JP2008547057A - 片持ちファイバアレイを有する光学デバイスおよび方法 - Google Patents

片持ちファイバアレイを有する光学デバイスおよび方法 Download PDF

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Abstract

ファイバ整列装置は、少なくとも1つの整列溝を有するベースと、前記少なくとも1つの整列溝に位置決めされる光ファイバの被覆除去部であって、前記ファイバの端末末端部が前記ベースの端面の少なくとも1つを越えて延在する被覆除去部と、前記ベースと前記カバーとの間に前記光ファイバを固定する前記ベースへ接合されたカバーの端面とを含み、前記カバーの端面および前記ベースの前記端面は実質的に非平行である。

Description

(関連出願の相互参照)
この出願は、米国特許仮出願60/693,820、60/693,847、および60/693,851(各々は2005年6月24日に出願)に対する優先権を請求する。これらの出願の各々は、それらの全体が参考として本明細書に組み込まれる。
(発明の分野)
本発明は、概して片持ちファイバアレイ(CFA)に関する。このCFAは、平面光波回路(PLC)のような、集積型平面導波路デバイスに使用することができる。
光学部品産業は、単一の構成要素に1以上の光学機能を組み込んで、集積型平面導波路デバイスを目下開発しつつある。1つの問題は、集積デバイスへ/から光学的に接続する方法である。現行の業界標準は、光ファイバアレイと光学部品との間の突合せ継手接続を能動的に整列させることである。この方法は一般的には高価な設備の使用を必要とし、かつ比較的に時間がかかる可能性がある。
例えば、直接ファイバ装着は、光透過品質を維持しつつ組立費を低減するために利用することができる。製造業者は、ファイバ整列機構を直接に光学デバイスに設置することに努めている。ファイバ装着に向けての従来の取り組み方は、「一度に1本のファイバ」および多量ファイバ装着を含む。
小さいサイズおよびきつい間隔に起因して、「一度に1本のファイバ」の方法は、接合中に個々に位置決めして、その後すべてのファイバを所定位置に保持するするために、精巧なフィクスチャリングを必要とする。加えて、個々のファイバを取り扱うのであれば時間がかかるであろう。
例えば、米国特許第6,859,588号、米国特許第6,795,634号、および米国特許第2003/0142922号では、従来の光ファイバブロック構造および製造方法について記載している。
第1の代表的な実施形態によれば、ファイバ整列装置は、少なくとも1つの整列溝を有するベースと、前記少なくとも1つの整列溝に位置決めされる光ファイバの被覆除去部であって、前記ファイバの端末末端部が前記ベースの端面の少なくとも片方を越えて延在する被覆除去部と、前記ベースと前記カバーとの間に前記光ファイバを固定する前記ベースへ接合されたカバーの端面とを含み、前記カバーの端面および前記ベースの前記端面は実質的に非平行である。一態様において、ファイバの端末末端部は、ベースの端面を越えて延在する。別の態様において、ファイバ整列装置は、カバー端面がベースの端面を越えて延在するように構成されることができる。別の態様において、ベース端面は、カバーの端面を越えて延在する。別の態様において、ファイバの端末末端部は、カバー端面およびベース端面から実質的に同一距離で延在する。さらに別の態様において、侵入型接着層は、ベースとカバーとの間に配設される。
さらに別の態様において、ファイバ整列装置は、カバー端面およびベース端面の少なくとも片方の上に配設される接着剤フィレットをさらに含むことができる。他の態様において、ベースは、ファイバの被覆非除去部を支持する支持領域をさらに含む。他の態様において、カバーは支持領域をさらに含む。
他の態様において、ベースは、複数の光ファイバを受けるために実質的に平行に離間した複数の整列溝をさらに含む。他の態様において、複数の光ファイバは、ファイバリボンケーブルから伸長する。
他の態様において、ファイバが整列溝内に位置決めされると、ファイバ本体はベースの第1の表面上方に延在する。
他の態様において、位置決めされたファイバ上に配設されるカバーの表面は実質的に平面である。代替の態様において、位置決めされたファイバの上に配設されるカバー表面は、少なくとも1本の整列溝を含む。
他の態様において、カバーおよびベースの少なくとも片方は、少なくとも1本の整列溝を横断する方向に形成されるチャネルを含む。
他の態様において、ベースは、シリコン、石英、およびケイ酸ガラスのうち1つを含む。他の態様において、カバーは石英を含む。さらに、他の態様において、カバーは、溶融シリカを含む。
さらに別の態様において、カバーの少なくとも1つの縁部は面取りされる。
さらに他の実施形態において、ファイバ整列装置は、少なくとも1本の整列溝を有するベースと、少なくとも1本の整列溝に位置決めされる光ファイバの被覆除去部であって、ファイバの端末末端部がベースの端面を越えて延在する被覆除去部と、ベース基板とカバーとの間に光ファイバを固定するベース基板へ接合されたカバーとを含み、カバー端面はベースの端面を越えて延在する。
他の態様において、カバーの端面はファイバの端面に近接している。
他の態様において、ファイバの端末末端部はカバーを越えて延在する。
他の態様において、ベースは少なくとも1つのファイバの被覆非除去部を支持する支持領域をさらに含む。
本発明の他の実施形態において、ファイバ整列装置は、少なくとも1本の整列溝を有するベースと、少なくとも1本の整列溝に位置決めされる光ファイバの被覆除去部であって、ファイバの端末末端部がベースの端面を越えて延在する被覆除去部と、ベースとカバーとの間に光ファイバを固定するベース基板の上部表面へ接合されたカバーとを含み、ベース端面はカバーの端面を越えて延在する。
他の実施形態において、ファイバ整列装置の工程内構造体は、少なくとも1本の整列溝を有するベースと、端末末端部を有する少なくとも1本の整列溝に位置決めされる光ファイバの被覆除去部と、ベースとカバーとの間に光ファイバを固定するベースに接合されたカバーとを含み、カバーおよびベースの少なくとも片方は、少なくとも1本の整列溝を横断するように向けられる少なくとも1本の横方向チャネルを有し、カバーおよび前記ベースの少なくとも片方は、少なくとも1つの犠牲領域を有する。
他の態様において、横方向チャネルは、カバーとベースとの間に配設された接着剤の流動を防止する。
他の態様において、少なくとも1つの横方向チャネルは、カバーおよびベースの両方において形成されるチャネルである。
他の態様において、横方向チャネルは整列溝に対して実質的に垂直に向けられる。
他の態様において、横方向チャネルは横断面がV字状である。
他の態様において、横方向チャネルは横断面が実質的に矩形である。
他の態様において、ベースは、複数の光ファイバを受けるために実質的に平行に離間した複数の整列溝をさらに含む。他の態様において、複数の光ファイバはファイバリボンケーブルから伸長する。
他の態様において、少なくとも1本のファイバが整列溝内に位置決めされると、ファイバ本体はベースの第1の表面上方に延在する。
他の態様において、位置決めされたファイバ上に配設されるカバーの表面は実質的に平面である。代替の態様において、位置決めされたファイバ上に配設されるカバーの表面は少なくとも1本の整列溝を含む。
他の態様において、ベースはシリコン、石英、およびホウケイ酸ガラスのうち1つを含む。他の態様において、カバーは溶融シリカを含む。
さらに他の態様において、カバーの縁部は面取りされる。
本発明の他の実施形態において、ファイバ整列装置を形成する方法は、ファイバ整列装置の第1の表面に形成される少なくとも1本の整列溝を有するベースを提供することと、カバーを提供することと、ベースの第1の表面およびカバーの第1の表面の少なくとも片方に、少なくとも1本の整列溝を横断するように向けられた、横方向チャネルを形成することとを含む。この方法は、光ファイバの被覆除去部を少なくとも1本の整列溝に設置することをさらに含む。この方法は、ベースの第1の表面とカバーの第1の表面との間に光ファイバを固定するために、カバーをベースに接合することをさらに含む。この方法は、ベースおよびカバーの少なくとも片方の一部分を横方向チャネルで解放することをさらに含む。
他の態様において、この方法は光ファイバの端末末端部を研磨することをさらに含む。他の態様において、研磨工程は解放工程の前に実施される。
他の態様において、光ファイバの端末末端部は、平坦研磨、円錐型研磨、傾斜した向きの研磨および楔型研磨のうちの1つがなされている。
他の態様において、解放工程の後に、光ファイバの端末末端部は、カバーの端面およびベースの端面の少なくとも片方を越えて延在する。
他の態様において、解放工程の後に、光ファイバの端末末端部は、カバーおよびベースの両端面を越えて延在する。
他の態様において、解放工程は、ベースの犠牲領域およびカバーの犠牲領域の少なくとも片方に力を印加することを含み、力の方向は、ベースの平面およびカバーの平面の少なくとも片方に対して横断する。
他の態様において、ベースは、ベースの第1の表面に形成される支持領域をさらに含む。
他の態様において、この方法は、光ファイバの被覆非除去部の少なくとも1つを固定するために支持領域に接着剤を塗布することをさらに含む。
他の態様において、横方向チャネルの形成は、切削プロセス、エッチングプロセスおよび研削プロセスの1つを含む。
他の実施形態において、複数のファイバ整列装置を形成する方法は、ベース部のアレイを有するベースを提供することを含み、ベース部の各々は、ベースの第1の表面上に少なくとも1本の整列溝を有する。この方法は、ベースに横方向チャネルを形成することをさらに含み、横方向チャネルは、少なくとも1本の整列溝を横断するように向けられる。この方法は、ベース部の各々における少なくとも1本の整列溝内に光ファイバの被覆除去部を設置することをさらに含む。この方法は、ベースとカバーとの間に少なくとも1本の光ファイバを固定するために、ベース基板の上部表面上にカバーを接合することをさらに含む。この方法は、整列装置を形成するためにベースを個片化することと、ベースおよびカバーの少なくとも片方の犠牲部を取り除くこととをさらに含む。
他の態様において、ベース部の各々は、ベースの第1の表面に形成される応力除去領域をさらに含む。
他の態様において、この方法は、取り除き工程の前に光ファイバの端末末端部を研磨することをさらに含む。
