JP2008536863A - 改良された二重結合のヒドロ異性化法 - Google Patents
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Abstract
2‐ブテンの濃度を増大させ、1‐ブテンの濃度を最少にすると共に、同時に、ブタンの生成を最少とするための、固定床ヒドロ異性化反応器における混合C4オレフィンストリームのヒドロ異性化法及び装置を開示する。1具体例では、二重結合ヒドロ異性化反応器に、水素と共に、一酸化炭素を供給する。他の具体例では、水素及び任意の一酸化炭素を、二重結合ヒドロ異性化反応器の長さに沿って複数の位置で導入する。本発明は、特に、メタテシス反応用のC4供給原料ストリームの調製において有用である。
Description
本発明は、一般に、二重結合のヒドロ異性化反応に関し、詳しくは、1‐ブテンの2‐ブテンへの二重結合ヒドロ異性化反応の選択率の改善のための方法及び装置に関する。
多くのプロセスでは、所定の分子内で二重結合の異性化が行われることが望ましい。二重結合の異性化は、分子の構造を変えることなく、分子内で、二重結合の位置が移動されることである。これは、構造が変化する骨格異性化(最も一般的には、イソ形と直鎖形との間の変換である)とは相違する。骨格異性化は、二重結合異性化とは全く異なる機構によって生ずる。骨格異性化は、一般に、促進酸性触媒を使用して行われる。
二重結合異性化には、2つの基本的なタイプ、すなわち、ヒドロ異性化及び非ヒドロ異性化がある。前者は、貴金属触媒(例えば、Pt又はPd)上において、少量の水素を使用するものであり、温和な温度条件下で行われ、一方、後者は、水素フリーであり、代表的には、より高い温度において、塩基性の金属酸化物触媒を使用するものである。
1‐ブテンの2‐ブテンへの二重結合ヒドロ異性化は、ブタジエンがブテンに転化される選択的水素化工程の一部として、固定床において生ずる副反応であるか、又は選択的水素化工程に続く別個の固定床反応器における意図的な反応である。温和な温度における二重結合ヒドロ異性化は、主に、熱力学的平衡が、より低い温度では、インテリアオレフィンに有利に働くため、インテリアオレフィン(1‐ブテンに対するものとして、例えば、2‐ブテン)を最大とするために使用される。この技術は、α‐オレフィン以上にインテリアオレフィンに有利に働く反応が存在する場合に使用される。プロピレンを生成するための2‐ブテンのエチレノリシス(メタテシス)は、このような反応である。エチレノリシス(メタテシス)反応は、2‐ブテン+エチレン→2プロピレンである。
しかし、二重結合ヒドロ異性化反応は、高度に不飽和の分子(アセチレン及び/又はジエン)を含有するストリームでは、ほとんど生じない。代表的な供給原料は、水蒸気分解装置C4ストリーム又は液体接触分解装置C4ストリームである。水蒸気分解装置C4ストリームについては、通常、エチル及びビニルアセチレンと共に、ブタジエンが存在する。
ブタジエンは、多量で、例えば、C4フラクションの約40%の量で存在する。選択的水素化ユニットは、ブタジエンが生成物として望まれない場合に、ブタジエンをブテンに転化するため、また、エチル及びビニルアセチレンを水素化するために使用される。ブタジエンが生成物として望まれる場合には、抽出又は他の好適なプロセスによって除去される。抽出からの排出ブタジエンは、一般的には、C4ストリームの約1質量%以下である。
ブタジエンは、多量で、例えば、C4フラクションの約40%の量で存在する。選択的水素化ユニットは、ブタジエンが生成物として望まれない場合に、ブタジエンをブテンに転化するため、また、エチル及びビニルアセチレンを水素化するために使用される。ブタジエンが生成物として望まれる場合には、抽出又は他の好適なプロセスによって除去される。抽出からの排出ブタジエンは、一般的には、C4ストリームの約1質量%以下である。
ブタジエンを低レベル(<1000 ppm)に低減するためには、水素化が必要とされる。水素化では、ブタジエンが実質的な量で存在する場合には、2固定床反応器が使用され、濃度が低い場合(抽出によるブタジエン除去)、シングル固定床反応器が使用される。いずれの場合も、第2の又は「トリム」反応器の操作法に応じて、この第2の反応器において、1‐ブテンの2‐ブテンへの異性化率が変動する。さらに、多少のブテンのブタンへの水素化が生じ、オレフィンのロスとなる。
ブタジエンの二重結合ヒドロ異性化反応は、
1‐C4H8 → 2‐C4H8
で表される。この反応では、水素の取り込みはない。しかし、触媒上で行われる反応を容易なものとするためには、僅かな量の水素が要求される。水素は触媒の表面上に存在し、「活性」形で保持されることが推測される。
1‐C4H8 → 2‐C4H8
で表される。この反応では、水素の取り込みはない。しかし、触媒上で行われる反応を容易なものとするためには、僅かな量の水素が要求される。水素は触媒の表面上に存在し、「活性」形で保持されることが推測される。
ブタジエンの水素化反応の主生成物は1‐ブテンである。しかし、ブタジエンの濃度が減少するにつれて、異性化反応が生じ始め、2‐ブテンが生成する。異性化反応は、ブタジエンが低い値(<0.5%)に近づくにつれて促進され、ブテンのブタンへの水素化が顕著となる。これらの反応は、代表的な水素化触媒(VIII族:Pd、Pt、Niの如き金属)上において、変動する割合で生ずることが良く知られている。さらに、反応(1,2,3,4)の相対比率は、相対比100:10:1:1であることも良く知られている。ブタジエンが水素化され、1‐ブテンが実質的な量で生成されるにつれて、水素の存在下で反応し続けて、2‐ブテン(二重結合ヒドロ異性化)及びブタン(持続される水素化)が生成される。二重結合ヒドロ異性化反応が優先である。1‐ブテンのブタンへの、又は2‐ブテンのブタンへの水素化は生ずるが、低い割合である。反応選択率は、反応率に比例する。1‐ブテンの2‐ブテンへの二重結合ヒドロ異性化では、代表的には、1‐ブテンの90%が2-ブテンに転化され、10%がブタンに転化される。これらの条件下では、生ずる骨格異性化(1‐又は2‐ブテンのイソブチレンへの異性化)は最少である。
二重結合ヒドロ異性化プロセスにおいて、反応器への水素の供給率は、特に、供給原料中にブタジエンが含有される場合、水素化によって、水素が触媒から失われるため、触媒を活性な二重結合ヒドロ異性化形に維持するに充分なものでなければならない。水素の供給率は、ブタジエンの水素化反応を支持し、触媒から失われる水素を補うために充分な量で存在するように調節されるが、水素の量は、ブテンの水素化に要求される量以下に維持されなければならない。
固定床反応器におけるヒドロ異性化及び水素化反応は、米国特許第3,531,545号に記載されている。この特許によれば、1‐オレフィン及び少なくとも1のイオウ含有化合物を含有する炭化水素ストリームを水素と混合し;混合した炭化水素/水素ストリームを反応温度に加熱し;ストリームを貴金属触媒と接触させ;及び、ついで、2‐オレフィンを生成物として回収することからなる二重結合のヒドロ異性化法が開示されている。この特許に開示された方法は、触媒の水素化傾向を低減して、ヒドロ異性化を増大させるための添加剤としてイオウを使用している。イオウは、供給原料中に存在するか、供給原料に添加されるか、又は水素ストリームに添加されることが示されている。
