JP2008535534A - 膨張可能な医療装置 - Google Patents

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Abstract

液体状の物質を受容しかつ保持することができる区画を含む医療装置が提供される。区画は収縮状態から膨張状態に膨張可能であり、区画が収縮状態のときに、膜の外壁は物質を実質的に透過せず、区画が膨張状態のときに、物質は外壁を透過することが可能になる。
【選択図】 なし

Description

本発明は医療装置に関し、さらに詳しくは、機械的支持を提供しかつ/または薬剤の局所送達を促進するように体通路内で膨張することのできる医療装置に関する。
冠動脈心疾患は狭窄症を引き起こすことがあり、それは結果として動脈の狭窄または収縮を引き起こす。バルーン血管形成術およびステント展開を含む経皮的冠動脈インターベンション(PCI)は現在、冠動脈心疾患の治療の中心である。膨張可能なバルーンを遠端に固定したカテーテルを、動脈内で狭窄領域まで前進させる。バルーンを膨張させて、動脈の狭窄領域を拡張させる。次いでバルーンを収縮させて抜去する。この治療はしばしば、血管形成された冠動脈病変の遅発型狭窄等の急性合併症を伴う。
再狭窄とは、以前に狭窄しその後に拡張された末梢または冠血管の再閉塞を指す。再狭窄は、血管形成術手順に内在する動脈損傷に対応して起こる過度の自然治癒過程に起因する。この自然治癒過程は、細胞の移動および増殖が関与する。再狭窄では、ときどき血管の完全な再閉塞が発生するまで、この自然治癒過程が続く。
再狭窄の問題に対処する1つの手法は、血管内ステントにより動脈内の通路を維持するものである。ステントは、典型的には金属またはプラスチックから作製される略管状装置である。ステントは、バルーン血管形成術または他の型の血管形成術が完了した後で血管内部に配置される。ステントは、再狭窄に抵抗しかつ血管内の通路を維持するだけの充分な強度および弾力性を有する。ステントは、カテーテルに固定された膨張可能なバルーン上に配置されて、狭窄領域まで前進する。バルーンを膨張させて、ステントを拡張させ血管壁と接触させる。バルーンが拡張するときに、ワイヤメッシュの弾性限界を超えるので、ステントはその拡張された形状構成を維持する。
それにもかかわらず、臨床データは、ステントが通常、血管形成術手順から約3ヵ月後に遅発型再狭窄が発症することを防止できないことを示している。
今日まで、薬剤の全身投与によって、かつ時には血管形成術を受けた動脈の血管内照射によって、再狭窄を治療することが試みられてきた。しかし、これらの試みは成功しなかった。したがって、現在の研究は徐々に、血管形成術の結果生じる動脈損傷の部位における様々な医薬品の局所投与に移行しつつある。局所治療によって得られる利点は、実際の損傷部位における薬剤のより高い集中を含む。そのような治療の1例として、カテーテルベースの送達システムを介する、タキソールおよびラパマイシン等の毒性薬剤の血管部位への局所的薬剤送達がある。しかし、ワンショットベースで薬物を投薬する局所治療システムは、遅発型再狭窄を効率的に防止することができない。
再狭窄以外に、PCIはステント挿入中の血管損傷の危険性を伴う。バルーンおよび/またはステントが拡張すると、それは次いで動脈の壁のプラークを破壊して破片または断片を生じ、その鋭利な縁部が組織内に食い込む。これは内出血および局所的感染症の可能性を引き起こし、適切に処置しなければ、それが拡散して身体の他の部分に悪影響を及ぼす場合がある。
動脈の欠損部位の領域の局所的感染症は、患者の血流に抗生物質を注入することによる治療では役立たない。そのような治療は通常、局所的感染症には効果が無いからである。この問題に対するより一般的な対処法は、感染領域と接触するステントのワイヤメッシュに治療薬を塗布するものである。しかし、これはワンショット治療であり、一方で感染を克服するには、数時間または数日間、または数ヶ月間も抗生物質および/または他の治療薬を投与する必要があり得る。
ステント挿入中の血管損傷の危険性は、ステントと動脈との間の生体界面を改善し、それによってステントが挿入中に損傷を負わせる危険性を軽減するのに役立つ軟質ステントの使用を通して、低減することができる。ポリマーステントまたは生体適合性繊維によるステントのコーティングの例が、例えば米国特許第6001125号、第5376117号、および第5628788号に記載されており、それらを全て参照によって本書に援用する。
血管形成術手順中に機械的に損傷した動脈壁を治療するために、生体保護物質の送達を使用する技術も当業界で公知である。例えば米国特許第5092841号は、損傷した動脈に血管形成術用カテーテルが配置されて成る方法を開示している。次いで、生体保護物質が動脈壁と血管形成術用カテーテルとの間に送達され、生体保護物質を動脈壁に結合させるために熱エネルギーが付与される。生体保護物質は動脈壁に付着した状態を維持し、動脈壁の管腔表面は生体保護物質の不溶層で被覆され、動脈壁の保護が達成される。
追加的な関連先行技術として、米国特許第5100429号、第5286254号、第5334201号、第5344444号、および第5443495号が挙げられる。
本発明は、薬剤の局所的送達または体通路への機械的支持を目的とする先行技術に関連する問題の解決策を提供する。
本発明の1態様では、医療装置を提供する。医療装置は、液体状の物質を受容して保持することができる区画を含む。区画は収縮状態から膨張状態に膨張可能であり、区画が収縮状態のときに、区画の外壁は物質を実質的に透過することができず、区画が膨張状態のときに、物質は外壁を通って区画の外へ透過することが可能になる。
下述する本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によると、外壁は少なくとも部分的に不織ポリマー繊維から作られる。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、外壁は少なくとも部分的に、低強度膜および/または可溶性材料によって被覆された有孔フィルムから作られる。
本発明の別の態様では、内腔を有するカテーテルと、内腔が区画と流体連通するようにカテーテルに搭載された上述の医療装置とを備えた、内視鏡システムを提供する。
下述する本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によると、システムは、区画を膨張させるように、内腔を通して液体状の物質を送達するためのポンプ装置をさらに備える。
本発明のさらに別の態様では、(a)上述した医療装置を動脈内の位置に送達するステップと、(b)動脈を拡幅し、かつ動脈壁と区画との間に物質を送達するように、区画を膨張させるステップと、(c)区画を収縮させるステップとを含む、動脈を治療するための方法を提供する。
下述する本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によると、ステップ(b)は、区画を膨張させるのに充分な圧力で、液体状の物質を区画に送達することによって達成される。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、方法は、前に送達した物質と反応することができる第2物質を使用して、ステップ(b)を繰り返すステップをさらに含む。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、方法は、前に送達した物質と反応することができる第2物質を中に有する異なる区画を使用してステップ(a)〜(b)を繰り返すステップをさらに含む。
本発明のさらに別の態様では、物質と接触して硬化することができる材料から作られた血管プロテーゼを提供する。
本発明の追加の態様では、少なくとも部分的に閉塞した血管をバイパスする方法を提供する。方法は、中に区画が配置された血管プロテーゼを提供するステップを含み、血管プロテーゼの少なくとも一部分は、物質と接触して硬化することができる材料から作られる。方法は、血管の閉塞の上流にある上流血管位置と閉塞の下流にある下流血管位置との間に直接流体連通を確立するために、血管プロテーゼを使用するステップをさらに含む。方法は、物質を放出して血管プロテーゼと接触させ、それによって血管プロテーゼを硬化させるように、区画を膨張させるステップをさらに含む。
