JP2008541133A - 鏡面の遠隔温度測定方法及び装置 - Google Patents

鏡面の遠隔温度測定方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008541133A
JP2008541133A JP2008512457A JP2008512457A JP2008541133A JP 2008541133 A JP2008541133 A JP 2008541133A JP 2008512457 A JP2008512457 A JP 2008512457A JP 2008512457 A JP2008512457 A JP 2008512457A JP 2008541133 A JP2008541133 A JP 2008541133A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radiation
optical system
temperature
surface portion
surface temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008512457A
Other languages
English (en)
Inventor
エー マークル デイビット
Original Assignee
ウルトラテック インク
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ウルトラテック インク filed Critical ウルトラテック インク
Publication of JP2008541133A publication Critical patent/JP2008541133A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01KMEASURING TEMPERATURE; MEASURING QUANTITY OF HEAT; THERMALLY-SENSITIVE ELEMENTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01K11/00Measuring temperature based upon physical or chemical changes not covered by groups G01K3/00, G01K5/00, G01K7/00 or G01K9/00
    • G01K11/12Measuring temperature based upon physical or chemical changes not covered by groups G01K3/00, G01K5/00, G01K7/00 or G01K9/00 using changes in colour, translucency or reflectance
    • G01K11/125Measuring temperature based upon physical or chemical changes not covered by groups G01K3/00, G01K5/00, G01K7/00 or G01K9/00 using changes in colour, translucency or reflectance using changes in reflectance
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J5/0003Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry for sensing the radiant heat transfer of samples, e.g. emittance meter
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J5/58Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry using absorption; using extinction effect
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J2005/0077Imaging

