JP2009004986A - 送信アンテナおよび地上放送再送信システム - Google Patents

Abstract

【課題】簡易で低廉な設備により地上放送波を送信できる送信アンテナおよびそれを使用した地上放送再送信システムを提供する。
【解決手段】既設の漏洩同軸ケーブル１を固定、懸吊するための吊線２をアンテナ導体（空中線）として利用することで、送信用のワイヤーアンテナ４を構築する。ワイヤーアンテナ４からの電波の放射によって、地下鉄、地下街、地下店舗等の特定の閉空間で地上放送波の再送信ができ、その結果、利用者は、従来は電波遮蔽空間とされていた特定空間においてＡＭ放送電波等を受信できる。
【選択図】図３

Description

本発明は、既設の漏洩同軸ケーブル等の吊線を利用した送信アンテナ、およびそれを使用した地上放送再送信システムに関し、例えば、地下等の特定の空間に地上放送電波を再送信するための送信アンテナ、およびそれを使用した地上放送再送信システムに関するものである。

地下街、地下駐車場、地下トンネル、高層ビル内等の電波反射体で囲まれた閉空間では、従来より専用の漏洩同軸ケーブルを布設し、それを送信用アンテナとして使用した防災無線システム等を構築している。また、一部の都市の地下街では、同じく漏洩同軸ケーブルを使用したＡＭラジオ放送の再送信が行われている。このようなシステムは、通常、専用の一本の漏洩同軸ケーブルの一端側から送信信号を入力し、他端側に終端抵抗等を接続したり、あるいは分配した信号出力を複数の漏洩同軸ケーブルの一端から入力し、他端に終端抵抗等を接続した構成になっている（例えば、特許文献１）。

上述した地下街等における通信への漏洩同軸ケーブルの利用の他、電波が到来しにくい区域（電波不感区域）の対策として、例えば、鉄道において、専用の漏洩同軸ケーブルを用いた列車無線システムを採用している例がある。また、道路利用の効率化、安全性の向上等のため、自動車が走行する道路に沿って漏洩ケーブルを布設し、自動車等の車両間で情報を送受できるようにした路車間通信システム（例えば、ハイウエイラジオ、路側通信等）も実用化されている。

特開２００６−２７０７６４号公報

漏洩同軸ケーブルは、同軸ケーブルとアンテナの双方の特徴を兼ね備えたケーブルであるが、トンネル等の閉空間において漏洩同軸ケーブルから電波を放射して必要な情報を送信する方法では、設備の設置工事、その維持に多大の資金と労力を要するという問題がある。また、漏洩同軸ケーブルから電波を放射する場合の技術的な問題として、給電点から遠くなると急激に伝送信号が減衰するため、短い間隔で複数の増幅器を設置する必要がある点が挙げられる。さらには、電波遮蔽空間で地上放送（例えば、ラジオ放送）を再送信するために地下街や地下トンネル、地下鉄等に新たに漏洩同軸ケーブルを設置することは、多大なコストを要するという問題がある。

そこで、本発明は、地下街等において既に布設されている漏洩同軸ケーブル等の吊線を利用した、地上ラジオ放送等の電波を送信できる送信アンテナおよびそれを使用した地上放送再送信システムを提供することを目的としている。

上記目的を達成するため、本発明に係る送信アンテナは、例えば所定周波数の電波を空間に放射する送信アンテナであって、所定の架空ケーブルを保持する導電性の長尺保持部材に上記所定周波数の信号を供給し、その吊線をアンテナ素子として電波を放射することを特徴とする。例えば、上記長尺保持部材は吊線であり、その吊線によりワイヤーアンテナを構成することを特徴とする。また、例えば、上記吊線の一端に上記所定周波数の信号源を接続し、上記吊線の他端に上記ワイヤーアンテナの特性インピーダンスに等しい抵抗を接続してなることを特徴とする。
上記目的を達成するため、例えば、上記ワイヤーアンテナの端部間の長さを上記所定周波数の信号の半波長あるいはそれ以上の長さにしたことを特徴とする。また、例えば、上記所定周波数の信号は所定方式で変調された放送波帯域の電波信号であることを特徴とする。例えば、上記所定の架空ケーブルには、少なくとも漏洩同軸ケーブル、通信用ケーブル、電力搬送用ケーブルが含まれることを特徴とする。さらに、当該送信アンテナと並行して敷設された長尺金属性部材にも前記所定周波数の信号を印加することで、前記長尺金属性部材を当該送信アンテナの補助アンテナとして利用することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る地上放送再送信システムは、例えば、上記送信アンテナを使用して地上波放送を電波不感地域等の電磁遮蔽空間において再送信可能にしたことを特徴とする。

