JP2009008296A - 加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】
キャビネット内の機械室に配置される部品を、低コストで大風量を実現するファン装置により効率よく冷却できる加熱調理器を提供する。
【解決手段】
キャビネット81内の機械室5に収納される部品を空冷するファン装置4を備え、ファン装置4は、複数の後向きのファン翼31と、ファン翼31を挟んで設けたシュラウド30とハブ32から構成されるターボファン3で構成し、ターボファン3はシュラウド内径よりハブ外径を小さくし、ターボファン3が収納されるケーシング2は片面が遮蔽された遮蔽面をもつ円筒状で該遮蔽面側から円筒曲面を切り欠いた吹出し口20を設け、ターボファン3をケーシング2内の円筒遮蔽面近傍にハブ32側を向けて配置し、シュラウド30側にファンモータ39を連結し、機械室5底面のケーシング2内側に設けた通気孔19から吸気した空気を吹出し口20から機械室5に収納された前記部品に供給して冷却する。
【選択図】図1

Description

本発明はマイクロ波加熱やオーブン加熱の機能を備えた加熱調理器に関するものである。
従来の加熱調理器は、食品の調理方法に応じて、マグネトロンの発振によるマイクロ波加熱やヒータによるオーブン加熱等を選択して使用する。
マイクロ波加熱によって調理する場合、マグネトロンを発振するインバータ基板とマグネトロンが発熱するので、機械室に搭載されるインバータ基板とマグネトロンなどの各部品が許容温度以下になるように冷却ファンで空冷している。なお、インバータ基板とマグネトロンは、許容温度が異なっており、インバータ基板の電子素子(制御基板など)は100℃以下、マグネトロンは200℃以下に保つ必要がある。
また、オーブン加熱の場合、調理時に加熱室内部が200℃以上の高温となるため、加熱室を覆う本体外郭のキャビネット壁面に複数の開口を設け、本体と加熱室の間の空間や機械室に高温空気が滞留しない構成が採られている。このとき、キャビネットと加熱室との間隙(例えば機械室)での冷却性能を高めると、加熱室の最高温度や昇温速度を低下させる要因となるので、マイクロ波加熱での調理時より機械室を低風量で冷却する構成が採られている。つまり、オーブン加熱で加熱室を高温に保つには、マイクロ波加熱時の冷却空気量は多すぎるため、風量制御を行うとともに、許容温度に差があるインバータ基板とマグネトロンで各々に空気流を向けたファン装置を設置する構成が一般的である。
近年、マグネトロンへの給電は、部品重量の軽量化に伴う本体軽量化,部品体積の小型化に伴う庫内容積(調理スペース)増加の観点からインバータ基板を用いた構成が多くなっており、従来の高圧トランスを用いた構成に比べて機械室の小型化により部品の実装密度が増加し、ファンの制御などで効率よく冷却性能を制御させている。
機械室が加熱室の下方に配置された特許文献1の加熱調理器では、機械室の内部にマグネトロンとインバータ基板をそれぞれ空冷する二つのファンが搭載され、仕切り板によりマグネトロンと高圧トランスとの風路を分離し、マイクロ波加熱とヒータ加熱でファン風量の制御を行っている。
また、特許文献2では、マグネトロンとインバータ基板以外の機械室内部の部品を二つのファンで空冷する構成が記載されている。
また、特許文献3では、ファンモータの吸気範囲を仕切った壁の一部に開口孔と常時自重で閉じようとする弁を設け、万一開口孔がシート状の物により塞がれた場合にもう一つの弁を開放して別風路から機械室内に冷却空気を送るものである。
さらに、特許文献4では、縦渦で気流剥離を抑制した遠心ファンを利用して加熱室に高温空気を循環させる遠心ファンの構造であり、該遠心ファンはシュラウドを設けたターボファンとなっている。
また、特許文献5では、加熱調理器の熱風ファンと同様のラジアルファンで機械室の冷却を行う構成となっている。
さらに、特許文献6から8には、複数の後向きのファン翼と、ファン翼を挟んで設けたシュラウドとハブから構成されるターボファンが示されており、図7に示すような、シュラウド内径よりハブ外径を小さくして型成形を可能にしたファン構造が示されている。
特開2002−349873号公報 特開2006−2987号公報 特開2003−223981号公報 特開2003−232295号公報 特開2006−177593号公報 特公昭52−49569号公報 特公平6−15875号公報 特開平6−257595号公報
冷却ファンとしてファンの回転軸方向に空気が流れる軸流ファンを搭載した特許文献1及び特許文献2等では、ファン装置から吹出す空気の風圧が小さいため、機械室に搭載される電子部品が比較的少なく、実装密度の低い構造にしか適用できないものである。
従って、風圧が小さい軸流ファンでは風路を狭めて吹出し風速を速くする必要があるため、分散して配置した部品に冷却空気量を分配する構成には適さない。また、軸流ファンの場合、ファンの吸気側と吹出し側が対向し、ファン前後に給排気の為の空間を必要とするため、ファンの大きさに対して搭載容積が大きく、機械室などの空間に効率よく設置しにくく、省設置スペース性が良好でない。例えば、機械室が加熱室の下方に配置された加熱調理器では、ファンの回転軸を機械室の底面と略並行に配置するため、機械室の高さによってファン外径寸法が制限される。また、軸流ファンで風量を増加させるには、ファン回転数を増加させることになるので、運転時のファン騒音が増大することになる。また、軸流ファンでは、ファンから吹出す空気の風速分布がファン内周側(回転軸側)とファン外周側(ファン翼側)で大きいため、ファン吹出し側近傍に部品配置をするのが難く、周方向に向かう流れの指向性に配慮した部品実装が必要となる。また、軸流ファンの風圧が小さいにも係わらず、その風路中にファンモータが配置されているため、ファン装置の通風性能を低下させる。また、風圧が小さいファンでは、機械室に高温空気が滞留しやすく排気しにくいので、本体外郭温度が高くなり、周囲に物や壁を近づけておけない。さらに、軸流ファンを搭載した加熱調理器では、上記のような課題を解決するために導風部品や取付け部品の個数が増加し、作業性の悪化やコスト高になりやすい。