他の態様において、光ファイバの端末末端部は、平坦研磨、円錐型研磨、傾斜した向きの研磨および楔型研磨の1つにより形成される。
他の実施形態において、ファイバ整列装置を形成する方法は、複数のファイバを含む光ファイバケーブルを調製することを含み、前記調製工程は、光ファイバケーブルのファイバの1本以上を巻き付けること、被覆除去することおよびへき開することの少なくとも1つを含む。前記方法は、調製された光ファイバを受けるためのベースを調製することをさらに含み、前記調製工程は、ベースの第1の表面上に複数の整列溝を形成することをさらに含む。前記調製工程は、ベース内に歪み除去領域を形成することをさらに含んでもよい。前記調製工程は、ベース内に横方向チャネルを形成することをさらに含むことができ、前記横方向チャネルは、整列溝を横断するように向けられる。前記方法は、カバーを提供することをさらに含む。前記カバーは、実質的に平面の内側表面を含んでよく、また実質的に平面の内側表面に形成される横方向チャネルをさらに含んでよい。
前記方法は、複数の整列溝内の光ファイバケーブルからのファイバの被覆除去部および歪み除去領域内のファイバ被覆非除去部を設置することをさらに含むことができる。前記方法は、ファイバ充填ベースに対してカバーを整列させることをさらに含むことができる。前記方法は、ファイバ充填ベースをカバーに接合して工程内ファイバアレイ構造体を形成することをさらに含むことができる。ファイバをベースおよびカバーに接合するのに構造用接着剤を使用することができる。
前記方法は、工程内ファイバアレイ構造体の端末末端部を研削および研磨することの少なくとも片方をさらに含むことができる。前記研磨は、ファイバの平坦研磨、楔型研磨、円錐型研磨、または傾斜した向きの研磨がなされた端末末端部のうち少なくとも1つを提供する。前記方法は、ファイバをカバーの犠牲部およびベースの犠牲部の少なくとも片方から解放することをさらに含む。前記方法は、解放されたファイバを洗浄することをさらに含むことができる。
本発明の他の実施形態において、光学デバイスは、平面光波回路(PLC)へ連結される片持ちファイバアレイ(CFA)を含む。片持ちファイバアレイは、ファイバ案内チャネルにおいて少なくとも1本の光ファイバの少なくとも一部を支持するベースと、ベースおよび/または少なくとも1本の光ファイバへ接合されたカバーとを含み、少なくとも1本の光ファイバの端末末端部はベースおよびカバーの少なくとも片方の末端部を越えて延在する。平面光波回路は、基板上に形成された平面導波路を含み、平面導波路は導波路コアを含む。片持ちファイバアレイのファイバの端末末端部は、平面光波回路基板の一部において形成される整列溝に配設される。横方向チャネルは、導波路コアと少なくとも1本の光ファイバの端末末端部との光境界面において平面光波回路基板に形成される。一態様において、片持ちファイバアレイは、複数のファイバ案内チャネルに配設され実質的に平行に離間されてよい複数のファイバを含む。この態様において、平面光波回路は、複数の導波路コアを有する導波路および平面光波回路基板に形成された複数の溝を含む。
他の態様において、少なくとも1本の光ファイバは、ファイバリボンケーブルを含む。他の態様において、少なくとも1本の光ファイバの被覆除去部分は、ファイバ案内チャネル内に配設される。
他の態様において、片持ちファイバアレイは、少なくとも1本のファイバをファイバ案内チャネルおよびカバーへ接合する構造用接着剤を含む。他の態様において、ベース端面は傾斜した向きに形成される。
他の態様において、少なくとも1本の横方向チャネルは、カバーおよびベースの両方に形成される。
他の態様において、横方向チャネルは、ベースの整列溝に実質的に垂直に向けられるカバー内に形成される。
他の態様において、片持ちファイバを平面光波回路に接合する紫外線硬化性屈折率整合接着剤が使用される。
他の態様において、片持ちファイバアレイは、少なくとも1本の整列溝を有するベースと、少なくとも1本の整列溝に位置決めされる光ファイバの被覆除去部であって、ファイバの端末末端部がベースの端面を越えて延在する被覆除去部と、ベース基板とカバーとの間に光ファイバを固定するベース基板の上部表面上に接合されたカバーとを含み、カバー端面は、ベースの端面を越えて延在する。他の態様において、カバーの端面は、ファイバの端面に近接している。
他の実施形態において、CFAのようなファイバ整列装置を、PLCのような光導波路デバイスへ連結する方法は、少なくとも1本の光ファイバの浮いている(floating)片持ち端末部を保護する延伸したカバーを有するファイバ整列装置を提供することを含む。前記方法は、整列機構を有する少なくとも1本の光ファイバの裸端末部を光導波路デバイスの表面に整列させることをさらに含む。前記方法は、ファイバ整列装置を光導波路デバイスに接合することをさらに含む。
一態様において、光導波路デバイスは、基板上に形成された平面導波路を含み、その平面導波路は導波路コアを含む。横方向チャネルは、整列機構の末端部と導波路コアの第1の面との間で光導波路デバイスの基板に形成される。ファイバ整列装置を光導波路デバイスへ装着する方法は、少なくとも1本のファイバを整列機構に配設することをさらに含むことができ、少なくとも1本の光ファイバの端末末端部は、光導波路デバイスの基板に形成される横方向チャネルに近接して配設される。
他の態様において、紫外線硬化性屈折率整合接着剤は、片持ちファイバを光導波路デバイスに接合するために分配され、かつ硬化される。
他の実施形態において、片持ちファイバアレイは、レセプタクル部を装着したPLCと嵌合する取り外し可能なコネクタアセンブリの一部であり、コネクタがレセプタクルと嵌合するときに、ファイバと導波路との間の光結合が実現するように片持ちファイバアレイ内のファイバがPLC上に組み込まれた受け溝に挿入される。
他の実施形態において、片持ちファイバアレイは、センサーとして構成されるPLCデバイスに問いかけるために使用される読取りシステムの一部である。この場合、読取りシステムがPLCセンサーから出入りする光信号を結合できるように、片持ちファイバアレイはPLC受け溝および導波路と正しく位置が合っている。
本発明の上記の概要は、本発明のそれぞれ例示される実施形態またはすべての実施について記載しようとするものではない。以下に示す図面および発明を実施するための最良の形態は、これらの実施形態をより具体的に例示する。
以下の説明では、本明細書の一部を構成する添付図面を参照し、本発明を実施することができる特定の実施形態を実例として示す。この点に関して、「上部」、「底部」、「前部」、「後部」、「先端」、「後続」等のような方向用語が、説明される図の向きに関連して使用される。本発明の実施形態の構成要素は、多くの異なる向きに位置決めできるので、方向用語は実例の目的で使用され、限定するものではない。他の実施形態を使用してもよく、本発明の範囲から逸脱することなく構造上または論理上の変更を成すことができることが理解されるべきである。
本発明の実施形態は、概して片持ちファイバアレイ(CFA)と呼ばれるデバイスに関する。このCFAは、平面光波回路(PLC)のような平面導波路デバイスと連結するために使用することができる。本明細書はまた、CFAを生産、組立、および研磨する方法を提供し、これは多数終端(mass termination)を直接光学部品に受動的に行う機構を提供することができる。本明細書はまた、(多数の)ファイバ幅広アレイの自動組立および機械処理を容易にする機構を提供する。本明細書はまた1以上のCFAをPLCに受動的に連結する方法を提供する。
図1の等角図に示す通り、代表的なCFA100は、光ファイバケーブルからのような、例えばファイバリボンケーブル115などの、1本以上のファイバ110を含む。ファイバの被覆除去部は、ベースまたは基板120(本明細書ではベース基板とも呼称される)上に実装される。基板120は、V溝のような、複数のファイバガイドまたはチャネル125を含み、そこではファイバ110の被覆除去部が配設され、案内される。カバー130は、チャネルまたは溝内においてファイバ変位を防止し、さらなる支持を提供するために、基板/導波ファイバ上に所望により配設されることができる。加えて、構造用接着剤(例えば、熱加速または熱硬化性構造用接着剤(例えば、二液型エポキシ等))のような接着剤(図2A〜2F参照)が、ファイバを基板120およびガイド125に接合し、カバー130を基板120に接合するために提供されることができる。図1に示すように、比較的に薄い接着剤層140をカバー130と基板120との間に形成することができる。CFAを形成する方法、およびCFAをPLCに連結する方法が、以下にさらに詳細に記載される。
ベースまたは基板120は、整列されるファイバの被覆除去部および被覆非除去部に対する支持を提供する。代表的なベースまたは基板120の材料は、結晶配向[100]を有するシリコン(Si)であり、これは従来のSiフォトリソグラフィインフラストラクチャを使用してV溝を精密に形成する。その他の材料(例えば、石英、溶融シリカ、ホウケイ酸ガラス等)もまた利用することができる。例えば、溶融シリカは、整列されるファイバと本質的に同じ化学的、機械的、および熱的特性を提供する。代表的な実施形態において、ニューヨーク州コーニング(Corning,NY)のコーニング社(Corning Inc.)から市販されている、125μm外径(OD)SMF−28フォトニック(Photonic)光ファイバのような、従来のシリカ系通信ファイバが利用される。当業者にとって明白であるように、多数の異なる種類の異なる外径の従来式光ファイバが、本明細書に記載される実施形態に従って利用されることができる。
代表的なカバー130の材料は、溶融シリカまたは石英のようなシリカ系であり、これは導波ファイバの化学的、機械的および熱的特性とほぼ一致している。また、ファイバを清浄にするために使用する薬品類は、ファイバ上にいかなる種類の残留物も残さずにカバー上でも使用できる。溶融シリカカバーは、Siウエファーに使用される同一の設備を使用して切削することができる。以下にさらに詳細に説明するように、研削/研磨作業中に、溶融シリカカバーの材料は、ファイバをコーティングせずにきれいに除去される。加えて、溶融シリカカバーは、紫外(UV)線に対して透明であることができ、これはCFAをPLCのような導波路デバイスに接合するときに、紫外線により開始される代表的な熱硬化性屈折率整合光接着剤の使用を可能にする。例えば、日本、大阪のダイキン工業株式会社(Daikin Industries, Ltd)から入手可能な、オプトダイン(Optodyne)(商標名)UV−2100またはUV−3100のような接着剤を利用することができる。好適な接着剤は、同一所有者の同時係属米国特許出願第11/423,191号にも記載されており、その全体は参考として本明細書に組み込まれている。代替の実施形態において、シリコンまたは別のシリカ系物質のような物質が、カバー130を形成するために使用されることができる。