本発明に係る送信アンテナは、既設の漏洩同軸ケーブル等の吊線を利用して簡単な構成の送信アンテナを低コストで実現でき、それにより地下街等において所定電力の放送電波を放射することができる。また、本発明に係る地上放送再送信システムは、上記の送信アンテナを使用して、地下街や地下鉄等の電波遮蔽空間で地上放送をそのまま送信することができる。

以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態例に係る送信アンテナは、既に地下街等に設置され、所定信号の送信等に使用されている既設の漏洩同軸ケーブルや既設の通信ケーブル、あるいは既設の電力搬送線等の吊線（支持線、あるいはメッセンジャーワイヤともいう）を、例えばＡＭ放送波等の送信アンテナとして使用するものである。そこで、以下の説明では、既設の漏洩同軸ケーブル（ＬＣＸ）の吊線を利用した送信アンテナを例にとり、本実施の形態例に係る送信アンテナについて説明する。

図１は、本発明の実施の形態例に係る送信アンテナを地下街、地下駐車場、地下トンネル等の閉空間（電磁遮蔽空間）に設置して地上放送再送信システムを構築したときの様子を示している。図１において、漏洩同軸ケーブル１は、既に地下街等に設置され、信号の送信等に使用されているケーブルである。また、図２は、図１に示す漏洩同軸ケーブル１の端部（図中、記号Ａで示す部分）の一部を分解して示している。なお、漏洩同軸ケーブル１は、図２に示すように、漏洩同軸ケーブル１の外部導体（中空導体）５の側面に、ケーブルの長さ方向に一定間隔にスロット（漏洩孔）５ａ等からなる電波の漏れ機構が設けられており、ケーブル内部の中心導体３を伝送する電気信号エネルギーの一部が、電波としてケーブル１の外部へ一様に放出されるようになっている。また、外部導体５の外表面は、耐性、絶縁性の高い外被シース１ａで被覆されている。

従来の通信形態では、図１に示すように漏洩同軸ケーブルの中心導体３に、不図示の送信装置等から高周波電力を受けた給電部１０を接続し、漏洩同軸ケーブル１を伝播する高周波電力の一部がスロット５ａから電波として外部空間に放射するように構成することで、漏洩同軸ケーブル１をアンテナとして作動させている。この給電部１０も既設の漏洩同軸ケーブル１と同様、既に地下等に設置されている現用の通信設備である。

図１に示すように、漏洩同軸ケーブル１の外被シース１ａの頂部表面には、長さ方向に沿ってひれ状に突出した長尺の外被に覆われた吊線２が設けられている。漏洩同軸ケーブル１を布設する際、地下等の天井面に所定の間隔で吊ボルト等を配置し、それらにクランプ等の固定金具１１を装着して吊線２を懸架、固定することで、漏洩同軸ケーブル１を天井に吊着させている。漏洩同軸ケーブル１を吊線２で固定することで、漏洩同軸ケーブル１そのものの両端を引留金具等で固定する必要がないため、ケーブルにかかる過重や負荷を抑止でき、断線等の障害を回避できる。

漏洩同軸ケーブル１を支持する吊線２は、例えば、複数の鋼線を束ねた構造を有し、電気的に良好な導体である。また、漏洩同軸ケーブル１を使用した無線通信環境では、吊線２の長さが通常、数百メートルに及ぶ。そこで、本実施の形態例に係る送信アンテナは、既設の漏洩同軸ケーブル１の吊線２が有する導電性、および長距離性に着目し、吊線２そのものをアンテナ導体（空中線）として利用した吊線アンテナ（以下、ワイヤーアンテナ、あるいはロングワイヤーアンテナという）である。図１に示す例では、漏洩同軸ケーブル１の吊線２をワイヤーアンテナとして作動させることで、地下街、地下鉄等において広範囲にＡＭラジオ放送等、中波帯域や長波帯域の地上放送電波をそのまま再送信可能な構成としている。

