JP2009009396A - 検診情報管理システム及び管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 被験者の検診を効率的に行って、その診断費用を低減することが可能な検診情報管理システム、及び検診情報管理方法を提供する。
【解決手段】 画像診断を含む本検診についての本検診情報、及びスクリーニング診断を含む予備検診についての予備検診情報を含む検診情報データを被験者ごとに記憶する検診情報データベース21と、予備検診での判定法が記憶された判定情報記憶部17、及び予備検診の結果に基づいて本検診の実施についての判定を行う検診実施判定部16を有する管理判断部15とを備えて管理システム1Aを構成する。また、予備検診での判定法として、検査の感度に着目して設定されたカットオフ値αを適用する除外診断、及び特異度に着目して設定されたカットオフ値βを適用する確定診断を組み合わせて判定を行う判定法を用いる。
【選択図】 図1
【解決手段】 画像診断を含む本検診についての本検診情報、及びスクリーニング診断を含む予備検診についての予備検診情報を含む検診情報データを被験者ごとに記憶する検診情報データベース21と、予備検診での判定法が記憶された判定情報記憶部17、及び予備検診の結果に基づいて本検診の実施についての判定を行う検診実施判定部16を有する管理判断部15とを備えて管理システム1Aを構成する。また、予備検診での判定法として、検査の感度に着目して設定されたカットオフ値αを適用する除外診断、及び特異度に着目して設定されたカットオフ値βを適用する確定診断を組み合わせて判定を行う判定法を用いる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、被験者に対する検診の実施状況等についての検診情報を管理する検診情報管理システム、及び検診情報管理方法に関するものである。
ポジトロン断層撮影法(PET:Positron Emission Tomography)は、被験者に対して陽電子(ポジトロン)を放出する放射性同位元素(RI)で標識された物質をトレーサとして投入し、RI物質から放出された陽電子が通常物質中の電子と対消滅して生成される一対のγ線を計測することによって、被験者についての情報を取得する方法である。
このような方法を用いたPET装置では、RI物質を含むトレーサを被験者に投与し、上記した方法でRI物質からの一対のγ線を計測して、RI物質の体内分布を測定する。これにより、生体内での生理学的、生化学的情報を画像化、定量化した被験者の断層画像を取得し、この断層画像を参照して癌の検診、あるいは脳の検査などの画像診断を行うことが可能である。また、断層画像を取得して被験者の診断を行う方法としては、PET検査以外にも、CT検査、MRI検査等が実用化されている(特許文献1、2参照)。
特開平6−347555号公報
特開2002−136508号公報
上記したPET検査、CT検査、及びMRI検査などの画像診断によれば、被験者の内部情報を非侵襲で取得して、必要な診断を行うことが可能である。しかしながら、これらの断層画像を利用した診断では、装置が大型であり、また、1回の診断費用が高額になるという問題がある。このような高額な診断費用は、検診を定期的に繰り返して行うような場合に特に問題となる。
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、被験者の検診を効率的に行って、その診断費用を低減することが可能な検診情報管理システム、及び検診情報管理方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明による検診情報管理システムは、被験者の検診情報を管理する検診情報管理システムであって、(1)被験者の断層画像を取得して診断を行う画像診断を含む本検診についての本検診情報、及び画像診断に先立って行われる診断を含む予備検診についての予備検診情報を含む検診情報データを、被験者ごとに記憶する検診情報データベースと、(2)予備検診情報及び本検診情報に基づいて、被験者に対する検診の実施を管理する管理判断手段とを備え、(3)管理判断手段は、本検診の実施についての判定を行う予備検診に対して、被験者に適用する判定法が記憶された判定情報記憶手段と、判定法を適用して行った予備検診の結果に基づいて、本検診の実施についての判定を行う検診実施判定手段とを有し、(4)予備検診での判定法は、検査の感度に着目して設定されたカットオフ値αを適用して陽性または陰性を判断する診断である除外診断、及び検査の特異度に着目して設定されたカットオフ値βを適用して陽性または陰性を判断する診断である確定診断を組み合わせて判定を行う判定法であることを特徴とする。
また、本発明による検診情報管理方法は、被験者の検診情報を管理する検診情報管理方法であって、(a)被験者の断層画像を取得して診断を行う画像診断を含む本検診についての本検診情報、及び画像診断に先立って行われる診断を含む予備検診についての予備検診情報を入力し、予備検診情報及び本検診情報を含む検診情報データを、検診情報データベースに被験者ごとに記憶する検診情報入力ステップと、(b)予備検診情報及び本検診情報に基づいて、被験者に対する検診の実施を管理する管理判断ステップとを備え、(c)管理判断ステップは、本検診の実施についての判定を行う予備検診に対して、あらかじめ用意された被験者に適用する判定法を用い、判定法を適用して行った予備検診の結果に基づいて、本検診の実施についての判定を行う検診実施判定ステップを有し、(d)予備検診での判定法は、検査の感度に着目して設定されたカットオフ値αを適用して陽性または陰性を判断する診断である除外診断、及び検査の特異度に着目して設定されたカットオフ値βを適用して陽性または陰性を判断する診断である確定診断を組み合わせて判定を行う判定法であることを特徴とする。
