JP2009010593A - 携帯通信端末 - Google Patents

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Abstract

【課題】集音する音に指向性を持たせられるとともに小型化(特に薄型化)が可能な携帯電話端末を提供する。
【解決手段】携帯電話端末に2つの無指向性型マイクA,Bを距離dだけ隔てて設け、一方のマイクBの出力音声信号を距離dに応じた時間T=d/v(vは音速)だけ遅延させた信号を、他方のマイクAの出力音声信号から差し引く。マイクAは第1筐体の左上部に配置し、マイクBをこれと対角の位置である第1筐体右下部に配置する。
【選択図】図2

Description

本発明は携帯通信端末に関するものであり、特にマイクで集音する通話音声の雑音を除去する携帯通信端末に関する。
携帯通信端末は屋外で使用されることが多く、周囲に雑音源が存在する環境下でも使用される。そのため、雑音を除去して通話者の音声だけをクリアに捉え、快適な通話を実現する機能を携帯通信端末に搭載することが求められる。
従来、このような機能を備えた携帯通信端末としては、一次音圧傾度型マイクにより集音する音に指向性を持たせるようにしたものが知られている(特許文献1参照)。一次音圧傾度型を始めとする指向性マイクは、通常、1つの無指向性マイクを一方に開口を有したケースの該開口と反対側の底部に設置して構成される。そして、このマイクの一方の面により開口部を経て到達する音が捉えられ、他方の面により底部を介して直接到達する音が捉えられるが、この2つの経路により伝わる音は、ケースの開口部を音の到来方向に向けた場合とそうでない場合とで、到達するタイミングのずれに違いを生じることとなる。マイクは、このずれに起因する音圧差が開口部を向けた方向によって変化することを利用して、指向性を作り出している。
特開2002−135880号公報
しかしながら、上記のような指向性マイクは、その構造上、ケース開口部と底部との間に所定の大きさの空間が必要であるため、小型化するのが難しく、特に近年薄型化が著しい携帯通信端末に搭載するのには適していないという問題がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、集音する音に指向性を持たせられるとともに小型化(特に薄型化)が可能な携帯通信端末を提供することにある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、音を集音して音声信号に変換する無指向性型のマイクであって互いに所定の距離だけ離れて配置された2つのマイクと、前記2つのマイクのうち一方のマイクからの音声信号を前記所定の距離に応じた時間分遅延させ、該遅延させられた音声信号ともう一方のマイクからの音声信号との差を演算して出力する音声処理部と、前記音声処理部から出力される音声信号を通信相手の携帯通信端末に送信する通信手段と、を備えることを特徴とする携帯通信端末を提供する。
この発明において、携帯通信端末に2つの無指向性型マイクを距離dだけ隔てて設け、一方のマイク(マイクBとする)の出力音声信号を距離dに応じた時間T(例えばvを音速(≒340m/s)としてT=d/v)だけ遅延させた信号を、他方のマイク(マイクAとする)の出力音声信号から差し引く音声処理を行うようにした。マイクBの方向(マイクBから見てマイクAと反対の方向)からやって来る音は、まずマイクBで集音され、時間T(=d/v)経過後にマイクAで集音されるから、マイクAからの音声信号はマイクBからの音声信号に対して時間Tだけ遅延を生じている。このとき、上記音声処理によって、マイクBからの音声信号は遅延Tを与えられてマイクAからの音声信号と同期したものとなり、この2つの音声信号の差がとられる結果、音声処理後の出力信号はゼロになる。一方、マイクAの方向(マイクAから見てマイクBと反対の方向)からやって来る音は、まずマイクAで集音され、時間T(=d/v)経過後にマイクBで集音されるから、マイクBからの音声信号の方がマイクAからの音声信号に対して時間Tだけ遅延を生じている。このとき、上記音声処理によって、マイクBからの音声信号に更に遅延Tが与えられるから、マイクAとBからの音声信号は同期したものとならず、この2つの音声信号の差がとられる結果、音声処理後の出力信号はゼロにはならない。