地上放送電波をそのまま地下等において再送信するため、図１に示すように、放送局、あるいはその中継局の地上送信アンテナである放送アンテナ５０から空間に放射された放送電波を、例えばビルの屋上等に設置された地上アンテナ５３で受信する。地上アンテナ５３で受信された電波は、所定の伝送ケーブルを介して、ビル内に設けた再送信装置５５に入力される。再送信装置５５は、地下鉄や地下街等において放送波を再送信するため、入力された放送波信号（例えば、５３１ｋＨｚ〜１６２０ｋＨｚの周波数帯信号）から不要な信号を除去するための帯域フィルタや、帯域フィルタを通過した放送波信号を増幅する高周波増幅器等よりなる。そして、再送信装置５５からの出力は、伝送ケーブル５７を介して、所定周波数の電波信号として給電装置２０に供給される。

図３は、本実施の形態例に係る送信アンテナとその駆動装置の電気的な構成を示すブロック図である。図３において、信号源１０は、既設の漏洩同軸ケーブル１を利用した通信用信号の供給源である。また、給電装置２０は、電波不感地域（電磁遮蔽空間）において地上放送電波等の再送信を行うために、本実施の形態例に係る、既設の漏洩同軸ケーブルの吊線２を利用したワイヤーアンテナ４へ信号を供給するための装置である。

給電装置２０内には、支持線２を送信アンテナとした吊線アンテナ（ワイヤーアンテナ）４からの電波出力を所定の値に調整するため、入力された電波信号を増幅可能な電力増幅器２３と、ワイヤーアンテナ４とのインピーダンス整合を行うためのカップラ２５が設けられている。電力増幅器２３は、ワイヤーアンテナ４から放射される放送波出力を例えば、数ミリワットに維持するためのパワーアンプであり、カップラ２５には、インピーダンス整合用の可変コイルＬ１と可変コンデンサＣ１，Ｃ２が組み込まれている。なお、カップラ２５はアンテナ・カップラーまたはアンテナ・チューナーとも呼ばれる。

一般的な同軸ケーブルの特性インピーダンスは、５０Ωまたは７５Ωであるのに対して、吊線アンテナ２の特性インピーダンスは数百オームであるため、それに合わせたインピーダンス・マッチングを行うには、通常、コイルとコンデサーを組み合わせた集中定数によるマッチング回路、分布定数によるマッチング回路、あるいは集中定数と分布定数の組み合わせたマッチング回路を用いる。本実施の形態例では、図３に示すように、集中定数によるマッチング回路の形式としてＴ型回路を採用しているが、これに限定されるものではなく、回路形式はＬ型回路でもπ型回路でもよい。

なお、インピーダンス・マッチングを行う手段として、上記のマッチング回路以外に、高周波特性に優れた伝送線路トランスでインピーダンス整合を行い、フィルタ回路で受信信号から高調波を除去する構成とすることも可能である。

給電装置２０の出力端は、給電線２７を介して吊線アンテナ（ワイヤーアンテナ）４の一方の端部２ａと電気的に接続されている。また、給電装置２０で所定の電力に調整された電波信号は、上述したインピーダンス整合された形でワイヤーアンテナ４に入力されるため、アンテナの端部２ａにおける入力信号の反射によるリターンロスや、アンテナにおける定在波等の発生を防止できる。

一方、吊線２をワイヤーアンテナ４として用いた場合、アンテナ４の他端２ｂ側は、そのアンテナインピーダンスに等しい抵抗Ｒで終端されている。具体的には、吊線２（ワイヤーアンテナ４）の他端２ｂと漏洩同軸ケーブル１の外部導体５間に、例えば１００Ω程度の終端抵抗を接続して、これをワイヤーアンテナ４の終端抵抗器とすることで、アンテナへの入力電波信号（５３１ｋＨｚ〜１６２０ｋＨｚ）が伝送路端で反射等するのを防止している。したがって、給電装置２０より給電された電波電力から、電波としてワイヤーアンテナ４から外部空間に放出された電力と、アンテナ内部で抵抗損等として消費された伝送損失電力とを減算した電力が、アンテナ終端部に接続された終端抵抗Ｒに到達し、そこで熱として消費される。そのため給電装置２０の電力増幅器２３では、これらの消費電力を考慮に入れて吊線アンテナであるワイヤーアンテナ４に入力する信号電力を調整する。