また、特許文献1では、高圧トランスとマグネトロンの冷却をファン装置から吹出す流れを分岐して行っており、マイクロ波加熱とオーブン加熱の両方で冷却に必要となる最少風量で冷却させる構造になっておらず、オーブン時の省エネ性能,オーブン加熱性能で従来構造より劣ることになる。
特許文献2は、ファン装置から吹出た空気の通風経路が長く、流れの下流に配置した部品を冷却しにくい。そして、この課題を解決する有効なファン装置に関する記載がない。
特許文献3に示すようなシロッコファンによるファン装置では、高圧で大風量の空気流を吹出すことができるが、ファン翼の上下を挟んだ位置にケーシング面が必要となるため、二つ以上の部品でケーシングを構成する必要がある。よって構造が複雑であり、コスト高になりやすい。また、シロッコファンのケーシングは渦巻状であり、ファンの吹出口を一箇所設けた構成が一般的である。従って、分散した部品に空気量を分配する構成に適していない。また、ファンの外径に対して大きなケーシングの円弧が必要となり、省設置スペース性が良好でない。
特許文献4の遠心ファンは、機械室の冷却用ではないが、ラジアルファンで構成されることが多く、高温空気を加熱室に循環するファンの構造である。また、ファン翼を回転方向に切り欠いた構造であるため、型成形による製造が困難であり、さらに、ファン翼にシュラウドを配置した構成とすれば、より製作工程が複雑化する。また、ファンモータを空気流の風路の外方に設けた場合、該ファンモータの発熱分を冷却する構造が別途必要となる。
特許文献5に示されているラジアルファンは、特許文献1の課題として説明した事項に加え、ケーシングを用いていないため、複数の導風板により多方向に冷却空気を吹出すことができるが、導風板を含めたファン装置の部品数が多くなり、組立工程が長くなり、十分な低コスト化が図れないという課題がある。また、機械室の上面(加熱室の底面)とラジアルファンが直に対向するため、冷却空気の流れがその壁面に衝突して部分的に加熱室を冷却し、省エネ性能を悪化させる。
さらに、特許文献6から8では、ターボファンの製造工程のみを型成形で低コスト化した例であり、分散配置した部品の冷却を目的としたケーシングを含めたファン装置に関する記載がなく、本発明の加熱調理器に適用できる構成となっていない。
本発明は、機械室に搭載されるファン装置の部品数を低減するとともに、機械室内に設けられる導風部材を少なくすることで、機械室内の部品の冷却性能を維持しつつ加熱調理器全体のコストを低減した加熱調理器を提供することを目的とする。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、請求項1の加熱調理器は、キャビネット内に配置した加熱室と、該加熱室にマイクロ波を供給するマグネトロンと、該マグネトロンに給電するインバータ基板と、該インバータ基板を制御する制御基板と、前記マグネトロンまたは前記制御基板を冷却するファン装置と、を備えた加熱調理器であって、前記ファン装置は、円筒遮蔽面と円筒曲面で構成されるケーシングと、該ケーシングの内部に設けられたターボファンと、該ターボファンに連結する回転軸を有したファンモータと、を備えており、前記ターボファンは、前記ファンモータの回転軸と連結するハブと、該ハブに連結したファン翼と、該ファン翼に連結し前記ハブの外径よりも内径が大きく前記ファン翼の外径よりも外径が大きいシュラウドと、を有しており、前記ケーシングは、前記円筒曲面の円筒遮蔽面側に設けられた空気の吹出し口と、前記円筒曲面の内面かつ前記吹出し口のターボファンの回転方向に対して後ろ側に設けられた突起と、を有したものとする。
請求項2の加熱調理器は、キャビネット内に配置した加熱室と、該加熱室にマイクロ波を供給するマグネトロンと、該マグネトロンに給電するインバータ基板と、該インバータ基板を制御する制御基板と、前記マグネトロンまたは前記インバータ基板を空冷するファン装置と、前記加熱室の下方に配置した、前記マグネトロン,インバータ基板,制御基板,ファン装置を配置した機械室と、を備えた加熱調理器であって、前記ファン装置は、複数の後向きのファン翼と該ファン翼を挟んで設けたシュラウドとハブから構成されるターボファンと、該ターボファンを収納するとともに円筒遮蔽面と円筒曲面を有し該円筒遮蔽面側から前記円筒曲面を切り欠いた吹出し口を設けたケーシングを備え、前記ターボファンはシュラウド内径よりハブ外径が小さく、前記ターボファンを前記ケーシング内の円筒遮蔽面側にハブ側を向けて配置し、前記シュラウド側にファンモータを連結し、前記機械室底面のケーシング内側に設けた通気孔から吸気した空気を前記吹出し口から前記マグネトロンまたは前記インバータ基板に供給して冷却するものとする。