上記した検診情報管理システム、及び管理方法においては、被験者に対して実施される検診について、断層画像を取得して診断を行う画像診断を含む本検診と、画像診断よりも簡易な方法で行われる診断(以下、画像診断に対するスクリーニング診断という)を含む予備検診とを組み合わせて検診を行い、予備検診情報及び本検診情報を含む検診情報データを被験者ごとに検診情報データベースに記憶して、被験者に対する検診の実施を管理している。これにより、被験者の検診を効率的に行って、その診断費用を低減することが可能となる。
さらに、このような構成において、本検診の実施の要否の判定等に用いられる予備検診での判定法として、検査の感度に着目したカットオフ値αを適用して陽性または陰性を判断する除外診断、及び検査の特異度に着目したカットオフ値βを適用して陽性または陰性を判断する確定診断を組み合わせた複合的な判定法を用いている。これにより、被験者に対する本検診の実施の必要性等を精度良く評価することができ、検診の実施についての判定を確実に行うことが可能となる。
ここで、管理システムは、上記した検診情報データベースに加えて、被験者の断層画像を取得して診断を行う画像診断を含む本検診についての本検診情報、及び画像診断に先立って行われるスクリーニング診断を含む予備検診についての予備検診情報の入力に用いられる検診情報入力手段を備えることが好ましい。
予備検診に対して用意される判定法については、予備検診での判定法は、除外診断の結果における陽性/陰性、及び確定診断の結果における陽性/陰性の組合せによって、本検診の実施についての判定を行う構成を用いることが可能である。これにより、本検診の実施についての判定を好適に行うことができる。
あるいは、予備検診での判定法は、除外診断として複数の除外診断を用い、確定診断として複数の確定診断を用いるとともに、複数の除外診断の結果におけるすべて陽性/一部陽性・陰性/すべて陰性、及び複数の確定診断の結果におけるすべて陽性/一部陽性・陰性/すべて陰性の組合せによって、本検診の実施についての判定を行う構成を用いることが可能である。このように、除外診断及び確定診断をそれぞれ複数用いることにより、本検診の実施についての判定の精度を向上することができる。
被験者に対する具体的な検診の内容については、予備検診は、スクリーニング診断として、尿検査、及び血液検査の少なくとも1つを含むことが好ましい。このような検査を本検診に先立つ予備検診として実施することにより、本検診の実施の要否等についての判定を好適に行うことができる。また、本検診は、画像診断として、PET検査、CT検査、及びMRI検査の少なくとも1つを含むことが好ましい。
本発明の検診情報管理システム及び管理方法によれば、被験者に対して実施される検診について、画像診断を含む本検診と、スクリーニング診断を含む予備検診とを組み合わせて検診を行うとともに、予備検診での判定法として、検査の感度に着目したカットオフ値αを適用して陽性または陰性を判断する除外診断、及び検査の特異度に着目したカットオフ値βを適用して陽性または陰性を判断する確定診断を組み合わせた複合的な判定法を用いることにより、被験者の検診を効率的かつ確実に行って、その診断費用を低減することが可能となる。
以下、図面とともに本発明による検診情報管理システム、及び検診情報管理方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
図1は、本発明による検診情報管理システムの一実施形態の構成を概略的に示すブロック図である。ここで、図1に示す検診情報管理システム1Aは、被験者に対して実施される検診として予備検診と本検診とを想定し、それらの検診の実施状況、実施予定、及び得られた結果等についての管理を行う管理システムである。
本検診とは、被験者の断層画像を取得して診断を行う画像診断を含む検診である。このような画像診断の例としては、PET検査、X線CT(Computed Tomography)検査、MRI(Magnetic Resonance Imaging)検査などが挙げられる。また、予備検診とは、画像診断に先立って行われ、本検診の実施についての判定に用いられるスクリーニング診断を含む検診である。このようなスクリーニング診断の例としては、尿検査、血液検査などが挙げられる。
本実施形態の検診情報管理システム1Aは、検診情報管理装置10と、入力部50と、出力部60とを備えて構成されている。また、検診情報管理装置10は、検診データ入力制御部11と、管理情報出力制御部12と、検診データベース20と、管理判断部15とを有している。
検診データ入力制御部11は、被験者の検診情報などの検診データの管理装置10への入力を制御し、実行する。この入力制御部11に対して、入力部50が接続されている。このような構成において、入力部50は、被験者の検診についての検診情報の入力に用いられる検診情報入力手段として機能している。
入力制御部11を介して管理装置10に入力される検診データとしては、主に検診情報データと、検診蓄積データとがある。検診情報データは、個々の被験者についての検診関連情報を含むデータである。具体的な検診情報データとしては、画像診断を含む本検診についての本検診情報、及びスクリーニング診断を含む予備検診についての予備検診情報のデータがある。また、検診蓄積データは、検診に関して実施内容、実施結果などの必要なデータが複数の被験者について蓄積されたデータである。このような検診蓄積データについては、不要であれば管理装置10に入力しない構成であっても良い。
管理情報出力制御部12は、管理装置10において記憶、管理、または生成された被験者の検診についての管理情報の外部への出力を制御し、実行する。この出力制御部12に対して、出力部60が接続されている。出力部60は、被験者の予備検診、本検診の実施状況、実施予定、あるいは得られた結果等についての管理情報の出力に用いられる管理情報出力手段である。
