JP2008543974A - ペメトレキセド二酸の結晶形およびその調製方法 - Google Patents

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Abstract

N-〔4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル〕-L-グルタミン酸、即ちペメトレキセド二酸の結晶形およびその調製方法が提供される。
【選択図】なし

Description

技術分野
本発明は、N-〔4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル〕-L-グルタミン酸、即ちペメトレキセド二酸の結晶形、およびその調製方法に関する。
発明の背景
葉酸拮抗活性を有する化合物は、癌の治療のための化学療法薬として十分認識されている。特に、葉酸化合物群は、それらがデヒドロ葉酸レダクターゼ、葉酸ポリグルタミン酸シンセターゼ、グリシンアミドリボヌクレオチドホルミルトランスフェラーゼ及びチミジレートシンセターゼといった酵素を阻害することから、酵素レベルで多様な活性を有する。
欧州特許第0434426号公報(EP'426)は、一連の4-ヒドロキシピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-L-グルタミン酸誘導体を開示しており、それらの化合物が葉酸拮抗活性と抗腫瘍効果を有すると記載している。例えば、EP'426の第2頁、33〜56行目を参照のこと。それらの中にペメトレキセド二ナトリウムの水和物結晶形がある。
ペメトレキセド二ナトリウム塩七水和物は、Eli Lilly and Companyにより商品名ALIMTA(登録商標)のもと、静脈投与用無菌凍結乾燥粉末として市販されている。葉酸化合物群のこの一員は、悪性胸膜中皮腫の治療や非小細胞肺癌の二次治療用に承認されている。Physicians'Desk Reference, 第60版,pp. 1722-1728 (2006)を参照のこと。
国際PCT公報WO 01/14379は、水和物結晶形ペメトレキセド二ナトリウムを開示している。
市販の凍結乾燥形または製剤化された凍結乾燥形ペメトレキセド二ナトリウムの調製は、米国特許第7,138,521号明細書中に開示されている。このペメトレキセド二ナトリウムは、N-〔4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-3H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル〕-L-グルタミン酸ジエチルエステルp-トルエンスルホン酸塩から、それを2.5〜3.5のpHでけん化して、下記の式II:
Figure 2008543974
のN-〔4-〔2(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル〕-L-グルタミン酸("ペメトレキセド二酸")を与えることにより調製される。
上記ペメトレキセド二酸は湿潤ケークとして単離され、次いで7〜9のpHにおいて2〜3当量の水酸化ナトリウムと化合せしめられる。生じたペメトレキセド二ナトリウム七水和物は、アセトンを使った沈澱により反応混合物から単離される。次いで、単離されたペメトレキセド二ナトリウム七水和物が医薬組成物の調製に用いられる。
ペメトレキセド二酸およびその調製は、米国特許第5,344,932号明細書中に初めて記載されたものと確信する。
2.5〜3.5のpHを有する水とエタノールの混合物からのN-〔4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-3H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル〕-L-グルタミン酸の生成と単離が、米国特許第7,138,521号明細書に開示されている。同様な単離は、C.J. Barnett他、"A Practical Synthesis of Multitargeted Antifolate LY231514,"Organic Process Research & Development, 3(3):184-188 (1999) の中に開示されている。
pH5を有する水溶液からのN-〔4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-3H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル〕-L-グルタミン酸の生成と単離は、米国特許第5,416,211号明細書中に開示されている。
水酸化ナトリウムの添加と2.8〜3.1へのpHの調整による、対応するジアルキルエステルのp-トルエンスルホン酸塩の水溶液からのペメトレキセド二酸の生成と単離が、米国特許第6,262,262号明細書に開示されている。
異なる結晶形(多形性)の存在は、ある種の分子および分子錯体の特徴である。単一分子は、融点、X線回折パターン、赤外吸光フィンガープリントおよびNMRスペクトルといった明確な物性を有する固体をもたらし得る。多形体の物性の相違は、巨大な固体における隣接分子(錯体)の配向と分子間相互作用に起因する。
従って、多形は、その多形族の中の別の形態に比較して、同じ分子式を共有するが、異なる有利なおよび/または不利な物性を有する、特有の固体である。薬剤多形の最も重要な物性は、該薬剤の生物学的利用性(バイオアビリティ)に影響を及ぼし得る、水溶液中のそれらの溶解性である。
それらの実際の物理学的特徴は、単位格子中の分子の配置と配向により影響され、それは物質の特定の多形相(これはX線分光法により同定することができる)を限定する。
多形相は、非晶質物質または別の多形相のものとは異なる熱挙動をもたらし得る。熱挙動は、毛管融点測定法、熱重量分析(TGA)および示差走査熱量測定法(DSC)といった技術により研究室で測定され、そして或る多形相を別のものから識別するのに利用することができる。特定の多形相は、固相13CNMR分光法および赤外分光法により検出可能である特有の分光学的性質も生じ得る。
ペメトレキセド二酸の新規多形相の発見は、改善された特性、例えば流動性や溶解性を有するペメトレキセド二酸の結晶形を製造することにより、活性医薬成分(API)であるペメトレキセド二ナトリウムの合成の性能を改善する新たな機会を提供する。従って、ペメトレキセド二酸の多形相が当業界で必要とされている。
発明の要約
一態様では、本発明は、次の群から選択されたデータにより特徴づけられる結晶性ペメトレキセド二酸に関する:約10.0、10.3、22.0および25.7°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折(“PXRD")パターンおよび図1に描写されるようなPXRDパターン。
別の態様では、本発明は、約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するPXRDパターン;および図2に描写されるようなPXRDパターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸に関する。
別の態様では、本発明は、上記結晶性ペメトレキセド二酸の調製方法に関する。該方法は、約3のpHを有する水性溶剤中にペメトレキセド二酸の懸濁液を提供し、そして該懸濁液のpHを約4.5に調整することを含んで成る。
更に別の態様では、本発明は、約5.8、12.4、18.6および24.6°2θ±0.2°2θにピークを有するPXRDパターン;および図3に描写されるようなPXRDパターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸に関する。
別の態様では、本発明は、約6.2、10.7、12.0および18.9°2θ±0.2°2θにピークを有するPXRDパターン;および図4に描写されるようなPXRDパターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸に関する。
更に別の態様では、本発明は、上記結晶性ペメトレキセド二酸の調製方法に関する。該方法は、溶剤としてのDMFと、抗溶剤としての水とメタノールの混合物とを含有する混合物から、結晶性ペメトレキセド二酸を結晶化させることを含んで成る。
一態様では、本発明は、約9.0、16.2、18.1および26.9°2θ±0.2°2θにピークを有するPXRDパターン;および図5に描写されるようなPXRDパターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸に関する。
更に別の態様では、本発明は、約7.7、9.2、16.7および27.4°2θ±0.2°2θにピークを有するPXRDパターン;および図6に描写されるようなPXRDパターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸に関する。
一態様では、本発明は、上記結晶性ペメトレキセド二酸の調製方法に関する。この方法は、下記式:
Figure 2008543974
のN-(4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル)-L-グルタミン酸ジエチルエステルp-トルエンスルホン酸塩を、少なくとも1つの塩基と混合して溶液を得;そして該溶液を酸に添加して、前記結晶性ペメトレキセド二酸を含有する懸濁液を得ることを含んで成る。
別の態様では、本発明は、約6.8、11.9、15.5および17.9°2θ±0.2°2θにピークを有するPXRDパターン;および図7に描写されるようなPXRDパターン、から成る群より選択されたデータにより特徴づけられる結晶性ペメトレキセド二酸に関する。
