JP2008544165A - 無段変速装置用駆動ベルトとこのような駆動ベルト用の横方向エレメントの製作方法 - Google Patents

無段変速装置用駆動ベルトとこのような駆動ベルト用の横方向エレメントの製作方法 Download PDF

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Abstract

駆動ベルト(3)は無端引張り手段(31)と、比較的に薄い多数の横方向エレメント(32)を備え、この横方向エレメントは引張り手段(31)上に滑動可能に設けられ、横方向エレメントは前側の主面(40)と後側の主面(41)を有し、この両主面は横方向エレメント(32)の厚さによって互いに分離され、かつ主として駆動ベルト(3)の縦方向に向けられ、横方向エレメントは主として横方向に向けられた2つの側面(36)を有し、この側面は駆動ベルト(3)を作用させる変速装置のプーリ(1,2)に摩擦接触するために横方向エレメント(32)の各々の側部に1つ設けられている。横方向エレメント(32)の各側面(36)は比較的に尖ったエッジである移行面(50;50(a),50(b),50(c))を介して、主として駆動ベルト(3)の縦方向に向けられた各々の他の面(40;41;52)に接続され、この移行面の断面は、0.3mm以下の曲率半径を有する弧によって少なくとも効果的に表すことが可能である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、請求項1の前提部分に記載した駆動ベルトに関する。
このような駆動ベルトは、特にヨーロッパ特許出願0.994.275(特許文献1)によって周知であり、しばしばファン・ドーン(Van Doorne)ベルトまたはプッシュベルトと呼ばれている。周知の駆動ベルトは少なくとも1個の無端の引張り手段と板状の多数の横方向エレメントを備えている。この横方向エレメントは引張り手段上に続けて配置され、ほぼ連続するストリングを形成している。エレメントは引張り手段によって支持および案内されているがしかし同時に、引張り手段の周に沿って自由に移動可能である。このような駆動ベルトは自動車用無段変速装置すなわちCVTにおいて慣用されている。この場合、駆動ベルトは無段変速比でトルクを伝達するために2個のプーリに巻掛けられて摩擦接触している。この無段変速装置は例えば国際公開公報WO−A−2003/021134(特許文献2)によって周知である。
このような変速装置の機械的な効率は、多数の要因によって決定される。その一つはベルトと各プーリの間の潤滑される摩擦接触部の摩擦係数、すなわち「CoF」である。CoFの増大が一般的に非常に所望される。というのは、その結果として、変速装置の作動中縦方向に向いた摩擦力を伝達するためにプーリのディスクによって駆動ベルトに加えられる垂直力をかなり低減することができるからである。このような比較的に小さな垂直力は通常は一層経済的に発生させることができる。比較的に小さな垂直力の他の有利な作用は、駆動ベルトと特にその引張り手段の作動中の負荷が小さく、それによって変速装置の作動寿命が長くなることにある。
EP−A−0.994.275 WO−A−2003/021134
本発明は、知られていない方法でCoFを最適化することによって変速装置効率を一層改善することを目的とする。本発明に従い、このような目的は、請求項1記載の駆動ベルトを、その他の点では知られている変速装置に適用することによって達成される。
請求した手段を適用することにより、ベルトの横方向エレメントとプーリディスクの間の潤滑摩擦接触部内のCoFは、典型的な作動状況下で慣用の駆動ベルトで測定したCoFよりも大幅に、すなわち10%まで高くなった。請求した手段の結果として、変速装置の作動中前記摩擦接触部内に存在する潤滑液の量が大幅に減少し得る、すなわちエレメントとプーリディスクの相対速度が高い場合でも、非常に薄い潤滑液の層がエレメントとプーリディスクの間に形成され、その結果としていわゆる境界潤滑状態が生じると思われる。
これによって、移行面の有効曲率半径、すなわち実際の移行面にほとんど正確に適合する円弧の半径は、前記の潤滑液を定量化するための好都合な方法と考えられる。それは一般的に、前記の潤滑液量に正確に影響を及ぼす移行面の小さな部分、すなわち変速装置作動中潤滑液の層内に入れられる、側面に直接接する部分だけである。従って、移行面の全体の断面形状が弧状から大きくそれている場合には、前記の有効曲率半径は移行面の小さな部分だけに関連して決定される。
本発明では、前記の他の面は勿論、横方向エレメントの主面の一つによってあるいは側面内の半径方向溝またはスリットの側壁の一つによって形成可能である。特に、この後者の構造では、実現可能なCoFの相対的な増大によって、きわめて良好な実験結果が得られた。このCoFの増大は恐らく、後者の構造の場合前記の有効曲率半径が最も効果的で最も小さな零の値に近づくという実現に関連している。
