JP2009003191A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】交換レンズ式AFカメラに於ける焦点検出装置の状態確認手段を有し、異常報知を行うことを可能とする撮像装置を提供することである。
【解決手段】撮像装置を有した一眼レフカメラ10に於いて、被写体からの光束が用いられて、焦点検出部25にて焦点検出が行われ、前記被写体からの光束が撮像素子15で光電変換されて電気信号から画像信号が生成される。また、ボディマウント面12に着脱自在に設けられた光源17a、17bからは、撮像素子15または焦点検出部25へ光が照射される。そして、光源17a、17bが装着された状態で、該光源17a、17bから照射される光束による撮像素子15の出力、または焦点検出部25の出力が用いられて、測距CPU30にて焦点検出状態の判定が行われる。
【選択図】 図1
【解決手段】撮像装置を有した一眼レフカメラ10に於いて、被写体からの光束が用いられて、焦点検出部25にて焦点検出が行われ、前記被写体からの光束が撮像素子15で光電変換されて電気信号から画像信号が生成される。また、ボディマウント面12に着脱自在に設けられた光源17a、17bからは、撮像素子15または焦点検出部25へ光が照射される。そして、光源17a、17bが装着された状態で、該光源17a、17bから照射される光束による撮像素子15の出力、または焦点検出部25の出力が用いられて、測距CPU30にて焦点検出状態の判定が行われる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、焦点検出の機能を備えた撮像装置に於いて、焦点検出の異常状態を検出する撮像装置に関するものである。
位相差検出方式による焦点検出に於いて、焦点検出精度に影響する要因は多種多様である。例えば、撮影レンズは被写体からの光束を撮像素子へ結像するわけであるが、撮像素子の位置がカメラ毎にバラツキを持つことは設計面からも製造面からも周知の事実であり、結像すべき位置に撮像素子が配置されていなければピントの合った画は生成できないことになる。
一方、焦点検出手段によるデフォーカス量検出に於いても、焦点検出手段の位置精度が大きく影響することになる。また、撮像素子と焦点検出手段の相対的位置関係は相関性を要するものであり、何れか一方がずれてしまうと撮影画像はピントの合った画は生成できないことになる。
前述の要因の他に、使用環境外気温による性能変化が挙げられる。これらは、設計的に補正するような仕組みになっていたり、工場出荷時に調整する等の工夫は取られている。しかしながら、ユーザにカメラが渡った状態でどんな状況下でも満足できる性能を維持しているとは言い難い。
また、不慮のこと故による外的衝撃がカメラに加わった際は、焦点検出に於ける精度は保障しかねることになるが、万が一、旅行先等で、このような状況になり、容易に修理依頼が行えないような場合、非常に不満が残ることになる。
また、工場に於けるカメラ毎に微調整が、出荷しようとするカメラに対して行われたとしても、調整バラツキは必ず生じる。
このような問題に鑑み、所謂AFカメラに於いて焦点検出の異常状態を簡易に検査できる技術が求められている。そして、焦点検出の異常状態をユーザによって検査する技術に関しては、種々の技術が開示されている。
例えば、下記特許文献1には、カメラに交換レンズを装着した状態で、被写体の結像状態をファインダから目視することでユーザによる微調整を行い、交換レンズ側に設けたスイッチを介して補正値をレンズ内部の記憶媒体に補正値を書き込む装置が開示されている。
また、下記特許文献2には、カメラに交換レンズを装着した状態で、被写体の結像状態をファインダから目視することでユーザによる微調整を行い、カメラ本体側に設けたスイッチを介してカメラ内部の記憶媒体に補正値を書き込む装置が開示されている。
特開2005−274799号公報
特開2005−234149号公報
前記特許文献1に開示された焦点補正装置は、焦点検出状態をファインダから目視することで確認しているため、被写体が停止していないと確認が困難である。焦点検出に於ける微調整は定量的ではなく、精度良く行うには操作者の熟練を要する。また、ファインダ光路長と撮像光路長との差による影響も考慮する必要がある。
一方、前記特許文献2で開示された焦点補正装置に於いても、前述した特許文献1と同様なことが言える。