更に別の態様では、本発明は、ペメトレキセド二酸の医薬上許容される塩の調製方法であって、本発明の方法により上記結晶性ペメトレキセド二酸のいずれかを調製し、そしてそれをペメトレキセド二酸の医薬上許容される塩に変換することを含んで成る方法に関する。
一態様では、本発明は、ペメトレキセドの医薬上許容される凍結乾燥塩の調製方法であって、本発明の方法により上記結晶性ペメトレキセド二酸のいずれかを調製し、そしてそれらをペメトレキセドの医薬上許容される凍結乾燥塩に変換することを含んで成る方法に関する。好ましくは、医薬上許容される塩はペメトレキセド二ナトリウムである。
発明の具体的説明
本発明は、ペメトレキセド二酸の結晶形およびそれらの調製方法を提供することにより、当業界のニーズを解決する。
本明細書中に記載の時間は、研究室規模での調製に適した時間である。当業者は、適当な時間が試薬の存在量によって変動すること、それに従って時間を調整できることを理解する。
本発明は、約10.0、10.3、22.0および25.7°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折("PXRD")パターン;および図1に示されるPXRDパターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸に関する。この結晶性ペメトレキセド二酸は形態Aと称することもある。
当業者は、粉末X線回折("PXRD")技術に特有の幾らかの実験誤差があることを知っている。例えば、U.S. Pharmacopeia, 387-89 (第30版、2007)(参考として組み込まれる)を参照のこと。個々のピークに関して、ピーク位置は、この実験誤差を説明する±0.2°2θの範囲で報告される。全体としてのPXRDパターンに関して、特定図面に“描写される"という用語は、この実験誤差に加えて、試料調製、機器および機器の操作者の技術の変化といった因子による、ピーク位置および強度の変動を説明するものである。特定図面に“描写された"PXRDパターンは、粉末X線回折技術に伴う実験誤差を理解している当業者が、PXRDパターンがその図面に描写されたPXRDパターンと同じ結晶構造に相当することを決定するだろうという意味である。
結晶性ペメトレキセド二酸形態Aは、熱重量分析(“TGA")により測定した時、160℃までの温度で約7.8%〜約8.8%の重量減少;および約5.6、13.4、16.8および25.1±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンから成る群より選択されたデータにより、更に特徴付けられる。
結晶性ペメトレキセド二酸形態Aは、水和物形であり、好ましくは二水和物形である。この結晶性ペメトレキセド二酸の含水量は、カール・フィッシャー(Karl Fisher;KF)法により測定した時、約7.7重量%である。
加えて、結晶性ペメトレキセド二酸形態Aは、約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸を、約10重量%未満、より好ましくは約5重量%未満、最も好ましくは約1重量%未満有する。典型的には、上記形態中の約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸の含量は、PXRDにより測定される。PXRDによる測定は、12.2°2θ±0.2°2θのピークを使って行うことができる。
本発明はまた、結晶性ペメトレキセド二酸形態Aの調製方法を提供する。該方法は、約4.5のpHにおいて水性溶剤からペメトレキセド二酸を結晶化することを含んで成る。
好ましくは、結晶化は、水性溶剤中にペメトレキセド二ナトリウムを溶解して溶液を得;そして該溶液のpHを約4.5に調整して結晶性ペメトレキセド二酸形態Aの沈澱を含有する懸濁液を得ることを含んで成る。
典型的には、前記水性溶剤は、水または水と水混和性有機溶剤との混合物である。適当な水混和性有機溶剤としては、非限定的に、エタノール、メタノールおよびアセトニトリルが挙げられる。好ましくは、前記水性溶剤は水である。
典型的には、前記溶液のpHは、酸を添加することにより調整される。好ましくは、前記酸は希水溶液の形で提供される。好ましくは、前記酸はHCl、HBr、H2SO4、トリフルオロ酢酸、酢酸またはp-トルエンスルホン酸であり、より好ましくはHClである。典型的には、前記酸の添加は、結晶性ペメトレキセド二酸の沈澱を誘導する。
結晶化は、前記懸濁液を加熱し、次いで該懸濁液を冷却することを更に含んでもよい。それらの追加の工程は結晶成長に役立つと思われる。好ましくは、前記懸濁液は約60℃〜約70℃の温度、より好ましくは約65℃の温度に加熱される。好ましくは、前記懸濁液は、約30℃〜約20℃、より好ましくは約24℃の温度に冷却される。好ましくは、前記懸濁液は約3〜約7時間、より好ましくは約5時間冷却される。
典型的には、前記懸濁液は、沈澱した結晶性ペメトレキセド二酸の収率を増加させるために維持される。好ましくは、懸濁液は約8〜約16時間、より好ましくは約10時間、好ましくは攪拌しながら、維持される。
得られた結晶性ペメトレキセド二酸は、当業者に既知の任意方法により前記懸濁液から回収することができる。好ましくは、結晶性ペメトレキセド二酸は濾過により前記懸濁液から回収される。回収された結晶性ペメトレキセド二酸は、約4.4〜約4.6、より好ましくは約4.5のpHに調整された水により洗浄され、そして乾燥せしめられる。好ましくは、乾燥は真空中で、より好ましくは約18ミリバールの圧力で、約35℃〜約50℃、より好ましくは約40℃の温度で実施される。好ましくは、結晶性ペメトレキセド二酸は約10〜約24時間、より好ましくは約17時間の間乾燥せしめられる。
本発明は、約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターン;および図2に描写されるPXRDパターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸にも関する。この結晶性ペメトレキセド二酸は形態Bと称されることもある。
結晶性ペメトレキセド二酸形態Bは、約11.5、17.8、22.8および26.7°2θ±0.2°2θにピークを有するPXRDパターン;およびTGAにより測定した時、約220℃の温度で約2.6%〜約3.8%の重量減少、から成る群により選択されたデータにより特徴付けることができる。
結晶性ペメトレキセド二酸形態Bは、ペメトレキセド二酸の水和物形態である。この結晶性ペメトレキセド二酸の含水量は、KF法により測定した時に、約2.5%〜約3.9%である。
加えて、前記結晶性ペメトレキセド二酸形態Bは、約10.0、10.3、22.0および25.7°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸を、約15重量%未満、好ましくは約10重量%未満、より好ましくは約5重量%未満有する。典型的には、上記形態中の約10.0、10.3、22.0および25.7°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸の含量は、PXRDにより決定される。PXRDによる決定は、10.0および10.3°2θ±0.2°2θのピークのうちのいずれか1つを使って実施することができる。
本発明は更に、結晶性ペメトレキセド二酸形態Bの調製方法に関する。該方法は、約3のpHを有する水性溶剤中にペメトレキセド二酸の懸濁液を提供し;そして該懸濁液のpHを約4.5に調整することを含んで成る。
好ましくは、該方法は、水性溶剤中にペメトレキセド二ナトリウムを溶解し、該溶液のpHを約3に調整して懸濁液を与え;該懸濁液のpHを約4.5に調整して結晶性ペメトレキセド二酸形態Bの沈澱を得ることを含んで成る。
典型的には、約3のpHは、前記溶液に酸を添加することにより得られる。好ましくは、前記酸は希水溶液の形で提供される。好ましくは、前記酸がHCl、HBr、H2SO4、トリフルオロ酢酸、酢酸またはp-トルエンスルホン酸であり、より好ましくはHClである。典型的には、前記酸の添加が結晶性ペメトレキセド二酸の沈澱を誘導する。
該方法は、pHを約4.5に調整する前に、前記懸濁液を加熱し、次いで冷却することを更に含んでもよい。それらの追加の工程は結晶成長に役立つと思われる。好ましくは、前記懸濁液は、約60℃〜約70℃の温度、より好ましくは約65℃の温度に加熱される。好ましくは、前記懸濁液は、約30℃〜約20℃、より好ましくは約24℃の温度に冷却される。好ましくは、前記懸濁液は約3〜約8時間、より好ましくは約5時間冷却される。
典型的には、前記懸濁液は、沈澱した結晶性ペメトレキセド二酸の収率を増加させるために維持される。好ましくは、該懸濁液は約8〜約16時間、より好ましくは約11.5時間、好ましくは攪拌しながら、維持される。
pHは、典型的には前記懸濁液に塩基を添加することにより約4.5に調整される。好ましくは、該塩基はアルカリ金属水酸化物、例えば水酸化ナトリウム、水酸化リチウムまたは水酸化カリウムであり、より好ましくは水酸化ナトリウムである。好ましくは、水溶液の形で水酸化ナトリウムが提供される。好ましくは、該水溶液が希水溶液である。
上記結晶性ペメトレキセド二酸は、当業者に既知の任意方法により前記懸濁液から回収することができる。好ましくは、結晶性ペメトレキセド二酸は濾過により前記懸濁液から回収される。回収された結晶性ペメトレキセド二酸は、約4.4〜約4.6、より好ましくは約4.5のpHに調整された水により洗浄されて、そして乾燥せしめられる。好ましくは、乾燥は真空中で、より好ましくは約18ミリバールの圧力で、約30℃〜約80℃、より好ましくは約40℃の温度で実施される。好ましくは、結晶性ペメトレキセド二酸は約10〜約25時間、より好ましくは約17時間乾燥せしめられる。