請求項3の加熱調理器は、キャビネット内に配置した加熱室と、該加熱室にマイクロ波を供給するマグネトロンと、該マグネトロンに給電するインバータ基板と、該インバータ基板を制御する制御基板と、前記マグネトロンまたは前記制御基板を空冷するファン装置と、前記キャビネットの側壁と前記加熱室の側壁の間隙に配置した、前記マグネトロン,インバータ基板,制御基板,ファン装置を配置した機械室と、を備えた加熱調理器であって、前記ファン装置は、複数の後向きのファン翼と該ファン翼を挟んで設けたシュラウドとハブから構成されるターボファンと、該ターボファンを収納するとともに円筒遮蔽面と円筒曲面を有し該円筒遮蔽面側から前記円筒曲面を切り欠いた吹出し口を設けたケーシングを備え、前記ターボファンはシュラウド内径よりハブ外径が小さく、前記ターボファンを前記ケーシング内の円筒遮蔽面側にハブ側を向けて配置し、前記シュラウド側にファンモータを連結し、前記キャビネット底面のケーシング内側に設けた通気孔から吸気した空気を前記吹出し口から前記マグネトロンまたは前記制御基板に供給して冷却するものとする。
本発明の加熱調理器によれば、機械室に搭載されるファン装置の部品数を低減するとともに、機械室内に設けられる導風部材を少なくすることで、機会室内の部品の冷却性能を維持しつつ加熱調理器全体のコストを低減することができる。
以下、本発明の加熱調理器を、マグネトロンなどで構成されるマイクロ波加熱手段を有する電気式オーブンレンジを例にとって説明する。尚、本発明は、電気オーブン,電子レンジなどの加熱調理器にも適用できる。
図1(a)は実施例1の加熱調理器に搭載するファン装置4を分解した斜視図であり、同(b)は組立て後の斜視図である。
図に示すように、ファン装置4は、ケーシング2とターボファン3とファンモータ39の3つの部品から構成されている。
ケーシング2は、一方向から型成形で抜けるように円筒曲面2aと円状の円筒遮蔽面2bとで構成され、さらに、円筒曲面2aを円筒遮蔽面2b側から周方向に沿って複数箇所切り欠いて吹出し口20を成形している。
図示した構造では、円筒曲面2aを周方向に沿って三箇所切り欠いて吹出し口20を成形しているが、吹出し口20の数や大きさ(周方向の幅)は、冷却対象部品の配置や数量により適宜設定して良い。
円筒曲面2aに設けた吹出し口20の円筒方向の幅Hcは、ターボファン3のファン翼31の高さ幅Hfより大きく、かつ、ファン翼31を略シュラウド30面に合わせた構成にすれば、ファン翼31に沿って押し出される空気が小さな通風抵抗でケーシング2の吹出し口20から外方に効率よく吹出すことができる。
また、ケーシング2には、その外周側に吹出し口20から出た空気を誘導する風向板22を設けている。この風向板22は、吹出し口20の回転方向38の後ろ側に成形されており、冷却風を流す部品配置に伴ってその傾きや長さ,大きさ,個数を適宜設定してケーシング2に一体的に成形されている。つまり、吹出し口20から吹出る空気は、回転方向の後ろ側に大きな風速分布をもって流れるので、吹出し口20の回転方向の後ろ側に成形された風向板22に沿った流れを構成する。従って、風向板22の配置角度を冷却対象とする部品に向けることで、冷却空気の主流を部品に効率よく供給できる。例えば、風向板22を冷却対象とする部品近傍まで長く構成すれば吹出し口20から大体の空気を部品に流すことができる。従って、この風向板22は、全ての吹出し口20に設ける必要はなく、また、風向板22の替わりに別途ダクト(図示せず)を配置して部品冷却させる構成としても差し支えない。また、本実施例の風向板22は、吹出し口20の高さ幅Hcと同程度の幅で構成したが、その強度や製作上、ケーシング2の高さ全体まで成形しても差し支えない。
また、ケーシング2の内周側には、ターボファン3の回転時にファン翼31に衝突しない大きさの突起21を設けて風量調整できる構成としており、突起21も風向板22と同じ側(回転方向38の後ろ側)の吹出し口20に成形されている。ここで、突起21は、ファン翼31に対する傾斜角度,ファン翼31との間隙,大きさなどを冷却対象とする部品に応じて適宜調整することにより、吹出し口20から吹き出る風量を制御することができる。つまり、例えば、突起21を高くしてファン翼31に近づけると、ファン翼31に沿って流れる空気が昇圧され、高風速で勢いよく吹出し口20から押し出される。また、その突起21の角度が回転周方向に対して直角に近いほど、またファン翼31と突起21の間隙が狭いほど、ファン翼31に対する抵抗となり高圧空気が吹出される。但し、前記抵抗が大きい場合、ファン翼31の流体音が発生し易くなるので、ファン翼31と突起21の間隙を3mm程度に設定するのが妥当である。また、突起21の角度もファン翼31の回転接点方向に近い角度で設ける方が滑らかに流れを誘導できて良い。従って、風量や騒音の目標仕様に応じて適宜その形状を決めればよい。また、この突起21は、ファン翼31で必要十分な風量を吹出すことが可能であれば設けなくとも差し支えない。
本実施例のターボファン3は、複数の後向きのファン翼31と、ファン翼31を下面と上面から挟むシュラウド30とハブ32とで構成されるもので、そのハブ32の軸孔32aにファンモータ39の回転軸39aが挿入されて、ファンモータ39の回転が伝達される。また、本実施例のターボファン3は、一方向から型成形で抜けるようにシュラウド30の内径となる吸気部30aよりハブ32の外径を小さくした構造であり、ファン翼31の外径よりシュラウド30の外径を広くした構成である。
ここで、ハブ32は、外径が大きい方がターボファン3の内部が高圧に保たれ易くなるので高圧空気を吹出し易くなるが、一方向から型成形で抜けるようにシュラウド30の内径となる吸気部30aよりハブ32の外径を小さくした本実施例の構成では、ケーシング2の円筒遮蔽面2bがハブ32の機能を代替するように、円筒遮蔽面2bとハブ32の間隙を3mm程度とした。
