JP2009004361A - 積層型電池 - Google Patents

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淳浩 船橋
Hitoshi Maeda
仁史 前田
Masayuki Fujiwara
雅之 藤原
Masataka Shinyashiki
昌孝 新屋敷
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Abstract

【課題】充放電によって積層電極体が膨張した場合であっても電池缶が外方に膨らむような変形が生じるのを抑制して、信頼性とサイクル特性とを飛躍的に向上させることができる積層型電池を提供する。
【解決手段】積層電極体4の積層方向における2つの最外周面4aと、この最外周面4aと対応する電池缶の内面との間には、最外周面4aと同形状を成し且つ最外周面4aと接触する押圧板31と、最外周面4aと同形状を成し且つ電池缶の内面と接触する支持板32と、この支持板32と上記押圧板31との間に配置されるゴム33と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図10

Description

本発明は積層型電池に関し、特に、ロボット、電気自動車、バックアップ電源などに使用される角型の積層型電池に関する。
近年、電池は、携帯電話、ノートパソコン、PDA等の移動情報端末の電源のみならず、ロボット、電気自動車、バックアップ電源などに使用されるようになってきており、さらなる高容量化が要求されるようになってきている。このような要求に対し、リチウムイオン二次電池は、高いエネルギー密度を有し、高容量であるので、上記のような駆動電源として広く利用されている。
このようなリチウムイオン二次電池の電池形態としては、大別して、渦巻状の電極体を有底円筒状の外装体に封入した円筒型のものと、方形状電極を複数積層した積層電極体を外装体に封入した積層型(角型)のものとがある。これらリチウムイオン二次電池のうち後者の電池の積層電極体の具体的な構成は、正極リードを有するシート状の正極と、負極リードを有するシート状の負極とを、負極と実質的に同形状の方形状のセパレータを介して必要な数だけ積層した構造となっている。
ここで、上記積層型のリチウムイオン二次電池は、積層電極体に一定の加圧力を付与しなければ、高い放電容量が得にくいという特徴を有している。これは加圧力を付与すれば、活物質と集電体との密着性、つまり集電性を向上させうるという機能が十分に発揮されることによるものである。このようなことを考慮して、積層電極体を積層方向に加圧すべく、一方の面が凸レンズ形状で他面が平面形状の加圧部材を積層電極体と電池缶との間に配置し、平面形状の面を積層電極体の少なくとも一方の面に当接し、凸レンズ形状の面を電池缶の内面に当接させるような提案がなされている(下記特許文献1参照)。このような構成であれば、強度の低い極板を多層に積層するような電池であっても、簡単な構造で積層電極体全体に均一に加圧力を付与することができる。
特開平10−55823号公報
しかしながら、上記構成の電池であれば、以下に示すような不都合が生じる。即ち、上述の如く、近年、電池の高エネルギー密度化が進むにつれて、構成部材の軽量化、薄型化が進んでおり、これに伴って電池缶の厚みも小さくなる傾向にある。その一方、上記従来の技術では、加圧部材の凸側面を電池缶の内面に当接させているため、加圧部材と電池缶との接触が点接触となる。このため、長期間保存したり、充放電によって積層電極体が膨張した場合には、加圧部材と電池缶との点接触部分に集中的に力が加わることになる。この結果、当該点接触部分の電池缶が外方に膨らむような変形が生じ、規定の電池外形を留めることができなくなる結果、電池の信頼性を損なうことになる。また、点接触部分の電池缶が外方に膨らむと、積層電極体に適正な圧力を加えるという機能を十分に発揮することができなくなるため、サイクル特性が低下する。特に、積層電極体に十分な圧力を加えることが必須とされる10Itレベルのハイレートで充放電を行なった場合には、サイクル特性が著しく低下するといった課題を有していた。
本発明は、このようなことを考慮してなされたものであって、長期間保存したり、充放電によって積層電極体が膨張した場合であっても、電池缶が外方に膨らむような変形が生じるのを抑制して、信頼性とサイクル特性(特に、ハイレートで充放電を行なったときのサイクル特性)とを飛躍的に向上させることができる積層型電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、正極と負極とがセパレータを介して複数積層された積層電極体を有し、この積層電極体と電解液とが有底方形筒状の電池缶内に配置されると共に、上記電池缶の開口部には電池缶の内部を封口するための電池蓋が設けられる積層型電池において、上記積層電極体の積層方向における2つの最外周面の少なくとも一方の面と、この面と対応する上記電池缶の内面との間には、上記最外周面と略同形状か、それよりも大きな形状を成し且つ当該最外周面と接触する押圧板と、上記電池缶の内面と接触する支持板と、この支持板と上記押圧板との間に配置される加圧部材と、から成る加圧手段が配置されていることを特徴とする。
積層電極体の最外周面と電池缶の内面との間に、最外周面と接触する押圧板と、電池缶の内面と接触する支持板と、支持板と押圧板との間に配置される加圧部材とを備えていれば、加圧部材により加圧された場合に、押圧板と支持板とに加圧力が加えられるが、支持板側には電池缶が存在するため、加圧力は押圧板を介して積層電極体に加えられることになる。この場合、押圧板は積層電極体の最外周面と略同形状か、それよりも大きな形状を成しているので、上記加圧力が積層電極体の全体に均一に加えられることになる。