本発明は、結晶性ペメトレキセド二酸形態Bの別の調製方法にも関する。該方法は、約6.2、10.7、12.0および18.9°2θ±0.2°2θにピークを有するPXRDパターン;および図4に描写されるPXRDパターン、から成る群より選ばれたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸を水中にスラリー化することを含んで成る。
好ましくは、出発の結晶性ペメトレキセド二酸が約6〜9容の水、即ち、結晶性ペメトレキセド二酸1グラムあたり6〜9ミリリットルの水の中にスラリー化される。より好ましくは、出発の結晶性ペメトレキセド二酸が約7〜8容の水中にスラリー化される。好ましくは、出発の結晶性ペメトレキセド二酸が50℃の温度でスラリー化される。好ましくは、スラリー化は約1〜3時間実施される。
典型的には、加熱されたスラリーは次いで冷却される。好ましくは、加熱スラリーは、約0℃〜約24℃の温度に冷却される。好ましくは、この冷却は約1〜2時間の期間に渡り実施される。冷却した後、スラリーは更に約1〜約3時間維持されることがある。
得られた結晶性ペメトレキセド二酸は、次いで当業者に既知の任意方法によりスラリーから回収することができる。そのような方法としては、該スラリーから結晶化ペメトレキセド二酸を濾別し、次いで乾燥することが挙げられる。好ましくは、該乾燥は加熱しながら真空中で実施される。好ましくは、前記乾燥は約70℃の温度で、約18ミリバールの圧力下で、約18時間実施される。かように調製された結晶性ペメトレキセド二酸形態Bは、図8に示されるPXRDパターンにより描写される。図8のPXRDパターンは、上述したようなペメトレキセド二酸形態Bの特徴的ピークに加えて、6.0および12.6°2θ±0.2°2θのところに追加のピークを含む。
本発明はまた、約5.8、12.4、18.6および24.6°2θ±0.2°2θにピークを有するPXRDパターン;および図3により描写されるPXRDパターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸にも関する。この結晶性ペメトレキセド二酸は形態Cと称されることもある。
結晶性ペメトレキセド二酸形態Cは、約9.2、11.7、12.8および19.6°2θ±0.2°2θにピークを有するPXRDパターン;およびTGAにより測定した時、第一が水の喪失による、140℃までの温度での約2.3%の重量減少、そして第二がジメチルスルホキシド(“DMSO")の喪失による、200℃までの温度での約2.9%の重量減少という二段階の重量減少、から成る群より選択されたデータにより更に特徴付けることができる。
結晶性ペメトレキセド二酸形態Cは、ペメトレキセド二酸の溶媒和物形であり、好ましくはDMSO溶媒和物である。
加えて、結晶性ペメトレキセド二酸形態Cは、約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸を15重量%未満、より好ましくは10重量%未満、最も好ましくは5重量%未満有する。典型的には、上記形態中の約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸の含有量は、PXRDにより決定される。PXRDによる決定は、17.2°2θ±0.2°2θのピークを使って実施される。
本発明は、結晶性ペメトレキセド二酸形態Cの調製方法にも関する。該方法は、溶剤としてのDMSOと、抗溶剤としての水と少なくとも1つのC1〜C4アルコールの混合物を含んで成る混合物から、ペメトレキセド二酸を結晶化することを含んで成る。
典型的には、結晶化は、ペメトレキセド二酸とDMSOを混合して溶液を得、そしてそれを前記抗溶剤と混合して結晶性ペメトレキセド二酸形態Cを沈澱させることにより実施される。
出発のペメトレキセド二酸は、当業者に既知の任意方法に従って調製することができる。例えば、ペメトレキセド二酸は、Org. Proc. Res. Dev. 2005, pp. 738-742(これは参考として本明細書中に組み込まれる)に従って調製することができる。
典型的には、DMSO中のペメトレキセド二酸の溶液は、ペメトレキセド二酸とDMSOの混合物を加熱することにより提供される。好ましくは、該混合物は約25℃〜約75℃、より好ましくは約65℃に加熱される。
好ましくは、ペメトレキセド二酸は、それぞれ約1:1〜約1:3(g/mL)の比でDMSOと混合せしめられる。
典型的には、抗溶剤が前記溶液と混合される。好ましくは、該抗溶剤と前記溶液は約30℃〜約65℃の温度で、より好ましくは約40℃〜約50℃の温度で混合せしめられる。前記抗溶剤は、好ましくは、約1時間〜約5時間、より好ましくは約1時間〜約2.5時間の期間に渡り、前記溶液に滴下添加される。
適当なC1〜C4アルコールとしては、非限定的に、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロパノール、イソブタノールおよびブタノールが挙げられる。好ましくは、水とC1〜C4アルコールの混合物はメタノールと水の混合物である。好ましくは、前記抗溶剤混合物中のC1〜C4アルコールと水の比は、それぞれ約1:3〜約3:1(vol/vol)である。典型的には、抗溶剤と前記溶液との混合は、前記結晶性ペメトレキセド二酸の沈澱物を含有する懸濁液を生成する。
通常、該懸濁液は、沈澱する結晶性ペメトレキセド二酸の収率を高めるために維持される。好ましくは、前記懸濁液は約30℃〜約65℃の温度に維持される。好ましくは、前記懸濁液は約20分〜約3時間、より好ましくは約30分〜約1.5時間維持される。好ましくは、前記懸濁液は攪拌しながら維持される。
結晶性ペメトレキセド二酸形態Cの収率は、該懸濁液を冷却して結晶性ペメトレキセド二酸の沈澱を更に誘発することにより増加させることもできる。好ましくは、該懸濁液は約30℃〜約0℃、より好ましくは約25℃〜約10℃の温度に冷却される。好ましくは、冷却は約1〜約6時間、より好ましくは約2〜約4時間の期間に渡り実施される。好ましくは、前記冷却された懸濁液は、結晶性ペメトレキセド二酸を回収する前に、約0.5〜約6時間、より好ましくは約2〜約4時間維持される。
得られた結晶性ペメトレキセド二酸は、当業者に既知の任意方法により回収することができる。好ましくは、結晶性ペメトレキセド二酸は濾過により懸濁液から回収される。好ましくは、回収された結晶性ペメトレキセド二酸は洗浄し乾燥することができる。回収されたペメトレキセド二酸は、水でまたは水とメタノールの混合物で洗浄してもよい。回収されたペメトレキセド二酸は加熱しながら真空乾燥することができる。好ましくは、回収されたペメトレキセド二酸は約35℃〜約50℃の温度で、約18ミリバールの圧力で、約24〜約72時間乾燥せしめられる。
回収された結晶性ペメトレキセド二酸は、所望により、抗溶剤中でスラリー化することにより更に精製してもよい。好ましくは、回収されたペメトレキセド二酸は、それをスラリー化する前に抗溶剤で洗浄される。洗浄に好ましい抗溶剤は、水または水とメタノールの混合物である。所望により、洗浄された結晶性ペメトレキセド二酸は、それをスラリー化する前に乾燥させることができる。乾燥は、約35℃〜約45℃の温度、より好ましくは約40℃の温度で、真空中で、好ましくは約18ミリバールで実施できる。
好ましくは、スラリー化は、約5℃〜約65℃の温度で、より好ましくは約35℃〜約50℃の温度で実施される。好ましくは、スラリー化は、約0.5時間〜約4時間、より好ましくは約1時間〜約2時間実施される。好ましくは、スラリー化に使われる抗溶剤は、水、エタノール、メタノールおよびその混合物から成る群より選択される。
典型的には、前記スラリーは、精製済の結晶性ペメトレキセド二酸形態Cの回収前に冷却される。好ましくは、該スラリーは約30℃〜約5℃の温度、より好ましくは約25℃〜約10℃の温度に冷却される。
精製済の結晶性ペメトレキセド二酸は、当業者に既知の任意方法により前記スラリーから回収することができる。好ましくは、精製済結晶性ペメトレキセド二酸は前記スラリーから濾過により回収される。回収された結晶性ペメトレキセド二酸は次いで乾燥させることができる。
本発明は、約6.2、10.7、12.0および18.9°2θ±0.2°2θにピークを有するPXRDパターン;および図4に描写されるようなPXRDパターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸にも関する。この結晶性ペメトレキセド二酸は形態Dと称されることもある。
前記結晶性ペメトレキセド二酸形態Dは、約13.9および17.4°2θ±0.2°2θにピークを有するPXRDパターン;および、TGAにより測定した時、第一が水の喪失による140℃までの温度での約1.5%〜約3.6%の重量減少、そして第二がジメチルホルムアミド("DMF")の喪失による190℃までの温度での約8.6%〜約12.3%の重量減少という二段階の重量減少、から成る群より選択されたデータにより更に特徴付けることができる。
結晶性ペメトレキセド二酸形態Dは、ペメトレキセド二酸の溶媒和物形であり、好ましくはDMF溶媒和物である。
結晶性ペメトレキセド二酸形態Dは、約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸を約10重量%未満、より好ましくは約5重量%未満、最も好ましくは約1重量%未満有する。典型的には、上記形態中の約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸の含有量は、PXRDにより決定される。PXRDによる決定は、5.7、17.2および18.4°2θ±0.2°2θのうちのいずれか1つのピークを使って実施することができる。
