JP2009005904A - 体組成測定装置、体組成測定方法 - Google Patents

体組成測定装置、体組成測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】個人差に配慮した婦人用の体組成測定装置を提供する。
【解決手段】 電流印加用電極及び電圧測定電極と、これら電極を用いて測定された測定値から生体電気インピーダンスを測定し、生体電気インピーダンスから体組成を求める演算手段とを備えた体組成測定装置である。また、体組成の値を記憶する記憶手段と、記憶した体組成の値について、体組成の変動率について統計・学習処理を行い、個人差を算出する個人差算出手段を備える。さらに、個人差算出手段により算出した個人差に従い、体組成についてのアドバイスを行うアドバイス手段を備えることを特徴とする。また、体組成の変動率は、過去3日間の体重又は体脂肪率の変動と今回の測定値との差である。さらに、この変動率については、婦人の月経周期に関した期間を基にして統計・学習処理を行う。
【選択図】 図4

Description

本発明は、特に体組成測定装置、体組成測定方法に関する。
婦人の身体には、月経周期による体調のサイクルが存在する。
図1を参照すると、婦人の体調のサイクルは、卵胞ホルモンのエストロゲンと、黄体ホルモンのプロゲステロンの体内濃度の周期が基になっている。
エストロゲンは、卵子を育て、子宮内膜を増殖させる働きがある女性ホルモン(生理活性物質)であり、月経後に次第に濃度が上昇し排卵時に高いレベルとなり、その後減少する。
プロゲステロンは、卵子が排卵された後の卵巣黄体から分泌される女性ホルモンであり、卵子を子宮内膜に着床させやすくする働きがある。
ここで、月経後、排卵までのエストロゲンの濃度が高くなる時期を卵胞期と呼び、この卵胞期には、体調が良く、活動的になることが多い。
この時期に婦人がダイエットを行うと、あまりリバウンドの心配をせずに、無理なく痩せることが可能である。
また、排卵後、月経までのプロゲステロンの体内濃度が高い時期を黄体期と呼び、排泄機能が低下し、体内に水分が蓄積して様々な生理的な不快症状がでる。この時期に現れる身体的、精神的な不快症状を総称して、月経前症候群(PMS、premenstrual syndrome)と呼ぶ。
この黄体期に婦人が激しいダイエットを行うと、体調が不安定なためにリバウンドを起こす可能性があり避けた方がよい。
ここで、特許文献1を参照すると、(1)生体電気インピーダンスの測定による体脂肪率、体脂肪量と、他の手段で取得した血圧値・脈拍数について、変動値を求め、(2)測定者である婦人が入力した月経の周期と対応させて、測定日の体調を推定して、最適な行動・栄養等についてアドバイスを行う婦人用身体測定装置が記載されている(以下、従来技術1とする。)。
特開2003−88529号公報
しかし、従来技術1の婦人用身体測定装置は、体重又は体脂肪量の今回の測定値を過去3日間の平均値で割った変動率を求めて、±1.4%の範囲よりも変動している場合は、変動率が大きいと判断し、アドバイスを行っていた。
実際にはPMSの症状は非常に個人差が大きいが、従来技術1の装置では±1.4%という固定された値を用いていたために個人差が細かく表現できず、アドバイスの精度が低かった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上述の課題を解消することを課題とする。
本発明の体組成測定装置は、電流印加用電極及び電圧測定電極と、これら電極を用いて測定された測定値から生体電気インピーダンスを測定し、該生体電気インピーダンスから体組成を求める演算手段とを備えた体組成測定装置であって、前記演算手段は、体組成の値を記憶する記憶手段と、前記記憶した体組成の値について、前記体組成の変動率について個人差を算出する個人差算出手段と、前記個人差算出手段により算出した前記個人差に従い、体組成についてのアドバイスを行うアドバイス手段とを備えることを特徴とする。
本発明の体組成測定装置は、前記体組成の変動率は、今回測定した体重又は体脂肪量を過去3日間の体重又は体脂肪量の平均値で割った値であることを特徴とする。
本発明の体組成測定装置は、前記個人差算出手段は、前記変動率については、婦人の月経周期に関した期間を基にして統計・学習処理を行う個人差算出手段であることを特徴とする。
本発明の体組成測定装置は、前記月経周期に関した期間は、月経前症候群に関する期間であることを特徴とする。
本発明の体組成測定装置は、前記月経前症候群に関する期間は、卵胞期と黄体期に関する期間であることを特徴とする。
本発明の体組成測定装置は、前記個人差算出手段は、更に体水分量の変動率について統計検定する個人差算出手段であることを特徴とする。
本発明の体組成測定装置は、前記個人差算出手段は、更に前記月経周期に関した期間について前記体水分量の個人差があるかを算出する個人差算出手段であることを特徴とする。
本発明の体組成測定方法は、電流印加用電極及び電圧測定電極と、これら電極により測定された測定値から生体電気インピーダンスを測定し、該生体電気インピーダンスから体組成を求める演算手段とを備えた体組成測定装置における体組成測定方法であって、前記測定した体組成の値から、月経周期に関係した期間を基にして前記体組成の変動率について個人差を算出し、前記算出した個人差の値により、体組成のアドバイスを行うことを特徴とする。
本発明によれば、PMSの症状の個人差について考慮することで、最適なアドバイスを行う体組成測定装置を提供することができる。
<実施の形態>
(装置の構成)
以下で、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、本発明の実施の形態に係る体組成の測定装置Xの外観について、図2の外観図を参照して詳しく説明する。
測定装置Xは、入力部6と、表示装置7と、測定者が立つ箇所の左足用に電流供給電極13aと電圧測定電極13b、右足用に電流供給電極14aと電圧測定電極14bとが備えられている。
電流供給電極13aと14aは電流印加用電極であり、電圧測定電極13bと14bは電圧測定電極である。
また、入力部6は、測定のための指示や、個人パラメータ等を入力する静電タッチパネルや機械的なスイッチ等であり、個人別測定用キー6a、6b、6c、6dと、タッチパネル6eとを備えている。
なお、表示装置7は、複数カラー表示可能であることが望ましく、ドットマトリクス方式の液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等が用いられ、更にカラーLED等も補助の表示用として用いられ、測定結果やアドバイスを表示する。
(装置の制御構成)
次に、図3の制御ブロック図を参照して、測定装置Xの制御構成について説明する。
測定装置Xは、CPU、MPU等である演算制御装置25と、RAM、ROM、数百MB以上の大容量フラッシュメモリ、固定ディスク装置(HDD)等である記憶装置24と、入力部6と、表示装置7と、測定結果を閲覧するための他のPCに接続するシリアル、USB、有線LAN、無線LAN、ワイヤレスUSB、ブルートゥース(登録商標)、赤外線(IrDA)等のインターフェイスである通信部60とを備えている。
