JP2008528121A - 非共有結合型ポリマー含有の薬剤放出領域をもつ医療器具 - Google Patents

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Abstract

一様態によると一つ以上の治療薬を放出するポリマー放出領域を含有する埋め込み可能な医療器具又は挿入可能な医療器具が提供される。ポリマー放出領域は順次以下のものを含有する。(i)第一ポリマー区域と第一結合基を有する第一結合ポリマー及び(ii)第二ポリマー区域と第二結合ー基を有する第二結合ポリマー。ポリマー放出領域下又は内部に治療薬を配置する。第一ポリマー区域と第二ポリマー区域は同一でも異なっても良く、第一結合基と第二結合基も同様である。第一結合基と第二結合基は非共有結合型結合、例えば静電相互作用、配位結合、パイパイスタッキング又は水素結合により互いに結合する。他の様態によると(a)第一ポリマー区域と第一結合基及び(b)該第一結合基と室温で非共有結合型結合により結合した結合基を有する治療薬からなるポリマー領域を有する埋め込み可能な医療器具又は挿入可能な医療器具が提供される。
【選択図】 なし

Description

本発明は一般に医療器具に関し、より特定的には治療薬放出用ポリマー領域を含有する医療器具に関する。
現代医学では患者体内への生物活性薬剤の生体内デリバリーは一般的に実施される。生物活性薬剤の生体内デリバリーはしばしば体内標的部位に一時又は永久配置の医療器具を用いて行う。これらの医療器具は必要に応じてその標的部位に短期か長期にわたって維持し、生物活性薬剤を標的部位に送達できる。
例えば多くのポリマーに基づく医療器具が身体への治療薬デリバリーに開発された。例としてはボストンサイエンティフィック社(Boston Scientific Corp.)(タクサス(TAXUS))、ジョンソンエンドジョンソン(Johnson & Johnson)(サイファー(CYPHER))などの市販の薬剤溶出冠動脈ステントが挙げられる。
典型的なデリバリー戦略に従い治療薬は医療器具関連の生物学的安定性ポリマー層又は生物学的分解性ポリマー層内部に備えられる。一旦この医療器具が患者の所望場所に配置されると、治療薬が例えば治療薬負荷及びポリマー層の性質に依存する特性をもつ医療器具から放出される。
多くの場合治療薬放出速度と全体用量の制御が適切治療の主要パラメーターである。ポリマー層の選択がこれらパラメーターに大きく影響する。それ故層内のポリマー構成要素の調整が、その相互作用と相まって非常に興味がある。
本発明の一様態によると、一つ以上の治療薬を放出するポリマー放出領域含有の埋め込み可能な医療器具又は挿入可能な医療器具が提供される。ポリマー放出領域は順次以下のものを含有する。(i)第一ポリマー区画と第一結合基からなる第一結合ポリマー及び(ii)第二ポリマー区画と第二結合基からなる第二結合ポリマー。治療薬はポリマー放出領域下又は内部に配置する。第一ポリマー区画と第二ポリマー区画は互いに同一でも異なっても良く、第一結合基と第二結合基も同様である。第一結合基と第二結合基は互いに非共有結合型結合、例えば静電相互作用、配位結合、パイパイスタッキング又は水素結合により結合する。
本発明の他様態では順次(a)ポリマー区画と第一結合基からなる結合ポリマー及び(b)第二結合基からなる治療薬含有のポリマー領域を含む埋め込み可能な医療器具又は挿入可能な医療器具が提供される。上記のごとく第一結合基と第二結合基は互いに室温で非共有結合型結合により結合し、同一でも異なっても良い。
本発明の利点はポリマーとそれらの間の相互作用が治療薬放出速度調節に容易に合わせられるポリマー放出領域が提供できることである。
本発明のこれら実施形態及び他の実施形態及び利点は、技術の通常技術者には以下の詳細説明と特許の請求範囲を吟味すると直ちに明白になる。
本発明のより完全な理解には該発明の多数の様態と実施形態に関する以下の詳細記述を参照して利用できる。該発明に関する以下の詳細記述は該発明を示すためで、その制限を意図するものではない。該発明の範囲は特許請求の範囲で規定される。
一様態では本発明により一つ以上の治療薬放出用ポリマー放出領域を含有する埋め込み可能な医療器具又は挿入可能な医療器具が提供される。ポリマー放出領域は順次以下のものを含有する。(i)第一ポリマー区画と第一結合基からなる第一結合ポリマー及び(ii)第二ポリマー区画と第二結合基からなる第二結合ポリマー。治療薬はポリマー放出領域下又は内部に配置する。第一ポリマー区画と第二ポリマー区画は互いに同一でも異なっても良く、第一結合基と第二結合基も同様である。第一結合基と第二結合基は互いに非共有結合型結合により結合する。種々のポリマー区画と結合基は以下により詳細に述べる。
ここで用いた“放出領域”とは一つ以上の治療薬放出を制御する領域である。“ポリマー領域”はポリマーを通常少なくとも50重量%のポリマー、少なくとも75重量%のポリマー、少なくとも90重量%のポリマー又はそれ以上を含有する領域である。
本発明が利用できる医療器具の例としては、多種多様の埋め込み可能な医療器具又は挿入可能な医療器具、例えばカテーテル(例えばバルーンカテーテルのような腎臓カテーテルや血管カテーテル)、ガイドワイヤー、バルーン、フィルター(例えば大動脈フィルター)、ステント(冠動脈ステント、大脳ステントのような末梢血管ステント、尿道ステント、尿管ステント、胆管ステント、気管ステント、消化管ステント及び食道ステントを含む)、ステントグラフト、脳動脈瘤塞栓術用コイル(ググリルミ脱着コイルと金属コイルを含む)、代用血管、血管アクセスポート、心筋プラグ、ペースメーカーリード線、左心室補助心臓とポンプ、完全人工心臓、心臓弁、血管弁、生体内組織再生での軟骨、骨、皮膚などの組織工学的足場、縫合、縫合アンカー、吻合クリップと吻合リング、手術部位での組織ステープルと結紮クリップ、カニューレ、金属結紮線、骨移植、骨プレート、関節補綴のような整形外科的補綴、足首、膝及び手領域での干渉ネジのような整形外科的固定装置、靱帯取り付けと半月板修復用画鋲、骨折固定用棒とピン、頭蓋顎顔面修復用ネジとプレート、抜歯後の空隙充填物及び歯根膜手術後の誘導組織再生膜フィルムのような歯科用装置、組織充填装置、生体組織再生での軟骨、骨、皮膚など用の組織工学的足場、更には身体へ埋め込むか又は挿入される種々の他装置が挙げられる。
本発明の医療器具は全身治療で用いる埋め込み可能医療器具と挿入可能医療器具、更には任意の哺乳類組織又は器官の局所治療で用いる同様のものが含まれる。限定されない例としては、心臓、冠状動脈血管系と末梢血管系(全体で“脈管構造”と呼ぶ)、腎臓、膀胱、尿道、尿管、前立腺、膣及び卵巣を含む泌尿生殖器系、眼、肺、気管、食道、腸、胃、脳、肝臓、膵臓、骨格筋、平滑筋、乳房、皮膚組織、軟骨、歯及び骨を含む器官が挙げられる。
ここで用いた“治療“は疾患や病気の防止、疾患や病気関連症状の減少や除去又は疾患や病気の大幅な除去又は完全な除去を意味する。好ましい被験者(又”患者“と呼ばれる)は脊椎動物被験者、より好ましくは哺乳類被験者、より好ましくはヒト被験者である。
本発明と関連して用いる医療器具の具体例としては、治療薬を再狭窄治療のために脈管構造に送達する冠動脈ステントと脳ステントのような血管ステントが挙げられる。