加えて、支持板は板状であるので、電池缶と支持板との接触は点接触ではなく面接触となり、電池缶に加えられる加圧力は1点に集中して加えられることがない。したがって、長期間保存したり、充放電によって積層電極体が膨張した場合であっても、電池缶が外方に膨らむような変形が生じるのを抑制することができる。この結果、電池の信頼性が向上すると共に、積層電極体に適正な圧力を加えるという機能が長期間にわたり十分に発揮されるので、サイクル特性(特に、高率で充放電を行なった場合のサイクル特性)を飛躍的に向上させることができる。
上記2つの最外周面と、これらの面と各々対応する上記電池缶の内面との間には、それぞれ上記加圧手段が設けられていることが望ましい。
積層電極体の積層方向における2つの最外周面にそれぞれ加圧手段が設けられていれば、例え一方の加圧手段の加圧力が減少した等の場合であっても他方の加圧手段により積層電極体に加圧力が加えられることになり、長期間に亘って上記作用効果が一層発揮される。
上記支持板が上記最外周面と略同形状を成すことが望ましい。
上記構成であれば、電池缶と支持板との接触面積が大きくなるので、電池缶の単位面積当たりに加えられる加圧力は更に小さくなる。したがって、上述した電池の信頼性とサイクル特性とが更に向上する。
上記加圧部材、上記支持板、及び上記押圧板が、実質的に耐電解液性であることが望ましい。
上記構成であれば、加圧部材等が電解液中に溶け出すことがなく、それによる加圧部材等の変形を抑制することができると共に、電解液のイオン伝導度の低下等、電池性能への悪影響も抑えられる。また、加圧部材等は電解液を保持しない材質であることが好ましい。但し、電解液を保持しても実質的に変形しない材質、変形の程度が本発明が解決しようとする課題を解決できる程度の材質であれば問題ない。
上記加圧部材が内部に不活性ガスが封入された加圧袋から成ることが望ましい。
このように、加圧部材が加圧袋から構成されていれば、加圧袋が萎んだ状態で加圧手段を電池缶内に挿入し、当該挿入が終了した後に加圧袋内に不活性ガスを注入すれば良いので、加圧手段を電池缶内に挿入する際に加圧手段を押圧しつつ挿入する必要がなくなる。
したがって、電池の製造を容易化することが可能である。
上記加圧袋はラミネート樹脂から成ることが望ましい。
加圧袋がラミネート樹脂で構成されていれば、ラミネート樹脂は耐電解液性に優れると共に、気体や固体の耐透過性に優れているので、加圧袋としての機能が長期間に亘って十分に発揮される。
上記加圧部材が弾性体から成ることが望ましい。
上記構成であれば、積層電極体が充放電により膨張収縮した場合であっても、それに対応して加圧部材も伸縮することができる。したがって、積層電極体が膨張した場合であっても、過度の加圧力が積層電極体に加わるのを抑制できるので、正負両極の活物質が潰れて電池の諸特性が低下したり、セパレータが破れることによる電池の内部短絡が発生するのを抑制することができる。
上記加圧部材が1つである場合には、上記押圧板の中央部に配置されることが望ましい。
上記構成であれば、押圧板と支持板(電池缶の内面)との平行状態が維持されるので、積層電極体の各部位に均一に加圧力が加えられることになる。
尚、加圧部材が2以上である場合には、押圧板の中央位置に対して各加圧部材を対称位置に設ける(例えば、加圧部材が4つであり、押圧板が方形状を成す場合には、加圧部材を押圧板の四隅近傍に設ける)ことが望ましい。このような構成であれば、上記と同様、積層電極体の各部位に均一に加圧力が加えられることになるからである。
上記加圧部材が絶縁性の場合に、上記押圧板及び上記支持板として、ニッケル金属板、表面がニッケルめっきされた金属板、表面が樹脂もしくはセラミックでコーティングされた金属板、樹脂板、或いはセラミック板を用いることが望ましい。
加圧部材が絶縁性の場合には、押圧板及び支持板としては導電性のものを用いても電池内で短絡が発生することはない。したがって、押圧板等としては、曲げ等に対する強度が大きく且つ耐電解液性のものであれば良い。そこで、このような性質を備えたものとしては、上記ニッケル金属板等が例示される。
上記加圧部材が非絶縁性の場合に、上記押圧板及び/又は上記支持板として、表面が絶縁性樹脂もしくは絶縁性セラミックでコーティングされた金属板、絶縁性樹脂板、或いは絶縁性セラミック板を用いることが望ましい。
加圧部材が非絶縁性の場合には、押圧板及び支持板としては、曲げ等に対する強度が大きく且つ耐電解液性であるということに加えて、電池内部短絡を防止すべく少なくとも一方の板には絶縁性のものを用いる必要がある。そこで、このような性質を備えたものとしては、上記絶縁性樹脂板等が例示される。
上記電池缶および電池蓋を含んで構成される外装体が、1枚または複数枚の金属板を立体状に組み立てて辺縁部を溶接して構成されていることが望ましい。
本発明において、「電池缶および電池蓋を含んで構成される外装体」とは、有底方形筒状の電池缶の開口部が電池蓋で封口されたものと実質的に同一の構成であって、最終的に6面が閉塞した直方体状の構成となっているものであればいずれも含意し、したがって組み立て前にいずれの面が蓋となっているかは問わない。
電池缶としては、例えば、金属板をパンチ、ダイス等により継ぎ目のない有底筒状となるように変形加工する、いわゆる深絞り加工等の方法により有底方形筒状に成形したものを用いることもでき、これによれば電池を低コストで作製できるという利点もあるが、これに対し、外装体として、1枚または複数枚の金属板を立体状に組み立てて辺縁部を溶接して構成されたものを用いると、この金属板を溶接する前にこの金属板の内側に上記積層電極体を配置し、両側から加圧した状態で辺縁部を溶接して外装体を構成することにより、上記積層電極体に対しより容易かつ効果的に均一な構成圧を印加しながら電池を作製することができ、したがって電池の信頼性およびサイクル特性をさらに向上させることが可能となる。
