JP2008543186A - チャネル推定のための適応補間器 - Google Patents

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Abstract

無線通信システムにおけるチャネル推定のための方法が、以下のステップを含む。チャネル伝達関数が、連続パイロット・セルと散乱パイロット・セルにおける送信信号と受信信号を使用して、連続パイロット・セルと散乱パイロット・セルにおいて計算される。連続パイロット・セルと散乱パイロット・セルにおいて計算されたチャネル伝達関数を使用して時間ドメイン適応補間が実行されて、散乱パイロット・トーンの非パイロット・セルにおけるチャネル伝達関数が得られる。連続パイロット・セルと散乱パイロット・セルにおいて計算されたチャネル伝達関数を使用して周波数ドメイン適応補間が実行されて、非パイロット・トーンの非パイロット・セルにおけるチャネル伝達関数が得られる。

Description

関連出願
(関連出願の相互参照)
本出願は、引用によって全体が組み込まれている、2005年5月27日に出願した米国仮出願第60/685,704号の利益を主張する。
本発明は、無線通信システムに関し、より詳細には、OFDM通信システムのための改良されたチャネル推定技術に関する。
通信システムにおいて、情報を運ぶ信号は、信号ひずみを生じさせる通信チャネルを介して、送信元から宛先に伝送される。受信機において、通信チャネルによって生じさせられた信号ひずみは、送信元からの伝送された信号を正確に回復させるように、適切に補正されなければならない。チャネルひずみを補正する通常の例が、等化器である。等化器は、通常、いくつかのトレーニング信号に基づき、何らかの最適な設定にトレーニングされる。この種の適応等化器は、変化のないチャネル、又はゆっくり変化するチャネルに関してうまく働く。無線通信などの時間につれ急速に変化するチャネルの場合、チャネルの変化は、しばしば、非常に速い。その結果、等化器は、急速に変化するチャネル特性に追従するために、非常に頻繁にトレーニングされなければならない。
OFDM(直交周波数分割多重)が、ブロードバンド通信において好評を得ている。OFDMシステムにおいて、データ信号は、多くの等間隔の互いに直交な副搬送波に分散される。OFDM変調は、通常、送信機におけるIFFT(逆高速フーリエ変換)や、受信機におけるFFT(高速フーリエ変換)を介して実施される。図1は、OFDMベースの無線受信機のブロック図である。
図1において、無線周波数信号が、アンテナを介してRFチューナ100によって受信される。所望される信号が、チューナ100によって選択され、ダウンコンバータ/フィルタ・ブロック110を介してダウンコンバートされて、濾波される。ブロック110の出力は、アナログ・ベースバンド(又は元の無線周波数より相当に低い周波数の通過帯域)信号であり、この信号は、A−Dブロック120によってデジタル信号に変換される。デジタル信号はシンボルにグループ化され、そのシンボル境界がシンボル同期ブロック130において適切に識別され、ガード区間(通常、サイクリック・プレフィックス)がブロック140において除去されてから、FFTブロック150に供給される。FFT150の後、信号は周波数ドメインにあり、等化器FEQ170がその周波数ドメインにおいて使用される。直交性を有して、副搬送波は互いに干渉せず、したがって、FEQ(周波数ドメイン等化器)は、各副搬送波(ときとして、ビン又は搬送波とも呼ばれる)に対して別々に実装される。シンボルは、いくつかのガード区間(サイクリック・プレフィックス)によって分離されるので、ISI(シンボル間干渉)が回避される。したがって、そのようなFEQは単純に1タップ複素スケーリングとなる。この複素タップ係数はトレーニングによって適応的に決定されることが可能であり、データ伝送中に更新される。無線通信チャネルなどの、急速に変化するチャネルの場合、それらの係数は頻繁にトレーニングされなければならない。
それらのFEQ係数をトレーニングする1つの仕方は、ブロック160によって実行されるチャネル推定を介してである。副搬送波kで、時間nTにおいて(Tはシンボル区間)、送信機から伝送される信号がX(n,k)であり、チャネル伝達関数がH(n,k)であり、受信機で受信される信号が、Y(n,k)と仮定する。Y(n,k)=X(n,k)H(n,k)を得る。H(n,k)が既知の場合、FEQ係数を1/H(n,k)に設定することができ、すると、Y(n,k)/H(n,k)=X(n,k)である。チャネル伝達関数は、受信機には未知である。したがって、この場合の課題は、H(n,k)を推定することである。
X(n,k)とY(n,k)が知られている場合、H(n,k)=Y(n,k)/X(n,k)を推定することが可能である。Y(n,k)は受信機において入手可能である。受信機がX(n,k)を知るために、通常、いくつかの予め決めたトレーニング信号が、いくつかの特定の時間/周波数において送信機から伝送される。変化のないチャネル、又はゆっくり変化するチャネルの場合、それらのトレーニング信号は、通常、データ伝送が始まる前の初期トレーニング段階において伝送される。その後、X(n,k)が、典型的には、受信機判定を介して、又は伝送される基準信号を介して得られる。急速に変化するチャネルの場合、基準信号は、受信機がチャネル伝達関数を十分に頻繁に推定してチャネルの変化に追従できるように、予め決めた時間と周波数で送信機から頻繁に伝送されなければならない。基準信号の伝送は、いくらかのチャネル帯域幅を消費して、データ伝送速度の低下をもたらす。したがって、基準信号を過度に伝送することはできない。通常、基準信号は、時間/周波数の小さいパーセンテージだけ伝送される。受信機はそれらのスナップショット・トレーニング信号を利用して、それらの特定の時間/周波数スナップショットにおいてチャネル伝達関数を計算し、次に、他のすべての時間/周波数におけるチャネル伝達関数を推定する。すべての時間/周波数に関するチャネル伝達関数推定値、H(n,k)を得た後、1/H(n,k)が、時間nTにおける第k番の副搬送波に関するFEQ係数として使用される。最後に、伝送された信号の推定値が、Y(n,k)/H(n,k)として得られる。
典型的な例を、DVB−T仕様において見ることができる。DVB−Tは、2k又は8kの副搬送波でOFDM変調を使用する。2kモードの場合、45の副搬送波が、連続パイロット・トーンとして使用される。8kモードの場合、177の副搬送波が、連続パイロット・トーンとして使用される。DVB−H仕様は、DVB−Tに基づくが、移動体/ハンドヘルド・アプリケーションに合わせられている。DVB−Hにおいて、さらなる4kモードが、決められている。図2は、DVB−TとDVB−Hにおけるパイロット挿入パターンを示す。図2は、本開示全体で使用される用語を定義するのに使用される。図2において、横の次元は、周波数ドメインを表し、縦の次元は、時間ドメインを表す。それぞれの黒い円は、「パイロット・セル」と呼ばれ、それぞれの白い円は、「データ・セル」又は「非パイロット・セル」と呼ばれる。図2における各行は、個別の「シンボル」に対応し、各列は、「トーン」と呼ばれる。パイロット・セルだけを有する列(左端の列と右端の列などの)は、「連続パイロット・トーン」と呼ばれ、パイロット・セルだけを有する行は、「連続パイロット・シンボル」と呼ばれる。連続パイロット・トーン又は連続パイロット・シンボルの中の各パイロット・セルは、「連続パイロット・セル」と呼ばれる。パイロット・セルとデータ・セルの両方を有する各列は、「散乱パイロット・セル」と呼ばれ、パイロット・セルとデータ・セルの両方を有する各行は、「散乱パイロット・シンボル」と呼ばれる。散乱パイロット・トーン又は散乱パイロット・シンボルの中の各パイロット・セルは、「散乱パイロット・セル」と呼ばれる。データ・セルだけを有する列は、「非パイロット・トーン」と呼ばれ、データ・セルだけを有する行は、「非パイロット・シンボル」と呼ばれる。図2では、「連続パイロット・シンボル」も、「非パイロット・シンボル」も存在しないことに留意されたい。