これに加えて、接着剤層140は、熱硬化性または熱加速エポキシのような構造用接着剤を使用して形成されることができる。例えば、ミネソタ州セントポール(St.Paul, Minesota)のスリーエム社(3M Company)から入手可能な、3M DP−190スコッチウェルド(Scotch-Weld)接着剤のような接着剤が利用できる。さらに、ベースおよびカバー材料に適した接合および機械的特性に応じて、他の種類の接着剤を使用できる。
幾つかの代表的な実施形態のより詳細な図が、図2A〜2Fの側面図に示される。これらの代表的な実施形態の各々において1本のファイバしか示されていないが、それぞれのCFA実施形態は、所望の用途に応じて1本以上のファイバを組み込んでよい。
図2AのCFA200Aは、上記のベースまたは基板120と同様のベースまたは基板220を含む。このベースまたは基板220は、ファイバ支持領域225およびファイバ案内領域226を含み、ファイバ案内領域は、V溝のようなファイバ案内チャネルを含む。ファイバ案内領域226に設置されるV溝の数は、整列されるファイバの数と等しいかまたはそれより多くすることができる。ファイバ支持領域225が、ファイバ210の被覆非除去部を支持するのに対して、ファイバの被覆除去部は、ファイバ案内領域226に形成されるチャネルに配設されることができる。ファイバ210の「被覆除去部」212とは、ファイバのコア/クラッド導光部をいい、これはファイバのガラスコア/クラッドを露出させるように1以上の保護緩衝コーティングを除去させてよい。ファイバは、その端末末端部が端面223、233の片方または両方を越えて延在する点において「片持ち」である。
熱硬化性接着剤のような接着剤240は、ファイバを支持体に接合するためにベースまたは基板220上に配設されることができる。接着剤はまた、随意のカバー230をベースまたは基板220に接合するために使用される。カバー230は、ほぼ平面/平坦な構造体を有するとして示されるが、代替態様において、カバー230は、ベースまたは基板220の領域225と同様の支持領域を含むように構成されることができる。CFA200Aを形成するのに使用される工程内デバイス(下記)の構造に基づいて、接着剤フィレット242もベース−基板若しくはカバーのいずれか、または両方の端面において形成される。接着剤フィレット242は、歪み除去機構、すなわち、支持のほとんどない/まったくない片持ち領域から、ベースとカバーとの間の完全に支持された領域までの「ゆるやかな」移行を提供することができる。
加えて、図2Aに示す通り、および以下により詳細に記載する通り、ベース基板の端面223およびカバーの端面233は非平行である。また、平坦研磨、楔型研磨、円錐型研磨、または傾斜した向きの研磨がなされることができるファイバ端末末端部(1つまたは複数)213は、この形体において端面223、233を越えて延在する。
図2Aの実施形態において、端面223、233は延在するファイバに関して互いに近接している(すなわち、端面223、233は、片持ちファイバの端末末端部213からほぼ同一距離にある)。異なる実施形態では、図2Bに示すように、CFA200Bは、その端面234がファイバの端末末端部213まで延在するカバー230を含む。この実施形態において、ファイバの端末末端部まで延在するカバーはCFAをPLCに接合するために使用される光接着剤の内部応力により生じるファイバの潜在的位置的変化を最小に抑えることができる。この実施形態において、カバー端面234は平坦研磨、傾斜した向きの研磨、円錐型研磨、または楔型研磨を施すことができ、一方ベース端面223は傾斜した向きとする。
さらなる実施形態では、図2Cに示す通り、CFA200Cのカバー230は切頭されて、ベース基板の端面223が、カバーの端面233が延在するより大きな距離ファイバに沿って延在する。また、さらに別の実施形態では、図2Dに示す通り、CFA200Dのカバー230の端面233は、ベース基板の端面223よりも大きな距離ファイバに沿って延在する。
さらなる実施形態では、図2Eに示す通り、カバー230は、被覆除去されたファイバの端末末端部213を越えて延在することができる。他の実施形態では、図2Fに示す通り、CFAは、被覆除去されたファイバの端末末端部213を越えて延在するベースまたは基板220を含む。
加えて、図2A〜2Fの実施形態の各々において、ベース/カバー端面223、233は非平行である。
代替実施形態(図示せず)では、溝領域226内の所定位置にファイバを接合するのに構造用接着剤が使用されるので、カバー230はない。
別の実施形態によると、CFAの100、および200A〜200Fは、簡単な方法で製造することができる。例えば、図3Aは、CFAの異なる形体を製造するのに使用することができる代表的な工程内構造体300を示す。図4は、製造プロセスにおいて利用できる方法工程のフローチャート400を示す。
工程402において、ファイバが調製される。ファイバ調製は、個々の光ファイバケーブルを巻き付けること、被覆除去すること、洗浄することおよび/若しくはへき開すること、またはファイバリボンケーブルにおける個々のファイバを洗浄すること、被覆除去すること、および/若しくはへき開することを伴う。この工程において、ケーブルは、用途固有の長さに切断することができ、例えば、ファイバは、数ミリメートルから数百メートルまでの長さに切断することができる。ファイバケーブルを巻き付けることは、製造中に処理による損傷からファイバを保護することができ、またファイバ管理を一層より簡単にする。巻き付けられたファイバケーブルの1つの自由末端部は、その後被覆除去され、へき開され、洗浄される。ファイバの被覆除去は、化学的および/または機械的技術のような、従来の技術を用いて達成できる。片持ちファイバは、その後ベース基板の長さに等しい長さまでへき開することができる(ケーブルジャケット歪み除去部との重なり長さを差し引く)。ファイバ調製の一環として、ファイバを基板の案内溝またはV溝内に設置する前に、ファイバは、希釈水酸化カリウム浴、その後に引き続き一連の脱イオン水すすぎおよび乾燥を使用して、洗浄することができる。
工程404において、ベースおよびカバー基板が製造される。上述の通り、ベース基板は、整列されるファイバの被覆除去部および被覆非除去部のための支持を提供する。代表的なベース基板の材料は、[100]の結晶配向を有するシリコン(Si)であり、これはV溝のようなチャネルを従来のSiフォトリソグラフィインフラストラクチャを用いて精密に形成する。その他の材料(例えば、石英、溶融シリカ、ホウケイ酸ガラス等)もまた利用することができる。例えば、溶融シリカは、整列されるファイバとほとんど同じ化学的、機械的および熱的特性を提供する。その他の基板材料(例えば、石英)は、研削、延伸により加工することができるか、または他の技術を用いて形成されることができる。
総組立時間を短縮するために、複数のベース部または基板のストリップを、組立中に使用することができる。ベース基板ストリップは、複数のCFAに対応するベース基板部分を含むことができる。ベース基板の厚さは、約100μm〜約500μmの範囲であることができ、例えば、ベース幅は、特定のファイバリボンケーブル(例えば、4ファイバ幅、8ファイバ幅、12ファイバ幅、等)からまたは複数のファイバリボンケーブルからのファイバを支持するのに十分広く設定される。ベース基板の長さは、ファイバの被覆非除去部およびファイバの被覆除去部の両方を支持するのに十分な長さであるよう選定される。
シリコンウエファーから作製される代表的なベース基板は、CFAのベース基板構造体を形成するための従来のフォトリソグラフィ技術を用いて加工することができる。例えば、図3Aの分解側面図に示すように、工程内CFA構造体300は、ベース基板320を含み、これは4つの主要領域:歪み除去/ファイバ支持領域325、ファイバ案内チャネル領域326、犠牲部または領域329、および本明細書では「スナップギャップ」と呼称される、横方向チャネル部328を含むよう加工される。
CFAベース基板歪み除去領域325には、より厚い被覆ファイバ310が、ファイバにいかなる急激な曲がりも伴わずに領域326のファイバ案内チャネルに平坦に載置可能となるように、すきまが設けられる。このようなすきまは、ベースの凹部として歪み除去領域を形成することにより得ることができる。加えて、歪み除去領域325は、光ファイバケーブル被覆をベース基板に接着させる接合領域を提供する。Si系基板上に、従来のエッチング技術を用いて、歪み除去領域325を形成することができ、またV溝のような案内チャネル、および「スナップギャップ」にエッチングが施されるのと同時に行うことができる。
CFAファイバ案内チャネル領域326は、受けPLCデバイスチャネル間隔と合わせるために正しい中心間間隔で形成される適切な数のチャネルまたはV溝を収容するベース基板320の部分である。被覆除去された光ファイバは、この領域内のベース基板チャネル内に案内され、接合される。例えば、約127μmの中心間間隔で離間したV溝を、コンパクトな幅のCFAを生成するために利用することができる。他の中心間間隔は、最終的に連結されるPLCの用途および種類に応じて利用されることができる。
案内チャネルの形状および深さは、代表的なシリコン基板の予め模様付けされたSi層を貫くKOH異方性エッチングのような、従来のエッチング技術の使用により形成されることができる。
代表的な実施形態において、V溝チャネルの深さは、被覆除去された光ファイバの直径に基づいて、およびベース320とカバー330との間の間隙または距離を設定するように、形成されることができる。ベース/カバー間隙の高さ(例えば、約10μm〜約70μm、および場合によっては約40〜55μm)は、構成要素の強さのためにベース/カバー接着を増加させつつ、使用される接着剤の量を低減させるよう設定される。好ましい態様において、ファイバ案内チャネルは、ファイバ本体の部分がファイバ案内領域の上部表面より上方に位置決めされることを可能にする深さにおいて形成される。
