以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を詳細に説明する。本実施形態の遊技機では、従来(旧規則)の第一種パチンコ機に相当する遊技が複数混在する。具体的に本実施形態の遊技機は、従来(旧規則)の第一種パチンコ機に相当する第1及び第2の遊技を並行して実行し、第1の遊技における第1の特別遊技と、第2の遊技における第2の特別遊技とが同時に実行されないように排他制御を実行する。
以下の説明では、このような1種1種パチンコ機を遊技機の一例として挙げて、その構成及び動作の一例を詳細に説明する。
(遊技機100)
図1は、本実施形態の遊技機の外観構成の一例を示す正面図である。前述したように、本実施形態の遊技機100は、従来の(旧規則でいうところの)第一種パチンコ機の特徴を複数混在させたような構成を有する。
図1において、遊技機(パチンコ機)100は、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)と、遊技盤を支持固定する遊技機枠とを備えて構成される。
遊技盤には、普通図柄作動ゲート68、普通電動役物65、センター飾り部品64、第1及び第2の特別図柄表示装置70、71、演出表示装置60、普通図柄表示装置59、外レール54、及び内レール56等が遊技部品として設けられている。内レール56と外レール54は、発射された遊技球を、遊技領域52へ案内するためのものである。
また、遊技盤には、一般入賞口72、第1〜第3の始動入賞口62、63、67、第1及び第2の大入賞口91、92、及びアウト口58が形成されている。尚、本実施形態では、普通電動役物65が開放することによってのみ第3の始動入賞口67に遊技球が入賞されるようにしている。
この他、遊技盤には、図示しない複数の釘や風車等も設けられている。釘や風車は、遊技領域52の所定の位置に設けられており、例えば、遊技領域52に入って図1の上から下に向けて移動する遊技球の動きを不規則にしたり、一般入賞口72、第1〜第3の始動入賞口62、63、67、及び第1及び第2の大入賞口91、92への遊技球の入賞や、普通図柄作動ゲート68への遊技球の通過を調整したりする。
センター飾り部品64は、半透明の部分を含む成形品であり、演出表示装置60の周囲に設けられている。このセンター飾り部品64は、演出表示装置60を保護したり、遊技機100を装飾したりする等の役割を果たす。また、本実施形態では、センター飾り部品64の上部に形成されたスルー部64aに入った遊技球が、センター飾り部品64内を経由して、センター飾り部品64の底部に形成されたステージ64bまで移動するような流路が形成されるようにしている。このようにステージ64bは、センター飾り部品64に流入した遊技球の通過経路となっている。
演出表示装置60の下方には、普通電動役物65が設けられている。この普通電動役物65が開放すると、第3の始動入賞口67に遊技球が入賞可能になる。普通電動役物65は、コップ型の第1の始動入賞口62のすぐ下に設けられている。普通電動役物65が閉鎖しているときは、その入口が第1の始動入賞口62によって遮蔽されている。従って、普通電動役物65が閉鎖しているときには遊技球は普通電動役物65内に入らない。普通電動役物65が開放状態となったときにはじめて遊技球が普通電動役物65内に入る(すなわち第3の始動入賞口67に入賞する)。
また、センター飾り部品64に設けられているステージ64bには、第2の始動入賞口63が形成されている。この第2の始動入賞口63は、ステージ64b上に載った遊技球しか入賞しないようになっている。
第1の特別図柄表示装置70は、センター飾り部品64に取り付けられており、例えば、第1の特別図柄を表示する7セグメントLEDを備えている。ここで、第1の特別図柄とは、遊技球の第1又は第3の始動入賞口62、67への入賞を契機として行われる抽選の結果に応じて、「大当たり」を発生させるか否かを示すための図柄である。
本実施形態では、遊技球の第1又は第3の始動入賞口62、67への入賞に基づいて、第1の特別図柄表示装置70が備える7セグメントLEDを発光させて、「大当たり」に対応する第1の特別図柄である「3」、「7」の何れかと、「ハズレ」に対応する第1の特別図柄である「−」とを変動表示させた後に、これら第1の特別図柄のうちの1つを停止表示させるようにしている。
ここで、第1の特別図柄を変動表示させる時間は、第1の特別図柄を変動表示させる前に定められ、定められた時間の間、第1の特別図柄を変動表示させた後、前述した第1の特別図柄のうちの1つを停止表示させる。そして、「大当たり」に対応する第1の特別図柄が停止表示されると、第1の作動条件が成立し、第1の大入賞口91が開放して第1の特別遊技に移行する。以下の説明では、第1の特別図柄を変動表示させる時間を、必要に応じて第1の特別図柄変動表示時間と称する。
第2の特別図柄表示装置71も、第1の特別図柄表示装置70と同様に、センター飾り部品64に取り付けられており、例えば、第2の特別図柄を表示するランプを備えている。ここで、第2の特別図柄とは、遊技球の第2の始動入賞口63への入賞を契機として行われる抽選の結果に応じて、「大当たり」を発生させるか否かを示すための図柄である。
本実施形態では、遊技球の第2の始動入賞口63への入賞に基づいて、第2の特別図柄表示装置71が備えるランプを発光させて、「大当たり」に対応する第2の特別図柄である「○」と、「ハズレ」に対応する第2の特別図柄である「×」とを交互に点灯(変動表示)させた後に、これら第2の特別図柄の何れかの点灯を継続(停止表示)させるようにしている。すなわち、「○」が停止表示することは「大当たり」を意味し、「×」が停止表示することは「ハズレ」を意味する。
ここで、第2の特別図柄を変動表示させる時間は、第1の特別図柄と同様に、第2の特別図柄を変動表示させる前に定められ、定められた時間の間、第2の特別図柄を変動表示させた後、前述した第2の特別図柄のうちの1つを停止表示させる。そして、「大当たり」に対応する第2の特別図柄が停止表示されると、第2の作動条件が成立し、第2の大入賞口92が開放して第2の特別遊技に移行する。以下の説明では、第2の特別図柄を変動表示させる時間を、必要に応じて第2の特別図柄変動表示時間と称する。
以上のようにして、第1の特別図柄を用いて行われる第1の遊技と、第2の特別図柄を用いて行われる第2の遊技とを並行して行うに際し、本実施形態では、以下のようにして第1の特別遊技と第2の特別遊技とが同時に実行されないようにしている。
すなわち、第1の特別図柄を変動表示させている間に、第2の特別遊技に遊技が移行すると、第1の特別図柄変動表示時間の計測を中断する。その後、第2の特別遊技が終了すると、第1の特別図柄変動表示時間の計測を再開し、定められた第1の特別図柄変動表示時間が経過するまで第1の特別図柄を変動表示させる。このようにすることによって、第2の特別遊技が実行されている間に第1の特別図柄が停止表示されることが防止され、第1の特別遊技が実行されるのを防止できる。
同様に、第2の特別図柄を変動表示させている間に、第1の特別遊技に遊技が移行すると、第2の特別図柄変動表示時間の計測を中断し、その後、第1の特別遊技が終了すると、第2の特別図柄変動表示時間の計測を再開して、第2の特別図柄を変動表示させる。このようにすることによって、第1の特別遊技が実行されている間に第2の特別図柄が停止表示されることが防止され、第2の特別遊技が実行されるのを防止できる。
また、センター飾り部品64には、特別図柄保留ランプ20が設けられている。特別図柄保留ランプ20は、例えば、遊技球の第1〜第3の始動入賞口62、63、67への入賞数を表示する8つのLEDを備えている。特別図柄保留ランプ20が備える8つのLEDは、第1〜第3の始動入賞口62、63、67に遊技球が入賞する度に順次発光し、また、第1〜第3の特別図柄の変動表示を開始する際に順次消灯する。本実施形態では、第1、第3の始動入賞口62、67に遊技球が入賞した場合には、赤色を発光させる。一方、第2の始動入賞口63に遊技球が入賞した場合には、緑色を発光させる。このように、特別図柄保留ランプ20が備える8つのLEDによる赤色の発光数により、遊技球の第1及び第3の始動入賞口62、67への入賞に基づく抽選結果の現在の保留数を遊技者に報知し、緑色の発光数により、遊技球の第2の始動入賞口63への入賞に基づく抽選結果の現在の保留数を遊技者に報知する。また、本実施形態では、遊技球の第1及び第3の始動入賞口62、67への入賞に基づく抽選結果の保留数の上限値と、遊技球の第2の始動入賞口63への入賞に基づく抽選結果の保留数の上限値とを夫々4つとしている。そして、この保留数が4つである場合に第1又は第3の始動入賞口62、67(第2の始動入賞口63)に遊技球が入賞した場合には、その遊技球の入賞に基づく抽選を行わずに、遊技球の第1又は第3の始動入賞口62、67(第2の始動入賞口63)への入賞に対応する数の賞球のみを行うようにしている。
演出表示装置60は、遊技者に視認されやすいように、遊技領域52のほぼ中央位置に設けられており、例えば、装飾図柄等の演出画像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
演出表示装置60の表示画面には、第1の遊技に対応する第1の表示領域194と第2の遊技に対応する第2の表示領域195とが設定されている。第1の表示領域194には、第1の特別図柄に連動する第1の装飾図柄を含む演出画像が表示される。一方、第2の表示領域195には、第2の特別図柄に連動する第2の装飾図柄を含む演出画像が表示される。
第1の装飾図柄は、第1の特別図柄で示される抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄であり、第1の遊技に対応する。第2の装飾図柄は、第2の特別図柄で示される抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄であり、第2の遊技に対応する。
本実施形態では、第1及び第2の表示領域194、195の夫々において、横一列に表示される3つの図柄を、第1、第2の装飾図柄として表示する。具体的に説明すると、装飾図柄として、例えば「0」〜「9」、及び「A」〜「F」を、「0」、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」、「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」の順番で、図1の上から下に向けて変動表示させた後に、「0」〜「9」、及び「A」〜「F」の何れか1つを停止表示させるようにしている。そして、第1又は第2の表示領域194、195に、特定の装飾図柄の組み合わせが停止表示した場合に、「大当たり」としている。一方、第1又は第2の表示領域194、195に停止表示された装飾図柄の組み合わせが、前記特定の装飾図柄の組み合わせの何れにも該当しない場合には、「ハズレ」としている。
尚、本実施形態では、第1の特別図柄表示装置70に停止表示される第1の特別図柄と、第1の表示領域194に停止表示される装飾図柄とが意味する内容を一致させるようにしている。同様に、第2の特別図柄表示装置71に停止表示される第2の特別図柄と、第2の表示領域195に停止表示される装飾図柄とが意味する内容を一致させるようにしている。例えば、第1の特別図柄表示装置70に停止表示される特別図柄が「大当たり」を示すものであるならば、第1の表示領域194に停止表示される装飾図柄も「大当たり」を示すものになるようにしている(すなわち、前記特定の装飾図柄の組み合わせになるようにしている)。
以上のように、本実施形態では、特別図柄と装飾図柄とを連動して表示させるようにして、遊技の結果を表示する際に、矛盾が生じないようにしている。
また、演出表示装置60は、装飾図柄だけでなく、装飾図柄の背景となる背景画像や、大当たりの期待感を遊技者に与えるようにするためのキャラクタ画像等の付随画像も演出画像として表示する。付随画像としては静止画像及び動画像の一方、または双方(例えば、静止した背景画像内でキャラクタ画像が変動する場合等)が表示可能である。具体的に、演出表示装置60は、装飾図柄(横一列に表示された3つの図柄)を変動表示させるとともに、背景画像やキャラクタ画像(双方の場合もある)等の付随画像を表示させる。その後、変動表示させた3つの図柄のうち、左右の2つの図柄を同じ図柄として停止表示させて、所謂リーチ状態を形成し、リーチ状態時のために用意された付随画像に表示を切り換えて、「大当たり」への期待感を遊技者に与えた後に、変動中の残りの真ん中の図柄を停止表示させる。このように、演出表示装置60は、「大当たり」への期待感を遊技者に与えられるように、様々な表示(演出)を行う。
更に、本実施形態の演出表示装置60は、第1又は第3の始動入賞口62、67と、第2の始動入賞口63とに、同時と見なせる所定時間内に遊技球が入賞した場合に、その入賞による特典を付与するための付随画像を演出画像として表示させるようにしている。ここで、同時と見なせる所定時間とは、第1又は第3の始動入賞口62、67と、第2の始動入賞口63とに遊技球が同時に入賞したと遊技者に感じさせることができる時間を言い、具体的には、0.5秒、好ましくは0.3秒以内の時間を言う。尚、以下の説明では、第1又は第3の始動入賞口62、67と、第2の始動入賞口63とに、同時と見なせる所定時間内に遊技球が入賞したことによる特典を付与するための付随画像を、必要に応じて特典画像と称する。また、特典画像としては、例えば2次元コードが挙げられる。ただし、特典画像は、2次元コードに限定されるものではない。例えば、装飾図柄を特異な態様で表示したり、装飾図柄のデザイン、大きさ、色等を特異なものにしたりすることによって、特典画像を表示してもよい。
また、本実施形態では、第1又は第3の始動入賞口62、67と、第2の始動入賞口63とに、同時と見なせる所定時間内に遊技球が入賞したことによって、特別図柄保留ランプ20に表示された2つのLEDの少なくとも何れか1つが消灯するまで、特典画像を表示するようにしている。本実施形態では、このようにして、同時と見なせる所定時間内でなされた遊技球の入賞の保留が解除されるまで、特典画像を表示するようにしている。
尚、第1及び第2の特別図柄は、必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施形態では、第1及び第2の特別図柄表示装置70、71にて目立たない大きさで第1及び第2の特別図柄を表示させるようにした。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、特別図柄自体に演出的な役割をもたせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、特別図柄を演出表示装置60に表示させてもよい。
普通図柄作動ゲート68は、演出表示装置60の左側方に設けられており、例えば、普通図柄作動ゲート68内を遊技球が上から下へ向けて通過することが可能なように構成されている。
普通図柄表示装置59は、センター飾り部品64に取り付けられており、例えば、普通図柄を表示する7セグメントLEDを備えている。ここで、普通図柄とは、遊技球の普通図柄作動ゲート68への通過を契機として行われる抽選の結果に応じて、普通電動役物65を開放させるか否かを示すための図柄である。
また、センター飾り部品64には、普通図柄保留ランプ22が設けられている。普通図柄保留ランプ22は、例えば、遊技球の普通図柄作動ゲート68への通過数を表示する4つのLEDを備えている。
普通図柄表示装置59は、遊技球の普通図柄作動ゲート68への通過に基づいて、7セグメントLEDを発光させて、普通図柄として例えば「7」及び「−」を交互に変動表示させた後に、「7」又は「−」の何れかを停止表示させる。そして、「7」が停止表示された場合に、「当たり」とし、普通電動役物65が開放する。一方、「−」が停止表示された場合には、「ハズレ」とし、普通電動役物65が開放しない。
また、普通図柄保留ランプ22は、普通図柄作動ゲート68を遊技球が通過する度に、4つのLEDを順次発光し、また、普通図柄の変動表示を開始する際に順次消灯する。すなわち、普通図柄保留ランプ22は、4つのLEDの発光数により、普通図柄作動ゲート68の通過数を遊技者に報知する。
第1の大入賞口91は、第1の始動入賞口62の左下方に形成されている。この第1の大入賞口91は、第1の特別図柄及び第1の装飾図柄が「大当たり」に対応する図柄となり、第1の特別遊技に移行した場合に、約30秒間開放し単位遊技を実行する。本実施形態では、第1の特別遊技において、15回の単位遊技が実行されるようにしている。
第2の大入賞口92は、第1の始動入賞口62の右下方に形成されている。この第2の大入賞口92は、第2の特別図柄及び第2の装飾図柄が「大当たり」に対応する図柄となり、第2の特別遊技に移行した場合に、約30秒間開放し単位遊技を実行する。本実施形態では、第2の特別遊技においても、第1の特別遊技と同様に、15回の単位遊技が実行されるようにしている。
そして、本実施形態では、前述したように第1の特別遊技と第2の特別遊技とが同時に実行されないようにしている。
一般入賞口72は、遊技領域52の左下部と右下部に設けられており、この一般入賞口72に遊技球が入賞すると、所定数の遊技球が払い出される。
また、遊技領域52の周縁部には、遊技の状態に応じて点灯する遊技効果ランプ等の電飾部品90が設けられている。
アウト口58は、遊技領域52の最下部に設けられており、第1〜第3の始動入賞口62、63、67、一般入賞口72、及び第1〜第2の大入賞口91、92の何れにも入賞しなかった遊技球を回収する。尚、回収された遊技球は、遊技機100の外部に放出される。
遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、及び球皿ユニット97を備えている。
外枠11は、開口部分を有し、遊技機100を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、ヒンジ機構等により、外枠11へ開閉自在となるように取り付けられる。
また、前枠12は、遊技球を発射させるための機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構や、遊技球を誘導又は回収するための機構等を有する。
透明板13は、遊技盤を保護するためのものであり、例えば透明なガラス板である。遊技者は、この透明板13を介して、遊技盤の遊技領域52を透視しながら遊技を行う。
扉14は、透明板13を支持するためのものであり、ヒンジ機構等により、前枠12へ開閉自在となるように取り付けられる。
球皿ユニット97は、前枠12の下方に設けられており、遊技球(貸球及び賞球)を一定量貯留する上球皿15及び下球皿16、遊技球を貯留するための機構、遊技球を発射させるための機構に遊技球を送り出すための機構、貯留中の遊技球を出球収容箱(いわゆるドル箱)に抜き出すための球抜き機構、発射ハンドル17、操作スイッチ82、及びスピーカ18等を有する。
操作スイッチ82は、例えば、演出表示装置60に表示される演出画像に基づく操作を遊技者が行うためのものである。
発射ハンドル17は、遊技球を遊技領域52に向けて発射させる際に遊技者により操作される。遊技者が発射ハンドル17を回動操作すると、回動角度に応じた速度で、遊技球が、内レール56及び外レール54により案内されて遊技領域52に向けて発射される。
スピーカ18は、演出としての効果音等の音情報を再生出力する。
(規定遊技の概要)
ここで、遊技機100における規定遊技の概要について説明する。
まず、貸し出された遊技球(貸球)が上球皿15に置かれた状態で、遊技者が、発射ハンドル17を、図1に向かって時計回りの方向に回すと、遊技球が、遊技領域52に向けて発射される。遊技領域52に入った遊技球は、遊技領域52に形成されている釘や風車等に衝突して、不規則な動きをしながら、遊技領域52内を上から下に向けて移動する。
そして、遊技球が、第1の始動入賞口62に入賞すると、所定数の賞球(本実施形態では4個の賞球)が上球皿15又は下球皿16に払い出されると共に、第1の特別図柄表示装置70に表示される第1の特別図柄と、演出表示装置60の第1の表示領域194に表示される第1の装飾図柄とが変動表示を開始する。その後、第1の特別図柄表示装置70に所定の特別図柄が停止表示すると共に、演出表示装置60の第1の表示領域194に所定の装飾図柄の組み合わせ(例えば同じ装飾図柄)が停止表示すると、「大当たり」となり、通常遊技から第1の特別遊技に遊技が移行する。
第1の特別遊技では、第1の大入賞口91が開放する。この開放した第1の大入賞口91に遊技球が入賞する度に、所定数の賞球(本実施形態では15個の賞球)が払い出される。そして、本実施形態では、第1の大入賞口91が約30秒開放するか、又は第1の大入賞口91に特定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するかの何れかの状態になると、第1の大入賞口91が閉鎖する。本実施形態では、このような単位遊技が、15回行われるようにしている。
また、遊技球が、第2の始動入賞口62に入賞すると、所定数の賞球(本実施形態では4個の賞球)が上球皿15又は下球皿16に払い出されると共に、第2の特別図柄表示装置71に表示される第2の特別図柄と、演出表示装置60の第2の表示領域195に表示される第2の装飾図柄とが変動表示を開始する。その後、第2の特別図柄表示装置71に所定の特別図柄が停止表示すると共に、演出表示装置60の第2の表示領域195に所定の装飾図柄の組み合わせ(例えば同じ装飾図柄)が停止表示すると、「大当たり」となり、通常遊技から第2の特別遊技に遊技が移行する。第2の特別遊技では、第1の特別遊技と同様にして、第2の大入賞口92が開閉動作する。
以上のように、第1の特別遊技や第2の特別遊技が実行されると、短期間で多量の賞球が払い出され、遊技者に大きなメリットを与えることができる。
また、前述したように、第1の特別図柄(第2の特別図柄)を変動表示させている間に、第2の特別遊技(第1の特別図柄)に移行し、第2の作動条件(第1の作動条件)が成立すると、第1の特別図柄変動表示時間(第2の特別図柄変動表示時間)の計測を中断する。これにより、第2の特別遊技(第1の特別遊技)が実行されている間に、第1の特別遊技(第2の特別遊技)が実行されるのを防止することができる。そして、第2の作動条件(第1の作動条件)が解除されると第1の特別図柄変動表示時間(第2の特別図柄変動表示時間)の計測を再開し、第1の特別図柄変動表示時間(第2の特別図柄変動表示時間)の残りの時間、第1の特別図柄(第2の特別図柄)を変動表示させた後、停止表示させる。
また、遊技球が、普通図柄作動ゲート68を通過すると、普通図柄表示装置59(7セグメントLED)が普通図柄の変動表示を開始する。その後、普通図柄表示装置59に所定の普通図柄(本実施形態では「7」)が停止表示すると、普通電動役物65が開閉動作を行う。普通電動役物65が開放すると、遊技球が第3の始動入賞口67に入賞することが可能になる。
ところで、本実施形態では、前述した第1及び第2の特別遊技の実行後に、「確変モード」及び「時短モード」の何れかのモードに移行するようにしている。
ここで、「確変モード」とは、「通常モード」よりも「大当たり」になる確率が高くなる状態を形成するようにするモードである。また、この「確変モード」では、次の第1又は第2の特別遊技が開始するまでの間、普通電動役物65の動作を「通常モード」のときと異ならせて、第3の始動入賞口67に遊技球が入賞しやすい状態を形成するようにしている。ここで、「通常モード」とは「確変モード」でも「時短モード」でもない通常の遊技状態を言う。
一方、「時短モード」とは、所定の回数(例えば100回)の特別図柄変動に関する遊技が実行されるまで、普通電動役物65の動作を「通常モード」のときと異ならせて、第3の始動入賞口67に遊技球が入賞しやすい状態を形成し、前記所定の回数の遊技が実行されると「通常モード」に戻るモードをいう。
また、これら「確変モード」及び「時短モード」では、特別図柄及び装飾図柄の変動表示時間が「通常モード」よりも短くなるようにしている。
以上のように、「確変モード」に移行した場合には、次の第1又は第2の特別遊技が開始するまで、持ち球を可及的に減らさないようにすることができる。また、「時短モード」に移行した場合でも、暫くの間は、持ち球を可及的に減らさないようにすることができる。
また、本実施形態では、「確変モード」及び「時短モード」において「大当たり」して第1又は第2の特別遊技に移行した場合には、その第1又は第2の特別遊技を実行しているときの普通電動役物65の動作を「通常モード」のときの動作に戻すようにする。すなわち、第1又は第2の特別遊技の実行中は、第3の始動入賞口67に遊技球が入賞しやすい状態を解除するようにする。
また、遊技球が、一般入賞口72に入賞した場合には、所定数の賞球(本実施形態では4個の賞球)が上球皿15又は下球皿16に払い出される。また、遊技球が何れの入賞口にも入賞しなかった場合には、遊技球は、アウト口58に流入する。
(システム構成)
次に、遊技機100の内部構成等のシステム構成について説明する。図2は、遊技機100のシステム構成の一例を示すブロック図である。
遊技機100の筐体内部には、メイン制御基板201、並びにこのメイン制御基板201に接続されたサブ制御基板202、入賞口基板203、LED駆動基板204、発射制御基板205、払出制御基板206、受電基板207、及び電飾基板208等が配置されている。
(メイン制御基板201)
メイン制御基板201には、メインCPU201a、ROM201b、RAM201c、及びインターフェース回路(I/F回路)201dが設けられており、これらはバス201eを介して互いに接続されている。
メインCPU201aは、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。そして、メインCPU201aは、ROM201bに記憶されているプログラム及びデータ等を読み出し、これらに基づいて遊技機100全体の制御を行う。
ROM201bには、メインCPU201aが、後述する図6〜図10に示す処理、及びその他の遊技の制御を行うのに必要なプログラム及びデータ等が記憶されている。また、RAM201cは、メインCPU201aが各種の制御を行うときのワークエリア等として用いられ、データ等を一時的に記憶する。
I/F回路201dは、メイン制御基板201と、サブ制御基板202、入賞口基板203、LED駆動基板204、発射制御基板205、及び払出制御基板206との間で行われる信号の送受信の際に、タイミングの制御等を行う。ただし、メイン制御基板201とサブ制御基板202との間では、メイン制御基板201からサブ制御基板202への信号の送信は行われるが、サブ制御基板202からメイン制御基板201への信号の送信は行われない。即ち、一方向の送信のみが可能となっている。
また、I/F回路201dは、遊技機100の筐体内部に配置されている電源装置209から、受電基板207を介して所定の電力の供給を受ける。この電力によりメイン制御基板201は後述する各種の処理を行うことが可能になる。
(サブ制御基板202)
サブ制御基板202には、サブCPU202a、ROM202b、RAM202c、画像制御プロセッサ202d、画像データROM202e、ビデオRAM202f、音源回路202g、アンプ202h、及びインターフェース回路(I/F回路)202iが設けられている。サブCPU202a、ROM202b、RAM202c、画像制御プロセッサ202d、音源回路202g、及びI/F回路202iは、バス202jを介して互いに接続されている。また、画像データROM202e及びビデオRAM202fは、画像制御プロセッサ202dに接続されており、アンプ202hは、音源回路202gに接続されている。更に、I/F回路202iには、受電基板207、電飾基板208、及び操作スイッチ82が接続されている。
サブCPU202aは、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。そして、サブCPU202aは、ROM202bに記憶されているプログラム及びデータ等を読み出し、サブ制御基板202全体の制御、特に遊技者に対する演出の制御を行う。
ROM202bには、サブCPU202aが、後述する図11に示す処理、及びその他の遊技中の演出を実行するのに必要なプログラムや、種々のデータが記憶されている。また、RAM202cは、サブCPU202aが各種の制御を行うときのワークエリア等として用いられ、データ等を一時的に記憶する。
尚、ROM202b及びRAM202cとしては、それぞれメイン制御基板201に設けられたROM201b及びRAM201cと同一のものを用いてもよいが、これらよりも容量の大きいものを用いるのが好ましい。
I/F回路202iは、メイン制御基板201からの信号の受信の際に、タイミングの制御等を行う。また、I/F回路202iは、操作スイッチ82の操作を検出し、その検出信号をサブCPU202aに送信する。これにより、サブCPU202aは、操作スイッチ82の操作内容等を認識することができる。
演出表示装置60は、液晶ディスプレイを備えて構成され、画像制御プロセッサ202dに接続されている。画像データROM202eには、演出表示装置60に表示されるキャラクタ、文字、及び背景等の画像データが記憶されている。
また、ビデオRAM202fは、演出表示装置60に表示しようとする画像を、画像制御プロセッサ202dが作成するときに用いられるメモリである。画像データROM202eから読み出された画像データは、ビデオRAM202fに展開され、展開された画像データに基づく画像が、演出表示装置60に表示される。尚、液晶ディスプレイの代わりに、例えばプラズマディスプレイ等を用いて演出表示装置60を構成するようにしてもよい。
音源回路202gは、遊技の演出に応じた音声信号を生成するためのものであり、アンプ202hに接続されている。音源回路202gで生成された音声信号に基づく音声は、アンプ202hで増幅され、スピーカ18から出力される。
更に、本実施形態では、演出用周辺機器として、スピーカ18の他に、遊技の状態に応じて点灯又は消灯する電飾部品90が設けられている。電飾部品90としては、例えば、リーチ状態が形成された場合に点灯する電飾部品(LED)、特別遊技の実行中に点灯する電飾部品(LED)、賞球時に点灯する電飾部品(LED)等が挙げられる。
尚、これらの演出用周辺機器は、遊技に直接関係しない周辺機器であって、遊技中の演出の出力を行うものであり、サブ制御基板202によってのみ制御され、メイン制御基板201によっては制御されない。
また、前述したように、メイン制御基板201からサブ制御基板202への信号の送信は行われるが、サブ制御基板202からメイン制御基板201への信号の送信は行われない。また、I/F回路202iは、遊技機100の筐体内部に配置されている電源装置209から、受電基板207を介して所定の電力の供給を受ける。この電力によりサブ制御基板202は後述する各種の処理を行うことが可能になる。
(電飾基板208)
電飾基板208には、前述した電飾部品90が接続されており、遊技機100の筐体内部に配置されている電源装置209から供給された電力を、電飾部品に出力する。これにより、電飾部品90は、点灯又は消灯を行う。
(入賞口基板203)
入賞口基板203には、第1〜第3の始動入賞口62、63、67への遊技球の入賞を検出する第1〜第3の始動入賞口スイッチ74、75、77と、普通図柄作動ゲート68への遊技球の通過を検出する普通図柄作動ゲートスイッチ69と、一般入賞口72への遊技球の入賞を検出する一般入賞口スイッチ73と、第1、第2の大入賞口91、92への遊技球の入賞を検出する第1、第2の大入賞口スイッチ78、79とが接続されている。
入賞口基板203は、これら第1〜第3の始動入賞口スイッチ74、75、77、普通図柄作動ゲートスイッチ69、一般入賞口スイッチ73、及び第1、第2の大入賞口スイッチ78、79から送信された信号に基づいて、遊技球がどの領域を通過したのかを識別し、識別した結果を示す遊技球通過信号をメイン制御基板201に送信する。
更に、入賞口基板203には、普通電動役物65を動作させるための普通電動役物ソレノイド76と、第1、第2の大入賞口91、92を開放させるための第1、第2の大入賞口ソレノイド80、81とが接続されている。
入賞口基板203は、メイン制御基板201から普通電動役物開放指示信号を入力すると、普通電動役物65を駆動させるための電流を普通電動役物ソレノイド76に出力する。これにより、普通電動役物65が開閉動作を行う。
また、入賞口基板203は、メイン制御基板201から、第1、第2の大入賞口開放指示信号を入力すると、第1、第2の大入賞口91、92を開放させるための電流を、第1、第2の大入賞口ソレノイド80、81に出力する。これにより、第1、第2の大入賞口91、92が開放する。一方、メイン制御基板201から、第1、第2の大入賞口閉鎖指示信号を入力すると、第1、第2の大入賞口91、92を開放させるための電流の出力を中止する。これにより、第1、第2の大入賞口91、92が閉鎖する。
(LED駆動基板204)
LED駆動基板204には、第1、第2の特別図柄表示装置70、71、普通図柄表示装置59、特別図柄保留ランプ20、及び普通図柄保留ランプ22が接続されている。
LED駆動基板204は、メイン制御基板201から、第1、第2の特別図柄表示指示信号を入力すると、その第1、第2の特別図柄表示指示信号に基づいて、第1、第2の特別図柄表示装置70、71と、特別図柄保留ランプ20におけるLEDの発光を制御する。また、LED駆動基板204は、メイン制御基板201から普通図柄表示指示信号を入力すると、その普通図柄表示指示信号に基づいて、普通図柄表示装置59と、普通図柄保留ランプ22におけるLEDの発光を制御する。
(発射制御基板205)
発射制御基板205には、遊技球を遊技領域52中に発射するための発射ハンドル17に接続されている。発射制御基板205は、発射ハンドル17が遊技者により操作されたことを検出し、検出した結果を示す発射操作検出信号をメイン制御基板201に送信する。これにより、メイン制御基板201は、発射ハンドル17が操作されたことを認識する。
そして、メイン制御基板201は、上球皿15及び下球皿16に遊技球が一定量以上貯留していない場合に発射許可信号を発射制御基板205に送信する。そうすると、発射制御基板205は、遊技球が遊技領域52に向けて発射されるように発射ハンドル17を制御する。
一方、上球皿15及び下球皿16に遊技球が一定量以上貯留している場合には、メイン制御基板201は、発射不許可信号を発射制御基板205に送信する。これにより、発射制御基板205は、遊技球が遊技領域52に向けて発射されないように発射ハンドル17を制御する。
(払出制御基板206)
払出制御基板206は、メイン制御基板201から送信された賞球数信号を受信すると、その賞球数信号に応じた数の賞球(遊技球)が、上球皿15又は下球皿16に払い出されるように、遊技機100の内部に配設されている払出装置218を制御する。これにより、払出装置218は、入賞に応じた賞球(遊技球)を払い出す。