幾つかの実施形態では本発明のポリマー放出領域は医療器具全体に相当する。他の実施形態では本発明のポリマー放出領域は医療器具の一つ以上の部分に相当する。例えばポリマー放出領域は医療器具に組み込まれた一つ以上の繊維の形、医療器具支持基質全体又は一部だけに形成した一つ以上のポリマー層の形などでも良い。層は支持基質の種々の位置で、種々の形で提供され、種々のポリマー材で形成できる。医療器具支持基質として用いる材料としては、セラミック基質、金属基質及びポリマー基質が挙げられる。基質材は又炭素ベースの材料又はケイ素ベースの材料でも良い。ここで用いた所定材料の“層”とは厚さがその長さと幅両者に比し小さい材料領域である。ここ用いた層は平面である必要はなく、例えば支持基質の輪郭が採用できる。層は不連続(例えば模様付き)でも良い。“フィルム”、“層”及び“塗布”のような用語はここで互換性があるとして用いる。
本発明に従う放出領域として運搬領域と障壁領域がある。“運搬領域”は更に治療薬を含有し治療薬を放出する放出領域を意味する。例えば幾つかの実施形態では運搬領域が医療器具全体を構成する(例えばステント本体の形で提供される)。他の実施形態では運搬領域は装置の一部だけに相当する(例えばステント本体のような医療器具基質上の塗装)。“障壁領域”は治療薬源と意図する放出部位間に配置し、治療薬の放出速度を制御する領域を意味する。例えば幾つかの実施形態では医療器具は治療薬源を包囲する障壁領域からなる。他の実施形態では障壁領域は治療薬源上に配置し、順次医療器具基質全体又は一部上に配置する。
ポリマー放出領域の化学組成を変えること以外に、放出特性は装置内でのポリマー放出領域の大きさ、数又は位置を変えても修正できる。例えば本発明に従うポリマー運搬層と障壁層の放出特性は相当層の厚みや表面領域を変化して修正できる。更に複数のポリマー放出領域を用いて放出特性を修正できる。例えば同一又は異なる内容物(例えば異なるポリマー内容物及び/又治療薬内容物)のいずれかを有する複数の運搬層と障壁層が、互いの上に積み重ねたり、互いに横に位置させたりなどができる。
上に示したように一様態では、本発明の医療器具で用いるポリマー放出領域は(a)同一でも異なっても良い第一ポリマー区域と第二ポリマー区域と(b)又同一でも異なっても良い第一結合基と第二結合基を含有する第一結合ポリマーと第二結合ポリマーを含む。第一結合基と第二結合基は互いに非共有結合型結合により結合する。
本発明に用いる結合基とはポリマーが室温で互いに結合できる(時々自己組織化と呼ばれる)に十分な強さの非共有結合相互作用により互いに結合する基である。それ故結合基の例としては、特に静電相互作用、配位結合(例えば金属―配位子結合)、パイパイスタッキング及び水素結合が挙げられる。
水素結合は特に本発明の種々な様態での結合に適切である。通常明白な水素結合が起こるには、水素原子が特に水素結合供与体と呼ばれる酸素、窒素、硫黄又はリンのような電気陰性の高い原子に付着する必要がある。理論に捕らわれようとは思わないが、この電気陰性原子が水素核周囲から電子雲を引きつけ、部分的陽電荷をもつ原子を残す。他原子や分子に比して水素原子の大きさが小さいため、生成電荷は部分的ではあるがそれでも大きな電荷密度を有する。この部分的陽電荷が水素結合受容体と呼ばれる他の電気陰性の高い原子上の孤立電子対を引きつける場合、水素結合が生成する。
ここで用いる結合基は典型的には二つ、三つ、四つ、五つ又はそれ以上の水素結合を提供するものである。複数の水素結合は通常一つ以上の複素環エンティティ(例えば単環、二環、三環などエンティティで、その環が炭素と酸素、窒素、硫黄、リン又は電気陰性の非常に高い原子のような炭素以外の一つ以上の追加原子で形成される)含有の結合基間で起こる。これらのエンティティの幾つかは以下に記載する。
自身と水素結合するか相補分子と水素結合できる種々の分子は周知である。これら分子の幾つかの例は、シェリングトン、ディシー(Sherrington, DC)とタスキネン、ケイエイ(Taskinen, KA)、“複数の水素結合相互作用による合成高分子系の自己組織化”(Self-assembly in synthetic macromolecular systems via multiple hydrogen bonding interactions)、ケミカルソサエティレビュー(Chem. Soc. Rev.)、2001年、30巻(2号)、83−93頁に記載され、その全開示を文献として取り入れる。
二つの水素結合により自己組織化ができる分子の一例は2−アクリルアミドピリジン
Figure 2008528121
である。この分子は以下に記載するように結合ポリマー中に組み込める種々の重合反応に利用できる末端不飽和を含有することに注目したい。一具体例では、二つの水素結合を破線を用いて示す以下の形式で自己組織化傾向を有するアミノピリジン基をもつポリマーとポリマー’で示す(もしあればこの指定は連結分子も含む)二つのポリマーが与えられる。
Figure 2008528121
ポリマーとーポリマー’が同一結合基を有するためポリマーとポリマー’間の結合(“ポリマーーポリマー’結合”)を示したが、ポリマーーポリマー結合及びポリマー’― ポリマー’結合も又進められる。
一方異なる結合基をもつ二つのポリマー(例えばポリマーとポリマー’)の提供によるポリマーーポリマー’結合が好ましい。DNAを手がかりにすると、このような結合基の一例は、例えば
Figure 2008528121
のように、チミンとアデニンに基づく。
三つの水素結合により対をなす種々の結合基は又周知である。一例としては例えば以下のように用いられるシトシンとグアニン間のペア形成である。
Figure 2008528121
他例はシアヌル酸残基
Figure 2008528121
とメラミン残基
Figure 2008528121
に基づく結合で、

例えば
Figure 2008528121
もしくは
Figure 2008528121
である。
他例はビス(アセチルアミノ)トリアジン残基とチミン残基に基づく結合で、例えば
Figure 2008528121
であり、Rは低級アルキル、好ましくはメチルである。
更なる他例としてはメラミン残基とスクシミド残基含有ポリマーに基づく結合、例えば
Figure 2008528121
もしくは
Figure 2008528121
が挙げられ、スクシミド成分は二つの異なるポリマー、ポリとポリ“との連結で示され、第二の場合にはメラミン残基とグルタルイミド残基
Figure 2008528121
をもつポリマーに基づく結合である。
四つ以上の水素結合により結合する基も周知である。四つの水素結合により結合するポリマー例は、例えばウレイドピリミジノン残基を用いて結合するものであり、例えば、
Figure 2008528121
である。
他例は以下に基づいて結合するポリマーである。
Figure 2008528121
このタイプの結合は他の幾つかと共に
ビンダー、ダブリュエッチ等(WH Binder et al.)、“水素結合した超分子疑似ブロックコポリマー用テレケリックポリイソブチレンの合成と分析”(Synthesis and Analysis of Telechelic Polyisobutylenes for Hydrogen-Bonded Supramolecular Pseudo-Block Copolymers)、マクロモレキュール(Macromolecules)、2004年、37巻、1749頁に報告され、全開示を文献として組み入れる。
ポリマー間の複数の水素結合は又単一ポリマー分子上の複数結合基を用いても得られる。具体例としては、例えば(a)二つの水素結合を形成する基(例えば二つの隣接チミンーアデニン対)、(b)二つの水素結合と三つの水素結合を形成する基(例えばシトシンーグアニン対隣接のチミンーアデニン対)、(c)三つの水素結合を形成する基(例えば二つの隣接シトシンーグアニン対)などに基づく結合が挙げられる。
結合基(例えば静電相互作用、配位結合、パイパイスタッキング、水素結合などを用いる結合基)は、本発明のポリマー放出領域で用いる広範囲のポリマー区域に共有結合で付着できる。