犠牲部または領域329が、ファイバ案内チャネルの方向に対して横断するように形成される1以上の「スナップギャップ」チャネルによりファイバ案内領域326から分離されるので、CFAベース基板犠牲部または領域329は案内チャネルも含む。ベース内に2つ以上のスナップギャップが形成されることができるが、図3Aでは、工程内CFA構造体300に1つのスナップギャップ328が示される。犠牲部または領域329は、研削/研磨処理中に整列されたファイバを支持し、かつファイバが「解放」されるまでファイバを保護する。こうして、犠牲部または領域329は、研削/研磨プロセス中にファイバが欠けたりおよび/または破断する恐れを少なくすることができる。加えて、犠牲部または領域329は、ファイバ端面が光学的にクリアであり、ファイバのすべてが本質的に同じ長さ(サブミクロンの許容差以内)であり、かつ同一の構造を有する可能性を増大させるために使用することができる。犠牲部分または領域329は、研削および研磨並びに他の構成要素の移動中に、ファイバが横方向に加えて前方および後方へ移動するのを防止する横方向支持も提供する。
CFAベース基板「スナップギャップ」328は、ファイバ整列チャネルに対して横断方向に形成される少なくとも1つのチャネルまたはスロットを含む。「スナップギャップ」はまた、ファイバ案内領域と犠牲部または領域とを分離させる。スナップギャップチャネルまたはスロット328は、ファイバ案内チャネルが形成されるのと同時にエッチングを介して形成されることができる。あるいは、スナップギャップチャネルまたはスロット328は、以下に詳細に記載されるように、ベース基板が複数のCFAを含むストリップへ切削されるときに、ダイアモンドダイシングソーのような切削工具を使用してベース基板320の上部表面へ切削されることにより形成されることができる。
「スナップギャップ」328はまた、接合接着剤のベース基板の犠牲部または領域329への毛管流動を制限または停止することができる。カバーとベース基板の犠牲部または領域との間のいかなる接着剤も、カバーおよびベース構成要素を共に接合する可能性があり、個片化後にファイバを解放することを、たとえ不可能でなくても、極めて困難にする。さらに、「スナップギャップ」328は、ファイバを解放するために犠牲部または領域を分断する機構を提供することができ、ファイバを片持ち状態に解放し、したがって下記の通り、装着中に片持ちファイバ部分をPLCの案内溝内へ収容する簡単な方法を提供する。代表的な実施形態において、スナップギャップ328は、エッチングが施されるかまたはV字状に切り込まれ、したがって解放工程中に単一の応力点を提供し、かつ完成したCFAのベース基板320のファイバ案内領域326に対して角度を付けた端面を提供する。スナップギャップはまた、正方形の形状または他の形状をしたチャネルとして形成されることができる。
例えば、図3Bは、3つの異なる実験的SiCFAベース基板の平面図を示す。これらのベースは、一度に一つずつのCFA組立(実用において、完成したCFAには、よりファイバ/V溝に接近してダイシングを施すことができる)に対して適切な幅に個片化されてきた。すべての実験的CFAベース基板は、8つのV溝を有し、また異なる全長(5mm、7.5mmおよび12mm(それぞれ上から下に))を有する。中央ベースは、エッチングを施したスナップギャップを有し、上および下ベース(図に示す通り)は、ダイシングソーを用いて切削したスナップギャップを有する。
また工程404において、カバー基板(1つまたは複数)(完成したCFAにおいて利用される場合)を製造することができる。代表的なカバー330を図3Aに示す。代表的な実施形態において、CFAカバー330は、下記のファイバ研削/研磨製造作業中に、被覆除去された光ファイバをベースの犠牲部または領域内のチャネルまたはV溝内へ固定する。加えて、カバーは、ダイシングプロセス中に過度の運動から光ファイバを保護することができる。カバーはまた、CFA組立およびCFA/PLC装着中に片持ちファイバをV溝内へ押圧することができる。カバーはまた、光ファイバ/PLC境界面に対してある程度の支持を提供することができる。
製造プロセス中に、例えば、複数のカバー基板を、ベース基板幅に一致する幅の複数のアレイのストリップへ切削することができる。使用される工具に応じて、カバーストリップは、ベース基板ストリップより幾分長く切断されてもよいが、これは、ベース基板に対してカバー位置を適切に設定するために、整列装置に接触するように、より長いカバーストリップを使用することができるからである。代表的なカバーの厚さは、特定の用途に要求される剛性に応じて、約500μm〜約1500μm(またはそれより大きい)の範囲であることができるが、実行可能な場合は、これら以外のカバーの厚さを利用できる。例えば、厚さを増大させたカバー330は、CFA/PLC間隙ファイバ支持の強度を増大させることができる。加えて、溶融シリカカバーの厚さの増大により、ファイバ(1つまたは複数)と同じ機械的、熱的特性を有するシステム内の構成要素の強度を増大させることができる。さらに、厚さとともにカバーの剛性が増大するので、接合プロセス中のカバー屈曲が低減する。
カバー330は、実質的に平面若しくは平坦な内側表面(すなわち、ベース基板と接触している表面)を有することができ、または内側表面は、ベース基板内の案内チャネルに対応する案内チャネルを含むことができる。さらなる代替態様において、カバー330は、上述のものと同様のファイバ支持領域を含むよう構成されることができる。平坦カバーは生産するのが安価で済むので、代表的な実施形態では、カバー330は平坦な内側表面を有する。加えて、V溝内に収容されたファイバを覆う平坦なカバー基板の横断面は、ファイバを取り囲む空所領域の量を減少させるが、これは接合後にファイバを取り囲む可能性がある接着剤の量を減少させる。収容されたファイバを取り囲む過剰な接着剤は、光学的性能に影響を及ぼす可能性がある。
ベース基板の場合と同様に、カバー330はスナップギャップまたはチャネル338を含むことができる。ベースのスナップギャップ(1つまたは複数)と同様に、CFAカバーの「スナップギャップ」338は、ベースのファイバ整列チャネルに対して横断方向に形成された少なくとも1つのチャネルまたはスロットを含み、主要カバー領域336をカバー犠牲部または領域339から分離させることができる。このスナップギャップチャネルまたはスロット338は、エッチングにより、またはダイアモンドソーのような切削工具の使用により形成されることができる。
これに加えて、CFA形体に応じて、カバー330の縁部は、ファイバの低応力導入をもたらすよう面取りされることができる。カバーの縁部の面取りは、カバーのスナップギャップ(1つまたは複数)の形成中にカバーへ切り込むことができる。あるいは、カバー面取りは、ダイシング工程後に縁部を研削することができる。本出願の状況におけるカバーの面取りは、裸ファイバがカバーの尖った縁部と直接接触するのを防止するためにカバーの縁部に丸味を付けること伴う。代表的な態様において、カバーの後縁部は、CFAの組立前に歪み除去領域近傍にて面取りされる。
この「スナップギャップ」338はまた、カバーの犠牲部または領域339への接合接着剤の毛管流動を制限または停止することができる。上述の通り、カバーとベース基板の犠牲部または領域との間のいかなる接着剤も、カバーおよびベース構成要素を共に接合する可能性があり、個片化後にファイバを解放することを非常に困難にさせる。さらに、「スナップギャップ」338は、幾つかの実施形態において、犠牲部または領域339を分断してファイバを解放する機構を提供することができる。代表的な実施形態において、スナップギャップ338は、エッチングが施されるかまたはV字状に切り込まれるので、解放工程中に単一の応力点を提供する。様々な実施形態によると、カバーのスナップギャップ338は、ファイバに沿ってベーススナップギャップ328と同一の場所に、またはファイバの長さに沿って異なる場所に設置されることができる。
ベース基板およびカバーは、残屑を除去するために工程406の前に洗浄することができる。例えば、案内またはV溝基板は、粒子およびいかなる化学的汚染をも確実に除去するために洗浄し検査することができる。洗浄は、超音波的に攪拌される、洗剤/脱イオン水/アセトン/HFE溶液のような、一連の溶液内での浸漬を使用することにより行われることができる。目視検査は、残屑または他の汚染物質の有無を確認するために用いることができる。
図4に戻って参照すると、工程406においてファイバ整列が実施される。1つの代表的な実施形態において、被覆除去されたファイバ末端部(1つまたは複数)をベース基板のファイバ案内チャネル内に設置することにより、ファイバを整列させることができる。一旦個々のケーブルのファイバのすべてが、案内チャネルに適切に位置決めされると、ファイバケーブルは所定位置に固定されることができる。ファイバケーブルは、ベース基板上のすべてのファイバチャネルセットを充填させるために、1本ずつ整列され固定されることができる。さらなる整列は、ファイバケーブル被覆の末端部が歪み除去領域のおおよそ中央に置かれるように、適切にファイバケーブル被覆/ベース基板歪み除去領域の重なりを配置することにより、実施することができる。
工程408において、ファイバを充填させたベース基板に対するカバー整列が実施される。1つの代表的な実施形態において、カバー内のスナップギャップ338は、ベース基板内のスナップギャップ328に合わせて整列させることができる。ベースおよびカバーは、例えば、クランプ、真空チャック等により、所定位置に保持することができ、そして互いに接触させることができる。ファイバの潜在的なずれを回避するために、カバーの内側表面がベースのファイバ案内表面に対して実質的に平行になるようにカバーが保持される。一旦カバーが適切に位置決めされると、ベース、ファイバ、カバーアセンブリを共に固定するためにボンドヘッドが下ろされる。
工程410において接合が実施される。1つの代表的な実施形態において、ベースの歪み除去領域325上に、熱硬化性接着剤のような構造用接着剤を分配することにより、接合が達成される。接着剤を塗布する前にベース320とカバー330との間にファイバを固定することは、各ファイバとベースおよびカバーとの間に3点線接触をもたらす可能性がある。毛管現象は、ファイバ/V溝に沿って、およびカバーとベース基板との間に、接着剤を流動させる。毛管力は、カバー/ベースのスナップギャップの開口部全体において減少し、接着剤の流動が停止しうる。接着剤硬化特性は接着剤に依存する。代表的な接着剤としては、ミネソタ州セントポール(St.Paul, Minesota)のスリーエム社(3M Company)から入手可能な、3M DP−190スコッチウェルド(Scotch-Weld)接着剤が挙げられ、この接着剤は熱加速硬化性構造用二液型エポキシである。前述したように、その他の接着剤を利用できる。