演算制御装置25は、バッテリ・バックアップ機能つきの時計、A/Dコンバータ、I/O等も内蔵又は外付けのチップにより備える。また、測定に関する測定者の注意を喚起するための、音色を変更可能なブザーと接続している。
身体に電流を印加する電流供給電極13a、14aは、電流供給装置21に接続されている。また、電圧測定電極13b、14bからの信号線は、電圧測定装置22に接続される。この電流供給装置21と電圧測定装置22とは、演算制御装置25に接続されている。また、電源装置28が、演算制御装置25や各部に電力を供給する。
演算制御装置25は、記憶装置24に記憶した体型測定プログラムを実行する手段であり、算出された生体電気インピーダンスの補正を行う補正手段でもある。さらに、生体の組成に関する指標を算出する体組成算出手段でもあり、統計・学習処理により体組成の変動率の個人差を算出する個人差算出手段でもあり、体組成のアドバイスを行うアドバイス手段でもあり、他の各種の演算や制御についても行うことができる。この演算や制御を行うためのファームウェアは、記憶装置24のROM又はフラッシュメモリ等に記憶されている。
(体組成の測定)
次に、本発明の実施の形態に係る体組成の測定について、図4のフローチャートを参照して説明する。
まず、工場出荷状態で測定者が、図示しない主電源スイッチをオンにすると、電源装置28から電源が各部に供給される。
ここで、測定者は、時計を合わせ、個人別測定用キー6a、6b、6c、6dのうち、測定する個人に対応するキーを押下し、前もって測定者の性別、年齢、身長、着衣量、月経の期間といった個人パラメータを入力しておく。なお、測定者の性別が男であった場合、以下の婦人用の体調算出処理を行わない。さらに、月経の周期を、これまで最も短かった周期に合わせるか、平均的な周期に合わせるかについて選択することができる。
この個人パラメータの入力は、入力部6のタッチパネル6e等を用いて行われる。また、通信部60を介して他のコンピュータにより入力してもよい。この個人パラメータは、演算制御装置25が、記憶装置24のフラッシュメモリ等に記憶する。
個人パラメータの入力が終わると、所定時間経過後に、演算制御装置25は、電力消費の少ないスリープ状態になる。
ここで、測定者は毎日測定を行うことになるが、1度測定すると、測定者が設定した所定時刻又は前回測定した時刻にブザーを測定を促す音で鳴らすことで、測定者の測定開始を促すことができる。
次に、測定者が個人別測定用キー6a、6b、6c、6dのいずれかを足の先等で押下すると、演算制御装置25は、スリープ状態から起動し、ROM等に記憶されたファームウェアを実行し始める。
ここで、測定者は、月経期間にあるかどうか等の個人パラメータについても入力することができる。
(ステップS101)
まず、ステップS101において、演算制御装置25は、ファームウェアにより、測定用の初期化処理を行う。
これにより、演算制御装置25は表示装置7に初期画面を表示し、各部の初期化とチェックを行い、測定の待機状態となる。
各部の初期化処理が終了した場合、演算制御装置25は、次のステップS102に処理を進める。
(ステップS102)
次に、ステップS102においては、演算制御装置25が、年齢と身長等の個人パラメータを確認のために表示装置7に表示し、測定準備完了した旨の表示を表示装置7に表示する。さらに、演算制御装置25は、測定開始を指示する画面を表示装置7に表示する。
これにより、測定者は、電流供給電極13aと電圧測定電極13bに左足を合わせ、電流供給電極14aと電圧測定電極14bに右足を合わせて立つ。
ここで、所定時間が経過するか、演算制御装置25が各電極に通電していることを検知すると、演算制御装置25は実際の測定処理を開始する。
(ステップS103)
次に、ステップS103においては、電子式歪み計等を使用した体重測定装置26により測定者の体重を測定する。
これらの測定したデータは、演算制御装置25が記憶装置24に記憶する。
もし、所定時間が経過しても体重が0だった場合、測定者は測定装置Xに乗っていないと判断し、測定を終了する。
(ステップS104)
次に、ステップS104において、演算制御装置25が、生体電気インピーダンス(生体BI)の測定を行う。
この際に行われる、複数の周波数の交流電流を用いた生体電気インピーダンス測定(多周波生体インピーダンス測定)の動作について以下で説明する。
多周波生体電気インピーダンス測定は、印加電流の周波数Fiをi=1からはじめて、設定されているn回に亘り行う。
第一番目の周波数における測定の初期設定として、i=1が設定され、このiの値によって周波数Fiが設定される。
演算制御装置25内のROMに予め配置された測定制御パラメータ(以下、測定制御パラメータと略記する)を基に、演算制御装置25が出力信号周波数を設定し、その出力信号を電流供給装置21へ出力する。
電流供給装置21は、電流値が設定可能な定電流出力回路で構成されており、測定制御パラメータを基に出力電流値を設定する。
この交流電流出力を、電流供給電極13a、14aにより印加する。このときの電圧を電圧測定電極13b、14bで測定する。
この測定時には、このとき電圧測定電極13bと14bの間に発生した電圧を測定者に接触した電圧測定電極を通して電圧測定装置22内の差動増幅回路に入力し、差動増幅回路は、入力されたそれぞれの電圧の差である信号を演算制御装置25内のA/D変換器に出力する。A/D変換器は、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換することで生体電気インピーダンスを測定し、その結果を演算制御装置25内のRAMに記憶する。
第1番目の周波数によるインピーダンス測定が終了したら、iに1を加えて、規定の測定回数を終了していないか判定する。ここで、iが設定回数のnを越えていたら、インピーダンスの測定は終了となり、まだ越えていなければ、次の周波数でのインピーダンス測定を行う。
続いてステップS104で測定された生体電気インピーダンス測定値から、生体電気インピーダンスベクトル軌跡およびそれに関するパラメータが算出される。
通常、生体電気インピーダンスは、図5に示すような、細胞外液抵抗Re、細胞内液抵抗Ri、細胞膜容量Cmを集中定数で表現した等価回路で表されるが、実際には、生体を構成する個々の細胞が、その形状や性質の差異により、それぞれ定数の異なる回路で表されるため、その集合体である生体では、集中定数による等価回路を測定した場合のように、生体電気インピーダンスベクトル軌跡は半円とならずに、コール−コールの円弧則に従う円弧となるとされている。
従って、一般に、生体電気インピーダンスは、図6に示すような円弧状の軌跡を描く。ここで、X軸は生体電気インピーダンスのレジスタンス成分を表し、Y軸は生体電気インピーダンスのリアクタンス成分を表す。生体電気インピーダンスのリアクタンス成分は容量性なので負の値をとるため、生体電気インピーダンスベクトル軌跡は、X軸の下方に位置し、また、求める生体電気インピーダンスベクトル軌跡は円弧であるという仮定から、周波数F1、F2、…、FNの各々における生体電気インピーダンス測定値Z1、Z2、…、ZNは、ある円の円周上にある。ここで、円の中心のX座標をa、円の中心のY座標をb、円の半径をrとすると、生体電気インピーダンス測定値を通る円の方程式は式1のように表される。
(X−a)2+(Y−b)2=r2 …… (式1)

