JP2009003553A - ファイル検索システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ファイル間相互の関連度の演算処理は、まず、アクセスログを取得し(ステップS201)、ユーザが作業を行っている時間を定義して活動時間を演算し、ファイル名ごとにアクセスログを分類し、すぐにロックを離す拡張子を抽出する(ステップS202〜S204)。そして、それらの結果を用いて、前処理A,B,Cによって、アクセスログの修正を行う(ステップS205〜207)。次に、修正されたアクセスログから、ファイルごとにファイル使用時間を集計する(ステップS208)。そして、ファイル同士のファイル使用時間の重複する区間を求めて、その重複する区間に係るパラメータを所定の式に入力して関連度を演算する(ステップS209)。
【選択図】 図5
Description
そして、前記演算は、前記共起時間のみが情報となる場合には、前記共起時間の累積が底となり、前記共起回数のみが情報となる場合には、前記共起回数が底となり、前記共起間隔のみが情報となる場合には、前記共起間隔を累積したものの逆数が底となり、前記使用開始パターンのみが情報となる場合には、前記使用開始パターンの累積が底となって、それぞれの所定の値が指数となる関連度算出式を用いること、さらに、前記関連度算出式を組み合わせて、2またはそれ以上の式を乗算する関連度算出式を用いることを特徴とする。
第2の処理は、履歴では、オープンとクローズの対応がとれてはいるが、例えば、ずっとファイルがオープンしたままとなっており、使用していないと思われる時間にも対処する処理である。すなわち、ファイルがオープンされた状態のまま、先の前記活動時間区間の終了から次の前記活動時間区間の開始までの間が所定時間以上離れている場合は、当該ファイルを作業に用いていないと推測されて、ファイルを使用していないものとしている。そして、活動時間区間の間が所定時間以上離れる前までの活動時間区間と、ファイルがオープンしている時間とが重複するときを、ファイルの使用時間と判定し、関連度の演算における擾乱を低減することが可能となる。
第3の処理は、オープンするとすぐにクローズしてしまう(ロックを離してしまう)性質のファイルのように、オープンとクローズが所定値以下に記録される場合に対処する処理である。この場合には、活動時間区間内で、最初にオープンした時刻から最後にクローズした時刻まで、ずっと、そのファイルを使用していたとみなす。このことによって、より実態に近いファイルの使用時間を推定することが可能となる。
本発明の実施形態に係るファイル検索システム1の構成について図1を用いて説明する。図1は、ファイル検索システム1の構成を示す図である。
ファイル検索システム1は、サーバ11,12と端末21,22とファイル関連度管理装置100とがネットワーク30を介して接続され、通信可能に構成される。
端末21,22は、文書作成やファイル検索などの作業を行うユーザが使用するものである。端末の種類は、PC(Personal Computer)であっても、サーバに接続される専用の端末であっても構わない。
ファイル関連度管理装置100は、サーバ11,12から履歴を取得して、ユーザに同時に利用されるファイルの関連度を算出する。そして、端末21,22によってキーワード検索が実行されたときに、検出されたキーワードを含むファイル情報(ファイル名)を取得して、ファイルの関連度を参照して、取得したファイル名との関連度を検出して、関連度の大きいファイル名を、端末21,22に表示する。
なお、サーバ11,12や端末21,22の台数は、1台であっても、3以上であっても構わない。
ファイル関連度管理装置100は、図2に示すように、処理部110、入出力部120、記憶部130および通信制御部140がバスを介して接続され、相互に通信可能なように構成される。
アクセスログ解析部114は、取得したアクセスログ(履歴)をファイル名ごとに分類したり、後記するように、すぐにロックを離す拡張子を抽出する。
アクセスログ前処理部115は、関連度を算出する前に、アクセスログ(履歴)の生データに対して、予め定めた条件に沿って補足や修正を行う。予め定めた条件とは、例えば、オープンに対するクローズが欠けている履歴を削除することや、長時間オープン状態のファイルに対してファイルの使用時間を定めること、などである。
活動時間演算部116は、ユーザが作業をしている時間区間(活動時間区間)を算出する。すなわち、活動時間区間以外は、ファイルがオープンしていても、使用しているとはみなさない。
ファイル使用時間演算部117は、活動時間演算部116によって算出された活動時間区間とファイルがオープンされている時間とが重複する時間(ファイル使用時間)を算出する。なお、この処理では、アクセスログ解析部114およびアクセスログ前処理部115によって補正された履歴が使用される。そして、ファイルごとに、ファイル使用時間が算出される。
