aと第二部材12Bとが180度の角度を為す。
なお、図22には、平板タイプのパネル受け12を示したが、図23に鳩目部12C付近を示すように、全体として、パネル受け12は、円柱タイプとしてもよい。
(実施例3)
図24は、本発明の実施例3のパネル受け12の模式的な斜視図である。図25〜図27は、図24に示すパネル受け12の変形例を示す平面図及び側面図である。図24〜図27に示すパネル受け12は、床パネル10の角部に設けられるものである。このパネル受け12は、部品点数の削減に寄与する。
図24には、底パネル10と接続される取り付け部12eと、壁パネル20等と接続される立ち上がり部12a,12a’,14a,14a’とが設けられたパネル受け12を示している。パネル受け12は、9cm×9cm×4mmのプレートを有する。取り付け部12e及び立ち上がり部12a等の直径は約1cmである。また、取り付け部12eの高さは例えば2cmとしており、立ち上がり部12a等の高さは例えば6.6cmとしている。立ち上がり部12aの先端は斜めにカットしてあり、壁パネル20を容易に装着できるようにしてある。
図24等に示すパネル受け12を用いると、壁パネル20が二重となるプレハブ室を提供することが可能となる。壁パネル20の内壁(以下、「内壁パネル」と称する。)は、立ち上がり部12a,立ち上がり部14aで受ける。壁パネル20の外壁(以下、「外壁パネル」と称する。)は、立ち上がり部12a’及び立ち上がり部14a’で受ける。
内壁パネルと外壁パネルとは同種のパネルとしてもよいし、異種のパネルとしてもよい。後者の場合、例えば、内壁パネルを断熱パネルとし、外壁パネルを防音パネルとすることもできる。
なお、壁パネル20を二重とすることは例示であり、パネル受け12に対して、立ち上がり部12aを追加する構成とすることで、三重以上とすることも可能である。
図25に示すパネル受け12は、図23に示したパネル受け12と同様に、相互に回動可能な第一部材12Aと第二部材12Bとを備える立ち上がり部分を有し、また、相互に回動可能な第一部材12A’と第二部材12B’とを備える立ち上がり部分を有する。同様に、立ち上がり部分14,14’も相互に回動可能な第一部材と第二部材とを有する。
立ち上がり部12A’,立ち上がり部14A’は相対的に丈が長く、立ち上がり部12A,14Aは相対的に丈が短くしてある。この丈の長さの差異は、内壁パネルの厚さに対応するものとしている。なお、第二部材12B及び第二部材12B’は、各々、第一部材12A及び第一部材12A’に対して最大角を異ならせて、各最大角の際に、床パネル10に対する頂部の高さが略同一にする(図25参照)、又は、頂部相互の距離が、内壁パネルと外壁パネルとの各開口部間の距離に対応させるとよい。あるいは、図32に示すように、第二部材12B及び第二部材12B’は、各々、第一部材12A及び第一部材12A’に対して最大角が同じとなるようにしてもよい。つまり、立ち上がり部12A’,立ち上がり部14A’が前記所定の角度を形成したときの頂部と、立ち上がり部12A,立ち上がり部14Aが前記所定の角度を形成したときの頂部との位置関係が、壁パネルの厚みを考慮して設定するとよい。
図25に示すパネル受け12は、まず、床パネル10に対して取り付け部12eを通じて取り付ける。その後、第二部材12B及び第二部材12B’を床パネル10側に傾けて、内壁パネル及び外壁パネルを重ねた状態で、或いは、外壁パネルのみを、床パネル10上にキャリー車などで運搬する。つづいて、外壁パネルの開口部に第二部材12B’を位置合わせさせてから、このパネルの上面となる側を持ち上げていく。引き続き、内壁パネルも持ち上げる。
または、第一部材12A’及び第二部材12B’の丈を、第一部材12A及び第二部材12Bの丈に比して、内壁パネルの厚さ分長くしているので、内壁パネル及び外壁パネルを一緒に持ち上げることもできる。
すなわち、内壁パネル及び外壁パネルと、これらに対応する各開口部とを同時に位置合わせさせることも可能となるので、内壁パネル及び外壁パネルをきちんと位置合わせしておけば、内壁パネル及び外壁パネルを一緒に持ち上げることもできる。この利点に鑑みると、図25に示すパネル受け12に代えて、図26に示すような全体としてU字状を為す立ち上がり部分12Aを有するパネル受け12を用いることも可能となる。
なお、本実施例のパネル受け12の場合、床パネル10の角部に設けられるという条件を満たせば、図26に示すパネル受け12のように、必ずしも、立ち上がり部分は、相互に回動可能な第1及び第2部材を有していなくてもよい。したがって、図25に示すパネル受け12に代えて、図27に示すような先端がドーム状を為す或いは斜面を有する立ち上がり部分12Aを有するパネル受け12を用いることも可能となる。
図28は、本発明の実施例3の壁パネル20の模式的な平面図及び側面図である。図28に示すように、本実施例に係る壁パネル20は、例えば3つの連結部20Hを介して相互接続された2枚の金属プレート20Cを有する連結部材が取り付けられる。
この連結部材は、金属プレート20Cの対向面相互の間隔を、壁パネル20の厚さと略同一としている。また、金属プレート20Cの一方には、開口部20Aに対応する切り欠き部20Kが形成されている。この金属プレートは、壁パネル20を立ち上げる場合に、下側に向けられる側の金属プレートとなる。また、金属プレート20Cは、選択的に、壁パネル20にねじ止めすることで又は接着剤を用いることで強固に接続してもよい。なお、図25に示すパネル受けを用いる場合には、必ずしも、切り欠き部20Kは設けられていなくてもよい。
壁パネル20自体には、その底面から各連結部20Hに対応する受け部20Jが形成されている。また、受け部20Jの間には、パネル受け12の立ち上がり部分が収容される開口部20Aが形成されている。上記連結部材が取り付けられた壁パネル20は、パネル受け12の立ち上がり部分との連結が容易になる。
(実施例4)
図29は、本発明の実施例4に係る壁パネルを相互に連結する際の説明図である。図29には、互いに平面方向が直交する壁パネル30,50と、壁パネル30,50を相互に連結する連結部材70Aと、選択的に連結を補助する補助部材70dとを示している。
連結部材70Aは、壁パネル30,50の厚さに対応した間隔の一対のプレート70a,70bと、各プレート70a,70bを接続していて各孔80に収容される複数の接続部70cとを備える。
一方、壁パネル30,50は、その上面に複数の孔部80が形成されている。孔部80は、溝部81と開口部82とを含み、具体的には、接続部70cは、溝部81に収容される。このようにプレート70a,70bを備える連結部材70Aを用いると、壁パネル30,50相互を強固に連結することが可能となる。
また、補助部材70dは、連結部材70Aの接続部70cを通じて、孔部80の開口部82に挿入される挿入部70eを備える。挿入部70eの長さは、プレート70a,70bの高さ以上としている。このように、補助部材70dを用いると、壁パネル30,50相互をより強固に連結することが可能となる。
図30は、本発明の実施例4に係る壁パネル71,72を相互に連結する際の説明図である。図30には、互いに平面方向が平行となる壁パネル71,72と、壁パネル71,72を相互に連結する連結部材70Bと、選択的に連結を補助する補助部材70dとを示している。
連結部材70Bは、連結部材70Aと同様に、壁パネル71,72の厚さに対応した間隔の一対のプレート70a,70bと、各プレート70a,70bを接続していて各孔80に収容される複数の接続部70cとを備える。一方、壁パネル71,72は、その上面に複数の孔80が形成されている。孔部80は、溝部81と開口部82とを含み、具体的には、接続部70cは、溝部81に収容される。このようにプレート70a,70bを備える連結部材70Bを用いると、壁パネル71,72相互を強固に連結することが可能となる。
また、補助部材70dは、連結部材70Aの接続部70cを通じて、孔80の開口部82に挿入される挿入部70eを備える。挿入部70eの長さは、プレート70a,70bの高さ以上としている。こうすると、壁パネル71,72相互をより強固に連結することが可能となる。