このように、所定の距離隔てた2つの無指向性型マイクの一方からの出力音声信号に遅延をかけた上で、両マイクの出力音声信号の差をとることによって、当該遅延をかける方のマイク(上記マイクB)の方向からの音をキャンセルさせ(この方向を非目的方向と称する)、その反対方向からの音の音圧はそのまま維持する(この方向を目的方向と称する)ことができる。任意の方向からの音に対してその音圧がどのようになるかの詳細例は、後述の図3に示すとおりである。
したがって、本発明によれば、携帯通信端末から見て所定方向、即ち遅延をかける方のマイクの方向からの音をキャンセルさせることができ、集音する音に指向性を持たせることができる。これにより、上記方向(非目的方向)を雑音方向に向けることで、雑音を除去して通話者の音声(非目的方向と異なる方向から来る音)をクリアに捉えることができる。そして、本発明で用いるマイクは単体としては無指向性型のものであるため、上述した従来用いられる指向性マイクと異なって小型であり、携帯通信端末に集音する音の指向性を持たせつつも携帯通信端末を小型化、特に薄型化することが可能である。なお、本発明に係る携帯通信端末は、薄型化を考慮して、上記2つのマイクは筐体の長手方向あるいは短手方向に(つまり筐体の厚さ方向でなく)所定の距離だけ離して配置することが好ましい。
本発明はまた、上記の携帯通信端末において、前記2つのマイクは、人の声の周波数帯域に対応した距離だけ離れて配置されたことを特徴とする。
上述した遅延付与と差分演算の音声処理を行う場合、目的方向から来る音に対して音声処理した後の音声信号の音圧は、2つのマイク間の距離dに応じた周波数特性を持つようになる。そこで、目的方向からの音を音声処理した後の音声信号の音圧が、人の声の周波数帯域において高いレベルを保つようにマイク間距離dを決めることで、目的方向から話者の声を効率良く集音することができるようになる。
本発明はまた、上記の携帯通信端末において、前記2つのマイクが第1の筐体に設けられて、該第1の筐体に対して第2の筐体がこれら2つの筐体を結ぶ軸の回りに回動可能に取り付けられており、前記第1の筐体と前記第2の筐体が回動したことを検知する検知手段と、前記検知手段により前記2つの筐体の回動が検知された場合に、前記音声処理部を作動させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
この発明において、通話者が携帯通信端末で通話をする際に、第1の筐体と第2の筐体とを回動させると、音声処理部が作動して非目的方向からの雑音がキャンセルされる。それとともに、第1の筐体と第2の筐体との回動の具合を調整して、2つのマイクの配置で決まる上記の目的方向を自分の口元に向けるようにすることができる。したがって、この発明によれば、雑音のキャンセルと話者の声の効率良い集音とを同時に達成することが可能である。
本発明はまた、上記の携帯通信端末において、前記2つのマイクが第1の筐体に設けられて、該第1の筐体に対して第2の筐体がこれら2つの筐体を結ぶ軸の回りに回動可能に取り付けられており、前記第1の筐体と前記第2の筐体が回動したことを検知する検知手段と、前記検知手段により前記2つの筐体の回動が検知されたことに応じて、前記音声処理部において遅延を与える音声信号を一方のマイクからの音声信号から他方のマイクからの音声信号へ切り替える制御手段と、を備えることを特徴とする。
この発明において、通話者が携帯通信端末で通話をする際に、第1の筐体と第2の筐体とを一方向に回動させると一方のマイクの出力音声信号に遅延が与えられ、第1の筐体と第2の筐体とを逆方向に回動させると他方のマイクの出力音声信号に遅延が与えられる。このように第1の筐体と第2の筐体の回動によって遅延を与えるマイクを切り替えることにより、目的方向と非目的方向との切り替えが行われる。例えば、通話者が携帯通信端末を右耳に当てた場合と左耳に当てた場合とでは筐体の回動方向は反対となるが、これに合わせて目的方向と非目的方向を切り替えることにより、どちらの場合にも話者の声の効率良い集音と雑音のキャンセルとが実現可能となる。