図2において、すべてのシンボルの中で、いくつかの副搬送波が、散乱パイロット・セルとして使用される。散乱パイロット・セルは、周波数において12搬送波分離れており、搬送波位置は、シンボルごとに3つずつシフトしている。その結果、散乱パイロット・セルは、時間的に4シンボル離れている。連続パイロット・トーンを除く残りの時間/周波数において、データ信号が伝送される。パイロット信号は、受信機に知られているので、受信機によって、それらの特定の時間/周波数におけるチャネル伝達関数を計算するのに使用される。パイロット信号は、次に、受信機によってチャネルひずみを補正し、データを適切に検出するために、他のすべての時間/周波数における推定チャネル伝達関数H(n,k)を計算する(補間する)のに使用される。補間器は、時間と周波数において2次元である。この場合の課題は、どのようにしてH(n,k)を正確に、効率的に推定するかである。
通常、2次元補間は、2つの個別の1次元補間で実現可能である。補間はまず、すべての散乱パイロット・トーンにおいて時間ドメインで行われる。或る特定の散乱パイロット・トーンkiにおいて、パイロット・セルは、時間的に4シンボル離れて送信されるので、X(n+4m,ki)、m=0,±1,±2...、X(n+4m,ki)とY(n+4m,ki)から、H(n+4m,ki)が得られ、次に、推定に必要なH(n+4m+1,ki)、H(n+4m+2,ki)、H(n+4m+3,ki)が得られる。これは、時間ドメイン補間である。周波数ドメインにおいて、散乱パイロット・トーンは、3トーン離れている。時間nにおける周波数ドメイン補間は、H(n,k+3j)、j=0,±1,±2...を使用して、すべての非パイロット搬送波におけるH(n,k+3j+1)、H(n,k+3j+2)を推定する。
補間オペレーションのいずれも、FIR(有限インパルス応答)フィルタを使用して実施可能である。そのようなFIRフィルタは、単に、ローパス・フィルタである補間フィルタであってもよい。固定補間フィルタが使用される場合、ローパス・フィルタの帯域幅は、最悪ケースのチャネル変動を範囲に含まなければならない。DVB−T/DVB−Hの場合、時間ドメイン補間フィルタは、通過帯域が最悪ケースのドップラー周波数を範囲に含まなければならない1/4通過帯域ローパス・フィルタで、周波数ドメイン補間フィルタは、通過帯域が最悪ケースのマルチパス遅延拡散を範囲に含まなければならない1/3通過帯域ローパス・フィルタである。ローパス補間フィルタは、しばしば、実数の対称係数を使用する。例えば、時間ドメイン補間の場合、フィルタは、H(4(m−M/2+1),ki)、H(4(m−M/2+2),ki)、H(4(m−M/2+3),ki)、,,,H(4(m−1),ki)、H(4(m),ki)、H(4(m+1),ki)、...H(4(m+M/2),ki)を入力として、さらに3セットのM個の実係数をそれぞれ使用して、H(4m+1,ki)、H(4m+2,ki)、H(4m+3,ki)をそれぞれ推定する。H(4(m+1),ki)、...H(4(m+M/2),ki)は、時間4m+1、4m+2、4m+3においては入手できない将来のチャネル伝達関数であることに留意されたい。明らかに、H(4m+1,ki)、H(4m+2,ki)、H(4m+3,ki)は、H(4(m+1),ki)、...H(4(m+M/2),ki)が入手可能になるまで、計算することができない。これらのフィルタは、中心のまわりに基本的に対称的な係数を有し、したがって、ほぼ同数のH値が、両方の側で使用される必要がある。このことは、パイロットにおけるいくつかの過去のH値に加え、受信された信号の約M個の「将来の」シンボルを格納するメモリ空間が必要とされることを意味する。例えば、DVB−T 8kモードの場合、M=8である場合、受信機は、16個の「将来の」シンボルを格納する必要があり、これらのシンボルのそれぞれは、約8kの複素信号を有し、これは、相当な量のメモリ空間を要する。より小さいMを使用することにより、メモリ要件と複雑さを減らすことができるが、パフォーマンスが低下する可能性がある。周波数ドメイン補間において、問題は信号の格納ではなく、境界の外でH値が利用できないことによる、両方の境界におけるパフォーマンス低下である。実係数を使用することにより、フィルタ特性も制限される。多くの特定のチャネル条件に関して、複素係数を使用することにより、はるかに大きい柔軟性と、パフォーマンス向上の可能性がもたらされる。最適なフィルタ係数セットは、しばしば、最悪ケースの条件に関して、オフラインで事前に計算され、ROMの中に格納されて、オペレーション・モードに応じて選択される。
より単純な補間方法が、線型補間である。例えば、時間ドメイン補間において、H(4m+1,ki)、H(4m+2,ki)、H(4m+3,ki)が、H(4m,ki)とH(4m+4,ki)に基づいて計算される。線型補間は、はるかに単純であり、周波数ドメイン補間において、境界問題はまったく存在しない。しかし、線型補間のパフォーマンスは、通常、ローパス補間フィルタと比べてはるかに劣る。
時間ドメインにおける補間は、将来の信号を格納するメモリを要求するので、将来の信号をまったく要求しない予測を使用することが、ときとして、望ましい。しかし、通常、補間は、予測よりも良好なパフォーマンスを提供する。
通信チャネルは、雑音を生じさせる。すなわち、Y(n,k)=X(n,k)H(n,k)+w(n,k)であり、ただし、w(n,k)は、チャネルによって生じる付加的な雑音である。その結果、パイロットで計算されるH値の精度は雑音による影響を受ける。推定に対する雑音の影響を最小限に抑える、いくつかの複雑なアプローチが開発されている。そのようなアプローチの1つが、「ウィーナー・フィルタ」又は「最小平均2乗誤差フィルタ」と呼ばれる。チャネル伝達関数相関行列が計算され、雑音を含む急速に変化するチャネル特性の知識が使用されなければならず(ただし、入手可能ではない)、行列反転がその計算に関与する。このアプローチの実施は、極めて複雑である。
したがって、最適な補間フィルタ係数をオンラインで効果的かつ効率的に計算するための技術が必要である。さらに、補間フィルタが、一方の側で、他方の側よりも少ないタップを使用して(又は、予測のためのタップをまったく使用しないで)非対称的であり、時間ドメイン補間に関する信号格納要件と、周波数ドメイン補間に関する境界効果をともに減らすことが望ましい。また、補間フィルタが、様々なチャネル条件に対して最適化されるように、より大きい柔軟性を有することも望ましい。
無線通信システムにおけるチャネル推定のための方法が、以下のステップを含む。チャネル伝達関数が、連続パイロット・セルと散乱パイロット・セルにおける送信信号と受信信号を使用して、連続パイロット・セルと散乱パイロット・セルにおいて計算される。連続パイロット・セルと散乱パイロット・セルにおいて計算されたチャネル伝達関数を使用して時間ドメイン適応補間が実行され、散乱パイロット・トーンの非パイロット・セルにおけるチャネル伝達関数が得られる。連続パイロット・セルと散乱パイロット・セルにおいて計算されたチャネル伝達関数を使用して周波数ドメイン適応補間が実行されて、非パイロット・トーンの非パイロット・セルにおけるチャネル伝達関数が得られる。
以下の詳細な説明、及び添付の図面は、本発明の性質及び利点のより良好な理解をもたらす。