2‐ブテンを1‐ブテンに転化するために二重結合ヒドロ水素化を使用することが知られている。米国特許第5,087,780号(発明の名称「ヒドロ異性化法」;Chemical Research & Licensing Company)には、1‐ブテン、2‐ブテン及び少量のブタジエンを含有する混合炭化水素ストリーム中のブテンの異性化法であって、混合炭化水素ストリームを、蒸留構造体として、アルミナ担持酸化パラジウム触媒を包含する蒸留塔反応器に供給する異性化法が開示されている。1‐ブテンは、生成されるにつれて蒸留され、これによって、平衡が乱れ、平衡量よりも多い量の1‐ブテンが生成される。さらに、供給原料中のブタジエンが水素化されてブテンとなる。より完全な2‐ブテンの1‐ブテンへの転化のため、2‐ブテンを富有するボトムが反応塔に再循環される。別法として、本質的にブタジエンフリーのボトムの一部又は本質的に全てを、HFアルキル化ユニットへの供給原料用に使用する。
C4炭化水素の二重結合異性化反応は、塩基性の金属酸化物触媒上でも生ずる。この場合、プロセスは、ヒドロ異性化ではなく、単なる二重結合の異性化である。この反応は、水素の添加なしで、高温(>200℃)において、気相で生ずるものであり、主に、より低温(<150℃)において、液相で生ずる二重結合ヒドロ異性化と混同されてはならない。
固定床反応器を使用するプロセスの別法として、二重結合ヒドロ水素化は、接触蒸留反応器において実施される。米国特許第6,242,661号(発明の名称:直鎖ブテンからイソブテンの分離法;Catalytic Distillation Technologies)では、イソブテン及びイソブタンが、1‐ブテン、2‐ブテン及び少量のブタジエンも含有する混合C4炭化水素ストリームから分離される。接触蒸留プロセスが使用され、このプロセスでは、微粒物質担持酸化パラジウム触媒によって、1‐ブテンを2‐ブテンに異性化する。2‐ブテンは1‐ブテンよりも容易にイソブテンから分離されるため、異性化が要求される。2‐ブテンは、生成されるにつれて塔のボトムから除去され、これにより、平衡が乱され、平衡量よりも多い量の2‐ブテンを生成することができる。
二重結合ヒドロ異性化プロセスは、メタテシスと組み合わされる。この場合のメタテシス反応は、代表的には、エチレンと2‐ブテンとの間の反応であり、プロピレンを形成する。供給原料における1‐ブテンの存在は、低減された選択率及び、従って、より低いプロピレンの生産を生ずる。加えて、2‐ブテンのエチレンによるプロピレンを形成するメタテシスでは、イソブチレン及びイソブタンが本質的に不活性であるため、メタテシス反応システムを通るこれら成分の流れを最少とするために、これら成分を除去することが望まれる。
二重結合ヒドロ水素化によって、C4ストリーム(ブタジエンの除去後)からの2‐ブテン量を最大とすることができる。メタテシスユニットのデザインにおいて、これは、上述のように、供給原料を充分な水素と共に固定床ヒドロ異性化反応器を通過させることによって達成される。ついで、イソブチレン及びイソブタンの除去が、分別によって行われる。別法として、接触蒸留‐脱イソブチレン装置(CD-DeIB)が使用される。代表的なCD-DeIBプロセスでは、純粋な水素がC4供給原料と混合されるか、又はC4供給原料よりも低い位置で塔に導入される。ヒドロ異性化触媒は、反応を行うため、塔内の構造体に組み込まれる。この種のCD-DeIB塔は、いくつかの機能を果たす。第1に、イソブチレン及びイソブタンはメタテシスユニットへの供給原料として望ましくないため、供給原料からこれらの成分を除去する。さらに、1‐ブテンが、イソブチレンと近似した沸点を有し、オーバーヘッドを通る傾向があるため、このシステムは、1‐ブテンを2‐ブテンに異性化して、2‐ブテンの回収を改善する。CD-DeIB塔は、選択的水素化後に残留する少量のブタジエンをも水素化し、これによって、ブタジエン含量を低減させる。ブタジエンはメタテシス触媒の触媒毒であるため、ブタジエンの水素化は望ましいものである。
上述のように、二重結合ヒドロ異性化プロセスでは、触媒を活性に維持するためには、水素はC4ストリームと共に供給されなければならない。しかし、結果としては、少量のブテンが飽和される。この望ましくない反応によって、メタテシス用の貴重な2‐ブテンの供給原料のロスが生ずる。従って、ブテンのブタンへの飽和率が最少である異性化プロセスの開発は有用であろう。
本発明の目的は、1‐ブテンの2‐ブテンへの転化が、従来のプロセス以上に改善されている二重結合ヒドロ異性化法を提供することにある。
本発明の他の目的は、ブタンの生産が最少とされたブテンの二重結合ヒドロ異性化プロセスを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、ブテンのブタンへの最少のロスで、多量の2‐ブテンを含有するメタテシス供給原料ストリームを生成する方法を提供することにある。
他の目的については、一部は明白であり、他については、以下において、さらに詳細に述べる。
1具体例は、C4オレフィンの二重結合ヒドロ異性化法であり、該プロセスは、1‐ブテン及び2‐ブテンを含んでなる供給原料ストリームを調製し;供給原料ストリーム及び水素を、二重結合ヒドロ異性化活性を持つヒドロ異性化触媒を収容する、反応領域を包含する固定床反応器に導入して、1‐ブテンの一部を2‐ブテンに転化し;流出物ストリームを形成し;及び一酸化炭素を、水素1モル当たり一酸化炭素0.001−0.03モルの量で反応領域に導入して、2‐ブテンへの選択率を増大させることを含んでなる。しばしば、供給原料ストリームはブタジエンを含み、ブタジエンの一部は、反応領域において、ブテンに水素化される。特定のケースでは、水素は、反応器の軸方向の長さに沿って、複数の供給ポイントで反応器に導入される。1具体例では、水素及び一酸化炭素の両方が、反応器の軸方向の長さに沿って、複数の供給ポイントで反応器に導入される。好ましくは、触媒は、パラジウム、白金及びニッケルからなる群から選ばれる少なくとも1つを含んでなる。触媒は、一般的には、アルミナ担体上に担持される。しばしば、供給原料ストリームは、さらに、直鎖ブタン、イソブタン、イソブチレン及びブタジエンを含有する。
通常、前記ヒドロ異性化反応器に入った1‐ブテンの少なくとも70%が2‐ブテンに転化される。1具体例では、流出物ストリームにおける2‐ブテン:1‐ブテンのモル比は、少なくとも85:15である。いくつかのケースでは、流出物ストリームにおける2‐ブテン:1‐ブテンのモル比は、少なくとも90:10である。通常、供給原料ストリームにおける2‐ブテン:1‐ブテンのモル比は80:20程度である。しばしば、反応領域に導入される一酸化炭素/水素のモル比は、0.002−0.005の範囲である。
時折、プロセスは、さらに、流出物ストリームをメタテシス反応体と混合してメタテシス供給原料ストリームを形成し、及びメタテシス供給原料ストリームをメタテシス反応器に導入して、メタテシス生成物を形成することを含む。代表的には、メタテシス反応体はエチレンであり、メタテシス生成物はプロピレンである。