ここで用いた“ポリマー”とは、その各々が同一又は異なる構成単位の複数コピーを含有し、通常モノマーと呼ばれる分子を含む一つ以上の鎖を含有する分子である。一般的ポリマー鎖の例はポリスチレン
Figure 2008528121
で、nは整数で、通常10以上の整数、より一般的には十、百、千或いはそれ以上のオーダーであり、鎖はスチレンモノマー
Figure 2008528121
を含有する。(即ち鎖がスチレンモノマーの重合で始まるか又はスチレンモノマー重合で始まる外観を有し、この場合にはスチレンモノマーの付加重合である。)
ポリマー“区域”とは10個以上の構成単位、通常は20以上、50以上、100以上、200以上、500以上、1000以上でさえの単位集団を意味する。
“鎖”は非分岐モノマー集団である。
ここで用いた“ホモポリマー区域”とは鎖全部が単一構成単位の複数コピーを含有するポリマー区域である。“コポリマー区域”とは鎖が少なくとも二つの異なる構成単位の複数コピーを含有するポリマー区域である。コポリマー区域の例としてはランダムコポリマー区域、統計コポリマー区域、グラジエントコポリマー区域及び周期コポリマー区域(例えば交互コポリマー区域)が挙げられる。
本発明のポリマー放出領域に用いるポリマー区域としては、生物学的に安定なポリマー区域と生分解性ポリマー区域が挙げられる。“生分解性ポリマー区域”とは、医療器具を体内に数ヶ月又は数年のオーダーで存在するよう計画した期間中、ポリマーが分解(即ち加水分解のような結合切断)、吸収及び/又は他の崩壊プロセスすることを意味する。“生物学的に安定なポリマー区域”とは、医療器具を身体内に存在するように設計した期間中、ポリマー区域が実質的に損なわれないままであることを意味する。
本発明のポリマー放出領域に用いるポリマー区域は、環状、線型及び分岐構造を含む種々の構造が持てる。分岐構造としては特に星形構造(例えば三つ以上の鎖が単一分岐点から放射する構造)、櫛形構造(例えば主鎖と複数側鎖を有する構造)及び樹状構造(例えば樹枝状ポリマーや高分岐ポリマー)が挙げられる。
上記のように該発明の放出領域で用いる結合ポリマー内部のポリマー区域は同一でも異なっても良い。二つのポリマー区域で“異なる”といった場合、以下の一つかそれ以上を意味する。(a)一つのポリマー区域が他のポリマー区域には見いだせないモノマー構成要素を含み、(b)二つのポリマー区域が異なる構造(例えば線形対分岐)を有し、(c)コポリマー区域に関しては一つのポリマー区域が他とは異なるコモノマー分布(例えばランダム対交互)を有する。分子量だけが異なるポリマー区域はここで用いた用語の“異なる”ではない。
本発明に関連して用いるポリマー区域は多様なモノマーを用いて形成され、そのうちの幾つかを以下に挙げる。以下に記載のモノマーは対応ホモポリマーの公表ガラス転移温度(Tg)に従い整理されたが、勿論他の整理法を用いても良い。Tgは示差走査熱量測定(DSC)、動的機械分析(DMA)又は誘電解析(DEA)を含む多数の技法のいずれかで測定できる。
“低Tgポリマー区域”は少なくとも一つのガラス転移点が、室温より低い、より一般的には約25℃より低い、約0℃より低い、約―25℃より低い、約―50℃よりより低くさえ示すポリマー区域である。“室温”は一般的には25℃―45℃、より一般的には体温(例えば35℃―40℃)である。これらのガラス転移温度の低Tgポリマーは普通室温でゴム弾性であるが、シリコーン(例えばポリジメチルシロキサン)のような幾つかの低Tgポリマー区域は室温で粘着液体又はミラブルゴムでもある。
ホモポリマー形の場合に低Tgを示すモノマーとしては、アクリルモノマー、メタアクリルモノマー、ビニルエーテルモノマー、環状エーテルモノマー、エステルモノマー、不飽和炭化水素モノマー(アルケンモノマーを含む)、ハロゲン化不飽和炭化水素モノマー(ハロゲン化アルケンモノマーを含む)及びシロキサンモノマーが挙げられる。多数の具体例が以下に挙げられる。
具体的なアクリルモノマーとしては、例えば(a)メチルアクリレート(Tg、10℃)、エチルアクリレート(Tg、―24℃)、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート(Tg、―11℃、アイソタクチック)、ブチルアクリレート(Tg,―54℃)、二級ブチルアクリレート(Tg、―26℃)、イソブチルアクリレート(Tg、―24℃)、シクロヘキシルアクリレート(Tg、19℃)、2−エチルヘキシルアクリレート(Tg、―50℃)、ドデシルアクリレート(Tg、―3℃)及びヘキサデシルアクリレート(Tg、35℃)のようなアルキルアクリレート、(b)ベンジルアクリレート(Tg、6℃)のようなアリールアルキルアクリレート、(c)2−エトキシエチルアクリレート(Tg、―50℃)及び2−メトキシエチルアクリレート(Tg、―50℃)のようなアルコキシアクリレート、(d)2,2,2,―トリフルオロエチルアクリレート(Tg、―10℃)のようなハロアルキルアルキレート及び(e)2−シアノエチルアルキレート(Tg、4℃)のようなシアノアルキルアクリレートが挙げられる。
具体的なメタアクリルモノマーとしては、例えば(a)ブチルメタアクリレート(Tg、20℃)、ヘキシルメタアクリレート(Tg、―5℃)、2−エチルヘキシルメタアクリレート(Tg,―10℃)、オクチルメタアクリレート(Tg,―20℃)、ドデシルメタアクリレート(Tg,―65℃)、ヘキサデシルメタアクリレート(Tg、15℃)及びオクタデシルメタアクリレート(Tg、―100℃)のようなアルキルメタアクリレート及び(b)ジエチルアミノエチルメタアクリレート(Tg、20℃)及び2−三級ブチルアミノエチルメタアクリレート(Tg、33℃)のようなアミノアルキルメタアクリレートが挙げられる。
具体的なビニルモノマーとしては、例えば(a)メチルビニルエーテル(Tg、―31℃)、エチルビニルエーテル(Tg、―43℃)、プロピルビニルエーテル(Tg、―49℃)、ブチルビニルエーテル(Tg、―55℃)、イソブチルビニルエーテル(Tg、―19℃)、2−エチルヘキシルビニルエーテル(Tg、―66℃)及びドデシルビニルエーテル(Tg、―62℃)のようなアルキルビニルエーテルが挙げられる。
具体的な環状エーテルモノマーとしては、例えばテトラヒドロフラン(Tg、―84℃)、トリメチレンオキサイド(Tg、―78℃)、エチレンオキサイド(Tg、―66℃)、プロピレンオキサイド(Tg、―75℃)、メチルグリシジルエーテル(Tg、―62℃)、ブチルグリシジルエーテル(Tg、―79℃)、アリルグリシジルエーテル(Tg、―78℃)、エピブロモヒドリン(Tg、―14℃)、エピクロロヒドリン(Tg、―22℃)、1,2−エポキシブタン(Tg、―70℃)、1、2−エポキシオクタン(Tg、―67℃)及び1,2−エポキシデカン(Tg,―70℃)が挙げられる。
具体的なエステルモノマー(アクリル酸エステルとメタアクリル酸エステルを除いて)としては、例えばエチレンマロネート(Tg、―29℃)、酢酸ビニル(Tg、30℃)及びプロピオン酸ビニル(Tg、10℃)が挙げられる。
具体的なアルケンモノマーとしては、例えばエチレン、プロピレン(Tg、―8乃至―13℃)、イソブチレン(Tg、―73℃)、ブテンー1(Tg、―24℃)、トランスーブタジエン(Tg、―58℃)、4−メチルペンテン(Tg、29℃)、オクテンー1(Tg、―63℃)及び他のα―オレフィン、シスーイソプレン(Tg、―63℃)及びトランスーイソプレン(Tg、―66℃)が挙げられる。
