JP2009002171A - 燃料噴射装置 - Google Patents

燃料噴射装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009002171A
JP2009002171A JP2007161547A JP2007161547A JP2009002171A JP 2009002171 A JP2009002171 A JP 2009002171A JP 2007161547 A JP2007161547 A JP 2007161547A JP 2007161547 A JP2007161547 A JP 2007161547A JP 2009002171 A JP2009002171 A JP 2009002171A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
passage
fuel
injection device
fuel injection
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007161547A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshimasa Watanabe
義正 渡辺
Kazuhiro Omae
和広 大前
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2007161547A priority Critical patent/JP2009002171A/ja
Publication of JP2009002171A publication Critical patent/JP2009002171A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】 従来よりも排気エミッションをより改善し得る、燃料噴射装置を提供する。
【解決手段】 燃料噴射装置(1)は、噴孔(23)から燃料を噴射するように構成されている。この燃料噴射装置(1)内には、噴孔(23)に燃料を供給するための燃料通路(5)が形成されている。本発明の特徴は、燃料噴射装置(1)が、感温絞り部材(62)を備えたことにある。この感温絞り部材(62)は、温度低下に伴って変形することで、燃料通路(5)における流路抵抗を増大させ得るように構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、噴孔から燃料を噴射するように構成された燃料噴射装置に関する。
この種の装置において、燃料噴射状態を適切に設定しようとする、様々な試みがなされている。例えば、噴射圧や噴射量等の噴射特性を最適化しようとするものが、国際公開2005/116441号パンフレット、特表2003−510510号公報、特開2002−155832号公報、等に開示されている。また、前記噴孔を小径化することでスモークやパティキュレートの生成を抑制しようとするものが、特開2002−317734号公報、特開2004−84618号公報、等に開示されている。
国際公開2005/116441号パンフレット 特表2003−510510号公報 特開2002−155832号公報 特開2002−317734号公報 特開2004−84618号公報
例えば、前記噴孔が小径化された場合、サック室(前記噴孔の近傍にて当該噴孔と直接的に連通する空間)の内圧は、すみやかに上昇する。よって、この場合、前記噴孔から噴射された燃料液滴の貫徹力は、大きくなりがちである。
燃料噴射の際(特にパイロット噴射やプレ噴射等の際)に、噴射燃料液滴の貫徹力が大きくなると、排気中のHCが増加することがある。このHCの増加は、エンジン冷却水温が低温のとき、すなわち、燃料温度が低温のときに、顕著に生じる。このような、噴射燃料液滴の貫徹力の増大によるHCの増加は、ディーゼルエンジンにおけるNOxの低減等のために圧縮比が下げられた場合(17以下、例えば15〜16程度)に、特に問題となり得る。
このように、この種の装置においては、燃焼効率等の性能向上のみならず、排気エミッションをより改善するためにも、より適切な構成が探求されていく必要がある。本発明は、従来よりも排気エミッションをより改善し得る、燃料噴射装置を提供するものである。
本発明の特徴は、噴孔から燃料を噴射するように構成された燃料噴射装置が、感温絞り部材を備えたことにある。この感温絞り部材は、温度低下に伴って変形することで、燃料通路(前記噴孔に燃料を供給するための通路)における流路抵抗を増大させ得るように構成されている。
前記燃料噴射装置は、以下の構成を備え得る。
・略円弧状の外形を有する溝が、前記燃料通路と連通するように形成されている。バイメタル部材が、前記溝の内側に収容されている。このバイメタル部材は、前記溝の外形に倣った略円弧状の外形を有している。また、このバイメタル部材は、以下のように配置されている。前記バイメタル部材の一方の端部は、前記溝の一方の端部側にて固定されている。前記バイメタル部材の他方の端部は、温度変化に伴って前記溝の内側にて揺動することで、低温時に前記燃料通路を遮るような位置に移動するように設けられている。
・前記燃料通路が下流側通路と上流側通路と接続通路とを備えていて、前記感温絞り部材は、温度低下に伴って、前記接続通路を遮るような態様で変形するように構成されている。ここで、前記下流側通路は、前記噴孔に近接する位置に設けられている。また、前記上流側通路は、前記下流側通路に隣接するように設けられている。さらに、前記接続通路は、前記下流側通路と前記上流側通路とを接続するように設けられている。
・前記感温絞り部材は、片持ち梁状のバイメタル部材から構成されている。この感温絞り部材は、前記上流側通路内に配置されている。そして、この感温絞り部材は、温度低下に伴って、前記バイメタル部材の自由端部が前記接続通路を遮る方向に移動するように配置されている。
・前記感温絞り部材は、板状部材から構成されている。この板状の感温絞り部材は、前記接続通路の開口端部を覆うように配置されている。前記板状部材における、前記開口端部に対応する位置には、貫通孔が形成されている。この貫通孔は、前記開口端部と連通し得るように設けられている。そして、この感温絞り部材は、温度変化に伴って、前記開口端部と前記貫通孔との相対位置が変化することで、前記上流側通路と前記下流側通路との連通状態が変化するように構成されている。