本発明のさらに追加の態様では、上述した血管プロテーゼを提供するステップと、血管の一部分を切除し、それによって1対の血管端を形成するステップとを含む、血管の一部分を交換する方法を提供する。方法は、血液が血管プロテーゼを貫通することができるように、血管プロテーゼを1対の血管端に接続するステップをさらに含む。方法は、物質を放出して血管プロテーゼと接触させ、それによって血管プロテーゼを硬化させるように、区画を膨張させるステップをさらに含む。
下述する本発明の好適な実施形態のさらなる特徴によると、区画の膨張は、区画を膨張させるのに充分な圧力で、液体状の物質を区画に送達することによって達成される。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、区画は複数のチャンバを含む。記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、複数のチャンバのうちの少なくとも幾つかのチャンバは略同心である。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、複数のチャンバのうちの少なくとも幾つかのチャンバは、略長手方向配列で配置構成される。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、複数のチャンバのうちの少なくとも幾つかのチャンバは、略側方配列で配置構成される。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、複数のチャンバのうちの少なくとも幾つかのチャンバは異なる物質を含む。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、複数のチャンバのうちの少なくとも1つのチャンバは造影剤を含む。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、異なる物質のうちの少なくとも2つは、半透膜によって分離された隣接チャンバ内に含まれ、区画が膨張状態のときに隣接チャンバ内の圧力が増大し、半透膜を透過することによって物質が混合し、それによって第3物質が形成される。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、物質は区画の外側に剛構造を形成することができる。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、物質は重合可能である。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、物質は生理学的条件下で重合可能である。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、物質は重合開始剤を含む。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、物質は異性化開始剤を含む。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、物質は架橋剤を含む。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、物質は化学硬化剤を含む。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、物質は医薬を含む。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、区画の外壁は物質に対し実質的に常時不透過性の少なくとも1つの領域を含む。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、区画はカテーテルに装着するように適応される。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、区画はバルーンとして形作られ、体通路内に導入されるように適応される。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、区画は、区画が膨張状態のときに区画の外壁が体通路の内壁と係合して物質が内壁と接触するように、設計されかつ構成される。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、区画は、血管内に導入されるように適応される。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、装置は、内部に区画が配置されている血管プロテーゼをさらに含む。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、血管プロテーゼの少なくとも一部は、物質と接触して硬化することができる材料から作られる。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、血管プロテーゼの少なくとも一部は不織ポリマー繊維から作られる。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、不織ポリマー繊維の少なくとも一部分は、物質と接触して硬化することができる材料から作られる。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、不織ポリマー繊維は、物質と接触して硬化することができる材料が充填された孔を有する基質を形成する。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、血管プロテーゼは少なくとも2層を含む。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、血管プロテーゼは叉状(二叉状、三叉状、四叉状等)の血管プロテーゼである。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、区画は、区画が膨張状態のときに区画の外壁が血管プロテーゼの内壁と係合して物質がポリマーと接触し、それによってポリマーを硬化するように、設計されかつ構成される。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、装置またはシステムは延長可能な管状支持構造をさらに含み、区画は延長可能な管状支持構造内に配置される。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、支持構造は、物質と接触して硬化することができる材料から作られる。
記載する好適な実施形態のさらなる特徴によると、区画は、区画が膨張することにより、支持構造が半径方向に拡張し、区画の外壁を物質が透過し、物質と支持構造との間の接触を介してポリマーが硬化するように、設計されかつ構成される。
本発明は、膨張可能な医療装置、膨張可能な医療装置を含むシステム、膨張可能な医療装置を利用する方法、および膨張可能な医療装置を使用して植設することができる血管プロテーゼを提供することによって、現在公知の構成の欠点に成功裏に対処する。本発明の装置、システム、方法、および血管プロテーゼは、先行技術をはるかに上回る特性を持つ。
特に断らない限り、本明細書で使用される技術用語と科学用語はすべて、本発明の属している技術分野の当業者が通常理解しているのと同じ意味を有している。本明細書に記載されているのと類似しているかまたは均等の方法と材料は、本発明を実施または試験するのに使用できるが、適切な方法と材料については以下に説明する。矛盾する場合は、定義を含む特許明細書が支配する。さらに、材料、方法および実施例は例示することだけを目的とし限定することを意図するものではない。
図面の簡単な記述