いくつかのケースでは、供給原料ストリームはブタジエンを含有し、プロセスは、さらに、反応領域への導入前に、供給原料を水素化して、供給原料ストリームのブタジエン含量を低減することを含む。しばしば、プロセスは、さらに、ヒドロ異性化反応領域への導入前、又はヒドロ異性化後ではあるが、メタテシス反応器への導入前に、イソブタン及びイソブチレンの少なくとも一方を除去することを含む。
他の具体例は、C4オレフィンの二重結合ヒドロ異性化法であり、該プロセスは、1‐ブテン及び2‐ブテンを含んでなる供給原料ストリームを調製し;及び供給原料ストリーム及び水素を、特定の長さを有し、かつ二重結合ヒドロ異性化活性を持つ触媒を収容する、反応領域を包含する固定床反応器に導入して、1‐ブテンの一部を2‐ブテンに転化し;流出物ストリームを形成することを含んでなり、水素を、反応領域の長さに沿って複数のポイントにおいて、触媒を活性な二重結合ヒドロ異性化形に維持すると共に、ブテンの水素化を最少とするために適する量で導入する。時折、一酸化炭素を、反応器の長さに沿って1以上の供給ポイントにおいて、水素と共に導入する。しばしば、プロセスは、さらに、流出物ストリームをメタテシス反応体と混合してメタテシス供給原料ストリームを形成し、及びメタテシス供給原料ストリームをメタテシス反応器に導入して、メタテシス生成物を形成することを含む。代表的には、メタテシス反応体はエチレンであり、メタテシス生成物はプロピレンである。
いくつかのケースでは、供給原料ストリームはブタジエンを含有し、プロセスは、さらに、ヒドロ異性化反応領域への導入前に、供給原料を水素化して、供給原料ストリームのブタジエン含量を低減することを含む。しばしば、供給原料はイソブタン及びイソブタジエンを含有し、プロセスは、さらに、反応領域への導入前、又はヒドロ異性化後ではあるが、メタテシス反応気への導入前に、イソブタン及びイソブチレンの少なくとも一方を除去することを含む。
本発明の他の形態は、1‐ブテンの2‐ブテンへの二重結合ヒドロ異性化のための装置にあり、該装置は、C4供給原料ストリーム導管;オレフィン供給原料ストリーム導管に流動可能に接続された上流端、アウトレットを有する下流端、及び特定の長さを有する固定床ヒドロ異性化反応器であって、でなり、ヒドロ異性化触媒を収容する固定床反応器; C4供給原料ストリーム導管及びヒドロ異性化反応器の前記上流端の一方の上に配置された第1の水素インレット;及び上流の反応器の長さに沿って、前記第1の供給原料ストリーム導管から下流に配置された第2の水素インレットを含んでなり、第1及び第2の水素インレットは、反応器における水素含量を好適に維持して、ヒドロ異性化触媒を活性な二重結合ヒドロ異性化形に維持すると共に、ブテンの水素化を最少とするために配置されている。時折、装置は、さらに、ヒドロ異性化反応器から上流に配置された水素化反応器を含む。特定のケースでは、装置は、さらに、ヒドロ異性化反応器から上流又は下流に配置されたセパレーターを含み、このセパレーターは、イソブチレン及びイソブタンの少なくとも一方を、他のC4成分から分離するものである。しばしば、ヒドロ異性化反応器から下流にメタテシス反応器が配置される。時折、第1及び/又は第2の水素インレットには、水素及び一酸化炭素の混合物が導入される。
従って、本発明は、いくつかの工程及びこのような工程の1以上の相互の関連性を含んでなり、装置は、下記の記載において例示する要素の性質、特性及び関連性を有するものである。
本発明は、微粒状の触媒の存在下における直鎖C4オレフィンのヒドロ異性化による改良された2‐ブテンの製法にある。この方法では、別々に又は組み合わせて利用される2つの特性を使用することによって、ブタン(望ましくない生成物である)の生成量が最少となる。第1の特性は、水素ストリームと共に一酸化炭素(CO)を同時供給することである。発明者らは、驚くべきことには、COが水素化反応の阻害剤として作用すると同時に、二重結合のヒドロ異性化反応が継続することを許容するとの知見を得た。第2の特性は、反応器の長さ方向に沿って、水素又は水素/CO混合物を、1以上の位置で供給することである。さらに、ブタジエンがブテンに水素化される。
本発明の特性の両方を、接触蒸留塔におけると共に、気体‐液体固定床反応器において使用される。固定床反応器は、各種の液体‐気体流動方式(パルスを発生させるものを含む)でデザインされる。アップフロー及びダウンフロー反応器を使用できる。気体‐液体システムの使用によって、温和な温度を使用することが可能であり、圧縮よりもむしろ、炭化水素のポンピングを許容する。反応器の圧力範囲は、通常2‐30バール、代表的には5‐18バールである。反応器の入口温度の範囲は、通常27‐121℃(80‐250°F)、代表的には49‐82℃(120‐180°F)である。注意深く制御しながら水素を添加することによって、上述のように、ブテンのブタンへの水素化を回避する。接触蒸留塔を使用する場合、プロセスでは、水素ガスの液体への物質移動抵抗を使用して、反応流体において水素濃度を低く保ち、このようにして、ブテンのブタンへの水素化を最少とする。
水素及びCOのシングル注入を使用する場合には、水素及びCOを、好ましくは、ヒドロ異性化反応器の上流のポイントで注入する。この場合、CO/H2の比は、モル基準で0.1‐3%、より好ましくは0.1‐0.5%であり、代表的には0.2‐0.4%である。水素及びCOの複数注入を使用する場合には、触媒の全容積が活性状態となるように、好ましくは、水素/COの総供給量を分割する。この場合、CO及びH2を、反応器の長さに沿って複数のポイントで一緒に注入する。各注入ポイントにおけるCO/H2の比は、好ましくは他の注入ポイントと同じであるが、必ずしも同じである必要はない。しかし、ストリームの1つは、水素のみを含有することが好適である。混合C4供給原料がヒドロ異性化反応器に入る前に、水素及び/又はCOの一部又は全部を供給原料と混合することができる。
一酸化炭素は、水素化の用途に使用されるPd触媒の可逆的な触媒毒であることが知られている。しかし、発明者らは、本発明において、水素化反応の活性を緩和するために、COを低レベルで使用する場合には、二重結合のヒドロ異性化を妨げないが、水素化反応を選択的に妨げるとの知見を得た。このように、その使用は選択的に異性化を増大させる。COの量を調節し、同時に、局部的な異性化が達成されるように、充分な触媒を保持することによって、改善された異性化/水素化の均衡した選択率が達成される。
図1及び2は、組み合せた接触蒸留‐二重結合のヒドロ異性化法に関する2つのオプションを示す。図1は、シングルポイントでのCO及び水素の注入を伴うC4二重結合ヒドロ異性化用システム10を表す。混合C4供給原料ストリーム12を、水素‐一酸化炭素ガスストリーム14と合わせて、接触蒸留塔供給原料ストリーム16を形成する。塔供給原料ストリーム16は、インレット13を通って、接触蒸留塔18の中央に入る。塔18は、供給ポイントの上方に、触媒を収容する反応領域20を有している。触媒は接触蒸留構造体内に配置されるか、構造体を、触媒活性を有する材料(例えば、触媒が含浸されたアルミナ蒸留充填剤)にて形成する。イソブチレン及びイソブタンを、残りの1‐ブテンと共に、塔18の上方端から、トップアウトレット23を通って、トップストリーム22において取り出す。反応領域20では、1‐ブテンがヒドロ異性化されて2‐ブテンとなる。2‐ブテンを、塔18のボトムから、ボトムアウトレット25を通って、ボトムストリーム24において取り出す。