・前記燃料噴射装置は、弁ボディと、アウターニードル弁と、インナーニードル弁と、を備えている。前記弁ボディには、前記噴孔が形成されている。前記アウターニードル弁は、円筒状に形成されている。このアウターニードル弁は、前記弁ボディ内に配置されている。前記インナーニードル弁は、前記アウターニードル弁内に配置されている。
この場合、前記上流側通路は、前記弁ボディと前記アウターニードル弁との間の空間から構成されている。また、前記下流側通路は、前記アウターニードル弁と前記インナーニードル弁との間の空間から構成されている。また、前記接続通路は、前記アウターニードル弁を貫通するように設けられている。さらに、前記板状部材は、円筒管状に形成されている。
この円筒管状の板状部材は、前記アウターニードル弁の外側に密着するように装着されている。また、この板状部材は、前記接続通路から遠い側の端部が前記アウターニードル弁に固定されている。さらに、この板状部材は、前記接続通路に近い側の端部に前記貫通孔が形成されている。
・前記接続通路における前記開口端部には、環状溝が形成されている。この場合、前記貫通孔は、前記環状溝に沿って設けられたスリット状に形成されている。
本発明の燃料噴射装置においては、前記感温絞り部材が、(当該燃料噴射装置あるいはその内部の燃料の)温度の変化に伴って変形する。この感温絞り部材の、温度低下に伴う変形により、前記燃料通路における流路抵抗が増大する。これにより、低温時の噴射燃料液滴の貫徹力が過大になることが、効果的に抑制され得る。よって、噴射燃料液滴の貫徹力の増大によるHCの増加が、可及的に抑制され得る。
以下、本発明の実施形態(本願の出願時点において取り敢えず出願人が最良と考えている実施形態)について、図面を参照しつつ説明する。
なお、以下の実施形態に関する記載は、法令で要求されている明細書の記載要件(記述要件・実施可能要件)を満たすために、本発明の具体化の単なる一例を、可能な範囲で具体的に記述しているものにすぎない。よって、後述するように、本発明が、以下に説明する実施形態の具体的構成に何ら限定されるものではないことは、全く当然である。
本実施形態に対して施され得る各種の変更(modification)は、当該実施形態の説明中に挿入されると、一貫した実施形態の説明の理解が妨げられるので、末尾にまとめて記載されている。
<第一実施形態>
図1は、本発明の第一の実施形態である燃料噴射装置1の要部の構成を示す側断面図である。
図1を参照すると、本燃料噴射装置1は、弁ボディ2と、ニードル弁3と、燃料通路5と、接続部6と、を備えている。
ニードル弁3は、弁ボディ2内にて、図中上下動可能に収容されている。燃料通路5は、弁ボディ2の内部、弁ボディ2とニードル弁3との間、及び接続部6の内部に形成されている。
<<弁ボディ>>
弁ボディ2は、軸方向における一端側(図中下側)が閉じられた円筒状部材から構成されている。弁ボディ2の前記一端側の端部である突出部21は、外側(図中下側)に突出した略半球状に形成されている。この突出部21の内側には、サック室22が形成されている。
噴孔23は、サック室22と連通するように設けられている。本実施形態における噴孔23は、従来のインジェクタの場合よりも小径化された径に形成されている。具体的には、本実施形態においては、噴孔23は、直径0.05〜0.2mmに形成されている。
突出部21は、略円錐状のシート部24の先端部に設けられている。シート部24の内側表面であるシート面24aは、平滑な円錐面状に形成されている。
シート部24は、円筒状部材である先端側円筒部25と接続されている。先端側円筒部25とニードル弁3との間には、燃料が通過可能な隙間が形成されている。
先端側円筒部25は、円筒状部材である中間円筒部26と接続されている。中間円筒部26は、その内径が、先端側円筒部25の内径よりも広くなるように形成されている。
中間円筒部26の内側には、内側円筒部27が設けられている。中間円筒部26と内側円筒部27との間には、燃料が通過可能な隙間が形成されている。内側円筒部27は、その内側表面がニードル弁3の円筒面状の外側表面と摺動するような内径に形成されている。
<<ニードル弁>>
ニードル弁3は、略円柱状に形成されている。このニードル弁3の先端部であるニードル先端部31は、略円錐状に形成されている。
ニードル先端部31は、その中腹部が外側に突出するように形成されている。シート当接部31aは、ニードル先端部31の中腹部における突出の頂部を構成する、略円環状の稜線であって、シート面24aと密着し得るように形成されている。すなわち、シート当接部31aは、シート面24aと密着することで、先端側円筒部25とニードル弁3との間の隙間とサック室22とを遮断し得るように形成されている。
ニードル弁3の中腹部には、フランジ部32が設けられている。フランジ部32は、円板状の部材であって、外側に突出するように形成されている。フランジ部32は、中間円筒部26の内側かつ下部に収容されている。また、フランジ部32は、内側円筒部27の下端部と対向するように配置されている。
内側円筒部27の前記下端部とフランジ部32との間には、スプリング33が介装されている。このスプリング33は、ニードル弁3の中腹部を囲むように設置されたコイルスプリングであって、フランジ部32を下方に付勢することでニードル弁3のニードル先端部31(シート当接部31a)をシート面24aに押しつけるように構成されている。
ニードル弁3の図中上側の端部であるニードル基部34は、内側円筒部27内に収容されている。ニードル基部34から図中上側に突出するように、ニードル頭部35が設けられている。ニードル頭部35は、略円柱状の部材であって、ニードル弁3の最大リフト量を規制し得るように形成されている。ニードル頭部35の周囲を囲むように、スプリング36が設けられている。このスプリング36は、コイルスプリングであって、ニードル基部34を下方に付勢することでニードル弁3のニードル先端部31(シート当接部31a)をシート面24aに押しつけるように構成されている。
<<燃料通路>>
先端側通路51は、先端側円筒部25とニードル弁3との間の隙間によって形成されている。基部側通路52は、中間円筒部26と内側円筒部27との間の隙間によって形成されている。この基部側通路52は、先端側通路51と連通するように設けられている。
上流側通路53は、前記軸方向(図中上下方向)に沿って設けられた燃料通路であって、接続部6の内部に設けられている。この上流側通路53は、図示しないコモンレールと接続されている。上流側通路53の、弁ボディ2側の端部(図中下端部)と、基部側通路52とは、接続通路54によって接続されている。接続通路54は、前記軸方向と直交する方向(図中左右方向)に沿って設けられている。