尚、この間隙は、ファンモータ39の回転時に軸振れ等によるファン翼31とケーシング2の接触を防ぐための距離であり、間隙が小さいほど高圧空気を吹出し易くなる。また、この距離を広げていくと、ファン翼31と円筒遮蔽面2bの間で生じる渦によりファン装置4の吹出し性能が低下していくので、最大でも間隙を10mm程度で構成することが望ましい。
また、本実施例のターボファン3は、曲面状の7枚のファン翼31で構成しているが、ファン翼31の枚数や外径,大きさなどは必要な冷却風量により適宜設定すればよく、同一回転数であれば、これらの枚数,外径,大きさが大きい程大風量を吹出すことができる。また、ファン翼31の羽根形状も直線状でも流線状でもよく、流線状に近い構造にすることで低騒音化を図ることもできる。
ファンモータ39は、図1(b)に示すように、ケーシング2内にターボファン3と連結した状態で収納される。ケーシング2とターボファン3の高さ位置関係は、図3に示すようにファン装置4が搭載される機械室底面1(本体底面)に固定されるファンモータ39と、ファンモータ39に連結したターボファン3の高さ位置に合わせてケーシング2の吹出し口20が配置されるようになる。従って、ケーシング2内にターボファン3とファンモータ39が収納され、ターボファン3の吸気部分となる通気孔19がファンモータ39が固定されたケーシング2の円筒曲面2aの内側となる機械室底面1に設けられる。また、通気孔19は、障害物の進入を防ぐために多数の小孔群からなっている。
ここで、図示しないが、機械室底面1とケーシング2の間隙の空気漏れを防ぐために弾性シール部材を設けてもよいし、機械室底面1に固定されるファンモータ39を防振部材を挟んで設けてもよい。
また、ファンモータ39への給電ライン(図示せず)は、ケーシング2の円筒曲面2aに機械室底面1側から切り欠きを設け、吹出し口20と同様に型成形で製造できる構造とし、給電部に生じる隙間をシールすれば、ケーシング2外の空気の再侵入を防いで送風ロスを低減できる。
ここで、ターボファン3及びケーシング2の配置関係を、図2に示すファン装置4の正面図と縦断面図で説明する。
ターボファン3は、上記したようにシュラウド30の内径(吸気部30a径)をDb、ハブ32の外径をDhとすると、Db>Dhの関係となるので、一方向から型成形することができる。
また、ファン翼31の外径Df,シュラウド30の外径Dsの関係は、Df<Dsとなるので、ケーシング2の内壁からファン翼31までの距離を保ち、ファン翼31に沿ってケーシング2の外周側に吹出る空気29がファン翼31外周方向のシュラウド30面を介して流れるので、シュラウド30とケーシング2の隙間からの空気洩れを抑えることができる。この空気漏れの抑制により、ターボファン3の吸気側(ファンモータ39側)に流れるショートサーキット現象を抑え、吸気した冷却空気を無駄なく吹出し口20から吹出すことができるので、ファン装置4の送風効率を高めることができる。
また、ケーシング2の内径Dc,ケーシング2内側の突起21による内径Dp,ファン翼31の外径Dfの関係は、Dc>Dp>Dfとなるので、ファン翼31からケーシング2の外周側に流れる空気29をショートサーキット現象が生じ難い状態で効率よく、ケーシング2の吹出し口20に導き、複数の吹出し口20から部品冷却に必要とされる空気量を供給することができる。
ここで、本実施例のファン装置4を構成するターボファン3を図7に示す従来のターボファンに置き換えた場合(つまりDf=Dsの関係)であっても、冷却に十分な風量を吹出すことができれば、Df<Dpの条件で本実施例のターボファン3として搭載できることは言うまでもない。
ファン装置4の最適な寸法の目安として、ターボファン3の回転時に生じるファン翼31のアンバランスや成形ばらつきによる軸振れ、少ないショートサーキットによる高効率送風運転を考慮して、ケーシング2の内径Dcはシュラウド外径Dsに5mmから10mmの範囲(Ds+5≦Dc≦Ds+10)となる。また、突起21による内径Dpは、ファン翼31の外径Dfより5mmから10mm大きくした範囲(Df+5≦Dp≦Df+10)となる。また、ケーシング2の内外周に設置される突起21と風向板22の強度を加味して円筒曲面2aの厚さtcは、1mmから4mmの範囲が適している。
図3は、図1及び図2で説明したファン装置4を加熱調理器の機械室5に配置した側面断面図であり、マグネトロン56により加熱室7内の食品をマイクロ波加熱する食品調理と、加熱室7の上面に設けた上ヒータ10と加熱室7の背面に設けた熱風ユニット9による電熱加熱によりグリル調理やオーブン調理を行える加熱調理器を示している。
図4は加熱調理器のキャビネット81を取り外した状態の斜視断面図であり、図5は加熱室7の下方に配置された機械室5のレイアウトを示す説明図である。
また、これらの図3から図5に示す加熱調理器は、加熱室7の底面にそれと略同形状の矩形テーブル70が配置され、テーブル70を加熱室7の下方に搭載された3つの重量センサ6a,6b,6cで保持する構成のターンテーブルレス式オーブンレンジである。
図において、加熱調理器の外郭を構成するキャビネット81の内側には食品(図示せず)を収納し、加熱調理を行う加熱室7が設けられている。また、加熱室7の底面下方には回転アンテナ57とそれを回転させる回転モータ53がテーブル70の略中心位置に配置され、重量センサ6を構成する重量センサ6a,6bがテーブル70の正面側左右隅部に設けられ、重量センサ6cがテーブル70の奥側中央に設けられている。
回転アンテナ57は、加熱室7の底面近傍に設けられた凹部に収納され、テーブル70の取り外しの際に手で触れないようマイカ板で覆う構成が採られている。マイカ板は、マイクロ波に対して高い透磁性をもつので、回転アンテナ57の形状や回転速度によって変化する電磁波エネルギーを微小な減衰で加熱室7に伝えることができる。