本発明の二重結合のヒドロ異性化法において使用する触媒は、代表的な微粒状又は成形した触媒の形であるか、又は蒸留充填剤の形である。蒸留充填剤として作用する触媒は、ラシヒリング、ボールリング、サドル等のような一般的な蒸留充填剤の形であるか、又は例えば、ボール、不規則な形状、シート、チューブ又はスクリーンのような他の形状である。触媒は、袋又は他の構造体に詰められるか、格子又はスクリーン上に載せられる。網状化されたポリマーフォームも、フォームの構造が塔を通して高い圧力低下を生じないように充分に大きいものである限り使用される。さらに、塔を通して蒸気流の好適な流速を有することが重要である。この方法に好適な触媒は、0.3cm(1/8'')のAl2O3球状物上に担持された0.4% PdOであり、Engelhardによって供給される二重結合のヒドロ異性化触媒である。別法では、白金及びニッケルを含む他の金属(硫化されていても良く、硫化されていなくても良い)である。接触蒸留塔の圧力は、通常2‐12バール、代表的には3‐8バールである。反応器のインレット温度は、通常27‐104℃(80‐220°F)、代表的には38‐71℃(100‐160°F)である。
図2は、触媒蒸留塔への水素/COの注入を示すものであって、この注入様式では、水素‐COストリームが2つの別個のインレットストリームに分けられる。システムは110で示されている。混合C4供給原料ストリーム112を第1の水素‐一酸化炭素ガスストリーム115(ガスストリーム114のほぼ半分である)と合わせて、接触蒸留塔供給原料ストリーム116を形成する。この供給原料ストリームは、下方インレット113を通って、接触蒸留塔118の中央部から入る。塔118は、供給ポイントの上方に下方反応領域120及び下方反応領域120の上方に上方反応領域121を有する。第2の水素‐一酸化炭素ガスストリーム117を、下方反応領域120と上方反応領域121との間に位置する上方インレット111を通って、塔118に供給する。イソブチレン、イソブタン及び残留する1‐ブテンの少なくとも少量を、塔のトップから、トップストリーム122として除去する。反応領域120及び121では、1‐ブテンが異性化されて2‐ブテンとなる。2‐ブテンを、塔のボトムから、ボトムアウトレット125を通って、ストリーム124として除去する。ストリーム115及び/又はストリーム117が水素のみを含有することも可能であるが、通常は必ずしも望ましくはない。
水素化反応率は、異性化反応率ほど、水素分圧に強くは左右されない。触媒床の長さに沿った複数ポイントでの水素注入を使用することによって、水素の全部が反応器へのインレットで注入される具体例と比べて、水素濃度の局所的な低減が達成される(例えば、反応器の長さに沿って特別なポイントにおいて低濃度であること)。これは、COの存在及び不存在によって、異性化/水素化の選択性を増大させる。
図3は、固定床ヒドロ異性化反応器219及び水素‐一酸化炭素ガスストリーム214を使用する具体例210を示す。ガスストリーム214を、ほぼ等しい流量の2つのストリーム、すなわち、第1のガスストリーム215及び第2のガスストリーム217に分ける。混合C4供給原料ストリーム212を第1のガスストリーム215と合わせて、反応器供給原料ストリーム216を形成する。反応器供給原料ストリーム216は、インレット220を通って、固定床ヒドロ異性化反応器219の一方の端部から入る。第2ガスストリーム217は、インレット211を通って、反応器219の長さに沿った経路の途中において反応器219に供給される。通常、インレット211は、反応器の長さに沿って経路の1/4−1/2の部位にある。反応器219では、1‐ブテンが異性化されて、2‐ブテンとなる。反応器アウトレットストリーム224は、アウトレット225を通って反応器219を出る。ストリーム224は、一酸化炭素が使用されない及び/又は水素の全量が、反応器219の上流端部で、シングル位置において反応器219に供給される従来のシステムと比べて、増大された量の2‐ブテンを含有する。ストリーム215及び/又はストリーム217が水素のみを含有することも可能であるが、通常は必ずしも望ましくはない。
図4の具体例は、3つの水素及び一酸化炭素の供給ポイントを有することを除いて、図3のものと同様である。図4のシステムは、310として示されている。第1の水素‐一酸化炭素供給原料は、第1ガスストリーム315であり、混合C4供給原料ストリーム312と合わされて、反応器供給原料ストリーム316を形成する。第1のガスストリーム315は、ガスストリーム314の約1/3の流量を有する。ストリーム316は、インレット313を通って、固定床ヒドロ異性化反応器319に入る。第2のガスストリーム317(代表的には、ガスストリーム314の他の1/3で構成される)を、反応器入口から反応器の長さのほぼ1/3の位置で反応器319に供給する。第3の水素‐一酸化炭素ストリーム327(ガスストリーム314の残部である)を、反応器319の長さに沿った経路のほぼ半分又は2/3の位置で反応器319に供給する。反応器319では、1‐ブテンがヒドロ異性化されて、2‐ブテンとなり、増大された量の2‐ブテンを含有する反応器アウトレットストリーム324を形成する。反応器アウトレットストリーム324は、アウトレット325を通って、反応器319を出る。ストリーム315、317及び327の1以上が水素のみを含有することも可能であるが、通常は必ずしも望ましくはない。
上述のように、本発明の方法は、高い2‐ブテン濃度を有するブテンストリームの製造に有用である。好ましくは、本発明は、2‐ブテン/1‐ブテンの比が少なくとも8/1であるC4ストリームを生成する。このタイプのストリームは、図5及び図6に示すように、メタテシスプロセス用の好適な供給原料である。図5の具体例(410として示されている)では、混合C4供給原料ストリーム412を、水素‐一酸化炭素ストリーム414と合わせて、接触蒸留塔供給原料ストリーム416を形成する。塔供給原料ストリーム416は、分別塔418の中央部から入り、この塔は、供給ポイントの上方に反応領域420を有する。イソブチレン及びイソブタンは、残る1‐ブテンの少なくとも少量と共に、塔のトップから、トップストリーム422として除去される。反応領域420では、1‐ブテンが異性化されて、2‐ブテンとなる。2‐ブテンは、塔のボトムから、ボトムストリーム424として除去される。1以上のガード床426において任意に不純物を除去した後、ボトムストリーム424をエチレンストリーム428と合わせて、メタテシス供給原料ストリーム429を形成する。メタテシス供給原料ストリーム429はメタテシス反応器430に入り、ここで、エチレン及び2‐ブテンが反応して、プロピレンを形成する。プロピレンを、メタテシス反応器430から、プロピレンストリーム432として除去する。
