JP2009007437A - ゴム組成物、ジョイントレスバンドおよびタイヤ - Google Patents

ゴム組成物、ジョイントレスバンドおよびタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】熱老化によるゴム強度の低下を抑制することができるとともに、ゴムとコードとの接着性も向上することができ、さらには石油資源に由来する成分の使用量を抑えることもできるJLB用のゴム組成物、JLBおよびタイヤを提供する。
【解決手段】環状のプライの外周面上に設置されたベルト上に設けられるJLBを形成するためのゴム組成物であって、天然ゴムおよびエポキシ化天然ゴムの少なくとも一方を含有するゴム成分を含むとともに、ゴム成分100質量部に対して、40質量部以上のシリカと、0.5質量部以上10質量部以下のステアリン酸カルシウムと、を含む、JLB用のゴム組成物、JLBおよびタイヤである。
【選択図】図1

Description

本発明は、ゴム組成物、ジョイントレスバンド(以下、「JLB」という。)およびタイヤに関し、特に、熱老化によるゴム強度の低下を抑制することができるとともに、ゴムとコードとの接着性も向上することができ、石油資源に由来する成分の使用量を抑えることもできるJLB用のゴム組成物、JLBおよびタイヤに関する。
現在市販されているタイヤは、その全質量の半分以上が石油資源に由来する成分から構成されている。たとえば、一般的な乗用車用ラジアルタイヤにおいては、タイヤの全質量に対して、石油資源に由来する成分として、合成ゴムが約2割、カーボンブラックが約2割、他にアロマオイルや合成繊維等が含まれており、タイヤ全質量の5割以上が石油資源に由来する成分から構成されている。
しかしながら、近年、環境問題が重視されるようになり、CO2の排出を抑制する規制が強化されている。また、石油資源は有限であって供給量が年々減少していることから、将来的に石油価格の高騰が予測され、石油資源に由来する成分の使用には限界がある。さらに、石油資源の枯渇に直面した場合、このような石油資源に由来する成分から構成されるタイヤを製造することが困難になることが予想される。
そのため、石油資源に由来しない成分(石油外資源に由来する成分)を主成分としたエコタイヤが注目されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2003−63206号公報
上記のエコタイヤにおいて、石油資源に由来する成分の使用量をさらに抑える観点からは、プライの外周面上のベルト上に設けられるJLBについても石油外資源に由来する成分をなるべく用いることが好ましい。
そこで、たとえば、JLBを構成するゴム組成物の充填剤として、石油資源に由来するカーボンブラックの代わりに石油外資源に由来するシリカを用いることが考えられる。しかしながら、この場合には、熱老化によって加硫後のJLBのゴム強度が低下するとともに、ゴムとコードとの接着性も悪化するという問題があった。
上記の事情に鑑みて、本発明の目的は、JLBの熱老化によるゴム強度の低下を抑制することができるとともに、ゴムとコードとの接着性も向上することができ、さらには石油資源に由来する成分の使用量を抑えることもできるJLB用のゴム組成物、JLBおよびタイヤを提供することにある。
本発明は、環状のプライの外周面上に設置されたベルト上に設けられるJLBを形成するためのゴム組成物であって、天然ゴムおよびエポキシ化天然ゴムの少なくとも一方を含有するゴム成分を含むとともに、ゴム成分100質量部に対して、40質量部以上のシリカと、0.5質量部以上10質量部以下のステアリン酸カルシウムと、を含む、ゴム組成物である。
ここで、本発明のゴム組成物においては、ゴム成分100質量部に対するカーボンブラックの含有量が5質量部以下であることが好ましい。
また、本発明のゴム組成物においては、ゴム成分が天然ゴムとエポキシ化天然ゴムとの混合物からなり、エポキシ化天然ゴムのエポキシ含有量がゴム成分全体の5質量%以上であることが好ましい。
また、本発明のゴム組成物においては、ゴム成分が天然ゴムとエポキシ化天然ゴムとの混合物からなり、エポキシ化天然ゴムのエポキシ含有量がゴム成分全体の65質量%以下であることが好ましい。
また、本発明のゴム組成物においては、ゴム成分100質量部に対してステアリン酸カルシウムを1質量部以上10質量部以下含むことが好ましい。