圧力室55は、内側円筒部27とニードル基部34と接続部6の下端面とによって囲まれた空間によって形成されている。この圧力室55内には、ニードル頭部35とスプリング36とが収容されている。
圧力室55には、圧力室連通路56が接続されている。圧力室連通路56は、ピエゾ式アクチュエータ等により駆動される図示しない圧力制御弁機構と接続されている。上述の圧力制御弁機構は、圧力室連通路56を介して圧力室55内に高圧の燃料を供給することで圧力室55内の圧力を高圧に設定したり、圧力室連通路56を介して圧力室55内から燃料を排出することで圧力室55内の圧力を低圧に設定したりすることができるように構成されている。
<<接続部>>
接続部6は、上述の圧力制御弁機構及びコモンレールと弁ボディ2とを接続するように構成されている。この接続部6は、弁ボディ2の図中上端部に接合されている。
図2Aは、図1に示されている接続部6の側断面図(図1から接続部6以外の部分を消去した図)である。図2Bは、図2Aに示されている接続部6の平面図である。
図1、図2A、及び図2Bを参照すると、接続部6には、略円弧状の外形を有する溝61が形成されている。この溝61は、燃料通路5の一部である上流側通路53と連通するように設けられている。
溝61は、前記軸方向と直交する方向(図2Aにおける左右方向)に沿って設けられている。すなわち、溝61は、上流側通路53と直交するように設けられている。溝61における、上流側通路53との交差部側の端部である、広幅端部61aは、その反対側の端部である狭幅端部61bよりも広い幅に形成されている。
溝61の内側には、本発明の感温絞り部材としてのバイメタル部材62が収容されている。図3、図4A、及び図4Bは、図1、図2A、及び図2Bに示されているバイメタル部材62の動作状態を示す側断面図である。以下、図1ないし図4Bを参照しつつ、バイメタル部材62の構成について説明する。
バイメタル部材62は、溝61の外形に倣った略円弧状の外形を有するように形成されている。バイメタル部材62は、熱膨張率の異なる2枚の板材を貼り合わせることで、温度変化に伴って変形し得るように構成されている。
本実施形態におけるバイメタル部材62は、その一方の端部が溝61における狭幅端部61bにて固定され、他方の端部が温度変化に伴って溝61(広幅端部61a)の内側にて揺動することで溝61における広幅端部61aと上流側通路53との連通状態を変化させ得るように構成されている。
具体的には、バイメタル部材62における自由端部62a(上述の他方の端部)は、固定端部62b(上述の一方の端部)よりも広く、溝61における広幅端部61aよりも狭い幅に形成されている。この自由端部62aが低温時に上流側通路53の大部分を遮るような位置(図3、図4A、及び図4B参照)に移動することで、上流側通路53における流路抵抗が増大するように、バイメタル部材62が構成されている。
なお、本実施形態においては、自由端部62aが各図における最も左側の位置にある場合(図1、図2A、及び図2B参照)に、上流側通路53のほぼ全体が広幅端部61aと連通するように、自由端部62aには切り欠き部62a1が設けられている。
バイメタル部材62における固定端部62bは、溝61における狭幅端部61bと同じ幅に形成されている。すなわち、固定端部62bは、狭幅端部61bに嵌め込まれることで、バイメタル部材62を溝61内にて固定し得るような幅に形成されている。
<<第一実施形態の構成による動作及び作用・効果>>
次に、上述の構成を備えた燃料噴射装置1の動作、及び上述の構成による作用・効果を、各図面を参照しつつ説明する。
燃料噴射開始前は、圧力室55は、所定の高圧に設定されている。圧力室55内の高圧の燃料が圧力室連通路56を介して排出されて、圧力室55が低圧化されると、ニードル弁3が上昇する。これにより、先端側通路51内の燃料がサック室22に供給され、噴孔23から燃料が所定の噴射開始時期に噴射される。
このとき、先端側通路51内(特にニードル弁3におけるニードル先端部31近傍)の燃料圧力が低下する。この先端側通路51内の燃料圧力の低下は、図示しない前記コモンレールからの、上流側通路53を介しての高圧燃料の供給によって補償される。
ここで、例えば始動時等、燃料温度及びインジェクタ温度が低温である場合、図3、図4A、及び図4Bに示されているように、バイメタル部材62における自由端部62aが、上流側通路53側に揺動した状態となる。これにより、上流側通路53における流路抵抗が増大する。よって、先端側通路51内の燃料圧力の上昇が抑制される。
このため、サック室22内への燃料供給量はさほど多くはならず、サック室22内の圧力もあまり高圧にはならない。よって、燃料噴射圧が比較的低圧とされ、噴射燃料液滴の貫徹力が小さく抑えられる。これにより、低温時の排気中のHC量が抑制されるという効果が得られる。
一方、燃料温度及びインジェクタ温度が上昇すると、バイメタル部材62の変形により、自由端部62aが、上流側通路53から離隔する方向に揺動する。この自由端部62aの揺動に伴って、溝61における広幅端部61aと上流側通路53との連通の割合が上昇し、上流側通路53における流路抵抗が減少する。
よって、先端側通路51内の燃料圧力の上昇が促進される。このため、燃料が、小径化された噴孔23から、細くかつ大きな貫徹力で噴射される。これにより、NOxやスモークの低減、及び出力性能向上の効果が得られる。
上述の通り、本実施形態の燃料噴射装置1においては、前記感温絞り部材としてのバイメタル部材62が、当該燃料噴射装置1(あるいはその内部の燃料)の温度変化に伴って変形する。この温度変化によるバイメタル部材62の変形により、燃料通路5(上流側通路53)における流路抵抗が変更される。これにより、噴射量速度が可変となる。
特に、本実施形態の構成においては、燃料噴射装置1の温度低下に伴うバイメタル部材62の変形により、燃料通路5(上流側通路53)における流路抵抗が増大する。これにより、低温時の噴射燃料液滴の貫徹力が過大になることが、効果的に抑制され得る。よって、噴射燃料液滴の貫徹力の増大によるHCの増加が、可及的に抑制され得る。
また、本実施形態の構成によれば、パイロット噴射やプレ噴射等の、メイン噴射前の噴射の際における、噴射燃料液滴の貫徹力が過大になることが、効果的に抑制され得る。これにより、特に低圧縮比ディーゼルエンジン(圧縮比17以下、例えば15〜16程度)におけるHCの増加が、可及的に抑制され得る。
<第二実施形態>
図5は、本発明の第二の実施形態である燃料噴射装置1の要部の構成を示す側断面図である。
