JP2008527988A - 腸内細菌による生物活性物質の制御された産生および送達 - Google Patents

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Abstract

本発明は、1つまたは複数の生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質を発現するように改変された腸内共生細菌を提供するが、本細菌は、食物中のキシランの存在に応答して誘導され、前記生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質の発現を調節する、キシラナーゼプロモーターなどのプロモーターを含む。

Description

本発明は、腸内細菌叢による生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質の産生および分泌、これらの送達方法ならびに前記生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質の産生および分泌を制御する方法に関する。本発明は、新規免疫療法の開発において、そして特に炎症性腸疾患を治療するために特に有用である。
ヒト大腸における微生物群は、主として偏性嫌気性菌である多様な細菌からなる。これらの細菌は一緒に、結腸に到達する栄養基質(インスリン、フルクトオリゴ糖および難消化性デンプン)を分解するように作用し、ヒトの健康および疾患にとって重要である多様な生成物を産生する。
正常常在性細菌叢の操作によって粘膜免疫応答に影響を及ぼすことができる。この細菌叢は、粘膜免疫系の発達および機能へ直接的もしくは間接的に影響を及ぼし得る極めて多種多様な生物学的および免疫調節的特性を有する。例えばクローン病や潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患(IBD)のような腸の慢性疾患には、先進国における大きな割合の国民が罹患している。粘膜炎症の動物モデルは、これらの疾患の病因に関係する免疫機構を試験して決定するために使用されてきた。慢性大腸炎は、IBDのモデルとして使用されるインターロイキン(IL)2-/-およびIL10-/-マウスにおいて自然に発生する。IBDの多数の他のマウスモデルについても記載されているが、それらの大多数は免疫応答遺伝子の標的欠損を有している。IBDの現行療法は、組換えIL−10および腫瘍壊死因子α(TNFα)に対する抗体を含む抗炎症薬および免疫抑制薬療法に限定されている。しかし、これらの療法は治癒的ではなく、毒性および免疫抑制などの副作用を誘発することがある。このために、より標的を定めて制御された形態の免疫療法に対する必要性がある。
先行技術からは、ヒトにおける腸炎症および特定の形態のIBDを治療するために消化管において自然に発生するラクトバシラス種(Lactobacillus spp.)およびストレプトコッカス種(Streptococcus spp.)などの共生生物または細菌を使用することは知られているが(Shanahan 2001)、しかしこれらの結果では成功の証拠が限定され、有効性については矛盾した結果が得られている。先行技術からはさらに、2種類のマウスIBDモデルへ胃内投与した場合に疾患の予防および治療の両方において、より従来型のステロイド療法と同等に有効であることが証明されたインターロイキン−10(IL10)を分泌する遺伝子組換え食品用ラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)を使用することも知られている(Steidler et al.2000)。このラクトコッカス系は、生物活性のあるIL2およびIL6を産生するためにも使用されてきた(Steidler et al.1995;Steidler et al.1998)。しかし、これらの先行技術の系に付随する主要な欠点は、微生物が腸上皮へ結合できないこと、および/またはインビボでは入手できないアミノ酸およびペプチドの供給へ栄養依存性があることに起因して、L.ラクティスがコロニーを形成不能であることにある。したがって、どのインビボの治療もしくは療法も、適切な部位に改変された微生物を繰り返し投与することを必要とする。
この特定の嫌気性細菌を使用するもう一つの生物学的安全性の懸念および短所は、宿主/患者の体外で他人へ感染するために十分な時間にわたり生残可能であることにある。
先行技術の系のさらにまた別の短所は、免疫学的に活性なインターロイキン分子の構成的発現を制御する手段がなく、これらの活性分子自体が過剰産生されると副作用を有する可能性があることである。したがって、先行技術の遺伝子組換えプロバイオティック系は、投与後のプロバイオティック細菌の活性の制御および調節が欠如している。これは、ヒトへの療法にとって深刻な安全性の問題を提示する。
先行技術におけるこれらの欠陥に対処し、さらに生物活性分子のための新規送達系としての共生細菌を開発するために、本発明者らは、共生細菌によるインサイチュでの免疫療法薬の産生を食物因子(dietary factor)によって調節および制御できる遺伝子組換えプロバイオティック微生物を開発した。
本発明の1つの目的は、慢性腸疾患のための新規な免疫療法のための基礎として、調節された方法で生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質を産生および分泌できるように腸内共生細菌を遺伝子組換えにより作成することである。
本発明の第1態様によると、1つまたは複数の生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質を発現するように改変された腸内共生細菌であって、食物因子の存在に応答して誘導され、前記生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質の発現を調節するプロモーターをさらに含む細菌が提供される。