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Radiation Pyrometers (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】鏡面の温度を間接的に測定するための方法及び装置を提供する。
【解決手段】方法は、表面のブルースター角又はその近傍において表面から放射されたP偏光放射線の2つの測定値を得ることを含む。第1の測定値(SA)は、表面部分から直接放射された第1の量の放射線を集光光学系を使用して集光・検出することにより得られる。第2の測定値(SB)は、第1の量の放射線と、ブルースター角又はその近傍において集光され、表面によって反射された放射線と、を含む。これは、往復透過率tを有し、表面部分から受光した放射線を同一の表面部分に逆反射する逆光学系によって行われ、逆反射された放射線は集光光学系によって集光された第1の量の放射線量に反射され、合成される。測定値SA,SBと透過率(%)は表面放射率(SA/ξ)を決定するために使用される。次に、第1の測定値SAの表面放射率に対する比率(SA/ξ)を表面温度に関連付ける較正曲線を使用する(SA/SA/ξ)。次に、較正曲線をSA/SA/ξから表面温度を決定するために使用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、鏡面の温度を間接的に測定するための装置及び方法に関し、放射線ビームを基板表面上で走査して表面を加熱するレーザー熱処理(LTP)分野において特に有用であり、鏡面の温度を比較的高い精度で知ることが必要な熱処理に有用である。
LTPは集積回路(IC)等の半導体装置を製造するための技術である。LTPでは、ドーピングされた半導体ウエハ等の基板に放射線を照射し、基板全体の温度を迅速に低下させることができるように基板表面の温度を比較的低い温度(例えば400℃)から比較的高い温度(例えば1,300℃)まで急激に上昇させる。そのような急激な熱サイクルは、例えば効率的に基板内のドーパントを活性化させるために使用される。すなわち、基板の上面に非常に近い物質のみが放射線照射時に比較的高温に加熱されるためである。
米国特許第6,747,245号(245特許)に開示されているLTP法では、細長いレーザービームをウエハ表面上においてラスタパターンで前後に走査する。レーザービームがウエハ表面の所与の点上に留まる時間は「滞在時間(dwell time)」と呼ばれる。この走査方法を使用することにより、ミリ秒範囲の滞在時間で約1350℃のピーク表面温度を達成することができる。その結果、ドーピングされたウエハの高速熱アニーリングにおいて非常に低いドーパント拡散濃度で高い活性化レべルを得ることができる。トランジスタ回路を製造する場合には、急峻なドーパントプロファイルと低いシート抵抗を有するトランジスタを形成する。LTPでは、滞在時間が数秒である高速熱処理(rapid thermal processing)(RTP)を使用する場合よりも非常に低いシート抵抗を得ることができる。
LTPプロセスは高速かつ有効ではあるが、基板表面において生成されるピーク温度に処理結果が左右される場合が多い。アニーリング温度の差が5℃であっても、望ましくないシート抵抗の差が生じる場合がある。
従って、LTP時に基板表面温度を測定できることが有利である。LTPでは加熱・冷却サイクルが高速で行われ、走査幾何学も考慮すると、ピーク表面温度は間接的に測定することが最適である。最もロバストな従来の遠隔表面温度測定方法では、放射される放射線の測定を複数の異なる波長で行うことが必要である。これらの測定値の比率を異なる温度を推定するために使用する。そして、これらの推定値に重み付けを行った後で組み合わせ、最終的な推定温度を得る。しかし、この方法は比較的複雑であり、LTPにおける温度範囲と表面放射率の変動に対処するには十分に正確ではない。
米国特許第6,747,245号
本発明の目的は、鏡面の温度を間接的に測定するための装置及び方法を提供することにある。
本発明の一態様は、鏡面の表面温度を測定するための方法である。方法は、表面の一部から放射された第1の量のP偏光放射線を表面のブルースター角又はその近傍において測定することを含む。また、方法は、第2の量のP偏光放射線を測定することを含む。第2の量は、第1の量と、表面部分からブルースター角又はその近傍において集光され、同一の表面部分から逆反射されたP偏光放射線と、からなる。方法は、第1及び第2の量のP偏光放射線から表面部分の放射率ξを決定し、黒体の温度と第1の量のP偏光放射線の表面放射率ξに対する比率との関係(例えば較正曲線)を生成することをさらに含む。次に、上記関係を使用し、第1の量のP偏光放射線と放射率ξに基づいて表面温度を決定する。
本発明の別の態様は、物体の鏡面の温度を間接的に測定するための装置である。装置は受光器を有する集光光学系を含む。集光光学系は、表面の部分から放射されたP偏光放射線をブルースター角又はその近傍において受光・検出し、第1の信号SAを生成する。温度測定装置は、往復透過率t(tには単位がない;tはリサイクル光学系の往復透過率を表す0〜1の範囲の比率である)を有する逆光学系をさらに含む。逆光学系は、表面部分から放射されたP偏光放射線をブルースター角又はその近傍において受光し、受光したP偏光放射線を表面部分から反射によって集光光学系に逆反射し、受光器に第2の信号SBを生成させる。また、温度測定装置はコントローラを含む。コントローラは、受光器に接続され、信号SA,SBを受信・処理し、表面放射率をξ=1−(SB/SA−1)/tによって算出する。コントローラは比率SA/ξを表面温度に関連付ける較正データを含み、信号SAと放射率ξから表面温度TSを決定する。
本発明の別の態様は、受光器が表面部分にマッピングされる画素のアレイを含む上述した温度測定装置である。コントローラは、各画素に対応する表面温度を算出し、表面部分の表面温度マップを生成する。温度マップは様々な用途に使用することができる。用途の1つは、走査放射線ビームを使用してウエハの表面を加熱する走査装置の走査経路間の間隔を決定することである。別の用途は、放射線源によって表面に供給されるパワーを制御して表面温度を制御することである。
本発明の別の態様は、走査放射線ビーム内の放射線の分布を制御し、基板上のビーム経路において均一な最高温度を有する広い領域を得ることを含む。
次に、これらの態様及びその他の態様について詳細に説明する。
図面に示す構成要素は例示のみを目的とするものであり、縮尺に必ずしも制限されるものではない。ある構成要素の縮尺を誇張し、その他の構成要素を最小化している場合もある。図面は、当業者が理解し、適切に実施することができる本発明の様々な実施態様を例示することを意図するものである。
本発明は、鏡面の温度を間接的に測定するための装置及び方法に関し、特にレーザー熱処理(LTP)分野において有用である。「鏡面」とは、実質的に粗面であって光散乱性を有する表面とは異なり、完全又は実質的に平坦で光反射性を有する表面を意味する。これらの基準は、表面の特性を測定するために使用される波長と角度に応じて異なる。
本発明の好適な実施形態では、比較的大きな入射角度及び基板上の表面起伏よりも長い波長を利用する。このように変数を選択することにより、短い波長と小さな(例えば、標準的又ほぼ標準的な)入射角を使用する場合よりも表面は鏡面的となり、拡散性又は散乱性が減少する。以下に説明する一実施形態では、基板はLTPを行うシリコンウエハである。ただし、本発明は基板又はLTPに限定されるものではない。
以下の説明では、表面からのP偏光の最小又はほぼ最小の反射角度としてブルースター角を使用する。厳密には、シリコンウエハ等の物体の表面上の膜の存在により、シリコンがドーピングされていない場合に反射率が0となる真のブルースター角は得られない。従って、基板に積層された様々な膜によって形成された鏡面の場合には、本明細書で使用するブルースター角は有効ブリュースター角(P偏光放射線の反射率が最小となる角度)を意味する。上記最小角度は、通常は基板の真のブルースター角と一致するか、真のブルースター角のほぼ近傍である。
図1は、表面温度測定装置20の一実施形態を半導体基板(ウエハ)である物体30との関係(上方)と共に示す平面図である。図1は方位角を定義しており、角度φによって示している。また、X軸とY軸を参考として示している。また、図1は方位角が0の位置に光軸A3を有するLTP光学系22を示している。LTP光学系22は、光軸A3に沿って、放射線源Lと下流のビーム形成光学系23とを含む。ビーム形成光学系23は、放射線源Lから放射された放射線LRからLTP放射線ビームRBを形成する。一実施形態によれば、ビーム形成光学系23は、放射線ビームRBのエネルギー量(パワー)を調節するビーム調節装置500を含む。ビーム調節装置500については詳細に後述する。
一実施形態によれば、放射線源LはCOレーザーであり、放射線LRは10.6μmの波長を有する。LTP放射線ビームRBは、ウエハ表面32において像24(線像等)をウエハ30上に形成する。線像の長さ方向に直角にウエハを走査すると、線像24によってウエハ表面が加熱され、ウエハのLTPが行われる。
図2は、図1において矢印27で示すY方向から見た装置20の概略側面図である。は表面32の法線に対して測定され、θで示している。説明を簡略化するために、図2ではLTP放射線ビームRBを省略している。ウエハ30は、鏡面状の上面32に加えて、下面34と、本体部36と、外縁38と、を含む。
(集光光学系)
図1及び図2に示すように、測定装置20は光軸A1を有する集光光学系40を含む。光軸A1は表面法線Nに対して+θの角度で設けられており、θはほぼP偏光放射線(図2)に対する最小反射率の入射角を示す。一実施形態によれば、集光光学系40は、光軸A1に沿ってウエハから順に、集光レンズ60と、光学フィルタ62と、基板からの放射線のP偏光成分を透過するように配置されたp偏光板64と、開口絞りAS1と、集束レンズ66と、受光面82を有する受光器80と、を含む。一実施形態によれば、各レンズ60,66は焦点距離F1を有し、開口絞りAS1はレンズ60,66から距離F1の位置に設けられている。
受光器80はコントローラ90と動作的に接続されている。一実施形態によれば、コントローラ90は、マイクロプロセッサ、フィールド・プログラマブルゲートアレイ(FPGA)及び/又はロジック・制御演算を行うその他のロジックデバイスである(又は含む)。一実施形態によれば、コントローラ90はコンピュータである。コントローラ90は装置20の動作を制御し、以下に説明する方法に従って受光器80から受信した情報を処理する。