本発明は、前記結晶性ペメトレキセド二酸の調製方法にも関する。該方法は、溶剤としてのDMFと、抗溶剤としての水とメタノールの混合物を含んで成る混合物から、前記ペメトレキセド二酸を結晶化することを含んで成る。
典型的には、結晶化は、ペメトレキセド二酸とDMFとを混合して溶液を得、そしてそれを前記抗溶剤と混合して結晶性ペメトレキセド二酸形態Dを沈澱させることにより実施される。
典型的には、DMF中の前記ペメトレキセド二酸の溶液は、ペメトレキセド二酸とDMFとの混合物を加熱することにより提供される。好ましくは、該混合物は約30℃〜約65℃、より好ましくは約50℃に加熱される。
典型的には、前記抗溶剤は約30℃〜約65℃の温度で、より好ましくは約50℃の温度で前記溶液と混合せしめられる。前記抗溶剤は好ましくは前記溶液に添加される。好ましくは、前記抗溶剤は約80分間の期間に渡り、前記溶液に滴下添加される。
好ましくは、前記抗溶剤混合物中のメタノールと水との比は、それぞれ約1:3〜約3:1(vol/vol)である。典型的には、抗溶剤と前記溶液との混合は、前記結晶性ペメトレキセド二酸の沈澱を含有する懸濁液を生成する。
通常、該懸濁液は、結晶性ペメトレキセド二酸の収率を高めるために維持される。好ましくは、前記懸濁液は約30℃〜約55℃の温度に維持される。好ましくは、前記懸濁液は約2時間〜約6時間、より好ましくは約3時間維持される。好ましくは、前記懸濁液は攪拌しながら維持される。
前記結晶性ペメトレキセド二酸の収率は、該懸濁液を冷却して結晶性ペメトレキセド二酸の沈澱を更に誘発することにより増加させることもできる。好ましくは、該懸濁液は約20℃〜約30℃、より好ましくは約28℃の温度に冷却される。好ましくは、冷却は約1〜約3時間、より好ましくは約2時間の期間に渡り実施される。好ましくは、前記冷却された懸濁液は、結晶性ペメトレキセド二酸を回収する前に、約0.5〜約6時間、より好ましくは約2〜約4時間維持される。
得られた結晶性ペメトレキセド二酸は、当業者に既知の任意方法により回収することができる。好ましくは、前記結晶性ペメトレキセド二酸は濾過により前記懸濁液から回収することができる。回収された結晶性ペメトレキセド二酸は洗浄し乾燥することができる。回収された結晶性ペメトレキセド二酸は、水でまたは水とメタノールの混合物で洗浄してもよい。回収された結晶性ペメトレキセド二酸は加熱しながら真空乾燥することができる。好ましくは、回収されたペメトレキセド二酸は約30℃〜約50℃の温度で、好ましくは約40℃の温度で、真空中で、好ましくは約18ミリバールの圧力で、乾燥せしめられる。
本発明は、約9.0、16.2、18.1および26.9°2θ±0.2°2θにピークを有するPXRDパターン;および図5に描写されるようなPXRDパターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸にも関する。この結晶性ペメトレキセド二酸は形態Eと称されることもある。
前記結晶性ペメトレキセド二酸形態Eは、約5.8、6.9、12.0、18.8および19.6°2θ±0.2°2θにピークを有するPXRDパターン;および、TGAにより測定した時、第一が水の喪失による100℃までの温度での約2.5%の重量減少、そして第二がDMFの喪失による200℃までの温度での約11.7%の重量減少という二段階の重量減少、から成る群より選択されたデータにより更に特徴付けることができる。
結晶性ペメトレキセド二酸形態Eは、ペメトレキセド二酸の溶媒和物形であり、好ましくはDMF溶媒和物である。
加えて、結晶性ペメトレキセド二酸形態Eは、約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸を約15重量%未満、好ましくは約10重量%未満、より好ましくは約5重量%未満有する。典型的には、上記形態中の約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸の含有量は、PXRDにより決定される。PXRDによる決定は、17.2°2θ±0.2°2θのピークを使って実施することができる。
本発明は、前記結晶性ペメトレキセド二酸形態Eの調製方法にも関する。該方法は、溶剤としてのDMFと、抗溶剤としてのエタノールを含んで成る混合物から、前記結晶性ペメトレキセド二酸を結晶化することを含んで成る。
典型的には、結晶化は、ペメトレキセド二酸とDMFとを混合して溶液を得、そしてそれをエタノールと混合して結晶性ペメトレキセド二酸形態Eを沈澱させることにより実施される。
典型的には、DMF中の前記ペメトレキセド二酸の溶液は、ペメトレキセド二酸とDMFとの混合物を加熱することにより提供される。好ましくは、該混合物は約40℃〜約60℃、より好ましくは約50℃に加熱される。
典型的には、前記抗溶剤は約40℃〜約60℃の温度で、より好ましくは約50℃の温度で前記溶液と混合せしめられる。前記抗溶剤は好ましくは前記溶液に添加される。好ましくは、前記抗溶剤は前記溶液に滴下添加される。好ましくは、前記抗溶剤が約0.5時間〜1.5時間、より好ましくは約45分間の期間に渡り、前記溶液に滴下添加される。
好ましくは、前記エタノールは無水エタノールである。典型的には、抗溶剤と前記溶液との混合が、結晶性ペメトレキセド二酸形態Eを含有する懸濁液を形成する。
前記結晶性ペメトレキセド二酸形態Eの収率は、該懸濁液を冷却して結晶性ペメトレキセド二酸の沈澱を更に誘発することにより増加させることができる。好ましくは、該懸濁液は約30℃〜約0℃、より好ましくはほぼ室温の温度に冷却される。
前記結晶性ペメトレキセド二酸の収率は、冷却した前記懸濁液を追加の量のエタノールと混合して結晶性ペメトレキセド二酸の沈澱を更に誘発することにより、増加させることもできる。エタノールの全量を、所望により、一度に添加することもできる。第二の量(追加量)のエタノールの添加の後、DMF溶剤とエタノールの比は、それぞれ約1:1〜1:10(vol/vol)、より好ましくは約1:5.5(vol/vol)の比である。第二の量のエタノールの添加後に得られた新規懸濁液は、次いで好ましくは生成物の回収前に再度維持される。好ましくは、新規懸濁液は約2〜約24時間、より好ましくは約18時間の間、維持される。
得られた結晶性ペメトレキセド二酸は、当業者に既知の任意方法により回収することができる。好ましくは、前記結晶性ペメトレキセド二酸は、濾過により前記懸濁液から回収される。回収された結晶性ペメトレキセド二酸は洗浄し乾燥することができる。回収されたペメトレキセド二酸は、エタノールで洗浄してもよい。回収されたペメトレキセド二酸は加熱しながら真空乾燥することができる。好ましくは、回収されたペメトレキセド二酸は約35℃〜約50℃の温度で、約18ミリバールの圧力で、約24〜約72時間乾燥せしめられる。
本発明は、約7.7、9.2、16.7および27.4°2θ±0.2°2θにピークを有するPXRDパターン;および図6に描写されるようなPXRDパターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸にも関する。この結晶性ペメトレキセド二酸は形態Fと称されることもある。
前記結晶性ペメトレキセド二酸形態Fは、約14.2、15.4、18.5および20.5°2θ±0.2°2θにピークを有するPXRDパターン;および、TGAにより測定した時、190℃までの温度での約0.2%〜約0.3%の重量減少、から成る群より選択されたデータにより更に特徴付けることができる。
結晶性ペメトレキセド二酸形態Fは、ペメトレキセド二酸の無水物形である。本明細書中で用いる時、異なって定義されない限り、ペメトレキセド二酸に言及する時の“無水"という語は、TGAにより1%未満の重量減少を有する物質を意味する。
結晶性ペメトレキセド二酸形態Fは、約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸を約10重量%未満、好ましくは約5重量%未満、最も好ましくは約1重量%未満有する。典型的には、上記形態中の約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸の含有量は、PXRDにより決定される。PXRDによる決定は、12.2°2θ±0.2°2θのピークを使って実施することができる。
本発明は、前記結晶性ペメトレキセド二酸形態Fの調製方法にも関する。この方法は、下記式:
Figure 2008543974
のN-(4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル)-L-グルタミン酸ジエチルエステルp-トルエンスルホン酸塩を、少なくとも1つの塩基と混合して溶液を得;そして該溶液を酸に添加して、前記結晶性ペメトレキセド二酸を含有する懸濁液を得ることを含んで成る。
出発のN-(4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル)-L-グルタミン酸ジエチルエステルp-トルエンスルホン酸塩は、例えば、米国特許第6,262,262号明細書(参考として本明細書中に組み込まれる)に開示された方法に従って、得ることができる。
典型的には、N-(4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル)-L-グルタミン酸ジエチルエステルp-トルエンスルホン酸塩を、まず最初に水と混合し、次いで塩基と混合して溶液を得る。前記塩基は有機塩基でも無機塩基でもよい。好ましくは、有機塩基はトリエチルアミンまたはジイソプロピルアミンである。好ましくは、無機塩基は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムまたは水酸化リチウム、より好ましくは水酸化ナトリウムである。無機塩基は固体形かまたは水溶液の形で使用することができる。