本明細書の記載および特許請求の範囲を通して、用語「含む(comprise)」および「含有する(contain)」およびそれらの用語の変形、例えば「含む(comprising)」および「含む(comprises)」は、「含むがそれらに限定されない」ことを意味し、他の部分、添加物、構成成分、整数もしくは工程を排除することを意図していない(そして排除しない)。
本明細書の記載および特許請求の範囲を通して、単数形は、その状況が他のことを要求していない限り、複数形を含む。詳細には、不定冠詞が使用される場合は、本明細書は、その状況が他のことを要求していない限り、単数だけでなく複数も意図していると理解されたい。
本発明の特定の態様、実施形態もしくは実施例と結び付けて記載される特徴、整数、特性、化合物、化学的部分もしくは化学基は、矛盾していない限り、本明細書に記載した任意の他の態様、実施形態もしくは実施例に適用できると理解されたい。
オペロンは、プロモーター、オペレーターおよび多数の構造遺伝子からなる機能単位と規定できる。1つの例は、キシラナーゼオペロンである。構造遺伝子は、一般には数種の機能的に関連する酵素をコードしており、それらは1つの(ポリシストロン性)mRNAとして転写されるが、各々が別個の翻訳開始部位を有している。典型的なオペロンでは、オペレーター領域は、mRNAの合成のスイッチを入れる、もしくは切る際の制御エレメントとして機能する。キシラナーゼオペロンは、キシランの存在下で活性化される。
好ましくは、プロモーターは構成的であり、より好ましくはキシラナーゼプロモーターである。従って、当然のことながら1つまたは複数の生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質の発現は、食物中のキシランの存在によって制御される。このため本発明の細菌は、キシラン誘導性調節エレメントを含むと言うことができる。
キシランは、植物細胞壁中に見られ、加水分解によりキシロースを産生する水溶性の粘性多糖である。このため、これは一般的な食物の因子もしくは構成成分であり、したがって食物中にキシランを含ませることもしくは食物からキシランを排除することは生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質の発現を制御する。このため、本発明の改変された細菌はまた付随して任意の副作用を最小限に抑えながら腸内でコロニー形成することもできるので、本発明の改変された細菌は有利にも個体の反復的な侵襲性の投与を回避する容易に制御可能な発現系を提供する。
好ましくは、細菌は偏性嫌気性菌であり、より好ましくは前記細菌はバクテロイデス・オバタス(Bacteroides ovatus)またはプレボテラ属(Prevotella)のいずれかである。
好ましくは、細菌はヒトにとって非病原性である。
「生物活性」は、生物学的機能を実行する能力を意味する。本発明において使用される生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質は、本細菌にとって相同(homologous)または非相同(heterologous)のどちらかであってよく、真核生物もしくは原核生物もしくはウイルスのいずれかに由来してよい。
本発明において使用されるそのようなポリペプチドおよびタンパク質の具体例には、好ましくはインスリン、成長ホルモン、プロラクチン、カルシトニン、黄体化ホルモン、副甲状腺ホルモン、ソマトスタチン、甲状腺刺激ホルモン、血管作用性腸ポリペプチド、トレフォイル因子、細胞および組織修復因子、形質転換成長因子β、ケラチノサイト成長因子、例えばIL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−9、IL−10、IL−11、IL−12、IL−13、GM−CSF、M−CSF、SCF、IFN−γ、EPO、G−CSF、LIF、OSM、CNTF、GH、PRLもしくはIFNα/βなどの逆平行4αヘリックス束構造を取る構造群1サイトカイン、しばしば細胞表面結合性であり、対称性ホモトリマーを形成し、サブユニットがサイトカインのTNFファミリー、例えばTNFα、TNFβ、CD40、CD27もしくはFASリガンド、サイトカインのIL−1ファミリー、線維芽細胞成長因子ファミリー、血小板由来成長因子、形質転換成長因子βおよび神経成長因子などの特定のウイルスコートタンパク質について記載されたβ−ジェリーロールのコンフォメーションを取る構造群2サイトカイン、各々が細胞外領域において少なくとも1つのEGFドメインを包含する大きな膜貫通型前駆体分子として生成される短鎖α/β分子、例えばサイトカインの上皮成長因子ファミリー、保存されたシステイン残基の周辺でグループ化されたアミノ酸配列を持つことを特徴とするケモカイン(C−CもしくはC−X−Cケモカインサブグループ)もしくはインスリン関連サイトカインを含む構造群3サイトカイン、例えばEGF、免疫グロブリン様およびクリングルドメインなどの相違するドメインからなるヘレグリンもしくはニューレグリンなどのモザイク構造を示す構造群4サイトカインが含まれる。
または、生物活性ポリペプチドは、上記で規定した生物活性ポリペプチドに対する受容体もしくはアンタゴニストであってよい。
細菌は、その中に含有された核酸から生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質および抗原を発現する。核酸は、生物活性ポリペプチドをコードする核酸および抗原をコードする核酸が細菌内での発現のために適切な調節配列の制御下にある1つまたは複数の核酸構築物を含んでもよい。
細菌は、生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質をワクチンとして発現してもよい。
好ましくは、本発明の細菌は、複数の生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質を発現するように改変されていてよい。