本発明は、添付図面を参照して単に例示することで、本明細書で説明する。ここで詳細な図面を特に参照するが、記載されている詳細は、単に例示であり本発明の好ましい実施態様を例示考察することだけを目的としておりかつ最も有用であると考えられる物を提供するために提供され、その説明によって本発明の原理と概念の側面が容易に理解できることを強調するものである。この点については、本発明の構造の詳細を、本発明を基本的に理解するのに必要である以上に詳細に示そうと試みるものではなく、図面を参照した説明によって、本発明のいくつかの形態を実施できる方法が当業者には明らかになるであろう。
図1は、液体状の物質を受容かつ保持するための膨張可能な区画を含む、本発明の様々な例示的実施形態に係る医療装置の略図である。
図2は、区画が2つのチャンバを含む、好適な実施形態の装置の略図である。
図3a−cは、区画が3つの内腔を含む好適な実施形態の装置の略図である。
図4a−bは、延長可能な管状支持構造を含む好適な実施形態の装置の略図である。
図5a−bは、血管プロテーゼを含む好適な実施形態の装置の略図である。
図6は、基質の孔に硬化可能な材料が充填された不織ポリマー繊維の基質の略図である。
図7は、本発明の様々な例示的実施形態に係る内視鏡システムの略図である。
図8は、本発明の様々な例示的実施形態に係る動脈の治療方法のフローチャートである。
図9は、本発明の様々な例示的実施形態に係る、少なくとも部分的に閉塞した血管をバイパスするための方法のフローチャートである。
図10は、本発明の様々な例示的実施形態に係る、血管の一部分を交換するための方法のフローチャートである。
本発明の実施形態は、物質のインサイチュ放出に使用することができる装置、システム、および方法を含む。特に、本発明の実施形態は、機械的支持、薬剤送達等を提供する目的で、物質を体通路に送るために使用することができる。
本実施形態による装置、システムおよび方法の原理および作用は、図面および付随する説明を参照してより十分に理解されることができる。
本発明の少なくとも一つの実施態様を詳細に説明する前に、本発明は、以下の説明に記載されているかまたは図面に例示されている要素の構造と配列の詳細に限定するものではないと解すべきである。本発明は、他の実施態様が可能でありまたは種々の方法で実行もしくは実施できる。また、本明細書で採用される語法と専門用語は、説明することを目的としており限定とみなすべきではないと解すべきである。
ここで、図面を参照すると、図1は、液体状の物質14を受容しかつ保持することができる拡張可能な区画12を含む医療装置10を示す。装置12は、制御下での区画12からの物質14の放出を容易にする。特に、区画12がその収縮状態にあるときに、区画12の外壁16は物質14を実質的に透過することができないが、区画12がその膨張状態にあるときに、物質14は壁16を通して区画12から外に透過することができる。区画12は、区画の膨張を達成するのに充分な圧力で区画12に流体を供給する導管24と流体連通していることが好ましい。物質14の圧力が区画12を膨張させるのに充分であることを確実にするために、導管24はポンプ装置(図示せず;図7参照)に接続することが好ましい。導管24はカテーテルに搭載することができ、あるいは別個の導管であり得る。導管24またはその一部は区画12の一体的部分であり得、その場合、区画12の壁16も導管24の長さの少なくとも一部分に沿って延びる。
物質14には多くの材料が予想される。一般的に、物質14は、区画12がその膨張状態にあるときに壁16を透過することができる、液体状の任意の物質であり得る。典型的に、しかし義務的ではなく、物質14は、区画12の外に剛構造を形成することができる試薬である。そのような剛構造はひとたび形成されると、支持構造として利用することができる。この実施形態は、以下でさらに詳述するように、装置10が血管内で使用されるときに特に有用である。
したがって、物質14は、例えば重合または架橋によって、生理学的条件下で剛性になるように変換する、モノマーまたはモノマーの混合物であり得る。
したがって、モノマーは例えば、例えば酵素触媒によってかつ/または水性媒体中で重合して、不溶性ポリマーを形成することができる可溶性物質であり得る。物質はさらに、水性媒体中で相互に反応して不溶性ポリマーを形成する、モノマーおよび対応する重合開始剤、例えば架橋剤を含むことができる。
好ましくは、しかし義務的ではなく、モノマーまたはモノマーの混合物の弾性は変換中に低減する。例えば、モノマーまたはモノマーの混合物は、生理学的条件下で剛性および非弾性になることができる。いずれにしても、形成されたポリマーは、水性媒体、例えば生理的媒体に不溶性であることが好ましい。
適切なモノマーまたはモノマーの混合物の代表例として、非限定的に、例えば塩化ビニルなどのアルケニル、特にハロアルケニル、シアノアクリレート(アクリルニトリルとしても知られる)、アルキルシアノアクリレート(例:メチル2‐シアノアクリレート、オクチル2‐シアノアクリレート、n‐ブチル‐2‐シアノアクリレート)およびメタクリレート(例:メチルメタクリレート)などのアクリレート、ジエン(例:イソプレン、ブタジエン)、スチレン、ジオール(例:エチレングリコールおよびプロピレングリコール等のグリコール)とジカルボキシレートとの混合物(これはポリエステルを形成する)、ジアミンとジカルボキシレートとの混合物(それはポリアミドを形成する)、ジイソシアネートとジアミンとの混合物(それはポリ尿素を形成する)、ジオール(例:ジオールおよびジカルボキシレートのポリエステルコポリマー)とジイソシアネート、特にトルエンジイソシアネートまたはジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートとの混合物(それはポリ尿素を形成する)、および1成分室温加硫シリコーンが挙げられる。追加例として、酸素の存在下で(架橋により)硬化する油(例えばアマニ油)がある。
代替的に、物質14は、別の物質と反応して所望の剛構造を形成する架橋剤またはいずれかの他の化学硬化剤であり得る。適切な架橋剤の代表例として、非限定的に、脂肪族アミンおよびジアミン、芳香族および脂環式アミンおよびジアミン、イミダゾール、ジオール(例:グリコール)、ポリアミドおよびアミドアミン、ならびに可溶性(均質化)、分散性(水中油型分散)であり、あるいは油中水型分散をもたらすことができるポリアミン系水相溶性硬化剤が挙げられる。
物質14はまた、結果として所望の剛構造をもたらす化学反応を誘発または触媒する重合または異性化開始剤であり得る。代表例として、非限定的に、遊離基、イオン、荷電分子、キレート剤等が挙げられる。適切な重合または異性化開始剤の代表例として、非限定的に、ジ(2‐エチルへキシル)ペルオキシジカーボネート、アセチルシクロヘキサンスルホニルペルオキシド、ジ(第二級ブチル)ペルオキシジカーボネート、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、2,4‐ジクロロベンゾイルペルオキシド、コハク酸ペルオキシド、t‐ブチルペルオキシオクトエート、ベンゾイルペルオキシド、p‐クロロベンゾイルペルオキシド、t‐ブチルペルオキシイソブチレート、t‐ブチルペルオキシマレイン酸、ビス(1‐ヒドロキシシクロヘキシル)ペルオキシド、トリフェニルホスフィン、トリメチルクロロシラン等が挙げられる。
また、特定の疾患を局所的に治療するための医薬を含む物質も考えられる。多くの医療状況が薬剤の全般的全身投与によって充分に治療されるが、周囲の組織にかなりの影響を及ぼすことなく、薬剤を体内組織の選択された部分に局所的に送達するその能力のため、装置10を使用して促進かつ/または改善することができる非常に多くの治療がある。
例えば、装置10が例えば拡張した血管を治療するために脈管系で使用される場合、物質14は、再狭窄、狭窄、および血管中の過剰細胞増殖を制限または防止するための医薬を含むことができる。他の組織に実質的に影響を及ぼすことなく、そのような手順で血管の拡張部分に局所的に薬剤を投与する装置10の能力は、再狭窄の問題に対処する能力を著しく増強することが理解される。
装置10が適している局所的薬剤送達の別の例として、癌性腫瘍等の治療が挙げられる。そのような腫瘍の治療において、目的は、薬剤によって生じる有害な副作用を低減するために、それができるだけ腫瘍自体に局在化されるように、抗癌剤を投与することである。従来の技術では、薬剤を癌性腫瘍に局在化させるための様々な手段を利用して、そのような薬剤は血流により全身的に投与される。しかし、これらの試みにもかかわらず、薬剤のかなりの部分が依然として血流により循環し、それによって非癌性組織に影響を及ぼし、望ましくない副作用を生じ、かつ安全に投与することができる薬剤の投与量を制限することが認識されている。