上記外装体を構成する6面のうち、上記積層電極体の積層方向における2つの最外周面と対応する2面が、互いに分離した別の金属板で構成されていることが望ましい。
外装体としては、例えば、積層電極体の積層方向における2つの最外周面を両側から包囲するように1枚の金属板を中央部で断面コ字形状に折り曲げ、先端縁を溶接して構成するようにしてもよいが、これによれば、両側から加圧する工程で、折り曲げた辺縁部分においては連続した一定形状を有する折り返し部分が加圧されるため、印加された圧力に対して一定の応力が生じることとなるのに対し、これと反対側に位置する先端縁部分は2叉状に分離していて自由状態にあり、したがって、前者の折り曲げた辺縁部分と、後者の先端縁部分との、両部分に対し均等に圧力をかけながら加圧することが比較的に困難であり、その結果、両部分に対する圧力のかかりかたが偏る(不均等となる)こととなりやすい。これに対し、上記のように、外装体を構成する6面のうち、上記積層電極体の積層方向における2つの最外周面と対応する2面が、互いに分離した別の金属板で構成されていれば、両側から加圧される2面の間には、上記の折り返し部分のように互いに連続した部分がなく、いずれの部分においても分離した状態にあるため、各部分に均等に圧力をかけながら加圧することが容易である。
あるいは、前記のように1枚の金属板を折り曲げて構成される外装体の場合であっても、折り曲げた辺縁部分における適宜箇所、例えば断面コ字形状をなす折り返し部分における上端縁または下端縁等に、ミシン目、溝等の脆弱部を形成しておき、両側から加圧する工程でこの脆弱部を破断させ、この後、この破断部を、反対側に位置する先端縁部分とともに溶接するようにしてもよく、これによれば折り曲げた辺縁部分と先端縁部分とに対し均等に圧力をかけながら加圧することが可能である。
加圧前の上記積層電極体と上記加圧手段との厚みの合計が、上記外装体の奥行より大であることが望ましい。
本発明において、「外装体の奥行」とは、外装体内に配置される積層電極体の積層方向に等しい厚み方向における内部の奥行のことである。
上記構成によれば、両側から加圧する工程で、上記積層電極体に確実に圧力を印加することができる。
加圧前の上記積層電極体と上記加圧手段との厚みの合計が、上記外装体の奥行の103〜115%であることが望ましい。
加圧前の上記積層電極体と上記加圧手段との厚みの合計が上記外装体の奥行の103%以上であれば、加圧する工程で積層電極体に印加する圧力を十分なレベルとすることができる。一方、加圧前の上記積層電極体と上記加圧手段との厚みの合計が上記外装体の奥行の115%以下であれば、加圧する工程で積層電極体に印加する圧力を適正な範囲内とすることができ、例えば圧力が過大となって該積層電極体が損傷されたりするといった事態は生じにくい。
また、本発明の積層型電池の製造方法は、上記外装体を構成する金属板の内側に上記積層電極体を配置し、上記積層電極体の積層方向における2つの最外周面と対応する2面を両側から加圧し、少なくとも1辺を溶接することを特徴とする。
上記構成により、上記積層電極体に対し容易かつ効果的に均一な構成圧を印加しながら電池を作製することができ、したがって電池の信頼性およびサイクル特性をさらに向上させることができる。
本発明によれば、充放電によって積層電極体が膨張した場合であっても、電池缶が外方に膨らむような変形が生じるのを抑制して、信頼性とサイクル特性とを飛躍的に向上させることができるという優れた効果を奏する。
以下、本発明に係る積層型電池を以下に説明する。なお、本発明における積層型電池は、下記の形態に示したものに限定されず、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
(積層型電池の構造)
図1及び図2に示すように、本発明の積層型電池は、アルミニウムから成る有底方形筒状の電池缶10(電池缶の内側における幅は100mm、高さは110mm、厚みは15mmであって、缶厚は1mmである)を有しており、この電池缶10の開口部には、内部を封口するための電池蓋11(幅は102mm、厚みは17mm)がレーザー溶接法により固定されている。上記電池蓋11には正極端子12と負極端子13とが固定されており、また、電池蓋11の略中央には、電池蓋11に形成された貫通孔に厚み0.5mmのアルミニウム板がレーザー溶接法により固定されたガス排出弁14が設けられている。尚、上記アルミニウム板には、電池内部圧力が異常上昇したときに円滑に破断するように、溝が形成されている。
上記電池缶10の内部には積層電極体4が設けられており、この積層電極体4は、図3に示すように、正極1と負極2とがセパレータ3を介して交互に配置される構造であり、最外位置には負極2が配置されている。また、上記積層電極体10における積層方向の両端面(最外に存在する負極2の外側)には、負極2と外形寸法が略同一のポリプロピレン製の補助シート5(厚み:40μm)が各々配置されている。これら補助シート5には、図4及び図5に示すように、上記積層電極体4を跨ぐように、ポリイミドから成る6つのずれ防止用テープ7が貼着され、且つ、ずれ防止用テープ7は上記積層電極体10の4辺に配置されている。このようにずれ防止用テープ7が配置されることにより、正負両極やセパレータが移動するのを抑制することができ、電極間の積層ずれが抑えられることになる。