更に、上記の駆動ベルト用横方向エレメントを作るための製作方法を提供する。従来の製作方法では、横方向エレメントは基材の帯板から打ち抜きによって形成され、続いて打ち抜き時に形成されたばりを研磨除去するために石によってバレル研磨される。公知の打ち抜き加工工程では、横方向エレメントは、打ち抜きプレスのカッターを打ち抜きプレスのダイのエレメント状穴の中に移動させることによって、基材の帯板から切り抜かれる。それによって、基材の帯板はカッターとダイの間に置かれる。
従来の製作方法では、結局、横方向エレメントの側面と前側および後側の主面との間の移行面の丸めた量が主に、石によるバレル研磨加工の強さ(例えば加工時間、振動エネルギー、石の重量および石の形状または構成)によって決定される。しかしながら、前記ばりを除去するために最小の強さが要求される。これは実際には、断面が多少弧状でありかつ典型的な例では約0.5mmの曲率半径を有する移行面で生じる。
本発明に従って、バレル研磨加工の強さは、それによって形成される横方向エレメントの全周にわたって打ち抜きプレスのダイとカッターの間に比較的に大きな遊びを設けることによって、有利に低下させることができるかあるいは省略可能である。このような遊びは従来は基材の厚さの1%よりも小さいが、本発明では、このような厚さの5〜20%の遊びを設けることが提案される。打ち抜き加工とその際の前記遊びの詳細な説明については、国際公開公報WO2004/111490の特に図4〜8とそれに関連する説明部分が参照される。
打ち抜き加工の上記段取りでは、横方向エレメントの周囲に形成されたばりが小さいので、除去するために必要なバレル研磨の強さは弱くて済む。これによって、前記移行面を丸める量が減少するので有利である。そうすることにより、側面と前側の主面との間の曲率半径を0.3mmまたはそれ以下に縮小することができる。
その代わりに、上記の従来の製作方法に、次の加工工程を追加することが提案される。すなわち、少なくとも、エレメントの側面と前側主面または後側主面の間の前側移行部または後側移行部を塑性変形する加工工程、すなわち比較的に尖った望ましい形状のエッジを形成するために形成し直す加工工程を追加することが提案される。この形成し直しは例えば国際公開公報WO2003/069185によって知られている圧印加工またはダイプレス加工によって行われる。他の選択肢は、追加加工工程としての研削のような研削加工を適用することである。この後者の加工は特に、横方向エレメントの側面に半径方向溝を形成するために適している。それによって、溝の側壁が各側面に接続する場所に、比較的に尖った移行部が形成される。
最後の両ケースの場合、各移行面は、有効曲率半径が小さく零に近づくほど、きわめて小さく形成可能である。限定ケースでは、側面と他の面の間に、90°エッジの形が形成され、移行面は実質的に存在しない。
(図面の簡単な説明)
添付の図を参照して本発明を説明する。
図1は、駆動ベルトと2個のプーリを備えた公知の無段変速装置を概略的に示す斜視図である。
図2は公知の駆動ベルトの横方向エレメントの正面図である。
図3は図2のA−A面に沿った公知の横方向エレメントの断面図である。
図4は本発明の第1実施の形態に従って形成された、図2のA−A面に沿った横方向エレメントの断面図である。
図5は変速装置プーリとの摩擦接触を示す、図4の横方向エレメントの詳細断面図である。
図6は本発明の第2実施の形態に従って形成された、図2のA−A面に沿った横方向エレメントの断面図である。
図7は横方向エレメントと変速装置プーリの間の摩擦係数に関する本発明の効果を示すグラフである。
図8は本発明の第3実施の形態に従って形成された、図2のA−A面に沿った横方向エレメントの断面図である。
図1は、一般的に自動車のエンジンと駆動輪との間の動力伝達系統内で用いられる公知の無段変速装置の主要部品を示している。変速装置は2個のプーリ1,2を備えている。このプーリはそれぞれ2個のプーリディスク4,5を備えている。このプーリディスクの間には、回転運動Mとそれに付随するトルクを一方のプーリ1,2から他方のプーリ2,1に伝達するために、プッシュタイプの駆動ベルト3が設けられている。プーリディスク4,5はほぼ円錐形であり、各プーリ1,2の少なくとも一方のプーリディスク4は各プーリ1,2のプーリ軸6,7に沿って軸方向に移動可能に変速装置に組み込まれている。変速装置は通常は更に、作動手段を備えている。この作動手段は少なくとも一方の前記可動ディスク4に、それぞれ他方のディスク5の方に向いた軸方向の締付け力を加える。それによって、駆動ベルト3は両ディスクの間で締付けられる。