図5を参照すると、本実施形態の燃料噴射装置1は、接続部6以外は、上述の第一の実施形態と同様の構成を備えている。よって、以下の説明においては、上述の第一の実施形態と同様の構成については、上述と同一の名称及び符号が付されているものとする。そして、当該構成の説明については、以下に特に言及しない限り、上述の第一の実施形態における説明が、矛盾しない範囲で適宜援用され得るものとする。
本実施形態においては、上流側通路53と、本発明の下流側通路としての先端側通路51及び基部側通路52とは、接続通路54によって接続されている。
本実施形態のバイメタル部材63は、片持ち梁状に形成されている。このバイメタル部材63は、上流側通路53内に配置されている。このバイメタル部材63は、温度変化に伴って、その自由端部63aが図中左右方向に揺動して接続通路54における上流側通路53側の開口部を遮蔽したり開放したりすることで、当該開口部における流路抵抗を変化させるように構成されている。すなわち、このバイメタル部材63は、温度低下に伴って、自由端部63aが接続通路54を遮る方向に移動するように配置されている。
バイメタル部材63における固定端部63bは、溝61に固定されている。すなわち、本実施形態における溝61は、上述の第一の実施形態とは異なり、固定端部63bを固定するために必要な限度でのみ形成されている。
<<第二実施形態の構成による動作及び作用・効果>>
図6は、図5に示されているバイメタル部材63の動作状態を示す側断面図である。以下、上述の構成を備えた燃料噴射装置1の動作、及び上述の構成による作用・効果を、各図面を参照しつつ説明する。
例えば始動時等、燃料温度及びインジェクタ温度が低温である場合、図6に示されているように、バイメタル部材63における自由端部63aが、接続通路54における前記開口部側に揺動した状態となる。これにより、当該開口部における流路抵抗が増大する。
一方、燃料温度及びインジェクタ温度が上昇すると、バイメタル部材63の変形により、自由端部63aが、接続通路54における前記開口部から離隔する方向に揺動する。この自由端部63aの揺動に伴って、接続通路54を介しての上流側通路53と基部側通路52との連通の割合が上昇し、接続通路54における流路抵抗が減少する。
以上の通り、本実施形態によれば、片持ち梁状の簡単な構成のバイメタル部材63を、真っ直ぐな燃料通路内に単に挿入することで、上述の第一の実施形態と同様の作用・効果が得られる。すなわち、本実施形態によれば、上述の第一の実施形態と同様の作用・効果が、より簡略な装置構成によって実現され得る。
<第三実施形態>
図7は、本発明の第三の実施形態である燃料噴射装置10の要部の構成を示す側断面図である。
図7を参照すると、本燃料噴射装置10は、弁ボディ12と、インナーニードル弁13と、アウターニードル弁14と、燃料通路15と、感温変形部材17と、を備えている。
インナーニードル弁13は、アウターニードル弁14内にて、図中上下動可能に収容されている。アウターニードル弁14は、弁ボディ2内にて、図中上下動可能に収容されている。燃料通路15は、弁ボディ12の内部、弁ボディ12とアウターニードル弁14との間、アウターニードル弁14の内部、及びインナーニードル弁13とアウターニードル弁14との間に形成されている。
<<弁ボディ>>
弁ボディ12は、軸方向における両端(図中上端及び下端)が閉じられた円筒状部材から構成されている。弁ボディ12の前記一端側の端部である突出部121は、外側(図中下側)に突出した略円錐状に形成されている。この突出部121の先端部の内側には、サック室122が形成されている。また、突出部121には、第一噴孔123a及び第二噴孔123bが設けられている。
第一噴孔123aは、サック室122と連通するように、突出部121の先端部に設けられている。本実施形態における第一噴孔123aは、従来のインジェクタの場合よりも小径化された径に形成されている。具体的には、本実施形態においては、第一噴孔123aは、直径0.05〜0.2mmに形成されている。さらに、突出部121の内側表面であるシート面124は、平滑な円錐面状に形成されている。
第二噴孔123bは、第一噴孔123aよりも、軸方向における基部側(図中上側)に設けられている。また、第二噴孔123bは、第一噴孔123aよりも、外側に(弁ボディ12の中心軸から離隔した位置に)設けられている。この第二噴孔123bも、第一噴孔123aと同じ径に形成されている。
突出部121は、先端側円筒部125と接続されている。先端側円筒部125とアウターニードル弁14との間には、燃料が通過可能な隙間が形成されている。
先端側円筒部125は、円筒状部材である上流側円筒部126と接続されている。上流側円筒部126は、その内径が、先端側円筒部125の内径よりも狭くなるように形成されている。また、上流側円筒部126は、その図中上端部が閉塞されている。
<<インナーニードル弁>>
インナーニードル弁13は、略円柱状に形成されている。このインナーニードル弁13の先端部であるインナーニードル先端部131は、略円錐状に形成されている。
インナーニードル先端部131は、その中腹部が外側に突出するように形成されている。シート当接部131aは、インナーニードル先端部131の中腹部における突出の頂部を構成する、略円環状の稜線であって、シート面124と密着し得るように形成されている。
インナーニードル弁13の図中上側の端部であるインナーニードル基部134は、その他の部分(インナーニードル基部134よりも図中下方の部分)よりも太い外径に形成されている。このインナーニードル基部134から図中上側に突出するように、インナーニードル頭部135が設けられている。インナーニードル頭部135は、略円柱状の部材であって、インナーニードル弁13の最大リフト量を規制し得るように形成されている。
インナーニードル頭部135の周囲を囲むように、スプリング136が設けられている。このスプリング136は、コイルスプリングであって、インナーニードル基部134を下方に付勢することでインナーニードル先端部131(シート当接部131a)をシート面124に押しつけるように構成されている。
<<アウターニードル弁>>
アウターニードル弁14は、前記軸方向における一方の端部(図中下端部)が開放され他方の端部(図中上端部)が閉塞された略円筒状に形成されている。このアウターニードル弁14の先端部であるアウターニードル先端部141は、略切頭円錐状に形成されている。