集光光学系40の透過エレメントは赤外光(IR)又は可視光を透過する。一実施形態によれば、集光レンズ60、光学フィルタ62、p偏光板64は、融解石英、LaSF9ガラス、フッ化カルシウム、シリコン等のIR透過性材料で製造されている。一実施形態によれば、光学フィルタ62は、InGaAsの長波長検出限度に対応する約1.6μmの波長を中心とした約0.2μmのスペクトルバンド幅を有する。
集光光学系40は、対物面OPに位置する対物フィールドOFと、像面IPに位置する対応する像フィールドIFとを有する。対物面OPはウエハ表面32の平面に位置する。図3は、集光光学系40の矩形の対物フィールドOFの概略平面図である。線像24は、対物フィールドOF内において最大線像強度の割合を示す強度等高線85によって表される。一実施形態によれば、対物フィールドOFは、線像24の中心部(例えば、像の長さ方向における少なくとも85%の強度等高線)を含むように形成される。矢印87は、対物フィールドの左右の辺を越えて延びる線像24の長さ方向を示す。像の短方向では、対物フィールドOFはウエハ表面の数ミリメートルに延在し、レーザーによる加熱前、加熱時、加熱後にウエハ表面を包含する。そのため、当該方向における強度等高線は、ウエハ大気温度からピーク温度及び表面温度が急速に低下する領域に及ぶ。
図2に示すように、受光器80は像面IPに配置され、対応する像フィールドIFにおける強度を検出する。図4の拡大図に示す実施形態によれば、受光器80は傾斜した対物面OP及びウエハ表面32の平面上に位置する傾斜した対物フィールドOFに対応して傾斜している。図4において、集光光学系40の倍率が等倍である場合には、θ=θ’であり、N82は受光面82の表面法線であり、θ’は軸A1及び表面法線N82によって形成される角度である。
一実施形態によれば、受光器80は、表面32上の最高温度を検出するように配置された単一素子受光器である。別の実施形態によれば、受光器80は赤外光に対して感度を有する2次元検出器アレイ(例えば、インジウムガリウム砒素(InGaAs)受光器アレイ)である。光検出器アレイを使用する利点は、容易に入手できる点と、長波長検出限度とICウエハの熱処理時に測定されると予想される温度によって生じる波長発光ピークとの整合性が高い点である。アレイ状の受光器80の例としては、Indigo Inc.(カリフォルニア州サンタバーバラ)から入手できるALPHA NIRセンサーヘッドが挙げられる。ALPHA NIRセンサーヘッドは、900nm〜1700nmのスペクトルバンドで動作することができる320×256個のInGaAs画素アレイを含む。受光器80の別の例としては、580フレーム/秒で撮像することができるKodak Corp.(ニューヨーク州ロチェスター)製のKAC−9630等のシリコンCMOS受光器が挙げられる。CMOS光検出器アレイのアーキテクチャにより、検出される受光素子(画素)と検出周波数(frequency of interrogation)とのトレードオフが可能となる。本願では、最高温度の領域が最も重要であり、これらの領域は検出器アレイの中心の非常に小さな幅を占める。そのため、比較的少数の画素について検出することにより最も重要なデータを得ることができる。
一実施形態によれば、受光器80は対物フィールドOFの像である像フィールドを検出することができる大きさを有する。そのため、ウエハ表面32の最も加熱された領域の周囲の領域が受光器80に結像され、表面温度分布マップを作成し、最高温度を決定することができる。温度分布マップを調べることにより、対物フィールドOF内のウエハ表面32のピーク表面温度を決定することができ、ピーク温度よりも幾分低い(例えば、99%〜100%)の強度を有する像24の領域の幅と位置を決定することができる。この情報は、例えば、矢印190,191(図1)で示すように像24に対してX方向において前後にウエハを走査することによってウエハ表面32上の像24を走査する際に隣接する走査経路SP1,SP2間の間隔ΔSPを設定するために使用することができる。走査間において、矢印193,195で示すようにウエハをY方向に移動させる。
延在する像24の温度マッピングが必要な場合には、集光光学系40と逆光学系100(以下に説明する)にテレセントリック光学系を採用することが望ましい。そのような構成により、対物フィールドOFの各対物点を同一の開口数、入射角θ、方位角φで結像することができる。
(逆光学系)
図1及び図2に示すように、装置20は、光軸A2及び往復透過率tを有する偏光保存逆反射光学系100(以下、「逆光学系」という)をさらに含む。図1及び図2に示すように、逆光学系100は集光光学系4の対物フィールドOFと一致する対物フィールドOFRを有する。図2に示す逆光学系は、集光レンズ104と、レンズから1焦点距離Flだけ離れて瞳平面PPRに位置する瞳絞りAS2とを採用し、テレセントリック光学系を構成している。逆光学系100は、レンズ104の反対側で瞳絞りAS2に隣接する偏光保存逆反射ミラー110も含む。
別の実施形態によれば、図5に示すように、逆光学系100は、光軸A2に沿って、コリメーティングレンズ104と、コリメーティングレンズから1焦点距離Flだけ離れて位置する瞳絞りAS2とを含み、テレセントリック光学系を構成している。開口絞りAS2は瞳平面PPRを定義している。この逆光学系(いわゆる「4Fリレー」)は、開口絞りから1焦点距離F2離れた別のコリメーティングレンズ106と、レンズ106から1焦点距離F2離れた平面鏡111(又は回折格子)とを有する。集光光学系40も、視野にわたって同一の集光幾何学を維持しながらテレセントリック性を確保するために4F設計を有することができる。
図2に示すように、一実施形態によれば、逆光学系100は、コントローラ90と動作的に接続され、光を逆光学系に光を入射及び/又は逆光学系から光を出射させる又は防止するオンオフモジュレータ(シャッター)120を含む。図5の逆光学系100では、シャッター120は平面鏡111に隣接して配置されている。図2の逆光学系100では、シャッター120は光軸A2に沿ってウエハ表面32とコリメーティングレンズ104との間に配置されている。一実施形態によれば、シャッター120は、線像に沿った各点からの放射線を同時に妨げる回転開口ホイール又はチョッパである。別の実施形態によれば、シャッター120は電子光学シャッターである。光学シャッター120は1kHz以上の速度でオンオフを行うことができることが好ましい。逆光学系100は表面法線Nに対して光学系40と同じ入射角範囲をカバーするように配置され、光軸A1(図1)及び表面法線N(図2)と同じ平面に中心が配置されている。逆光学系100によってカバーされる対物フィールドOFRは、少なくとも受光器80(すなわち、対物フィールドOF)と同じ面積をカバーできる大きさを有し、一実施形態では受光器80よりも僅かに大きい面積をカバーする。同様に、逆光学系100の開口数は集光光学系40と少なくとも同一であり、一実施形態では集光光学系40よりも僅かに大きい。一実施形態によれば、対物フィールドOF,OFRは同じ大きさで、完全にオーバラップしており、集光光学系40と逆光学系100はウエハ表面32の同じ部分を視野に入れる。
動作時には、ウエハ表面32から放射され、逆光学系100で集光された放射線160(図2)は、逆反射ミラー110(例えば、偏光保存コーナーキューブミラー)によって逆反射され、光が放射された位置(対物フィールドOFR)においてウエハ表面に再び結像される。
(動作方法)
表面の放射率が既知である場合には、表面から放射された光子束(1秒あたりの単位面積あたりの光子)を測定し、この測定値を放射率で除算して等価黒体束(equivalent black−body flux)測定値を導出することによって遠隔表面温度測定値を得ることができる。等価測定値は、検出信号レベルを理想的な黒体の温度に関連付ける較正曲線等の予め導出した関係と共に使用することができる。しかし、半導体ウエハ等の基板の表面の放射率は高い精度で既知である場合は少なく、基板上の点間で変動する場合がある。そのため、ICプロセスウエハの表面放射率を仮定すると、温度推定値が不正確となる。表面放射率を実際に測定し、放射率比率に対する測定光子束の比率を使用して表面温度TSを決定することによって高い精度を実現することができる。
鏡面の場合には、表面放射率ξは以下の関係により表面反射率rに関連付けられる。
ξ=l−r (1)
シリコンウエハ等の基板の反射率rは、P偏光放射線のブルースター角又はその近傍の入射角で最小となる。これは、例えばトランジスタ素子を形成するために使用される他の積層膜が存在していても同様である。ただし、パターニングされた基板の最小反射率はパターニングされていない基板ほどには0に近くならない場合がある。そのため、最小反射率に対応する入射角で放射されたP偏光放射線を測定し、基板が黒体であると仮定することにより、適度に正確な温度測定値を得ることができる。
反対の方位方向及び同一の入射角でウエハ表面から放射された放射線を逆光学系によって集光し、放射線を集光光学系に反射することができる基板に放射線を戻すことにより、直接放射された放射線のみに依存する測定値と比較して基板温度測定値の精度を向上させることができる。この場合、逆光学系は基板に戻されるP偏光放射線の偏光方向を保存することが必要である。
逆光学系100からのリサイクル効率(透過率t)を100%と仮定すると、有効放射率ξ’は以下のように表される。
ξ’=ξ+ξ(l−ξ) (2)
そのため、ξ=0.9の場合には、ξ’=0.9+0.9(1−0.9)=.99であり、理想値である1に非常に近くなる。
245特許は、LTP放射線がP偏光であり、基板材料のブルースター角θとほぼ等しい入射角θ又はその近傍の入射角でウエハ表面32に入射する場合にはLTP放射線とウエハのカップリングが最大になることを教示している。ベアシリコンのブルースター角は約75°であり、この角度ではP偏光放射線の反射率rは0となる。しかし、表面上に様々な積層薄膜を有するシリコンウエハ(ICプロセスウエハの場合)には本来のブルースター角はなく、反射率が0となる角度もない。ICプロセスウエハで見られるような積層膜の場合には、P偏光放射線の低い反射率はベアシリコン基板に対応するブルースター角又はその近傍において達成されるが、膜の組み合わせによっては25%(r=0.25)よりも高い最小反射率となり得る。
本発明の装置20では、ウエハ表面32から放射された放射線(光子束)160の2つの測定値を最小反射率の角度又はその近傍において得ることができる。2つの測定値は、表面放射率ξとウエハ表面温度TSを決定するために使用される。