加えて、代表的な実施形態において、少なくとも一部の高分子接着剤が使用中にファイバ内部での光伝播に影響を及ぼしうるので、ベース基板内のファイバ整列溝は、ファイバの直ぐ近傍に集まる構造用接着剤の量を最少に抑えるよう設計できる。また、高弾性率の接着剤と結合して、硬化中の過剰な接着剤収縮は、結果的に光ファイバの若干の長手方向圧縮をもたらす可能性があり、これはファイバ内部にマイクロベンド損失を起こしうる。そのために、中心間間隔およびファイバ案内領域内のチャネルまたはV溝の形状/種類が、ファイバ(1または複数)付近での構造用接着剤の量の一因となりうる。
工程412では、研削および/または研磨が、工程内CFA300の端末末端部上で実施される。この工程では、平坦研磨、楔型研磨、円錐型研磨、または傾斜した向きの研磨がなされた端末末端部を提供するよう、ファイバ端末末端部を多量に研磨することができる。
代表的な実施形態において、CFA300は、多量の研削/研磨中にファイバを保護するカバー330を含む。研削/研磨プロセス中にファイバを前後に屈曲させると、ファイバの破断、破損またはその他の損傷をもたらす恐れがあるであろう。さらに、カバー330が所定位置にあれば、ファイバをチャネルまたはV溝内に一時的に接合させる必要はない。
例えば、研削および研磨は、改良型ウルトラテック・ウルトラポール(Ultra-Tec Ultrapol)(登録商標)ラッピング/研磨システムのような、従来式の研磨装置を使用して実施することができる。代表的な研削および研磨設備は、ファイバケーブル管理を簡便化するために、例えば、振動スイングアーム機構を使用して、研磨品質および表面平坦度を維持する。調査者により実施された実験では、振動スイングアームは、角度調節機能を依然組み込みつつ、調節可能なフローティングヘッド機構を含んで、圧盤またはラッピングフィルムを変更するときに垂直研磨の高さ調節をもたらすよう改良された。この調節可能なフローティングヘッドは、角度調節設定を維持しつつ、研削/研磨力を容易に調節できるようにする。
加えて、振動スイングアーム機構の使用は、CFAアセンブリの向きを回転圧盤に維持するのに役立つことができる。CFAの向きを回転圧盤に維持することにより、ファイバを連続的にV溝内に押し込めることが可能となり、これは起こり得るファイバの動きを最小限に抑える。
代表的な実施形態において、カバーまたはベース基板が屈曲するとファイバが案内チャネルで動いてしまう可能性があるので、カバーおよびベース基板は、研削/研磨作業中に実質的に屈曲しないようにする。
カバーおよびベース基板の屈曲はまた、残屑がファイバとカバーおよびベース基板との間に蓄積する空間の生成をもたらし得る。この残屑は、ファイバ(1または複数)が研磨される角度を変化させ、所望の端面角から僅かにそらせる可能性がある。研磨中に案内チャネル内でのファイバの動きを最小限に抑えるのを助けるために、CFAアセンブリは、完成した末端部長さに実行可能な限り近く、固く固定されることができる。例えば、機構をクランプへ組み込んで、クランプをスイングアームアセンブリに留めることができる。
ミネソタ州セントポール(St.Paul,Minesota)のスリーエム社(3M Company)から入手可能な3Mダイアモンドラッピングフィルム(3M Diamond Lapping Films)のような、代表的な研削/研磨用研磨媒体を、工程412において利用することができる。研削は、ファイバを適切な長さに調製するのに利用することができるのに対し、研磨は、ファイバ端末末端部の形状を規定し、研削段階において形成されたくぼみを取り除くのに使用される。実験では、30ミクロンのグリット・サイズから連続的に15、9.0、6.0までグリット・サイズを徐々に小さくした研磨シート、またその後3.0ミクロン研磨材(研削用)、並びに研磨用に1.0、0.5および0.1ミクロンの研磨材グリット・サイズを使用して、サンプルのCFAに研削および研磨(1シート当たり約30秒間)が施された。この実施例において提示される時間は、サブアセンブリ内のCFAの数並びにCFA構成要素の用途固有のサイズおよび幅により変えることができる。本明細書を示された当業者であれば明白であるように、利用することができる代替の研削/研磨の実施がある。
上記の研削/研磨工程は、多量に実施することができるが、その場合、単一のCFAまたはCFAストリップのファイバのすべてに、研削と研磨が同時に行われ、ファイバ間のばらつきを最低限に抑える。
上述のように、複数のCFAは、1つから多数に至るCFAのストリップとして、バッチ形態で構成され、エッチングが施され、組立および研削/研磨を行うことができる。工程414では、個片化を実施でき、その場合CFAのストリップが単一の個々のCFAへ個片化されるかまたはダイシングが施される。この工程のタイミングは、用途特有のものである。複数のCFAが、バッチ形態で同一番号のPLCに装着される場合、個片化は、末端部が装着された後に実施することができる。
シングルワイドの装着に関しては、CFAストリップは、ウエファーダイシングソーまたは他の適当な切削工具を使用して、適切な幅に薄く切ることができる。
工程416では、ファイバは、ベースおよび/またはカバー基板から解放されて片持ちファイバを形成する。代表的な実施形態において、解放は個片化の後に実施される。解放工程416では、ベースおよび/またはカバー基板の犠牲部が分断されて、片持ちファイバを露出させる。解放工程は、ベース/カバー基板の犠牲部に(例えば、手または工具で)適当な力を加えて実施することができる。加える力の方向は、好ましくはベース/カバーの平面に対して横断方向である(例えば、下向きの力をベースに加えてベースを解放することができる)。「スナップギャップ」は、単一の応力点を形成し、カバー/ベース基板の犠牲領域への接着剤の流動を防止するので、「スナップギャップ」の存在は、犠牲部をきれいに分断させる。特定の用途に望まれる構造体の種類に応じて(例えば、図2A〜2Fに示す構造体実施例を参照する)、ベース/カバー犠牲領域の片方または両方を解放することができる。
また、図2Eおよび2Fに示す実施形態に関して、追加のソーカット(227、228)を行って、ファイバをカバーまたはベースのいずれかよりも短くすることができる。具体的には、図2Eの代表的な実施形態では、ダイシングソーの刃がベースおよびファイバを貫通してカバー内へ切り込み、スロット227を形成するように、CFAをベースの底部側から切削する。スロットが形成された後に、残りのベース犠牲部(1または複数)を解放することができる。ソーカットがカバーを貫通しベース内へ行われスロット228を形成して、その後に残りのカバー犠牲部の解放が続く点を除いては、図2Fに従ってCFAを製造するのに同様のプロセスを使用することができる。
工程418では、洗浄工程を利用することができる。例えば、CFAがPLCに装着されるのであれば、洗浄は装着前の最後の作業となりうる。研削/研磨およびダイシング作業は、多量の残屑または汚染物質を発生させる可能性があり、これによりファイバがPLCデバイスの受け溝内に完全に収容されるのが妨げられ、正常な光の伝播が妨げられうる。例えば、過剰な構造用接着剤を除去するために高温酸浴(例えば、硫酸)および微粒子を除去するために希釈水酸化カリウム浴を使用して、洗浄を行うことができる。
他の実施形態では、大量生産に対応して、アレイ数を最大化するかまたは場合によって導波路デバイス基板の中心間間隔を一致させるために、シリコンウエファー全部をCFA基板と配置させることができる。いずれの場合においても、製造スループットを最大化するために、ファイバアレイは上記のものと同様の方法で、多量に組立て、研削/研磨および洗浄をすることができる。
最終的に、上記のプロセスは、本明細書を示された当業者であれば明白であるように、変更することができる。例えば、アレイのベース基板のレイアウトは、チャネルまたはV溝の数およびチャネルまたはV溝の中心間間隔を含め、異なるPLCデバイス構成のレイアウトと一致するよう設計することができる。上述の通り、各PLCのチャネルまたはV溝の数は、1からxまでとすることができ、ここでxは任意の数とすることができる(ウエファーの幅によってのみ制限される)。
代替実施形態では、図7A〜7Bに示すように、CFA600は複数のファイバリボンケーブルのファイバを組み合わせるよう構成することができる。この代表的な実施形態では、2つの別々のファイバリボンケーブル610、611を利用する。例えば、リボン610および611のファイバ612および614は、上述のように調製することができる。リボン610および611は、積み重ね配置(図示)、または並列配置に配置することができる。ベース基板620は、V溝のような、複数のファイバ案内またはチャネル625を含むことができ、その中にファイバ612、614の被覆除去部が配設され、案内される。この代表的な実施形態において、ファイバ612および614は互いに交互配置され、ファイバ案内またはチャネル625に案内される。加えて、カバー630はチャネルまたはカットアウト638を含むことができ、これはCFAを、例えばPLCに接合するために接着剤を使用する際に、接着剤の流出を止めることができる。
上述のように、1つの代表的用途では、上述のCFAは、平面光波回路(PLC)と連結することができる。PLCの回路部は、直線回路(1対1)、スプリッタ回路(1対2n)、アレイ導波路回折格子波長マルチプレクサ、熱光学スイッチ、マイクロレゾネータセンサーアレイ、およびクロスコネクト型回路を含むが、それらに限定されない、多種多様な方法で構成されることができる平面導波路回路である。異なる種類の導波路パターンは、本明細書を示された当業者であれば明白であるように、PLCに利用することができる。
図5は、側面図で示した、このような代表的なCFA−PLC構造体、光学デバイス500を示す。デバイス500の2つの主要構成要素は、CFA501とPLC550である。CFA501は、ファイバリボンケーブルなどの光ファイバケーブルからのような、1本以上のファイバ510を含む。ファイバ511の被覆除去部は、ベース520上に実装される。ベース520は、V溝のような、複数のファイバ案内またはチャネルを含み、その中にファイバ511の被覆除去部が配設され、案内される。カバー530は、チャネルまたは溝内においてファイバ変位を防止し、PLC550に連結する際にさらなる支持を提供するために、基板/導波ファイバ上に所望により配設されることができる。加えて、熱加速硬化性構造用接着剤(例えば、二液性エポキシ)のような構造用接着剤540が、ファイバをベース520およびチャネルまたはV溝に接合し、カバー530をベース520に接合するために、提供されることができる。