また、本発明のゴム組成物においては、ゴム成分100質量部に対してステアリン酸カルシウムを5質量部以上10質量部以下含むことが好ましい。
また、本発明は、上記のいずれかのゴム組成物中にコードが埋設されてなるJLBである。
さらに、本発明は、上記のJLBを用いて製造されたタイヤである。
本発明によれば、熱老化によるゴム強度の低下を抑制することができるとともに、ゴムとコードとの接着性も向上することができ、さらには石油資源に由来する成分の使用量を抑えることもできるJLB用のゴム組成物、JLBおよびタイヤを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
本発明者が鋭意検討した結果、天然ゴムおよびエポキシ化天然ゴムの少なくとも一方を含有するゴム成分を含むとともに、そのゴム成分100質量部に対して、40質量部以上のシリカと、0.5質量部以上10質量部以下のステアリン酸カルシウムと、を含む構成のゴム組成物は、石油資源に由来する成分の使用量を抑えることができるだけでなく、熱老化後のゴム強度を向上させることができるとともに、ゴムとコードとの接着性も向上させることができ、このゴム組成物をJLBの作製に用いた場合には、JLBの特性を優れたものにすることができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
ここで、本発明においては、ゴム成分として、天然ゴム若しくはエポキシ化天然ゴムのいずれか一方のゴム、または天然ゴムおよびエポキシ化天然ゴムの双方を混合した混合ゴム等が用いられる。上記のように、ゴム成分として、天然ゴムおよびエポキシ化天然ゴムの少なくとも一方を用いることによって、石油資源に由来する成分の使用量を低減することができる。
なお、本発明におけるゴム成分には、天然ゴムおよびエポキシ化天然ゴム以外のゴムが含まれていてもよいが、その含有量は、ゴム成分全体の20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることがさらに好ましく、0質量%であることが最も好ましい。
また、ゴム成分として、天然ゴムおよびエポキシ化天然ゴムの双方を含有するゴムを用いる場合には、エポキシ化天然ゴムのエポキシ含有量がゴム成分全体の5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましい。エポキシ化天然ゴムのエポキシ含有量がゴム成分全体の5質量%以上である場合、特に10質量%以上である場合には、この順に、本発明のゴム組成物の加硫後のゴム強度が大きくなる傾向がある。
また、ゴム成分として、天然ゴムおよびエポキシ化天然ゴムの双方を含有するゴムを用いる場合には、エポキシ化天然ゴムのエポキシ含有量がゴム成分全体の65質量%以下であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、50質量%以下であることがさらに好ましい。エポキシ化天然ゴムのエポキシ含有量がゴム成分全体の65質量%以下である場合、特に60質量%以下である場合、さらには50質量%以下である場合には、この順に、本発明のゴム組成物から形成されたジョイントレスバンドを有するタイヤにおいて、車両の走行によるタイヤの発熱が低くなる傾向にある。
なお、本発明において、天然ゴムおよびエポキシ化天然ゴムはそれぞれ従来から公知のものを用いることができる。天然ゴムとしては、たとえば、1,4−シス−ポリイソプレンを主成分としたものを用いることができるが、1,4−シス−ポリイソプレンに1,4−トランス−ポリイソプレンを適宜混合したものを用いてもよい。また、エポキシ化天然ゴムとしては、たとえば、天然ゴムをエポキシ化する従来から公知の方法等により製造したもの等を用いることができる。天然ゴムをエポキシ化する方法としては、たとえば、クロルヒドリン法、直接酸化法、過酸化水素法、アルキルヒドロペルオキシド法、過酸法等の方法を用いることができる。ここで、過酸法には、たとえば、天然ゴムに過酢酸または過ギ酸等の有機過酸を反応させる方法等がある。
また、本発明においては、上記のゴム成分100質量部に対してシリカが40質量部以上含まれる。このような構成とすることによって、充填剤としてのカーボンブラックの使用量を低減することができるため、石油資源に由来する成分の使用量を低減することができる。なお、シリカとしては、従来から公知のものを用いることができ、たとえば、無水シリカおよび/または含水シリカ等を用いることができる。