本実施の形態例に係るワイヤーアンテナ４の長さＬは、上述した入力電波信号（５３１ｋＨｚ〜１６２０ｋＨｚ）の波長の１／２以上の長さであれば、所望の送信性能を確保できる。通常、既設の漏洩同軸ケーブルは、数百メートルに及ぶ距離で布設され、その吊線も数百メートルの長さを有するので、ワイヤーアンテナとして利用できる。そこで、このような吊線アンテナ（ワイヤーアンテナ）４を地下鉄、地下街、地下店舗等におけるＡＭ放送波の再送信システムの送信アンテナとして使用した場合、図１に示すように、ワイヤーアンテナ４から放射された放送電波１７は、例えば、地下鉄に乗車している利用者の携帯ラジオや、地下街等に設置した据置型ラジオで受信可能となる。

本実施の形態例に係る送信アンテナとしてのワイヤーアンテナ４は、既設の漏洩同軸ケーブル１の吊線２を放送波等の送信用アンテナとして使用するものである。そのため、既設の漏洩同軸ケーブル１を使用した通信が現に行われており、漏洩同軸ケーブル１からも高周波の通信用電波（例えば、図１に示すような、周波数が数百ＭＨｚの電波１５）が放射されている。しかし、吊線アンテナであるワイヤーアンテナ４から放射される放送電波（例えば、図１に示すＡＭ放送電波１７等）と、漏洩同軸ケーブル１からの通信用電波１５は、通常、その使用周波数帯域や変調方式が異なる。そのため、ワイヤーアンテナ４による放送電波の再送信と、漏洩同軸ケーブル１による既存の通信サービスを同時に運用しても、電波が相互に干渉するという不都合は生じない。

以上説明したように、既設の漏洩同軸ケーブルを懸吊するための支持線をアンテナ導体（空中線）として利用し、それをワイヤーアンテナとすることによって、簡単な構成で電波の送信ができる。そのため、放送波等の再送信のためのアンテナ設備に要する費用を、新規に通信設備を立ち上げる場合に比べて大幅に低減できる。また、地下街や地下鉄構内に沿って既に設けられている漏洩同軸ケーブルの吊線を利用した送信アンテナであるため、いわゆる電波不感地域（電磁遮蔽空間）における地上放送の提供や、防災無線や列車無線にも応用でき、無線通信サービスの拡大や高品質化が可能となる。

さらには、漏洩同軸ケーブルの吊線をワイヤーアンテナとした送信アンテナであるため、専用の漏洩同軸ケーブルを布設して行う通信のように給電点から遠くなると急激に伝送信号が減衰するという問題もない。その結果、所定間隔で複数の増幅器を設置する必要もなく、アンテナに沿ったどの位置においても安定した地上放送の再送信サービスを提供できるという利点があり、利用者は、地下街や地下店舗等の電波が届かない場所においても、本実施の形態例のワイヤーアンテナから放射された放送電波をラジオ等で受信することができる。

なお、上述した例では、既に地下街等に布設されている漏洩同軸ケーブルの吊線をワイヤーアンテナとして利用することを例示したが、新たに設置する漏洩同軸ケーブルの吊線を送信アンテナとして利用する場合にも本発明を適用できることは言うまでもない。

また、上記の送信アンテナは、既設の漏洩同軸ケーブルの吊線をワイヤーアンテナとして利用した例を挙げたが、本発明を実現するための対象となるケーブルは、漏洩同軸ケーブルに限定されるものではなく、例えば、既に地下街や地下鉄等に設置され、所定の制御信号等の通信に使用されている既設の同軸ケーブル等の通信用ケーブルを天井や壁に固定している吊線、あるいは既設の電力搬送線等の固定に使用されている吊線を利用して、それを送信アンテナとしてもよい。すなわち、既設の通信ケーブル用の吊線や、既設の電力搬送線等の吊線についても、導電性や長距離性（通常、数百メートルに及ぶ）の要件を充足するため、吊線そのものをアンテナ導体（空中線）として利用したワイヤーアンテナの構築が可能となる。