本発明によれば、集音する音に指向性を持たせつつ携帯通信端末を小型化、特に薄型化することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による携帯電話端末の外観図である。この携帯電話端末はいわゆる折畳み型の携帯電話端末であって、第1筐体101と、第2筐体102と、ヒンジ部103とから構成される。第1筐体101は、操作キー104等が設けられた側の筐体であり、第2筐体102は、液晶ディスプレイ105等が設けられた側の筐体である。第1筐体101と第2筐体102とは、ヒンジ部103を介して折畳み軸Yの周りに回転して折り畳むことができるとともに、ヒンジ部103を介して回動軸Zの周りに回動することができるようになっている。
第1筐体101には、2つのマイク、マイクAとマイクBが設けられる。マイクAとマイクBの取り付け位置は、マイクAB間の距離dが後述する所定の範囲内の距離となっていれば、任意とすることができる。例えば、図1(a)では、マイクAを第1筐体101の左上部に配置し、マイクBをこれと対角の位置である筐体右下部に配置するようにしている。この配置の場合、次に説明するように、マイクAが設けられている図の左上方向が目的方向となり、マイクBが設けられている図の右下方向が非目的方向となる。ここで、非目的方向とは、本携帯電話端末において、その方向からの音が除去される方向のことであり、目的方向とは、非目的方向と反対の方向であって最も高い音圧で音を集音できる方向のことである。
マイクA,Bの配置は、図1(b)に示すように、携帯電話端末に対して左右対称に、即ち第1筐体101の短手方向(折畳み軸Yに平行な方向)に2つのマイクが平行に並ぶように配置することもできる。また、図示していないが、2つのマイクAとBは、第1筐体101の長手方向(回動軸Zに平行な方向)に平行に並ぶように配置してもよい。
より一般的には、筐体の大きさや通話時に保持される筐体間の角度、目的方向と通話者の口元の位置関係などを考慮して、2つのマイクA,Bは上記長手方向と短手方向の面内で自由に配置することができる。
なお、マイクA,Bを設置する面は、図1において、操作キー104が設けられている面の部分でもよいし、側面(操作キー104の面と接する面)の部分でもよいし、背面(操作キー104の面と反対側の面)の部分でもよい。
図2は、上記携帯電話端末の内部構成を示すブロック図である。この携帯電話端末1Aは、マイクA(符号11)と、マイクB(符号12)と、遅延付与部21と、差分演算部30と、通信手段40とを有する。以下の説明では、本発明に関係の無い通常の電話機としての機能に関しては、その説明を省略する。
マイクAとマイクBは、無指向性型のマイクであって、あらゆる方向からの音を集音してこれを音声信号に変換し出力する。このマイクA,Bには、例えば小型マイクとして知られるシリコンマイクを用いることができる。マイクAからの音声信号は、そのまま差分演算部30へ入力され、マイクBからの音声信号は、遅延付与部21を介して差分演算部30へ入力される。
遅延付与部21は、マイクBからの音声信号を所定時間だけ遅延させて出力する。差分演算部30は、遅延付与部21から出力される、遅延させられたマイクBからの音声信号と、マイクAから直接入力される音声信号との差を演算し、その結果の音声信号を通信手段40へ出力する。この差分演算では、マイクAからの音声信号から、上記の遅延させられたマイクBからの音声信号を差し引くものとする。通信手段40は、差分演算部30から出力される音声信号に所定の変調処理、符号化処理等を施して、この音声信号を無線信号により通話相手先の携帯電話端末へ送信する。