上述の解放工程中の犠牲部の解放の結果、ベース端面523(および/または他の実施形態におけるカバー端面)は、傾斜した向きに形成されることができる。加えて、カバー530は、チャネルまたはカットアウト538を含むことができ、これは接着剤の流出を止めることができる。CFA501の構造および製作は、CFA100およびCFA200A〜200Fに関する上述のものと同様の方法で行えるので、CFAは、多数の代替形態のうちの1つを取ることができる。例えば、代替構造体において、CFAの向きを裏返すことができるので(ベースがファイバおよびカバーの上方となるように)、ベース基板の末端部は、カバーの末端部を越えて延在する。この実施において、ベース基板の案内チャネルは、PLCへ連結されている片持ちファイバに対する垂直(上または下)および水平(左右)の両方の支持を提供することができる。
PLC550(以下に図6に関してさらに詳細に記載されている)は、導波路コア570(導波路クラッディング層(1つまたは複数)は、単純化のために図5Aから省略される)を支持する導波路基板560を含むことができ、これはCFAの片持ちファイバの出力末端部へ光結合することができる。導波路基板560は、CFAから片持ちファイバを受け、整列させるために、V溝などのファイバ案内またはチャネルのような、複数の整列機構をさらに含む。他の種類の接着剤もまた利用できるが、紫外線硬化性屈折率整合接着剤のような屈折率整合接着剤580が、CFAをPLCに接合するのに使用されることができる。
一実施例のPLC、およびPLCを作製する代表的な方法が、係属中のおよび同一所有者の米国特許出願第2005/0284181号A1にさらに詳細に記載されており、その全体を参考として本明細書に組み込む。図6に示すように、代表的なPLCは、光ファイバ24(CFAからのような)を位置決めするために不可欠な整列機構22を有する平面導波路アセンブリ20を含むことができる。この代表的な実施形態において、個片化された導波路アセンブリは、そこに形成された整列機構22を有する基板26を含む。エッチストップ層28は基板26を覆う。エッチストップ層28は、整列機構22の模様に対応する模様付き部分(図6では隠れている)を含む。導波路構造体32は、エッチストップ層28上に位置決めされ、エッチストップ層28の模様付き部分のみが、導波路構造体32により暴露または露呈される。エッチストップ層28の暴露または露呈される模様付き部分は、整列機構22の形成後に所望により除去されてよい。エッチストップ層28の一部は、たとえ模様付き部分が除去されても、基板26と導波路構造体32との間に位置決めされたままである。
代表的な実施形態において、導波路アセンブリは、そこに形成された複数のV字状(または他の形状をした)整列機構22を有するシリコン基板26を含む。窒化ケイ素エッチストップ層28は、基板26と導波路構造体32との間の基板26を覆う。導波路構造体32は、下部クラッド層42と上部クラッド層44との間に挟まれた複数の導波路コア40(各々は整列部品22に対応する)を含む。
加えて、PLC20は、例えばソーカットまたは類似の作業により形成され、導波路コア40と整列機構22との接合部において、その接合部における剰余の丸味を除去し、光ファイバまたはその他の光学デバイスへの嵌合に好適なように導波路コア40の末端部に平坦な表面を提供するために形成された、横方向チャネル50をさらに含む。横方向チャネル50の壁は、ウエファー表面に垂直にするか、または光反射を低減するために傾斜した向きにしてよい。チャネル形成は、構成要素のダイシング作業中に実施することができる。導波路チップ(図示せず)のストリップには、基板26からダイシングが施され、導波路コア40の末端部には、付加的な光研磨処理を施してよい。導波路チップのストリップは、個々の平面導波路アセンブリ20を分離させるために、さらにダイシングを施すことができる。個片化されたアセンブリはその結果、洗浄およびCFAからの光ファイバとの組立の準備ができる。
一実施形態において、PLC基板に配設されるファイバ受けチャネルの数は、PLCに配設される導波路コアの数とCFAから延在するファイバの数の両方に一致する。代替実施形態において、PLC基板は、CFAから延在するファイバまたはPLCに配設され導波路コアの数よりも多い数のファイバ受けチャネルを含むことができる。例えば、PLCチャネルとCFAファイバチャネルとの間に可能な対称差に起因して、製造中のSiエッチ速度(PLC基板およびCFA基板が共にSi系である場合の実施形態に関して)に小さな差がある可能性がある。エッチングプロセスが一致していない場合には、PLC基板内に余分なファイバ受けチャネルを設けることにより、異なるエッチ速度を補正することができる。対称性を維持するために、余分なファイバ受けチャネルは、同一の中心間間隔を有する正確な複製とすることができ、アクティブファイバ受けチャネルの外側に設置することができる。同様に、余分なファイバ案内チャネルまたはV溝が、CFAに追加されることができる。加えて、作用してない外側ファイバチャネルを充填するために模擬ファイバを使用することができる。
図5Bの平面図に示すように、CFAおよびPLCは、例えばダイシングを施さないCFAストリップ510Aおよび/または501B、並びにダイシングを施さないPLCストリップ550を使用するなど、多量形態で生産されてよい。ストリップは、単一のCFA−PLCデバイスまたはCFA−PLC−CFAデバイス(PLCの両末端部がCFAに連結される場合)を形成するよう(上述のように)ダイシングを施すことができる。
本明細書は、CFAのPLCへのパッシブ連結の正確でかつ迅速な方法をさらに提供する。パッシブ整列は、アクティブ機器が、ソースファイバを介して光を伝達し、出力光振幅を検出・測定する必要性が減じる点において有利である。アクティブ方法の1つの本質的な問題は、アクティブファイバチャネルの光結合のみが最大化されることにあり、他の光チャネルは、個々のファイバ/導波路の横方向オフセットおよびオフセットを作り出すPLCウエファーとファイバアレイ基板との両方の反り/湾曲に応じて、はるかに低い出力レベルを有し得る。加えて、アクティブ連結技術は、少なくとも小さなレベルの光結合が実現するまで、オペレータがファイバアレイの初期位置を手動で調節することを必要とする可能性がある。大抵の場合、この問題の複雑さを増大させる最大光処理量を達成させることに努めつつ、入力および出力ファイバ(1つまたは複数)の両方が位置決めされ、整列されなければならない。
上述のようなCFAの使用は、パッシブ光整列を提供しつつ、実際の光学部品の機械的許容差をいくらか減少させる。CFAはまた、整列装置の精密さおよび複雑さを減少させ、さらに製造費を低減させる。上述のCFAの片持ちファイバは、個々のPLCライトパス間の中心間間隔の違いを許容する。
この代表的な実施形態では、PLCデバイスのV溝のような整列部品22が、片持ちファイバの水平および垂直位置を設定できる。CFAは、PLCまたはファイバアレイ基板の(非)平面度問題の影響を事実上受けないが、その理由は、真のパッシブ整列に必要である、構成要素のV溝間隔に一致するよう、片持ちファイバが、垂直におよび水平に「浮く」能力を有するからである。CFAからの片持ちファイバは、PLCのV溝の輪郭に適合できるので、これはPLCの整列機構の深さの違いについても当てはまる。
本発明の実施形態によれば、CFAは、PLCデバイスへ手動または自動で装着されるよう設計される。本明細書を示された当業者であれば明白であるように、CFAをPLCへ配向させ、整列させ、接合するには、多くの異なる方法があるが、本実施例は、一度に一つずつの接合方法を提供する。
この代表的な実施形態では、PLCは一定力ボンダ(constant force bonder)を使用してCFAに装着され、この場合、PLC/CFAの片方は、最初に固定されて保持されるのに対し、もう一方の構成要素は、CFAの片持ちファイバがPLCファイバ受けチャネルにより受けられるように、所定位置へ動かされる。一実施例において、ボンダは、PLCデバイスを所定位置に保持するための一体型真空チャックを有する固定サーモードを含むことができる。ボンドヘッドは、サーモードの上方に位置させることができる。ボンドヘッドは、垂直に移動可能なx/y平坦化ステージ上に実装されることができる。この垂直ステージは、接合圧力を制御する空気駆動サブステージと共に電動駆動することができる。接合前に、ボンドヘッド接触表面は、x/y平坦化ステージを使用するサーモードと平行になるよう調節されることができる。このボンドヘッドは、紫外線硬化性接着剤の使用を可能にするために石英から構成されることができる。このボンドヘッドは、PLCのファイバ受けチャネルより上方でCFAカバーのみに接触するよう設計されることができる。V溝高さの極微の高さの違いを見込んで、ボンドヘッドは(テフロン(登録商標)(Teflon)テープのような)極薄コンプライアント層でコーティングすることができる。このボンダはまた、結合の目視検査用に1台以上の顕微鏡を含むことができる。
CFA/PLC装着中に、過剰なカバー幅は、ボンディングコンプライアント層と共に、結果的にカバーの外側縁部を下向きに曲げる。この曲げモーメントは、ボンドヘッドの完全垂直運動を、垂直に僅かの水平成分を加えた運動に変化させる可能性がある。この水平力は横方向のずれが発生する要因となりうる。代表的な実施形態では、より厚く狭いCFAカバーが、この潜在的問題の可能性を軽減させることができる。
CFAは多軸ステージ(例えば5軸トランスレーションステージ(例えば、x、y、z、ピッチおよびヨー)に固定することができる。CFAを固定するクランプは、CFA上でまたはファイバケーブル上で固定することができる。可撓性片持ちバネは、CFAの上部に少量の圧力を加えるためにクランプ上に実装されることができる。このバネは、好ましくは歪み除去領域内でCFAと接触するだけであり、片持ちファイバはサーモードに向けて突出する。このバネは、さらなるトランスレーションの度数である、CFAのロールを制御することができる。片持ちバネはまた、CFAまたはPLCに損傷を与えずに、接合中に制限された量の垂直運動およびピッチの変化を可能にする。