尚、入賞口基板203、LED駆動基板204、発射制御基板205、及び払出制御基板206は、受電基板207を介して電源装置209から供給された電力に基づいて動作する。
(受電基板207)
受電基板207は、遊技機100の内部に配置されている電源スイッチ219がオンされると、電源装置209から電力の供給を受け、その電力を、前述したように、メイン制御基板201、サブ制御基板202、入賞口基板203、LED駆動基板204、発射制御基板205、払出制御基板206、及び電飾基板208に分配する。
次に、メイン制御基板201の機能的な構成について説明する。図3は、メイン制御基板201の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。
(入賞判定部301)
入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が何れの領域を通過したのかを判定する。具体的に説明すると、入賞判定部301は、前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が、第1〜第3の始動入賞口62、63、67、普通図柄作動ゲート68、一般入賞口72、及び第1〜第2の大入賞口91、92の何れを通過したのかを判定する。
入賞判定部301は、第1又は第3の始動入賞口62、67、第2の始動入賞口63に遊技球が入賞すると、フラグ記憶部302を参照して第1、第2の始動入賞フラグをオンする。また、入賞判定部301は、第1、第2の始動入賞フラグをオンしてからの時間を計時する。
そして、入賞判定部301は、第1、第2の始動入賞フラグをオンしたときに、第2、第1の始動入賞フラグをオンしてから、所定時間(例えば0.5秒、好ましくは0.3秒)が経過していないか否かを判定する。本実施形態ではこのようにして、第1又は第3の始動入賞口62、67と、第2の始動入賞口63とに、同時と見なせる所定時間内に遊技球が入賞したか否かを判定する。
この判定の結果、第1又は第3の始動入賞口62、67と、第2の始動入賞口63とに、同時と見なせる所定時間内に遊技球が入賞した場合、入賞判定部301は、そのこと示す信号を演出コマンド生成部313に出力すると共に、フラグ記憶部302を参照して同時入賞フラグをオンする。尚、以下の説明では、「第1又は第3の始動入賞口62、67と、第2の始動入賞口63とに、同時と見なせる所定時間内に遊技球が入賞したこと」を、必要に応じて「同時入賞したこと」と称する。
また、入賞判定部301は、第1、第2の始動入賞フラグをオンしてから、所定時間(例えば0.5秒、好ましくは0.3秒)が経過すると、フラグ記憶部302を参照して、第1、第2の始動入賞フラグをオフする。
入賞判定部301は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a、及びROM201bを用いることにより実現される。また、フラグ記憶部302は、メイン制御基板201に設けられているRAM201cを用いることにより実現される。
(払出指示部303)
払出指示部303は、入賞判定部301により判定された結果に基づいて、賞球数を示す賞球数信号を払出制御基板206に送信する。具体的に説明すると、本実施形態では、遊技球が、第1〜第3の始動入賞口62、63、67を通過したと(遊技球が、第1〜第3の始動入賞口62、63、67へ入賞したと)入賞判定部301が判定すると、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す賞球数信号を払出制御基板206に送信するようにしている。
また、遊技球が、一般入賞口72に入賞したと入賞判定部301が判定すると、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す賞球数信号を払出制御基板206に送信する。更に、遊技球が、第1、第2の大入賞口91、92に入賞したと入賞判定部301が判定すると、払出指示部303は、賞球数が「15」であることを示す賞球数信号を払出制御基板206に送信する。
これにより、払出制御基板206は、前記賞球数信号に示されている賞球数に応じた払い出しがなされるように、払出装置218を制御する。
払出指示部303は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。尚、賞球数は前述したものに限定されるものではない。
尚、本実施形態では、遊技球が、第1〜第3の始動入賞口62、63、67へ入賞した場合の賞球数を同じにしているが、第1〜第3の始動入賞口62、63、67へ入賞した場合の賞球数を異ならせて、遊技の趣向性を向上させるようにしてもよい。同様に、第1、第2の大入賞口91、92に入賞した場合の賞球数を異ならせるようにしてもよい。
(第1、第2の特別図柄抽選部304a、304b)
第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bは、遊技球が、第1又は第3、第2の始動入賞口62、67、63へ入賞したと、入賞判定部301が判定すると、例えば「0」〜「65535」までの範囲の乱数、すなわち、第1、第2の特別図柄の当否に係る乱数を発生して取得する。更に第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bは、第1、第2の特別図柄の当否に係る乱数の取得と同時に、例えば「0」〜「255」までの範囲の2種類の乱数、すなわち第1、第2の特別図柄決定用の乱数、及び第1、第2の特別図柄変動パターン決定用の乱数を発生して取得する。以下、第1、第2の特別図柄の当否に係る乱数、第1、第2の特別図柄決定用の乱数及び特別図柄変動パターン決定用の乱数からなる3個の乱数を「一組の乱数」と称する。そして、第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bは、例えばRAM202c内の第1、第2の乱数記憶領域に、「一組の乱数」が一つも記憶されていない場合には、その取得した「一組の乱数」を、第1、第2の当選判定部305a、305bに出力する。
一方、前記乱数記憶領域に、「一組の乱数」が記憶されている場合、第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bは、取得した「一組の乱数」を、前記第1、第2の乱数記憶領域に記憶させる。本実施形態では、第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bで取得した「一組の乱数」を、前記第1、第2の乱数記憶領域に、夫々4個(合計8個)まで記憶でき、且つこの「一組の乱数」の記憶順が識別できるようにしている。そして、第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bは、前記第1、第2の乱数記憶領域に最も早く記憶された「一組の乱数」を、当選判定部305に出力するとともに、出力した「一組の乱数」を前記第1、第2の乱数記憶領域から削除する。また、本実施形態では、例えば、同時入力フラグがオンされたときに記憶された「一組の乱数」を、その他の「一組の乱数」と別の記憶領域に記憶したり、同時入力フラグがオンされたときに記憶された「一組の乱数」に識別情報を付加したりすることによって、同時入力フラグがオンされたときに記憶された「一組の乱数」を、その他の「一組の乱数」と区別できるようにしている。
また、第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bは、「一組の乱数」を当選判定部305に出力すると、フラグ記憶部302を参照して、同時入賞フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、同時入賞フラグがオンされている場合には、出力した「一組の乱数」が同時入賞したことに基づくものであるか否かを判定する。この判定の結果、出力した「一組の乱数」が同時入賞したことに基づくものである場合には、遊技球の同時入賞の保留が解除されたと判断し、第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bは、そのことを示す信号を演出コマンド生成部313に出力すると共に、フラグ記憶部302を参照して、同時入賞フラグをオフする。
第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bは、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a、ROM201b、及びRAM202cを用いることにより実現される。
(第1、第2の当選判定部305a、305b)
第1、第2の当選判定部305a、305bは、第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bにより出力された「一組の乱数」のうち、第1、第2の特別図柄の当否に係る乱数の値に基づいて、第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bによる抽選の結果が、「大当たり」及び「ハズレ」の何れに該当するのかを判定する。続いて、第1、第2の当選判定部305a、305bは、「大当たり」に該当する場合には、「一組の乱数」のうち、第1、第2の特別図柄決定用の乱数の値が、「確変モード」へ移行することを示す当選領域に属するのか、それとも「時短モード」へ移行することを示す当選領域に属するのかに基づいて、特別遊技を実行した後に「確変モード」及び「時短モード」の何れのモード(遊技状態)に移行するのかを判断する。
第1、第2の当選判定部305a、305bは、「大当たり」に該当する場合には、フラグ記憶部302に記憶されている第1、第2のボーナスフラグをオンする。このとき、フラグ記憶部302に記憶されている確変フラグ及び時短フラグがオンされている場合には、確変フラグ及び時短フラグをオフする。これにより、「大当たり」に基づく第1又は第2の特別遊技を実行しているときの普通電動役物65の動作が、「通常モード」時の状態に戻る。そして、第1、第2の当選判定部305a、305bは、第1、第2の特別遊技が終了すると、フラグ記憶部302に記憶されている第1、第2のボーナスフラグをオフすると共に、「確変モード」に移行する場合には、フラグ記憶部302に記憶されている第1、第2の確変フラグをオンし、「時短モード」に移行する場合には、フラグ記憶部302に記憶されている第1、第2の時短フラグをオンする。
尚、本実施形態では、第1、第2の当選判定部305a、305bは、「大当たり」及び「ハズレ」の何れに該当するのかを、同じ抽選テーブルを用いて判定するようにしている。更に第1、第2の当選判定部305a、305bは、「確変モード」及び「時短モード」の何れのモード(遊技状態)に移行するのかについても、同じ抽選テーブルを用いて判定するようにしている。本実施形態では、このようにして、第1の遊技における当選確率と、第2の遊技における当選確率とが同じになるようにしている。
更に、第1、第2の当選判定部305a、305bは、「一組の乱数」のうち、第1、第2の特別図柄変動パターン決定用の乱数の値に基づいて、特別図柄の変動パターンが何れに該当するのかを判定する。特別図柄の変動パターンの特別図柄変動表示時間としては、例えば5秒、10秒、20秒、29秒が規定されている。各変動パターンは、「ハズレ」に相当する「−」または「当たり」に相当する「3」、「7」が予め規定された確率にそれぞれ規定されている。
また、本実施形態では、「確変モード」に移行している場合と、その他の場合(「時短モード」に移行している場合、及び「通常モード」で遊技を行っている場合)とで異なる抽選テーブルを用いて、前述した「大当たり」及び「ハズレ」の何れに該当するのかの判定を行うようにしている。
具体的に説明すると、本実施形態では、「確変モード」に移行している場合に使用する確変用抽選テーブルと、「時短モード」に移行している場合、及び「通常モード」で遊技を行っている場合に使用する通常用抽選テーブルとの2つの抽選テーブルが設けられている。
そして、「確変モード」に移行している場合の方が、「時短モード」に移行している場合、及び「通常モード」で遊技を行っている場合よりも、「大当たり」になる確率が高くなるように、前記2つの抽選テーブルの内容が設定されている。
第1、第2の当選判定部305a、305bは、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
(第1、第2の特別図柄表示指示部306a、306b、第1、第2の特別図柄表示時間計測部314a、314b)
第1、第2の特別図柄表示指示部306a、306bは、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態に基づいて、第1、第2の特別図柄変動表示時間を決定すると共に、第1、第2の当選判定部305a、305bにより判定された結果に基づいて、第1、第2の特別図柄表示装置70、71に停止表示させる第1、第2の特別図柄を決定する。
本実施形態では、確変フラグ又は時短フラグがオンされている場合の方が(前記「確率変動モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が)、そうでない場合よりも(前記「通常モード」で遊技を行っている場合よりも)、第1、第2の特別図柄変動時間を格段に短くするようにしている。
また、本実施形態では、第1の当選判定部305aによる判定の結果、「大当たり」に該当し、「確変モード」に移行する場合には、「7」を、第1の特別図柄表示装置70に停止表示させる第1の特別図柄として決定する。一方、「大当たり」に該当し、「時短モード」に移行する場合には、「3」を、第1の特別図柄表示装置70に停止表示させる第1の特別図柄として決定する。また、第1の当選判定部305aによる判定の結果、「ハズレ」に該当した場合には、「−」を、第1の特別図柄表示装置70に停止表示させる第1の特別図柄として決定する。
一方、第2の当選判定部305bによる判定の結果、「大当たり」に該当した場合には、「確変モード」に移行するか、又は「時短モード」に移行するかに関わらず、「○」を、第2の特別図柄表示装置71に停止表示させる第2の特別図柄として決定する。また、第2の当選判定部305bによる判定の結果、「ハズレ」に該当した場合には、「×」を、第2の特別図柄表示装置71に停止表示させる第2の特別図柄として決定する。
そして、第1、第2の特別図柄表示指示部306a、306bは、このようにして決定した停止図柄や、第1、第2の特別図柄変動表示時間等に基づく表示パターンを形成し、この表示パターンを示す前記特別図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、第1、第2の特別図柄表示装置71、72が備えるLEDは、前記特別図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った発光動作を行う。
また、第1、第2の特別図柄表示指示部306a、306bは、形成した表示パターンに含まれる第1、第2の特別図柄変動表示時間の計測を、第1、第2の特別図柄表示時間計測部314a、314bに指示する。これにより、第1、第2の特別図柄表示時間計測部314a、314bは、第1、第2の特別図柄変動表示時間の計測を開始する。
第1、第2の特別図柄表示指示部306a、306bは、以上のようにして第1、第2の特別図柄表示時間計測部314a、314bが、第1、第2の特別図柄変動表示時間の計測を行っている間、フラグ記憶部302に記憶されている「第2、第1のボーナスフラグ」がオンされたか否かを判定する。この判定の結果、フラグ記憶部302に記憶されている「第2、第1のボーナスフラグ」がオンされた場合、第1、第2の特別図柄表示指示部306a、306bは、第1、第2の特別図柄変動表示時間の計測の中断を、第1、第2の特別図柄表示時間計測部314a、314bに指示する。これにより、第1、第2の特別図柄表示時間計測部314a、314bは、第1、第2の特別図柄変動表示時間の計測を中断する。その後、フラグ記憶部302に記憶されている「第2、第1のボーナスフラグ」がオフされると、第1、第2の特別図柄表示指示部306a、306bは、第1、第2の特別図柄変動表示時間の計測の再開を、第1、第2の特別図柄表示時間計測部314a、314bに指示する。これにより、第1、第2の特別図柄表示時間計測部314a、314bは、第1、第2の特別図柄変動表示時間の計測を再開する。
第1、第2の特別図柄表示時間計測部314a、314bは、第1、第2の特別図柄表示指示部306a、306bにより形成された表示パターンに含まれる第1、第2の特別図柄変動表示時間の計測を終了すると、第1、第2の特別図柄変動表示時間の計測の終了を、第1、第2の特別図柄表示指示部306a、306bに指示する。これにより、第1、第2の特別図柄表示指示部306a、306bは、前述したようにして形成した表示パターンに基づいて第1、第2の特別図柄を停止表示するための第1、第2の特別図柄停止表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。そして、第1、第2の特別図柄表示装置70、71は、第1、第2の特別図柄停止表示指示信号に基づいて、第1、第2の特別図柄を停止表示する。
