以下、この発明の実施の形態について説明する。図1は、この発明の第一の実施形態におけるデジタルカメラシステムのブロック図であり、デジタルカメラ1とプリンタ2より構成される。
デジタルカメラ1は、制御/処理部3によって制御されており、LCD表示部4のメニューを見ながら操作部5で種々の操作を行うことができる。なお、制御/処理部3から送られてくる表示データはLCD表示部4のバッファに保持され、制御/処理部3によってバッファの表示画像データが書換えられない限り、LCD表示部4には同じ表示が継続される。操作の際には、LCD表示部4の初期メニューの中から撮影モード、再生モード、プリントモードなどの選択を行う。
撮影モードが選択された場合、レンズおよび300万画像程度の画像センサを有する撮像部6によって被写体像が繰り返し電子画像信号に変換される。操作部5によってシャッタレリーズが行われるまでは、制御/処理部3からの制御により撮像部6では間引き読出しが行われ、これが撮像部のA/D変換部により間引き画像データに変換されて制御/処理部3に送られる。制御/処理部3は、間引き画像データに対して補間やカラーバランス調整などを行うことにより表示画像データに変換してLCD表示部4のバッファに送る。撮像部6は繰り返し撮像を行っているので間引き画像データも繰り返し制御/処理部3に送られ、LCD表示部のバッファは新しい表示画像データによって次々に書換えられる。これによって、撮像部6によって繰り返し撮像される画像はLCD表示部4によって、動画としてモニタされ、LCD表示部4はデジタルカメラ1の電子ファインダとして機能する。
操作部5のシャッタレリーズボタンを押すと、制御/処理部3からの制御により撮像部6の読出しが全画素読出しとなり、これがA/D変換されて制御/処理部3に送られる。この状態のデジタルデータは、撮像部6の画像センサから出力された生のデータであるのでRawデータと呼ぶ。Rawデータは、バッファ7に送られて一時記憶される。Rawデータの記憶が完了すると、撮像部6の読出しは間引き読出しに戻り、LCD表示部4による動画モニタが再開される。
バッファ7のRawデータは、制御/処理部3により適宜読み出されて補間やカラーバランス調整などを施された後、圧縮/伸張部8に送られ、圧縮画像データに変換されてバッファ7に戻され、一時記憶される。バッファ7の圧縮画像データは、制御/処理部3により適宜読み出されて記憶媒体スロット9に交換可能に挿入されているメモリカードなどの記憶媒体10に画像ファイルとして書き込まれる。
なお、バッファ7は、Rawデータ10画像分程度の容量を持っており、シャッタレリーズボタンの操作に応じて最大10画像までの保存が可能である。バッファ7のRawデータは適宜読み出されて圧縮画像データに変換されて戻され、さらに適宜読み出されて記憶媒体10に書き込まれる。そして圧縮画像データへの変換が確認されたRawデータまたは記憶媒体10への書き込みが確認された圧縮画像データはバッファ7から消去されるかまたは上書き可とされる。従って、極端な連写が行われない限り、通常はバッファ7に複数画像分の空き容量が確保され、待ち時間なしに随時新たなRawデータを取り込むことができる。デジタルカメラ1は、さらにアプレット記憶部11および入出力部12を有するが、これらについては、プリンタ2の構成と関連させて後述する。
再生モードが選択された場合、制御/処理部3によって記憶媒体10の画像ファイルよりサムネイルデータが読み出され、これがLCD表示部4に表示される。操作部5によってサムネイルの一つを選択すると、選択された画像ファイルから圧縮画像データが読み出され、これが圧縮/伸張部8に送られて伸張される。伸張された画像データは適宜の間引き処理を行った後、制御/処理部3からLCD表示部4に送られて表示される。
プリンタ2は、制御/処理部13によって制御されており、LCD表示部14のメニューを見ながら操作部15で種々の操作を行うことができる。なお、制御/処理部13から送られてくる表示データはLCD表示部14のバッファに保持され、制御/処理部13によってバッファの表示画像データが書換えられない限り、LCD表示部14には同じ表示が継続される。プリント出力部16は出力バッファ17に蓄えられた印刷データに基づいて出力紙に印刷を実行する。
なお、プリンタ2は圧縮画像データの伸張機能を備えていない。従って、入出力部18には伸張されかつ印刷データに変換されたデータを入力する必要がある。プリンタドライバアプレット記憶部19には、伸張された圧縮画像をプリンタ2専用の印刷データに変換してプリンタ2に受け渡すためのアプリケーションソフトウエアであるプリンタドライバアプレットが記憶されている。そしてこのプリンタドライバアプレットが予め入出力部18からケーブル20を介してデジタルカメラ1の入出力部12に送り込まれ、アプレット記憶部11に記憶されている。
なお、プリンタドライバアプレットには、プリンタ2に対して用紙の種類、用紙サイズ、画像サイズ、画質、色設定、印刷枚数などを指定するためのプリンタ2専用メニュー表示しその項目を選択させるための印刷メニューアプレットも付属している。
プリントモードにおいてアプレット記憶部11のプリンタドライバアプレットに付属する印刷メニューアプレットによって機能する制御/処理部3に従い、デジタルカメラ1の操作部5によって対象画像の選択および印刷の指示を行うと、圧縮された対象画像が記憶媒体10から読み出され、圧縮/伸張部8によって伸張される。伸張された対象画像はアプレット記憶部11のプリンタドライバアプレットによって機能する制御/処理部3によってプリンタ2専用の印刷データに変換されるとともに入出力部12からケーブル20を介してプリンタ2の入出力部18に受け渡される。受け渡された印刷データは制御/処理部13によって出力バッファ17に送られ、これに基づいてプリント出力部16が印刷を実行する。