さらには、漏洩同軸ケーブルと並行して設けられた金属性の導線、例えば、上述した既設の通信ケーブル用の吊線や電力搬送線等の吊線、あるいは地下鉄のホーム側等に設けられた長尺の金属ワイヤをワイヤーアンテナの補助アンテナとして利用することもできる。図４は、上述した実施の形態例に係る送信アンテナに補助アンテナを併設した例を示している。図４において、金属ワイヤ３０は、その両端が碍子３３，３５で電気的に絶縁されるとともに、吊線２によるワイヤーアンテナ４と並行して懸引されており、ワイヤーアンテナ４と同じ長さを有する。

ワイヤーアンテナ４の終端部分には、図４に示すように漏洩同軸ケーブル１の外部導体との間に終端抵抗Ｒ１を接続し、金属ワイヤ３０の終端部においても、金属ワイヤ３０と漏洩同軸ケーブル１の外部導体との間に終端抵抗Ｒ２を接続する。そして、ワイヤーアンテナ４と漏洩同軸ケーブル１の外部導体との離間距離、および金属ワイヤ３０と漏洩同軸ケーブル１の外部導体との離間距離等に応じて、これらの抵抗Ｒ１，Ｒ２の抵抗値を適度に選ぶことで、ワイヤーアンテナ４と金属ワイヤ３０を並列接続してなるアンテナのアンテナインピーダンスを調整する。

このような構成をとる送信アンテナにおいて、ワイヤーアンテナ４と金属ワイヤ３０それぞれの始端部分に、給電線２７を介して給電装置２０より電波信号を入力する。その結果、金属ワイヤ３０は、ワイヤーアンテナ４の補助アンテナとして機能するため、ワイヤーアンテナ４単独からなるアンテナに比べて、送信アンテナ全体としての電波の輻射効率をさらに向上させることができる。

本発明の実施の形態例に係る送信アンテナを所定の閉空間に設置して地上放送再送信システムを構築したときの様子を模式的に示す図である。 図１の漏洩同軸ケーブルおよびその吊線の端部を部分的に分解、拡大して示す図である。 実施の形態例に係る送信アンテナとその駆動装置の電気的な構成を示すブロック図である。 実施の形態例に係る送信アンテナに補助アンテナを併設した例を示す図である。

符号の説明

１ 漏洩同軸ケーブル（ＬＣＸ）
１ａ 外被シース
２ 吊線
３ 中心導体
４ ワイヤーアンテナ（吊線アンテナ）
５ 外部導体（中空導体）
５ａ スロット（漏洩孔）
１０ 給電部
１５ 通信用電波
１７ 放送電波
２０ 給電装置
２３ 電力増幅器
２５ カップラ
３０ 金属ワイヤ
３３，３５ 碍子
５３ 地上アンテナ
５５ 再送信装置
５７ 伝送ケーブル
Ｒ，Ｒ１，Ｒ２ 終端抵抗器

Claims (8)

1. 所定周波数の電波を空間に放射する送信アンテナであって、
   所定の架空ケーブルを保持する導電性の長尺保持部材に前記所定周波数の信号を供給し、前記吊線をアンテナ素子として電波を放射することを特徴とする送信アンテナ。
2. 前記長尺保持部材は吊線であり、その吊線によりワイヤーアンテナを構成することを特徴とする請求項１に記載の送信アンテナ。
3. 前記吊線の一端に前記所定周波数の信号源を接続し、前記吊線の他端に前記ワイヤーアンテナの特性インピーダンスに等しい抵抗を接続してなることを特徴とする請求項２に記載の送信アンテナ。
4. 前記ワイヤーアンテナの端部間の長さを前記所定周波数の信号の半波長あるいはそれ以上の長さにしたことを特徴とする請求項３に記載の送信アンテナ。
5. 前記所定周波数の信号は所定方式で変調された放送波帯域の電波信号であることを特徴とする請求項１から４のいずれかに記載の送信アンテナ。
6. 前記所定の架空ケーブルには、少なくとも漏洩同軸ケーブル、通信用ケーブル、電力搬送用ケーブルが含まれることを特徴とする請求項１から５のいずれかに記載の送信アンテナ。
7. 当該送信アンテナと並行して敷設された長尺金属性部材にも前記所定周波数の信号を印加することで、前記長尺金属性部材を当該送信アンテナの補助アンテナとして利用することを特徴とする請求項１から６のいずれかに記載の送信アンテナ。
8. 請求項１から７のいずれかに記載の送信アンテナを使用して地上波放送を電波不感地域等の電磁遮蔽空間において再送信可能にしたことを特徴とする地上放送再送信システム。

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