また、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の乱数記憶領域に記憶されている乱数の数を、第1又は第3の始動入賞口62、67への入賞に基づく抽選結果の現在の保留数として第1の特別図柄保留ランプ20に赤色で表示させるための保留数表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。また、第2の特別図柄表示指示部306bは、第2の乱数記憶領域に記憶されている乱数の数を、第2の始動入賞口63への入賞に基づく抽選結果の現在の保留数として第2の特別図柄保留ランプ20、21に緑色で表示させるための保留数表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。
これにより、始動入賞口への入賞に基づく抽選結果の現在の保留数が、第1、第2の特別図柄保留ランプ20、21が備えるLEDにより表示される。
尚、第1、第2の特別図柄表示指示部306a、306b、及び第1、第2の特別図柄表示時間計測部314a、314bは、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
図4は、遊技球が同時入賞してから、その同時入賞の保留が解除されるまでの特別図柄保留ランプ20における表示の内容の一例を示す図である。
図4に示すように、遊技球が、第1〜第3の始動入賞口62、63、67に入賞する度に、特別図柄保留ランプ20を構成する8つのLEDのうち、向かって左側のLEDからLEDが順次発光する。図4(a)に示す例では、3つのLED401a〜401cが、夫々赤色、赤色、緑色で発光している。すなわち、図4(a)に示す例では、第1又は第3の始動入賞口62、67の入賞の保留、第1又は第3の始動入賞口62、67の保留、第2の始動入賞口63の保留が順次なされた場合を例に挙げて示している。
このような状態で、遊技球が同時入賞すると、特別図柄保留ランプ20における表示内容は、図4(b)に示すようになる。図4(b)に示す例では、LED401d、LED401eが、夫々赤色、緑色で発光している。すなわち、図4(b)に示す例では、同時入賞の保留を、LED401d、401eで表示している場合を例に挙げて示している。また、図4(b)に示す例では、LED401d、LED401eが、夫々赤色、緑色で発光しているので、第1又は第3の始動入賞口62、67に遊技球が入賞してから、同時と見なせる所定時間内に、第2の始動入賞口63に遊技球が入賞したことになる。
その後、第1の特別図柄の変動表示と第2の特別図柄の変動表示とが並行して行われ、それら第1の特別図柄と第2の特別図柄とが停止表示すると、特別図柄保留ランプ20における表示内容は、図4(c)に示すようになる。図4(c)に示す例では、図4(b)に示したLED401aの赤色の点灯と、LED401cの緑色の点灯とが消灯し、LED401b、401d、401eの点灯が、夫々LED401a、401b、401cに移行した場合を例に挙げて示している。このように、図4(c)に示す例では、同時入賞の保留を、LED401b、401cで表示している。
以上のように、図4(b)及び図4(c)に示す例では、同時入賞の双方の保留を、2つのLEDで表示しており、同時入賞の保留が解除されていない。
その後、図4(c)に示す状態から、第1の特別図柄の変動表示と第2の特別図柄の変動表示とが並行して行われ、それら第1の特別図柄と第2の特別図柄とが停止表示すると、特別図柄保留ランプ20における表示内容は、図4(d)に示すようになる。図4(d)に示す例では、図4(c)に示したLED401aの赤色の点灯と、LED401cの緑色の点灯とが消灯し、LED401cの点灯が、LED401aに移行した場合を例に挙げて示している。このように、図4(d)に示す例では、同時入賞の一方の保留のみをLED401aで表示しており、同時入賞の双方の保留を表示していない。よって、図4(d)に示す例では、同時入賞の保留が解除されたことを示している。
尚、前述したように、本実施形態では、以上のようにして、同時入賞してから、その同時入賞の保留が解除されるまで、演出表示装置60に特典画像(例えば2次元コード)を表示するようにしている。
(大入賞口開放指示部307)
大入賞口開放指示部307は、第1、第2の当選判定部305a、305bにより、第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bによる抽選の結果が「大当たり」に該当すると判定され、フラグ記憶部302内の第1、第2のボーナスフラグがオンされると、入賞口基板203に、前記大入賞口開放指示信号を送信する。この大入賞口開放指示信号には、開放する大入賞口を特定する情報と、開放する大入賞口の開放態様を特定する情報とが少なくとも含まれている。この大入賞口開放指示信号を入賞口基板203が受信することにより、第1、第2の大入賞口91、92が開放する。
その後、例えば10個の遊技球が、第1、第2の大入賞口91、92を通過したと判断するか、又は第1、第2の大入賞口91、92が開放されてから約30秒が経過したと判断すると、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に大入賞口閉鎖信号を送信する。これにより、開放している第1、第2の大入賞口91、92が閉鎖する。
大入賞口開放指示部307は、以上のようにして第1、第2の大入賞口91、92が閉鎖されると、大入賞口開放指示部307は、第1、第2の大入賞口91、92が15回開放されたか否かを判定する。すなわち、第1、第2の特別遊技における全ての単位遊技が消化したか否かを判定する。
この判定の結果、第1、第2の特別遊技における全ての単位遊技が消化していない場合には、大入賞口開放指示部307は、前記大入賞口開放指示信号を入賞口基板203に送信して、次の単位遊技に移行させ、前述したようにして第1、第2の大入賞口91、92を開閉させるための動作を全ての単位遊技が消化するまで繰り返し行う。
一方、特別遊技の全ての単位遊技が消化した場合には、特別遊技が終了したので、第1、第2の大入賞口91、92を開放させない。
大入賞口開放指示部307は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
(時短動作計数部308)
時短動作計数部308は、「時短モード」における遊技回数を計数し、「時短モード」が終了したか否かを判定する。ここで、遊技回数とは、第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bにおける抽選結果の出力回数をいう。
具体的に時短動作計数部308は、フラグ記憶部302を参照し、第1、第2の時短フラグがオンのときに、第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bにおける抽選結果が出力されると、時短回数に1を加算する。すなわち、現在の遊技が、「時短モード」における何遊技目に該当するのかを計数する。そして、加算値が規定値と一致するか否かを判定する。この判定の結果、これらが一致する場合には、現在の遊技で「時短モード」が終了であるので、時短動作計数部308は、フラグ記憶部302に記憶されている時短フラグをオフする。尚、前記において、規定値とは、「時短モード」における遊技回数の規定値をいい、その値は、例えば「100」である。
また、時短動作計数部308は、以上のようにして計数を行っている最中に、「大当たり」して、第1、第2のボーナスフラグがオンされると、その計数を中止すると共に、計数値をリセットする。「時短モード」中に「大当たり」になったということであるので、現在の遊技が、「時短モード」における何遊技目に該当するのかを計数する必要がないからである。
尚、時短動作計数部308は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a、ROM201b、及びRAM201cを用いることにより実現される。
(普通図柄抽選部309)
普通図柄抽選部309は、遊技球が、普通図柄作動ゲート68を通過したと、入賞判定部301が判定すると、所定の範囲の乱数を発生させて取得する。そして、普通図柄用乱数記憶領域に乱数が記憶されていない場合には(すなわち、普通図柄の抽選結果を保留する必要がない場合には)、その取得した乱数を、当選判定部310に出力する。
一方、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が、3つ以下の場合には、その取得した乱数を、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶させる。このように、本実施形態では、この普通図柄抽選部309で取得した乱数を、前記普通図柄用乱数記憶領域に、最大4個まで記憶でき、且つこの乱数の記憶順を識別できるようにしている。そして、普通図柄抽選部309は、前記普通図柄用乱数記憶領域に最も早く記憶された乱数を、当選判定部310に出力するとともに、出力した乱数を前記普通図柄用乱数記憶領域から削除する。
普通図柄抽選部309は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a、ROM201b、及びRAM201cを用いることにより実現される。
(当選判定部310)
当選判定部310は、普通図柄抽選部309より出力された乱数の値に基づいて、普通図柄抽選部309による抽選の結果が「当たり」又は「ハズレ」の何れに該当するのかを判定する。この判定は、例えば、抽選テーブルを用いて行うようにする。
本実施形態では、第1、第2の確変フラグ、又は第1、第2の時短フラグがオンされている場合の方が(例えば「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が)、それらがオンされていない場合よりも(例えば「通常モード」で遊技を行っている場合よりも)、「当たり」になる確率が格段に高くなるように、当選判定部310で使用される各抽選テーブルの内容が設定されている。これにより、第1、第2の確変フラグ、又は第1、第2の時短フラグがオンされている場合の普通図柄の当選確率が高くなる。したがって、第1、第2の確変フラグ、又は第1、第2の時短フラグがオンされている場合の方が、それらがオンされていない場合よりも、普通電動役物65の開放頻度が高くなり、可及的に持ち球を減らさずに、遊技を進行させることができるようになる。尚、以下の説明では、必要に応じて、第1、第2の確変フラグ、又は第1、第2の時短フラグがオンされている場合に当選判定部310が使用する抽選テーブルを時短用抽選テーブルと称し、第1、第2の確変フラグ、又は第1、第2の時短フラグがオンされていない場合に当選判定部310が使用する抽選テーブルを通常用抽選テーブルと称する。
普通図柄抽選部309は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a、ROM201b、及びRAM201cを用いることにより実現される。
(普通図柄表示指示部311)
普通図柄表示指示部311は、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態に基づいて、普通図柄変動表示時間を決定すると共に、当選判定部310により判定された抽選結果に基づいて、普通図柄表示装置59に停止表示させる普通図柄を決定する。
本実施形態では、フラグ記憶部302に記憶されている第1、第2の確変フラグ、又は第1、第2の時短フラグがオンされている場合の方が(例えば「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が)、それらがオンされていない場合よりも(例えば「通常モード」で遊技を行っている場合よりも)、前記普通図柄変動表示時間を格段に短くするようにしている。
また、当選判定部310の判定の結果、「当たり」に該当する場合には、例えば「7」を普通図柄表示装置59に停止表示させる普通図柄として決定する。一方、「ハズレ」に該当した場合には、例えば「−」を普通図柄表示装置59に停止表示させる普通図柄として決定するようにしている。
そして、普通図柄表示指示部311は、決定した普通図柄や普通図柄変動表示時間等に基づく表示パターンを形成し、この表示パターンを示す普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置59が備えるLEDは、前記普通図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った発光動作を行う。
また、普通図柄表示指示部311は、乱数記憶領域に記憶されている乱数の数を、普通図柄作動ゲート68への遊技球の通過に基づく抽選結果の現在の保留数として普通図柄保留ランプ22に表示させるための保留数表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄作動ゲート68への遊技球の通過に基づく抽選結果の現在の保留数が、普通図柄保留ランプ22が備えるLEDにより表示される。
尚、普通図柄表示指示部311は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
(普通電動役物駆動指示部312)
普通電動役物駆動指示部312は、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態、当選判定部310により判定された抽選結果等に基づいて、普通電動役物65の動作態様を決定し、決定した動作態様を示す普通電動役物開放指示信号を送信する。
具体的に、本実施形態では、普通電動役物駆動指示部312は、フラグ記憶部302に記憶されている第1、第2の確変フラグ、及び第1、第2の時短フラグの状態に応じて普通電動役物65の動作態様を異ならせるようにしている。
すなわち、フラグ記憶部302に記憶されている第1、第2の確変フラグ、又は第1、第2の時短フラグがオンされている場合の方が(例えば「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が)、それらがオンされていない場合よりも(例えば「通常モード」で遊技を行っている場合よりも)、第3の始動入賞口67に遊技球が入賞し易くなるように普通電動役物65の動作態様を決定するようにしている。
そして、普通電動役物駆動指示部312は、決定した動作態様を示す前記普通電動役物開放信号を、入賞口基板203に送信する。これにより、普通電動役物65は、前記普通電動役物開放信号に示されている動作態様で動作を行う。
尚、普通電動役物駆動指示部312は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
(演出コマンド生成部313)
演出コマンド生成部313は、入賞判定部301で判定された結果と、当選判定部305で判定された結果と、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態と、特別図柄表示指示部306で決定された特別図柄変動表示時間と、時短動作計数部308で計数された遊技回数(「時短モード」における遊技回数)と、第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bで判定された結果等に基づいて、現在の遊技の状態に応じた演出コマンドを生成し、サブ制御基板202に送信する。本実施形態では、入賞判定部301から、同時入賞したことを示す信号を入力すると、演出コマンド生成部313は、同時入力したことを示す演出コマンドを生成し、サブ制御基板202に送信する。また、第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bから、同時入賞の保留が解除されたことを示す信号を入力すると、演出コマンド生成部313は、同時入賞の保留が解除されたことを示す演出コマンドを生成し、サブ制御基板202に送信する。
演出コマンド生成部313は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
次に、サブ制御基板202の機能的な構成について説明する。図6は、サブ制御基板202の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。
(演出コマンド解析部701)
演出コマンド解析部701は、メイン制御基板201(演出コマンド生成部313)から送信された演出コマンドを解析し、解析した結果を、装飾図柄決定部702、装飾図柄パターン決定部703、画像生成部705、及び音声生成部706に出力する。例えば、メイン制御基板201から、第1、第2の当選判定部305a、305bによる当否抽選に当選したか否か(「大当たり」であるか否か)の結果と、第1、第2の特別図柄変動時間とを示す演出コマンドが入力されると、当該遊技で「大当たり」したか否かということと、第1、第2の特別図柄変動表示時間とを判断し、判断した結果を装飾図柄決定部702、装飾図柄パターン決定部703、画像生成部705、及び音声生成部706に出力する。
また、「大当たり」した場合、演出コマンド解析部701は、「大当たり」して第1、第2の特別遊技を実行した後、「確変モード」及び「時短モード」の何れに移行するかを示す演出コマンドにより、「確変モード」及び「時短モード」の何れに移行するのかを判断し、判断した結果を装飾図柄決定部702、装飾図柄パターン決定部703、画像生成部705、及び音声生成部706に出力する。