以上のようにして、プリンタドライバアプレットをプリンタ2のプリンタドライバアプレット記憶部19に記憶しておき、これをデジタルカメラ1に送り込んでそのアプレット記憶部11に記憶させることにより、任意のデジタルカメラからプリンタ2専用の印刷データの形で画像データを受取ることが可能になる。従って、プリンタ2のドライバソフトをインストールしたパソコンを介して印刷データを受取らなくても、伸張/圧縮部8とアプレット記憶部11のアプレットとの機能により、デジタルカメラ1を直接プリンタ2に接続して印刷を行うことができる。
プリンタ2のカラーマッチングアプレット記憶部21には、デジタルカメラ1が印刷対象画像データの色や明るさの情報をプリントコマンドにして記憶媒体10の画像ファイルの所定位置に書き込むために必要なアプリケーションソフトウエアであるカラーマッチングアプレットが記憶されている。これはデジタルカメラ1とプリンタ2との間における画像情報のカラーマッチングをとるためのものである。
そしてこのプリンタドライバアプレットが予め入出力部18からケーブル20を介してデジタルカメラ1の入出力部12に送り込まれ、アプレット記憶部11に記憶されている。
アプレット記憶部11に記憶されたカラーマッチングアプレットは、撮影された画像を記憶媒体スロット9の記憶媒体10に画像ファイルとして書き込む際、その画像データの色や明るさの情報などがプリントコマンドとして併せて画像ファイルに書き込まれる。
記憶媒体10に記憶された画像ファイルのプリントコマンドは、プリントモードにおいて、記憶媒体10から読み出されて伸張された画像をプリンタ2専用の印刷データに変換する際に使用され、印刷データはカラーマッチングが取られた形のデータとして入出力部12から入出力部18に受け渡される。なお、記憶媒体10に記憶された画像ファイルのプリントコマンドは、記憶媒体10を挿入することによって印刷が可能なタイプのプリンタによってプリントを行う際は、そのプリンタによって使用される。
図2は、以上のような実施形態におけるデジタルカメラ1のメインフローチャートである。メインフローは電源スイッチが入るかまたはケーブル20によってデジタルカメラ1がプリンタ2に接続されることによってプリンタ接続割り込みがかかったとき、ステップS1からスタートする。ステップS2ではプリンタが接続されているかどうかがチェックされ、接続されていればステップS3においてそのプリンタを特定するためのプリンタ情報がプリンタ2からデジタルカメラ1に入力される。
ステップS4では、プリンタ情報によって特定されたプリンタに対応するプリンタドライバアプレットがアプレット記憶部11に既に入力されているかどうかがチェックされる。入力済みであればステップS5においてそのプリンタドライバアプレットを指定する。これは、複数のプリンタに対応するプリンタドライバアプレットがアプレット記憶部11に記憶されている場合、どれを使用するか決定するためである。
ステップS6では、プリンタ情報に基づき、プリンタドライバアプレット記憶部19のアプレットがデジタルカメラ1にとって新しいものであるかどうかがチェックされる。ステップS5を経由してステップS6に至ったときは、既にアプレット記憶部11に記憶されているプリンタドライバアプレットに対しバージョンアップされたプリンタドライバアプレットがプリンタドライバアプレット記憶部19に記憶されているかどうかのチェックとなる。一方、ステップS4において対応するプリンタドライバアプレットがアプレット記憶部11になかったときはステップS5をスキップしてステップS6に至る。この場合は、ステップS6のチェックの結果は通常YESである。いずれにしても、デジタルカメラ1にとって新たなアプレットがプリンタドライバアプレット記憶部19に記憶されていた場合はステップS7に至り、その新しいプリンタドライバアプレットを入力し、アプレット記憶部11に記憶する。なお、ステップS6においてデジタルカメラ1にとって新たなアプレットがプリンタドライバアプレット記憶部19に記憶されていなかった場合はステップS7がスキップされる。
上記のように、ステップS6およびステップS7は、プリンタ2に関するプリンタドライバアプレットがアプレット記憶部11に全く記憶されたいなかった場合だけでなく、アプレット記憶部11に既にプリンタ2に対応するプリンタドライバアプレットが記憶されている場合であっても、プリンタ2のプリンタドライバアプレットがバージョンアップされていればアプレット記憶11を書換え、これを更新する機能がある。そしてこの更新は、電源のオンまたはプリンタ接続割り込みによってフローがステップS1からスタートする毎に必要に応じ行われる。
ステップS8では、プリンタ情報に基づき、カラーマッチングアプレット記憶部21のアプレットがデジタルカメラ1にとって新しいものであるかどうかがチェックされる。デジタルカメラ1にとって新たなアプレットがカラーマッチングアプレット記憶部21に記憶されていた場合はステップS9に至り、その新しいカラーマッチングアプレットを入力し、アプレット記憶部11に記憶する。なお、ステップS8においてデジタルカメラ1にとって新たなアプレットがカラーマッチングアプレット記憶部19に記憶されていなかった場合はステップS9がスキップされる。ステップS6およステップS7と同様にして、ステップS8およびステップS9もプリンタ2のカラーマッチングアプレットがバージョンアップされていればアプレット記憶11を書換え、これを更新する機能がある。