典型的には、塩基とN-(4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル)-L-グルタミン酸ジエチルエステルp-トルエンスルホン酸塩との混合が、ペメトレキセド二酸の塩を提供し、それは水に可溶である。
その塩の溶液は塩基性pH、好ましくは約11〜約14のpHを有する。前記塩基とN-(4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル)-L-グルタミン酸ジエチルエステルp-トルエンスルホン酸塩との混合は、典型的には発熱反応であり、従って冷却しながら実施される。好ましくは、冷却は約20℃〜約0℃、より好ましくは約2℃の温度への冷却である。
前記酸は無機酸でも有機酸でもよい。好ましくは、無機酸はH2SO4,HClまたはHBrである。好ましくは、前記有機酸はメタンスルホン酸またはトルエンスルホン酸である。より好ましくは、前記酸がHClである。典型的には、前記酸が水溶液の形で提供される。水溶液は、濃酸を水と混合することにより作製される。
前記溶液の酸への添加は典型的には発熱性である。発熱を減らすために、前記溶液および/または前記酸は添加の間冷却される場合がある。発熱を減らすために、前記溶液を酸に滴下添加してもよい。冷却は、好ましくは約20℃〜約0℃の温度、より好ましくは約2℃の温度への冷却である。好ましくは、滴下添加は、約15〜約45分間、より好ましくは約20分間の時間に渡り実施される。
典型的には、反応の発生を確実にするために、攪拌しながら前記溶液が前記酸に添加される。典型的には、前記酸が前記塩を中和して、遊離のペメトレキセド二酸を含む懸濁液を提供する。
次いで該懸濁液は典型的には加熱される。好ましくは、懸濁液は約60℃〜約80℃、より好ましくは約70℃の温度に加熱される。好ましくは、前記加熱は約1時間〜約4時間、より好ましくは約2時間実施される。
典型的には、結晶性ペメトレキセド二酸形態Fを回収する前に、前記懸濁液は冷却される。該懸濁液は好ましくは約30℃〜約10℃、より好ましくは約20℃の温度に冷却される。好ましくは、冷却は約1.5時間〜3時間、より好ましくは約2時間に渡り実施される。典型的には、冷却されたスラリーは、約3〜約6時間、より好ましくは約4時間、攪拌しながら維持される。
得られた結晶性ペメトレキセド二酸は、当業者に既知の任意方法により回収することができる。好ましくは、結晶性ペメトレキセド二酸は濾過により該懸濁液から回収される。
回収された結晶性ペメトレキセド二酸は洗浄され乾燥せしめられる。回収されたペメトレキセド二酸は水洗することができる。回収されたペメトレキセド二酸は、加熱しながら真空乾燥してもよい。好ましくは、回収されたペメトレキセド二酸は約70℃の温度で、約18ミリバールの圧力で、約10〜約16時間乾燥せしめられる。
本発明は、約6.8、11.9、15.5および17.9°2θ±0.2°2θにピークを有するPXRDパターン;および図7に描写されるようなPXRDパターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸にも関する。この結晶性ペメトレキセド二酸は形態Gと称されることもある。
前記結晶性ペメトレキセド二酸形態Gは、約8.9、20.5および24.1°2θ±0.2°2θにピークを有するPXRDパターン;および、TGAにより測定した時、120℃までの温度での約0.6%〜約0.9%の重量減少、から成る群より選択されたデータにより更に特徴付けることができる。
前記結晶性ペメトレキセド二酸形態Gは、無水ペメトレキセド二酸である。
加えて、前記結晶性ペメトレキセド二酸形態Gは、約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸を約15重量%未満、好ましくは約10重量%未満、最も好ましくは約5重量%未満有する。典型的には、上記形態中の約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸の含有量は、PXRDにより決定される。PXRDによる決定は、12.2°2θ±0.2°2θのピークを使って実施することができる。
本発明は、前記結晶性ペメトレキセド二酸形態Gの調製方法にも関する。該方法は、約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸;約5.8、12.4、18.6および24.6°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸;約9.0、16.2、18.1および26.9°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸;およびそれらの混合物、から成る群より選択されたペメトレキセド二酸の結晶形を加熱することを含んで成る。
典型的には、ペメトレキセド二酸の結晶形を約160℃〜約200℃、好ましくは約180℃〜約200℃の温度に加熱して、前記結晶性ペメトレキセド二酸への変換を達成する。
ペメトレキセド二酸の結晶形は、一段階でまたは段階的に加熱することができる。段階的加熱は、好ましくは二段階の加熱を含む。好ましくは第一段階の加熱は、約100℃〜約160℃の温度への加熱である。好ましくは、第一段階の加熱は約30分〜約1時間である。好ましくは、第二段階の加熱は、約180℃〜約200℃への加熱である。好ましくは、第二段階の加熱は約20〜約40分間、より好ましくは約0.5時間である。
本発明は、結晶性ペメトレキセド二酸形態Gの追加の調製方法にも関する。該方法は、約10.0、10.3、22.0および25.7°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸を、約200℃の温度で約30分間乾燥することを含んで成る。
本発明は、前記結晶性ペメトレキセド二酸形態Gの別の調製方法にも関する。該方法は、約6.2、10.7、12.0および18.9°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸を、約200℃の温度で約30分間乾燥することを含んで成る。
本発明は、ペメトレキセド二酸の医薬上許容される塩の調製方法にも関し、該方法は、本発明の方法により上記結晶性ペメトレキセド二酸のいずれかを調製し;そしてそれらをペメトレキセド二酸の医薬上許容される塩に変換することを含んで成る。好ましくは、前記医薬上許容される塩はペメトレキセド二ナトリウムである。変換は、例えば、米国特許第2003/0216416号明細書(参考として本明細書に組み込まれる)に開示された方法に従って達成することができる。
本発明は、ペメトレキセドの医薬上許容される塩の凍結乾燥形の調製方法にも関し、該方法は、本発明の方法により上記ペメトレキセド二酸のいずれかの結晶形を調製し;そしてそれらをペメトレキセドの医薬上許容される凍結乾燥塩に変換することを含んで成る。好ましくは、前記医薬上許容される塩はペメトレキセド二ナトリウムである。この変換は、例えば、2007年8月14日出願の同時係属米国出願第11/---,---号(番号未付与)(“ペメトレキセド二酸の医薬上許容される凍結乾燥塩の調製方法"という発明の名称の出願人書類番号13150/48305)並びに2006年9月25日出願の米国出願第60/847,291号;2006年10月30日出願の同第60/855,139号;2007年1月11日出願の同第60/880,179号;および2007年7月2日出願の同第60/958,326号(これらはすべて参考として本明細書中に組み込まれる)明細書に開示された方法に従って、調製することができる。
ペメトレキセド二酸の上記結晶形のいずれも、次の方法によりペメトレキセド二酸の医薬上許容される凍結乾燥塩へと変換することができる:まず、ペメトレキセド二酸の結晶形、ペメトレキセドの医薬上許容される塩を形成することのできる剤、および、水または水と凍結乾燥に適当な溶剤との混合物を含有する溶剤を混合して、前記ペメトレキセドの医薬上許容される塩を含んで成る混合物を得;そして凍結乾燥により前記溶剤を除去してペメトレキセドの医薬上許容される凍結乾燥塩を獲得し;ここで前記ペメトレキセドの医薬上許容される塩は、凍結乾燥工程の前に単離されず;そして前記ペメトレキセドの医薬上許容される塩はペメトレキセドの二塩基付加塩である。
本明細書中で用いる時、異なって定義されない限り、“ペメトレキセドの医薬上許容される塩を形成することのできる剤"とは、ペメトレキセドの塩基付加塩を形成することのできる剤のことを言う。塩基付加塩としては、非限定的に、アルカリまたはアルカリ土類金属塩、例えばナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩およびカルシウム塩が挙げられる。
好ましくは、ペメトレキセドの医薬上許容される塩を形成することのできる剤はアルカリ金属(好ましくはナトリウム)またはアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、リン酸塩または硫酸塩である。より好ましくは、ペメトレキセドの医薬上許容される塩を形成することのできる剤は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物であり、最も好ましくは水酸化ナトリウムである。