上述したように、光学系22はウエハ表面32に線像24を形成する放射線ビームRBを生成する。ウエハ表面32の熱処理では、例えば、図1の矢印190,191で示すように線像に対してX方向にウエハを移動させることによって線像24は走査経路SPl,SP2等を通ってウエハ表面32上でラスタ走査され、線像はウエハ上で前後に走査される。なお、矢印193,195は走査経路を移動させるための走査間の+Y方向又は−Y方向の移動を示す。一実施形態によれば、線像24は非常に幅が狭く、小さな線像幅に対応する距離だけウエハを走査するために必要な短い時間で基板上のある点の温度は周囲温度から最大アニーリング温度まで上昇する。
測定装置20は、集光光学系40と逆光学系100の軸A1,A2が線像24において基板表面32上で交差し、対物フィールドOF,OFRがオーバーラップする(図1)ように設けられている。線像24がウエハ表面32上を走査され、表面が加熱されると、放射線160が加熱された表面から放射される。集光光学系40によって適切に集光された場合に受光器80で測定される放射線と以下で説明するようにコントローラ90によって処理される測定値は、線像によって照射されたウエハ表面32の特定部分の温度TSを決定するために使用することができる。
上述したように、受光器80が検出器アレイである場合には、アレイの画素234が集光光学系40を介して対物フィールドOFに結像する。そのため、対物フィールドOF上の温度分布マップを作成することができ、基板のピーク温度を決定することができる。また、温度マップにより、許容最高温度均一性が維持される距離及び良好な均一性を有する領域の位置を決定することができる。一実施形態によれば、これらのパラメータは、装置の動作状態を判断し、装置が容認できる状態で動作していない場合には装置の動作を制限する故障条件を生成するために使用される。
一方、受光器80がアレイではない場合には、受光器は最高温度が発生する(又は発生すると予測される)基板の位置を向いていなければならない。単一素子検出器は実現が容易だが、温度均一性を決定するためには十分ではない。
図1及び図2に示すように、線像24の走査を開始すると、コントローラ90は、ウエハ表面から放射された放射線が逆光学系100に入射又は逆光学系100から出射することを防止するように光路を遮断させる信号S1をシャッター120に送信する。集光光学系40は、対物フィールドOFによって囲まれたウエハ表面32の加熱部分から放射された放射線(光子)160を集光する。ウエハ表面32の対物フィールドOFは、集光光学系40によって像フィールドIFとして受光器80に結像される。
図6は、温度T(°K)と、走査線像24に対するシリコン基板の表面上の点の位置(μm)を示すコンピュータシミュレーションのプロットである。シミュレーションでは、基板(ウエハ32)をガウス強度プロファイルの線像24(0.1mm幅)によって500mm/秒で走査した。この走査速度では約200μ秒の滞在時間が生じ、非常に急峻なピーク温度分布が得られる。5℃以内のピーク温度を検出するためには、受光器80の大きさをピーク温度で5℃の範囲の温度分布とほぼ同じ幅に維持するか、各検出素子(画素)によって検出された温度分布を単純化する(de−convolve)ことが必要である。シリコン基板上の滞在時間が200μ秒の場合には、ピーク温度の5℃以内の領域の幅が約1μmである温度プロファイルが生成される。
線像24の長さに沿った方向では、受光器80の検出器アレイが例えば10mm〜20mmの距離に及ぶことが望ましい。従って、一実施形態によれば、集光光学系40を異なる軸に対する異なる倍率要件に対応することができるアナモルフィック光学系とすることができる。一実施形態によれば、線像24の全長(50mmであることができる)は結像されない。これは、ほとんどの場合には線像の中央領域近傍の温度分布のみが重要であるためである。ICウエハを熱処理する際には、重要な領域は温度が最高温度に近い(例えば最高温度の約95%以内)領域である。
図7は、例えば受光器がシリコンCCDアレイ、シリコンCMOSアレイ、InGaAs光検出器アレイ又はマイクロボロメータ光検出器アレイである場合の画素234のアレイを有する受光面82の一実施形態の概略平面図である。一実施形態によれば、対物フィールドOF(例えば図3に示す対物フィールド)は、強度等高線85’で表される線像24(図5)の像24’を含む対応する像フィールドとして受光面82に結像される。受光器80は、受光器に結像された像フィールドIFに対応して電気信号SA(図2)を発生する。次に、受光器80は電気信号SAを処理のためにコントローラ90に送信する。なお、アレイ型受光器の場合には、信号SAは光検出器アレイ(図3)の各画素234の情報を含む信号の集まりである。
受光器80が応答し、信号SAを生成する(例えば、〜0.1ミリ秒)ために十分な時間にわたって対物フィールドOFが像フィールドIFとして受光器80に結像されると、コントローラ90はシャッターを開く信号S2をシャッター120に送信する。これにより、対物フィールドOFRでカバーされたウエハ表面32の部分から放射された光放射線160が逆光学系100に入射する。逆光学系100によって集光された放射線は、偏光保存逆反射ミラー110に結像される。逆反射ミラー110は放射線を集光レンズ104に向かって逆反射し、集光レンズ104は放射線を対物フィールドOFRに再び結像させる。逆光学系は、逆光学系を通過するP偏光放射線の偏光方向を保存するように設計されている。逆反射された放射線160は対物フィールドOFRで反射され、集光光学系40に入る。放射線は、ウエハ表面32によって直接放射され、集光光学系40によって集光された放射線160に合成され、集光光学系40は合成放射線ビーム160を増幅像フィールドIF’として受光器80に結像させる。合成ビームは共通のフィルタとp偏光板を通過する。受光器80は増幅像フィールドIF’からの情報を電気信号SB5に変換し、電気信号SB5を処理のためにコントローラ90に送信する。そのため、受光器80からの信号は、基板から直接放射されたP偏光放射線である第1のレべル(信号SA)と、直接放射されたP偏光放射線と、逆光学系100によって集光・リサイクルされ、集光光学系40に供給されたP偏光放射線とを含む第2のレべル(信号SB)との間で交互に変化するとみなすことができる。理想的には、信号SA、SBの切り替えに要する時間は滞在時間よりも短いはずである。
逆光学系100によって集光され、ウエハ表面32から反射によって集光光学系40に供給される放射線160は、基板上の点に応じて異なる場合が多い。ICウエハ等の基板の場合には、表面32は数μm〜約0.25μm以下のゲート、多結晶シリコンパッド等の微小構造を含む。そのような基板の微小構造による回折・散乱効果を回避し、効率的に集光光学系40に供給されるようにリサイクル放射線を鏡面反射させることが必要である。
本発明では、これは、放射線160の波長を表面32上又は表面32内の各微小構造よりも大きく維持することによって達成される。同様な理由から、入射角θをできるだけ大きく維持することが望ましい。これにより、上下の微小構造によって反射された光線の光路差を減少させることができる。LTP実施形態において選択する10.6μmの波長と(有効)ブルースター角に対応する75°以下の入射角は、これらの熱処理条件基準を満たすものである。ただし、上記波長は常に簡便に温度測定に使用される訳ではない。別の手段は、1.6μm領域で動作するInGaAs光検出器アレイである受光器80を使用することである。この波長は、熱アニーリングサイクル前に通常のウエハに存在する場合が多い構造の多くと比較してまだ大きい。約75°の入射角度により、有効波長を1/cos(75°)=3.86倍に効果的に増加させることができる。従って、通常のICウエハにおける微小構造によるリサイクル放射線の回折と散乱は実質的になくなる。
像24の長さの関数としての最高表面温度は、基板を熱処理する際に重要である。一実施形態によれば、最大表面温度はおそらく受光器の画素234の数列に含まれる。そのため、最高温度を含む数画素列のみを検出することで検出速度をkHz範囲に上昇させることができ、表面温度の高速な閉ループ制御を行うことができる。
信号SBを生成するために十分な時間にわたって増幅像フィールドIF’が受光器90に供給されると、コントローラ90はシャッター120内の光路を遮断する別の信号S1を再び送信する。ウエハ表面32から放射された放射線は逆光学系100に入射又は逆光学系100から出射することを防止され、信号SAが受光器90によって生成され、コントローラ90に送信される。次に、シャッター120内の光路を開き、受光器80に増幅像フィールドIF’を結像することによって別の信号SBを生成する。測定信号SA,SBを生成する上述したプロセスは、表面温度TSを測定する所望のサンプリング時間間隔に対応する所望の周波数(例えば10kHz)で繰り返される。
(信号SA,SBからの表面温度TSの決定)
信号SA,SBをコントローラ90に供給し、処理することにより、表面放射率ξの点間ばらつきを考慮に入れた表面温度測定TSを得る。信号SA,SBから表面温度TSを決定するための方法の一実施形態について説明する。
信号SAは温度Tと放射率ξの関数である。
SA=ξf(T) (3)
表面温度TSと信号SAとの正確な関係は、放射率1(ξ=1)を有する黒体に近似する較正源を使用する較正法によって最適に確立することができる。典型的な関係は図8の例によって示される。図8は、黒体を測定する場合の温度T(°K)に応じて信号SAがどのように変化するかを示すプロットである。測定対象の物体が黒体ではない場合には、信号はξに比例した量で黒体と関連付けられる信号よりも小さくなる。そのため、ξを算出することができれば、測定信号をξで除算し、等価黒体信号を得ることにより、黒体から得られたであろう信号と等価な信号を得ることができる。次に、等価黒体信号を図8に示す黒体較正曲線と共に使用して温度を決定することができる。そのため、ξを算出することにより、図8に示すような較正曲線を参照することができる信号レベルを算出することができ、表面温度を得ることができる。
信号SAは、偏光板効率(p偏光)、波長の関数としての受光器の応答、集光光学系40の透過率、フィルタ62のスペクトルバンド幅を考慮して、表面放射率ξと、放射面が完全な黒体である場合の信号SAを表す関数f(T)の積に比例する。