a、b、rは、式1に、周波数F1、F2、…、FNにおける生体電気インピーダンス測定値Z1、Z2、…、ZNを代入することにより求められる。
また、式1から、Xは以下のように表される。

X=a±sqrt(r2−b2) …… (式2)

なお、sqrt()は平方根を示す。
そして、式2より、式1で表される円とX軸との交点R0、Rinf(R0>Rinf)は、以下のように求められる。

R0 = a+sqrt(r2−b2) …… (式3)
Rinf = a−sqrt(r2−b2) …… (式4)
更に、式3および式4より、図5の等価回路におけるReおよびRiは以下のように求められる。

Re=R0 …… (式5)
Ri=R0・Rinf/(R0−Rinf) …… (式6)
特性周波数Fcにおける生体電気インピーダンスベクトルZcは、リアクタンス成分、すなわちY軸成分の絶対値が最大になる点であるから、その場合のレジスタンス成分であるX座標値およびリアクタンス成分であるY座標値は以下のように算出される。

X=a …… (式7)
Y=b−r …… (式8)
ここで、RcはZcのレジスタンス成分、XcはZcのリアクタンス成分とすると、Zcは以下のように表される。

Zc=Rc+jXc=a+j(b−r) …… (式9)
また、Z(ω)はωにおける生体電気インピーダンスベクトル、τ、βは定数とすると、コール−コールの円弧則から、任意の角周波数ωにおける生体電気インピーダンスベクトルは以下のように表される。