ここで、シリカのBET比表面積(窒素吸着比表面積:以下、「BET」という。)は、80m2/g以上であることが好ましく、100m2/g以上であることがより好ましい。シリカのBETが80m2/g以上、特に100m2/g以上である場合には、本発明のゴム組成物の加硫後のゴムの強度が大きくなる傾向にある。
また、シリカのBETは、230m2/g以下であることが好ましく、210m2/g以下であることがより好ましい。シリカのBETが230m2/g以下、特に210m2/g以下である場合には、本発明のゴム組成物中におけるシリカの分散性(加工性)が良好となる傾向にある。
また、本発明においては、上記のゴム成分100質量部に対して0.5質量部以上10質量部以下のステアリン酸カルシウムが含まれる。ここで、ステアリン酸カルシウムの含有量は、上記のゴム成分100質量部に対して、1質量部以上であることが好ましく、5質量部以上であることがさらに好ましい。なお、ステアリン酸カルシウムとしては、従来から公知のものを用いることができる。
本発明においては、天然ゴムおよびエポキシ化天然ゴムの少なくとも一方を含有するゴム成分、当該ゴム成分100質量部に対して40質量部以上のシリカ、および当該ゴム成分100質量部に対して、0.5質量部以上10質量部以下、好ましくは1質量部以上10質量部以下、さらに好ましくは5質量部以上10質量部以下のステアリン酸カルシウムを含む構成とすることによって、本発明のゴム組成物の加硫後の熱老化によるゴム強度の低下を抑制することができるとともに、加硫後のゴムとコードとの接着性も向上するという効果が発現する。
ここで、JLBは、環状のプライの外周面上にプライの周方向に沿って設けられた環状のベルト上にプライの周方向に沿って環状に設けられ、車両の走行時のタイヤの遠心力によってベルトがプライから浮き上がるのを抑制している。なお、JLBは、プライの周方向に沿って設けられることが好ましいが、たとえば、プライの周方向に対して0°以上10°以下の範囲の角度で傾いている方向に設けられていてもよい。
また、JLBの構成としては、たとえば、ゴム中にコードが埋設された構成とすることができるが、車両の走行中にタイヤに発生した熱にJLBが曝され、熱老化してJLBのゴム強度が低下した場合には、ベルトを十分に押え付けることができなくなるため、車両の走行中におけるベルトの浮き上がりを抑制する機能が低下してしまう。また、JLBを構成するゴムとゴムに埋設されているコードとの接着性が悪い場合にも、ベルトの押え付けが不十分となって、車両の走行中におけるベルトの浮き上がりを抑制する機能が低下する。
そこで、加硫後の熱老化によるゴム強度の低下を抑制することができるとともに、加硫後のゴムとコードとの接着性も向上することができる本発明のゴム組成物を用いてJLBを形成し、そのJLBを用いてタイヤを作製した場合には、車両の走行時におけるベルトの浮き上がりを十分に抑制することができると考えられる。したがって、本発明のゴム組成物は、JLBを形成する用途に用いられるのが好適である。また、本発明のゴム組成物を用いてJLBを形成した場合には、合成ゴムおよびカーボンブラック等の石油資源に由来する成分を用いて形成された従来のJLBと比べて、石油資源に由来する成分の使用量も抑えることができる。
なお、本発明のゴム組成物は、石油資源に由来する従来から公知のカーボンブラックを含んでいてもよいが、石油資源に由来する成分の使用量を低減する観点からは、上記のゴム成分100質量部に対してカーボンブラックの含有量は5質量部以下に設定されることが好ましい。
また、本発明のゴム組成物には、加硫剤や加硫促進剤等の従来から公知の添加剤が適宜含まれていてもよい。
本発明のゴム組成物は、たとえば、天然ゴムおよびエポキシ化天然ゴムの少なくとも一方を含有するゴム成分と、シリカと、ステアリン酸カルシウムと、を混合すること等によって製造することができる。ここで、必要に応じて、従来から公知の添加剤を適宜加えて混合してもよいことは言うまでもない。
また、本発明のゴム組成物の製造に用いられる混合方法としては、従来から公知の混合方法を用いることができ、たとえば、従来から公知のオープンロール、バンバリーミキサー、加圧型ニーダーまたは連続混練機等を用いて混練りする方法等がある。
図1に、本発明のゴム組成物を用いて製造されたJLBの一例の模式的な斜視透視図を示す。