本発明のまた別の態様によると、1つまたは複数の生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質を発現するように改変された腸内共生細菌を含む薬剤であって、その細菌は、食物因子の存在に応答して誘導され、前記生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質の発現を調節するプロモーターをさらに含む薬剤が提供される。
好ましくは、本発明の薬剤は、生理学的に許容される担体、希釈剤もしくは賦形剤中の組成物として提供される。
好ましくは、本発明の薬剤は、上記に挙げたいずれか1つまたは複数の特徴を含む。
本発明のまた別の態様によると、1つまたは複数の生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質を発現するように改変された腸内共生細菌の使用であって、その細菌は、食物因子の存在に応答して誘導され、前記生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質の発現を調節するプロモーターをさらに含む、慢性炎症性腸疾患の治療のための薬剤の製造における使用が提供される。
好ましくは、本使用は、上記に挙げたいずれか1つまたは複数の特徴をさらに含む。
本発明のまた別の態様によると、発現が食物因子の存在下で活性化されるプロモーターの制御下にある1つまたは複数の前記生物活性物質を発現する腸内共生細菌を被験者に投与する工程を含む、1つまたは複数の生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質もしくは抗原もしくは酵素もしくはワクチンを送達する方法が提供される。
好ましくは、細菌は、2つ以上の生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質もしくは抗原もしくは酵素もしくはワクチンまたはそれらの組み合わせを発現する。
好ましくは、本方法は、多様な生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質もしくは抗原もしくは酵素もしくはワクチンまたはそれらの組み合わせを発現する細菌の混合物の投与を含む。
そこで、本発明の本実施形態では、例えば、IL2を発現できる細菌ならびにIL12および/またはIL9を発現できる細菌ならびに任意で細胞および組織修復因子を発現できる細菌が提供されるが、これらには限定されない。
好ましくは、本方法は、本明細書において上記に挙げたいずれか1つまたは複数の特徴を含む。
バクテロイデス・オバタスは、外来DNAの生体内への導入およびゲノム内への組み込みを可能にするクローニングシステムが利用可能な、ヒトおよび齧歯類における主要な共生結腸内グラム陰性細菌である(Tancula et al.1992)。この細菌はさらに、多糖類であるキシランを分解することのできるほんの少数の細菌の1つでもある。本発明者らは、キシランの存在下で活性であるキシラナーゼプロモーターの制御下で、細胞内でマウスIL2(MuIL2)を産生するB.オバタスの遺伝子操作に成功した証拠を提供する。本発明者らの結果は、B.オバタスがキシランに応答して生物活性MuIL2を産生するように誘導されることを証明している。本発明者らは、さらにそのタンパク質へB.フラジリス(B.fragilis)エンテロトキシン分泌シグナル配列を付け加えることによってMuIL2を分泌する第2菌株も遺伝子操作により作製した。組換え菌株は、細胞溶解液および培養液上清の酵素免疫吸着法によって確認されたように、キシランの存在下でのみMuIL2を生成した。IL2依存性細胞株CTLL−2を使用すると、両方のB.オバタスによって産生したMuIL2が生物活性であることが証明された。さらに、この活性は、抗IL2中和抗体によって阻害することができた。
本発明のまた別の態様によると、腸の慢性炎症を治療する方法であって、そのような状態に苦しんでいる個体に1つまたは複数の生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質を発現するように改変された製薬学的に有効量の腸内共生細菌を投与する工程を含み、本細菌は、食物因子の存在に応答して誘導され、前記生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質の発現を調節するプロモーターをさらに含む方法が提供される。
本発明の細菌の薬物送達ビヒクルとしての使用は、腸の慢性炎症を治療するためにサイトカインなどの免疫調節因子、および他の生物活性分子を作用部位へ直接的に送達する手段を提供する。
この独創的な治療送達の形態の長所は、非経口的療法に付随する非便宜性および全身曝露を回避して、作用部位へ直接的に生物活性タンパク質を送達する便宜的かつ単純な手段である点である。
以下の図面のみを簡単に参照して、実施例によって本発明について説明する。
[細菌株、プラスミドおよび一般的なDNAの操作]
大腸菌(E.coli)DH5αおよびJ53/R751はLB培地中で培養された。大腸菌J53/R751の培養液に200μg/mLのトリメトプリムを補給した。B.オバタスV975は、10μg/mLのヘミンを補給した脳−心臓浸出物(BHI)培養液中において、またはHespell et al.(1987)によって記載されたように調製して0.1%(w/v)グルコースを補給したルーチン増殖培地(routine growth medium:RGM)中において37℃で嫌気的に培養された。キシランが必要とされた場合は、オートスペルトキシランの温水可溶性分画をHespell and O’Bryan(1992)の方法によって調製し、0.2%(w/v)の濃度で培地へ加えた。大腸菌J53/R751からB.オバタスへのプラスミドの転移は、Valentine et al.(1992)によって記載されたようにコンジュゲーションによって実施した。pBT2(Tancula et al.1992)は、50μg/mLのカナマイシンを用いて大腸菌において選択した。B.オバタスのトランスコンジュガントは、200μg/mLのゲンタマイシンおよび5μg/mLのテトラサイクリンを含有するBHI−ヘミン寒天上で選択された。トランスコンジュガントは、引き続いて1μg/mLのテトラサイクリンを含有する培地中で培養された。大腸菌は、Hanahan(1983)の方法によって形質転換させた。一般的なDNA操作は、Sambrook et al.(1990)によって記載された通りに実施した。