したがって本発明は、前記実情に鑑みてなされたものであり、焦点検出の異常状態をユーザが簡易に検査することができる撮像装置を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、被写体からの撮影光束を電気信号に変換する光電変換手段と、前記光電変換手段で変換された電気信号から画像信号を生成する画像信号生成手段と、前記撮影光束を用いて焦点検出を行うための焦点検出手段と、前記光電変換手段及び前記焦点検出手段の何れか一方に光を照射する光源と、前記光源が装着されるボディマウント部と、前記光源から照射される光束による前記光電変換手段の出力または前記焦点検出手段の出力を用いて焦点検出状態の判定を行う焦点検出異常判定手段と、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、焦点検出の異常状態をユーザが簡易に検査することができる撮像装置を提供することができる。
本発明によれば、カメラ内部に対となる光源を設け、撮像素子の位置精度、焦点検出手段の位置精度、及び双方の相対位置関係に於ける工場出荷時との差異を確認可能とし、また補正可能としている。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態である焦点検出異常報知装置が適用された一眼レフレックスカメラ(以下、一眼レフカメラと略記する)を示した構成図である。
図1に於いて、この一眼レフカメラ10は、撮影レンズ群11と、ボディマウント面12と、ハーフミラー13と、サブミラー14と、撮像素子15と、光源17a及び17bと、焦点板20と、ペンタプリズム21と、接眼レンズ22と、焦点検出部25と、測距CPU30と、画像処理CPU31と、ROM32と、RAM33と、切り替え回路34と、デフォーカス演算回路36と、ドライバ37と、焦点検出指示部38と、報知部39と、を備えて構成される。
撮影レンズ群11は、図示されない被写体からの光束を予定結像面に対して結像させるためのものである。ボディマウント面12は、交換式レンズを装着する際に、レンズ端面と接するカメラ本体に設けられた部材である。ハーフミラー13は、光束をファインダ系と撮影光学系とに導くためのものである。サブミラー14は、撮影光束のうちの一部を焦点検出部25へと導くものである。
尚、撮影光学系とは、被写体像を撮像素子15に結像するものであり、本実施形態に於いては、撮影レンズ群11から撮像素子15に至る経路である。また、ファインダ光学系とは、撮像素子15が記録しようとしている被写体像を撮影前に目視可能にするものであり、本実施形態に於いては、撮影レンズ群11と、ハーフミラー13で構成されるものであり、更に焦点板20と、ペンタプリズム21と、接眼レンズ22等で構成される光学系を介して使用者の眼へと導くものである。
本実施形態では、サブミラー14は、ハーフミラー13の裏面透過面側に配置されて、ハーフミラー15の動作に一体的に移動する。すなわち、ハーフミラー13及びサブミラー14は、詳細を後述するように、焦点検出動作時には撮影光路内の反射位置にあり、撮影時には撮影光路から退避した退避位置にある。
撮像素子15は、撮影レンズ群11から撮像素子15へ至る経路である撮影光学系からの入射光を光電変換するためのものである。光源17a及び光源17bは、焦点状態検出時にのみ発光し、撮像素子15または焦点検出部25の1点に向かって照射するもので、ボディマウント面12に着脱可能に設けられている。
焦点板20は、ハーフミラー13から反射された光束を拡散する効果を有している部材である。ペンタプリズム21は、焦点板20からの拡散光を、撮影者の眼へ導くための光路反射を行うためのものである。接眼レンズ22は、撮影者の眼に光束を集光させる光学系である。
焦点検出部25は、撮影光学系の光束のうちハーフミラー13を通過し、サブミラー14にて反射され入射してくる光束を用いて、瞳分割位相差検出方式による焦点検出を行うための焦点検出装置で構成される。
測距CPU30は、焦点検出部25からの信号を入力し、合焦状態までの目標デフォーカス量を算出する。画像処理CPU31は、撮像素子15からの信号を入力し、画像生成を行う。ROM32は、測距CPU30による合焦の基準となる目標値、及び撮像素子15に於ける設計位置、若しくは実測された位置情報が記憶されている。RAM33は、測距CPU30による合焦の基準となる目標値に対するズレ量(補正量)、及び撮像素子15に於ける設計位置との機械的なズレ量(補正量)が記憶されている。