上記正極1は、図6に示すように、略正方形状のアルミニウム箔から成る正極用導電性芯体の両面の全面に、LiCoO2から成る正極活物質と、カーボンブラックから成る導電剤と、ポリフッ化ビニリデンから成る結着剤とから構成される正極活物質層1aが設けられる構造となっている。上記正極1の幅L1は94mm、高さL2は93mmとなっており、また、正極1の一辺からは、上記正極用導電性芯体と一体形成された正極集電タブ1bが設けられ、この正極集電タブ1bは上記積層電極体4から突出する構造となっている。
上記負極2は、図7に示すように、略正方形状の負極導電性芯体の両面の全面に、黒鉛から成る負極活物質と、ポリフッ化ビニリデンから成る結着剤とから構成される負極活物質層2aが設けられる構造となっている。上記負極2の幅L3は99mm、高さL4は98mmであり、負極2の一辺からは、上記負極用導電性芯体と一体形成された負極集電タブ2bが設けられ、この負極集電タブ2bは上記積層電極体4から突出する構造となっている。
上記セパレータ3は、厚み30μmのポリプロピレン(PP)から成り、図8に示すように、幅L5は99mm、高さL4は98mmの略正方形状となっている。
また、積層電極体4から突出する複数の正極集電タブ1bは、図5に示すように、上記正極端子12と電気的に接続するための貫通孔8aが形成された正極集電体8と溶着されている一方、積層電極体4から突出する複数の負極集電タブ2bは、上記負極端子13と電気的に接続するための貫通孔9aが形成された負極集電体9と溶着されている。尚、図5において、6は溶着部である。
さらに、正極端子12は、図9に示すように、内部端子24と、外部端子22と、鍔部23とからなり、且つ、内部端子24には貫通孔24aが形成され、上記正極集電体8と上記内部端子24とが重ねられた状態で、図示しないボルトとナットとでピン結合される。一方、上記外部端子22は電池蓋11に形成された透穴29を挿通して突出され、ナット27、28により電池蓋11に固定される。図9中、25、26は絶縁体のスペーサであり、正極端子12と電池蓋11とを絶縁するという役割を有する。尚、図9には示していないが、上記負極端子13も上記正極端子12と同様の構成で電池蓋11に固定されている。
ここで、上記積層電極体4の積層方向における最外周面4aと、これらの面と対応する上記電池缶10の内面との間には、図10に示すように、加圧手段34、34が配置されている。これら加圧手段34、34は、上記最外周面4aと接触する押圧板31と、上記電池缶10の内面と接触する支持板32と、この支持板32と上記押圧板31との間に配置されるゴム(加圧部材)33〔弾性力:1MPa〕とを備えている。
図10及び図11に示すように、上記押圧板31と支持板32との厚みL10は0.5mmであり、また、幅L13は99mm、高さL14は98mmとなっている。即ち、押圧板31と支持板32との平面形状は、上記積層電極体4の最外周面4aの形状(負極の平面形状)と同様の形状となっている。また、押圧板31と支持板32との材質は、耐電解液性を有するニッケルから構成されている。一方、上記ゴム33の厚みL12は0.5mmであり、また、幅L15は60mm、高さL16は60mmとなっており、上記押圧板31と上記支持板32との略中央部に設けられている。また、上記積層電極体4と上記加圧手段34、34とを上記電池缶10に押し込む際の作業を円滑に行なうべく、上記ゴム33は上記押圧板31及び上記支持板32のうち少なくとも一方の板に接着されている構成となっている。更に、上記ゴム33の材質は、耐電解液性を有するポリテトラフルオロエチレンである。
(積層型電池の作製方法)
〔正極の作製〕
正極活物質としてのLiCoO2を90質量%と、導電剤としてのカーボンブラックを5質量%と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデンを5質量%と、溶剤としてのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液とを混合して正極用スラリーを調製した。次に、この正極用スラリーを、正極集電体としてのアルミニウム箔(厚み:15μm)の両面に塗布した。その後、溶剤を乾燥し、ローラーで厚み0.1mmにまで圧縮した後、上述した幅L1及び高さL2になるように切断して正極1を作製した。
〔負極の作製〕
負極活物質としての黒鉛粉末を85質量%と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデンを15質量%と、溶剤としてのNMP溶液とを混合してスラリーを調製した後、このスラリーを負極集電体としての銅箔(厚み:10μm)の両面に塗布した。その後、溶剤を乾燥し、ローラーで厚み0.08mmにまで圧縮した後、上述した幅L3及び高さL4になるように切断して負極2を作製した。
〔積層電極体の作製〕
上述のようにして得られた正極1を50枚と負極2を51枚とを、上述の形状に切断されたポリプロピレン製のセパレータ3を介して交互に積層して積層電極体4を作製すると共に、この積層電極体4における積層方向の両端面(最外に存在する負極の外側)に、補助シート5を配置した。次に、積層電極体4の4辺に、積層電極体4を跨ぐようにして、6つのずれ防止用テープ7を貼着した。次いで、積層電極体4から突出した複数の正極集電タブ1bと正極集電体8とを超音波溶着法にて溶着すると共に、積層電極体4から突出した複数の負極集電タブ2bと負極集電体9とを超音波溶着法にて溶着した。
〔加圧手段の作製〕