遅延付与部21により与える遅延量は、マイクAB間の距離dに応じた値に設定する。ここでは、この遅延量Tを、音速をvとしてT=d/vに設定するものとする。図2において、図左側の非目的方向(マイクB(遅延を与えるマイク)から見てマイクA(もう一方のマイク)と反対の方向)からの音は、まずマイクBで集音され、マイクBA間を伝搬して時間T=d/v経過後にマイクAで集音される。そのため、マイクAからの音声信号は、マイクBからの音声信号に対して時間Tだけ遅延を生じている。上記の遅延量Tが設定された遅延付与部21において、マイクBからの音声信号に遅延が与えられると、差分演算部30へ入力される2つの音声信号は同期する。この結果、差分演算部30の出力はゼロになる。また、図2右側の目的方向(マイクAから見てマイクBと反対の方向)からの音は、まずマイクAで集音され、マイクAB間を伝搬して時間T=d/v経過後にマイクBで集音される。そのため、マイクBからの音声信号の方が、マイクAからの音声信号に対して時間Tだけ遅延を生じている。上記の遅延量Tが設定された遅延付与部21において、マイクBからの音声信号に更に遅延Tが与えられる結果、差分演算部30へ入力される2つの音声信号は同期せず、差分演算部30からはマイクAからの音声信号が出力される。
目的方向と非目的方向の他のあらゆる方向からの音に対して、差分演算部30から出力される音声信号の音圧がどのように変化するかの一例を図3に示す。同図において、目的方向が0°であり、非目的方向が180°である。同図から分かるように、目的方向から非目的方向へ音の到来方向が変わるにつれて、差分演算部30から出力される音声信号の音圧は減少していく。
このように、遅延付与部21と差分演算部30による音声処理によって、非目的方向の音がキャンセルされ目的方向の音を感度良く捉えられる指向性を有するマイク特性が実現される。
図4は、通話者が携帯電話端末を持って通話をする際の携帯電話端末と通話者の顔との位置関係を説明する図である。同図において、通話者は、右手で携帯電話端末の第1筐体101を持ち、第2筐体102のスピーカ部(図示せず)を右耳に当てている。この状況で、第1筐体101は第2筐体102に対し、回動軸Zを中心として第2筐体102側から見て左回りにある角度だけ回動した状態に保持される。このとき、この携帯電話端末が図1(a)に示された位置にマイクA,Bが取り付けられたものであるとすると、第1筐体101の左上部に配置されたマイクAは通話者の口元付近に位置し、第1筐体101の右下部に配置されたマイクBは通話者の口元とは反対の方向、例えば通話者の前方下方向を向く。即ち、目的方向が通話者の口元の方向となり、非目的方向が前方下方向となる。このような位置関係で通話を行うと、非目的方向とされた前方下方向からの雑音がキャンセルされ、目的方向からの通話者の声が感度良く捉えられることになる。
なお、筐体間の回動角度を調整して非目的方向を変えることもできる。これにより、非目的方向を雑音のより多い方向に向け、効果的に雑音を除去することも可能である。
図5は、目的方向からの音に対して、差分演算部30から出力される音声信号の周波数特性を示したものである。周波数特性は、マイクAB間の距離dに依存したものとなり、同図(a)はd=9cm、同図(b)はd=3cm、同図(c)はd=1cmの場合をそれぞれ示す。これらの図において、横軸は音声の周波数、縦軸は差分演算部30から出力される音声信号の音圧レベルを表している。図中、縦の点線で示される周波数は、最大音圧が得られる周波数fである。この周波数fは、f=v/4dで与えられる。例えば同図(b)のd=3cmの場合、f=2.8kHzと計算される。
図5において(a)〜(c)の各周波数特性は、周波数fより低周波領域では出力音声信号の音圧はなだらかに減少し、周波数fを超えると出力音声信号の音圧は急激に落ち込む様相を呈する。また、マイクAB間の距離dを短くすると周波数fは高周波数側へシフトする。ここで、目的方向から捉えるべき音声は人の声であり、通常、人の声の場合には十数Hz〜5kHz程度の範囲の周波数帯域でSN比がとれることが望まれる。このことから、マイクAB間の距離dは、3cm程度とするのが好ましい。
次に、本発明の他の実施形態による携帯電話端末について説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態による携帯電話端末の内部構成を示すブロック図である。この携帯電話端末1Bは、上述した図2の携帯電話端末1Aに、回動検知部50と、制御部60とを追加して設けた構成のものである。回動検知部50および制御部60以外の部分の機能、動作は図2の携帯電話端末1Aと同じであるので、説明は省略する。