図6は、メタテシス反応器から上流が図3に示すものと同様である固定床ヒドロ異性化反応器を示す。この具体例(510で示されている)では、水素‐一酸化炭素ストリーム514は、ほぼ等しい流量の2つのストリーム、すなわち、ガスストリーム515及び517に分けられる。混合C4供給原料ストリーム512を第1の水素‐一酸化炭素ストリーム515と合わせて、反応器供給原料ストリーム516を形成する。この供給原料ストリーム516は、インレット520を通って、固定床ヒドロ異性化反応器519の一方の端部から入る。第2の水素‐一酸化炭素ストリーム517は、反応器519に、反応器519の長さに沿って中間位置で入る。反応器519では、1‐ブテンが異性化されて、2‐ブテンとなる。反応器アウトレットストリーム524は、一酸化炭素が使用されない及び/又は水素の全量が反応器519の上流側端部で、シングル位置において反応器に供給される従来のシステムと比べて、増大された量の2‐ブテンを含有する。ストリーム515及び/又は517が水素のみを含有することも可能であるが、通常必ずしも望ましくはない。反応器アウトレットストリーム524は、1以上のガード床526において任意に精製され、エチレンストリーム528と混合されて、メタテシス供給原料ストリーム529を形成する。ストリーム529はメタテシス反応器530に入り、ここで、2‐ブテンがエチレンと反応して、プロピレンストリーム532を形成する。
図5及び/又は図6に示すプロセスを使用して2‐ブテンフラクションを最大とすることによって、いくつかの事項を達成できる。第1に、ブテンのブタン(メタテシスプロセスにおいては、不活性物質である)へのロスが最少となるため、水素化/二重結合ヒドロ異性化工程におけるブテンの収率が最大となる。その結果、2‐ブテン及びエチレンを使用するメタテシスプロセスにおけるプロピレンの生産が最大となる。第2に、二重結合ヒドロ異性化による2‐ブテンの生産が最大となることによって、2‐ブテンが1‐ブテンよりも重質であり、より高い沸点を有し、従って、分別プロセスにおいて、イソブタン及びイソブチレンからより容易に分離されるため、n‐ブテンのイソブタン/イソブチレンからの分離が容易になる。第3に、メタテシス反応において、2‐ブテン及びエチレンの間の反応がプロピレンの生産を最大とする。メタテシス反応器に1‐ブテンが存在する場合には、1‐ブテンは少量の2‐ブテンと反応して、C3化合物及びC5化合物を生成する。このように、C3化合物の総収率は、1−ブテンが2‐ブテンに異性化され、エチレンと反応して、2C3化合物を生成する場合よりも低下するであろう。1‐ブテンとエチレンとの間の反応が存在しないことが注目される。
図7‐9は、水素化反応器がヒドロ異性化反応器から上流側に配置され、メタテシス反応器が、ヒドロ異性化反応器から下流側に配置されている具体例を示している。図7では、システム600は、混合C4ストリーム602を有しており、このストリームは水素ストリーム604と合わされて、水素化反応器供給原料ストリーム605を形成する。このストリームを水素化反応器606に供給し、ここで、混合物のブタジエン含量を約1500 ppm(質量基準)以下に低減する。水素化反応器流出物608をガスストリーム615(水素‐一酸化炭素ストリーム614の半分)と混合して、接触蒸留塔供給原料ストリーム616を形成する。この供給原料ストリームは、接触蒸留塔618の中央部から入り、塔は供給ポイントから上方に下方反応領域620及び下方反応領域620の上方に上方反応領域621を有する。第2の水素‐一酸化炭素ストリーム617を、下方反応領域620と上方反応領域621との間の位置で、反応器618に供給する。イソブチレン、イソブタン及び残る1‐ブテンの少なくとも少量を、塔のトップから、トップストリーム622として除去する。ストリーム615又はストリーム617が水素のみを含有することも可能であるが、通常は必ずしも望ましくない。反応領域620及び621では、1‐ブテンが異性化されて、2‐ブテンとなる。2‐ブテンを塔のボトムからストリーム624として除去し、任意に、1以上のガード床626において精製し、エチレンストリーム628と混合して、メタシス供給原料ストリーム629を形成する。ストリーム629はメタテシス反応器630に入り、ここで、プロピレンに転化され、メタテシス反応器630からプロピレンストリーム632として除去される。
図8及び9は、水素化反応器から下流側で、かつメタテシス反応器から上流側に存在する固定床ヒドロ異性化反応器を示している。これらの具体例では、イソブタン及び/又はイソブチレンを除去するために、ヒドロ異性化反応器から上流又は下流側に、分別塔が含まれる。図8では、システム700は、混合C4ストリーム702を有しており、このストリームは水素ストリーム704と合わされて、水素化反応器供給原料ストリーム705を形成する。このストリームを水素化反応器706に供給し、ここで、混合物のブタジエン含量を約1500 ppm(質量基準)以下に低減する。水素化反応器流出物708をストリーム715(水素‐一酸化炭素ストリーム714の半分)と混合して、反応器供給原料ストリーム716を形成する。この反応器供給原料ストリーム716は、固定床ヒドロ異性化反応器719の一方の端部から入る。第2の水素‐一酸化炭素ストリーム717を、反応器719の長さに沿った経路において反応器719に供給する。反応器719において、1‐ブテンは異性化されて2‐ブテンとなる。反応器アウトレットストリーム724は、一酸化炭素が使用されない及び/又は水素の全量が、反応器の719の端部で、シングル位置において供給される従来のシステムと比べて、増大された量の2‐ブテンを含有する。ストリーム715又はストリーム717が水素のみを含有することも可能であるが、通常は必ずしも望ましくない。反応器アウトレットストリーム724を分別塔734に供給して、ここで、イソブタン及びイソブチレンを、ストリーム736としてトップから除去し、2‐ブテンストリーム724をボトムから除去する。2‐ブテンストリーム724を、任意に、1以上のガード床726において精製し、エチレンストリーム728と混合する。合わせたストリーム729はメタテシス反応器730に入り、ここで、2‐ブテンがエチレンと反応してプロピレンストリーム732を形成する。
図9に示す具体例は、イソブタン及びイソブチレンを除去するための分別塔934がヒドロ異性化反応器819から上流側で、かつ水素化反応器806から下流側に位置している点を除いて、図8のものと同様である。メタテシス反応器830はプロピレンストリーム832を生成する。
本発明を一般的に記載したが、下記の実施例は、本発明がさらに容易に理解されるように、説明を目的として例示したものであり、他に特に指示しない限り、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。
ブタジエンを含有しないC4供給原料ストリームを使用する接触蒸留塔の1供給ポイントでのH 2 又はCO-H 2 混合物の注入