切り替え回路34は、補正量が記録されているROM32のデータ、またはRAM33のデータの使用選択の切り替えを行う。デフォーカス演算回路36は、測距CPU30から算出された合焦状態までの目標でフォーカス量と、ROM32またはRAM33の補正量、及びその他の補正量から成る、合焦状態までの最終的な目標デフォーカス量を算出する。ドライバ37は、デフォーカス演算回路36から入力された目標デフォーカス量を基に、撮影レンズ群11を合焦状態へと駆動する。
焦点検出指示部38は、焦点検出の異常判定モードへカメラを遷移するためのものである。また、報知部39は、焦点検出の異常判定結果をユーザへ報知するためのものである。
位相差検出方式に於ける焦点検出部25は、光軸を基準として対を成す受光素子が設けられており、これらの出力による位相差を検出することにより焦点検出を行っている。
次に、図2を参照して、概念的考えを説明する。
焦点検出部25へは、撮影光学系の光束のうち瞳分割された一対またはそれ以上の光束が入射される。そして、この入射された光束が、焦点検出部25内に設けられた受光素子で結像される。図2に於いて、対となる受光素子をセンサA、センサBと称して表している。
撮影光学系のうち、ハーフミラー13を透過しサブミラー14にて反射された後に焦点検出部25に入射された光束は、センサAとセンサBにて結像される。センサAとセンサBに結像される像は、同じ物点からの光束であるが、撮影レンズ群11の中の各々異なる瞳を通過してきている。換言すれば、波形は同一であるが、位相ズレが生じている状態である。これらの対となる信号が測距CPU30で相関演算されることにより、相似性が検出され、データ間のズレ量が算出される。これを2像間隔値と称する。2像間隔値は、焦点検出部25への結像状態によって異なるものとなる。
図3は、焦点検出部25の出力を概念的に示したもので、(a)は前ピン状態、(b)は合焦状態、(c)は後ピン状態の概念図である。ここで、前ピン状態とは、合焦状態に対して被写体の方向寄りに結像位置が存在している状態であり、後ピン状態とは、合焦状態に対して被写体から離れる方向寄りに結像位置が存在している状態である。
また、図1に破線で示される撮像素子15aは、合焦位置に対して前ピン状態である時の撮像素子15の位置を表し、同様に破線で示される撮像素子15bは、合焦位置に対して後ピン状態である時の撮像素子15の位置を表している。
図3(b)に示される合焦状態の2像間隔値を基準とすると、前ピン状態(図3(a)参照)は小さな2像間隔値になり、一方、後ピン状態(図3(c)参照)は大きな2像間隔値となる。
本実施形態では、図3の基準となる合焦状態を目標として、現状の2像間隔値との差分として、デフォーカス演算回路36で算出したデフォーカス量を基に、ドライバ37を介してレンズ群11を駆動させ、撮影光学系が撮像素子15へ合焦状態で結像させている。この基準となる合焦状態の2像間隔値を、目標2像間隔値と称する。
現在の撮影画像のピントズレ量は、レンズ群11と被写体距離によって異なる。このピントズレ量を導き出すために、現在の2像間隔値を求める必要がある。現在の2像間隔値は、現在の撮影系を通過した光束により焦点検出部25から出力されたセンサーデータに基づいて、測距CPU30にて算出される。目標2像間隔値と現在の2像間隔値との差分であるデフォーカス量は、デフォーカス演算回路36にて両者が比較されることによって求められる。この場合、撮像素子15は、設計値に極めて近い位置に配置されていることが前提となっている。
カメラ内部に設けられている記憶媒体であるROM32には、目標2像間隔値の設計値若しくは調整値、撮像素子15に於ける機械的位置情報の設計値若しくは調整値が、記憶されている。
ここで、図4のフローチャートを参照して、焦点検出部25による通常の測距動作について説明する。
ユーザの意図により、図示されないレリーズ釦が押下されると、先ずステップS1にて、焦点検出部25による測距動作が行われる。ここでは、焦点検出部25への入射光に応じて出力される値から、測距CPU30にて2像間隔値が算出される。そして、ステップS2に於いて、カメラ内部に記憶されている目標2像間隔値に、補正すべき補正量が存在するか否かが判定される。
ここで、目標2像間隔値に補正すべき量が存在する場合、ステップS3に移行して、目標2像間隔値が下記(1)式のように置き換えられる。
Zt =Zt0+Zα1 (Zα1 ≠0) …(1)
(Zt:新たな目標2像間隔値、
Zt0:ROM32に格納されている目標2像間隔値、
Zα1:補正量)
このZα1 は、目標2像間隔値の補正量であり、RAM33に格納されていることとする。
Zt =Zt0+Zα1 (Zα1 ≠0) …(1)
(Zt:新たな目標2像間隔値、