上記の実施形態では、カラーマッチングアプレットは共通規格に基づくものとし、かつ新バージョンが旧バージョンの機能もカバーするものとし、入力済みの複数のカラーマッチングアプレットの一つをプリンタに応じて選択する必要は無いものとして構成した。しかしながら、プリンタ特有のカラーマッチングアプレットを採用する場合は上記の実施形態を変更し、カラーマッチングアプレットに関しても、ステップS4およびステップS5と同様のステップをステップS8の前に設ける。
ステップS10の消去モード選択処理は、所定の条件でアプレット記憶部11からアプレットを消去するため、その条件を予め選択するための処理であり、無用のアプレットが多数アプレット記憶部に蓄積されないようにするためのものである。所定の条件とは使用済みまたは期限の満了であるが、その詳細は後述する。
また、ステップS11のアプレット消去処理はステップS10で設定されている消去モードに従い、不要なアプレットを消去する処理であり、ここでは期限満了によってアプレットを消去する。その詳細は後述する。
ステップS12、ステップS13、ステップS14ではそれぞれプリントモード、撮影モードおよび再生モードの各割り込みを可能にし、ステップS15でメインフローは待機状態となる。
なお、ステップS2においてプリンタが接続されていなかった場合は、当面ステップS3以降の処理ができないのでステップS16に進み、プリンタ接続割り込みを可能としてステップS11に至る。これによって電源オンの状態でその後プリンタが接続されたときにはプリンタ接続割り込みがかかり、ステップS1からフローがスタートしてステップS3以降を実行するようにすることができる。
図3は、上記の実施形態において撮影モード割り込みがかかったときの動作を示すフローチャートである。操作部5で撮影モードが選択されると撮影モード割り込みがかかり、ステップS21でフローをスタートするとともにステップS22でレリーズを待つ。レリーズが行われるとステップS23で画像の取り込みおよび圧縮処理が行われ、画像ファイルに書き込まれる。
ステップS24ではアプレット記憶部にカラーマッチングアプレットが記憶されているかどうかがチェックされ、記憶されていればステップS25において撮影された画像データの色や明るさなどに関する情報をプリントコマンドにしたカラーマッチングデータが画像ファイルに書き込まれる。ステップS26では圧縮画像情報およびプリントコマンドが書き込まれた画像ファイルを記憶媒体10に書き込む。そしてフローはステップS22に戻り、次のレリーズを待つ。なお、ステップS24でカラーマッチングアプレットがアプレット記憶部11に記憶されていなかった場合はステップS25をスキップし、画像情報が書き込まれた画像ファイルを記憶媒体10に書き込む。
図4は、上記の実施形態においてプリントモード割り込みがかかったときの動作を示すフローチャートである。操作部5でプリントモードが選択されるとプリントモード割り込みがかかり、ステップS31でフローをスタートする。ステップS32では、デジタルカメラ1への直接接続に対応するプリンタが接続されているかどうかがチェックされる。つまり接続されているプリンタのプリンタドライバアプレットがアプレット記憶部11に記憶されており、デジタルカメラ1から出力される印刷データによりプリンタ2が印刷を実行できるかどうかがチェックされる。
対応プリンタが接続されていれば、プリンタに対応するプリンタドライバアプレットがアプレット記憶部11から読み出され、その中に含まれるメニューアプレットに基づいて制御/処理部3が機能し、プリンタ2の専用メニューをLCD表示部4に表示する。ステップS34ではメニュー表示に従って印刷対象画像の選択処理が行なわれる。また、ステップS35ではメニュー表示に従ってメニュー選択処理が行われ、用紙の種類、用紙サイズ、画像サイズ、画質、色設定、印刷枚数などが指定される。
ステップS36では選択された画像に対応する画像ファイルが記憶媒体10から読み出され、ステップS37で圧縮/伸張部8による画像ファイルの圧縮画像データを伸張する。
ステップS38では読み出された画像ファイルの中に画像データの色や明るさなどに関する情報をプリントコマンドにしたカラーマッチングデータがあるかどうかがチェックされる。カラーマッチングデータがあればステップS39でこれを読み出し、ステップS40で伸張画像データに対しカラーマッチング処理を行う。ステップS41では、カラーマッチング処理を行った伸張画像データを印刷データに変換する。なお、ステップS38でカラーマッチングデータがなかったときは直接ステップS41に至り、伸張画像データを印刷データに変換する。変換された印刷データはバッファ7に一時記憶される。
なお、アプレット記憶部11において、プリンタ2の特性に合わせた解像度及び画質に画像を変換するためのアプレットが記憶されている場合は、上記のステップS41において、伸張画像データを印刷データに変換するに先立ち、伸張画像データを加工してプリンタ2の特性に合わせた解像度及び画質に画像への変換を行い、その上で印刷データへの変換を行う。この機能はプリンタ2が小サイズの簡易印刷を行うタイプのものであった場合などにおいて過剰な解像度や画質となることを防止する意味がある。
ステップS42では画像選択が終了したかどうかがチェックされ終了していればステップS43でバッファ7の印刷データを入出力部12からプリンタ2に出力する。また、ステップS44では、図2のステップS10の消去モード選択処理で選択されているモードに従い、必要に応じ使用済みのアプレットをアプレット記憶部11から消去するためのアプレット消去処理を行う。以上の処理の後フローはメインフローに戻り、待機状態となる。