本発明によれば、補間フィルタ係数がオンラインで適応的に調整され、推定精度を最適化し、平均2乗誤差を最小限に抑える。一実施形態では、低い複雑度のLMS(最小平均2乗)適応アルゴリズムが、係数適合のために使用される。LMSアルゴリズムを使用すると、雑音を含むチャネル特性の予備知識は必要とされない。補間フィルタは、最適な設定に自動的に収束して、平均2乗誤差を最小限に抑える。LMSアルゴリズムにおける計算は簡単であり、複雑度は低い。チャネル条件が変化するにつれ、フィルタ係数は新たな最適設定に自動的に再収束する。したがって、補間フィルタは、可能な限り少ない数のタップを使用して、パフォーマンスを向上させる。
複素係数が、補間フィルタのために使用されて、パフォーマンスを向上させ、フィルタ・スパンを短くし、フィルタ・タップの非対称の配置を可能にする。この非対称性は、時間ドメイン補間において、より少ない将来の信号を使用すること(又は時間ドメイン予測において将来の信号をまったく使用しないこと)を可能にして、格納要件を減らすことに役立ち、さらに、周波数ドメイン補間に関する境界効果を大幅に低減する。
I.パイロット・トーンにおいてチャネル伝達関数を計算する
パイロット・トーンにおいて、送信信号X(n,k)が受信機によって知られている。それらのパイロット・トーンにおける受信信号Y(n,k)は、受信機において入手可能である。チャネル伝達関数H(n,k)は、単に、H(n,k)=Y(n,k)/X(n,k)として計算される。
II.時間ドメイン補間
補間はまず、時間ドメインで実行される。時間ドメイン補間が必要とされるのは、一部のパイロット・トーン(例えば、DVB−T/DVB−Hにおいて散乱パイロット・トーンと呼ばれる)において、パイロットが、一部の時間だけにしか伝送されないからである。DVB−T/DVB−Hにおいて、散乱パイロット・セルは4つのシンボルおきに伝送される。時間ドメイン補間が実行されて、散乱パイロット・トーンの非パイロット・セルにおけるチャネル伝達関数が推定される。
A.係数更新
最初のステップは、補間フィルタ係数適合である。一実施形態では、DVB−T/DVB−Hシステムなどのケースにおいて、適合は、連続パイロットに基づく。適合は、以下の3つのサブステップを行う。
ステップ(1):現在の補間フィルタを使用して、連続パイロット・トーンにおいて補間を実行する。副搬送波k1、k2、...kPにおいてP個の連続パイロット・トーンが存在するものと仮定する。すべてのシンボル(又はシンボルのサブセット)の中で、各連続パイロット・トーンki(i=1,2,...P)において、補間が、現在の補間フィルタ係数セットを使用して実行される。DVB−T/DVB−Hの場合、3つの時間ドメイン補間フィルタ係数セットが存在する。それら3つのフィルタは、HのM1個の過去の値、及びM2個の将来の値とともに、H(4(m−M1+1),ki),H(4(m−M1+2),ki),..H(4(m−1),ki)、H(4m,ki)、H(4(m+1),ki)、..H(4(m+M2),ki)を使用して、H(4m+1,ki)、H(4m+2,ki)、H(4m+3,ki)をそれぞれ推定する。シンボルnにおける連続パイロット・トーンにおいて、3つの補間フィルタが実行されて、以下のとおり、3つのH(n,ki)の推定値を得る。すなわち、
H1(n,ki)=ΣW1(n-1,m)H(n-1+4m,ki)(m=-M1+1,-M1+2,...-1,0,1,..M2)
H2(n,ki)=ΣW2(n-1,m)H(n-2+4m,ki)(m=-M1+1,-M1+2,...-1,0,1,..M2)
H3(n,ki)=ΣW3(n-1,m)H(n-3+4m,ki)(m=-M1+1,-M1+2,...-1,0,1,..M2)
である。
ただし、WL(n−1,m)は、先行するシンボルn−1において更新された第L番(L=1,2,3)補間フィルタの第m番の係数である。各フィルタは、M1+M2個の係数を有する。係数の数は、異なるフィルタに関して同一であるか、近いことが可能であるが、異なる数の係数も可能である。さらに、M2は、一部のフィルタ又はすべてのフィルタに関して0(補間ではなく、予測)であってもよい。
ステップ(2):推定誤差を計算する。連続パイロット・トーンにおけるチャネル伝達関数H(n,ki)は、前段のセクションIで計算された。推定誤差E1(n,ki)、E2(n,ki)、E3(n,ki)は、単に、H(n,ki)と、前述のステップ(1)で得られた補間結果H1(n,ki)、H2(n,ki)、H3(n,ki)との差として計算される。すなわち、
E1(n,ki)=H(n,ki)-H1(n,ki)
E2(n,ki)=H(n,ki)-H2(n,ki)
E3(n,ki)=H(n,ki)-H3(n,ki)
である。
ステップ(3):補間フィルタ係数を更新する。補間フィルタ係数は、ステップ(2)において計算された誤差を使用して更新される。それら3つの誤差を使用して、以下のとおり、3つの補間フィルタが、それぞれ更新される。すなわち、
m=-M1+1,-M1+2,...-1,0,1,..M2に関して、W1(n,m)=W1(n-1,m)+μE1*(n,ki)H(n-1+4m,ki)
m=-M1+1,-M1+2,...-1,0,1,..M2に関して、W2(n,m)=W2(n-1,m)+μE2*(n,ki)H(n-2+4m,ki)
m=-M1+1,-M1+2,...-1,0,1,..M2に関して、W3(n,m)=W3(n-1,m)+μE3*(n,ki)H(n-3+4m,ki)
である。
*は、複素共役を表し、μは、更新ステップサイズであることに留意されたい。フィルタ係数更新は、以下のとおり、すべての連続パイロットにおいて、又はすべての連続パイロットのサブセットにおいて実行可能である。すなわち、
kiのすべて、又はサブセットにわたる合計に関して、W1(n,m)=W1(n-1,m)+μΣE1*(n,ki)H(n-1+4m,ki)
kiのすべて、又はサブセットにわたる合計に関して、W2(n,m)=W2(n-1,m)+μΣE2*(n,ki)H(n-2+4m,ki)
kiのすべて、又はサブセットにわたる合計に関して、W3(n,m)=W3(n-1,m)+μΣE3*(n,ki)H(n-3+4m,ki)
である。
この方法は、「ブロック更新」と呼ばれる。
B.散乱パイロット・トーンにおける補間
散乱パイロット・トーンkjにおいて、パイロット・セルがシンボルnにおいて伝送されない場合、パイロット・セルを伝送するnより前の最も近いシンボルは、シンボルn−1又はシンボルn−2又はシンボルn−3である。したがって、補間フィルタ(W1、W2、又はW3)の1つを使用して、推定値H(n,kj)が計算される。シンボルn−1が、散乱パイロットkiにおいてパイロットを伝送する場合、以下のとおりである。すなわち、
H(n,ki)=ΣW1(n,m)(n-1+4m,ki)(m=-M1+1,-M1+2,...-1,0,1,..M2にわたる合計)
である。
シンボルn−2が、散乱パイロットkiにおいてパイロットを伝送する場合、以下のとおりである。すなわち、
H(n,ki)=ΣW2(n,m)(n-2+4m,ki)(m=-M1+1,-M1+2,...-1,0,1,..M2にわたる合計)
である。
シンボルn−3が、散乱パイロットkiにおいてパイロットを伝送する場合、以下のとおりである。すなわち、
H(n,ki)=ΣW3(n,m)(n-3+4m,ki)(m=-M1+1,-M1+2,...-1,0,1,..M2にわたる合計)
である。
時間ドメイン補間が、すべての散乱パイロット・トーンにおいて実行されて、散乱パイロット・トーンの非パイロット・セルにおける伝達関数推定値が得られる。
C.更新のための代替の方法