一実施形態によれば、表面温度TSと信号SAとの関係は、熱電対又はサーミスタによって正確に測定することができる制御可能温度を有する黒体を使用して決定する。この目的に使用することができる黒体は市販されている。ホットプレート又は同様な装置によって加熱したドープ及びパターニングされていないシリコンウエハを使用して黒体の非常に良い近似値を得ることができる。シリコンウエハは、ウエハ表面によって放射されたP偏光放射線をブルースター角又はその近傍において装置20によって測定する場合に理想的な黒体に近づく。
図9は、表面32Pを有する純粋でパターニングされていないシリコンウエハ30Pを光学的に接続された集光光学系40の側面図である。ウエハ30Pは温度可変ホットプレート200上に配置されている。コントローラ90等のコントローラに接続された熱電対206を、熱電対電圧をウエハ表面32Pの表面温度TSに変換するために使用する。図9の装置は、黒体に非常に近い較正基板としてドープされていないシリコンウエハ30Pを使用することにより、信号SAと基板温度との関係を証明するために使用される。
黒体基板の場合には、仮定した条件下では黒体基板からの反射は全くないため、信号SA,SBは等しい。得られた関係を図8の曲線によって示しており、放射率ξで除算した信号SAを絶対基板温度(°K)の関数として示している。縦のスケールは任意であり、受光器80に関連付けられた光検出回路(図示せず)の電子ゲインを含む多くのパラメータに応じて異なる。
測定対象の物体が1以外の放射率を有する場合には、信号SBは信号SAよりも大きくなり、逆光学系100によって集光され、基板から反射によって集光光学系40にリサイクルされた放射線160の量に対応する大きさだけ異なる。逆光学系100の往復透過率がtである場合、基板反射率に式(1)を使用すると以下の式が得られる。
SB=ξf(T)(1+t(l−ξ)) (4)
信号SBが信号SAと等しい場合には、反射成分は存在せず、基板は完全な黒体である。
一方、測定対象の表面が黒体ではない場合には、放射率ξを算出するために式(3)及び式(4)を使用することができる。
ξ=(1/t)(l+t−SB/SA) (5)
そのため、放射率ξを算出し、信号SAを測定すると、式(3)によって表される較正曲線を基板表面温度TSを決定するために使用する。例えば、放射率ξが0.5と算出され、信号SAが1.0と測定された場合には、比率SA/ξは1/0.5=2となる。これは、同一の温度で黒体から得られたであろう信号レベルである。図8のプロットを参照すると、2の黒体信号に対応する温度は約1446.5°K又は1173.5℃である。そのため、信号SA,SBの比率の測定及び逆光学系100の既知の透過率tから表面放射率ξを正確に決定することができる。透過率tは、以下に説明する技術を含む従来の光学較正技術を使用して正確に測定することができる。受光器80が検出器アレイであり、信号SA,SBを測定するために使用される場合には、アレイにおける各受光素子(画素234)の位置に対応する温度マップを導出することができる。図10は、受光器80が検出器アレイである場合にコントローラ90によって作成することができる表面温度等高線マップ260の概略図である。線像24の長さに沿った距離の関数としての基板の最高表面温度TSは、温度マップから推測することができる。同様に、基板表面のある長さにわたる最高表面温度TSの均一性を推測することができる。一実施形態によれば、この情報を、基板上の隣接走査間の間隔と基板に対する走査位置を決定するために使用する。また、均一性情報は、処理動作を継続するためにの継続/中止(go/no−go)基準を導出するために使用することができる。
所望の表面温度TDと測定最高表面温度TMとの差は、以下に詳述するようにウエハに供給されるパワーを調節するために使用することができる。
(信号SA、放射率ξ、透過率tの関数としての基板表面温度TSの決定)
逆光学系100の往復透過率tはいくつかの異なる方法で測定することができる。図11は、逆光学系100の透過率tを測定するための較正装置300の概略図である。装置300は、逆光学系100の光軸A1に沿って配置された黒体304を含む。開口部306と波長フィルタ308が黒体304に隣接して配置されている。ビームスプリッター310が波長フィルタ308の下流に配置され、逆光学系100によって集光され、逆光学系100から受光器320に供給される放射線の既知の部分の向きをそらす方向に設けられている。ビームスプリッター310と逆光学系100との間に配置された集光レンズ322により、フィルタリングされた放射線303の逆光学系との間の移動が容易となる。受光器320における逆光学系100を二度通過したフィルタリングされた放射線303は、逆光学系の往復透過率tに応じて変化する信号Bを生成する。信号Bは以下のように表される。
B=kt (6)
図12は、逆光学系100が既知の反射率R330を有する凹面ミラー330によって置き換えられた以外は図11と同様な図である。受光器320における逆光学系100を二度通過したフィルタリングされた放射線は、ミラーの反射率R330に応じて変化する信号Aを生成する。信号Aは以下のように表される。
A=kR330 (7)
比例定数kを削除し、透過率tについて式(6)及び式(7)を解くと以下の式が得られる。
=BR330/A (8)
(透過率tの別の決定方法)
逆光学系100の往復透過率tを決定する別の方法を図13、図14、図15に示す。図13は図9と同様な概略図であり、可変ホットプレート200上に配置されたドープされていない(純粋)シリコンウエハ30Pの測定を示す。図14は図13と同様であるが、ξ≪1の放射率を有する被覆及び/又はドーピングされたシリコンウエハ30を測定する装置40を示している。図15は図14と同様であるが、遮断されておらず、測定に寄与する逆光学系100を示している。
この方法では、これらの3つの測定は全て同じ温度で行われる。図13に示すように、第1の測定は、純粋な(ドーピングされていない)シリコンウエハ30Pから放射される放射線160に対してブルースター角θの近傍の角度で行われる。この信号(a)は黒体からの信号に非常に近い。この測定で逆光学系を採用することにより、黒体へのさらなる近似を得ることができる。図15に示すように、第2の測定は、実質的に1以外の放射率ξを有するとして知られる被覆ウエハ30に対して行われ、信号(b)を生成する。逆光学系100は、使用されないか、シャッター120によって遮断され、図14では説明の便宜上図示していない。信号bと信号aの比率(b/a)は被覆ウエハの放射率である。図15に示すように、第3の測定は逆光学系100は使用していること以外は第2の測定と同様であり、測定値(c)を得ることができ、信号cの振幅は集光光学系40へのリサイクル放射線の追加によって信号bよりも大きくなっている。
逆光学系100の透過率tは以下の関係によって算出される。
=(SB/SA−1)/(1−ξ)=(c/b−1)/(1−b/a) (9)
(放射線源パワーの制御)
本発明の表面温度測定装置により、放射線ビームRBのパワーを放射線源Lに温度制御をフィードバックすることによってリアルタイムで調節することができ、一定の処理温度を実現することができる。これは、一実施形態によれば、コントローラ90が制御信号SCをLTP光学系22の放射線源Lに送信し、放射線源の出力パワーを制御することによって達成される。制御信号SCは、測定最高表面温度TSMとコントローラ90によって決定された所望の最高表面温度TSDとの差に対応して生成される。
このような温度制御フィードバックにより、ウエハを熱処理する直前のウエハ表面の温度均一性に関する懸念を排除することができる。また、放射線源Lの変化(例えば、放射線源がレーザーである場合にはレーザーキャビティ温度の変化又は放射線源とウエハとの間に配置されたビーム形成光学23の伝達効率の変化)によって生じ得るLTP放射線ビームRBの強度のばらつきを補償することができる。
同様に、温度制御フィードバックにより、ICウエハの場合のウエハ表面上に形成された積層薄膜(図示せず)の偏在によるウエハ表面32の反射率のばらつきを補償することができる。例えば、通常のウエハ走査速度は約125mm/秒であるため、約250Hzの温度測定帯域幅により、1mmの走査経路において発生する温度変動を温度制御フィードバックによって補償することができる。ウエハ表面(例えば、微小構造及び他の回路パターンによる)の差による反射率の変化に対応することができるようにさらに高い帯域幅が望ましい場合もある。アニーリングビームの滞在時間と比較して短い時間間隔における変化に対応するには、1kHzを超える温度制御帯域幅が必要となる。
(別の装置構成)
図16は図1と同様な平面図であり、図1の装置20の別の実施形態として表面温度測定装置340を示している。装置340は、逆光学系のシャッター120が省略された装置20を含む。装置340は、アニーリング放射線源の光軸A3に対して方位角φを有する光軸A4に沿って配置された第2の集光光学系41をさらに含む。一実施形態によれば、集光光学系41は集光光学系40と同一である。好適な実施形態では、光学系41を放射線ビームRBに対して方位角Φで配置し、集光光学系40を放射線ビームに対して角度C(180°−Φ)で配置する。これにより、光学系40,41の軸とLTP放射線ビーム軸A3との通常ではない角度のために光学系40,41において像が等しい量で縮小される。
動作時には、装置340は、対物フィールドOFの放射線160(図2)を、第1集光光学系40によって直接集光し、上述したように逆光学系100によって基板から集光光学系40へのリサイクル放射線の反射によって間接的に集光する。次に、装置340は受光器80(図2)によって放射線を検出し、上述したように測定信号SBを生成する。測定信号SBはコントローラ90に供給される。
光学系40による放射線160の集光と同時に、集光光学系41は同じ対物フィールドOFから放射された放射線160を集光する。次に、集光光学系41は、シャッター120がリサイクル光学系100の光路を遮断している場合に図1の装置20に関連して説明したように測定信号SAを生成する。測定信号SAはコントローラ90に供給される。信号SA,SBを得るために使用される測定経路は異なるため、それらの応答が同等となる(すなわち、入力放射線束と生成信号の比例がいずれの場合でも同一となる)ように設定することが必要である。また、P偏光放射線のみが測定され、逆光学系がリサイクル放射線の偏光方向を回転させないようにすることが必要である。