回動検知部50は、第1筐体101と第2筐体102とが、所定の初期状態における筐体間の相対的な角度(回動軸Z周りの角度)を基準角度として、この基準角度から回動したことを検知し、回動を検知したことを示す検知信号を制御部60へ出力する。初期状態は、例えば、第1筐体101の操作キー104の面と第2筐体102の液晶ディスプレイ105の面とが同一面となった状態とすることができる。
制御部60は、回動検知部50からの検知信号に従って遅延付与部21と差分演算部30を制御する。具体的に、検知信号が入力されない場合、制御部60は、遅延付与部21に遅延処理を停止させることによりマイクBからの音声信号を何も処理せずにそのまま差分演算部30へ出力するようにするとともに、差分演算部30においてマイクAからの音声信号を遮断させることにより差分演算部30から通信手段40へはマイクBからの音声信号が出力されるようにする。そして、検知信号が入力された場合にのみ、制御部60は遅延付与部21と差分演算部30に第1の実施形態と同様の処理を行わせる。
このような携帯電話端末を用いて通話を行う際、通話者は、例えば、周囲の雑音が大きくない場合は第1筐体101と第2筐体102を回動させることなくこの携帯電話端末を使用する。この場合、回動検知部50から検知信号は発せられず、遅延付与部21において遅延処理は行われないため、マイクBで捉えた音から雑音は除去されない。また、例えば、通話者は、周囲の雑音が大きい場合には第1筐体101と第2筐体102を回動させてこの携帯電話端末を使用する。この場合、回動検知部50から検知信号が出力されて、これを受け制御部60が遅延付与部21と差分演算部30を動作させることにより、非目的方向からの雑音が除去される。筐体間の回動角度を調整して、非目的方向を雑音のより多い方向に向ければより効果的である。
図7は、本発明の第3の実施形態による携帯電話端末の内部構成を示すブロック図である。この携帯電話端末1Cは、上述した図6の携帯電話端末1Bに、遅延付与部22を更に追加して設けた構成のものである。遅延付与部22、回動検知部50、および制御部60以外の部分の機能、動作は図6の携帯電話端末1Bと同じであるので、その説明は省略する。
遅延付与部22は、マイクAからの音声信号を所定時間だけ遅延させて出力する。その遅延量は、遅延付与部21と同じに設定されている。
回動検知部50は、第1筐体101と第2筐体102とが、所定の初期状態における筐体間の相対的な角度(回動軸Z周りの角度)を基準角度として、この基準角度からどちらの向き(回動軸Zの周りを第2筐体102側から見て右回りか左回りか)に回動したかを検知し、回動方向を示す検知信号を制御部60へ出力する。なお、初期状態は上述と同じである。
制御部60は、回動検知部50からの検知信号に従って遅延付与部21と遅延付与部22を制御する。具体的に、例えば、回動方向が左回りであることを示す検知信号が入力された場合、制御部60は、遅延付与部22によるマイクAからの音声信号に対する遅延処理を停止させるとともに、遅延付与部21にマイクBからの音声信号に対する遅延処理を行わせる。また、回動方向が右回りであることを示す検知信号が入力された場合は、遅延付与部21によるマイクBからの音声信号に対する遅延処理を停止させるとともに、遅延付与部22にマイクAからの音声信号に対する遅延処理を行わせる。
こうして、制御部60の制御によって、第1筐体101と第2筐体102との回動方向に応じ、マイクAからの音声信号に遅延を与えるかマイクBからの音声信号に遅延を与えるかが切り替えられる。そしてその結果として、目的方向と非目的方向とが、筐体間の回動方向を変えることで入れ替わることとなる。
このような携帯電話端末を用いて通話を行う際の動作を説明する。この携帯電話端末の2つのマイクの配置は、図1(b)のようであるとする。