関連度演算部118は、ファイル使用時間演算部117が算出したファイル使用時間を、ファイル名ごとに突き合わせて、ファイル使用時間が重複する時間(共起時間)を算出する。そして、その共起時間と共起回数などを変数とする所定の数式によって関連度を算出する。なお、この所定の数式については後記する。算出した関連度は、ファイル名ごとに関連度DB(Data Base)131に記憶される。
記憶部130は、処理部110によって算出された関連度を関連度DB131に記憶する。そして、通信制御部140や操作入力部121からファイル名が取得された場合に、関連度DB131が参照されて、取得されたファイル名に対して関連度を有するファイル群が抽出される。
通信制御部140は、端末21,22から、ファイル検索された結果であるファイル名(ファイル集合F)を受信したり、抽出された前記の関連度を有するファイル名を端末21,22に送信したりする。
アクセス時刻は、ファイルにアクセスのあった時刻を表す。番号1について説明すると、2007年5月2日の16時51分9秒にアクセスがあったことを表している。
アクセス種別は、open(オープン)またはclose(クローズ)を表す。すなわち、openは、ファイルがオープンされた(使用できるように開かれた)ことを表し、closeは、ファイルがクローズされた(使用を止めるために閉じられた)ことを表す。
アクセスIDは、誰がアクセスしたのか、あるいは、どの端末からアクセスされたのかなどを識別する表示である。例えば、アクセスIDは、サーバ11,12(図1参照)へのログイン名または端末に付されたIPアドレスや名前などである。
ファイル名は、ファイルに付された名前である。サーバ11,12がディレクトリの階層構造を提供しているファイルシステムを有している場合には、ディレクトリパス名を含めたファイル名となっている。
なお、図4は、アクセスIDがA11の場合について抽出した場合の履歴を示しているが、複数のアクセスIDが混在していても、特定のアクセスIDについて抽出することが可能である。
まず、ファイル関連度管理装置100は、サーバ11,12からアクセスログ(履歴)を取得する(ステップS201)。
次に、特定のアクセスID(図4においてはA11)に対して、作業を行っている時間、すなわち、活動時間(活動時間区間)を演算する(ステップS202)。
なお、活動フラグは1でなくてもよく、識別可能な符号であれば他の符号であっても構わない。
図4の履歴では、番号4,13がこのケースに相当する。2007年5月2日16時54分15秒にオープンして、2007年5月3日8時37分56秒にクローズしている。しかも、番号12と番号13との間は14時間6分34秒であって、この間にはアクセスが無い。
このように長時間アクセスが無い場合には、ファイルは使用されていなかったと判断することとした。
を条件として設定した。
前記したように、図4の履歴では、番号4,13のファイル名DDD.docが対象となる。
図7の(a)において、ドットを付した横棒400で示したように、活動時間(活動時間区間)と重複する区間が、ファイルを使用した状態、すなわち、ファイル使用時間であると決定される。それにともなって、openやcloseの履歴が追加される。
例えば、図4の履歴では、番号5,6,8,9,11,12のファイル名CCC.htmlが対象となる。
図8の(a)において、ドットを付した横棒500で示したように、活動時間区間において、最初のopenに係る履歴と最後のcloseに係る履歴との間の区間が、ファイルを使用した状態であると決定される。それにともなって、openとcloseの履歴が削除される。
ここで、ファイル使用時間について、図9を用いて説明する。図9の(a)は、特定のファイル名についてのファイル使用時間表の一例を示す説明図、(b)は、別のファイル名についてのファイル使用時間表の一例を示す説明図、(c)は、両方のファイルが重複して使用されている共起時間表の一例を示す説明図である。
なお、図9は、同じアクセスIDに対して取得された履歴としている。ここで、図9(a)と(b)に示すファイル使用時間表は、ファイル使用開始時刻(ファイルの開始時刻)と、ファイル使用時間長とが関連づけられて構成される。また、図9(c)に示す共起時間表は、二つのファイル使用時間表を突合してファイル使用時間が重複するファイル共起開始時刻(共起時間の開始時刻)とファイル共起時間長とを算出した結果である。
まず、関連を調べようとする二つのファイル名のファイル使用時間表から、ファイル使用開始時刻とファイル使用時間とを取得して突合し、図9の(c)に示すように、共起(重複)している時間帯のファイル共起開始時刻とファイル共起時間長を算出する。そして、ファイル共起時間の累積Tと、ファイル共起時間の回数Kと、ファイル使用開始パターンの類似度Pと、共起の間隔度Dとを求めて、関連度算出式R=TαKβPγDδによって、関連度Rを算出する(0≦α,β,γ,δ≦1)。なお、α,β,γ,δは、それぞれ、T,K,P,Dに対する重み付けを行う指数である。