Z(ω)=(R0−Rinf)/{1+(jωτ)β} …… (式10)
更に、τ=1/ωcとして、式10は以下のように表される。

Z(ω)=(R0−Rinf)/{1+(jω/ωc)β} …… (式11)
ここで、ωc=2πFcであるから、先に測定された生体電気インピーダンス測定値を用いて、Fcおよびβが求められる。
これらの求められた生体電気インピーダンス測定のデータは、演算制御装置25が記憶装置24に記憶する。
(ステップS105)
次に、ステップS105においては、演算制御装置25が、RAMに記憶した測定データから身体成分量を算出して、記憶装置24のRAMに記憶する。
すなわち、上述のように生体電気インピーダンス測定値から求められた生体電気インピーダンスベクトル軌跡およびそれに関するパラメータR0およびRinf、ReおよびRi、Zc、Rc、Xc、Fc等とボディサイズ計測のデータ内の値に基づいて、体脂肪量、除脂肪量(体重と体脂肪量との差)等の身体成分量を算出する。
また、算出された身体成分量から、細胞内液量ICW、細胞外液量ECW、細胞内外液量比ICW/ECW、体水分量TBW(=ICW+ECW、細胞外液量と細胞内液量との和)等の値も求めることができる。
例えば、細胞内液量ICW、細胞外液量ECW、体水分量TBWの値は、Ri、Re、身長Ht、体重Wの値を用いて以下の式により求められる。

ICW = Ki1・Ht2 / Ri + Ki2W + Ki3
ECW = Ke1・Ht2 / Re + Ke2W + Ke3
TBW = ICW + ECW

(ただし、Ki1、Ki2、Ki3、Ke1、Ke2、Ke3は係数)
ここで、全身の除脂肪量(FFM)を求める計算式は、身長をHt、生体電気インピーダンスをZとして、以下の式のように表すことができる。この身長Htは、上述のボディサイズの計測で測定した長さを使用する。

FFM=k1×Ht2/Z+k2 …… (式12)

(ただし、k1、k2は定数)
さらに、上述のFFMを用いて全身の体脂肪率(%FAT)を求める計算式は、以下のようになる:

%FAT=(W−FFM)/W×100 …… (式13)
(ステップS105)
次に、ステップS105において、演算制御装置25は、婦人用の体調算出処理を行う。この婦人用の体調算出で算出する値としては、ダイエット時のリバウンドの起こしやすさに関係する体重又は体脂肪率の変動率、この変動率が急激に変化しているかに関する判定値、今回の測定日が月経後の卵胞期(ダイエットチャンス期)か黄体期(リラックス期)か排卵期(チェンジ期)かといった期間に関する値、PMSと体水分量の関係に関する値等を算出することができるが、これに限られない。
また、この処理においては、演算制御装置25は、記憶装置24のROMやフラッシュメモリに記憶した、体調算出プログラムを使用する。
以下、この体調算出プログラムを使用して行う処理について、図7のフローチャートを参照してさらに詳しく説明する。図7のフローチャートは、図4のステップS105を詳細ステップで表したものである。
(ステップS1051)
ステップS1051においては、体重又は体脂肪の変動率を算出する。
本発明の実施の形態に係る体調算出プログラムにおいては、まずは過去3日間の体重又は体脂肪率の平均値と、今回の測定日に測定した値の差を変動率として以下の式で求める。