[MuIL2産生およびコントロールのB.オバタス菌株の構築]
MuIL2産生菌株BOMuIL2。MuIL2遺伝子は、プライマーであるMuIL2F1
Figure 2008527988
およびMuIL2R1
Figure 2008527988
を用いてpUC13にクローニングしたcDNAからPCRで増幅させた。orf遺伝子の3’側半分およびこの遺伝子とxyl遺伝子との間の領域を含むB.オバタスキシラナーゼのオペロンは、プラスミドpOX1(Whitehead and Hespell 1990)からプライマーORFF1
Figure 2008527988
およびORFR1
Figure 2008527988
を用いて増幅させた。MuIL2およびORFのPCR産物をpGEM−T(Promega社)にクローニングしてプラスミドpGEM−MuIL2およびpGEM−ORFを各々作製した。MuIL2はNdeIを備えるpGEM−MuIL2から取り出し、NdeI−消化pGEM−ORFにライゲートしてpORF−MuIL2を作製した。挿入部分をシーケンシングして構築物を確認した。ORF−MuIL2構築物はBamHI消化によってpORF−MuIL2から取り出し、pBT2のBamHI部位にクローニングしてpBOMuIL2を作製した。このプラスミドをコンジュゲーションによってB.オバタス内へ転移させ、トランスコンジュガントのゲノムへのこのプラスミドの組み込みはPCRによって確証した。
MuIL2分泌菌株BOMuIL2−S。B.オバタス菌株であるBOMuIL2−Sは、プライマーBFTSIGIL2F
Figure 2008527988
およびMuIL2R1を用いてMuIL2遺伝子をPCR増幅させる以外は菌株BOMuIL2と同一の方法で構築された。これによりプラスミドpGEM−MuIL2−S、pORF−MuIL2−SおよびpBOMuIL2−Sが作製された。
コントロール菌株BT2。MuIL2遺伝子を含有しないpBT2を含むコントロール菌株は、以下の通りに構築した。上記で使用したorf遺伝子の同一部分を、プライマーのORFF1およびORFR2
Figure 2008527988
を用いてPCR増幅させ、pGEM−TへクローニングしてpGEM−ORFBを作製した。挿入部分はBamHIを用いて取り出し、pBT2のBamHI部位内へクローニングしてpBT−ORFを作製した。このプラスミドを上述したようにB.オバタス内へ転移させた。
[MuIL2を産生するB.オバタスのサンプルの調製]
B.オバタス菌株であるV975、BT2、BOMuIL2およびBOMuIL2−Sは、キシランを添加した、または添加していない10mLのRGM中で24時間にわたり培養された。菌株BOMuIL2およびBOMuIL2−Sはまた、キシランを添加せずに16時間、その後にキシランを添加してさらに8時間培養された。インキュベーション後、細胞を集菌した(5,000g、30分間、4℃)。上清を取り除いて冷凍した。細胞は10mLのRGM中で1回洗浄し、5mLの蒸留水中に再懸濁させた。細胞は12μmで4×20秒間にわたり氷上での超音波処理により破壊した(Soniprep 150、MSE社)。未破壊細胞および細胞片は遠心分離によって除去した(13,000g、20分間、4℃)。溶解液および上清を凍結乾燥し、0.5mLの蒸留水中に再懸濁させた。
[MuIL2を検出するためのアッセイ]
各々捕捉および検出抗体としての天然ラット抗マウスIL2(クローンJES6−1A12)およびビオチン化ラット抗マウスIL2(クローンJES65H4)を組み込んでいるELISAが、B.オバタスの組換え菌株によって生成されたMuIL2のレベルを定量するために使用され、製造業者の取扱説明書(BD Pharmingen社)によって実施された。組換えMuIL2(rMuIL2;Sigma社)は、標準曲線を得るためのコントロールとして使用した。インジケータ細胞株CTLL−2(Gillis et al.1978)を用いるIL2バイオアッセイを使用して、サンプル中の生物活性MuIL2の存在を検出した(Wadhwa et al.2000)。簡潔には、細胞は、96穴プレート中の試験サンプルまたはコントロールrMuIL2の希釈液とともに2点複製で(in duplicate)18時間にわたりインキュベートされた。次に細胞に0.5μCi[3H]チミジンをパルスし、4時間後に集菌し、DNA内に組み込まれた放射能をシンチレーション計数によって測定した。このアッセイをIL2中和抗体(クローンJES6−1A12)の存在下でも実施した。これは細胞を添加する1時間前に5μg/mLの濃度でサンプルへ加えた。
[RT−PCRによるMuIL2転写の検出]
B.オバタスのV975、BT2、BOMuIL2およびBOMuIL2−Sは、キシランを添加せずにRGM中で16時間にわたり培養された。誘導前サンプルは、キシラナーゼオペロンの転写を誘導するためにキシランを加える前にBOMuIL2およびBOMuIL2−Sの培養液から採取された。サンプルは、1時間後に全4つの培養液から採取された。全RNAは、RNeasyキット(Qiagen社)を用いて細胞サンプルから抽出し、その後にTURBO DNA−free(商標)(Ambion社)による処理を実施し、任意の混入している残余DNAを除去した。RT−PCRは、AccessQuick(商標)RT−PCRシステム(Promega社)ならびに陽性コントロールとしてのorf−Muil2融合のためのプライマー(CCGATGGTACCTGCCATTAAA(配列番号7)およびCTGTGCTTCCGCTGAGG(配列番号8)または陽性コントロールとしてのgyrA遺伝子(CTCCATGTCGGTCATCGTTTC(配列番号9)およびCAAAGGATAACGCATTGCCCA(配列番号10))を用いて実施した。陰性コントロールとして、逆転写酵素を添加せずに反応を実施した。
[B.オバタス菌株の構築]