1つの代替の実施形態では、連続パイロットにわたって掃引するにつれ、更新された係数が推定のために使用可能である。連続パイロット・トーンが、搬送波k1、k2、...kpに存在するものと仮定する。最初に、以下のとおり、n−1として表される前のシンボルの終わりにおける係数を引き継ぐ。すなわち、
W1(n,k1,m)=W1(n-1,kp,m)
W2(n,k1,m)=W2(n-1,kp,m)
W3(n,k1,m)=W3(n-1,kp,m)
である。
i=k2から始めて、以下のループを実行する。すなわち、
以下のとおり、推定値を計算し、
H1(n,ki)=ΣW1(n,ki-1,m)H(n-1+4m,ki)(m=-M1+1,-M1+2,...-1,0,1,..M2)
H2(n,ki)=ΣW2(n,ki-1,m)H(n-2+4m,ki)(m=-M1+1,-M1+2,...-1,0,1,..M2)
H3(n,ki)=ΣW3(n,ki-1,m)H(n-3+4m,ki)(m=-M1+1,-M1+2,...-1,0,1,..M2)、
さらに、以下のとおり、誤差を計算し、
E1(n,ki)=H(n,ki)-H1(n,ki)
E2(n,ki)=H(n,ki)-H2(n,ki)
E3(n,ki)=H(n,ki)-H3(n,ki)、
次に、以下のとおり、係数を更新する。すなわち、
m=-M1+1,-M1+2,...-1,0,1,..M2に関して、W1(n,ki,j)=W1(n,ki-1,j)+μE1*(n,ki)H(n-1+4m,ki)
m=-M1+1,-M1+2,...-1,0,1,..M2に関して、W2(n,ki,j)=W2(n,ki-1,j)+μE2*(n,ki)H(n-2+4m,ki)
m=-M1+1,-M1+2,...-1,0,1,..M2に関して、W3(n,ki,j)=W3(n,ki-1,j)+μE3*(n,ki)H(n-3+4m,ki)
である。kiをki+1に移し、最後の連続パイロット・トーンkpまで、このループを繰り返す。
別の代替の実施形態では、LMS更新の頻度が、減ら可能である。例えば、すべてのシンボルにおいて、フィルタの1つだけが、更新されることが可能であり、3つのフィルタが順に更新される。もちろん、減らされた更新では、追従パフォーマンスは、低下する。
さらに別の代替の実施形態では、LMS更新が、同一のシンボルの中で1回、又は複数回繰り返されて、収束が速められることが可能である。具体的には、1つのシンボルの中の連続パイロット信号に基づき、LMS更新がまず、セクションII−A又はセクションII−Cで前述したとおり、実行される。更新の後、新たな係数セットが獲得される。LMS更新は、その新たな係数セットから始めて、繰り返され、より新しい係数セットがもたらされる。同一のプロセスが、さらなる回数、繰り返されてもよい。これは、獲得時間を短縮することに役立つ可能性がある。
III.周波数ドメイン補間
時間ドメイン補間の後、すべての連続パイロット・トーンと散乱パイロット・トーンにおいてH(n,k)を得ている。その結果、すべてのシンボルの中で、3つのトーンおきに、H(n,k)が、利用できる。一般性を失うことなしに、最初のそのようなトーンが、3の倍数であると仮定して、それらの値を、s=S0,S0+1,...S0+S−1に関して、H(n,s3)と表す。周波数ドメイン補間において、s=S0,S0+1,...S0+S−1に関して、H(n,s3+1)とH(n,s3+2)を計算する。(最初の搬送波、及び最後の搬送波が、パイロット・トーンであるものと想定して。)
A.周波数ドメイン補間フィルタを更新する
1.パイロット・シンボルを伴なって
すべての副搬送波がパイロットを送信するパイロット・シンボルが、存在する(すなわち、連続パイロット・シンボルが、存在する)場合、補間フィルタ更新は、それらのパイロット・シンボルの中で容易に実行可能である。シンボルnが、搬送波kにおける連続パイロット・シンボルである場合、以下のとおり、2回、チャネル伝達関数H(n,k)を推定する。すなわち、
H1(n,k)=ΣV1(n-1,j)H(n,k-1+3j)(j=-J1+1,-J1+2,...-1,0,1,..J2)
H2(n,k)=ΣV1(n-1,j)H(n,k-2+3j)(j=-J1+1,-J1+2,...-1,0,1,..J2)
である。
次に、以下のとおり、推定誤差が、計算される。すなわち、
E1(n,k)=H(n,k)-H1(n,k)
E2(n,k)=H(n,k)-H2(n,k)
である。
これらの誤差を使用して、以下のとおり、補間フィルタ係数が更新される。すなわち、
j=-J1+1,-J1+2,...-1,0,1,..J2に関して、V1(n,j)=V1(n-1,j)+μE1*(n,k)H(n,k-1+3j)
j=-J1+1,-J1+2,...-1,0,1,..J2に関して、V2(n,j)=V2(n-1,j)+μE2*(n,k)H(n,k-2+3j)
である。
更新は、以下のとおり、すべての搬送波、又はすべての搬送波のサブセットにおいて実行可能である(ブロック更新)。
V1(n,j)=V1(n-1,j)+μΣE1*(n,k)H(n,k-1+3j)(kのすべて、又はサブセットにわたる合計)
V2(n,j)=V2(n-1,j)+μΣE2*(n,k)H(n,k-2+3j)(kのすべて、又はサブセットにわたる合計)
である。
代替として、搬送波にわたって掃引するにつれ、更新された係数を推定のために使用することができる。最初に、以下のとおり、n−Nとして表される前のパイロット・シンボルの更新の終わりにおける係数を引き継ぐ。すなわち、
V1(n,kmin,j)=V1(n-N,kmax,j)
V2(n,kmin,j)=V2(n-N,kmax,j)
である。
k=kmin+1から始めて、以下のループを実行する。すなわち、
以下のとおり、推定値を計算し、
H1(n,k)=ΣV1(n,k-1,j)H(n,k-1+3j)(j=-J1+1,-J1+2,...-1,0,1,..J2)
H2(n,k)=ΣV2(n,k-1,j)H(n,k-2+3j)(j=-J1+1,-J1+2,...-1,0,1,..J2)、
さらに、以下のとおり、誤差を計算し、
E1(n,k)=H(n,k)-H1(n,k)
E2(n,k)=H(n,k)-H2(n,k)
次に、以下のとおり、係数を更新する。すなわち、
j=-J1+1,-J1+2,...-1,0,1,..J2に関して、V1(n,k,j)=V1(n,k-1,j)+μE1*(n,k)H(n,k-1+3j)
j=-J1+1,-J1+2,...-1,0,1,..J2に関して、V2(n,k,j)=V2(n,k-1,j)+μE2*(n,k)H(n,k-2+3j)
である。kを1(又は何らかの整数)だけ増やし、最後のk、kmaxまで、このループを繰り返す。
2.パイロット・シンボルを伴なわずに
すべての副搬送波がパイロットを送信するパイロット・シンボルが、まったく存在しない(すなわち、連続パイロット・シンボルが、まったく存在しない)場合、誤差計算において使用されるH(n,k)は、利用できない。このことは、DVB−T/DVB−Hに関して該当する。その場合、最初に、前のシンボルの中で更新されたフィルタ係数に基づき、すべての非パイロット搬送波に関する周波数ドメイン補間を実行し、その後に、フィルタ係数更新を実行することができる。一実施形態では、フィルタ係数更新は、判定に基づくことが可能である。係数更新に関する誤差信号が、以下のとおり、判定に基づいて計算される。すなわち、
k=3K+1である場合、(Kは、整数)フィルタ1を使用して、チャネル伝達関数推定値H(n,k)を、H(n,k)=ΣV1(n−1,j)H(n,k−1+3j)(j=−J1+1,−J1+2,...−1,0,1,..J2にわたる合計)として計算する。
k=3K+2である場合、フィルタ2を使用して、チャネル伝達関数推定値H(n,k)を、H(n,k)=ΣV2(n−1,j)H(n,k−2+3j)(j=−J1+1,−J1+2,...−1,0,1,..J2)として計算する。