C4二重結合ヒドロ異性化及び分離プロセスを使用して、ブタジエンを含有しないC4ストリームを分離した。反応を、接触蒸留構造体及び一般的な不活性蒸留充填剤の両方を備えた接触蒸留塔内で行った。触媒は、0.3cm(1/8'')Al2O3上に担持された4% PdOのペレット(Engelhard)680gであり、これを、蒸留金網充填剤内でラップした包みに入れた。使用した包みは、5cm×9.8m(2in×32feet)の接触蒸留塔(DC-100)の2.4m(8feet)を覆っている。塔の残りの部分は、1.3cm(1/2in)サドル充填剤で満たされている。
C4二重結合ヒドロ異性化及び分離プロセスを使用して、ブタジエンを含有しないC4ストリームを分離した。反応を、接触蒸留構造体及び一般的な不活性蒸留充填剤の両方を備えた接触蒸留塔内で行った。触媒は、0.3cm(1/8'')Al2O3上に担持された4% PdOのペレット(Engelhard)680gであり、これを、蒸留金網充填剤内でラップした包みに入れた。使用した包みは、5cm×9.8m(2in×32feet)の接触蒸留塔(DC-100)の2.4m(8feet)を覆っている。塔の残りの部分は、1.3cm(1/2in)サドル充填剤で満たされている。
供給原料ストリームは、2‐ブテン、1‐ブテン及びイソブチレンの混合物である。供給原料の組成を表1に示す。供給原料を触媒の2.4m(8feet)下方で塔に導入した。
水素(実施例1A‐1C)及び水素/CO混合物(実施例1D‐1E)を、塔に注入する前に、供給原料と混合した。実施例1D‐1Eにおいて、モル比CO/H2は0.003又は0.3%である。いずれのケースにおいても、供給原料の流量は4.5lb/hrである。還流比を9.3に設定した。液体蒸留生成物ストリームを連続して取り出した。蒸留物は、主として、供給原料中のイソブチレン、各種の未反応1‐ブテン及び極微量の1‐ブテンを含有していた。蒸留物の2‐ブテンの量は、分別の効果に基づくものである。主として2‐ブテンからなるボトムストリームを塔から取り出した。直鎖ブタンは、蒸留オーバーヘッド生成物とボトム生成物との間で分けられた。少量の窒素ストリームをオーバーヘッド生成物に供給し、圧力を80psig近くに維持するため、必要に応じて排気した。
水素炎イオン化検出器を使用するガスクロマトグラフィーによる分析のため、液体蒸留生成物及びボトムのサンプルを、ガスバッグ又は小型の鋼製ボンベ内に採取した。トップ床の温度、CO流量、トップ還流率及びボトム流量を変化させて実施した実験の結果を表2に示す。
表2は、実施例1A‐1Cに関する純粋な水素の代わりに、実施例1D‐1Eに関する水素及び一酸化炭素の混合物(CO/H2のモル比0.3%)を使用したことによる有益な効果を示している。1‐ブテンのブタンへの選択率は、実施例1A‐1Cにおける19%から実施例1D‐1Eにおける約8%に低下したが、1‐ブテンの全体の転化率は、約60%のレベルで不変のままである。ブテンとして失われた全体の1‐ブテン量は減少し、2‐ブテンの総生産量は増大した。改善された選択率の結果として、直鎖ブタンは、液体蒸留物ストリームにおいて3質量%から1質量%に減少し、ボトムストリームにおいて1%から0.2%に減少した。同時に、転化した1‐ブテンの総量は、全ての実施例間でわずかに異なり、ボトムにおける2‐ブテンは、全てのケースに関して、同じストリームにおけるC4化合物の93−96%の範囲である。
ブタジエンを含有するC4供給原料ストリームを使用する接触蒸留塔の1供給ポイントでのH 2 又はCO-H 2 混合物の注入
実施例1と同様の様式で、触媒を蒸留塔に配置した。塔の操作は実施例1と同様である。しかし、供給原料は、表3に示すように、0.55質量%のレベルでブタジエンを含んでいる。
実施例1と同様の様式で、触媒を蒸留塔に配置した。塔の操作は実施例1と同様である。しかし、供給原料は、表3に示すように、0.55質量%のレベルでブタジエンを含んでいる。
供給原料中に含有されたブタジエンのため、ヒドロ異性化反応を容易なものとするために水素を維持すると共に、ブタジエンのブテンへの水素化のための水素の要求量を満足するためには、より大きい流量で水素を供給する必要がある。供給原料の流量及び還流率を、実施例1におけるケースと同様とした。表4は、ブタジエンが存在する場合における、実施例2A‐2Cに関する純粋な水素の代わりに、実施例2D‐2Fに関する水素及び一酸化炭素の混合物(CO/H2のモル比0.3%)を使用したことによる効果を示している。
水素化のための要求量は、ブタジエンの転化によって変化したが、水素におけるCO添加のプラスの影響が明らかである。ブタジエンの転化率は、COの存在及び不存在下のいずれにおいても高い(96−99%)。この場合、実施例1に関して使用されたもの以上に水素を増大することなく、ブタジエンの水素化を行うために利用可能な充分な水素が存在する。いずれのケースに関しても、ブタジエンは、液体蒸留生成物においては、0ppmであり、ボトム生成物においては、300−700 ppmの範囲である。分離によって触媒領域上を移動されたブタジエンの全てが、本質的に、ブテンへ転化される。ブタジエンの添加は、転化される1−ブテンの平均量の低下を生ずる。実施例2において転化された1‐ブテンの量は、実施例1において転化された1‐ブテンの約88%である。これは、ブタジエンが、最初に、この触媒上で反応されるはずであるため、予測どおりである。しかし、異性化によって2‐ブテンに又は飽和によってブタンに転化された1‐ブテンの総量は、COの導入後も高いままである。これは、全てのケースに関して、ブタジエンの水素化を達成すること及び1‐ブテンの異性化に関する触媒活性を維持することの両方にとって充分な量の水素が存在することを示している。
COの存在は、望ましくない1‐ブテンの水素化反応を抑制する。1‐ブテンのブタンへの選択率は、実施例2A−2Cに関する平均26.0%から、実施例2D−2Fに関する平均5.6%に低下する。改善された選択率の結果として、直鎖ブタンは、液体蒸留物ストリームにおいては、3質量%から1質量未満に、ボトムストリームにおいては、1から0.2%に減少する。
ブタジエンを含有しないC4供給原料ストリームを使用する多供給ポイントでのH 2 の注入
実施例1と同様の様式で、触媒を蒸留塔に配置した。塔の操作も同じのままである。この実施例では、ブタジエン及びCOは存在しておらず、供給原料は表1に示したとおりである。しかし、実施例3では、水素流を、2つの別個の注入ポイントの間で均等に分けている。ボトム注入ポイントは、実施例3Aのものと同じであり、すなわち、C4供給原料を伴う。第2の注入ポイントは、塔の中央部であり、下方触媒の1.2m(4feet)上及び上方触媒の1.2m(4feet)下である。
実施例1と同様の様式で、触媒を蒸留塔に配置した。塔の操作も同じのままである。この実施例では、ブタジエン及びCOは存在しておらず、供給原料は表1に示したとおりである。しかし、実施例3では、水素流を、2つの別個の注入ポイントの間で均等に分けている。ボトム注入ポイントは、実施例3Aのものと同じであり、すなわち、C4供給原料を伴う。第2の注入ポイントは、塔の中央部であり、下方触媒の1.2m(4feet)上及び上方触媒の1.2m(4feet)下である。