なお、関連度の数式は、前記の式に限られるものではなく、後記する変数T,K,P,Dのいずれかひとつ、または、それらの組み合わせであっても構わない。
ファイル共起時間(共起時間)の累積Tは、T=Σti(ただし、i=1〜n)である。なお、図10では、nは4である。なお、tiがファイル共起時間長である。
また、ファイル共起時間の回数(共起回数)Kは、K=nである。
ファイル使用開始パターンの類似度Pは、P=1/Σpi(ただし、i=1〜n)であって、piが0の場合には、P=1である。なお、piがファイル使用開始時刻と共起開始時刻との差である。
共起の間隔度Dは、D=Σdi(i+1)(ただし、i=1〜n-1)であって、n=1の場合にはD=1である。なお、di(i+1)が共起間隔である。
(1)共起時間の累積が長いほど関連度が大きい。
(2)共起回数が多いほど関連度が大きい。
(3)ファイル使用開始パターンが類似しているほど関連度が大きい。
(4)共起の間隔が離れているほど関連度が大きい。
そして、(1)〜(3)は、使用実態に基づく使用者の直感に合致させている。また、(4)は、先の共起と次の共起との間に長い間隔があっても、再び共起するということは、より密接に関連していると思われる。
なお、関連度DB131は、定期的に新しい履歴を加えて、図5に示す処理(ステップS201〜ステップS210)を行うことによって、更新してもよい。また、必要があるときに、随時更新しても構わない。
このステップS601〜ステップS604は、定期的に行ってもよく、また、適宜必要が生じたときに行っても構わない。また、ファイル関連度管理装置100の機能が、サーバ11,12に備えられている場合には、ステップS601,S602の処理は不要であり、直接、アクセスログを取得(ステップS603)するところから開始される。
なお、ステップS605〜ステップS607は、サーバ11,12が行っても構わない。
そのために、閾値Rthを以下のようにして算出する。
まず、学習セット用のファイルの集合をHとする。各ファイルh(ただし、h∈H)に関して、学習データを収集する実験に参加した被験者から、共起時間に対して関連のあるものと判断したか否かの情報が収集される。
ここで、ファイルhと共起しているファイルの集合をQ(h)とする。次に、ファイル集合Q(h)の各要素qiに対して、被験者が関連のあるものと判断した場合を正解、関連がないものと判断した場合を不正解として関連付ける。
次に、Q(h)の要素の中で、正解と判断され、かつ、最もhとの関連度が小さい要素qkを求めて、hに対する閾値R(h,qk)を求める。そして、ファイル集合Hに含まれる全てのhに対して、閾値R(h,qk)を算出し、それらの平均値をRthとする。
すなわち、
Rth=Σh∈HR(h,qk)/|H|
によって、閾値Rthを算出する。ただし、|H|は、ファイル集合Hに含まれるファイルの個数である。
次に、本発明の実施形態に関して、事前に行った評価実験について説明する。
アクセスログの採取には,現在広く用いられているWindows(登録商標) 互換ファイルサーバのSamba を用いた。評価実験では,ユーザの環境に特別なアプリケーションをインストールしなくても,ファイルの使用時間を抽出することが出来るためSambaを用いたが,Samba 以外のファイルサーバであっても,ファイルのオープン/クローズ情報が取得出来るものなら同様に提案手法を適用することが出来る。
評価実験では,ファイルサーバSamba2.2.3a をログレベル2で起動し,二人の被験者が、そのファイルサーバを端末から約4ヶ月間使用した。この期間に被験者は学会発表の準備などがあり,それに向けての論文のテキストファイル,画像ファイル,実験のデータファイルなどに対するアクセスログが採取された。システムファイル等のアクセスは無視するように,解析対象の拡張子はbib,doc,gif,htm,html,jpg,mpg,mpeg,pdf,ppt,tex,txt,xls とした.また、活動時間幅は30分 、前処理Bにおける活動時間でない時間に係る所定値は5時間 、ステップS204におけるオープンされている時間の平均値に係る所定値は10秒 とした。
評価結果の評価指標として、情報検索システムの分野では一般的に用いられている、再現率(Recall)と適合率(Precision)とを用いた。
再現率は検索対象としているファイル群の中で適合しているファイル(正解ファイル)に対してどれだけの適合したファイルを検索できているかという網羅性の指標である。また、適合率は検索結果として得られたファイル群の中にどれだけ適合したファイルを含んでいるかという正確性の指標である。
再現率=検索された適合したファイルの数/全対象文書中の正解ファイルの数
適合率=検索された適合したファイルの数/検索されたファイルの数