H(n,k)を計算した後、X(n,k)=Y(n,k)/H(n,k)を計算することにより、X(n,k)の推定値を計算する。X(n,k)から、送信信号X(n,k)の推定値は、判定を介して得られる(n,k)である。誤差は、以下のとおり、計算される。すなわち、
E(n,k)=(n,k)−H(n,k)
である。
ただし、(n,k)=Y(n,k)/(n,k)である。E(n,k)を使用して、以下のとおり、2つのフィルタ係数セット(V1又はV2)の1つが更新される。すなわち、
k=3K+1である場合、V1が、以下のとおり、更新される。すなわち、
j=-J1+1,-J1+2,...-1,0,1,..J2に関して、V1(n,j)=V1(n-1,j)+μE*(n,k)H(n,k-1+3j)
である。
k=3K+2である場合、V2が、以下のとおり、更新される。すなわち、
j=-J1+1,-J1+2,...-1,0,1,..J2に関して、V2(n,j)=V2(n-1,j)+μE*(n,k)H(n,k-1+3j)
である。
可能なすべての搬送波を使用して、以下のとおり、V1及びV2を更新することができる。
k=3K+1である場合、V1が、以下のとおり、ブロック更新される。すなわち、
V1(n,j)=V1(n-1,j)+μΣE*(n,k)H(n,k-1+3j)(kのすべて、又はサブセットにわたる合計)
である。
k=3K+2である場合、V2が、以下のとおり、ブロック更新される。すなわち、
V2(n,j)=V2(n-1,j)+μΣE*(n,k)H(n,k-2+3j)(kのすべて、又はサブセットにわたる合計)
である。
判定誤差は、フィルタ係数更新に影響を与える可能性があり、フィルタが、発散することさえ生じさせる可能性がある。図18におけるブロック図を使用して、この潜在的な問題に対処が行われる実施形態を説明する。図18は、減算ブロック610、比較ブロック620、選択ブロック630が追加されていることを除き、図1におけるのと同様であるOFDMベースの無線受信機のブロック図である。図18において、誤差E(n,k)は減算ブロック610によって計算され、次に、比較ブロック620を介して事前設定された閾値と比較される。例えば、E(n,k)の実部と虚部の絶対値(つまり、大きさ)が、計算され、事前設定された閾値と比較されて、そのE(n,k)が、更新のために使用されるかどうかが決定される。計算された誤差が、閾値より大きい場合、比較ブロック620は、選択ブロック630を介して0(ゼロ)を選択し、これにより、その搬送波に関する更新をスキップする。計算された誤差が、閾値より小さい場合、比較ブロック620は、その搬送波を更新するために、選択ブロック630を介して、計算された誤差E(n,k)を選択する。別の実施形態では、補間は、以下のとおり、最近に更新された係数に基づいて実行される。すなわち、
k=3K+1である場合、(Kは、整数)フィルタ1を使用して、チャネル伝達関数推定値H(n,k)を、H(n,k)=ΣV1(n,K-1,j)H(n,k-1+3j)(j=-J1+1,-J1+2,...-1,0,1,..J2にわたる合計)として計算する。
k=3K+2である場合、フィルタ2を使用して、チャネル伝達関数推定値H(n,k)を、H(n,k)=ΣV2(n,K-1,j)H(n,k-1+3j)(j=-J1+1,-J1+2,...-1,0,1,..J2)として計算する。
次に、新たに計算された推定値H(n,k)を使用して、X(n,k)=Y(n,k)/H(n,k)を計算し、次に、判定を介してX(n,k)から(n,k)を計算し、次に、(n,k)=Y(n,k)/(n,k)を計算する。誤差E(n,k)=(n,k)−H(n,k)を使用して、以下のとおり、V1又はV2が更新される。すなわち、
k=3K+1である場合、V1が、以下のとおり、更新される。すなわち、
j=-J1+1,-J1+2,...-1,0,1,..J2に関して、V1(n,K,j)=V1(n,K-1,j)+μE*(n,k)H(n,k-1+3j)
である。
k=3K+2である場合、V2が、以下のとおり、更新される。すなわち、
j=-J1+1,-J1+2,...-1,0,1,..J2に関して、V2(n,K,j)=V2(n,K-1,j)+μE*(n,k)H(n,k-1+3j)
である。
第1の搬送波において、係数値は、前のシンボルの終わりからとられる。セクションII−Cで説明した代替の時間ドメイン補間更新方法と同様に、周波数ドメイン補間器更新に関するLMS更新が、搬送波のサブセットに対して実行されて、複雑度を減らす、又は収束を繰り返し速めることが可能である。
図3は、時間ドメイン補間及び周波数ドメイン補間を含む、本発明の実施形態による補間プロセスの流れ図を示す。チャネル推定器160は、ブロック161、162、165を含む。ブロック161は、連続パイロット・セルと散乱パイロット・セルを含め、パイロット・セルにおけるチャネル伝達関数を計算する。時間ドメイン補間器162は、ブロック163と164を含む。ブロック163は、LMSアルゴリズムに基づいて時間ドメイン補間器係数更新を計算する。ブロック164において、チャネル伝達関数は、すべての散乱パイロット・トーンの非パイロット・セルにおける時間ドメイン補間を使用して計算される。時間ドメイン補間の後、すべての散乱パイロット・トーンにおけるチャネル伝達関数の、時間ドメイン補間を介する推定値又は計算された値が、利用可能である。
周波数ドメイン補間器165が、すべての非パイロット・トーンにおけるチャネル伝達関数推定値を計算する。ブロック165は、ブロック166と167を含む。ブロック166は、LMSアルゴリズムに基づいて周波数ドメイン補間器係数更新を計算する。ブロック167において、チャネル伝達関数が、すべての非パイロット・トーンにおける周波数ドメイン補間を使用して計算される。周波数ドメイン補間の後、すべてのデータ搬送波におけるすべての伝達関数の推定値が、すべての非パイロット・トーンに関する周波数ドメイン補間、又はすべての散乱パイロット・トーンの非パイロット・セルに関する時間ドメイン補間器を介して利用可能である。それらの結果は、FEQ170に送信されて、FEQ係数がセットアップされる。
IV.補間フィルタ構造
通常、補間フィルタは、ローパス・デジタル・フィルタとして設計される。通過帯域の帯域幅は、補間比に依存する。例えば、DVB−T/DVB−Hシステムにおける時間ドメイン補間の場合、補間比は、4であり、ローパス・フィルタの通過帯域は、ナイキスト周波数の1/4である。DVB−T/DVB−Hシステムにおける周波数ドメイン補間の場合、補間比は、3であり、ローパス・フィルタの通過帯域は、ナイキスト周波数の1/3である。ローパス・フィルタは、通常、中央タップのまわりに対称的な実係数を使用して実施される。したがって、セクションIIで説明した時間ドメイン補間フィルタの場合、M1=M2であり、セクションIIIにおける周波数ドメイン補間の場合、J1=J2である。
しかし、時間ドメイン補間において、以下のとおりのフィルタ・オペレーションを有する(第1のフィルタを例にとる)(セクションII参照)。すなわち、
H(n,ki)=ΣW1(n,m)H(n-1+4m,ki)(m=-M1+1,-M1+2,...-1,0,1,..M2)
である。
0<m≦M2に関して、n−1+4m>である。したがって、H(n,ki)を計算するのに、「将来の」チャネル伝達関数を必要とする。これは、4(M1+M2)個のシンボルに関する連続パイロット・トーン及び散乱パイロット・トーンにおけるすべてのH値、及びすべてのデータ搬送波に関する4M2個のシンボルに関するすべての受信信号Y(n,k)を格納することを要求する。搬送波の数は、極めて大きいので(DVB−Tにおいて8kまで)、これは、相当に大きいメモリ空間を要求する。メモリ要件を小さくするため、M2を減らすことが望ましい。