ファイバの先端が(V溝にさらに接近して)下に向けられるように、ファイバのピッチを調整することができる(例えば、約2°までのロール)。ファイバは、PLCのV溝上方に位置決めして、平行に調節し、V溝上の中心に置くことができる。ファイバの末端部は、その後導波路/V溝境界面の末端部において(図6に示した、チャネル50のような)横方向チャネル上方に位置決めすることができる。一旦平行にかつ中心に置かれたら、ファイバは、カバー/PLC間隙が最小かつ平行になるまでV溝内へ下ろされる。熱膨張を見込んで、好ましくはファイバ端末末端部を導波路コアに接触させずにファイバをPLC導波路近傍まで動かすことにより、導波路/ファイバ間隙を適切な量(例えば、約5ミクロン)に設定することができる。
ボンドヘッドは、CFAカバーの中心に合わせ、その後CFAカバー上へ下ろして、ファイバをPLCデバイスのV溝内へ押し込むことができる。屈折率整合接着剤は、ファイバ/導波路境界面に塗布することができ、これはその後ファイバ/V溝空所を流れて、カバーのスナップギャップおよびCFA/PLC間隙を充填する。好適な接着剤が、同一所有者による、同時係属米国特許出願第11/423,191号に記載され、その全体を参考として本明細書に組み込む。こうして、CFAの片持ち光ファイバが、CFAカバー、PLC基板および使用される接着剤(1つまたは複数)により封入化され、保護される。好ましい態様において、カバーは、溶融シリカまたは石英材料から製造することができるので、カバーを通して紫外線を照射して、紫外線硬化性接着剤の初期硬化を開始し、その後、硬化を仕上げるために加熱することができる。硬化サイクルが完了次第、熱が除去され、アセンブリが圧力下で冷まされる。あるいは、下記にある通り、CFAとPLCを連結するために固定法(clamping method)を利用することができる。
上記の接合の実施例では、CFAは一度に一つずつ装着される。ボンダに対して比較的に簡単な改良を行えば、CFAを単接合サイクルとしてPLCの両末端部に装着することができる。両端接合に関しては、サイクルのサーモード硬化部分の間のPLCの熱膨張増加の適応を考慮に入れることができる。
上述の通り、CFAをPLCに接合するのに使用される光接着剤は、ファイバが完全にV溝内に収容され、導波路端面に対して位置決めされた後に塗布することができる。ファイバとV溝壁との間に留まった接着剤が位置的オフセットを生じさせ、光結合に悪影響を及ぼし得るので、この手順により、ファイバの邪魔にならないよう接着剤を押し出す必要性をなくすことができる。
上述のように、CFA−PLCデバイスは、パッシブ光スプリッタ、波長マルチプレクサ、光スイッチ、偏光制御器、集積型光レーザーおよび増幅器、並びに光センサーを含む、多種多様な用途に使用されることができる。
例えば、図8は、光センサーチップ650として設計される代表的なPLCを示す。このセンサーチップ650は、1つ以上の導波路670を支持する導波路基板660を含むことができ、これはCFAの片持ちファイバの出力末端部へ光結合することができる。導波路基板660は、CFAから片持ちファイバを受け、整列させるために、V溝などのファイバ案内またはチャネル665のような、複数の整列機構をさらに含む。導波路と整列機構との接合部においてソーカットまたは類似の作業により形成されるような横方向チャネル668は、その接合部における剰余の丸味を除去し、CFAファイバへの嵌合に好適なように導波路の末端部において平坦な表面を提供するために、実装されることができる。加えて、センサー要素は、センサーチップ650に組み込むことができる。この代表的な実施形態において、リング共振器675は、1以上の導波路670と光学的に相互作用するようチップ650に配設される。例えば、センシングは、同時係属、同一所有者の米国特許出願第11/277,770号に記載されるように行うことができ、その全体を参考として本明細書に組み込む。
用途によっては、CFAのPLCへの恒久的な接合は、望ましくないことがある。例えば、多数の通信構成要素は、機械的または環境的損傷からそれらを保護する保護筐体内に収容されなければならない。これらの構成要素は、典型的には恒久的ファイバケーブル長さ、またはそれらに装着された「ピグテール」を有し、このピグテールは、光回路を完成させるために他のファイバへスプライスされる。これは、結果的に過剰なファイバケーブル長さを生じさせ、ケーブルは巻かれて筐体内に保管されるが、過剰なファイバ長さの保管のために付加的空間の必要性を頻繁にもたらす。したがって、ピグテールではなく、PLCパッケージ内に光コネクタ境界面が組み込まれたPLC構成要素を有することが望ましい。本明細書の記載から明白であるように、PLCパッケージがPLC整列溝と位置合わせしてCFAファイバを掴む保持機構を備える場合には、複合接続−切断サイクルに適したコネクタ型境界面を実現することができる。代表的なコネクタ境界面の概略図が、図9〜11Eについて示される。
図9に示す通り、CFA−PLCデバイスは、プラグ・ソケット接続方式として構成されることができる。特に、デバイス700は、解放式接続としてPLCソケットまたはレセプタクル要素750により受けられるよう構成されるCFAプラグ要素701を含むことができる。
特に、図10Aおよび10Bにさらに詳細に示すように、CFAプラグ要素701は、上述と同様の方法で構成および製造されることができる、CFA705を含む。この代表的な実施形態において、CFA705は、図5Aに示され、また上述の、CFA501のような方法で、構成されることができる。この代表的な実施形態において、CFA705は、ファイバリボンケーブル710からの複数の調製されたファイバ末端部712を含むことができる。ファイバは、CFAベース基板720へ実装されることができる。カバー730は、片持ちファイバを保護することができる。
CFAプラグ要素701は、カバー部745およびベース部740を含むことができる。ベース部およびカバー部は、PLCソケット要素750により受けられるよう、射出成形され、形作られることができる。さらに、カバー部745は、PLCソケット750に形成される受け/ガイドチャネル759と嵌合できるガイドピンまたは突起部747をさらに含むことができる。CFA705、特にカバー730(基準表面として使用することができる)は、カバー部745の表面746に接合することができる。所望により、ファイバリボンケーブル710も、カバー部745の表面に接合することができる。ベース部740は、CFAベース基板720に対して支持体表面742を提供し、カバー部745に接合してプラグ部を完成させることができる。
CFAプラグ701は、図11A〜11Eの接続順序に示すように、PLCソケットまたはレセプタクル構造体750へ解放可能に接続されることができる。この実施形態において、CFAは、適切な連結を実現するために、PLCに接合されることは必要ではない。
図11Aは、CFAプラグ701およびPLCソケットまたはレセプタクル750を含む、デバイス700の側面図を示す。PLCソケット750は、射出成形された材料から形成されるソケット本体751を含む。このPLCソケット750は、上述のPLC650のような、上に実装されるPLC導波路ダイ752を支持し、PLCソケット750内で可動である、導波路ダイキャリア782をさらに含む。この実施例では、PLCソケットリテーナ部757は、PLC導波路ダイ752にバネ/圧縮力を加えて可動ダイキャリア782上でそれを所定位置に維持することができる。PLCソケット750は、接続プロセスを完成させるために使用されるラッチ785をさらに含む。図11A〜11Dには、ラッチ785がその挿入位置にある状態で示される。PLCソケット750は、CFAプラグ701を開口部758に保持するロッキング機構すなわちリテーナ部755をさらに含む。PLCソケット750はまた、ユーザーが試験および分析のためにPLCの表面にアクセスできるようにさせる開口部753を含む。この点に関して、試験のために流体をPLC導波路ダイ752上に設置する場合には、PLCソケットリテーナ部757は、PLCが接続されるCFAファイバへ向って流体が流れるのを防止するよう構成できる。
図11Bに示すように、CFAプラグ701は、開口部758を介してPLCソケット750内に挿入することができる。リテーナ部755は、CFAプラグ701の通路から外へ屈曲させることができる。図11Cは、PLCソケットに約75%挿入されたCFAプラグ701を示す。図11Dに示すように、CFAプラグ701は、PLCソケット750内へ約100%挿入されている。CFAリテーナ部755は、屈曲してその通常状態に戻り、かつCFAプラグ701がソケット750から滑り出るのを防止する。加えて、部分756として図11Dに示す、PLCソケット本体の部分は、CFAカバー部745に下向きの力を加え、片持ちファイバをPLC基板の受け溝内へ押し込む。この受け溝は、所望により屈折率整合流体を含むことができる。
代表的な実施形態において、閉じ込められたCFAのファイバへPLCダイをさらに移動させることにより、導波路には、CFAのファイバとのより最適な光結合がもたらされる。図11Eに示すように、ラッチ785は、矢印789の方向に回転させることができる。ラッチ785が動くにつれて、ダイキャリア782の一部分がCFAファイバの端末末端部へ向けてダイキャリア782を押す突起部786により嵌合される。ラッチ785は、戻り止め(図示せず)のようなロッキング機構により、回転後、所定位置に一時的に固定されることができる。このようにして、接合材とは対照的に、機械的方式は、CFAファイバのPLCの導波路への接続を完成させることができる。加えて、リテーナ部755を解放し、PLC開口部758からプラグ701を引張り出すことにより、CFAプラグ部をPLCソケット750から取り外すことができる。
上述のように、PLCは、光学的検知を行う感知装置の一部として構成されることができる。センサーは、体液に関する医学的試験を実施するための1回使用(one-use)デバイスであってもよい。この代表的な実施形態において、センサーチップは、1回使用後に廃棄するよう設計されることができる。上記の実施例では、PLCダイ752は、恒久的接合ではなく、圧縮力により保持される。したがって、CFAは、使い捨てPLCチップと、読取りシステムを構成するより高価な光学部品(例えばレーザー光源、分光器、電力計等)との間の一時的な光学的境界面として、読取りシステムへ組み込むことができる。