Zt0:ROM32に格納されている目標2像間隔値、
Zα1:補正量)
このZα1 は、目標2像間隔値の補正量であり、RAM33に格納されていることとする。
一方、前記ステップS2に於いて、目標2像間隔値に補正すべき量が存在しない場合は、ステップS4に移行して、目標2像間隔値は既存のまま、すなわちROM32に格納されている値とされる。
Zt = Zt0 …(2)
(Zt:新たな目標2像間隔値、
Zt0:ROM32に格納されている目標2像間隔値)
次に、ステップS5に於いて、カメラ内部に記憶されている撮像素子15の位置情報に補正すべき補正量が存在するか否かが判定される。
Zt = Zt0 …(2)
(Zt:新たな目標2像間隔値、
Zt0:ROM32に格納されている目標2像間隔値)
次に、ステップS5に於いて、カメラ内部に記憶されている撮像素子15の位置情報に補正すべき補正量が存在するか否かが判定される。
ここで、撮像素子15に補正すべき量が存在する場合、ステップS6に移行して、下記(3)式の如く撮像素子15の位置情報が置き換えられる。
Zc =Zc0+Zα2 (Zα2 ≠0) …(3)
(Zc :新たな撮像素子15の位置情報、
Zc0:ROM32に格納されている撮像素子15の位置情報、
Zα2 :補正量)
このZα2 は、撮像素子15の位置情報の補正量であり、RAM33に格納されていることとする。
Zc =Zc0+Zα2 (Zα2 ≠0) …(3)
(Zc :新たな撮像素子15の位置情報、
Zc0:ROM32に格納されている撮像素子15の位置情報、
Zα2 :補正量)
このZα2 は、撮像素子15の位置情報の補正量であり、RAM33に格納されていることとする。
一方、前記ステップS5に於いて、撮像素子15に補正すべき量が存在しない場合は、ステップS7に移行して、撮像素子15の位置情報は、下記(4)式の如く既存のまま、すなわちROM32に格納されているものとする。
Zc =Zc0 …(4)
(Zc :新たな撮像素子5の位置情報、
Zc0:ROM32に格納されている撮像素子15の位置情報)
続いて、ステップS8にて、目標2像間隔値と撮像素子15の位置情報を基に、デフォーカス演算回路36により下記(5)式の如くデフォーカス量が演算される。
Dt =Zt −(Z+Zc +K) …(5)
(Dt :デフォーカス量、Zt :目標2像間隔値、Zc :撮像素子位置情報、
Z:現在の2像間隔値、K:その他補正量)
そして、ステップS9にて、デフォーカス量に基づいて、ドライバ37によりレンズ群11が駆動されて焦点が移動される。こうして、ステップS10にて、合焦状態に結像され、撮像素子15による露光が行われて画像が生成される。
Zc =Zc0 …(4)
(Zc :新たな撮像素子5の位置情報、
Zc0:ROM32に格納されている撮像素子15の位置情報)
続いて、ステップS8にて、目標2像間隔値と撮像素子15の位置情報を基に、デフォーカス演算回路36により下記(5)式の如くデフォーカス量が演算される。
Dt =Zt −(Z+Zc +K) …(5)
(Dt :デフォーカス量、Zt :目標2像間隔値、Zc :撮像素子位置情報、
Z:現在の2像間隔値、K:その他補正量)
そして、ステップS9にて、デフォーカス量に基づいて、ドライバ37によりレンズ群11が駆動されて焦点が移動される。こうして、ステップS10にて、合焦状態に結像され、撮像素子15による露光が行われて画像が生成される。
ところで、目標2像間隔値は、理想的には設計値であればよいが、種々の要因により、カメラ毎若しくは焦点検出部25毎の機械的なバラツキや電気的特性によるバラツキを含んでいる。これらが加味された上で、工場出荷時に於いてカメラ毎に調整工程が設けられると、コストアップに繋がることになる。また、調整工程が設けられた場合でも、これによる調整性能バラツキは存在し、結果としてカメラとして焦点検出に於けるバラツキは正規分布によるものとなる。
一方、設計値のみで目標2像間隔値を固定値として保持するような構成であっても、ある積算の基で設定された規格内で焦点検出精度が保たれているということに過ぎず、やはりカメラによって焦点検出に於けるバラツキは発生する。
また、焦点検出部25による目標2像間隔値は、撮像素子15が理想の位置に存在するということが前提となっている。よって、目標2像間隔値が正確な値であり、それに向けてデフォーカス演算回路36で算出されたデフォーカス量に基づきレンズ群11を駆動させた場合でも、撮像素子15が所望の位置に存在しない限りはピントの合った画像は生成されない。