好ましい態様では、まず最初に、ペメトレキセド二酸の結晶形を溶剤と混合して第一の混合物を与える。好ましくは、前記溶剤が水である。水と凍結乾燥に適当な溶剤との混合物を用いる場合、凍結乾燥に適当な溶剤としては、非限定的に、tert-ブタノール、ジメチルスルホキシド、または1,4-ジオキサンである。好ましくは、前記凍結乾燥に適当な溶剤はtert-ブタノールである。
次いで、前記第一の混合物をアルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物と混合して、ペメトレキセドの医薬上許容される塩を含んで成る混合物を得る。
好ましくは、前記アルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物はNaOH, KOH, LiOHまたはCa(OH)2であり、より好ましくはNaOHである。
好ましくは、前記アルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物は前記第一の混合物に添加される。好ましくは、該混合物は溶液である。
典型的には、ペメトレキセド二酸の結晶形からペメトレキセドの医薬上許容される塩を得るためには、出発のペメトレキセド二酸の結晶形1モル当量あたり、少なくとも約1モル当量のアルカリまたはアルカリ土類金属水酸化物が使われる。好ましくは、前記アルカリ金属水酸化物は、出発のペメトレキセド二酸またはその塩の結晶形1モル当量あたり約1〜約3モル当量の量で使用される。
アルカリ金属水酸化物は溶液または固体の形であることができる。好ましくは、該アルカリまたはアルカリ土類金属水酸化物は水溶液の形である。好ましくは、該アルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物の水溶液は標準溶液である。本明細書中で用いる時、異なって定義されない限り、“標準溶液"なる用語は、既知濃度を有する溶液のことを指し、その濃度は、当業者に周知の様々な方法により、例えば酸滴定により測定することができる。好ましくは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物の標準溶液は約0.5M〜約4M、より好ましくは約2Mの濃度を有する。
好ましくは、前記第一の混合物とアルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物の溶液との混合は、約1℃〜約100℃、より好ましくは約10℃〜約60℃、最も好ましくは約15℃〜約40℃の温度で実施される。
当業者が認識するように、完全な溶解、または約7.0〜7.5、より好ましくは7.1〜7.2の安定pH値が、該反応が完了したことの指標である。
ペメトレキセドの医薬上許容される凍結乾燥塩を調製する方法は、ペメトレキセドの医薬上許容される塩を含有する溶液を、凍結乾燥の前に、pHを調整して約7.0〜約10.0、好ましくは約7.0〜約9.0、より好ましくは約7.0〜約8.0、最も好ましくは約7.0〜約7.5のpHを得るという工程を更に含んでもよい。pHは、ペメトレキセドの医薬上許容される塩を含有する溶液を、アルカリ金属水酸化物とまたは出発材料のいずれか1つ(該溶液のpHに依存して)と混合することにより、調整することができる。典型的には、pHメーターを使うことによりpH測定が行われる。
所望により、溶剤を除去する前に、混合物に分散剤を添加してもよい。好ましくは、分散剤は糖、例えば乳糖、果糖またはマンニトールである。好ましくは前記糖がマンニトールである。好ましくは、前記分散剤が、ペメトレキセドの医薬上許容される塩の量に関して、等モル重量で存在する。
本発明を幾つかの好ましい態様に関して記載してきたが、当業者には本明細書の考察から別の態様も明らかになるであろう。本発明は下記実施例により更に明示される。本発明の範囲から逸脱することなく、材料と方法の両方に様々な変更を行えることは、当業者に明白であろう。
実験方法(物理的):
粉末X線回折:
粉末X線回折は、Peltier 検出器を用いて、ARL X線粉末回折装置X TRA-030型上で実施した。ラウンド0バックグラウンド水晶板を取り付けたラウンド標準アルミニウム試料ホルダーを使用した。走査パラメータは次の通りであった:範囲:2〜40°2θ、連続スキャン速度:3°/分。ピーク位置の精度は、機器や試料調製といった実験誤差のために±0.2°と定めた。
熱重量分析:
TGA/SDTA 851e, Mettler Toledo, 試料重量:7〜15mg。
加熱速度:10℃/分、N2流中:流速=50ml/分。
走査範囲:30〜250℃または30〜280℃。
実施例1:約10.0、10.3、22.0および25.7°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸の調製
フラスコにN-〔4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル〕-L-グルタミン酸二ナトリウム塩(23.89g)と水(478mL)を入れ、24℃で20分間攪拌して完全な溶解を達成した。生じた溶液のpHを希塩酸の添加により約4.5に調整すると、豊富な固体形成が観察された。次いで生じた懸濁液を65℃に25分間加熱し、5時間かけてゆっくり24℃まで冷却し、そして24℃で10時間攪拌した。懸濁液から固体を濾過し、それを塩酸によりpH 4.5に調整した水を使って2回(2×50mL)洗浄した。湿潤固体を40℃で16.5時間真空乾燥(18ミリバール)し、白色の微細な固体(7.20g)として表題化合物を得た。乾燥材料のX線粉末回折パターンを測定し、それを図1に示す。
実施例2:約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸の調製
フラスコにN-〔4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル〕-L-グルタミン酸二ナトリウム塩(12.77g)と水(240mL)を入れ、24℃で攪拌して完全な溶解を達成した。生じた溶液のpHを塩酸の添加により約3.0に調整すると、豊富な固体形成が観察された。次いで生じた懸濁液を65℃に35分間加熱し、5時間に渡りゆっくり24℃まで冷却し、そして24℃で11.5時間攪拌した。2.0M水酸化ナトリウムの添加により、該懸濁液のpHを約4.5に調整し、その懸濁液を24℃で50分間攪拌した。該懸濁液から固体を濾過し、それを塩酸でpH 4.5に調整した水を使って2回(2×50mL)洗浄した。湿潤固体を40℃で15.5時間真空乾燥(18ミリバール)し、灰白色の固体(8.32g)として表題化合物を得た。乾燥材料のX線粉末回折パターンを測定し、それを図2に示す。
実施例3:約5.8、12.4、18.6および24.6°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸の調製
フラスコにN-〔4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル〕-L-グルタミン酸(HPLC純度98.22%)(10.0g)とジメチルスルホキシド(25mL)を入れ、65℃に加熱し、完全に溶解するまで攪拌した。次いで該溶液にメタノール(37.5mL)と水(37.5mL)を約2.5時間に渡り滴下添加した。生じた懸濁液を65℃で1時間加熱し、次いで約2.5時間かけて22℃まで冷却した。懸濁液を濾過し、単離された固体を水(50mL)とメタノール(50mL)の混合物で洗浄した。次いで該固体を40℃で約16時間真空乾燥(18ミリバール)し、純度99.16%(HPLC)でペメトレキセド二酸(7.62g)を得た。
この乾燥ペメトレキセド二酸の2g試料を15mLの水の中にスラリー化して懸濁液とした。該懸濁液を次いで50℃で1時間攪拌し、周囲温度まで徐々に冷却し、濾過した。生じた固体を80℃のオーブン中で16時間真空乾燥(18ミリバール)し、純度99.46%(HPLC)の表題化合物を得た。乾燥材料のX線粉末回折パターンを測定し、それを図3に示す。
実施例4:約6.2、10.7、12.0および18.9°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられるペメトレキセド二酸の調製
フラスコにN-〔4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル〕-L-グルタミン酸(HPLC純度99.00%)(3.64g)とジメチルホルムアミド(7.3mL)を入れ、50℃に加熱して完全に溶解するまで攪拌した。次いで該溶液に水(10.9mL)とメタノール(18.2mL)の混合物を約80分間に渡り滴下添加した。得られた懸濁液を50℃で30分間加熱し、約2時間かけて30℃まで冷却した。該懸濁液を濾過し、固体を水(20mL)で洗浄した。
湿潤固体を40℃で約72時間真空乾燥(18ミリバール)し、純度99.32%(HPLC)で薄青色固体(3.02g)として表題化合物を得た。乾燥材料のX線回折パターンを測定し、それを図4に示す。
実施例5:約9.0、16.2、18.1および26.9°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられるペメトレキセド二酸の調製
ペメトレキセド二酸(3.0g)をDMF(6.0mL)に溶解し、該溶液を50℃で45分間加熱し、無水EtOH(18.0mL)を15分間に渡り滴下添加し、そしてスラリーを30分以上加熱した。該混合物を室温に冷却し、別の無水EtOH(15.0mL)を懸濁液に添加した。その懸濁液を攪拌しながら18時間維持し、濾過し、そして無水EtOH(3×3.0mL)で洗浄した。湿潤ケークを40℃で72時間真空乾燥し、2.88g(96.0%)のペメトレキセド二酸を得た。乾燥したペメトレキセド二酸のPXRDパターンを測定し、それを図5に示す。