まず、それぞれの被験者のアクセスログからファイル使用時間表を作成した。次に、全ファイルの中からランダムに選択されたファイルに対して共起時間を算出した。そして、被験者は、共起時間に対して、作業に関連があると判断した場合を正解、作業に関連がないと判断した場合を不正解として、評価した。
評価したファイル数と全ファイル数を、表1に示す。
11,12 サーバ
21,22 端末
30 ネットワーク
100 ファイル関連度管理装置
110 処理部
113 アクセスログ収集部
114 アクセスログ解析部
115 アクセスログ前処理部
116 活動時間演算部
117 ファイル使用時間演算部
118 関連度演算部
120 入出力部
130 記憶部
131 関連度DB
140 通信制御部
Claims (10)
- サーバに蓄積されたファイル群から作業に関連するファイルを検索するファイル検索システムであって、
ファイルにアクセスした履歴からファイル間の関連度を導出する関連度導出手段と、
キーワード検索された検索ファイルに対してこの検索ファイルと所定以上の関連度を有するファイル群を出力する出力手段と、を備え、
前記関連度導出手段は、前記履歴を参照して、作業を行っていた活動時間区間を算出し、前記活動時間区間の範囲内で定められるファイルを使用していたファイル使用時間を算出し、前記ファイル使用時間の重複に基づいて前記関連度を算出することを特徴とするファイル検索システム。 - 前記活動時間区間は、
前記履歴に記録されているアクセス時刻とファイル名を読み出して、所定時間幅内に前記アクセス時刻の記録がある場合に、当該所定時間幅内で作業を行っていたと判定して算出されること、
を特徴とする請求項1に記載のファイル検索システム。 - 前記ファイル使用時間は、
前記履歴に記録されているファイルをオープンした時刻からファイルをクローズした時刻までと、前記活動時間区間とが重複する時間として算出されること、
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のファイル検索システム。 - 前記関連度導出手段は、
前記サーバに蓄積されたファイル群の全てのファイルから選択された一のファイルと他のファイルに対して、
前記ファイル使用時間が重複する場合は、重複している時間を共起時間とし、
この共起時間が複数存在する場合は、その個数を共起回数とし、
先の前記共起時間の終了から次の前記共起時間の開始までを共起間隔とし、
前記一のファイルのファイル使用時間の開始時刻または前記他のファイルのファイル使用時間の開始時刻と前記共起時間の開始時刻との差を使用開始パターンとしたとき、
前記共起時間と前記共起回数と前記共起間隔と前記使用開始パターンの少なくとも一つの情報に基づく演算を行って、前記選択された一のファイルと他のファイルとの関連度を演算すること、
を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のファイル検索システム。 - 前記演算は、前記共起時間のみが情報となる場合には、前記共起時間の累積が底となり、所定の値が指数となる関連度算出式を用いることを特徴とする請求項4に記載のファイル検索システム。
- 前記演算は、前記共起回数のみが情報となる場合には、前記共起回数が底となり、所定の値が指数となる関連度算出式を用いることを特徴とする請求項4に記載のファイル検索システム。
- 前記演算は、前記共起間隔のみが情報となる場合には、前記共起間隔を累積したものの逆数が底となり、所定の値が指数となる関連度算出式を用いることを特徴とする請求項4に記載のファイル検索システム。
- 前記演算は、前記使用開始パターンのみが情報となる場合には、前記使用開始パターンの累積が底となり、所定の値が指数となる関連度算出式を用いることを特徴とする請求項4に記載のファイル検索システム。
- 前記演算は、請求項5に記載の式と、請求項6に記載の式と、請求項7に記載の式と、請求項8に記載の式と、の組み合わせにおいて、2またはそれ以上の式を乗算する関連度算出式を用いることを特徴とする請求項4に記載のファイル検索システム。
- 前記関連度の算出は、
前記オープンに対応するクローズの履歴が欠けている場合には、前記履歴から削除する第1の処理、
前記オープンされたままになっているファイルに対して、先の前記活動時間区間の終了から次の前記活動時間区間の開始までの間が所定時間以上離れている場合は、前記先の活動時間区間までの前記活動時間区間と重複する時間を、前記ファイル使用時間と判定する第2の処理、
ファイルをオープンした時刻と当該ファイルをクローズした時刻との間隔が所定値以下になるファイルの種類に対しては、前記活動時間区間において、最初にオープンした時刻から最後にクローズした時刻までを前記ファイル使用時間と判定する第3の処理、
の少なくとも一つを行うこと、
を特徴とする請求項1に記載のファイル検索システム。
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