次に、コントローラ90は上述したように測定信号SA,SBを処理する。表面温度測定装置340の利点は、シャッター120を有する装置20のみを使用して順番に生成するのではなく、測定信号SA,SBを同時に生成することができることである。また、同時測定により、放射線160はウエハ表面の同じ領域から集光される。信号を同時に生成することにより、最大周波数応答速度が2倍となり、信号SA,SBを基板の同一の部分に由来するものとすることができる。ただし、信号SA,SBは異なる光学系、フィルタ、偏光板、受光器を介して得られるため、それらの感度が同一となるようにすることが必要である。これは、整合性のあるフィルタ、偏光板等の構成要素を採用し、逆反射光学系の動作を遮断し、同一の黒体を使用して2つの光学系を較正し、正確に等しくなるまでそれらの相対ゲインを調節することによって行うことができる。
一実施形態によれば、装置340によって得られた信号SA,SBで表される2つの測定値は、同一の面積(対物フィールド)、同一の入射角度、像の長さ方向に垂直な側について測定した等しく反対の方位角、同一の集光幾何学、同一の偏光で同一の受光器によって得られる。
(放射線ビームの調節)
放射線ビームが線像の可能な限り長い部分において均一の最高温度を生成するように基板の処理に使用される放射線ビームを調節する能力を設けることが望ましい。線像が長くなるほど、スループットが向上する。最大処理温度が均一になるほど、一貫した処理結果が得られる。
図17は、ビーム形成光学系23(図1)に関連して設けられたビーム調整装置500の一実施形態の概略側面図である。図17はX方向である(図1を参照)。ビーム調節装置500は、放射線ビームRBを減衰を空間的に変化させるように調節することができる。
ビーム調整装置500は複数のピボットアーム510を含み、各ピボットアーム510は近位端部512と遠位端部514を有する。各ピボットアームは遠位端部514又はその近傍に回転中心520を有する。また、ピボットアームは上面530と下面532を有する。各ピボットアームは、ピボットアームに取り付けられているか、ピボットアームと一体的に形成されたミラーセグメント540を近位端部512又はその近傍の上面530に含む。ピボットアーム510は、近位端部512とミラーセグメント540が互いに隣接し、ピボットアームがゼロ(静止)位置にある場合に中心軸A6に沿って位置するように配置されている。隣接するピボットアームの遠位端部は軸A6の両側に位置する。
また、ビーム調節装置500はねじ調節装置550を含む。ねじ調節装置550は、各ピボットアーム510に対して、近位端部534又はその近傍でピボットアーム510の下面532と機械的に接触した調節ねじ554を有する。調節ねじ554は、装置550と動作的に接続された回転アクチュエータ556によって駆動される。回転アクチュエータ556はコントローラ90と動作的に接続されている。一実施形態によれば、コントローラ90は回転アクチュエータの動作を制御する。装置550のねじ554の移動によってピボットアーム510の対応する近位端部512が上昇又は下降し、ミラーセグメント540を放射線ビームRBの経路へさらに移動させる。また、図17は断面ビーム強度のガウス分布560も示している。
一実施形態によれば、放射線ビームに挿入された各ミラーセグメント540によって放射線ビームRBから逸脱した放射線568は、逸脱した放射線を遮断・吸収するように配置された熱ダンプ570によって捕捉される。一実施形態によれば、ミラーセグメント540とピボットアーム510は、研磨することにより鏡面とすることができるモリブデンで一体的に形成されている。通常の使用では、各ミラーに入射するエネルギーの約5%が吸収される。そのため、一実施形態によれば、強制対流又は冷却導管600及び各ピボットアーム510(説明の便宜上、1つの冷却されたピボットアームのみを示す)に形成された対応する入出力ポート602を介した液体冷却によって装置500から熱が除去される。冷却ライン610が、冷却導管600を介して冷却流体を供給・流入させる冷却装置620に入出力ポート602を接続している。冷却装置620は、ねじ調節装置500と同様にコントローラ90に動作的に接続されている。
放射線ビームRBの調節は以下の工程を使用して行われる。
1)全てのミラーセグメントをゼロ位置(放射線ビームの外部)に調節する。
2)試験ウエハを使用し、ビーム像の長さに沿って最高表面温度の分布を測定する。
3)温度分布が仕様内であれば中止し、仕様外であれば継続する。
4)最低の最高表面温度と対応するミラーセグメントを判断する。このミラーは調節されない。
5)調節量を算出し、他の全てのミラーセグメントを調節し、最低の最高表面温度と等しい最高温度とする。
6)2から開始する。
図18は、ミラーセグメント540の調節に伴う放射線ビームRBの概略図である。図18は図1のY方向から(放射線ビームRBの経路に沿って)見た図である。各ミラーセグメント540は、放射線ビームを基板に照射することによって生成される最高温度が放射線ビームによって形成される線像の長さにわたって一定となる量だけビームに突出している。各ミラーセグメント540の位置は、ガウス状放射線ビームの翼に含まれるエネルギーのより大きな部分又はより小さな部分を遮断することができるように、放射線ビームに対して個別に調節することができる。ミラーセグメントの向きは、各ミラーセグメントが、像の形状の長さにわたってではなく、像の形状に沿ったある点で単位長あたりのエネルギーに影響を与えるように設定されている。また、像の形状の局所幅に対する2次効果もあり、滞在時間に影響を与える。ただし、そのような滞在時間の小さな変化は重要ではない。
放射線ビームRBの形状はビームパワーの変化と共に僅かに変化することが考えられるため、ビーム均一性はプロセスに予想されるパワーレベルの近傍のパワーレベルで調節することが望ましい。
以上の詳細な説明では、各種特徴を容易に理解できるように各種実施形態に分類した。本発明の多くの特徴及び利点は詳細に記載した明細書から明らかであり、添付の請求項によって本発明の範囲内の上述した装置の特徴と利点を全て網羅することを意図するものである。また、当業者は多くの変形や変更に容易に想到するものと考えられ、本発明を上述した構造や動作のみに限定することは望ましいものではない。従って、その他の実施形態も添付の請求項の範囲に含まれるものとする。
図1は、鏡面を有する半導体ウエハ及びウエハ表面に線像を形成するLTPレーザービームを生成してウエハ表面に照射するLTP装置と共に示す本発明の表面温度測定装置の実施形態の平面図である。 図2は、図1の装置の概略側面図である。 図3は、集光光学系と逆反射光学系の対物フィールド(OF,OFR)の平面図であり、線像の一部を対物フィールド内の強度等高線として示している。 図4は、図1の集光光学系の拡大図であり、基板表面の面に位置する傾斜した対物フィールド(OF)を考慮して受光面が集光光学系の軸(A1)に対して傾いている実施形態を示す。 図5は、4Fリレー逆光学系の別の実施形態の概略側面図である。 図6は、温度T(°K)と、像の幅において測定した場合にガウス強度プロファイルを有する0.lmm幅の線像によって500mm/秒で走査されるシリコン基板の表面上の点の距離(μm)を示すシミュレーションのプロットである。 図7は、画素のアレイを有する受光面の一実施形態の概略平面図であり、対物フィールドから集光光学系のみからの像フィールド(IF)又は集光光学系と逆光学系を使用した場合の増幅像フィールド(IF’)としての受光器への線像(強度等高線として示す)の結像を示す。 図8は、黒体からの検出信号SA(黒体ではξ=1)又は灰色体の場合の信号比率SA/ξと測定大将の基板の絶対温度(°K)を比較した較正曲線のプロットである。 図9は、可変ホットプレート上に配置された純粋シリコン較正ウエハに光学的に接続された集光光学系をウエハ表面の正確な温度測定を行う熱電対と共に示す側面図であり、純粋シリコンウエハは黒体である。 図10は、受光器が2次元受光器アレイである(又は含む)場合にコントローラによって作成することができる表面温度等高線マップの一例の概略図である。 図11は、逆光学系の透過率を測定するための装置の概略側面図である。 図12は、逆光学系が既知の反射率を有する凹面ミラーによって置き換えられた以外は図11と同様な図である。 図13は、図9と同様な装置の概略側面図であり、集光光学系のみを使用して純粋なシリコンウエハ(30P)(黒体に近似)の放射率を測定することによって逆光学系の透過率を測定するために使用される場合を示す。 図14は、図13と同様であるが、純粋なシリコン較正ウエハの代わりに、1以外の放射率ξを有するドーピング及び/又は被覆されたシリコンウエハ(30)を使用している。 図15は、図14と同様であるが、ドーピング又は被覆されたウエハからの光を集光し、集光光学系にリサイクルする逆光学系を使用している。 図16は、図1の表面温度測定装置の別の実施形態の平面図であり、異なる方位角で配置された2つの集光光学系を含み、集光光学系の一方のみが逆光学系に光学的に接続されている。 図17は、ビーム調整装置の一実施形態の概略側面図であり、空間的な可変減衰によって放射線ビームのエネルギー量を選択的に調節し、基板を熱処理する際の最高温度均一性を向上させる。 図18は、放射線ビームの前面図であり、各ミラーセグメントが放射線ビームに突出し、基板に供給されるビームのパワーを調節するために放射線ビームを空間的に可変減衰させる。
符号の説明
20…表面温度測定装置
22…LTP光学系
23…ビーム形成光学系
24…線像
30、30P…ウエハ
32、32P…ウエハ表面(上面)
34…ウエハ下面
36…ウエハ本体部
38…外縁
40、41…集光光学系
60…集光レンズ
62…光学フィルタ
64…p偏光板
66…集束レンズ
80…受光器
82…受光面
85…強度等高線
90…コントローラ
100…偏光保存逆反射光学系
104…集光レンズ(コリメーティングレンズ)
111…平面鏡
120…オンオフモジュレータ(シャッター)
160…放射線(光子)
200…温度可変ホットプレート
206…熱電対
234…画素
300…較正装置
303…放射線
304…黒体
306…開口部
308…波長フィルタ
310…ビームスプリッター
320…受光器
322…集光レンズ
330…凹面ミラー
340…表面温度測定装置
500…ビーム調節装置
510…ピボットアーム
512…近位端部
514…遠位端部
520…回転中心
530…ピボットアームの上面
532…ピボットアームの下面
540…ミラーセグメント
550…ねじ調節装置
554…調節ねじ
556…回転アクチュエータ
568…放射線
570…熱ダンプ
600…冷却導管
602…入出力ポート
610…冷却ライン
620…冷却装置
A1,A2,A3,A4,A6…光軸
AS1、AS2…開口絞り
IF…像フィールド
IP…像面
N82…表面法線
OF…対物フィールド
OP…対物面
SA,SB…測定信号
SP1,SP2…走査経路
RB…放射線ビーム