管理装置10の入力制御部11に接続される入力部50としては、例えば、キーボードやマウスなどの入力装置51、外部装置53が接続される外部I/F52などを用いることができる。ここで、外部I/F52を介して管理装置10に接続される外部装置53としては、例えば、被験者に対して所定の検査を行ってその結果得られたデータを出力する検査装置が挙げられる。
また、出力制御部12に接続される出力部60としては、例えば、操作者に対して管理情報を示すための出力画面を表示する表示装置61、管理情報を紙面に印刷して文書として出力する印刷装置62などを用いることができる。また、表示装置61については、上記した管理情報の出力画面に加えて、必要な検診情報を入力部50から操作者に入力させる際に用いられる入力画面を表示可能な構成とすることが好ましい。なお、このような入力画面については、出力画面とは別の表示装置に表示する構成としても良い。
入力部50から検診データ入力制御部11を介して入力された検診データは、管理装置10において必要に応じて、所定のデータ形式で検診データベース20に格納される(検診情報入力ステップ)。本実施形態の管理システム1Aでは、検診データベース20は、検診情報データベース21と、検診蓄積データベース22とを有して構成されている。
検診情報データベース21は、被験者に対して実施済み、または実施予定の検診についての予備検診情報及び本検診情報を、被験者ごとに記憶するデータベースである。また、このデータベース21については、予備検診情報及び本検診情報を含む検診情報データに加えて、被験者の氏名、性別、生年月日などの個人情報を含む基本データ、及び被験者の既往歴情報を含む病歴データ等の必要なデータが格納されていることが好ましい。
検診蓄積データベース22は、検診に関して複数の被験者のデータが蓄積された検診蓄積データを必要に応じて記憶するデータベースである。このような検診蓄積データは、例えば検診を行う施設(病院、検診センター等)において、それまでに複数の被験者に対して実施してきた検診の実施内容、実施結果などのデータを蓄積することで作成される。あるいは、検診蓄積データとして、複数の施設間で蓄積データを共有することで作成されたデータを用いても良い。また、この検診蓄積データベース22については、不要であれば設けない構成としても良い。
また、この検診データベース20に格納された検診データに対して、管理判断部15が設けられている。管理判断部15は、データベース20に記憶された予備検診情報及び本検診情報に基づいて、被験者に対する検診の実施を管理する管理判断手段である(管理判断ステップ)。管理判断部15は、データベース20に記憶された検診データを参照し、被験者に対する検診の実施内容、実施結果、あるいは今後の検診の実施予定について必要な判断を行う。また、管理判断部15によって判断された管理情報は、出力制御部12を介して出力部60から操作者へと出力される。
管理判断部15は、検診実施判定部16と、判定情報記憶部17とを有している。管理判断部15は、被験者に対する検診の実施について必要な判断を行う。すなわち、被験者に対する検診は、不定期に、もしくは一定の期間(検診実施間隔)をおいて定期的に実施される。管理判断部15は、このような被験者に対する検診の実施内容、実施予定等についての判断を行う。
検診実施判定部16は、被験者に対する検診の実施について判定を行う検診実施判定手段である。この検診実施判定部16は、所定の判定法を適用して行った予備検診の結果に基づいて、本検診の実施についての判定を行う(検診実施判定ステップ)。この場合の判定の内容については、具体的には、本検診の実施の要否、次回の予備検診の実施の要否、あるいはそれらの検診の実施時期等が挙げられる。
判定情報記憶部17は、本検診の実施についての判定を行うための予備検診に対して、被験者に適用する判定法が記憶された判定情報記憶手段である。本実施形態の管理システム1Aでは、この判定情報記憶部17において、本検診の画像診断(PET検査等)に先立って行われるスクリーニング診断(尿検査等)を含む予備検診での検診内容、及び予備検診の結果に基づく判定について、検査の感度に着目して設定されたカットオフ値αを適用して陽性または陰性を判断するスクリーニング診断である除外診断、及び検査の特異度に着目して設定されたカットオフ値βを適用して陽性または陰性を判断するスクリーニング診断である確定診断を組み合わせて判定を行う判定法が用意されている。
ここで、除外診断は、上記したように検査の感度に着目して設定されたカットオフ値αを適用するものである。このように、感度が高い検査で陰性と判断された場合、ほぼ間違いなく陰性であると判断することができる。したがって、このような診断は、有病率が低いと推定される被験者に対して、真の健常者を見抜いて除外する場合に特に有効である。
また、確定診断は、検査の特異度に着目して設定されたカットオフ値βを適用するものである。このように特異度が高い検査で陽性と判断された場合、ほぼ間違いなく陽性であると判断することができる。したがって、このような診断は、有病率が高いと推定される被験者に対して、真の疾患を見抜いて確定する場合に特に有効である。そして、このような除外診断と確定診断とを組み合わせて用いることにより、本検診の実施の必要性等を精度良く評価することが可能となる。
スクリーニング診断における検査の感度、及び特異度については、図2に示すように、設定されたカットオフ値に対して、診断結果が陽性で疾病ありの被験者がa人、診断結果が陽性で疾病なしの被験者がb人、診断結果が陰性で疾病ありの被験者がc人、診断結果が陰性で疾病なしの被験者がd人であった場合、そのカットオフ値での検査の感度(疾病ありの人が陽性となる割合)は、a/(a+c)によって定義される。また、検査の特異度(疾病なしの人が陰性となる割合)は、d/(b+d)によって定義される。