一実施形態では、M2<M1である複素非対称補間フィルタが使用される。複素フィルタは、タイプ当たりの計算を2倍にするものの、パフォーマンスを向上させて、タップの数を減らすのに役立ち、特にM2を減らすのに役立つ。さらにメモリ要件を減らすのに、M2は、フィルタのいくつかに関して0であることさえ可能である。例えば、M2が、第1のフィルタに関して0であるが、その他の2個のフィルタに関してM2=1である場合、すべてのデータ搬送波に関してわずか3つのシンボルを格納すればよい。
周波数ドメイン補間において、補間フィルタへのすべての入力は、同一のシンボル内にある。「将来の格納」問題は、まったく存在しない。主な問題は、境界にある。J1=J2である場合、計算される搬送波の各側で3J1の搬送波と3J2の搬送波を必要とする。このことは、補間フィルタに利用可能な搬送波が十分に存在しない境界以外は問題ではない。その結果、Hの推定が両端で劣化する。この問題を解決するのに、小さいJ1、又は小さいJ2(1ほどに小さい)を有する非対称フィルタを使用することが望ましい。これは、複素フィルタを使用することによって可能にされる。
補間フィルタは、最悪ケースの条件に基づいて事前設計可能である。例えば、時間ドメイン補間の場合、フィルタは、最高のドップラー周波数を範囲に含まなければならず、周波数ドメイン補間の場合、フィルタは、最長の遅延拡散を範囲に含まなければならない。補間フィルタの阻止帯域は、良好な補間精度と雑音除去を確実にするのに十分なだけの減衰を有さなければならない。雑音は、通常、白色であり、すべての周波数を範囲に含むことに留意されたい。フィルタの通過帯域が、全帯域幅の1/3である場合、雑音の2/3は、阻止帯域内にあり、このため、除去可能である。このため、雑音を除去するのに、補間フィルタ通過帯域は、ドップラー周波数又は遅延拡散が範囲に含まれることが可能である限り、できるだけ狭くなければならない。他方、深い阻止帯域減衰は、補間フィルタ・リソースに重い負担をかける。このため、阻止帯域除去は深すぎてはならないが、パフォーマンス低下が無視できるほどであることを確実にするのに十分なだけちょうどの深さでなければならない。
移動環境の場合、ドップラー周波数、遅延拡散、チャネル雑音条件は、頻繁に変化する。事前設計された補間フィルタは、急速に変化する環境に対して、決して最適化されていない。本発明による適応補間フィルタが、あらゆるチャネル条件の下で、最適なパフォーマンスのための最適なフィルタ設定の理想的な解決を提供する。
実際の無線通信環境において、ドップラー周波数、遅延拡散、チャネル雑音条件は、必ずしもすべて最悪の条件にあるわけではない。補間フィルタは、主にフィルタ長(複雑度)制約のため、限られたリソースを有する。本発明による適応補間は、補間フィルタが補間フィルタの設定を最適化して、任意の特定の急速に変化するチャネル条件下でシステム・パフォーマンスを最適化することを可能にする。
複素フィルタ係数の使用により、一部のチャネル条件に関して最適である可能性がある非対称的なフィルタ応答が可能になる。例えば、マルチパス遅延拡散に関して、第1のパスを始まりとして選択して、その他のパスからの信号が、サイクリック・プレフィックスによって扱われることが可能であるようにしなければならない。このことは、他のすべてのパスがより長い遅延を有し、そのため、遅延拡散が片側であることを意味する。その場合、最適な補間フィルタ応答は、片側でなければならない。これは、複素係数を使用し、係数をオンラインで調整することによって可能になる。片側の応答は、雑音の影響を減らして、両側の応答を有する補間フィルタが範囲に含むことができる最大遅延拡散の2倍の大きさの遅延拡散の補正を可能にすることに役立つ(図4及び図5参照)。
図6、図7は、LMS適応アルゴリズムと、最悪ケースのドップラー周波数のために設計された固定の係数とを使用する時間ドメイン補間器のパフォーマンスを比較する。図6では50Hzという比較的低いドップラー周波数が使用され、図7では150Hzという比較的高いドップラー周波数が使用される。補間器の長さは、17、25、又は33である。
図8、図9は、LMS適応アルゴリズムと、最悪ケースの遅延拡散のために設計された固定の係数とを使用する周波数ドメイン補間器のパフォーマンスを比較する。図8では、[0 0.2 0.5 1.6 2.3 5.0]μSという比較的小さい遅延拡散が、使用され、図9では、{[0 0.2 0.5 1.6 2.3 5.0]μS,[0 0.2 0.5 1.6 2.3 5.0]+50μS,[0 0.2 0.5 1.6 2.3 5.0]+100μS}という大きい遅延拡散が、使用される。補間器の長さは、21、27、又は33である。
図10は、12dB入力SNRと21のタップにおける片側の遅延拡散{[0 0.2 0.5 1.6 2.3 5.0]μS,[0 0.2 0.5 1.6 2.3 5.0]+50μS,[0 0.2 0.5 1.6 2.3 5.0]+100μS}を有する周波数ドメインLMS適応補間器の応答を示す。また、補間器への入力のFFTも、青で示されている。右から最初の3つのピークが、3つの遅延グループを表す。LMS補間器は、それら2つのピークが通過することを許す。その他すべてのピークは、LMS適応補間器の無効に入っており、そのため、除去される。
図11は、時間ドメインLMS適応補間器、固定補間器、フィルタ入力のFFTを示す。50Hzという適度のドップラー周波数が、12dBの入力信号SNRで使用される。25のフィルタ・タップが使用される。通過帯域は、適応補間器において、ドップラーがより低いので、固定の元のフィルタよりも狭いことに留意されたい。このより狭い通過帯域は、より少ない雑音が通過することを許し、そのため、パフォーマンスを向上させる。適応補間器における阻止帯域減衰は、このケースに関して、ちょうど十分な減衰を得るように緩和される。元の補間器におけるより深い減衰は必要ではなく、鋭いフィルタは、しばしば、他の問題を生じさせ、パフォーマンスを低下させる。明らかに、適応フィルタは、利用可能なフィルタ・リソースを最適に使用して、出力平均2乗誤差を最小限に抑えることができる。
図12は、50Hzのドップラー周波数の下で非対称時間ドメイン複素フィルタを示す。この非対称フィルタでは、わずか1つの「将来の」H値しか必要とされず、そのため、「将来の」シンボルのためのストレージがはるかに縮小される。図11は、そのようなフィルタ、及びそのようなフィルタの入力のFFTを示す。
図14、図15は、非対称周波数ドメイン補間器を示す。遅延拡散{[0 0.2 0.5 1.6 2.3 5.0]μS,[0 0.2 0.5 1.6 2.3 5.0]+50μS,[0 0.2 0.5 1.6 2.3 5.0]+100μS}が、12dBの入力SNR、及び21のタップにおいて使用される。非対称周波数ドメイン補間器は、図16に示される境界効果を減らすことに役立つ。この適応補間の収束が、図17に示される。
以上は、本発明の様々な実施形態の詳細な説明を提供したが、多くの代替形態、変形形態、及び等価形態が可能である。例えば、適応チャネル推定のいくつかの実施形態を、DVB−T及びDVB−Hの文脈で説明したが、本発明による適応チャネル推定は、他の無線標準の実施形態において使用されることも可能である。したがって、本発明の範囲は、説明した実施形態に限定されるべきではなく、代わりに、添付の特許請求の範囲によって定義される。