テーブル70を3点で保持する重量センサ6a,6b,6cは、テーブル70とテーブル70上に載置される食品の重さをテーブル70への載置位置にかかわらず正確に検知することができる。重量センサ6a,6b,6cは、金属バネの変形に伴って変化させる静電容量を検出するものでも歪量を検出するものでもいずれでもよい。本実施例ではテーブル70に全ての重量センサが接触して安定して保持できるように重量センサ6の個数を3つとしたが、テーブル70を安定して保持できれば個数を3つに限る必要はない。
加熱室7の前面には開閉自在のドア8が設けられ、その下側には加熱調理を設定する操作パネル80が設けられている。
また、加熱室7の下方には機械室5が配置され、この機械室5内に食品をマイクロ波加熱するために必要なマグネトロン56やマグネトロン56に給電するインバータ基板51,インバータ基板51等を制御する制御基板52等が設けられている。図5に示すようにマグネトロン56から発振されたマイクロ波を加熱室7に導く導波管55が機械室5の略中央幅方向に延びて配置されており、加熱室7の略中央に配置される回転アンテナ57を回転させる回転モータ53が導波管55上に配置され、機械室5の最外周に重量センサ6a,6b,6cが配置されている。マグネトロン56は、加熱室7の底面中央に位置する回転アンテナ57と導波管55を介して加熱室7と電磁場的に連結されており、マグネトロン56より放射されるマイクロ波エネルギーが回転アンテナ57を介して加熱室7内部に放射される。
マイクロ波加熱と電熱加熱を行う本実施例の加熱調理器では、マイクロ波加熱時にインバータ基板51の電子部品、例えばIGBTなどがスイッチング損失により発熱し、さらにマグネトロン56自体が発振損失により発熱するとともに、電熱加熱時にヒータ加熱による加熱室7の温度上昇によって加熱室底面(機械室5の上面)が高温となるため、機械室5の左右にファン装置4a,4bを配置し、前記発熱による温度上昇と加熱室7からの熱漏洩による温度上昇の両方を抑制する構成としている。
図5に示すレイアウトでは、機械室5の背面側に配置されるファン装置4は、主にマグネトロン56に冷却空気を供給する右側のファン装置4aと、主にインバータ基板51や制御基板52に冷却空気を供給する左側のファン装置4bの二つで構成される。機械室5内部の他の部品はこのファン装置4a,4bの分流や下流に配置して冷却するようにしている。
右側のファン装置4aの吹出し口20aから吹出した空気29aがダクト56aを介してマグネトロン56に導かれ、主にマグネトロン56の冷却を行うとともに、一部の空気を利用して加熱室7の側面に配置される庫内灯(図示せず)やキャビネット81を冷却する。また、マグネトロン56を通過した空気の一部を利用して、その下流に配置した重量センサ6bを冷却してもよいし、マグネトロン56を通過して熱交換し、温度上昇した空気を加熱室7内に供給してもよい。
また、左側のファン装置4bから吹出した空気は、主に発熱の大きいインバータ基板51の冷却を行う流れ29b1を形成するものであるが、本構成では3つの吹出し口20bを設けており、加熱室7の奥側の重量センサ6cに向けた空気の流れ29b3と、回転モータ53や制御基板52に向けた流れ29b2をファン装置4bで3方向に向けて供給している。従って、このファン装置4a,4bにより、マグネトロン56やインバータ基板51とともに、機械室5に分散配置された重量センサ6a,6b,6cも空気量を調整して効率よく冷却することが容易となる。
また、機械室5に配置される部品のうち、マグネトロン56や重量センサ6a,6b,6c,回転モータ53は、加熱室7の底面側に設置される構造であり、本実施例のファン装置4a,4bの吹出し口20a,20bが、機械室5の上側(加熱室の底面側)に配置されるため、ターボファン3から吹出した空気と部品が同程度の高さの水平位置となり、直接冷却する部品に向けて空気を流し易い構造となっている。
一方、オーブン加熱で一度に多くの食品を調理するために、図3に示すように、加熱室7内壁の左右には、底面と概略並行に内側に突出した棚74が上下二段に設けられており、加熱室7の略幅サイズの調理皿であれば調理方法に応じて配置可能な構成となっている。なお、棚74を加熱室7の側面に三段以上配置し、調理メニューに応じて使用する棚74を調整する構成でもよい。
オーブン加熱は、加熱室7の上面の上ヒータ10と加熱室7の背面に設けた熱風ユニット(図示せず)で行うことができる。上ヒータ10は加熱室7上面の略全面に配置されるように金属抵抗線を並べた電熱ヒータを用いる。前記熱風ユニットは金属製のラジアルファンとラジアルファン外周側に設けたシーズヒータや管ヒータ(いずれも図示せず)で構成され、加熱室7の背面壁に設けた熱風循環口90を介して加熱室7に熱風を供給するものである。
ここで、本実施例は、加熱室7の上側に上ヒータ10、背面に熱風ユニット9を設けた構成であるが、加熱室7の下側、つまり機械室5の上下面にヒータを設けてオーブン加熱する構成であっても、或いは加熱室7内にスチームを供給する蒸気発生手段(図示せず)を設けて飽和蒸気や過熱水蒸気でスチーム加熱する構成であっても機械室5の冷却に伴う本構成を適用できることは言うまでもない。