ここで、撮像素子15の所望な位置とは、フランジバックを意味する。撮像素子15の機械的な位置と設計値であるフランジバックとのズレ量は、部品による機械的なバラツキ、またはそれらの組み合わせによる位置精度のバラツキを生じる。特に精度が要求される一眼レフレックスカメラに於いては、高精度の位置精度が必要となる。
撮像素子15の位置精度は、前述した焦点検出部25と同様に、商品性能を満たす規格から積算された範囲内であれば、設計値でも問題ない。しかしながら、成り立たない場合は、やはりカメラ毎に微調整することが必要となる。結果として、撮像素子15の位置精度に於いても、正規分布を持ったバラツキを持つことになる。
前述したように、ピントの合った画像を生成するには、焦点検出部25と撮像素子15の機械的性能バラツキが大きく影響するということが言える。それらは、各々正規分布のバラツキを持っており、結果として焦点検出精度もカメラ毎に正規分布のばらつきを持っている。
カメラ毎にバラツキを持った焦点検出精度は、更に使用する環境温度による電気的特性の変化、機械的特性の変化が生じることにより、更に大きなバラツキを持つことになる。また、意図しない外的な衝撃がカメラに加わった場合も、焦点検出部25、撮像素子15の特性が変化することが考えられる。
尚、本実施形態では、工場出荷状態とは異なる状態に陥り焦点検出性能が劣化した焦点検出装置の初期化、または環境に応じた再調整をユーザによる簡易的な操作により行えることを可能としている。具体的には、目標2像間隔値と撮像素子位置情報の再調整を行うことを可能としている。
次に、焦点検出装置の初期化または再調整について説明する。
焦点検出装置の初期化または再調整は、以下、キャリブレーションと称するものとする。
キャリブレーションに移行する機構を設けたカメラ側の所望の動作により、カメラはキャリブレーションモードに遷移する。所望の動作とは、カメラの液晶を見ながらのキーによる選択方式であっても、複数キーを押下することなどであってもよい。
キャリブレーション中は、カメラ外部から内部への光漏れが測定に悪影響を及ぼすため、外部からの光漏れが少ないように遮光されているのが望ましい。このため、本実施形態では、キャリブレーションに於いて、遮光されているか否かの確認を行う。遮光の項目として、マウント部からの光漏れが考えられる。これを防ぐため、レンズキャップが装着されているか否かの確認を行う。尚、レンズキャップでなくても遮光状態であればよく、カメラ内部が判定する遮光状態以下の光量であるように遮光されていればよい。
ここで、図5のフローチャートを参照して、焦点検出異常報知装置の補正動作について説明する。
すなわち、ステップS21にてレンズ群11の前方に図示されないレンズキャップが閉じられると、続くステップS22に於いて、レンズキャップの状態が判定される。ここで、レンズキャップが閉じられていない場合は、前記ステップS21に移行して、レンズキャップが閉じられるまでステップS21〜S22の処理動作が繰り返される。
前記ステップS22に於いてレンズキャップが閉じられたと判定されたならば、ステップS23に移行する。このステップS23では、図示されないアイピースシャッタが閉じられる。次いで、ステップS24に於いては、アイピースシャッタの状態が判定される。ここでは、前述したマウント部からの光漏れと同じく、遮光の要因となるファインダ光学系からの遮光を防ぐ。アイピースシャッタが具備されているカメラでは、アイピースシャッタが閉じられているか否かの確認が行われる。尚、アイピースシャッタでなくとも、カメラ内部が判定する遮光状態以下の光量であるように遮光されていればよい。
前記ステップS24でアイピースシャッタが閉じられていないと判定された場合は、前記ステップS23に移行して、アイピースシャッタが閉じられるまでステップS21〜S22の処理動作が繰り返される。
尚、ステップS24にて遮光の確認を行った結果、遮光がされていない場合には、ユーザに対して遮光が行われていない旨を警告するとよい。
前記ステップS24にて遮光状態が確認された後、始めに撮像素子15の位置情報のズレ量の確認シーケンスに入る。尚、遮光の確認を行わずに位置情報のズレ量の確認シーケンスに入って、キャリブレーションを行うように構成することも可能である。または、確認を行った結果、遮光がされていない場合でも、位置情報のズレ量の確認シーケンスに入って、キャリブレーションを行うように構成することも可能である。
ステップS25では、撮像素子15へ光を入射させるために、ハーフミラー13とサブミラー14を退避位置に移動、すなわちアップ(UP)状態に駆動させる。次に、ステップS26にて、キャリブレーション用の光源17aと光源17bが発光されて、撮像素子15に対して照射される。