なお、ステップS42で画像選択が終了していない場合はステップS33に戻り、以下、画像選択が終了するまでステップS33からステップS42が繰り返される。
また、ステップS32で対応プリンタが接続されておらず、入出力部12から印刷データを出力しても印刷ができない場合はステップS46に進み、その旨の注意表示を行う。さらに、ステップS47に進み、必要に応じ記憶媒体10に印刷指示を書き込むための処理を行った後、ステップS45に至る。
図5は、図4のステップS47における記憶媒体書き込み処理の詳細を示すフローチャートである。ステップS51からフローがスタートすると、ステップS52で記憶媒体10に印刷指示を書き込むための処理を行うための専用アプレットがアプレット記憶部11に記憶されているかどうかがチェックされる。このような専用アプレットは、プリンタ2ではなく、後述の実施形態のようにデジタルカメラから取り出された記憶媒体10を挿入することによってプリントを行うことが可能なタイプの特定のプリンタ、またはアプレット供給サービスからデジタルカメラ1に供給される。また、その供給方法は後述のように記憶媒体を介するもの、インターネットを介するものなど種々の方法が可能である。専用アプレットの例は、上記のようなタイプのプリンタとデジタルカメラとの間でのカラーマッチングをとるためのアプレットや印刷指示をおこなうための専用メニューを表示するためのアプレットなどがある。
ステップS52で記憶媒体10に印刷指示を書き込むための処理を行うための専用アプレットがアプレット記憶部11に記憶されていなかった場合は、ステップS53に進み、記憶媒体10自体に印刷指示を書き込むための処理を行うための専用アプレットが記憶されているかどうかをチェックする。このようにアプレット記憶部11だけでなく、記憶媒体10自体をアプレット記憶部とすることができ、この場合はそのような記憶媒体10をデジタルカメラ1の記憶媒体スロット9に挿入するだけで、デジタルカメラ1はその専用アプレットに従った処理を行うことが可能となる。このような専用アプレットの例としても、プリンタとデジタルカメラとの間でのカラーマッチングをとるためのアプレットや印刷指示をおこなうための専用メニューを表示するためのアプレットなどが挙げられる。さて、記憶媒体10自体にこのような専用アプレットが記憶されている場合はステップS54に進み、制御/処理部3によって記憶媒体10からこの専用アプレットが読み出される。そして読み出した専用アプレットにより記憶媒体10に印刷指示を書き込むための専用メニューがステップS55においてLCD表示部4に表示される。
一方、ステップS52において記憶媒体10に印刷指示を書き込むための処理を行うための専用アプレットがアプレット記憶部11に記憶されていた場合は直接ステップS55に進み、アプレット記憶部11の専用アプレットにより記憶媒体10に印刷指示を書き込むための専用メニューがLCD表示部4に表示される。
ステップS56ではメニュー表示に従って印刷対象画像の選択処理が行われる。また、ステップS57ではメニュー表示に従って用紙の種類、用紙サイズ、画像サイズ、画質、色設定、印刷枚数などを指定するためのメニュー選択処理が行なわれる。そして、ステップS58では記憶媒体10に記憶されている選択された画像の画像ファイルに対し、印刷指示が書き込まれる。この印刷指示は、メニュー選択処理において操作部5で指示した項目だけでなく、カラーマッチングアプレットに基づき自動的に書き込まれる項目もある。書き込みが終了すると、ステップS59で記憶媒体書き込み処理を終了し、図4のステップS45に移行する。
なお、ステップS53において記憶媒体10自体に印刷指示を書き込むための処理を行うための専用アプレットが記憶されていなかった場合はステップS60に進む。ステップS60では、デジタルカメラからプリンタにプリント指示を受け渡すための汎用規格に基づいて印刷指示を記憶媒体10に書き込む処理が行われる。この場合はプリンタ毎の対応はできず、汎用規格に従う範囲内での印刷指示となる。汎用規格にカラーマッチング規格が含まれていれば、この汎用規格に基づいて汎用のカラーマッチングデータの書き込みも行われる。
図6は、図2のステップS10における消去モード選択処理の詳細を示すフローチャートである。ステップS71からフローがスタートすると、ステップS72でアプレット記憶部11に入力された新アプレットがあるかどうかがチェックされる。新アプレットがあれば、その一つに対しステップS73においてデフォルトで保存モードが設定される。ステップS74では操作部5によって使用後消去モードが選択されたかどうかがチェックされ、所定時間内にこのモードが選択されたことを検出するとステップS75において保存モードを使用後消去モードに変更してステップS76に進む。なお、ステップS74において所定時間内に使用後消去モードの選択が検出されなければ保存モードのまま直接ステップS76に至る。
ステップS76では操作部5によって期限消去モードが選択されたかどうかがチェックされ、所定時間内にこのモードが選択されたことを検出するとステップS77において期限消去モードを設定してステップS78に進む。なお、ステップS76において所定時間内に期限消去モードの選択が検出されなければステップS77はスキップして直接ステップS78に至る。この期限消去モードは長期間使用されないアプレットや古くなったアプレットをアプレット記憶部から除くことを目的とする。