加熱室7の庫内温度を上昇させて調理を行うオーブン調理などでは、機械室5に配置される部品が加熱室7の壁面から熱伝導や熱放射によって伝熱されて昇温する。しかし、部品自体の発熱ではないため、例えばマイクロ波加熱時のマグネトロン56やインバータ基板51などを冷却する場合に比べて、これらに冷却を集中させる必要がない。従って、機械室5に二台のファン装置4a,4bを配置した本実施例では、マグネトロン56側のファン装置4aの吹出し空気量を抑制し、機械室5への最少供給空気量として庫内への流入空気量を抑えることで、加熱室7の昇温速度や最高温度(オーブン性能),庫内温度を保持した状態でのヒータ消費電力抑制(省エネ性)などの向上を容易に図ることができる。また、インバータ基板51側のファン装置4bにおいても、同様に、発熱の生じない部品が加熱室7の温度の影響で破壊や損傷しない程度での空気量に抑えるように制御できる。
ファン装置4の制御は、ファンモータ39の回転数制御や断続運転などで行うことができ、ファン装置4自体の消費電力の低減にもなり、より省エネ効果を発揮できる。これらの制御は、加熱調理の初めから最後まで予めプログラムされた範囲内で行ってもよいし、部品温度を例えばサーミスタなどで感知させて行ってもよく、それらを組み合わせて行ってもよい。
本実施例における加熱調理器の動作について、マイクロ波加熱及びヒータ加熱を用いて加熱室7の食品を調理する場合を例に説明する。
食品をマイクロ波によって加熱調理する場合、ドア8から加熱室7の底面に配置したテーブル70上に食品を載置し、ドア8を閉めたのち加熱調理を行う。調理の開始は、機械室5の前方に設けられた操作パネル80により加熱時間と加熱パワーなどを設定した後、開始ボタン(図示せず)を押すことで行われる。加熱が開始されると、マグネトロン56からマイクロ波エネルギーが放射され、導波管55を介して加熱室7に供給される。マグネトロン56の発振ととともに、回転モータ53が回転をはじめ、回転モータ53に連結している回転アンテナ57が回転する。回転アンテナ57の回転によって、加熱室7のマイクロ波が拡散され、食品を均一に加熱させる。ここで、回転アンテナ57の回転は、テーブル70を保持する3つの重量センサ6a,6b,6cの重量検出バランスをもとに、テーブル70上の食品の位置に応じて間欠回転或いは速度制御などを行う制御手段(図示せず)により食品に効率よくマイクロ波エネルギーを伝え、最適な加熱を行うようにしてもよい。
発振中のマグネトロン56及びマグネトロン56に給電するインバータ基板51は、電気をマイクロ波に変換する際に熱損失による発熱が生じるため、機械室5のファン装置4a,4bに連結されたファンモータ39が駆動して冷却される。また、ファンモータ39も電気を回転運動に変換する際に発熱が生じるが、ファン装置4のターボファン3の上流側のケーシング2内に配置されているため、機械室5の底面のケーシング2内側に設けた通気孔19から流入する常温空気により冷却され、許容温度以下に保持されて安定した回転運動を続けることができる。なお、ファンモータ39の回転は、部品温度やマイクロ波加熱パワーに応じて間欠動作或いは回転速度制御させてもよい。マグネトロン56を冷却して温度上昇した空気の一部は、加熱室7に流入して庫内を温めるとともに、食品から発生した水蒸気を効率よく排出させる手段に利用される。
このように、食品のマイクロ波加熱時にはファンモータ39が駆動し、マグネトロン56やインバータ基板51などの発熱部品を冷却するとともに、重量センサ6も冷却して安定した重量検出を行い、食品を加熱調理することができる。
一方、例えばパン等の食品をオーブン加熱する場合、食品を載置した調理皿(図示せず)を前方のドア8から加熱室7の左右に配置された棚74をスライドさせながら加熱室7の内部に押し込んだのち、ドア8を閉めてオーブン調理が開始される。ここで、本実施例の加熱調理器では、テーブル70が取り外し可能であるため、テーブル70を棚74に載置して調理することも可能である。
オーブン調理の開始は、操作パネル80で食品の加熱時間や加熱温度などの設定が終了した後、開始ボタン(図示せず)を押すことで行われる。調理が開始されると、加熱室7上方の上ヒータ10と加熱室7背面側の熱風ユニット9に通電され、加熱室7の庫内温度が急上昇し、調理皿上の食品を全面から加熱する。このとき、オーブン調理では、加熱室7の壁面が高温となるので、加熱室7から機械室5への熱漏洩が生じ、機械室5に配置された部品温度を上昇させる。このため、機械室5の電子部品及び雰囲気の過熱を抑制するためにファン装置4a,4bが駆動し、機械室5の通気孔19から外部の空気を流入させる。ファンモータ39の駆動は、例えば重量センサ6の温度を検知して調理時間とともに常時或いは間欠的に行ってもよいし、ファンモータ39の通電率を調整して行ってもよい。なお、ファン装置4aに対し、ファン装置4bは直接加熱室7に流入する風路がないため、ファン装置4aより大きな冷却風量が供給できるように運転できる。つまり、ファン装置4aはマイクロ波加熱時に必要な冷却能力があればよく、ファン装置4bと同じファン装置でなくてもよい。
オーブン加熱時の加熱室7の内部温度は、例えば加熱室7側面に設けた熱電対やサーミスタ等の温度センサ(図示せず)で感知し、加熱室7の温度が設定値よりも高い場合、上ヒータ10や熱風ユニット9への電力供給を止めるか、或いは低電力化させ、設定温度近傍の温度を保持させており、機械室5への熱漏洩は設定温度で変化するので、設定温度に応じたファンモータ39の制御も可能である。なお、温度センサは、非接触式である赤外線温度センサであれば、加熱室任意の壁面温度や被加熱物温度を直に計測することも可能であるが、センサ自体が冷却を必要とする場合、機械室5のファン装置4から冷却空気をセンサに供給する風路構成が別途必要になる。