図3は、除外診断、及び確定診断を組み合わせて判定を行う予備検診での判定法の例を示す図である。図3に示す判定法(a)は、カットオフ値αが適用される1種類の除外診断、及びカットオフ値βが適用される1種類の確定診断の2種類の診断を実施して、本検診の実施についての判定を行う方法を示している。具体的には、予備検診として1種類の除外診断及び1種類の確定診断を行った結果、確定診断の結果が陽性であれば、除外診断の結果にかかわらず画像診断を行う「本検診実施」と判定する。また、確定診断の結果が陰性の場合、除外診断の結果が陽性であれば、所定期間後(例えば3月後)にスクリーニング診断を再度行う「予備検診再実施」と判定する。また、除外診断の結果が陰性であれば、所定の時期(例えば次の定期検診時期)まで検診を行わない「陰性」と判定する。
また、図3に示す判定法(b)は、カットオフ値αが適用される除外診断、及びカットオフ値βが適用される確定診断をそれぞれ複数実施して、本検診の実施についての判定を行う方法を示している。具体的には、予備検診として複数種類の除外診断及び複数種類の確定診断を行った結果、確定診断の結果で1診断でも陽性(すべて陽性、または一部陽性・陰性)があれば、除外診断の結果にかかわらず「本検診実施」と判定する。また、確定診断の結果がすべて陰性の場合、除外診断の結果がすべて陽性であれば、「本検診実施」と判定する。また、除外診断の結果が一部陽性・陰性であれば、「予備検診再実施」と判定する。また、除外診断の結果がすべて陰性であれば、「陰性」と判定する。
また、本実施形態の管理システム1Aでは、管理判断部15において、予備検診について、上記のように除外診断と確定診断とを組み合わせた判定法を含む、有病率の判定レベルが異なる複数種類の判定法が用意されている。具体的には、判定情報記憶部17には、判定レベルが異なるn種類(nは2以上の整数)の判定法が用意されている。また、判定情報記憶部17には、これらのn種類の判定法に対し、n種類の判定法から被験者に適用する一の判定法を選択するためのあらかじめ決められた選択条件が用意されている。
管理判断部15は、上記したn種類の判定法に対応して、判定法選択部18を有している。判定法選択部18は、判定法を選択するための検診データとして、被験者の検診情報データまたは検診蓄積データの少なくとも一方を取得する。そして、選択部18は、取得された検診データを参照し、記憶部17に用意された選択条件に基づいて、n種類の判定法のうちで被験者に対して適用する予備検診での判定法を選択する。選択部18による判定法の選択結果は、必要に応じて出力部60から操作者へと出力、提示される。また、検診実施判定部16は、選択部18において選択された判定法を適用して行った予備検診の結果に基づいて、本検診の実施についての判定を行う。
このような検診情報管理装置10は、例えば、検診情報管理に必要な検診実施判定処理などの各種の処理を実行するCPUと、処理動作に必要な各ソフトウェアプログラム等が記憶されるROMと、検診データベース20に用いられる内部メモリまたは外部記憶装置などの記憶装置とによって構成することができる。
上記実施形態による検診情報管理システム、及び検診情報管理方法の効果について説明する。
図1及び図3に示した検診情報管理システム1A、及び検診情報管理方法においては、被験者に対して実施される検診について、断層画像を取得して診断を行う画像診断を含む本検診と、画像診断よりも簡易な方法で行われるスクリーニング診断を含む予備検診とを組み合わせて検診を行っている。また、予備検診情報及び本検診情報を含む検診情報データを被験者ごとに管理装置10の検診情報データベース21に記憶して、被験者に対する検診の実施を管理している。これにより、被験者の検診を効率的に行って、その診断費用を低減することが可能となる。
さらに、このような構成において、本検診の実施の要否の判定等に用いられる予備検診での判定法として、判定情報記憶部17において、検査の感度に着目したカットオフ値αを適用して陽性または陰性を判断する除外診断、及び検査の特異度に着目したカットオフ値βを適用して陽性または陰性を判断する確定診断を組み合わせた複合的な判定法を用意している。これにより、被験者に対する本検診の実施の必要性等を精度良く評価することができ、検診の実施についての判定を確実に行うことが可能となる。
ここで、画像診断を含む本検診としては、例えば、PET検査、CT検査、及びMRI検査の少なくとも1つが用いられる。PET検査は、RI物質を含む放射性薬剤を被験者の体内に入れ、体内から放出される放射線を観察することで血流量、酸素代謝、グルコース代謝、神経伝達物質などについての機能情報を取得する検査である。このような検査方法では、1回の検査費用が高額となり、また、被験者への放射線被曝がある。
また、X線CT検査は、被験者にX線を照射して体内を透過させ、その透過率の違いから体内組織の解剖学的情報を取得する検査である。このような検査方法では、被験者への放射線被曝がある。また、MRI検査は、被験者に強い磁場を与えて体内での水素原子核の状態を観察することで体内組織の解剖学的情報、及び血液量などの機能情報を取得する検査である。
これに対して、上記のように簡易かつ安価な方法で実施可能なスクリーニング診断を含む予備検診と、画像診断を含む本検診とを組み合わせて検診を行うことにより、上記したように被験者に対する検診を効率的に行うことができる。また、予備検診において除外診断と確定診断とを組み合わせた判定法を用いることにより、本検診の実施の必要性等の評価精度が向上される。また、このように本検診の実施の必要性を的確に判断することにより、被験者に対する検診の実施による放射線被曝を最小限に抑えることができる。