以上の結果、一つの新アプレットに対し、保存モード、使用後消去モード、期限消去モード、および使用後消去モードと期限消去モードの両方、のいずれかの消去モードが設定される。
ステップS78では、アプレット記憶部11に入力された新アプレットが他にあるか否かがチェックされ、なければステップS79に進む。一方、新アプレットが他にあればステップS73に戻る。以下、他に新アプレットがある限りステップS73からステップS78が繰り返され、個々の新アプレットに対してそれぞれ消去モードが設定される。
ステップS79では、設定済みの消去モード変更を希望する旨の操作が所定時間内に操作部5によってなされたかどうかを検出し、モード変更希望があることが検出されるとステップS80のモード変更処理に進む。モード変更処理ではアプレット記憶部11に記憶されているアプレットの一覧表をLCD表示部4に表示する処理、その一つを操作部5によって選択する処理、および選択されたアプレットの消去モードを操作部5によって変更する処理などが行われる。モード変更処理が終了するとステップS81に至り、図2のステップS11に移行する。一方、ステップS79において設定済みの消去モード変更を希望する旨の操作部5の操作が所定時間内に検出されなければ、直接ステップS81に至る。
なお、ステップS72において、アプレット記憶部11に新たに記憶されたアプレットがなかった場合は、直接ステップS79に至る。この場合も、ステップS79およびステップS80により既にアプレット記憶部11に記憶済みのアプレットについて必要に応じ消去モードの変更が可能である。
図7は、図2のステップS11または図4のステップS44におけるアプレット消去処理の詳細を示すフローチャートである。ステップS91からフローがスタートすると、ステップS92でプリントモードであるかどうかがチェックされる。プリントモードでなければ図2のステップS11の場合に該当するのでステップS93に進み、アプレット記憶部11の中に期限消去モードのアプレットが記憶されているかどうかをチェックする。そして、ステップS94でその中に期限が満了しているものがあるかどうかをチェックする。期限満了の具体例としては、アプレット記憶部への入力日から所定期間が経過したもの、最新の使用日から所定期間が経過したもの、アプレット作成日から所定期間が経過したものなどである。この目的のため、各アプレットには作成日、アプレット記憶部への入力日、最新の使用日などが記録されている。
ステップS94において期限満了のアプレットがあれば、ステップS95に進み、その一つについて、これを消去してもよいかどうかの表示をLCD表示部4に行うとともに、所定時間以内に消去OKの旨の操作が操作部5によって行われたかどうかをチェックする。操作があったことが検出されるとステップS96でそのアプレットをアプレット記憶部11から消去してステップS97に至る。一方、ステップS95において所定時間以内に消去OKの旨の操作が操作部5によって行われたことが検出されなければ、そのアプレットについては消去実行を行わず、ステップS97に至る。
ステップS97では期限満了のアプレットが他にあるかどうかのチェックが行われる。そして期限満了のアプレットが他になければステップS98に至って処理を終了し、図2のステップS12に移行する。一方、期限満了のアプレットが他にあればステップS95に戻り、以後、期限満了で消去の判断をまだ行っていないアプレットがある限り、ステップS95からステップS97が繰り返される。
なお、ステップS93において期限消去モードのアプレットがアプレット記憶部11に記憶されていなかった場合、または、ステップS94において期限満了のアプレットがアプレット記憶部になかったときは直接ステップS98に至る。
また、ステップS92においてプリントモードであった場合は、図4のステップS44の場合に相当するのでステップS99に進み、プリントモードで使用されたアプレットが使用後消去モードに設定されているものであるかどうかのチェックが行われる。そして使用後消去モードのものであったときはステップS95に進む。以下の動作は、ステップS94を経てステップS95に至る場合と同様である。なお、ステップS99を経てステップS95に至った場合であっても、ステップS97のチェックを受ける。従って、そのアプレットが使用後消去の観点でステップS96において消去されなかった場合であっても期限満了モードに設定されていてステップS97で期限満了と判断された場合にはステップS95に戻り、今度は期限満了の観点から消去の要否を問う。なお、上記の場合において、そのアプレットが期限満了モードに設定されていないかまたは期限満了と判断されなかった場合はステップS97からステップS98に至る。一方、ステップS99において使用後消去モードでなかったときは直接ステップS98に至る。
図8は、この発明の第二の実施形態におけるデジタルカメラシステムのブロック図であり、デジタルカメラ1とプリンタ31より構成される。
図8において、デジタルカメラ1は図1のデジタルカメラ1と共通であるので各構成には共通の番号を付し、説明を省略する。一方、プリンタ31は、図5の説明において触れたタイプのプリンタであって、デジタルカメラから取り出された記憶媒体10を挿入することによってプリントを行うことが可能となっている。プリンタ31についても、図1のプリンタ2と共通の構成については共通の番号を付し、説明を省略する。