具体的なハロゲン化アルケンモノマーとしては、塩化ビニリデン(Tg、―18℃)、フッ化ビニリデン(Tg、―40℃)、シスークロロブタジエン(Tg、―20℃及びトランスークロロブタジエン(Tg、―40℃)が挙げられる。
具体的なシロキサンモノマーとしては、例えばジメチルシロキサン(Tg、―127℃)、ヂエチルシロキサン、メチルエチルシロキサン、メチルフェニルシロキサン(Tg、―86℃)及びジフェニルシロキサンが挙げられる。
高温ポリマー区域又は“高Tgポリマー区域”とは示差走査熱量測定、動的機械分析又は熱機械分析を含む多数の技法のいずれにより測定した少なくとも一つのガラス転移温度が、室温より高く、より一般的には50℃より高く、60℃より高く、70℃より高く、80℃より高く、90℃より高く、100℃より高くにさえ示すポリマー区域である。
ホモポリマー形の場合に高Tgを示すモノマーとしては、芳香族ビニルモノマー、他のビニルモノマー(芳香族ビニルモノマー以外)、他の芳香族モノマー(芳香族ビニルモノマー以外)、メタアクリルモノマー及びアクリルモノマーが挙げられる。
芳香族ビニルモノマーは芳香族成分とビニル成分を有するもので、例えば無置換モノマー、ビニル置換モノマー及び環置換モノマーが挙げられる。具体的な芳香族ビニルモノマーとしては以下が挙げられる。(a)アタクチックスチレン(Tg、100℃)、アイソタクチックスチレン(Tg、100℃)及び2−ビニルナフタレン(Tg、151℃)のよう無置換芳香族ビニル、(b)α―メチルスチレンのようなビニル置換芳香族、(c)(i)3−メチルスチレン(Tg、97℃)、4−メチルスチレン(Tg,97℃)、2,4―ジメチルスチレン(Tg、112℃)、2,5−ジメチルスチレン(Tg、143℃)、3,5―ジメチルスチレン(Tg、104℃)、2,4,6−トリメチルスチレン(Tg、162℃)及び4−三級ブチルスチレン(Tg、127℃)のような環アルキル芳香族ビニル、(ii)4−メトキシスチレン(Tg、113℃)及び4−エトキシスチレン(Tg、86℃)のような環アルコキシ化芳香族ビニル及び(iii)2−クロロスチレン(Tg、119℃)、3−クロロスチレン(Tg、90℃)、4−クロロスチレン(Tg、110℃)、2,6−ジクロロスチレン(Tg、167℃)、4−ブロモスチレン(Tg、118℃)及び4−フルオロスチレン(Tg、95℃)のような環ハロゲン化芳香族ビニル及び(iv)4−アセトキシスチレン(Tg、116℃)のようなエステル置換芳香族ビニルを含む環置換芳香族ビニルが挙げられる。
具体的な他ビニルモノマーとしては以下が挙げられる。(a)ビニルアルコール(Tg、85℃)、(b)安息香酸ビニル(Tg、71℃)、4―三級ブチル安息香酸ビニル(Tg、101℃)、シクロヘキサンカルボン酸ビニル(Tg、76℃)、ピバリン酸ビニル(Tg、86℃)、トリフルオロ酢酸ビニル(Tg、46℃)、ビニルブチラール(Tg、49℃)のようなビニルエステル、(c)2−ビニルピリジン(Tg、104℃)、4−ビニルピリジン(Tg、142℃)及びビニルカルバゾール(Tg、227℃)のようなビニルアミン、(d)塩化ビニル(Tg、81℃)及びフッ化ビニル(40℃)のようなハロゲン化ビニル、(e)三級ブチルビニルエーテル(Tg、88℃)及びシクロヘキシルビニルエーテル(Tg、81℃)のようなアルキルビニルエーテル及び(f)1−ビニルー2−ピロリドン(Tg、54℃)及びビニルフェロセン(Tg、189℃)のような他のビニル化合物。
芳香族ビニル以外の具体的な他の芳香族モノマーとしては、アセナフタレン(Tg、214℃)とインデン(Tg、85℃)が挙げられる。
具体的なメタアクリルモノマーとしては、(a)メタアクリル酸(Tg、228℃)、(b)メタアクリル酸ナトリウム(Tg,310℃)のようなメタアクリル酸塩、(c)無水メタアクリル酸(Tg,159℃)、(d)(i)アタクチックメチルメタアクリレート(Tg、105−120℃)、シンジオタクチックメチルメタアクリレート(Tg、115℃)、エチルメタアクリレート(Tg、65℃)、イソプロピルメタアクリレート(Tg、81℃)、イソブチルメタアクリレート(Tg、53℃)、三級ブチルメタアクリレート(Tg、118℃)及びシクロヘキシルメタアクリレート(Tg、92℃)のようなアルキルメタアクリレート、(ii)フェニルメタアクリレート(Tg、110℃)及びベンジルメタアクリレート(Tg、54℃)のような芳香族アルキルメタアクリレートを含む芳香族メタアクリレート、(iii)2−ヒドロキシエチルメタアクリレート(Tg、57℃)及び2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート(Tg、76℃)のようなヒドロキシアルキルメタアクリレート、(iv)イソボルニルメタアクリレート(Tg、110℃)及びトリメチルシリルメタアクリレート(Tg、68℃)を含む追加のメタアクリレートを含むメタアクリル酸エステル(メタアクリレート)及び(e)メタアクリロニトリル(Tg、120℃)を含む他のメタアクリル酸誘導体が挙げられる。
具体的なアクリルモノマーとしては、(a)アクリル酸(Tg、105℃)、その無水物及びアクリル酸カリウム(Tg、194℃)とアクリル酸ナトリウム(Tg、230℃)のような塩の形、(b)三級ブチルアクリレート(Tg、43−107℃)、ヘキシルアクリレート(Tg、57℃)及びイソボルニルアクリレート(Tg、94℃)のような特定のアクリル酸エステル、(c)アクリルアミド(Tg、165℃)、N−イソプロピルアクリルアミド(Tg、85−130℃)及びN,N−ジメチルアクリルアミド(Tg、89℃)のようなアクリル酸アミド及び(d)アクリロニトリル(Tg、125℃)を含む他のアクリル酸誘導体が挙げられる。
生分解性ポリマーで良く見られる追加モノマーとしては、特にグリコール酸(Tg、35−40℃)、l−乳酸(Tg、60−65℃)、d、l―乳酸(Tg、55−60℃)、カプロラクトン(Tg、58−63℃)及びジオキサノン(Tg、―10乃至0℃)のようなアルファヒドロキシ酸が挙げられる。一般的な生分解性ポリマーであるポリマー(d、l―乳酸―コグリコール酸)のTgは標準的に45−55℃である。
技術の通常技量者には判るように、広範囲のポリマー区域は特に陰イオン重合法、陽イオン重合法、アゾビスイソブチロニトリル開始重合や過酸化物開始重合のようなラジカル重合及び金属触媒原子移動ラジカル重合(ATRP)、安定フリーラジカル重合(SFRP)、ニトロキシド媒介プロセス(NMP)及び崩壊連鎖(可逆的付加開裂連鎖移動(RAFT))プロセスを含む多数の既知重合法のような制御/“リビング”ラジカル重合を含む多数の周知重合法により上記又は他モノマーから合成できる。これらの方法は文献によく詳述されており、例えばピュン(Pyun)とマチジャゼウスキー(Matyjaszewski)の“制御/”リビング“ラジカル重合使用のナノコンポジット有機/無機ハイブリッド材料の合成”(Synthesis of Nanocomposite Organic/Inorganic Hybrid Materials Using Controlled/"Living" Radical Polymerization)、ケミカルマテリアル(Chem. Mater.)、13巻、3436−3448頁(2001年)という論文に記載され、その内容全体を文献として組み入れる。