予備検診でのスクリーニング診断としては、尿検査、及び血液検査の少なくとも1つを含むことが好ましい。このような検査を本検診に先立つ予備検診として実施することにより、本検診の実施の要否についての判断を好適に行うことができる。また、このような予備検診は、非侵襲、手軽、かつ安価であるため、繰り返し検査を実施することが可能である。尿検査の具体的な例としては、癌において特異的に発現するたんぱく質等を分析する尿たんぱく質分析法、癌や感染症による免疫系の活性に関連するプテリジン類の量を分析する尿プテリジン類分析法、尿中の蛍光化合物に着目して分析を行う尿蛍光分析法などが挙げられる。
また、画像診断を含む本検診に対する予備検診については、複数種類のスクリーニング診断を組み合わせて実施することが、本検診の実施の要否の判断精度を向上する上で好ましい。この場合のスクリーニング診断の組合せとしては、例えば、上記したような複数種類の尿検査(A尿検査、B尿検査、C尿検査、…)を組み合わせて用いる方法がある。あるいは、尿検査と血液検査とを組み合わせて用いる方法がある。また、尿検査、血液検査以外のスクリーニング診断を利用しても良い。
また、本検診については、上記したように、画像診断として、PET検査、X線CT検査、及びMRI検査の少なくとも1つを含むことが好ましい。また、被験者に対する検診の精度を高めるため、PET検査、CT検査、及びMRI検査を組み合わせた総合画像診断、あるいは上記の3種類の検査にさらにUS(超音波)検査を組み合わせた総合画像診断を本検診としても良い。
また、上記実施形態においては、予備検診について、判定情報記憶部17において、判定レベルが異なる複数種類の判定法を用意し、判定法選択部18において、検診情報データまたは検診蓄積データの少なくとも一方を含む検診データを参照し、所定の選択条件に基づいて、検診の対象となっている被験者に対して適用すべき予備検診での判定法を選択している。これにより、被験者に対する本検診の実施の必要性等を、被験者に関する検診データに応じて好適に評価することができる。
また、上記実施形態の管理システム1Aでは、管理判断部15において、所定の判定法を適用して行った予備検診の結果に基づいて、本検診の実施、あるいは必要があれば次回の検診の実施についての判定を行う検診実施判定部16を設ける構成としている。これにより、被験者に対する検診の実施を好適に管理することができる。
また、本管理システム1Aによる管理対象となる検診については、被験者に対して所定の検診実施間隔おきに繰り返して実施される複数の検診(定期検診)について総合的に管理を行うことが好ましい。この場合、検診情報データベース21には、被験者に定期的に実施される複数の検診のそれぞれでの予備検診情報及び本検診情報が記憶される。これにより、定期的に実施される被験者の検診について、その効率を全体としてさらに向上することが可能となる。このように定期的に検診を行う場合の検診実施間隔については、必要に応じて適宜設定すれば良いが、例えば1年間隔とすることができる。
予備検診に対して用意される判定法については、図3の判定法(a)に示したように、予備検診での判定法は、除外診断の結果における陽性/陰性、及び確定診断の結果における陽性/陰性の組合せによって、本検診の実施についての判定を行う構成を用いることが可能である。これにより、本検診の実施についての判定を好適に行うことができる。
あるいは、図3の判定法(b)に示したように、予備検診での判定法は、除外診断として複数の除外診断を用い、確定診断として複数の確定診断を用いるとともに、複数の除外診断の結果におけるすべて陽性/一部陽性・陰性/すべて陰性、及び複数の確定診断の結果におけるすべて陽性/一部陽性・陰性/すべて陰性の組合せによって、本検診の実施についての判定を行う構成を用いることが可能である。このように、除外診断及び確定診断をそれぞれ複数用いることにより、本検診の実施についての判定の精度を向上することができる。
図1に示した管理システム1A、及び管理システム1Aにおける検診情報管理方法について、さらに具体的に説明する。まず、除外診断及び確定診断において適用されるカットオフ値α、βの設定方法について、図4〜図6を用いて説明する。図4は、スクリーニング診断に適用されるカットオフ値の設定方法を示すフローチャートである。
以下においては、検査の感度に着目したカットオフ値αを、感度が80%となるように設定されたカットオフ値とし、検査の特異度に着目したカットオフ値βを、特異度が80%となるように設定されたカットオフ値とした場合を例として説明する。一般には、このようなカットオフ値の設定方法については、感度、特異度が所定の割合となるようにカットオフ値α、βを設定することが好ましい。
なお、このようなカットオフ値の設定については、図1に示した管理装置10の管理判断部15において、検診蓄積データベース22に記憶されたデータを参照してカットオフ値の設定を行う構成を用いることができる。あるいは、外部装置において先にカットオフ値の設定処理を実行しておき、得られたカットオフ値を判定情報記憶部17に記憶しておく構成を用いることができる。
カットオフ値の設定では、図4に示すように、まず、必要な検診蓄積データを取得して(S501)、カットオフ値を設定しようとするスクリーニング診断に用いる検査(例えば所定の方法による尿検査)での複数の被験者を対象とした検査値の分布を、疾病あり/なしの場合それぞれについて解析する(S502)。そして、疾病ありの被験者についての検査値の分布を参照し、除外診断について、感度を80%とするカットオフ値αを算出する(S503)。また、疾病なしの被験者についての検査値の分布を参照し、確定診断について、特異度を80%とするカットオフ値βを算出する(S504)。