このように、食品のオーブン加熱時には左右のファンモータ39が最適な制御駆動し、必要最少源の風量で機械室5を冷却し、機械室5の冷却空気でオーブン性能や省エネ性を阻害しない構成が採られている。
以上のように本実施例では、マイクロ波加熱とヒータ加熱の場合でファン装置4a,4bの運転制御が異なるが、テーブル70を重量センサ6a,6b,6cで保持した加熱調理器でも機械室5に広く分散してレイアウトされた電子部品を効率よく冷却し、安定した加熱調理を行うことができる。
また、本体に重量センサをもたず、赤外線センサを主に利用したターンテーブルレス式オーブンレンジであれば、機械室5の部品実装密度が減少し、通風抵抗の小さい通風経路を多様に設計でき、より効率よく機械室を冷却できる。
尚、本実施例では、ファン装置4a,4bを機械室5の左右に配置した構成としたが、冷却が十分可能であれば片方のみであってもよい。この場合には、主にインバータ基板51を冷却するためにファン装置4bを配置すればよい。これは、マグネトロン56を通過した高温空気が加熱室7に入る通風経路を構成する場合があり、オーブン加熱時にファン装置4aの送風量を極端に低下させるか、又は停止させて最高温度や昇温速度などのオーブン性能の低下を容易に抑えられるためである。つまり、機械室5のファン装置4a,4bは、マイクロ波加熱時に生じる熱損失を冷却するための冷却空気量が最低限必要となり、電熱加熱時の部品冷却は、各々のファン装置4a,4bの低速回転或いは間欠運転などで最低必要空気量を供給させる構成となっている。
以上で説明した本実施例の構成によれば、機械室に搭載されるファン装置4の部品数を低減して低コスト化を図れるとともに、ファン装置4により高風圧で大風量の冷却空気を機械室に供給できるので、内部の部品冷却が容易となって機械室内に設けられる導風部材を少なくし、本体全体のコストを低減することができる。また、ファン装置4は、ケーシングに設ける複数の吹出し口を自由な幅で、自由な個数で配置できるので、冷却を必要とする部品配置に応じて効率よく冷却空気を供給できる。
また、少ない部品数で構成したファン装置4が高圧で大風量の冷却空気を吹出すので、ファン装置4の配置位置が加熱室とキャビネット81の間隙であれば、いずれの場所であっても加熱室外周を通風経路として冷却空気を供給し、内部の部品冷却を効率よく行うことができる。
さらに、突起21の高さによるファン翼31との間隙,ファン翼31に対する突起21の突き出し角度,突起21の大きさ等により、容易に複数の吹出し口から吹出す冷却空気の風量バランスを任意に調整して冷却が必要な部品に最適な空気量を供給することができる。
さらに、ケーシング2の内壁からファン翼31までの距離を保ち、ファン翼31に沿ってファン外周側に吹出す空気がファン翼外周方向のシュラウド面を介して流れるので、シュラウド30とケーシング2の隙間からの空気洩れを抑えることができる。また、この空気漏れの抑制により、ファンの吸気側に流れるショートサーキット現象を抑え、吸気した冷却空気を無駄なく吹出し口から吹出すことができるので、ファン装置4の送風効率を高めることができる。
さらに、ファン翼31から外周側に流れる空気をショートサーキット現象が生じ難い状態で効率よくケーシング2の吹出し口に導き、複数の吹出し口から部品冷却に必要とされる空気量を供給することができる。
さらに、機械室内の高温空気を排気しやすいので、加熱調理器の外郭温度が高温になるのを抑制することができ、近くにある物や壁に与える熱の影響を小さくすることができる。
図6に実施例2を示す。図6は加熱室7の底面を固定されたプレート71としたターンテーブルレス式オーブンレンジのキャビネット81を外した状態の斜視断面図である。
図において、キャビネット81の側壁と加熱室7の側壁との隙間に機械室5が配置されており、そこに加熱室7にマイクロ波を供給するマグネトロン56と、マグネトロン56に給電するインバータ基板51を制御する制御基板52,マグネトロン56や制御基板52等の部品を空冷するファン装置4aを備えている。ファン装置4aは、加熱室7の側方である操作パネル80後方の機械室底面1に配置されている。尚、ファン装置4aは図1及び図2を用いて実施例1で説明したものと同様の構成であり、説明を省略する。本実施例においても、加熱調理器に搭載される主要な部品構成は実施例1と同様に、マグネトロン56やインバータ基板51,制御基板52である。また、本実施例ではマイクロ波を加熱室7に供給するマグネトロン56に連結した導波管55が加熱室7の側面側から底面下方に延びており、プレート71下方の回転アンテナ57に向かって配置されている。また、回転アンテナ57を回転させる回転モータが導波管55に設置されている。また、固定されたプレート71で構成される本実施例の場合、食品情報として重量の代わりに食品表面温度を検出する赤外線センサ61を用いる。尚、操作パネル80が側面であっても、実施例1のように重量センサ6を搭載することもできる。
本実施例では、加熱調理器に必要とされる部品が、操作パネル80後方の空間のみでなく、加熱室7下方の空間、つまり、加熱調理器の本体外郭となるキャビネット81と加熱室7の間隙の全てが機械室5として利用される。従って、ファン装置4aの吹出し口20を複数設け、キャビネット81と加熱室7の間隙を通風経路として加熱室7の外周各部の部品に向けて風量を分配して流すことにより、全ての部品を効率よく冷却できる。
ここで、本実施例における調理の動作手順は、マイクロ波加熱,オーブン加熱でも実施例1と同様であるが、インバータ基板51などが加熱室7側方に配置される構成の場合、自然対流により側面の空気が上方に流れオーブン加熱時の熱漏洩の影響を受けにくいので、実施例1の構造に比べて内部に熱の滞留が生じ難い構造である。従って、ファン装置4の空気量に対して、オーブン性能や省エネ性能に与える影響も少なく、効率の良い調理ができる。