キシラン誘導方法においてMuIL2を発現することのできるB.オバタスの菌株を構築するために、MuIL2遺伝子(マイナス天然シグナル配列)およびキシラナーゼオペロンのorf遺伝子の3’部分をPCR増幅させ、pGEM−T内にライゲートしてプラスミドpORF−MuIL2を得た。ATG開始コドンは、NdeI部位の一部として成熟MuIL2をコードする配列の前に位置した。これはタンパク質の翻訳を保証した。クローニングのためのこのNdeI部位の使用は、orfおよびxylの間の野生型の領域に比較してorfおよびMuIL2遺伝子の間の非コーディング領域内の一つの塩基変化(GからAへ)を生じさせた。しかし、これはMuIL2発現に影響を及ぼすとは予想されなかった。図1におけるプラスミドpBOMuIL2の構築は、PCRによって増幅され、一緒にpBluescriptにライゲートされ、次にpBOMuIL2を作製するためにpBT2内へサブクローニングされたB.オバタスのorf遺伝子の3’部分および全MuIL2遺伝子を含む。図面には、クローニングのために使用された制限酵素認識部位だけが示されている。tet、B.オバタスにおける選択のためのテトラサイクリン耐性;kan、大腸菌における選択のためのカナマイシン耐性;oriV、複製起点;repA、repB、repCは複製機能をコードし、mobは、大腸菌からB.オバタスへの移動のために必要とされる。pBOMuIL2プラスミド(図1)は、次にB.オバタスV975へ転移させるのに成功した。MuIL2分泌菌株であるB.オバタスBOMuIL2−Sは、MuIL2遺伝子をPCR増幅させるために使用したフォワードプライマーが、B.フラジリスのエンテロトキシン分泌シグナル配列をコードする配列を含有していたことを除いて同一方法で構築した。コントロール菌株であるB.オバタスBT2もまたorf遺伝子だけをpBT2にクローニングすることにより構築した。MuIL2およびMuIL2−S発現菌株、ならびにBT2コントロール菌株の構築の成功は、PCRおよびヌクレオチドシーケンシングによって確証した(データは示していない)。
キシランの存在下でマウス成長因子インターロイキン2(IL−2)を産生するように設計されたB.オバタスの遺伝子組換え菌株であるB.オバタス−MuIL2がマウス腸内でコロニーを形成する能力を評価するための試験を実施した。
IL2-/-マウスを治療するためにB.オバタス−MuIL2を使用する有用性は、それがマウス結腸でコロニー形成できることを証明できるかどうかに依存するので、本発明者らは、B.オバタス−MuIL2が野生型マウスの結腸でコロニー形成できるかどうかを究明した。従来型飼料(キシランを含有する)で飼養された野生型の、特定病原微生物を有しない(SPF)、C57BL/6マウスを、経口強制飼養によって約1010cfuのB.オバタス−MuIL2の単一接種材料で感染させた。コロニー形成は、全バクテロイデス種またはB.オバタス−MuIL2のみが増殖可能な抗生物質の存在下において嫌気性条件下で糞便ペレットを培養することによって7、14、21および28日後に評価した。今後の実験においては、糞便培養中でのB.オバタス−MuIL2の同一性は、プローブとして全長マウスIL2のcDNAクローンを用いるコロニーフィルタ・ハイブリダイゼーション技術によってより広範囲にわたり検証される。表1に示したように、B.オバタス−MuIL2は、マウス結腸で少なくとも一時的にコロニーを形成するそれらの能力に一致して、接種後28日まで5匹中3匹の動物の糞便ペレット中に存在した。接種後28日目に分析した動物2、3および5の結腸は、糞便中細菌数と一致して、多数(理論的には20〜80pgのMuIL2を産生できる2〜8×107cfu/g)のB.オバタス−MuIL2を含有していた。これとは対照的に、No.1および4のマウスの結腸は、コロニー形成失敗と一致してB.オバタス−MuIL2を含有していなかった。コロニー形成の効率および持続時間は、感染接種材料中の細菌数を増加させること、または細菌の反復投与によって改善することができる。
Figure 2008527988
キシランの存在下でマウス成長因子インターロイキン2(IL−2)を生成するように設計されたB.オバタスの遺伝子組換え菌株であるB.オバタス−MuIL2の、IL−2が遺伝的に欠損しているマウス(IL−2-/-マウス)において自然に発生する腸炎症の発病もしくは重症度に悪影響を及ぼす能力を評価するための試験を実施した。
IBDのための免疫療法プロトコールにおいて共生細菌を使用することについての問題は、選択される細菌が、免疫不全の動物および患者において、「病原性」である可能性があり、腸炎症を促進する、拡大する、または持続させる可能性がある点である。バクテロイデス属、ならびに詳細にはB.フラジリスおよびB.ブルガティス(B.vulgatis)は、IBDの実験動物モデルおよびIBD患者における腸炎症の発生と関連付けられてきた。ある研究は、IBD患者の血清中においてB.オバタスの抗原と反応性であるIgAおよびIgG抗体の増加した力価についても確認した5。しかし、これが腸炎症の原因であったかどうか、または全身循環へ入り込んで、上皮障壁への損傷の結果としての免疫応答を引き起こしているバクテロイデス属および他の共生細菌によって二次的に起こるかどうかは不明である。これらの所見に照らし、本発明者らは、B.オバタスがIL2-/-マウスにおける結腸炎の発生に何らかの有害作用を有するかどうかを究明することが必要であり、さもないとB.オバタス−MuIL2を用いた治療がこれらの動物にもたらす何らかの潜在的利益を混乱させる、または無効にすると考えた。
2群(各々、n=6)の、従来型飼料で飼養した、年齢および性別が対応する3週齢の結腸炎を有さないSPF IL2-/-マウスを、200uLのPBS中の約1010cfuのB.オバタス(V975)、またはPBS単独を用いて6週間にわたり7日毎に感染させたが、その期間までに未処置のIL2-/-マウスは重篤な疾患を発生した。感染3週間後および6週間後に、動物を安楽死させ、組織(脾臓、リンパ節および結腸)を肉眼的に分析し、疾患病理について組織学的に検査した。腸炎症の盲験評価のためには、有効な組織学的炎症スコアを使用した。