装置10は、非癌性組織との相互作用を最小限または零にして、区画12内に隔離して抗癌剤を送達する薬剤送達システムとして使用することができる。ひとたび装置10が癌位置に配置されると、区画12は膨張状態におかれ、癌性組織を選択的に治療するように抗癌剤が放出される。
予想される他の種類の物質として、非限定的に、造影剤および生体物質、例えば細胞(膵細胞、肝細胞、腎細胞、肺細胞、神経細胞、下垂体細胞、上皮小体細胞、甲状腺細胞、副腎細胞等)、微小有機体などが挙げられる。
区画12によって送達するのに適した医薬または薬剤の代表例として、非限定的に、抗血栓剤、ホルモン(例:エストロゲン)、コルチステロイド、細胞増殖抑制剤、抗凝血剤、血管拡張剤、抗血小板薬、血小板溶解薬、抗菌薬、抗生物質、有糸分裂阻害薬、抗増殖剤、分泌抑制剤、非ステロイド系抗炎症剤、成長因子、成長因子抑制因子、遊離基消去剤、ビタミン、抗酸化剤、放射線不透剤、免疫抑制剤、造影剤、および放射性標識剤が挙げられる。
また、非限定的に、アルキル化剤、植物性アルカロイド、抗腫瘍抗生物質、トポイソメラーゼ阻害剤、リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤、副腎皮質ステロイド阻害剤、酵素、微小管阻害剤、レチノイド、アンチセンス薬、抗体などの医薬も予想される。
非限定的に、ヘパリン、トリドデシルメチルアンモニウム‐ヘパリン、エポシロンA、エポシロンB、ロトマイシン、チクロピジン、デキサメタゾン、およびクマディン等の特定の医薬も好適である。
外壁16の少なくとも一部は、不織ポリマー繊維から作られることが好ましい。壁16は少なくとも部分的に、低強度膜および/または可溶性物質、例えば非限定的にポリビニルアルコールまたはポリエチレンオキシドを少なくとも部分的に被覆した有孔フィルムから作ることもできる。有孔フィルムは、低強度膜および/または可溶性物質によって一時的に閉じられる、比較的大きい(約100μm)孔を有することが好ましい。生理的媒体および/または区画12の膨張は大きい孔を開口させ、物質14を、壁16を通して区画12から外に透過させる。
壁16(またはその一部)が不織ポリマー繊維から作られる好適な実施形態では、繊維は、区画12がその膨張状態にあるときに物質14が透過する外壁16の領域を形成することが好ましい。ポリマー繊維の典型的な太さは、非限定的に、約50nmから約1000nm、より好ましくは100nmから500nmである。
ポリマー繊維は、不織繊維を形成するための任意の技術、例えば、非限定的に、静電紡糸技術、湿式紡糸技術、乾式紡糸技術、ゲル紡糸技術、分散紡糸技術、反応紡糸技術、またはタック紡糸技術を用いて製造することができる。
適切な静電紡糸技術は、例えば国際特許出願公開第WO2002/049535号、第WO2002/049536号、第WO2002/049536号、第WO2002/049678号、第WO2002/074189号、第WO2002/074190号、第WO2002/074191号、第WO2005/032400号、および第WO2005/065578号に開示されており、それらの内容を参照によって本書に援用する。
他の紡糸技術は、例えば米国特許第3737508号、第3950478号、第3996321号、第4189336号、第4402900号、第4421707号、第4431602号、第4557732号、第4643657号、第4804511号、第5002474号、第5122329号、第5387387号、第5667743号、第6248273号、および第6252031号に開示されており、それらの内容を参照によって本書に援用する。
壁16の製造プロセスおよび材料は、装置10によって放出される特定の物質に適応されることが好ましい。好適な製造プロセスは、壁16の空孔率および平均孔径等の幾つかの特性に対する制御の利点を有する静電紡糸プロセスである。静電紡糸プロセスの追加的利点として、ポリマーの種類、繊維の太さ、および繊維の配向の選択の柔軟性が挙げられ、それらは強度、弾性、平均孔径、および本書に記載する他の特性の要求される組合せを有する区画の製造を促進する。
本発明の様々な例示的実施形態で、壁16の平均孔径は、区画12がその収縮状態にあるときに、物質の透過を実質的に防止するように選択される。他方、区画12がその膨張状態にあるときには、区画12の表面積増大の結果として平均孔径が増大する。孔径が大きいほど、物質14は壁16を透過することが可能になる。
本発明の好適な実施形態では、膨張状態で、壁16は約1ml/分から約10ml/分の速度で物質14を放出することができる。一般的に上記速度は、約100KPaから約1000KPaまでのプロセス圧力で達成することができる。本発明の様々な例示的実施形態で、壁16は約1000KPaより高い圧力では実質的に透過性になる。
壁16の収縮状態における典型的な平均孔径は、約1μmから約10μmであり、壁16の膨張状態における典型的な平均孔径は、約50μmから約100μmである。
本書で使用する場合、用語「約」は±10%を指す。
壁16を形成するポリマー繊維は、非限定的に、芳香族または脂肪族ポリウレタン、ラテックス、ポリジメチルシロキサン、および他のシリコーンゴム、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリメチルメタクリレート、ハロゲン化ビニルポリマーおよびコポリマー、ポリビニル芳香族化合物、ポリビニルエステル、ポリアミド、ポリイミド、およびポリエーテルをはじめとする任意の公知の短期インプラント用ポリマーを含むことができる。
加えて、壁16の不織ポリマー繊維はまた、放射線不透過成分および/または放射性標識剤を含むこともできる。
装置10に対し、多くのサイズ、形状、および構成が予想される。本発明の様々な例示的実施形態で、区画12はバルーンとして形成され、非限定的に、血管、尿路、腸管、腎臓管等の体通路内に導入するように適応される。これらの実施形態では、収縮状態の区画のサイズは、区画が導入される体通路の直径より小さい。区画12の膨張後のサイズは、区画12がその膨張状態にあるときに外壁16が体通路の内壁と係合するように充分に大きいことが好ましい。したがって、物質14が壁16から外に透過すると、それは体通路の内壁と接触し、物質14の種類に応じて、化学的または生物学的プロセスが通路の壁またはその付近で開始される。
その膨張状態で、区画12の直径は、区画12が通路の内壁と係合したときに、例えば通路を拡幅し、その壁構成要素を剪断するなどのために、半径方向の力が通路に加えられるように、体通路の内径より大きくすることもできる。例えば、体通路が血管(例えば閉塞動脈)である場合、物質14は、血管のための支持用ライナとして役立つ剛構造を形成することができ、あるいはそれは、例えば再狭窄および過剰細胞増殖を防止または限定するために、局所治療をもたらすことができる。
区画12が動脈内に導入される好適な実施形態の区画12の典型的な直径は、非限定的に、収縮状態で約0.5mmから約8mm、膨張状態で約2mmから約30mmである。
図1に示す略図では、区画12は単一のチャンバを含み、壁16が体通路20の壁の内側22に係合している膨張状態を示す。区画12による静水圧の影響下で、かつ壁16の孔径の拡大により、物質14は区画12から外に透過し始め、壁22に接触する。生理学的条件下で物質14が変化する好適な実施形態では、物質14は壁22上に硬化ライナ26を形成する。物質14が医薬または生体物質を含む好適な実施形態では、物質14は通路20の局所治療をもたらす。
図1に示す1チャンバの区画はまた、1つのステップで1種類の物質を放出するために区画を使用し、別のステップで区画(同じ区画または別の同様の区画)を追加的種類の物質に使用することができる、逐次手順において使用することもできる。ひとたび接触が2つの物質の間で確立されると化学反応が発生するように、2つ(またはそれ以上の)物質を選択することができる。例えば2つの物質は、高速(例えば5〜30分以内)硬化シリコーンの2つの成分、またはエポキシの2つの成分であり得る。