図5は、除外診断でのカットオフ値αの設定方法について示す図である。ここでは、図5のグラフ(a)に示すように、疾病ありの被験者についての検査値の分布を参照して、陽性/陰性の判断の閾値となるカットオフ値αをα=6に設定する。この例では、図5の表(b)に示すように、癌患者10人のうち8人を陽性とすることができる感度80%のカットオフ値αが設定されている。また、このときの特異度は70%となっている。
図6は、確定診断でのカットオフ値βの設定方法について示す図である。ここでは、図6のグラフ(a)に示すように、疾病なしの被験者についての検査値の分布を参照して、陽性/陰性の判断の閾値となるカットオフ値βをβ=8に設定する。この例では、図6の表(b)に示すように、健常者10人のうち8人を陰性とすることができる特異度80%のカットオフ値βが設定されている。また、このときの感度は40%となっている。
次に、判定情報記憶部17において複数種類の判定法が用意される場合の検診情報管理方法について、具体的に説明する。図7は、管理装置10の管理判断部15において実行される検診情報管理方法の具体的な一例を示すフローチャートである。
なお、以下においては、予備検診での複数種類の判定法として、低レベル判定法、中レベル判定法、及び高レベル判定法の3種類の判定法が用意されているものとする。また、被験者に対して実施される検診において診断対象となる疾病については、主に癌を診断対象とする癌検診について説明する。ただし、本発明による管理システム及び管理方法は、癌検診以外にも様々な検診に対して同様に適用可能である。
図7に示す管理方法では、判定法選択部18は、まず、検診情報データベース21から読み出した被験者の病歴データを参照し、癌の既往歴があるかどうかを判断する(ステップS201)。そして、既往歴があれば、有病率が高いと判断して、予備検診での判定法として高レベル判定法を選択する。
一方、既往歴がない場合には、さらに、所定期間内(例えば3年以内)に画像診断を含む本検診を受診したかどうかを判断する(S202)。そして、受診歴があれば、被験者の検診情報データを参照して、予備検診での判定法を上記した3種類の判定法のうちから選択する(S203)。また、受診歴がなければ、検診蓄積データを参照して、予備検診での判定法を同様に3種類の判定法のうちから選択する(S204)。
判定法の選択が終了し、予備検診が実施されたら、検診実施判定部16は、入力制御部11を介して入力された予備検診の結果情報に基づいて、本検診の実施についての判定を行う。図7に示す具体例においては、低レベル判定法、及び中レベル判定法では、それぞれ、上記した「本検診実施」、「予備検診再実施」、及び「陰性」のいずれかが判定される。また、本実施例においては高レベル判定法では、「本検診実施」、及び「予備検診再実施」のいずれかが判定され、「陰性」については判定されないようになっている。
本実施例では、所定期間内での本検診の受診の有無に応じて、判定法の選択に参照する検診データ、及び判定法の選択条件を切り換える構成としている。これにより、被験者に対して適用すべき予備検診での判定法を好適に選択することができる。また、上記構成において、判定結果に応じて次回の検診における判定法を指定、または変更する構成としても良い。そのような構成としては、例えば、図7のフローチャートにおいて「予備検診再実施」と判定された場合に、次回はステップS204から判定を開始し、一方、「陰性」と判定された場合に、次回はステップS201から判定を開始する構成がある。
図8は、検診情報データによる判定法の選択方法を示すフローチャートである(図7のステップS203)。この方法では、判定法選択部18は、検診情報データベース21から被験者の検診情報データを取得し(S301)、前回の検診結果情報を抽出して、それを参照して判定法の選択を行う(S302)。具体的な選択条件については、検診結果が「異常なし」または「精査不要」であれば低レベル判定法を、「要経過観察」であれば中レベル判定法を、「要精査」であれば高レベル判定法を、被験者に適用する判定法としてそれぞれ選択する。このように、被験者に対する判定法の選択において前回の検診結果情報を参照する構成では、例えば上記したように所定期間内に本検診を受診しているなどの場合に、被験者に適用する判定法を好適に選択することができる。
図9は、検診蓄積データによる判定法の選択方法を示すフローチャートである(図7のステップS204)。この方法では、判定法選択部18は、検診蓄積データベース22から検診蓄積データを取得し(S306)、疾病リスクの推定情報を導出して、それを参照して判定法の選択を行う(S307)。具体的な選択条件については、推定有病率がa%以下であれば低レベル判定法を、推定有病率がa〜b%であれば中レベル判定法を、推定有病率がb%以上であれば高レベル判定法を、被験者に適用する判定法としてそれぞれ選択する(ただし、a<b)。このように、被験者に対する判定法の選択において疾病リスクの推定情報を参照する構成では、例えば上記したように所定期間内に本検診を受診していないなどの場合に、被験者に適用する判定法を好適に選択することができる。また、本検診を受診している場合にも、疾病リスクの推定情報を参照する方法を用いても良い。
また、この場合の疾病リスクの推定方法については、例えば、検診蓄積データとして蓄積されている複数の被験者に対する過去の検診データ、治療データ等から性別、年代別、時期別等の条件で有病率のデータを確認し、被験者の性、年代、及び検診時期等に基づいて推定有病率を算出する方法を用いることができる。
次に、予備検診において適用される判定法について、さらに具体的に説明する。予備検診に対して用意される判定法については、判定情報記憶部17において、上記したように除外診断と確定診断とを組み合わせた1種類の判定法を用意しておく構成を用いることができる。この場合には、図1に示した構成において判定法選択部18は不要である。