プリンタ31は、記憶媒体スロット32を有し、デジタルカメラの記憶媒体スロット9から取出されたメモリカードなどの記憶媒体10が挿入可能である。記憶媒体10には圧縮画像とともに図5の記憶媒体書き込み処理によって書き込まれた印刷指示が書き込まれており、これらは制御/処理部33によって読み出される。具体的には、読み出された印刷指示に従って印刷対象となっている画像ファイルが読み出されるとともに、その中の圧縮画像データが伸張/変換部34に送られる。伸張/変換部34では圧縮画像データを伸張するとともにプリンタ31専用の印刷データへの変換を行う。この際、画像ファイルの中にカラーマッチングデータがあればそのコマンドを読み出して画像を加工するカラーマッチング処理も行う。印刷データは制御/処理部33によって出力バッファ17に送られ、これに基づいてプリント出力部16が印刷を実行する。
上記において、記憶媒体10の画像ファイルに含まれていたカラーマッチングデータは、プリンタ31の専用アプレット記憶部35に記憶されていたカラーマッチングアプレットがデジタルカメラ1に送られてアプレット記憶部11に記憶され、これが図5に基づいて機能してカラーマッチングデータがデジタルカメラ1によって記憶媒体10に書き込まれたものである。
以上のように、第二の実施形態におけるプリンタ31は伸張/変換部34を備えているので、外部で印刷データの形にした信号をもらわなくても、媒体スロット32に挿入された記憶媒体10から圧縮画像を含む画像ファイル読み出し、自身で印刷データを作成することができる。
上記第二の実施形態において、記憶媒体10に記憶される画像データは汎用のファイルフォーマットに従っており、デジタルカメラ1から取り出された記憶媒体がどのような周辺機器に挿入されたとしてもこれを読出して活用することができる一般性をもっている。しかしながら、プリンタ31の特性に合わせた特有の解像度及び画質に画像データを変換するためのアプレットがプリンタ31の専用アプレット記憶部35デジタルカメラ1のアプレット記憶部11受け渡されて記憶されている場合は、このアプレットに基づいて制御/処理部3でプリンタ31専用の画像データの加工を行い、この加工済みの画像データを媒体スロット9を介して記憶媒体10に記憶させることができる。この機能は、プリンタ31が小サイズの簡易印刷を行うタイプのものであった場合などにおいて過剰な解像度や画質の画像データを受け取ることを防止する意味がある。
なお、第二の実施形態における専用アプレットの授受方式としては種々のものが可能である。まず、第一の実施形態と同様に入出力部18を入出力部12に適宜の方法で接続することにより、プリンタ31の専用アプレット記憶部35に記憶されたアプレットをデジタルカメラ1のアプレット記憶部11に送り込む方法がある。
次に、プリンタ31の専用アプレット記憶部35に記憶されたアプレットを媒体スロット32に挿入された記憶媒体10に記憶させ、この記憶媒体10がデジタルカメラ1の媒体スロット9に挿入された際に、これを読み出してアプレット記憶部11に入力する方法がある。この場合の記憶媒体10からアプレット記憶部11へのアプレットの入力の詳細は、図2に準じて行うことができる。具体的には、図2の「プリンタ接続」を「記憶媒体挿入」と読み替える。また、このようにしてアプレット記憶部11に記憶されたアプレットが存在する場合が、図5のステップS52において媒体書き込みアプレットが存在する場合に相当する。
さらに、第三の方法としては、プリンタ31の専用アプレット記憶部35に記憶されたアプレットを媒体スロット32に挿入された記憶媒体10に記憶させ、この記憶媒体10がデジタルカメラ1の媒体スロット9に挿入されている状態において必要に応じこれを直接読み出し、制御/処理部3を機能させる方法がある。この方法では、アプレットをアプレット記憶媒体11に記憶させることはしない。従ってアプレット記憶部11からのアプレット消去の問題も生じない。この場合は、図5のステップS53においてアプレット付記憶媒体である場合に相当する。
図9は、この発明の第三の実施形態におけるデジタルカメラシステムのブロック図であり、各構成がネットワークで結ばれているものである。なお、デジタルカメラ1は図1の第一の実施形態と基本的に同じ構成のものであるが、アプレット記憶部11と入出力部12を除き、図示を省略している。また、プリンタ2も図1の第一の実施形態と基本的に同じ構成のものである。但し、図1のプリンタドライバアプレット記憶部19およびカラーマッチングアプレット記憶部21を総称してアプレット記憶部41としている。そしてこのアプレット記憶部41と入出力部18を除き、図示を省略している。なお、図8におけるプリンタ31も第三の実施形態で実施可能であるが、第三の実施形態の観点からは同趣旨なので図示を省略し、図1のプリンタ2で代表させている。特に第三の実施形態として理解する場合には、図9のアプレット記憶部41が図8の専用アプレット記憶部35に相当すると考えればよい。
第一の実施形態ではデジタルカメラ1とプリンタ2がケーブル20で直結されていたが、第三の実施形態では家庭内無線LAN42を介し、それぞれ電波や赤外線などによる近距離通信手段43、44で結ばれている。パソコンからなる家庭内サーバ45は、入出力部46を介して家庭内無線LAN42を制御するとともに、アプレット記憶部47を有する。家庭内サーバ45は、例えばプリンタ2のアプレット記憶部41から家庭内無線LAN42に出力されるプリンタドライバアプレットやカラーマッチングアプレットなどのデジタルカメラ用アプレットを受信してアプレット記憶部47に一時預かりする。
そして、デジタルカメラ1が家庭内無線LAN42と交信状態になるとき、アプレット記憶部47のデジタルカメラ用アプレットをデジタルカメラ1に受け渡す。なお、プリンタ2がデジタルカメラ用アプレットを家庭内無線LANに出力したときにデジタルカメラ1も家庭内無線LANと交信状態にあるならば、上記のような家庭内サーバ45のアプレット記憶部47による一時預かりを介さず、直接プリンタ2からデジタルカメラ1にアプレットを受け渡してもよい。