ある実施形態では本発明に用いるポリマー区域は、少なくとも一部をそのTg値に基づいて選択する。具体例としてある場合には、高Tgポリマー区域(例えば上記の一つ以上の高Tgモノマーで形成したホモポリマー区域かコポリマー区域でも良い)をもつ結合ポリマーと、低Tgポリマー区域(例えば上記の一つ以上の低Tgモノマーで形成したホモポリマー区域かコポリマー区域でも良い)をもつ結合ポリマーがポリマー放出領域内部で組み合わす。室温ではこれらポリマーの結合基は互いに結合し、“疑似”ブロックコポリマーを形成する。このブロックコポリマーは、低Tgポリマーが高Tgポリマーと非共有結合相互作用により連結するので、“疑似”ブロックコポリマーである。これらの相互作用は、例えばポリマーを加熱するか又は結合基の結合を分解する溶剤系にポリマーを溶解して崩壊できる。従って疑似ブロックコポリマーの挙動は室温で患者においては通常のブロックコポリマーの挙動に近いが(例えばポリマー放出領域内部に非混和性のゴム相と硬い相を形成して)、例えば選択溶剤系又は高温では溶剤処理や熱可塑化処理を受けたものでは、疑似ブロックコポリマーは高温で崩壊する結合ポリマーの非共有結合集合体による低Tgポリマーと高Tgポリマー混合物のようにより近く挙動する。
低Tgポリマー区域と高Tgポリマー区域をもつブロックコポリマーは、室温(及び体温)では柔軟でゴム弾性である低Tg相と、これらの温度では硬い高Tg相が存在するため多くの興味ある物性を有することが知られている。具体例ではポリイソブチレンとポリスチレンのブロックコポリマー、例えばピンチュック等(Pinchuk, et al.)、の米国特許6,545,097に記載のポリスチレンーポリイソブチレンーポリスチレントリブロックコポリマー(SIBSコポリマー)は、全体をここに組み入れているが埋め込み可能な医療器具又は挿入可能な医療器具での放出ポリマーとして有益であることが示された。これらのコポリマーはその優れた強度、特に脈管構造内での生物学的な安定性と生体整合性のため、医療器具用途に特に有用である。これらポリマーはしばしば2,000乃至4000psi又はそれ以上範囲の高引っ張り強度を示し、典型的生体内条件下で亀裂や他の形の分解に耐える。血管整合性を含むこれら材料の生体整合性は、最低の組織拒絶反応(例えばマクロファージ活性減少で測定されるように)しか引き起こされないことが示された。更にこれらポリマーは冠動脈ステントコートとして塗布した場合、小血管の血栓性閉塞を最小にできる能力が示され、通常血液整合性である。
結合ポリマーは本発明の結合ポリマー内で種々の位置、例えば線形ポリマー区域の一端又は両端、分岐ポリマー区域の一つ以上の末端、環状、線形及び分岐ポリマー区域の一つ又は複数のポリマー鎖バックボーンに沿ってなどに共有結合的に付着できる。
一具体例では結合基は線形ポリマー区域(例えば線形ポリイソブチレン区域)の一端又は両端に備え、相補的結合基は他の線形ポリマー区域(例えば線形ポリスチレン区域)の片端に備える。上記のように水素結合が用いられる場合には、水素結合はポリマー区域上の単一結合基(例えば自己相補的又は他の基に相補的な、好ましくは後者)又は複数結合基(例えば二つ以上の隣接塩基対をもつ相補的オリゴヌクレオチド間で起こる結合と類似した)により提供される。とにかくこれら結合ポリマーが一緒に連結した場合には、疑似ブロックコポリマー(例えばポリスチレンーポリイソブチレン疑似ブロックコポリマー又はポリスチレンーポリイソブチレンーポリスチレン疑似ブロックコポリマー)を形成する。
他の具体例では結合基は分岐ポリマー区域の分岐端(例えば星形ポリイソブチレン末端に)に備えられ、相補的結合基は線形ポリマーブロック区域(例えば線形ポリスチレン)の単一端に備えられる。これらポリマーは一緒に連結すると、疑似ブロックコポリマー(例えば星形ポリイソブチレンコアと複数のポリスチレン腕をもつもの)を形成する。
更なる他の具体例では結合基は線形ポリマー区域バックボーンに沿って(例えば線形ポリオレフィンバックボーンに沿って)備えられ、相補的結合基は線形ポリマーブロック区域(例えば線形ポリスチレン)の単一端に備えられる。これらポリマーは一緒に連結すると、疑似ブロックコポリマー(例えばポリオレフィンバックボーンと複数のポリスチレン側鎖をもつモノ)を形成する。
同様の原理を用いるとほぼ無数の疑似ブロックコポリマーが組み立てられる。例えば結合基は上に検討のもの以外の位置に備えられる。更にポリイソブチレン区域とポリスチレン区域を上に示したが、上記ポリマー構造又は他ポリマー構造を有する他のホモポリマー区域やコポリマー区域(例えばランダム区域、統計区域、グラジエント区域又は周期区域でも良い)を含む他ポリマー区域が結合基により互いに結合できる。
上記のように本発明の医療器具は一つ以上の治療薬を含有する。“薬剤”、“治療薬”、“医薬活性試薬”、“医薬活性材料”及び他の関連用語はここでは互換的に用いても良い。これら用語は遺伝子治療薬、非遺伝子治療薬及び細胞を含む。
本発明に関連して用いる典型的な非遺伝子治療薬としては、(a)ヘパリン、ヘパリン誘導体、ウロキナーゼ及びピーパック(PPack))(デキストロフェニルアラニンプロリンアルギニンクロロメチルケトン)のような抗血栓薬、(b)デキサメタゾン、プロドニゾロン、コルチコステロン、ブデソニド、エステロゲン、スルファサラジン及びメサラミンのような坑炎症薬、(c)パクリタキセル、5−フルオロウラシル、シスプラチン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、エポシロン、エンドスタチン、アンジオスタチン、アンジオペプチン、平滑筋細胞増殖遮断可能なモノクロナル抗体のような坑悪性腫瘍薬/抗増殖性薬/有糸分裂阻害剤、(d)リドカイン、ブピバカイン及びロピバカインのような麻酔薬、(e)D−Phe−Pro−Argクロロメチルケトン、RGDペプチド含有化合物、ヘパリン化合物、ヒルジン化合物、抗トロンビン化合物、血小板受容体拮抗薬、抗トロンビン抗体、坑血小板受容体抗体、アスピリン、プロスタグランジン阻害剤、血小板阻害剤及びマダニ抗血小板ペプチドのような抗凝血薬、(f)成長因子、転写活性化因子及び翻訳プロモーターのような血管細胞成長プロモーター、(g)成長因子阻害剤、成長因子受容体拮抗薬、転写抑制因子、翻訳抑制因子、複製阻害剤、阻害抗体、成長因子に対向する抗体、成長因子と細胞毒からなる二官能性分子、抗体と細胞毒からなる二官能性分子のような血管細胞成長因子、(h)タンパク質キナーゼ阻害剤及びチロシンキナーゼ阻害剤(例えばチロホスチン、ゲニステイン、キノキサリン)、(i)プロスタサイクリン類似体、(j)コレステロール降下薬、(k)アンジオポエチン、(l)トリクロサン、セファロスポリン、アミノグリコシド及びニトロフラントインのような抗菌剤、(m)細胞毒性薬、細胞分裂阻害剤及び細胞増殖影響因子、(n)血管拡張剤、(o)内因性血管収縮機序遮断薬、(p)モノクロナル抗体のような白血球補充阻害剤、(q)サイトカイン、(r)ホルモン、(s)ゲルダナマイシンを含むHSP90タンパク質阻害剤(即ち分子シャペロン又はハウスキーピングタンパク質で、細胞の成長生存の要因である他クライアントタンパク質/シグナル変換タンパク質の安定性と機能に必要な熱ショックタンパク質(Heat Shock Protein))、(t)ベータ遮断薬、(u)b−アドレナリン受容体キナーゼ(bARKct)阻害剤、(v)ホスホランバン阻害剤及び(w)Serca2遺伝子/タンパク質が挙げられる。
好ましい非遺伝子治療薬としたは、特にパクリタキセル、シロリムス、エバロリムス、タクロリムス、エリスロポエチンD、デキサメサゾン、エストラジオール、ハロフジノン、シロスタゾール、ゲルダナマイシン、ABT−578(アボットラボラトリーズ(Abbott Laboratories))、トラピジル、リプロスチン、アクチノマイシンD、レステンーNG、Ap−17。アブシキマブ、クロピドグレル、リドグレル、ベータブロッカー、bARKct阻害剤、ホスホランバン阻害剤及びSerca2遺伝子/タンパク質が挙げられる。