本発明の現在の好適な実施形態では、第1物質は、追加の物質が送達されるまで所望の位置に維持されるように放出される。これは、区画の存在により第1物質が体液(例えば血液)によって押し流されるのを防止するように、例えば2つの物質に同じ区画を使用することによって行なうことができる。第2物質と第1物質の残余との区画内での混合を防止するために、第2物質の送達の前に、不活性流体を区画内に送る「洗浄ステップ」を行うことができる。
区画12は1つまたはそれ以上のチャンバを含むことができる。好ましくは、チャンバの少なくとも1つは、区画12を膨張させるのに充分な圧力でチャンバ内に流体を導入させる導管24と流体連通している。区画12が単一のチャンバを含む場合、区画12の膨張は、充分な量の物質14をチャンバに送達することによって行なうことが好ましい。複数のチャンバが使用される場合、物質14は1つのチャンバを占有することができ、膨張は、物質14を保持するチャンバとは(例えば膜によって)分離された異なるチャンバに流体を送達することによって、実行することができる。代替的に、各々が異なるチャンバを占有する異なる種類の物質を使用することができ、膨張は、1種類の物質または他の流体を1つのチャンバに送達することによって実行することができる。2つまたはそれ以上のチャンバに充分な量のそれぞれの物質(または他の流体)を送達することによって、それらを個別に膨張させることもできる。
本発明の様々な例示的実施形態で、外壁16は、物質14に対し常時不透過性の1つまたはそれ以上の領域17を含む。そのような構成は、物質14が区画12の予め定められた単数または複数の位置から放出されることを確実にする。典型的に、体通路の内壁と係合しない壁16の領域17は物質14に対し実質的に不透過性である一方、体通路の内壁と係合する領域18は、後でさらに詳述するように、物質14に壁16を透過させるのに充分な多孔質である。例えば、区画12が、経皮的に血管内に導入するのに適した矩形の形状を有する場合、不透過領域は区画12の短辺に存する。血管の内壁と係合する区画12の長辺は多孔質であることが好ましい。
ここで、図2を参照すると、区画12が、図2で数字28および30で示される2つのチャンバを含む、好適な実施形態の装置10の略図である。チャンバ28および30は、その中に異なる物質を含むことが好ましい。図2に示す例示的構成では、チャンバ28は区画12の中心に実質的に配置され、チャンバ30は、中心のチャンバ28を実質的に包囲する周辺チャンバである。チャンバの他の配置構成、例えば非同心チャンバも予想される。
チャンバ30は物質14を充填することが好ましい。図2に示す例示的形状構成では、チャンバ30は、好ましくは弾性材料から作られた膜32によって、チャンバ28および導管24から分離される。したがって、膜32はチャンバ28の外壁であり、壁16はチャンバ30の外壁である。膜32は、壁16に関して上で詳述した通り、不織(例えば静電紡糸)ポリマー繊維および/または有孔フィルムから作ることができる。チャンバ30は、通路20内に導入する前に、物質14を充填することが好ましい。しかし、用途によってはチャンバ30の導入前にそれに充填する必要が無いことがあるので、これは必ずしも当てはまらない。例えばチャンバ30は、物質14をチャンバ30に供給する別個の導管(図示せず)と流体連通することができる。
導管24は、チャンバ28および膜32を膨張させるのに充分な圧力で、液体状の異なる物質34をチャンバ28に供給する。物質34は例えば造影剤または不活性液体媒体であり得る。
膜32の膨張は次に、チャンバ30および外壁16の膨張を引き起こす。物質14の圧縮性(または非圧縮性)の低減のため、壁16の膨張量は、膜32の膨張量に比較して低減される。したがって、本発明の現在の好適な実施形態では、チャンバ28内の圧力は、壁16の膨張により物質14が壁16を充分に透過することができるように選択される。加えて、膜32は、チャンバ28内の物質を実質的に透過せず、2つの物質の混合を防止するように作製することが好ましい。
物質14は、ひとたび区画12の外へ透過すると、上で詳述した通り、壁22にライナ26の層を形成し、あるいは通路20の局所治療を提供する。
ここで、図3a〜cを参照すると、それらは、区画12が28、29、および30と示された3つの内腔を含む、好適な実施形態の装置10の略図である。チャンバ28は実質的に区画12の中心に位置し、上で詳述した通り、導管24と流体連通状態に維持される。図3aに示す例示的構成では、チャンバ29および30は、相互に同心状に配置構成された周辺チャンバであり、図3bに示す例示的構成では、チャンバ29および30は、区画12の長手軸31に対して長手方向に配置校正された周辺チャンバである。チャンバ29および30の側方配列など、それに限らず、他の配列も予想される。チャンバ29および30の例示的な側方配列を図3cに断面図で示す。
図3a〜cの3チャンバの区画は、チャンバ(およびその中の物質)を分離するために2つの膜32および36を含む。膜32はチャンバ28をその隣接チャンバ(図3aに示す構成ではチャンバ29、図3bおよび3cに示す構成ではチャンバ29および30の両方)から分離する。膜36はチャンバ29をチャンバ30から分離する。
区画12のチャンバには、異なる物質を充填することが好ましい。チャンバ28には物質34が充填され、物質は上で詳述した通り、造影剤または不活性液体媒体であり得る。チャンバ29および30には、接触して第3物質を形成することができることが好ましい物質13および14が充填される。例えば物質14はモノマーであり得、物質13は重合開始剤であり得る。チャンバ29および/または30に接続された導管の無い実施形態では、装置10を通路20内に導入する前に、チャンバに物質13および/または14が充填されることが好ましい。
導管24は、チャンバ28および膜32を膨張させ、それによってチャンバ29および30のみならず膜36をも膨張させるのに充分な圧力で、物質34をチャンバ28に供給する。チャンバ29および30が同心である実施形態(図3a)では、膜36は、チャンバ29および/または30内の圧力の増加により、物質13がチャンバ30内に透過するように作製されることが好ましい。物質13および14は壁16を通って透過し続けてライナ層26を形成し、あるいは通路20に治療を提供する。重合プロセスが行なわれる実施形態では、壁16の平均孔径は、区画12内の圧力により重合プロセスと実質的に同時に物質の透過が引き起こされるように、選択することが好ましい。
チャンバ29および30が長手方向に配置構成された実施形態(図3b)では、膜32は物質13および14に対し不透過性であり得る。この実施形態では、チャンバ28の膨張により、物質13および14は壁16の異なる領域を透過する。物質13および14の間の接触は、区画12の外側の通路20の内壁22付近で発生する。物質13および14の組合せの結果、壁16を透過できない物質が発生する場合に、この実施形態は特に有用である。そのような場合、同心状構成より長手方向の構成が好ましい。
上記実施形態は、1つ、2つ、または3つのチャンバを有する区画を特に重点的に記載したが、そのような構成に対する詳細な言及は、決して本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではないことを理解されたい。特に、本発明の様々な例示的実施形態で、区画内のチャンバの数は4以上である。
区画12は、血管を拡幅または支持するために血管内の閉塞部位または動脈瘤にステントが配置される、血管内手順中に使用することができる。
ここで、図4a〜bを参照すると、それらは、装置10が延長可能な管状支持構造40を含む好適な実施形態の装置10の略図である。この実施形態は、装置10が血管内ステント送達手順中に使用される場合に、特に有用である。装置10を血管内に導入する前に、区画12は収縮状態で支持構造40内に配置することが好ましい。本発明の好適な実施形態では、支持構造40は、物質14と接触して硬化することができる材料、例えばポリマーから作られる。さらに好ましくは、構造40は、物質14の存在下で、かつ生理学的条件下で硬化する材料から作られる。