また、家庭内サーバ45は、インターネット48との通信手段49に対する入出力部50を有する。そして家庭内無線LAN42に接続されている各種の家庭内機器に関するアプレットがインターネット48を介して供給されるとき、これを入出力部50で受信してアプレット記憶部47に一時預かりし、家庭内無線LAN42を介して適宜対応する家庭内機器に供給する。
家庭内サーバ45は、さらに画像データベース51を有する。画像データベース51にはデジタルカメラ1からの画像ファイルが家庭内無線LAN42を介して送信され、蓄積される。この場合、家庭内サーバ45のアプレット記憶部47に用意されている画像データベース用データ作成アプレットが、デジタルカメラ1が家庭内無線LAN42と交信状態となったときに送信され、予めアプレット記憶部11に記憶される。これによって、デジタルカメラ1はアプレット記憶部11の画像データベース用データ作成アプレットに基づき、画像データベース51における蓄積に適した形式の画像ファイルを出力することができる。
家庭内無線LAN42には、さらに、デジタルカメラ1からのデジタル画像を大画面表示して鑑賞するための画像鑑賞装置52が電波や赤外線などによる近距離通信手段53によって接続可能となっている。画像鑑賞装置52は、プリンタ2と同様にして入出力部54およびアプレット記憶部55を有する。家庭内サーバ45は、画像鑑賞装置52のアプレット記憶部55から家庭内無線LAN42に出力される画像鑑賞用アプレットを受信してアプレット記憶部47に記憶する。そして、デジタルカメラ1が家庭内無線LAN42と交信状態になるとき、アプレット記憶部47の画像鑑賞用アプレットをデジタルカメラ1に受け渡す。なお、プリンタ1の場合と同様、画像鑑賞装置52が画像鑑賞用アプレットを家庭内無線LANに出力したときにデジタルカメラ1も家庭内無線LANと交信状態にあるならば、上記のような家庭内サーバ45のアプレット記憶部47による記憶を介さず、画像鑑賞装置52からデジタルカメラ1に直接アプレットを受け渡してもよい。いずれの場合にも、デジタルカメラ1は予め受取ったアプレットをアプレット記憶部11に記憶する。これによって、デジタルカメラ1はアプレット記憶部11の画像鑑賞用アプレットに基づき、画像鑑賞装置52における画像表示に適した形式、解像度、画質の画像データに加工し、これを出力することができる。
なお、家庭内サーバ45のアプレット記憶部47に記憶された画像鑑賞用アプレットは画像データベース51に蓄積された画像データを画像鑑賞装置52で鑑賞する場合にも利用される。この場合、家庭内サーバはアプレット記憶部47の画像鑑賞用アプレットに基づき、画像データベース51の画像データを伸張するとともに画像鑑賞装置52における画像表示に適した形式とサイズの画像データに変換して出力する。
また、家庭内サーバ45のアプレット記憶部47に記憶されたプリンタドライバアプレットやカラーマッチングアプレットなどは画像データベース51に蓄積された画像データをプリンタ2でプリントする場合にも利用される。この場合、家庭内サーバは画像データベース51の圧縮画像データを伸張すると共にアプレット記憶部47のプリンタドライバアプレットやカラーマッチングアプレットなどに基づいて画像データベース51の画像データを印刷データに変換し、出力する。
以上の説明においては、デジタルカメラ1がアプレットを受信すると共にアプレット記憶部11に記憶する場合について述べたが、逆にアプレット記憶部11に記憶されているアプレットを周辺機器に送り込むことも可能である。例えば、デジタルカメラ1とプリンタ2とのカラーマッチングをとるためのシステムに対応するためのシステムアプレットをデジタルカメラ1のアプレット記憶部11から出力し、家庭内LAN42経由でプリンタ2のアプレット記憶部41に送り込むことにより、カラーマッチングシステムに対応していなかったプリンタ2をこれに対応するよう変身させることができる。同様に、デジタルカメラ1と画像鑑賞装置52とのカラーマッチングをとるためのシステムに対応するためのシステムアプレットをデジタルカメラ1のアプレット記憶部11から出力し、家庭内LAN42経由で画像鑑賞装置52のアプレット記憶部55に送り込むことも可能である。
具体的には、上記において、システムアプレットに従ってデジタルカメラ側で画像ファイルの所定位置にカラーマッチングのためのコマンド情報を書き込んでプリンタに出力する場合、プリンタ側でこのコマンド情報を読み出すとともにコマンドに従って画像ファイルの画像情報を加工するためのシステムアプレットをプリンタ2のアプレット記憶部11に送り込んでおく。これによって、プリンタ2は、デジタルカメラ1の色条件に一致したプリントを作成することができる。
なお、図9の実施形態ではデジタルカメラ1と周辺機器との間を近距離通信手段43を介したネットワークで結んでいる。しかしながら、周辺機器との接続はこれに限られるものではない。例えば、デジタルカメラ用充電コネクタおよび画像信号用コネクタを持つデジタルカメラ用クレードルを家庭内LAN42に接続し、デジタルカメラ1をこのクレードルに乗せることによってデジタルカメラ1に設けられた対応コネクタがそれぞれクレードルの充電コネクタおよび画像信号用コネクタと接触し、デジタルカメラの充電および家庭内LANを経由したデジタル通信が可能となるよう構成することも可能である。この場合、このクレードルにアプレット記憶部を設け、デジタルカメラ1のアプレット記憶部11との間でアプレット授受を行うよう構成することも可能である。さらに、クレードルのアプレット記憶部に格納されているアプレットにアクセスすることによりデジタルカメラ1の制御/処理部3を機能させることも可能である。