実施例6:約7.7、9.2、16.7 および27.4 °2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられるペメトレキセド二酸の調製
5gのN-(4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル)-L-グルタミン酸ジエチルエステルp-トルエンスルホン酸塩を2℃において50mLの水に懸濁した。事前に2℃に冷却しておいた50mLの水性水酸化ナトリウム(2M)を加え、混合物を2℃で1.5時間攪拌した。完全な溶解が観察された。
次いで該溶液を2℃で20分間に渡り、30mLの水中の3.0mL水性塩酸(37%)の溶液に滴下添加し、そして0.1N水性水酸化ナトリウムでpHを3.9〜4.1に調整した。生じた懸濁液を2℃で30分間攪拌し、次いで70℃で2時間加熱した。2時間で24℃に冷却した後、懸濁液を濾過し、固体を70℃のオーブン中で真空乾燥(18ミリバール)して、表題化合物(75.17%)を得た。乾燥したペメトレキセド二酸のPXRDパターンを測定し、それを図6に示す。
実施例7:約6.8、11.9、15.5および17.9°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられるペメトレキセド二酸の調製
約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するPXRDパターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセドの250mg試料を、160℃のオーブン中に1時間維持し、その後それを200℃で30分間維持した。乾燥ペメトレキセド二酸のPXRDパターンを測定し、それを図7に示す。
実施例8:約6.8、11.9、15.5および17.9°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられるペメトレキセド二酸の調製
実施例3の生成物の200mg試料を、100℃のオーブン中に30分間維持し、その後それを180℃で30分間維持した。加熱処理材料のX線粉末回折パターンを測定した。
実施例9:約6.8、11.9、15.5および17.9°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられるペメトレキセド二酸の調製
実施例5の生成物の200mg試料を、100℃のオーブン中に30分間維持し、その後それを180℃で30分間維持した。加熱処理材料のX線粉末回折パターンを測定した。
実施例10:約6.8、11.9、15.5および17.9°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられるペメトレキセド二酸の調製
約10.0、10.3、22.0および25.7°2θ±0.2°2θにピークを有するPXRDパターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸の試料(約150mg)を、200℃のオーブン中に30分間維持した。乾燥した結晶性ペメトレキセド二酸のX線粉末回折パターンを測定した。
実施例11:約6.8、11.9、15.5および17.9°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられるペメトレキセド二酸の調製
約6.2、10.7、12.0および18.9°2θ±0.2°2θにピークを有するPXRDパターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸の試料(約150mg)を、200℃のオーブン中に30分間維持した。乾燥結晶性ペメトレキセド二酸のX線粉末回折パターンを測定した。
実施例12:約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸の調製
約6.2、10.7、12.0および18.9°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸を50℃において1時間、水(20mL)中にスラリー化し、そして約2時間に渡り26℃に冷却した。次いで懸濁液を濾過した。湿潤固体を水で洗浄し、40℃で16時間真空乾燥(18ミリバール)し、99.32%の化学純度(HPLC)で薄青色固体(3.02g)として表題化合物を得た。乾燥材料のX線粉末回折パターンを測定し、それを図8に示す。
実施例13:凍結乾燥N-〔4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル〕-L-グルタミン酸二ナトリウム塩
5gのN-〔4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル〕-L-グルタミン酸を1Lの蒸留水に溶解し、該溶液に11.698mLの2.0M水酸化ナトリウム水溶液を添加した。次いで該溶液にマンニトール(10g)を添加し、溶解させた。次いで該溶液を細菌フィルターを通して濾過し、凍結乾燥機中で乾燥させて、白色固体として15.5gの表題化合物を得た。
実施例14:N-〔4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル〕-L-グルタミン酸二ナトリウム塩の調製
フラスコに粗製N-〔4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル〕-L-グルタミン酸(4g)、水(28mL)およびNaOH(3当量)を25℃で添加した。完全な溶解が得られた。pHを1M HClで10.0に調整し、50分間に渡りアセトン(120mL)を滴下添加した。得られた懸濁液を1時間で2℃に冷却し、2℃にて10時間攪拌し、そして濾過した。固体をアセトン(30mL)で洗浄し、40℃で約16時間真空乾燥(18ミリバール)して、表題化合物を得た。
実施例15:米国特許第6,262,262号の実施例6に基づいた、N-(4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル)-L-グルタミン酸ジエチルエステルp-トルエンスルホン酸塩の調製
フラスコに1.93gの4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕安息香酸と13.5mLのジメチルホルムアミドを入れた。該スラリーを20分間攪拌し、1.94gのN-メチルモルホリンを添加した。混合物を5℃に冷却し、1.46gのクロロジメトキシトリアジンを一度に全部添加した。混合物を1時間攪拌し、次いで1.99gのL-グルタミン酸ジエチルエステル塩酸塩を添加した。生じた反応混合物を周囲温度に温めた。
HPLCにより約1時間後に反応の終了が検出された。その時点で36mLの水と36mLのジクロロメタンを反応混合物に添加し、それを15分間攪拌した。次いで相を分離した。有機相を収集し、13gに濃縮し、次いで60mLの無水エタノールにより置換した。該溶液を75℃に加熱し、55mLの無水エタノールに溶かした3.16gのp-トルエンスルホン酸を該溶液に滴下添加した。生じたスラリーを1時間還流させ、次いで周囲温度に冷却し、濾過した。湿潤ケークを25mLのエタノールで洗浄し、40℃のオーブン中で一晩真空乾燥させて、3.66gの表題化合物を得た。
図1は、約10.0、10.3、22.0および25.7°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴づけられる結晶性ペメトレキセド二酸のX線粉末回折パターンを示す。 図2は、約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴づけられる結晶性ペメトレキセド二酸のX線粉末回折パターンを示す。 図3は、約5.8、12.4、18.6および24.6°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴づけられる結晶性ペメトレキセド二酸のX線粉末回折パターンを示す。 図4は、約6.2、10.7、12.0および18.9°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸のX線粉末回折パターンを示す。
図5は、約9.0、16.2、18.1および26.9°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴づけられる結晶性ペメトレキセド二酸のX線粉末回折パターンを示す。 図6は、約7.7、9.2、16.7および27.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸のX線粉末回折パターンを示す。 図7は、約6.8、11.9、15.5および17.9°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸のX線粉末回折パターンを示す。 図8は、実施例12により得られた、約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴づけられる結晶性ペメトレキセド二酸のX線粉末回折パターンを示す。

Claims (34)

  1. 約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターン;および図2に描写されるX線粉末回折パターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸。
  2. 約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる、請求項1に記載の結晶性ペメトレキセド二酸。