アウターニードル先端部141は、その中腹部が外側に突出するように形成されている。第一シート当接部141a及び第二シート当接部141bは、アウターニードル先端部141の中腹部における突出の頂部を構成する、略円環状の稜線であって、シート面124と密着し得るように形成されている。第一シート当接部141aと第二シート当接部141bとの間には、環状の凹部141cが形成されている。この凹部141cは、アウターニードル先端部141がシート面124に密着した状態で、第二噴孔123bと連通するように設けられている。
アウターニードル先端部141よりも図中上側の部分であるインナーニードル収容部142は、薄肉円筒状の部材であって、その内側の円筒面である収容ボア142aは平滑な表面に形成されている。インナーニードル弁13とアウターニードル弁14との図中上下方向に沿った相対移動に伴って、収容ボア142aとインナーニードル基部134とが摺動するように、収容ボア142aはインナーニードル基部134の外径とほぼ同一の内径に形成されている。また、収容ボア142aと、インナーニードル弁13におけるインナーニードル基部134よりも図中下方の部分との間には、燃料が通過可能な隙間が形成されている。
インナーニードル収容部142の図中上端部側の部分であるアウターニードル基部144には、インナーニードル頭部135及びスプリング136が収容されている。閉塞部145は、略円板状の部材であって、インナーニードル収容部142の図中上端部を閉塞するように設けられている。この閉塞部145とインナーニードル基部134との間には、スプリング136が介装されている。
閉塞部145の上方には、スプリング146が配置されている。すなわち、スプリング146は、上流側円筒部126における閉塞された図中上端部の壁面と、その下方の閉塞部145と、の間に介装されている。このスプリング146は、コイルスプリングであって、閉塞部145を下方に付勢することでアウターニードル先端部141(第一シート当接部141a及び第二シート当接部141b)をシート面124に押しつけるように構成されている。
<<燃料通路>>
下流側通路151は、インナーニードル弁13におけるインナーニードル基部134よりも下方の部分と、アウターニードル弁14(収容ボア142a)と、の間の隙間によって形成されている。下流側通路151とサック室122とは、インナーニードル先端部131がシート面124から離隔した際に連通し、インナーニードル先端部131がシート面124と当接した場合にこの連通が遮断されるようになっている。
本発明の上流側通路としての基部側通路152は、弁ボディ12における先端側円筒部125と、アウターニードル弁14におけるインナーニードル収容部142と、の間の隙間によって形成されている。下流側通路151と基部側通路152とは、アウターニードル先端部141がシート面124から離隔した際に連通し、アウターニードル先端部141がシート面124と当接した場合にこの連通が遮断されるようになっている。
燃料供給通路153は、前記軸方向(図中上下方向)に沿って設けられた燃料通路であって、弁ボディ12における上流側円筒部126の内部に設けられている。この燃料供給通路153は、図示しないコモンレールと接続されている。
接続通路154は、アウターニードル弁14を貫通するように、インナーニードル収容部142の中腹部に設けられている。この接続通路154は、下流側通路151と基部側通路152とを接続するように設けられている。
本実施形態においては、接続通路154は、前記軸方向と直交する方向(図中左右方向)に沿って設けられている。接続通路154における、外側の(基部側通路152側の)開口端部には、環状溝154aが形成されている。この環状溝154aは、側断面視にて略半円状の溝であって、前記中心軸を中心とした環状に形成されている。
第一圧力室155は、閉塞部145とアウターニードル基部144とインナーニードル基部134とによって囲まれた空間によって形成されている。この第一圧力室155内には、インナーニードル頭部135とスプリング136とが収容されている。
第一圧力室155には、圧力室連通路156が接続されている。圧力室連通路156は、アウターニードル基部144を貫通するように設けられている。この圧力室連通路156は、圧力室供給路157と接続されている。圧力室供給路157は、ピエゾ式アクチュエータ等により駆動される図示しない圧力制御弁機構と接続されている。
圧力室供給路157の末端部には、連絡凹部157aが設けられている。この連絡凹部157aは、アウターニードル弁14の上下動に伴って圧力室連通路156が上下動した場合であっても、圧力室連通路156と圧力室供給路157との連通状態が維持され得るように形成されている。
第二圧力室158は、上流側円筒部126と閉塞部145とによって囲まれた空間によって形成されている。この第二圧力室158内には、スプリング146が収容されている。また、第二圧力室158には、圧力室連通路159が接続されている。圧力室連通路159は、ピエゾ式アクチュエータ等により駆動される図示しない圧力制御弁機構と接続されている。
上述の圧力制御弁機構は、圧力室連通路156及び圧力室供給路157を介して第一圧力室155内に高圧の燃料を供給することで第一圧力室155内の圧力を高圧に設定したり、圧力室連通路156及び圧力室供給路157を介して第一圧力室155内から燃料を排出することで第一圧力室155内の圧力を低圧に設定したりすることができるように構成されている。
また、この圧力制御弁機構は、圧力室連通路159を介して第二圧力室158内に高圧の燃料を供給することで第二圧力室158内の圧力を高圧に設定したり、圧力室連通路159を介して第二圧力室158内から燃料を排出することで第二圧力室158内の圧力を低圧に設定したりすることができるように構成されている。
<<感温変形部材>>
本発明の感温絞り部材としての感温変形部材17は、薄肉円筒管状の板状部材から構成されている。この円筒管状の板状部材である感温変形部材17は、アウターニードル弁14の外側表面に密着するように装着されている。また、感温変形部材17は、環状溝154aを覆うように配置されている。
図8Aは、図7に示されているインナーニードル収容部142における、環状溝154aの近傍の部分の斜視図である。図8Bは、図7に示されている感温変形部材17の斜視図である。
図7、図8A、及び図8Bを参照すると、感温変形部材17における、環状溝154aに対応する位置には、スリット171が形成されている。このスリット171は、環状溝154aに沿った長手方向を有する長尺状の貫通孔であって、環状溝154aと連通し得るように設けられている。