以上のような接続においても、アプレット記憶部11へのアプレットの入力の詳細は、図2に準じて行うことができる。具体的には、図2の「プリンタ接続」を「ネットワーク接続」と読み替える。
図9において、インターネット48には通信手段56、57、58などを介して、プリンタメーカ59、外部サーバ60、カメラメーカ61など種々の機関が接続可能となっている。プリンタメーカ59は、自社のプリンタおよびその周辺機器(デジタルカメラを含む)に提供するアプレットを開発するとともに、これを逐次アプレット記憶部62に記憶し、入出力部63よりインターネット48上に公開する。同様に、カメラメーカ61も、自社のデジタルカメラおよびその周辺機器(プリンタを含む)に提供するアプレットを開発するとともに、これを逐次アプレット記憶部64に記憶し、入出力部65よりインターネット48上に公開する。
外部サーバ60はプリンタメーカ59およびカメラメーカ61との契約によりインターネット48経由でこれらに定期的にアクセスし、公開されるアプレットを入出力部66から取り込んでアプレット記憶部67に記憶する。外部サーバ60はさらに、家庭内サーバ45との契約に基づいてアプレット記憶部67の関連する新アプレットをインターネット経由で定期的に家庭内サーバ45のアプレット記憶部45に送り込む。
この目的のためには、家庭内サーバ45の方から定期的に外部サーバ60にアクセスするようにしてもよい。これによって、家庭内サーバはプリンタメーカ59またはカメラメーカ61が新規に提供するアプレットやバージョンアップされたアプレットをほぼリアルタイムで入手することができる。アプレット記憶部47にとり込まれたアプレットをデジタルカメラ1、プリンタ2、画像鑑賞装置52などに受け渡す方法は、アプレット記憶部47を介して家庭内機器同士でアプレットを授受する場合と同様である。
インターネット48には、さらに通信手段68などを介して、外部利用者69などが接続可能となっている。外部利用者69は専用アプレットを記憶するアプレット記憶部70を有し、専用アプレットを入出力部71よりインターネット48上に公開する。このような外部利用者69の例としては、個人の携帯電話、携帯電話ネットワークの運営者、ネットワークのプロバイダ、個人のパソコン、画像提供業者、出版業者などがある。
例えば、個人の携帯電話が外部利用者69であった場合、アプレット記憶部70には携帯電話のための着信待ち受け画面作成用アプレットが記憶されており、このアプレットがインターネット48および家庭内LAN経由42でデジタルカメラのアプレット記憶部11に送り込まれるよう構成することができる。この場合、デジタルカメラ1は記憶媒体10の画像情報を読み出して圧縮/伸張部8で伸張するとともに、アプレット記憶部11の携帯電話からのアプレットに従ってこれを間引いて解像度を落とし、携帯電話画面用のファイルサイズとするとともに、待ち受け画面用の装飾などの加工を施して入出力部12より出力する。デジタルカメラ1から出力された待ち受け画面は家庭内LAN42、家庭内サーバ45およびインターネット48を介して外部利用者69である携帯電話に送信される。なお、デジタルカメラ1に通信機能が設けられる場合であれば、外部利用者69である携帯電話との間で直接にアプレットおよび待ち受け画面のやりとりを行うことができる。
他の例として、画像提供業者が外部利用者であった場合、アプレット記憶部70には電子透かし加工用アプレットおよび暗号化アプレットが記憶されており、このアプレットがインターネット48および家庭内LAN経由42でデジタルカメラのアプレット記憶部11に送り込まれるよう構成することができる。この場合、デジタルカメラ1は記憶媒体10の画像情報を読み出して圧縮/伸張部8で伸張するとともに、アプレット記憶部11の画像提供業者からのアプレットに従ってこれに電子透かし加工または暗号化加工を行って再度圧縮する。このようにして電子透かし加工または暗号化加工が施された画像は、デジタルカメラ1から出力され、家庭内LAN42、家庭内サーバ45およびインターネット48を介して外部利用者69である画像提供業者に送信される。なお、デジタルカメラ1に通信機能が設けられる場合であれば、外部利用者69である画像提供業者との間で直接にアプレットおよび加工画面のやりとりを行うことができる。また、撮影時点において画像提供業者に送ることが確定している画像であれば、記憶媒体10への記憶の前に、アプレット記憶部11の画像提供業者からのアプレットに従って電子透かし加工または暗号化加工を行い、これを圧縮して記憶媒体10に記憶する。この場合は、記憶媒体の圧縮画像をそのまま外部利用者69である画像提供業者に送信する。このように画像提供業者が対応している電子透かしや暗号化などのセキュリティ加工を行うことによって、著作権侵害や盗用などの心配なしに画像をデジタルカメラ1からインターネット48を経由して外部利用者69である画像提供業者に提供できる。
以上の各実施形態における機能は、必要に応じコンピュータのアプリケーションプログラムによって実現することが可能であり、その場合はこのアプリケーションプログラムをインストールしたコンピュータ及び必要に応じ接続されるその周辺機器が上記に説明してきた装置となる。従って、この発明の機能を実現するためにインターネットなどにより流通するアプリケーションプログラム自体又はそれを記録したCD−ROMなどの記録媒体もこの発明の対象である。