厚み0.5mmのニッケル板を99mm×98mmとなるように切断して、押圧板31と支持板32とを作製した後、これら板31、32のうち少なくとも一方の板31、32の略中央部にゴム33を接着した。そして、押圧板31と支持板32との間にゴム33を配置することにより、加圧手段34を作製した。
〔外装体への挿入〕
上記正極集電体8と上記電池蓋11に固定された内部端子24とを重ねた状態で、ボルトとナットとでピン結合すると共に、図12に示すように、上記積層電極体4の積層方向における最外周面4a、4aに加圧手段34、34を配置した。次に、加圧手段34、34をA方向に加圧した状態を維持しつつ、電池缶10の収納空間内に、積層電極体4と加圧手段34、34とを挿入した。
〔電解液の注入および外装体の密封化〕
上記電池缶10の開口部分から収納空間内に、混合溶媒〔EC(エチレンカーボネート)とMEC(メチルエチルカーボネート)〕とが体積比で30:70の割合で混合された溶媒)にLiPF6が1M(モル/リットル)の割合で溶解された電解液を注入し、最後に電池缶10の開口部に電池蓋11を溶接することにより積層式電池を作製した。
(実施例1)
実施例1の積層型電池としては、上記発明を実施するための最良の形態で説明した電池と同様に作製したものを用いた。
このようにして作製した電池を、以下、本発明電池A1と称する。
(実施例2)
図13に示すように、4つのゴム33〔直径L17:10mm、厚み:0.6mm、弾性力:1MPa〕を、押圧板31と支持板32との間の4隅近傍に配置した他は、上記実施例1と同様にして電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下、本発明電池A2と称する。
(実施例3)
図14に示すように、上記実施例2で用いたゴムと同一のゴム33を、押圧板31と支持板32との間の中央部に1つだけ配置した他は、上記実施例2と同様にして電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下、本発明電池A3と称する。
(実施例4)
図15及び図16に示すように、押圧板31と支持板32との間に、ゴム33に代えてラミネート樹脂製の加圧袋35を配置する他は、上記実施例1と同様にして電池を作製した。
ここで、上記加圧袋35の厚みは0.1mm、幅L20は80mm、高さL21は80mmとなるように構成されており、押圧板31と支持板32との間の略中央部に設けられている。また、この加圧袋35を用いて積層型電池を作製する際には、加圧袋35が萎んだ状態で押圧板31と支持板32との間に配置し、これらを積層電極体4と共に電池缶10内に配置した後、内圧が0.2MPaとなるまで不活性ガス(アルゴンガス等)をガス供給口35aから供給し、最後にガス供給口35aを熱封止することに行なう。
このようにして作製した電池を、以下、本発明電池A4と称する。
(比較例)
図17に示すように、片側が凸状になったニッケル製加圧板(突起部最小高さL23はlmm、最大高さL24は1.6mm、幅は99mm、高さは98mm)40を2枚作製し、これらを積層電極体4の積層方向における最外周面4a、4aに配置して積層型電池を作製した他は、実施例1と同様にして電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下、比較電池Zと称する。
(実験)
上記本発明電池A1〜A4及び比較電池Zの作製時に、積層電極体の最外周面と加圧手段との間に、図18及び図19に示すような感圧紙(0.2HPaで反応し、圧力のかかっているところが変色する。尚、図18及び図19では変色した部分をハッチングで表示している)41を配置して電池缶内に挿入した。そして、このような状態で1時間放置した後、電池缶表面に定規を当てて電池缶の膨れの有無を確認すると共に、積層電極体や加圧手段と一緒に感圧紙を電池缶から取り出し、圧力の加わり方を確認した。また、再度同様にして感圧紙をセットし、積層電極体、加圧手段、及び感圧紙を電池缶に挿入し、再度電池缶の膨れの有無と圧力の加わり方とを確認した。それらの結果を表1に示す。
Figure 2009004361
表1から明らかなように、本発明電池A1〜A4では、1回目、2回目の挿入を問わず、図18に示すように感圧紙が均一に変色していることから、積層電極体全体が均一に加圧されており、しかも、1回目、2回目の挿入を問わず電池缶に膨れが発生していないことも確認した。これに対して、比較電池Zでは、1回目の挿入では、図18に示すように感圧紙が均一に変色していることから、積層電極体全体が均一に加圧されているものの、電池缶中央部に膨らみが発生したことが確認された。また、2回目の挿入における膨らみ状態は1回目の挿入後1時間経過したときの状態と変化していないが、図19に示すように感圧紙が均一に変色していないことから、積層電極体全体に均一に圧力が加わっていないことが認められた。これは、以下に示す理由によるものと考えられる。
比較電池Zでは、1回目の挿入直後には電池缶の変形はない(例え、変形があっても微少である)ので、積層電極体全体が均一に加圧されるが、その後電池を放置しておくと、凸状のニッケル製加圧板と電池缶との接触が点接触であることに起因して、当該点接触部分に集中的に力が加わり、電池缶がニッケル製加圧板の加圧力により膨らむ(表1から明らかなように、1回目の挿入を終え1時間経過後に比較電池Zは膨らんでいる)。このように電池缶が膨らむため、2回目の挿入では積層電極体全体が均一に加圧されなくなる。
これに対して、本発明電池A1〜A4では、1回目の挿入時を終えその後電池を放置しておいても、支持板と電池缶との接触が面接触であるため、電池缶が支持板の加圧力により膨らむのを防止できる。このため、2回目の挿入時であっても積層電極体が均一に加圧されるという理由によるものと考えられる。
(実施例5)