ここで、JLB1は、直方体状の本発明のゴム組成物2中にコード3が3本埋設された構成となっており、これらの3本のコード3は互いに平行となるように間隔を空けて設置されている。また、コード3としては、たとえば、ナイロンコードまたはレーヨンコード等を用いることができるが、石油資源に由来する成分の使用量を低減する観点および本発明のゴム組成物を加硫してなる加硫ゴムとの接着性の向上の観点からは、レーヨンコードを用いることが好ましい。なお、本発明のゴム組成物を用いて製造されたJLBは、本発明のゴム組成物中にコードが埋設されていれば、図1に示す構成に限定されるものではないことは言うまでもない。
以下、図1に示すJLBを用いてタイヤを製造する方法の一例について説明する。まず、従来から公知のドラムロールの外周面上に、たとえば、ポリエステル等からなるコードがゴムシート中に埋設された構成のプライを環状に巻き付ける。
次に、複数のワイヤが束ねられて環状にされたビードワイヤを環状のプライの両端の外周面上に打ち込むとともに、ビードエイペックスを設置し、プライの両端を内側に折り返してビードワイヤおよびビードエイペックスをプライで包み込む。
続いて、図2の模式的断面図に示すように、ビードワイヤ5およびビードエイペックス7が端部に包み込まれたプライ4をトロイド状に膨らませ、プライ4の中央の外周面上に第1のベルト層6bおよび第2のベルト層6aを順次積層してなるベルト6をプライ4の周方向に沿って環状に設置する。
ここで、ベルト6を構成する第1のベルト層6bおよび第2のベルト層6aはそれぞれたとえばスチールコード等のコードが直方体状のベルト用ゴム組成物中に埋設された構成となっている。
次に、図3の模式的断面図に示すように、プライ4の外周面上のベルト6の端部を覆うようにして、プライ4の周方向に沿って図1に示す構成のJLB1を環状に巻き付ける。
図4に、図3に示すJLB1を巻き付けた後のJLB1とベルト6との位置関係を示す模式的な拡大平面図である。ここで、図4に示すように、2つのJLB1はそれぞれ、その一部がベルト6の外周面の端部を覆うとともに、残りの一部がプライ4の外周面上にはみ出すようにして設置されている。また、2つのJLB1はそれぞれ、第1のベルト層6bおよび第2のベルト層6aのそれぞれの端部を覆うようにして設置されている。なお、JLBの設置箇所は、JLBの少なくとも一部がベルトの外周面上に設置されていれば特に限定されるものではない。
その後、従来から公知の方法によってグリーンタイヤを作製し、作製したグリーンタイヤをタイヤ成形用の金型に設置した後に加硫することによって、グリーンタイヤのトレッド、サイドウォール、インナーライナー、ベルト、プライ、JLBおよびビードエイペックス等の各部位を構成する未加硫ゴム組成物が加硫されて、タイヤが製造される。
なお、上記においては、トレッド、サイドウォールおよびインナーライナー等を設置する工程についての説明は省略している。
図5に上記のようにして製造されたタイヤの一例の上部の断面図を示す。また、図6に本発明のタイヤの他の一例の内部構造を図解するための模式図を示す。
ここで、図5および図6に示すタイヤにおいては、ビードワイヤ5およびビードエイペックス7をその両端部に包み込んだプライ4の側面にサイドウォール9が形成されている。また、プライ4の外周面の中央にはベルト6が設置されているとともにベルト6の端部を覆うようにしてJLB1が設置され、ベルト6およびJLB1の外周側にはタイヤの接地部となるトレッド8が形成されている。また、プライ4の内周面には、プライ4の内部の空気等のガスが外部に漏れるのを抑制するためにインナーライナー10が設けられている。
以上の構成を有するタイヤは、本発明のゴム組成物を用いて作製されたJLBを用いて作製されていることから、石油資源に由来する成分の使用量を抑えることができるだけでなく、JLBの熱老化によるゴム強度の低下を抑制することができるとともに、JLBのゴムとコードとの接着性も向上することができるため、車両の走行時におけるベルトの浮き上がりを十分に抑制することができる。
なお、石油資源に由来する成分の使用量を抑制する観点からは、JLB以外のタイヤの部位についても石油資源に由来する成分以外の成分を用いて作製することが好ましい。
<実施例1〜4および比較例1〜3>
表1に示す配合に従って、硫黄および加硫促進剤以外の成分をバンバリーミキサーを用いて、150℃で6分間混練りし、混練り物を得た。次に、オープンロールを用いて、上記の混練り物に硫黄および加硫促進剤を添加し、80℃で5分間混練りし、シート出しすることにより、実施例1〜4および比較例1〜3の未加硫ゴム組成物からなる未加硫ゴムシート(厚さ2mm)をそれぞれ作製した。なお、表1の成分の欄に示されている数値は、NRとENRとの混合ゴムからなるゴム成分を100質量部としたときの各成分の配合量が質量部で表わされている。