本発明者らの結果は、B.オバタスがIL2-/-マウスにおいて通常発生する結腸炎の発生を促進せず、重症度を増加させもしないことを示している。しかしこの肉眼的および組織学的評価は、B.オバタスで治療された動物の組織および結腸における免疫細胞の数、分布および/または活性における他の、より些細な変化が存在する可能性を排除しない。このために、より詳細な免疫学的分析が実施される。
菌株BOMuIL2およびBOMuIL2−SによるMuIL2の産生を評価するために、組換え菌株(BOMuIL2、BOMuIL2−SおよびBT2)および野生型菌株(V975)は、キシランを添加した、または添加していない培地中で培養した。さらに、BOMuIL2およびBOMuIL2−Sは、産生の誘導性の性質を実証するためにキシランを添加せずに(グルコースを含むRGM)16時間、その後キシランを添加してさらに8時間培養された。細胞溶解液および培養液上清をELISAおよびバイオアッセイによってMuIL2について分析した。3つの独立実験からの代表的な結果である、キシランを添加して24時間(+X)またはキシランを添加せずに培養されたB.オバタスBOMuIL2、B.オバタスBOMuIL2−Sおよびコントロール菌株(V975およびBT2)の細胞溶解液(CL)および培養上清(SN)中のMuIL2のレベルは図2に示されている。BOMuIL2−Sは、キシランを添加せずに16時間、その後にキシランを添加して8時間培養された(+X8)。B.オバタスの試験菌株およびコントロール菌株は、キシランを添加した、またはキシランを添加していないRGM中で培養された。細胞を集菌し、溶解させ、溶解液および培養液上清中のMuIL2の量をELISAによって決定した。MuIL2は、組換えMuIL2の希釈系列との比較によって定量した。データポイントは、平均値±標準誤差である。MuIL2は、キシラン中で培養されたB.オバタスBOMuIL2の細胞溶解液中で検出され(539.5pg/mL)、そして培養液上清中では低濃度(44.2pg/mL)で検出された。菌株BOMuIL2−Sについては、BOMuIL2に比較してキシランの存在下で培養された培養液の上清中で19.3倍以上のMuIL2(849.9pg/mL)が検出された。BOMuIL2−Sの細胞溶解液中では、低濃度のMuIL2(184.3pg/mL)が検出された。MuIL2は、2つのコントロール菌株由来またはキシランの不在下で培養されたB.オバタスのBOMuIL2もしくはBOMuIL2−S由来の細胞溶解液もしくは培養液上清中では検出されなかった。
IL2バイオアッセイは、BOMuIL2−Sによって産生したMuIL2が生物活性を有すること証明した(図3)。図3は、キシランを添加して培養されたB.オバタスBOMuIL2−Sの培養液上清中のMuIL2のバイオアッセイの結果を示している。CTLL−2細胞の増殖は:『黒い四角形』、B.オバタスBOMuIL2−S上清単独;『白い四角形』、抗MuIL2抗体を含むB.オバタスBOMuIL2−S上清の2倍の希釈液とのインキュベーション後の[3H]チミジンの取込みによって測定した。MuIL2は、組換えMuIL2の希釈系列との比較によって定量した。データポイントは、平均値±標準誤差である。生物活性は、コントロール菌株または培養培地単独由来の上清中では検出されなかった(データは示していない)。抗MuIL2抗体の添加によるインジケータ細胞株の増殖の阻害は、B.オバタスpBOMuIL2−Sの培養液上清中の増殖促進活性がMuIL2に起因することを証明した。菌株BOMuIL2−Sにおいては、翻訳を促進するために、MuIL2遺伝子の5’末端へATGコドンを付加した。その結果として、メチオニン残基が成熟タンパク質のN−末端に存在した。バイオアッセイの結果は、これがタンパク質の生物活性を除去しないことを証明した。同様に、B.フラジリスのエンテロトキシン分泌シグナル配列によって指令されたMuIL2の分泌は、MuIL2の生物活性を排除しなかった。より高濃度の細胞溶解液および上清はインジケータ細胞株にとって阻害性であることを証明し、したがってBOMuIL2−S上清の1/40の希釈液中ではより低濃度のMuIL2が測定された。
orf−MuIL2融合遺伝子の転写を確証するために、RT−PCRを実施した。B.オバタスのBOMuIL2およびBOMuIL2−Sは、グルコースを添加したRGM中で16時間にわたり培養し、細胞サンプルを採取した。キシランを次に加え、1時間後にサンプルを採取した。コントロール菌株の培養液からのサンプルをさらにキシラン導入後にも採取した。全RNAは、細胞から抽出し、orf−MuIL2構築物および一般的に使用される構成的に発現させたコントロール遺伝子であるgyrAに対して特異的なプライマーを用いてRT−PCRを実施した。基底レベルの転写は、キシランの添加前のBOMuIL2およびBOMuIL2−S菌株の両方において検出できたが、これはキシランの添加1時間後に増加した(図4)。図4は、RT−PCRによって確認されたようにキシランに応答してMuIL2のmRNAの増加した発現を示している。B.オバタスの試験菌株(BOMuIL2およびBOMuIL2−S)またはコントロール菌株(V975およびBT2)は、キシランを添加していないRGM中で24時間培養させた。キシランを次に添加し、1時間にわたりインキュベーションを続けた。細胞を集菌し、全RNAを抽出し、MuIL2およびMuIL2−S転写産物を検出するためにRT−PCRを実施した。陽性コントロールとしてgyrAを使用した。レーン:1、キシランを添加して1時間培養させたV975;2、キシランを添加して1時間培養させたBT2;3、キシランを添加せずに増殖させたBOMuIL2;4、キシランを添加して1時間培養させたBOMuIL2;5、キシランを添加せずに培養させたBOMuIL2−S;6、キシランを添加して1時間培養させたBOMuIL2−S。
MuIL2遺伝子の転写は、2つのコントロール菌株で検出されなかった。キシラン添加前にはMuIL2産生菌株中で転写が検出されたが、細胞溶解液もしくは培養液上清中でMuIL2タンパク質を検出することはできなかった(図2)。