また、メイン制御基板201から、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態を含む演出コマンドが入力されると、演出コマンド解析部701は、そのフラグの状態に基づいて、当該遊技が、第1〜第4特別遊技及び通常遊技(特別遊技以外の遊技)の何れであるのかということと、小当たりしたか否かと、当該遊技の状態が「確変モード」及び「時短モード」の何れかであるのかを判断し、判断した結果を装飾図柄決定部702、装飾図柄パターン決定部703、画像生成部705、及び音声生成部706に出力する。
また、メイン制御基板201から、同時入賞したことを示す演出コマンドを受信すると、演出コマンド解析部701は、例えばRAM202cに記憶されている特典画像付与フラグをオンすると共に、特典画像の表示を画像生成部705に指示する。また、メイン制御基板201から、同時入賞の保留が解除されたことを示す演出コマンドを受信すると、演出コマンド解析部701は、例えばRAM202cに記憶されている特典画像付与フラグをオフすると共に、特典画像の表示の中止を画像生成部705に指示する。
尚、演出コマンド解析部701が行う処理はこれらに限定されるものではなく、演出コマンドの内容に応じた処理が適宜実行されることになる。
また、演出コマンド解析部701は、サブ制御基板202に設けられているサブCPU202a、ROM202b、及びRAM202cを用いることにより実現される。
(装飾図柄決定部702)
装飾図柄決定部702は、演出コマンド解析部701から出力された抽選結果に基づいて、演出表示装置60に停止表示させる第1、第2の装飾図柄の組み合わせを決定する。本実施形態では、演出コマンド解析部701から出力された抽選結果が、「大当たり」を示すものであり、且つ「確変モード」に移行するものである場合には、「111」、「333」、「555」、「777」、「999」、「AAA」、「CCC」、「EEE」のうちの何れか1つの組み合わせを、演出表示装置60に停止表示させる第1、第2の装飾図柄の組み合わせとして決定する。
また、演出コマンド解析部701から出力された抽選結果が、「大当たり」を示すものであり、且つ「時短モード」に移行するものである場合には、「000」、「222」、「444」、「666」、「888」、「BBB」、「DDD」、「FFF」のうちの何れか1つの組み合わせを、演出表示装置60に停止表示させる第1、第2の装飾図柄の組み合わせとして決定する。
更に、演出コマンド解析部701から出力された抽選結果が、「ハズレ」を示すものである場合には、3つの装飾図柄が同じにならない組み合わせを演出表示装置60に停止表示させる第1、第2の装飾図柄の組み合わせとして決定する。
尚、演出表示装置60に停止表示させる第1、第2の装飾図柄の組み合わせの決定は、例えば抽選により行うようにすればよい。
また、装飾図柄決定部702は、サブ制御基板202に設けられているサブCPU202a及びROM202bを用いることにより実現される。
(装飾図柄パターン決定部703)
装飾図柄パターン決定部703は、装飾図柄決定部702により、演出表示装置60に停止表示させる第1、第2の装飾図柄の組み合わせが決定されると、演出コマンドに含まれている第1、第2の特別図柄変動表示時間と同じ時間だけ変動表示する装飾図柄の変動パターンを、予め設定されている装飾図柄変動パターン704の中から選択する。これら装飾図柄変動パターンには、第1、第2の装飾図柄を変動表示させる時間(第1、第2の装飾図柄変動表示時間)や、同じ装飾図柄を2つ停止表示させた後に、残りの1つを停止表示させるようにすること(いわゆるリーチ状態を形成すること)や、特異な演出表示を行った後に、第1、第2の装飾図柄を停止表示させること(いわゆる発展系の演出を形成すること)等が設定されている。
尚、装飾図柄変動パターン704に設定される内容はこれらに限定されるものではないということは言うまでもない。
また、装飾図柄パターン決定部703は、サブ制御基板202に設けられているサブCPU202a及びROM202bを用いることにより実現され、装飾図柄変動パターン704は、サブ制御基板202に設けられているROM202bを用いることにより実現される。
(画像生成部705)
画像生成部705は、装飾図柄決定部702で決定された装飾図柄の組み合わせや、装飾図柄パターン決定部703で決定された装飾図柄変動パターンや、演出コマンド解析部701から出力された情報等に基づいて、演出表示装置60に表示させるための画像データを生成する。
例えば、演出表示装置60に停止表示させる第1、第2の装飾図柄の組み合わせが装飾図柄決定部702で決定され、且つ装飾図柄変動パターンが装飾図柄パターン決定部703で決定された場合には、画像生成部705は、これらの決定内容に応じた装飾図柄が表示されるような画像データを形成する。
また、演出コマンド解析部701から、特典画像の表示が指示されると、画像生成部705は、特典画像が含まれる画像データを形成する。前述したように、特典画像としては、例えば2次元コードが挙げられる。特典画像を2次元コードとした場合には、例えば、演出表示装置60の表示画面の右下隅に2次元コードが表示されるようにすることができる。遊技者は、この2次元コードを携帯電話等で読み取ることで、2次元コードに基づく利益を享受することができる。その後、演出コマンド解析部701から、特典画像の表示の中止が指示されるまで、画像生成部705は、特典画像が含まれる画像データを形成し続けるようにする。すなわち、例えばRAM202cに記憶されている特典画像付与フラグがオンされている間、画像生成部705は、特典画像が含まれる画像データを形成し続けるようにする。そして、演出コマンド解析部701から、特典画像の表示の中止が指示されると、画像生成部705は、特典画像が含まれない画像データを形成する。これにより、演出表示装置60の表示画面から特典画像(例えば2次元コード)の表示が消える。
前述したように、本実施形態では、同時入賞の保留が解除されるまで、特典画像を表示するようにしているので、入賞の保留数が多いときに同時入賞した方が、特典画像が長く表示される。よって、特典画像を2次元コードとした場合には、入賞の保留数が多いときに同時入賞した方が、2次元コードを読み取り可能な時間が長くなり、遊技者にとって好都合になる。このように本実施形態では、同時入賞したタイミングに応じて、遊技者に特典を与える期間を変えることができるようにしている。
尚、画像生成部705で生成される画像データはこれらに限定されるものではないということは言うまでもない。
また、画像生成部705は、サブ制御基板202に設けられている画像制御プロセッサ202d、画像データROM202e、及びビデオRAM202fを用いることにより実現される。
(音声生成部706)
音声生成部706は、演出コマンド解析部701から出力された情報に基づいて、音声データを生成して、スピーカ18に出力する。例えば、演出コマンド解析部701から、特別図柄の抽選結果が出力された場合には、その抽選結果に応じた音声が、装飾図柄パターン決定部703により決定された装飾図柄変動パターン704に合わせて放音されるような音声データを生成して、スピーカ18に出力する。
尚、音声生成部706で生成される音声データはこれらに限定されるものではないということは言うまでもない。
また、音声生成部706は、サブ制御基板202に設けられているサブCPU202a、ROM202b、RAM202c、及び音源回路202gを用いることにより実現される。
尚、メイン制御基板201及びサブ制御基板202に、前述した機能以外の機能が設けられていてもよい。
次に、図6〜図11のフローチャートを参照しながら、以上のようにして構成された本実施形態の遊技機100における処理動作の一例について説明する。
図6は、メイン制御基板201における処理動作の一例を示すメインフローチャートである。
図6のステップS1において、メイン制御基板201は、遊技球発射処理を行う。この遊技球発射処理の具体例を説明すると、まず、メイン制御基板201は、発射ハンドル17が遊技者により操作されたことを示す前記発射操作検出信号が、発射制御基板205から送信された後に、上球皿15及び下球皿16に遊技球が一定量以上貯留しているか否かを判定する。
この判定の結果、上球皿15及び下球皿16に遊技球が一定量以上貯留していない場合には、メイン制御基板201は、発射許可信号を発射制御基板205に送信するとともに、遊技球が遊技領域52に向けて発射されたことを示す演出コマンドを生成し、サブ制御基板202に送信する。これにより、遊技球が遊技領域52中に発射されるとともに、遊技中の演出が開始する。
一方、上球皿15及び下球皿16に遊技球が一定量以上貯留している場合には、メイン制御基板201は、発射不許可信号を発射制御基板205に送信するとともに、遊技球が遊技領域52中に発射できないことを示す演出コマンドを生成し、サブ制御基板202に送信する。この場合には、遊技者が発射ハンドル17を操作しても、遊技球が遊技領域52に向けて発射されない。また、上球皿15及び下球皿16に遊技球が一定量以上貯留していることを、電飾部品90を点灯させることで遊技者に報知する。
次に、ステップS2において、メイン制御基板201は、一般入賞処理を行う。この一般入賞処理は、遊技領域52中に発射された遊技球が、一般入賞口72に入賞した場合に行われる処理である。一般入賞処理の詳細については、図7を用いて後述する。
次に、ステップS3において、メイン制御基板201は、普通図柄作動ゲート通過処理を行う。この普通図柄作動ゲート通過処理は、遊技領域52中に発射された遊技球が、普通図柄作動ゲート68を通過した場合に行われる処理である。普通図柄作動ゲート通過処理については、図8−1及び図8−2を用いて後述する。
次に、ステップS4において、メイン制御基板201は、第1の始動入賞処理を行う。この第1の始動入賞処理は、遊技領域52中に発射された遊技球が、第1又は第3の始動入賞口62、67に入賞した場合に行われる処理である。第1の始動入賞処理の詳細については、図9−1〜図9−3を用いて後述する。
次に、ステップS5において、メイン制御基板201は、第2の始動入賞処理を行う。この第2の始動入賞処理は、遊技領域52中に発射された遊技球が、第2の始動入賞口63に入賞した場合に行われる処理である。
次に、ステップS6において、メイン制御基板201は、第1の特別遊技実行処理を行う。この第1の特別遊技実行処理は、第1の特別図柄表示装置70及び演出表示装置60の第1の表示領域194に所定の図柄が停止表示されて「大当たり」となり、第1の特別遊技に移行した場合に行われる処理である。第1の特別遊技実行処理の詳細については、図10を用いて後述する。
次に、ステップS7において、メイン制御基板201は、第2の特別遊技実行処理を行う。この第2の特別遊技実行処理は、第2の特別図柄表示装置71及び演出表示装置60の第2の表示領域195に所定の図柄が停止表示されて「大当たり」となり、第2の特別遊技に移行した場合に行われる処理である。
以上のように、メイン制御基板201では、遊技球発射処理、一般入賞処理、普通図柄作動ゲート通過処理、第1及び第2の始動入賞処理、第1及び第2の特別遊技実行処理、を繰り返し行うが、以下の図7〜図10に示すように、本実施形態では、遊技の状態に応じて、不必要な処理を省略しながら、各処理を繰り返し実行するようにしている。また、本実施形態では、4m[sec]毎に割り込み信号を発生させて、図6のフローチャートによる処理を実行している。
(一般入賞処理)
次に、図7のフローチャートを参照しながら、図6のステップS2における一般入賞処理の詳細について説明する。
図7のステップS11において、入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が一般入賞口72に入賞したか否かを判定する。この判定の結果、遊技球が一般入賞口72に入賞した場合には、ステップS12に進み、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す賞球数信号を払出制御基板206に送信する。これにより、4個の賞球が上球皿15又は下球皿16に払い出される。また、演出コマンド生成部313は、一般入賞口72に入賞したことを示す演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。これにより、サブ制御基板202は、電飾部品90を点灯させる等して、一般入賞口72に入賞したことを遊技者に報知する。そして、図6に示したメインフローチャートに戻る。
一方、遊技球が一般入賞口72に入賞していない場合には、ステップS12の処理を行う必要がないので、図6に示したメインフローチャートに戻る。
(普通図柄作動ゲート通過処理)
次に、図8−1、図8−2のフローチャートを参照しながら、図6のステップS3における普通図柄作動ゲート通過処理の詳細について説明する。
図8−1のステップS21において、入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が普通図柄作動ゲート68を通過したか否かを判定する、この判定の結果、遊技球が普通図柄作動ゲート68を通過した場合には、ステップS22に進み、普通図柄抽選部309は、乱数を発生させて抽選を行う(すなわち乱数の取得を行う)。
次に、ステップS23において、普通図柄抽選部309は、普通図柄が変動表示中か否かを判定する。この判定の結果、普通図柄が変動表示中の場合には、ステップS24に進み、普通図柄抽選部309は、RAM201c内に設けられている前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下であるか否かを判定する。この判定の結果、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下である場合には、ステップS25に進み、普通図柄抽選部309は、普通図柄の抽選結果(ステップS22で取得した乱数)を、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶させて、図6に示したメインフローチャートに戻る。
尚、ステップS24において、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つを超えていると判定した場合には、ステップS22で取得した乱数を保留することも、その乱数に基づく普通図柄の表示も行うことができないので、図6に示したメインフローチャートに戻る。
一方、ステップS23において、普通図柄が変動表示中でないと判定された場合には、ステップS26に進み、普通図柄抽選部309は、前記普通図柄用乱数記憶領域に乱数が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、乱数が記憶されている場合には、ステップS27に進み、普通図柄抽選部309は、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下であるか否かを判定する。
この判定の結果、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下である場合には、ステップS28に進み、普通図柄抽選部309は、普通図柄の抽選結果(ステップS22で取得した乱数)を、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶させる。
次に、ステップS29において、普通図柄抽選部309は、前記普通図柄用乱数記憶領域に最も早く記憶された乱数を読み出して、ステップS30に進む。
一方、ステップS26において、乱数が記憶されていないと判定した場合には、ステップS27〜S29を省略してステップS30に進む。
また、ステップS27において、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つを超えていると判定した場合には、ステップS22で取得した乱数を保留することも、その乱数に基づく普通図柄の表示も行うことができないので、図6に示したメインフローチャートに戻る。
以上のようにして、普通図柄の抽選結果(乱数)が得られると、ステップS30に進み、普通図柄抽選部309は、得られた乱数を当選判定部310に出力する。
次に、ステップS31において、当選判定部310は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグまたは確変フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、時短フラグまたは確変フラグがオンされている場合には、ステップS32に進み、当選判定部310は、時短用抽選テーブルを読み出す。
一方、時短フラグ及び確変フラグのいずれもオンされていないと判定した場合には、ステップS33に進み、当選判定部310は、通常用抽選テーブルを抽出する。
以上のように、ステップS33で抽選テーブルを選択すると、図8−2のステップS34に進み、当選判定部310は、ステップS30で普通図柄抽選部309から出力された抽選の結果(乱数)が、選択した抽選テーブルにおいて「当たり」に該当するのか否かを判定する。すなわち、普通図柄の抽選に当選したか否かを判定する。
この判定の結果、普通図柄の抽選に当選した場合には、ステップS35に進み、普通図柄表示指示部311と普通電動役物駆動指示部312は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグ又は確変フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、時短フラグ又は確変フラグがオンされている場合には、ステップS36に進む。ステップS36において、普通図柄表示指示部311は、時短用のデフォルトの普通図柄変動表示時間の間、普通図柄を変動表示させた後、「当たり」であることを示す「7」を停止表示させるような表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置59は、前記普通図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った表示動作を行う。また、演出コマンド生成部313は、ステップS34、S35の判定結果に基づく演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。