図21に示すように、厚み1mmの矩形状のアルミニウム板の両側縁部を直角に折り曲げ、縦L25が110mm、横L26が100mmの長方形状の上片51の左右両側縁からそれぞれ高さL27が15mmの右側片52および左側片53が垂下した略溝形の上蓋50Tを作製した。また、同様に矩形状のアルミニウム板を折り曲げ、縦が110mm、横が100mmの長方形状の下片54の前後両側縁からそれぞれ高さが16mmの前側片55および後側片56が直角に上方に延出した略溝形の下蓋50Bを作製し、前側片55には、上記実施例1で用いた正極端子12および負極端子13と同様の正極端子58および負極端子59を固定するとともに、上記実施例1で用いたガス排出弁14と同様のガス排出弁(図示省略)を設けた。
ついで、上記実施例1で用いたものと同一の積層電極体4を、積層方向における最外周面4a、4aを上下面とし、これら最外周面4a、4aの上下に上記実施例1で用いたものと同一の加圧手段34、34をそれぞれ配置した状態で、上記上蓋50Tと下蓋50Bとの間に配置し、積層電極体4の正極集電体8および負極集電体9を下蓋50Bの正極端子58および負極端子59にそれぞれ上記実施例1の場合と同様にしてピン結合した。このとき、積層電極体4と加圧手段34、34との厚みの合計は15mmであった。
ついで、上記上蓋50Tおよび下蓋50Bを、上定盤60Tおよび下定盤60Bにより、図21中の矢印X1およびX2に示すように上下両側から加圧した。このとき、図22に示すように、上蓋50Tの縦L25が下蓋50Bの前側片55と後側片56との間に納まり、上蓋50Tの右側片52および左側片53の下端が下蓋50Bの下片54の上面に当接するとともに、上蓋50Tの上面が下蓋50Bの前側片55および後側片56の上端と面一となるようにして、上蓋50Tが下蓋50Bの内側にほぼ隙間なく嵌入した体勢となるようにした。
ついで、図22(a)に示す、上蓋50Tの上片51と下蓋50Bの前側片55および後側片56との接線E1、E2、ならびに、図22(b)に示す、上蓋50Tの右側片52および左側片(図示せず)と下蓋50Bとの接線E3、E4、E5(計8本の接線)を、順次レーザ溶接により溶接していき、その途上で上記実施例1で用いたものと同一の電解液を注入するようにして、積層電極体4が閉塞した外装体50の収納空間内に収容された積層式電池を作製した。この外装体50の厚みは16mm、奥行(厚み方向における内部の奥行)は14mmであり、したがって積層電極体4と加圧手段34、34との厚みの合計は上記外装体50の奥行に等しい14mmである。
上記実施例5の積層式電池によれば、上記外装体50が、それぞれ1枚の金属板を折り曲げてなる上蓋50Tと下蓋50Bとをつき合わせることにより直方体状に組み立てられ、該上蓋50Tおよび下蓋50Bにおける互いに当接し合う計8辺を溶接して構成されており、その作製工程において、上蓋50Tと下蓋50Bとを溶接する前に内側に積層電極体4を配置し、上下両側から加圧した状態で上記8辺を溶接して外装体50を構成するようにしているので、上記積層電極体4に対し容易かつ効果的に均一な構成圧が印加されており、したがって電池の信頼性およびサイクル特性がさらに向上している。
また、上記外装体50を構成する6面のうち、上記積層電極体4の積層方向における2つの最外周面4a、4aと対応する2面(即ち上蓋50Tの上片51および下蓋50Bの下片54)が、互いに分離した別の金属板よりなる上蓋50Tおよび下蓋50Bで構成されているので、両側から加圧される2面の間には、折り返し部分のように互いに連続した部分がなく、いずれの部分においても上下に分離した状態にあるため、各部分に均等に圧力がかかるようになっている。
また、加圧前の上記積層電極体4と上記加圧手段34、34との厚みの合計が15mmであり、上記外装体50の奥行14mmより1mmだけ大となっているので、両側から加圧する工程で、上記積層電極体4に確実に圧力が印加されるようになっている。
また、加圧前の上記積層電極体4と上記加圧手段34、34との厚みの合計15mmが、上記外装体50の奥行14mmの約107%となっているので、加圧する工程で積層電極体4に印加される圧力が十分なレベルとなる一方、該積層電極体4の損傷といった事態が生じにくい適正な範囲内の圧力となっている。
このとき、例えば積層電極体4と上記加圧手段34、34との厚みの合計が16.1mm以上(外装体50の奥行14mmの115%以上)になると、極板最上下部の表面に加圧しわが入り、加圧分布に不均一やムラが生じて耐久性(サイクル寿命)が低下することとなる。
また、積層電極体4の上下に加圧手段34、34が配置されているので、溶接工程において例えばレーザが溶接箇所から内部に突き抜けるように照射された場合でも、該加圧手段34、34により積層電極体4が保護されるという効果も得られる構成となっている。
(その他の事項)
(1)上記実施例では非水電解質電池を例にとって説明したが、このような電池に限定されるものではなく、アルカリ電池等にも本発明を適用しうることは勿論である。
(2)上記実施例1〜3では、加圧部材としてのゴムとしてポリテトラフルオロエチレン製のものを用いたが、これに限定するものではなく、耐電解液製に優れるポリエチレン製、カルレッツ製のものを用いることもできる。また、ゴムの形状は円柱状のものに限定するものではなく、粒状、リング状等各種の形状のものを用いることができる。更に、加圧部材としてはゴムの他にスプリング等を用いることもできる。