本明細書に提示したデータは、常在性腸内細菌叢のメンバーであるB.オバタスにおいてキシラナーゼオペロンの厳密な調節下で生物活性MuIL2が産生されうることを証明している。さらに、生物活性MuIL2は、B.フラジリスエンテロトキシン分泌シグナル配列を組み込むことによってB.オバタスによって分泌させることもできる。菌株BOMuIL2の培養液上清中のMuIL2のレベルは相対的に低かったが、分泌シグナル配列の付加によって19.3倍に増加した(菌株BOMuIL2−S)。キシラナーゼオペロンは、有益にも、キシランの存在下でこのオペロンが誘導性を持つという性質により、調節される遺伝子発現のために利用されてきた。このオペロンのプロモーターはクローン化もキャラクタリゼーションされていないが、このオペロン内の遺伝子によってコードされた酵素の活性がキシランに応答してアップレギュレートされることは証明されている。本発明の系は、さらにまたキシランの食事摂取によってインビボでの制御または調節も提供する。本発明のこの特徴は、キシランが腸から結腸へ通過する間には未消化のままであり、結腸内でのみ微生物の酵素の作用によって分解される点で他の誘導系より優れた長所を有する。
キシランを添加せずに培養された細胞では基底レベルの転写が検出されたが、MuIL2産生は、細胞溶解液もしくは培養液上清中でのELISAによる検出のためには低すぎるレベルにあった(<20pg/mL)。キシラン除去後に、B.オバタスのpBOMuIL2のキシラン誘導性培養液中で任意のMuIL2を検出できないことは、キシラナーゼオペロンの厳密性およびMuIL2産生のためにキシランの持続的な存在が必要であることを証明した(データは示していない)。B.オバタスによって産生および分泌されたMuIL2のレベルは低いが、生理的な範囲内にある。このことは、生物学的作用を有するのに十分なMuIL2を産生させなければならないが、そのレベルは有害な作用を有するほど高くてはならないので、この系を治療的に使用しなければならない場合には極めて重要である。本発明者らは現在、それらが疾患を治療および予防する能力を調べるためにIBDのマウスモデルにおいてB.オバタスのMuIL2産生および分泌菌株を分析することを企図している。
成体C57BL/6マウスに、経口チューブ投与によってマウスIL2遺伝子を発現するB.オバタスの組換え菌株(PBS中で108cfu)を単回投与し、その3日および7日(T)後に、選択的培養条件および抗生物質を使用して、全天然バクテロイデス種および組換えB.オバタスの存在について糞便を培養した。細菌コロニー(cfu)は、24時間後に定量した。
結果は、組換えB.オバタス菌株が、細菌の単回投与から1週間後まではマウスの大多数(4/5)の結腸でコロニー形成することを証明している。組換えB.オバタスの存在は、バクテロイデス属の内因性集団のサイズに何も影響を及ぼさない。
Figure 2008527988
図5は、ヒトTGFβまたはKGFのいずれかを発現しているB.オバタスの構築物マップを示している。ヒトKGF(BoHuKGF)もしくはTGFβ(BoHuTGF)のいずれかをコードする遺伝子を発現するB.オバタスの組換え菌株、または異種遺伝子を含まないコントロール菌株(BoBTS)を、ELISAによってTGFβおよびKGFについて培養上清をアッセイする前の8時間もしくは24時間にわたって、完全培地単独(Media)またはキシランを含有する培地中で培養した。組換えB.オバタスの一部の培養液はキシランを加えて8時間にわたり培養し、培地を取り除き、さらに完全培地単独中でさらに24時間培養した(BoHuKGF/TGF±キシラン)。図6Aは、ヒトTGFβ(BoHuTGF)をコードする遺伝子を発現するB.オバタスを用いた3回の独立実験において検出された培養液上清中に存在するサイトカインの平均量(±SEM)のグラフを示している。図6Bは、ヒトKFG(BoHuKGF)をコードする遺伝子を発現するB.オバタスからの同様の実験データを示している。
これらを要約すると、上述したように、食物因子の制御下で免疫調節分子を生成する共生細菌を遺伝子組換えで作製できることは、IBDなどの慢性腸疾患のためのより慎重な、特異的および制御された療法を提供する可能性を提供する。このアプローチは、様々な疾患の治療および予防における用途とともに、サイトカイン、酵素およびワクチンを含む、様々な生体関連分子を送達するために使用できる。
[参考文献]
Figure 2008527988
Figure 2008527988
プラスミドpBOMuIL2の構造の略図を示す。 キシランを添加して24時間(+X)またはキシランを添加せずに培養されたB.オバタスBOMuIL2、B.オバタスBOMuIL2−Sおよびコントロール菌株(V975およびBT2)の細胞溶解液(CL)および培養液上清(SN)中のMuIL2のレベルの棒グラフを示す。 キシランを添加して培養されたB.オバタスBOMuIL2−Sの培養液上清中のMuIL2のバイオアッセイの結果を示す。 キシランを添加せずにRGM中で24時間およびその後にキシランを添加して1時間培養されたB.オバタスの試験菌株(BOMuIL2およびBOMuIL2−S)またはコントロール菌株(V975およびBT2)を用いてRT−PCRによって決定されたキシランに応答したMuIL2 mRNAの増加した発現のゲルを示す。 ヒトTGFβまたはKGFのいずれかを発現するB.オバタスの構築物マップを示す。 キシランに応答してヒトTGFβを発現するB.オバタスによるヒトサイトカインの産生を示す。 キシランに応答してヒトKFGを発現するB.オバタスによるヒトサイトカインの産生を示す。

Claims (21)

  1. 1つまたは複数の生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質を発現するように改変された腸内共生細菌であって、前記細菌が、食物因子の存在に応答して誘導され、前記生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質の発現を調節するプロモーターをさらに含む腸内共生細菌。