表5は、水素の総流量を一定に維持すると共に、水素を分けたことによる効果を示す。
シングルポイント注入の代わりに、水素の複数ポイント注入を使用する場合には、1‐ブテンのブタンへの選択率が、シングル水素注入のケースにおける23%から、水素を分離したケースにおける11.8%に減少するが、1‐ブテンの全体の転化率は本質的に不変のままである。結果として、n‐ブタンは、液体蒸留物ストリームにおいて、約3質量%から約2質量%に、ボトムストリームにおいて、0.6質量%から0.2質量%に減少した。同時に、転化した1‐ブテンの総量はわずかに変化し、ボトムにおける2‐ブテンは、全てのケースについて、同じストリームにおける総C4化合物の94−96%の範囲で変動する。
比較例1
水素のシングルポイント注入による固定床ヒドロ異性化反応器
ヒドロ異性化反応器における複数ポイントでの水素注入及び水素−一酸化炭素組み合わせ注入の効果を測定するために、細流床反応器モデルを使用した。この算定に使用した反応動力学常数は、実施例1−3からの接触蒸留の結果と一致していた。この比較例では、ブタジエンの転化に対する水素流量の影響を測定するため、水素のシングルポイント注入を3種の異なった流量で使用した。水素流量は、モル比水素/ブタジエンに基づくものである。比2、5及び10を使用した。全ての結果が、100%触媒湿潤率及び反応器における圧力低下の条件を反映する。熱収支計算は、気化を伴う断熱反応器に基づく。供給原料の組成を表6に示す。
水素のシングルポイント注入による固定床ヒドロ異性化反応器
ヒドロ異性化反応器における複数ポイントでの水素注入及び水素−一酸化炭素組み合わせ注入の効果を測定するために、細流床反応器モデルを使用した。この算定に使用した反応動力学常数は、実施例1−3からの接触蒸留の結果と一致していた。この比較例では、ブタジエンの転化に対する水素流量の影響を測定するため、水素のシングルポイント注入を3種の異なった流量で使用した。水素流量は、モル比水素/ブタジエンに基づくものである。比2、5及び10を使用した。全ての結果が、100%触媒湿潤率及び反応器における圧力低下の条件を反映する。熱収支計算は、気化を伴う断熱反応器に基づく。供給原料の組成を表6に示す。
反応器のインレットTを、60℃(140°F)及び圧力240psigに設定した。C4化合物の流量は88000 lbs/hrである。ブタジエンの転化に対する水素の流量の影響を図10に示す。1‐ブテンの転化及び選択率に対する水素の流量の影響を図11に示す。
この例に関してロスなしと仮定すると、平衡1‐ブテン転化率は86%である。図10及び11に基づくと、モル比H2/ブタジエンが少なくとも5である限り、99%を越えるブタジエンの転化率が達成される。H2の供給量を比2に低下させることによって、良好な選択率が得られるが、ブタジエン及び1‐ブテンの転化率の両方が犠牲となる。H2比を10に増大させることによっては、ロスが増大し、1‐ブテンのブタンへの選択率が13%となる。これらの全てのケースについて、1‐ブテンの転化率の多く(約98%)を達成するには、反応器の高さは3m(10feet)で充分である。H2/ブタジエンの比5及び反応器の長さ3mでは、1‐ブテンの転化率65%及びブタンへの選択率6.7%が達成され、アウトレットにおけるブタジエン量は15ppmwである。
H 2 の分割注入による固定床ヒドロ異性化反応器
上記比較例1の操作を、水素/ブタジエンのモル比5を使用し、ただし、水素を、ヒドロ異性化反応器への2つの異なる供給物に分割して実施した。水素化反応率が、異性化率に関連する水素分圧に高度に依存するため、反応器全体を通してH2分圧が低いことは、選択率にとって有益であることが予測された。この実施例では、総H2供給率を、H2/ブタジエンのモル比5に維持し、ガス流を半分ずつ均等に分割して、一方を供給原料と共に導入し、他方を、反応器に沿って2.4m(8feet)の位置で注入した。パフォーマンスの相違を図12に示す。
上記比較例1の操作を、水素/ブタジエンのモル比5を使用し、ただし、水素を、ヒドロ異性化反応器への2つの異なる供給物に分割して実施した。水素化反応率が、異性化率に関連する水素分圧に高度に依存するため、反応器全体を通してH2分圧が低いことは、選択率にとって有益であることが予測された。この実施例では、総H2供給率を、H2/ブタジエンのモル比5に維持し、ガス流を半分ずつ均等に分割して、一方を供給原料と共に導入し、他方を、反応器に沿って2.4m(8feet)の位置で注入した。パフォーマンスの相違を図12に示す。
1‐ブテンの転化率における改善(72%)が得られるが、ブタンへの選択率が低下する(6%)。同時に、アウトレットにおけるブタジエンは13ppmwである。
水素‐一酸化炭素のシングル及び分割注入による固定床ヒドロ異性化反応器
混合水素‐一酸化炭素ストリームを、比較例1のC4供給原料ストリームを使用する固定床反応器のシミュレーションにおいて、シングルポイント注入及び複数ポイント注入した。CO/水素のモル比は0.3%である。水素/ブタジエンのモル比は5である。ブタジエン及び1‐ブテンの水素化に関する動力学的常数を、CO/H2混合物(0.3モル%)が存在するため、実施例2の結果に基づいて半分とした。
混合水素‐一酸化炭素ストリームを、比較例1のC4供給原料ストリームを使用する固定床反応器のシミュレーションにおいて、シングルポイント注入及び複数ポイント注入した。CO/水素のモル比は0.3%である。水素/ブタジエンのモル比は5である。ブタジエン及び1‐ブテンの水素化に関する動力学的常数を、CO/H2混合物(0.3モル%)が存在するため、実施例2の結果に基づいて半分とした。
分割供給の具体例については、第2の注入を反応器入口から2.4mにおいて行った。図13は、ブタジエンの転化率に対するシングル水素‐一酸化炭素供給及び分割水素‐一酸化炭素供給の影響を示す。図14は、1‐ブテンの転化率及び選択率に対するシングル水素‐一酸化炭素供給及び分割水素‐一酸化炭素供給の影響を示す。一酸化炭素の配合及び分割注入を併用することによって、図14において、転化率79%及びブタンへの選択率わずか5.4%を持つ最適化された反応器が達成される。反応器のアウトレットにおけるブタジエンは13ppmwである。シングル注入におけるH2及びCOの併用によって、比較例1における1‐ブテンの転化率65%、選択率6.7%から、実施例5における転化率79%、ブタンへの選択率5.4%への改善が達成される。COの影響を表す結果を表7に示す。
当業者にとって明らかなように、上述の方法及び構造の各種の変更及び改変は、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、容易に明らかになるであろう。本発明の範囲は請求の範囲において限定される。
Claims (32)
- C4オレフィンの二重結合ヒドロ異性化法であって、
1‐ブテン及び2‐ブテンを含んでなる供給原料ストリームを調製し;