次に、ステップS37において、普通電動役物駆動指示部312は、時短用のデフォルトの動作態様を示す前記普通電動役物開放信号を、入賞口基板203に送信する。これにより、普通電動役物65は、前記普通電動役物開放信号に示されている動作態様で動作を行う。そして、図6に示したメインフローチャートに戻る。尚、前記普通電動役物開放信号は、普通図柄表示装置59に普通図柄が停止表示した後に送信される。
また、ステップS35において、時短フラグ及び確変フラグのいずれもオンでないと判定された場合には、ステップS38に進み、普通図柄表示指示部311は、通常用のデフォルトの普通図柄変動表示時間の間、普通図柄を変動表示させた後、「当たり」であることを示す「7」を停止表示させるような表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置59は、前記普通図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った表示動作を行う。また、演出コマンド生成部313は、ステップS34、S35の判定結果に基づく演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。
次に、ステップS39において、普通電動役物駆動指示部312は、通常用のデフォルトの動作態様を示す前記普通電動役物開放信号を、入賞口基板203に送信する。これにより、普通電動役物65は、前記普通電動役物開放信号に示されている動作態様で動作を行う。そして、図6に示したメインフローチャートに戻る。尚、前記普通電動役物開放信号は、普通図柄表示装置59に普通図柄が停止表示した後に送信される。
ステップS34において、普通図柄の抽選に当選していないと判定された場合には、ステップS40に進み、普通図柄表示指示部311は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグ又は確変フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、時短フラグ又は確変フラグがオンされている場合には、ステップS41に進み、普通図柄表示指示部311は、時短用のデフォルトの普通図柄変動表示時間の間、普通図柄を変動表示させた後、「ハズレ」であることを示す「−」を停止表示させるような表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置59は、前記普通図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った表示動作を行う。また、演出コマンド生成部313は、ステップS34、S40の判定結果に基づく演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。そして、図6に示したメインフローチャートに戻る。
ステップS40において、時短フラグ及び確変フラグがいずれもオンでないと判定された場合には、ステップS42に進み、普通図柄表示指示部311は、通常用のデフォルトの普通図柄変動表示時間の間、普通図柄を変動表示させた後、「ハズレ」であることを示す「−」を停止表示させるような表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置59は、前記普通図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った表示動作を行う。また、演出コマンド生成部313は、ステップS34、S40の判定結果に基づく演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。そして、図6に示したメインフローチャートに戻る。
図8−1のステップS21において、遊技球が普通図柄作動ゲート68を通過していないと判定された場合には、ステップS43に進み、普通図柄抽選部309は、RAM201c内に設けられている前記普通図柄用乱数記憶領域に、乱数が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、乱数が記憶されていない場合には、ステップS44以降の処理を行う必要がないので、図6に示したメインフローチャートに戻る。
一方、乱数が記憶されている場合には、ステップS44に進み、普通図柄抽選部309は、普通図柄が変動表示中か否かを判定する。この判定の結果、普通図柄が変動表示中の場合には、ステップS29以降の処理を行う必要がないので、図6に示したメインフローチャートに戻る。一方、普通図柄が変動表示中でない場合には、前述したステップS29に進む。
(第1の始動入賞処理)
次に、図9−1〜図9−3のフローチャートを参照しながら、図6のステップS4における第1始動入賞処理の詳細について説明する。
図9−1のステップS51において、入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された遊技球通過信号に基づいて、遊技球が、第1又は第3の始動入賞口62、67に入賞したか否かを判定する。この判定の結果、遊技球が、第1又は第3の始動入賞口62、67に入賞していない場合には、後述するステップS106に進む。一方、遊技球が、第1又は第3の始動入賞口62、67に入賞した場合には、ステップS52に進む。ステップS52において、入賞判定部301は、フラグ記憶部302を参照して、第1の始動入賞フラグをオンする。これにより、第1又は第3の始動入賞口62、67に遊技球が入賞したことをメイン制御基板201が判別できるようになる。そして、入賞判定部301は、第1の始動入賞フラグをオンしてからの時間を計時する。
次に、ステップS53において、入賞判定部301は、フラグ記憶部302を参照して、第2の始動入賞フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、第2の始動入賞フラグがオンされていない場合には、同時入賞していないので、ステップS54〜S56の処理を行う必要はない。よって、ステップS54〜S56を省略して、後述するステップS57に進む。
一方、第2の始動入賞フラグがオンされている場合には、ステップS54に進む。ステップS54において、入賞判定部301は、第2の始動入賞フラグがオンされてから所定時間(例えば0.5秒、好ましくは0.3秒)が経過したか否かを判定する。この判定の結果、第2の始動入賞フラグがオンされてから所定時間が経過した場合には、同時入賞していないので、ステップS55、S56の処理を行う必要はない。よって、ステップS55、S56を省略して、後述するステップS57に進む。
一方、第2の始動入賞フラグがオンされてから所定時間が経過した場合には、同時入賞したと判断し、ステップS55に進む。ステップS55において、入賞判定部301は、同時入賞したことを示す信号を演出コマンド生成部313に出力する。そして、演出コマンド生成部313は、同時入賞したことを示す演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。
次に、ステップS56において、入賞判定部301は、フラグ記憶部302を参照して、同時入賞フラグをオンする。これにより、同時入賞したことをメイン制御基板201が判別できるようになる。
そして、ステップS57に進むと、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す賞球数信号を払出制御基板206に送信する。これにより、4個の賞球(遊技球が)が、上球皿15又は下球皿16に払い出される。
次に、ステップS58において、第1の特別図柄表示指示部306aは、フラグ記憶部302を参照して、第2のボーナスフラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、第2のボーナスフラグがオンされていない場合には、第1の特別遊技に遊技を移行させることが可能であると判断し、後述する図9−2のステップS67に進む。一方、第2のボーナスフラグがオンされている場合には、第1の特別遊技に遊技を移行させることが不可能であると判断し、ステップS59に進む。ステップS59において、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄表示時間計測部314aが特別図柄変動表示時間の計測を行っているか否かを判定して、第1の特別図柄表示装置70に第1の特別図柄が変動表示されているか否かを判定する。この判定の結果、第1の特別図柄表示装置70に第1の特別図柄が変動表示されている場合には、後述するステップS65に進む。
一方、第1の特別図柄表示装置70に第1の特別図柄が変動表示されていない場合には、ステップS60に進む。ステップS60において、第1の特別図柄抽選部304aは、乱数を発生させて抽選を行う(すなわち第1の特別図柄の当否に係る乱数の取得を行う)。このとき同時に、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の特別図柄決定用の乱数及び第1の特別図柄変動パターン決定用の乱数の取得を行う。前述したように、第1の特別図柄の当否に係る乱数、第1の特別図柄決定用の乱数及び第1の特別図柄変動パターン決定用の乱数からなる3個の乱数を「一組の乱数」と言う。
次に、ステップS61において、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の乱数記憶領域に「一組の乱数」が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、「一組の乱数」が記憶されている場合には、ステップS62に進む。ステップS62において、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つ以下であるか否かを判定する。
この判定の結果、第1の乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つ以下である場合には、ステップS63に進み、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の特別図柄の抽選結果(ステップS60で取得した「一組の乱数」)を、第1の乱数記憶領域に記憶させる。
次に、ステップS64において、演出コマンド生成部313は、第1又は第3の始動入賞口62、67への遊技球の入賞の保留がなされたことを含む演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。そして、図6に示したメインフローチャートに戻る。
ステップS61において、第1の乱数記憶領域に「一組の乱数」が記憶されていないと判定された場合には、「一組の乱数」の数を判別する必要はないので、ステップS62を省略してステップS63に進む。
また、ステップS62において、第1の乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つ以下でない場合には、ステップS60で取得した「一組の乱数」を記憶させることができないので、ステップS63、S64を省略して図6に示したメインフローチャートに戻る。
ステップS59において、第1の特別図柄表示装置70に第1の特別図柄が変動表示されていると判定された場合には、ステップS65に進む。ステップS65において、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄変動表示時間の計測の中断を、第1の特別図柄表示時間計測部314aに指示する。これにより、第1の特別図柄表示時間計測部314aは、第1の特別図柄変動表示時間の計測を中断する。
次に、ステップS66において、演出コマンド生成部313は、第1の特別図柄変動表示時間の計測の中断したことを含む演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。これにより、サブ制御基板202は、第1の特別図柄変動表示時間の計測が中断されたことを知ることができる。そして、前述したステップS60に進み、第1又は第3の始動入賞口62、67への遊技球の入賞に基づく抽選を行う。
ステップS58において、第2のボーナスフラグがオンされていないと判定された場合には、図9−2のステップS67に進む。ステップS67において、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄表示時間計測部314aが第1の特別図柄変動表示時間の計測を中断しているか否かを判定する。この判定の結果、第1の特別図柄表示時間計測部314aが第1の特別図柄変動表示時間の計測を中断している場合には、後述するステップS101に進む。
一方、第1の特別図柄表示時間計測部314aが第1の特別図柄変動表示時間の計測を中断していない場合には、ステップS68に進み、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の特別図柄の当否に係る乱数と、第1の特別図柄決定用の乱数と、第1の特別図柄変動パターン決定用の乱数との取得を行う(「一組の乱数」の取得を行う)。
次に、ステップS69において、第1の特別図柄表示指示部306aは、フラグ記憶部302を参照して、第1のボーナスフラグがオフされているか否かを判定する。この判定の結果、第1のボーナスフラグがオフされていない(オンされている)場合には、第1の特別遊技の実行中であるので、ステップS70に進む。ステップS70において、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つ以下であるか否かを判定する。
この判定の結果、第1の乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つを超えていると判定した場合には、ステップS68で取得した乱数を保留することも、その乱数に基づく第1の特別図柄の表示も行うこともできないので、図6に示したメインフローチャートに戻る。
一方、第1の乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つ以下である場合には、ステップS71に進む。ステップS71おいて、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の特別図柄の抽選結果(ステップS63で取得した「一組の乱数」)を、第1の乱数記憶領域に記憶させる。
次に、ステップS72において、演出コマンド生成部313は、第1又は第3の始動入賞口62、67への遊技球の入賞の保留がなされたことを含む演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。そして、図6に示したメインフローチャートに戻る。
ステップS69において、第1のボーナスフラグがオフされていると判定された場合には、ステップS73に進む。ステップS73において、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄表示時間計測部314aが第1の特別図柄変動表示時間の計測を行っているか否かを判定して、第1の特別図柄表示装置70に第1の特別図柄が変動表示されているか否かを判定する。この判定の結果、第1の特別図柄が変動表示中の場合には、後述するステップS103に進む。一方、第1の特別図柄が変動表示中でない場合には、ステップS74に進む。ステップS74において、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の乱数記憶領域に「一組の乱数」が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、「一組の乱数」が記憶されている場合には、ステップS75に進む。ステップS75において、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つ以下であるか否かを判定する。
この判定の結果、第1の乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つを超えていると判定した場合には、ステップS68で取得した乱数を保留することも、その乱数に基づく特別通図柄の表示も行うこともできないので、図6に示したメインフローチャートに戻る。
一方、第1の乱数記憶領域に記憶されている乱数の一組の数が3つ以下である場合には、ステップS76に進む。ステップS76において、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の特別図柄の抽選結果(ステップS68で取得した乱数)を、第1の乱数記憶領域に記憶させる。
次に、ステップS77において、演出コマンド生成部313は、第1又は第3の始動入賞口62、67への遊技球の入賞の保留がなされたことを含む演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。