  2. 前記プロモーターが構成的である、請求項1に記載の細菌。
  3. 前記プロモーターがキシラナーゼプロモーターである、請求項1または2のいずれかに記載の細菌。
  4. 偏性嫌気性菌である、請求項1〜3のいずれかに記載の細菌。
  5. バクテロイデス・オバタスまたはプレボテラ属のいずれかである、請求項1〜4のいずれかに記載の細菌。
  6. ヒトにとって非病原性である、請求項1〜5のいずれかに記載の細菌。
  7. 使用される前記生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質が、前記細菌にとって相同または非相同であり、真核生物もしくは原核生物もしくはウイルスのいずれかに由来する、請求項1〜6のいずれかに記載の細菌。
  8. 前記生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質が、インスリン、成長ホルモン、プロラクチン、カルシトニン、黄体化ホルモン、副甲状腺ホルモン、ソマトスタチン、甲状腺刺激ホルモン、ワクチン、抗原、血管作用性腸ポリペプチド、トレフォイル因子、細胞および組織修復因子、形質転換成長因子β、ケラチノサイト成長因子、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−9、IL−10、IL−11、IL−12、IL−13、GM−CSF、M−CSF、SCF、IFN−γ、EPO、G−CSF、LIF、OSM、CNTF、GH、PRLもしくはIFNα/βを含む群から選択される逆平行4αヘリックス束を取る構造群1サイトカイン、TNFα、TNFβ、CD40、CD27もしくはFASリガンド、サイトカインのIL−1ファミリー、線維芽細胞成長因子ファミリー、血小板由来成長因子、形質転換成長因子βおよび神経成長因子を含む群から選択される構造群2サイトカイン、サイトカインの上皮成長因子ファミリー、ケモカイン、インスリン関連サイトカインを含む構造群3サイトカイン、ならびにEGF、免疫グロブリン様およびクリングルドメインを含む群から選択される構造群4サイトカインから選択される、請求項1〜7のいずれかに記載の細菌。
  9. 前記生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質が、請求項8に記載の生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質に対する受容体またはアンタゴニストである、請求項8に記載の細菌。
  10. 複数の生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質を発現するように改変された、請求項1〜9のいずれかに記載の細菌。
  11. 1つまたは複数の生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質を発現するように改変された腸内共生細菌であって、前記細菌は、食物因子の存在に応答して誘導され、前記生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質の発現を調節するプロモーターをさらに含む腸内共生細菌を含む薬剤。
  12. 生理学的に許容可能な担体、希釈剤もしくは賦形剤を含む、請求項11に記載の薬剤。
  13. 請求項2〜10のいずれか1つまたは複数の特徴をさらに含む、請求項11または12のいずれかに記載の薬剤。
  14. 1つまたは複数の生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質を発現するように改変された腸内共生細菌の使用であって、前記細菌が、食物因子の存在に応答して誘導され、前記生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質の発現を調節するプロモーターをさらに含む、慢性炎症性腸疾患の治療のための薬剤の製造における使用。
  15. 請求項2〜10のいずれか1つまたは複数の特徴をさらに含む、請求項14に記載の使用。
  16. 1つまたは複数の生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質もしくは抗原もしくは酵素もしくはワクチンを送達する方法であって、発現が食物因子の存在に応答して活性化されるプロモーターの制御下にある1つまたは複数の前記生物活性物質を発現する腸内共生細菌を被験者に投与する工程を含む方法。
  17. 前記細菌は、2つ以上の生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質もしくは抗原もしくは酵素もしくはワクチンまたはそれらの組み合わせを発現する、請求項16に記載の方法。
  18. 種々の生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質もしくは抗原もしくは酵素もしくはワクチンまたはそれらの組み合わせを発現する細菌の混合物が投与される、請求項16または17のいずれかに記載の方法。
  19. 請求項2〜10のいずれか1つまたは複数の特徴をさらに含む、請求項16〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 腸の慢性炎症を治療する方法であって、そのような状態に苦しんでいる個体に1つまたは複数の生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質を発現するように改変された製薬学的に有効量の腸内共生細菌を投与する工程を含み、前記細菌が、食物因子の存在に応答して誘導され、前記生物活性ポリペプチドもしくはタンパク質の発現を調節するプロモーターをさらに含む方法。
  21. 請求項2〜10のいずれか1つまたは複数の特徴をさらに含む、請求項20に記載の方法。
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