Claims (13)

  1. ブルースター角と放射率ξを有する鏡面の表面温度を測定するための方法であって、
    a.前記表面の部分から放射された第1の量のP偏光放射線を前記ブルースター角又はその近傍において測定する工程と、
    b.前記第1の量と、前記表面部分から前記ブルースター角又はその近傍において集光され、前記第1の量と合成されるように前記表面部分に逆反射されたP偏光放射線と、からなる第2の量のP偏光放射線を測定する工程と、
    c.前記第1及び第2の量のP偏光放射線から前記表面部分の放射率ξを決定する工程と、
    d.黒体の温度と前記第1の量のP偏光放射線の前記表面放射率ξに対する比率との関係を得る工程と、
    e.前記関係を使用し、前記第1の量のP偏光放射線と前記表面放射率ξに基づいて前記表面温度を得る工程と、
    を含む方法。
  2. 請求項1において、
    前記工程aが、
    f.集光光学系によって前記P偏光放射線を集光し、第1の信号SAを生成する工程を含み、
    前記工程bが、
    g.前記第1の量のP偏光放射線と、前記表面部分から反射によって前記集光光学系に光学的に接続され、往復透過率tを有する偏光保存逆光学系によって逆反射された放射線とを集光する工程を含み、
    前記方法が、
    h.前記第2の量のP偏光放射線に対応する第2の信号SBを生成する工程と、
    i.ξ=1−(SB/SA−1)/tを算出することにより前記表面放射率ξを決定する工程と、
    を含む方法。
  3. 請求項2において、
    j.前記工程aを行う際に前記逆光学系を遮断する工程と、
    k.前記工程bを行う際に前記逆光学系の遮断を解除する工程と、をさらに含む方法。
  4. 請求項1において、
    f.前記ブルースター角でドーピングされていないシリコンウエハを撮像して理想的な黒体を近似する工程をさらに含む方法。
  5. 請求項1において、
    f.前記工程a及び前記工程bを前記表面部分にマッピングされる画素のアレイを有する受光器を使用して行う工程と、
    g. 各画素について表面温度を算出する工程と、
    h.前記工程gの結果を使用して前記表面部分の表面温度マップを生成する工程と、
    をさらに含む方法。
  6. 請求項1において、
    前記表面部分に前記表面部分を加熱する像を形成すること、
    前記加熱された表面部分の最高表面温度を決定すること、を含む方法。
  7. ブルースター角と放射率ξを有する物体の鏡面の温度を間接的に測定するための装置であって、
    受光器を有し、前記表面の部分から放射されたP偏光放射線を前記ブルースター角又はその近傍において受光・検出し、第1の信号SAを生成する集光光学系と、
    往復透過率tを有し、前記表面部分から放射されたP偏光放射線を前記ブルースター角又はその近傍において受光し、前記受光したP偏光放射線を前記表面部分から反射によって前記集光光学系に逆反射し、前記受光器に第2の信号SBを生成させるp−偏光保存逆光学系と、
    前記受光器に接続され、前記信号SA,SBを受信・処理し、前記表面放射率ξ=1−(SB/SA−1)/tを算出するコントローラと、を含む装置。
  8. 請求項7において、前記コントローラが、比率SA/ξを表面温度に関連付ける較正データを含み、前記比率から前記表面温度を決定する装置。
  9. 請求項8において、前記受光器が前記表面部分にマッピングされる画素のアレイを含み、前記コントローラが各画素に対応する表面温度を算出し、前記表面部分の表面温度マップを生成する装置。
  10. 請求項8において、前記コントローラに動作的に接続され、放射線ビームを生成して前記表面の部分に照射し、前記表面を加熱する放射線源をさらに含み、
    前記コントローラが前記放射線源に制御信号を供給し、前記決定された表面温度に基づいて前記放射線ビームの量を制御する装置。
  11. 放射線源によって生成された放射線ビームのパワーを制御するための方法であって、
    a.最小反射率が得られる角度を有する鏡面の部分に放射線を照射する工程と、
    b.前記表面部分から放射された第1の量SAのP偏光放射線を前記最小反射率が得られる角度又はその近傍において測定する工程と、
    c.前記第1の量と、前記表面部分から前記最小反射率が得られる角度又はその近傍において集光され、前記表面部分に逆反射されたP偏光放射線と、からなる第2の量SBのP偏光放射線を測定する工程と、
    d.前記第1及び第2の量SA,SBのP偏光放射線から前記表面部分の放射率ξを決定する工程と、
    e.比率SA/ξの値を対応する表面温度に関連付ける較正を生成する工程と、
    f.前記工程eの較正を使用し、前記第1の量のP偏光放射線と前記決定された表面放射率ξに基づいて前記鏡面の温度TSを得る工程と、
    g.所望の表面温度と得られた前記表面温度TSとの差に基づき、前記放射線ビームパワーを調節する制御信号を前記放射線源に供給する工程と、
    を含む方法。
  12. 放射線源によって生成された放射線ビームのパワーの分布を制御するための方法であって、
    a.最小反射率が得られる角度を有する鏡面の部分に放射線を照射する工程と、
    b.前記表面部分から放射された第1の量SAのP偏光放射線を、前記鏡面を撮像する検出器アレイを使用して前記最小反射率が得られる角度又はその近傍において測定する工程と、
    c.前記第1の量と、前記表面部分から前記最小反射率が得られる角度又はその近傍において集光され、前記表面部分に逆反射され、画素のアレイを有する受光器に結像された偏光放射線と、からなる第2の量のP偏光放射線を測定する工程と、
    d.前記第1及び第2の量SA,SBのP偏光放射線から前記表面部分の放射率ξを画素毎に決定する工程と、
    e.表面温度に対する比率SA/ξの較正曲線を生成する工程と、
    f.前記較正曲線を使用し、SA及びξに基づいて前記鏡面の温度TSを得る工程と、
    g.所望の表面温度分布と測定された表面温度分布との差に基づき、放射線ビームパワーの分布を調節する空間的に可変の減衰を前記放射線ビームに与える工程と、
    を含む方法。
  13. 放射線ビームを生成する放射線源を使用する走査装置において隣接する走査間の間隔を決定するための方法であって、
    a.最小反射率が得られる角度を有する鏡面の部分に放射線を照射する工程と、
    b.前記表面部分から放射された第1の量SAのP偏光放射線を、前記鏡面を撮像する画素のアレイを有する光検出器アレイを使用して前記最小反射率が得られる角度又はその近傍において測定する工程と、
    c.前記第1の量と、前記表面部分から前記最小反射率が得られる角度又はその近傍において集光され、前記表面部分に逆反射され、前記受光器アレイに結像された偏光放射線と、からなる第2の量のP偏光放射線を測定する工程と、
    d.前記第1及び第2の量SA,SBのP偏光放射線から前記表面部分の放射率ξを画素毎に決定する工程と、
    e.表面温度に対する比率SA/ξの較正曲線を生成する工程と、
    f.前記較正曲線を使用し、比率SA/ξに基づいて画素毎に表面温度TSを得、表面温度マップを生成する工程と、
    g.前記表面温度マップを使用して隣接走査間の間隔を決定する工程と、
    を含む方法。
JP2008512457A 2005-05-16 2006-05-16 鏡面の遠隔温度測定方法及び装置 Pending JP2008541133A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US11/129,971 US7767927B2 (en) 2005-05-16 2005-05-16 Methods and apparatus for remote temperature measurement of a specular surface
PCT/US2006/019022 WO2006124963A2 (en) 2005-05-16 2006-05-16 Methods and apparatus for remote temperature measurement of a specular surface