OFDMベースの無線受信機のブロック図である。 DVB−T及びDVB−Hにおけるパイロット挿入パターンを示す図である。 補間器ベースのチャネル推定器を示すブロック図である。 両側信号の3による補間を示す図である。 片側信号の3による補間を示す図である。 時間ドメイン補間器パフォーマンス(50Hzドップラー)を示すプロットである。 時間ドメイン補間器パフォーマンス(150Hzドップラー)を示すプロットである。 周波数ドメイン補間器パフォーマンス(小さい拡散)を示すプロットである。 周波数ドメイン補間器パフォーマンス(大きい拡散)を示すプロットである。 周波数ドメインLMS適応補間器係数のFFT、及び入力を示すプロットである。 時間ドメインLMS適応補間器係数のFFT、固定補間器係数、及びフィルタ入力を示すプロットである。 非対称時間ドメイン適応補間器係数を示すプロットである。 非対称時間ドメイン適応補間器係数のFFT、及び入力を示すプロットである。 非対称周波数ドメイン適応補間器係数を示すプロットである。 非対称周波数ドメイン適応補間器係数のFFT、及び入力を示すプロットである。 境界効果を減らすのに役立つ非対称周波数ドメイン適応補間器を示すプロットである。 非対称周波数ドメイン補間の収束を示すプロットである。 本発明の実施形態によるOFDMベースの無線受信機を示すブロック図である。

Claims (20)

  1. 無線通信システムにおけるチャネル推定のための方法であって、
    (I)連続パイロット・セルと散乱パイロット・セルにおけるチャネル伝達関数を、前記連続パイロット・セルと前記散乱パイロット・セルにおける、送信信号と受信信号を使用して計算するステップと、
    (II)ステップ(I)からの前記計算されたチャネル伝達関数を使用して時間ドメイン適応補間を実行して、散乱パイロット・トーンの非パイロット・セルにおけるチャネル伝達関数を得るステップと、
    (III)ステップ(I)からの前記計算されたチャネル伝達関数を使用して周波数ドメイン適応補間を実行して、非パイロット・トーンの非パイロット・セルにおけるチャネル伝達関数を得るステップとを含む方法。
  2. ステップ(II)は、
    (A)(1)現在の補間フィルタ係数を使用して、連続パイロット・トーンにおいて補間を実行するステップと、
    (2)請求項1におけるステップ(I)からの前記計算されたチャネル伝達関数をステップ(1)からの補間結果と比較することにより、推定誤差を計算するステップと、
    (3)前記計算された推定誤差を使用して、連続パイロット・トーンの少なくともサブセットにおける補間フィルタ係数を更新するステップと
    を含む補間フィルタ係数を更新するステップ、
    (B)前記更新された補間フィルタ係数を使用して、散乱パイロット・トーンにおいて補間を実行して、前記散乱パイロット・トーンの前記非パイロット・セルにおける伝達関数推定値を得るステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
  3. ステップ(III)は、
    (A)(1)現在の補間フィルタ係数を使用して、非パイロット・トーンの非パイロット・セルにおいて補間を実行するステップと、
    (2)ステップ(1)からの補間結果を使用して、送信信号に対するチャネルひずみを補正するステップと、
    (3)ステップ(2)からの前記補正された受信信号に基づく判定を介して、前記送信信号を推定するステップと、
    (4)前記判定の前後に差を計算して、前記差の大きさが、事前設定された閾値より大きい場合、ステップ(5)〜(7)をスキップするステップと、
    (5)受信信号と、前記送信信号の前記判定とに基づき、非パイロット・トーンにおけるチャネル伝達関数を計算するステップと、
    (6)ステップ(5)からの前記計算されたチャネル伝達関数を、ステップ(1)からの前記補間結果と比較することにより、推定誤差を計算するステップと、
    (7)ステップ(6)からの前記計算された推定結果を使用して、非パイロット・トーンの少なくともサブセットにおける補間フィルタ係数を更新するステップとを含む補間フィルタ係数を更新するステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
  4. ステップ(A)は、LMSアルゴリズムに基づいて実行される請求項2に記載の方法。
  5. ステップ(5)〜(7)は、LMSアルゴリズムに基づいて実行される請求項3に記載の方法。
  6. 前記補間フィルタ係数は、複素非対称係数である請求項2に記載の方法。
  7. 前記補間フィルタ係数は、複素非対称係数である請求項3に記載の方法。
  8. ステップ(III)は、
    (A)(1)現在の補間フィルタ係数を使用して、非パイロット・トーンにおいて補間を実行するステップと、
    (2)ステップ(1)からの補間結果を使用して、送信信号に対するチャネルひずみを補正するステップと、
    (3)ステップ(2)からの前記補正された受信信号に基づく判定を介して、前記送信信号を推定するステップと、
    (4)判定誤差を計算するステップと、
    (5)前記判定誤差の大きさが、事前設定された閾値より小さい場合、
    (a)受信信号と、前記送信信号の前記判定とに基づき、非パイロット・トーンにおけるチャネル伝達関数を計算するステップと、
    (b)ステップ(a)からの前記計算されたチャネル伝達関数を、ステップ(1)からの前記補間結果と比較することにより、推定誤差を計算するステップと、
    (c)ステップ(b)からの前記計算された推定誤差を使用して、非パイロット・トーンの少なくともサブセットにおける補間フィルタ係数を更新するステップとを含む、前記補間フィルタ係数を更新するステップとを含む補間フィルタ係数を更新するステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
  9. ステップ(II)は、
    (A)(1)先行するシンボルからの補間フィルタ係数を使用して、所定の数の連続パイロット・トーンの第1のパイロット・トーンにおいて補間を実行するステップと、
    (2)請求項1におけるステップ(I)からの前記計算されたチャネル伝達関数を、ステップ(1)からの補間結果と比較することにより、推定誤差を計算するステップと、
    (3)前記計算された推定誤差を使用して、前記所定の数の連続パイロット・トーンの前記第1のパイロット・トーンにおいて補間フィルタ係数を更新ステップと、
    (4)前記所定の数の連続パイロット・トーンの残りの連続パイロット・トーンのそれぞれに関して、ステップ(1)〜(3)を繰り返すステップと
    を含む前記所定の数の連続パイロット・トーンにおいて補間フィルタ係数を更新するステップ、及び
    (B)前記更新された補間フィルタ係数を使用して、散乱パイロット・トーンにおいて補間を実行して、前記散乱パイロット・トーンの前記非パイロット・セルにおける伝達関数推定値を得るステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
  10. ステップ(II)は、
    (A)LMSアルゴリズムに基づいて補間フィルタ係数を更新するステップ、及び
    (B)前記更新された補間フィルタ係数を使用して、散乱パイロット・トーンにおいて補間を実行して、前記散乱パイロット・トーンの前記非パイロット・セルにおける伝達関数推定値を得るステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
  11. ステップ(A)は、
    (1)現在の補間フィルタ係数を使用して、連続パイロット・トーンにおいて補間を実行するステップと、
    (2)請求項1におけるステップ(I)からの前記計算されたチャネル伝達関数を、ステップ(1)からの補間結果と比較することにより、推定誤差を計算するステップと、