次に、ステップS78において、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の乱数記憶領域に最も早く記憶された「一組の乱数」を読み出して、図9−3のステップS79に進む。
尚、ステップS74において、「一組の乱数」が記憶されていないと判定した場合には、ステップS75〜S78を省略して図9−3のステップS79に進む。
ステップS79に進むと、第1の特別図柄抽選部304aは、得られた「一組の乱数」を当選判定部305に出力する。
次に、ステップS80において、第1の特別図柄抽選部304aは、フラグ記憶部302を参照して、同時入賞フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、同時入賞フラグがオンされていない場合には、同時入賞されていないので、ステップS81〜S83を省略して、後述するステップS84に進む。
一方、同時入賞フラグがオンされている場合には、ステップS81に進む。ステップS81において第1の特別図柄抽選部304aは、ステップS79で出力した「一組の乱数」が同時入賞したことに基づくものであるか否かを判定する。
前述したように、本実施形態では、例えば、同時入力フラグがオンされたときに記憶された「一組の乱数」を、その他の「一組の乱数」と別の記憶領域に記憶したり、同時入力フラグがオンされたときに記憶された「一組の乱数」に識別情報を付加したりすることによって、同時入力フラグがオンされたときに記憶された「一組の乱数」を、その他の「一組の乱数」と区別できるようにしている。よって、第1の特別図柄抽選部304aは、ステップS79で出力した「一組の乱数」の付加情報や記憶領域等に基づいて、その「一組の乱数」が同時入賞したことに基づくものであるか否かを判定することができる。
このようにしてステップS79で出力した「一組の乱数」が同時入賞したことに基づくものでないと判定した場合には、同時入賞の保留が解除されていないので、ステップS82、S83を省略してステップS84に進む。一方、ステップS79で出力した「一組の乱数」が同時入賞したことに基づくものである場合には、同時入賞の保留が解除されたと判断し、ステップS82に進む。ステップS82において、第1の特別図柄抽選部304aは、同時入賞の保留が解除されたことを示す信号を演出コマンド生成部313に出力する。そして、演出コマンド生成部313は、同時入賞の保留が解除されたことを示す演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。
次に、第1の特別図柄抽選部304aは、フラグ記憶部302を参照して、同時入賞フラグをオフする。
そして、ステップS84に進むと、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の確変フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、第1の確変フラグがオンされている場合には、第1の遊技の状態が「確変モード」であると判断して、ステップS85に進み、第1の当選判定部305aは、「確変モード」である場合に使用するデフォルトの確変用抽選テーブルを抽出する。そして、後述するステップS92に進む。
一方、第1の確変フラグがオンされていない場合には、ステップS86に進み、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の時短フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、第1の時短フラグがオンされている場合には、ステップS87に進み、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、時短回数に1を加算する。すなわち、現在の遊技が「時短モード」における何遊技目に該当するのか(「時短モード」における遊技回数)を計数する。そして、演出コマンド生成部313は、この「時短モード」における遊技回数を示す演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。
次に、ステップS88において、第1の当選判定部305aは、「時短モード」である場合に使用するデフォルトの通常用抽選テーブルを抽出する。
次に、ステップS89において、第1の当選判定部305aは、時短動作計数部308の計数値を参照することにより、規定の遊技回数を消化して「時短モード」が終了したか否かを判定する。この判定の結果、規定の遊技回数を消化して「時短モード」が終了した場合には、ステップS90に進み、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の時短フラグをオフする。そして、後述するステップS92に進む。
一方、ステップS89において、規定の遊技回数を消化していないと判定した場合には、「時短モード」が継続中であるので、ステップS90の処理を省略して後述するステップS92に進む。
また、ステップS86において、第1の時短フラグがオンされていないと判定した場合には、「通常モード」での遊技中であるので、ステップS91に進み、第1の当選判定部305aは、「通常モード」での遊技中に使用するデフォルトの通常用抽選テーブルを抽出する。
以上のように、ステップS85、S88、S91で抽選テーブルを抽出すると、ステップS92に進み、第1の当選判定部305aは、ステップS79で特別図柄抽選部304から出力された抽選の結果(第1の特別図柄の当否に係る乱数)が、抽出した抽選テーブルにおいて「大当たり」に該当するのか否かを判定する。すなわち、第1の特別図柄の抽選に当選したか否かを判定する。
この判定の結果、第1の特別図柄の抽選に当選していない場合には、このステップS93〜S95の処理を省略して後述するステップS96に進む。
一方、第1の特別図柄の抽選に当選した場合には、ステップS93に進み、第1の当選判定部305aは、特別遊技後に「確変モード」又は「時短モード」の何れに移行するかを更に判定すると共に、フラグ記憶部302を参照して、第1のボーナスフラグをオンする。
次に、ステップS94において、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の確変フラグ又は第1の時短フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、第1の確変フラグ又は第1の時短フラグがオンされている場合には、ステップS95に進む。ステップS95に進むと、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、オンされている第1の確変フラグ及び第1の時短フラグをオフする。一方、第1の確変フラグ又は第1の時短フラグがオンされていない場合には、第1の確変フラグ及び第1の時短フラグをオフする必要はないので、ステップS95を省略してステップS96に進む。以上のステップS95により、第1の確変フラグ及び第1の時短フラグがオフされ、第1の特別遊技を実行しているときに、第3の始動入賞口67に遊技球が入賞しやすい状態が解除される。
ステップS96に進むと、第1の特別図柄表示指示部306aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の時短フラグ又は第1の確変フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、第1の時短フラグ又は第1の確変フラグがオンされている場合には、ステップS97に進む。ステップS97に進むと、第1の特別図柄表示指示部306aは、ステップS92、S96による判定結果に基づいて、時短、確変モード用の表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す第1の特別図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、第1の特別図柄表示装置70は、第1の特別図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った表示動作を行う。そして、後述するステップS99に進む。
一方、第1の時短フラグ又は第1の確変フラグがオンされていない場合には、ステップS98に進み、第1の特別図柄表示指示部306aは、ステップS92、S96による判定結果に基づいて、通常モード用の表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す第1の特別図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、第1の特別図柄表示装置70は、第1の特別図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った表示動作を行う。以上のようにして本実施形態では、ステップS79で抽選結果を出力し、ステップS97、S98で特別図柄の変動表示を行うことにより、特別図柄の変動表示が開始される直前まで、始動入賞口への遊技球の入賞を保留するようにしている。
そして、ステップS99に進むと、演出コマンド生成部313は、ステップS92、SS96による判定結果に基づいて、現在の遊技の状態に応じた演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。
次に、ステップS100において、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す賞球数信号を払出制御基板206に送信する。これにより、4個の賞球が球皿128aに払い出される。そして、図6に示したメインフローチャートに戻る。
図9−2のステップS67において、第1の特別図柄表示時間計測部314aが、第1の特別図柄変動表示時間の計測を中断していると判定された場合には、ステップS101に進む。ステップS101において、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄変動表示時間の計測の再開を、第1の特別図柄表示時間計測部314aに指示する。これにより、第1の特別図柄表示時間計測部314aは、第1の特別図柄変動表示時間の計測を再開する。
次に、ステップS102において、演出コマンド生成部313は、第1の特別図柄変動表示時間の計測が再開されたことを含む演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。そして、前述したステップS68に進む。
図9−2のステップS73において、第1の特別図柄が変動表示中であると判定された場合には、ステップS103に進む。ステップS103に進むと、第1の特別図柄表示指示部306aは、ステップS97、S98で形成された表示パターンに含まれる第1の特別図柄変動表示時間の計測が、第1の特別図柄表示時間計測部314aによって終了したか否かを判定する。この判定の結果、第1の特別図柄変動表示時間の計測が終了した場合には、ステップS104に進む。ステップS104において、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄変動表示時間の計測の終了を、第1の特別図柄表示時間計測部314aに指示する。これにより、第1の特別図柄表示時間計測部314aは、第1の特別図柄変動表示時間の計測を終了する。
次に、ステップS105において、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄を停止表示するための特別図柄停止表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、第1の特別図柄表示装置70は、第1の特別図柄を停止表示する。そして、前述したステップS70に進む。
ステップS103において、第1の特別図柄変動表示時間の計測が終了していない場合には、第1の特別図柄を停止表示させる必要はないので、ステップS104〜S105を省略して、前述したステップS70に進む。
図9−1のステップS51において、遊技球が、第1又は第3の始動入賞口62、67に入賞していないと判定された場合には、ステップS106に進む。ステップS106において、入賞判定部301は、第1の始動入賞フラグをオンしてから、所定時間(例えば0.5秒、好ましくは0.3秒)が経過したか否かを判定する。この判定の結果、第1の始動入賞フラグがオンされてから所定時間が経過した場合には、第1の始動入賞フラグをオフする必要はないので、ステップS107の処理を行う必要はない。よって、ステップS107を省略して、後述するステップS108に進む。
一方、第1の始動入賞フラグがオンされてから所定時間が経過した場合には、ステップS107に進む。ステップS107において、入賞判定部301は、フラグ記憶部302を参照して、第1の始動入賞フラグをオフする。そして、ステップS108に進む。
ステップS108に進むと、第1の特別図柄表示指示部306aは、ステップS97、S98で形成された表示パターンに含まれる第1の特別図柄変動表示時間の計測が、第1の特別図柄表示時間計測部314aによって終了したか否かを判定する。この判定の結果、第1の特別図柄変動表示時間の計測が終了した場合には、ステップS109に進む。ステップS109において、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄変動表示時間の計測の終了を、第1の特別図柄表示時間計測部314aに指示する。これにより、第1の特別図柄表示時間計測部314aは、第1の特別図柄変動表示時間の計測を終了する。
次に、ステップS110において、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄を停止表示するための第1の特別図柄停止表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、第1の特別図柄表示装置70は、第1の特別図柄を停止表示する。そして、後述するステップS111に進む。
ステップS108において、第1の特別図柄変動表示時間の計測が終了していない場合には、第1の特別図柄を停止表示させる必要はないので、ステップS109〜S110を省略して、ステップS111に進む。
以上のようにしてステップS111に進むと、第1の特別図柄表示指示部306aは、フラグ記憶部302を参照して、第2のボーナスフラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、第2のボーナスフラグがオンされている場合には、図6に示したメインフローチャートに戻る。一方、第2のボーナスフラグがオンされていない場合には、第1の特別遊技に遊技を移行させることが可能であると判定し、ステップS112に進む。
ステップS112において、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄表示時間計測部314aが、第1の特別図柄変動表示時間の計測を中断しているか否かを判定する。この判定の結果、第1の特別図柄表示時間計測部314aが、第1の特別図柄変動表示時間の計測を中断している場合には、ステップS113に進む。ステップS113において、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄変動表示時間の計測の再開を、第1の特別図柄表示時間計測部314aに指示する。これにより、第1の特別図柄表示時間計測部314aは、第1の特別図柄変動表示時間の計測を再開する。
次に、ステップS114において、演出コマンド生成部313は、第1の特別図柄変動表示時間の計測が再開されたことを含む演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。そして、後述するステップS115に進む。
ステップS112において、第1の特別図柄表示時間計測部314aが第1の特別図柄変動表示時間の計測を中断していない場合には、第1の特別図柄変動表示時間の計測が再開する必要はないので、ステップS113〜S114を省略してステップS115に進む。
以上のようにしてステップS115に進むと、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つ以下であるか否かを判定する。この判定の結果、第1の乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つを超えていると判定した場合には、ステップS68で取得した乱数を保留することも、その乱数に基づく特別通図柄の表示も行うこともできないので、図6に示したメインフローチャートに戻る。
一方、第1の乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つ以下である場合には、ステップS116に進む。ステップS116おいて、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄表示時間計測部314aが、第1の特別図柄変動表示時間の計測を行っているか否かを判定して、第1の特別図柄表示装置70に第1の特別図柄が変動表示されているか否かを判定する。この判定の結果、第1の特別図柄が変動表示されている場合には、図6に示したメインフローチャートに戻る。一方、第1の特別図柄が変動表示されていない場合には、前述した図9−2のステップS78に進む。
尚、図6のステップS5の第2の始動入賞処理は、第2の特別図柄を用いて行う第2の遊技について、図9−1〜図9−3と同様の処理を行うことにより実現されるので、その詳細な説明を省略する。