駆動ベルト3は無端の引張り手段31と、比較的に薄い多数の横方向エレメント32とを備えている。この横方向エレメントは引張り手段の縦方向に沿って移動可能にかつ引張り手段に対してほぼ横方向に配向して引張り手段31上に設けられている。横方向エレメント32は前記締付け力を受け、それによって駆動プーリ1の回転時にディスク4,5と駆動ベルト3の間の摩擦が横方向エレメント32を前記移動Mの方向に前記駆動プーリ1から被駆動プーリ2へおよび元の所に押し、それによって引張り手段31により案内され、支持される。これによって、変速装置の幾何学的な変速比は被駆動プーリ2における駆動ベルト3の有効接触半径R2と、駆動プーリ1における駆動ベルト3の有効接触半径R1との商によって決定される。このような半径R1,R2と幾何学的な変速比は達成可能な値の予め定めた範囲内で連続的に変更可能である。
図2は公知の横方向エレメント32の正面図である。この横方向エレメントは無端引張り手段31に取付けられた駆動ベルト3に組み込まれている。無端引張り手段は図示した本例では2つの積層部品からなっている。この積層部品はそれぞれ、薄くて平らな複数のリングによって形成されている。このリングは半径方向に入れ子式に重ねられ、横方向エレメント32の各々の開口33内に収容されている。
横方向エレメント32は本体部分34を備えている。この本体部分は引張り手段31の下方にあるいは半径方向において引張り手段の内側に配置され、開口33の底部側を形成している。横方向エレメント32のほぼ矢じり形の頭部分37は開口33の頂部側を形成している。横方向エレメント32のいわゆる柱部分38が開口33の間に位置している。この柱部分は本体部分34と頭部分37を互いに連結している。本体部分34は両側に、横方向に向いた(すなわち、「面した」)側面36を備えている。この側面はプーリディスク4,5に摩擦接触する。これらの側面36は半径方向外側の方へ互いに広がっている。このような広がり角φ、いわゆるベルト角度φは、プーリ1,2のディスク4,5の間にも設けられている(図1参照)。プーリディスク4,5との摩擦接触の摩擦学的特性を高めるために、側面36に表面プロフィルを設けることは一般的な方法である。
横方向エレメント32の前側の主面40には突起39が設けられている。この突起は横方向エレメントの頭部分37のほぼ中央に配置されている。突起39は隣接する横方向エレメント32の後側の主面41に設けた穴(見えない)に収容される。突起39と穴は駆動ベルト3内で隣接する横方向エレメント32を互いに連結し、整列する。ここで、用語「前側」と「後側」は駆動ベルト3の運動Mの方向に関連して定められている。
傾動領域44としても表示されるいわゆる傾動線44において、本体部分34は実質的に半径方向内側へ先細になっている。それによって、ベルト3はプーリ1,2のところで縦方向に湾曲した軌道を進むことができる。この縦方向に湾曲した軌道内で、横方向エレメント32は主として軸方向に向いたそれらの傾動軸線44回りに、それぞれ隣接するエレメント32と相対的に傾動する。
図3には、図2のA−A面に沿った、横方向エレメント32の横断面、すなわち本体部分34の位置の横断面が示してある。図示したエレメント32は4つの移行面(接続面)50、すなわち2つの側面36の各々と前側の主面40との間の2つの前側の移行面50(a)と、エレメント2つの側面36の各々と後側の主面410との間の2つの前側の移行面50(b)を備えている。用語「前側」と「後側」は変速装置が作動しているときに駆動ベルト3の運動Mの意図する方向または主方向に関連して定められている。
公知のベルト3では、これらのすべての移行面50が滑らかに丸められ、曲率半径Rtを有する弧によって断面を表すことができる。この曲率半径Rtは横方向エレメント32の製作方法、特に打ち抜き加工時に形成されたばりを研磨除去するために横方向エレメント32をバレル研磨する製造工程によって決定される。このような慣用の曲率半径Rtは0.5mmに達する。
本発明では、上記の前側の移行面50(a)と後側の移行面50(b)の一方または両方を、比較的に尖ったエッジとして、すなわち、特に断面で見たときの上記の曲率半径の観点からきわめて縮小した寸法を有するエッジとして形成することにより、駆動ベルト3とプーリ1,2の間の摩擦係数(CoF)が大幅に改善されることがわかった。
本発明の第1実施の形態が図4に示してある。図4は図2のA−A面に沿った横方向エレメント32の断面図である。この実施の形態では、前側の移行面50(a)だけが前側の曲率半径Rwによって断面を示した比較的に尖ったエッジとして形成されている。後側の移行面50(b)は前側の移行面との違いを示すために曲率半径Rtを有している。本発明に従い、CoFの増大は0.3mmよりも小さな値を有する前側の移行面50(a)の曲率半径Rwによって実現可能であり、そして例えば0.2mm以下の前側の移行面の曲率半径Rwを有する一層尖ったエッジを形成することによって更なる改良が可能である。最適であると見なされるがしかし製作が困難である実施の形態では、曲率半径Rwは零に近づくかまたはできるかぎり零に等しい。