  3. 図2に描写されるX線粉末回折パターンにより特徴付けられる、請求項1または2に記載の結晶性ペメトレキセド二酸。
  4. 約11.5、17.8、22.8および26.7°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより更に特徴付けられる、請求項2に記載の結晶性ペメトレキセド二酸。
  5. 熱重量分析により測定した時、220℃までの温度で約2.6%〜約3.8%の重量減少により更に特徴付けられる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の結晶性ペメトレキセド二酸。
  6. カール・フィッシャー(Karl Ficher)法により約2.5%〜約3.9%の含水量を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の結晶性ペメトレキセド二酸。
  7. 約10.0、10.3、22.0および25.7°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸を約15重量%未満有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の結晶性ペメトレキセド二酸。
  8. 約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターン;および図2に描写されるX線粉末回折パターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸の調製方法であって、約3のpHを有する水性溶剤中にペメトレキセド二酸の懸濁液を提供し、そして該懸濁液のpHを約4.5に調整することを含んで成る方法。
  9. 約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターン;および図2に描写されるX線粉末回折パターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸の調製方法であって、水性溶剤中にペメトレキセド二ナトリウムを溶解して溶液を生成し;該溶液のpHを約3に調整して懸濁液を得;そして前記懸濁液のpHを約4.5に調整して、前記結晶性ペメトレキセド二酸を含有する懸濁液を得ることを含んで成る方法。
  10. 前記溶液のpHが該溶液への酸の添加により約3に調整される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記pHを約4.5に調整する前に、前記懸濁液を加熱しそして冷却することを更に含んで成る、請求項9または10に記載の方法。
  12. 前記加熱が約60℃〜約70℃の温度への加熱である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記冷却が約30℃〜約20℃の温度への冷却である、請求項11または12に記載の方法。
  14. 前記懸濁液のpHが、該懸濁液に塩基を添加することにより4.5に調整される、請求項9〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターン;および図2に描写されるX線粉末回折パターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸の調製方法であって、約6.2、10.7、12.0および18.9°2θ±0.2°2θにピークを有するPXRDパターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸を、水中にスラリー化することを含んで成る方法。
  16. 前記スラリー化が約50℃の温度で実施される、請求項15に記載の方法。
  17. 約7.7、9.2、16.7および27.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターン;および図6に描写されるX線粉末回折パターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸。
  18. 約7.7、9.2、16.7および27.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる、請求項17に記載の結晶性ペメトレキセド二酸。
  19. 図6に描写されるX線粉末回折パターンにより特徴付けられる、請求項17または18に記載の結晶性ペメトレキセド二酸。
  20. 約14.2、15.4、18.5および20.5°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより更に特徴付けられる、請求項18に記載の結晶性ペメトレキセド二酸。
  21. 前記結晶性ペメトレキセド二酸が無水である、請求項17〜20のいずれか一項に記載の結晶性ペメトレキセド二酸。
  22. 熱重量分析により測定した時、190℃までの温度で約0.2%〜約0.3%の重量減少により更に特徴付けられる、請求項17〜21のいずれか一項に記載の結晶性ペメトレキセド二酸。
  23. 約5.7、12.2、17.2および18.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸を約10重量%未満有する、請求項17〜22のいずれか一項に記載の結晶性ペメトレキセド二酸。
  24. 約7.7、9.2、16.7および27.4°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターン;および図6に描写されるX線粉末回折パターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸の調製方法であって、a)下記式:
    Figure 2008543974
    を有するN-(4-〔2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン-5-イル)エチル〕ベンゾイル)-L-グルタミン酸ジエチルエステルp-トルエンスルホン酸塩を、少なくとも1つの塩基と混合して溶液を得;そしてb)該溶液を酸に添加して、前記結晶性ペメトレキセド二酸を含有する懸濁液を得ることを含んで成る方法。
  25. 前記塩基が有機塩基である、請求項24に記載の方法。
  26. 前記有機塩基がトリエチルアミン、ジイソプロピルアミンおよびその混合物から成る群より選択される、請求項25に記載の方法。
  27. 前記塩基が無機塩基である、請求項24に記載の方法。
  28. 前記有機塩基が水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムおよび水酸化リチウム並びにそれらの混合物から成る群より選択される、請求項27に記載の方法。
  29. 前記溶液が約11〜約14のpHを有する、請求項24〜28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記酸が無機酸である、請求項24〜29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 前記無機酸がH2SO4、HCl、HBrおよびその混合物から成る群より選択される、請求項30に記載の方法。
  32. 前記酸が有機酸である、請求項24〜29のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記有機酸がメタンスルホン酸、トルエンスルホン酸およびその混合物から成る群より選択される、請求項32に記載の方法。
  34. a) 約10.0、10.3、22.0および25.7°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターン;および図1に描写されるX線粉末回折パターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸;
    b) 約5.8、12.4、18.6および24.6°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターン;および図3に描写されるX線粉末回折パターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸;
    c) 約6.2、10.7、12.0および18.9°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターン;および図4に描写されるX線粉末回折パターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸;
    d) 約9.0、16.2、18.1および26.9°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターン;および図5に描写されるX線粉末回折パターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸;および
    e) 約6.8、11.9、15.5および17.9°2θ±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターン;および図7に描写されるX線粉末回折パターン、から成る群より選択されたデータにより特徴付けられる結晶性ペメトレキセド二酸
    から成る群より選択された結晶性ペメトレキセド二酸。
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