あるいは、判定情報記憶部17において、除外診断と確定診断とを組み合わせた判定法を少なくとも1種類含む、判定レベルが互いに異なる複数種類の判定法を用意しておく構成を用いても良い。この場合、具体的な例として、複数種類の判定法のそれぞれが、除外診断と確定診断とを組み合わせて判定を行うとともに、その組合せが互いに異なる判定法である構成を用いることができる。
また、このような構成において、複数種類の判定法に含まれる1種類または複数種類の判定法について、除外診断または確定診断の一方のみを含む判定法として、判定法の選択の幅を広くしても良い。この場合、複数種類の判定法は、上記した除外診断及び確定診断を組み合わせて判定を行う判定法に加えて、検査の感度に着目して設定されたカットオフ値αを適用する除外診断で判定を行う判定法と、検査の特異度に着目して設定されたカットオフ値βを適用する確定診断で判定を行う判定法とを含む構成を用いることができる。
このように、予備検診での判定法については、カットオフ値αを適用した診断である除外診断と、カットオフ値βを適用した診断である確定診断とを使い分け、あるいは組み合わせて用いることにより、複数種類の判定法のそれぞれについて、その判定レベルに応じた判定法を好適に構成することができる。
例えば、図7に示したように3種類の判定法が設定される場合、有病率が低いと推定される被験者のための低レベル判定法として、除外診断による判定法を用いるとともに、有病率が高いと推定される被験者のための高レベル判定法として、確定診断による判定法を用いることが好ましい。また、それらの中間の中レベル判定法として、除外診断と確定診断とを組み合わせた判定法を用いて、本検診の実施について詳細に検討する構成とすることが好ましい。あるいは、それぞれ除外診断と確定診断とを組み合わせて構成されるとともに、その組み合わせる診断数、診断内容等によって判定レベルが異なる3種類の判定法を、低レベル判定法、中レベル判定法、及び高レベル判定法として用意しても良い。
次に、予備検診に対して用意される複数種類の判定法について、図10、図11を用いて説明する。ここでは、上記したように低レベル判定法、中レベル判定法、及び高レベル判定法の3種類の判定法が用意されているとし、その具体例について説明する。また、3種類の判定法については、低レベル判定法として除外診断による判定法を用い、高レベル判定法として確定診断による判定法を用いるとともに、中レベル判定法として除外診断と確定診断とを組み合わせた判定法を用いる構成を例として説明する。
図10は、予備検診での複数種類の判定法の一例を示す図であり、判定法(a)は低レベル判定法の例を、判定法(b)は中レベル判定法の例を、また、判定法(c)は高レベル判定法の例をそれぞれ示している。本実施例での判定法は、複数種類のスクリーニング診断を組み合わせて予備検診を行う場合の判定法となっている。
本実施例において、低レベル判定法(a)では、カットオフ値αが適用される除外診断を複数実施して、本検診の実施についての判定を行う方法を用いている。具体的には、予備検診として複数の除外診断を行った結果、すべて陽性であれば、画像診断を行う「本検診実施」と判定する。また、一部陽性・陰性であれば、所定期間後にスクリーニング診断を再度行う「予備検診再実施」と判定する。また、すべて陰性であれば、所定の時期まで検診を行わない「陰性」と判定する。
また、高レベル判定法(c)では、カットオフ値βが適用される確定診断を複数実施して、本検診の実施についての判定を行う方法を用いている。具体的には、予備検診として複数の確定診断を行った結果、1診断でも陽性(すべて陽性、または一部陽性・陰性)があれば、「本検診実施」と判定する。また、すべて陰性であれば、「予備検診再実施」と判定する。
また、これらの中間の中レベル判定法(b)では図3の判定法(b)と同様に、除外診断、及び確定診断をそれぞれ複数実施する方法を用いている。具体的には、予備検診として複数の除外診断、及び複数の確定診断を行った結果、確定診断の結果で1診断でも陽性があれば、除外診断の結果にかかわらず「本検診実施」と判定する。また、確定診断の結果がすべて陰性の場合、除外診断の結果がすべて陽性であれば、「本検診実施」と判定する。また、除外診断の結果が一部陽性・陰性であれば、「予備検診再実施」と判定する。また、除外診断の結果がすべて陰性であれば、「陰性」と判定する。
図11は、予備検診での複数種類の判定法の他の例を示す図であり、判定法(a)は低レベル判定法の例を、判定法(b)は中レベル判定法の例を、また、判定法(c)は高レベル判定法の例をそれぞれ示している。本実施例での判定法は、2種類のスクリーニング診断を組み合わせて予備検診を行う場合の判定法となっている。
本実施例において、低レベル判定法(a)では、カットオフ値α1が適用される除外診断1、及びカットオフ値α2が適用される除外診断2の2種類の除外診断を実施して、本検診の実施についての判定を行う方法を用いている。具体的には、予備検診として2種類の除外診断を行った結果、両者が陽性であれば、画像診断を行う「本検診実施」と判定する。また、一方が陽性・他方が陰性であれば、所定期間後にスクリーニング診断を再度行う「予備検診再実施」と判定する。また、両者が陰性であれば、所定の時期まで検診を行わない「陰性」と判定する。
また、高レベル判定法(c)では、カットオフ値β1が適用される確定診断1、及びカットオフ値β2が適用される確定診断2の2種類の確定診断を実施して、本検診の実施についての判定を行う方法を用いている。具体的には、予備検診として2種類の確定診断を行った結果、両者が陽性、または一方が陽性・他方が陰性であれば、「本検診実施」と判定する。また、両者が陰性であれば、「予備検診再実施」と判定する。