ステップS27では、撮像素子15側にて露光動作が行われ、画像処理CPU31により出力値が得られる。一対の光源17a及び17bから発光された光は、撮像素子15がフランジバック相当に配置された位置であり、撮像素子15面上のある位置で極めて点に近い状態で結像されているように構成されている。
撮像素子15の位置は、該撮像素子15が部品寸法や組み立て誤差によるバラツキを持つため、実際には設計値通りにはならない。したがって、ステップS28にて、撮像素子15の位置ズレ量が算出される。
カメラ出荷時には、カメラ毎に撮像素子15の位置情報を記憶しておく。記憶すべき値は、一対の光源17aと光源17bの光像を撮像素子15で露光した際の2点の点の拡がり量である。出荷後に、何らかの要因で撮像素子15の位置が変化した場合は、工場出荷時の2点の拡がり量との差分を見ることにより、変化量を算出することができる。
図6(a)は合焦状態の例を示した図、(b)は非合焦状態の例を示した図である。図6(b)に示されるように、点状に露光されずに2点が拡がっている場合に、前ピンと後ピンとの判別を行うことができるように、一対の光源は差異を持ったものにするとよい。例えば、光束の系を異なるものとすることや、光源にカラーフィルタ等を装着し発色の差異を持つ等である。
また、撮像素子15の位置情報の測定は高い精度が求められるため、光源は極めて小さい光束とする必要がある。本実施形態では、光源17a、光源17bに対して、当該光源17a、光源17bの光束を小さくするための光学系や絞りが設けられる(図示せず)。また、レーザ等の拡散性の低い光源17a、光源17bを設ける構成としてもよい。これらの要求精度は、撮像素子15の位置精度に応じて変わってくる。尚、撮像素子15の位置変化量は、一対の光源17a、光源17bの間隔と焦点距離から算出可能となる。
また、本実施形態ではカメラ内部に光源17aと光源17bが設けられているが、図7に示されるカメラ40のように、例えば、ボディキャップ部41に同構成の光源17a、光源17bが設けられることで、同作用は可能である。
ボディキャップ41とは、交換式レンズとカメラ本体を接続するボディマウント部を有するカメラに於いて、交換式レンズをカメラ本体から脱した際にカメラ本体への異物の進入回避を目的としたボディマウント部に装着する保護部材である。ボディマウント部を接点として接続された光源17a、光源17bを含む部材への電源供給は、カメラ本体からの電源ラインから行ってもよいし、外部電源を設けてもよい。光源17a、光源17bの発光タイミングは、カメラに同期して行うことができるように通信ラインを設けておく。その他動作、構成については、図1の構成の一眼レフカメラと同じであるので説明は省略する。
次に、ステップS29にて、前記ステップS27で算出された撮像素子15の位置変化量が、RAM33の領域に格納される。
次いで、ステップS30にて焦点検出部25の変化量を測定するため、ハーフミラー13とサブミラー14が、図1に示されるように、撮影光路内の反射位置に位置するダウン(DOWN)状態にされる。そして、ステップS31にて、一対の光源17aと光源17bにより、焦点検出部25に光束が入射されて、これが焦点検出部25にて露光される。
ステップS32では、焦点検出部25で露光されたデータから、測距CPU30により2像間隔値が算出される。そして、ステップS33にて、工場出荷時に、設計値または調整値にて、カメラ毎に保持されている目標2像間隔値と比較されて、変化量が算出される。
その後、ステップS34にて、前記ステップS33で算出された目標2像間隔値との変化量は、RAM33の領域に格納される。
以上により、現状のカメラに於ける撮像素子15の位置情報、焦点検出部25の変化量が検出され、焦点検出にあたって最も適した状態を知ることができる。
これらの補正量を有することにより、ユーザによる焦点検出装置の最適化を行えることになる。これらの値を算出することにより、ある閾値以上のズレ量が測定された場合、報知部39によってユーザへ異常である旨が報知される。この報知部29としては、カメラの液晶部やLED等の発光部で構成するようにしてもよい。
尚、本実施形態では、焦点検出部25は、撮像素子15とは異なる別体の焦点検出専用のセンサを用いているが、撮像素子15のようなエリアセンサであっても、焦点検出のためのラインセンサであってもよい。