以上のように、本実施例によれば、マイクロ波加熱やオーブン加熱,食品検出手段や加熱室7の構造による搭載部品の配置,部品点数等の相違によらず、高圧・大風量化を実現するとともに、単純なファン装置4の構造により低コスト化も実現でき、加熱調理器に搭載して効率よく風量分配と分配量の制御ができる。
実施例1のファン装置の分解斜視図および組立て後の斜視図。 実施例1のファン装置の正面図および縦断面図。 実施例1の加熱調理器の正面断面図。 実施例1の加熱調理器の斜視断面図。 実施例1の機械室の部品レイアウトを示す説明図。 実施例2の加熱調理器の斜視断面図。 従来のターボファンの正面図。
符号の説明
1 機械室底面(本体底面)
2 ケーシング
2a 円筒曲面
2b 円筒遮蔽面
3 ターボファン
4 ファン装置
6a,6b,6c 重量センサ
7 加熱室
9 熱風ユニット
10 上ヒータ
19 通気孔
20 吹出し口
21 突起
30 シュラウド
30a 吸気部
31 ファン翼
32 ハブ
39 ファンモータ
51 インバータ基板
52 制御基板
55 導波管
56 マグネトロン
57 回転アンテナ
70 テーブル
81 キャビネット
90 熱風循環口

Claims (6)

  1. キャビネット内に配置した加熱室と、
    該加熱室にマイクロ波を供給するマグネトロンと、
    該マグネトロンに給電するインバータ基板と、
    該インバータ基板を制御する制御基板と、
    前記マグネトロンまたは前記制御基板を冷却するファン装置と、を備えた加熱調理器であって、
    前記ファン装置は、
    円筒遮蔽面と円筒曲面で構成されるケーシングと、
    該ケーシングの内部に設けられたターボファンと、
    該ターボファンに連結する回転軸を有したファンモータと、を備えており、
    前記ターボファンは、前記ファンモータの回転軸と連結するハブと、該ハブに連結したファン翼と、該ファン翼に連結し前記ハブの外径よりも内径が大きく前記ファン翼の外径よりも外径が大きいシュラウドと、を有しており、
    前記ケーシングは、前記円筒曲面の円筒遮蔽面側に設けられた空気の吹出し口と、前記円筒曲面の内面かつ前記吹出し口のターボファンの回転方向に対して後ろ側に設けられた突起と、を有していることを特徴とする加熱調理器。
  2. キャビネット内に配置した加熱室と、
    該加熱室にマイクロ波を供給するマグネトロンと、
    該マグネトロンに給電するインバータ基板と、
    該インバータ基板を制御する制御基板と、
    前記マグネトロンまたは前記インバータ基板を空冷するファン装置と、
    前記加熱室の下方に配置した、前記マグネトロン,インバータ基板,制御基板,ファン装置を配置した機械室と、
    を備えた加熱調理器であって、
    前記ファン装置は、
    複数の後向きのファン翼と該ファン翼を挟んで設けたシュラウドとハブから構成されるターボファンと、該ターボファンを収納するとともに円筒遮蔽面と円筒曲面を有し該円筒遮蔽面側から前記円筒曲面を切り欠いた吹出し口を設けたケーシングを備え、
    前記ターボファンはシュラウド内径よりハブ外径が小さく、
    前記ターボファンを前記ケーシング内の円筒遮蔽面側にハブ側を向けて配置し、前記シュラウド側にファンモータを連結し、前記機械室底面のケーシング内側に設けた通気孔から吸気した空気を前記吹出し口から前記マグネトロンまたは前記インバータ基板に供給して冷却することを特徴とする加熱調理器。
  3. キャビネット内に配置した加熱室と、
    該加熱室にマイクロ波を供給するマグネトロンと、
    該マグネトロンに給電するインバータ基板と、
    該インバータ基板を制御する制御基板と、
    前記マグネトロンまたは前記制御基板を空冷するファン装置と、
    前記キャビネットの側壁と前記加熱室の側壁の間隙に配置した、前記マグネトロン,インバータ基板,制御基板,ファン装置を配置した機械室と、
    を備えた加熱調理器であって、
    前記ファン装置は、
    複数の後向きのファン翼と該ファン翼を挟んで設けたシュラウドとハブから構成されるターボファンと、該ターボファンを収納するとともに円筒遮蔽面と円筒曲面を有し該円筒遮蔽面側から前記円筒曲面を切り欠いた吹出し口を設けたケーシングを備え、
    前記ターボファンはシュラウド内径よりハブ外径が小さく、
    前記ターボファンを前記ケーシング内の円筒遮蔽面側にハブ側を向けて配置し、前記シュラウド側にファンモータを連結し、前記キャビネット底面のケーシング内側に設けた通気孔から吸気した空気を前記吹出し口から前記マグネトロンまたは前記制御基板に供給して冷却することを特徴とする加熱調理器。
  4. 前記ケーシングの吹出し口の円筒内側に突起を設け、該突起により吹出し口から吹出す空気の向きや風速を制御することを特徴とする特許請求項2乃至3記載の加熱調理器。
  5. 前記ターボファンを構成するシュラウドの外径がそのファン翼の外径より大きいことを特徴とする特許請求項2乃至3記載の加熱調理器。
  6. 前記ターボファンを構成するシュラウドの外径がそのファン翼の外径より大きく、前記ケーシングの吹出し口に設けた突起が該シュラウドの外径にかかる高さであることを特徴とする特許請求項2乃至4記載の加熱調理器。
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