Figure 2009007437
(注1)天然ゴム(NR):RSS♯3
(注2)エポキシ化天然ゴム(ENR):Malaysian Rubber Board社製のENR−25(エポキシ化率:25モル%)
(注3)N220:三菱化学(株)社製のダイアブラックI
(注4)デグサ社製のウルトラジルVN3(BET:175m2/g)
(注5)日本油脂(株)社製のステアリン酸カルシウムGF−200
(注6)デグサ社製のSi226
(注7)植物オイル:日清オイリオグループ(株)製の日清大豆白紋油(S)
(注8)松原産業(株)社製のアンチオキシダントFR
(注9)日本油脂(株)社製のビーズステアリン酸 椿
(注10)酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)社製の酸化亜鉛2種
(注11)四国化成工業(株)社製のミュークロンOT−20
(注12)三新化学工業(株)社製のサンセラーCM−G
<熱老化試験>
上記の実施例1〜4および比較例1〜3のそれぞれの未加硫ゴムシートを150℃で30分間プレス加硫することによって、実施例1〜4および比較例1〜3のそれぞれの熱老化試験用サンプルを得た。
そして、実施例1〜4および比較例1〜3のそれぞれの熱老化試験用サンプルを100℃で48時間放置して熱老化させた後、JIS K6251に基づいて引張試験を行ない、それぞれの熱老化試験用サンプルの破断時の伸び(EB)と破断時の引張強度(TB)とを測定し、これらの測定値から破壊エネルギ(EB×TB/2)を算出して、この破壊エネルギを熱老化試験後のゴム強度とした。その結果を表1に示す。
ここで、表1の熱老化試験後のゴム強度の欄において、実施例1〜4および比較例1〜3のそれぞれの熱老化試験用サンプルの熱老化試験後のゴム強度については、比較例1の加硫ゴムの熱老化試験後のゴム強度(破壊エネルギ)を100としたときの相対値で表わされている。
ここで、熱老化試験後のゴム強度の値が大きいほど、熱老化によるゴム強度の低下を抑制できることを示す。
なお、実施例1〜4および比較例1〜3の熱老化試験用サンプルについてはすべて同一の方法および同一の条件で熱老化試験が行なわれたことは言うまでもない。
<剥離試験>
等間隔に並べたレーヨンコードの上下に実施例1〜4および比較例1〜3の未加硫ゴムシートを貼り付けて圧着し、150℃で30分間プレス加硫することによって、実施例1〜4および比較例1〜3の剥離試験用サンプルを作製した。
次に、実施例1〜4および比較例1〜3の剥離試験用サンプルの表面に切り目を25mm幅に入れ、引張試験機により50mm/分の引張速度で剥離した。
そして、上記の剥離後にレーヨンコードの外周面にゴムが覆われている割合を剥離試験後の被覆率(%)として算出(被覆率100%はレーヨンコードの外周面の全面がゴムで覆われていることを示す。)した。その結果を表1に示す。
ここで、剥離試験後の被覆率(%)の値が大きいほど、レーヨンコードに対する接着性が優れていることを示す。
なお、実施例1〜4および比較例1〜3の剥離試験用サンプルについてはすべて同一の方法および同一の条件で剥離試験が行なわれたことは言うまでもない。
<試験結果>
表1に示す結果から明らかなように、NRとENRとのゴム成分100質量部に対してカーボンブラックの含有量を5質量部に抑えてシリカの含有量を50質量部とし、ステアリン酸カルシウムの含有量を0.5質量部以上10質量部以下とした実施例1〜4の未加硫ゴム組成物を加硫して得られたサンプルは、ステアリン酸カルシウムを含有しない比較例1〜3の未加硫ゴム組成物を加硫して得られたサンプルと比較して、熱老化試験後のゴム強度および剥離試験後の被覆率のいずれもが優れる結果となった。
したがって、以上の結果から、実施例1〜4の未加硫ゴム組成物を用いてJLBを作製した場合には、比較例1〜3の未加硫ゴム組成物を用いてJLBを作製した場合と比較して、車両の走行中におけるベルトの浮き上がりを抑制する機能に優れたJLBが得られるものと考えられる。
また、ゴム成分100質量部に対してステアリン酸カルシウムの含有量が1質量部以上10質量部以下である実施例1〜3の未加硫ゴム組成物を加硫して得られたサンプルは、ゴム成分100質量部に対してステアリン酸カルシウムの含有量が0.5質量部である実施例4の未加硫ゴム組成物を加硫して得られたサンプルと比較して、熱老化試験後のゴム強度が優れる結果となった。