    (3)前記計算された推定誤差を使用して、連続パイロット・トーンの少なくともサブセットにおける補間フィルタ係数を更新するステップとをさらに含む請求項10に記載の方法。
  12. ステップ(A)は、
    (1)先行するシンボルからの更新された補間フィルタ係数を使用して、所定の数の連続パイロット・トーンの第1のパイロット・トーンにおいて補間を実行するステップと、
    (2)請求項1におけるステップ(I)からの前記計算されたチャネル伝達関数を、ステップ(1)からの補間結果と比較することにより、推定誤差を計算するステップと、
    (3)前記計算された推定誤差を使用して、前記所定の数の連続パイロット・トーンの前記第1のパイロット・トーンにおける補間フィルタ係数を更新するステップと、
    (4)前記所定の数の連続パイロット・トーンの残りの連続パイロット・トーンのそれぞれに関して、ステップ(1)〜(3)を繰り返すステップをさらに含む請求項10に記載の方法。
  13. ステップ(III)は、
    (A)LMSアルゴリズムに基づいて補間フィルタ係数を更新するステップ、及び
    (B)前記更新された補間フィルタ係数を使用して、非パイロット・トーンにおいて補間を実行するステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
  14. ステップ(A)は、
    (1)現在の補間フィルタ係数を使用して、連続パイロット・シンボルにおいて補間を実行するステップと、
    (2)請求項1におけるステップ(I)からの前記計算されたチャネル伝達関数を、ステップ(1)からの補間結果と比較することにより、推定誤差を計算するステップと、
    (3)前記計算された推定誤差を使用して、連続パイロット・シンボルの少なくともサブセットにおける補間フィルタ係数を更新するステップとをさらに含む請求項13に記載の方法。
  15. ステップ(A)は、
    (1)先行するシンボルからの更新された補間フィルタ係数を使用して、所定の数の連続パイロット・トーンの第1のパイロット・トーンにおいて補間を実行するステップと、
    (2)請求項1におけるステップ(I)からの前記計算されたチャネル伝達関数を、ステップ(1)からの補間結果と比較することにより、推定誤差を計算するステップと、
    (3)前記計算された推定誤差を使用して、前記所定の数の連続パイロット・トーンの前記第1のパイロット・トーンにおける補間フィルタ係数を更新するステップと、
    (4)前記所定の数の連続パイロット・トーンの残りの連続パイロット・トーンのそれぞれに関して、ステップ(1)〜(3)を繰り返すステップとをさらに含む請求項13に記載の方法。
  16. 無線通信システムにおけるチャネル推定のための方法であって、
    (I)連続パイロット・セルと散乱パイロット・セルにおけるチャネル伝達関数を、前記連続パイロット・セル及び前記散乱パイロット・セルにおける送信信号と受信信号を使用して計算するステップ、
    (II)(A)(1)現在の補間フィルタ係数を使用して、連続パイロット・トーンにおいて補間を実行するステップと、
    (2)ステップ(I)からの前記計算されたチャネル伝達関数を、ステップ(1)からの補間結果と比較することにより、推定誤差を計算するステップと、
    (3)前記計算された推定誤差を使用して、連続パイロット・トーンの少なくともサブセットにおける補間フィルタ係数を更新するステップと
    を含む補間フィルタ係数を更新するステップ、
    (B)前記更新された補間フィルタ係数を使用して、散乱パイロット・トーンにおいて補間を実行して、前記散乱パイロット・トーンの前記非パイロット・セルにおける伝達関数推定値を得るステップとを含む、時間ドメイン適応補間を使用して、散乱パイロット・トーンの非パイロット・セルにおけるチャネル伝達関数を計算するステップ、及び
    (III)(A)(1)現在の補間フィルタ係数を使用して、非パイロット・トーンにおいて補間を実行するステップと、
    (2)ステップ(III)−(A)−(1)からの補間結果を使用して、送信信号に対するチャネルひずみを補正するステップと、
    (3)ステップ(III)−(A)−(2)からの前記補正された受信信号に基づく判定を介して、前記送信信号を推定するステップと、
    (4)判定誤差を計算するステップと、
    (5)前記判定誤差の大きさが、事前設定された閾値より小さい場合、
    (a)受信信号と、前記送信信号の前記判定とに基づき、非パイロット・トーンにおけるチャネル伝達関数を計算するステップと、
    (b)ステップ(a)からの前記計算されたチャネル伝達関数を、ステップ(III)−(A)−(1)からの前記補間結果と比較することにより、推定誤差を計算するステップと、
    (c)ステップ(b)からの前記計算された推定誤差を使用して、非パイロット・トーンの少なくともサブセットにおける補間フィルタ係数を更新するステップとを含む、前記補間フィルタ係数を更新するステップと
    を含む前記補間フィルタ係数を更新するステップを含む、周波数ドメイン適応補間を使用して、非パイロット・トーンの非パイロット・セルにおけるチャネル伝達関数を計算するステップを含む方法。
  17. 無線通信システムにおけるチャネル推定のための方法であって、
    (I)連続パイロット・セルと散乱パイロット・セルにおけるチャネル伝達関数を、前記連続パイロット・セル及び前記散乱パイロット・セルにおける送信信号と受信信号を使用して計算するステップ、
    (II)周波数ドメイン適応補間を使用して、非パイロット・セルにおけるチャネル伝達関数を計算するステップ、及び
    (III)時間ドメイン適応補間を使用して、非パイロット・シンボルの非パイロット・セルにおけるチャネル伝達関数を計算するステップを含む方法。
  18. ステップ(II)は、
    (A)LMSアルゴリズムに基づいて補間フィルタ係数を更新するステップ、及び
    (B)前記更新された補間フィルタ係数を使用して、非パイロット・トーンにおいて補間を実行するステップをさらに含む請求項17に記載の方法。
  19. ステップ(A)は、
    (1)現在の補間フィルタ係数を使用して、連続パイロット・シンボルにおいて補間を実行するステップと、
    (2)請求項13におけるステップ(I)からの前記計算されたチャネル伝達関数を、ステップ(1)からの補間結果と比較することにより、推定誤差を計算するステップと、
    (3)前記計算された推定誤差を使用して、連続パイロット・シンボルの少なくともサブセットにおける補間フィルタ係数を更新するステップとをさらに含む請求項18に記載の方法。
  20. ステップ(A)は、
    (1)先行するシンボルからの更新された補間フィルタ係数を使用して、所定の数の連続パイロット・トーンの第1のパイロット・トーンにおいて補間を実行するステップと、
    (2)請求項1におけるステップ(I)からの前記計算されたチャネル伝達関数を、ステップ(1)からの補間結果と比較することにより、推定誤差を計算するステップと、
    (3)前記計算された推定誤差を使用して、前記所定の数の連続パイロット・トーンの前記第1のパイロット・トーンにおける補間フィルタ係数を更新するステップと、
    (4)前記所定の数の連続パイロット・トーンの残りの連続パイロット・トーンのそれぞれに関して、ステップ(1)〜(3)を繰り返すステップとをさらに含む請求項18に記載の方法。
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