装置10が構造40を含む実施形態では、物質14は、最初に構造40の軟化を誘発し、その後構造40の硬化を誘発するように選択された、化学硬化剤であることが好ましい。さらに好ましくは、化学硬化剤は生理学的条件下で最初に構造40の軟化を誘発し、その後構造40の硬化を誘発する。
構造40は、適切な硬化可能な材料を含む不織ポリマー繊維から作られることが好ましい。例えば構造40は、ポリウレタンと硬化可能な添加剤、例えば非限定的にエポキシ樹脂、ポリウレタン接着剤、および/またはポリエーテル接着剤との混合物を静電紡糸することによって作製することができる。静電紡糸プロセスにおけるそのような混合物の使用により、物質14の存在下でかつ生理学的条件下で硬化するポリマー繊維基質が得られる。本発明の発明者によって行なわれた実験では、ポリウレタン1部と添加剤0.5〜3部との混合比が、硬化の効果を達成するのに充分であることが判明した。
装置10(区画12および構造40を含む)の血管内への経皮的導入中に、構造40は弾性であり、半径方向に伸長可能である。さらに好ましくは、装置10の経皮的導入中に、構造40は弾性かつ軟質であるので、手順中の血管の損傷は最小化される。
ひとたび装置10が血管の所望の位置(例えば閉塞部位または動脈瘤)に配置されると、区画12は膨張する。区画12が1つのチャンバを含む実施形態では(図4a参照)、物質14は区画12に送達することが好ましく、区画12が2つのチャンバを含む実施形態では(図4b参照)、物質34(造影剤、不活性物質等)は、上で詳述した通り、チャンバ28に送達することが好ましい。いずれの場合も、区画の膨張の結果、既述の通り弾性である支持構造40の半径方向の伸長が生じるように、区画12を設計しかつ構成することが好ましい。
構造40の伸長は、物質14が区画12から放出されることによって達成される。ひとたび物質14が構造40と接触すると、物質14および構造40の存在下で発生する化学反応の結果、構造40が伸長状態で硬化する。したがって、構造40はその弾性を失い、損傷した血管内腔を拡幅または支持するステントとして働き、その潰れを防止する。任意選択的に、物質14は、上で詳述した通り、壁22の硬化ライナ26の層を形成することができる。
構造40の典型的な寸法は、非限定的に、半径方向の伸長前の壁の厚さが約400μmから約800μm、半径方向の伸長後の壁の厚さが約150μmから約300μm、長さが約0.8mmから約5mm、半径方向の伸長前の内径が約1mmから約3mm、半径方向の伸長後の内径が約3mmから約5mmである。
区画12はまた、血管と交換するため、または閉塞血管をバイパスするために、血管プロテーゼをステントグラフトとして使用する血管移植手順など、それに限らず、グラフト手順において使用することもできる。
ここで、図5a〜bを参照すると、それらは、装置10が血管プロテーゼ50を含む好適な実施形態の装置10の略図である。区画12は、装置10を血管内に導入する前に、収縮状態で血管プロテーゼ50内に配置されることが好ましい。表現を簡素化するために、区画12は図5a〜bでは単一のチャンバを持つように図示されているが、用途によっては、上で詳述した通り、2つ以上(例えば2つ、3つ、またはそれ以上)のチャンバを有する区画を使用することが望ましいことがあるので、これは必ずしも当てはまらない。
本発明の好適な実施形態では、血管プロテーゼ50の少なくとも一部は、物質14と接触して架橋、重合、サマライゼーション(summarization)等によって硬化することができる材料から作られる。そのような材料の代表例として、非限定的に、シアノアクリレート型接着剤、フィブリン接着剤、およびゼラチン‐レゾルシン(二官能性または多官能性)アルデヒド型接着剤等の生体適合性粘着性物質が挙げられる。他の適切な組織接着剤は、例えば米国特許第6251370号、第6299905号、第6329337号、および第6310036号に開示されており、それらの内容を参照によって本書に援用する。
血管プロテーゼ50は、例えば静電紡糸プロセスによって作製することができる不織ポリマー繊維から作られることが好ましい。プロテーゼの硬化可能な材料は、プロテーゼ50の繊維を形成するポリマーであり得、あるいは例えばそれを静電紡糸プロセスで使用される溶液と混合することによって、それをポリマー繊維内に組み込むことができる。
静電紡糸プロセスは、60%を超え、より好ましくは70%を超え、さらに好ましくは80%を超える著しく高い空孔率の不織繊維基質の作製を可能にする。そのような空孔率は、硬化可能な材料をプロテーゼ50に組み込むための代替的方法を可能にする。したがって、本発明の好適な実施形態では、硬化可能な材料は不織基質の孔を充填する。これは、例えば静電紡糸プロセスの後で、硬化可能な材料を含む溶液中にプロテーゼ50を浸漬することによって行なうことができる。浸漬は真空状態で実行することが好ましい。プロテーゼ50上の過剰な材料は、浸漬ステップ後に、当業界で公知のいずれかの方法を用いて、例えば遠心分離機によって除去することができる。
図6は、基質60の孔62に硬化可能な材料64が充填される不織ポリマー繊維の基質60の略図である。
装置10の脈管構造内への移植中に、プロテーゼ50は曲げ、捻り、または伸縮等の様々な機械的歪みに応従し、それが移植される身体部分の形状に応じて適切に移植することが可能である。加えて、移植中にプロテーゼ50は、例えば縫合によって、または吻合装置を介して、脈管構造にすでに存在する血管にそれを接続することが容易になるように、軟質であることが好ましい。
ひとたび装置10が移植されると、区画12は上で詳述した通り膨張し、それによって物質14(または2種類以上の物質)が区画12から放出される。区画12は、壁16がプロテーゼ50と係合して物質14とプロテーゼ50のポリマーとの間の接触が確立されるときに、物質の放出が発生するように設計されることが好ましい。物質14およびプロテーゼ50の存在下で発生する化学反応の結果、プロテーゼ50が硬化する。したがって、プロテーゼ50はその応従性を失い、あるいは部分的に失い、それが移植された形状を維持する。
血管プロテーゼ50は、図5aに示すように単一の内腔を持つことができ、あるいは図5bに示すように叉状血管プロテーゼであり得る。表現を分かり易くするために、図5bに示す叉状血管プロテーゼは二叉状血管プロテーゼである。図5bは二叉状血管プロテーゼを示すが、これを限定とみなすべきではなく、本発明の実施形態では、血管プロテーゼ50に対し任意の個数の分岐および脚が予想されることを理解されたい。例えば血管プロテーゼ50は、三叉状血管プロテーゼ、四叉状血管プロテーゼ、または多脚血管プロテーゼとすることができる。
区画12は典型的に、プロテーゼ50の内部形状に従って形作られる。したがって、例えばプロテーゼ50が矩形の形状を有する場合(例えば図5a参照)、区画12は矩形バルーンとして形作られる。プロテーゼ50が叉状である場合、区画12は、プロテーゼの様々な内腔に配置される幾つかのローブを持つことができる。所望により、区画12のローブの個数は、プロテーゼ50の1つまたはそれ以上の分岐が区画12によって占有されないように、プロテーゼ50の分岐の数より少数であってもよい。
プロテーゼ50が叉状である実施形態では、それが一次管状構造および1つまたはそれ以上の二次管状構造を含むことが好ましいが、必須ではない。
プロテーゼ50の一次管状構造および二次管状構造は、一次構造が吻合で終端する一方、二次構造が吻合で続くように、吻合を介して流体連通する。吻合は、簡便に一次および二次構造の軸間の鋭角と定義される、吻合角度φによって特徴付けられる。φの好適な値は約10度から約70度、より好ましくは約20度から約50度である。
管状構造の好適な内径は約1mmから約30mm、より好ましくは約2mmから約20mm、最も好ましくは約2mmから約6mmである。前記管状構造の好適な壁の厚さは、約0.1mmから約2mmの間、より好ましくは約0.5mmから約1.5mmの間の範囲である。
典型的には、一次管状構造の長さは二次管状構造の長さより大きいが、必須ではない。一次管状構造の好適な長さは約1cmから約70cmであり、より好ましくは約15cmから約40cmである。二次管状構造の好適な長さは約10mmから約40mmであり、より好ましくは約15mmから約35mmである。