変動率=(測定日の値−前3日間の平均値)
/ (前3日間の平均値)×100 …… (式14)
過去3日間のデータを使って体重又は体脂肪の変動率を求めるのは、過去3日間で測定しない日があった場合に、その日を除いて平均値の計算をするためである。また、最近の体重又は体脂肪率の傾向を簡便に把握するためでもある。
この3日間という短い期間で傾向を把握することで、ダイエット時の食事の摂取量や運動量をコントロールして体重増加又は減少の傾向を修正することが可能になる。
なお、過去3日間測定していなかった場合は、変動率の計算は行わない。
(ステップS1052)
次に、ステップS1052において、この変動率が急激な変動率であるかどうかを判断する。
変動率については、従来技術1の段落〔0046〕を参照すると、ある母集団から±1.5標準偏差以上は起こらないというモデルを基にして、1.4%という値を求め、−1.4%以下又は+1.4%以上を急激な変動率としていた。
しかし、本発明の発明者が鋭意実験と検討を行ったところ、急激な変動率となる値は、個人差が大きく、一律に1.4%という値を用いるのは妥当でないことを見いだした。
よって、本発明の実施の形態に係る測定装置Xにおいては、体重又は体脂肪率が急激に変動しているかどうかの値を、測定後に、個人毎に、これまでの測定結果に基づいて逐次計算している。このステップについては、後述する。
ここでは、前回までの測定結果に基づいて変動率について求めた標準偏差について、今回の変動率が±1.5標準偏差以上の値になった場合、急激な変動率と判断する。
または、ジャックナイフ法やブートストラップ法等の統計検定を行い有意な値(例えば、P<0.05)になった場合、急激な変動率と判断する。
さらに、人工ニューラルネット等の人工知能的な手法を用いて変動率が高くなったことを検出し、急激な変動率と判断するようにしてもよい。
ここで、まだ統計的に有意な結果を得るのに十分な測定結果のデータが揃っていない場合は、従来技術1の装置と同様に1.4%の値を用いる。
このステップS1052において、急激な変動率であると判断した場合、すなわちYesの場合は、演算制御装置25は、ステップS1053に処理を進める。
急激な変動率でなかった場合、すなわちNoの場合は、ステップS1054に処理を進める。
(ステップS1053)
ステップS1053において、今回の測定日がどの期間に当たるのかについて算出する。具体的には、今回の測定日が「ダイエットチャンス期」、「リラックス期」、「チェンジ期」のいずれにあたるのかを算出する。
ここで、従来技術1においては、ダイエットチャンス期とリラックス期の期間について、月経の期間を基にして短い期間から何日というように所定の日数を設定して、測定日がどの期間に当たるのかを算出していた。
すなわち、従来技術1においては、月経後の卵胞期においては、婦人の気分が安定しているためにダイエットを行いやすいということで、ダイエットチャンス期とし、排卵後の黄体期においてはPMS症状が出やすいと仮定して無理なダイエットを控えて精神を落ち着かせる必要があるためリラックス期としていた。
しかしながら、本発明の発明者が鋭意検討を実験を行ったところ、実際にはPMSの症状がでるかについては個人差が大きく、さらに排卵期間からどの時期にPMS的な症状が出るかについても個人差が大きかった。
よって、本発明の実施の形態に係る測定装置Xにおいては、後述する、期間についての統計検定を行った上で、その検定により求めた期間を用いて、今回の測定日がダイエットチャンス期、リラックス期、チェンジ期のいずれにあたるのかについて算出することとした。
後述するように、統計的にダイエットチャンス期とリラックス期に体重又は体脂肪率等の変異に有意差がない場合、PMS症状は軽いということで、このステップを省略する。
(ステップS1054)
ステップS1054においては、体水分率と変動率の関係を示す値について算出する。
具体的には、平均の体水分率から今回測定した体水分率を引いた値と変動率との割合を求めるといった式を用いて算出する。
この値については、黄体期には体水分量が高くなり、これがPMSの原因になると考えられているために求める。具体的には、後の学習処理において測定者の体水分量と変動率に相関があると検定するために用いる。もし検定で有意な結果がでた場合、アドバイスを行う。
以上で、演算制御装置25は、婦人用の体調算出処理を終了する。
変動率の値と、急激な変動率であったかについては、後のステップでアドバイスを行う際に使用するため、演算制御装置25が記憶装置24のRAMに記憶する。
(ステップS106)
次に、ステップS106において、演算制御装置25は、演算結果の統計・学習処理を行う。本発明の実施の形態に係る統計・学習処理とは、測定する測定者毎に、これまでの測定値を基にして、最適なアドバイスを行うための値を得ることをいう。
この統計・学習処理については、各種の統計手法と人工知能的な学習手法を用いることができる。
また、この統計・学習処理においては、記憶装置24のROMに記憶した、統計・学習処理プログラムを使用する。
なお、この学習処理には多少の計算時間がかかることがあるので、演算制御装置25は、このステップの間、表示装置7に「学習・統計処理中」の表示を行い、点滅表示やプログレスバー等で計算の進行状態を示すことができる。
以下、統計・学習処理の詳細について、図8のフローチャートを参照してさらに詳しく説明する。
(ステップS1061)
まず、ステップS1061においては、主に変動率に関係する統計量を求めるか、学習処理を行う。
具体的には、変動率に関する統計量を求める場合、例えば、今回までの測定値を用いて、平均と標準偏差を求める。これにより、上述のステップS105で急激な変動率と判断するための値を求めることができる。
さらにジャックナイフ法やブートストラップ法等を用いる場合は、3日間の平均と次の日の実測値の差について、今回までの測定値からランダムに標本を取りだし、各統計量を計算する。より簡易的な方法としては、今回までの測定値からヒストグラムを作成し、有意な値となる例えばP<0.005以下となる実測値の差の値を求めて、この値を検定用に使用することもできる。
また、3日間の平均を用いた本発明の実施の形態に係る変動率ではなく、今回の測定値が平均からずれていることを検定するだけでよければ、外れ値の検定(スミルノフ・グラブス検定等)を行うことで、その日、急に太ったか痩せたかについて検定できる。
ここで、統計的に有意になるだけの測定データが揃っていない場合は、その旨を記憶装置24のフラッシュメモリ等に記憶することができる。
また、学習処理を行う場合は、例えば、人工知能手法の一種であるニューラルネットを用いることができる。このニューラルネットとしては、例えば入力層、中間層、出力層がある一般的な3層型のニューラルネットを使用することができる。
この3層型のニューラルネットの場合、上述の変動率を求めて入力層に入力し、出力層から出力される値について、所定期間(例えば測定値から前10日と後10日の体重の平均の差)で体脂肪率又は体重が増えた場合は1、減った場合は0に近づくように出力層から出力されるようにバックプロパゲーション(誤差伝達)学習による学習処理を行うことができる。
(ステップS1062)
次に、ステップS1062においては、期間の検定処理を行う。
このステップは、従来技術1では考慮していなかったPMSの個人差について考慮するために行うものである。