感温変形部材17は、スリット171から遠い側の端部(図中下端部)が、アウターニードル弁14に固定されている。そして、感温変形部材17は、温度変化による前記軸方向の変形に伴って、環状溝154aとスリット171との相対位置が変化することで、下流側通路151と基部側通路152との連通状態が変化するように構成されている。
<<第三実施形態の構成による動作及び作用・効果>>
図9は、図7に示されているインナーニードル弁13の動作状態を示す側断面図である。図10A及び図10Bは、図7に示されている感温変形部材17の周辺を拡大した側断面図である。図11は、図7に示されているアウターニードル弁14の動作状態を示す側断面図である。以下、上述の構成を備えた燃料噴射装置10の動作、及び上述の構成による作用・効果を、各図面を参照しつつ説明する。
第一圧力室155内の高圧の燃料が圧力室連通路156及び圧力室供給路157を介して排出されて、第一圧力室155が低圧化されると、図9に示されているようにインナーニードル弁13が上昇する。これにより、下流側通路151内の燃料がサック室122に供給され、第一噴孔123aから燃料が噴射される。このとき、下流側通路151内(特にインナーニードル先端部131近傍)の燃料圧力が低下する。この下流側通路151内の燃料圧力の低下は、図示しない前記コモンレールからの、燃料供給通路153及び基部側通路152を介しての高圧燃料の供給によって補償される。
ここで、例えば始動時等、燃料温度及びインジェクタ温度が低温である場合、感温変形部材17は収縮している。よって、この場合、図10Aに示されているように、スリット171が、環状溝154aから離隔するように下方に移動した状態となる。これにより、環状溝154aとスリット171との接続部における流路抵抗が増大する。したがって、下流側通路151内の燃料圧力の上昇が抑制される。
このため、サック室122内への燃料供給量はさほど多くはならず、サック室122内の圧力もあまり高圧にはならない。したがって、燃料噴射圧が比較的低圧とされる。よって、噴射燃料液滴の貫徹力が小さく抑えられる。これにより、低温時の排気中のHC量が抑制されるという効果が得られる。
一方、燃料温度及びインジェクタ温度が上昇すると、感温変形部材17の前記軸方向に沿って熱膨張する。よって、この場合、図10Bに示されているように、スリット171が、環状溝154aと重なる位置まで移動する。このスリット171の移動に伴って、環状溝154aとスリット171との接続部における流路抵抗が減少する。
よって、下流側通路151内の燃料圧力の上昇が促進される。このため、燃料が、小径化された第一噴孔123aから、細くかつ大きな貫徹力で噴射される。これにより、NOxやスモークの低減、及び出力性能向上の効果が得られる。
また、第二圧力室158内の高圧の燃料が圧力室連通路159を介して排出されて、第二圧力室158が低圧化されると、図11に示されているように、アウターニードル弁14が上昇する。これにより、基部側通路152内の燃料が第二噴孔123bの近傍にも供給される。このようにして、第一噴孔123a及び第二噴孔123bから燃料が噴射される。
上述の通り、本実施形態の燃料噴射装置10においては、前記感温絞り部材としての感温変形部材17が、温度変化に伴って変形する。この感温変形部材17の、温度低下に伴う変形により、燃料通路5(環状溝154aとスリット171との接続部)における流路抵抗が増大する。これにより、低温時の燃料噴射の開始当初における、噴射燃料液滴の貫徹力が過大になることが、効果的に抑制され得る。よって、噴射燃料液滴の貫徹力の増大によるHCの増加が、可及的に抑制され得る。
特に、本実施形態においては、接続通路154の外側の開口端部に環状溝154aが形成されているとともに、スリット171が長尺状に形成されている。よって、感温変形部材17の変形量が僅かであっても、スリット171と環状溝154aとの連通度合いが大きく変化し得る。よって、温度変化に基づく噴射量速度の変化量の可変幅がより広くされ得る。したがって、運転状態(運転条件)に基づく噴射量速度の制御がよりきめ細やかに行われ得る。
<変形例の例示列挙>
なお、上述の実施形態は、上述した通り、出願人が取り敢えず本願の出願時点において最良であると考えた本発明の実施形態等を単に例示したものにすぎないのであって、本発明はもとより上述の実施形態によって何ら限定されるべきものではない。よって、当然に、上述の実施形態に示された具体的構成に対しては、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、種々の変形が施され得る。
以下、変形例について幾つか例示する。ここで、以下の変形例の説明において、上述の実施形態における各構成要素と同様の構成・機能を有する構成要素については、当該変形例においても同一の名称及び同一の符号が付されているものとする。そして、当該構成要素の説明については、上述の実施形態における説明が、矛盾しない範囲で適宜援用され得るものとする。
もっとも、変形例とて、下記のものに限定されるものではないことは、いうまでもない。本願発明を、上述の実施形態や下記変形例の記載に基づいて限定解釈することは、(特に先願主義の下で出願を急ぐ)出願人の利益を不当に害する反面、模倣者を不当に利するものであって、許されない。
また、上述の実施形態の構成、及び下記の各変形例に記載された構成は、技術的に矛盾しない範囲において、適宜複合して適用され得ることも、いうまでもない。
(A)本発明の適用対象は、ディーゼルエンジンにおける燃料噴射装置に限定されない。本発明は、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、メタノールエンジン、その他任意のタイプのエンジンにおける燃料噴射装置に適用可能である。気筒数や気筒配列方式(直列、V型、水平対抗)も、特に限定はない。
(B)本発明の感温絞り部材は、板状部材の熱による膨張・収縮を利用した構成や、バイメタル部材に限定されない。例えば、前記感温絞り部材は、温度変化に伴う相変態を利用した構成とされ得る。その具体例としては、前記感温絞り部材は、形状記憶合金から構成され得る。
(C)図2Bを参照すると、溝61における両端部の広さの関係は、上述の実施形態の場合と逆であってもよい。あるいは、溝61における両端部の広さが同じであってもよい。