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008541133A true JP2008541133A (ja) 2008-11-20

Family

ID=37418131

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008512457A Pending JP2008541133A (ja) 2005-05-16 2006-05-16 鏡面の遠隔温度測定方法及び装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7767927B2 (ja)
JP (1) JP2008541133A (ja)
TW (1) TW200702652A (ja)
WO (1) WO2006124963A2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018105551A1 (ja) * 2016-12-07 2018-06-14 旭化成株式会社 放射温度測定装置
WO2019244583A1 (ja) * 2018-06-20 2019-12-26 株式会社Screenホールディングス 熱処理装置
JP2019220565A (ja) * 2018-06-20 2019-12-26 株式会社Screenホールディングス 熱処理装置
JP7530233B2 (ja) 2020-08-07 2024-08-07 株式会社チノー 表面状態情報取得装置

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7744274B1 (en) 2007-06-20 2010-06-29 Ultratech, Inc. Methods and apparatus for temperature measurement and control on a remote substrate surface
US7847213B1 (en) 2007-09-11 2010-12-07 Ultratech, Inc. Method and apparatus for modifying an intensity profile of a coherent photonic beam
US20100292950A1 (en) * 2007-12-20 2010-11-18 Toyo University Radiation thermometry and radiation thermometry system
US20090278287A1 (en) * 2008-05-12 2009-11-12 Yun Wang Substrate processing with reduced warpage and/or controlled strain
WO2009155117A2 (en) * 2008-05-30 2009-12-23 Applied Materials, Inc. Method and apparatus for detecting the substrate temperature in a laser anneal system
US20100140768A1 (en) * 2008-12-10 2010-06-10 Zafiropoulo Arthur W Systems and processes for forming three-dimensional circuits
JP2010225243A (ja) * 2009-03-24 2010-10-07 Toshiba Corp 光情報記録方法および装置
EP3052911A1 (en) * 2013-10-04 2016-08-10 Battelle Memorial Institute Contrast phantom for passive millimeter wave imaging systems
US9612160B2 (en) * 2013-11-05 2017-04-04 Ut-Battelle, Llc Emissivity independent optical pyrometer
CN104089704B (zh) * 2014-07-09 2016-09-21 北京智朗芯光科技有限公司 半导体薄膜反应腔辅助温度校准方法
EP3599632A1 (en) * 2018-07-24 2020-01-29 ASML Netherlands B.V. Substrate positioning device with remote temperature sensor
US12051607B2 (en) * 2018-07-24 2024-07-30 Asml Netherlands B.V. Substrate positioning device with remote temperature sensor
KR102546719B1 (ko) 2018-09-04 2023-06-21 삼성전자주식회사 모니터링 장치 및 모니터링 방법
CN109253976B (zh) * 2018-10-22 2021-01-15 北京麦飞科技有限公司 基于光感模块的高光谱实时辐射定标方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6135490B2 (ja) * 1980-07-11 1986-08-13 Nippon Steel Corp
JPH05273045A (ja) * 1992-03-26 1993-10-22 Nippon Steel Corp 透明性薄膜に被覆された物体の温度測定装置
JPH0933352A (ja) * 1995-07-24 1997-02-07 Kawasaki Steel Corp 放射温度測定方法及び放射温度計
US20040188396A1 (en) * 2002-11-06 2004-09-30 Somit Talwar Laser scanning apparatus and methods for thermal processing

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4935346A (en) * 1986-08-13 1990-06-19 Lifescan, Inc. Minimum procedure system for the determination of analytes
JPH02223832A (ja) * 1989-02-23 1990-09-06 Sumitomo Metal Ind Ltd 温度測定方法
JPH0382017A (ja) * 1989-08-24 1991-04-08 Nec Corp 半導体装置の製造装置
US5249865A (en) * 1992-04-27 1993-10-05 Texas Instruments Incorporated Interferometric temperature measurement system and method
US6179466B1 (en) 1994-12-19 2001-01-30 Applied Materials, Inc. Method and apparatus for measuring substrate temperatures
US5755511A (en) 1994-12-19 1998-05-26 Applied Materials, Inc. Method and apparatus for measuring substrate temperatures
US5660472A (en) 1994-12-19 1997-08-26 Applied Materials, Inc. Method and apparatus for measuring substrate temperatures
JP3869016B2 (ja) * 1996-11-08 2007-01-17 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 平面の物体の視覚に係る均一性を定量化する方法
US7155363B1 (en) * 1997-12-01 2006-12-26 Mks Instruments, Inc. Thermal imaging for semiconductor process monitoring
US6174081B1 (en) * 1998-01-30 2001-01-16 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Specular reflection optical bandgap thermometry
US6201609B1 (en) * 1999-08-27 2001-03-13 Zygo Corporation Interferometers utilizing polarization preserving optical systems
US6831742B1 (en) 2000-10-23 2004-12-14 Applied Materials, Inc Monitoring substrate processing using reflected radiation
WO2002040970A1 (en) * 2000-11-15 2002-05-23 Real Time Metrology, Inc. Optical method and apparatus for inspecting large area planar objects
US6666857B2 (en) * 2002-01-29 2003-12-23 Robert F. Smith Integrated wavefront-directed topography-controlled photoablation
DE10229818A1 (de) * 2002-06-28 2004-01-15 Carl Zeiss Smt Ag Verfahren zur Fokusdetektion und Abbildungssystem mit Fokusdetektionssystem
GB0215309D0 (en) * 2002-07-03 2002-08-14 Cambridge Display Tech Ltd Combined information display and information input device
US6839507B2 (en) 2002-10-07 2005-01-04 Applied Materials, Inc. Black reflector plate
US6747245B2 (en) 2002-11-06 2004-06-08 Ultratech Stepper, Inc. Laser scanning apparatus and methods for thermal processing
US20050189329A1 (en) * 2003-09-02 2005-09-01 Somit Talwar Laser thermal processing with laser diode radiation
US7098155B2 (en) 2003-09-29 2006-08-29 Ultratech, Inc. Laser thermal annealing of lightly doped silicon substrates
US7148159B2 (en) 2003-09-29 2006-12-12 Ultratech, Inc. Laser thermal annealing of lightly doped silicon substrates
JP4561425B2 (ja) * 2005-03-24 2010-10-13 ソニー株式会社 ホログラム記録再生装置およびホログラム記録再生方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6135490B2 (ja) * 1980-07-11 1986-08-13 Nippon Steel Corp
JPH05273045A (ja) * 1992-03-26 1993-10-22 Nippon Steel Corp 透明性薄膜に被覆された物体の温度測定装置
JPH0933352A (ja) * 1995-07-24 1997-02-07 Kawasaki Steel Corp 放射温度測定方法及び放射温度計
US20040188396A1 (en) * 2002-11-06 2004-09-30 Somit Talwar Laser scanning apparatus and methods for thermal processing

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018105551A1 (ja) * 2016-12-07 2018-06-14 旭化成株式会社 放射温度測定装置
US11573128B2 (en) 2016-12-07 2023-02-07 Asahi Kasel Kabushiki Kaisha Radiation temperature measuring device
KR102232360B1 (ko) * 2018-06-20 2021-03-25 가부시키가이샤 스크린 홀딩스 열처리 장치
JP2019220565A (ja) * 2018-06-20 2019-12-26 株式会社Screenホールディングス 熱処理装置
KR20190143389A (ko) * 2018-06-20 2019-12-30 가부시키가이샤 스크린 홀딩스 열처리 장치
CN110634765A (zh) * 2018-06-20 2019-12-31 株式会社斯库林集团 热处理装置
JP2019220566A (ja) * 2018-06-20 2019-12-26 株式会社Screenホールディングス 熱処理装置
US10998206B2 (en) 2018-06-20 2021-05-04 SCREEN Holdings Co., Ltd. Light irradiation type heat treatment apparatus
JP7011980B2 (ja) 2018-06-20 2022-01-27 株式会社Screenホールディングス 熱処理装置
JP7041594B2 (ja) 2018-06-20 2022-03-24 株式会社Screenホールディングス 熱処理装置
WO2019244583A1 (ja) * 2018-06-20 2019-12-26 株式会社Screenホールディングス 熱処理装置
CN110634765B (zh) * 2018-06-20 2023-05-05 株式会社斯库林集团 热处理装置
JP7530233B2 (ja) 2020-08-07 2024-08-07 株式会社チノー 表面状態情報取得装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20060255017A1 (en) 2006-11-16
US7767927B2 (en) 2010-08-03
WO2006124963A2 (en) 2006-11-23
TW200702652A (en) 2007-01-16
WO2006124963A3 (en) 2007-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008541133A (ja) 鏡面の遠隔温度測定方法及び装置
JP5800794B2 (ja) 温度性能を向上させた、2本のビームによるレーザーアニール
US8152365B2 (en) Method and system for determining optical properties of semiconductor wafers
JP5739477B2 (ja) 滞留時間が非常に短いレーザアニールシステムおよび方法
KR100722723B1 (ko) 열 처리를 위한 레이저 주사 장치 및 방법
US7837383B2 (en) Apparatus and method for real time measurement of substrate temperatures for use in semiconductor growth and wafer processing
JP5042013B2 (ja) レーザ加熱装置
US8399808B2 (en) Systems and methods for forming a time-averaged line image
TWI475601B (zh) 形成時間平均線影像之系統及方法
TWI598171B (zh) 用以降低雷射退火中光束不穩定性的系統與方法
JP5537615B2 (ja) 時間平均化ライン像を形成するシステム及び方法
US5783804A (en) Reflectance method for accurate process calibration in semiconductor substrate heat treatment
EP1212580B1 (en) Method and apparatus for performing optical measurements of layers and surface properties
KR102039200B1 (ko) 레이저 회절을 통해 3d 반도체 구조물의 온도를 측정하는 장치 및 방법
JP2015166094A (ja) レーザ加工装置
US20070056940A1 (en) Emissivity-independent silicon surface temperature measurement
US20230360937A1 (en) Scatter Melt Detection Systems and Methods of Using the Same
JP2004356513A (ja) レーザアニーリング方法および装置
JPS63271127A (ja) 半導体基板の温度測定装置
TW202205027A (zh) 用於半導體微影的投影曝光裝置
JPH01274040A (ja) 材料表面検査装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090511

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120516

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20120806

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20120813

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20120911

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20120919

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20121011

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20121018

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130213