すなわち、PMSには個人差があるため、実際にPMSの症状が起こるのかについても、個人差が大きい。このため、卵胞期と黄体期について実際にPMSと思われる症状が起こっているのかについて調べ、その期間を算出する。
この処理は、前の月経の後、新たに月経がきたと測定者が入力したときに行う。
図9を参照して期間の検定処理について具体的に説明すると、月経期と月経期の間で区切った体重又は体脂肪率のデータについて、前の月経後から所定の日数(たとえば5〜18日)を期間n1とし、期間n1の後、次の月経の始まるまでの期間(たとえば、28−n1日)をn2とし、このn1とn2の間を変化させながら、分散の検定(F検定等)やクロスバリデーション法、ノンパラメトリック法等を用いた統計検定を行い、有意度であるp値を求める。
なお、まだ月経期までのデータが揃っていない場合は、この処理を行わずに次のステップS1063に進む。
ここで、最も統計的に有意であったp値がでた期間n1とn2について、p値が、所定の値と同値か低かった場合、測定者にPMSの症状が起こっていると判断する。すなわち、無理なダイエットをして痩せ、イライラして食べて太るというような、体重又は体脂肪率の変動の幅が大きいと推測できる。
このn1とn2の値を、今回の測定日が上述のステップS1053のどの期間に当たるのかについて判断するための期間とし、記憶装置24のフラッシュメモリ等に記憶する。具体的には、n1の期間をダイエットチャンス期、n2の期間をリラックス期とし、n1とn2の間の所定の日数の期間(例えば4日)をチェンジ期とする。
逆に、検定したすべての期間について、p値が所定の値より高かった場合は、測定者はPMSの症状が起こっていないと判断して、その旨を記憶装置24のフラッシュメモリ等に記憶する。
ここで、上述の説明では1つの月経期と月経期の間のデータについて統計検定を行うように説明したが、実際には複数の月経期のデータを月経後からの日数に応じて用意し、同様に月経後+n日というように計算を行うことで、より詳細な検定を行うことができる。この際、月経周期が一定していない場合は、一番平均的な周期又は最も短かった周期に合わせて補正することができる。
また、上述の期間n1とn2のデータを用いて、さらにt検定等を行って、体重が増えているか減っているかについて検定することもできる。
ここで、ダイエットチャンス期に比べてリラックス期に体重が増えている場合は、後のアドバイスでその旨を指摘することができる。
(ステップS1063)
このステップでは、体水分量と変動率の関係の検定の処理を行う。
具体的には、今回の測定までの、上述のステップS1054で算出した体水分量と変動率の割合のデータを用いて、ジャックナイフ法やブートストラップ法等の統計手法で、体水分量が変動率に影響しているのかについて検定する。ここで、検定の結果が有意であった場合は、後述するアドバイスにおいて、食事のメニューとしてスイカ、梅干し等の利尿作用があるものを勧めることができる。
また、ダイエットチャンス期とリラックス期で体水分量と体重又は体脂肪率の変化について関係があるか、検定を行うことができる。
ここで、体水分量が高いせいでPMSの症状が起こっている(体重や体脂肪率の変動が大きい)と考えられる場合は、その旨をアドバイスすることができる。
以上の学習処理で算出した期間等の値に関しては、演算制御装置25が、測定者に対応する記憶装置24のフラッシュメモリ等に記憶する。
また、PMSの症状の度合いを、期間の検定と、体水分と変動率の関係の検定の値とから「PMS度」という数値として、同様に記憶する。
(ステップS107)
図4のフローチャートに戻ってまた説明すると、次に、ステップS107において、演算制御装置25は測定と演算が終了した旨の画面を表示装置7に表示して、ブザーを鳴らす。
これ以降、測定者は測定結果を参照することができる。
(ステップS108)
次に、ステップS108において、演算制御装置25は、測定結果を表示装置7に表示し、被験者へのアドバイスを行う。
この表示とアドバイスについて、図10〜図14を参照してさらに詳しく説明する。
まず、今回の測定を行った日が、ダイエットチャンス期、リラックス期、チェンジ期のどこに当たるのかについての期間の表示を行うことができる。これらの期間については、上述の期間の検定の処理で求めた期間を用いる。
もし、期間の検定で有意なp値が出ていなかった場合と、測定者が男性である場合、期間の表示は行わない。
図10と図11を参照すると、期間の表示を行う場合、まずは表示装置7の液晶ディスプレイ等に、今回の測定を行った日が、月経からの周期の何日目であるかを月経周期のグラフ中に☆印等で表示する。
この上で、現在がどの期間であるのかの文字を表示する。加えて、この日がダイエットチャンス期に当たる場合、ダイエットチャンス期はあと何日あるかについても、同時に表示することが好適である。
さらに、各期間にそれぞれ対応する補助用LEDを点灯して表示するか、表示装置7の液晶ディスプレイ等にランプ状の模様として点灯又は消灯表示をすることができる。
図11の月経周期から9日目の表示例においては、月経周期から9日目であることを、グラフと文字で示し、あと5日間、ダイエットチャンス期があることを文字で表示している。また、ダイエットチャンス期のLEDのランプを点灯している。
ここで、ダイエットチャンス期とチェンジ期が重なっている場合は、3つ並んでいるランプのうち、二つを同時に点灯することで、視認性を高め、ダイエットと婦人の体調への意識を高めることができる。
次に、図12を参照すると、所定時間が経過するか、測定者がタッチパネル6eを押下して指示すると、今回測定した体重と体脂肪率等の測定データが表示装置7の液晶ディスプレイ等に表示される。
また、体重と体脂肪率の下には、今回の測定結果に対して、婦人用の体調算出処理により得られた値を基にしたアドバイスがテロップ状にスクロール表示される。
この測定データを表示する画像において、タッチパネル6eで押下して指示すると、体重と体脂肪率の他に、筋肉量、基礎代謝量、水分量等の他の測定値についても参照できる。
各測定値については、プラスなら赤文字、イコールなら緑文字、マイナスなら青文字で表示することで、より視認性を高めることができる。
また、タッチパネル6eを押下して指示すると、より詳しいアドバイスを表示することも可能である。
図13を参照すると、例えば婦人用の体調算出処理の変動率と上述のダイエットチャンス期、リラックス期、チェンジ期の期間(月経周期から算出された時期)とのアドバイスの文例について記載している。
例えば、リラックス期が体重又は体脂肪率の変動率が急激な変動率である場合、この変動率がプラスであったなら、「この時期、増えやすいですが、無理なダイエットはリバウンドの原因になります」といったアドバイスを表示する。
しかし、同様の変動率の場合であっても、上述の期間の判定において、PMSの症状が軽いと判断されている場合や、「食べ過ぎ、運動不足ではありませんか?」といったアドバイスを表示する。
これにより、個人差に配慮して、ダイエット用のアドバイスを行うことが可能になる。
また、これらのアドバイスの表示については、ダイエットに対するアドバイスの他に、ダイエット時の食事のアドバイスを行うことができる。たとえば、リラックス期に変動率と体水分量の割合が検定で有意になっており、体水分量が高い場合は、「体水分を減らす食事が効果的です。スイカや梅干し等が効果的です」と表示することができる。逆に体水分量が低い場合は、「もう少し水分を補給しましょう。塩辛くない味噌汁や、冷ポタージュスープ等がお勧めです」といったアドバイスを表示することができる。