(第1の特別遊技実行処理)
次に、図10のフローチャートを参照しながら、図6のステップS6における第1の特別遊技実行処理の詳細について説明する。
図10のステップS121において、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1のボーナスフラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、第1のボーナスフラグがオンされていない場合には、第1の特別遊技を実行しないので(「大当たり」していないので)、図6に示したメインフローチャートに戻る。
一方、第1のボーナスフラグがオンされている場合には、ステップS122に進む。ステップS12に進むと、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に、第1の大入賞口開放指示信号を送信する。これにより、第1の大入賞口91が開放され、15ラウンドからなる第1の特別遊技のうちの1ラウンド(単位遊技)が開始する。
次に、ステップS123において、入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された遊技球通過信号に基づいて、遊技球が第1の大入賞口91に入賞したか否かを判定する。
この判定の結果、遊技球が第1の大入賞口91に入賞した場合には、ステップS124に進む。ステップS124に進むと、払出指示部303は、賞球数が「15」であることを示す賞球数信号を払出制御基板206に送信する。これにより、15個の賞球が上球皿15又は下球皿16に払い出される。
次に、ステップS125において、演出コマンド生成部313は、遊技球が第1の大入賞口91に入賞したことを示す演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。これにより、遊技球が第1の大入賞口91に入賞したことを示す映像が、演出表示装置60に表示される。そして、ステップS126に進む。
尚、ステップS123において、遊技球が第1の大入賞口91に入賞していないと判定された場合には、ステップS124〜S125の処理を省略してステップS126に進む。
ステップS126に進むと、大入賞口開放指示部307は、第1の大入賞口91が開放してから所定時間(約30秒)が経過したか否かを判定する。この判定の結果、所定時間が経過している場合には、単位遊技の終了であるので、ステップS127に進む。ステップS127に進むと、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に第1の大入賞口閉鎖信号を送信する。これにより、第1の大入賞口91が閉鎖される。
次に、ステップS128において、大入賞口開放指示部307は、第1の特別遊技における単位遊技の回数に「1」を加算する。
次に、ステップS129において、大入賞口開放指示部307は、第1の特別遊技における全ての単位遊技(すなわち、第1の特別遊技)が終了したか否かを判定する。この判定の結果、第1の特別遊技が終了した場合には、ステップS130に進む。ステップS130に進むと、演出コマンド生成部313は、第1の特別遊技の終了を示す演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。これにより、第1の特別遊技の終了を示す映像が、演出表示装置60に表示される。
そして、ステップS131において、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1のボーナスフラグをオフする。
次に、ステップS132おいて、第1の当選判定部305aは、第1の特別遊技後に「確変モード」又は「時短モード」の何れに移行するかを判定する。この判定の結果、第1の特別遊技後に「確変モード」に移行する場合には、ステップS133に進む。ステップS133に進むと、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の確変フラグをオンして、図6に示したメインフローチャートに戻る。一方、第1の特別遊技後に「時短モード」に移行する場合には、ステップS134に進む。ステップS134に進むと、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の時短フラグをオンして、図6に示したメインフローチャートに戻る。以上のステップS133、S134により、第1の特別遊技を実行した後に、「確変モード」又は「時短モード」で遊技が行われる。
ステップS126において、第1の大入賞口91が開放されてから所定時間が経過していないと判定した場合には、ステップS135に進む。ステップS135に進むと、大入賞口開放指示部307は、入賞判定部301から送信された遊技球通過信号に基づいて、10個以上の遊技球が第1の大入賞口91を通過したか否かを判定する。この判定の結果、第1の大入賞口91を通過した遊技球が10個以上である場合には、単位遊技の終了であるので、前述したステップS127に進み、第1の大入賞口91を閉鎖させる。
一方、第1の大入賞口91を通過した遊技球が10個以上でない場合には、単位遊技が継続中であるので、図6に示したメインフローチャートに戻る。
また、ステップS129において、第1の特別遊技における全ての単位遊技が終了していないと判定された場合には、次の単位遊技に進むので、ステップS1136に進む。ステップS136に進むと、演出コマンド生成部313は、次の単位遊技に進むことを示す演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。これにより、次の単位遊技に進んだことを示す映像が、演出表示装置60に表示される。そして、図6に示したメインフローチャートに戻る。
尚、図6のステップS7の第2の特別遊技実行処理は、第2の特別図柄を用いて行う第2の遊技について、図10と同様の処理を行うことにより実現されるので、その詳細な説明を省略する。
尚、演出コマンド生成部313が生成する演出コマンドの内容や、演出コマンドを送信するタイミングは、図8〜図12のフローチャートに示したものに限定されない。
図11は、サブ制御基板202における処理動作の一例を示すメインフローチャートである。
図11のステップS201において、演出コマンド解析部701は、メイン制御基板201から、演出コマンドを受信したか否かを判定する。この判定の結果、演出コマンドを受信していない場合には、演出コマンドに基づく処理を行わないので、後述するステップS209に進む。
一方、演出コマンドを受信した場合には、ステップS202に進む。ステップS202において、演出コマンド解析部701は、ステップS201で受信したと判定された演出コマンドに、同時入賞したことを示す演出コマンドが含まれているか否かを判定する。この判定の結果、ステップS201で受信したと判定された演出コマンドに、同時入賞したことを示す演出コマンドが含まれていない場合には、特典画像付与フラグをオンする必要はないので、後述するステップS206に進む。
一方、ステップS201で受信したと判定された演出コマンドに、同時入賞したことを示す演出コマンドが含まれている場合には、ステップS203に進む。ステップS203において、演出コマンド解析部701は、RAM202c等に記憶されている特典画像付与フラグをオンする。
次に、ステップS204において、演出コマンド解析部701は、特典画像の表示を、画像生成部705に指示する。画像生成部705は、特典画像が含まれる画像データを形成する。これにより、特典画像を含む演出画像が、演出表示装置60に表示される。
そして、ステップS205に進み、その他の処理が行われた後、ステップS201に戻る。
ステップS202において、ステップS201で受信したと判定された演出コマンドに、同時入賞したことを示す演出コマンドが含まれていないと判定された場合には、ステップS206に進む。ステップS206において、演出コマンド解析部701は、ステップS201で受信したと判定された演出コマンドに、同時入賞の保留が解除されたことを示す演出コマンドが含まれているか否かを判定する。この判定の結果、ステップS201で受信したと判定された演出コマンドに、同時入賞の保留が解除されたことを示す演出コマンドが含まれていない場合には、特典画像付与フラグをオフする必要はないので、後述するステップS209に進む。
一方、ステップS201で受信したと判定された演出コマンドに、同時入賞の保留が解除されたことを示す演出コマンドが含まれている場合には、ステップS207に進む。ステップS207において、演出コマンド解析部701は、RAM202c等に記憶されている特典画像付与フラグをオフする。
次に、ステップS208において、演出コマンド解析部701は、特典画像の表示の中止を、画像生成部705に指示する。画像生成部705は、特典画像が含まれない画像データを形成する。これにより、特典画像を含まない演出画像が、演出表示装置60に表示される。
そして、ステップS205に進み、その他の処理が行われた後、ステップS201に戻る。
ステップS206において、ステップS201で受信したと判定された演出コマンドに、同時入賞の保留が解除されたことを示す演出コマンドが含まれていないと判定された場合には、ステップS209に進む。ステップS209において、演出コマンド解析部701は、RAM202c等に記憶されている特典画像付与フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、特典画像付与フラグがオンされている場合には、ステップS210に進む。ステップS210に進むと、演出コマンド解析部701は、特典画像の表示を、画像生成部705に指示する。画像生成部705は、特典画像が含まれる画像データを形成する。これにより、特典画像を含む演出画像が、演出表示装置60に表示される。
そして、ステップS205に進み、その他の処理が行われた後、ステップS201に戻る。
一方、特典画像付与フラグがオンされていない(オフされている)場合には、ステップS211に進む。ステップS211に進むと、演出コマンド解析部701は、特典画像の表示の中止を、画像生成部705に指示する。画像生成部705は、特典画像が含まれない画像データを形成する。これにより、特典画像を含まない演出画像が、演出表示装置60に表示される。
そして、ステップS205に進み、その他の処理が行われた後、ステップS201に戻る。
以上のように本実施形態では、第1又は第3の始動入賞口62、67と、第2の始動入賞口63とに、同時と見なせる所定時間内に遊技球が入賞した(同時入賞した)場合には、特典を付与するための演出として、特典画像を演出表示装置60に表示するようにした。したがって、遊技球の挙動に注目させつつ、特典が付与されるための条件を厳しくすることができる。
また、同時入賞による保留が解除されるまで、特典画像を演出表示装置60に表示するようにしたので、特典を付与する期間を、従来よりも長くすることが可能になる。そして、特典が付与されるための条件が成立するまで、特典が付与される期間を確定させないようにすることができる。よって、特典が付与されるための条件が成立するタイミングについての興味を遊技者に与えることができる。
また、本実施形態では、ステージ64bに形成された(すなわち、遊技盤における、ステージ64bから通じる位置に形成された)第2の始動入賞口63と、ステージ64b以外の部分に形成された(すなわち、遊技盤における、ステージ64bから通じる位置とは異なる位置に形成された)第1又は第3の始動入賞口62、67とに遊技球が同時入賞した場合に、特典画像を演出表示装置60に表示するようにした。したがって、特典が付与されるための条件を、より一層困難にすることができ、特典画像の希少価値を高めることができる。
また、本実施形態では、第1の特別図柄の表示に係る第1又は第3の始動入賞口62、67と、第2の特別図柄の表示に係る第1の始動入賞口62とに、遊技球が同時入賞した場合に特典画像を演出表示装置60に表示するようにした。したがって、一方の特別図柄の変動表示だけでなく、他方の特別図柄の変動表示が行われないと、特典が付与されない。よって、第1及び第2の特別図柄の双方の変動表示を行わせるような操作を遊技者に促すことができ、第1の特別図柄と第2の特別図柄との双方を用いた遊技を行う1種1種パチンコ機の特性を活かした遊技を行わせることができる。
尚、本実施形態では、特典として、特典画像を演出表示装置60に表示するようにしたが、特典は画像に限定されるものではない。例えば、画像に加え、又は画像に代えて、音声及びランプの少なくとも何れか一方による特典を付与するようにしてもよい。例えば特典を付与する場合には、ランプの点灯パターンや発光強度を通常時と異ならせたり、音声の内容や音量を通常時と異ならせたりすることができる。また、特別図柄や普通図柄の表示に係る抽選テーブルを異ならせたり、所定の期間、時短モードに移行したりするようにしてもよい。このように、どのような特典を付与してもよい。ただし、特典は、遊技球の払い出し以外の特典であることが好ましい。
また、本実施形態では、同時入賞した場合に特典を付与するようにしたが、特典を付与する条件は、同時入賞した場合に限定されるものではない。例えば、第1〜第3の始動入賞口62、63、67の少なくとも何れか2つに、所定の時間内に所定の順番で遊技球が入賞した場合に特典を付与するようにしてもよい。このように、遊技球が所定の挙動(入賞、通過、落入等)をとった場合に特典を付与するようにしていれば、特典を付与する条件は、どのようなものであってもよい。
また、本実施形態では、同時入賞の保留が解除されるまで特典を付与するようにしたが、特典を付与する期間は、このようなものに限定されない。例えば、特典を付与する条件が成立すると(例えば同時入賞すると)タイマを起動し、タイマが所定時間を計時するまで、特典を付与するようにしてもよい。また、特典を付与する条件が成立した後(例えば同時入賞した後)、第1及び第2の特別図柄の少なくとも何れか一方の変動表示回数が所定回数になるまで、特典を付与するようにしてもよい。
また、本実施形態では、同時入賞したこと、同時入賞の保留が解除されたこととを、メイン制御基板201で判定するようにしたが、これらの少なくとも何れか一方を、サブ制御基板202で判定するようにしてもよい。このようにする場合には、サブ制御基板202は、メイン制御基板201から送信される演出コマンドに基づいて、同時入賞したことや、同時入賞の保留が解除されたことを判定することができる。
また、本実施形態では、第1〜第3の始動入賞口62、63、67への遊技球の入賞が保留されている場合、最先に保留された入賞に基づく特別図柄の変動表示を開始するようにした。しかしながら、予め定められた順序に従って、保留された入賞に基づく特別図柄の変動表示を開始するようにしていれば、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、第1の特別図柄の変動表示が第2の特別図柄の変動表示に優先するようにしてもよい。すなわち、第1の特別図柄に係る始動入賞口(第1、第3の始動入賞口62、67)への遊技球の入賞の保留と、第2の特別図柄に係る始動入賞口(第2の始動入賞口63)への遊技球の入賞の保留とが混在している場合、第1の特別図柄に係る始動入賞口への遊技球の入賞に基づく第1の特別図柄の変動表示を入賞順に全て実行した後に、第2の特別図柄に係る始動入賞口への遊技球の入賞に基づく第2の特別図柄の変動表示を入賞順に実行するようにしてもよい。また、第2の特別図柄の変動表示が第1の特別図柄の変動表示に優先するようにしてもよい。
また、本実施形態では、特別図柄保留ランプ20が、同時入賞の保留と、その他の保留とを区別せずに保留数を表示するようにしたが、同時入賞の保留と、その他の保留とを区別して保留数を表示するようにしてもよい。例えば、同時入賞の保留については、点滅表示し、その他の保留については、点灯表示してもよい。また、本実施形態では、特別図柄保留ランプ20を用いて保留数を表示するようにしたが、特別図柄保留ランプ20に代えて又は加えて演出表示装置60を用いて保留数を表示するようにしてもよい。このように演出表示装置60で保留数を表示した場合にも、同時入賞の保留と、その他の保留とを区別することができる。例えば、同時入賞の保留と、その他の保留とを異なる画像で表示することができる。
また、本実施形態では、第3の始動入賞口67を第1の特別図柄に係る始動入賞口としたが、第3の始動入賞口67を第2の特別図柄に係る始動入賞口としてもよい。このようにした場合には、第1の始動入賞口62と、第2又は第3の始動入賞口63、67とに遊技球が所定の条件で入賞(例えば同時入賞)した場合に特典を付与することになる。
また、本実施形態では、前述した1種1種パチンコ機を例に挙げて説明したが、複数の始動入賞口を有している遊技機であれば、どのようなパチンコ機であっても、本実施形態の動作を適用することができる。
以上説明した本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体、又はかかるプログラムを伝送する伝送媒体も本発明の実施の形態として適用することができる。また、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体等のプログラムプロダクトも本発明の実施の形態として適用することができる。上記のプログラム、コンピュータ読み取り可能な記録媒体、伝送媒体及びプログラムプロダクトは、本発明の範疇に含まれる。
また、前述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。