したがって、実施例1〜3の未加硫ゴム組成物を用いてJLBを作製した場合には、実施例4の未加硫ゴム組成物を用いてJLBを作製した場合と比較して、車両の走行中におけるベルトの浮き上がりを抑制する機能に優れたJLBが得られるものと考えられる。
さらに、ゴム成分100質量部に対してステアリン酸カルシウムの含有量が5質量部以上10質量部以下である実施例2〜3の未加硫ゴム組成物を加硫して得られたサンプルは、ゴム成分100質量部に対してステアリン酸カルシウムの含有量が1質量部である実施例1の未加硫ゴム組成物を加硫して得られたサンプルと比較して、熱老化試験後のゴム強度が優れる結果となった。
したがって、実施例2〜3の未加硫ゴム組成物を用いてJLBを作製した場合には、実施例1の未加硫ゴム組成物を用いてJLBを作製した場合と比較して、車両の走行中におけるベルトの浮き上がりを抑制する機能に優れたJLBが得られるものと考えられる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明によれば、熱老化によるゴム強度の低下を抑制することができるとともに、ゴムとコードとの接着性も向上することができ、さらには石油資源に由来する成分の使用量を抑えることもできるJLB用のゴム組成物、JLBおよびタイヤを提供することができる。
本発明のゴム組成物を用いて製造されたJLBの一例の模式的な斜視透視図である。 図1に示すJLBを用いてタイヤを製造する方法の一例の工程の一部を図解するための模式的な断面図である。 図1に示すJLBを用いてタイヤを製造する方法の一例の工程の他の一部を図解するための模式的な断面図である。 図3に示すJLBを巻き付けた後のJLBとベルトとの位置関係を示す模式的な拡大平面図である。 本発明のタイヤの一例の上部の模式的な断面図である。 本発明のタイヤの他の一例の内部構造を図解するための模式図である。
符号の説明
1 JLB、2 ゴム組成物、3 コード、4 プライ、5 ビードワイヤ、6 ベルト、6a 第2のベルト層、6b 第1のベルト層、7 ビードエイペックス、8 トレッド、9 サイドウォール、10 インナーライナー。

Claims (8)

  1. 環状のプライの外周面上に設置されたベルト上に設けられるジョイントレスバンドを形成するためのゴム組成物であって、
    天然ゴムおよびエポキシ化天然ゴムの少なくとも一方を含有するゴム成分を含むとともに、
    前記ゴム成分100質量部に対して、40質量部以上のシリカと、0.5質量部以上10質量部以下のステアリン酸カルシウムと、を含む、ゴム組成物。
  2. 前記ゴム成分100質量部に対するカーボンブラックの含有量が5質量部以下であることを特徴とする、請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記ゴム成分が天然ゴムとエポキシ化天然ゴムとの混合物からなり、前記エポキシ化天然ゴムのエポキシ含有量が前記ゴム成分全体の5質量%以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載のゴム組成物。
  4. 前記ゴム成分が天然ゴムとエポキシ化天然ゴムとの混合物からなり、前記エポキシ化天然ゴムのエポキシ含有量が前記ゴム成分全体の65質量%以下であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載のゴム組成物。
  5. 前記ゴム成分100質量部に対して前記ステアリン酸カルシウムを1質量部以上10質量部以下含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載のゴム組成物。
  6. 前記ゴム成分100質量部に対して前記ステアリン酸カルシウムを5質量部以上10質量部以下含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載のゴム組成物。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載のゴム組成物中にコードが埋設されてなる、ジョイントレスバンド。
  8. 請求項7に記載のジョイントレスバンドを用いて製造された、タイヤ。
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