本発明に関連して用いる遺伝子治療薬としては、アンチセンスDNAとアンチセンスRNAと同様に種々タンパク質をコードするDNA(更にはタンパク質自身も)が挙げられ、(a)アンチセンスRNA、(b)欠損内在性分子又は欠乏内在性分子を置換する転移tRNA又はリボゾームrRNA、(c)酸性線維芽細胞成長因子と塩基性線維芽細胞成長因子、血管内皮増殖因子、内皮マイトジェン成長因子、上皮細胞成長因子、トランスフォーミング成長因子αとβ、血小板誘導血管内皮成長因子、血小板誘導成長因子、腫瘍壊死因子α、肝細胞増殖因子及びインスリン様増殖因子のような成長因子を含む血管新生因子や他の因子、(d)CD阻害剤を含む細胞分裂周期阻害剤、(e)細胞増殖を遮断に有効なチミジンキナーゼ(“TK”)及び他の薬剤である。興味があるのは、BMP―2、BMP―3、BMP―4、BMP―5、BMP―6(Vgr−1)、BMP―7(OP−1)、BMP―8、BMP―9、BMP―10、BMP―11、BMP―12、BMP―13、BMP―14、BMP―15及びBMP―16を含む骨形成タンパク質(“BMP”)ファミリーコード化DNAである。現在好ましいBMPはBMP―2、BMP―3、BMP―4、BMP―5、BMP―6及びBMP―7のいずれかである。これらの二量体タンパク質はホモ二量体、ヘテロ二量体、それらの組み合わせで単独又は他分子と一緒に提供できる。代わりか又は更にBMPに上流効果又は下流効果を誘発できる分子が提供できる。このような分子としては“ヘッジホッグ”タンパク質又はこれらをコードするDNAのいずれかが挙げられる。
遺伝子治療薬送達用ベクターとしては、アデノウイルス、内臓抜きアデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、レトロウイルス、アルファウイルス(セムリキ森林熱ウイルス、シンドビスウイルスなど)、レンチウイルス、単純ヘルペスウイルス、複製コンピテントウイルス(例えばONYX−015)及びハイブリッドベクターのようなウイルスベクター、人工染色体とミニ染色体のようあ非ウイルスベクター、プラスミドDNAベクター(例えばpCOR)、カチオンポリマー(例えはポリエチレンイミン、ポリエチレンイミン(PEI))、グラフトポリマー(例えばポリエーテルーPEI及びポリエチレンオキサイドーPEI)、中性ポリマーのPVP、SP1017(スプラテック(SUPRATEK))、カチオン脂質のような脂質、リポソーム、リポプレックス、ナノ粒子又は微粒子がタンパク質伝達ドメイン(PTD)のような標的配列有りと無しで挙げられる。
本発明に関連して用いる細胞としては、全骨髄、骨髄由来単核細胞、前駆細胞(例えば内皮前駆細胞)、幹細胞(例えば間葉系、造血系、ニューロン系)、多能性幹細胞、線維芽細胞、筋芽細胞、衛星細胞、周皮細胞、心筋細胞、骨格筋細胞又は骨格筋マクロファージ、を含むヒト起源(自己又は同種異系の)細胞、又は必要なら興味のタンパク質を送達するように遺伝子操作できる動物源、細菌源又は真菌源(異種間の)の細胞が挙げられる。
多数の治療薬は必ずしも上に挙げたものを除外する必要はないが、血管治療計画用候補、例えば再狭窄を標的とする薬剤として確認された。このような薬剤は本発明実施に有用であり以下の一つ以上が挙げられる。(a)ジルチアゼムやクレンチアゼムのようなベンゾチアゼピン、ニフェジピン、アムロジピンやニカルジピンのようなジヒドロピリジン及びベラパミルのようなフェニルアルキルアミンを含むカルシウムチャネル遮断薬、(b)ケタンセリンやナフチドロフリィルのような5−HT拮抗薬、更にはフルオキセチンのような5−HT取り込み阻害薬を含むセロトニン経路修飾因子、(c)シロスタゾールやジピリダモールのようなホスホジエステラーゼ阻害剤を含む環状ヌクレオチド経路薬、フォルスコリンのようなアデニル酸シクラーゼ刺激薬/グアニルサンシクラーゼ刺激薬、更にはアデノシン類似体、(d)プラゾシンやブナゾシンのようなα―拮抗薬、プロプラノロールのようなβ―拮抗薬、ラベタロールやカルベジロールのようなα/β―拮抗薬を含むカテコールアミン修飾因子、(e)エンドセリン受容体拮抗薬、(f)ニトログリセリン、二硝酸イソソルビドや亜硝酸アミルのような有機硝酸塩/亜硝酸塩、ニトロプルシドナトリウムのような無機ニトロソ化合物、モルシドミンやリンシドミンのようなシドノンイミン、ジアゼニュウムジオレートやアルカンジアミン一酸化窒素付加物のようなNONOエート、低分子量化合物を含むS−ニトロソ化合物(例えばカプトプリル、グルタチオン及びN−アセチルペニシラミンのS−ニトロソ化合物)や高分子量化合物を含むS−ニトロソ化合物(例えばタンパク質、ペプチド、オリゴ糖類、多糖類、合成ポリマー/オリゴマーや天然高分子/オリゴマーのS−ニトロソ化合物)、更にはC−ニトロソ化合物、O−ニトロソ化合物、N−ニトロソ化合物及びL−アルギニンを含む一酸化窒素供与体/放出分子、(g)シラザプリル、フォシノプリルやエナラプリルのようなACE阻害剤、(h)サララシンやロサルチンのようなATII受容体拮抗薬、(i)アルブミンやポリエチレンオキサイドのような血小板接着阻害剤、(j)シロスタゾール、アスピリンやチエノピリジン(チクロピジン、クロピドグレル)を含む血小板凝集阻害剤やアブシキマブ、エピチフィバチドやチロフィバンのようなGPIIb/IIIa阻害剤、(k)ヘパリン、低分子量ヘパリン、硫酸デキストランやテトラデカ硫酸β―シクロデキストリンのようなヘパリン類似物質を含む凝集経路修飾因子、ヒルジン、ヒルログ、PPACK(D−フェニルーL−プロピルーL−アルギニンークロロメチルケトン)及びアルガトロバンのようなトロンビン阻害剤、アンチスタチンやTAP(マダニ抗凝血ペプチド)のようなFXa阻害剤、ワルファリンのようなビタミンK阻害剤、更には活性化タンパク質C、(l)アスピリン、イブプロフェン、フルルビプロフェン、インドメタシンやスルフィピラゾンのようなシクロオキシゲナーゼ経路阻害剤、(m)デキサメサゾン、プレドニゾロン、メタプレドニゾロンやハイドロコルチゾンのような天然又は合成副腎皮質ステロイド、(n)ノルジヒドログアレト酸やコーヒー酸のようなリポキシゲナーゼ経路阻害剤、(o)ロイコトリエン受容体拮抗剤、(p)E−セレクチンとP−セレクチン拮抗薬、(q)血管細胞接着分子―1(VCAM−1)と細胞接着分子―1(ICAM−1)相互作用阻害剤、(r)プロスタグランジン、PGE1やPGI2のようなプロスタグランジンを含むその類似体及びシプロステン、エポプロステロール、カルバサイクリン、イロプロストやベラプロストのようなプロスタサイクリン類似体、(s)ビスフォスフォネートを含むマクロファージ活性化妨害体、(t)ロバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、シムバスタチンやセリバスタチンのようなヒドロキジメチルグルタリル(HMG)CoA還元酵素阻害薬、(u)魚油とオメガー3―脂肪酸、(v)プロブコール、ビタミンC、ビタミンE、エブセレン、トランスーレチノイン酸やスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)擬態のようなフリーラジカル捕捉剤/抗酸化剤、(w)bFGF抗体やキメラ融合タンパク質のようなFGF経路薬を含む種々の成長因子に影響する薬、トラピジルのような血小板由来成長因子(PDGF)受容体拮抗薬、アンジオペプチンやオクレチドのようなEGF経路薬、ソマトスタチン類似体を含むIGF経路薬、ポリアニオン系薬(ヘパリン、フコイジン)、デコリンやTGF−β抗体のようなTGF−β経路薬、EGG抗体、受容体拮抗薬とキメラ融合タンパク質、サリドマイドやその類似体のようなTNF−α経路薬、スロトロバン、バピプロスト、ダゾキシベンやリドグレルのようなトロンボキサンA2(TXA2)経路修飾因子、更にはチロホスチン、ゲニステインやキノキサリン誘導体のようなタンパク質チロシンキナーゼ阻害剤、(x)マリマスタット、イロマスタットやメタスタットのようなマトリックスメタロプロティナーゼ(MMP)経路阻害薬、(y)サイトカラシンBのような細胞運動阻害剤、(z)プリン類似体(例えば6−メルカプトプリンや塩素化プリンヌクレオチド類似体であるクラドリビン)、ピリミジン類似体(例えばシタラビンや5−フルオロウラシル)類似体やメトトレキサートのような代謝拮抗剤、ナイトロジェンマスタード、スルホン酸アルキル、エチレンイミン、抗生物質(例えばダウノルビシン、ドキソルビシン)、ニトロソ尿素、シスプラチン、微小管動力学に影響する薬(例えばビンブラスチン、ビンクリスチン、コルヒチン、エリスロポエチンD、パクリタキセルやエポチロン)、カスパーゼ活性化剤、プロテアソーム阻害剤、血管新生阻害剤(例えばエンドスタチン、アンジオスタチンやスクアラミン)、ラパマイシン、セリバスタチン、フラボピリドール及びスラミンを含む抗増殖薬/坑悪性腫瘍薬、(aa)ハロフジノンや他のキナゾリノン誘導体やトラニラストのようなマトリックス沈着/組織化経路阻害剤、(bb)VEGFやRGDペプチドのような内皮促進因子及び(cc)ペントキシフィリンのような血液レオロジー修飾因子。
本発明の実施に有用な多くの追加治療薬がネオアールエックス社(NeoRx Corporation)に譲渡された米国特許5,733、925に又記載されおり、全開示を文献として取り入れる。
幾つかの実施形態では例えば治療薬の放出を遅らすか制御するために、治療薬は一つ以上のポリマー区域に存在する結合基を補足する結合基を備える。これは例えば一つより多い治療薬が同一塗布領域から放出される場合、或いは“生物活性”治療薬が表面物性を修飾するために取り入れる場合(例えばスルフォン化された材料が表面に抗血栓形成性又は坑炎症性を与えるように修飾するために取り入れた場合、タンパク質かポリペプチドが組織治癒を増強するのに取り入れる場合など)には魅力がある。後者の場合、これは表面物性修飾に治療薬を共有結合で付着するより容易であるか、又はより効果的である。結合基(例えば静電相互作用、配位結合、パイパイスタッキング、水素結合などを利用する結合基)は、本発明で用いる広範囲の治療薬に共有結合で付着できる。
広範囲の治療薬負荷が本発明の医療器具と組み合わして、例えば最終的には治療条件、年齢、性別、患者の状態、治療薬の性質、一つ又は複数のポリマー放出領域の性質、医療器具の性質などにより技術の通常技術者が容易に決める治療有効量が用いられる。
本発明に従うポリマー放出領域形成に多数の技法が利用できる。
例えばポリマー放出領域が熱可塑性の特性をもつ一つ以上のポリマーで形成される場合、圧縮成型、射出成型、中空成形、紡糸、真空成型やカレンダー加工、更にはシート、繊維、棒、管及び種々長さの他の断面プロフィルへの押し出しを含む種々の標準的熱可塑性加工法を用いてポリマー放出領域が形成できる。これらや他の熱可塑性加工法を用いて装置全体又は一部が作成できる。上記のごとく非共有結合的結合のポリマーの興味ある様態は、加熱すると互いに解放され、その結果比較的低温で熱可塑性加工が受けられることである。
本発明のポリマー放出領域形成に又溶剤ベースの技法が使用できる。これらの技法を用いて先ず放出領域形成用ポリマー含有の溶液を提供することでポリマー放出領域が形成できる。最終的には選択溶剤は通常ポリマー放出領域形成ポリマーを溶解する能力と、更には乾燥速度、表面張力などの他因子に基づいて選択した一つ以上の溶剤種を含む。通常幾つかの溶剤でどれが最適特性をもつポリマー放出領域を提供するか試験する。好ましい溶剤ベースの技法は限定はされないが、溶剤キャスト法、スピンコート法、ウエブコート法、溶剤スプレー法、ディッピング法、エアサスペンジョン、インクジェット法、静電法を含む機械的サスペンジョンによる塗布を含む技法、及びこれらのプロセスの組み合わせが挙げられる。
該発明の幾つかの実施形態では、ポリマー融解物(熱可塑性プロセスが用いられる場合)又はポリマー含有溶液(溶剤ベースのプロセスが用いられる場合)を基質に塗布してポリマー放出領域を形成する。例えば基質はポリマー放出領域が塗布される埋め込み可能な医療器具又は挿入可能な医療器具全体或いは一部に対応する。基質は又例えばポリマー放出領域が固化後除去される金型のような鋳型であっても良い。他の実施形態では例えば押し出し法や共押し出し法で基質の助けなしに一つ以上のポリマー放出領域を形成する。
より具体的な例では、全ステント本体が押し出される。他の場合にはポリマー放出層が下にあるステント本体に沿って共押し出しされる。他の場合には塗布層を先在するステント本体に押し出して下にあるステント本体上にポリマー層が提供される。更に他のより具体的な例では、ステントを金型内で成型する。
ポリマー放出領域に一つ以上の治療薬及び/又は任意の薬剤を提供したい場合、治療薬が加工条件下で安定である限り、ポリマー融解物又はポリマー含有溶液内で提供でき且つ一つ又は複数のポリマーとコプロセスできる。変わりに治療薬及び/他の任意薬剤がポリマー放出領域形成後に導入できる。例えば幾つかの実施形態では、治療薬及び/他の任意薬剤を溶剤に溶解するか分散し、生成溶液を以前に形成したポリマー放出領域に(例えばディッピング、スプレーなど上述の一つ以上の塗布法を用いて)接触する。
上記のごとく該発明の幾つかの実施形態では、ポリマー障壁層を治療薬含有領域上に形成する。これらの実施形態ではポリマー障壁領域が、例えば上記の溶剤ベースの技法か熱可塑性技法を用いて治療薬含有領域上に形成する。代わりに以前に形成したポリマー放出領域を治療薬含有領域上に適用できる。
ここに種々の実施形態を具体的に示し記載したが、本発明の修正と変更は上記の教示の範囲内であり、該発明の精神と意図する範囲から逸脱することなしに付随の特許請求項の範囲内である。

Claims (34)

  1. 治療薬放出用の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具で、
    (a)(i)第一ポリマー区域と第一結合基からなる第一結合ポリマー及び(ii)第二ポリマー区域と第二結合基からなるる第二結合ポリマーからなるポリマー放出領域と
    (b)該ポリマー放出領域下又は内部に配置した治療薬からなり、
    該第一ポリマー区域と第二ポリマー区域が同一か異なり、且つ該第一結合基と第二結合基が室温で非共有結合型結合により互いに結合し、且つ同一か異なる
    埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  2. 該第一結合基と第二結合基が静電相互作用、配位結合又はパイパイスタッキングにより互いに結合する請求項1に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  3. 該第一結合基と第二結合基が水素結合により互いに結合する請求項1に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  4. 該第一結合基と第二結合基が異なる請求項3に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  5. 該第一結合基と第二結合基が同一の請求項3に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  6. 該第一結合基と第二結合基が互いに複数の水素結合により結合する請求項3に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  7. 該第一結合基と第二結合基が複素環系を含む請求項6に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  8. 該第一ポリマーが複数の結合基からなる請求項3に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  9. 該第二ポリマーが複数の結合基からなる請求項8に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具