図31は、図28,図29に示す連結部材70A,70Bの各変形例を示す図である。この連結部材70A,70Bは、既述の補助部材70dと一体化した機能を有する。図31に示す連結部材70A,70Bによると、少ない部品点数で壁パネル71,72相互をより強固に連結することが可能となる。また、部品点数が少ないので、ユーザがプレハブ室を組み立てるときに、組立工程が少なくて済む。
本発明は、主として、ハウス産業を含む建築産業、音楽産業等に適用することができる。
本発明の実施形態1の防音室100の模式的な分解斜視図である。 図1に示すパーツ10〜60の模式的な平面図及び側面図である。 本発明の実施形態2の防音室100の壁パネル20を複数のパネル71,72で作成した場合の説明図である。 本発明の実施形態3の防音室100の模式的な分解斜視図である。 図4に示す床パネル10に、ドアパネル40,壁パネル50を取り付けた状態の側面図である。 本発明の実施形態4のパネル受け12の変形例を示す図である。 図6に示すパネル受け12の各部位を示す図である。 図6の変形例を示す図である。 図6の別の例を示す図である。 図1の変形例を示す図である。 図10に示すパネル受け12等の変形例を示す図である。 図10に示すパネル受け12等の変形例を示す図である。 図3の変形例を示す図である。 図10に示すパネル受け12等の変形例を示す図である。 図12(b)に示すパネル受け12の平面図及び側面図である。 壁パネル30と壁パネル50とを連結する連結部材70’を示す図である。 本発明の実施例1の床パネル10の模式的な平面図、断面図及び側面図である。 図17に示した床パネル10に対して、図17に示した壁パネル20を立て掛ける手順を示す模式的な斜視図である。 本発明の実施例1の変形例及び適用例を示す図である。 本発明の実施例2の床パネル10の模式的な平面図、断面図及び側面図である。 図18(a)〜図18(d)の変形例を示す斜視図である。 図21に示すパネル受け12の変形例を示す図である。 図21に示すパネル受け12の変形例を示す図である。 本発明の実施例3のパネル受け12の模式的な斜視図である。 本発明の実施例3のパネル受け12の模式的な平面図及び側面図である。 本発明の実施例3のパネル受け12の模式的な平面図及び側面図である。 本発明の実施例3のパネル受け12の模式的な平面図及び側面図である。 本発明の実施例3の壁パネル20の模式的な平面図及び側面図である。 本発明の実施例4に係る壁パネルを相互に連結する際の説明図である。 本発明の実施例4に係る壁パネル71,72を相互に連結する際の説明図である。 図28,図29に示す連結部材70A,70Bの各変形例を示す図である。 図25の変形例を示す図である。
符号の説明
10 床パネル
11〜16 パネル受け
20,30,50 壁パネル
40 ドアパネル
60 天井パネル

Claims (7)

  1. 複数の壁パネルと、前記各壁パネルを相互に連結する連結部材とを備えるプレハブ室であって、
    前記各壁パネルは、上面に複数の孔が形成されていて、
    前記連結部材は、壁パネルの厚さに対応した間隔の一対のプレートと、前記各プレートに付帯して形成されていて前記各孔に収容される収容部とを備えるプレハブ室。
  2. 前記収容部は、前記各プレートを接続する複数の接続部である、請求項1記載のプレハブ室。
  3. 前記収容部は、前記接続部間を通じて、前記溝部間に形成された開口部に挿入する挿入部である、請求項2記載のプレハブ室。
  4. 前記収容部は、前記各プレートを接続するプレートから延びていて前記各壁パネルの上面に形成された開口部に挿入する挿入部である、請求項1記載のプレハブ室。
  5. 前記パネルは、防音パネルであることを特徴とする請求項1記載のプレハブ室。
  6. 請求項1記載のプレハブ室を構成する前記各パネルを備えるプレハブ室組み立てキット。
  7. 請求項1記載のプレハブ室と、前記プレハブ室内のスピーカとを含むことを特徴とするオーディオ室。
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JP2022057042A (ja) * 2020-09-30 2022-04-11 チヨダ加工センター株式会社 箱型簡易室

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