プロテーゼ50は、2層以上の不織ポリマー繊維層を含むことができる。複数の層を使用する利点は、そのような構成により、各層がその機能に応じて空孔率および/または機械的強度等の異なる特性を持つことができることである。例えば、典型的には出血を防止するシール層として働くライナ層は、比較的低い空孔率の平滑面として実質的に製造することができる。したがってライナ層は、出血およびプレクロッティング(preclotting)を防止する。加えて、血管プロテーゼの寿命期間全体にわたって、ライナ層は抗血栓性および血管プロテーゼの内表面の効率的な内皮化を確実にする。ライナ層の典型的な厚さは約40μmから約200μm、より好ましくは約60μmから約120μmである。外層は典型的により厚く、プロテーゼ50にその機械的特性をもたらす。外層の典型的な厚さは約50μから約1000μmである。
本発明の実施形態に適した多層血管プロテーゼは、国際特許出願公開第WO02/49536号、および国際特許出願第IL2006/000101号、第IL2006/000102号、および第IL2006/000104号に開示されており、それらの内容を参照によって本書に援用する。
ここで、図7を参照すると、それは本発明の様々な例示的実施形態に係る内視鏡システム70の略図である。システム70は、内腔78を有するカテーテル72と、区画12の導管24をカテーテル72の内腔78に導くように例えば貼着または溶融結合によってカテーテル72の遠端74に固定することが好ましい装置10とを含む。好都合にも、カテーテル72はプラスチックまたはエラストマ材料から作ることができ、ガイドワイヤ76の周囲に配置される。システム70は、区画12を膨張させるために、内腔78を通して物質14を送るためのポンプ装置73をさらに含む。ポンプ装置73は自動ポンプ装置またはシリンジ等の手動ポンプ装置であり得る。
使用中に、患者の心臓血管系は、通常鼠径部(図示せず)における導入装置(図示せず)によりアクセスされる。ガイドワイヤ76は、導入装置を通して経皮的に患者の心臓血管系内に導入され、カテーテル72の遠端が脈管構造内の所望の位置に着くまで血管内を前進する。カテーテル72は、区画12が適切に配置されるまで、事前に前進させたガイドワイヤ上を前進する。ひとたび適位置に着くと、区画12は上で詳述した通り、予め定められた大きさに膨張され、物質14を放出する。次いで区画12は、カテーテル72を脈管構造から抜去することができるように、小さいプロファイルに収縮することができる。
手順は、カテーテル72の抜去前に、追加物質を同じ区画に送達することによって、または異なる区画を同じ位置に導入することによって、異なる物質を使用して繰り返すことができる。
図8は、本発明の様々な例示的実施形態に従って動脈を処置するための方法のフローチャートである。特に別途記載しない限り、下述する方法ステップは同時にまたは逐次的に多くの実行の組合せまたは実行順序で実施することができる。特に、フローチャートの順序は限定とみなすべきではない。例えば、以下の説明またはフローチャートに特定の順序で現われる2つまたはそれ以上の方法ステップは、異なる順序で(例えば逆順に)、または実質的に同時に実行することができる。
方法はステップ80で開始され、ステップ82に続き、装置10は動脈内の位置に送達される。方法はステップ84に続き、区画が膨張して動脈が拡幅され、物質14が動脈壁と区画との間に送られる。ステップ84は、上で詳述した通り、異なる物質を使用して繰り返すことができる。方法はステップ86に進み、区画は収縮される。方法はステップ88に続くことが好ましく、装置10は取り出される。本発明の好適な実施形態では、ひとたび装置が取り出されると、ステップ82は、上で詳述した通り、異なる物質を含む装置を使用して繰り返すことができる。方法はステップ89で終了する。
図9は、少なくとも部分的に閉塞した血管を本発明の様々な例示的実施形態に従ってバイパスするための方法のフローチャートである。
方法はステップ90で開始され、ステップ92に続き、区画12を中に有する血管プロテーゼ(例えばプロテーゼ50)が提供される。方法はステップ94に続き、プロテーゼは、血管の閉塞の上流にある上流血管位置と閉塞の下流にある下流血管位置との間の直接流体連通を確立するために使用される。方法はステップ96に続き、区画は膨張されて、前記物質が血管プロテーゼと接触するように放出され、それによって血管プロテーゼが硬化する。方法はステップ98に続き、区画は収縮され、取り出される。
方法はステップ99で終了する。
図10は、本発明の様々な例示的実施形態に従って血管の一部分を交換するための方法のフローチャートである。
方法はステップ100で開始され、ステップ102に続き、区画12を中に有する血管プロテーゼ(例えばプロテーゼ50)が提供される。方法はステップ104に続き、血管の当該部分は切開され、1対の血管端が形成される。方法はステップ106に続き、血流がプロテーゼを通過することができるように、血管プロテーゼが1対の血管端に接続される。方法はステップ108に続き、区画は膨張されて、物質14が血管プロテーゼと接触するように放出され、それによって血管プロテーゼが硬化する。方法はステップ110に続き、区画は収縮され、取り出される。
方法はステップ112で終了する。
分かりやすくするため別個の実施態様の文脈で記載されている本発明の特徴は、組み合わせて単一の実施態様で提供できることも理解される。逆に、簡潔にするため単一の実施態様の文脈で記載されている本発明の各種特徴は、別個にまたは適切なサブコンビネーションで提供することもできる。
本発明をその具体的な実施態様で説明してきたが、多くの代替、変形および変更は当業者にとって明らかであることは明白である。したがって、本発明は、本願の特許請求の範囲の精神と広い範囲に含まれるこのような代替、変形および変更をすべて包含するものである。本明細書で引用した刊行物、特許および特許願はすべて、あたかも個々の刊行物、特許または特許願が各々、具体的にかつ個々に本明細書に引用されているのと同程度に、全体を本明細書に援用するものである。さらに、本願に文献を引用または挙げることは、このような文献を、本願の従来技術として利用できることを容認しているとみなしてはならない。
液体状の物質を受容かつ保持するための膨張可能な区画を含む、本発明の様々な例示的実施形態に係る医療装置の略図である。 区画が2つのチャンバを含む、好適な実施形態の装置の略図である。 区画が3つの内腔を含む好適な実施形態の装置の略図である。 延長可能な管状支持構造を含む好適な実施形態の装置の略図である。 血管プロテーゼを含む好適な実施形態の装置の略図である。 基質の孔に硬化可能な材料が充填された不織ポリマー繊維の基質の略図である。 本発明の様々な例示的実施形態に係る内視鏡システムの略図である。 本発明の様々な例示的実施形態に係る動脈の治療方法のフローチャートである。 本発明の様々な例示的実施形態に係る、少なくとも部分的に閉塞した血管をバイパスするための方法のフローチャートである。 本発明の様々な例示的実施形態に係る、血管の一部分を交換するための方法のフローチャートである。

Claims (50)

  1. 液体状の物質を受容して保持することができ、かつ外壁を有する区画を含む医療装置であって;
    前記区画は収縮状態から膨張状態に膨張可能であり、前記区画が前記収縮状態のときに、前記外壁は前記物質を実質的に透過することができず、前記区画が前記膨張状態のときに、前記物質は前記外壁を通って前記区画の外へ透過することが可能になる、医療装置。
  2. 前記外壁は少なくとも部分的に不織ポリマー繊維から作られる、請求項1に記載の装置。
  3. 前記外壁は少なくとも部分的に、低強度膜および/または可溶性材料によって被覆された有孔フィルムから作られる、請求項1に記載の装置。
  4. 内腔を有するカテーテルと、前記内腔が前記区画と流体連通するように前記カテーテルに搭載された請求項1に記載の医療装置とを備えた、内視鏡システム。
  5. 前記区画を膨張させるように、前記内腔を通して前記液体状の物質を送達するためのポンプ装置をさらに備える、請求項4に記載のシステム。