前記供給原料ストリーム及び水素を、二重結合ヒドロ異性化活性を持つヒドロ異性化触媒を収容する、反応領域を包含する固定床反応器に導入して、1‐ブテンの一部を2‐ブテンに転化して、流出物ストリームを形成し;及び
一酸化炭素を、水素1モル当たり一酸化炭素0.001−0.03モルの量で反応領域に導入して、2‐ブテンへの選択率を増大させること
を含んでなる、C4オレフィンの二重結合ヒドロ異性化法。 - 供給原料ストリームがブタジエンを含むものである、請求項1記載の方法。
- 反応領域において、ブタジエンの少なくとも一部を水素化して2‐ブテンとする、請求項2記載の方法。
- 反応領域が、軸方向の長さを有するものであり、軸方向の長さに沿って複数の供給ポイントで、水素を前記反応領域に導入する、請求項1記載の方法。
- 反応領域が、軸方向の長さを有するものであり、軸方向の長さに沿って複数の供給ポイントで、水素及び一酸化炭素の両方を前記反応領域に導入する、請求項1記載の方法。
- 触媒が、パラジウム、白金及びニッケルからなる群から選ばれる少なくとも1つのメンバーを含むものである、請求項1記載の方法。
- 触媒がアルミナ担体上に担持されてなるものである、請求項6記載の方法。
- 供給原料ストリームが、さらに、直鎖ブタン、イソブタン、イソブチレン及びブタジエンを含有するものである、請求項1記載の方法。
- ヒドロ異性化反応器に入る1‐ブテンの少なくとも70%が2‐ブテンに転化される、請求項1記載の方法。
- 流出物ストリームにおける2‐ブテン:1‐ブテンのモル比が少なくとも85:15である、請求項1記載の方法。
- 供給原料ストリームにおける2‐ブテン:1‐ブテンのモル比が80:20程度である、請求項10記載の方法。
- 反応領域に導入される一酸化炭素/水素のモル比が0.002−0.005の範囲である、請求項1記載の方法。
- さらに、流出物ストリームをメタテシス反応体と混合して、メタテシス供給原料ストリームを形成し;及び前記メタテシス供給原料ストリームをメタテシス反応器に導入して、メタテシス生成物を形成することを含む、請求項1記載の方法。
- メタテシス反応体がエチレンであり、メタテシス生成物がプロピレンである、請求項13記載の方法。
- 供給原料ストリームがブタジエンを含有するものであり、さらに、反応領域への導入前に、前記供給原料ストリームを水素化して、前記供給原料ストリームのブタジエン含量を低減することを含む、請求項1記載の方法。
- 供給原料ストリームがブタジエンを含有するものであり、さらに、反応領域への導入前に、前記供給原料ストリームを水素化して、前記供給原料ストリームのブタジエン含量を低減することを含む、請求項13記載の方法。
- 供給原料ストリームがイソブタン及びイソブチレンを含有するものであり、さらに、反応領域への導入前に、前記供給原料ストリームから、イソブタン及びイソブチレンの少なくとも一方を除去することを含む、請求項15記載の方法。
- 供給原料ストリームがイソブタン及びイソブチレンを含有するものであり、さらに、メタテシス反応器への導入前に、前記流出物ストリームから、イソブタン及びイソブチレンの少なくとも一方を除去することを含む、請求項13記載の方法。
- 供給原料ストリームがイソブタン及びイソブチレンを含有するものであり、さらに、メタテシス反応器への導入前に、前記流出物ストリームから、イソブタン及びイソブチレンの少なくとも一方を除去することを含む、請求項15記載の方法。
- C4オレフィンの二重結合ヒドロ異性化法であって、1‐ブテン及び2‐ブテンを含んでなる供給原料ストリームを調製し;及び前記供給原料ストリーム及び水素を、所定の長さを有し、かつ二重結合ヒドロ異性化活性を持つヒドロ異性化触媒を収容する、反応領域を包含する固定床反応器に導入し、1‐ブテンの一部を2‐ブテンに転化して、流出物ストリームを形成することを含み、前記水素を、前記反応領域の長さに沿って複数の供給ポイントにおいて、前記触媒を、活性な二重結合ヒドロ異性化形に維持すると共に、ブテンの水素化を最少とするに適する量で供給することを特徴とする、C4オレフィンの二重結合ヒドロ異性化法。
- 一酸化炭素を、水素と共に、反応器の長さに沿って1以上の供給ポイントで反応領域に導入する、請求項20記載の方法。
- さらに、流出物ストリームをメタテシス反応体と混合して、メタテシス供給原料ストリームを形成し;及び前記メタテシス供給原料ストリームをメタテシス反応器に導入して、メタテシス生成物を形成することを含む、請求項20載の方法。
- メタテシス反応体がエチレンであり、メタテシス生成物がプロピレンである、請求項22記載の方法。
- 供給原料ストリームがブタジエンを含有するものであり、さらに、反応領域への導入前に、前記供給原料ストリームを水素化して、前記供給原料ストリームのブタジエン含量を低減することを含む、請求項20記載の方法。
- 供給原料ストリームがブタジエンを含有するものであり、さらに、反応領域への導入前に、前記供給原料ストリームを水素化して、前記供給原料ストリームのブタジエン含量を低減することを含む、請求項22記載の方法。
- 供給原料ストリームがイソブタン及びイソブチレンを含有するものであり、さらに、反応領域への導入前に、前記供給原料ストリームから、イソブタン及びイソブチレンの少なくとも一方を除去することを含む、請求項24記載の方法。
- 供給原料ストリームがイソブタン及びイソブチレンを含有するものであり、さらに、メタテシス反応器への導入前に、前記流出物ストリームから、イソブタン及びイソブチレンの少なくとも一方を除去することを含む、請求項25記載の方法。
- 1‐ブテンの2‐ブテンへの二重結合ヒドロ異性化のための装置にあって、
C4供給原料ストリーム導管;
オレフィン供給原料ストリーム導管に流動可能に接続された上流端、アウトレットを有する下流端、及び特定の長さを有する固定床ヒドロ異性化反応器であって、前記固定床反応器はヒドロ異性化触媒を収容する固定床反応器;
C4供給原料ストリーム導管及びヒドロ異性化反応器の前記上流端の一方の上に配置された第1の水素インレット;及び
上流の反応器の長さに沿って、前記第1の供給原料ストリーム導管から下流に配置された第2の水素インレットを含んでなり、
前記第1及び第2の水素インレットは、反応器における水素含量を好適に維持して、ヒドロ異性化触媒を活性な二重結合ヒドロ異性化形に維持すると共に、ブテンの水素化を最少とするために配置されていることを特徴とする、1‐ブテンの2‐ブテンへの二重結合ヒドロ異性化のための装置。 - さらに、ヒドロ異性化反応器から上流側に配置された水素化反応器を含む、請求項28記載の装置。
- さらに、ヒドロ異性化反応器から上流側又は下流側に配置されたセパレーターを含み、前記セパレーターは、他のC4化合物からイソブチレン及びイソブタンの少なくとも一方を分離するものである、請求項29記載の装置。
- さらに、ヒドロ異性化反応器から下流側に配置されたメタテシス反応器を含む、請求項28記載の装置。
- 第1の水素インレット及び第2の水素インレットの少なくとも一方が、水素及び一酸化炭素の混合物を受取るものである、請求項28記載の装置。
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