加えて、運動メニュー等のアドバイスを行うことができる。運動メニューにおいては、現在の期間とPMSの症状があるかを考慮して、必要な運動例を示すことができる。PMSがある場合は、あまり激しい運動ではなく、太極拳、ヨガ、ストレッチ等の、ゆっくりとカロリー消費を増やす運動を紹介する。
ここで、推奨運動に有った運動(太極拳、ヨガ、フィットネス、スイミング等)の施設を提示することもできる。
さらに、上述の統計・学習処理を行った際には、PMS度と体調の傾向に関するアドバイスを表示することができる。
このアドバイスの例である図14を参照すると、リラックス期に体重又は体脂肪率の変動率が高く、体水分量と変動率の関係も有意である場合、PMS度として高い値である「5」と表示している。さらに、この測定者はPMSの症状が重いと考えられるため、特にリラックスするようにというアドバイスを表示する。
これらの測定値やアドバイスに関しては、また、測定結果は継続的に記憶装置24に保存しておくことができ、前の値やアドバイスと比較して表示することができる。
また、測定者が男性である場合は、月経周期に関する期間は関係ないため、体重又は体脂肪率の変動について、常に上述のダイエットチャンス期と同様のアドバイスを行う。
なお、このアドバイスに関しては、上述の表示画面について、記憶装置24のフラッシュメモリやHDD等に記憶した文章を基にして表示する。この内容は、インターネット等からダウンロードして拡充することが可能である。また、健康についての知識を勉強するようなアドバイスを行うことも可能である。
また、これらの測定結果を、通信部60を用いて、他のコンピュータへの送信を行うことができる。この場合、他のコンピュータの画面上で、測定結果について確認し、経時的な観測のデータをチェックすることを簡便に行うことができる。例えば、測定者が他のコンピュータから、上述のアドバイスの内容と、上述の測定結果のうち筋肉量や体脂肪率、骨密度等を含む総合的な測定値を印刷することができる。
この印刷時には、より詳しいアドバイス(例えば、効果的なダイエットの方法、メタボリック症候群のワンポイント・アドバイス等)の文書を印刷することも可能である。
また、測定値のデータはcsv(コンマ区切り)形式等でエクスポートすることも可能である。
さらに、項目によっては、インターネット等を通じて送信することができ、これをサーバ等である他のコンピュータ(アドバイス手段)が受信して詳しいアドバイスを送信することで、個別指導を行うことが可能になる。
測定者が測定結果を確認してタッチパネル6eから測定終了の指示を出すか、所定時間が経過すると、演算制御装置25は測定を終了し、スリープ状態となる。
以上のように構成することで、次のような効果を得ることができる。
まず、従来技術1の体型測定装置はPMSの期間に関する個人差を考慮していなかったが、本発明の実施の形態に係る測定装置Xにおいては、体脂肪又は体重の変動率について統計検定や人工知能的な学習を行い、又、測定者の個人データから月経周期に関する期間の検定を行うことにより、婦人の個人差を考慮した、精度の高い体調と体組成に関するアドバイスを行うことができる。
また、従来技術1の婦人用身体測定装置は、生体電気インピーダンスを測定しており、体脂肪率の変動については求めていたが、PMSに関係する体水分量の変動については、考慮していなかった。
本発明の実施の形態に係る測定装置Xにおいては、この体水分量の変動についても考慮した体組成に関するアドバイスを行うことができる。これにより、婦人の体調管理やダイエットに関する傾向について知ることが可能になり、より効率的な体調管理やダイエットを行うことができる。
なお、本発明の実施の形態に係る測定装置Xにおいては、4電極型の体組成計を用いて婦人用の体調の計算を行うように説明したが、8電極型の体組成計を用いて計算することも可能である。8電極型の体組成計の場合、右手と左手用に電極を備えるグリップを測定者が握ることで身体各部の体組成を測定することができる。又は、さらに多い電極数の体組成計を用いることも可能である。
この場合、手足のような末端部の体水分量が高くなっている「むくみ」が起こっているか、体幹部の体水分量が高くなっているか等についても測定を行うことができる。
また、上述の検定においては、ダイエットチャンス期、リラックス期、チェンジ期を分けるようなモデルを基に検定を行うことができる。
例えば、前の月経後から所定の日数(たとえば5〜18日)を期間n1とし、期間n1の後、所定の日数(例えば4日)の後、後の月経の始まるまでの期間(たとえば、20〜6日)をn2としてもよい。この結果、より期間の検定の精度を上げることが可能である。
また、本発明の実施の形態に係る測定装置Xに、婦人用の精度の高い体温計の体温の値を測定時に入力することもできる。このために、婦人用体温計を測定装置Xに備えるようにしてもよい。
この体温の測定により、体重の周期と排卵周期の検定をより正確に行うことができ、さらに個人差に従ったアドバイスの精度を高めることができる。
さらに、本発明の実施の形態に係る測定装置Xにおいては、期間との検定だけではなく、同年齢の人と比べて体重の変動が激しいかどうかについて、記憶装置24のROM内に記憶した同年齢の測定値と今回の測定までの測定値とをt検定等の検定により有意差があるか検定することもできる。
これにより、体重の変動が激しい場合は、ダイエットとリバウンドを繰り返している可能性があるので、その旨の指摘をすることができる。
さらに、月経周期に関係なく時系列解析を行って、体重や体脂肪率の変化の周期を求めることも可能である。
この場合は、婦人だけでなく、男性にも適用できる。これにより、測定者は、例えば、週末に暴食する傾向があるといったことを、アドバイス可能になる。
なお、上記実施の形態の構成及び動作は例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実行することができることは言うまでもない。
月経周期に係る婦人の体調のサイクルに関する概念図である。 本発明の実施の形態に係る測定装置Xの構成を示す外観図である。 本発明の実施の形態に係る測定装置Xの制御構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る測定装置Xの測定手順および動作の概要を示すフローチャートである。 生体電気インピーダンスを表す等価回路図である。 生体電気インピーダンスベクトル軌跡を表すグラフ図である。 本発明の実施の形態に係る婦人用の体調算出処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る統計・学習処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る期間の検定に関する概念図である。 本発明の実施の形態に係る演算結果の表示例における期間表示に関する概念図である。 本発明の実施の形態に係る期間表示を示す概念図である。 本発明の実施の形態に係る測定結果の表示例を示す概念図である。 本発明の実施の形態に係るアドバイスの文例を示す概念図である。 本発明の実施の形態に係る統計・学習処理によるPMS度と体調の傾向に関するアドバイスの表示例を示す概念図である。
符号の説明
13a、14a 電流供給電極
13b、14b 電圧測定電極
6 入力部
6a、6b、6c、6d 個人別測定用キー
6e タッチパネル
7 表示装置
21 電流供給装置
22 電圧測定装置
24 記憶装置
25 演算制御装置
26 体重測定装置
28 電源装置
60 通信部
X 測定装置