好ましい実施形態の説明の目的のために、特定の実施形態を本明細書において例示し記述したが、同じ目的を達成すると予測される多種多様な代替および/または同等の実施が、本発明の範囲を逸脱することなく、図示および説明された特定の実施形態に置き換わり得ることを、当業者は理解するであろう。機械技術、電気技術、化学技術および光学技術の当業者は、本発明が多種広範な実施形態で実施できることを、容易に理解するであろう。本出願は、本明細書で説明された好ましい実施形態のいかなる翻案または変形をも包含すべく意図されている。
本発明は様々な変更例および代替形態が可能であるが、その具体例を一例として図面に示すとともに詳細に説明する。しかし、本発明を説明する特定の実施形態に限定しようとするものではないことが理解されるべきである。むしろ、それらのすべての変更例、等価例、および代替例を包含することを意図する。
代表的な片持ちファイバアレイの等角図。 片持ちファイバアレイの代替の代表的な形体の側面図。 片持ちファイバアレイの代替の代表的な形体の側面図。 片持ちファイバアレイの代替の代表的な形体の側面図。 片持ちファイバアレイの代替の代表的な形体の側面図。 片持ちファイバアレイの代替の代表的な形体の側面図。 片持ちファイバアレイの代替の代表的な形体の側面図。 代表的な工程内ファイバアレイ構造体の側面図。 工程内ファイバアレイ構造体のベース形体の3つの実施例を示す。 片持ちファイバアレイの代表的な作製方法を示すフローチャート。 代表的なCFA−PLCデバイスの側面図。 ダイシングを施さないCFAストリップおよびダイシングを施さないPLCストリップを含む、多量形態で生産されるCFAおよびPLCの平面図。 代表的なPLCの等角図。 代替CFAデバイスの等角図。 図7Aの代替CFAデバイスの等角分解図。 センサーとして構成されるPLCデバイスの等角図。 代替CFA−PLCデバイスの等角図。 代替CFAプラグ方式要素の分解図。 代替CFAプラグ方式要素の等角図。 図9のCFA−PLCデバイスの接続順序の図。 図9のCFA−PLCデバイスの接続順序の図。 図9のCFA−PLCデバイスの接続順序の図。 図9のCFA−PLCデバイスの接続順序の図。 図9のCFA−PLCデバイスの接続順序の図。

Claims (23)

  1. 少なくとも1つの整列溝を有するベースと、
    前記少なくとも1つの整列溝に位置決めされる光ファイバの被覆除去部と、
    カバーと
    を含むファイバ整列装置であって、前記ファイバの端末末端部が前記ベースの端面および前記カバーの端面のうち少なくとも1つを越えて延在し、前記カバーが前記ベースへ接合されて前記ベースと前記カバーとの間に前記光ファイバを固定し、前記カバーの端面および前記ベースの前記端面が実質的に非平行である、ファイバ整列装置。
  2. 前記ファイバの前記端末末端部が、前記ベースの前記端面を越えて延在する、請求項1に記載のファイバ整列装置。
  3. 前記カバー端面が前記ベースの前記端面を越えて延在するよう前記ファイバ整列装置が構成される、請求項1に記載のファイバ整列装置。
  4. 前記ベース端面が、前記カバーの前記端面を越えて延在する、請求項1に記載のファイバ整列装置。
  5. 前記カバーおよび前記ベースの少なくとも片方が、前記ファイバの被覆非除去部を支持する支持領域をさらに含む、請求項1に記載のファイバ整列装置。
  6. 前記ベースが、複数の光ファイバを受けるために実質的に平行に離間した複数の整列溝をさらに含む、請求項1に記載のファイバ整列装置。
  7. 前記カバーおよび前記ベースの少なくとも片方が、前記少なくとも1本の整列溝を横断する方向に形成されたチャネルを含む、請求項1に記載のファイバ整列装置。
  8. 前記ベースが、シリコン、石英、およびホウケイ酸ガラスのうち1つを含み、前記カバーが溶融シリカまたは石英を含み、前記カバーの少なくとも1つの縁部が面取りされる、請求項1に記載のファイバ整列装置。
  9. 前記カバーの前記端面が、前記ファイバの前記端面に近接している、請求項1に記載のファイバ整列装置。
  10. 少なくとも1本の整列溝を有するベースと、
    端末末端部を有する前記少なくとも1本の整列溝に位置決めされる光ファイバの被覆除去部と、
    前記ベースとカバーとの間に前記光ファイバを固定する前記ベースに接合された前記カバーと
    を含むファイバ整列装置の工程内構造体であって、前記カバーおよび前記ベースの少なくとも片方が、前記少なくとも1本の整列溝を横断するように向けられる少なくとも1本の横方向チャネルを有し、前記カバーおよび前記ベースの少なくとも片方が、少なくとも1つの犠牲領域を有する、ファイバ整列装置の工程内構造体。
  11. 平面光波回路へ連結される片持ちファイバアレイを含む、光学デバイスであって、
    前記片持ちファイバアレイが、ファイバ案内チャネルにおいて少なくとも1本の光ファイバの少なくとも一部を支持するベースと、前記ベースおよび/または前記少なくとも1本の光ファイバへ接合されたカバーとを含み、前記少なくとも1本の光ファイバの端末末端部が前記ベースおよびカバーの少なくとも片方の末端部を越えて延在し、
    前記平面光波回路が、基板上に形成された平面導波路を含み、前記平面導波路が導波路コアを含み、前記片持ちファイバアレイの前記ファイバの前記端末末端部が、前記平面光波回路基板の一部において形成される整列溝に配設される、光学デバイス。
  12. 前記平面光波回路が、前記導波路コアと前記少なくとも1本の光ファイバの前記端末末端部との光学的境界面において前記平面光波回路基板に形成される横方向チャネルを含む、請求項11に記載の光学デバイス。
  13. 前記片持ちファイバアレイが、複数のファイバ案内チャネルに配設され実質的に平行に離間された複数のファイバを含み、前記平面光波回路が、複数の導波路コアを有する導波路および前記平面光波回路基板に形成された複数の溝を含む、請求項11に記載の光学デバイス。
  14. 前記片持ちファイバを前記平面光波回路へ接合する紫外線硬化性屈折率整合接着剤をさらに含む、請求項11に記載の光学デバイス。
  15. 前記平面光波回路が、基板上に形成され導波路コアを含む平面導波路、および前記整列機構の末端部と前記導波路コアの第1の面との間で前記平面光波回路の前記基板に形成された横方向チャネルを含む、請求項11に記載の光学デバイス。
  16. 前記片持ちファイバアレイが、レセプタクル部を装着した平面光波回路と嵌合する取り外し可能なコネクタアセンブリの一部であり、前記取り外し可能なコネクタが前記レセプタクル部と嵌合し、前記片持ちファイバアレイの前記ファイバが前記平面光波回路上に組み込まれたV溝内に挿入されて、前記ファイバと導波路との間に光結合を提供する、請求項15に記載の光学デバイス。
  17. 前記片持ちファイバアレイが、センサーとして構成される前記平面光波回路装置に問いかける読取りシステムの一部であり、前記読取りシステムが前記平面光波回路センサーから出入りする光信号を結合するように前記片持ちファイバアレイが前記V溝および前記平面光波回路の導波路と正しく位置が合っている、請求項15に記載の光学デバイス。
  18. ファイバ整列装置の第1の表面に形成される少なくとも1本の整列溝を有するベースを提供することと、
    カバーを提供することと、
    前記ベースの前記第1の表面および前記カバーの第1の表面の少なくとも片方に、前記少なくとも1本の整列溝を横断するように向けられた、横方向チャネルを形成することと、
    光ファイバの被覆除去部を前記少なくとも1本の整列溝に設置することと、
    前記ベースの前記第1の表面と前記カバーの前記第1の表面との間に前記光ファイバを固定するために、前記カバーを前記ベースに接合することと、
    前記ベースおよび前記カバーの少なくとも片方の一部分を前記横方向チャネルで解放することと
    を含む、ファイバ整列装置を形成する方法。
  19. 前記解放工程の前に前記光ファイバの端末末端部を研磨することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記解放工程の後に、前記光ファイバの端末末端部が、前記カバーの端面および前記ベースの端面の少なくとも片方を越えて延在する、請求項18に記載の方法。
  21. 前記解放工程が、前記ベースの犠牲領域および前記カバーの犠牲領域の少なくとも片方に力を印加することを含み、前記力の方向が前記ベースの平面および前記カバーの平面の少なくとも片方に対して横断する、請求項18に記載の方法。
  22. ベース部のアレイを有するベースを提供することであって、前記ベースの各々が、前記ベースの第1の表面上に少なくとも1本の整列溝を有することと、
    前記ベース内に横方向チャネルを形成することであって、前記横方向チャネルが前記少なくとも1本の整列溝を横断するように向けられることと、
    前記ベース部の各々における前記少なくとも1本の整列溝内に光ファイバの被覆除去部を設置することと、
    前記ベースと前記カバーとの間に前記少なくとも1本の光ファイバを固定するために、前記ベース基板の上部表面上にカバーを接合することと、
    前記整列装置を形成するために前記ベースを個片化することと、
    前記ベースおよび前記カバーの少なくとも片方の犠牲部を取り除くことと
    を含む、複数のファイバ整列装置を形成する方法。
  23. 複数のファイバを含む光ファイバケーブルを調製することであって、前記調製工程が、前記光ファイバケーブルの前記ファイバの1本以上を巻き付けること、被覆除去することおよびへき開することの少なくとも1つを含むことと、
    前記調製された光ファイバを受けるためのベースを調製することであって、前記調製工程が、前記ベースの第1の表面上に複数の整列溝を形成することをさらに含むことと、
    カバーを提供することであって、前記カバーが、実質的に平面の内側表面および前記実質的に平面の内側表面に形成された横方向チャネルを含むことと、
    前記調製された光ファイバを前記整列溝に設置することと、
    前記ベースと前記カバーとの間に前記調製された光ファイバを固定するために、前記ベース基板の上部表面上に前記カバーを接合することと
    を含む、ファイバ整列装置を形成する方法。
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