同様に、バイメタル部材62における自由端部62a及び固定端部62bの幅の広さの関係は、上述の実施形態の場合と逆であってもよい。すなわち、自由端部62aの方が固定端部62bよりも狭くてもよい。あるいは、バイメタル部材62における自由端部62aの幅と固定端部62bの幅とは、同じであってもよい。
(D)図2Bを参照すると、バイメタル部材62における自由端部62aに設けられた切り欠き部62a1は、必須の構成ではない。すなわち、切り欠き部62a1は、設けられていなくても差し支えない。
(E)図7を参照すると、接続通路154やスリット171は、1つずつであってもよいし、それぞれ複数あってもよい。また、環状溝154aは、一体的でもよいし、周方向について複数に分割されていてもよい。
(F)図12は、図5に示されている接続部6の一変形例を、バイメタル部材63の周辺を拡大して示す図である。また、図13は、図12に示されているバイメタル部材63の動作状態を示す図である。ここで、図12及び図13において、(i)は平面図であり、(ii)は側断面図であり、(iii)は(ii)におけるA−A断面図である。
図12を参照すると、バイメタル部材63の自由端部63aは、接続通路54における上流側通路53側の前記開口部と密着した場合でも当該開口部が完全には遮蔽されないように(燃料が通過可能なように)、平面視にて円形に形成されている。この場合、図13に示されているように、自由端部63aが僅かに揺動するだけで、前記開口部における流路抵抗が良好に減少される。
また、図12及び図13に示されているように、バイメタル部材63における固定端部63bには、幅広の係合部63b1が設けられていてもよい。この場合、係合部63b1は、自由端部63a及び中腹部(自由端部63aと固定端部63bとの間の棒状の部分)よりも幅が広い平板状に形成され得る。また、溝61の末端部は、係合部63b1を収容し且つ係止し得るような形状に形成されている。かかる構成によれば、バイメタル部材63が、接続部6に確実に支持され得る。
(G)バイメタル部材62における固定端部62bや、バイメタル部材63における固定端部63bの固定は、上述の実施形態の場合のような、溝61との嵌め合いによる方法以外にも、様々な方法で行われ得る。例えば、溝61との嵌め合いに代えて、あるいは、これとともに、接着(溶接やろう付けを含む)あるいはピン等が用いられてもよい。
(H)図7に示されている燃料噴射装置10に、図1等に示されている接続部6が適用され得る。
(I)その他、特段に言及されていない変形例についても、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、本発明の範囲内に含まれることは当然である。また、本発明の課題を解決するための手段を構成する各要素における、作用・機能的に表現されている要素は、上述の実施形態や変形例にて開示されている具体的構造の他、当該作用・機能を実現可能ないかなる構造をも含む。
本発明の第一の実施形態である燃料噴射装置の要部の構成を示す側断面図である。 図1に示されている接続部の側断面図(図1から接続部以外の部分を消去した図)である。 図2Aに示されている接続部の平面図である。 図1、に示されているバイメタル部材の動作状態を示す側断面図である。 図2Aに示されているバイメタル部材の動作状態を示す側断面図である。 図2Bに示されているバイメタル部材の動作状態を示す側断面図である。 本発明の第二の実施形態である燃料噴射装置の要部の構成を示す側断面図である。 図5に示されているバイメタル部材の動作状態を示す側断面図である。 本発明の第三の実施形態である燃料噴射装置の要部の構成を示す側断面図である。 図7に示されているインナーニードル収容部における、環状溝の近傍の部分の斜視図である。 図7に示されている感温変形部材の斜視図である。 図7に示されているインナーニードル弁の動作状態を示す側断面図である。 図7に示されている感温変形部材の周辺を拡大した側断面図である。 図7に示されている感温変形部材の周辺を拡大した側断面図である。 図7に示されているアウターニードル弁の動作状態を示す側断面図である。 図5に示されている接続部の一変形例を、バイメタル部材の周辺を拡大して示す図である。 図12に示されているバイメタル部材の動作状態を示す図である。
符号の説明
1…燃料噴射装置
2…弁ボディ 23…噴孔 25…先端側円筒部
26…中間円筒部 27…内側円筒部
3…ニードル弁
5…燃料通路 51…先端側通路 52…基部側通路
53…上流側通路 54…接続通路 55…圧力室
56…圧力室連通路
6…接続部 61…溝 61a…広幅端部
61b…狭幅端部 62…バイメタル部材 62a…自由端部
62a1…切り欠き部 62b…固定端部 63…バイメタル部材
63a…自由端部 63b…固定端部 63b1…係合部
10…燃料噴射装置
12…弁ボディ 123a…第一噴孔 123b…第二噴孔
125…先端側円筒部 126…上流側円筒部
13…インナーニードル弁
14…アウターニードル弁 142…インナーニードル収容部
144…アウターニードル基部 145…閉塞部
15…燃料通路 151…下流側通路 152…基部側通路
153…燃料供給通路 154…接続通路 154a…環状溝
155…第一圧力室 156…圧力室連通路 157…圧力室供給路
158…第二圧力室 159…圧力室連通路
17…感温変形部材 171…スリット

Claims (7)

  1. 噴孔から燃料を噴射するように構成された、燃料噴射装置において、
    温度低下に伴って変形することで、前記噴孔に燃料を供給するための燃料通路における流路抵抗を増大させ得るように構成された、感温絞り部材を備えたことを特徴とする、燃料噴射装置。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射装置であって、
    略円弧状の外形を有する溝が、前記燃料通路と連通するように形成され、
    前記溝の外形に倣った略円弧状の外形を有するバイメタル部材が、前記溝の内側に収容され、
    前記バイメタル部材の一方の端部が前記溝の一方の端部側にて固定され、前記バイメタル部材の他方の端部が温度変化に伴って前記溝の内側にて揺動することで低温時に前記燃料通路を遮るような位置に移動するように、前記バイメタル部材が配置されたことを特徴とする、燃料噴射装置。
  3. 請求項1に記載の燃料噴射装置であって、
    前記燃料通路は、前記噴孔に近接する位置に設けられた下流側通路と、前記下流側通路に隣接するように設けられた上流側通路と、前記下流側通路と前記上流側通路とを接続するように設けられた接続通路と、を備え、