また、これらの中間の中レベル判定法(b)では図3の判定法(a)と同様に、1種類の除外診断、及び1種類の確定診断の2種類の診断を実施する方法を用いている。具体的には、予備検診として1種類の除外診断及び1種類の確定診断を行った結果、確定診断の結果が陽性であれば、除外診断の結果にかかわらず「本検診実施」と判定する。また、確定診断の結果が陰性の場合、除外診断の結果が陽性であれば、「予備検診再実施」と判定する。また、除外診断の結果が陰性であれば、「陰性」と判定する。
本発明による検診情報管理システム、及び管理方法は、上記実施形態及び構成例に限られるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、検診情報管理システムの具体的なハードウェア構成については、図1に示した構成に限らず、様々な構成を用いて良い。
また、予備検診について複数種類の判定法を用意する場合には、上記構成例では3種類としたが、2種類、または4種類以上の判定法を用意する構成としても良い。また、上記したように、複数種類の判定法が不要であれば、除外診断と確定診断とを組み合わせた1種類の判定法を用意する構成としても良い。また、個々の判定法の具体的な内容については、図3、図10、図11に示した例以外にも、様々な判定法を用いて良い。
また、検診蓄積データについては、上記実施例では、図9に示した疾病リスクの推定に関して、過去の検診データ等から性別、年代別、時期別等の条件で有病率のデータを確認して推定有病率を算出するとしたが、例えば図12に示すように、検診蓄積データとして性別、年代別、時期別等での有病率のテーブルをあらかじめ用意しておいても良い。
本発明は、被験者の検診を効率的に行って、その診断費用を低減することが可能な検診情報管理システム、及び検診情報管理方法として利用可能である。
1A…検診情報管理システム、10…検診情報管理装置、11…検診データ入力制御部、12…管理情報出力制御部、15…管理判断部、16…検診実施判定部、17…判定情報記憶部、18…判定法選択部、20…検診データベース、21…検診情報データベース、22…検診蓄積データベース、50…入力部、51…入力装置、52…外部I/F、53…外部装置、60…出力部、61…表示装置、62…印刷装置。
Claims (6)
- 被験者の検診情報を管理する検診情報管理システムであって、
被験者の断層画像を取得して診断を行う画像診断を含む本検診についての本検診情報、及び前記画像診断に先立って行われる診断を含む予備検診についての予備検診情報を含む検診情報データを、前記被験者ごとに記憶する検診情報データベースと、
前記予備検診情報及び前記本検診情報に基づいて、前記被験者に対する検診の実施を管理する管理判断手段とを備え、
前記管理判断手段は、
前記本検診の実施についての判定を行う前記予備検診に対して、前記被験者に適用する判定法が記憶された判定情報記憶手段と、
前記判定法を適用して行った前記予備検診の結果に基づいて、前記本検診の実施についての判定を行う検診実施判定手段とを有し、
前記予備検診での前記判定法は、検査の感度に着目して設定されたカットオフ値αを適用して陽性または陰性を判断する診断である除外診断、及び検査の特異度に着目して設定されたカットオフ値βを適用して陽性または陰性を判断する診断である確定診断を組み合わせて判定を行う判定法であることを特徴とする検診情報管理システム。 - 前記予備検診での前記判定法は、前記除外診断の結果における陽性/陰性、及び前記確定診断の結果における陽性/陰性の組合せによって、前記本検診の実施についての判定を行うことを特徴とする請求項1記載の検診情報管理システム。
- 前記予備検診での前記判定法は、前記除外診断として複数の除外診断を用い、前記確定診断として複数の確定診断を用いるとともに、前記複数の除外診断の結果におけるすべて陽性/一部陽性・陰性/すべて陰性、及び前記複数の確定診断の結果におけるすべて陽性/一部陽性・陰性/すべて陰性の組合せによって、前記本検診の実施についての判定を行うことを特徴とする請求項1記載の検診情報管理システム。
- 被験者の検診情報を管理する検診情報管理方法であって、
被験者の断層画像を取得して診断を行う画像診断を含む本検診についての本検診情報、及び前記画像診断に先立って行われる診断を含む予備検診についての予備検診情報を入力し、前記予備検診情報及び前記本検診情報を含む検診情報データを、検診情報データベースに前記被験者ごとに記憶する検診情報入力ステップと、
前記予備検診情報及び前記本検診情報に基づいて、前記被験者に対する検診の実施を管理する管理判断ステップとを備え、
前記管理判断ステップは、
前記本検診の実施についての判定を行う前記予備検診に対して、あらかじめ用意された前記被験者に適用する判定法を用い、
前記判定法を適用して行った前記予備検診の結果に基づいて、前記本検診の実施についての判定を行う検診実施判定ステップを有し、
前記予備検診での前記判定法は、検査の感度に着目して設定されたカットオフ値αを適用して陽性または陰性を判断する診断である除外診断、及び検査の特異度に着目して設定されたカットオフ値βを適用して陽性または陰性を判断する診断である確定診断を組み合わせて判定を行う判定法であることを特徴とする検診情報管理方法。 - 前記予備検診での前記判定法は、前記除外診断の結果における陽性/陰性、及び前記確定診断の結果における陽性/陰性の組合せによって、前記本検診の実施についての判定を行うことを特徴とする請求項4記載の検診情報管理方法。
- 前記予備検診での前記判定法は、前記除外診断として複数の除外診断を用い、前記確定診断として複数の確定診断を用いるとともに、前記複数の除外診断の結果におけるすべて陽性/一部陽性・陰性/すべて陰性、及び前記複数の確定診断の結果におけるすべて陽性/一部陽性・陰性/すべて陰性の組合せによって、前記本検診の実施についての判定を行うことを特徴とする請求項4記載の検診情報管理方法。
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