比較的に鋭利なエッジとして形成された前側の移行面50(a)の結果として、作動中M方向に動くときに、比較的に少量の潤滑液が前記摩擦接触部内に押し込まれ、プーリディスク4,5とベルト3の横方向エレメント32との相対速度がかなり大きいときでも、いわゆる境界潤滑状態が生じている。このような現象とその効果は図5,6に概略的に示してある。
図5は、横方向エレメント32の側面36とプーリ1,2のディスク4,5との間の潤滑される摩擦接触部を示す、図4の横方向エレメント32の詳細断面図である。主に変速装置の作動中に生じるエレメント32とディスク4,5の相対速度RSのために、ディスク4,5上に薄い層60をなす潤滑液は少なくとも一部が前記摩擦接触部に供給される。それによって、潤滑液の量は、この特別なケースの場合には前側の移行面50(a)の形状によって決定される。前記摩擦接触部における潤滑液の量は、いわゆるくさび作用を弱めることによって大幅に減少する。このくさび作用はエレメント32の移行面50(a)とディスク4,5との間に形成されたおおよそくさび形状の空間によって生じ、それによって潤滑液の増大61が達成される。本発明に従って、移行面50(a)の有効曲率半径Rfを縮小することによって、くさびの重要性、ひいては前記くさび作用の大きさを低下させることができる。この曲率半径の縮小は、できるかぎり零に近づくまで行われ、側面36と各主面40,41は尖ったエッジで事実上接続する。
本発明の第2実施の形態が図6に示してある。この図6は図2のA−A面に沿った横方向エレメント32の断面図である。この実施の形態では、半径方向に向いた溝51またはスリット51がエレメント32の各々の側面36に設けられている。これによって、溝51の少なくとも1つの側壁52と各々の側面36との間に移行面50(c)が形成される。この移行面は本発明に従って断面が比較的に尖ったエッジとして容易に形成可能である。特にこの構造により、実現可能なCoFの増大について、きわめて良好な実験結果が得られた。図4の実施の形態を超えたこの構造の他の利点は、側面36と主面40,41の間の移行面50(a),50(b)が摩耗する傾向があり、従ってベルト3の作動中鈍くなり、溝51の各側壁52と側面36との間の移行面50(c)がその元の形状を良好に維持することにある。
図7には、本発明の効果がグラフで定性的に示してある。グラフには、測定されたCoFが、関連する変速装置作動状態を示す指数Kの対数に対して記入してある。この変速装置作動状態は前記の相対速度RS、前記摩擦接触部に作用する垂直力、側面36とプーリディスク4,5の組み合わせ表面粗さおよび潤滑液の力学的粘性率を含んでいる。図6の曲線Iは従来のベルト3によって得られる測定データを示し一方、曲線IIは図6の横方向エレメント32によって得られる測定データを示している。明らかなように、CoFは本発明による構造の新規なベルトによって、指数Kによって示されるような作動状態にほとんど関係なく増大している。
溝51は、図6に示すように、必ずしも側面36の中央に設ける必要はない。溝によって得られるCoFの作用を高めるために、上記の相対速度RSに関連して定義したように、側面36の前進側の方に溝を設けることができる。しかしながら、このような相対速度RSが通常は変速装置内の横方向エレメント32の位置に依存して方向を変えるので、通常は中央に設けた溝51が良好な折衷案である。
特別な変速装置構造について代替的に、相対速度RSの主方向または最も関係する方向を決定することができる。これは、側面36の幅に関連して、すなわち前側の主面40の方にあるいは後側の主面41の方に、溝51の位置を決定するために行われる。他の選択肢は、横方向エレメント32の各側面36が2つの溝51を備えることである。一つの溝は前側の主面40の近くに配置され、もう一つは後側の主面41の近くに配置される。この構造は図8の断面図に示してある。溝51は更に、側面36の幅を斜めに横切るように、半径方向に対して角度をなしていてもよい。この構造は、このような斜めの溝51が完全に半径方向に向いた溝51よりも容易に製作可能であるという利点がある。勿論、溝51の側壁52によって形成された前記の他の面が主としてベルト3の縦方向に向いているという本発明の要求は、前記角度が0°から45°までの範囲内の値を有することを必要とする。