(3)上記実施例1〜3では加圧部材の弾性力を1MPaとしているが、この値に限定するものではなく、0.1〜1.5MPa(特に、0.5〜1MPa)であれば良い。尚、このような値に限定するのは、この値より小さい場合には、積層電極体に十分な加圧力を与えることができない一方、この値より大きい場合には、加圧手段を積層電極体と共に電池缶に挿入する際に、加圧部材を圧縮し難く作業性の低下を招来することがあるからである。
(4)押圧板としてはニッケル板に限定するものではなく、図20に示すように、ニッケルから成る凹状の本体部31aとゴムから成る凸状の弾性部31bとから構成しても良い(尚、弾性部31bが積層電極体と接触している)。このような構成であれば、活物質が破壊されるのを一層抑制することができる。具体的には、例えば、負極にシリコンを用いた非水電解質電池では充電時には膨張を生じるが、この場合、電極体の中央部の方が端部よりも膨張が大きくなる。したがって、押圧板がニッケル板単体から成る場合には、中央部の活物質が破壊されるおそれがある。しかし、押圧板31が上記構造であれば、凸状の弾性部31bの中央部が十分に収縮することが可能であるので、中央部の活物質が破壊されるのを抑制することができる。但し、弾性部31bの弾性力が余り大きいと上記効果を十分に発揮することができない一方、弾性部31bの弾性力が余り小さいと通常時における積層電極体中央部に対する加圧力が小さくなる。したがって、上記不都合が生じない程度の弾性力〔0.1〜1.5MPa(特に、0.5〜1MPa)〕に規制する必要がある。
(5)上記実施例では、支持板の大きさは積層電極体の積層方向における2つの最外周面と略同じ大きさとしたが、このような大きさに限定するものではなく、これより若干大きくても良く(ただし、電池缶の内面よりは小さい)、また小さくても良い。但し、余り小さくなると、支持板と電池缶との接触面積が小さくなって、電池缶に対する加圧力が集中してしまうことがあるので、積層電極体の最外周面の面積の1/2程度以上であることが望ましい。
(6)上記実施例4ではラミネート製の加圧袋の内圧を0.2MPaとしたが、これに限定するものではなく、0.1〜0.2MPaであれば積層電極体を均一に加圧できる。尚、0.25MPa以上になると、加圧袋が破損することがあるので、内圧を余り高く設定することは望ましくない。
(7)正極活物質としては、上記LiCoO2に限定するものではなく、LiNiO2、LiMnO4或いはこれらの複合体等であっても良く、負極活物質としては上記天然黒鉛に限定するものではなく、人造黒鉛、シリコン等であっても良い。
(8)上記実施例では、全ての負極2につき、負極用導電性芯体の両面に負極活物質層を形成したが、正極と対向していない部位の負極活物質層(具体的には、最外に配置された負極の外側に存在する負極活物質層)はなくても良い。そして、このような構造とすれば、積層電極体の厚みが小さくなるので、電池の高容量密度化を達成できる。
(9)上記実施例5では、外装体50の下蓋50Bが、1枚の金属板を略溝形(略コ字形)に折り曲げることにより、下片54、前側片55および後側片56が一体的に形成された構成となっていたが、例えば図23に示すように、下蓋70Bにおける下片74、前側片75および後側片76のうち、後側片76のみを別体としてもよい。なお、同図において、後側片76が別体となっている点以外は、上蓋70Tおよび下蓋70Bの構成は前記実施例5の上蓋50Tおよび下蓋50Bの構成と同様である。
さらには、外装体を構成する6面のうちのいずれの面を別体としてもよいが、多くの面を別体として構成するほど溶接箇所も多くなって工数が増大するため、溶接箇所を少なく抑えながらかつ積層電極体に対し均一な構成圧を印加しやすくできる点で、前記実施例5のように、それぞれ1枚の金属板を折り曲げてなる上蓋50Tおよび下蓋50Bの2点からなる構成とすることが望ましい。
また、例えば図24に示すように、積層電極体4の積層方向における2つの最外周面4a、4aを上下両側から包囲し得るように1枚の金属板を中央部で断面コ字形状に折り曲げ、先端縁を溶接して外装体80を構成するようにしてもよいが、これによれば、両側から加圧する工程で、折り曲げた辺縁部分80aにおいては連続した一定形状を有する折り返し部分が加圧されるため、印加された圧力に対して一定の応力が生じることとなるのに対し、これと反対側に位置する先端縁部分80b、80bは上下に2叉状に分離していて自由状態にあり、したがって、前者の折り曲げた辺縁部分80aと、後者の先端縁部分80b、80bとの、両部分に対し均等に圧力をかけながら加圧することが比較的に困難であり、その結果、両部分に対する圧力のかかりかたが偏る(不均等となる)こととなりやすい。これに対し、上記実施例5における積層式電池の外装体50では、前述の通り、積層電極体4の積層方向における2つの最外周面4a、4aと対応する2面が、互いに分離した別の金属板で構成されており、両側から加圧される2面の間には、上記の折り返し部分のように互いに連続した部分がなく、いずれの部分においても上下に分離した状態にあるため、各部分に均等に圧力をかけながら加圧することが容易である。
なお、上記のように1枚の金属板を折り曲げて構成される外装体80の場合、例えば、断面コ字形状をなす折り返し部分における上端縁80cまたは下端縁80d等の適宜箇所に、ミシン目、溝等よりなる脆弱部を形成しておき、両側から加圧する工程でこの脆弱部を破断させ、この後、この破断部を、反対側に位置する先端縁部分80b、80bとともに溶接するようにしてもよく、これによれば折り曲げた辺縁部分80aと先端縁部分80b、80bとに対し均等に圧力をかけながら加圧することができる。
本発明は、例えばロボット、電気自動車、バックアップ電源に適用することができる。