また、焦点検出部は、図8に示されるように、一眼レフカメラ40のように、撮像素子の出力信号による焦点検出を行うなどして、撮像素子41a、41bと兼用してもよい。ラインセンサを用いて焦点検出を行う方式としては、瞳分割による位相差検出方式等が公知である。エリアセンサを用いて焦点検出を行う方式としては、コントラスト値の変化を用いる、所謂山登り方式や、画像信号からの自己相関を用いる自己相関方式等が公知である。
このように、本実施形態によれば、カメラ内に対となる光源を配置することで、焦点検出装置に於ける工場出荷初期状態との変動量を検出することが可能であり、異常であればユーザに報知する機能を有する焦点検出異常放置装置を提供することができる。また、焦点検出装置に於ける変動量を補正値としてカメラ内に格納することにより、温度環境や衝撃等の外的要因にて焦点検出精度に変化があった場合、焦点検出動作時にはこれらの補正量を加味することで、高精度が要求されるキャリブレーションであってもユーザによる簡便な操作のみで環境下に適した焦点検出装置を行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能であるのは勿論である。
更に、前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
10…一眼レフカメラ、11…撮影レンズ群、12…ボディマウント面、13…ハーフミラー、14…サブミラー、15…撮像素子、17a、17b…光源、20…焦点板、21…ペンタプリズム、22…接眼レンズ、25…焦点検出部、30…測距CPU、31…画像処理CPU、32…ROM、33…RAM、34…切り替え回路、36…デフォーカス演算回路、37…ドライバ、38…焦点検出指示部、39…報知部。
Claims (10)
- 被写体からの撮影光束を電気信号に変換する光電変換手段と、
前記光電変換手段で変換された電気信号から画像信号を生成する画像信号生成手段と、
前記撮影光束を用いて焦点検出を行うための焦点検出手段と、
前記光電変換手段及び前記焦点検出手段の何れか一方に光を照射する光源と、
前記光源が装着されるボディマウント部と、
前記光源から照射される光束による前記光電変換手段の出力または前記焦点検出手段の出力を用いて焦点検出状態の判定を行う焦点検出異常判定手段と、
を具備することを特徴とする撮像装置。 - 前記焦点検出手段は、前記画像信号を用いて焦点検出を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記焦点検出手段は、前記撮影光学系の光束を受光する焦点検出専用のセンサを備えて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記焦点検出手段は、前記焦点検出異常判定手段で焦点検出状態の判定が行われたときに、前記焦点検出異常判定手段での判定結果に基づいた焦点検出を更に行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記光源は、少なくとも一対の光源から構成されることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記光源からの光束を小さくするための光学系を更に具備することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
- 前記光源からの前記光電変換手段及び前記焦点検出手段の何れか一方に至る光路に於いて、前記光源からの光束を小さくする機械的機構を有することを特徴とする請求項5若しくは請求項6に記載の撮像装置。
- 焦点検出の状態確認時に前記光源からの光の照射を行う照射制御手段を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の焦点検出異常報知装置。
- 前記焦点検出異常判定手段での焦点検出状態の確認結果を操作者に報知する報知手段を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 焦点検出状態の確認指示を受け付ける焦点検出指示手段を具備することを特徴とする請求項1乃至請求項9のうち何れか1つに記載の撮像装置。
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-
2007
- 2007-06-21 JP JP2007164275A patent/JP2009003191A/ja not_active Withdrawn
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