    前記感温絞り部材は、温度低下に伴って、前記接続通路を遮るような態様で変形するように構成されたことを特徴とする、燃料噴射装置。
  4. 請求項3に記載の燃料噴射装置であって、
    前記感温絞り部材は、
    前記上流側通路内に配置された片持ち梁状のバイメタル部材から構成されていて、
    温度低下に伴って、前記バイメタル部材の自由端部が前記接続通路を遮る方向に移動するように配置されたことを特徴とする、燃料噴射装置。
  5. 請求項3に記載の燃料噴射装置であって、
    前記感温絞り部材は、前記接続通路の開口端部を覆うように配置された板状部材から構成されていて、
    前記板状部材における、前記開口端部に対応する位置には、当該開口端部と連通し得る貫通孔が形成され、
    温度変化に伴って、前記開口端部と前記貫通孔との相対位置が変化することで、前記上流側通路と前記下流側通路との連通状態が変化するように構成されたことを特徴とする、燃料噴射装置。
  6. 請求項5に記載の燃料噴射装置において、
    前記噴孔が形成された弁ボディと、
    前記弁ボディ内に配置された円筒状のアウターニードル弁と、
    前記アウターニードル弁内に配置されたインナーニードル弁と、
    をさらに備えていて、
    前記上流側通路は、前記弁ボディと前記アウターニードル弁との間の空間から構成され、
    前記下流側通路は、前記アウターニードル弁と前記インナーニードル弁との間の空間から構成され、
    前記接続通路は、前記アウターニードル弁を貫通するように設けられ、
    前記板状部材は、
    円筒管状に形成され、前記アウターニードル弁の外側に密着するように装着され、前記接続通路から遠い側の端部が前記アウターニードル弁に固定され、前記接続通路に近い側の端部に前記貫通孔が形成されたことを特徴とする、燃料噴射装置。
  7. 請求項6に記載の燃料噴射装置であって、
    前記接続通路における前記開口端部には、環状溝が形成されていて、
    前記貫通孔は、前記環状溝に沿って設けられたスリット状に形成されたことを特徴とする、燃料噴射装置。
JP2007161547A 2007-06-19 2007-06-19 燃料噴射装置 Pending JP2009002171A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007161547A JP2009002171A (ja) 2007-06-19 2007-06-19 燃料噴射装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007161547A JP2009002171A (ja) 2007-06-19 2007-06-19 燃料噴射装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009002171A true JP2009002171A (ja) 2009-01-08

Family

ID=40318841

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007161547A Pending JP2009002171A (ja) 2007-06-19 2007-06-19 燃料噴射装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009002171A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110630421A (zh) * 2018-06-21 2019-12-31 克拉弗哈姆有限公司 流量控制喷嘴

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110630421A (zh) * 2018-06-21 2019-12-31 克拉弗哈姆有限公司 流量控制喷嘴
US11408301B2 (en) 2018-06-21 2022-08-09 Claverham Ltd. Flow control nozzle
CN110630421B (zh) * 2018-06-21 2022-12-13 克拉弗哈姆有限公司 流量控制喷嘴

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3625838B2 (ja) 内燃機関に用いられる燃料噴射弁
JP2007224746A (ja) インジェクタノズル
JP4804188B2 (ja) インジェクタの取付構造および燃料噴射装置
JPH11315770A (ja) 燃料噴射装置
JP2008261224A (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP4460895B2 (ja) 燃料噴射弁
JP2004518874A (ja) 燃料噴射弁
JP2009002171A (ja) 燃料噴射装置
JP2005090233A (ja) 燃料噴射弁
JP2006510838A (ja) 燃料噴射弁
JP2004519612A (ja) 液体を制御するための弁
US20070176132A1 (en) Valve Assembly For An Injection Valve And Injection Valve
JP2004521257A (ja) 燃料噴射弁
US7575183B2 (en) Valve body and fluid injector with valve body
KR20060091776A (ko) 인젝터
EP1712776B1 (en) Valve body and fluid injector with a valve body
JP5462943B2 (ja) 燃料噴射器
EP1794442B1 (en) Fuel injector with vop loss resistant valve spring for emissions-compliant engine applications i
JP2006266145A (ja) 燃料噴射装置
JP4461948B2 (ja) 水素添加内燃機関
JP4100345B2 (ja) 筒内噴射式火花点火内燃機関
JP2009079485A (ja) 燃料噴射弁
JP2005330915A (ja) 内燃機関の制御装置
US8662420B2 (en) Valve body and fluid injector with a valve body
JP2010151025A (ja) 燃料噴射装置