  6. (a)請求項1に記載の医療装置を動脈内の位置に送達するステップ;
    (b)動脈を拡幅し、かつ動脈壁と前記区画との間に前記物質を送達するように、前記区画を膨張させるステップ;および
    (c)前記区画を収縮させるステップ
    を含む、動脈を治療するための方法。
  7. 前記ステップ(b)は、前記区画を膨張させるのに充分な圧力で、前記液体状の物質を前記区画に送達することによって達成される、請求項6に記載の方法。
  8. 前に送達した物質と反応することができる第2物質を使用して、前記ステップ(b)を繰り返すステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前に送達した物質と反応することができる第2物質を中に有する異なる区画を使用して前記ステップ(a)〜(b)を繰り返すステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
  10. 物質と接触して硬化することができる材料から作られた血管プロテーゼ。
  11. 中に区画が配置された血管プロテーゼを提供するステップであって、前記血管プロテーゼの少なくとも一部分は、物質と接触して硬化することができる材料から作られるステップ;
    血管の閉塞の上流にある上流血管位置と前記閉塞の下流にある下流血管位置との間に直接流体連通を確立するために、前記血管プロテーゼを使用するステップ;
    前記物質を放出して前記血管プロテーゼと接触させ、それによって前記血管プロテーゼを硬化させるように、前記区画を膨張させるステップ;および
    前記区画を収縮させるステップ
    を含む、少なくとも部分的に閉塞した血管をバイパスする方法。
  12. 中に区画が配置された血管プロテーゼを提供するステップ;
    血管の一部分を切除し、それによって1対の血管端を形成するステップ;
    血液が前記血管プロテーゼを貫通することができるように、前記血管プロテーゼを前記1対の血管端に接続するステップ;
    物質を放出して前記血管プロテーゼと接触させ、それによって前記血管プロテーゼを硬化させるように、前記区画を膨張させるステップ;および
    前記区画を収縮させるステップ
    を含む、血管の一部分を交換する方法。
  13. 前記区画の前記膨張は、前記区画を膨張させるのに充分な圧力で、前記液体状の物質を前記区画に送達することによって達成される、請求項11または12に記載の方法。
  14. 前記区画は複数のチャンバを含む、請求項1、4、6、11、または12に記載の装置、システム、または方法。
  15. 前記複数のチャンバのうちの少なくとも幾つかのチャンバは略同心である、請求項14に記載の装置、システム、または方法。
  16. 前記複数のチャンバのうちの少なくとも幾つかのチャンバは、略長手方向配列で配置構成される、請求項14に記載の装置、システム、または方法。
  17. 前記複数のチャンバのうちの少なくとも幾つかのチャンバは、略側方配列で配置構成される、請求項14に記載の装置、システム、または方法。
  18. 前記複数のチャンバのうちの少なくとも幾つかのチャンバは、異なる物質を含む、請求項14に記載の装置、システム、または方法。
  19. 前記物質をさらに含む、請求項1または4に記載の装置またはシステム。
  20. 前記区画は複数のチャンバを含む、請求項19に記載の装置またはシステム。
  21. 前記複数のチャンバのうちの少なくとも幾つかのチャンバは、異なる物質を含む、請求項20に記載の装置またはシステム。
  22. 前記複数のチャンバのうちの少なくとも1つのチャンバは造影剤を含む、請求項20に記載の装置またはシステム。
  23. 前記異なる物質のうちの少なくとも2つは、半透膜によって分離された隣接チャンバ内に含まれ、前記区画が前記膨張状態のときに前記隣接チャンバ内の圧力が増大し、前記半透膜を透過することによって前記物質が混合し、それによって第3物質が形成される、請求項21に記載の装置またはシステム。
  24. 前記物質は前記区画の外側に剛構造を形成することができる、請求項1、4、6、11、または12に記載の装置、システム、または方法。
  25. 前記物質は重合可能である、請求項1、4、6、11、または12に記載の装置、システム、または方法。
  26. 前記物質は生理学的条件下で重合可能である、請求項25に記載の装置、システム、または方法。
  27. 前記物質は重合開始剤を含む、請求項1、4、6、11、または12に記載の装置、システム、または方法。
  28. 前記物質は異性化開始剤を含む、請求項1、4、6、11、または12に記載の装置、システム、または方法。
  29. 前記物質は架橋剤を含む、請求項1、4、6、11、または12に記載の装置、システム、または方法。
  30. 前記物質は化学硬化剤を含む、請求項1、4、6、11、または12に記載の装置、システム、または方法。
  31. 前記物質は医薬を含む、請求項1、4、6、11、または12に記載の装置、システム、または方法。
  32. 前記区画の前記外壁は前記物質に対し実質的に常時不透過性の少なくとも1つの領域を含む、請求項1、4、6、11、または12に記載の装置、システム、または方法。
  33. 前記区画はカテーテルに装着するように適応される、請求項1に記載の装置。
  34. 前記区画はバルーンとして形作られ、体通路内に導入されるように適応される、請求項1に記載の装置。
  35. 前記区画は、前記区画が前記膨張状態のときに前記区画の前記外壁が前記体通路の内壁と係合して前記物質が前記内壁と接触するように、設計されかつ構成される、請求項4または34に記載の装置またはシステム。
  36. 前記区画は、血管内に導入されるように適応される、請求項1に記載の装置。
  37. 内部に前記区画が配置されている血管プロテーゼをさらに含む、請求項1に記載の装置。
  38. 前記血管プロテーゼの少なくとも一部は、前記物質と接触して硬化することができる材料から作られる、請求項37に記載の装置。
  39. 前記血管プロテーゼの少なくとも一部は不織ポリマー繊維から作られる、請求項11、12、または37に記載の装置または方法。
  40. 前記不織ポリマー繊維の少なくとも一部分は、前記物質と接触して硬化することができる材料から作られる、請求項39に記載の装置または方法。
  41. 前記不織ポリマー繊維は、前記物質と接触して硬化することができる材料が充填された孔を有する基質を形成する、請求項39に記載の装置または方法。
  42. 前記血管プロテーゼは少なくとも2層を含む、請求項10または37に記載の装置、方法、または血管プロテーゼ。
  43. 前記血管プロテーゼは叉状の血管プロテーゼである、請求項10または37に記載の装置、方法、または血管プロテーゼ。
  44. 前記血管プロテーゼは二叉状の血管プロテーゼである、請求項43に記載の装置、方法、または血管プロテーゼ。
  45. 前記血管プロテーゼは三叉状の血管プロテーゼである、請求項43に記載の装置、方法、または血管プロテーゼ。
  46. 前記血管プロテーゼは四叉状の血管プロテーゼである、請求項43に記載の装置、方法、または血管プロテーゼ。
  47. 前記区画は、前記区画が前記膨張状態のときに前記区画の前記外壁が前記血管プロテーゼの内壁と係合して前記物質が前記ポリマーと接触し、それによって前記ポリマーを硬化するように、設計されかつ構成される、請求項37に記載の装置。
  48. 延長可能な管状支持構造をさらに含み、前記区画は前記延長可能な管状支持構造内に配置される、請求項1または4に記載の装置またはシステム。
  49. 前記支持構造は、前記物質と接触して硬化することができる材料から作られる、請求項48に記載の装置またはシステム。
  50. 前記区画は、前記区画が膨張することにより、前記支持構造が半径方向に拡張し、前記区画の前記外壁を前記物質が透過し、前記物質と前記支持構造との間の接触を介してポリマーが硬化するように、設計されかつ構成される、請求項49に記載の装置またはシステム。
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