駆動ベルトと2個のプーリを備えた公知の無段変速装置を概略的に示す斜視図である。 公知の駆動ベルトの横方向エレメントの正面図である。 図2のA−A面に沿った公知の横方向エレメントの断面図である。 本発明の第1実施の形態に従って形成された、図2のA−A面に沿った横方向エレメントの断面図である。 変速装置プーリとの摩擦接触を示す、図4の横方向エレメントの詳細断面図である。 本発明の第2実施の形態に従って形成された、図2のA−A面に沿った横方向エレメントの断面図である。 横方向エレメントと変速装置プーリの間の摩擦係数に関する本発明の効果を示すグラフである。 本発明の第3実施の形態に従って形成された、図2のA−A面に沿った横方向エレメントの断面図である。
符号の説明
1,2 プーリ 3 駆動ベルト
4,5 プーリディスク 6,7 プーリ軸
31 無端引張り手段 32 横方向エレメント
40 前側の主面 41 後側の主面
50 移行面

Claims (10)

  1. 無端引張り手段(31)と、比較的に薄い多数の横方向エレメント(32)を備え、この横方向エレメントが引張り手段(31)上に滑動可能に設けられ、横方向エレメントが前側の主面(40)と後側の主面(41)を備え、この両主面が横方向エレメント(32)の厚さによって互いに分離され、かつ主として駆動ベルト(3)の縦方向に向けられ、横方向エレメントが主として横方向に向けられた2つの側面(36)を有し、この側面が駆動ベルト(3)を作用させる変速装置のプーリ(1,2)に摩擦接触するために横方向エレメント(32)の各々の側部に1つ設けられ、各側面(36)が各々の移行面(50;50(a),50(b),50(c))を介して、主として駆動ベルト(3)の縦方向に向けられた各々の他の面(40;41;52)に接続されている、駆動ベルト(3)において、断面で見て、各々の移行面(50;50(a),50(b),50(c))の少なくとも一部が0.3mmよりも小さな有効曲率半径を有する弧によって近似化可能であることを特徴とする駆動ベルト(3)。
  2. 前記有効曲率半径が0.2mmよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の駆動ベルト(3)。
  3. 各々の移行面(50;50(a),50(b),50(c))が断面で見てほぼ零の有効曲率半径を有する尖ったエッジに縮小し、少なくともこの尖ったエッジに近似していることを特徴とする請求項1または2に記載の駆動ベルト(3)。
  4. 各々の他の面(40;41;52)が横方向エレメント(32)の主面(40,41)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の駆動ベルト(3)。
  5. 各側面(36)が主として半径方向に延在しかつ実質的に真っ直ぐである少なくとも1つの溝(51)を有することと、各々の他の面(40;41;52)が各溝(51)の側壁(52)であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の駆動ベルト(3)。
  6. 溝(51)が実質的に半径方向に延在し、各々の側面(36)のほぼ中央に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の駆動ベルト(3)。
  7. 各々の側面(36)が実質的に半径方向に延在する2つの溝(51)を有し、一方の溝が前側の主面40の近くに配置され、他方の溝が後側の主面41の近くに配置されていることを特徴とする請求項5に記載の駆動ベルト(3)。
  8. 溝(51)が半径方向に対して角度をなして配向され、この角度が0〜45°の範囲内の値を有することを特徴とする請求項5に記載の駆動ベルト(3)。
  9. 基材の帯板がカッターとダイの間に置かれている間に、カッターをダイの横方向エレメント形状の穴内に動かすことによって、基材の帯板から横方向エレメント(32)を切り抜く工程を少なくとも有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の駆動ベルト(3)のための横方向エレメント(32)を製作する方法において、ダイの外周とダイの内周の間の遊びが帯板の厚さの5〜20%であることを特徴とする方法。
  10. 基材の帯板がカッターとダイの間に置かれている間に、カッターをダイの横方向エレメント形状の穴内に動かすことによって、基材の帯板から横方向エレメント(32)を切り抜く工程を少なくとも有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の駆動ベルト(3)のための横方向エレメント(32)を製作する方法において、横方向エレメント(32)を切り抜く工程の後で、横方向エレメント(32)の前側の主面(40)または後側の主面(41)と側面(36)との間の横方向エレメントの移行面(50;50(a),50(b),50(c))が他の加工工程で、比較的に尖ったエッジの形に形成し直されることを特徴とする方法。
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