  10. 該第一ポリマー区域が体温以下のガラス転移温度を有するホモポリマー又はコポリマー区域である請求項3に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  11. 該第一ポリマー区域がアクリルモノマー、メタアクリルモノマー、ビニルエーテルモノマー、環状エーテルモノマー、エステルモノマー、不飽和炭化水素モノマー、ハロゲン化不飽和炭化水素モノマー、シロキサンモノマー及びこれらの組み合わせから選択したモノマーからなる請求項10に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  12. 該第一ポリマー区域が体温以上のガラス転移温度を有するホモポリマー又はコポリマー区域である請求項3に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  13. 該第一ポリマー区域がビニルモノマー、芳香族モノマー、アクリルモノマー、メタアクリルモノマー及びこれらの組み合わせから選択したモノマーからなる請求項12に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  14. 該第一ポリマー区域が体温以下のガラス転移温度を有するホモポリマー又はコポリマー区域で、該第二ポリマー区域が体温以上のガラス転移温度を有するホモポリマー又はコポリマー区域である請求項3に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  15. 該第一ポリマー区域が低Tgオレフィンモノマー、低Tgアルキルアクリレートモノマー、低Tgアルキルメタアクリレートモノマー、低Tビニルエーテルモノマー、低Tgシロキサンモノマー及びそれらの組み合わせから選んだモノマーからなるホモポリマー又はコポリマー区域であり、該第二ポリマー区域が高Tg芳香族ビニルモノマー、高Tgアルキルアクリレートモノマー、高Tgアルキルメタアクリレートモノマー、高Tgビニルエーテルモノマー及びそれらの組み合わせからなるホモポリマー又はコポリマー区域である請求項14に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  16. 該第一ポリマー区域がアルファヒドロキシ酸モノマーからなるホモポリマー又はコポリマー区域である請求項3に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  17. 該第一ポリマー区域と第二ポリマー区域が線形ポリマー区域である請求項3に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  18. 結合基が該第一ポリマー区域と第二ポリマー区域の一端又は両端に備わる請求項17に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  19. 該結合基が(a)該第一ポリマー区域のバックボーンに沿い、且つ(b)該第二ポリマー区域の一端又は両端に備わる請求項17に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  20. 該第一ポリマー区域が分岐ポリマー区域で、且つ該第二ポリマー区域が線形ポリマー区域である請求項3に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  21. 結合基が(a)該第一ポリマー区域に一つ以上の末端と該第二ポリマー区域の一端又は両端に備わる請求項20に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  22. 該医療器具がガイドワイヤー、バルーン、カテーテル、大動脈フィルター、ステント、ステントグラフト、代用血管、脳動脈瘤塞栓術用コイル、心筋プラグ、心臓弁、血管弁及び組織工学的足場から選択の請求項3に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  23. 該治療薬が該放出領域下に配置された請求項3に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  24. 該治療薬が該放出領域内部に配置された請求項3に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  25. 該ポリマー放出領域がポリマー層の形である請求項3に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  26. 該ポリマー層が基質上に配置の請求項25に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  27. 該ポリマー層が該治療薬を含む領域上に配置の請求項26に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  28. 該治療薬が該ポリマー層内部に配置の請求項26に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  29. 該ポリマー放出領域が繊維形状層である請求項3に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  30. 該治療薬が抗血栓剤、坑増殖薬、抗炎症薬、坑遊走薬、細胞外マトリックス産生組織化影響薬剤、抗悪性腫瘍薬、有糸分裂阻害剤、麻酔薬、抗凝血剤、血管細胞発育因子、血管細胞成長阻害剤、コレステロール降下薬、血管拡張剤及び内因性血管収縮機序遮断薬剤から選んだ請求項3に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具
  31. 該治療薬が該第一結合基、該第二結合基又は該第一結合基と第二結合基両者と水素結合する結合基を含む請求項28に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  32. (a)第一ポリマー区域と第一結合基からなる第一ポリマー及び(b)該第一結合基と同一か異なり且つ該第一結合基と室温で非共有結合型結合により結合する結合基を含む治療薬からなるポリマー領域からなる埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  33. 該非共有結合型結合が水素結合である請求項32に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
  34. 該ポリマー領域が更に第二ポリマー区域と第二結合基からなる第二ポリマーーを含み、該第一結合基と該第二結合基が互いに室温で非共有結合型結合で結合し、同一又は異なる請求項32に記載の埋め込み可能又は挿入可能な医療器具。
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