Claims (8)

  1. 電流印加用電極及び電圧測定電極と、これら電極を用いて測定された測定値から生体電気インピーダンスを測定し、該生体電気インピーダンスから体組成を求める演算手段とを備えた体組成測定装置であって、
    前記演算手段は、
    体組成の値を記憶する記憶手段と、
    前記記憶した体組成の値について、前記体組成の変動率について個人差を算出する個人差算出手段と、
    前記個人差算出手段により算出した前記個人差に従い、体組成についてのアドバイスを行うアドバイス手段とを備える
    ことを特徴とする体組成測定装置。
  2. 前記体組成の変動率は、今回測定した体重又は体脂肪量を過去3日間の体重又は体脂肪量の平均値で割った値であることを特徴とする請求項1に記載の体組成測定装置。
  3. 前記個人差算出手段は、前記変動率については、婦人の月経周期に関した期間を基にして統計・学習処理を行う個人差算出手段である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の体組成測定装置。
  4. 前記月経周期に関した期間は、月経前症候群に関する期間であることを特徴とする請求項3に記載の体組成測定装置。
  5. 前記月経前症候群に関する期間は、卵胞期と黄体期に関する期間であることを特徴とする請求項4に記載の体組成測定装置。
  6. 前記個人差算出手段は、更に体水分量の変動率について統計検定する個人差算出手段であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の体組成測定装置。
  7. 前記個人差算出手段は、更に前記月経周期に関した期間について前記体水分量の個人差があるかを算出する個人差算出手段であることを特徴とする請求項6に記載の体組成測定装置。
  8. 電流印加用電極及び電圧測定電極と、これら電極により測定された測定値から生体電気インピーダンスを測定し、該生体電気インピーダンスから体組成を求める演算手段とを備えた体組成測定装置における体組成測定方法であって、
    前記測定した体組成の値から、月経周期に関係した期間を基にして前記体組成の変動率について個人差を算出し、
    前記算出した個人差の値により、体組成のアドバイスを行う
    ことを特徴とする、体組成測定方法。
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