本発明の積層型電池の斜視図である。 本発明の積層型電池の断面図である。 本発明の積層型電池に用いる積層電極体の分解斜視図である。 本発明の積層型電池に用いる積層電極体の側面図である。 本発明の積層型電池に用いる積層電極体の正面図である。 本発明の積層型電池に用いる正極の平面図である。 本発明の積層型電池に用いる負極の平面図である。 本発明の積層型電池に用いるセパレータの平面図である。 本発明の積層型電池に用いる電池蓋の分解斜視図である。 本発明の積層型電池に用いる積層電極体に加圧手段を配置したときの断面図である。 本発明の積層型電池に用いる加圧手段の平面図である。 本発明の積層型電池を製造する場合の製造工程を示す説明図である。 本発明の積層型電池に用いる加圧手段の変形例を示す平面図である。 本発明の積層型電池に用いる加圧手段の他の変形例を示す平面図である。 本発明の積層型電池に用いる加圧手段の更に他の変形例を示す断面図である。 本発明の積層型電池に用いる加圧手段の更に他の変形例を示す平面図である。 従来の積層型電池に用いる加圧手段の例を示す側面図である。 加圧状態が均一な場合の感圧紙の状態を示す説明図である。 加圧状態が不均一な場合の感圧紙の状態を示す説明図である。 本発明の積層型電池に用いる押圧板の変形例を示す断面図である。 本発明の積層型電池に用いる外装体の変形例およびこの外装体を用いた電池の加圧工程の状況を示す分解斜視図である。 本発明の積層型電池に用いる外装体の変形例における上蓋および下蓋を組み立てた状況を示す(a)平面図および(b)右側面図である。 本発明の積層型電池に用いる外装体の変形例を示す分解斜視図である。 本発明の積層型電池に用いる外装体の変形例の、溶接前の状況を示す斜視図である。
符号の説明
1:正極
2:負極
3:セパレータ
4:積層電極体
4a:最外周面
10:電池缶
11:電池蓋
31:押圧板
32:支持板
33:ゴム
34:加圧手段

Claims (15)

  1. 正極と負極とがセパレータを介して複数積層された積層電極体を有し、この積層電極体と電解液とが有底方形筒状の電池缶内に配置されると共に、上記電池缶の開口部には電池缶の内部を封口するための電池蓋が設けられる積層型電池において、
    上記積層電極体の積層方向における2つの最外周面の少なくとも一方の面と、この面と対応する上記電池缶の内面との間には、上記最外周面と略同形状か、それよりも大きな形状を成し且つ当該最外周面と接触する押圧板と、上記電池缶の内面と接触する支持板と、この支持板と上記押圧板との間に配置される加圧部材と、から成る加圧手段が配置されていることを特徴とする積層型電池。
  2. 上記2つの最外周面と、これらの面と各々対応する上記電池缶の内面との間には、それぞれ上記加圧手段が設けられている、請求項1に記載の積層型電池。
  3. 上記支持板が上記最外周面と略同形状を成す、請求項1又は2に記載の積層型電池。
  4. 上記加圧部材、上記支持板、及び上記押圧板が、実質的に耐電解液性である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層型電池。
  5. 上記加圧部材が内部に不活性ガスが封入された加圧袋から成る、請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層型電池。
  6. 上記加圧袋はラミネート樹脂から成る、請求項5に記載の積層型電池。
  7. 上記加圧部材が弾性体から成る、請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層型電池。
  8. 上記加圧部材が1つである場合には、上記押圧板の中央部に配置される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の積層型電池。
  9. 上記加圧部材が絶縁性の場合に、上記押圧板及び上記支持板として、ニッケル金属板、表面がニッケルめっきされた金属板、表面が樹脂もしくはセラミックでコーティングされた金属板、樹脂板、或いはセラミック板を用いる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の積層型電池。
  10. 上記加圧部材が非絶縁性の場合に、上記押圧板及び/又は上記支持板として、表面が絶縁性樹脂もしくは絶縁性セラミックでコーティングされた金属板、絶縁性樹脂板、或いは絶縁性セラミック板を用いる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の積層型電池。
  11. 上記電池缶および電池蓋を含んで構成される外装体が、1枚または複数枚の金属板を立体状に組み立てて辺縁部を溶接して構成されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の積層型電池。
  12. 上記外装体を構成する6面のうち、上記積層電極体の積層方向における2つの最外周面と対応する2面が、互いに分離した別の金属板で構成されている、請求項11に記載の積層型電池。
  13. 加圧前の上記積層電極体と上記加圧手段との厚みの合計が、上記外装体の奥行より大である、請求項11または12に記載の積層型電池。
  14. 加圧前の上記積層電極体と上記加圧手段との厚みの合計が、上記外装体の奥行の103〜115%である、請求項13に記載の積層型電池。
  15. 上記請求項11〜14のいずれか1項に記載の外装体を構成する金属板の内側に上記積層電極体を配置し、上記積層電極体の積層方向における2つの最外周面と対応する2面を両側から加圧し、少なくとも1辺を溶接することを特徴とする積層型電池の製造方法。
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