通話者は、例えば、携帯電話端末を右手に持って使用する場合に、第1筐体101を第2筐体102に対し左回りに回動させる。このとき、制御部60の制御により、遅延が与えられるのはマイクBからの音声信号になり、マイクAの方向が目的方向となる。ここで筐体の回動によって、マイクAが設けられている第1筐体101の左側側面が通話者の口元の方に向けられているため(図4参照)、目的方向が通話者の口方向、非目的方向が通話者の口から離れた方向となる。これにより、通話者の口から離れた方向からの雑音が除去されるとともに、通話者の声を感度良く捉えることができる。
通話者が携帯電話端末を左手に持ち、第1筐体101を第2筐体102に対し右回りに回動させて使用する場合には、上記とは逆に、マイクAからの音声信号に遅延が与えられて、マイクBの方向が目的方向となる。そして、この場合は、筐体の回動により、マイクBが設けられている第1筐体101の右側側面が通話者の口元の方に向けられている。よって、この場合も、目的方向が通話者の口方向、非目的方向が通話者の口から離れた方向となるので、通話者の口から離れた方向からの雑音が除去されるとともに、通話者の声を感度良く捉えることができる。
このようにして、遅延を与えるマイクを切り替えることで、携帯電話端末をどちらの手で持つかによらず通話者の声の効率良い集音と雑音のキャンセルとが実現される。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
例えば、本発明は、折畳み型の携帯電話端末に限らず、筐体が1つだけで構成されたいわゆるストレート型の携帯電話端末にも適用することができる。
本発明の一実施形態による携帯電話端末の外観図である。 本発明の第1の実施形態による携帯電話端末の内部構成を示すブロック図である。 差分演算部から出力される音声信号の音圧の角度(音の到来方向)依存性を示す図である。 通話時の携帯電話端末と通話者の顔との位置関係を説明する図である。 差分演算部から出力される音声信号の周波数特性を示した図である。 本発明の第2の実施形態による携帯電話端末の内部構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態による携帯電話端末の内部構成を示すブロック図である。
符号の説明
1A,1B,1C…携帯電話端末 11…マイクA 12…マイクB 21,22…遅延付与部 30…差分演算部 40…通信手段 50…回動検知部 60…制御部 101…第1筐体 102…第2筐体

Claims (4)

  1. 音を集音して音声信号に変換する無指向性型のマイクであって互いに所定の距離だけ離れて配置された2つのマイクと、
    前記2つのマイクのうち一方のマイクからの音声信号を前記所定の距離に応じた時間分遅延させ、該遅延させられた音声信号ともう一方のマイクからの音声信号との差を演算して出力する音声処理部と、
    前記音声処理部から出力される音声信号を通信相手の携帯通信端末に送信する通信手段と、
    を備えることを特徴とする携帯通信端末。
  2. 前記2つのマイクは、人の声の周波数帯域に対応した距離だけ離れて配置されたことを特徴とする請求項1に記載の携帯通信端末。
  3. 前記2つのマイクが第1の筐体に設けられて、該第1の筐体に対して第2の筐体がこれら2つの筐体を結ぶ軸の回りに回動可能に取り付けられており、
    前記第1の筐体と前記第2の筐体が回動したことを検知する検知手段と、
    前記検知手段により前記2つの筐体の回動が検知された場合に、前記音声処理部を作動させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の携帯通信端末。
  4. 前記2つのマイクが第1の筐体に設けられて、該第1の筐体に対して第2の筐体がこれら2つの筐体を結ぶ軸の回りに回動可能に取り付けられており、
    前記第1の筐体と前記第2の筐体が回動したことを検知する検知手段と、
    前記検知手段により前記2つの筐体の回動が検知されたことに応じて、前記音声処理部において遅延を与える音声信号を一方のマイクからの音声信号から他方のマイクからの音声信号へ切り替える制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の携帯通信端末。
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